水素貯蔵タンクの残量検出方法
【課題】タグ情報を用いて水素貯蔵タンクの水素残量を検出可能な水素貯蔵タンクの残量検出方法を提供する。
【解決手段】水素貯蔵タンク3は、水素貯蔵量Vを表すタグ情報が記録されている情報識別タグ5が設けられ、燃料電池ユニット1の反応に水素を供給する。水素貯蔵タンク3の残量検出方法は、情報識別タグ5のタグ情報を読み出す読出しステップ(a)と、水素貯蔵タンク3の水素消耗量を検出する消耗量検出ステップ(b)と、水素貯蔵量Vから水素消耗量を引き出して、水素残量V1を求める残量算出ステップ(c)と、水素残量V1で情報識別タグ5のタグ情報を更新する更新ステップ(d)とを含む。これにより、応用装置の使用および水素貯蔵タンクの交換時の便宜を図る。
【解決手段】水素貯蔵タンク3は、水素貯蔵量Vを表すタグ情報が記録されている情報識別タグ5が設けられ、燃料電池ユニット1の反応に水素を供給する。水素貯蔵タンク3の残量検出方法は、情報識別タグ5のタグ情報を読み出す読出しステップ(a)と、水素貯蔵タンク3の水素消耗量を検出する消耗量検出ステップ(b)と、水素貯蔵量Vから水素消耗量を引き出して、水素残量V1を求める残量算出ステップ(c)と、水素残量V1で情報識別タグ5のタグ情報を更新する更新ステップ(d)とを含む。これにより、応用装置の使用および水素貯蔵タンクの交換時の便宜を図る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素貯蔵タンクの残量検出方法に関し、詳しくはタグ情報を用いて水素貯蔵タンクの水素残量を検出する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水素エネルギー燃料電池システムおよび水素エネルギー燃料電池システムを用いた他の製品は、いずれも水素の供給が必要となる。現在、水素を貯蔵する技術は、高圧気体貯蔵法、液体水素貯蔵法、および、水素貯蔵合金貯蔵法の三種類がある。その中で、高圧気体貯蔵法は、貯蔵された水素のエネルギー、質量、および、密度が比較的に高いが、安全性が低い。液体水素貯蔵法により貯蔵された水素のエネルギー、質量、および、密度も比較的に高いが、液化に必要とするエネルギーが大きくて、断熱貯蔵タンクが必要とする。一般の応用領域の中で、水素貯蔵合金貯蔵法が最も実用的である。水素貯蔵合金貯蔵法は、水素を貯蔵する容器として主に水素貯蔵タンクが使われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、水素貯蔵タンク移動式積載装置、水素貯蔵タンク定置型燃料電池発電機、および、他の応用装置において、水素貯蔵タンクを利用して水素を供給する場合、水素の補充および水素貯蔵タンクの交換のために、水素貯蔵タンク内の水素残量を確認する必要がある。現在、水素貯蔵タンク内の水素残量を検出する方法は、簡単かつ快速で水素貯蔵タンク内の水素残量を検出することができないため、燃料電池システムおよび燃料電池電動車等の水素エネルギー応用システムの商品化および普及を阻害するおそれがある。
【0004】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、水素貯蔵タンクが定置型電源供給システム、携帯型電源供給システム、移動式積載装置、または、他の応用装置のいずれに設けられても、タグ情報を用いて水素貯蔵タンクの水素残量を検出可能であり、応用装置の使用および水素貯蔵タンクの交換時の便宜性を図る水素貯蔵タンクの残量検出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明によると、水素貯蔵タンクは、水素貯蔵量を表すタグ情報が記録されている情報識別タグが設けられ、例えば応用装置の反応に水素を供給する。水素貯蔵タンクの残量検出方法は、情報識別タグのタグ情報を読み出す読出しステップ(a)と、水素貯蔵タンクの水素消耗量を検出する消耗量検出ステップ(b)と、水素貯蔵量から水素消耗量を引き出して、水素残量を求める残量算出ステップ(c)と、水素残量で情報識別タグのタグ情報を更新する更新ステップ(d)と、を含む。
【0006】
これにより、使用者は、簡単かつ快速に情報識別タグから水素貯蔵タンクの水素貯蔵量を読出し、水素貯蔵タンクの水素残量を求め、タグ情報を更新すること、または、水素残量を記憶することにより水素貯蔵タンク内の水素残量を常時把握することができる。このため、水素貯蔵タンクが、定置型電源供給システム、携帯型電源供給システム、移動式積載装置、または、他の応用装置のいずれに設けられても、使用者は水素貯蔵タンクの状況を常時に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1実施形態の燃料電池システムを示す模式図。
【図2】本発明の第1実施形態の情報識別タグの電気回路を示す模式図。
【図3】本発明の第1実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【図4】本発明の第1実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【図5】本発明の第2実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【図6】本発明の第2実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【図7】本発明の第3実施形態の情報識別タグの電気回路を示す模式図。
【図8】本発明の第3実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【図9】本発明の第3実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【図10】本発明の第4実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【図11】本発明の第4実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態による水素貯蔵タンクの残量検出方法を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による燃料電池システムを図1に示す。本発明の情報識別タグの電気回路ブロック図を図2に示す。図1および図2に示すように、応用装置としての燃料電池システム100は、水素と空気との電気化学反応により発生した電流を負荷に出力する燃料電池ユニット1を備える。燃料電池ユニット1は、熱交換器11により放熱を行う。
【0009】
燃料電池ユニット1の反応に必要とする陰極気体は、空気供給源2により供給される。本実施形態では、空気を陰極とする。空気は、加湿器21により湿度が調節されてから、燃料電池ユニット1に供給される。燃料電池ユニット1の反応に必要とする陽極気体は水素貯蔵タンク3から供給される。本実施形態では、水素を陽極とする。水素は、快速コネクタ31および流量制御弁32を経由して燃料電池ユニット1に供給される。また、水素は、水素循環器33により燃料電池ユニット1の中で循環する。
【0010】
燃料電池100の制御電気回路は、処理ユニット41、表示ユニット42、一時記憶装置43、記憶ユニット44、電流計45、流量計46、気圧計47、および、警告ユニット48を備える。
【0011】
表示ユニット42、一時記憶装置43、記憶ユニット44、および、警告ユニット48は処理ユニット41と接続する。記憶ユニット44は、水素量記憶領域441、予め記憶されている所定圧力値P0、および、予め記憶されている所定量V0を有する。本実施形態では、警告ユニット48は、警告ランプまたはブザーである。
【0012】
