説明

水中油型乳化組成物の製造方法

【課題】微小粒子が均一に分散し、安定な水中油型乳化組成物を製造する方法の提供。
【解決手段】(A)界面活性剤、(B)25℃で液状の油性成分及び(C)水を含有する混合物を高圧流体となし、衝突用チャンバ内に回転自在に支承された球状の硬質体に噴射ノズルから噴射される高圧噴流を衝突させる衝突装置により乳化させる水中油型乳化組成物の製造方法であって、
前記硬質体に向けて流体を噴射して硬質体表面上の互いに異なる位置へ噴射流を衝突させる第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルとを備え、
第1の噴射ノズルの噴射軸線と第2の噴射ノズルの噴射軸線とが、それぞれ前記硬質体の球心に対して偏心した位置に指向されている衝突装置を用いて乳化させる水中油型乳化組成物の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多量の油性成分が均一に分散し、単分散な粒子径分布で、安定な水中油型乳化組成物を、効率良く製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧料や医薬品の用途においては、油分を水性媒体中に微細乳化させた微細エマルション形態の製剤が、滑らかな使用性、さっぱりした使用感、優れた透明性等の特徴を求めて種々提案されている。従来、微細エマルションの製造方法として、噴射ノズルから原料液を高圧で噴射させてその高圧噴流を硬質体に衝突させることによる衝撃力を利用した衝突装置が用いられている。硬質体としては、板状のものが用いられていたが、高圧噴流が常に同じ位置に衝突し続けるため、長時間運転により硬質板に穴が開いてしまい、頻繁な交換が必要であり、そのつど乳化物のロスが生じ、停止時間や手間、部材等、ランニングコストの増加を招く要素も少なくなく、微細エマルションの連続製造工程において、実用に適したものではなかった。
【0003】
そこで、硬質体として球状のものを用いることによってその長寿命化を図った衝突装置を用いて、微細エマルションを製造する方法が考えられている。これは、衝突チャンバー内において硬質球体を高圧噴流の噴射軸線に対して偏心させた位置で回転自在に支承することにより、噴射ノズルから噴射される高圧噴流を硬質球体の表面に衝突点における入射法線に対して90度未満の傾斜角度をもって衝突させて硬質球体に衝突力の分力で回転を生じさせるものである(例えば、特許文献1参照)。硬質球体は高圧噴流が衝突している間は常に回転することとなるため、球体表面上の衝突位置は常に変化し、同一点で衝突し続けることによる穴開けの問題は回避される。
【0004】
しかしながら、上記のように噴射軸線に対して偏心位置で支承された硬質球体を用いる衝突装置においても、硬質球体表面に対して高圧噴流が衝突する傾斜角度が一定であるため、硬質球体の回転方向も常に同じとなり、硬質球体表面の同一円周上に衝突が集中するため、長時間運転においては該円周に沿って溝状の損傷が生じてしまう。
【0005】
噴射軸線に対して偏心位置に配置した球状の硬質体の寿命は、硬質板を用いていた場合より長くはなるものの、実用に即した長時間運転では上記溝状損傷により良好な衝突処理が維持できなくなる。このため、製品の品質低下を招くことから、硬質球体の交換を余儀なくされ、連続衝突処理による微細エマルションの製造工程の実用においては充分な効率化が望めなかった。
【特許文献1】特開2000−448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、長時間に亘る原料液の衝突処理工程において、効率良く微細エマルションを製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、(A)界面活性剤、(B)25℃で液状の油性成分及び(C)水を含有する混合物を、球状の硬質体に高圧噴流を衝突させる衝突装置であって、それぞれ噴射軸線が球状硬質体の球心に対して偏心した位置に指向され、硬質体表面上の互いに異なる位置へ噴流を衝突させる第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルとを備えた衝突装置を用いて乳化させることにより、油性成分を多く含有する系においても、高単分散で安定な水中油型乳化組成物が、効率良く得られることを見出した。
【0008】
本発明は、(A)界面活性剤、(B)25℃で液状の油性成分及び(C)水を含有する混合物を高圧流体となし、衝突用チャンバ内に回転自在に支承された球状の硬質体に噴射ノズルから噴射される高圧噴流を衝突させる衝突装置により乳化させる水中油型乳化組成物の製造方法であって、
前記硬質体に向けて流体を噴射して硬質体表面上の互いに異なる位置へ噴射流を衝突させる第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルとを備え、
