説明

汎用パケット無線サービスをGSM上で実施するためのハードウェア構成、サポートノードおよび方法

【課題】汎用パケット無線サービスを、移動体用大域システム通信ネットワーク上で実施するハードウェア構成、汎用パケット無線サービスサポートノードGSNおよび方法を提供すること。
【解決手段】ハードウェア構成は、GPRS機能を実現する複数の電子ボードを備えている。CPICであることが好ましい内部バスが、構成内の通信をもたらし、ATMバスが、外部回路との通信をもたらしている。GSNはシングルボードコンピュータおよびラインカードプロセッサを備えており、シングルボードコンピュータが、被サービス中の各コールに必要な汎用パケット無線サービス機能を提供し、ラインカードプロセッサが、被サービス中の各パケットに必要な汎用パケット無線サービス機能を提供している。GSNは、SGSN、GGSNまたはその両方として機能することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体用大域システム通信において、汎用パケット無線サービス(GPRS)を実現するためのハードウェア構成、汎用パケット無線サービスサポートノードおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このセクションでは、以下に記述し、および/または、特許請求する本発明の様々な態様に関わる技術の様々な態様を紹介する。ここでの考察は、発明の背景情報の提供に有効であり、本発明の様々な態様についての正確な理解を容易にするものである。したがって、この観点から以下の記述を読むべきであり、従来技術を理解するためのものではないことを理解されたい。
【0003】
汎用パケット無線サービス(GPRS)は、移動体用大域システム(GSM)通信で既に有効なサービスが拡大している、新しいベアラサービスセットのための欧州電気通信規格協会(ETSI)の新規規格である。GPRSは、GSM上のユーザ間におけるパケットモードデータの終端間転送に基づいている。ポイントツーポイント型(PTP)およびポイントツーマルチポイント型(PTM)移動パケットデータサービスを共に提供するために、GPRSは、GSM上のオーバレイネットワークのみ、パケットモードを必要としている。
【0004】
GSMの基盤であるネットワークインフラストラクチャは、回線交換網および音声帯域である。GPRSは、パケットモードデータ転送機能をGSMに付加している。GPRSのこの付加機能により、パケットモードデータ転送を用いた追加移動サービスの、より広範なレパートリをGSMがサポートすることができる。セルラ技術の今日の利用者が、さらに多くのデータベースサービスへの移動アクセス、例えばインターネットその他の情報サービスへのアクセスを要求していることを考慮すると、このことは極めて重要である。
【0005】
GPRSによって効果的にサポートされているパケットモードデータのトラフィック特性は、断続的、バースト的データ転送から、頻繁な少量データ伝送に及び、大量データ伝送に及ぶこともある。連続する伝送間の間隔が、平均転送遅延時間を大きく超えると、通常、そのデータ伝送はバースト伝送と見なされる。1回当たり数百オクテットの転送が頻繁に繰り返されるサービスが、典型的な少量データサービス、すなわち小規模メッセージサービスである。1時間当たり数トランザクションまでの割合で発生する、数キロバイトのデータからなるトランザクションが、稀に発生する大量データ伝送の一例である。
【0006】
既に指摘したように、GPRSを実現するシステムは、PTP型およびPTM型ベアラサービスをサポートしなければならないが、他のGSMサービスは、GSM内で固有に回線交換操作される性質上、必然的にPTP型である。GPRSを実施するには、PTP型サービスの範疇におけるコネクションレス型およびコネクション型ネットワークサービスを共にサポートしなければならない。可能なPTP型サービスには、情報検索、通信サービス、クレジットカードトランザクション、モニタ、インターネットアクセス等が含まれる。
【0007】
PTP型サービスは全て、単一のサービス要求で、1つの発信元から複数の宛先へ情報を送信する機能に基づいている。GPRSを実施するには、PTM型マルチキャスト、PTM型グループコールおよびIP(インターネットプロトコル)マルチキャストの3種類のカテゴリをサポートしなければならない。PTM型マルチキャストでは、ユーザすなわち加入者は、特定の地理領域内の何人かの加入者または全ての加入者に、メッセージを送信することができる。グループコール(ETSIで定義されている)では、コールグループに結合した特定の受信者を含むことが分かっているセルに対してのみ、メッセージが送信される。IPマルチキャストは標準機構であり、このIPマルチキャストによって、特定のグループに属するユーザが、GSM内のIPプロトコルスーツを介してメッセージを交換することができる。幾つかの可能なPTM型サービスとして、ニュースあるいは天気予報の配給、電子広告、全車両に結合したディスパッチングサービスを含むことができる。
【0008】
GPRSを実施するには、さらに、パケットモードデータ通信用の標準プロトコルに基づくアプリケーションをサポートしなければならない。これらの標準プロトコルに、周知の、すなわち既存のIPおよびX.25ネットワークを有するネットワーク間接続手順を持たせることができる。
【0009】
GPRSの第1の重要な利点は、GPRS内の無線チャンネルが、複数の移動局(MS)間で共有されることである。第2の利点は、エアインタフェース上の多重化により、バーストトラフィックを効果的にサポートすることができることである。さらに第3の利点は、特に加入者に有利な利点であるが、GPRSのユーザは、システムに接続された接続時間ではなく、転送された情報量に対して請求されることである。
【0010】