電流計45は、A/D変換部451を経由して処理ユニットに接続され、燃料電池ユニット1の反応により出力する電流値Aを検出する。流量計46は、A/D変換部461を経由して処理ユニット41に接続され、水素貯蔵タンク3から燃料電池ユニット1へ供給される水素流量値Fを検出する。圧力計47は、A/D変換部471を経由して処理ユニット41に接続され、水素貯蔵タンク3の水素貯蔵圧力値Pを検出する。
【0013】
水素貯蔵タンク3には、読み出しかつ書き込み可能な情報識別タグ5が設けられている。本実施形態では、情報識別タグ5は、電波による個体情報識別タグ(Radio Frequency Identification Tag,RFID Tag)であり、処理ユニット51、アンテナ52、および、記憶ユニット53を備える。記憶ユニット53は、水素貯蔵タンク3の水素貯蔵量V、水素貯蔵タンク番号No.、製造期日D、水素貯蔵タンク質量W、水素補充回数N等のタグ情報531が記憶されている。情報識別タグ5のタグ情報531は、タグ読み書き装置6により、読み出しまたは書き込みを行う。本実施形態では、タグ読み書き装置6は、電波による個体識別読み書き装置である。
【0014】
図3および図4に基づいて本実施形態の制御の流れを説明する。ステップ101では、情報識別タグ5が設けられている水素貯蔵タンク3を応用装置の積載装置Cに取り付ける。応用装置は、例えば燃料電池発電機等の定置型または携帯型電源供給システム、および、電動機関車または電動自動車等の移動式積載装置等の水素貯蔵タンク3を使用する装置を含む。
【0015】
水素貯蔵タンク3を取り付けた後、102では応用装置を起動させる。このとき、応用装置中の燃料電池システム100は運転開始し、水素貯蔵タンク3は燃料電池ユニット1に水素を供給する。ステップ103では、タグ読み書き装置6によって情報識別タグ5の記憶ユニット53中のタグ情報531を読み出す。ステップ103は、特許請求の範囲における「読出しステップ(a)」に相当する。ここで、水素貯蔵タンク3の水素貯蔵量Vが得られる。ステップ104では、水素貯蔵量Vを記憶ユニット44の中の水素量記憶領域441に記憶する。
【0016】
続いて、水素貯蔵タンク3から供給される水素消耗量ΔVを検出する。燃料電池ユニット1の反応により発生する電流の出力と、水素貯蔵タンク3が供給する水素の量とは一定の比を形成する。本実施形態では、ステップ105では、電流計45によって燃料電池ユニット1から出力する電流値Aを検出する。電流値Aは、A/D変換部451を経由して処理ユニット41へ伝送される。ステップ106で、処理ユニット41は、電流値Aに基づいて水素貯蔵タンク3の水素消耗量ΔVを算出する。特許請求の範囲における「消耗量検出ステップ(b)」は、ステップ105およびステップ106を含む。ステップ107で、処理ユニット41は、前に読み出された水素貯蔵量Vから水素消耗量ΔVを引き出すことで、リアルタイムでの水素貯蔵タンク3の水素残量V1を算出する。ステップ107は、特許請求の範囲における「残量算出ステップ(c)」に相当する。
【0017】
水素貯蔵タンク3の水素残量V1または水素貯蔵量Vは様々な形式で表すことができる。本実施形態では、使用者は、ステップ108では、水素貯蔵タンク3の水素残量比Vrを表すかを判断する。ステップ109では、水素残量V1をパーセントで表すことで、水素残量比Vrを表す。ステップ110で、処理ユニット41は、水素残量比Vrを表示ユニット42へ伝送し、表示ユニット42によって水素残量比Vrを表示する。
【0018】
ステップ111では、水素残量V1を記憶ユニット44の水素残量記憶領域441に記憶する。ステップ111は、特許請求の範囲における「更新ステップ(d)」に相当する。ここで、水素残量V1を用いて情報識別タグ5から読み出された水素貯蔵量Vを書替える。
【0019】
上記ステップによって水素残量V1が検出された後、ステップ112では、気圧計47を用いて水素貯蔵タンク3の水素貯蔵圧力値Pを検出する。水素貯蔵圧力値Pは、A/D変換部を経由して処理ユニット41へ伝送される。ステップ113で、処理ユニット41は、水素貯蔵圧力値Pと、予め記憶ユニット44中に記憶されている所定圧力値P0とを比較し、水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0より低いかを判断する。
【0020】
水素貯蔵タンク3の水素貯蔵圧力値Pは、水素貯蔵タンク3内の水素が減少することにより小さくなる。しかし、水素貯蔵圧力値Pの変化は固定の比率を維持するとは言えない。よって、直接的に水素貯蔵圧力値Pから水素残量V1を算出することはできない。水素貯蔵タンク3の水素がなくなりそうになるとき、水素貯蔵圧力値Pは所定圧力値P0より低くなる。よって、水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0を下回ると、水素貯蔵タンク3の水素の残りがなくなってくると判断することができる。
【0021】
ステップ114で、処理ユニット41は、水素残量V1が所定量V0を下回るかを判断する。ここで、水素残量V1が正確であるかを判断し、水素貯蔵タンク3の漏れ、および、制御システムの異常等を検出する。
【0022】
例えば、水素残量V1が所定量V0を上回ると、得られた水素残量V1と圧力検出結果とが一致しないことを意味する。これは、水素貯蔵タンク3の漏れ、または、制御システムの異常等により致すおそれがある。このとき、ステップ115では、処理ユニット41が制御信号Sを警告ユニット48へ伝送し、警告ユニット48が警告信号を発信することで使用者に知らせる。本実施形態では、警告ユニット48は警告ランプであるため、ランプを点滅することで使用者に知らせる。
【0023】
ステップ116では、水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0を上回ると、処理ユニット41は電源オフ信号を受信したかを判断する。電源オフ信号を受信していない場合、再び燃料電池ユニット1の出力電流値Aを検出し、リアルタイムで水素貯蔵タンク3の水素消耗量を把握する。電源オフ信号を受信した場合、処理ユニット41は、得られた水素残量V1をタグ読み書き装置6に伝送する。ステップ117で、タグ読み書き装置6は、最後の水素残量V1を用いて、情報識別タグ5の識別情報531を更新する。これで、情報識別タグ5の中には最新の水素残量V1が保存され、次回の検出に用いられる。
【0024】
(第2実施形態)
図1、図2、図5、および図6に基づいて第2実施形態の制御の流れを説明する。
ステップ201では、情報識別タグ5が設けられている水素貯蔵タンク3を応用装置に取り付ける。ステップ202では応用装置を起動させる。このとき、応用装置中の燃料電池システム100は運転開始し、水素貯蔵タンク3は燃料電池ユニット1に水素を供給する。ステップ203では、タグ読み書き装置6によって情報識別タグ5の記憶ユニット53中のタグ情報531を読み出す。ここで、水素貯蔵タンク3の水素貯蔵量Vが得られる。ステップ204では、水素貯蔵量Vを記憶ユニット44の中の水素量記憶領域441に記憶する。
【0025】
続いて、水素貯蔵タンク3から供給される水素消耗量ΔVを検出する。ステップ205では、流量計46によって水素貯蔵タンク3から燃料電池ユニット1に供給される水素流量値Fを検出する。水素流量値Fは、A/D変換部461を経由して処理ユニット41へ伝送される。ステップ205で、処理ユニット41は、水素流量Fを用いて水素貯蔵タンク3の水素消耗量ΔVを検出する。ステップ207で、処理ユニット41は、前に読み出された水素貯蔵量Vから水素消耗量ΔVを引き出すことで、リアルタイムでの水素貯蔵タンク3の水素残量V1を算出する。
【0026】
ステップ208では、水素貯蔵タンク3の水素残量比Vrを表すかを判断する。使用者が水素貯蔵タンク3の水素残量比Vrを把握したいとき、ステップ209では、水素残量V1をパーセントで表すことで、水素残量比Vrを表す。ステップ210では、水素残量比Vrを表示ユニット42へ伝送し、表示ユニット42によって水素残量比Vrを表示する。