第1の噴射ノズルの噴射軸線と第2の噴射ノズルの噴射軸線とが、それぞれ前記硬質体の球心に対して偏心した位置に指向されている衝突装置を用いて乳化させる水中油型乳化組成物の製造方法を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、当該製造方法により得られる水中油型乳化組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、多量の油性成分を含有する系においても、微小粒子が均一に分散し、非常に安定な水中油型乳化組成物を、効率良く得ることができる。
本発明で用いる衝突装置は、球状の硬質体に高圧噴流を衝突させるものであって、それぞれ噴射軸線が球状硬質体の球心に対して偏心した位置に指向され、硬質体表面上の互いに異なる位置へ噴流を衝突させる第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルとを備えたものである。このため、硬質体には、第1の噴射ノズルからの噴流が衝突する第1の衝突点と第2の噴射ノズルからの噴流が衝突する第2の衝突点とのそれぞれで衝突力の分力による回転力が生じ、噴流が衝突している間は、この互いに異なる二方向への回転が相乗的に作用して被衝突領域は硬質体のほぼ全表面に亘る。従って、長時間運転においても特定箇所に衝突が集中して著しい損傷を生じることもなく、従来より硬質体の長寿命化が図れ、実際の微細エマルションの製造工程に応じた長時間運転においても良好な連続衝突処理状態を維持でき、常に同品質の微細エマルションを製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明で用いる衝突装置は、衝突用チャンバ内に回転自在に支承された球状の硬質体に噴射ノズルから噴射される高圧噴流を衝突させるもので、
前記硬質体に向けて流体を噴射して硬質体表面上の互いに異なる位置へ噴射流を衝突させる第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルとを備え、
第1の噴射ノズルの噴射軸線と第2の噴射ノズルの噴射軸線とが、それぞれ前記硬質体の球心に対して偏心した位置に指向されている衝突装置である。
【0012】
かかる衝突装置において、それぞれ噴射軸線が球状硬質体の球心に対して偏心した位置に指向され、硬質体表面上の互いに異なる位置へ噴流を衝突させる第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルとを備えたことによって、硬質体には、第1の噴射ノズルからの噴流が衝突する第1の衝突点と第2の噴射ノズルからの噴流が衝突する第2の衝突点とのそれぞれで衝突力の分力による回転力が生じるため、噴流が衝突している間は、互いに異なる二方向への回転が相乗的に作用して、硬質体表面は実質的に2つの衝突位置に対し様々な方向に相対移動し、その被衝突箇所は全体的に分散したものとなる。
【0013】
従って、被衝突領域は硬質体のほぼ全表面に亘り、従来のような特定箇所に衝突が集中して著しい損傷を生じることがなくなり、さらなる硬質体の長寿命化が図れ、微細エマルションの製造工程に応じた長時間運転においても良好な連続衝突処理状態を維持でき、常に同品質の微細エマルションを製造することができる。
【0014】
即ち、第1と第2の噴射ノズルから噴射される噴流の球状硬質体表面上の衝突位置が、それぞれ各衝突点で生じる回転力の方向が互いに異なるものとなるように、言い換えればそれぞれの回転中心軸同士が一致しない回転方向に回転力が生じる位置であればよい。
【0015】
ただし、第1と第2の噴射ノズルの双方から同時に高圧噴流を噴射して同じ衝突力が硬質体に作用する場合、互いの衝突力が拮抗するなどして球状硬質体が良好に回転しない恐れがあるため、第1の噴射ノズルからの噴射と第2の噴射ノズルからの噴射とを交互に切り換えたり、第1と第2の噴射ノズルとで異なる衝突力となるように設定したりすることが好ましい。そのようにすることで、互いに異なる二つの方向への回転の相乗効果で、長時間の衝突処理工程の間中、噴流衝突位置に対する球状硬質体の表面被衝突箇所は相対的に様々に変位し、実質的にほぼ全面に亘って衝突部位が分散することになる。
【0016】
上記のような第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルとで互いに異なる衝突力となるように流体を噴射させるには、流量の異なるノズルを用いることによっても、また、各ノズルから噴射される流体の圧力を互いに異なるものとすることによって実現することができる。
【0017】
実際には、第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルとで、流体噴射を切り換えたり、流体の圧力を互いに異なるものにするには、第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルとに加圧流体を供給する、例えばポンプ装置等の流体供給手段を駆動制御することによって行うことができる。