GPRSによるGSMの強化は、セルラ通信における著しい進歩であるが、従来、GPRSの周知の実施態様は存在していない。GPRSには、ハードウェアおよびソフトウェアを追加する必要があり、また、既存のGSMネットワークを改修する必要がある。GPRSの実施は、有効、頑強、かつ経済的でなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明の目的は、GSM上でGPRSを実施する、有効、頑強、かつ費用有効性の高いハードウェア構成、汎用パケット無線サービスサポートノードおよび方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的は、本発明による、GSMでGPRSを実施するためのハードウェア構成、汎用パケット無線サービスサポートノードおよび方法により実現される。本来の特許請求発明の範囲に相応する、いくつかの態様を以下に説明する。これらの態様は、単に、本発明がとり得るいくつかの形態について、その概要を簡単に示したものに過ぎず、本発明の範囲を制限するものではない。実際に、本発明は、以下で説明されない様々な態様を包含している。以下の説明は本発明の概要を示すためのものであり、以下に示すいずれの態様に対しても、それを本発明の本質と見なしてはならない。本発明については、特許請求の範囲で、別途定義されている。
【0013】
本発明の一態様によれば、汎用パケット無線サービスを、移動体用大域システム通信ネットワーク上で実施するためのハードウェア構成が提供される。該ハードウェア構成は、汎用パケット無線サービス機能を実現するための複数の電子ボードを備えている。電子ボードは、内部バスを介して相互通信し、外部バスを介して、他の外部回路と通信している。この通信分離が、性能上の利点をもたらしている。外部バスは、音声サービスおよび/またはデータサービスをサポートする、ATMバスであることが好ましい。
【0014】
内部バスは、PCIバス、特にコンパクトPCIバスであることが好ましい。上記複数の電子ボードは、コール制御およびSNMP管理を実行するシングルボードコンピュータを、少なくとも1台備えており、さらに、処理カードを少なくとも1チャンネル備えている。
【0015】
本発明の他の態様によれば、汎用パケット無線サービスを、移動体用大域システム通信ネットワーク上でサポートするための汎用パケット無線サービスサポートノード(GSN)が提供される。GSNは、被サービス中の各コールに必要な汎用パケット無線サービス機能を実現するためのシングルボードコンピュータ、および、被サービス中の各パケットに必要な汎用パケット無線サービス機能を実現するためのラインカードプロセッサを備えている。GSNは、SGSN(サービングGSN)あるいはGGSN(ゲートウェイGSN)、またはその両方として機能する。
【0016】
SGSNとして機能する場合、シングルボードコンピュータは、無線資源管理、認証および移動性管理をサポートすることが好ましい。無線資源管理は、例えば、セル選択管理、コール経路管理およびUインタフェース管理からなることができる。移動性管理は、例えば、通信回線管理および論理リンク確立、維持および解除からなることができる。ラインカードプロセッサは、例えば、暗号化機能、圧縮機能、あるいは、経路指定およびトンネル化機能をサポートすることができる。GGSNとして機能する場合、シングルボードコンピュータは、例えば、セッション管理機能をサポートすることが好ましい。ラインカードプロセッサは、例えば、アドレス変換機能、アクセス制御機能、あるいは、経路指定およびトンネル化機能をサポートすることができる。
【0017】
本発明のさらに他の態様によれば、汎用パケット無線サービスを、移動体用大域システム通信ネットワーク上で実施するための方法が提供される。上記方法は、第1および第2の演算装置を有する汎用パケット無線サービスサポートノードを提供するステップと、上記第1の演算装置からサービスを受けている各コールに必要な汎用パケット無線サービス機能をサポートするステップと、上記第2の演算装置からサービスを受けている各パケットに必要な汎用パケット無線サービス機能をサポートするステップとを含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】GSM上でGPRSを実現するための電気通信システムを示す図である。
【図2】GSM上でGPRSを実現するための、本発明の一態様によるハードウェア構成を示す図である。
【図3】本発明の他の態様による、図2のハードウェア構成で実施することができるSGSNの機能分割を示す図である。
【図4】本発明の他の態様による、図2のハードウェア構成で実施することができるGGSNの機能分割を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、GPRSを実現するためのシステムであるGPRSネットワーク100の概略を示したもので、通信元および通信の宛先が共にGSM移動局(MS)10および20、あるいは、端末機器(TE)102および104である。説明用として、構成要素間の信号インタフェースをダッシュ線で示し、データ伝送および信号インタフェースを一本線で示す。TE104について図に示すように、TE102および104は、直接、GPRSネットワーク100にアクセスすることができる。あるいは、TE102との通信用に使用されるパケットデータネットワーク(PDN)106など、外部データネットワークを介して、GPRSネットワーク100にアクセスすることができる。MS10および20は、基地局108である基地局システム(BSS)を介して、無線チャンネル上で、GPRSネットワーク100と通信している。
【0020】
移動端末(MT)110は、TE104とBSS108を相互接続している。MT110およびTE104は、本出願と係わる、欧州電気通信規格協会(ETSI)のDigital Cellular Telecommunications System(Phase 2+)、General Packet Radio Service(GPRS)、Service Description Stage 2、GSM 3.60 v6.4.0に記載されている、Rインタフェースを用いて通信している。サービングGPRSサポートノード(SGSN)112と、第1および第2のゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)114、116が、パケットトラフィックを処理している。図に示すように、第1のGGSN114が、公有地移動ネットワーク(PLMN)118と通信しており、第2のGGSN116は、PDN106を介して、TE102と通信している。ネットワーク100はさらに、移動交換局(MSC)/ビジタロケーションレジスタ(VLR)120、および、ホームロケーションレジスタ(HLR)122を備えている。短メッセージシステム(SMS)/ゲートウェイ移動交換局(GMSC)121、および、SMS/網間接続MSC(IWMSC)123が、短メッセージ−サービスセンタ(SM−SC)124に接続されている。機器識別レジスタ(EIR)125が、SGSN112に接続されている。図1には、例えば、BSS108およびSGSN112間のGbインタフェースなど、様々なインタフェース様式が示されている。図1に示すインタフェースは、GSM、特に、GSM上のGPRS用として、ETSI規格に定義されている。