【0027】
ステップ211では、水素残量V1を一時記憶装置43に一時的に記憶する。よって、後のプログラムの処理速度が速くなる。水素残量V1が正確であるかを検証する時、まず、ステップ212では、気圧計47によって、水素貯蔵タンク3中の水素貯蔵圧力値Pを検出する。そして、ステップ213で、処理ユニット41は、水素貯蔵圧力値Pと予め記憶ユニット44中に記憶されている所定圧力値P0とを比較し、水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0より低いかを判断する。水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0を下回ると、ステップ214では、水素残量V1が所定量V0を下回るかを判断する。
【0028】
水素残量V1が所定量V0を上回ると、水素貯蔵タンク3の漏れ、または、制御システムの異常等のおそれがある。ステップ215では、処理ユニット41が制御信号Sを警告ユニット48へ伝送し、警告ユニット48が警告信号を発信することで使用者に知らせる。
【0029】
水素貯蔵圧力値Pが正常である場合、ステップ216で、処理ユニット41は電源オフ信号を受信したかを判断する。電源オフ信号を受信していない場合、再び水素貯蔵タンク3の水素流量Fを検出する。電源オフ信号を受信した場合、処理ユニット41は、得られた水素残量V1をタグ読み書き装置6に伝送する。ステップ217で、タグ読み書き装置6は、最後の水素残量V1を用いて、情報識別タグ5の識別情報531を更新する。これで、情報識別タグ5の中には最新の水素残量V1が保存され、次回の検出に用いられる。
【0030】
(第3実施形態)
第3実施形態の燃料電池システムを図7に示す。
上記第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態の場合燃料電池システム100aの水素貯蔵タンク3に設けられている情報識別タグ5aは読み出し機能のみあればよい。
【0031】
情報識別タグ5aは、本実施形態の中で唯一の電波による個体情報識別タグであり、タグ読取装置6aによって情報が読み出される。情報識別タグ5aは、バーコード、または、読み出しおよび書き込み可能なタグであり、情報が読み出し可能であればよい。タグ読取装置6aは、バーコード読み出し機器、または、電波による個体識別読取装置である。
【0032】
図7、図8、および図9に基づいて、本実施形態の制御の流れを説明する。
ステップ301では、情報識別タグ5aが設けられている水素貯蔵タンク3を応用装置に取り付ける。ステップ302では応用装置を起動させる。このとき、応用装置中の燃料電池システム100aは運転開始し、水素貯蔵タンク3は燃料電池ユニット1に水素を供給する。ステップ303では、水素貯蔵タンク3が新しいものであるかを判断する。水素貯蔵タンク3が新しいものでない場合、記憶ユニット44の水素量記憶領域441には前回の水素残量の記録が残っている。ステップ304で、処理ユニット41は、水素量記憶領域441中に記憶されている前回の水素残量を読み出し、現在の水素貯蔵量Vとする。
【0033】
水素貯蔵タンク3が新しいものである場合、ステップ305で、処理ユニット41は、タグ読取装置6aによって情報識別タグ5aのタグ情報を読み出す。ステップ306では、読み出した水素貯蔵タンク3の水素貯蔵量Vを記憶ユニット44の水素量記憶領域441に記憶することで、水素量記憶領域441中の情報を更新し、現在の水素貯蔵量Vとする。
【0034】
続いて、ステップ307では、電流計45によって燃料電池ユニット1の出力電流値Aを検出する。ステップ308では、出力電流値Aに基づいて水素消耗量ΔVを算出する。ステップ309では、水素貯蔵量Vから水素消耗量ΔVを引き出すことによって水素残量V1を算出する。
【0035】
ステップ310では、水素貯蔵タンク3の水素残量比Vrを表示するかを判断する。使用者が水素貯蔵タンク3の水素残量比Vrを把握したいとき、ステップ311では、処理ユニット41によって水素残量V1を水素残量比Vrに換算する。ステップ312では、水素残量比Vrを表示ユニット42に伝送し、表示ユニット42によって水素残量比Vrを表示する。
【0036】
ステップ313では、水素残量V1を一時記憶装置43に一時記憶する。よって、後のプログラムの処理速度が速くなる。水素残量V1が正確であるかを検証する時、まず、ステップ314で、気圧計47を用いて、水素貯蔵タンク3中の水素貯蔵圧力値Pを検出する。そして、ステップ315で、処理ユニット41は、水素貯蔵圧力値Pと予め記憶ユニット44中に記憶されている所定圧力値P0とを比較し、水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0より低いかを判断する。水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0を下回ると、ステップ316で、水素残量V1が所定量V0を下回るかを判断する。
【0037】
水素残量V1が所定量V0を上回ると、水素貯蔵タンク3の漏れ、または、制御システムの異常等のおそれがある。ステップ318では、処理ユニット41が制御信号Sを警告ユニット48へ伝送し、警告ユニット48が警告信号を発信することで使用者に知らせる。
【0038】
水素貯蔵圧力値Pが正常である場合、ステップ317では、処理ユニット41は電源オフ信号を受信したかを判断する。電源オフ信号を受信していない場合、再び燃料電池ユニット1の出力電流Aを検出する。電源オフ信号を受信した場合、情報識別タグ5aは読み出し専用であるため、ステップ319では、処理ユニット41は水素残量V1を記憶ユニット44の水素量記憶領域441に記憶する。よって、水素量記憶領域441中に最新の水素残量V1が記憶され、次回の検出に使われる。
【0039】
(第4実施形態)
図7、図10、および図11を参照して第4実施形態の制御の流れを説明する。
ステップ401で、情報識別タグ5aが設けられている水素貯蔵タンク3を応用装置に取り付ける。ステップ402で、応用装置を起動させる。このとき、応用装置中の燃料電池システム100aは運転開始し、水素貯蔵タンク3は燃料電池ユニット1に水素を供給する。ステップ403では、水素貯蔵タンク3が新しいものであるかを判断する。水素貯蔵タンク3が新しいものでない場合、記憶ユニット44の水素量記憶領域441には前回の水素残量の記録が残っている。ステップ404で、処理ユニット41は、水素量記憶領域441中に記憶されている前回の水素残量を読み出し、現在の水素貯蔵量Vとする。
【0040】
水素貯蔵タンク3が新しいものである場合、ステップ405で、処理ユニット41は、タグ読取装置6aによって情報識別タグ5aのタグ情報を読み出す。ステップ406で、読み出した水素貯蔵タンク3の水素貯蔵量Vを記憶ユニット44の水素量記憶領域441に記憶することで、水素量記憶領域441中の情報を更新し、現在の水素貯蔵量Vとする。
【0041】
続いて、ステップ407で、流量計46によって水素貯蔵タンク3から燃料電池ユニット1へ供給する水素流量Fを検出する。ステップ408では、水素流量Fに基づいて水素消耗量ΔVを算出する。ステップ409では、水素貯蔵量Vから水素消耗量ΔVを引き出すことによって水素残量V1を算出する。
【0042】
ステップ410では、水素貯蔵タンク3の水素残量比Vrを表示するかを判断する。使用者が水素貯蔵タンク3の水素残量比Vrを把握したいとき、ステップ411では、処理ユニット41によって水素残量V1を水素残量比Vrに換算する。ステップ412では、水素残量比Vrを表示ユニット42に伝送し、表示ユニット42によって水素残量比Vrを表示する。
【0043】
