説明

決済システム

【課題】
デジタル放送で放送された番組における決済システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
放送受信端末と加盟店サーバと決済サーバとを有する決済システムであって、放送受信端末は、加盟店サーバと決済サーバとの間でセキュアな通信が可能であり、視聴者が選択した商品についての購入指示情報を加盟店サーバに送る購入指示処理部と、決済情報の暗号化を行うアプリケーションを起動するための制御指示を加盟店サーバから受け取り、それをICチップに送ることで、暗号化決済情報をICチップに生成させる決済情報処理部と、暗号化決済情報を決済サーバに送ることでクレジットカード決済の認証処理を行わせ、その認証結果を決済サーバから受け取る決済サーバ処理部と、正常な認証結果を加盟店サーバに送ることで、商品の購入完了情報を受け取る購入完了処理部と、を備える決済システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は決済システムに関する。さらに詳細には、デジタル放送で放送された番組などにおいて、商品やサービス等の購入を行う際の決済システムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ放送やラジオ放送では、その視聴者(聴取者)に対して商品やサービス(以下、まとめて「商品」とする)を紹介・販売する番組がある。これらの視聴者(聴取者)は、番組で紹介された商品を購入しようと思った場合、所定の電話番号に架電することで商品を購入することが出来る。この際に決済方法としては一般的にクレジットカードが採用されており、クレジットカード番号を伝えることで、決済が行われる。
【0003】
しかしながらこのような従来の方法の場合、クレジットカード番号を電話のオペレータに伝える必要があるため、クレジットカード番号をオペレータに知られてしまうというリスクが否めない。また視聴している番組とは別に、電話を架けるといった異なる作業が必要になってしまう。
【0004】
そこで下記特許文献1には、磁気カードの情報を読み取り可能な補助装置がテレビ受像器と通信を行うことで、決済を行うことが出来る発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−109441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の補助装置を用いることによって、オペレータを介さずに、すなわちオペレータにクレジットカード番号などを知られずに決済を行うことが出来るものの、セキュリティが考慮されていないので、補助装置とテレビ受像器との間の通信が悪意の第三者に傍受されてしまう可能性が否定できない。
【0007】
またテレビ受像器で放送している番組の商品を購入しようと思っても、それを放送しているタイミングでのみしか購入することが出来ず、例えば当該番組を録画していた場合には購入することが出来ない。
【0008】
さらに補助装置とテレビ受像器とが1:1で対応づけられていることから、補助装置が故障等した場合には、別の装置を用いて決済を行うことが出来ず、例えば修理のためのための作業員を呼ぶ、あるいは補助装置の修理にメーカーに送る、といったことをしなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで本発明は上記課題に鑑み、セキュリティ性を考慮した決済システムを発明した。さらに本発明では、録画していた場合にも対応することが出来、またテレビ受像器やラジオ受像器などの放送受信端末との通信を行う、ICチップ読取機能を備えた遠隔操作装置が故障等した場合であっても、異なる遠隔操作装置を使用可能とすることで、決済を行うことが出来る決済システムを発明した。
【0010】
第1の発明は、加盟店サーバと決済サーバと放送受信端末とを有する決済システムであって、前記放送受信端末は、前記加盟店サーバと前記決済サーバとセキュアな通信が可能であり、前記放送受信端末は、前記デジタル放送波で受信した番組情報に含まれる商品情報のうち、視聴者が選択した商品についての購入指示情報を前記加盟店サーバに送る購入指示処理部と、クレジットカード決済に用いる決済情報の暗号化を行うアプリケーションを起動するための制御指示を前記加盟店サーバから受け取り、前記制御指示を前記ICチップに送ることで、前記購入した商品の決済情報を暗号化して暗号化決済情報を前記ICチップに生成させる決済情報処理部と、前記ICチップで生成された暗号化決済情報を前記決済サーバに送ることでクレジットカード決済の認証処理を行わせ、その認証結果を前記決済サーバから受け取る決済サーバ処理部と、前記決済サーバから正常な認証結果を受け取った場合には、その認証結果を前記加盟店サーバに送ることで、前記商品の購入完了情報を前記加盟店サーバから受け取る購入完了処理部と、を備えており、前記加盟店サーバは、前記放送受信端末から受け取った購入指示情報と、前記決済サーバにおける認証結果とに基づいて前記商品の購入処理を行い、前記決済サーバは、前記ICチップで生成した暗号化決済情報を復号化した決済情報に基づいてクレジットカード決済の認証処理を行う、決済システムである。
【0011】
本発明のように構成することで、デジタル放送波を用いた番組における商品の購入の決済処理についてセキュアな通信を行うことが出来るので、セキュリティ性が向上する。また、オペレータにクレジットカード番号を告げなくても良いので、クレジットカード決済を安全に行うことが出来る。
【0012】
上述の発明において、前記番組情報にはさらに放送日時を示すタイムスタンプが含まれており、前記購入指示処理部は、さらに、前記購入指示情報として前記タイムスタンプを含めて前記加盟店サーバに送り、前記加盟店サーバは、前記タイムスタンプを含む購入指示情報を記憶することで番組に対する広告効果を検証する、決済システムのように構成することも出来る。
【0013】
このようにタイムスタンプが含まれ、加盟店サーバにそれが送られることによって、加盟店サーバでタイムスタンプに基づく広告効果の検証が可能となる。すなわち、いつ放送された番組によって購入された商品であるのかを確認することが出来るので,加盟店としてはいつどのような商品を番組で販売すればよいのか、販売戦略を立案することが出来る。
【0014】
また上述の発明において、前記番組情報にはさらに広告情報と広告の有効期限を示すタイムスタンプと放送日時を示すタイムスタンプとが含まれており、前記放送受信端末は、さらに、前記広告情報の閲覧要求を受け付けると、前記広告の有効期限を示すタイムスタンプを確認し、有効期限内であれば、前記放送受信端末で前記広告情報の表示を行う広告期限確認処理部を有しており、前記購入指示処理部は、さらに、前記購入指示情報として前記放送日時を示すタイムスタンプを含めて前記加盟店サーバに送る、決済システムのように構成することも出来る。
【0015】
番組情報にはチラシなどの広告情報を送っても良い。しかしチラシなどの広告は一般的には時限性を有するものである。従って、広告の有効期限が過ぎてしまったり、当該番組情報が録画され、リアルタイムで視聴しない場合には、その広告から商品等の購入をすることが出来なくなってしまう。そこで本発明のように広告の有効期限を確認させ、さらに購入指示情報として放送日時を示すタイムスタンプを含めることで、上述の時限性に関する問題を解消でき、また加盟店としては広告効果の検証も可能となる。例えばリアルタイムでの購入が少なくても、録画による購入があれば十分に広告効果があると判定することも可能となる。
【0016】
上述の発明において、前記放送受信端末はさらに、前記番組情報を録画する録画装置と接続しており、前記録画装置では、前記デジタル放送波における番組情報として、少なくとも番組自体のコンテンツ情報と、前記コンテンツ情報の視聴期限と、前記コンテンツ情報を再生させる視聴鍵を送る加盟店サーバのアドレス情報と、前記コンテンツ情報の番組を識別する番組識別情報とを少なくとも記憶しており、前記放送受信端末は、さらに、前記録画装置に記憶したコンテンツ情報の再生要求を受け付けると、前記録画装置に記憶した前記コンテンツ情報に対応する視聴期限を確認する視聴期限確認処理部を有しており、前記購入指示処理部は、さらに、再生要求を受け付けたコンテンツ情報の視聴期限が経過していれば、前記コンテンツ情報の番組識別情報に対応する視聴鍵の取得依頼を購入指示情報として前記アドレス情報に基づいて前記加盟店サーバに送り、前記放送受信端末は、前記加盟店サーバから受け取った視聴鍵を用いて、前記録画装置に記憶したコンテンツ情報を再生させる、決済システムのように構成することも出来る。
【0017】
デジタル放送波で放送された番組は、データそのものの劣化が生じないので、いつであっても同画質で見ることが出来る。しかしながらずっと録画されたままの場合、一度放送されてしまった番組を再度、レンタルして視聴する、というニーズが低下してしまい、経済的に好ましくない。そこで番組のコンテンツ情報に視聴期限をつけることが考えられる。しかしその場合、視聴期限を過ぎてしまった番組のコンテンツ情報を再生することが出来なくなってしまう。あるいは番組のコンテンツ情報をダウンロードする必要がある。いずれの場合であっても、コンテンツ情報の取得(ダウンロード)が必要となることから、ネットワークに負荷が発生する。そこで本発明のように視聴鍵を送る構成とすることで、上述の経済的課題およびネットワークの負荷の双方の課題を解決することが出来る。
【0018】
上述の発明において、前記放送受信端末ではさらに、少なくとも過去の所定期間内の番組表情報と番組情報における各番組の番組識別情報と番組のコンテンツ情報を送る加盟店サーバのアドレス情報とを記憶しており、前記購入指示処理部は、さらに、前記番組表情報から選択された番組のコンテンツ情報の視聴依頼を前記番組識別情報とともに購入指示情報として前記アドレス情報に基づいて前記加盟店サーバに送り、前記放送受信端末は、さらに、前記加盟店サーバから前記番組のコンテンツ情報を受け取ることで、前記選択された番組のコンテンツ情報を再生させる、決済システムのように構成することも出来る。
【0019】
本発明のように構成することで、録画できなかったコンテンツ情報を加盟店サーバから取得して放送受信端末で再生することが出来る。
【0020】
第2の発明は、デジタル放送波を受信可能な放送受信端末と商品の販売を行う加盟店サーバとクレジットカードの決済処理を行う決済サーバとを有する決済システムにおける放送受信端末であって、前記放送受信端末は、加盟店サーバと決済サーバとの間でセキュアな通信が可能であり、前記デジタル放送波で受信した番組情報に含まれる商品情報のうち、視聴者が選択した商品についての購入指示情報を前記加盟店サーバに送る購入指示処理部と、クレジットカード決済に用いる決済情報の暗号化を行うアプリケーションを起動するための制御指示を前記加盟店サーバから受け取り、前記制御指示を前記ICチップに送ることで、前記購入した商品の決済情報を暗号化して暗号化決済情報を前記ICチップに生成させる決済情報処理部と、前記ICチップで生成された暗号化決済情報を前記決済サーバに送ることでクレジットカード決済の認証処理を行わせ、その認証結果を前記決済サーバから受け取る決済サーバ処理部と、前記決済サーバから正常な認証結果を受け取った場合には、その認証結果を前記加盟店サーバに送ることで、前記商品の購入完了情報を前記加盟店サーバから受け取る購入完了処理部と、を備える決済システムにおける放送受信端末である。
【0021】
本発明のように構成しても、デジタル放送波を用いた番組における商品の購入の決済処理についてセキュアな通信を行うことが出来るので、セキュリティ性が向上した放送受信端末を実現することが出来る。また、オペレータにクレジットカード番号を告げなくても良いので、クレジットカード決済を安全に行うことが出来る。
【0022】