【0021】
次に、図2を参照すると、本発明の一態様による、GSNプラットフォーム(GSNP)を実施することができるハードウェア構成200が示されている。以下でさらに詳細に考察するように、GSNPは、SGSNおよびGGSNの両機能をサポートするプラットフォームである。GSNPは、ルーセントテクノロジー社製SPEEDプラットフォーム上で実施することが好ましい。
【0022】
上記ハードウェア構成200は、標準ハードウェアインタフェースおよびソフトウェアインタフェースを用いて、オープンアーキテクチャ上に構築された、安価で、広帯域、かつ、システムの拡張が容易なスイッチング製品である。SGSN112およびGGSN114または116用ハードウェア構成は、規定の基準に必要な機能をサポートすることが可能である限り、同一構成であっても良い。上記ハードウェア構成200は、広帯域バックプレーン、スイッチラインカード、インテリジェントネットワークインタフェースカード、およびチャンネル処理カードからなることが好ましい。
【0023】
ハードウェア構成200は、PCIバスすなわち内部バス202からなり、それぞれシングルボードコンピュータ(SBC)204、スカジー(SCSI)カード206、イーサネットインタフェースカード208、光キャリアレベル3(OC3)インタフェースカード210、第1のE1フレームリレー(FR)インタフェースカード212、自動音声認識(ASR)カード214、ディジタル信号プロセッサ(DSP)カード216、第2のE1FRインタフェースカード218、および、参照番号219で代表される様々な外部回路を相互接続している。PCIバス202は、22スロットのコンパクトPCIバスであることが好ましい。上記カード204、206、208、210、212、214、216、および218は、通常、電子カードと呼ばれている。ASRカード214およびDSPカード216はチャンネル処理カードであり、音声符号化、エコーキャンセル、またはデュアルトーン多周波数検出/発生を実行している。
【0024】
SBCカード204は、コール制御を実行してGSNPの動作を制御し、また、SNMP管理機能を実行する。SBCカード204は、Sun Microsystems社製SPARK(商標)ベースプロセッサ、あるいは、Intel社製Pentium(商標)ベースプロセッサなど、市販のプロセッサを有利に使用することができる。SBCカード204は、Solaris UNIX(商標)ベースオペレーティングシステムを実行することが好ましい。
【0025】
PCIバス202は、33MHzで動作する64ビット長であることが好ましい。SCSIアダプタ、ビデオアダプタ、イーサネットネットワークインタフェース制御装置(NIC)、ATM NIC(OC3インタフェースカード210など)、信号方式信号7(SS7)NIC、およびハード駆動装置などを含む、コンパクトPCIシステムには、様々な市販の3Uおよび6U回路パックを利用することができる。PCIバス202は、2GbpsのコンパクトPCIバスであることが好ましく、制御およびパケット型データ転送に使用される。外部非同期転送モード(ATM)バス220は、1.4ギガビット/s(5.6ギガビット/sまで拡張可)のハードウェア構成200内ATM通信をもたらし、コネクション型音声およびデータトラフィックに使用される。上記ATMバス220は、16スロットを有することが好ましい。
【0026】
OC3インタフェース210は、プラットフォーム200とインタフェースするインターネットプロトコル(IP)をもたらしている。OC3インタフェースカードは、PDNトラフィックをサポートしている。ASRボード214は、必要に応じて、伝送の暗号化および圧縮をサポートしている。各E1 FRボード212および218は、16個のE1リンク、多重同期式通信制御装置、および縮小命令セットコンピュータ(RISC)プロセッサを備えていることが好ましい。スイッチラインカードは、同期式インタフェース(TI、E1、DS3およびE3)および非同期式インタフェース(OC3)をもたらしている。スイッチラインカードは、トラフィックを処理するために、ライン側トラフィックをATMバス220上に切り替え、ATMバス220上の他の回路パックを中継している。インテリジェントネットワークインタフェースカードは、ATMネットワークインタフェース(OC3、TIおよびE1)およびフレームリレーネットワークインタフェース(TIおよびE1)をもたらすことができる。インテリジェントネットワークインタフェースカードは、セグメンテーションおよびリアッセンブリ(SAR)装置、ハイレベルデータリンク制御手順(HDLC)制御装置、および、高水準プロトコルを処理するためのVxWorksのマイクロケメルを実行する共通MIPS R4700マイクロプロセッサコアなど、インタフェース固有装置からなっている。VxWorksは、California州AlamedaのWinder River Systemsが販売している、実時間オペレーティングシステム(RTOS)である。
【0027】
チャンネル処理カードは、DSPカード216およびASRカード214を含んでおり、DSPカード216は、VxWorksを実行する共通R4700プロセッサコア、および、40個のDSPカードからなるアレイを含んでいる。上記アレイは、音声符号化用、エコーキャンセル用、およびデュアルトーン多周波数(DTMF)検出/発生用として、4,000MIPSの信号処理能力を有する集合体を実現している。DSPカード216は、PICバス202およびATMバス220にアクセスしており、スイッチラインカードまたはインテリジェントNICのいずれか一方からのトラフィックの処理を可能にしている。
【0028】