ステップ413では、水素残量V1を一時記憶装置43に一時記憶する。よって、後のプログラムの処理速度が速くなる。水素残量V1が正確であるかを検証する時、まず、ステップ414で、気圧計47を用いて、水素貯蔵タンク3中の水素貯蔵圧力値Pを検出する。そして、ステップ415で、処理ユニット41によって、水素貯蔵圧力値Pと予め記憶ユニット44中に記憶されている所定圧力値P0とを比較し、水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0より低いかを判断する。水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0を下回ると、ステップ416で、水素残量V1が所定量V0を下回るかを判断する。
【0044】
水素残量V1が所定量V0を上回ると、水素貯蔵タンク3の漏れ、または、制御システムの異常等のおそれがある。ステップ418では、処理ユニット41が制御信号Sを警告ユニット48へ伝送し、警告ユニット48が警告信号を発信することで使用者に知らせる。
【0045】
水素貯蔵圧力値Pが正常である場合、ステップ417では、処理ユニット41は電源オフ信号を受信したかを判断する。電源オフ信号を受信していない場合、再び水素貯蔵タンク3水素流量Fを検出する。電源オフ信号を受信した場合、ステップ419では、処理ユニット41は水素残量V1を記憶ユニット44の水素量記憶領域441に記憶する。よって、水素量記憶領域441中に最新の水素残量V1が記憶され、次回の検出に使われる。
【0046】
このように、本発明は、上述した実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0047】
100、100a・・・燃料電池システム
1 ・・・燃料電池ユニット
11 ・・・熱交換器
2 ・・・空気供給源
21 ・・・加湿器
3 ・・・水素貯蔵タンク
31 ・・・快速コネクタ
32 ・・・流量制御弁
33 ・・・水素循環器
41 ・・・処理ユニット
42 ・・・表示ユニット
43 ・・・一時記憶装置
44 ・・・記憶ユニット
441 ・・・水素量記憶領域
45 ・・・電流計
451 ・・・A/D変換部
46 ・・・流量計
461 ・・・A/D変換部
47 ・・・気圧計
471 ・・・A/D変換部
48 ・・・警告ユニット
5、5a ・・・情報識別タグ
51 ・・・処理ユニット
52 ・・・アンテナ
53 ・・・記憶ユニット
531 ・・・タグ情報
6 ・・・タグ読み書き装置
6a ・・・タグ読取装置
A ・・・出力電流値
C ・・・積載装置
D ・・・製造期日
F ・・・水素流量値
ID ・・・水素貯蔵タンク番号
N ・・・水素補充回数
P ・・・水素貯蔵圧力値
P0 ・・・所定圧力値
S ・・・制御信号
V ・・・水素貯蔵量
V0 ・・・所定量
V1 ・・・水素残量
Vr ・・・水素残量比
W ・・・水素貯蔵タンク質量
ΔV ・・・水素消耗量
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素貯蔵タンクの残量検出方法に関し、詳しくはタグ情報を用いて水素貯蔵タンクの水素残量を検出する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水素エネルギー燃料電池システムおよび水素エネルギー燃料電池システムを用いた他の製品は、いずれも水素の供給が必要となる。現在、水素を貯蔵する技術は、高圧気体貯蔵法、液体水素貯蔵法、および、水素貯蔵合金貯蔵法の三種類がある。その中で、高圧気体貯蔵法は、貯蔵された水素のエネルギー、質量、および、密度が比較的に高いが、安全性が低い。液体水素貯蔵法により貯蔵された水素のエネルギー、質量、および、密度も比較的に高いが、液化に必要とするエネルギーが大きくて、断熱貯蔵タンクが必要とする。一般の応用領域の中で、水素貯蔵合金貯蔵法が最も実用的である。水素貯蔵合金貯蔵法は、水素を貯蔵する容器として主に水素貯蔵タンクが使われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、水素貯蔵タンク移動式積載装置、水素貯蔵タンク定置型燃料電池発電機、および、他の応用装置において、水素貯蔵タンクを利用して水素を供給する場合、水素の補充および水素貯蔵タンクの交換のために、水素貯蔵タンク内の水素残量を確認する必要がある。現在、水素貯蔵タンク内の水素残量を検出する方法は、簡単かつ快速で水素貯蔵タンク内の水素残量を検出することができないため、燃料電池システムおよび燃料電池電動車等の水素エネルギー応用システムの商品化および普及を阻害するおそれがある。
【0004】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、水素貯蔵タンクが定置型電源供給システム、携帯型電源供給システム、移動式積載装置、または、他の応用装置のいずれに設けられても、タグ情報を用いて水素貯蔵タンクの水素残量を検出可能であり、応用装置の使用および水素貯蔵タンクの交換時の便宜性を図る水素貯蔵タンクの残量検出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明によると、水素貯蔵タンクは、水素貯蔵量を表すタグ情報が記録されている情報識別タグが設けられ、例えば応用装置の反応に水素を供給する。水素貯蔵タンクの残量検出方法は、情報識別タグのタグ情報を読み出す読出しステップ(a)と、水素貯蔵タンクの水素消耗量を検出する消耗量検出ステップ(b)と、水素貯蔵量から水素消耗量を引き出して、水素残量を求める残量算出ステップ(c)と、水素残量で情報識別タグのタグ情報を更新する更新ステップ(d)と、を含む。
【0006】
これにより、使用者は、簡単かつ快速に情報識別タグから水素貯蔵タンクの水素貯蔵量を読出し、水素貯蔵タンクの水素残量を求め、タグ情報を更新すること、または、水素残量を記憶することにより水素貯蔵タンク内の水素残量を常時把握することができる。このため、水素貯蔵タンクが、定置型電源供給システム、携帯型電源供給システム、移動式積載装置、または、他の応用装置のいずれに設けられても、使用者は水素貯蔵タンクの状況を常時に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1実施形態の燃料電池システムを示す模式図。
【図2】本発明の第1実施形態の情報識別タグの電気回路を示す模式図。
【図3】本発明の第1実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【図4】本発明の第1実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【図5】本発明の第2実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【図6】本発明の第2実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【図7】本発明の第3実施形態の情報識別タグの電気回路を示す模式図。
【図8】本発明の第3実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【図9】本発明の第3実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【図10】本発明の第4実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【図11】本発明の第4実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態による水素貯蔵タンクの残量検出方法を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による燃料電池システムを図1に示す。本発明の情報識別タグの電気回路ブロック図を図2に示す。図1および図2に示すように、応用装置としての燃料電池システム100は、水素と空気との電気化学反応により発生した電流を負荷に出力する燃料電池ユニット1を備える。燃料電池ユニット1は、熱交換器11により放熱を行う。
