説明

水分散型粘着剤組成物並びに粘着シート及びこれらを用いたゴム発泡体粘着シート

【課題】本発明は、優れた発泡体への接着性と末端剥がれ性能を有し、かつ経時での接着力の安定した水分散型粘着剤組成物を提供することを目的としている。また本発明は、該水分散型粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材上に設けた粘着シート及びこれらをゴム発泡体の片面あるいは両面に設けたゴム発泡体粘着シートを提供することを目的としている。
【解決手段】(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、且つシラン系単量体を含む単量体混合物を共重合して得られる重合体に、フェノール骨格を含有する粘着付与剤を添加してなる水分散型粘着剤組成物を用いる粘着シート及びゴム発泡体粘着シート。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水分散型粘着剤組成物とこれを基材上に設けた粘着シート(テープ状、シート状、フィルム状などの形態を含む)及びこれらをゴム発泡体の片面あるいは両面に設けたゴム発泡体粘着シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ゴム発泡体は、防塵、断熱、防音、防振、緩衝、水密および気密などを目的として、例えば建築土木、電気機器、住宅設備機器、および船舶、車両、自動車等の部材など、各種の産業製品において、隙間を充填するためのシール材として広く利用されている。また近年では、パーソナルコンピューター、携帯電話あるいはPDAなどの情報機器分野においても広く用いられてきている。
【0003】
このようなゴム発泡体はEPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)のような耐候性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性などに優れるゴム系ポリマーに加硫剤および発泡剤を添加混合し、加硫発泡させたものであり、施工を容易にするため粘着剤層が付設されている。
【0004】
従来この用途に用いられてきた粘着剤組成物は、有機溶剤にアクリル系やゴム系のポリマーを溶解した溶剤型の粘着剤組成物が主流であった。しかしながら、近年の環境問題や作業環境上の衛生問題の観点から、無溶剤型への転換が望まれている。
【0005】
無溶剤型の一種である水分散型の粘着剤組成物を用いた粘着シートは、有機溶剤を用いないため、環境衛生上望ましく、耐溶剤性の点でも優れるなどの利点を有している。しかしながらこのような水分散型粘着シートは、溶剤型粘着シートと比較して、被着体(特に発泡体などの粗面)への接着性と保持性の両立が困難で、端末剥がれ性などの実用特性に劣るという欠点を有していた。
【0006】
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意検討し、水分散型(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とする単量体混合物において、シラン系単量体と必要に応じて連鎖移動剤を添加して重合すると、被着体への接着性と保持性を高いレベルで両立でき、溶剤型粘着剤と同等な実用特性(端末剥がれ性など)が得られることを見出している(特許文献1参照)。
【0007】
しかしながら、上記粘着剤であってもゴム発泡体に対しては満足いく接着力を得ることは困難であり、さらにゴム発泡体の種類によっては経時で接着性が低下する場合があった。この経時での接着性の低下は、発泡体を被着体とした場合のみならず、発泡体を基材とした発泡体粘着シートにおいても見られる現象である。
【0008】
【特許文献1】特開2001−131511号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、優れた発泡体への接着性と端末剥がれ性能を有し、かつ経時での接着力の安定した水分散型粘着剤組成物を提供することを目的としている。また本発明は、該水分散型粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材上に設けた粘着シート及びこれらをゴム発泡体の片面あるいは両面に設けたゴム発泡体粘着シートを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記の課題に対し鋭意検討した結果、経時で接着性が低下するのは、ゴム発泡体の非極性成分(パラフィンオイル、アスファルト等)が粘着剤層へ移行するためであることを見出し、水分散型の(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする単量体混合物においてシラン系単量体を共重合した重合体にフェノール骨格を含有する粘着付与剤を添加することにより、ゴム発泡体の非極性成分の移行を防止でき、優れたゴム系発泡体への接着性と末端剥がれ性能を有し、かつ経時での接着安定性に優れた粘着剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
フェノール骨格を含有する粘着付与剤を粘着剤組成物中に添加することによる優れた効果が奏される理由は明確ではないが、粘着剤の極性が低い場合には、ゴム系発泡体の非極性成分が粘着剤層へ移行しやすく経時で接着力の低下をもたらすが、極性が高い場合には成分の移行が抑制され、接着力の低下が起こらないと考えられる。具体的には、粘着付与剤として極性の低い重合ロジンエステルを添加した場合は接着性の低下が見られるのに対して、極性の高いロジンフェノールやテルペンフェノールを添加した場合は接着性の低下が抑制されることから、粘着付与剤分子中のフェノール骨格が有効に作用していることが推察される。
【0012】
すなわち本発明は、 (メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、且つシラン系単量体を含む単量体混合物を共重合して得られる重合体の水分散液に、フェノール骨格を含有する粘着付与剤を添加してなる水分散型粘着剤組成物(請求項1)であり、特に重合体が(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、且つシラン系単量体を含まない組成で重合した場合に溶剤不溶分が5%以下となる樹脂組成物が得られる単量体混合物と、該単量体混合物100重量部に対して0.005〜1重量部のシラン系単量体とを前記と同一条件下で共重合して得られる重合体であることを特徴とする上記水分散型粘着剤組成物(請求項2)に係るものである。
【0013】
また本発明は、上記水分散型粘着剤組成物であって、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、且つシラン系単量体を含む単量体混合物を共重合して得られる重合体100重量部に対し、シラン系単量体と結合しうる有機化合物0.005〜1重量部を添加してなる水分散型粘着剤組成物(請求項3)に係り、特に上記シラン系単量体と結合しうる有機化合物が、シラン化合物である水分散型粘着剤組成物(請求項4)に係るものである。
【0014】
また本発明は、上記水分散型粘着剤組成物において、シラン系単量体がメトキシシラン系単量体である水分散型粘着剤組成物(請求項5)に係るものであり、上記重合体中にメタクリル酸が共重合されていることを特徴とする水分散型粘着剤組成物(請求項6)に係るものである。