次に、SGSN112およびGGSN114、116の機能、設計および動作について、GSNP300と共に、図3および図4に照らして説明する。説明を簡潔かつ容易にするために、SGSN112およびGGSN114、116を、GSNで総称する。本発明による機能構成は、従来のシステムに勝る、著しい性能上の利点を提供する。本発明の一態様によれば、被サービス中の各コール(すなわちコール毎ベースで、したがって必然的に大域となる)に必要なGPRS機能は、シングボードコンピュータすなわち一般的に第1の演算装置によって実行され、あるいはサポートされる。反対に、被サービス中の各パケットに必要なGPRS機能は、ラインカードプロセッサすなわち一般的に第2の演算装置によって実行され、あるいはサポートされる。以下で、性能計算を通じて示すように、このような機能構成により、必要なハードウェアを安価に押さえつつ、高い性能が実現される。
【0029】
図3は、本発明の一態様によるSGSN112の設計例を、機能図で示したものである。SGSN112は、GbインタフェースをサポートすることによってMS10および20にサービスを提供するノードである。Gbインタフェースは、ETSI GSM規格で定義されているように、MSとのインタフェースである。GPRSが接続されると、SGSN112は、例えば、特定のMS10または20の移動性および機密保護に関する情報を含む、移動性マネジメントコンテキストを設定する。
【0030】
パケットデータプロトコル(PDP)コンテキストアクチベーションの開始により、SGSN112は、GPRS加入者が使用しているGGSN116に関連して、PLMN118内部の経路指定に用いられるPDPコンテキストを設定する。SGSN112およびGGSN116の機能を、同一の物理ノード内に結合させることができ、あるいは、個別の物理ノードに常駐させることができる。SGSN112およびGGSN116は、IP経路指定機能を含んでおり、IPルータと相互接続することができる。SGSN112およびGGSN116が異なるPLMNにある場合、SGSN112およびGGSN116は、Gpインタフェースを介して接続される。SGSN112およびGGSN114が同一PLMNにある場合は、SGSN112およびGGSN116は、Gnインタフェースを介して接続される。Gpインタフェースは、Gnインタフェースに、PLMN間の通信に必要な機密保護機能をプラスした機能をもたらしている。SGSN112は、任意選択のGsインタフェースを介して、MSC/VLR120に位置情報を送信することができる。Gsインタフェースを用いて、MSC/VLR120からSGSN112へ、ページング要求を送信することもできる。
【0031】
SGSN112のキーとなる機能には、移動性管理、移動局認証、データ暗号化、データ圧縮、および無線資源管理が含まれている。また、SGSN112は、パケット経路指定および転送、アドレス変換、論理リンク管理、パケットセグメンテーション/リアッセンブリ、およびトンネル化を処理しなければならない。SGSN112は、E1(Gbインタフェース)上のフレームリレーを介して、集合体の中でパケットトラフィックとして分かっているパケットを、BSS108から受信する。受信されたパケットは、SGSN112で、圧縮、暗号化、セグメント化等の処理が施された後、パケットトラフィックがGGSN114に送られ、PDN106に転送される。
【0032】
GGSN114は、ユーザデータのIPアドレッシーに基づいて、PDN106によってアクセスされる。ユーザデータのIPアドレッシーには、ネットワーク100に接続されているGPRSユーザのための経路指定情報が含まれている。該経路指定情報を用いて、パケットデータユニット(PDU)が、MS10接続機構の現在地点にトンネルされる。接続機構のカレントポイントは、例えば、SGSN112である。GGSN114は、任意選択のGcインタフェースを介して、HLR120から位置情報を要求することができる。
【0033】
GPRSネットワーク100内で実行しなければならない論理機能には、ネットワークアクセス制御、パケット経路指定および転送、移動性管理、論理リンク管理、および無線資源管理などの機能が含まれており、次に、これらの機能について簡単に説明する。ネットワークアクセス制御機能は、定義済みアクセスプロトコルおよび手順セットを使用することによって、ネットワーク100のサービスおよび/または設備を利用するために、ユーザをGPRSネットワーク100に接続する機能である。ユーザネットワークアクセスは、例えばMS10などのGPRSネットワーク100の移動通信装置、または、例えばTE102などの固定通信装置のいずれかから発生する。固定通信装置に対するネットワークインタフェースは、外部データネットワーク、例えばX2.5またはIPに対する多重アクセスプロトコルをサポートすることができる。
【0034】
ネットワークアクセス制御のキーとなる機能の幾つかを、以下に説明する。登録機能は、ユーザの移動体識別(ID)を、ユーザのパケットデータプロトコルおよびPLMN内のアドレスに対応付けるための手段である。認証および権限付与機能302は、サービス要求者を識別、確認し、特定のネットワークサービスの使用をユーザに許可するために、サービス要求タイプの妥当性を検査する機能である。承認制御機能は、要求されたサービス品質(QoS)を提供するために必要なネットワーク資源を計算し、これらの資源利用の可否を決定し、予約する機能である。この承認制御機能は、無線資源管理機能と連携して実行される。
【0035】
パケット経路指定および転送機能は、規則セットに従って、PLMN118内、またはPLMN間におけるメッセージ伝送経路を決定し、使用する機能である。パケット経路指定および転送機能のキー機能は、中継機能、経路指定機能304、アドレス変換およびマッピング機能、カプセル化機能、トンネル化機能306、圧縮機能308、および暗号化機能310である。中継機能は、ノードに、あるノードから受信したデータを、データ経路内の次のノードに転送させるための手段である。
【0036】
経路指定機能304は、メッセージの行先アドレスを用いて、メッセージを転送すべきGGSN、および、そのGGSNに到達させるために使用する基礎サービスを決定する機能である。経路指定機能304は、パケット経路内の次の行先への伝送経路を選択している。
【0037】