第3の発明は、デジタル放送波を受信可能な放送受信端末と商品の販売を行う加盟店サーバとクレジットカードの決済処理を行う決済サーバとを有する決済システムにおける放送受信端末であって、前記放送受信端末は、加盟店サーバと決済サーバとの間でセキュアな通信が可能であり、前記デジタル放送波で受信した番組情報に含まれる商品情報のうち、視聴者が選択した商品についての購入指示情報を前記加盟店サーバに送る購入指示処理部と、クレジットカード決済に用いる決済情報の暗号化を行うアプリケーションを起動するための制御指示を前記加盟店サーバから受け取り、前記放送受信端末の遠隔操作装置に前記制御指示を送ることで、前記遠隔操作装置に備えられたICチップ読取装置が前記制御指示を前記ICチップに渡し、前記ICチップにおいて、前記購入した商品の決済情報を暗号化して暗号化決済情報を生成させる決済情報処理部と、前記ICチップで生成された暗号化決済情報を前記ICチップ読取装置から受け取り、前記暗号化決済情報を前記決済サーバに送ることでクレジットカード決済の認証処理を行わせ、その認証結果を前記決済サーバから受け取る決済サーバ処理部と、前記決済サーバから正常な認証結果を受け取った場合には、その認証結果を前記加盟店サーバに送ることで、前記商品の購入完了情報を前記加盟店サーバから受け取る購入完了処理部と、を備えており、前記放送受信端末と前記遠隔操作装置との間の通信がセキュアな通信である、決済システムにおける放送受信端末である。
【0023】
放送受信端末には遠隔操作装置が設けられていることが殆どである。そしてそこにICチップ読取装置が備えられる場合がある。そこで本発明のように構成することで、上述の発明と同様に、セキュリティ性を向上させた放送受信端末を実現することが出来る。また、オペレータにクレジットカード番号を告げなくても良いので、クレジットカード決済を安全に行うことが出来る。
【0024】
第4の発明は、デジタル放送波を受信可能な放送受信端末と商品の販売を行う加盟店サーバとクレジットカードの決済処理を行う決済サーバとを有する決済システムにおける放送受信端末であって、前記放送受信端末は、加盟店サーバと決済サーバとの間でセキュアな通信が可能であり、前記デジタル放送波で受信した番組情報に含まれる商品情報のうち、視聴者が選択した商品についての購入指示情報を前記加盟店サーバに送る購入指示処理部と、クレジットカード決済に用いる決済情報の暗号化を行うアプリケーションを起動するための制御指示を前記加盟店サーバから受け取り、前記放送受信端末に備えられたICチップ読取装置が前記制御指示を前記ICチップに渡し、前記ICチップにおいて、前記購入した商品の決済情報を暗号化して暗号化決済情報を生成させる決済情報処理部と、前記ICチップで生成された暗号化決済情報を前記ICチップ読取装置から受け取り、前記暗号化決済情報を前記決済サーバに送ることでクレジットカード決済の認証処理を行わせ、その認証結果を前記決済サーバから受け取る決済サーバ処理部と、前記決済サーバから正常な認証結果を受け取った場合には、その認証結果を前記加盟店サーバに送ることで、前記商品の購入完了情報を前記加盟店サーバから受け取る購入完了処理部と、を備える決済システムにおける放送受信端末である。
【0025】
放送受信端末にICチップ読取装置が設けられる場合がある。そこで本発明のように構成することで、上述の発明と同様に、セキュリティ性を向上させた放送受信端末を実現することが出来る。また、オペレータにクレジットカード番号を告げなくても良いので、クレジットカード決済を安全に行うことが出来る。
【0026】
第5の発明は、デジタル放送波を受信可能な放送受信端末と商品の販売を行う加盟店サーバとクレジットカードの決済処理を行う決済サーバとを有する決済システムにおける放送受信端末であって、前記放送受信端末は、加盟店サーバと決済サーバとの間でセキュアな通信が可能であり、前記デジタル放送波で受信した番組情報に含まれる商品情報のうち、視聴者が選択した商品についての購入指示情報を前記加盟店サーバに送る購入指示処理部と、クレジットカード決済に用いる決済情報の暗号化を行うアプリケーションを起動するための制御指示を前記加盟店サーバから受け取り、前記放送受信端末に備えられた前記ICチップにおいて、前記購入した商品の決済情報を暗号化して暗号化決済情報を生成させる決済情報処理部と、前記ICチップで生成された暗号化決済情報を前記決済サーバに送ることでクレジットカード決済の認証処理を行わせ、その認証結果を前記決済サーバから受け取る決済サーバ処理部と、前記決済サーバから正常な認証結果を受け取った場合には、その認証結果を前記加盟店サーバに送ることで、前記商品の購入完了情報を前記加盟店サーバから受け取る購入完了処理部と、を備える決済システムにおける放送受信端末である。
【0027】
ICカードにICチップが備えられるのではなく、放送受信端末そのものにICチップが備えられる場合もある。そこで本発明のように構成することで、上述の発明と同様に、セキュリティ性を向上させた放送受信端末を実現することが出来る。また、オペレータにクレジットカード番号を告げなくても良いので、クレジットカード決済を安全に行うことが出来る。
【0028】
上述の各発明において、前記デジタル放送波で受信した番組情報に日時情報を示すタイムスタンプが含まれており、前記放送受信端末の決済情報処理部は、前記タイムスタンプを前記ICチップに送ることで、前記ICチップにおいて、前記タイムスタンプをワンタイムパスワードとして用いる暗号化決済情報を生成させる、決済システムにおける放送受信端末のように構成することも出来る。
【0029】
セキュアな通信を行うためは決済情報を暗号化した暗号化決済情報を生成し、それを通信する必要がある。暗号化にはさまざまな方法があるが、共通鍵方式、公開鍵方式のいずれを用いた場合であっても、鍵を事前に記憶させておく必要がある。そこで本発明のようにタイムスタンプを用いることで、鍵のやりとりを行うことなく、処理を実現することが出来る。
【0030】
上述の各発明において、機器識別情報と電子署名とを含む自己証明書情報を前記放送受信端末、前記遠隔操作装置はそれぞれ記憶しており、前記放送受信端末は前記遠隔操作装置を装着可能な登録装置をさらに備えており、前記遠隔操作装置が前記登録装置に装着されたあと、前記遠隔操作装置と前記放送受信端末との間で相互に前記自己証明書情報の検証処理を実行することで、少なくとも放送受信端末に前記遠隔操作装置の機器識別情報または自己証明書情報を登録し、前記放送受信端末は、さらに、前記遠隔操作装置の機器識別情報と前記放送受信端末の機器識別情報とを用いて、前記放送受信端末と前記遠隔操作装置との間の通信を暗号化するための共通鍵を生成し、前記生成した共通鍵を前記遠隔操作装置に送ることで前記放送受信端末と前記遠隔操作装置との間の無線通信を、前記共通鍵を用いてセキュアに行う、決済システムにおける放送受信端末のように構成することも出来る。
【0031】
放送受信端末が遠隔操作装置を用いて操作可能な場合、放送受信端末と遠隔操作装置とは常に対応づけられている必要がある。放送受信端末自体の操作ではなく、決済に関する情報を通信する場合には特に対応づけが必要である。しかし対応付けが行われる場合には、遠隔操作装置が故障してしまうと、遠隔操作装置を介した決済処理が行えなくなってしまう。そこで本発明のように構成することで、任意の遠隔操作装置を用いることが出来、利便性が向上する。
【0032】
上述の各発明において、前記共通鍵には使用回数または使用期限が付加されており、前記使用回数または使用期限を満たさない場合には前記共通鍵を使用不可とする、決済システムにおける放送受信端末のように構成することも出来る。
【0033】
遠隔操作装置と放送受信端末との通信で用いられる共通鍵はずっと使用できるもので合っても良いが、その場合、セキュリティ上の問題が発生する。また、例えば子供による意図しない決済が行われてしまう場合もある。そこで共通鍵の使用には制限を設けることが好ましい。そこで本発明のように構成することで、遠隔操作装置と放送受信端末との間の通信で用いる共通鍵に使用制限を設けることが可能となる。
【0034】
上述の各発明において、前記放送受信端末は、前記遠隔操作装置が前記登録装置に装着されたことを検出すると、前記遠隔操作装置の自己証明書情報を取得することによって、前記取得した自己証明書情報またはその機器識別情報と、前記放送受信端末に登録している前記遠隔操作装置の自己証明書情報またはその機器識別情報と比較することで、登録されている遠隔操作装置かを判定し、登録されている遠隔操作装置と判定した場合、新たな共通鍵を生成して前記遠隔操作装置に送る、決済システムにおける放送受信端末のように構成することも出来る。
【0035】
共通鍵に使用制限を設けた場合、共通鍵の更新は本発明のように構成することで行える。
【発明の効果】
【0036】
本発明の決済システムを用いることによって、ICカードは、ICチップ読取機能を備えた遠隔操作装置、放送受信端末を介して、加盟店サーバや決済サーバとの間で、決済に関する情報をセキュアに送受信することが出来るので、第三者による不正な通信傍受が行われたとしても、情報漏洩のリスクを減らすことが可能となる。
【0037】
また従来の決済システムでは、放送されている番組を視聴していなければ商品の購入が行えなかったが、本発明の決済システムを用いることで、番組が録画されている場合であっても、商品の購入が可能となり、また商品を販売する側の加盟店も、いつの番組で放送した商品であるかを管理することが出来る。従って、いつどこで放送した番組かを特定することが出来るので、商品販売の番組を放送するにあたっての参考とすることが出来る。
【0038】
さらに特許文献1のような補助装置を用いた場合には、ICカードの読み取り機能を備えた遠隔操作装置はテレビ受像器と1:1で対応づけられていることから、当該遠隔操作装置が故障した場合には、遠隔操作装置を用いた決済を行うことが出来なくなる。しかし本発明の決済システムでは、ICチップの読み取り機能を備えた遠隔操作装置とテレビ受像器のような放送受信端末との対応関係を変更することが出来るので、異なる遠隔操作装置を用いて決済することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の決済システムの全体の概念を模式的に示す概念図である。
【図2】本発明の決済システムの処理機能の概念を模式的に示す概念図である。
【図3】放送受信端末、サーバのハードウェア構成の一例を模式的に示す概念図である。
【図4】本発明の決済システムによる処理プロセスを模式的に示すフローチャートである。
【図5】商品を選択・購入する際のテレビ受像器の表示状態の一例を示す図である。
【図6】支払手段を選択する際のテレビ受像器の表示状態の一例を示す図である。
【図7】ICカードをかざすことを促す際のテレビ受像器の表示状態の一例を示す図である。
【図8】決済を行うことを確認する際のテレビ受像器の表示状態の一例を示す図である。
【図9】購入が完了したことを示す際のテレビ受像器の表示状態の一例を示す図である。
【図10】購入完了後の通常のテレビ受像器の表示状態の一例を示す図である。
【図11】実施例2の決済システムの全体の概念を模式的に示す概念図である。
【図12】実施例2の決済システムにおける放送受信端末の処理機能の概念を模式的に示す概念図である。
【図13】実施例3の決済システムの全体の概念を模式的に示す概念図である。
【図14】実施例3の決済システムにおける放送受信端末の処理機能の概念を模式的に示す概念図である。
【図15】実施例4の決済システムにおける放送受信端末の処理機能の概念を模式的に示す概念図である。
【図16】実施例5の決済システムにおける視聴鍵の処理の概念を模式的に示す概念図である。
【図17】実施例5の決済システムにおける放送受信端末の処理機能の概念を模式的に示す概念図である。
【図18】実施例6の決済システムにおける番組コンテンツの視聴処理の概念を模式的に示す概念図である。
【図19】実施例7の決済システムにおける放送受信端末と遠隔操作装置との全体的な処理の概念を模式的に示す概念図である。
【図20】実施例7の決済システムにおけるテレビ受像器に遠隔操作装置を登録する場合の処理のシーケンス図である。
