説明

汎用試験片ポート

本開示は、異なる大きさと形状および/または電極構成を有する複数のアナライトセンサを受容する構成とされたセンサポートを提供するものである。開示されたセンサポートを用いたアナライト計や、アナライト監視装置および/またはシステムおよび薬剤投与装置および/またはシステムもまた、提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
汎用試験片ポートに関する。
【背景技術】
【0002】
化学や医学では、対象とする生物学的アナライトの存在および/または濃度の特定にしばしば分析センサや分析計が用いられる。例えば、この種の分析センサや分析計は糖尿病患者のブドウ糖および/またはケトン濃度の監視に用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2006/0091006号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/0267823号明細書
【特許文献3】米国特許第6,592,745号明細書
【特許文献4】米国特許第6,143,164号明細書
【特許文献5】米国特許第6,071,391号明細書
【特許文献6】米国特許第6,503,381号明細書
【特許文献7】米国特許第6,616,819号明細書
【特許文献8】米国特許第6,773,671号明細書
【特許文献9】米国特許第6,893,545号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第2007/0153355号明細書
【特許文献11】米国特許出願公開第2008/0234559号明細書
【特許文献12】米国特許出願公開第2008/0119709号明細書
【特許文献13】米国特許出願公開第2005/0009126号明細書
【特許文献14】米国特許出願公開第2007/0095661号明細書
【特許文献15】米国特許出願公開第2006/0025662号明細書
【特許文献16】米国特許出願公開第2007/0108048号明細書
【特許文献17】米国特許出願公開第2008/0102441号明細書
【特許文献18】米国特許出願公開第2008/0066305号明細書
【特許文献19】米国特許出願公開第2007/0199818号明細書
【特許文献20】米国特許出願公開第2008/0148873号明細書
【特許文献21】米国特許出願公開第2007/0068807号明細書
【特許文献22】米国特許出願公開第2009/0095625号明細書
【特許文献23】米国特許第6,526,298号明細書
【特許文献24】米国特許第7,041,468号明細書
【特許文献25】米国特許第6,175,752号明細書
【特許文献26】米国特許第5,356,786号明細書
【特許文献27】米国特許第6,560,471号明細書
【特許文献28】米国特許第5,262,035号明細書
【特許文献29】米国特許第6,881,551号明細書
【特許文献30】米国特許第6,121,009号明細書
【特許文献31】米国特許第7,167,818号明細書
【特許文献32】米国特許第6,270,455号明細書
【特許文献33】米国特許第6,161,095号明細書
【特許文献34】米国特許第5,918,603号明細書
【特許文献35】米国特許第6,144,837号明細書
【特許文献36】米国特許第5,601,435号明細書
【特許文献37】米国特許第5,822,715号明細書
【特許文献38】米国特許第5,899,855号明細書
【特許文献39】米国特許第6,120,676号明細書
【特許文献40】米国特許第6,299,757号明細書
【特許文献41】米国特許第6,338,790号明細書
【特許文献42】米国特許第6,377,894号明細書
【特許文献43】米国特許第6,600,997号明細書
【特許文献44】米国特許第6,514,460号明細書
【特許文献45】米国特許第5,628,890号明細書
【特許文献46】米国特許第5,820,551号明細書
【特許文献47】米国特許第6,736,957号明細書
【特許文献48】米国特許第4,545,382号明細書
【特許文献49】米国特許第4,711,245号明細書
【特許文献50】米国特許第5,509,410号明細書
【特許文献51】米国特許第6,540,891号明細書
【特許文献52】米国特許第6,730,200号明細書
【特許文献53】米国特許第6,764,581号明細書
【特許文献54】米国特許第6,461,496号明細書
【特許文献55】米国特許第6,591,125号明細書
【特許文献56】米国特許第6,618,934号明細書
【特許文献57】米国特許第6,676,816号明細書
【特許文献58】米国特許第6,749,740号明細書
【特許文献59】米国特許第6,942,518号明細書
【特許文献60】米国特許第6,514,718号明細書
【特許文献61】米国特許第5,264,014号明細書
【特許文献62】米国特許第5,262,305号明細書
【特許文献63】米国特許第5,320,715号明細書
【特許文献64】米国特許第5,593,852号明細書
【特許文献65】米国特許第6,746,582号明細書
【特許文献66】米国特許第6,284,478号明細書
【特許文献67】米国特許第7,299,082号明細書
【特許文献68】米国特許出願公開第2004/0186365号明細書
【特許文献69】米国特許出願公開第2008/0319296号明細書
【特許文献70】米国特許出願公開第2009/0054749号明細書
【特許文献71】米国特許出願公開第2009/0294277号明細書
【特許文献72】米国特許出願公開第2008/0319295号明細書
【特許文献73】米国仮特許出願公開第61/247,519号明細書
【特許文献74】米国仮特許出願公開第61/155,889号明細書
【特許文献75】米国仮特許出願公開第61/238,581号明細書
【特許文献76】米国仮特許出願公開第61/163,006号明細書
【特許文献77】米国仮特許出願公開第61/247,508号明細書
【特許文献78】米国仮特許出願公開第61/291,326号明細書
【特許文献79】米国特許出願公開第2008/0119702号明細書
【特許文献80】米国特許出願公開第2008/0114280号明細書
【特許文献81】米国特許出願公開第2008/0119710号明細書
【特許文献82】米国特許出願公開第2006/0224141号明細書
【特許文献83】米国特許出願公開第2004/0254434号明細書
【特許文献84】米国特許第5,536,249号明細書
【特許文献85】米国特許第5,925,021号明細書
【特許文献86】米国特許第6,281,006号明細書
【特許文献87】米国特許第6,638,716号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在利用可能な多くのアナライト計は、試験プロセス期間中にアナライト計のセンサポートにセンサを挿入する構成としている。様々なセンサ構成が現在利用可能であるため、様々な構成を有するアナライトセンサを受容可能なセンサポートや計器を開発することが望ましく、かつ有用である。
【0005】
本開示は、異なる大きさと形状および/または電極構成を有する複数のアナライトセンサを受容する構成とされたセンサポートを提供するものである。同様に提供されるのが、開示するセンサポートを用いたアナライト計、アナライト監視装置および/またはシステム、薬剤投与装置および/またはシステムである。本開示のこれらならびに他の目的と特徴および利点は、下記の実施形態の詳細な説明と添付の特許請求の範囲と添付の図面からより完全に明らかとなろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様では、センサポートハウジングとこのセンサポートハウジング内に配置された複数のセンサポート接点とを含むセンサポートが提供され、ここでセンサポートは対向電極構成を有する第1のアナライトセンサと共面電極構成を有する第2のアナライトセンサとを受容する構成とされる。
【0007】
第1の態様の実施形態では、第1のアナライトセンサはブドウ糖センサとされ、第2のアナライトセンサはケトンセンサとされる。
【0008】
第1の態様の別の実施形態では、第1と第2のアナライトセンサは共にブドウ糖センサとされる。
【0009】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは通信装置を含む。
【0010】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは通信装置を含み、この通信装置はセンサポートとこのセンサポート外部の装置および/またはネットワークとの間に双方向通信を提供する構成とされる。
【0011】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは通信装置を含み、この通信装置はセンサポートとこのセンサポート外部のネットワークとの間に双方向通信を提供する構成とされる。
【0012】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは通信装置を含み、この通信装置はセンサポートとこのセンサポート外部のネットワークとの間に双方向通信を提供する構成とされ、ネットワークはコンピュータネットワークとされる。
【0013】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは通信装置を含み、この通信装置はユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタを含む。
【0014】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは通信装置を含み、この通信装置はセンサポートと外部装置および/またはネットワークとの間に無線通信を提供する構成とされる。
【0015】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは通信装置を含み、この通信装置はセンサポートと外部装置および/またはネットワークとの間に無線通信を提供する構成とされ、通信装置は無線周波(RF)プロトコルと赤外線(IR)プロトコルから選択される無線通信プロトコルを用いる。
【0016】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは通信装置含み、この通信装置はセンサポートと外部装置の間に無線通信を提供する構成とされ、外部装置は無線周波識別(RFID)タグを含み、通信装置はRF無線通信プロトコルを用いて無線周波識別(RFID)タグと通信する。
【0017】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは通信装置を含み、この通信装置はセンサポートと外部装置および/またはネットワークとの間に無線通信を提供する構成とされ、通信装置はZigBee(登録商標)、WiFi(R)、Bluetooth(登録商標)、符号分割多元接続(CDMA)、およびGlobal System for Mobile communications(GSM)(登録商標)から選択される無線通信プロトコルを用いる。
【0018】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは通信装置を含み、この通信装置はセンサポートと外部装置との間に無線通信を提供する構成とされる。
【0019】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは通信装置を含み、通信装置はセンサポートと外部装置との間に無線通信を提供する構成とされ、外部装置は薬剤投与装置または移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサとされる。
【0020】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは通信装置を含み、この通信装置はセンサポートと外部装置との間に無線通信を提供する構成とされ、外部装置はインシュリンポンプとされる。
【0021】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは異なる幅を有するアナライトセンサを受容する構成とされる。
【0022】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは異なる幅を有するアナライトセンサを受容する構成とされ、センサポートは側壁とアナライトセンサの挿入期間中に側壁に対しアナライトセンサを位置決めする構成の付勢機構とを含む。
【0023】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは異なる幅を有するアナライトセンサを受容する構成とされ、第1のアナライトセンサは第2のアナライトセンサを上回る幅を有する。
【0024】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは異なる幅を有するアナライトセンサを受容する構成とされ、第1のアナライトセンサは第2のアナライトセンサを下回る幅を有する。
【0025】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートはこれに摺動可能に係合させるアナライトセンサ排出装置を含む。
【0026】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点とを含む。
【0027】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも4個のセンサポート接点を含む、少なくとも7個の異なるセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点とを含む。
【0028】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点とを含む少なくとも9個の異なるセンサポート接点を含む。
【0029】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点と、頂部およびこの頂部に係合する底部とを含む。
【0030】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点と、頂部およびこの頂部に係合する底部とを含み、少なくとも4個のセンサポート接点のうち1個がセンサポートの上部に取り付けられ、少なくとも4個のセンサポート接点のうち3個がセンサポートの底部に取り付けられる。
【0031】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点と、頂部およびこの頂部に係合する底部とを含み、少なくとも3個のセンサポート接点がセンサポートの上部に取り付けられる。
【0032】
第1の態様の別の実施形態では、センサポートは、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点と、頂部およびこの頂部に係合する底部と、センサポート上部からセンサポート内部に延在する保護突起とを含む。
【0033】
本開示の第2の態様では、センサポートハウジングとこのセンサポートハウジング内に配置された複数のセンサポート接点とを含むセンサポートが提供され、このセンサポートは、第1の幅を有する第1のアナライトセンサと第2の幅を有する第2のアナライトセンサとを受容する構成とされ、第1と第2の幅は異なるものとされる。
【0034】
第2の態様の実施形態では、センサポートは、側壁とアナライトセンサの挿入期間中に側壁に対しアナライトセンサを位置決めする構成とされた付勢機構とを含む。
【0035】
第2の態様の別の実施形態では、第1のアナライトセンサは第2のアナライトセンサを上回る幅を有する。
【0036】
第2の態様の別の実施形態では、第1のアナライトセンサは第2のアナライトセンサを下回る幅を有する。
【0037】
本開示の第3の態様では、アナライト計ハウジングとアナライト計ハウジングに結合したセンサポートとを含むアナライト計が提供され、このセンサポートは、センサポートハウジングとこのセンサポートハウジング内に配置された複数のセンサポート接点とを含み、またこのセンサポートは、対向電極構成を有する第1のアナライトセンサと共面電極構成を有する第2のアナライトセンサとを受容する構成とされ、さらにアナライト計ハウジングに結合した処理装置で、第1と第2のアナライトセンサからサンプル中のアナライト濃度を表わす1つ以上の信号を受け取り、それによってサンプルのアナライト濃度を特定する構成とされた処理装置を備える。
【0038】
第3の態様の一実施形態では、第1のアナライトセンサはブドウ糖センサとされ、第2のアナライトセンサはケトンセンサとされる。
【0039】
第3の態様の別の実施形態では、第1と第2のアナライトセンサは共にブドウ糖センサとされる。
【0040】
第3の態様の別の実施形態では、アナライト計は通信装置を含む。
【0041】
第3の態様の別の実施形態では、アナライト計は通信装置を含み、この通信装置はアナライト計とこのアナライト計外部の装置および/またはネットワークとの間に双方向通信を提供する構成とされる。
【0042】
第3の態様の別の実施形態では、アナライト計は通信装置を含み、この通信装置はアナライト計とこのアナライト計外部のネットワークとの間に双方向通信を提供する構成とされる。
【0043】
第3の態様の別の実施形態では、アナライト計は通信装置を含み、この通信装置はアナライト計とアナライト計外部のネットワークとの間に双方向通信を提供する構成とされ、ネットワークはコンピュータネットワークとされる。
【0044】
第3の態様の別の実施形態では、アナライト計は通信装置を含み、通信装置はユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタを含む。
【0045】
第3の態様の別の実施形態では、アナライト計は通信装置を含み、この通信装置はアナライト計と外部装置および/またはネットワークとの間に無線通信を提供する構成とされる。
【0046】
第3の態様の別の実施形態では、アナライト計は通信装置を含み、この通信装置はアナライト計と外部装置および/またはネットワークとの間に無線通信を提供する構成とされ、通信装置は無線周波(RF)プロトコルと赤外線(IR)プロトコルから選択される無線通信プロトコルを用いる。
【0047】
第3の態様の別の実施形態では、センサポートは通信装置を含み、この通信装置はセンサポートと外部装置の間に無線通信を提供する構成とされ、外部装置は無線周波識別(RFID)タグを含み、通信装置はRF無線通信プロトコルを用いて無線周波識別(RFID)タグと通信する。
【0048】
第3の態様の別の実施形態では、アナライト計は通信装置を含み、この通信装置はアナライト計と外部装置および/またはネットワークとの間に無線通信を提供する構成とされ、通信装置は、ZigBee(R)、WiFi(R)、Bluetooth(R)、符号分割多元接続(CDMA)、Global System for Mobile communications(GSM)から選択される無線通信プロトコルを用いる。
【0049】
第3の態様の別の実施形態では、アナライト計は通信装置を含み、この通信装置はアナライト計と外部装置との間に無線通信を提供する構成とされる。
【0050】
第3の態様の別の実施形態では、アナライト計は通信装置を含み、通信装置はアナライト計と外部装置との間に無線通信を提供する構成とされ、外部装置は薬剤投与装置または移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサとされる。
【0051】
第3の態様の別の実施形態では、アナライト計は通信装置を含み、この通信装置はアナライト計と外部装置との間に無線通信を提供する構成とされ、外部装置はインシュリンポンプとされる。
【0052】
第3の態様の別の実施形態では、アナライト計は処理装置と通信可能にあるディスプレイ装置を含む。
【0053】
第3の態様の別の実施形態では、アナライト計は処理装置と通信可能にあるディスプレイ装置を含み、このディスプレイ装置はタッチスクリーンを含む。
【0054】
第3の態様の別の実施形態では、アナライト計は処理装置と通信可能にあるディスプレイ装置を含み、このディスプレイ装置は液晶ディスプレイ(LCD)を含む。
【0055】
第3の態様の別の実施形態では、センサポートは異なる幅を有するアナライトセンサを受容する構成とされる。
【0056】
第3の態様の別の実施形態では、センサポートは異なる幅を有するアナライトセンサを受容する構成とされ、センサポートは側壁とアナライトセンサの挿入期間中に側壁に対しアナライトセンサを位置決めする構成とされた付勢機構とを含む。
【0057】
第3の態様の別の実施形態では、センサポートは異なる幅を有するアナライトセンサを受容する構成とされ、第1のアナライトセンサは第2のアナライトセンサを上回る幅を有する。
【0058】
第3の態様の別の実施形態では、センサポートは異なる幅を有するアナライトセンサを受容する構成とされ、第1のアナライトセンサは第2のアナライトセンサを下回る幅を有する。
【0059】
第3の態様の別の実施形態では、センサポートはこれに摺動可能に係合させるアナライトセンサ排出装置を含む。
【0060】
第3の態様の別の実施形態では、センサポートは、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点とを含む。
【0061】
第3の態様の別の実施形態では、センサポートは、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点とを含む、少なくとも7個の異なるセンサポート接点を含む。
【0062】
第3の態様の別の実施形態では、センサポートは、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点とを含む少なくとも9個の異なるセンサポート接点を含む。
【0063】
第3の態様の別の実施形態では、センサポートは、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点と、頂部およびこの頂部に係合する底部とを含む。
【0064】
第3の態様の別の実施形態では、センサポートは、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点と、頂部およびこの頂部に係合する底部とを含み、少なくとも4個のセンサポート接点のうち1個がセンサポートの上部に取り付けられ、少なくとも4つのセンサポート接点のうち3個がセンサポートの底部に取り付けられる。
【0065】
第3の態様の別の実施形態では、センサポートは、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点と、頂部およびこの頂部に係合する底部とを含み、ここで少なくとも3個のセンサポート接点がセンサポートの頂部に取り付けられる。
【0066】
第3の態様の別の実施形態では、センサポートは、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点と、頂部およびこの頂部に係合する底部とを含み、ここでセンサポートはセンサポート上部からセンサポート内部に延在する保護突起を含む。
【0067】
本開示の第4の態様では、アナライト計が提供され、これはアナライト計ハウジングと、このアナライト計ハウジングに結合したセンサポートで、センサポートハウジングとこのセンサポートハウジング内に配置された複数のセンサポート接点とを含み、第1の幅を有する第1のアナライトセンサと第2の幅を有する第2のアナライトセンサとを受容する構成とされ、第1と第2の幅が異なるセンサポートと、アナライト計ハウジングに結合した処理装置で、第1と第2のアナライトセンサからサンプルのアナライト濃度を表わす1つ以上の信号を受け取り、それによってサンプルのアナライト濃度を特定する構成とされた処理装置とを含む。
【0068】
第4の態様の一実施形態では、センサポートは、側壁とアナライトセンサの挿入期間中、側壁に対しアナライトセンサを位置決めする構成とされた付勢機構とを含む。
【0069】
第4の態様の別の実施形態では、第1のアナライトセンサは第2のアナライトセンサを上回る幅を有する。
【0070】
第4の態様の別の実施形態では、第1のアナライトセンサは第2のアナライトセンサを下回る幅を有する。