GSN間のデータ伝送は、独自の内部経路指定機能、例えばX.25、フレームリレーまたはATMネットワークなどを備えた外部データネットワークを介して行われる。アドレス変換およびマッピング機能は、あるタイプのあるアドレスを、異なるタイプの他のアドレスに変換する機能である。このアドレス変換機能を使用して、外部ネットワークプロトコルアドレスを内部ネットワークアドレスに変換し、PLMN内およびPLMN間におけるパケットの経路指定に使用することができる。
【0038】
カプセル化機能は、PLMN内およびPLMN間におけるパケットの経路を指定するために、アドレスおよび制御情報をデータユニットに追加する機能である。カプセル化解除機能は、パケットからアドレスおよび制御情報を取り除き、元のデータユニットに戻す機能である。トンネル化機能306は、カプセル化されたデータを、PLMN内およびPLMN間において、カプセル化された地点からカプセル化を解除する地点まで転送する機能である。トンネルとは、双方向二地点間経路のことである。トンネル終端地点のみが識別される。
【0039】
圧縮機能308は、可能な限り小さい標準データユニット(SDU)を伝送することにより、無線経路容量の使用を最適化する機能である。暗号化機能310は、ユーザデータを暗号化および解読することによって、ユーザデータの機密性および無線チャンネル間の信号の機密性を保持する機能である。
【0040】
移動性管理機能312は、PLMN内のMSの現在位置を追跡し続ける機能である。移動性管理機能312は、論理リンク管理機能314および論理リンク確立/維持/解除(LLE/M/R)機能316を包含することができる。論理リンク管理機能314は、無線インタフェースを跨いで、MSとPLMN間の通信を維持する機能である。LLE/M/R機能316は、MSがGPRSに接続された時点で通信を確立し、論理リンクステータスを監視し、リンク状態の変化を管理し、論理リンク接続に関連する資源の割当てを解除する機能である。
【0041】
無線資源管理機能318は、無線通信経路の割当ておよび維持に関連した機能である。GSM無線資源は、回路モード(音声およびデータ)サービスおよびGPRS間で共有される。無線資源管理機能318は、Um管理機能320、セル選択機能322、および経路管理機能324を包含することができる。Um管理機能320は、各セル内で使用される物理チャンネルを管理し、各セル内のGPRSに割り当てる無線資源の量を決定する機能である。GPRSに割り当てられる無線資源の量は、構内ユーザの要求に応じてセル間で変化する。セル選択機能322は、PLMNとの通信経路を確立するために使用する最適セルを、MSが選択することを可能にする機能である。この選択プロセスでは、近傍セルからの信号品質を測定し、評価する必要があり、また、特定候補セル内の混み具合を検出し、避ける必要がある。経路管理機能324は、BSSとサービングGSNノード間のパケットデータ通信経路を管理する機能である。これらの通信経路の確立および解除は、データトラフィックの量に応じて動的であることもあり、あるいは、各セル内の最大予想負荷に応じて静的であることもある。
【0042】
本発明によれば、GSNP300は、標準オペレーティングシステムおよび通信サービスに基づく通常の環境、ハードウェア管理用アプリケーションプログラムインタフェース(API)の簡潔セット、媒体ストリーム処理、およびSNMP管理フレームワークを、アプリケーションに付与している。GSNP300のソフトウェアは、多種多様なアクセスモードを拡張し、信頼性対コスト比率の幅を拡大する様々な電話技術およびデータアプリケーションをサポートすることができる。例えば、GSNP300は、様々なソフトウェアの長所を備えている。
【0043】
ソフトウェアはオペレーティングシステムサービスを提供することができる。SBC204は、Solaris UNIXSを走らせている。インテリジェントNICおよびチャンネル処理カードに組み込まれているMIPS R4700プロセッサは、VxWorksを走らせている。アプリケーションソフトウェアは、いずれの環境においても実行させることができる。通常、臨界トラフィックの実時間処理には、組込み型プロセッサが使用され、プレーン信号および要素管理の制御には、SBC204が使用される。
【0044】
通信サービスアプリケーションは、SolarisおよびVxWorksの両環境において、様々な通信サービスにアクセスしている。普通のソケットインタフェースを介して、TCP/IPネットワーキング、ネイティブATMおよびフレームリレーネットワーキング、およびバックプレーンIPネットワーキングを利用することができる。バックプレーンIPネットワーキングは、サブネット上に独自のIPアドレスを有するバス上に各カードを有するIPサブネットとして、バックプレーンを考慮することを可能にしている。SolarisまたはVxWorks内で走行する、ハードウェア管理サービスアプリケーションソフトウェアは、GSNP300のAPIを介して、資源在庫管理および状態、接続管理および診断などのハードウェア管理サービスにアクセスすることができる。これらと同じサービスが、SNMPエージェント326、および、該SNMPエージェント326を介して、外部のネットワーク管理システム(NMS)328に提供される。
【0045】
GSNP300は、多数のミドルウェアオプションにアプリケーションを提供している。例えば、SPEEDアーキテクチャドキュメントに記載されているように、TinkerTool(商標)ミドルウェアパッケージを実行し、UNIXおよびVxWorksタスクを、同一標準の事象駆動ランツーコンプレッションプログラミング環境にもたらすことができる。この環境でのサービスには、応用事象ハンドラのレジスタリング/ディスパッチング、プロセス間/プロセッサ間データグラム通信、有限状態マシンおよび事象ロギングが含まれている。チャンネル処理フレームワークは、DSPカード216に常駐しているアプリケーションプロトコル/媒体処理ソフトウェアに利用することができる。プロトコルストリームフレームワークは、プロトコルストリームの開発および構成用として、柔軟性のあるオブジェクト指向環境を提供している。
【0046】