【0009】
燃料電池ユニット1の反応に必要とする陰極気体は、空気供給源2により供給される。本実施形態では、空気を陰極とする。空気は、加湿器21により湿度が調節されてから、燃料電池ユニット1に供給される。燃料電池ユニット1の反応に必要とする陽極気体は水素貯蔵タンク3から供給される。本実施形態では、水素を陽極とする。水素は、快速コネクタ31および流量制御弁32を経由して燃料電池ユニット1に供給される。また、水素は、水素循環器33により燃料電池ユニット1の中で循環する。
【0010】
燃料電池100の制御電気回路は、処理ユニット41、表示ユニット42、一時記憶装置43、記憶ユニット44、電流計45、流量計46、気圧計47、および、警告ユニット48を備える。
【0011】
表示ユニット42、一時記憶装置43、記憶ユニット44、および、警告ユニット48は処理ユニット41と接続する。記憶ユニット44は、水素量記憶領域441、予め記憶されている所定圧力値P0、および、予め記憶されている所定量V0を有する。本実施形態では、警告ユニット48は、警告ランプまたはブザーである。
【0012】
電流計45は、A/D変換部451を経由して処理ユニットに接続され、燃料電池ユニット1の反応により出力する電流値Aを検出する。流量計46は、A/D変換部461を経由して処理ユニット41に接続され、水素貯蔵タンク3から燃料電池ユニット1へ供給される水素流量値Fを検出する。圧力計47は、A/D変換部471を経由して処理ユニット41に接続され、水素貯蔵タンク3の水素貯蔵圧力値Pを検出する。
【0013】
水素貯蔵タンク3には、読み出しかつ書き込み可能な情報識別タグ5が設けられている。本実施形態では、情報識別タグ5は、電波による個体情報識別タグ(Radio Frequency Identification Tag,RFID Tag)であり、処理ユニット51、アンテナ52、および、記憶ユニット53を備える。記憶ユニット53は、水素貯蔵タンク3の水素貯蔵量V、水素貯蔵タンク番号No.、製造期日D、水素貯蔵タンク質量W、水素補充回数N等のタグ情報531が記憶されている。情報識別タグ5のタグ情報531は、タグ読み書き装置6により、読み出しまたは書き込みを行う。本実施形態では、タグ読み書き装置6は、電波による個体識別読み書き装置である。
【0014】
図3および図4に基づいて本実施形態の制御の流れを説明する。ステップ101では、情報識別タグ5が設けられている水素貯蔵タンク3を応用装置の積載装置Cに取り付ける。応用装置は、例えば燃料電池発電機等の定置型または携帯型電源供給システム、および、電動機関車または電動自動車等の移動式積載装置等の水素貯蔵タンク3を使用する装置を含む。
【0015】
水素貯蔵タンク3を取り付けた後、102では応用装置を起動させる。このとき、応用装置中の燃料電池システム100は運転開始し、水素貯蔵タンク3は燃料電池ユニット1に水素を供給する。ステップ103では、タグ読み書き装置6によって情報識別タグ5の記憶ユニット53中のタグ情報531を読み出す。ステップ103は、特許請求の範囲における「読出しステップ(a)」に相当する。ここで、水素貯蔵タンク3の水素貯蔵量Vが得られる。ステップ104では、水素貯蔵量Vを記憶ユニット44の中の水素量記憶領域441に記憶する。
【0016】
続いて、水素貯蔵タンク3から供給される水素消耗量ΔVを検出する。燃料電池ユニット1の反応により発生する電流の出力と、水素貯蔵タンク3が供給する水素の量とは一定の比を形成する。本実施形態では、ステップ105では、電流計45によって燃料電池ユニット1から出力する電流値Aを検出する。電流値Aは、A/D変換部451を経由して処理ユニット41へ伝送される。ステップ106で、処理ユニット41は、電流値Aに基づいて水素貯蔵タンク3の水素消耗量ΔVを算出する。特許請求の範囲における「消耗量検出ステップ(b)」は、ステップ105およびステップ106を含む。ステップ107で、処理ユニット41は、前に読み出された水素貯蔵量Vから水素消耗量ΔVを引き出すことで、リアルタイムでの水素貯蔵タンク3の水素残量V1を算出する。ステップ107は、特許請求の範囲における「残量算出ステップ(c)」に相当する。
【0017】
水素貯蔵タンク3の水素残量V1または水素貯蔵量Vは様々な形式で表すことができる。本実施形態では、使用者は、ステップ108では、水素貯蔵タンク3の水素残量比Vrを表すかを判断する。ステップ109では、水素残量V1をパーセントで表すことで、水素残量比Vrを表す。ステップ110で、処理ユニット41は、水素残量比Vrを表示ユニット42へ伝送し、表示ユニット42によって水素残量比Vrを表示する。
【0018】
ステップ111では、水素残量V1を記憶ユニット44の水素残量記憶領域441に記憶する。ステップ111は、特許請求の範囲における「更新ステップ(d)」に相当する。ここで、水素残量V1を用いて情報識別タグ5から読み出された水素貯蔵量Vを書替える。
【0019】
上記ステップによって水素残量V1が検出された後、ステップ112では、気圧計47を用いて水素貯蔵タンク3の水素貯蔵圧力値Pを検出する。水素貯蔵圧力値Pは、A/D変換部を経由して処理ユニット41へ伝送される。ステップ113で、処理ユニット41は、水素貯蔵圧力値Pと、予め記憶ユニット44中に記憶されている所定圧力値P0とを比較し、水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0より低いかを判断する。
【0020】
水素貯蔵タンク3の水素貯蔵圧力値Pは、水素貯蔵タンク3内の水素が減少することにより小さくなる。しかし、水素貯蔵圧力値Pの変化は固定の比率を維持するとは言えない。よって、直接的に水素貯蔵圧力値Pから水素残量V1を算出することはできない。水素貯蔵タンク3の水素がなくなりそうになるとき、水素貯蔵圧力値Pは所定圧力値P0より低くなる。よって、水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0を下回ると、水素貯蔵タンク3の水素の残りがなくなってくると判断することができる。
【0021】
ステップ114で、処理ユニット41は、水素残量V1が所定量V0を下回るかを判断する。ここで、水素残量V1が正確であるかを判断し、水素貯蔵タンク3の漏れ、および、制御システムの異常等を検出する。
【0022】
例えば、水素残量V1が所定量V0を上回ると、得られた水素残量V1と圧力検出結果とが一致しないことを意味する。これは、水素貯蔵タンク3の漏れ、または、制御システムの異常等により致すおそれがある。このとき、ステップ115では、処理ユニット41が制御信号Sを警告ユニット48へ伝送し、警告ユニット48が警告信号を発信することで使用者に知らせる。本実施形態では、警告ユニット48は警告ランプであるため、ランプを点滅することで使用者に知らせる。
【0023】
ステップ116では、水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0を上回ると、処理ユニット41は電源オフ信号を受信したかを判断する。電源オフ信号を受信していない場合、再び燃料電池ユニット1の出力電流値Aを検出し、リアルタイムで水素貯蔵タンク3の水素消耗量を把握する。電源オフ信号を受信した場合、処理ユニット41は、得られた水素残量V1をタグ読み書き装置6に伝送する。ステップ117で、タグ読み書き装置6は、最後の水素残量V1を用いて、情報識別タグ5の識別情報531を更新する。これで、情報識別タグ5の中には最新の水素残量V1が保存され、次回の検出に用いられる。
【0024】
(第2実施形態)
図1、図2、図5、および図6に基づいて第2実施形態の制御の流れを説明する。