【0071】
本開示の第5の態様では、医療装置が提供され、これは医療装置ハウジングとこの医療装置ハウジングに結合したセンサポートとを含み、センサポートは、センサポートハウジングとこのセンサポートハウジング内に配置される複数のセンサポート接点とを含み、対向電極構成を有する第1のアナライトセンサと共面電極構成を有する第2のアナライトセンサとを受容する構成とされる。
【0072】
第5の態様の一実施形態では、医療装置は薬剤投与装置である。
【0073】
第5の態様の別の実施形態では、薬剤投与装置はインシュリンポンプとされる。
【0074】
第5の態様の別の実形態では、医療装置はアナライト計とされる。
【0075】
本開示の第6の態様では、医療装置が提供され、これは医療装置ハウジングとこの医療装置ハウジングに結合したセンサポートとを含み、センサポートはセンサポートハウジングとこのセンサポートハウジング内に配置される複数のセンサポート接点とを含み、第1の幅を有する第1のアナライトセンサと第2の幅を有する第2のアナライトセンサとを受容する構成とされ、第1の幅と第2の幅は異なるものとされる。
【0076】
第6の態様の実施形態では、センサポートは、側壁とアナライトセンサの挿入期間中、側壁に対しアナライトセンサを位置決めする構成とされた付勢機構とを含む。
【0077】
第6の態様の別の実施形態では、第1のアナライトセンサは第2のアナライトセンサを上回る幅を有する。
【0078】
第6の態様の別の実施形態陀では、第1のアナライトセンサは第2のアナライトセンサを下回る幅を有する。
【0079】
上記したものを含め、本明細書に記載する2つ以上の実施形態を組み合わせ、個々の実施形態の複合特徴を含む1つ以上の追加の実施形態を生成することができる。
【0080】
本開示は、添付図面に関連して読むときに、下記の詳細な説明から最もよく理解される。慣例に従い、図面の様々な特徴は必ずしも縮尺通りとは限らないことは強調しておく。様々な特徴の寸法は、明確さに配慮し随意拡大または縮小するものとされる。図面に含まれるのは、下記の図である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本開示におけるセンサポートの一実施形態の分解図を示す。
【図2A】本開示におけるセンサポートの一実施形態の他の分解図を示す。
【図2B】本開示におけるセンサポートの一実施形態の上部と底部の上面図を示す。
【図3A】対向電極構成を有するアナライトセンサをその中に挿入した本開示におけるセンサポートの一実施形態の上面図を示す。
【図3B】対向電極構成を有するアナライトセンサをその中に挿入した本開示におけるセンサポートの一実施形態の側面図を示す。
【図3C】対向電極構成を有するアナライトセンサをその中に挿入した本開示におけるセンサポートの一実施形態の底面図を示す。
【図4A】共面電極構成を有するアナライトセンサをその中に挿入した本開示におけるセンサポートの一実施形態の上面図を示す。
【図4B】共面電極構成を有するアナライトセンサをその中に挿入した本開示におけるセンサポートの一実施形態の側面図を示す。
【図4C】共面電極構成を有するアナライトセンサをその中に挿入した本開示におけるセンサポートの一実施形態の底面図を示す。
【図5A】センサポート内にアナライトセンサを挿入した第1の位置に随意選択的なセンサ排出装置を含む本開示におけるセンサポートの一実施形態の上面斜視図を示す。
【図5B】センサポート内にアナライトセンサを挿入した第1の位置に随意選択的なセンサ排出装置を含む本開示におけるセンサポートの一実施形態の底面斜視図を示す。
【図6A】第2の位置に位置してセンサポートからアナライトセンサを排出する随意選択的なセンサ排出装置を有する図5Aと図5Bに示したセンサポートの上面斜視図を示す。
【図6B】第2の位置に位置してセンサポートからアナライトセンサを排出する随意選択的なセンサ排出装置を有する図5Aと図5Bに示したセンサポートの底面斜視図を示す。
【図7A】センサポート接点用の随意選択的な保護突起を含む本開示におけるセンサポートの一実施形態の上面図を示す。
【図7B】センサポート接点用の随意選択的な保護突起を含む本開示におけるセンサポートの一実施形態の斜視図を示す。
【図8A】センサポート接点用の随意選択的な保護突起とセンサポートに挿入した損壊アナライトセンサとを含み、損壊アナライトセンサがセンサポート接点に接触してこれを破壊しないようにした本開示におけるセンサポートの一実施形態の上面図を示す。
【図8B】センサポート接点用の随意選択的な保護突起とセンサポートに挿入した損壊アナライトセンサとを含み、損壊アナライトセンサがセンサポート接点に接触してこれを破壊しないようにした本開示におけるセンサポートの一実施形態の断面図を示す。
【図8C】センサポート接点用の随意選択的な保護突起とセンサポートに挿入した損壊アナライトセンサとを含み、損壊アナライトセンサがセンサポート接点に接触してこれを破壊しないようにした本開示におけるセンサポートの一実施形態の拡大断面図を示す。
【図9A】図8Aと図8Bと図8Cに示したセンサポートの上面斜視図を示す。
【図9B】図8Aと図8Bと図8Cに示したセンサポートの拡大詳細図を示す。
【図10】随意選択的な封止部材を含む本開示におけるセンサポートの一実施形態を示す。
【図11】図10に示したセンサポートの分解図を示す。
【図12】随意選択的な内部面取り面を含む本開示におけるセンサポートの一実施形態の断面図を示す。
【図13】本開示におけるセンサポートを含む本開示におけるアナライト計の一実施形態を示し、センサポートを視認ことができるよう破断図で示してある。
【図14A】対向電極構造を有するアナライトセンサの上面図と底面図とを示す。
【図14B】対向電極構造を有するアナライトセンサの上面図と底面図とを示す。
【図14C】共面電極構造を有するアナライトセンサの上面図と底面図とを示す。
【図14D】対向電極構造を有するアナライトセンサの上面図と底面図とを示す。
【図14E】共面電極構造を有するアナライトセンサの上面図と底面図とを示す。
【図15A】本開示におけるセンサポートの一実施形態の上面図を示し、センサポートは異なる幅を有するアナライトセンサを受容する構成とされる。
【図15B】図15Aに示したセンサポートの実施形態の内部空間を示す図であり、第1と第2の停止位置の明確な図を提供するためセンサポート接点は図示していない。
【図16】本開示におけるアナライト計の一実施形態を含む健康管理システム、例えば糖尿病管理システム内のデータフローを示す線図であり、本図に示す如く、入力装置とディスプレイ装置とデータ記憶装置と通信装置はアナライト計のハウジング内に一体化することができる。一部実施形態では、1つ以上の入力装置とディスプレイ装置とデータ記憶装置と通信装置がアナライト計のハウジングに離脱可能に係合して一体化装置を形成することのできる個別モジュール式ハードウェアユニットとして提供される。別の実施形態では、アナライト計と通信し、かくして1つ以上の入力装置とディスプレイ装置とデータ記憶装置と通信装置が装置または構成要素とアナライト計の処理装置との間でデータを転送する構成とされた個別装置あるいは個別装置の構成要素として提供される。一部実施形態では、ディスプレイ装置と入力装置は単一の装置、例えばタッチスクリーンディスプレイとして一体化される。本図はまた様々な随意選択的な装置および/またはシステムを表わしており、そのうちの1つ以上はアナライト計、例えば薬剤投与装置および/またはシステム、携帯処理システム、コンピュータ、ネットワーク、インターネット、アナライト監視装置および/またはシステムと通信する構成とすることができる。
【図17】本開示におけるセンサポートを含む本開示におけるアナライト計の追加実施形態の斜視図を示し、アナライト計は「摺動体」構成にて図示してあり、ここでディスプレイを含む計器ハウジングの一部を開位置または閉位置に摺動させ、入力装置を含む計器ハウジングの一部をそれぞれ露出あるいは被覆することができる。
【図18】本開示におけるセンサポートを含む本開示におけるアナライト計の追加実施形態の斜視図を示し、アナライト計は計器ハウジング上のディスプレイ装置の周辺に位置する入力装置を有する実質ディスク形状の構成にて図示してある。
【図19】本開示におけるセンサポートを含む本開示におけるアナライト計の追加実施形態の斜視図を示し、アナライト計はタッチスクリーンと入力装置と通信ポートとを含む構成にて図示してある。
【図20】本開示の一実施形態におけるセンサポート(右下斜視図、右下側面図)に離脱可能に係合する構成とされた本開示の一実施形態における携帯電子処理装置(左上斜視図、右上背面図)を示す。
【図21A】本開示の一実施形態におけるセンサポート(底部)に離脱可能に係合する構成とされた本開示の一実施形態における薬剤投与装置(頂部)を示す。
【図21B】図21Bに示した薬剤投与装置の(頂部)背面図と図21Aに示したセンサポートの(底部)側面図を示す。
【図22】本開示の一実施形態における物理的に一体化したセンサポートを含む本開示の一実施形態における薬剤投与装置を示す。
【図23】本開示の一実施形態における物理的に一体化したセンサポートを含む本開示の一実施形態における使い捨て型身体装着式薬剤投与装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0082】
本発明をさらに説明する前に、説明する特定の実施形態に本発明が限定されず、変形できることを理解されたい。本明細書に用いる用語は、特定の実施形態だけを説明する目的であって、限定を意図してはおらず、何故なら本発明の範囲は添付特許請求の範囲によってのみ限定されるからであることもまた、理解されたい。
【0083】
一定範囲の値を提供する場合、関連が明らかにそれ以外を指し示さない限り、その範囲の上限と下限との間にあって下限単位の10倍までの各介在値と、他の言明された値あるいは言明範囲内の介在値が全て本発明に包含されることを理解されたい。これらのより狭い範囲の上限と下限はこのより狭い範囲内に独立して含めることができ、言明範囲内の任意の具体的な排除の限界に従って本発明内に同様に包含される。言明範囲が一方のあるいは両方の限界を含む場合、これら被包含限界のいずれかあるいは両方を排除する範囲もまた本発明内に含まれる。
【0084】
特段規定しない限り、本明細書に用いる、全ての技術的でかつ科学的な用語は本発明が属する技術分野の当業者が一般に理解するのと同じ意味を有する。本明細書に記載するものに類似または等価なあらゆる方法と材料は本発明の実施あるいは試験に用いることもできるが、ここでは好適な方法と材料を説明する。本明細書において言及する全ての文献は参照により本明細書に組み込まれ、その文献の引用内容に関連して方法および/または材料を開示し説明するものである。
【0085】
本明細書と添付特許請求の範囲に使用する単数形の「一つの(a)」や「および(and)」、「その(the)」は、関連がそれ以外を明確に規定しない限り、複数の指示対象を含むものである。さらに、特許請求の範囲があらゆる随意選択的な要素を排除するよう起案できることに留意されたい。かくして、この表現法の意図は、特許請求の範囲の要素の具陳に関連する「ただ」や「のみ」等の排他的要素の使用や「消極的な」限定の使用のための先行詞母体として機能させることにある。
【0086】
本明細書で論ずる文献は、本出願の出願日に先行するその開示についてのみ提供されるものである。本明細書の記載はどれも、先行発明が故に本発明がこの種文献よりも日時が古いとする資格を欠くことの自認として解釈すべきではない。さらに、提示発行日は実際の発行日とは異なることがあり、このことは切り離して確認する必要があろう。文献の引用に関連する方法および/または材料を開示して説明する上で、本明細書にて言及する全ての文献は本明細書に参照により組み込まれる。
【0087】
センサポート
本開示は、異なる電極構造および/または異なる寸法および/または形状を有する複数のアナライトセンサを受容する構成のセンサポートを提供するものである。これらセンサポートは、例えば、アナライト計やアナライト監視装置および/またはシステム(例えば、移植されあるいは一部移植されたアナライト監視装置と通信可能にある一体装置)や薬剤投与システムおよび/または装置を含む様々な装置にその用途を見いだすものである。センサポートは、アナライトセンサとこのアナライトセンサを受容する構成とされたセンサポートを含む装置との間に電気的な接続を提供する。
【0088】
対抗電極構成と共面電極構成とを有するアナライトセンサを受容する構成とされたセンサポート
一部実施形態では、本開示におけるセンサポートは、少なくとも2個の種類の異なるアナライトセンサ、例えば対向電極構成を有する第1のタイプと共面電極構成を有する第2のタイプとを受容できるよう構成される。本明細書に記載するアナライトセンサの関連にて使用する用語「対向電極構成」は、アナライトセンサの電極の少なくとも1個を例えば、アナライトセンサの対向基板上に配置することで、アナライトセンサの別の電極に対向して配置することを意味する。本明細書に記載するアナライトセンサの関連にて使用する用語「共面電極構成」は、アナライトセンサの全ての電極が、例えばこの全ての電極をアナライトセンサの共通基板上に配置することで、同一の水平面内に配置することを意味する。かくして、一部実施形態では、本開示におけるセンサポートは第1の時点で第1のタイプのアナライトセンサを受容するのに用いることができ、同じセンサポートを第2の時点で第2のタイプのアナライトセンサを受容するのに用いることができる。一部実施形態では、第1と第2のタイプのアナライトセンサを用いて計測するアナライトは同一である。別の実施形態では、例えばブドウ糖やケトンの如く、第1と第2のタイプのアナライトセンサを用いて計測するアナライトは異なる。
【0089】
一実施形態では、図1と図2A、図2Bと図3Aから図3Cと図4Aから図4Cに示す如く、センサポート101はセンサポートハウジング102を含んでおり、対向電極構成を有する第1のアナライトセンサ200と共面電極構成を有する第2のアナライトセンサ300とを受容する構成とされる。
【0090】
一部実施形態では、センサポートハウジング102は、係合してセンサポートハウジング102を形成する頂部103と底部104(例えば、図1参照)を有する2部分構造をなす。頂部103と底部104は、様々な異なる係合機構を介して係合させることができる。例えば、本明細書に記載する図面は、接続支柱124を接続支柱受容孔127を介して挿入して頂部103を底部104に係合させる一実施形態を表わす。頂部103と底部104により固着されるのが様々なセンサポート接点であり、それらは挿入されたアナライトセンサ(例えば、アナライトセンサ200または300)とセンサポート101を含む装置、例えばアナライト計100(例えば、図13参照)との間に電気的な接続を提供する。
【0091】
当分野で知られている任意の適当な導電材あるいは導電材の組み合わせ、例えば焼き戻しリン青銅(例えば、UNS規格C51000−錫5%、UNS規格C52100−錫8%およびUNS規格C52400−錫10%)、ベリリウム銅(例えば、UNS規格C17000やUNS規格17200やUNS規格17300)、チタン、ニッケル、ステンレス鋼、白金、炭素、金等を、その材料が十分に導電性があって、挿入されたアナライトセンサの1つ以上の電極から電気信号を転送できる限り、センサポート接点として用いることができる。上記は2部分ハウジング構造に言及しているが、別の実施形態では、ハウジング102を例えば単一の構造装置として射出成形した単一の構造装置として形成できることに、留意されたい。
【0092】
センサポート101の様々なセンサポート接点用の例示構成を、図1と図2A、図2Bと図3Aから図3Cと図4Aから図4Cを参照してここで説明する。頂部103は、センサポート接点105、106、107、108、109を含む。底部104は、センサポート接点110、111、112、113を含む。一実施形態では、センサポート接点105〜113は、アナライト試験片をセンサポート101内に挿入したとき(例えば、図3Aから図3C参照)に対向電極構成を有するアナライトセンサ上に存在する電極接点にセンサポート接点105、110、111、112が接触し、アナライトセンサをセンサポート101内に挿入したときに、共面電極構成(例えば、図4Aから図4C参照)を有するアナライトセンサ上に存在する電極接点にセンサポート接点105、106、107が接触する構成としてセンサポート101内に配置してある。かくして、一部実施形態では、少なくとも1個のセンサポート接点、例えばセンサポート接点105が、対向電極構成を有する第1のアナライトセンサの電極接点と共面電極構成を有する第2のアナライトセンサの電極接点とに接触する構成とされる。
【0093】
一部実施形態では、「頂部」103と「底部」104の相対的な配置を逆転し、部分104がセンサポート接点105、106、107、108、109を含み、部分103がセンサポート接点110、111、112、113を含む底部装着設計を生み出すようにしうることに留意されたい。
【0094】
対向電極または共面電極構成を有する適切なアナライトセンサ、例えば試験片の実施例を、図14Aから図14E示す。図14Aに示す如く、アナライトセンサ200は、電極接点201が第1の基板205上に配置され、電極接点202、203、204が第2の基板206上に配置された対向電極構成を有しており、ここで第1と第2の基板はスペーサ(図示せず)により仕切られている。アナライトセンサ200の追加の実施形態が、図14Bと図14Dに示してある。この種のアナライトセンサには、カルフォニア州AlamedaのAbbott Diabetes Care Inc.社から入手可能なアナライト試験片、例えばFreeStyle(R)や FreeStyle Lite(R)ブドウ糖監視試験片が含まれる。図14Cと図14Eに示す如く、アナライトセンサ300は基板304上に配置された電極接点301、302、303を有する共面電極構成を有する。この種のアナライトセンサは、カルフォニア州 AlamedaのAbbott Diabetes Care Inc.社から入手可能なアナライト試験片、例えばPrecision Extra(R)やPrecision XceedPro(R)ブドウ糖およびケトン監視試験片を含む。
【0095】
一実施形態では、図3Aから図3Cと図14Bを参照するに、センサポート101は、アナライトセンサ200のセンサポート101への挿入時に、電極接点201がセンサポート接点105に接触し、電極接点202がセンサポート接点110に接触し、電極接点203がセンサポート接点111に接触し、電極接点204がセンサポート接点112に接触する構成とされる。図4Aから4Cと図14Cを参照するに、センサポート101はまた、アナライトセンサ300のセンサポート101への挿入時に、電極接点301がセンサポート接点107に接触し、電極接点302がセンサポート接点106に接触し、電極接点303がセンサポート接点105に接触する構成とされる。かくして、対向電極構成を有するアナライトセンサと共面電極構成を有するアナライトセンサの両方を受容できるセンサポートが配設される。
【0096】
追加のセンサポート接点
一部実施形態では、本開示におけるセンサポート101は、さらなるセンサポート接点を含み、これがセンサポート101を含む装置に対し追加の機能を提供する。
【0097】
ターンオン監視接点
本明細書において、開示されるセンサポートには、ターンオン監視接点として機能する1つ以上のセンサポート接点を含めることができる。一実施形態では、センサポート101は、図3Aから図3Cに示す如く、ターンオン監視接点として機能する随意選択的なセンサポート接点108、109を含む。ターンオン監視接点108、109は、アナライトセンサ、例えば図14Bに示すアナライトセンサ200上に存在する対応するターンオンモニタ400に接触する構成とされる。ターンオンモニタ400との組み合わせることで、ターンオン監視接点108、109はセンサポート101を含む装置、例えばアナライト計100の幾つかの機能を容易にする。例えば、一実施形態では、ターンオン監視接点108、109は、センサポート101へのアナライトセンサ200の挿入時にアナライト計100によるアナライトセンサ200の検出を容易にするよう設計される。一実施形態では、この種の検出はアナライト計100の試験に向けた起動に帰着し、すなわちターンオンモニタ400がアナライト計上のスイッチの操作等のユーザによるさらなる行為がなされないときにアナライト計100の「ターンオン」機能を容易にする。
【0098】
図3Aから図3Cのターンオン監視接点108、109について示した構成は、それらが図14Bに示した形状および/または構成を有するターンオンモニタ400に接触するようにしたが、この種の構成は例示に過ぎず、ターンオン監視接点の構成を変えて下記に詳しく説明する様々に異なる形状ならびに構成を有するターンオンモニタに対応させることができることは理解されたい。例えば、一実施形態では、ターンオン監視接点108、109は、図14Aに示す形状および/または構成を有するターンオンモニタ400に共に接触する構成とされる。
【0099】
アッセイ特定接点
加えてあるいは代替的に、本明細書に開示するセンサポートにアッセイ特定接点として機能する1つ以上のセンサポート接点を含めることができる。アッセイ特定接点により、アナライト計100あるいはセンサポート101を含む他の装置は、アナライトセンサが特定タイプのアナライト計測アッセイ用に構成していると特定することができる。例えば、一実施形態では、センサポート101は図4Aから図4Cに示す如く、随意選択的なセンサポート接点113を含み、それが単独かあるいは他のセンサポート接点の1つとの組み合わせのいずれかでアッセイ特定接点として機能する。アッセイ特定接点113は、特定種のアナライト計測アッセイを実行する構成のアナライトセンサ、例えば特定種のアナライト計測アッセイ、例えばブドウ糖計測アッセイあるいはケトン計測アッセイを実行する構成のアナライトセンサ300上に存在する対応するアッセイ指示接点500に接触する構成とされる。
【0100】
一部実施形態では、アッセイ特定接点、例えばアッセイ特定接点113はセンサポート101の他のセンサポート接点のうち1つと協働し、特定の機能をもたらす。例えば、一実施形態では、図4Aから図4Cに示す如く、アッセイ特定接点113は、センサポート接点110と共にアッセイ指示接点500に接触して電気回路を完成し、この回路がセンサポート101を含む装置に対しアナライトセンサが特定のアッセイ、例えばブドウ糖計測アッセイあるいはケトン計測アッセイ用に構成していることを指示する。
【0101】
アッセイ特定接点113はまた、センサポート接点110と共にアッセイ指示接点500を欠くアナライトセンサのアッセイ構成の特定を容易にすることができる。例えば、指示接点500の存在が故の特定接点113とセンサポート接点110との間の電気回路の完成不全は、2つのアナライトセンサアッセイ構成の一方、例えばブドウ糖計測値を指示することがあるが、指示接点500の欠落が故の電気回路の完成は第2のアナライトセンサアッセイ構成、例えばケトン計測を指示する。従って、異ならしめて構成されたアナライトセンサは、アッセイ指示接点等のアッセイ指示接点500を含むか含まないかのいずれかにより、センサポートによる識別用に構成することができる。
【0102】
一部実施形態では、アッセイ特定接点は、単独であるいは他のセンサポート接点との組み合わせのいずれかでターンオン監視接点およびそれとは逆の接点として機能する。換言すれば、一部実施形態では、アッセイ特定接点は「ターンオン」機能を提供し、一部実施形態では、ターンオン監視接点は「アッセイ特定」機能をセンサポート101、例えばアナライト計100を含む装置に提供することができる。
【0103】
上記の如く、一部実施形態では、ターンオン監視および/またはアッセイインジケータ接点の検出は電気的に達成される。例えば、ターンオン監視および/またはアッセイ指示接点は、アッセイセンサをアナライト計のセンサポート内に挿入したときに電気回路を開閉する構成とすることができる。一部実施形態では、電気回路の開閉はアナライト計を試験向けに起動する。ターンオン監視および/またはアッセイ指示接点には、ターンオン監視および/またはアッセイ指示接点の電気的な検出を容易にする導電材料を含むことができる。例えば、図14Aの図示した実施形態では、ターンオン監視400はアナライトセンサ200の外面全体に延在する導電性帯片の形をした導電材料を含む。
【0104】