【図21】実施例7の決済システムにおける共通鍵の生成プロセスを模式的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本発明の決済システム1の全体の概念図を図1に示す。本発明の決済システム1は、テレビ放送、ラジオ放送などのデジタル放送波で放送されている番組情報を、テレビ受像器、ラジオ受信機などの放送受信端末2で受信し、その番組で紹介されている商品を購入する。また放送受信端末2はインターネットなどの通信網(ネットワーク)を介して、当該商品を販売している加盟店サーバ5、決済サーバ6と情報の送受信が可能である。この通信は、例えばSSLなどの暗号化されたセキュアな通信で行われる。従って、図示および説明がなくても、放送受信端末2と加盟店サーバ5、決済サーバ6には、それぞれSSLなどで通信を行う暗号化通信手段(図示せず)を備えており、そこを介して通信が行われる。
【0041】
デジタル放送波で放送される番組情報には、番組自体のコンテンツ情報のほか、後述する商品情報(商品名、金額など)、番組を識別する番組識別情報、加盟店サーバ5や決済サーバ6のアドレス情報、放送した日時を示すタイムスタンプ、支払手段などの任意の付随情報が含まれていることが好ましい。すなわちデジタル放送波で放送されるデータの全体が番組情報であり、コンテンツ情報とは番組情報のうち番組そのもののデータ、例えばニュース番組であればそれそのものを示している。従って、放送受信端末2がテレビ受像器の場合、通常の画面では、図10のようにコンテンツ情報(番組そのものの)が画面に表示されている。また付随情報とは当該コンテンツ情報に付随した情報であって、番組情報におけるコンテンツ情報以外の情報が含まれる。例えばデータ放送で用いる情報などが該当する。また画面そのものに表示されていなくても、ネットワークを介した通信に用いる情報なども含まれる。
【0042】
放送受信端末2は、クレジットカード、デビットカードなどの決済用のICカード4のICチップ41に記憶された情報を読み取り可能なICチップ読取機能を備えるICチップ読取装置3と有線または無線により通信が可能である。ICチップ読取装置3は、放送受信端末2がテレビ受像器の場合にはテレビ用の遠隔操作装置(リモコン)であっても良い。この際にテレビ受像器と遠隔操作装置との間の無線通信としては赤外線通信(IrDAなど)、ブルートゥース(2.4GHz帯の電波を使用した無線通信)などの近距離無線通信などがあるが、それらに限定されない。またICチップ読取装置3は放送受信端末2と一体的に構成されていても良いし、分離されていても良い。さらに遠隔操作装置と放送受信端末2との間の通信を行う各通信装置は、放送受信端末2自体の操作(たとえばテレビ受像器のチャンネルを選択する、音量を選択するなどの操作)を行う通信装置と、本発明の決済システム1に関する情報(例えば後述する暗号化決済情報)の処理を行う通信装置とが異なる装置であっても良いし、同一の装置であっても良い。
【0043】
さらに放送受信端末2としては、テレビ受像器、ラジオ受信機のほかにも、デジタル放送波を受信可能な装置であれば如何なる装置でもよく、例えばデジタル放送波を受信可能なコンピュータ端末、携帯端末(携帯電話機、PHS、PDAなども含む)、ゲーム機などであっても良い。
【0044】
加盟店サーバ5は、商品を販売する企業が利用するサーバであって、ネットワークを介して放送受信端末2から購入指示の情報を受け取ると、それに対応する決済用アプリケーションソフトウェアの起動を行わせる。すなわちICチップ41に記憶されている決済用アプリケーションソフトウェアを起動させるためのコマンド(制御指示)を送る。また、ネットワークを介して放送受信端末2から決済サーバ6における認証結果を受け取ると、商品の販売完了の処理を行う。処理の詳細は後述する。なお後述のように、購入指示の情報には放送日時などのタイムスタンプの情報が含まれていることから、いつ放送した番組に対する商品の購入であるかを加盟店サーバ5が記録することが出来る。従って、そのタイムスタンプの記録に基づいて統計処理を行うことで、広告の効率性などを検証することが出来る。
【0045】
決済サーバ6は、例えばクレジットカード会社などのICカード4による決済方法を提供する企業が利用するサーバであって、ネットワークを介して放送受信端末2から暗号化された決済情報(暗号化決済情報)を受け取ると、当該決済が可能かどうかを認証し、ネットワークを介して放送受信端末2に当該認証結果を返す。なお処理の詳細は後述する。
【0046】
ICカード4は、例えばクレジットカード、デビットカードなどの決済用のICカード4であって、当該ICカード4のICチップ41には、当該クレジットカード会社所定の決済用アプリケーションソフトウェアなどが記憶されている。またICチップ41には、クレジットカード番号、有効期限、氏名などの識別情報も記憶されていることが好ましい。そして決済用アプリケーションソフトウェアは、放送受信端末2、ICチップ読取装置3を介して、加盟店サーバ5から受け取ったアプリケーション起動コマンドに基づいて起動され、上述のICチップ41に記憶されている識別情報や、決済金額の情報などのクレジットカード決済に用いる情報(決済情報)を暗号化し、暗号化決済情報を生成する。この暗号化決済情報は、ICチップ読取装置3で読み取られる。
【0047】
決済用アプリケーションソフトウェアで用いる暗号化の方法にはさまざまな方法があり、任意の方法を利用することができる。例えばワンタイムパスワードを用いた場合には、アプリケーションソフトウェアを起動した日時情報、デジタル放送波に含まれるタイムスタンプ(放送日時の情報)など、所定のタイミングの日時情報をキーとして、上述のICチップ41に記憶されている識別情報や決済金額の情報などの決済情報を、決済用アプリケーションソフトウェアにおける所定の暗号化ソフトウェアに基づいて暗号化することで、暗号化決済情報を生成する。
【0048】
このように日時情報をキーとして決済情報を暗号化して暗号化決済情報を生成することで、それがICチップ読取装置3を介して放送受信端末2から決済サーバ6に送られる。ICカード4から決済サーバ6までの処理時間は通常は短い時間であることから、その日時情報に殆ど差がなく、決済サーバ6で暗号化決済情報を復号化する際にも、キーのやりとりを行うことなく、復号することが可能となる。ただし、通信状況などによっては遅延が発生する場合もある。そこで、日時情報と同一の日時情報で復号化せずとも、所定の幅、例えば決済サーバ6で処理を行う日時から前後1分以内、5分以内、60分以内などの幅を設け、それらの日時情報で逐次復号化することで、暗号化決済情報を復号化しても良い。
【0049】
図2に決済システム1における放送受信端末2の処理機能の概念を模式的に示す。放送受信端末2は、購入指示処理部20と決済情報処理部21と決済サーバ処理部22と購入完了処理部23とを有する。
【0050】
購入指示処理部20は、放送受信端末2で選択を受け付けた商品の購入指示を加盟店サーバ5に、ネットワークを介して送る手段である。購入指示としては、選択を受け付けた商品、数量などの商品情報、支払手段(例えば選択されたクレジットカード会社)、当該番組を放送した日時を示すタイムスタンプ、番組識別情報などがある。また購入指示を放送受信端末2から受け取った加盟店サーバ5では、購入指示情報を、当該購入指示を識別する識別情報に対応づけて記憶するとともに、放送受信端末2にICチップ41の決済用アプリケーションソフトウェアの起動のコマンドを送ることとなる。なおこの際に購入指示識別情報をさらに送っても良い。
【0051】
決済情報処理部21は、加盟店サーバ5からネットワークを介して受け取った決済用アプリケーションソフトウェアの起動のコマンドをICチップ読取装置3に送るとともに、決済金額の情報を送る(さらに購入指示識別情報を送っても良い)。
【0052】
決済サーバ処理部22は、ICチップ読取装置3から受け取った暗号化決済情報を、ネットワークを介して決済サーバ6に送り、認証結果を受け取る。ここで認証結果とは、与信(オーソリ)の照会結果、決済が終了したことを示すなどの情報があるが、与信の照会結果のみ、決済が終了したことを示す情報のみであっても良い。
【0053】
購入完了処理部23は、決済サーバ処理部22が決済サーバ6から正常な認証結果を受け取った場合には、その認証結果を、ネットワークを介して加盟店サーバ5に送る。またこの際に、購入指示識別情報を認証結果とともに加盟店サーバ5に渡しても良い。これによって、加盟店サーバ5で認証結果がどの購入指示に対するものか識別可能となるためである。また加盟店サーバ5での処理が完了すると、完了情報を受け取る。
【0054】
本発明における各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。また各サーバについても、その機能が一台で実現されていても良いし、複数台で実現されていても良い。
【0055】
図3(a)に放送受信端末2における上記処理機能を実現するハードウェア構成、図3(b)に加盟店サーバ5、決済サーバ6を実現するサーバのハードウェア構成の一例を模式的に示す。なお放送受信端末2が本来備えているハードウェア構成、例えばテレビ受像器の場合にはテレビ受像器本来のハードウェア構成は図示していない。
【0056】
放送受信端末2は、プログラムの演算処理を実行するCPUなどの演算装置200と、情報を記憶するRAMやハードディスクなどの記憶装置201と、演算装置200の処理結果や記憶装置201に記憶する情報を有線または無線によりICチップ読取装置3との間で通信を行うICチップ用通信装置202と、演算装置200の処理結果や記憶装置201に記憶する情報をインターネットなどのネットワークを介して送受信するサーバ用通信装置204とを少なくとも有している。また放送受信端末2で表示される情報等の選択、入力が可能な入力装置203を備えていても良い。なお放送受信端末2における各装置は、放送受信端末2が本来の機能を発揮するために備えているハードウェア構成と異なる装置としても良いし、同一の装置を共有して利用しても良い。
【0057】
またサーバには、プログラムの演算処理を実行するCPUなどの演算装置100と、情報を記憶するRAMやハードディスクなどの記憶装置101と、演算装置100の処理結果や記憶装置101に記憶する情報をインターネットなどのネットワークを介して送受信する通信装置102とを少なくとも有している。また当該サーバなどには、さらに、ディスプレイなどの表示装置104、キーボードやマウスやテンキーなどの入力装置103を有していても良い。
【0058】
放送受信端末2、サーバ上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュールなど)が演算装置100、200に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置101、201に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置101、201から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置100、200における処理に用いる。
【0059】
なお放送受信端末2、各サーバ上で実現される各処理は、その説明がなくとも上記ハードウェアを用いて行われていることは当然である。例えば放送受信端末2とICチップ読取装置3との間で何らかの情報を送受信する場合には、ICチップ用通信装置202とICチップ読取装置3との間で情報が送受信される。また放送受信端末2と各サーバとの間の通信は、放送受信端末2のサーバ用通信装置204と、各サーバの通信装置102との間で通信に係る処理が行われ、この際に、上述のSSLなどの暗号化通信手段(図示せず)を用いて、暗号化されたセキュアな通信が行われている。
【実施例1】
【0060】
次に本発明の決済システム1において、放送受信端末2がテレビ受像器であり、ICチップ読取装置3がテレビ受像器の遠隔操作装置に備えられている場合について、処理プロセスを説明する。