ステップ201では、情報識別タグ5が設けられている水素貯蔵タンク3を応用装置に取り付ける。ステップ202では応用装置を起動させる。このとき、応用装置中の燃料電池システム100は運転開始し、水素貯蔵タンク3は燃料電池ユニット1に水素を供給する。ステップ203では、タグ読み書き装置6によって情報識別タグ5の記憶ユニット53中のタグ情報531を読み出す。ここで、水素貯蔵タンク3の水素貯蔵量Vが得られる。ステップ204では、水素貯蔵量Vを記憶ユニット44の中の水素量記憶領域441に記憶する。
【0025】
続いて、水素貯蔵タンク3から供給される水素消耗量ΔVを検出する。ステップ205では、流量計46によって水素貯蔵タンク3から燃料電池ユニット1に供給される水素流量値Fを検出する。水素流量値Fは、A/D変換部461を経由して処理ユニット41へ伝送される。ステップ205で、処理ユニット41は、水素流量Fを用いて水素貯蔵タンク3の水素消耗量ΔVを検出する。ステップ207で、処理ユニット41は、前に読み出された水素貯蔵量Vから水素消耗量ΔVを引き出すことで、リアルタイムでの水素貯蔵タンク3の水素残量V1を算出する。
【0026】
ステップ208では、水素貯蔵タンク3の水素残量比Vrを表すかを判断する。使用者が水素貯蔵タンク3の水素残量比Vrを把握したいとき、ステップ209では、水素残量V1をパーセントで表すことで、水素残量比Vrを表す。ステップ210では、水素残量比Vrを表示ユニット42へ伝送し、表示ユニット42によって水素残量比Vrを表示する。
【0027】
ステップ211では、水素残量V1を一時記憶装置43に一時的に記憶する。よって、後のプログラムの処理速度が速くなる。水素残量V1が正確であるかを検証する時、まず、ステップ212では、気圧計47によって、水素貯蔵タンク3中の水素貯蔵圧力値Pを検出する。そして、ステップ213で、処理ユニット41は、水素貯蔵圧力値Pと予め記憶ユニット44中に記憶されている所定圧力値P0とを比較し、水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0より低いかを判断する。水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0を下回ると、ステップ214では、水素残量V1が所定量V0を下回るかを判断する。
【0028】
水素残量V1が所定量V0を上回ると、水素貯蔵タンク3の漏れ、または、制御システムの異常等のおそれがある。ステップ215では、処理ユニット41が制御信号Sを警告ユニット48へ伝送し、警告ユニット48が警告信号を発信することで使用者に知らせる。
【0029】
水素貯蔵圧力値Pが正常である場合、ステップ216で、処理ユニット41は電源オフ信号を受信したかを判断する。電源オフ信号を受信していない場合、再び水素貯蔵タンク3の水素流量Fを検出する。電源オフ信号を受信した場合、処理ユニット41は、得られた水素残量V1をタグ読み書き装置6に伝送する。ステップ217で、タグ読み書き装置6は、最後の水素残量V1を用いて、情報識別タグ5の識別情報531を更新する。これで、情報識別タグ5の中には最新の水素残量V1が保存され、次回の検出に用いられる。
【0030】
(第3実施形態)
第3実施形態の燃料電池システムを図7に示す。
上記第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態の場合燃料電池システム100aの水素貯蔵タンク3に設けられている情報識別タグ5aは読み出し機能のみあればよい。
【0031】
情報識別タグ5aは、本実施形態の中で唯一の電波による個体情報識別タグであり、タグ読取装置6aによって情報が読み出される。情報識別タグ5aは、バーコード、または、読み出しおよび書き込み可能なタグであり、情報が読み出し可能であればよい。タグ読取装置6aは、バーコード読み出し機器、または、電波による個体識別読取装置である。
【0032】
図7、図8、および図9に基づいて、本実施形態の制御の流れを説明する。
ステップ301では、情報識別タグ5aが設けられている水素貯蔵タンク3を応用装置に取り付ける。ステップ302では応用装置を起動させる。このとき、応用装置中の燃料電池システム100aは運転開始し、水素貯蔵タンク3は燃料電池ユニット1に水素を供給する。ステップ303では、水素貯蔵タンク3が新しいものであるかを判断する。水素貯蔵タンク3が新しいものでない場合、記憶ユニット44の水素量記憶領域441には前回の水素残量の記録が残っている。ステップ304で、処理ユニット41は、水素量記憶領域441中に記憶されている前回の水素残量を読み出し、現在の水素貯蔵量Vとする。
【0033】
水素貯蔵タンク3が新しいものである場合、ステップ305で、処理ユニット41は、タグ読取装置6aによって情報識別タグ5aのタグ情報を読み出す。ステップ306では、読み出した水素貯蔵タンク3の水素貯蔵量Vを記憶ユニット44の水素量記憶領域441に記憶することで、水素量記憶領域441中の情報を更新し、現在の水素貯蔵量Vとする。
【0034】
続いて、ステップ307では、電流計45によって燃料電池ユニット1の出力電流値Aを検出する。ステップ308では、出力電流値Aに基づいて水素消耗量ΔVを算出する。ステップ309では、水素貯蔵量Vから水素消耗量ΔVを引き出すことによって水素残量V1を算出する。
【0035】
ステップ310では、水素貯蔵タンク3の水素残量比Vrを表示するかを判断する。使用者が水素貯蔵タンク3の水素残量比Vrを把握したいとき、ステップ311では、処理ユニット41によって水素残量V1を水素残量比Vrに換算する。ステップ312では、水素残量比Vrを表示ユニット42に伝送し、表示ユニット42によって水素残量比Vrを表示する。
【0036】
ステップ313では、水素残量V1を一時記憶装置43に一時記憶する。よって、後のプログラムの処理速度が速くなる。水素残量V1が正確であるかを検証する時、まず、ステップ314で、気圧計47を用いて、水素貯蔵タンク3中の水素貯蔵圧力値Pを検出する。そして、ステップ315で、処理ユニット41は、水素貯蔵圧力値Pと予め記憶ユニット44中に記憶されている所定圧力値P0とを比較し、水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0より低いかを判断する。水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0を下回ると、ステップ316で、水素残量V1が所定量V0を下回るかを判断する。
【0037】
水素残量V1が所定量V0を上回ると、水素貯蔵タンク3の漏れ、または、制御システムの異常等のおそれがある。ステップ318では、処理ユニット41が制御信号Sを警告ユニット48へ伝送し、警告ユニット48が警告信号を発信することで使用者に知らせる。
【0038】
水素貯蔵圧力値Pが正常である場合、ステップ317では、処理ユニット41は電源オフ信号を受信したかを判断する。電源オフ信号を受信していない場合、再び燃料電池ユニット1の出力電流Aを検出する。電源オフ信号を受信した場合、情報識別タグ5aは読み出し専用であるため、ステップ319では、処理ユニット41は水素残量V1を記憶ユニット44の水素量記憶領域441に記憶する。よって、水素量記憶領域441中に最新の水素残量V1が記憶され、次回の検出に使われる。
【0039】
(第4実施形態)
図7、図10、および図11を参照して第4実施形態の制御の流れを説明する。
ステップ401で、情報識別タグ5aが設けられている水素貯蔵タンク3を応用装置に取り付ける。ステップ402で、応用装置を起動させる。このとき、応用装置中の燃料電池システム100aは運転開始し、水素貯蔵タンク3は燃料電池ユニット1に水素を供給する。ステップ403では、水素貯蔵タンク3が新しいものであるかを判断する。水素貯蔵タンク3が新しいものでない場合、記憶ユニット44の水素量記憶領域441には前回の水素残量の記録が残っている。ステップ404で、処理ユニット41は、水素量記憶領域441中に記憶されている前回の水素残量を読み出し、現在の水素貯蔵量Vとする。