【0015】
また本発明は、上記粘着付与剤がロジンフェノール系またはテルペンフェノール系の粘着付与剤である水分散型粘着剤組成物(請求項7)に係るものである。
【0016】
また本発明は、上記水分散型粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材の片面(請求項8)あるいは両面(請求項9)に設けた粘着シートに係るものである。
【0017】
また本発明は、上記水分散型粘着剤組成物からなる粘着剤層をゴム発泡体の片面あるいは両面に設けたことを特徴とするゴム発泡体粘着シート(請求項10)、および上記粘着シートをゴム発泡体の片面あるいは両面に設けたことを特徴とするゴム発泡体粘着シート(請求項11)に係るものである。
【0018】
なお、本明細書において、「溶剤不溶分」とは、所定量(約500mg)の試料を精秤し(そのうち不揮発分の重量をW1mgとする)、これを酢酸エチル中に室温で3日間浸漬した後、不溶物を取り出し、この不溶物を100℃で2時間乾燥させて重量(W2mg)を測定し、下記式溶剤不溶分(重量%)=(W2/W1)×100に従って算出したものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明の水分散型粘着剤組成物は水分散型のアクリル系粘着剤を用いるので環境衛生上望ましく、それを基材上に設けた粘着シートおよびゴム発泡粘着シートは、優れたゴム発泡体への接着性と末端剥がれ性能を有し、かつ経時での接着安定性に優れた粘着特性を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、且つシラン系単量体を含む単量体混合物を共重合して得られる重合体の水分散液に、フェノール骨格を含有する粘着付与剤を添加してなる水分散型粘着剤組成物を提供する。
【0021】
本発明において主構成単量体として用いる(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、一般式(1)
CH2=C(R1)COOR2 (1)
(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数2〜14のアルキル基を示す)で表される化合物が挙げられる。
【0022】
上記R2として、例えば、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、イソアミル基、ヘキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基などが例示できる。なかでも、R2として、ブチル基、2−エチルヘキシル基などの炭素数2〜10のアルキル基が好ましい。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは単独でまたは2種以上混合して使用できる。例えば、アクリル酸アルキルエステルとして、アクリル酸ブチル単独、又はアクリル酸ブチルとアクリル酸2−エチルヘキシルとを組み合わせて使用できる。この場合、アクリル酸2−エチルヘキシルとアクリル酸ブチルとの割合は、前者/後者=0/100〜55/45(例えば、5/95〜60/40)程度である。
【0023】
(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とする単量体混合物中の該(メタ)アクリル酸アルキルエステル[例えば、上記(メタ)アクリル酸C2-14アルキルエステル]の比率は、一般に80重量%以上(例えば80〜99.8重量%程度)、好ましくは85重量%以上(例えば85〜99.5重量%程度)、さらに好ましくは90重量%以上(例えば90〜99重量%程度)である。
【0024】
上記単量体混合物は、熱架橋するための架橋点を導入するため、通常、官能基含有単量体(熱架橋性官能基含有単量体)を含んでいる。該官能基含有単量体をコモノマー成分として用いることにより被着体に対する接着力も向上する。
【0025】
上記官能基含有単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、無水マレイン酸などのカルボキシル基含有単量体又はその酸無水物;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチルなどの水酸基含有単量体;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有単量体;(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有単量体;(メタ)アクリル酸グリシジルなどのグリシジル基含有単量体;(メタ)アクリロニトリル、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。これらの中でも、アクリル酸などのカルボキシル基含有単量体又はその酸無水物などが好ましい。上記の官能基含有単量体は1種または2種以上使用することができる。
【0026】
上記官能基含有単量体の使用量は、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル100重量部に対して、例えば0.5〜12重量部、好ましくは1〜8重量部程度である。
【0027】
また、上記単量体混合物には、凝集力等の特性を高めるため、必要に応じて、その他の共重合性単量体が含まれていてもよい。このような共重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、酢酸ビニルなどのビニルエステル類;スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;シクロペンチルジ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどの環式アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類などが挙げられる。これらの共重合性単量体も1種または2種以上使用できる。
【0028】
本発明において、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合されるシラン系単量体としては、ケイ素原子を有する重合性化合物であれば特に限定されないが、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルに対する共重合性に優れている点で(メタ)アクリロイルオキシアルキルシラン誘導体などの(メタ)アクリロイル基を有するシラン化合物が好ましい。シラン系単量体としては、例えば、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシランなどが挙げられる。これらのシラン系単量体は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
【0029】
また、上記以外に、共重合可能なシラン系単量体として、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、4−ビニルブチルトリメトキシシラン、4−ビニルブチルトリエトキシシラン、8−ビニルオクチルトリメトキシシラン、8−ビニルオクチルトリエトキシシラン、10−メタクリロイルオキシデシルトリメトキシシラン、10−アクリロイルオキシデシルトリメトキシシラン、10−メタクリロイルオキシデシルトリエトキシシラン、10−アクリロイルオキシデシルトリエトキシシランなども使用できる。