【0018】
そこで、該流体供給手段による第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルへの流体の供給と停止をそれぞれ任意に制御すると共に、各噴射ノズルへ供給される流体に加える圧力をそれぞれ変更可能に制御する制御手段を備えれば、予め所望の噴射処理の切換運転に応じた各噴射ノズルへの流体供給開始から供給期間と停止期間、また各噴射ノズルへ供給される流体への加圧力を設定しておき、該設定を運転指令として制御手段に入力して該指令を実行させれば、簡便に、良好な硬質体の回転状態を維持できる衝突処理運転となるように流体供給手段を制御することができる。
【0019】
なお、第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルとで互いに異なる衝突力とする場合、一方が他方より弱い衝突力となるため、両ノズルからの噴流を原料液の衝突処理とするのでは、衝撃力の違いから、処理状態に差が生じてしまい、乳化、微粒化が均一になり難い。そこで、第1の噴射ノズルを衝突処理用として、乳化、微粒化に十分必要な衝撃が得られる衝突力となる高圧で原料液を噴射させ、第2の噴射ノズルを専ら球状硬質体に第1の噴射ノズルからの噴流衝突による回転とは別の方向の回転力を与えるための回転用として、たとえば原料液の媒質溶液を噴射させるものすれば、乳化、微粒化処理状態自体は第1の噴射ノズルからの噴流衝突にのみよるものであるから、処理の不均一化は避けられる。
【0020】
以上のような第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルとを、双方ともに衝突処理用として用い同じ原料液を同時に噴射する場合には、硬質体の球心より偏心量が大きくなるほど衝突力が回転力に生じる分力側への偏りが大きくなって衝撃力が減少して乳化、微粒化効果が低減するため、ある程度以上の衝撃力を持って効率的に衝突処理を行うためには、両噴射ノズルとも前記球心に対する偏心量を抑える必要があり、結果として互いに比較的近接した衝突位置が好ましい。そこで、同一部材に両噴射ノズルを形成したものを衝突装置に組み込む構成とすれば、互いに前記球心に対する偏心量を小さく抑えて良好な衝突処理が行えると同時に同一流体供給装置から加圧流体を同時供給するという簡便な装置設計が可能であり、少ない部品点数で装置の小型化にも有効である。
【0021】
一方、第1の噴射ノズルを衝突処理用とし、第2の噴射ノズルを硬質体回転用とする場合には、各噴射ノズルをそれぞれ別の部材に形成し、本衝突装置に組み込む構成とすれば、流体導入路も別に設けて、それぞれ原料液と媒質液とをそれぞれ異なる圧力で互いに切り換えてそれぞれの噴射ノズルへ供給制御するのが容易である。
【0022】
このように第1と第2の噴射ノズルをそれぞれ別体の部材に形成し、それぞれ衝突装置の異なる位置に組み込む構成とした場合、衝突処理用の第1の噴射ノズルの方は、できるだけ硬質体の球心からの偏心量をできるだけ小さく抑えて、優れた微細エマルションの製造の衝突処理効果が得られる配置とすると共に、回転用の第2の噴射ノズルは、第1の噴射ノズルによる噴流衝突位置が硬質体表面上でより広範囲に亘って分散できるような回転力を生じることのできる配置となるように互いに影響なく別個の設定が容易となる。
【0023】
例えば、回転用の第2の噴射ノズルを、その噴射軸線が衝突処理用の第1の噴射ノズルの噴射軸線に直交する平面上にあるものとして、ある平面内にて両噴射ノズルの噴射軸線同士が90度の角度をなす設定とすることによって、第2の噴射ノズルによる回転用噴流の衝突位置として、より効率よく第1の噴射ノズルの噴流衝突による回転方向に沿った衝突領域の大きな変位をもたらし得ると同時に第1の噴射ノズルによる高圧噴流の衝突処理に影響の少ない離れた位置に設定することができる。
【0024】
なお、本発明においては、第1と第2の二つの噴射ノズルのみを備えた構成に限定するものではなく、例えばさらに第3の噴射ノズルを備えた構成としてもよい。この場合、全ノズルの噴流が球状硬質体表面上の互いに異なる位置を衝突点とし、各噴射軸線がそれぞれ該硬質体の球心より偏心していれば、全ての噴射ノズルを衝突処理用と設定しても、あるいは二つを衝突用として一つを回転用としたり、また逆に二つを回転用として一つを衝突用にするという組合せでも可能である。もちろん設計が困難でなければ、四つ以上の噴射ノズルを設けて衝突用と回転用とで様々な組合せとする構成も可能である。
【0025】
本発明においては、このような衝突装置を用いて水中油型乳化組成物を製造する。
本発明で製造される水中油型乳化組成物は、特に制限されず、多量の油性成分を少量の界面活性剤で乳化する場合でも、安定な乳化組成物を得ることができる。