GSNP300は、伝送および信号方式プレーンプロトコルをサポートしている。これを説明するために、基礎となる転送プロトコルは、フレームリレーであると仮定する。高位層プロトコルは、IPおよびGTP(GPRSトンネル化プロトコル)上のTCP/UDPである。信号方式プロトコルには、SS7ベースMAPその他既存のGSMプロトコルが含まれている。GPRSプロトコルに関する追加情報については、ETSI規格を参照されたい。本発明の一態様によるSGSN112およびGGSN114または116におけるプロトコルについて、幾つかの構成を以下に説明する。
【0047】
図3は、SGSN112について、その機能分割およびGSNP300上でサポートされるプロトコルスタックを示したものである。SGSN112は、ダッシュ線301で示すように、2つの処理要素に分割されている。その処理要素は、一方がSBC204であり、もう一方は、E1カード212および218などのラインカード上に設けることができるラインカードプロセッサ(MIPS R4700)、DSPカード216またはASRカード214からなるラインカードプロセッサ回路205である。説明用として、E1カード212または218は、SNDCP、LLC、BSSGB、GTP等、GPRSプロトコルに関連するトラフィックプレーン、および、SS7プロトコルスタック(MTP2、MTP3等)の下位層を終了させる働きをするものとする。パケット毎ベースとは対照的に、コール毎ベースに必要な機能、例えば移動性管理機能312、無線資源管理機能318、ポリシング機能227および認証機能302などは、SBC204に割り当てられている。本発明に有利に使用することができるラインカードについては、本出願と係わる、本出願と同時出願の、Chakrabartiらによる「Line Card for Supporting Circuit and Packet Switching」という名称の同時係属米国特許出願に開示されている。
【0048】
SGSN112を管理し、維持するSNMPエージェント326は、SBS204上で走行するように割り振られている。外部リンクは、SNMPエージェント326とNMS328の間に設けられており、測定データの補助的な後処理を実行している。SCCP層およびTCAP層など、SS7プロトコルスタックの上位層329は、SBC204上のSS7サーバに供給されている。SBC204上の測定機能333は、処理中のコールに関連するパラメータを測定している。E1カード214は、レベル1およびレベル2フレーム処理用の専用ハードウェアを有しており、R4700プロセッサの補助的なCPUサイクルを、データプロトコル処理用に残している。MTP2層およびE1層などのSS7プロトコルスタックの下位層332は、ラインカードプロセッサ回路205上で処理される。
【0049】
暗号化310および圧縮308操作はいずれも、高度にコンピュートバウンドであり、R4700プロセッサのCPUサイクルを簡単に使い切ってしまう。暗号化操作および圧縮操作は、ラインカードプロセッサ回路205で、DSPボード216によって実行されることが好ましく、有利である。DSPボード216は、30ないし40のDSPからなり、それぞれ100MIPSで走行し、効果的かつ費用効果の高いトラフィック暗号化および圧縮を実行している。
【0050】
図4は、GSNP300に基づくGGSN114のソフトウェア分割、すなわち機能分割を示したものである。当分野の技術者には分かるように、このソフトウェア分割は、GGSN116にも同様に適用することができる。通常、SBC204に割り当てられている機能は、セッション管理402およびGGSN管理404からなっている。GGSN管理404には、通常、GGSN114の操作、管理および維持に関連する機能を持たせることができる。アドレス変換406、アクセス制御408、経路指定410、およびトンネル化412は、ラインカードR4700プロセッサに割り付けられている。この機能分割は、ダッシュ線401で示されている。GGSN114でサポートされるプロトコルスタック414の構成が示されており、GTP416、TCP/UDP418、IP420、およびE1424が含まれている。データトラフィックは、SGSN112からGGSN114に入力される。IPベースのデータトラフィックは、GGSN114からPDNに伝送される。GGSN114は、Gnインタフェース(SGSN112から)およびGiインタフェース(PDN106へ)を終了させている。
【0051】
次に、GPRSアプリケーションの典型的な性能工学について、GSNP300に関して考察する。次の2つの性能条件を仮定する。(a)CSI符号化データレート9.05Kbpsの各ユーザ伝送パケットを用いて1,000アクティブセッションすなわちユーザをサポートする。(b)各ユーザは、タイムスロットを1つだけ使用している。
【0052】
以上の仮定の下に、GSNP300上のSGSN112のサイジングを完了させることができる。E1ボード212または218は、全体で約32Mbpsのデータレート512xDS0を維持することができる。したがって、それぞれ9.05Kbpsで走行する1,000人の加入者が、約9Mbpsの集合体データを生成することができる。E1ボードは、全回線率の28%で走行していることになる。E1ボード上で120MHz(100MIPS)で走行するR4700プロセッサは、各パケット長を53バイトと仮定すると、毎秒50,000AAL0パケットを処理することができる。9Mbpsのデータトラフィックは、毎秒約21,000パケットを生成している。したがって、単一のE1ボードをSGSNとして動作させ、1,000チャンネルを十分サポートすることができる。この開示により当分野の技術者には、他の変形形態(様々なデータ符号化スキームおよびデータレート)が明白であろう。
【0053】
本発明の他の態様によれば、DSPボード216を用いてデータを暗号化310し、圧縮308している。DSPボード216は、それぞれ100MIPSで走行する40個のDSPを有し、全体で4,000MIPSを実現することが好ましい。暗号化あるいは解読および/または圧縮あるいは圧縮解除を必要とする全てのデータトラフィックは、DSPボード216を経由して経路化されることになる。1つの64Kbpsデータストリームの暗号化に対して、0.5MIPSと仮定すると、1,000人のユーザが、合計500MIPSを必要とすることになるが、CS1符号化のためのチャンネル当たりのデータレートが僅か9Kbpsであるため、本発明における暗号化に必要なMIPSは、500MIPSより遥かに小さくなる。ビットレベルの圧縮は、CPU集約アクティビティであり、現時点の推定では、9ないし14Kbpsデータチャンネルの圧縮に対して、1ないし2DSP MIPSを必要としている。本発明においては、データレートが9Kbps近辺であるため、1,000ないし2,000MIPSで、1,000チャンネルを圧縮することができる。