【0030】
シラン系単量体の量は上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの種類や用途などに応じて適宜選択できるが、シラン系単量体の共重合量が、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とする単量体混合物(シラン系単量体を除く)100重量部に対して、1重量部を超えると接着できない程度まで粘着力が低下する場合があり、また0.005重量部未満ではポリマー強度の不足で凝集力が低下しやすくなる。従って、本発明では、上記単量体混合物(シラン系単量体を除く)100重量部に対するシラン系単量体の量は、0.005〜1重量部が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.5重量部の範囲である。
【0031】
本発明の水分散型粘着剤組成物を構成する重合体は、例えば、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし且つシラン系単量体を含む単量体混合物を慣用の乳化重合に付して、(メタ)アクリル酸エステル共重合体の水分散液として調製できる。
【0032】
本発明の水分散型感圧性接着剤組成物において、特に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし且つシラン系単量体を含まない組成で重合した場合に溶剤不溶分が5%以下となる樹脂組成物が得られる単量体混合物と、該単量体混合物100重量部に対して0.005〜1重量部のシラン系単量体とを、前記シラン系単量体を含まない組成で重合した場合と同一条件下で重合して得られる重合体を含有する水分散型感圧性接着剤組成物では、水分散型であるにもかかわらず、優れた端末剥がれ性と高い保持性とを両立させることが可能である。
【0033】
上記の「同一条件下」とは、シラン系単量体の有無を除く他の重合条件、例えば、反応温度、反応時間、重合開始剤の種類及び使用量、連鎖移動剤の種類及び使用量等が同一であることを意味する。
【0034】
なお、シラン系単量体を含まない組成で重合した場合に溶剤不溶分が5%を超える樹脂組成物が得られる単量体混合物とシラン系単量体とを重合に付す場合には、端末剥がれ性が低下しやすい。
【0035】
本発明において用いうる乳化重合の方式としては、一般的な一括重合、連続滴下重合、分割滴下重合などを採用でき、重合温度は、例えば20〜100℃程度である。
【0036】
重合に用いる重合開始剤としては、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2′−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)などのアゾ系開始剤;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素などの過酸化物系開始剤;フェニル置換エタンなどの置換エタン系開始剤;芳香族カルボニル化合物;過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組み合わせ、過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムとの組み合わせなどのレドックス系開始剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。重合開始剤の使用量は、単量体混合物の総量100重量部に対して、例えば0.005〜1重量部程度である。
【0037】
また、重合には連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては、慣用の連鎖移動剤、例えば、ドデカンチオール等のメルカプタン類等が例示できる。連鎖移動剤の使用量は、単量体混合物の総量100重量部に対して、例えば0.001〜0.5重量部程度である。
【0038】
また、乳化剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのアニオン系乳化剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどのノニオン系乳化剤などを使用できる。これらの乳化剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。乳化剤の使用量は、単量体混合物の総量100重量部に対して、例えば0.2〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部程度である。
【0039】
なお、本発明の水分散型粘着剤組成物は、上記乳化重合による製造方法のほか、上記(メタ)アクリル酸エステル共重合体を乳化重合以外の方法で得た後、乳化剤により水に分散させ水分散液を調製してもよい。
【0040】
本発明の水分散型粘着剤組成物は、シリコーン系剥離剤を塗布した剥離ライナーや背面処理層に対して経時での重剥離化を防止するために、上記シラン系単量体を含む(メタ)アクリル酸エステル共重合体の水分散液に、シラン系単量体と結合しうる有機化合物を添加してもよい。シラン系単量体と結合しうる有機化合物は、シラン系単量体のSi−OR基(Rはメチル、エチルなどのアルキル基)が加水分解して生じるSi−OH基と反応し結合しうる活性基(例えば水酸基やカルボキシル基)を有するものであれば特に限定されないが、シラン系単量体との反応性が良好であるシラン化合物が望ましい。
【0041】
上記シラン化合物としては、分子内にSi−H基やSi−OH基およびSi−OR基(Rはメチル、エチルなどのアルキル基)を有する化合物であって、例えばメチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチルメトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、メトキシトリメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジフェニルエトキシメチルシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、トリエチルシラン、トリプロピルシラン、トリメチルシラノール、トリエチルシラノールなどを挙げることができる。
【0042】
上記シラン化合物は、重合体と反応する官能基を持たないほうが好ましいが、著しく反応しない官能基であれば差し支えない。このような官能基を有するシラン化合物としては、例えば3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランなどの(メタ)アクリル酸系シラン化合物や、ジメトキシ−3−メルカプトプロピルメチルシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。これらのシラン化合物は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0043】