本発明により得られる水中油型乳化組成物は、(A)界面活性剤、(B)25℃で液状の油性成分及び(C)水を含有するものである。
【0026】
(A)界面活性剤としては、親水性界面活性剤が好ましく、一般に化粧料に用いられるものであって、例えばアニオン界面活性剤が好ましい。具体的には、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム等の高級脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等のアルキル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキルエーテル硫酸エステル塩;ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン塩;N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩;モノステアリルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩;ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩;ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム等の長鎖アルキルスルホコハク酸塩;リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等の長鎖N−アシルグルタミン酸塩などが挙げられる。
【0027】
これらのうち、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム等の長鎖N−アシルタウリン塩;モノステアリルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩;N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ミリストイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等の長鎖N−アシルグルタミン酸塩が好ましい。特に、アルキル鎖長が16以上の長鎖N−アシルタウリン塩、長鎖N−アシルグルタミン酸塩が好ましい。
【0028】
(A)界面活性剤は、1種以上を用いることができ、全組成中に0.01〜5質量%、更に0.1〜2.5質量%含有されるのが好ましい。
【0029】
(B)油性成分としては、通常化粧料に用いられるもので、25℃で液状の、合成及び天然由来の油性成分で、例えば炭化水素油、エステル油、エーテル油、シリコーン油、フッ素油等が含まれる。
より具体的には、ホホバ油等の植物油;液状ラノリン等の動物油;流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素油;脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、グリセリン誘導体、アミノ酸誘導体等のエステル油;ジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン油;フルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルエーテルシリコーン等のフッ素油などが挙げられる。
【0030】
(B)油性成分は、1種以上を用いることができ、保湿性と使用感の点から、全組成中に0.11〜60質量%、特に1.1〜30質量%であるのが好ましい。
【0031】
本発明においては、少ない(A)界面活性剤量で、多量の(B)油性成分を乳化させることができ、成分(A)に対する成分(B)の質量割合が、11質量倍以上とすることができ、好ましくは11〜38質量倍、より好ましくは12〜24質量倍、特に好ましくは15〜20質量倍とすることができる。
【0032】
本発明において、(C)水の含有量は、全組成中に10〜99質量%、特に15〜80質量%であるのが好ましい。
また、その他の水性基剤、例えばエタノールやプロパノール等の炭素数1〜4の低級アルコールなどを含有することもできる。
【0033】
本発明の水中油型乳化組成物には、更に(D)両親媒性物質(25℃で固体)を含有させることができ、少ない処理回数で微細粒子径のエマルションを得ることができる。ここで両親媒性物質とは、水酸基、カルボキシル基、アミノ基またはアミド基等の親水基をひとつ以上、並びに炭素数12以上の直鎖または分岐鎖の炭化水素基を有する物質であり、それ自身では乳化能を示さない、25℃で固体の物質である。