【0061】
所定の放送局からは、デジタル放送波による番組が放送されており、そのデジタル放送波の番組情報には番組自体のコンテンツ情報のほか、番組識別情報、商品名や金額を示す商品情報、当該商品を購入する場合にテレビ受像器がアクセスする加盟店サーバ5のアクセス先を示すアドレス情報、放送日時を示すタイムスタンプ、支払に用いることが可能な支払手段の情報(クレジットカード会社名、決済サーバ6のアクセス先を示すアドレス情報)などの付随情報が含まれている。
【0062】
これらのデジタル放送波の番組情報をテレビ受像器で受信すると、テレビ受像器は、番組自体のコンテンツ情報を通常どおりその画面で表示するとともに、商品情報、アドレス情報、タイムスタンプ、支払手段の情報などの付随情報を記憶装置201に一時記憶する(S100)。この状態のテレビ受像器の表示状態の一例が図5である。
【0063】
視聴者はテレビ受像器で所定の操作を行うことにより、番組で紹介されている商品を購入することを選択する。例えば視聴者が遠隔操作装置で所定の操作を行うことにより、購入したい商品、数量を選択することで、遠隔操作装置からテレビ受像器に無線(例えば赤外線)により、都度、操作した情報が送られ、それをテレビ受像器で受け取ることで、選択が可能となる(S110)。
【0064】
そして購入することを選択すると、テレビ受像器は、記憶装置201に記憶した情報に基づいて商品と個数とを乗算することで決済金額を算出し、それを記憶装置201に記憶させる。なおこの決済金額には消費税、運送料等の諸経費について加味して算出されることが好ましい。
【0065】
また、購入することが選択されると、テレビ受像器は、記憶装置201に記憶した情報に基づいて図6に示すような支払手段の選択が行える画面を表示し、支払手段の選択を行わせる。これによって、視聴者は支払手段、例えば着払い、銀行振込、クレジットカード決済などを、視聴者は遠隔操作装置により選択する。
【0066】
支払手段が選択されると、テレビ受像器の購入指示処理部20が、記憶装置201に記憶した加盟店サーバ5のアドレス情報に基づいて、支払手段の種類を示す情報(クレジットカード決済の場合にはそのクレジットカード会社を識別する情報)、タイムスタンプ、番組識別情報、購入した商品の商品名、数量などの商品情報などの情報を含む、購入指示の情報をネットワークを介して加盟店サーバ5に送る(S120)。
【0067】
購入指示の情報を受け取った加盟店サーバ5は、当該購入指示に対応する購入指示識別情報を割り当て、当該購入指示識別情報に対応づけて記憶する。また、購入指示において支払手段がクレジットカード決済を示す場合には、加盟店サーバ5はネットワークを介してテレビ受像器に対して、ICカード4のICチップ41に記憶されている決済用アプリケーションソフトウェアを起動させるためのコマンドを送る。
【0068】
なお上述では、決済金額をテレビ受像器で算出する場合を説明したが、商品情報を加盟店サーバ5に送ることにより、加盟店サーバ5で決済金額を算出し、上記コマンドとともに、あるいは所定のタイミングで、算出した決済金額をテレビ受像器で受け取っても良い。
【0069】
上記コマンドを受け取ったテレビ受像器の決済情報処理部21は(S130)、受け取ったコマンドと決済金額の情報とを遠隔操作装置に送る。またこの際に、テレビ受像器の画面は、図7に示すように、遠隔操作装置のICチップ読取装置3でICカード4を読み取り出来るようにすることを促す表示を行うことが好ましい。
【0070】
またテレビ受像器からコマンドと決済金額の情報とを受け取った遠隔操作装置は、遠隔操作装置に備えているICチップ読取装置3からICカード4に対して、当該コマンドと決済金額の情報とを送る。ICカード4はICチップ読取装置3にかざされているので、ICチップ読取装置3からコマンドと決済金額とを受け取り、当該コマンドに基づいて、ICチップ41に記憶している決済用アプリケーションソフトウェアを起動する(S140)。
【0071】
そして決済用アプリケーションソフトウェアが起動後、受け取った決済金額の情報、ICチップ41に記憶しているクレジットカード番号、有効期限、氏名などの決済情報を、当該決済用アプリケーションソフトウェアに基づいて暗号化し、暗号化決済情報を生成する。上述のようにワンタイムパスワードによる暗号化ソフトウェアなどを用いることが出来、ワンタイムパスワードとして、放送日時を示すタイムスタンプなどの日時情報をキーとすることが出来る。なお、暗号化ソフトウェアとしてワンタイムパスワード以外にも、ICチップ41で生成した暗号化決済情報を決済サーバ6で復号可能ならばどのような暗号化ソフトウェアを用いてもよく、ワンタイムパスワード以外の場合、例えばICチップ41、決済サーバ6に共通鍵を記憶させることで暗号化/復号化を行う共通鍵暗号方式、ICチップ41に公開鍵、決済サーバ6に秘密鍵を記憶させることで暗号化/復号化を行う公開鍵暗号方式、などの暗号化アルゴリズムを用いても良い。なおここでは日時情報をキーとしたワンタイムパスワードを用いた場合で説明する。またワンタイムパスワードでキーとする日時情報として、たとえば暗号化を行う際の日時情報のほか、デジタル放送波の番組情報におけるタイムスタンプを日時情報として用いても良いし、如何なる段階の日時情報を用いても良い。
【0072】
以上のようにICチップ41で暗号化決済情報を生成すると、遠隔操作装置に備えているICチップ読取装置3がそれを読み取る(S150)。ICチップ読取装置3が暗号化決済情報をICカード4のICチップ41から読み取ると、遠隔操作装置はテレビ受像器に当該暗号化決済情報を送る。
【0073】
暗号化決済情報を受け取ったテレビ受像器の決済サーバ処理部22は、記憶装置201に記憶した決済サーバ6のアドレス情報に基づいて当該暗号化決済情報をネットワークを介して決済サーバ6に送る(S160)。この際に、図8に示すように、決済を行うことを確認する画面を表示させ、決済を行うことを承諾する選択を受け付けた場合に暗号化決済情報を決済サーバ6に送るように構成しても良い。なお、決済サーバ6のアドレス情報がデジタル放送波の番組情報における付随情報に含まれている場合を上述したが、加盟店サーバ5から受け取り、記憶装置201に記憶していてもよい。
【0074】
暗号化決済情報を受け取った決済サーバ6は、所定の方法で暗号化決済情報を復号化する。復号化の際には、例えばワンタイムパスワードで復号化するので、日時情報、タイムスタンプ(タイムスタンプを用いる場合には別途、テレビ受像器からタイムスタンプを受け取っても良い)などを用い、復号化する。また上述したように、ネットワークの遅延などでICカード4と決済サーバ6とで日時が異なる場合もあるので、所定の幅を持たせて復号化の処理を行っても良い。なお、共通鍵方式、公開鍵方式の暗号化ソフトウェアで暗号化している場合には、それぞれ所定の方法で復号化すればよい。
【0075】
以上のようにして決済サーバ6で暗号化決済情報を復号化することで、決済サーバ6は決済情報を生成する。そして決済サーバ6は決済情報に基づいて、所定のクレジットカード決済に必要な認証処理を行う(S160)。例えば決済情報におけるクレジットカード番号、有効期限、氏名等の情報と、決済金額の情報とに基づいて、当該視聴者の与信枠に余裕があるか、クレジットカードが有効であるかなどを確認するオーソリ処理を行い、オーソリ処理において問題がない場合にはそのまま決済金額のクレジットカード決済処理を行う。このクレジットカード決済処理は通常のクレジットカード決済で用いられる処理を行えば良い。
【0076】
以上のようにして認証処理が終了後、決済サーバ6はテレビ受像器に対して、ネットワークを介して認証処理の結果を送る。
【0077】
ネットワークを介して決済サーバ6から認証結果を受け取ると、購入完了処理部23は、記憶装置201に記憶した加盟店サーバ5のアドレス情報に基づいて、ネットワークを介して加盟店サーバ5に対して、当該認証結果と購入指示識別情報とを送る(S170)。
【0078】
認証結果と購入指示識別情報とを受け取った加盟店サーバ5は、認証結果が正常な認証結果(正常にクレジットカード決済が出来たことを示す情報)であれば、当該購入指示識別情報に対応する購入指示について、クレジットカードで決済が正常に完了したことを示す情報を記憶させる。そしてネットワークを介してテレビ受像器に、正常に完了したことを示す完了情報を送る。この完了情報を受け取ったテレビ受像器は、図9に示すように、購入が完了したことを示す画面を表示する(S170)。
【0079】
一方、認証結果と購入指示識別情報とを受け取った加盟店サーバ5は、認証結果が正常ではない認証結果(例えば与信枠が不足している、クレジットカードが使用できない、といった何らかの理由でクレジットカード決済が出来なかったことを示す情報)であれば、当該購入指示識別情報に対応する購入指示について、クレジットカードで決済が出来なかったことを示す情報を記憶させるとともに、ネットワークを介してテレビ受像器に、正常に完了しなかったことを示す情報(エラー情報)を送る。このエラー情報を受け取ったテレビ受像器は、例えばエラーでクレジットカード決済が出来なかったことを示す画面を表示させ、更に例えば図6のような支払手段を選択させる画面を表示させても良い。この際に、クレジットカード決済が出来なかったことから、クレジットカード決済の選択肢を削除し、それ以外の決済方法、たとえば銀行振込、着払い等の選択肢のみを表示させても良い。
【0080】
以上のように、一連のクレジットカード決済処理が終了した場合、例えば図10に示すように、通常のテレビ受像器の画面を表示させる。
【0081】
なお商品を購入した場合、商品の購入者(視聴者)の氏名、配達先の住所等の入力が必要となるが、それはいずれかの段階で入力され、テレビ受像器が加盟店サーバ5に送ることで、記憶されればよい。例えば購入指示を送る前に入力を受け付けて、購入指示と併せて送っても良いし、購入指示を送った後に入力を受け付けることでテレビ受像器が加盟店サーバ5に氏名等の情報と購入指示識別情報とを送ることで購入指示に対応づけて記憶させても良い。またさらに、決済サーバ6から認証結果を受け取った後、あるいは完了情報を受け取った後に入力を受け付け、購入指示識別情報とともに加盟店サーバ5に送ることで、購入指示に対応づけて記憶させても良い。
【実施例2】
【0082】
次にICチップ読取装置3が放送受信端末2そのものに備えられている場合、例えば放送受信端末2がICチップ読取装置3(ICチップ読取機能)とネットワーク通信機能とを備えた携帯電話機である場合を説明する。この場合の決済システム1の全体の概念図を図11に示す。また決済システム1における放送受信端末2の処理機能を図12に示す。
【0083】
本実施例においてICチップ読取装置3は放送受信端末2である携帯電話機などに内蔵されており、ICカード4を携帯電話機の所定箇所にかざすことによって、ICカード4と携帯電話機に内蔵されたICチップ読取装置3との間で無線通信が行われ、読み/書きの処理が行われる。
【0084】
次に本実施例の決済システム1における処理プロセスを説明する。
【0085】
所定の放送局からのデジタル放送波の番組情報を携帯電話機で受信すると、携帯電話機は番組自体のコンテンツ情報を通常どおり、その画面で表示するとともに、商品情報、アドレス情報、タイムスタンプ、支払手段の情報などの付随情報を記憶装置201に一時記憶する(S100)。
【0086】
視聴者は携帯電話機で所定の操作を行うことにより、番組で紹介されている商品を購入することを選択する。例えば視聴者が携帯電話機の所定のボタン等を押下するなどの所定の操作を行うことにより、購入したい商品、数量を選択することで、選択が可能となる(S110)。
【0087】
そして購入することを選択すると、携帯電話機は、記憶装置201に記憶した情報に基づいて商品と個数とを乗算することで決済金額を算出し、それを記憶装置201に記憶させる。なお実施例1と同様に、加盟店サーバ5で決済金額を算出し、それを携帯電話機で受け取っても良い。
【0088】