【0040】
水素貯蔵タンク3が新しいものである場合、ステップ405で、処理ユニット41は、タグ読取装置6aによって情報識別タグ5aのタグ情報を読み出す。ステップ406で、読み出した水素貯蔵タンク3の水素貯蔵量Vを記憶ユニット44の水素量記憶領域441に記憶することで、水素量記憶領域441中の情報を更新し、現在の水素貯蔵量Vとする。
【0041】
続いて、ステップ407で、流量計46によって水素貯蔵タンク3から燃料電池ユニット1へ供給する水素流量Fを検出する。ステップ408では、水素流量Fに基づいて水素消耗量ΔVを算出する。ステップ409では、水素貯蔵量Vから水素消耗量ΔVを引き出すことによって水素残量V1を算出する。
【0042】
ステップ410では、水素貯蔵タンク3の水素残量比Vrを表示するかを判断する。使用者が水素貯蔵タンク3の水素残量比Vrを把握したいとき、ステップ411では、処理ユニット41によって水素残量V1を水素残量比Vrに換算する。ステップ412では、水素残量比Vrを表示ユニット42に伝送し、表示ユニット42によって水素残量比Vrを表示する。
【0043】
ステップ413では、水素残量V1を一時記憶装置43に一時記憶する。よって、後のプログラムの処理速度が速くなる。水素残量V1が正確であるかを検証する時、まず、ステップ414で、気圧計47を用いて、水素貯蔵タンク3中の水素貯蔵圧力値Pを検出する。そして、ステップ415で、処理ユニット41によって、水素貯蔵圧力値Pと予め記憶ユニット44中に記憶されている所定圧力値P0とを比較し、水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0より低いかを判断する。水素貯蔵圧力値Pが所定圧力値P0を下回ると、ステップ416で、水素残量V1が所定量V0を下回るかを判断する。
【0044】
水素残量V1が所定量V0を上回ると、水素貯蔵タンク3の漏れ、または、制御システムの異常等のおそれがある。ステップ418では、処理ユニット41が制御信号Sを警告ユニット48へ伝送し、警告ユニット48が警告信号を発信することで使用者に知らせる。
【0045】
水素貯蔵圧力値Pが正常である場合、ステップ417では、処理ユニット41は電源オフ信号を受信したかを判断する。電源オフ信号を受信していない場合、再び水素貯蔵タンク3水素流量Fを検出する。電源オフ信号を受信した場合、ステップ419では、処理ユニット41は水素残量V1を記憶ユニット44の水素量記憶領域441に記憶する。よって、水素量記憶領域441中に最新の水素残量V1が記憶され、次回の検出に使われる。
【0046】
このように、本発明は、上述した実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0047】
100、100a・・・燃料電池システム
1 ・・・燃料電池ユニット
11 ・・・熱交換器
2 ・・・空気供給源
21 ・・・加湿器
3 ・・・水素貯蔵タンク
31 ・・・快速コネクタ
32 ・・・流量制御弁
33 ・・・水素循環器
41 ・・・処理ユニット
42 ・・・表示ユニット
43 ・・・一時記憶装置
44 ・・・記憶ユニット
441 ・・・水素量記憶領域
45 ・・・電流計
451 ・・・A/D変換部
46 ・・・流量計
461 ・・・A/D変換部
47 ・・・気圧計
471 ・・・A/D変換部
48 ・・・警告ユニット
5、5a ・・・情報識別タグ
51 ・・・処理ユニット
52 ・・・アンテナ
53 ・・・記憶ユニット
531 ・・・タグ情報
6 ・・・タグ読み書き装置
6a ・・・タグ読取装置
A ・・・出力電流値
C ・・・積載装置
D ・・・製造期日
F ・・・水素流量値
ID ・・・水素貯蔵タンク番号
N ・・・水素補充回数
P ・・・水素貯蔵圧力値
P0 ・・・所定圧力値
S ・・・制御信号
V ・・・水素貯蔵量
V0 ・・・所定量
V1 ・・・水素残量
Vr ・・・水素残量比
W ・・・水素貯蔵タンク質量
ΔV ・・・水素消耗量
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素貯蔵量を表すタグ情報が記録されている情報識別タグが設けられる水素貯蔵タンクの水素残量を検出する方法であって、
前記情報識別タグの前記タグ情報を読み出す読出しステップ(a)と、
前記水素貯蔵タンクの水素消耗量を検出する消耗量検出ステップ(b)と、
前記水素貯蔵量から前記水素消耗量を引き出して、水素残量を求める残量算出ステップ(c)と、
前記水素残量で前記情報識別タグの前記タグ情報を更新する更新ステップ(d)と、
を含む水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項2】
前記読出しステップ(a)の前に、前記水素貯蔵タンクを応用装置に取り付ける取付ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項3】
前記消耗量検出ステップ(b)は、前記応用装置の反応で発生した電流値により前記水素貯蔵タンクの前記水素消耗量を検出することを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項4】
前記消耗量検出ステップ(b)は、前記水素貯蔵タンクから前記応用装置へ供給する水素流量より前記水素貯蔵タンクの前記水素消耗量を検出することを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項5】
前記残量算出ステップ(c)の後に、前記水素残量および前記水素貯蔵量を表すステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項6】
前記残量算出ステップ(c)の後に、
前記水素貯蔵タンクの内部圧力値を検出する圧力検出ステップ(c1)と、
前記内部圧力値が予め設定されている所定圧力値より小さいかを判断する圧力判断ステップ(c2)と、
前記内部圧力値が前記所定圧力値より小さいと判断された場合、前記水素残量が予め設定されている所定量より小さいかを判断し、前記水素残量が精確であるかを判断する残量判断ステップ(c3)と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項7】
前記残量判断ステップ(c3)の後に、
前記水素残量が前記所定量より高いと判断された場合、警告信号を発信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項8】
前記応用装置は、定置型電源供給システム、携帯型電源供給システム、または、移動式積載装置であることを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項9】
水素貯蔵量を表すタグ情報が記録されている情報識別タグが設けられる水素貯蔵タンクの水素残量を検出する方法であって、
前記情報識別タグの前記タグ情報を読み出す読出しステップ(a)と、
前記水素貯蔵タンクの水素消耗量を検出する消耗量検出ステップ(b)と、
前記水素貯蔵量から前記水素消耗量を引き出して、水素残量を求める残量算出ステップ(c)と、
前記水素残量を保存する保存ステップ(d)と、
を含む水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項10】
前記読出しステップ(a)の前に、前記水素貯蔵タンクを応用装置に取り付ける取付ステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項11】
前記消耗量検出ステップ(b)は、前記応用装置の反応で発生した電流値により前記水素貯蔵タンクの前記水素消耗量を検出することを特徴とする請求項9に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項12】