一部実施形態では、ターンオン監視および/またはアッセイ指示接点は、それが挿入時にアナライト計内の電気回路を物理的に開閉するよう設計される。例えば、ターンオン監視および/またはアッセイ指示接点は、センサポート内へのアナライトセンサの挿入時に電気回路を物理的に開閉する窪みあるいは突起として構成しうる。
【0105】
他の実施形態では、アナライトセンサの検出および/またはアナライトセンサのアッセイ構成の特定は、電気回路を直接開閉するアナライトセンサを用いることなく機械的に達成される。例えば、ターンオン監視および/またはアッセイ指示接点にはセンサポート内、例えば「ロックおよびキー」型構成内の対応する物理的構造に係合する物理的構造を持たせることができる。ターンオン監視および/またはアッセイ指示接点には、センサポート内に存在する第2の物理的構造に係合するよう構成された第1の物理的構造を含めることができ、ここでアナライトセンサ上に存在する物理的構造は少なくとも1個の切り出し部および/または突起を含んでおり、ここでこの少なくとも1個の切り出し部および/または突起の形状と寸法および/または個数はセンサポート内の対応する物理的構造に係合する。特定の切り出しおよび/または突起形状の形成は、幾つかの方法により達成することができる。例えば、特定の切り出しおよび/または突起形状は所望形状への切断により形成することができる。この切断は、例えばレーザ切除法等のレーザにより行なうことができる。センサポートは、この物理的な相互作用が上記のアナライト計のターンオンおよび/またはアッセイ構成特定機能を容易にする構成とすることができる。
【0106】
ターンオン監視および/またはアッセイ指示接点には、これらに限定はされないが、図14A、14Bに示す実施形態の如く、側縁から側縁までアナライトセンサを横断して延在する縞や、アナライトセンサ全体、ただし幅全体ではなく延在する縞や、接続していないドットや帯他の領域を含む任意の適当な構成を持たせることができる。一部実施形態では、ターンオンモニタおよび/またはアッセイ指示接点をアナライトセンサに関する較正情報をセンサポート101を含む装置に伝える構成とされる。ターンオン監視および/またはアッセイ構成接点用に用いることができる適当な構成は、米国特許出願公開第2006/0091006号明細書、米国特許出願公開第2008/0267823号明細書、米国特許第6,592,745号明細書、米国特許第6,143,164号明細書、米国特許第6,071,391号明細書、米国特許第6,503,381号明細書、米国特許第6,616,819号明細書、米国特許第6,773,671号明細書および米国特許第6,893,545号明細書に提供しており、これら開示のそれぞれは参照により本明細書に組み込まれる。
【0107】
異なる幅を有するアナライトセンサを受容する構成のセンサポート
本開示は、異なる幅、例えば異なる幅を有する複数のアナライト試験片を有する複数のアナライトセンサを受容する構成とされたセンサポートを提供する。
【0108】
一実施形態では、センサポート内へのアナライトセンサの挿入と適当な配置を容易にすべく、センサポートはアナライトセンサをセンサポートの側壁に対し付勢する構成の随意選択的な付随機構を含む。この種の構成は、アナライトセンサの異なっている幅に関係なく、センサポートの共通側壁に対するアナライトセンサの位置決めを可能とする。このことは、センサポートの固定センサポート接点に対するアナライトセンサの位置決めを容易にする。
【0109】
付勢機構は、本明細書に先に説明した対向電極構成と共面電極構成とを有するアナライトセンサを受容する構成のセンサポート内に組み込むことができる。別の選択肢として、付勢機構は対向電極構成だけあるいは共面電極構成だけを有するアナライトセンサを受容する構成のセンサポート内に組み込むことができる。
【0110】
付勢機構は、材料が挿入する試験片の挿入経路から偏向するほど十分に可撓性あり、一方で挿入された試験片に対し十分な力を作用させて試験片ポートの壁に対しそれを所定位置に保持する限り、任意の適当な材料で構成することができる。一部実施形態では、付勢機構はばねの形をとる。このばねは、試験片ポートのハウジングの形成に用いるのと同じ材料で形成することができ、一部実施形態ではハウジング自体の一部とすることができる。別の選択肢として、ばねは適当な金属やポリマー等から形成し、センサポートハウジング内に装着しかつ/または配置することができる。一部実施形態では、付勢機構は導電材から作成する。この種実施形態では、付勢機構をそれが電気的に接地されるよう造形することが望ましい。
【0111】
図1と図3Aから図3Cと図4Aから図4Cを参照するに、付勢機構114を含むセンサポート101が配設してある。図3Aから図3Cの関連において、付勢部材114はアナライトセンサ200に対し十分な力を作用させ、アナライトセンサ200をセンサポート101の右側壁に対し付勢する。同様に、図4Aから図4Cの関連において、付勢部材114はアナライトセンサ300に対し十分な力を作用させ、アナライトセンサ300をセンサポート101の右側壁に対し付勢する。センサポート101のセンサポート接点は、正しく付勢されたアナライトセンサ200あるいは正しく付勢されたアナライトセンサ300を挿入したときに、アナライトセンサが本明細書に先に説明した適当なセンサポート接点に接触するよう配置される。従って、固定されたセンサポート接点構成を有するアナライトセンサポート101はアナライトセンサの異なる幅に拘わらず、アナライトセンサ200とアナライトセンサ300の両方を受容する構成とすることができる。
【0112】
図には付勢部材114をセンサポート101の左手側に配置して図示してあるが、この種構成が図解目的に合わせただけであることを理解されたい。例えば、センサポート101の左側部側壁に対してアナライトセンサに付勢すべく、付勢部材はセンサポート101の右手側に配置しうる。センサポート接点は、付勢部材の異なる配置に対応すべく必要に応じて再配置することができる。センサポート101はまた、複数の付勢部材、例えばセンサポート101の右側と左側の両方に位置して挿入されるアナライトセンサをセンサポート101の中心位置へ付勢する付勢部材を含めうる。複数のバイアス部材を位置決めするよう、センサポート接点を必要に応じて再位置決めすることができる。
【0113】
別の実施形態では、図15A、図15Bを参照するに、センサポート700が配設してあり、これがこのセンサポート700内部に第1と第2の停止位置(701、702)を含む構成のセンサポートハウジング703を含む。センサポートハウジング703は、アナライトセンサ挿入プロセス期間中に第1のアナライセンサ、例えばアナライトセンサ200(図14A、図14B、図14D)の前進をこれが第1の停止位置701に達したときに停止させる構成とされる。センサポートハウジング703はさらに、第2のアナライトセンサ挿入プロセス期間中に第2のアナライトセンサ、例えばアナライトセンサ300(図14C、図14E)の前進をこれが第1の停止位置701よりもアナライトセンサ挿入経路に沿って遠くに位置する第2の停止位置702に達したときに停止させる構成とされる。図15Bに図示したように、このことは例えばセンサポート開口705から第1の停止位置まで延在する挿入領域704が第1の停止位置701から第2の停止位置702まで延在する挿入領域706よりも幅広となるようセンサポートハウジング703を構成することで達成することができる。挿入領域704、706の寸法とセンサポート700内の停止位置701、702の相対的な位置が、寸法、例えばセンサポート700が受容する構成とされたアナライトセンサの長さと幅に基づいて修正できることに、留意されたい。
【0114】
図15Aを参照するに、センサポート700はさらに2群のセンサポート接点を含むよう構成されており、第1群は第1のアナライトセンサ、例えばアナライトセンサ200の電極接点に電気的に接触する構成とされ、第2群は第2のアナライトセンサ、例えばアナライトセンサ300の電極接点に電気的に接触する構成とされる。図15Aに示す実施形態では、第1群のセンサポート接点は対向電極構成を有するアナライトセンサと電気的に接触する構成とされ、第2群のセンサポート接点は共面電極構成を有するアナライトセンサと電気的に接触する構成とされる。しかしながら、第1群と第2群の配置は挿入対象であるアナライトセンサの相対的な幅と電極構成とに基づき逆転しうることに、留意されたい。加えて、一部実施形態では、センサポート700は共面電極構成を有する幅の異なる2個のアナライトセンサあるいは対向電極構成を有する幅の異なる2個のアナライトセンサを受容する構成とすることができる。
【0115】
図15Aを参照するに、一実施形態では、第1群のセンサポート接点は、センサポート700へのアナライトセンサ200(図14D)の挿入時に電気接点201がセンサポート接点713に接触し、電極コンタクト202がセンサポート接点714に接触し、電極コンタクト203がセンサポート接点715に接触し、電極コンタクト204がセンサポート接点716に接触する構成とされたセンサポート接点713、714、715、716を含む。再び図15Aを参照するに、第2群のセンサポート接点はセンサポート接点707、708、709を含んでいる。本実施形態では、センサポート700は、アナライトセンサ300(図14C)のセンサポート700への挿入時に、電極接点301がセンサポート接点709に接触し、電極接点302がセンサポート接点708に接触し、電極接点303がセンサポート接点707に接触する構成とされる。かくして、異なる幅を有するアナライトセンサを受容することのできるセンサポートが提供される。
【0116】
一実施形態では、例えば図15Aに示す如く、センサポート700は随意選択的にセンサポート接点712、717を含み、それらは本明細書に先に記載した如く、ターンオン監視接点として機能する。ターンオン監視接点712、717は、アナライトセンサをセンサポート700の挿入領域704内に挿入したときに、アナライトセンサ、例えば図14Dに示すアナライトセンサ200上に存在する対応するターンオンモニタ400に接触する構成とされる。
【0117】
一実施形態では、例えば、図15Aに示す如く、センサポート700は任意のセンサポート接点710および711を含み、それらは本明細書に先に説明した如くアッセイ特定接点として機能する。アッセイ特定接点710、711は、アナライトセンサをセンサポート700の挿入領域706内に挿入したときに、アナライトセンサ、例えば図14Cに示すアナライトセンサ300上に存在する対応するアッセイ指示接点500に接触する構成とされる。図15Aにおいて、挿入領域706内に延在するアッセイ特定接点710、711の位置はそれぞれセンサポート接点708、709の下側に配置されており、それ故視界から包み隠されている。
【0118】
電圧駆動充填インジケータを有するアナライトセンサを受容する構成のセンサポート
一部実施形態では、本明細書に開示するセンサポートは、アナライトセンサ、例えば電圧駆動充填インジケータを含む構成のアナライト試験片を受容する構成とされる。電圧駆動充填インジケータを含む構成のアナライトセンサには、アナライトセンサの端部、例えばアナライト計測プロセス期間中にアナライト計内に挿入される端部以外のアナライトセンサ端部にて視認可能な充填インジケータを含めることができる。一実施形態では、電圧駆動充填インジケータの包含は、十分な電圧をそれに印加したときに黒ずむかあるいは変色するフィルムを用いて実装することができる。フィルムに電気的に接触する構成とされた追加の電極を、アナライトセンサ内に含めることができる。フィルムは、アナライトセンサ上に様々に、例えばアナライトセンサの一端に配置することができる。
【0119】
電圧駆動充填インジケータを含むアナライトセンサを受容する構成のアナライト計は、アナライトセンサが液体(例えば、血液)を十分に満たされたときにこれを検出する構成とすることができる。このことは、例えば一対の充填インジケータ電極に接触する構成のセンサポート接点の使用を通じて達成することができる。充填インジケータ電極の追加の説明を、下記ならびに本明細書に参照により組み込む材料にて提供する。アナライト計は、このアナライトセンサが十分に液体で満たされたことを検出したときに、それが追加電極と接地電極との間に配置されたエレクトロクロミックフィルムに電圧を印加する構成とすることができる。フィルムは、アナライト計が印加する電圧がフィルムを黒ずませたり、その色の変化を引き起こすのに十分となるよう選択される。印加電圧に応答して黒ずませかつ/または変色させることのできる様々なフィルムあるいは他のエレクトロクロミック材料は、例えばポリアニリン、ビオロゲン、ポリオキソタングステン酸塩、酸化タングステンを含め、当分野では知られている。エレクトロクロミックフィルムの追加の説明は、例えば米国特許出願公開第2007/0153355号明細書に提供されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。従って、アナライトセンサ充填材の視覚的指示を提供することができる。
【0120】
アナライトセンサ排出装置
一部実施形態では、本明細書に開示するセンサポートはアナライトセンサ、例えばアナライト試験片をセンサポートから排出する構成の随意選択的なセンサ排出装置を含む。アナライトセンサ排出装置は、例えばセンサポートを含むアナライト計を用いて行なうアナライト計測に続き、体液、例えば血液サンプルを収容したアナライト計試験片を排出するのが望ましい場合に、有用となろう。これにより、アナライト計のユーザはアナライト試験片に触れることなく汚染アナライト試験片を処分することができる。
【0121】
一部実施形態では、図1と図5A、図5Bと図6A、図6Bに示す如く、アナライトセンサ排出装置115はセンサポートハウジング102の底部104に摺動可能に係合する。アナライトセンサ排出装置115は、アナライトセンサ、例えばアナライトセンサ200のセンサポート101内への挿入時に、アナライトセンサ排出装置115をセンサポートに対し図5Aと図5Bに示した挿入方向に後退移動させるよう構成することができる。アナライトセンサを排出すべく、ユーザはアナライトセンサ排出装置115をセンサポートに対し前方に、図6Aと図6Bに示した挿入方向とは逆に物理的に移動させる。この動きはアナライトセンサに力を作用し、これをセンサポート101から排出する。別の選択肢として、アナライトセンサ排出装置は、アナライト計のセンサポート内へのアナライトセンサの挿入が例えばばね機構の係合によりアナライトセンサ排出装置を「コック」位置に配置する構成とすることができる。アナライト計には、コックされた排出装置を被コック位置から解放し、アナライトセンサをアナライト計のセンサポートから排出するようにするボタンやスイッチや他の適当な機構を含めることができる。
【0122】
撥液性センサポート
一実施形態では、本明細書に開示するセンサポートは随意選択的には汚染耐性センサポートおよび/または撥液性センサポートとして構成される。この種の一実施形態では、センサポートにはこのセンサポートとセンサポート外部の環境に存在する流体および/または粒子による内部汚染を制限しかつ/または阻止するよう位置する、1つ以上の封止部材を含む。もう一つの実施例形態では、センサポートにはこのセンサポートの内部領域に1つ以上の外部の汚染物質の進入を制限できかつ/または防止することのできる内部面取り面を含む。
【0123】
図10、図11、図12を参照するに、突出部材126と第1の封止部材118と第2の封止部材120と第3の封止部材119とを含むセンサポート101が配設してある。第3の封止部材119は、突出部材126を区画するチャネル122内に配置される。一部実施形態では、センサポート101は例えば図12に示す如く内部面取り面125を含む。挿入面123に対する面取り面の角度は、可変することができる。例えば、一部実施形態では、挿入面123に対する面取り面の角度はほぼ25°からほぼ45°、例えば30°からほぼ40°とされる。特定の一実施形態では、挿入面123に対する面取り面の角度はほぼ35°である。センサポート100内へのこのような面取り面の包含により、センサポート101の内部領域への1つ以上の外部汚染物質の入来を制限しかつ/または阻止することができる。
【0124】
汚染耐性センサポートの追加の開示ならびに実例が、2009年8月11日出願の「Analyte Sensor Ports」と題する米国特許出願第12/539,217号明細書に提供され、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0125】
一部実施形態では、本明細書に記載するセンサポートは、センサポート自体の内部領域あるいはこのセンサポートを組み込むことのできる電気装置の内部領域の汚染を制限しかつ/また阻止するよう設計された追加の機構および/または装置と協働(例えば、係合または関連動作)する構成とすることができる。例えば、センサポートの開口を保護する機構や装置や方法が、米国特許出願公開第2008/0234559号明細書や米国特許出願公開第2008/0119709号明細書に開示されており、その各開示は参照により本明細書に組み込まれる。本開示におけるセンサポートはまた、交換可能および/または使い捨て可能に構成し、かつ/またはセンサポートを一体化する電気装置の汚染を制限しかつ/または阻止する構成とすることができる。追加の説明が、例えば2009年6月30日出願の「Strip Connectors for Measurement Devices」と題する米国特許出願第12/495,662号明細書に提供されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0126】
流体吸い上げ(wicking)センサポートインタフェース
一実施形態では、本明細書に記載するセンサポートは随意選択的に流体吸い上げセンサポートインタフェースとして構成される。一部実施形態では、センサポートはセンサポート内の開口近傍に位置する1つ以上の親水性および/または吸収性材料を含む構成とされ、ここではその開口はアナライトセンサ、例えばアナライト試験片を受容する構成とされる。親水性および/または吸収性の材料は、例えばセンサポート内の開口を囲繞あるいは実質囲繞して配置することができる。一部実施形態では、1つ以上の親水性および/または吸収性材料をセンサポート開口の上側および/または下側に配置する。他の実施形態では、1つ以上の親水性および/または吸収性材料をセンサポート開口の左側および/または右側に配置する。一部実施形態では、1つ以上の親水性および/または吸収性材料がセンサポート内の開口の少なくとも一部を画定する。
【0127】
幾つかの実施形態では、1つ以上、例えば2個の回動吸収性ガードをセンサポート開口に対し(例えば、センサポート開口の真上および/または真下に)配置し、アナライトセンサ、例えばアナライト試験片の挿入期間中に、吸収性ガードがアナライトセンサに接触しながらそれぞれ回動するようにする。回動吸収性ガードは、例えばセンサポートハウジングあるいはアナライト計ハウジング上に配置された1つ以上の軸に係合させることで、センサポートハウジングあるいはアナライト計ハウジングに係合する構成とすることができる。吸収性ガードの、例えば1つ以上の軸周りの回動動作は、ユーザがセンサポート内にアナライトセンサを挿入する際にアナライトセンサと1つ以上の吸収性ガードとの間の接触の結果としてユーザが遭遇することのある追加の抵抗を軽減することができる。一部実施形態では、一旦アナライトセンサが挿入されると、吸収性ガードがアナライトセンサとの接触箇所(複数可)で障壁を形成し、不要なすなわち過剰な流体がセンサポート開口に進入するのを阻止あるいは少なくとも抑制するようにする。1つ以上の回動吸収性ガードを、使い捨て可能および/または交換可能とすることができる。例えば、吸収性ガードは、清掃や処分および/または交換に向けそれらをセンサポートから簡単に取り外せるよう構成することができる。一実施形態では、回動吸収性ガードには実質筒状の形状を持たせるが、任意の適当な形状を有する吸収性ガードを用いることもできる。
【0128】
一実施形態では、流体吸い上げセンサポートインタフェースとして構成したセンサポートは毛管作用向けの大きさの1つ以上の流路および/またはチャネルを含み、これらはセンサポート内の開口に対し位置決めし、センサポート内の開口からの流体の吸い上げ除去を促すようにする。これらの1つ以上の流路および/またはチャネルには、親水性および/または吸収性材料および/またはコーティングを含めることができる。一部実施形態では、1つ以上の流路および/またはチャネルは、流体により変位させられたときに1つ以上の流路および/またはチャネルで空気を逃がすことのできる機構を含む。例えば、一実施形態では、1つ以上の流路および/またはチャネルを1つ以上の追加の流路および/またはチャネルに接続し、これらが本明細書に記載したセンサポートを組み込んだアナライト計の外部環境に対し開口を提供する。一実施形態では、1つ以上の流路および/またはチャネルは挿入プロセス期間中に印加される概ね重力方向への流体の流れを促すよう配置される。一部実施形態では、1つ以上の流路および/またはチャネルは、例えばセンサポートのハウジングあるいはセンサポートを含む構成とされたアナライト計のハウジング内に配置される貯槽内で終端させる。
【0129】
一部実施形態では、流体吸い上げセンサポートインタフェースは流体用に1つ以上の代替流路を提供する構成とされ、それら流路はセンサポート内の開口を介してセンサポートの内部環境に流体を取り込む筈の流路よりもエネルギー的に好都合である。
【0130】
一部実施形態では、本開示における流体吸い上げセンサポートインタフェースの流体吸い上げ部は別個に処分可能および/または交換可能とされる。別の実施形態では、流体吸い上げ部分はセンサポートハウジングおよび/またはアナライト計のハウジングに物理的に一体化し、アナライト計は本開示におけるセンサポートを含んでおり、流体吸い上げ部分が別個に処分可能および/または交換可能に構成されないようにする。
【0131】
追加の実施形態では、親水性および/または吸収性材料および/またはコーティングに流体との接触時に変色する材料を含めることができる。このことで、例えば親水性および/または吸収性材料および/またはコーティングにより余分な流体が吸い上げ動作にさらされたことの指示を提供することができる。
【0132】
流体吸い上げセンサポートインタフェースは本明細書に開示したセンサポートを参照して上記したが、アナライト計内の他の開口あるいは他の装置内の開口に関連して用いたときに、流体吸い上げセンサポートインタフェースの特徴が同様の効果をもたらすことは理解されたい。例えば、流体吸い上げセンサポートインタフェースの特徴は、アナライト計電池室あるいは通信ポート内への流体の入来を防止あるいは阻止するのに用いることができる。
【0133】
保護突起
一実施形態では、本明細書に記載したセンサポートはこのセンサポートのセンサポート接点を保護する構成とされた随意選択的な保護突起を含む。保護突起は、センサポートのハウジングの形成に用いるのと同じ材料から形成することができ、一部実施形態では、ハウジング自体の一部とすることができる。別の選択肢として、保護突起は適当な金属やポリマー等から形成することができ、センサポートハウジング内に装着しかつ/または配置することができる。
【0134】
図7A、図7B、図8A、図8B、図8C、図9A、図9Bを参照するに、センサポート101が配設してあり、これが保護突起116を含む。一部実施形態では、保護突起116はセンサポート101のハウジング102の形成に用いるのと同じ材料から形成される。別の選択肢として、センサポートハウジング102の形成に用いるもの以外の材料から保護突起116を作成することができる。図7Aに示す如く、一部実施形態では、保護突起116はセンサポートハウジング102の頂部103の側壁からセンサポート101の内部空間内に延在する。保護突起116はセンサポート105に対し位置決めし、例えば図8Aから図8Cに示す如く、不適切に挿入され、かつ/または損壊したアナライトセンサからセンサポート接点105が保護されるようにする。不適切な挿入および/または損壊したアナライトセンサの挿入は、一部事例では、電極接点をその意図した配置から圧縮し、さもなくば変形することで、センサポート接点105等のセンサポート接点を損傷することがある。例えば、アナライトセンサ200の取り扱い期間中、その上に電極接点201が配置される基板205の基端を例えば図8Cに示す如く屈曲させることができる。ユーザが損壊したこの種のアナライトセンサを挿入するなら、センサポート接点105は損壊したアナライトセンサとの接触により圧縮され、さもなくば変形させうる。保護突起116は、破損アナライトセンサとセンサポート接点との間のこのような接触を防止する構成とされる。