かかる両親媒性物質として、具体的には、例えば、ミリスチン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸;セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール;スフィンゴシン類;セラミド類などが挙げられる。セラミド類としては、例えばRobson K.J. et al., J. Lipid Res.,35,2060(1994)や、Wertz P.W. et al., J. Lipid Res.,24,759(1983)等に記載されているタイプI〜VIIのセラミドや、特開昭62-228048号公報記載のセラミド類似化合物などが含まれ、前者の市販品としては、セラミドIII、セラミドIIIB、セラミドIIIA、セラミドIV、フィトセラミドI(以上、デグサ社)、セラミドII(セダーマ社)、セラミドTIC−001(高砂香料社)等が挙げられる。
【0034】
両親媒性物質は、1種以上を用いることができ、全組成中に0.01〜20質量%、特に0.1〜10質量%含有するのが好ましい。
【0035】
本発明の水中油型乳化組成物には、更に(E)多価アルコールを含有させることができ、少ない処理回数で微細粒子径のエマルションを得ることができる。
かかる多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、キシリトール、ソルビトール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0036】
多価アルコールは、1種以上を用いることができ、全組成中に0.5〜50質量%、特に0.5〜30質量%含有するのが好ましい。また、多価アルコールは、油性成分に対して0.8〜2質量倍であるのが好ましい。
また、(D)両親媒性物質と(E)多価アルコールを組み合わせて用いることもできる。
【0037】
本発明の水中油型乳化組成物は、例えば、全成分を混合して粗乳化液とし、これを噴射ノズルから高圧流体として、前記のような衝突装置を用いて乳化させることにより、製造することができる。
【0038】
粗乳化液とは、成分(A)、(B)及び(C)、必要に応じて、成分(D)、(E)、及びその他の成分を加え、これらそれぞれが溶解し得る温度以上に加温してプロペラ撹拌、あるいはホモジナイザー等によって油性成分と水性成分が見かけ上、ほぼ均一に混合された状態であるものをいう。
【0039】
粗乳化液は、装置内の貯蔵槽に充填され、接続する増圧シリンダーに移送され、高い圧力がかけられる。粗乳化物は、高圧で細孔に進入することにより高圧流体に変わる。高圧流体となった粗乳化物は、チャンバ本体を経由して球状硬質体に衝突して微細な乳化物にすることができる。
【0040】
本発明によれば、微細粒子に乳化され、粒度分布の広がりが小さく、油滴の平均粒子径が好ましくは0.01〜0.5μm、特に好ましくは0.025〜0.2μm、更に好ましくは0.025〜0.15μmとなるような乳化組成物を得ることができる。このように微細乳化されることにより、乳化組成物は透明性が高く、界面活性剤に対して油性成分が11質量倍以上含有されていても、安定な水中油型乳化物を得ることができる。
【0041】
本発明により得られる水中油型乳化組成物は、そのまま化粧料等として、特に透明性の高い化粧料として、好適に使用することができる。
また、高圧乳化により得られた水中油型乳化組成物を、水等の水性成分、またはそれらに水溶性の有効成分や添加剤を加えたもので希釈して、例えば化粧水や美容液等の化粧料として用いることができる。本発明により得られる水中油型乳化組成物は、さらに希釈によって水等の水性成分が添加されても、高圧乳化により得られた乳化状態が維持され、油滴の平均粒子径が、0.01〜0.5μmであって、透過率が40〜90%の化粧料を得ることが可能である。このような化粧料は、特に使用感に優れ、乳化による油性感が少なく、さっぱりした感触を与えるものである。
【0042】
ここで用いられる有効成分や添加剤としては、アスコルビン酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸等の水溶性ビタミン類;オウバクエキス、カンゾウエキス、アロエエキス、スギナエキス、茶エキス、キューカンバーエキス、チョウジエキス、ニンジンエキス、ハマメリス抽出液、プラセンタエキス、海藻エキス、マロニエエキス、ユズエキス、ユーカリエキス、アスナロ抽出液等の動・植物抽出液;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム等の塩類;クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、アジピン酸塩等のpH調整剤;カルボキシビニルポリマー、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、グアーガム、キサンタンガム、カルボキシメチルキトサン、ヒアルロン酸ナトリウム等の増粘剤などが挙げられる。
【実施例】
【0043】
参考例1
本発明で用いる衝突装置の第1例として、チャンバ本体に第1と第2の噴射ノズルの双方が形成されている一部材を組み込んだ場合の衝突装置(衝突装置1)を示す。図1は、衝突装置1の主要部の概略断面図である。