前記消耗量検出ステップ(b)は、前記水素貯蔵タンクから前記応用装置へ供給する水素流量より前記水素貯蔵タンクの前記水素消耗量を検出することを特徴とする請求項9に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項13】
前記残量算出ステップ(c)の後に、前記水素残量および前記水素貯蔵量を表示するステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項14】
前記残量算出ステップ(c)の後に、
前記水素貯蔵タンクの内部圧力値を検出する圧力検出ステップ(c1)と、
前記内部圧力値が予め設定されている所定圧力値より小さいかを判断する圧力判断ステップ(c2)と、
前記内部圧力値が前記所定圧力値より小さいと判断された場合、前記水素残量が予め設定されている所定量より小さいかを判断し、前記水素残量が精確であるかを判断する残量判断ステップ(c3)と、
をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項15】
前記残量判断ステップ(c3)の後に、
前記水素残量が前記所定量より高いと判断された場合、警告信号を発信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項16】
前記応用装置は、定置型電源供給システム、携帯型電源供給システム、または、移動式積載装置であることを特徴とする請求項9に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項1】
水素貯蔵量を表すタグ情報が記録されている情報識別タグが設けられる水素貯蔵タンクの水素残量を検出する方法であって、
前記情報識別タグの前記タグ情報を読み出す読出しステップ(a)と、
前記水素貯蔵タンクの水素消耗量を検出する消耗量検出ステップ(b)と、
前記水素貯蔵量から前記水素消耗量を引き出して、水素残量を求める残量算出ステップ(c)と、
前記水素残量で前記情報識別タグの前記タグ情報を更新する更新ステップ(d)と、
を含む水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項2】
前記読出しステップ(a)の前に、前記水素貯蔵タンクを応用装置に取り付ける取付ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項3】
前記消耗量検出ステップ(b)は、前記応用装置の反応で発生した電流値により前記水素貯蔵タンクの前記水素消耗量を検出することを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項4】
前記消耗量検出ステップ(b)は、前記水素貯蔵タンクから前記応用装置へ供給する水素流量より前記水素貯蔵タンクの前記水素消耗量を検出することを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項5】
前記残量算出ステップ(c)の後に、前記水素残量および前記水素貯蔵量を表すステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項6】
前記残量算出ステップ(c)の後に、
前記水素貯蔵タンクの内部圧力値を検出する圧力検出ステップ(c1)と、
前記内部圧力値が予め設定されている所定圧力値より小さいかを判断する圧力判断ステップ(c2)と、
前記内部圧力値が前記所定圧力値より小さいと判断された場合、前記水素残量が予め設定されている所定量より小さいかを判断し、前記水素残量が精確であるかを判断する残量判断ステップ(c3)と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項7】
前記残量判断ステップ(c3)の後に、
前記水素残量が前記所定量より高いと判断された場合、警告信号を発信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項8】
前記応用装置は、定置型電源供給システム、携帯型電源供給システム、または、移動式積載装置であることを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項9】
水素貯蔵量を表すタグ情報が記録されている情報識別タグが設けられる水素貯蔵タンクの水素残量を検出する方法であって、
前記情報識別タグの前記タグ情報を読み出す読出しステップ(a)と、
前記水素貯蔵タンクの水素消耗量を検出する消耗量検出ステップ(b)と、
前記水素貯蔵量から前記水素消耗量を引き出して、水素残量を求める残量算出ステップ(c)と、
前記水素残量を保存する保存ステップ(d)と、
を含む水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項10】
前記読出しステップ(a)の前に、前記水素貯蔵タンクを応用装置に取り付ける取付ステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項11】
前記消耗量検出ステップ(b)は、前記応用装置の反応で発生した電流値により前記水素貯蔵タンクの前記水素消耗量を検出することを特徴とする請求項9に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項12】
前記消耗量検出ステップ(b)は、前記水素貯蔵タンクから前記応用装置へ供給する水素流量より前記水素貯蔵タンクの前記水素消耗量を検出することを特徴とする請求項9に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項13】
前記残量算出ステップ(c)の後に、前記水素残量および前記水素貯蔵量を表示するステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項14】
前記残量算出ステップ(c)の後に、
前記水素貯蔵タンクの内部圧力値を検出する圧力検出ステップ(c1)と、
前記内部圧力値が予め設定されている所定圧力値より小さいかを判断する圧力判断ステップ(c2)と、
前記内部圧力値が前記所定圧力値より小さいと判断された場合、前記水素残量が予め設定されている所定量より小さいかを判断し、前記水素残量が精確であるかを判断する残量判断ステップ(c3)と、
をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項15】
前記残量判断ステップ(c3)の後に、
前記水素残量が前記所定量より高いと判断された場合、警告信号を発信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【請求項16】
前記応用装置は、定置型電源供給システム、携帯型電源供給システム、または、移動式積載装置であることを特徴とする請求項9に記載の水素貯蔵タンクの残量検出方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−137545(P2011−137545A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−289660(P2010−289660)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(502056293)亞太燃料電池科技股▲分▼有限公司 (11)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(502056293)亞太燃料電池科技股▲分▼有限公司 (11)
【Fターム(参考)】
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