また、購入することが選択されると、携帯電話機は、記憶装置201に記憶した情報に基づいて支払手段の選択が行える画面を表示し、支払手段の選択を行わせる。これによって、視聴者は支払手段、例えば着払い、銀行振込、クレジットカード決済などを、視聴者は携帯電話機のボタンなどの入力装置203により選択する。
【0089】
支払手段が選択されると、携帯電話機の購入指示処理部20が、記憶装置201に記憶した加盟店サーバ5のアドレス情報に基づいて、支払手段の種類を示す情報(クレジットカード決済の場合にはそのクレジットカード会社を識別する情報)、タイムスタンプ、番組識別情報、購入した商品の商品名、数量などの商品情報などを含む、購入指示の情報をネットワークを介して加盟店サーバ5に送る(S120)。
【0090】
購入指示の情報を受け取った加盟店サーバ5は、当該購入指示に対応する購入指示識別情報を割り当て、当該購入指示識別情報に対応づけて記憶する。また、購入指示において支払手段がクレジットカード決済を示す場合には、加盟店サーバ5はネットワークを介して携帯電話機に対して、ICカード4のICチップ41に記憶されている決済用アプリケーションソフトウェアを起動させるためのコマンドを送る。
【0091】
上記コマンドを受け取った携帯電話機の決済情報処理部21は(S130)、受け取ったコマンドと決済金額の情報とを、携帯電話機に内蔵されたICチップ読取装置3に送る。またこの際に、携帯電話機の画面は、携帯電話機のICチップ読取装置3でICカード4を読み取り出来るようにすることを促す表示を行うことが好ましい。
【0092】
また携帯電話機に内蔵されたICチップ読取装置3は、ICチップ読取装置3からICカード4に対して、当該コマンドと決済金額の情報とを送る。ICカード4はICチップ読取装置3にかざされているので、ICチップ読取装置3からコマンドと決済金額とを受け取り、当該コマンドに基づいて、ICチップ41に記憶している決済用アプリケーションソフトウェアを起動する(S140)。
【0093】
そして決済用アプリケーションソフトウェアが起動後、受け取った決済金額の情報、ICチップ41に記憶しているクレジットカード番号、有効期限、氏名などの決済情報を、当該決済用アプリケーションソフトウェアに基づいて暗号化し、暗号化決済情報を生成する。暗号化決済情報の生成処理は実施例1と同様である。
【0094】
以上のようにICチップ41で暗号化決済情報を生成すると、携帯電話機に内蔵されたICチップ読取装置3がそれを読み取る(S150)。ICチップ読取装置3が暗号化決済情報をICカード4のICチップ41から読み取ると、携帯電話機の決済サーバ処理部22は、記憶装置201に記憶した決済サーバ6のアドレス情報に基づいて当該暗号化決済情報をネットワークを介して決済サーバ6に送る(S160)。この際に、決済を行うことを確認する画面を表示させ、決済を行うことを承諾する選択を受け付けた場合に暗号化決済情報を決済サーバ6に送るように構成しても良い。なお、決済サーバ6のアドレス情報は実施例1と同様に、加盟店サーバ5から受け取り、記憶装置201に記憶していても良い。
【0095】
暗号化決済情報を受け取った決済サーバ6は、所定の方法で暗号化決済情報を復号化する。復号化の際には例えばワンタイムパスワードで復号化するので、日時情報、タイムスタンプ(タイムスタンプを用いる場合には別途、テレビ受像器からタイムスタンプを受け取っても良い)などを用い、復号化する。また上述したように、ネットワークの遅延などでICカード4と決済サーバ6とで日時が異なる場合もあるので、所定の幅を持たせて復号化の処理を行っても良い。なお共通鍵方式、公開鍵方式の暗号化ソフトウェアで暗号化されている場合には、それぞれ所定の方法で復号化すればよい。
【0096】
以上のようにして決済サーバ6で暗号化決済情報を復号化することで、決済サーバ6は決済情報を生成する。そして決済サーバ6は決済情報に基づいて、所定のクレジットカード決済に必要な認証処理を行う(S160)。例えば決済情報におけるクレジットカード番号、有効期限、氏名等の情報と、決済金額の情報とに基づいて、当該視聴者の与信枠に余裕があるか、クレジットカードが有効であるかなどを確認するオーソリ処理を行い、オーソリ処理において問題がない場合にはそのまま決済金額のクレジットカード決済処理を行う。このクレジットカード決済処理は通常のクレジットカード決済で用いられる処理を行えば良い。
【0097】
以上のようにして認証処理が終了後、決済サーバ6は携帯電話機に対して、ネットワークを介して認証処理の結果を送る。
【0098】
ネットワークを介して決済サーバ6から認証結果を受け取ると、購入完了処理部23は、記憶装置201に記憶した加盟店サーバ5のアドレス情報に基づいて、ネットワークを介して加盟店サーバ5に対して、当該認証結果と購入指示識別情報とを送る(S170)。
【0099】
認証結果と購入指示識別情報とを受け取った加盟店サーバ5は、認証結果が正常な認証結果(正常にクレジットカード決済が出来たことを示す情報)であれば、当該購入指示識別情報に対応する購入指示について、クレジットカードで決済が正常に完了したことを示す情報を記憶させる。そしてネットワークを介して携帯電話機に、正常に完了したことを示す完了情報を送る。この完了情報を受け取った携帯電話機は、購入が完了したことを示す画面を表示する(S170)。
【0100】
一方、認証結果と購入指示識別情報とを受け取った加盟店サーバ5は、認証結果が正常ではない認証結果(例えば与信枠が不足している、クレジットカードが使用できない、といった何らかの理由でクレジットカード決済が出来なかったことを示す情報)であれば、当該購入指示識別情報に対応する購入指示について、クレジットカードで決済が出来なかったことを示す情報を記憶させるとともに、ネットワークを介して携帯電話機に、正常に完了しなかったことを示す情報(エラー情報)を送る。このエラー情報を受け取った携帯電話機は、例えばエラーでクレジットカード決済が出来なかったことを示す画面を表示させ、更に支払手段を選択させる画面を表示させても良い。この際に、クレジットカード決済が出来なかったことから、クレジットカード決済の選択肢を削除し、それ以外の決済方法、たとえば銀行振込、着払い等の選択肢のみを表示させても良い。
【0101】
以上のように、一連のクレジットカード決済処理が終了した場合、例えば通常の携帯電話機の画面を表示させる。
【0102】
なお商品を購入した場合の商品の購入者(視聴者)の氏名、配達先の住所等の入力は、実施例1と同様に、如何なる処理段階で行われても良い。
【実施例3】
【0103】
次にICカード4を用いない場合、すなわちICカード4のICチップ41が放送受信端末2そのものに備えられている場合、例えば放送受信端末2が、クレジットカード機能を備えたICチップ41とネットワーク機能とを備えた携帯電話機である場合を説明する。この場合の決済システム1の全体の概念図を図13に示す。また決済システム1における放送受信端末2の処理機能を図14に示す。
【0104】
本実施例においてクレジットカードのICチップ41は放送受信端末2である携帯電話機などに内蔵されている。従って、本実施例ではICチップ読取装置3は不要であり、また本実施例での決済情報処理部21は、以下の機能を備える。
【0105】
本実施例での決済情報処理部21は、加盟店サーバ5からネットワークを介して受け取った決済用アプリケーションソフトウェアの起動のコマンドに基づいて、ICチップ41に記憶された所定の決済用アプリケーションソフトウェアを起動させるとともに、決済金額の情報に基づいて、ICチップ41で暗号化決済情報を生成させる。
【0106】
次に本実施例の決済システム1における処理プロセスを説明する。
【0107】
所定の放送局からのデジタル放送波の番組情報を携帯電話機で受信すると、携帯電話機は、番組自体のコンテンツ情報を通常どおりその画面で表示するとともに、商品情報、アドレス情報、タイムスタンプ、支払手段の情報などの付随情報を記憶装置201に一時記憶する(S100)。
【0108】
視聴者は携帯電話機で所定の操作を行うことにより、番組で紹介されている商品を購入することを選択する。例えば視聴者が携帯電話機の所定のボタン等を押下するなどの所定の操作を行うことにより、購入したい商品、数量を選択することで、選択が可能となる(S110)。
【0109】
そして購入することを選択すると、携帯電話機は、記憶装置201に記憶した情報に基づいて商品と個数とを乗算することで決済金額を算出し、それを記憶装置201に記憶させる。なお実施例1、実施例2と同様に、加盟店サーバ5で決済金額を算出し、それを受け取っても良い。
【0110】
また、購入することが選択されると、携帯電話機は、記憶装置201に記憶した情報に基づいて支払手段の選択が行える画面を表示し、支払手段の選択を行わせる。これによって、視聴者は支払手段、例えば着払い、銀行振込、クレジットカード決済などを、視聴者は携帯電話機のボタンなどの入力装置203により選択する。
【0111】
支払手段が選択されると、携帯電話機の購入指示処理部20が、記憶装置201に記憶した加盟店サーバ5のアドレス情報に基づいて、支払手段の種類を示す情報(クレジットカード決済の場合にはそのクレジットカード会社を識別する情報)、タイムスタンプ、番組識別情報、購入した商品の商品名、数量などの商品情報などの情報を含む、購入指示の情報をネットワークを介して加盟店サーバ5に送る(S120)。
【0112】
購入指示の情報を受け取った加盟店サーバ5は、当該購入指示に対応する購入指示識別情報を割り当て、当該購入指示識別情報に対応づけて記憶する。また、購入指示において支払手段がクレジットカード決済を示す場合には、加盟店サーバ5はネットワークを介して携帯電話機のICチップ41に記憶されている決済用アプリケーションソフトウェアを起動させるためのコマンドを、携帯電話機に送る。
【0113】
上記コマンドを受け取った携帯電話機の決済情報処理部21は(S130)、受け取ったコマンドと決済金額の情報とを、携帯電話機に内蔵された、クレジットカード機能を備えたICチップ41に送る。
【0114】
当該ICチップ41は決済情報処理部21からコマンドと決済金額とを受け取り、当該コマンドに基づいて、ICチップ41に記憶している決済用アプリケーションソフトウェアを起動する(S140)。
【0115】
そして決済用アプリケーションソフトウェアが起動後、受け取った決済金額の情報、ICチップ41に記憶しているクレジットカード番号、有効期限、氏名などの決済情報を、当該決済用アプリケーションソフトウェアに基づいて暗号化し、暗号化決済情報を生成する。暗号化決済情報の生成処理は、実施例1、実施例2と同様に行える。
【0116】
以上のようにICチップ41で暗号化決済情報を生成すると、携帯電話機の決済サーバ処理部22は、記憶装置201に記憶した決済サーバ6のアドレス情報に基づいて当該暗号化決済情報をネットワークを介して決済サーバ6に送る(S160)。この際に、決済を行うことを確認する画面を表示させ、決済を行うことを承諾する選択を受け付けた場合に暗号化決済情報を決済サーバ6に送るように構成しても良い。なお、決済サーバ6のアドレス情報は実施例1と同様に、加盟店サーバ5から受け取り、記憶装置201に記憶していても良い。
【0117】
暗号化決済情報を受け取った決済サーバ6は、所定の方法で暗号化決済情報を復号化する。復号化の際には例えばワンタイムパスワードで復号化するので、日時情報、タイムスタンプ(タイムスタンプを用いる場合には別途、テレビ受像器からタイムスタンプを受け取っても良い)などを用い、復号化する。また上述したように、ネットワークの遅延などでICカード4と決済サーバ6とで日時が異なる場合もあるので、所定の幅を持たせて復号化の処理を行っても良い。なお共通鍵方式、公開鍵方式の暗号化ソフトウェアで暗号化されている場合には、それぞれ所定の方法で復号化すればよい。
【0118】