シラン系単量体と結合しうる有機化合物の量は上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とする重合体100重量部に対して、0.005重量部未満では重剥離化を防止できない場合がある。また1重量部を超えると凝集力が低下したり、被着体への汚染が生じる場合があり、さらに多官能のシラン系単量体と結合しうる有機化合物を用いる場合は、逆に剥離が重くなる場合がある。これは未反応の有機化合物が存在すると架橋剤として機能するためと推定される。従って、本発明では、上記高分子100重量部に対するシラン系単量体と結合しうる有機化合物の量は、0.005〜1重量部が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.5重量部の範囲である。
【0044】
また本発明においてシリコーン系剥離剤を塗布した剥離ライナーや背面処理層に対して経時での重剥離化を防止するためには、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、且つシラン系単量体を含む単量体混合物を共重合して得られる重合体において、上記した(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合されるシラン系単量体として、シラン系単量体のSi−OR基のRがメチル基であるメトキシシラン系単量体を用いることが好ましい。メトキシシラン系単量体としては、例えば3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、4−ビニルブチルトリメトキシシラン、8−ビニルオクチルトリメトキシシラン、10−メタクリロイルオキシデシルトリメトキシシラン、10−アクリロイルオキシデシルトリメトキシシランなどを挙げることが出来る。
【0045】
メトキシシラン系単量体を使用した場合、メトキシシラン系単量体は加水分解速度が速く重合中に大部分のメトキシ基がシラノ−ル基に加水分解されるため、乾燥時に重合体に取り込まれたシラン系単量体の大部分が架橋に消費されることで、経時保存時に剥離層と反応し得るシラン系単量体が減少するためと推測される。
【0046】
また同じ目的を達成するために、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、且つシラン系単量体を含む単量体混合物を共重合して得られる重合体において、上記した官能基含有単量体としてメタクリル酸を使用することが好ましい。メタクリル酸を共重合した重合体を用いた場合に剥離力の上昇を防止できるのは、水分散液中においてメタクリル酸はアクリル酸より疎水性が高く、微粒子の内部まで分布するため、重合体内部に取り込まれたシラン系単量体の加水分解を促進したためと推測される。
【0047】
本発明では、粘着剤の用途に応じて架橋剤を用いることができる。上記架橋剤としては、通常用いる架橋剤を使用することができ、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属キレート系架橋剤などが挙げられる。架橋剤は、油溶性及び水溶性の何れであってもよい。
【0048】
本発明の水分散型粘着剤組成物は、上記シラン系単量体を含む(メタ)アクリル酸エステル重合体の水分散液に、フェノール骨格を含有する粘着付与剤を添加してなるものである。
【0049】
本発明において用いられる粘着付与剤は、分子内にフェノール骨格を含有する化合物であって、例えば、ロジンフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂などを挙げることができる。
【0050】
ここでロジンフェノール樹脂としては、荒川化学工業(株)製「タマノル」、住友デュレズ(株)製「スミライトレジン」などを、テルペンフェノール樹脂としては、ヤスハラケミカル(株)製「ナノレット」、「YSポリスター」、「マイティエース」などを、アルキルフェノール樹脂としては、日立化成工業(株)製「ヒタノール」、住友化学工業(株)製「タッキロール」、群栄化学(株)製「PPシリーズ」などの市販品を用いる事ができる。これらの粘着付与剤は単独でもよく、2種以上を併用してもよい。
【0051】
粘着付与剤の量は上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とする重合体100重量部に対して、5重量部未満や50重量部を超える場合は、実用上十分な粘着特性が得られない場合があり、例えばゴム系発泡体への接着性が不足する場合がある。従って本発明では、上記重合体100重量部に対する粘着付与剤の量は5〜50重量部が好ましく、さらに好ましくは10〜40重量部の範囲である。
【0052】
また本発明の水分散型粘着剤組成物には、その他、必要に応じて、粘着剤に通常使用される添加剤、例えば、老化防止剤、充填剤、顔料、着色剤などが添加されていてもよい。
【0053】
また本発明の水分散型粘着剤組成物は、粒子を安定化するため通常アンモニアのような塩基を用いてそのpHを7〜9に調整する。この場合残存するアンモニアが多いとシリコーン系剥離剤を塗布した剥離ライナーや背面処理層に対して経時での重剥離化が進行するためその添加量は少ないほうが好ましく、pHは7〜8程度がより好ましい。
【0054】
次に、本発明の粘着シートの実例を図面にもとづいて説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
【0055】
本発明の粘着シートは、上記水分散型粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材の片面あるいは両面に設けた構成である。図1は、基材フィルムの両面に粘着剤層を有する粘着シートの一例を模式的に示す断面図である。
【0056】
図1において、5は粘着シートを、1は上記水分散型粘着剤組成物からなる粘着剤層を、2は基材を、3は剥離ライナーをそれぞれ示している。粘着シート5は、シラン系単量体を含み且つ(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とする単量体混合物の共重合体にフェノール骨格を含有する粘着付与剤を添加してなる水分散型粘着剤組成物を基材2上に塗布し、熱架橋して粘着剤層1を形成することにより得られる。そして粘着面を保護するために剥離ライナー3と貼り合せられる。これは図示するように巻回されることが好ましいが、そのまま保管することもできる。また剥離ライナー3上に粘着剤層1を形成した後、基材2と貼り合せることもできる。
【0057】
本発明において基材2としては、例えば、ポリプロピレンフィルム、エチレン−プロピレン共重合体フィルム、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィルム類;和紙やクラフト紙などの紙類;綿布やスフ布などの布類;ポリエステル不織布やビニロン不織布などの不織布類;金属箔などを使用できる。上記プラスチックフィルムは、無延伸フィルム及び延伸(一軸延伸又は二軸延伸)フィルムの何れであってもよい。また、基材のうち粘着剤を塗布する面には、通常使用される下塗剤やコロナ放電方式などによる表面処理が施されていてもよい。基材の厚みは、目的に応じて適宜選択できるが、一般には10〜500μm程度である。
【0058】
粘着剤層1は上記水分散型粘着剤組成物を慣用のコーター、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーターなどを用いて基材1に塗布することで行うことができる。上記水分散型粘着剤組成物は、乾燥後の粘着剤層の厚みが、例えば10〜100μm程度となるように塗布される。
【0059】