【0135】
照明されたセンサポート
一実施形態では、アナライト計100および/またはセンサポート101は随意選択的な照明装置(図示せず)、例えば発光ダイオード(LED)を含み、これはアナライトセンサ挿入プロセス期間中にセンサポート101を照明し、ユーザがアナライトセンサをセンサポート101内に正確に挿入するのを支援することができる。照明されたセンサポートに関するさらなる情報とその給電方法は、米国特許出願公開第2005/0009126号明細書に見いだすことができ、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0136】
ラッチまたは固定機構
本開示のさらなる実施形態では、センサポート101は物理的なラッチあるいは固定機構を用いて構成し、アナライトセンサをセンサポート101内に挿入したときに、サンプルアッセイが完了するまでアナライトセンサがセンサポート101内の受容位置に保持されるようにすることができる。この種の物理的ラッチあるいは固定機構の実例には、単一方向に付勢された係留機構あるいは圧力印加機構を含め、センサポート101内のアナライトセンサの1つ以上の表面に圧力を印加することでアナライトセンサを所定場所に保持することができる。さらなる情報が、米国特許出願公開第2008/0119709号明細書に提供され、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0137】
アナライトセンサ
本明細書に先に説明したように、一部実施形態では、開示されたセンサポートは、少なくとも2つの異なる種類のアナライトセンサ、例えば対向電極構成を有する第1のタイプと共面電極構成を有する第2種を受容できるよう構成される。これらのアナライトセンサ種の実施例を、ここで図面を参照してより詳細に説明する。図14A、図14B、図14Dには、対向電極構成を有するアナライトセンサ200が示してあり、これが第1の基板205と第2の基板206と第1の基板205と第2の基板206とを仕切るスペーサ(図示せず)を含んでいる。アナライトセンサ200はまた、作動電極と基準および/または対向電極と第1の充填インジケータ電極と第2の充填インジケータ電極とを含む。本明細書に用いる用語「基準および/または対向電極」は、基準電極や対向電極あるいは基準および対向電極の両方として機能する電極を指す。図14A、図14B、図14Dに図示した実施形態では、作動電極は作動電極とセンサポート101のセンサポート接点との間に電気的な接続を提供する電極接点201を含んでおり、基準および/または対向電極は基準および/または対向電極とセンサポート101のセンサポート接点との間に電気的な接続を提供する電極接点203を含んでおり、第1と第2の充填インジケータ電極は充填インジケータ電極とセンサポート101のセンサポート接点との間に電気的な接続をそれぞれ提供する電極接点202、204を含む。図14A、図14B、図14Dに示す如く、アナライトセンサ200はセンサポート101に挿入する基端207と液体サンプルを受容する先端208とを含む。
【0138】
図14C、図14Eでは、共面電極構成を有するアナライトセンサ300が図示してあり、これがその上に配置された作動電極と基端電極および/または対向電極と充填インジケータ電極を有する第1の基板304を含んでいる。作動電極は、作動電極とセンサポート101のセンサポート接点との間に電気的な接続を提供する電極接点303を含んでおり、基準および/または対向電極は基準および/または対向電極とセンサポート101のセンサポート接点との間に電気的な接続を提供する電極接点301を含んでおり、充填インジケータ電極は充填インジケータ電極とセンサポート101のセンサポート接点との間に電気的な接続を提供する電極接点302を含んでいる。図14Cと図14Eに示す如く、アナライトセンサ300はセンサポート101内に挿入する基端305と液体サンプルを受け取る先端306とを含む。アナライトセンサ300はまた、第1の基板304の一部を覆って位置する少なくとも第2の基板307を含み、電極接点301、302、303がセンサの基端に露出するようにしてある。1つ以上のスペーサ層を、アナライトセンサ300内に含めることもできる。
【0139】
幾つかの実施形態では、本明細書に開示するセンサポート内に使用するのに適したアナライトセンサは概ね矩形、すなわちセンサの長さがその幅を上回る形状を有するが、他の形状も同様に可能である。一実施形態では、アナライトセンサは帯片の形をとる。
【0140】
本明細書に記載するセンサポートに使用するのに適したアナライトセンサには、複数の電極、例えば2個や3個あるいは4個以上の電極を含めることができる。
【0141】
本明細書に具体的に開示した実施形態に加え、本開示のセンサポートとアナライト計は多種多様なアナライトセンサ、例えば2006年8月1日出願の米国特許出願第11/461,725号明細書、米国特許出願公開第2007/0095661号明細書、米国特許出願公開第2006/0091006号明細書、米国特許出願公開第2006/0025662号明細書、米国特許出願公開第2008/0267823号明細書、米国特許出願公開第2007/0108048号明細書、米国特許出願公開第2008/0102441号明細書、米国特許出願公開第2008/0066305号明細書、米国特許出願公開第2007/0199818号明細書、米国特許出願公開第2008/0148873号明細書、米国特許出願公開第2007/0068807号明細書、米国特許第6,616,819号明細書、米国特許第6,143,164号明細書、米国特許第6,592,745号明細書に開示されたものと協働する構成とすることができ、各開示は参照により本明細書に組み込まれる。追加のアナライトセンサは、2008年4月14日出願の米国特許出願第12/102,374号明細書と米国特許出願公開第2009/0095625号明細書とに開示しており、それらの開示はそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。
【0142】
アナライト計および/またはアナライト監視システムとの一体化
本開示は、本明細書に記載するセンサポートの1つを含むアナライト計を提供するものである。アナライト計は、センサポート内に挿入されたアナライトセンサから受け取った信号を処理し、この受け取った信号に基づきアナライトの濃度を特定する構成とされる。
【0143】
アナライト計は、掌サイズでかつ/または例えば患者のポケットあるいは財布内に収まるよう適合せさせて設計した小型の携帯装置とすることができる。アナライト計は、携帯電話(例えば、iPhone(R)や個人用携帯情報端末(PDA)等の個人用電子装置に組み込むことができる。
【0144】
一部実施形態では、アナライト計は家庭用途向けに大型の装置とし、棚やナイトテーブルに載置するよう設計することができる。さらに別の実施形態では、アナライト計は病院や診療所にて使用する設計とすることができる。
【0145】
本明細書に記載するセンサポートに関連して用いることができるアナライト計および/またはアナライト監視システムおよびその特徴の追加の説明は、例えば米国特許第6,526,298号明細書や米国特許第7,041,468号明細書に見いだすことができ、それらの各開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0146】
一実施形態では、図13に示す如く、計器ハウジング117とこのハウジングに結合したセンサポート101とを含むアナライト計100を配設し、ここでセンサポートは第1のアナライトセンサ、例えば対向電極構成を有するアナライトセンサ200と、第2のアナライトセンサ、例えば共面電極構成を有するアナライトセンサ300とを受容する構成とされる。アナライト計100はまたハウジングに結合した処理装置600(図13には図示せず)を含んでおり、ここで処理装置は第1と第2のアナライトセンサからサンプルのアナライト濃度を示す1つ以上の信号を受け取り、それによってサンプル内のアナライト濃度を割り出す構成とされる。処理装置600は、図16にシステム構成要素として図示してある。参考として、用語「処理装置」、「プロセッサ」、「制御装置」は、本明細書において互換可能に用いられる。
【0147】
上記に示す如く、幾つかの実施形態では、本開示におけるセンサポートにはアナライト計および/またはアナライト監視システムを一体化する。例えば、本開示におけるセンサポートには、FreeStyle(R)血中ブドウ糖監視計やブドウ糖やケトンあるいは他のこの種アナライトを監視可能なPrecision(R)ブランドの血液監視計を一体化することができる。加えて、開示したセンサポートは複数の患者に単一の計器を用いるような病院や類似の診療所環境に使用するよう設計された計器内に用途を見いだすことができる。この種システムには、これらに限定はされないが、(カルフォニア州Alameda)のAbbott Diabetes Care Inc.社が製造するPrecision PCx(R)計や、FreeStyle Connect(TM)計や Precision Xceed Pro(TM)計を含む。
【0148】
幾つかの実施形態では、センサポートには、移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサを含むアナライト監視システム、例えば移植されあるいは一部移植されたブドウ糖センサ(例えば、連続式ブドウ糖センサ)を含むシステムを一体化することができる。移植されあるいは一部移植されたブドウ糖センサを含むシステムには、移植されあるいは一部移植されたブドウ糖センサからアナライトデータを受け取る構成要素を含めることができ、構成要素はアナライト結果をユーザに、例えばディスプレイにより聴覚的あるいは視覚的に、あるいはアナライト結果を表示する構成の独立型アナライト計あるいは他の携帯処理装置(例えば、携帯電話)との通信により通信する構成とすることができる。アナライト監視システム受信器には、本明細書に記載するセンサポート101を組み込んでブドウ糖センサ、例えばブドウ糖試験片を受容する構成の従来の血中ブドウ糖計を含めることができる。従来の計器と試験片は、例えば1点較正あるいは他の較正プロトコルを使用してシステムを較正するのに用いることができる。さらなる情報については、米国特許第6,175,752号明細書を参照されたく、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。一実施形態では、受信器および/または計器は移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサとRFIDを介して通信し、移植アナライトセンサの間欠的あるいは周期的な照会を提供する構成とすることができる。
【0149】
アナライト計に関連するセンサポートの説明は、独立型計器と加えて、移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサを含む、アナライト監視システム(例えば、連続式アナライト監視システム)に作動可能に接続した、例えば一体化したものもまた含むことは、理解されたい。開示センサポートに関連して使用することのできる例示センサあるいは計器と連続式アナライト監視システム(時として生体内システムと呼ぶ)は、米国特許第7,041,468号明細書、米国特許第5,356,786号明細書、米国特許第6,175,752号明細書、米国特許第6,560,471号明細書、米国特許第5,262,035号明細書、米国特許第6,881,551号明細書、米国特許第6,121,009号明細書、米国特許第7,167,818号明細書、米国特許第6,270,455号明細書、米国特許第6,161,095号明細書、米国特許第5,918,603号明細書、米国特許第6,144,837号明細書、米国特許第5,601,435号明細書、米国特許第5,822,715号明細書、米国特許第5,899,855号明細書、米国特許第6,071,391号明細書、米国特許第6,120,676号明細書、米国特許第6,143,164号明細書、米国特許第6,299,757号明細書、米国特許第6,338,790号明細書、米国特許第6,377,894号明細書、米国特許第6,600,997号明細書、米国特許第6,773,671号明細書、米国特許第6,514,460号明細書、米国特許第6,592,745号明細書、米国特許第5,628,890号明細書、米国特許第5,820,551号明細書、米国特許第6,736,957号明細書、米国特許第4,545,382号明細書、米国特許第4,711,245号明細書、米国特許第5,509,410号明細書、米国特許第6,540,891号明細書、米国特許第6,730,200号明細書、米国特許第6,764,581号明細書、米国特許第6,299,757号明細書、米国特許第6,461,496号明細書、米国特許第6,503,381号明細書、米国特許第6,591,125号明細書、米国特許第6,616,819号明細書、米国特許第6,618,934号明細書、米国特許第6,676,816号明細書、米国特許第6,749,740号明細書、米国特許第6,893,545号明細書、米国特許第6,942,518号明細書、米国特許第6,514,718号明細書、米国特許第5,264,014号明細書、米国特許第5,262,305号明細書、米国特許第5,320,715号明細書、米国特許第5,593,852号明細書、米国特許第6,746,582号明細書、米国特許第6,284,478号明細書、米国特許第7,299,082号明細書、「Compact On−Body Physiological Monitoring Device and Methods Thereof」と題する米国特許出願第61/149,639号明細書、「Analyte Sensors and Methods」と題する2006年8月1日出願の米国特許出願第11/461,725号明細書、「Extruded Electrode Structures and Methods of Using Same」と題する2009年6月30日出願の米国特許出願第12/495,709号明細書、米国特許出願公開第2004/0186365号明細書、米国特許出願公開第2007/0095661号明細書、米国特許出願公開第2006/0091006号明細書、米国特許出願公開第2006/0025662号明細書、米国特許出願公開第2008/0267823号明細書、米国特許出願公開第2007/0108048号明細書、米国特許出願公開第2008/0102441号明細書、米国特許出願公開第2008/0066305号明細書、米国特許出願公開第2007/0199818号明細書、米国特許出願公開第2008/0148873号明細書、米国特許出願公開第2007/0068807号明細書に開示されたもの等のセンサあるいは計器を含み、各開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0150】
処理装置
アナライト計100は、処理装置、例えばハウジング117に結合した処理装置600を含んでおり、ここでこの処理装置はアナライトセンサからサンプル内のアナライト濃度を示す1つ以上の信号を受け取り、それによってサンプルのアナライト濃度を特定する構成とされる。
【0151】
アナライトセンサからのアナライト信号の受け取りとアナライト濃度の割り出しに関する詳細は、例えば米国特許第7,041,468号明細書、米国特許第5,356,786号明細書、米国特許第6,175,752号明細書、米国特許第6,560,471号明細書、米国特許第5,262,035号明細書、米国特許第6,881,551号明細書、米国特許第6,121,009号明細書、米国特許第7,167,818号明細書、米国特許第6,270,455号明細書、米国特許第6,161,095号明細書、米国特許第5,918,603号明細書、米国特許第6,144,837号明細書、米国特許第5,601,435号明細書、米国特許第5,822,715号明細書、米国特許第5,899,855号明細書、米国特許第6,071,391号明細書、米国特許第6,120,676号明細書、米国特許第6,143,164号明細書、米国特許第6,299,757号明細書、米国特許第6,338,790号明細書、米国特許第6,377,894号明細書、米国特許第6,600,997号明細書、米国特許第6,773,671号明細書、米国特許第6,514,460号明細書、米国特許第6,592,745号明細書、米国特許第5,628,890号明細書、米国特許第5,820,551号明細書、米国特許第6,736,957号明細書、米国特許第4,545,382号明細書、米国特許第4,711,245号明細書、米国特許第5,509,410号明細書、米国特許第6,540,891号明細書、米国特許第6,730,200号明細書、米国特許第6,764,581号明細書、米国特許第6,299,757号明細書、米国特許第6,461,496号明細書、米国特許第6,503,381号明細書、米国特許第6,591,125号明細書、米国特許第6,616,819号明細書、米国特許第6,618,934号明細書、米国特許第6,676,816号明細書、米国特許第6,749,740号明細書、米国特許第6,893,545号明細書、米国特許第6,942,518号明細書、米国特許第6,514,718号明細書、米国特許第5,264,014号明細書、米国特許第5,262,305号明細書、米国特許第5,320,715号明細書、米国特許第5,593,852号明細書、米国特許第6,746,582号明細書、米国特許第6,284,478号明細書、米国特許第7,299,082号明細書、「Continuous Glucose Monitoring System and Methods of Use」と題する2003年12月26日出願の米国特許出願第10/745,878号明細書、「Compact On−Body Physiological Monitoring Device and Methods Thereof」と題する米国特許出願第61/149,639号明細書、2006年8月1日出願の米国特許出願第11/461,725号明細書、米国特許出願公開第2007/0095661号明細書、米国特許出願公開第2006/0091006号明細書、米国特許出願公開第2006/0025662号明細書、米国特許出願公開第2008/0267823号明細書、米国特許出願公開第2007/0108048号明細書、米国特許出願公開第2008/0102441号明細書、米国特許出願公開第2008/0066305号明細書、米国特許出願公開第2007/0199818号明細書、米国特許出願公開第2008/0148873号明細書、米国特許出願公開第2007/0068807号明細書に記載されており、各開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0152】
一部実施形態では、アナライト計100はデータ記憶装置、例えば処理装置に作動可能に接続されたデータ記憶装置601(図13には図示せず)を含んでおり、これは例えば2006年3月31日出願の「Analyte Monitoring Devices and Methods Therefor」と題する米国特許出願第11/396,182号明細書に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。データ記憶装置601は、図16の処理装置600と共にシステム構成要素として図示してある。
【0153】
投与量算出機能
一部実施形態では、処理装置は速効インシュリンおよび/または遅効インシュリン注射に関する一回投与量算出機能等の薬剤投与算出機能を実行する構成とされる。薬剤投与量算出機能と薬剤投与量算出機能の実行方法を含むアナライト計は、例えば2006年3月31日出願の「Analyte Monitoring Devices and Methods Therefor」と題する米国特許出願第11/396,182号明細書、筆頭発明者としてMark K.Sloanが掲載され代理人整理番号第ADCI−201号で指定される「Multi−Function Analyte Test Device and Methods Therefor」と題する米国特許出願や、筆頭発明者としてMark K.Sloanが掲載され、代理人整理番号第TS−02−210U1号で指定される「Multi−Function Analyte Test Device and Methods Therefor」と題する米国特許出願に記載されており、それらの各開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0154】
一実施形態では、処理装置は、ボーラス算出機能を実行する構成とされる。例えば、処理装置はアナライトセンサから受け取った信号に基づき、ボーラス量、例えばインシュリンのボーラス量を特定する構成とすることができる。
【0155】
一実施形態では、処理装置は計測されたアナライト濃度に基づき薬剤投与量を特定するアルゴリズムを実行する構成とされる。
【0156】
アナライト計100は、自動的に薬剤投与量算出モードに入り、例えばアナライト計100内に保存している情報(例えば、患者のインシュリン感受性)に基づき薬剤投与量を算出しかつ/または選択し、ならびに/あるいは患者が摂取すべき炭水化物の量等の追加情報を提供するよう患者を促し、例えば炭水化物のボーラス量特定等の特定を行なう構成とすることができる。患者は、入力装置(下記により詳しく説明)を作動させ、適当な情報を提供することができる。
【0157】
別の実施形態では、アナライト計100は、例えばアナライトセンサからの計測アナライト濃度の表示に従い、例えば補正ボーラスあるいは炭水化物ボーラス等の所定のあるいは事前にプログラムされた薬剤投与量を検索するかどうかを選択するよう患者を促す構成とすることができる。こうして、本開示の一実施形態では、アナライト計100はアナライトセンサを用いたアナライト試験に続き薬剤投与量の特定が所望されるかどうかの選択をユーザあるいは患者に自動的に促す構成とすることができる。
【0158】
本開示の一実施例形態では、アナライト計100は、患者が指定したパラメータに基づいて異種の薬剤投与量算出を実行するよう構成することができる。例えば、アナライト計100はアナライトセンサのサンプルアッセイが食事事象の所定の期間内に実行されたときに炭水化物のボーラス量の特定を実行する構成とすることができる。例えば、アナライト計100はアナライトセンサの流体サンプルアッセイが食事時間の前1時間以内に行なわれた(これはアナライト計100内にプログラムすることができる)場合、炭水化物のボーラス量特定を自動的に選択するよう患者がプログラムすることができる。
【0159】
一部実施形態では、アナライト計の処理装置あるいは他の携帯電子処理装置は薬剤投与、例えば処理装置が算出した薬剤投与量の投与時間を入力するようユーザを促す構成とされる。例えば、ボーラス量の算出、例えばインシュリンのボーラス量の算出に続き、処理装置は例えばディスプレイ装置を用い、算出されたボーラスを行なった時間を入力するようユーザを自動的に促すことができる。
【0160】
一実施形態では、処理装置はさらに、投与時間の入力に続き、自動的にユーザを促し、次の食事開始時間を入力させる構成とすることができる。このような情報をそこで処理装置あるいは外部処理装置により用い、さらなる薬剤投与量の算出を最適化することができる。
【0161】
ボーラス算出器の安全確保機能
一部実施形態では、アナライト計の処理装置あるいは別の携帯電子処理装置は1つ以上のボーラス量算出器の安全確保機能を提供する構成とされる。本明細書にて説明する如く、本開示におけるアナライト計は、外部アナライト監視装置および/またはシステム、例えば連続式ブドウ糖監視(CGM)装置および/またはシステムあるいは「ブドウ糖オンデマンド」(GoD)監視装置および/またはシステムと通信し、アナライト計測値を受け取る構成とすることができる。
【0162】