【0054】
SGSNと同様にGGSNの役割を果すこともできる、GGSNの機能が設けられたE1カードは、図4に示すように分割される。データトラフィックのボリュームが低い場合、E1カードをSGSNおよびGGSNとして動作させることもできる。GPRSは、ユーザ当たり最大8つのタイムスロットを、エアインタフェース上で許容している。8つのタイムスロットを有するユーザは、全てのオーバヘッドを含む140Kbps分のデータを生成することができる。GPSN300は、E1/T1ボードを最大16ボードまで持つことができ、したがって、最大16x512チャンネルを持つことができる。GSNP300によるサポート可能な合計データ入力レートは、したがって、16x512x64すなわち524Mbpsである。1,000人のユーザをサポートするためには、複数のE1/T1ボードが必要になる。大まかな推定では、本発明によれば、それぞれGSNP上で8つのタイムスロットで動作する3,724人までのユーザをサポートすることができる。
【0055】
本発明内で実行することができるキャッシュ可能セッション数の典型的な計算を可能にすることができる。本発明の一実施形態では、各E1ボードは、主記憶装置、キャッシュサイズ128メガバイトのDRAM、および32キロバイトのレベル1キャッシュを有している。この実施形態にはレベル2キャッシュはない。コンテキスト情報は全てラインカードの主記憶装置に記憶されると仮定し、かつ、SGSNおよびGGSNの両方に対して、アクティブセッション当たり306バイトのコンテキスト情報があると仮定すると、メガバイト当たり約3,200セッションをサポートすることができる。キャッシュなしで実行させることができるセッション数は、約100である。
【0056】
コール毎、すなわちセッション毎ベースに必要な全ての大域操作のためには、図3および図4に示す構成に、1つのSBCが必要と思われる。1つのSBCで複数のSGSNおよびGGSNをサポートすることができる。
【0057】
特許請求の範囲に記載した発明の構成要件の後の括弧内の符号は、構成要件と実施例と対応づけて発明を容易に理解させる為のものであり、特許請求の範囲の解釈に用いるべきのものではない。
【符号の説明】
【0058】
API アプリケーションプログラムインタフェース
ATM 非同期転送モード(asynchronous transfer mode)
BSS 基地局システム
ETSI 欧州電気通信規格協会
GGSN ゲートウェイGPRSサポートノード
GPRS 汎用パケット無線サービス
GSM 移動体用大域システム
GSN 汎用パケット無線サービスサポートノード
GSNP GSNプラットフォーム
GTP GPRSトンネル化プロトコル
HLR ホームロケーションレジスタ
IP インターネットプロトコル
LLC 論理リンク制御(logical link control)
MS GSM移動局
PCI Peripheral Component Interconnect
PDN パケットデータネットワーク
PLMN 公有地移動ネットワーク
PTM ポイントツーマルチポイント型
PTP ポイントツーポイント型
SGSN サービングGPRSサポートノード
SNMP 簡易ネットワーク管理プロトコル(simple network management protocol)
TCP 伝送制御プロトコル
TE 端末機器
UDP ユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol)
10,20 GSM移動局(MS)
100 GPRSネットワーク
102,104 端末機器(ET)
106 パケットデータネットワーク(PDN)
108 基地局システム(BSS)
110 移動端末(MT)
112 GPRSサポートノード(SGSN)
114,116 ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)
118 公有地移動ネットワーク(PLMN)
120 移動交換局(MSC)/ビジタロケーションレジスタ(VLR)
121 短メッセージシステム(SMS)/ゲートウェイ移動交換局(GMSC)
122 ホームロケーションレジスタ(HLR)
123 SMS/網間接続MSC(IWMSC)
124 短メッセージ−サービスセンタ(SM−SC)
125 機器識別レジスタ(EIR)
200 GSNPを実施することができるハードウェア構成
202 PICバス
204 シングルボードコンピュータ(SBC)
205 ラインカードプロセッサ回路
206 スカジー(SCSI)カード
208 イーサネットインタフェースカード
210 光キャリアレベル3(OC3)インタフェースカード
212,218 E1フレームリレー(FR)インタフェースカード
214 自動音声認識(ASR)カード
216 ディジタル信号プロセッサ(DSP)カード
219 外部回路
220 ATMバス
227 ポリシング機能
300 GSNプラットフォーム(GSNP)
301 ダッシュ線
302 認証および権限付与機能
304 経路指定機能
306 トンネル化機能
308 圧縮機能
310 暗号化機能
312 移動性管理機能
314 論理リンク管理機能
316 論理リンク確立/維持/解除(LLE/M/R)機能
318 無線資源管理機能
320 Um管理機能
322 セル選択機能
324 経路管理機能
326 SNMPエージェント
328 ネットワーク管理システム(NMS)
329 SS7プロトコルスタックの上位層
227 ポリシング機能
332 SS7プロトコルスタックの下位層
333 測定機能
402 セッション管理
404 GGSN管理
406 アドレス変換
408 アクセス制御
410 経路指定
412 トンネル化
414 GGSN114でサポートされるプロトコルスタック
416 GTP
418 TCP/UDP
420 IP