塗布された上記水分散型粘着剤組成物は、加熱により熱架橋され粘着剤層1を形成する。熱架橋は、慣用の方法、例えば、シラン系単量体や架橋剤の種類に応じて架橋反応が進行する温度にまで加熱することにより行われる。架橋後の粘着剤層の溶剤不溶分は、例えば15〜70重量%程度である。また、架橋後の粘着剤層の溶剤可溶部の分子量(重量平均分子量;標準ポリスチレン換算)は、例えば10万〜60万程度、好ましくは20万〜45万程度である。架橋後の粘着剤層の溶剤不溶分や溶剤可溶部の分子量は、例えば、単量体混合物総量に対する上記シラン系単量体又は官能基含有単量体の割合、連鎖移動剤や架橋剤の種類や量、特にシラン系単量体と連鎖移動剤の量を適宜調整することにより任意に設定することができる。
【0060】
本発明において剥離ライナー3は、薄葉基材の片面あるいは両面にシリコーン系剥離剤、長鎖アルキル系剥離剤、フッ素系剥離剤等からなる剥離層を設けたものであって、従来から用いられてきたものが使用される。その厚さは特に限定されないが、好ましくは15μm以上、さらに好ましくは25〜500μmである。
【0061】
図2は、本発明の粘着シートの別の一例を模式的に示す断面図であって、基材2の片面に上記粘着剤層1が設けられ、他面に粘着剤層1とは異なる粘着剤組成物からなる粘着剤層4が設けられ、粘着シート6を形成する。そして粘着面を保護するために剥離ライナー3が貼り合せられている。ここで粘着剤層4としては特に限定されず、その用途や被着体の種類に応じて従来周知のアクリル系、ゴム系、シリコーン系等の粘着剤組成物を用いる事ができる。これは図示するように巻回されることが好ましいが、そのまま保管することもできる。なお図2では、剥離ライナー3は粘着剤層4に接するように構成されているが、粘着剤層1に接するように構成されていてもかまわない。この場合、粘着シートを最初に貼付する被着体の種類に応じその構成をかえればよい。
【0062】
図3は、本発明の粘着シートの別の一例を模式的に示す断面図であって、基材2の片面に粘着剤層1が設けられ、これに剥離ライナー3が貼り合わされている構成を示している。これは図示するように巻回されることが好ましいが、そのまま保管することもできる。
【0063】
図4は本発明の粘着シートの別の一例を模式的に示す断面図であって、背面処理層7を設けた基材2に粘着剤層1を付設した構成を示している。これは図示するように、背面処理層4に粘着剤層1が接するように巻回され、保管される。
【0064】
本発明において背面処理層7は、シリコーン系剥離剤、長鎖アルキル系剥離剤、フッ素系剥離剤等を従来周知の方法によって基材1に設けたものを用いることができる。
【0065】
本発明の粘着シートは、ゴム発泡体に対して優れた接着力を有するものであり、通常3N/20mm以上、好ましくは4N/20mm以上、さらに好ましくは5N/20mm以上であることが望ましい(180度ピール、剥離速度300mm/分、23℃、60%RH雰囲気中)。
【0066】
また本発明は、上記水分散型粘着剤組成物からなる粘着剤層をゴム発泡体の片面あるいは両面に設けたことを特徴とするゴム発泡体粘着シート、および上記粘着シートをゴム発泡体の片面あるいは両面に設けたことを特徴とするゴム発泡体粘着シートを提供する。
【0067】
図5は、ゴム発泡体の一面に図1で例示される粘着シート5を設けたゴム発泡体粘着シートの一例を模式的に示す断面図である。図5において、8はゴム発泡体を示し、その他は既述のとおりである。また粘着シート5は、ゴム発泡体8の両面に設けることもできる。
【0068】
図6は、本発明の発泡体粘着シートの別の一例を示す断面図であり、ゴム発泡体8の一面に図2で例示される粘着シート6を設けた構成である。この場合粘着シート6は、粘着剤層1を介して発泡体8と接着するよう構成される。また粘着シート6は、ゴム発泡体8の両面に設けることもできる。
【0069】
また本発明は、剥離ライナー3上に粘着剤層1を形成することで、基材を含まない、いわゆる基材レスの両面粘着シートとすることもできる。これは例えば図7に示す断面図ように、発泡体8と貼り合わせることで、水分散型粘着剤組成物からなる粘着剤層をゴム発泡体の片面(あるいは両面)に設けたゴム発泡体粘着シートとすることができる。
【0070】
本発明においてゴム系発泡体8は、ゴム系ポリマー、加硫剤、発泡剤、加硫促進剤、発泡助剤等を含む混和物を、加熱により加硫発泡することで作成することができる。
【0071】
ゴム系ポリマーとしては、特に限定はなく、従来に準じた適宜なものを用いることができ、例えばエチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)やエチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレンターポリマーやシリコーン系ゴム、フッ素系ゴムやアクリル系ゴム、ポリウレタン系ゴムやポリアミド系ゴム、天然ゴムやポリイソブチレン、ポリイソプレンやクロロプレンゴム、ブチルゴムやニトリルブチルゴム、スチレン・ブタジエンゴムやスチレン・ブタジエン・スチレンゴム、スチレン・イソプレン・スチレンゴムやスチレン・エチレン・ブタジエンゴム、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンゴムやスチレン・イソプレン・プロピレン・スチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンやブテン−1の如きα−オレフィン・ジシクロペンタジエンやエチリデンノルボルネンの如き非共役二重結合を有する環状又は非環状のポリエンを成分とするゴム系共重合体などがあげられる。実用性等の点よりは、EPDMが好ましく用いうる。
【0072】
加硫剤としても特に限定はなく、従来に準じた適宜なものを用いることができ、例えば硫黄、硫黄化合物類、セレン、酸化マグネシウム、一酸化鉛、酸化亜鉛、有機過酸化物類、ポリアミン類、オキシム類(例えばp−キノンジオキシム、p,p´−ジベンゾイルキノンジオキシムなど)、ニトロソ化合物類(例えばp−ジニトロソベンジン)、樹脂類(例えばアルキルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド縮合物など)、アンモニウム塩類(例えば安息香酸アンモニウム)などがあげられる。
【0073】
これらの加硫剤は、1種または2種以上を適宜選択して用いる事ができ、得られたゴム発泡体の加硫性や発泡性に起因する耐久性等の物性などの点よりは、硫黄や硫黄化合物類、特に硫黄が好ましく用いうる。また加硫剤の使用量は、その種類に基づく加硫効率などに応じて適宜に決定することができるが、例えば硫黄や硫黄化合物類の場合、ゴム系ポリマー100重量部あたり通例、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部が用いられる。
【0074】
また発泡剤としては、特に制限はないが、例えば無機系発泡剤や有機系発泡剤が用いられる。
【0075】