【0044】
衝突装置1のチャンバ本体1は、略円筒状の後方チャンバハウジング2内と、該ハウジング2内に載置されて球状硬質体10を回転自在に支承するボールホルダー3と該ボールホルダーを前後で挟む後方支持部材4及びノズル部材5と該ノズル部材5をボールホルダー3との当接状態で前方からチャンバハウジング2に対して押圧固定する前方チャンバハウジング6とからから主に構成されている。衝突装置1では、流体流れに沿って上流側を前方、下流側を後方とする。
【0045】
ノズル部材5には、第1の噴射ノズル11と第2の噴射ノズル12とが形成されており、第1の噴射ノズル11の第1噴射軸線11xと第2の噴射ノズル12の第2噴射軸線12xとが、ボールホルダー3の前面側開口窓に露呈する球状硬質体10の表面上の互いに異なると共に球状硬質体10の球心に対して偏心した位置に指向されている。衝突装置1のノズル部材5においては、球状硬質体10の球心に対して第1噴射軸線11xが紙面上方向と及び手前方向に偏心し、第2噴射軸線12xが紙面下方向及び奥方向に偏心するように各噴射ノズル(11,12)が設定されている。
【0046】
前方チャンバハウジング6には、各噴射ノズル(11,12)へ原料液を導入するための導入流路(13,14)が形成されており、ポンプ等を備えた流体供給装置20からチャンバ本体1へ加圧供給されてくる原料液が該導入流路(13,14)を介して第1の噴射ノズル11と第2の噴射ノズル12へ同時に供給される。
【0047】
原料液は、第1と第2の噴射ノズル(11,12)から噴射され、各高圧噴流となって第1の噴射軸線11xと第2の噴射軸線12xに沿って進み、球状硬質体10の表面に衝突し、その際の衝撃によって、微細エマルションの製造が行われ、後方支持部材4に形成された導出流路15を介して後方チャンバハウジング2の後端の排出口16から回収側へ排出される。
【0048】
この衝突時に、各点においてそれぞれ生じる衝突力の分力で互いに異なる方向へ球状硬質体10を回転させるため、衝突処理を行っている間は常に球状硬質体10は二方向への回転が相乗的に作用して実質的に球状硬質体10の表面の被衝突領域はほぼ全面に亘る。
【0049】
これによって球状硬質体10の被衝突箇所は全面的に分散し、従来の一方向のみの回転で同一円周上のみに衝突が集中して溝状の損傷が生じることもなくなるため、球状硬質体10自体の寿命が長期化し、硬質体の交換頻度も大幅に低減できる。従って、実際の長時間に亘る衝突処理運転でも、好適に微細エマルションを製造することができる。
【0050】
また、衝突装置1においては、同一のノズル部材5に第1と第2の噴射ノズル(11,12)を形成したものであるため、両噴射ノズルともに、噴射軸線(11x、12x)の球状硬質体10の球心に対する偏心量を小さく抑えて互いに衝突位置を近接させた構成にできるため、いずれの噴射ノズルからの噴流も充分な衝撃力をもって球状硬質体10に衝突し、良好な微細エマルションが得られる。
【0051】
なお、第1の噴射ノズル11と第2の噴射ノズル12への加圧流体の供給を同時に行い、同時に噴射衝突させる構成に限らず、加圧流体の供給・停止を互いに切り換えて第1の噴射ノズル11と第2の噴射ノズル12による衝突処理を交互に行う構成にしてもよい。
【0052】
参考例2
本発明で用いる衝突装置の第2例として、チャンバ本体に衝突処理用の第1の噴射ノズルと回転用の第2の噴射ノズルがそれぞれ形成された別体の二部材を組み込んだ場合の衝突装置(衝突装置2)を示す。図2は衝突装置2の主要部の概略断面図である。
【0053】
衝突装置2のチャンバ本体31は、略円筒状の後方チャンバハウジング32と、該ハウジング32内に載置されて球状硬質体40を回転自在に支承するボールホルダー33と該ボールホルダー33を前後で挟む後方支持部材34および第1ノズル部材36と、該第1ノズル部材36をボールホルダー33当接状態で前方からチャンバハウジング32に対して第1ノズル部材36周りの中間チャンバハウジング35を介して押圧固定する前方チャンバハウジング37と、後方チャンバハウジング32に装着された第2ノズル部材38とから主に構成されている。衝突装置2においても、流体流れに沿って上流側を前方、下流側を後方とする。
【0054】
第1ノズル部材36には、衝突処理用の第1の噴射ノズル41が形成されており、その第1噴射軸線41xがチャンバ本体31の中心軸と平行で且つ球状硬質体40の球心に対して図2の紙面奥行き側に偏心する位置に指向するよう設定されている。この第1ノズル部材36においては、第1の噴射ノズル41が第1噴射軸線41xの球状硬質体40の球心に対する偏心量をできるだけ小さく抑えて、衝突力のほとんどが微細エマルションの製造のための衝撃力となって大きな衝突処理効果が得られる位置付けとなるように設定されている。
【0055】