424 E1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汎用パケット無線サービスを移動体用大域システム通信ネットワーク上でサポートする汎用パケット無線サービスサポートノードであって、
被サービス中の各コールに必要である、サービング汎用パケット無線サービスサポートノード及びゲートウェイ汎用パケット無線サービスサポートノードの汎用パケット無線サービス機能を提供するシングルボードコンピュータと、
被サービス中の各パケットに必要である、サービング汎用パケット無線サービスサポートノード及びゲートウェイ汎用パケット無線サービスサポートノードの汎用パケット無線サービス機能を提供するラインカードプロセッサと、
前記シングルボードコンピュータと前記ラインカードプロセッサとの間で通信を提供する内部バスとを備える、汎用パケット無線サービスサポートノード。
【請求項2】
前記汎用パケット無線サービスサポートノードが、サービング汎用パケット無線サービスサポートノード及びゲートウェイ汎用パケット無線サービスサポートノードとして機能する、請求項1に記載の汎用パケット無線サービスサポートノード。
【請求項3】
前記シングルボードコンピュータが、サービング汎用パケット無線サービスサポートノードについての無線資源管理、認証、及び移動性管理をサポートし、
前記シングルボードコンピュータが、ゲートウェイ汎用パケット無線サービスサポートノードについてのセッション管理機能をサポートする、請求項2に記載の汎用パケット無線サービスサポートノード。
【請求項4】
前記無線資源管理がセル選択管理を備える、請求項3に記載の汎用パケット無線サービスサポートノード。
【請求項5】
前記無線資源管理がコール経路管理を備える、請求項3に記載の汎用パケット無線サービスサポートノード。
【請求項6】
前記無線資源管理がUインタフェース管理を備える、請求項3に記載の汎用パケット無線サービスサポートノード。
【請求項7】
前記移動性管理が通信回線管理を備える、請求項3に記載の汎用パケット無線サービスサポートノード。
【請求項8】
前記移動性管理が、論理リンクの確立、維持および解除を含む、請求項3に記載の汎用パケット無線サービスサポートノード。
【請求項9】
前記ラインカードプロセッサが、汎用パケット無線サービスサポートノードについての経路化機能、トンネル化機能、暗号化機能、及び圧縮機能の少なくとも1つをサポートし、
前記ラインカードプロセッサが、ゲートウェイ汎用パケット無線サービスサポートノードについてのアドレス変換機能、アクセス制御機能、経路化機能、及びトンネル化機能の少なくとも1つをサポートする、請求項2に記載の汎用パケット無線サービスサポートノード。
【請求項10】
前記汎用パケット無線サービスノードがゲートウェイ汎用パケット無線サービスノードとして機能する、請求項1に記載の汎用パケット無線サービスサポートノード。
【請求項11】
汎用パケット無線サービスを移動体用大域システム通信ネットワーク上で実施する方法であって、
(A)第1および第2の演算装置を有する汎用パケット無線サービスサポートノードを提供するステップを含み、前記第1の演算装置は少なくとも1つのチャンネル処理カードを備え、前記方法はさらに、
(B)前記第1の演算装置からサービスを受けている各コールに必要である、サービング汎用パケット無線サービスサポートノード及びゲートウェイ汎用パケット無線サービスサポートノードの汎用パケット無線サービス機能をサポートするステップと、
(C)前記第2の演算装置からサービスを受けている各パケットに必要である、サービング汎用パケット無線サービスサポートノード及びゲートウェイ汎用パケット無線サービスサポートノードの汎用パケット無線サービス機能をサポートするステップとを含む、方法。
【請求項12】
前記第1の演算装置がシングルボードコンピュータである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の演算装置がラインカードプロセッサである、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ステップ(A)が、
サービング汎用パケット無線サービスサポートノードとして機能する汎用パケット無線サービスサポートノードを提供するステップを含み、
前記ステップ(A)が、
ゲートウェイ汎用パケット無線サービスサポートノードとして機能する汎用パケット無線サービスサポートノードを提供するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記ステップ(B)が、
前記第1の演算装置によって無線資源管理をサポートするステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ステップ(C)が、
前記第2の演算装置によって、暗号化機能、圧縮機能、経路化機能およびトンネル化機能の少なくとも1つをサポートするステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ステップ(B)が、
前記第1の演算装置によってセッション管理をサポートするステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記ステップ(C)が、
前記第2の演算装置によって、アドレス変換機能、アクセス制御機能、経路化機能およびトンネル化機能の少なくとも1つをサポートするステップを含む、請求項11に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−75124(P2012−75124A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233474(P2011−233474)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【分割の表示】特願2001−63266(P2001−63266)の分割
【原出願日】平成13年3月7日(2001.3.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.イーサネット
【出願人】(596092698)アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド (965)
【Fターム(参考)】