アナライト計をCGM装置および/またはシステム(例えば、所定間隔でブドウ糖濃度を自動的に計測する構成とされた移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサを含む装置および/またはシステム)と通信してアナライト計測値を受け取る構成とした場合、プロセッサはインシュリンのボーラスに対するユーザのブドウ糖反応を具体的に監視するプロセスを自動的に(あるいはユーザの入力に応答して)始動する構成とすることができる。例えば、一部実施形態では、プロセッサは、ユーザのインシュリン作用時間、ブドウ糖歴程、食事入力データ、インシュリン入力データ、運動データ、健康データ、その日の時間のうちの1つ以上に関連する生理学的モデルを用いて所定の期間に亙り予想ブドウ糖プロファイルを提供する構成とされる。このプロセスは、予想ブドウ糖が所定の低ブドウ糖安全限界に最小値を有する場合に「最小限」の容認可能なプロファイルを提供することができる。このプロセスはまた、予想ブドウ糖が所定の高ドウ糖安全限界に最大値を有する場合に「最大限」の容認可能なプロファイルを提供することができる。
【0163】
これらのプロファイルは、多くの方法で特定することができる。例えば、プロファイル限界に達する点まで炭水化物の摂取量を増減させることで、それらを特定することができる。別の選択肢として、食事タイミングあるいは1つ以上の他の生理的モデルのパラメータを可変することができる。
【0164】
プロセッサは、そこでCGM装置および/またはシステムが受け取った実時間データを用いて監視し、その時点で指示された最小限あるいは最大限のプロファイル内にそれを含むかどうか判定する。所定数のブドウ糖読み取り値(例えば、1つ以上)がプロファイル範囲外に含まれる場合、そのときはプロセッサは、ユーザに対し警報および/または警告を通知する構成とされ、ブドウ糖読み取り値が予想を下回るかあるいは上回るかを指示することができる。一部実施形態では、処理装置はそこで推奨行動指針をユーザに通知することができる。
【0165】
アナライト計がGoD装置および/またはシステム(例えば、移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサを含み、ブドウ糖読み取り値の受け取りにユーザの起動を必要とする、ブドウ糖監視装置および/またはシステム)と通信し、アナライト計測値を受け取る構成としている場合、プロセッサはボーラス量の投与に対し所定時点、例えばボーラス量の投与に続く20分や45分にGoD装置および/またはシステムからブドウ糖計測値を入手するようユーザを促す構成とすることができる。続いて、これら計測値を所定のブドウ糖プロファイル(複数可)と比較対照することができる。所定数のブドウ糖読み取り値(例えば、1つ以上)がプロファイル範囲の外に含まれる場合、そのときはプロセッサはユーザに対し警報および/または警告を通知し、ブドウ糖読み取り値が予想を下回ったかあるいは上回ったかを指示する構成とすることができる。一部実施形態では、処理装置はそこで推奨行動指針をユーザに通知することができる。
【0166】
ブドウ糖オンデマンド装置および/またはシステムの追加の説明は、米国特許出願公開第2008/0319296号明細書、米国特許出願公開第2009/0054749号明細書、米国特許出願公開第2009/0294277号明細書、米国特許出願公開第2008/0319295号明細書、2009年2月26日出願の「Self−Powered Analyte Sensor」と題する米国特許出願第12/393,921号明細書、2009年11月24日出願の「RF Tag on Test Strips, Test Strip Vials and Boxes」と題する米国特許出願第12/625,524号明細書、2009年9月30日出願の「Electromagnetically−Coupled On−Body Analyte Sensor and System」と題する米国仮特許出願公開第61/247,519号明細書、2009年2月26日出願の「Analyte Measurement Sensors And Methods For Fabricating The Same」と題する米国仮特許出願公開第61/155,889号明細書、2009年8月31日出願の「Analyte Monitoring System with Electrochemical Sensor」と題する米国仮特許出願公開第61/238,581号明細書、2009年3月24日出願の「Methods Of Treatment And Monitoring Systems For Same」と題する米国仮特許出願公開第61/163,006号明細書、2009年9月30日出願の「Methods and Systems for Calibrating On−Demand Analyte Measurement Device」と題する米国仮特許出願公開第61/247,508号明細書、2009年2月2日出願の「Compact On−Body Physiological Monitoring Devices and Methods Thereof」と題する米国仮特許出願公開第61/149,639号明細書、2009年12月30日出願の「Ultra High Frequency(UHF) Loop Antenna for Passive Glucose Sensor and Reader」と題する米国仮特許出願公開第61/291,326号明細書に見いだすことができ、各開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0167】
ボーラス安全確保機能は、外部アナライト監視装置および/またはシステムとは通信可能にないものの、その代りに血中ブドウ糖の自己監視(SMBG)用に構成することのできるアナライト計内に組み込むこともできる。例えば、この種のアナライト計にはユーザに対し警報や警告やリマインダを発行し、所定時間、例えば第一のブドウ糖読み取りと関連するボーラスに続く5分で追加のブドウ糖読み取りを実行させる構成のプロセッサを含めることができる。これにより、プロセッサは時間を隔てた2個のブドウ糖値に基づきレートファクタが割り出せるようになる。このレートファクタはそこで、新たなボーラス量の算出の実行、あるいは先のボーラス量の算出に対する調整の提供時にプロセッサにより考慮され得る。一部実施形態では、プロセッサは全部投与した第一のボーラスが過剰であったと判定し、正しい措置、例えば炭水化物の摂取を行なって過剰投与を回避すべきである。
【0168】
一部実施形態では、算出ボーラス量の一部(例えば、70%)が当初のブドウ糖読み取り値に基づき投与され、あるいは投与推薦される。続いて、第2のブドウ糖読み取りに続き計測されたブドウ糖のレートを考慮して第2の算出されたボーラスに基づき、算出されたボーラスの残部分の一部または全部か、もしくは皆無にて投与もしくは投与推奨することができる。
【0169】
通信装置
一部実施形態では、本明細書に記載するアナライト計100は随意選択的な通信装置602(図13には図示せず)、例えばネットワークおよび/または他の装置、例えば薬剤投与装置および/または患者監視装置、例えば連続式ブドウ糖監視装置と通信する受信器および/または送信器を含む。通信装置は、アナライト計100と外部装置やシステム等との間でデータやソフトウェア等を片方向あるいは双方向通信する構成とすることができる。一部実施形態では、通信装置はカルフォニア州AlamedaのAbbott Diabetes Care Inc.社から入手可能なCoPilot(TM)システム等の健康管理システムと通信する構成とされる。一実施形態では、通信装置はアナライト計100のハウジング117に結合し、処理装置との通信可能とされる。通信装置602は、図16にシステム構成要素として図示してある。
【0170】
通信装置は、これらに限定はされないが、無線周波(RF)通信(例えば、無線周波数識別(RFID)、Zigbee通信プロトコル、WiFi、赤外線、無線ユニバーサルシリアルバス(USB)、超広帯域(UWB)、Bluetooth(R)通信プロトコル、符号分割多元接続(CDMA)やGlobal System for Mobile communications(GSM)等のセルラー方式通信)を含む、有線あるいは無線通信用に構成することができる。一実施形態では、アナライト計100は無線通信装置を含み、ここではこの無線通信装置は他の装置と双方向無線周波(RF)通信をしてアナライト計100との間でデータを送受信する構成とされる。
【0171】
一実施形態では、アナライト計100とコンピュータ端末(例えば、医師の診療所や病院環境)など他の外部装置、注射装置やインシュリン投与装置を含む外部医療装置、同様の相補的データ通信用に構成された他の装置との間でのデータ通信を可能にすべく、通信装置は1つ以上の通信ポート、例えばUSBポートやRS−232ポート等の物理的ポートやインタフェースあるいは他の任意の適当な電気接続ポートを含む構成とされる。
【0172】
一実施形態では、通信装置は、注射装置等の他の装置やアナライト監視装置やコンピュータ端末および/またはネットワークや通信可能な携帯電話や個人向け携帯情報端末や糖尿病等の健康状態の治療の管理時に患者あるいはアナライト計のユーザがそれとの通信に用いることのできる他の任意の通信装置とアナライト計100が通信できるようにする赤外線通信やBluetooth(R)通信や他の任意の適当な無線通信プロトコル用に構成される。
【0173】
一実施形態では、通信装置は携帯電話ネットワークやショートメッセージサービス(SMS)やインターネットに接続されたローカルエリアネットワーク(LAN)上のパーソナルコンピュータ(PC)への無線接続あるいはWiFiホットスポットでのインターネットへのWiFi接続を介するインターネットプロトコル(IP)を用いたデータ転送用の接続を提供する構成とされる。
【0174】
一実施形態では、アナライト計は通信装置を介して、例えば802.11あるいはBluetooth(R)RFプロトコルやIrDA赤外線プロトコル等の共通規格を用いてサーバ装置と無線通信する構成とされる。サーバ装置は、スマートフォンや個人向け携帯情報端末(PDA)やノートブック型コンピュータ等の他の携帯装置、あるいはデスクトップ型コンピュータや機器等の大型装置としうる。一部実施形態では、サーバ装置は液晶ディスプレイ(LCD)等のディスプレイと加えてボタンやキーボードやマウスやタッチスクリーン等の入力装置もまた有する。このような構成を用いることで、ユーザはサーバ装置のユーザインタフェースと間接的に相互作用することで計器を制御することができ、サーバ装置は無線リンクを介して計器と相互作用する。
【0175】
一部実施形態では、通信装置はアナライト計、例えば随意選択的なデータ記憶装置内に保存されたデータを1つ以上の通信プロトコルおよび/または前述のメカニズムを用いてネットワークやサーバ装置と自動的あるいは半自動的に通信する構成とされる。
【0176】
一実施形態では、本開示はシステム、例えばアナライトセンサ100がその一構成要素とされる糖尿病管理システムを提供する。この種実施形態では、例えば図16に示すように、通信装置602は、薬剤投与装置および/またはシステム605、携帯用処理装置606、コンピュータ607、ネットワーク608、インターネット609、アナライト計装置および/またはシステム610(例えば、移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサを含むシステム)のうち1つ以上と通信する構成とすることができる。
【0177】
入力装置
一部実施形態では、アナライト計100は計器ハウジング117に結合され、処理装置と通信可能にある随意選択的な入力装置603を含む。入力装置は、1つ以上の入力ボタンやジョグホイールや容量検出スライダ入力やそれらの組み合わせを含む構成とすることができる。一実施形態では、ユーザあるいは患者は入力装置を操作し、アナライト計100のボーラス量算出機能等の1つ以上の薬剤投与量算出機能に関連する計算と特定とを実行することができる。入力装置603は、図16にシステム構成要素として図示してある。
【0178】
一実施形態では、入力装置は1つ以上の入力ボタンおよび/またはキーを含み、ここで各入力ボタンおよび/またはキーは特定のタスクに割り当てられる。別の選択肢として、あるいは加えて、入力装置には「ソフトボタン」あるいは「ソフトキー」とすることのできる1つ以上の入力ボタンおよび/またはキーを含めることができる。1つ以上の入力ボタンおよび/またはキーが「ソフトボタン」あるいは「ソフトキー」である事例では、これらのボタンおよび/またはキーを様々な機能向けに用いることができる。アナライト計100の現行モードに基づき様々な機能を特定し、アナライト計100の随意選択的なディスプレイ装置121に示すボタン機能の使用によりユーザに対し識別可能とすることができる。さらに別の入力方法は、下記により詳細に説明するタッチ感応ディスプレイ装置とすることができる。
【0179】
一部実施形態では、入力装置603はアナライト計100をオンおよび/またはオフするよう機能する。
【0180】
加えて、一部実施形態では、入力装置はユーザが入力装置を操作して時刻および/または日付情報と加えてアナライト計100の操作に関連する他の機能や設定もまた調整できるよう構成する。
【0181】
音声タグ付け
一実施形態では、随意選択的な入力装置はマイクロフォン(図示せず)を含む。この種のマイクロフォンは、アナライト計100の音声タグ付け機能に関連して用いることができる。例えば、アナライト計100はマイクロフォンから入力を受け取り、デジタル音声ファイルを、例えばMP3ファイルやWAVファイルにて保存するデジタル音声レコーダを含む構成とすることができる。これらのデジタル音声ファイルは、特定のアナライト計測事象と相関付け、例えば末端ユーザや健康管理プロバイダにより後程吟味できる追加情報を提供することができる。例えば、アナライト計100のユーザは特定のアナライト計測の時間近傍(例えば、所定の期間)での彼/彼女の健康状態あるいは食事摂取行為に関する簡易メッセージの記録を選択することができる。
【0182】
ディスプレイ
一部実施形態では、本開示におけるアナライト計は随意選択的なディスプレイ装置、例えば図13に示す随意選択的なディスプレイ装置121やアナライト計100に随意選択的なディスプレイ装置を結合するポート(図示せず)を含む。ディスプレイ装置は処理装置と通信可能にあり、センサ信号および/または例えばアナライト濃度やアナライト濃度の変化率および/または閾値アナライト濃度の超過(例えば、低血糖症あるいは高血糖症を示す)を含むセンサ信号から特定された結果を表示する。
【0183】
ディスプレイ装置121は、ドットマトリクス型ディスプレイ、例えばドットマトリクス型LCDディスプレイとすることができる。一実施形態では、ディスプレイ装置121は液晶ディスプレイ(LCD)や薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT−LCD)やプラズマディスプレイや発光ダイオード(LED)ディスプレイや7素子ディスプレイやE−インク(電子ペーパー)ディスプレイあるいは上記のうち2つ以上の組み合わせを含む。ディスプレイ装置121は、英数字ディスプレイやグラフィックディスプレイやビデオディスプレイやオーディオディスプレイや震動出力あるいはそれらの組み合わせを提供する構成とすることができる。ディスプレイは、カラーディスプレイとすることができる。一部実施形態では、ディスプレイは背面照明ディスプレイとされる。
【0184】
ディスプレイ装置は、例えば患者の現在のアナライト濃度と加えて動向情報等の予測アナライト濃度にもまた関連する情報を提供する構成とすることもできる。
【0185】
一実施形態では、入力装置とディスプレイ装置は単一の装置に一体化することができ、例えばディスプレイ装置121をタッチ感応ディスプレイ、例えばタッチスクリーンディスプレイとして構成することができ、ここでユーザはユーザの指やスタイラスや他の任意の適当な用具を用いて表示領域を介して情報や命令を入力することができ、またタッチ感応ディスプレイは例えばアイコン駆動環境におけるユーザインタフェースとして構成される。
【0186】
一部実施形態では、随意選択的なディスプレイ装置は結果を視覚的に示すよう設計されるスクリーンを含まない。その代りに、一部実施形態では、随意選択的なディスプレイ装置は例えばヘッドフォンジャックやBluetooth(R)ヘッドセットを介し、一体型スピーカ経由あるいは別体型スピーカ経由でアナライト計のユーザに聴取可能に結果を通信する構成とされる。
【0187】
改良された読みやすさに向けたメニュー項目の拡張
一部実施形態では、ディスプレイ装置121は複数のメニュー項目を含むグラフィカルユーザインタフェースを含んでおり、ディスプレイ装置はメニュー項目に関するユーザ入力に対するユーザの応答速度に基づきメニュー項目の意味について説明を提供する構成とされる。メニュー項目は、様々な形態、例えばテキストやアイコンやオブジェクト、あるいはそれらの組み合わせのいずれかとしうる。
【0188】
一部実施形態では、グラフィカルユーザインタフェースは複数の選択可能なメニュー項目を含むメニューを含んでいる。ユーザが、例えば個々のメニュー項目をハイライト表示あるいはスクロールすることでメニューを介して誘導する際、ユーザにとって読み取れなかったり理解不能かのいずれかのメニュー項目は選択対象メニュー項目上でユーザを休止させる原因となりうる。一実施形態では、例えば入力装置上の専用の物理的ボタンあるいはその項目を実際に選択せずとも選択対象項目のさらなる説明を提示するメニュー上のソフトキーを用い、ユーザに対し選択肢を提示することができる。例えば、グラフィカルユーザインタフェースは、所定の期間が経過した後、ソフトキーは例えば「より多く」や「追加情報」や「拡張」や「拡大」や「ヘルプ」あるいはその上に表示されるそれらの変形例と共にソフトキーを表示することで、ソフトキーが選択対象メニュー項目の説明を提示する構成とすることができる。
【0189】
所定の期間は、固定された工場プリセット値やユーザあるいは健康管理プロバイダが設定する値、あるいはグラフィカルユーザインタフェースとの過去の相互作用からユーザの誘導速度のアッセイに基づく適応型メカニズムを介して依拠させることができる。一実施形態では、所定の期間はほぼ5秒〜ほぼ20秒、例えばほぼ10秒〜ほぼ15秒とされる。
【0190】
明確化および/または追加情報に対する提案が、例えばソフトキーの押し込みにより選択された場合、そのときは選択対象であるメニュー項目を、「格別強調」モードで、例えば選択された項目の上に恰も拡大レンズが保持されているかの如くその項目を表示するよう表示させることができる。一部実施形態では、選択対象メニュー項目の追加の強調は例えばメニュー項目を変色させ、瞬かせ、予め定められた最大限まで大きさを増大させることで、提供することができる。
【0191】
別の選択肢として、あるいは「格別強調」モードでのメニュー項目の表示に加え、明確化および/またはさらなる情報の提示選択に応答してメニュー項目の内容のより詳細な説明を提供しうる。一部実施形態では、ユーザがソフトキーを二回あるいはそれ以上押すのに応答してより詳細な説明を提供することができる。一実施形態では、メニュー項目のより叙述的な説明はテキストをスクロールする形で提供される。別の選択肢として、あるいは加えて、メニュー項目の機能のより詳細な説明および/または動画を提供するポップアップウィンドウを表示することができる。
【0192】
別の実施形態では、所定の期間を超えてメニュー項目上で休止することが前述のソフトキーの表示に帰結する。ユーザによるソフトキーの選択は、例えばアナライト計100内に含まれる組み込み式のスピーカ(図示せず)を用い、ユーザに対するメニュー項目の識別情報の可聴通信に帰結する。二回目のソフトキーの選択は、メニュー項目の機能の記述的な説明を含むユーザに対する可聴通信に帰結する。
【0193】
別の実施形態では、専用のハードウェアボタンあるいはソフトキーを用いるのではなく、グラフィカルユーザインタフェースを「格別強調」モードにてメニュー項目を自動的に表示し、および/または一旦ユーザが特定のメニュー項目に対し所定の期間に亙り休止したときにメニュー項目の機能に関する追加情報を表示する構成とすることができる。このような実施形態では、押し込んだときにディスプレイを「格別強調」モードから通常表示モードに復帰させる随意選択的なハードウェアボタンあるいはソフトキーをアナライト計100に含めることができる。
【0194】
モジュール式計器
一部実施形態では、本開示におけるアナライト計はモジュール式計器として構成するか、さもなくばモジュール式計器やモジュール式計器システムの態様を含む。例えば、本開示におけるセンサポートを含むアナライト計は、このアナライト計に着脱可能に装着することのできる様々なハードウェアモジュールを受容する構成とすることができ、ここで様々なハードウェアモジュールがアナライト計に対し一旦そこに装着されると様々な追加の機能が提供可能となる。一部実施形態では、ハードウェアモジュールはアナライト計の既存の機能を変更し、かつ/またはアナライト計に追加の機能を提供する構成とされたファームウェアを含む。モジュール式アナライト計と関連するハードウェアモジュールの追加の開示は、筆頭発明者としてJean−Pierre Coleを掲載し、代理人整理番号第ADCI−189号で指定される「Modular Analyte Meter(モジュール式アナライト計)」と題する米国特許出願に提供されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0195】
アナライトセンサを用いたオンデマンドアナライト特定用サポート
一部実施形態では、本開示におけるアナライト計はさらにアナライトセンサ、例えば移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサあるいはこの移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサに結合した高周波(RF)給電計測回路からアナライト濃度を示すアナライト濃度データおよび/または信号を受け取る構成とされる。一部実施形態では、アナライトセンサは自力給電式アナライトセンサとされる。本開示におけるアナライト計には、アナライトセンサから受け取った信号をアッセイする構成とされたソフトウェアを含めることができる。自力給電式アナライトセンサとそれを用いた通信方法とに関する追加情報は、2009年2月26日出願の「Self−Powered Analyte Sensor」と題する米国特許出願第12/393,921号明細書に提供されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0196】
歩数計を含むアナライト計
一部実施形態では、本明細書に記載するアナライト計は一体型歩数計を含むよう構成される。アナライト計は、例えば市販の歩数計装置に物理的に係合して電子的に通信する構成とすることができる。歩数計装置は、アナライト計ハウジング内に完全に配置することができる。別の選択肢として、歩数計装置はアナライト計ハウジングの一部に係合、例えばスナップフィット係合させることができる。歩数計装置は、電機的機能モニタとすることができ、あるいは全地球測位システム(GPS)技術を用いることもできる。アナライト計が本明細書に上記したモジュール式計器である場合、歩数計機能は基部計器に係合する構成の歩数計モジュールにより提供することができる。
【0197】
物理的に一体化した歩数計に対する代替例として、アナライト計は例えば有線あるいは無線技術を介してアナライト計に物理的に一体化していない外部歩数計装置と通信し、そこからデータを受信する構成とすることができる。
【0198】
アナライト計を歩数計装置に物理的に一体化するか、さもなくば歩数計装置と通信する構成とした場合、アナライト計には歩数計装置から受信したデータの受信、記憶、アッセイ、表示および/または通信を行なう設計のソフトウェアおよび/またはファームウェアを含めることができる。一部実施形態では、この種ソフトウェアおよび/またはファームウェアは歩数計モジュールに格納し、歩数計モジュールと通信可能にあるアナライト計プロセッサにより実行する構成とすることができる。
【0199】
利用できるソフトウェアおよび/またはファームウェアは、アナライト計のユーザ向けの日常行動情報、例えば歩行マイル数、登った階段数等を計測しかつ/または表示するよう設計されたソフトウェアおよび/またはファームウェアを含んでいる。追加のソフトウェア機能には、行動計測値の強度(例えば、ユーザの行動速度に対応)や、ユーザあるいは健康管理専門家が設定することのできる日々のあるいは毎週のおよび/または月々の行動目標や、目標とされる行動レベルに対する現在および/または以前の行動レベルの表示や、日常行動レベルの経過記録史(例えば、動向情報を含む。)や、本明細書に記載する健康管理システムとの一体化、および/または運動データの自動記録を含めることができる。
【0200】