無機系発泡剤としては、例えば炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、アジド類などが用いられる。また有機系発泡剤としては、例えばアゾ系化合物(例えばアゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボン酸アミド(ADCA)、バリウムアゾジカルボキシレートなど)、フッ化アルカン(例えばトリクロロモノフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメタンなど)、ヒドラジン系化合物(例えばパラトルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3´−ジスルホニルヒドラジド、4,4´−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、など)、セミカルバジド系化合物(例えば、p−トルイレンスルホニルセミカルバジド、4,4´−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)など)、トリアゾール系化合物(例えば5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾール)、N−ニトロソ系化合物(N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N´−ジメチル−N,N´−ジニトロソテレフタルアミド)などが用いられる。
【0076】
これらの発泡剤は、1種または2種以上を適宜選択して用いる事ができ、得られるゴム発泡体の発泡性に起因する物性などの観点から、好ましくはアゾ系化合物やN−ニトロソ系化合物などの有機系発泡剤が用いられる。また発泡剤の配合割合は、目的とする発泡体の物性などに応じて適宜に決定することができ、一般にはゴム系ポリマー100重量部あたり0.1〜100重量部、好ましくは0.5〜50重量部、更に好ましくは1〜30重量部である。
【0077】
またこのゴム発泡体においては、加硫を促進すべく加硫促進剤や良好な発泡を確保すべく発泡助剤を配合することが好ましい。
【0078】
加硫促進剤としては、例えばジチオカルバミン酸類(例えばジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛など)、チアアゾール類(例えば2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィドなど)、グアニジン類(例えばジフェニルグアニジン、ジーo−トリルグアニジンなど)、スルフェンアミド類(例えばベンゾチアジル−2−ジエチルスルフェンアミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドなど)、チウラム類(例えばテトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなど)、キサントゲン酸類(例えばイソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛など)、アルデヒドアンモニア類(例えばアセトアルデヒドアンモニア、ヘキサメチレンテトラミンなど)、アルデヒドアミン類(例えばn−ブチルアルデヒドアニリン、ブチルアルデヒドモノブチルアミンなど)、チオウレア類(例えばジエチルチオウレア、トリメチルチオウレアなど)が用いられる。このような加硫促進剤は、1種または2種以上を適宜選択して用いる事ができ、例えば加硫速度などの観点から、ジチオカルバミン酸類とチアゾ−ル類とを併用することが好ましい。
【0079】
また加硫促進剤の配合割合は、耐ブルーム性、加硫速度などの観点から、例えばゴム系ポリマー100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。
【0080】
なお加硫促進剤とは反対に、成形加工性の調節などを目的として、例えば有機酸(例えば無水フタル酸、安息香酸、サリチル酸など)やアミン類(例えばN−ニトロソ−ジフェニルアミン、N−ニトロソ−フェニル−β−ナフチルアミンなど)などの加硫遅延剤を、適宜配合してもよい。
【0081】
発泡助剤としては、例えば尿素系化合物、サリチル酸系化合物、安息香酸系化合物などが用いられる。これらの発泡助剤は、1種または2種以上を適宜選択して用いる事ができ、好ましくは加硫に対する影響が少なく、かつ低コストであるなどの観点から、尿素系化合物が用いられる。また発泡助剤の配合割合は、例えばゴム系ポリマー100重量部に対して1〜15重量部、好ましくは2〜10重量部、さらに好ましくは3〜8重量部である。
【0082】
さらに、このゴム発泡体においては、その用途に応じて充填剤、加工油、滑剤などを配合することが好ましく、また、例えば可塑剤、難燃剤、老化防止剤、酸化防止剤、顔料、着色剤、防かび剤などの公知の添加剤を適宜配合してもよい。
【0083】
充填剤としては、例えば亜鉛華、カーボンブラック、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸ないしその塩類、タルク、雲母、ベントナイト、シリカ、アルミナ、アルミニウムシリケート、アセチレンブラック、アルミニウム粉などが用いられる。これら充填剤は、1種または2種以上を適宜選択して用いる事ができ、亜鉛華は安定剤としても作用し、またカーボンブラックは補強材としても作用することから、好ましく用いられる。また一般的には、炭酸カルシウムが賞用される。充填材の配合割合は、例えばゴム系ポリマー100重量部に対して80〜200重量部、好ましくは10〜180重量部である。
【0084】
加工油としては、パラフィン系オイルや石油系オイルなどが用いられ、好ましくはプロセスオイルが用いられる。加工油の配合割合は、例えばゴム系ポリマー100重量部に対して10〜60重量部、好ましくは30〜50重量部である。加工油を添加することで、混和物の混練がしやすくなり、また発泡しやすくなる。
【0085】
滑剤としては、例えばステアリン酸やそのエステル類などが用いられ、その配合割合は、例えばゴム系ポリマー100重量部に対して1〜5重量部、好ましくは2〜4重量部である。滑剤を添加することで、例えば混練時にロールに付着しにくくなり、加工性を向上させることができる。
【0086】
さらに可塑剤としては、例えばパラフィン類(例えば塩素化パラフィン)、ワックス類、ナフテン類、アロマ類、アスファルト類、乾燥油類(例えばアマニ油)、動植物油類、低分子量ポリマー類、フタル酸エステル類、リン酸エステル類、アルキルスルホン酸エステル類、粘着付与剤などが用いられる。可塑剤を添加することで、混和物が柔らかくなり発泡しやすくなる。
【0087】
また難燃剤としては、例えば水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどが用いられる。
【0088】
さらにこのゴム発泡体においては、その目的および用途に応じて非ゴム系ポリマーを適宜配合してもよく、例えばアクリル系ポリマー(例えばポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリエステル、塩素化ポリエチレン、ウレタン系ポリマー、スチレン系ポリマー、シリコーン系ポリマー、エポキシ系樹脂などが用いられる。
【0089】
これらの非ゴム系ポリマーは、その目的および用途に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いる事ができ、その配合割合は、例えばゴム系ポリマーの50重量%以下、好ましくは30重量%以下、更に好ましくは15重量%以下である。
【0090】
本発明のゴム発泡体の混和物の調製は、まずゴム系ポリマー、加硫助剤、充填剤、加工油等の配合成分を、例えばニーダやミキシングロール等の混練機を介し混練することによって混和物を調整する。なおこの混練においては、適宜加熱してもよい。次いでこの混和物に、さらに加硫剤、発泡剤および発泡助剤を適宜選択して配合し、これをミキシングロールなどを用いてさらに混練した後に、加熱すればよい。