一方、第2ノズル部材38には、回転用の第2の噴射ノズル42が形成されており、その第2噴射軸線42xがチャンバ本体31の中心軸および第1噴射軸線41xに直交する平面上で、球状硬質体40の球心に対して後方で且つ紙面奥方向に偏心する位置に指向するように設定されている。
【0056】
即ち、第2ノズル部材38は、第2の噴射ノズル42が、図2の紙面上(装置側面視)で第1の噴射ノズル41と噴射軸線同士が直交する位置付けとして、第2の噴射ノズル42による回転用噴流の衝突位置を、効率的に乳化、微粒化効果が得られる位置付けとした第1の噴射ノズル41による高圧噴流の衝突位置から離れて該衝突処理に影響を与えることなく、同時に専らより効率良く第1の噴射ノズル41の噴流衝突による回転方向に沿った衝突領域の大きな変位をもたらし得る回転を球状硬質体40に与えることができる位置に設定したものである。
【0057】
前方チャンバハウジング36には、衝突処理用の第1の噴射ノズル41へ原料液を導入するための導入流路43が形成されており、ポンプ等を備えた流体供給装置50からチャンバ本体31へ加圧供給されてくる原料液が該導入流路43を介して第1の噴射ノズル41へ供給され、該噴射ノズル41から噴射され、高圧噴流となって第1の噴射軸線41xに沿って進み、球状硬質体40の表面に衝突し、その際の衝撃によって微細エマルションの製造が行われ、後方支持部材34に形成された導出流路44を介して後方チャンバハウジング32の後端の排出口45から回収側へ排出される。
【0058】
また、流体供給装置50は、回転用の第2の噴射ノズル42へ原料液の媒質液を回転用流体として回転に必要なだけの衝突力相当の圧力、即ち、第1の噴射のノズル41へ衝突用として高圧で供給される原料液より低圧で供給できるものとする。
【0059】
従って、流体供給装置50に対して、所定時間毎に第1の噴射ノズル41への原料液の加圧供給を続けて衝突処理を行う合間の衝突処理停止状態において、第2の噴射ノズル42へ回転量流体を低圧供給を行わせれば、第2の噴射ノズル42からの低圧噴流の衝突によって球状硬質体40は回転し、直前の衝突処理において第1の噴射ノズル41からの高圧噴流が衝突していた円周領域を高圧噴流衝突位置から相対的に移動させ、次の衝突処理の際には、球状硬質体40の別の表面領域が衝突対象円周領域となる。
【0060】
このような流体供給装置50のポンプ装置に対するチャンバ本体31への加圧流体の供給、停止切換や圧力調整等を、コンピュータを備えた制御装置60を介した指令により制御するものとすれば、予め所望の噴射処理の切換運転に応じた各噴射ノズルへの流体供給開始から供給期間と停止期間、また各噴射ノズルへ供給される流体への加圧力を設定しておき、該設定を運転指令として制御装置60に入力するだけで、流体供給装置50に対して指令を実行させ、良好な硬質体の回転状態を維持できる衝突処理運転を簡便に自動で行うことができる。
【0061】
実施例1
流動パラフィン250kg、セチル硫酸ナトリウム15kg、セラミドII30kg、グリセリン200kg及び精製水505kgを混合し、80℃に加熱溶解し、ホモジナイザーで撹拌して粗乳化液とした。この粗乳化液を、図3に示す衝突装置にて、処理圧180000kPa、背圧10500kPaにて処理し、室温まで冷却して、水中油型乳化組成物を得た。この処理を7回繰り返し行い、各回の間に第2噴射ノズルから5秒間処理液を通液させた。この水中油型乳化組成物を計10回製造した。1回目、5回目、10回目に得られた水中油型乳化組成物を各々水で5倍に希釈し、粒度分布測定装置(LB−500、堀場製作所社製)を用いて、平均粒子径を測定した。その後、各希釈組成物の保存安定性を観察した。なお、保存安定性は、各乳化組成物を30℃、40℃、50℃で3ヶ月保存した後の外観を、目視により観察し、変化がない場合を「○」、変化がある場合(透明性低下)を「×」として示した。結果を表1に示す。
【0062】
【表1】

【0063】
比較例1
図3に示す衝突装置にて高圧乳化処理毎の、第2ノズルからの通液を行わずに、実施例1と同じ組成物を7回処理して水中油型乳化組成物を得た。この水中油型乳化組成物を計10回製造した。1回目、5回目、10回目に得られた水中油型乳化組成物を各々水で5倍に希釈し、粒度分布測定装置(LB−500、堀場製作所社製)を用いて、平均粒子径を測定した。その後、各希釈組成物の保存安定性を、実施例1と同様にして観察した。結果を表2に示す。
【0064】
【表2】

【0065】
実施例2
N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム25kg、スクワラン100kg、ジメチルポリシロキサン(6cs)200kg、セラミドIII20kg、グリセリン450kgに、精製水205kgを加え、ホモジナイザーで撹拌して粗乳化液とした。この粗乳化液を、図3に示す衝突装置にて実施例1と同様な操作手順で、処理圧180000kPa、背圧10500kPaにて、7回繰返し処理し、水中油型乳化組成物を得た。この水中油型乳化組成物を10回製造した。