選択的に起動可能な機能を有するアナライト計
アナライト計の幾つかの特徴および/または機能は、操作あるいは使用に先立つユーザのトレーニング、例えばボーラス量算出機能を必要とし、すなわちそこから恩恵を蒙ることができる。この種の特徴および/または機能については、当初、これらの特徴および/または機能を作動不能状態とされるも、選択的に起動可能な状態としてアナライト計に提供することが望ましかろう。ユーザのトレーニングが例えば健康管理専門家により一旦検証されると、この特徴および/または機能を起動することができる。換言すれば、アナライト計装置には「枠外」として作動不能とされた幾つかの特徴および/または機能を提供することができる。
【0201】
一部実施形態では、ユーザインタフェース、例えばアナライト計のタッチスクリーンディスプレイおよび/または入力装置が起動コードの入力機構を備え、このコードが入力時に1つ以上の作動不能とされた特徴および/または機能を作動可能すなわち「ロック解除」する。起動コードは、例えば処方箋を介して医師が提供できる。特定のアナライト計装置用のシリアル番号に対応する唯一無二の起動コードを提供することができる。別の選択肢として、複数のアナライト計装置の特徴および/または機能が起動可能な単一の起動コードを提供することができる。アナライト計装置の製造業者は、医師の処方箋を受け取って確認するサービスを提供し、アナライト計装置のユーザに起動コードを提供することができる。
【0202】
起動コードは、多くの方法でアナライト計に送信し入力することができる。例えば、製造業者あるいは製造業の代理者は、例えば電話や電子メールを介してアナライト計の入力装置を用いてアナライト計内にそこでコードを入力するユーザに対しコードを明示的に提供することができる。別の選択肢として、例えばアナライト計の通信装置を用い、遠く離れた場所から起動コードを装置に通信し入力することができる。これは、例えばアナライト計が無線データネットワークと通信可能にあるときに行なうことができる。
【0203】
一部実施形態では、起動コードの入力に続き、アナライト計は設定メニュー内の利用可能な特徴および/または機能を表示し、そこからアナライト計のユーザは特定の特徴および/または機能を作動可能とすることができる。一部実施形態では、このセットアップメニューをユーザが用いて特定の特徴および/または機能を使用不能とすることもできる。
【0204】
特定の特徴および/または機能の起動は、料金の支払いあるいは前払いサービスに基づき提供することもできる。例えば、アナライト計装置には作動不能とされた様々な特徴および/または機能を提供し、これら特徴および/または機能を起動コードの入力時に作動可能とすることができ、この起動コードは起動時払いあるいは前払いに基づき提供される。
【0205】
保護スキンまたはケースに組み込まれるアナライト計装置
一部実施形態では、本開示はアナライト計装置、例えば本明細書に記載するアナライト計を提供し、それは携帯電子処理装置、例えばPDAやスマートフォン等に適合するよう設計された保護「スキン」あるいはケース内に組み込まれる。このような装置は、例えばBlackBerry(R)やiPhone(R)やiPod(R)やiTouch(R)装置と、加えて当分野で知られている多種多様な他の携帯電子処理の装置を含む。保護「スキン」あるいはケースを携帯電子処理装置に適合するよう設計した場合、アナライト計装置自体は携帯電子処理装置のハウジングに物理的に係合させる必要はない。その代りに、アナライト計装置は保護「スキン」またはケース内に配置し、保護「スキン」あるいはケースを携帯電子処理装置に適合させたときに、簡便な携帯一体型装置複合体が提供されるようにする。加えて、保護「スキン」あるいはケースは一体型装置複合体に対し構造的な支持を提供することができる。
【0206】
本明細書に用いる用語「スキン」は、可撓性材料、例えば携帯電子処理装置の少なくとも一部を被覆する構成とされる可撓性ポリマー材料を指す。一部実施形態では、スキンは携帯電子処理装置の1つ以上の外形寸法に適合する大きさと形状とされ、一方で携帯電子処理装置、例えば1つ以上の入力装置やディスプレイやスピーカやマイクロフォンやヘッドフォンジャックやカメラや通信ポート等の1つ以上の機能へのアクセスを提供する。例えば、スキンは携帯電子装置の露出面の40%超、例えば50%超や60%超や70%超や80%超や90%超を覆う構成とすることができる。
【0207】
携帯電子処理装置を参照して本明細書に使用する如く、用語スキンとは対照的な用語「ケース」の使用は携帯電子処理装置用の比較的剛性のある被覆を指す。スキンと同様、一部実施形態では、ケースは携帯電子処理装置の1つ以上の外形寸法に適合する大きさと形状とされ、一方で携帯電子処理装置、例えば1つ以上の入力装置やディスプレイやスピーカやマイクロフォンやヘッドフォンジャックやカメラや通信ポート等の1つ以上の機能へのアクセスを提供する。例えば、ケースは携帯電子装置の露出面の40%超、例えば50%超や60%超や70%超や80%超や90%超を覆う構成とすることができる。
【0208】
アナライト計装置は、1つ以上の別箇のアナライト計測装置(例えば、ブドウ糖試験片を受容する構成とされたブドウ糖計)や、移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサを含むアナライト計測システムの一構成要素(例えば、連続式ブドウ糖計測システムの一構成要素)や、オンデマンドアナライト計測システムの一構成要素や、薬剤投与システムの一構成要素(例えば、インシュリンポンプを含むインシュリン投与システム)として構成することができる。
【0209】
保護スキンあるいはケース内に組み込まれるアナライト計装置は、携帯電子処理装置のプロセッサおよび/または制御装置との一方向あるいは双方向通信用に構成される。この通信は、有線あるいは無線、例えば本明細書に記載する1つ以上の無線通信プロトコルを用いることができる。
【0210】
特定の実施形態では、携帯電子処理装置のプロセッサおよび/または制御装置とアナライト計装置との間の通信は、通信装置および/またはアナライト計装置の通信ポートと携帯電子処理装置上に配置されたハードワイヤード通信ポートとの間の「有線」接続(例えば、USBポートあるいはiPhone(R)に見いだされるような固有のシリアルインタフェース)を用いて達成される。例えば、アナライト計の通信装置および/または通信ポートには雄型USBコネクタを含めることができ、一方で携帯電子処理装置には対応する雌型USBコネクタを含む。2個のコネクタの接続は、アナライト計装置と携帯電子処理装置との間に物理的かつ電気的な接続をもたらす。
【0211】
一部実施形態では、アナライト計装置を個別アナライト計測装置として構成した場合、それにはセンサポート、例えば本明細書に記載するセンサポートを含めることができる。この種実施形態では、個別アナライト計測装置には携帯電子処理装置のディスプレイ装置とは切り離したディスプレイ装置を含めることも、あるいはそうしないこともできる。個別アナライト計測装置が個別表示装置を含まない場合、個別アナライト計測装置を用いて得られるアナライト計測結果を携帯電子処理装置の表示装置上に表示することができる。
【0212】
一部実施形態では、移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサ(例えば、連続的なアナライトセンサ)を含むアナライト計測システムの一構成要素としてアナライト計装置を構成した場合、そこに結合した携帯電子処理装置と組み合わせたアナライト計装置は計測システムの携帯手持ち構成要素を備える。この種実施形態では、アナライト計装置はアナライト計測システムの人体装着部分、例えば移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサあるいは移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサに結合したRF給電計測回路との、例えばRF無線通信を提供する通信装置を含むよう構成することができる。
【0213】
一実施形態では、アナライト計装置をオンデマンドアナライト計測システムの一構成要素として構成した場合、そこに結合した携帯電子処理システムと組み合わせたアナライト計装置は計測システムの携帯手持ち構成要素を備える。この種の実施形態では、アナライト計装置は携帯手持ち構成要素をオンデマンド携帯計測システムの人体装着部分近傍に配置するときに、オンデマンドアナライト計測システムの人体装着部分との、例えばRF無線通信を提供する通信装置を含むよう構成することができる。こうして、周期的あるいは断続的なアナライト読み取り値を取得し、ユーザに通知することができる。一部実施形態では、アナライト計装置上のボタンあるいは他の入力装置をユーザが用い計測データのオンデマンド取得を始動させることができる。別の選択肢として、計測データの取得は携帯電子処理装置のユーザインタフェースを用いて始動させることができる。
【0214】
一部実施形態では、アナライト計装置を薬剤投与システム、例えばインシュリン投与システムの1つの構成要素として構成した場合、そこに結合した携帯電子処理装置と組み合わせたアナライト計装置は薬剤投与システムの携帯手持ち構成要素を提供する。一部実施形態では、アナライト計装置は薬剤投与装置、例えばインシュリンポンプとの、例えばRF無線通信を提供する通信装置を含むよう構成することができる。
【0215】
一部実施形態では、アナライト計装置は例えばUSB接続を介してアナライト計装置に結合される携帯電子処理装置により給電する構成とされる。別の選択肢として、あるいは加えて、アナライト計装置には別箇の電源、例えば使い捨て型あるいは充電可能な電池を含めることができる。携帯電子処理装置に結合したアナライト計装置の給電に関するさらなる情報は、米国特許第7,041,468号明細書に提供されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0216】
アナライト計装置には、このアナライト計装置を結合したプロセッサあるいは携帯電子処理装置のコントローラ装置によりアップロードしかつ/または実行するよう設計された1つ以上のソフトウェアアプリケーションを記憶させるメモリを含めることができる。
【0217】
ソフトウェアおよび/またはファームウェア
本明細書に開示するアナライト計あるいは他の装置には、内部および/または外部処理装置により実行する構成のソフトウェアおよび/またはファームウェアを含めることができる。一部実施形態では、アナライト計は計器が外部処理装置、例えばコンピュータや携帯電子処理装置に接続されたときに、例えばプラグアンドプレイ規格を用いて自動的に1つ以上のプログラムが起動されるよう構成される。1つ以上のプログラムを、様々な共通ハードウェアプラットフォーム(例えば、PCやMAC)とオペレーティングシステム(例えば、Windows(登録商標)やMAC OSやLinux(登録商標))上で実行する構成とすることができる。1つ以上のプログラムを、アナライト計内、例えば機械読み取り可能記憶媒体(例えば、フラッシュメモリや他の不揮発性メモリ)に記憶させ、1つ以上の汎用あるいは特定目的用のプログラム可能マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラにより実行することができる。別の選択肢として、1つ以上のプログラムを前述の1つ以上の着脱可能なハードウェアモジュールに記憶させることもできる。ソフトウェアおよび/またはファームウェアにより実装することのできる機能の例には、下記や本明細書のその他の箇所で説明するものを含むが、それらに限定はされない。
【0218】
事象経過記録の作成
様々な事象(例えば、計測値読み取り、栄養摂取情報(例えば、炭水化物摂取情報)、インシュリン投与量と回数、運動記録、食事時間記録、注記記録、投薬時間記録等)を、日付/時間タグと共に記録することができる。事象は、アナライト計により自動的(例えば、計測値の読み取り時)に記録することができる。別の選択肢として、あるいは加えて、アナライト計上の入力要素をユーザが使用して事象データおよび/または非事象データを入力することができる。
【0219】
一部実施形態では、炭水化物摂取データの入力は、製品バーコードを製品用の炭水化物情報にリンクするデータベースと組み合わせバーコードスキャナ技術の活用することで容易にすることができる。例えば、本明細書に記載するアナライト計100等のアナライト計装置や別の携帯電子処理装置に一体型バーコード読み取り器を含めることができる。加えて、アナライト計あるいは携帯電子処理装置は、例えばデータ記憶装置内に製品のバーコードをその栄養成分含有量(例えば、その炭水化物含有量)にリンクさせるデータベースを含めるよう構成することができる。別の選択肢として、この種のデータベースは例えば本明細書に記載する通信装置を用いてアナライト計装置あるいは携帯電子処理装置によりアクセスできる遠隔装置および/またはシステムに格納しうる。こうして、ユーザが消費対象とする食品品目に関連するバーコードをスキャンする際、栄養成分情報(例えば、炭水化物含有量)を後刻のアッセイ用に事象経過記録および/またはデータベースに自動的に入力することができる。
【0220】
別の実施形態では、バーコードおよび/または対応する栄養成分情報が利用できない場合、ユーザはデジタルカメラ技術、例えばアナライト計装置あるいは別の携帯電子処理装置内に組み込まれて消費対象である食品品目のデジタル画像を捕捉するデジタルカメラを用いることができる。このようなデジタル画像はそこで、例えば画像認識技術を用い知られている栄養成分含有量を有する食品品目の画像と比較することができる。別の選択肢として、あるいは加えて、このようなデジタル画像は、例えば食料品目の炭水化物含有量のユーザによる評価を支援するよう設計されたユーザトレーニングに関連して健康管理専門家により用いることができる。
【0221】
一部実施形態では、アナライト計や携帯電子処理装置および/または健康管理ソフトウェアは、1つ以上のバーコード読み取りあるいは画像データに、ユーザが入力したさらなる情報、例えば続くアナライト計測値(複数可)に関連する情報をユーザが「タグ付け」しあるいはリンクさせられるよう構成することができる。
【0222】
視覚表現データ
収集しかつ/またはアッセイしたデータは、ユーザに対し(例えば、アナライト計および/または遠隔装置の表示装置上)に視覚的に提示することができる。例えば、事象経過記録からのデータは様々な体裁で提示しかつ/またはさらに編集し提示することができる。データは、糖尿病患者等のユーザがブドウ糖や他の関連情報を追尾するのに役立つグラフやレポートを生成するのに用いることができる。試験データは、様々な初期設定あるいは予めプログラムされたグラフに従い、あるいはユーザからのフィルタリングや選好入力に従い、多くの方法でグラフ化することができる。グラフを生成し、アナライト計および/または遠隔装置、例えばアナライト計と通信する構成とされた遠隔装置上に表示することができる。
【0223】
本明細書に開示したアナライト計と通信する構成の遠隔装置は、グラフおよび/またはレポートを印刷する構成とすることができる。遠隔装置はまた、アナライト計の記憶装置からデータを受信し、このようなデータを遠隔装置上に配置されたデータベースに入力する構成とすることができる。遠隔装置は、データのバックアップとアプリケーションプログラムをアナライト計に対しダウンロードし、さらに1つ以上のネットワークを介して他のコンピュータと通信し、例えばユーザや医師および/または第三者がデータを閲覧するのにも用いることができる。
【0224】
動向算出
事象記録からのデータは、動向算出の実行に用いることもできる。例えば、本開示におけるアナライト計は所定期間に亙るアナライトレベルのグラフを表示可能とすることができる。有用そうな他のグラフの例には、経時的なアナライトレベルの変化率または変化率加速度(すなわち、動向データ)のグラフを含む。動向データは、例えばボーラス算出および/または警報時に他のアプリケーションにより用いることができる。
【0225】
動向データは、アナライト計上のディスプレイ装置を介して提示することもできる。ディスプレイ装置には、記号、例えばしかるべき条件下で起動される(例えば、高血糖症等の状態がセンサからの信号により指示されたときにディスプレイ上で特定の記号を視認可能となる)方向を示す矢印や他のインジケータを含めることができる。低血糖症や切迫した高血糖症や切迫した低血糖症等の場合は、他のインジケータを起動することができる。
【0226】
アナライト計による経過記録や動向の使用に関するさらなる情報は、米国特許第7,041,468号明細書や第6,175,752号明細書に見いだすことができ、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0227】
警報、警告および/またはリマインダ
アナライト計により警報を起動し、例えばディスプレイ装置によりユーザに伝えることができる。アナライトセンサが例えばアナライトセンサの計測範囲を超える値を指示した場合に、警報を起動することができる。警報システムはまた、あるいは代替的には、アナライトレベル増減の変化率あるいは変化率加速度が閾値レートあるいは加速度に達した、または超過したときに起動し、例えば高血糖状態あるいは低血糖状態が起きそうであることを示すことができる。
【0228】
警報システムは、単一のデータ点が特定の閾値に合致あるいは超過したときに起動する構成とすることができる。別の選択肢として、警報は所定の時間量に跨がる所定数のデータ点が閾値に合致するか超過したときにだけ起動させることができる。もう一つの別の選択肢として、警報は所定の時間量に跨がるデータ点が閾値に合致または超過する平均値を有するときにだけ起動することができる。
【0229】
警報システムには、1つ以上の個別警報を含めることができる。各警報を個別に起動させ、アナライトの1つ以上の状態を指示することができる。警報は、例えば聴覚的あるいは視覚的とすることができる。他の感覚刺激警報システムを、起動時に加熱したり、冷却したり、震動させたり、穏やかな電気ショックを生成する警報システムを含め使用することができる。
【0230】
治療リマインダの動的スケジュール作成
本開示は、1つ以上のアクティブスケジュール作成アルゴリズムを実行する構成のソフトウェアおよび/またはファームウェアを提供する。アクティブスケジュール作成アルゴリズムは、(例えば、このような情報をアナライト計100のディスプレイ121上に表示することで)アナライト計のユーザに、続く投薬治療に関する推奨時間および/または日付を提供することができ、推奨時間および/または日付は推奨治療シーケンスおよび/またはプロファイルとは対照的に先の投薬治療の遡及的アッセイに基づき決定される。本明細書に用いる用語「治療」は、アナライト計測と加えて薬剤の投与もまた含む。
【0231】
治療リマインダは、医師や臨床専門医あるいは看護士等の有資格健康管理プロバイダが特定して構成することができる。アナライト計100はそこで、アナライト計100とのインタフェースをとるデータ管理システムを介してアナライト計100内に組み込まれた随意選択的な入力装置、および/またはアナライト計100と通信する構成の別の携帯装置を介して健康管理プロバイダにより直接適当なスケジュール作成アルゴリズムを用いて構成することができる。こうして、健康管理プロバイダは推奨治療を電子的に更新し、末端ユーザに対し推奨治療を通信することができる。
【0232】
一実施形態では、適当なスケジュール作成アルゴリズムは、ユーザにより作成して未完の予定アナライト計測値と比較対照したアナライト計測値、例えば血中ブドウ糖計測値の履歴アッセイに基づき、ユーザに対しリマインダを提供する。スケジュール作成アルゴリズムは、日中にリマインダを更新し、スケジューリングプロファイルに合致する次の予定時刻がユーザに提示されるようにする。動的スケジュール作成は、ユーザがスケジュールに合致する全ての計測を完了するまで複数の日にちに亙り継続させることができる。推奨スケジュールに従って治療を終えると、スケジュール作成アルゴリズムをリセットして再開させる構成とすることができ、あるいは代替的には異なるスケジュール作成アルゴリズムを起動することができる。
【0233】
スケジュール作成アルゴリズムは、予定治療投薬期間中の任意の時点でユーザに対しフィードバックを提供する構成とすることができる。例えば、スケジュール作成アルゴリズムは、予定がどの程度が完了したか、および/またはどの程度の記録計測回数が推奨計測時間プロファイルに合致しないかの指示をユーザに提供する構成とすることができる。
【0234】
本開示における動的スケジュール作成手順の非限定的な実例は、下記の通りである。(A)計測プロファイルは、昼食前後の、30分間隔で昼食前1時間(午前11時00分)から始まる7つのアナライト読み取り値の記録を含むよう規定する。推奨時間は、午前11時00分、午前11時30分、午後12時00分、午後12時30分、午後1時00分、午後1時30分午後2時00分である。(B)ユーザの初回のアナライト計測が午後12時00分である場合、アルゴリズムは次の計測が午後12時30分に行なわれるよう推奨する筈である。(C)ユーザが午後12時30分にアナライト計測を行なわない場合、アルゴリズムは午後1時00分等々を示唆する筈である。(D)ユーザがその日の遅く、例えば午後8時00分にアナライト計測を行なわない場合、この計測は計測プロファイルの完了を前進させるものとはみなされない。(E)ユーザが二日目にアナライト計測を午後12時00分に行なった場合、この計測は計測プロファイルの完成を前進させるものとはみなされず、何故ならそれは前日に既に完了しているからである。(F)ユーザがそこで二日目に午後1時00分にサンプリングした場合、この計測は計測プロファイルの完成を前進させるとみなされる。上記に基づき、アナライト計は例えば29%(2/7の)治療リマインダが完了したことや4つの読み取り値のうち2つが予定されたリマインダに合致しないとの要約レポートを表示する筈である。(G)加えて、アナライト計は懸案の計測時間、例えば午前11時00分や午前11時30分や午後12時30分や午後1時30分や午後2時00分を報告する筈である。
【0235】
薬剤投与システムの制御
アナライト計100は、例えば計測読み取り値に基づく薬剤投与システムを制御する構成とすることができる。アナライト計100は、計測読み取り値および/または連続計測読み取り値に応答し、(例えば、移植されあるいは一部移植されたセンサを用い)アナライトの高低のレベルを相殺するよう薬剤を提供(あるいは遠隔装置に通信して提供)することができる。一実施形態では、薬剤投与システムはインシュリンポンプを含む。例えば、図16を参照されたい。
【0236】
アプリケーションプログラミングインタフェースの実装
アナライト計100は、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)を実装して他の装置および/またはソフトウェア、例えば薬剤投与ポンプとの相互作用を可能にする構成とすることができる。
【0237】
投与量算出
処理装置は、上記した如くアナライトセンサから受け取った1つ以上の信号に基づき投与量、例えばインシュリンボーラス量を特定する構成とすることができる。従って、一部実施形態では、アナライト計は処理装置により実行して1つ以上の投与量特定アルゴリズムを実行することができるソフトウェアプログラムを含む。一部実施形態では、例えば計器ハウジングに結合された随意選択的な入力装置を用い、1つ以上の投与量特定アルゴリズムがアナライト計のユーザにより修正可能とされる。別の選択肢として、あるいは加えて、アナライト計と通信可能にあるコンピュータあるいは他の適当な装置を介し、1つ以上の投与量特定アルゴリズムを修正することができる。一部実施形態では、本開示におけるアナライト計には、アナライト計を末端ユーザに提供する前に設定される予設定投与量特定アルゴリズムを含むソフトウェアを配設する。このような予設定投与量特定アルゴリズムは、末端ユーザや健康管理プロバイダによりプロバイダ、例えばアナライト計の製造業者などの供給業者に提供される情報に基づき構成することができる。
【0238】
スマート健康ポート
一部実施形態では、本開示におけるセンサポート101はアナライト計100に組み込まれてはおらず、その代りに自己充足的な装置として構成される。このような実施形態では、センサポート101は、このセンサポート101(例えば、図20に示す如く携帯式電子処理装置800)から受信した情報に基づき、アナライト計測値を処理しかつ/または表示する構成とされた外部電子装置と通信する構成とすることができる。例えば、外部電子装置は、携帯電話やiPod(TM)やコンピュータ、あるいはアッセイ物計測値を処理しかつ/または表示すことのできる他の任意の適当な電子装置とすることができる。