以上のようにして決済サーバ6で暗号化決済情報を復号化することで、決済サーバ6は決済情報を生成する。そして決済サーバ6は決済情報に基づいて、所定のクレジットカード決済に必要な認証処理を行う(S160)。例えば決済情報におけるクレジットカード番号、有効期限、氏名等の情報と、決済金額の情報とに基づいて、当該視聴者の与信枠に余裕があるか、クレジットカードが有効であるかなどを確認するオーソリ処理を行い、オーソリ処理において問題がない場合にはそのまま決済金額のクレジットカード決済処理を行う。このクレジットカード決済処理は通常のクレジットカード決済で用いられる処理を行えば良い。
【0119】
以上のようにして認証処理が終了後、決済サーバ6は携帯電話機に対して、ネットワークを介して認証処理の結果を送る。
【0120】
ネットワークを介して決済サーバ6から認証結果を受け取ると、購入完了処理部23は、記憶装置201に記憶した加盟店サーバ5のアドレス情報に基づいて、ネットワークを介して加盟店サーバ5に対して、当該認証結果と購入指示識別情報とを送る(S170)。
【0121】
認証結果と購入指示識別情報とを受け取った加盟店サーバ5は、認証結果が正常な認証結果(正常にクレジットカード決済が出来たことを示す情報)であれば、当該購入指示識別情報に対応する購入指示について、クレジットカードで決済が正常に完了したことを示す情報を記憶させる。そしてネットワークを介して携帯電話機に、正常に完了したことを示す完了情報を送る。この完了情報を受け取った携帯電話機は、購入が完了したことを示す画面を表示する(S170)。
【0122】
一方、認証結果と購入指示識別情報とを受け取った加盟店サーバ5は、認証結果が正常ではない認証結果(例えば与信枠が不足している、クレジットカードが使用できない、といった何らかの理由でクレジットカード決済が出来なかったことを示す情報)であれば、当該購入指示識別情報に対応する購入指示について、クレジットカードで決済が出来なかったことを示す情報を記憶させるとともに、ネットワークを介して携帯電話機に、正常に完了しなかったことを示す情報(エラー情報)を送る。このエラー情報を受け取った携帯電話機は、例えばエラーでクレジットカード決済が出来なかったことを示す画面を表示させ、更に支払手段を選択させる画面を表示させても良い。この際に、クレジットカード決済が出来なかったことから、クレジットカード決済の選択肢を削除し、それ以外の決済方法、たとえば銀行振込、着払い等の選択肢のみを表示させても良い。
【0123】
以上のように、一連のクレジットカード決済処理が終了した場合、例えば通常の携帯電話機の画面を表示させる。
【0124】
なお商品を購入した場合の商品の購入者(視聴者)の氏名、配達先の住所等の入力は、実施例1と同様に、如何なる処理段階で行われても良い。
【実施例4】
【0125】
上述の各実施例では、デジタル放送波で放送されている番組の商品を購入する場合のシステム構成の実施例例を説明したが、本実施例では、デジタル放送波の番組情報に広告情報(チラシの情報)を含め、当該広告情報から購入する商品を選択することで、商品の購入を行う場合を説明する。なお本実施例では実施例1のシステム構成の場合で説明するが、実施例2、実施例3であっても同様に実現可能である。
【0126】
図15に本発明における放送受信端末2の処理機能を模式的に示す。本実施例の放送受信端末2ではさらに広告期限確認処理部24を備える。また放送受信端末2で受信するデジタル放送波の番組情報には番組自体のコンテンツ情報のほか、番組識別情報、広告情報(広告の情報(チラシのほかチラシに記載された商品名やその金額など)、放送日時を示すタイムスタンプ、当該広告の有効期限の日時情報を示すタイムスタンプ、テレビ受像器がアクセスする加盟店サーバ5のアクセス先を示すアドレス情報、支払に用いることが可能な支払手段の情報(クレジットカード会社名、決済サーバ6のアクセス先を示すアドレス情報)などの付随情報がさらに含まれているとする。
【0127】
広告期限確認処理部24は、放送受信端末2で視聴者が広告情報における広告の画面を選択すると、当該商品情報に含まれる当該広告の有効期限の日時情報と、現在の日時(放送受信端末2で管理している日時情報)とを比較し、有効期限内であれば広告情報を放送受信端末2で表示する。
【0128】
次に本実施例の処理プロセスを説明する。なお以下の説明では放送受信端末2としてテレビ受像器である場合を説明する。
【0129】
所定の放送局からは、デジタル放送波による番組が放送されている。これらのデジタル放送波の番組情報をテレビ受像器で受信すると、テレビ受像器は、番組自体のコンテンツ情報を通常どおり画面で表示するとともに、広告情報、アドレス情報、タイムスタンプ、支払手段の情報などの付随情報を記憶装置201に一時記憶する(S100)。
【0130】
視聴者はテレビ受像器で所定の操作を行うことにより、広告情報の閲覧を選択する。例えば視聴者が遠隔操作装置で所定の操作を行うことにより、広告情報(チラシ)の閲覧を遠隔操作装置に表示させることを選択する。この表示の際に広告期限確認処理部24は、当該広告情報に含まれる、広告の有効期限のタイムスタンプと現在の日時とを比較する。もし有効期限内でなければ、「広告が有効期限切れです」との表示をテレビ受像器の画面に表示させることが良い。あるいは選択操作の前にタイムスタンプの比較処理を行い、広告情報の閲覧の選択そのものが行えないようにしても良く、この場合さらに広告情報を記憶装置201から消去しても良い。
【0131】
広告の有効期限のタイムスタンプと現在の日時との比較の結果、有効期限内であるならば、テレビ受像器は広告情報を表示する。そして視聴者は所定の操作を行うことにより、広告情報に掲載されている商品を購入することを選択する。例えば視聴者が遠隔操作装置で所定の操作を行うことにより、購入したい商品、数量を選択することで、遠隔操作装置からテレビ受像器に無線(例えば赤外線)により、都度、操作した情報が送られ、それをテレビ受像器で受け取ることで、選択が可能となる。
【0132】
そして購入することを選択すると、テレビ受像器は、記憶装置201に記憶した情報に基づいて商品と個数とを乗算することで決済金額を算出し、それを記憶装置201に記憶させる。なおこの決済金額には消費税、運送料等の諸経費について加味して算出されることが好ましい。また上述の各実施例と同様に決済金額を加盟店サーバ5で算出し、それを受け取っても良い。
【0133】
商品を購入することが選択されると、テレビ受像器は、記憶装置201に記憶した情報に基づいて支払手段の選択が行える画面を表示し、支払手段の選択を行わせる。これによって、視聴者は支払手段、例えば着払い、銀行振込、クレジットカード決済などを、視聴者は遠隔操作装置により選択する。
【0134】
支払手段が選択されると、テレビ受像器の購入指示処理部20が、記憶装置201に記憶した加盟店サーバ5のアドレス情報に基づいて、支払手段の種類を示す情報(クレジットカード決済の場合にはそのクレジットカード会社を識別する情報)、放送日時のタイムスタンプ、番組識別情報、商品名、数量などの商品情報などの情報を含む、購入指示の情報をネットワークを介して加盟店サーバ5に渡す。
【0135】
このようにして実施例1に加え、放送日時のタイムスタンプの情報をテレビ受像器から加盟店サーバ5に送ることによって、加盟店サーバ5ではいつ放送した番組における広告情報から商品が購入されたかを把握することが出来る。また仮に、デジタル放送波の番組情報におけるコンテンツ情報のみならず、広告情報などの付随情報が併せて録画装置で録画されていれば、録画された番組の再生の場合であっても商品の購入が行えることとなる。
【0136】
つまり加盟店サーバ5は放送日時のタイムスタンプが管理できるので、いつの番組に広告を行えば良いのかの目安を知ることが出来る。従って、番組で行う広告であっても、曖昧模糊とした視聴率に頼らず、実質的な広告効果を把握することが出来る。なお、録画装置に番組情報が記憶されている場合には、番組情報のうち、番組自体のコンテンツ情報のほか、上述の付随情報も併せて記憶される。また、録画装置で記憶した番組情報をテレビ受像器では適宜抽出し、各処理を行えば良い。
【0137】
なお以下の決済に係る処理については実施例1と同様であるので説明を省略する。
【実施例5】
【0138】
次に本発明の決済システム1を用いたほかの実施例を示す。本実施例は、デジタル放送波による番組を録画した場合のその視聴期限の管理に決済システム1を用いる場合である。なお本実施例では実施例1のシステム構成の場合で説明するが、実施例2、実施例3であっても同様に実現可能である。
【0139】
図16に本実施例における視聴鍵の処理の概念図を模式的に示す。なお決済サーバ6やICチップ読取装置3など、実施例5の視聴鍵の管理に用いない構成については図示していない。
【0140】
図17に本発明における放送受信端末2の処理機能を模式的に示す。本実施例の放送受信端末2では、番組を視聴するための視聴期限確認処理部25を備える。また放送受信端末2と接続した録画装置では、受信したデジタル放送波における番組のコンテンツ情報のほか、少なくとも番組識別情報、視聴期限を示すタイムスタンプ、加盟店サーバ5のアドレス情報、決済サーバ6のアドレス情報、支払に用いることが可能な支払手段の情報(クレジットカード会社名、決済サーバ6のアクセス先を示すアドレス情報)などの付随情報を記憶している。
【0141】
なお録画装置は、放送受信端末2と分離した装置であっても良いし、一体的に構成されていても良い。また録画装置のほかにも、セットトップボックスなどであっても良く、デジタル放送波を受信できる装置であれば如何なるものであっても良い。
【0142】
視聴期限確認処理部25は、視聴者が録画装置で録画した番組について、再生することを選択すると、当該録画したデジタル放送波(録画情報)に含まれる視聴期限を示すタイムスタンプと現在の日時(テレビ受像器で管理している日時情報)とを比較し、視聴期限内であれば、そのままテレビ受像器でその番組を再生させる。そうでない場合には、当該番組の視聴鍵(番組を再生するための鍵)を取得するための指示を購入指示処理部20に送る。
【0143】
従って、録画情報は視聴期限経過後は視聴鍵がなければ再生できないように録画装置で制御されており、例えば録画された番組のコンテンツ情報自体がスクランブル処理されていても良い。
【0144】
次に本実施例の処理プロセスを説明する。なお以下の説明では放送受信端末2としてテレビ受像器である場合を説明する。
【0145】
所定の放送局からは、デジタル放送波による番組が放送されており、そのデジタル放送波の番組情報には、番組自体のコンテンツ情報情報のほか、番組識別情報、視聴期限を示すタイムスタンプ、加盟店サーバ5、決済サーバ6などのアドレス情報、支払に用いることが可能な支払手段の情報(クレジットカード会社名、決済サーバ6のアクセス先を示すアドレス情報)などの付随情報が含まれている。
【0146】
これらのデジタル放送波の番組情報をテレビ受像器または録画装置で受信すると、テレビ受像器は番組自体のコンテンツ情報、番組識別情報、アドレス情報、タイムスタンプ、支払手段の情報などの付随情報を録画装置に記憶する(S100)。
【0147】
視聴者はテレビ受像器で所定の操作を行うことにより、録画装置で録画している番組の閲覧を選択する。例えば視聴者が遠隔操作装置で所定の操作を行うことにより、ある番組のコンテンツ情報の再生をテレビ受像器で表示させることを選択する。
【0148】
そうするとテレビ受像器の視聴期限確認処理部25は、当該録画した番組の録画情報(録画された番組情報)の視聴期限を示すタイムスタンプを抽出し、現在の日時と比較する。視聴期限内であれば、そのまま録画情報におけるコンテンツ情報をテレビ受像器で再生させる。
【0149】
一方、視聴期限内でない場合には、すでに視聴する期限を過ぎているので、視聴のために購入を行う必要がある。そこで、視聴者はテレビ受像器で所定の操作を行うことにより、当該番組のコンテンツ情報を再生するための視聴鍵の取得処理を行う。すなわち視聴者が遠隔操作装置で所定の操作を行って、当該番組の視聴を行うことを選択することで、遠隔操作装置からテレビ受像器に無線(例えば赤外線)により、操作した情報が送られ、それをテレビ受像器で受け取る(S110)。