10回目に製造した水中油型乳化組成物25Lに、4%アスコルビン酸マグネシウム水溶液75Lを混合し、外観が透明な美容液を得た。この美容液の平均粒子径は0.051μmであった。この美容液の使用感は油性感が少なく、さっぱりした感触であった。この美容液を30℃、40℃、50℃の環境下で3ヶ月保存した結果、いずれも外観に変化は認められなかった。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の第1例による衝突装置(衝突装置1)の主要部の構成を示す概略断面図である。
【図2】本発明の第2例による衝突装置(衝突装置2)の主要部の構成を示す概略断面図である。
【図3】本発明の実施例1、2、比較例1で用いた衝突装置の構成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0067】
1:チャンバ本体
2:後方チャンバハウジング
3:ボールホルダー
4:後方支持部材
5:ノズル部材
6:前方チャンバハウジング
10:球状硬質体
11:第1の噴射ノズル(衝突処理用)
11x:第1噴射軸線
12:第2の噴射ノズル(衝突処理用)
12x:第2噴射軸線
13,14:原料液導入流路
15:導出流路
16:排出口
20:流体供給装置
31:チャンバ本体
32:後方チャンバハウジング
33:ボールホルダー
34:後方支持部材
35:中間チャンバハウジング
36:第1ノズル部材
37:前方チャンバハウジング
38:第2ノズル部材
40:球状硬質体
41:第1の噴射ノズル
41x:第1噴射軸線
42:第2の噴射ノズル
42x:第2噴射軸線
43:原料液導入流路
44:導出流路
45:排出口
50:流体供給装置
60:制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)界面活性剤、(B)25℃で液状の油性成分及び(C)水を含有する混合物を高圧流体となし、衝突用チャンバ内に回転自在に支承された球状の硬質体に噴射ノズルから噴射される高圧噴流を衝突させる衝突装置により乳化させる水中油型乳化組成物の製造方法であって、
前記硬質体に向けて流体を噴射して硬質体表面上の互いに異なる位置へ噴射流を衝突させる第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルとを備え、
第1の噴射ノズルの噴射軸線と第2の噴射ノズルの噴射軸線とが、それぞれ前記硬質体の球心に対して偏心した位置に指向されている衝突装置を用いて乳化させる水中油型乳化組成物の製造方法。
【請求項2】
衝突装置が、前記第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルへの流体の加圧供給を行う流体供給手段と、
該流体供給手段による第1の噴射ノズルと第2の噴射ノズルへの流体の供給と停止をそれぞれ任意に制御すると共に、各噴射ノズルへ供給される流体に加える圧力をそれぞれ変更可能に制御する制御手段と、
を備えている請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
衝突装置が、前記第2の噴射ノズルの噴射軸線が、前記第1の噴射ノズルの噴射軸線に対して直交する平面上にあるものである請求項2記載の製造方法。
【請求項4】
水中油型乳化組成物が、油滴の平均粒子径が0.01〜0.5μmである請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
【請求項5】
水中油型乳化組成物が、(B)成分/(A)成分の質量割合が11倍以上である請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法。
【請求項6】
水中油型乳化組成物が、更に(D)両親媒性物質を含有する請求項1〜5のいずれか1項記載の製造方法。
【請求項7】
水中油型乳化組成物が、更に(E)多価アルコールを含有する請求項1〜6のいずれか1項記載の製造方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項記載の製造方法により得られる水中油型乳化組成物。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれか1項記載の製造方法により得られる水中油型乳化化粧料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−36117(P2010−36117A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−202285(P2008−202285)
【出願日】平成20年8月5日(2008.8.5)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】