【0239】
センサポート101と外部電子装置の間の通信は、無線(例えば、Bluetooth(R)または本明細書において、記載した他の任意の適当な無線通信方式)、あるいは有線(例えば、USB)技術を介するものとすることができる。一部実施形態では、センサポート101は本明細書において先に説明した通信装置を含むよう構成される。
【0240】
一部実施形態では、センサポート101は携帯電子処理装置800に着脱可能に接続する構成とすることができる(図20参照)。換言すれば、センサポート101は携帯電子処理装置800を着脱可能に係合させる構成とすることができる。携帯電子処理装置800は、随意選択的なディスプレイ装置810と随意選択的な入力装置820と共に図示してある。一部実施形態では、センサポート101は携帯電子処理装置800に着脱可能に接続する構成とすることができる。例えば、センサポート101にはセンサポートドック830内に配置された凹部840に嵌合し、センサポート101を携帯電子処理装置800に着脱可能に接続する構成とされた随意選択的な突起128を含めることができる。センサポート101は、携帯電子処理装置800への接続時に、センサポート101が携帯電子処理装置800と通信できるよう構成することができる。このような通信は、無線あるいは有線とすることができ、本明細書にて説明する1つ以上の通信方式を用いることができる。
【0241】
センサポート101は、アナライト計測値をセンサポート101のユーザに表示するよう本明細書に先に説明したディスプレイを含めたり、あるいは含めなかったりできる。
【0242】
一部実施形態では、外部電子装置は、サーバおよび/またはネットワークからダウンロードされるソフトウェアを用い、センサポート101に挿入したアナライトセンサから受け取る信号をアッセイしかつ/または解明する構成とされる。例えば、外部電子装置は、ウェブページおよび/またはドメインにインターネット接続を介して接続し、アナライトセンサから受け取る信号をアッセイしかつ/または解明する構成とされたソフトウェアアプリケーションをダウンロードする構成とすることができる。インターネット接続を用い、外部電子装置上に搭載した既存のソフトウェアに最新版をダウンロードすることもできる。
【0243】
追加機能装置
様々なアナライト計が当分野では知られており、その多くは本明細書に記載するアナライト計に即組み込むことのできる追加部品と機能とを含んでいる。この種の構成要素と機能の開示は、例えば米国特許出願公開第2008/0119702号明細書や米国特許出願公開第2008/0114280号明細書や米国特許出願公開第2008/0119710号明細書に見いだすことができ、各開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0244】
アナライト計用電源
アナライト計100は、計器ハウジング117に結合した内部電源装置(図示せず)を含むよう構成することができる。別の実施形態では、アナライト計は内部電源装置を含まず、その代りにアナライト計に結合した装着モジュールにより給電し、ここでは装着モジュールが電源装置を含む。一実施形態では、アナライト計は内部電源装置を含んでおらず、装着モジュールにより作動可能に給電されるが、データ計測値やユーザ設定や日付/時間設定等を保存する小さめのバックアップ電源装置をまさに含んでいる。電源装置には、例えばボタン電池や単四電池を含めることができる。
【0245】
アナライト計の使用方法
本明細書に記載するアナライト計は、患者からの流体サンプル中のアナライトの濃度を特定する方法に用途を見いだすものである。通常、これらの方法には、アナライトセンサのアナライト計100への挿入、アナライトセンサを用いた流体サンプル、例えば血液サンプルへの接触、作用電極におけるセンサ信号の生成、生成されたセンサ信号を用いたアナライトの濃度特定を含む。センサ信号の生成に用いることができる具体的な電気化学反応例が、米国特許第6,592,745号明細書に詳述されており、同開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0246】
一実施形態では、アナライトセンサは本明細書に記載するアナライトセンサ200あるいはアナライトセンサ300とされる。しかしながら、本明細書において、具体的に記載したもの以外のアナライトセンサを本明細書において開示したアナライト計100と協働させるよう構成できることは想到される。さらにまた、本明細書に記載するアナライト計は様々なアナライトセンサと互換性を持つよう構成することができる。
【0247】
一実施形態では、特定ステップは、アナライトセンサを用いた電流計測や電量計測や電位差計測および/または矩形波電圧計測を含む電圧計測によるアナライト濃度の特定を含む。
【0248】
一実施形態では、方法は薬剤投与量の特定ステップを含む。例えば、アナライトがブドウ糖である場合、本方法にはサンプル内のブドウ糖濃度に基づき、処理装置がインシュリン投与量、例えばボーラスインシュリン投与量を特定するアルゴリズムを実行する特定ステップを含めることができる。
【0249】
別の実施形態では、本方法には、本方法に従い特定された薬剤投与量、例えばインシュリン投与量を薬剤投与装置、例えば針やシリンジやポンプやカテーテルや吸入器や経皮パッチあるいはそれらの組み合わせを介して患者に投与する投薬ステップを含む。
【0250】
別の実施形態では、投薬ステップには、アナライト計から所定距離に配置されアナライト計と通信可能にある薬剤投与装置を介し、患者に対し本方法に従い特定された所定の薬剤投与量、例えばインシュリン投与量の投与を含む。
【0251】
上記方法により決定される薬剤用量、例えばボーラス量は、アナライト計100の随意選択的なディスプレイ装置121を介してユーザに表示することができる。
【0252】
薬剤投与装置および/またはシステムとの統合
一部実施形態では、本明細書に開示するセンサポートおよび/またはアナライト計は、薬剤投与装置および/またはシステム、例えばインシュリンポンプやそのコントローラモジュール等のインシュリンポンプモジュール内に含めることができる。一部実施形態では、センサポートおよび/または計器は薬剤投与装置内に物理的に組み込まれる(例えば、物理的に組み込んだセンサポートについては図22、図23参照)。他の実施態様では、センサポートおよび/または計器は薬剤投与装置に着脱可能に接続される(例えば、着脱可能なセンサポートについては図21A、図21B参照)ように構成される。さらに別の実施形態では、センサポートやアナライト計あるいは本明細書に記載するセンサポートを含む他の装置を、遠隔薬剤投与装置あるいは薬剤投与システムの他の構成要素と通信する構成(例えば、図16参照)とすることができる。
【0253】
一部実施形態では、本開示におけるセンサポート101は、薬剤投与装置900、例えばインシュリンポンプ(図21Aと図21B参照)と通信する構成とされる。図21Aと図21Bを参照するに、センサポート101は薬剤投与装置900に着脱可能に接続する構成とすることができる。換言すれば、センサポート101は薬剤投与装置900を着脱可能に係合させる構成とすることができる。薬剤投与装置900は、随意選択的なディスプレイ装置910と随意選択的な入力装置920と共に図示してある。薬剤投与装置900はまた、注入針940を含む人体装着ポンプ要素930に接続して図示してある。センサポート101には随意選択的な突起128を含めることができ、これをセンサポートドック930内に配置された凹部950に嵌合させ、センサポート101を薬剤投与装置900に着脱可能に接続する構成とする。センサポート101は、薬剤投与装置900に接続したときに、センサポート101が薬剤投与装置900と通信できるよう構成することができる。このような通信は無線でも有線でもよく、本明細書に記載する1つ以上の通信方式を用いることができる。
【0254】
一部実施形態では、本開示におけるセンサポート101が薬剤投与装置に物理的に組み込まれている。図22を参照するに、薬剤投与装置1000のハウジングに物理的に組み込まれるセンサポート101を含む薬剤投与装置1000が配設してある。図22に示されるように、薬剤投与装置1000には随意選択的なディスプレイ装置1010および随意選択的な入力装置1020を含めることもできる。薬剤投与装置1000はまた、注入針1040を含む人体装着ポンプ要素1030に接続するように図示してある。
【0255】
一部実施形態では、本開示におけるセンサポート101は使い捨て式人体装着薬剤投与装置に物理的に組み込まれる。図23を参照するに、薬剤投与装置2000のハウジングに物理的に組み込まれるセンサポート101を含む薬剤投与装置2000が配設してある。図23に示されるように、薬剤投与装置2000には随意選択的なディスプレイ装置2010と随意選択的な入力装置2020を含めることもできる。薬剤投与装置2000は、注入針2030を含む使い捨て型の人体装着薬剤投与装置として構成される。
【0256】
例えば一体化システム等の薬剤投与装置および/またはシステムに関するさらなる情報は、2006年10月5日出願の「Method and System for Providing Integrated Medication Infusion and Analyte Monitoring System」と題する米国特許出願公開第2006/0224141号明細書、2004年12月16日出願の「Glucose Measuring Module and Insulin Pump Combination」と題する米国特許出願公開第2004/0254434号明細書に提供されており、それらの開示はそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載するセンサポートを含むアナライト計を配設することのできる薬剤投与装置は、例えば針やシリンジやポンプやカテーテルや吸入器や経皮パッチあるいはそれらの組み合わせを含む。一部実施形態では、薬剤投与装置あるいはシステムはアナライト計のハウジング内に組み込まれたペン型注入装置等の薬剤投与注入ペンの形とすることができる。さらなる情報は、米国特許第5,536,249号明細書と5,925,021号明細書に提供されており、各開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0257】
薬剤投与システムは、処方された薬剤投与量に基づきインシュリン等の薬剤の投与量を患者に注射するのに用いることができ、アナライト計から受け取った投与情報でもって自動的に更新することができる。別の実施形態では、薬剤投与システムの薬剤投与には例えばアナライト計のハウジングに結合した随意選択的な入力装置を介して行なわれる手動の投与量変更入力を含めることができる。薬剤投与システムに関連する薬剤投与量情報は、アナライト計のハウジング上に配置された随意選択的なディスプレイ装置に表示することができる。
【0258】
アナライト検出システム
本明細書に記載するアナライト計100は、1つ以上のアナライト検出システムの構成要素とすることができる。例えば、本開示におけるアナライト検出システムには、当分野で知られている1つ以上のサンプル取得および/または試験要素に加え、本明細書に記載するアナライト計100を含めることができる。一実施形態では、本開示におけるアナライト検出システムは、アナライトセンサ、例えば本明細書に記載するアナライトセンサ200やアナライトセンサ300とランセットを含む。一部実施形態では、アナライトセンサ200とアナライトセンサ300は試験片の形をとる。
【0259】
一部実施形態では、試験帯片の形のランセットやランセットセンサ200あるいはアナライトセンサ300をアナライト計100のハウジングに組み込む。特定の実施形態では、複数のアナライトセンサおよび複数のランセットをアナライト計100のハウジングに組み込む。別の実施形態では、ランセットと試験片はアナライト計のハウジングには組み込まれてないが、その代りに別個の構成要素としてシステム内に含まれる。
【0260】
試験片をアナライト計100のハウジング内に組み込む場合、ハウジングはシステムの作動時に使用する試験片を収容する1つ以上のカートリッジあるいはマガジンを保持する構成とすることができる。同様に、ランセットはアナライト計100のハウジング内に組み込む場合、このハウジングはシステムの作動時に使用するランセットを収容する1つ以上のカートリッジあるいはマガジンを保持する構成とすることができる。
【0261】
本明細書に記載したアナライト計を組み込んだ追加のシステムは、本開示を読むときに当業者には即明らかとなろう。
【0262】
アナライト
様々なアナライトを検出し、開示するアナライトセンサとアナライト計を用いて定量化することができる。特定することのできるアナライトには、例えばアセチルコリン、アミラーゼ、ビリルビン、コレステロール、絨毛ゴナドトロピン、クレアチンキナーゼ(例えば、CK−MB)、クレアチン、DNA、フルクトサミン、ブドウ糖、グルタミン、成長ホルモン、ホルモン類、ケトン類(例えば、ケトン体)、乳酸塩、酸素、過酸化物、前立腺特異抗原、プロトロンビン、RNA、甲状腺刺激ホルモン、トロポニンを含めることができる。例えば抗生物質(例えば、ゲンタマイシンやバンコマイシン等)、ジギトキシン、ジゴキシン、濫用薬物、テオフィリン、ワルファリン等の薬物濃度もまた、特定することができる。DNAおよび/またはRNAの濃度を特定するのに適したアッセイは、米国特許第6,281,006号明細書や米国特許第6,638,716号明細書に開示されており、これら開示はそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。
【0263】
健康管理システム
本明細書に記載するセンサポートを含むアナライト計や他の装置は、健康管理システムの1つの構成要素として作動させる構成とすることができる。例えば、一実施形態では、本明細書に記載するセンサポートを含むアナライト計や他の装置は、例えば本明細書に記載する通信装置を介して中央データリポジトリと通信する構成とされ、中央データリポジトリは特定ユーザ向けデータをアッセイして特定ユーザ向け治療管理データベース内に保存する構成とされる。本明細書に記載するセンサポートを含むアナライト計や他の装置と中央データリポジトリとの間の通信は、例えばアナライト計や他の装置が無線ネットワークの範囲内にあるときに、ユーザが始動させたり、あるいは自動的に行なうことができる。
【0264】
一実施形態では、本明細書に記載するセンサポートを含むアナライト計あるいは他の装置はユーザが使用する複数の装置のうちの1つであり、中央データリポジトリと交信する構成とされる。この実施形態では、中央データリポジトリは複数の装置からの入来データを集積する構成とすることができる。例えば、中央データリポジトリは1つ以上の個人向け携帯情報端末(PDA)や携帯電話やiPhone(R)等から受け取ったデータを統合する構成とすることができる。中央データリポジトリは、サーバおよび/またはコンピュータネットワーク上に配置することができ、また様々なソフトウェアおよび/またはハードウェア構成要素を適宜含めることができる。
【0265】
データは様々な方法、例えばテキストメッセージ送信や電子メールやマイクロブログサービス(例えば、Twitter(TM))やボイスメールや他の任意の適当なメッセージ送信規格を介して装置から送信することができる。送信形式に応じ、データはユーザにより例えば電話番号、テキスト番号、電子メールアドレスやTwitter(TM)アカウント等へ送信することができる。受信データには、管理対象健康状態に応じ様々な健康関連情報を含めることができる。例えば、糖尿病の場合では、中央データリポジトリが受け取ったデータには例えば食事データや運動データやインシュリン投与データや血中ブドウ糖データや血中ケトンデータ等を含めることができる。
【0266】
1つ以上のこれら装置から受け取った特定ユーザ向けデータは、本明細書に記載するセンサポートを含むアナライト計あるいは他の装置から受け取ったデータを併合することができる。一旦データを受け取ると、中央データリポジトリは例えば食事データや運動データやインシュリン投与データや血中ブドウ糖データや血中ケトンデータ等を含むメッセージを解明し、特定ユーザ向け治療管理データベースにしかるべくポピュレートする。
【0267】
特定ユーザ向け治療管理データベースは、それがユーザや健康管理プロバイダや他の適当な団体により閲覧および/または編集に向けアクセス可能となるよう構成することができる。例えば、特定ユーザ向け管理データベースへのアクセスは、ウェブサイト、例えば安全なウェブサイトを介して提供することができる。一実施形態では、特定ユーザ治療管理データベースはサーバ上でホスト処理され、システムはコンピュータから特定ユーザ向け治療管理データベースをホスト処理するサーバに特定ユーザ治療管理データベースへの有線あるいは無線IP接続を介して健康管理プロバイダが特定ユーザ向け治療管理データベースにアクセスできるよう構成される。
【0268】
健康管理システム関連のソフトウェアおよび/またはファームウェア
一実施形態では、本開示は健康管理システムの特定の機能、例えば糖尿病管理システムを促す1つ以上のソフトウェアアプリケーションを提供する。このようなソフトウェアアプリケーションは、例えば、本明細書に記載したアナライト計のメモリ内に常駐させることができる。別の選択肢として、あるいは加えて、この種のソフトウェアは本明細書に記載したように、アナライト計外部に位置するコンピュータやサーバおよび/またはネットワーク上に配置することができる。
【0269】
一実施形態では、このソフトウェアを本明細書に記載するアナライト計のメモリ内に常駐させ、アナライト計を例えばUSB接続を介して外部処理装置に接続したときに、例えば「プラグアンドプレイ」規格を介してデスクトップ型コンピュータやラップトップ型コンピュータ等の外部処理装置上で自動的に起動させる構成とされる。
【0270】
別の実施形態では、この種のソフトウェアをデスクトップ型コンピュータやラップトップ型コンピュータ等の外部処理装置のメモリ内に常駐させ、アナライト計を例えばUSB接続を介して外部処理装置に接続したときに外部処理装置上で自動的に起動させる構成とする。
【0271】
別の実施形態では、この種のソフトウェアを本明細書に記載するアナライト計のメモリ内に常駐させ、アナライト計自体において実行する構成とされる。
【0272】
別の実施形態では、この種のソフトウェアをアナライト計以外の処理装置のメモリ内に常駐させ、処理装置そのものにおいて実行する構成とされる。
【0273】
インスタントメッセージング
この種の1つのソフトウェアアプリケーションは、データ表示と健康管理用のアッセイツールの提供に加え、インスタントメッセージング(IM)機能もまた提供する。
【0274】
例えば、一実施形態では、健康管理ソフトウェア、例えば糖尿病管理ソフトウェアが提供され、これが健康管理ソフトウェアを用いる健康管理プロバイダがユーザの健康に関連するデータ、例えば糖尿病関連データを吟味し、コメントや治療推奨および/またはスケジュール策定情報をユーザがアクセス可能なインタフェースにIMを介して送信できるようにする。このインタフェースは、例えばユーザのパーソナルコンピュータや携帯電子装置や本明細書に先に説明した通信機能を有するアナライト計としうる。
【0275】
一実施形態では、健康管理ソフトウェア、例えば糖尿病管理ソフトウェアが提供され、これが末端ユーザが健康管理ソフトウェアを利用して末端ユーザの健康に関するデータ、例えば糖尿病関連データを吟味し、健康管理プロバイダがアクセス可能なインタフェースに対しIMを介してコメントや質問および/またはアナライト計測結果を送信できるようにする。
【0276】
上記の機能は単一のソフトウェアアプリケーションに組み合わせられ、健康管理プロバイダと末端ユーザが末端ユーザの健康に関連するデータを吟味し、ソフトウェアアプリケーション内に組み込まれたIM機能を介して相互に通信できるようにすることができる。
【0277】
IM機能を一体化され、すなわち「組み込まれた」健康管理ソフトウェアはまた、末端ユーザに、例えばソフトウェア自体あるいはアナライト計や健康管理システムに関連して用いられる他の製品に関する製品サポート情報を提供すべく、末端ユーザと顧客サポート代理者との間で通信できるよう用いることができる。
【0278】
一実施形態では、健康管理ソフトウェアは例えば、製品サポート専門家や健康管理専門家、例えば糖尿病管理専門家や製品販売専門家の中からIM受取人を選択するよう末端ユーザを促す構成とされる。
【0279】
健康管理ソフトウェアのIM機能により用いられる通信モードは、テキスト準拠や音声準拠および/またはビデオ準拠とすることができる。IM通信に対する応答は必ずしも実時間とは限らないことに、留意されたい。
【0280】
IM機能を提供する構成とされたソフトウェアアプリケーションは、アナライト監視装置、例えば本明細書に説明するアナライト計内に格納しかつ/またはそこから実行することができる。別の選択肢として、ソフトウェアアプリケーションはスマートフォン装置やPDAやサーバ装置やラップトップ型あるいはデスクトップ型コンピュータ等の処理装置内に記憶させかつ/またはそこから実行することができる。
【0281】
健康管理ソフトウェア用レポートプラグイン
一実施形態では、本開示は新規レポートの独立型健康管理ソフトウェアアプリケーションへの完全な組み込みを規定するレポートのプラグインアプリケーションを組み込むことのできる独立型健康管理ソフトウェアアプリケーションを提供する。このような健康管理ソフトウェアアプリケーションは、アナライト監視装置、例えば本明細書に説明するアナライト計内に記憶させかつ/またはそこから実行することができる。別の選択肢として、ソフトウェアアプリケーションはスマートフォン装置やPDAやサーバ装置やラップトップ型あるいはデスクトップ型コンピュータ等の処理装置に記憶させかつ/またはそこから実行することができる。
【0282】
レポートのプラグインアプリケーションは、独立型健康管理ソフトウェアアプリケーションの起動時および/またはメニュー操作を介してユーザに利用可能とすることができる。例えば、一実施形態では、健康管理ソフトウェアアプリケーションは所定の「組み込み」レポートでもってユーザに供給される。その後のある時点で、1つ以上の新規に発行されたレポートでもって組み込みレポート群を増強することができる。ユーザには、例えば健康管理ソフトウェアアプリケーションの起動時に表示されるメッセージにより追加のレポートを知らせることができる。
【0283】
一実施形態では、ユーザが新規レポートを受容すると、この新規レポートは独立型健康管理ソフトウェアアプリケーションに完全に組み込まれ、すなわち新規レポートは既存のレポート群に共通する全ての機能を含む。この種の機能には、例えば(A)既存のあるいは新規のダッシュボード内へのレポートの取り込み、(B)他のアプリケーション構成要素、例えばダッシュボード上に表示された他のレポートへのユーザ事象データの中継、(C)他のアプリケーション構成要素、例えばダッシュボード上に表示された他のレポートからのユーザ事象データの受け取り、(D)アプリケーション印刷エンジンを用いたレポートの印刷、(E)ユーザにより可能なレポートのアンインストール、(F)改版方式の実装による複数版の同一レポートのサポートを含めることができる。
【0284】
本明細書において使用する用語「ダッシュボード」は、複数の構成要素報告を含む健康管理ソフトウェアアプリケーションの視覚化構成要素を指すのに用いられる。健康管理ソフトウェアアプリケーションは、異なる組み合わせを有する複数のダッシュボードおよび/または表示されたレポートの構成を提供するよう構成することができる。
【0285】
健康管理ソフトウェアは当該分野では知られており、例えばカルフォニア州AlamedaのAbbot Diabetes Care Inc.社から入手可能なCoPilot(TM)健康管理システムやPrecisionWeb(TM)看護時点データ管理システムを含む。
【0286】