【0150】
そして視聴鍵を購入することを選択すると、テレビ受像器は、録画装置に記憶した情報に基づいて、当該番組の視聴にあたっての費用を算出することで、決済金額を算出し、それを記憶装置201に記憶させる。なおこの決済金額には消費税の諸経費について加味して算出されることが好ましい。また上述の各実施例と同様に決済金額を加盟店サーバ5で算出させ、それを受け取っても良い。
【0151】
また、購入することが選択されると、テレビ受像器は、録画装置に記憶した情報に基づいて支払手段の選択が行える画面を表示し、支払手段の選択を行わせる。これによって、視聴者は支払手段、例えば着払い、銀行振込、クレジットカード決済などを、視聴者は遠隔操作装置により選択する。
【0152】
支払手段が選択されると、テレビ受像器の購入指示処理部20が、録画装置に記憶した加盟店サーバ5のアドレス情報に基づいて、支払手段の種類を示す情報(クレジットカード決済の場合にはそのクレジットカード会社を識別する情報)、タイムスタンプ、番組識別情報などの商品情報などと、番組のコンテンツ情報の視聴依頼の情報とを含む、購入指示の情報をネットワークを介して加盟店サーバ5に送る(S120)。
【0153】
購入指示の情報を受け取った加盟店サーバ5は、当該購入指示に対応する購入指示識別情報を割り当て、当該購入指示識別情報に対応づけて記憶する。また、購入指示において支払手段がクレジットカード決済を示す場合には、加盟店サーバ5はネットワークを介してテレビ受像器に対して、ICカード4のICチップ41に記憶されているアプリケーションを起動させるためのコマンドを送る。また、番組識別情報に対応する視聴鍵を加盟店サーバ5からネットワークを介してテレビ受像器に送る。この際の視聴鍵は、番組識別情報に基づいて番組毎に異なるものであっても良いし、新しい視聴期限のように日時情報などであっても良い。
【0154】
視聴鍵を加盟店サーバ5からネットワークを介してテレビ受像器で受け取ることによって、当該視聴鍵を用いて録画装置で録画した録画情報におけるコンテンツ情報を再生する。これによってデジタル放送波で放送した番組について、視聴期限をつけて放送することが可能となる。
【0155】
なお視聴鍵は、録画した番組のコンテンツ情報を再生するための鍵であって、視聴期限を更新する情報であることが好ましい。例えば新しい視聴期限の情報が視聴鍵である。これによって、視聴鍵を管理するだけで番組の視聴期限を制御することが出来る。また視聴鍵としては、番組のコンテンツ情報のスクランブルを解除する情報であっても良い。
【0156】
以上のようにして視聴鍵を加盟店サーバ5から取得するともに、決済の処理を行うが、以後の処理は実施例1と同様であるので説明を省略する。なお上述の説明では視聴鍵を加盟店サーバ5からすぐに取得する構成としたが、購入完了情報に併せて、あるいは購入完了情報を送った後、視聴鍵を加盟店サーバ5が送る構成としても良い。この場合には、クレジットカード決済が完了後、視聴鍵を取得することとなるので、視聴鍵の取得濫用を避けることが出来る。また先に視聴鍵を配布しても良いが、購入完了情報を受け取るまでは当該視聴鍵は無効とし(無効のフラグを設け)、購入完了情報を受け取った後、購入完了処理部23が当該視聴鍵を有効としても良い。視聴鍵を有効にするには、例えば購入完了処理部23が有効のフラグを立てる、あるいは購入完了情報を受け取った後、録画装置の視聴期限に新しい視聴鍵による視聴期限の情報を書き込む、などがある。
【実施例6】
【0157】
次に本発明の決済システム1を用いたほかの実施例を示す。本実施例は、デジタル放送波による番組の番組表情報をテレビ受像器で記憶しておき、その中から視聴者が希望する番組を選択し、当該番組のコンテンツ情報を加盟店サーバ5から取得するときに決済システム1を用いる場合である。なお本実施例では実施例1のシステム構成の場合で説明するが、実施例2、実施例3であっても同様に実現可能である。
【0158】
図18に本実施例における番組のコンテンツ情報の視聴処理の概念図を模式的に示す。なお決済サーバ6やICチップ読取装置3など、実施例6の視聴処理に用いない構成については図示していない。
【0159】
本実施例における放送受信端末2では、デジタル放送波で放送される番組表の情報(番組表情報)をその記憶装置201に記憶しておく。
【0160】
所定の放送局からは、デジタル放送波による番組が放送されており、そのデジタル放送波の番組情報には番組自体のコンテンツ情報のほか、番組識別情報やその視聴料金などの商品情報、番組表の情報、当該番組のコンテンツ情報を購入する場合にテレビ受像器がアクセスする加盟店サーバ5(好ましくは番組のコンテンツ情報を配信する企業)のアクセス先を示すアドレス情報、タイムスタンプ(日時情報)、支払に用いることが可能な支払手段の情報(クレジットカード会社名、決済サーバ6のアクセス先を示すアドレス情報)などの付随情報が含まれている。
【0161】
これらのデジタル放送波をテレビ受像器で受信すると、テレビ受像器は番組表情報、番組識別情報、アドレス情報、タイムスタンプ、支払手段の情報などの付随情報を記憶装置201に一時記憶する(S100)。
【0162】
視聴者はテレビ受像器で所定の操作を行うことにより、視聴したい番組を選択する。好ましくは、記憶装置201に記憶された過去の番組表の中から視聴したい番組を選択したり、キーワードを入力することで、過去の番組表の番組のうち、キーワードに合致する番組を検索することで選択しても良い。
【0163】
以上のようにして視聴したい番組を検索する。例えば視聴者が遠隔操作装置で所定の操作を行うことにより、購入したい番組を選択することで、遠隔操作装置からテレビ受像器に無線(例えば赤外線)により、操作した情報が送られ、それをテレビ受像器で受け取ることで、選択が可能となる。なお選択した番組についてはそれを識別する番組識別情報を記憶装置201で記憶する。
【0164】
そして視聴・購入することを選択すると、テレビ受像器は、記憶装置201に記憶した情報に基づいて当該番組の視聴料金に対応した決済金額を算出し、それを記憶装置201に記憶させる。なおこの決済金額には消費税等の諸経費について加味して算出されることが好ましい。なお上述の各実施例と同様に、決済金額は加盟店サーバ5で算出させ、それを受け取っても良い。
【0165】
また、番組を視聴・購入することが選択されると、テレビ受像器は、記憶装置201に記憶した情報に基づいて支払手段の選択が行える画面を表示し、支払手段の選択を行わせる。これによって、視聴者は支払手段、例えば着払い、銀行振込、クレジットカード決済などを、視聴者は遠隔操作装置により選択する。
【0166】
支払手段が選択されると、テレビ受像器の購入指示処理部20が、記憶装置201に記憶した加盟店サーバ5のアドレス情報に基づいて、支払手段の種類を示す情報(クレジットカード決済の場合にはそのクレジットカード会社を識別する情報)、タイムスタンプ、視聴者が選択した番組を識別する番組識別情報(この場合には番組識別情報が商品情報となる)などの情報を含む、コンテンツの視聴の購入指示の情報をネットワークを介して加盟店サーバ5に渡す(S120)。
【0167】
購入指示の情報を受け取った加盟店サーバ5は、当該購入指示に対応する購入指示識別情報を割り当て、当該購入指示識別情報に対応づけて記憶する。また、購入指示において支払手段がクレジットカード決済を示す場合には、加盟店サーバ5はネットワークを介して携帯電話機に対して、ICカード4のICチップ41に記憶されている決済用アプリケーションソフトウェアを起動させるためのコマンドを送る。
【0168】
また、加盟店サーバ5はネットワークを介してテレビ受像器に対して、番組のコンテンツ情報を送る。これを受け取ったテレビ受像器は記憶し、購入完了情報を受け取った後にコンテンツ情報の再生を行う。
【0169】
さらにコマンドを受け取ったテレビ受像器は、以後の決済処理を行うが、その内容は実施例1と同様なので説明を省略する。
【0170】
なお、上述の説明では加盟店サーバ5は購入指示の情報を受け取った後、番組のコンテンツ情報をテレビ受像器に送る構成としたが、購入完了情報と併せて、あるいは購入完了情報を送った後、番組のコンテンツ情報をテレビ受像器に送るように構成しても良い。
【実施例7】
【0171】
次に上述の実施例1乃至実施例6において、放送受信端末2(例えばテレビ受像器)とその遠隔操作装置(たとえばリモコン)との任意の対応付けを行う場合を説明する。
【0172】
離れた場所から放送受信端末2を操作できる遠隔操作装置は利便性が高いため、現在市販されている殆どのテレビ受像器などの放送受信端末2には遠隔操作装置が設けられ、遠隔操作装置で操作が可能である。そして上述の実施例1のように、遠隔操作装置にICチップ読取装置3などを備えた場合には、遠隔操作装置と放送受信端末2との間の通信の守秘性などから、遠隔操作装置と放送受信端末2とが1:1で対応づけられている必要がある。
【0173】
しかしながら遠隔操作装置が故障してしまう場合もあり、その場合には遠隔操作装置に備えられたICチップ読取装置3を利用できない、すなわち本発明の決済システム1を用いて決済を行うことが出来ない、という不都合が発生してしまう。また故障を修理するためにはメーカーに修理依頼を行う必要があり、数週間は利用することができなくなる。
【0174】
そこで利用できる遠隔操作装置が固定化されないことが求められる。そのため、メーカーを特定せずに利用することができる汎用的な遠隔操作装置がある。しかしこれは遠隔操作装置からテレビ受像器などの放送受信端末2に送る赤外線の周波数等を当該テレビ受像器などの放送受信端末2のメーカーの基準に対応させることで実現しているに過ぎず、本発明の決済システム1のような、放送受信端末2と遠隔操作装置との間で、決済に関する情報をセキュアな通信を行う場合に対応できるものではない。
【0175】
そこで本実施例においては、ICチップ読取装置3を備えた遠隔操作装置が任意の放送受信端末2とセキュアな通信が可能な場合を以下に説明する。本実施例における放送受信端末2と遠隔操作装置との全体的な概念図を図19に示す。また以下の説明では放送受信端末2としてテレビ受像器の場合を説明するが、放送受信端末2としてはほかにもラジオ、コンピュータ端末など、如何なる装置であっても良い。
【0176】
本実施例におけるテレビ受像器は、接続端子を介して遠隔操作装置と情報の送受信が可能な登録装置(ポケット)を備えている。すなわち、テレビ受像器に備えられたポケットに遠隔操作装置が差し込まれることで、当該ポケットの接続端子を介して、テレビ受像器と遠隔操作装置との間で情報の送受信が可能となる。なおポケットはテレビ受像器と一体的に備えられていても良いし、分離して備えられていても良い。そしてポケットとテレビ受像器との間の通信処理は有線で行われても無線で行われても良い。また接続端子を介して情報の送受信を行うことから、遠隔操作装置にも対応する接続端子が備えられている。
【0177】
図20に、本実施例の、テレビ受像器に遠隔操作装置を登録する場合の処理のシーケンス図を示す。
【0178】
遠隔操作装置、テレビ受像器にはそれぞれ自己の装置を証明する自己証明書情報が記憶されている。この自己証明書情報には、それぞれの装置を識別する機器番号(なお機器番号には数字のみならず、文字、記号、図形などさまざまな情報を用いることが出来る)、各装置を製造したメーカーの電子署名(秘密鍵)が含まれている。
【0179】
遠隔操作装置がテレビ受像器のポケットに差し込まれると、遠隔操作装置からポケットの接続端子を介してテレビ受像器に、遠隔操作装置の自己証明書情報が送られる(S200)。これをテレビ受像器で受け取り、遠隔操作装置のメーカーの電子署名を検証する(S210)。遠隔操作装置のメーカーの電子署名は、主要メーカーの電子署名を予め記憶していても良いし、自己証明書にメーカー名などの識別情報、電子署名を取得するためのアドレス情報などが含まれている場合には、当該アドレス情報に基づいて所定のサーバにアクセスすることで、当該メーカーの電子署名を取得しても良い。