【0091】
本発明のゴム発泡体の形成は、上記した混和物を加熱して加硫発泡処理することにより行いうるが、その形成に際しては必要に応じ混和物を例えばシート等の所定の形態に成形して、その成形体を加熱処理して加硫発泡体とすることもできる。その場合、成形体は、適宜な方式にて任意な形態に成形したものであってよく、その形態について特に限定はない。
【0092】
従って加硫発泡処理前の成形体は、混和物を例えばミキシングロールやカレンダーロールや押出成形等による適宜な方式でシート状やその他の形態に成形したものであってもよいし、所定の型を介して射出成形やプレス成形等による適宜な方式で凹凸等を有する所定の形態に成形したものなどであってもよい。
【0093】
上記において、凹凸形状を有する発泡体の形成では、未加硫状態の成形体を凹凸を有する型の上に配置して加熱し、その型の凹凸に成形体を形成する混和物を流動侵入させて加硫発泡処理する方式なども採ることができる。かかる方式は、ヒダ構造を有する複雑で深い凹凸構造を有する型の場合にもその凹凸形状を精度よく形成できる利点などを有している。
【0094】
よって成形体の寸法は任意であり、目的とするゴム発泡体の形態などに応じて適宜に決定することができる。シート等の場合、その厚さは100mm以下、好ましくは1μm〜80mm、特に10μm〜50mmが一般的である。
【0095】
上記した加硫発泡処理は、用いた加硫剤や発泡剤などによる加硫開始温度や発泡温度などにより従来に準じた適宜な条件で行うことができる。一般的な加硫発泡温度は、約200℃以下、好ましくは120〜180℃である。かかる加硫発泡処理で通例、混和物が軟化して発泡剤が分解し発泡構造を形成しつつ加硫が進行して目的の加硫発泡体が形成される。加硫発泡処理は、発泡倍率の調節などを目的に加圧下に行うこともできる。その加圧条件は従来に準じることができる。
【0096】
形成するゴム発泡体の発泡倍率(発泡前後の密度比)は、使用目的などに応じて適宜に決定される。一般には密度に基づいて0.5g/cm3以下、好ましくは0.20g/cm3以下、更に好ましくは0.15g/cm3以下とされる。かかる密度は、上記した発泡剤の配合量や加硫発泡の処理時間や温度等により発泡倍率などを調節することにより制御することができる。また発泡倍率の調節等を介して加硫発泡体の独立や連続、それらの混在等の発泡構造を制御することができる。
【0097】
本発明によるゴム発泡体粘着シートは、水分散型のアクリル系粘着剤を用いるので環境衛生上望ましく、極めて優れた端末剥がれ性と保持性とが発現し、さらに経時での接着力の安定したゴム発泡体粘着シートを得ることができる。従って、例えばクッション材やパッド材、気密や防水等の各種目的のシール材、断熱材、防音や制振等の振動低減材などの従来に準じた各種の用途に用いることができる。
【実施例】
【0098】
以下の実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、「部」及び「%」は、特に断りがない限り重量基準である。
【0099】
実施例1
冷却管、窒素導入管、温度計および攪拌機を備えた反応容器を用い、アクリル酸ブチル70部、アクリル酸2−エチルヘキシル30部、アクリル酸3部、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン株式会社製『KBM−503』)0.05部、ドデカンチオール(連鎖移動剤)0.05部、2,2′−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド(開始剤)0.1部を、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム(乳化剤)1.5部を添加した水100部に加えて乳化重合して重合体を得た。なお、シラン系単量体を混合しない組成で同様にして重合した場合の重合終了時の重合体の溶剤不溶分は0%であった。
【0100】
これに10%アンモニウム水を添加してpH8に調整した後、シラン化合物としてn−デシルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製『AY43−210MC』)を0.06部添加して水分散液を得た。これに固形分100部に対し粘着付与剤としてロジンフェノール系樹脂(荒川化学工業株式会社製『タマノルE−100』)を固形分で30部加え、水分散型粘着剤を得た。
【0101】
これをシリコーン系剥離剤を塗布した剥離ライナー(カイト化学工業株式会社製『SLB−80W5D』)の重剥離面に塗工し、120℃で3分乾燥して厚さ70μmの粘着剤層を設けて粘着シートを作製した。この粘着シートを不織布(日本板紙株式会社製PR−14)の両面に貼りあわせ、粘着シートを作製した。
【0102】
実施例2
上記実施例1において、粘着付与剤としてロジンフェノール系樹脂(荒川化学工業株式会社製『タマノルE−100』)を添加する代わりにロジンフェノール系樹脂(住友デュレッツ株式会社製『スミライトレジンPR12603』)の水分散液を固形分で30部添加した以外は実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
【0103】
実施例3
上記実施例1において、粘着付与剤としてロジンフェノール系樹脂(荒川化学工業株式会社製『タマノルE−100』)を添加する代わりにテルペンフェノール系樹脂(ヤスハラケミカル株式会社製『ナノレットG1450』)の水分散液を固形分で30部添加した以外は実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
【0104】
比較例1
上記実施例1において、粘着付与剤としてロジンフェノール系樹脂(荒川化学工業株式会社製『タマノルE−100』)を添加する代わりに重合ロジンエステル系樹脂(荒川化学工業株式会社製『スーパーエステルE−625』)を固形分で30部添加した以外は実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
【0105】
比較例2
上記実施例1において、粘着付与剤を添加しなかった以外は実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
【0106】
比較例3
冷却管、窒素導入管、温度計および攪拌機を備えた反応容器を用い、アクリル酸ブチル70部、アクリル酸2−エチルヘキシル30部、アクリル酸3部、ドデカンチオール(連鎖移動剤)0.07部、2,2´−アゾビス [2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド(開始剤)0.1部を、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム(乳化剤)1.5部を添加した水100部に加えて乳化重合して重合体を得た。
【0107】
これに10重量%アンモニウム水を添加してpH8に調整した。これに固形分100部に対し粘着付与剤としてロジンフェノール系樹脂(荒川化学工業株式会社製『タマノルE−100』)を固形分で30部加え、さらに水溶性のエポキシ型架橋剤(TEPIC:三菱瓦斯化学株式会社製)を0.14部添加して、水分散型粘着剤を得た。
【0108】
これを実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
【0109】
以上の実施例および比較例で得た粘着シートについて次の特性を調べた。結果を表1に示した。