一実施形態では、本開示が提供する健康管理ソフトウェアアプリケーションは糖尿病管理ソフトウェアアプリケーションである。この種のアプリケーションは、糖尿病管理に関する1つ以上のレポート、例えば日誌リストレポート、ブドウ糖食事時間毎レポート、ブドウ糖ラインレポート、ブドウ糖平均レポート、ブドウ糖棒グラフレポート、ブドウ糖円グラフレポート、日誌レポート、実験および試験記録レポート、統計レポート、日常複合視点レポート、週間ポンプレビューレポート、HCPグループアッセイレポートを運用する構成とすることができる。例えば、「www.」に続いて、「abbottdiabetescare.com/static/content/document/ART12542_Rev−A_US_English.pdf」で位置特定されるウェブアドレスにてオンラインで入手可能なCoPilot(TM)健康管理システム第4版ユーザ手引き書を参照されたく、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0287】
健康管理ソフトウェア用のカスタマイズ可能なダッシュボード
一実施形態では、本開示は健康状態、例えば糖尿病の管理用のカスタマイズ可能なダッシュボードを含む独立型の健康管理ソフトウェアアプリケーションを提供する。この種の健康管理ソフトウェアアプリケーションは、アナライト監視装置、例えば本明細書に記載するアナライト計に記憶させかつ/またはそこから実行することができる。別の選択肢として、ソフトウェアアプリケーションは、スマートフォン装置やPDAやサーバ装置やラップトップ型またはデスクトップ型コンピュータ等の処理装置に格納しかつ/またはそこから実行することができる。
【0288】
健康管理ソフトウェアは、ユーザに対し選択対象となるダッシュボード選択肢を提示する「Create Dashboard Wizard(ダッシュボード作成ウィザード)」機能を用い、末端ユーザが新規ダッシュボードを作成し、かつ/または健康管理ソフトウェアの既存のダッシュボードを修正できるよう構成することができる。一実施形態では、健康管理ソフトウェアは、末端ユーザあるいは健康管理プロバイダがダッシュボードに名称を付し、あるいは改名してそれが即識別可能にできるよう構成される。
【0289】
別の実施形態では、健康管理ソフトウェアは、特定のダッシュボード、例えばユーザが構成したダッシュボード内に含まれるレポートがダッシュボード内に含まれるいずれかの個人的なレポートに対する閲覧をユーザが変更した結果として、一斉に動的にリフレッシュされるよう構成される。例えば、ユーザがダッシュボード内に含まれるブドウ食事時間毎レポートについての閲覧期間を変更した場合、健康管理ソフトウェアはダッシュボード内に含まれる1つ以上の追加のレポートのそれぞれがブドウ糖食事時間毎レポート用に選択されるのと同じ期間を用いてリフレッシュされるよう構成することができる。
【0290】
ダッシュボード内のレポートは同じ期間(正確な時系列配置)でもってリフレッシュすることができ、あるいは各追加のレポートが先のあるいは後続の期間(一連の時系列配置)を提示することができる。追加の系列配置関係もまた、可能である。
【0291】
別の実施形態では、健康管理ソフトウェアは、健康管理ソフトウェアおよび/または健康管理プロバイダの他のユーザに対し、例えばインターネット接続を介してユーザがダッシュボードを発行しかつ/または配給できるよう構成される。同様に、健康管理プロバイダはダッシュボードを展開し、このダッシュボードを1つ以上のユーザ(例えば、ダッシュボードを彼/彼女の患者に配給する主看護施与者)に配給しうる。
【0292】
一実施形態では、健康管理ソフトウェアはアプリケーションの起動時に更新について自動的に点検するよう構成される。別の選択肢として、あるいは加えて、この種の点検をユーザにより開始させることができる。更新には、例えば健康管理ソフトウェアの製造業者やその取引先や健康管理プロバイダが展開する新規ダッシュボードを含めることができる。
【0293】
糖尿病管理計器およびアプリケーションソフトウェアのための食事摂取リマインダ
一実施形態では、本開示は食事の摂取量データ入力用のリマインダアルゴリズムを含む糖尿病管理ソフトウェアアプリケーションを提供する。
【0294】
この種の一実施形態では、アルゴリズムは、ユーザに対し例えばアナライト計や携帯処理装置(例えば、スマートフォンやiPhone(R)やラップトップやPDA)および/またはコンピュータ上で食事摂取データを入力させるリマインダの提示に帰結する。食事摂取データには、例えば食事摂取時間や料理成分組成や料理成分定量化(例えば、グラム単位の炭水化物)を含めることができる。
【0295】
アルゴリズムは、(a)ユーザによりかつ/またはHCPにより確立されたデータ入力頻度と食事内容とを含む「リマインダプロファイル」と、(b)データ入力回数と、一日のうちにかつ所定の期間内に既に入力された入力ごとの食事成分と、(c)一日あるいは期間のリマインダに合わせ消費する食事のタイプに関する推奨のうちの1つ以上に基づき、リマインダを提示することができる。
【0296】
一実施形態では、リマインダアルゴリズムは、ユーザが作成し、ユーザあるいはHCPが構成したリマインダプロファイルと比較対照された食事摂取データ入力履歴のアッセイに基づき、ユーザにリマインダを提供する構成とされる。
【0297】
アルゴリズムは、全データ集合を何日有するか、部分的すなわち一部欠落データを何日有するか、データを何日全く有していないかを示す、ユーザが作成したデータ入力から要約結果を生成することができる。加えて、アルゴリズムは毎日の食事成分に関連するデータを生成し、規定時間間隔で(例えば、当月の1週間ごとに)累積的な要約を生成することができる。
【0298】
リマインダプロファイルは、ユーザあるいは医師や臨床専門医や看護士等の有資格健康管理プロバイダにより構成することができる。
【0299】
一実施形態では、アルゴリズムがアナライト計、例えばブドウ糖計上で実行する構成とされている場合、アナライト計は(a)計器のユーザインタフェースを用いて健康管理プロバイダにより直接に、または(b)アナライト計とのインタフェースをとるデータ管理システムを介するか、または(c)別の携帯処理装置を介するかのいずれかにより、リマインダプロファイルを用いて構成することができる。
【0300】
リマインダアルゴリズムは、何回の食事摂取入力を行なったかや、どの程度のスケジュールとリマインダプロファイルを完了したかに関し、何時でもユーザにフィードバックを提供する構成とすることができる。
【0301】
上記のリマインダアルゴリズムは食事摂取データ入力リマインダの関連において説明したが、追加のアルゴリズムならびに関連するリマインダを本明細書に記載するアナライト計および/または健康管理システム、例えばアナライト計測値リマインダあるいは他の治療リマインダと共に使用するよう構成できることに留意されたい。
【0302】
シミュレーションに基づくアナライトモニタタイプの推奨
一部実施形態では、本開示は、シミュレーションデータに基づき複数のアナライトモニタおよび/またはシステムの中からアナライトモニタおよび/またはシステムをユーザに合わせ選択する方法を提供する。CGM、GoDおよびSMBGアナライト監視装置および/またはシステムは、本明細書において先に、かつ参照により本明細書に取り込まれた材料にて説明してある。一実施形態では、本開示は、CGM装置および/またはシステムとGoD装置および/またはシステムおよびSMBG装置および/またはシステムの中からブドウ糖監視装置および/またはシステムを選択する方法を提供する。本方法は、特定のユーザに合わせ記録された複数の食事および/または修正事象を考慮した各装置および/またはシステム用のシミュレーションの実行を含む。本方法は、特定の装置および/またはシステムに利用可能なこれら事象に関連してブドウ糖履歴や食事情報やインシュリン投与情報を用い、その特定の装置および/またはシステム向けにそのユーザ特有の最適パラメータを算出する。
【0303】
例えば、一実施形態では、SMBG装置および/またはシステムのためのシミュレーションは、食事のボーラス事象ごとにボーラスがブドウ糖の動向情報ではなく、食事情報とブドウ糖濃度に基づくことが前提となる。一実施形態では、GoD装置および/またはシステム用のシミュレーションは、動向情報をボーラス算出にも考慮する点を除き、SMBG装置および/またはシステム用のそれと類似の情報を含む。一実施形態では、CGM装置および/またはシステムについてのシミュレーションは、ブドウ糖計測値が高低の閾値を超えるときは常にブドウ糖濃度と動向情報とに基づき修正ボーラスを行なうことが前提となる。別の選択肢として、もしくは加えて、CGMシミュレーションは高低の推定閾値に基づく修正のきっかけとなるよう考慮することができる。シミュレーション結果に基づく尺度は、容認可能なブドウ糖制御の指示を提供するのに用いることができる。特定の患者および/またはユーザ向けの適切な装置を特定すべく、本方法は健康管理専門家が利用することができる。
【0304】
前述の内容は、単に本発明原理を例示するに過ぎない。本明細書に明示的に記載あるいは図示していないものの、本発明の原理を具現し、その趣旨ならびに範囲内に含まれる様々な構成を当業者は案出することができよう。さらに、本明細書に引用する全ての実例や条件を示す文言は、原則的には発明者によって技術の促進に貢献した本発明の原理および概念を読者が理解するのを助けることを意図するものであり、この種の特別に引用された実例や条件に限定されることなく解釈されるべきである。さらに、原理や態様や本発明の態様と加えてその具体例を具陳する本明細書の全ての説明は、その構造的かつ機能的な均等物の両方を包含するよう意図するものである。加えて、この種の均等物は、現在知られている均等物と将来開発される均等物の両方、すなわち構造の如何によらず同じ機能を果すよう開発されるあらゆる要素を含むことを意図するものである。本発明の範囲はそれ故、本明細書に示し説明した例示態様に限定されるよう意図するものではない。むしろ、本発明の範囲ならびに趣旨は添付の特許請求の範囲により具現化される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサポートであって、
センサポートハウジングと、
センサポートハウジング内に配置された複数のセンサポート接点とを備え、センサポートが対向電極構成を有する第1のアナライトセンサと共面電極構成を有する第2のアナライトセンサとを受容する構成とされた、センサポート。
【請求項2】
第1のアナライトセンサがブドウ糖センサであり、第2のアナライトセンサがケトンセンサである、請求項1に記載のセンサポート。
【請求項3】
第1と第2のアナライトセンサが、ブドウ糖センサである、請求項1に記載のセンサポート。
【請求項4】
通信装置をさらに備える、請求項1に記載のセンサポート。
【請求項5】
通信装置が、センサポートとセンサポート外部の装置および/またはネットワークとの間に双方向通信を提供する構成とされた、請求項4に記載のセンサポート。
【請求項6】
通信装置が、センサポートとセンサポート外部のネットワークとの間に双方向通信を提供する構成とされた、請求項4に記載のセンサポート。
【請求項7】
ネットワークが、コンピュータネットワークである、請求項6に記載のセンサポート。
【請求項8】
通信装置が、ユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタを備える、請求項4に記載のセンサポート。
【請求項9】
通信装置が、センサポートと外部装置および/またはネットワークとの間に無線通信を提供する構成とされた、請求項4に記載のセンサポート。
【請求項10】
通信装置が、無線周波(RF)プロトコルと赤外線(IR)プロトコルから選択される無線通信プロトコルを用いる、請求項9に記載のセンサポート。
【請求項11】
通信装置がセンサポートと外部装置との間に無線通信を提供するように構成され、外部装置が無線周波識別(RFID)タグを備え、通信装置が無線周波識別(RFID)タグと通信するRF無線通信プロトコルを用いる、請求項9に記載のセンサポート。
【請求項12】
通信装置が、ZigBee(R)とWiFi(R)とBluetooth(R)と符号分割多元接続(CDMA)とGlobal System for Mobile communications(GSM)から選択される無線通信プロトコルを用いる、請求項9に記載のセンサポート。
【請求項13】
通信装置が、センサポートと外部装置との間に無線通信を提供する構成とされた、請求項4に記載のセンサポート。
【請求項14】
外部装置が、薬剤投与装置または移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサである、請求項13に記載のセンサポート。
【請求項15】
外部装置が、インシュリンポンプである、請求項13に記載のセンサポート。
【請求項16】
センサポートが、異なる幅を有するアナライトセンサを受容する構成とされた、請求項1に記載のセンサポート。
【請求項17】
センサポートが、側壁とアナライトセンサの挿入期間中に側壁に対しアナライトセンサを位置決めする構成とされた付勢機構とを含む、請求項16に記載のセンサポート。
【請求項18】
第1のアナライトセンサが、第2のアナライトセンサを上回る幅を有する、請求項16に記載のセンサポート。
【請求項19】
第1のアナライトセンサが、第2のアナライトセンサを下回る幅を有する、請求項16に記載のセンサポート。
【請求項20】
センサポートが、これに摺動可能に係合するアナライトセンサ排出装置を備える、請求項1に記載のセンサポート。
【請求項21】
センサポートが、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点とを備える、請求項1に記載のセンサポート。
【請求項22】
センサポートが、少なくとも7個の異なるセンサポート接点を備える、請求項21に記載のセンサポート。
【請求項23】
センサポートが、少なくとも9個の異なるセンサポート接点を備える、請求項22に記載のセンサポート。
【請求項24】
センサポートが、これに係合する上部と底部とを備える、請求項21に記載のセンサポート。
【請求項25】
少なくとも4個のセンサポート接点のうち1個をセンサポートの上部に取り付け、少なくとも4個のセンサポート接点のうち3個をセンサポートの底部に取り付けた、請求項24に記載のセンサポート。
【請求項26】
少なくとも3個のセンサポート接点をセンサポートの上部に取り付けた、請求項24に記載のセンサポート。
【請求項27】
センサポートが、センサポート上部からセンサポート内部に延在する保護突起を備える、請求項24に記載のセンサポート。
【請求項28】
センサポートであって、
センサポートハウジングと、
センサポートハウジング内に配置された複数のセンサポート接点とを備え、センサポートが第1の幅を有する第1のアナライトセンサと第2の幅を有する第2のアナライトセンサとを受容する構成とされ、第1と第2の幅が異なる、センサポート。
【請求項29】
センサポートが、側壁とアナライトセンサの挿入期間中に側壁に対しアナライトセンサを位置決めする構成とされた付勢機構とを含む、請求項28に記載のセンサポート。
【請求項30】
第1のアナライトセンサが、第2のアナライトセンサを上回る幅を有する、請求項28に記載のセンサポート。
【請求項31】
第1のアナライトセンサが、第2のアナライトセンサを下回る幅を有する、請求項28に記載のセンサポート。
【請求項32】
アナライト計であって、
アナライト計ハウジングと、
アナライト計ハウジングに結合したセンサポートで、センサポートハウジングとこのセンサポートハウジング内に配置された複数のセンサポート接点とを含み、対向電極構成を有する第1のアナライトセンサと共面電極構成を有する第2のアナライトセンサとを受容する構成とされたセンサポートと、
アナライト計ハウジングに結合した処理装置で、第1と第2のアナライトセンサからサンプルのアナライト濃度を示す1つ以上の信号を受信し、それによってサンプルのアナライト濃度を特定する構成とされた処理装置とを備える、アナライト計。
【請求項33】
第1のアナライトセンサがブドウ糖センサであり、第2のアナライトセンサがケトンセンサである、請求項32に記載のアナライト計。
【請求項34】
第1と第2のアナライトセンサが、共にブドウ糖センサである、請求項32に記載のアナライト計。
【請求項35】
通信装置をさらに備える、請求項32に記載のアナライト計。
【請求項36】
通信装置が、アナライト計とアナライト計外部の装置および/またはネットワークとの間に双方向通信を提供する構成とされた、請求項35に記載のアナライト計。
【請求項37】
通信装置が、アナライト計とアナライト計外部のネットワークとの間に双方向通信を提供する構成とされた、請求項35に記載のアナライト計。
【請求項38】
ネットワークが、コンピュータネットワークである、請求項37に記載のアナライト計。
【請求項39】
通信装置が、ユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタを備える、請求項35に記載のアナライト計。
【請求項40】
通信装置が、アナライト計と外部装置および/またはネットワークとの間に無線通信を提供する構成とされた、請求項35に記載のアナライト計。
【請求項41】
通信装置が、無線周波(RF)プロトコルと赤外線(IR)プロトコルから選択される無線通信プロトコルを用いる、請求項40に記載のアナライト計。
【請求項42】
通信装置が、アナライト計と外部装置の間に無線通信を提供する構成とされ、外部装置が無線周波識別(RFID)タグを含み、通信装置がRF無線通信プロトコルを用いて無線周波識別(RFID)タグと通信する構成とされた、請求項40に記載のアナライト計。
【請求項43】
通信装置が、ZigBee(R)とWiFi(R)とBluetooth(R)と符号分割多元接続(CDMA)とGlobal System for Mobile communications(GSM)から選択される無線通信プロトコルを用いる、請求項40に記載のアナライト計。
【請求項44】
通信装置が、アナライト計と外部装置との間に無線通信を提供する構成とされた、請求項35に記載のアナライト計。
【請求項45】
外部装置が、薬剤投与装置または移植されあるいは一部移植されたアナライトセンサである、請求項44に記載のアナライト計。
【請求項46】
外部装置が、インシュリンポンプである、請求項44に記載のアナライト計。
【請求項47】
処理装置と通信可能にあるディスプレイ装置をさらに備える、請求項32に記載のアナライト計。
【請求項48】
ディスプレイ装置が、タッチスクリーンを備える、請求項47に記載のアナライト計。
【請求項49】
ディスプレイ装置が、液晶ディスプレイ(LCD)を備える、請求項47に記載のアナライト計。
【請求項50】
センサポートが、異なる幅を有するアナライトセンサを受容する構成とされた、請求項32に記載のアナライト計。
【請求項51】
センサポートが、側壁とアナライトセンサの挿入期間中に側壁に対しアナライトセンサを位置決めする構成とされた付勢機構とを含む、請求項50に記載のアナライト計。
【請求項52】
第1のアナライトセンサが、第2のアナライトセンサを上回る幅を有する、請求項50に記載のアナライト計。
【請求項53】
第1のアナライトセンサが、第2のアナライトセンサを下回る幅を有する、請求項50に記載のアナライト計。
【請求項54】
センサポートが、これに摺動可能に係合するアナライトセンサ排出装置を備える、請求項32に記載のアナライト計。
【請求項55】
センサポートが、第1のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第1のアナライトセンサに接触する構成した少なくとも4個のセンサポート接点と、第2のアナライトセンサのセンサポートへの挿入時に第2のアナライトセンサに接触する構成とされた少なくとも3個のセンサポート接点とを備える、請求項32に記載のアナライト計。
【請求項56】
センサポートが、少なくとも7個の異なるセンサポート接点を備える、請求項55に記載のアナライト計。
【請求項57】
センサポートが、少なくとも9個の異なるセンサポート接点を備える、請求項56に記載のアナライト計。
【請求項58】
センサポートが、これに係合する上部と底部とを備える、請求項55に記載のアナライト計。
【請求項59】
少なくとも4個のセンサポート接点のうちの1個をセンサポートの上部に取り付け、少なくとも4個のセンサポート接点のうち3個をセンサポートの底部に取り付けた、請求項58に記載のアナライト計。
【請求項60】
少なくとも3個のセンサポート接点をセンサポートの上部に取り付けた、請求項58に記載のアナライト計。
【請求項61】
センサポートが、センサポート上部からセンサポート内部に延在する保護突起を備える、請求項58に記載のアナライト計。
【請求項62】
アナライト計であって、
アナライト計ハウジングと、
アナライト計ハウジングに結合したセンサポートで、センサポートハウジングとセンサポートハウジング内に配置された複数のセンサポート接点とを備え、第1の幅を有する第1のアナライトセンサと第2の幅を有する第2のアナライトセンサとを受容する構成とされ、第1と第2の幅が異なるセンサポートと、
アナライト計ハウジングに結合した処理装置で、第1および第2のアナライトセンサからサンプルのアナライト濃度を表わす1つ以上の信号を受信し、それによってサンプルのアナライト濃度を特定する構成とされた処理装置とを備える、アナライト計。
【請求項63】
センサポートが、側壁とアナライトセンサの挿入期間中にアナライトセンサを側壁に対し位置決めする構成とされた付勢機構とを備える、請求項62に記載のアナライト計。
【請求項64】
第1のアナライトセンサが、第2のアナライトセンサを上回る幅を有する、請求項62に記載のアナライト計。
【請求項65】
第1のアナライトセンサが、第2のアナライトセンサを下回る幅を有する、請求項62に記載のアナライト計。
【請求項66】
医療装置であって、
医療装置ハウジングと、
医療装置ハウジングに結合したセンサポートで、センサポートハウジングとセンサポートハウジング内に配置された複数のセンサポート接点とを含むセンサポートとを備え、センサポートが対向電極構成を有する第1のアナライトセンサと共面電極構成を有する第2のアナライトセンサとを受容する構成とされた、医療装置。
【請求項67】
医療装置が薬剤投与装置である、請求項66に記載の医療装置。
【請求項68】
薬剤投与装置がインシュリンポンプである、請求項67に記載の医療装置。
【請求項69】
医療装置がアナライト計である、請求項66に記載の医療装置。
【請求項70】
医療装置であって、
医療装置ハウジングと、
医療装置ハウジングに結合したセンサポートで、センサポートハウジングとセンサポートハウジング内に配置された複数のセンサポート接点とを備え、センサポートが第1の幅を有する第1のアナライトセンサと第2の幅を有する第2のアナライトセンサとを受容する構成とされ、第1と第2の幅が異なる、医療装置。
【請求項71】
センサポートが、側壁とアナライトセンサの挿入期間中に側壁に対しアナライトセンサを位置決めする構成とされた付勢機構とを備える、請求項70に記載の医療装置。
【請求項72】
第1のアナライトセンサが、第2のアナライトセンサを上回る幅を有する、請求項70に記載の医療装置。
【請求項73】
第1のアナライトセンサが、第2のアナライトセンサを下回る幅を有する、請求項70に記載の医療装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図14E】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21A】
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【図21B】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2013−518288(P2013−518288A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551264(P2012−551264)
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【国際出願番号】PCT/US2011/022581
【国際公開番号】WO2011/094315
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(500211047)アボット ダイアベティス ケア インコーポレイテッド (43)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT DIABETES CARE INC.
【Fターム(参考)】