【0110】
(ゴム発泡体への接着力)
実施例および比較例で得た粘着シートの片面に厚さ40μmのPETフィルムを貼りあわせ、これを幅20mm、長さ100mmに切断し評価用試験片を作製した。この試験片を、可塑剤としてパラフィン系オイル、アスファルトを含むEPDM系ゴム発泡体を金属板に貼付したものを被着体として2kgのローラーを1往復させる方法にて圧着し、23℃下に30分放置後の剥離に要する力を測定した。測定条件は、ミネベア株式会社製万能引張試験機『TCM−1kNB』を用い、180度ピール、剥離速度300mm/分、23℃、60%RH雰囲気中で行った(図8参照)。
【0111】
(端末剥がれ性試験)
実施例および比較例で作製した粘着シートを、可塑剤としてパラフィン系オイル、アスファルトを含むEPDM系ゴム発泡体(厚さ5mm)に貼りあわせ、これを幅10mm、長さ50mmに切断し、評価用試験片を作製した。この試験片の片端をABS板の端部に10mm×10mmの接触面積で貼付した後(おもて面)、残りの部分(幅10mm×40mm)をABS板の裏面に折り返して貼付した。これを70℃の雰囲気下に2時間放置した後、おもて面におけるゴム発泡体のABS板からの剥がれの有無を評価した(図9参照)。
【0112】
(ゴム発泡体粘着シートの接着力)
実施例および比較例で作製した粘着シートを、可塑剤としてパラフィン系オイル、アスファルトを含むEPDM系ゴム発泡体(厚さ5mm)に貼りあわせ、これを幅20mm、長さ100mmに切断し、評価用試験片を作製した。この試験片をSUS板を被着体として2kgのローラーを1往復させる方法にて圧着し、23℃下に30分放置後(初期値)および60℃/90%RH雰囲気下にて7日間放置した後(経時保存後)、の剥離に要する力を測定した。測定条件は、ミネベア株式会社製万能引張試験機『TCM−1kNB』を用い、90度ピール、剥離速度300mm/分、23℃、60%RH雰囲気中で行った(図10参照)。
【0113】
【表1】

【0114】
表1より明らかなように、本発明の水分散型粘着剤(実施例1〜3)は、ゴム発泡体への接着力、末端剥がれ性、経時保存後の接着力、すべてにおいて満足いく性能を示した。
【0115】
これに対し、粘着付与剤としてフェノール骨格を含有しない重合ロジンエステルを用いた比較例1は、ゴム発泡体への接着力、端末剥がれ性は満足いく性能を示したが、経時保存後の接着力に劣るものであった。また、粘着付与剤を加えない比較例2は、ゴム発泡体への接着力、端末剥がれ性に劣るものであった。さらにシラン系単量体を共重合せずエポキシ系架橋剤を用いて架橋を行った水分散型粘着剤(比較例3)は、端末剥がれ性に劣るものであった。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明の粘着シートの一例を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明の粘着シートの別の一例を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明の粘着シートの別の一例を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の粘着シートの別の一例を模式的に示す断面図である。
【図5】本発明のゴム発泡粘着シ−トの一例を模式的に示す断面図である。
【図6】本発明のゴム発泡粘着シ−トの別の一例を模式的に示す断面図である。
【図7】本発明のゴム発泡粘着シ−トの別の一例を模式的に示す断面図である。
【図8】本発明の実施例におけるゴム発泡体への接着力の測定方法を模式的に示す説明図である。
【図9】本発明の実施例における端末剥がれ性試験の測定方法を模式的に示す説明図である。
【図10】本発明の実施例におけるゴム発泡体粘着シートの接着力の測定方法を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
【0117】
1: 粘着剤層
2: 基材
3: 剥離ライナー
4: 粘着剤層
5: 粘着シート
6: 粘着シート
7: 背面処理層
8: 発泡体


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、且つシラン系単量体を含む単量体混合物を共重合して得られる重合体の水分散液に、フェノール骨格を含有する粘着付与剤を添加してなる水分散型粘着剤組成物。
【請求項2】
請求項1記載の水分散型粘着剤組成物であって、重合体が(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、且つシラン系単量体を含まない組成で重合した場合に溶剤不溶分が5%以下となる樹脂組成物が得られる単量体混合物と、該単量体混合物100重量部に対して0.005〜1重量部のシラン系単量体とを前記と同一条件下で共重合して得られる重合体であることを特徴とする水分散型粘着剤組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の水分散型粘着剤組成物であって、重合体100重量部に対し、シラン系単量体と結合しうる有機化合物0.005〜1重量部を添加してなる水分散型粘着剤組成物。
【請求項4】
シラン系単量体と結合しうる有機化合物が、シラン化合物である請求項3記載の水分散型粘着剤組成物。
【請求項5】
シラン系単量体がメトキシシラン系単量体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水分散型粘着剤組成物。
【請求項6】
重合体中にメタクリル酸が共重合されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水分散型粘着剤組成物。
【請求項7】
粘着付与剤がロジンフェノール系またはテルペンフェノール系の粘着付与剤である請求項1〜6のいずれかに記載の水分散型粘着剤組成物。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の水分散型粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材の片面に設けた粘着シート。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれかに記載の水分散型粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材の両面に設けた粘着シート。
【請求項10】
請求項1〜7のいずれかに記載の水分散型粘着剤組成物からなる粘着剤層をゴム発泡体の片面あるいは両面に設けたことを特徴とするゴム発泡体粘着シート。
【請求項11】
請求項8または9のいずれかに記載の粘着シートをゴム発泡体の片面あるいは両面に設けたことを特徴とするゴム発泡体粘着シート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−133482(P2008−133482A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−15696(P2008−15696)
【出願日】平成20年1月26日(2008.1.26)
【分割の表示】特願2001−378090(P2001−378090)の分割
【原出願日】平成13年12月12日(2001.12.12)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】