【0180】
署名の検証が正常に行えなかった場合にはエラーの通知を行う。例えばテレビ受像器の画面に署名の検証が正常に行えなかった、あるいは異常音をならすなどしたり、またはポケットや遠隔操作装置にエラー信号を通知することで、ポケットや遠隔操作装置でエラーの表示、あるいは異常音をならすなどの方法がある。
【0181】
署名の検証が正常に行えた場合には、テレビ受像器は、ポケットの接続端子を介して遠隔操作装置に、テレビ受像器の自己証明書情報を送る(S220)。これを遠隔操作装置で受け取り、テレビ受像器のメーカーの電子署名を検証する(S230)。テレビ受像器のメーカーの電子署名は、主要メーカーの電子署名を予め記憶していても良い。
【0182】
なおテレビ受像器、遠隔操作装置でのメーカーの電子署名の検証処理とは、好ましくは、受け取った自己証明書におけるメーカーの電子署名(秘密鍵)について、予め記憶している、あるいは取得した当該メーカーの公開鍵で復号することによって行うが、この処理に限定されず、それぞれの装置の正当性が検証できる方法であれば、如何なる方法であっても良い。
【0183】
遠隔操作装置でもテレビ受像器の電子署名の検証を行った結果、署名の検証が正常に行えなかった場合には、テレビ受像器の場合と同様にエラーの通知を行う。また電子署名の検証が正常に行えた場合には、遠隔操作装置と放送受信端末2との間の対応付けが出来たので、検証OKの信号をテレビ受像器に送るとともに(S240)、テレビ受像器の登録処理を完了する(S250)。そして遠隔操作装置から検証OKの信号を受け取ったテレビ受像器は、テレビ受像器側でも遠隔操作装置の登録処理を完了する(S260)。
【0184】
以上のような処理によってそれぞれの装置が相手方の装置に登録を完了したので、テレビ受像器と遠隔操作装置との間で情報の送受信を行う際の共通鍵を、テレビ受像器は生成する(S270)。この共通鍵の生成プロセスを図21のフローチャートに示す。
【0185】
テレビ受像器は、ポケットの接続端子を介して遠隔操作装置から受け取った、遠隔操作装置の自己証明書情報における遠隔操作装置の機器番号と、テレビ受像器の自己証明書情報におけるテレビ受像器の機器番号とをそれぞれ取得する(S400)。またテレビ受像器は乱数を生成する(S410)。
【0186】
テレビ受像器では、取得したテレビ受像器の機器番号と遠隔操作装置の機器番号に対して、S410で生成した乱数を用いて所定のハッシュ関数の処理を行うことでハッシュ値を生成し(S420)、それを共通鍵とする(S430)。
【0187】
以上のようにしてテレビ受像器で生成した共通鍵を(S270)、テレビ受像器で記憶するとともに、ポケットの接続端子を介して遠隔操作装置に送る(S280)。なおテレビ受像器と遠隔操作装置との間での共通鍵の送受信処理は、ポケットの接続端子を介して行うことが好ましいが、無線通信によって行っても良い。
【0188】
遠隔操作装置ではテレビ受像器から共通鍵を受け取って記憶する(S290)。そして受信OKの信号を遠隔操作装置からテレビ受像器に、ポケットの接続端子を介して送ることで(S300)、共通鍵の送付処理を終了する(S310)。
【0189】
以上のような処理を実行することで、テレビ受像器とその遠隔操作装置との間で通信を行う場合の共通鍵を共有することが出来る。
【0190】
なおこの共通鍵自体には使用制限が設けられていても良いし、設けられていなくても良い。
【0191】
共通鍵の使用制限には回数的制限と時間的制限とがある。回数的制限としては、例えばテレビ受像器と遠隔操作装置との間での通信の回数をカウンタとしてそれぞれまたはいずれかの装置が備えておき、通信が完了する度に、カウンタを減算し(あるいはカウンタを加算し)、それが0になった場合(あるいは所定値になった場合)、当該共通鍵を使用不可とする処理である。
【0192】
また時間的制限としては共通鍵の使用期限が設けられている場合である。すなわち上述のS270で共通鍵を生成した際に、その使用期限、例えば生成した時から1時間以内、24時間以内、48時間以内、などの任意の日時情報が設定され、その日時情報も併せて遠隔操作装置に送られる(またテレビ受像器で記憶していても良い)。
【0193】
そして遠隔操作装置とテレビ受像器との間で情報の送受信が行われる場合に、上記日時情報と現在の日時(遠隔操作装置またはテレビ受像器で管理している日時情報)とを比較し、使用期限内であれば、そのまま共通鍵を用いた通信を行い、使用期限内でなければ通信を行わない。
【0194】
以上のように使用制限が設けられた場合には、その使用制限を解除する必要がある。そこで、遠隔操作装置がポケットに差し込まれた場合に、S270以降の処理を行うことで、共通鍵を更新しても良い。
【0195】
例えば遠隔操作装置がポケットに差し込まれることで、遠隔操作装置の自己証明書情報がテレビ受像器に送られるので、その自己証明書における機器番号(または自己証明書)と、テレビ受像器で登録している遠隔操作装置の機器番号(または自己証明書)とを比較する。もし一致していない場合には、新しい遠隔操作装置が差し込まれたと判定し、S210以降の処理を実行する。
【0196】
一致した場合には、登録されている遠隔操作装置が差し込まれたと判定し、S270以降の処理を実行する。なおS270以降の処理を実行する前に、使用制限の範囲内であるかを確認した上で、処理を実行しても良い。すなわち共通鍵の使用制限内であるならば共通鍵の更新処理を行わず、共通鍵の使用制限内ではないならばS270以降の処理を実行して共通鍵の更新処理を行う。
【0197】
本実施例では遠隔操作装置がテレビ受像器のポケットに差し込まれた段階で処理が開始される場合を説明したが、任意のタイミングで処理を行えば良い。
【産業上の利用可能性】
【0198】
以上のように、本発明の決済システム1を用いることによって、ICカード4は、ICチップ読取機能を備えた遠隔操作装置、放送受信端末2を介して、加盟店サーバ5や決済サーバ6との間で、決済に関する情報をセキュアに送受信することが出来るので、第三者による不正な通信傍受が行われたとしても、情報漏洩のリスクを減らすことが可能となる。
【0199】
また従来の決済システム1では、放送されている番組を視聴していなければ商品の購入が行えなかったが、本発明の決済システム1を用いることで、番組が録画されている場合であっても、商品の購入が可能となり、また商品を販売する側の加盟店も、いつの番組で放送した商品であるかを管理することが出来る。従って、いつどこで放送した番組かを特定することが出来るので、商品販売の番組を放送するにあたっての参考とすることが出来る。
【0200】
さらに特許文献1のような補助装置を用いた場合には、ICカード4の読み取り機能を備えた遠隔操作装置はテレビ受像器と1:1で対応づけられていることから、当該遠隔操作装置が故障した場合には、遠隔操作装置を用いた決済を行うことが出来なくなる。しかし本発明の決済システム1では、ICチップ41の読み取り機能を備えた遠隔操作装置とテレビ受像器のような放送受信端末2との対応関係を変更することが出来るので、異なる遠隔操作装置を用いて決済することが可能となる。
【符号の説明】
【0201】
1:決済システム
2:放送受信端末
3:ICチップ読取装置
4:ICカード
5:加盟店サーバ
6:決済サーバ
20:購入指示処理部
21:決済情報処理部
22:決済サーバ処理部
23:購入完了処理部
24:広告期限確認処理部
25:視聴期限確認処理部
41:ICチップ
100、200:演算装置
101、201:記憶装置
102:通信装置
103、203:入力装置
104:表示装置
202:カード通信装置
204:サーバ通信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加盟店サーバと決済サーバと放送受信端末とを有する決済システムであって、
前記放送受信端末は、前記加盟店サーバと前記決済サーバとセキュアな通信が可能であり、
前記放送受信端末は、
前記デジタル放送波で受信した番組情報に含まれる商品情報のうち、視聴者が選択した商品についての購入指示情報を前記加盟店サーバに送る購入指示処理部と、
クレジットカード決済に用いる決済情報の暗号化を行うアプリケーションを起動するための制御指示を前記加盟店サーバから受け取り、前記制御指示を前記ICチップに送ることで、前記購入した商品の決済情報を暗号化して暗号化決済情報を前記ICチップに生成させる決済情報処理部と、
前記ICチップで生成された暗号化決済情報を前記決済サーバに送ることでクレジットカード決済の認証処理を行わせ、その認証結果を前記決済サーバから受け取る決済サーバ処理部と、
前記決済サーバから正常な認証結果を受け取った場合には、その認証結果を前記加盟店サーバに送ることで、前記商品の購入完了情報を前記加盟店サーバから受け取る購入完了処理部と、を備えており、
前記加盟店サーバは、
前記放送受信端末から受け取った購入指示情報と、前記決済サーバにおける認証結果とに基づいて前記商品の購入処理を行い、
前記決済サーバは、
前記ICチップで生成した暗号化決済情報を復号化した決済情報に基づいてクレジットカード決済の認証処理を行う、
ことを特徴とする決済システム。
【請求項2】
前記番組情報にはさらに放送日時を示すタイムスタンプが含まれており、
前記購入指示処理部は、さらに、
前記購入指示情報として前記タイムスタンプを含めて前記加盟店サーバに送り、
前記加盟店サーバは、
前記タイムスタンプを含む購入指示情報を記憶することで番組に対する広告効果を検証する、
ことを特徴とする請求項1に記載の決済システム。
【請求項3】
前記番組情報にはさらに広告情報と広告の有効期限を示すタイムスタンプと放送日時を示すタイムスタンプとが含まれており、
前記放送受信端末は、さらに、
前記広告情報の閲覧要求を受け付けると、前記広告の有効期限を示すタイムスタンプを確認し、有効期限内であれば、前記放送受信端末で前記広告情報の表示を行う広告期限確認処理部を有しており、
前記購入指示処理部は、さらに、
前記購入指示情報として前記放送日時を示すタイムスタンプを含めて前記加盟店サーバに送る、
ことを特徴とする請求項1に記載の決済システム。
【請求項4】
前記放送受信端末はさらに、前記番組情報を録画する録画装置と接続しており、
前記録画装置では、前記デジタル放送波における番組情報として、少なくとも番組自体のコンテンツ情報と、前記コンテンツ情報の視聴期限と、前記コンテンツ情報を再生させる視聴鍵を送る加盟店サーバのアドレス情報と、前記コンテンツ情報の番組を識別する番組識別情報とを少なくとも記憶しており、
前記放送受信端末は、さらに、
前記録画装置に記憶したコンテンツ情報の再生要求を受け付けると、前記録画装置に記憶した前記コンテンツ情報に対応する視聴期限を確認する視聴期限確認処理部を有しており、
前記購入指示処理部は、さらに、
再生要求を受け付けたコンテンツ情報の視聴期限が経過していれば、前記コンテンツ情報の番組識別情報に対応する視聴鍵の取得依頼を購入指示情報として前記アドレス情報に基づいて前記加盟店サーバに送り、
前記放送受信端末は、
前記加盟店サーバから受け取った視聴鍵を用いて、前記録画装置に記憶したコンテンツ情報を再生させる、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の決済システム。
【請求項5】
前記放送受信端末ではさらに、少なくとも過去の所定期間内の番組表情報と番組情報における各番組の番組識別情報と番組のコンテンツ情報を送る加盟店サーバのアドレス情報とを記憶しており、
前記購入指示処理部は、さらに、
前記番組表情報から選択された番組のコンテンツ情報の視聴依頼を前記番組識別情報とともに購入指示情報として前記アドレス情報に基づいて前記加盟店サーバに送り、
前記放送受信端末は、さらに、
前記加盟店サーバから前記番組のコンテンツ情報を受け取ることで、前記選択された番組のコンテンツ情報を再生させる、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の決済システム。
【請求項6】
デジタル放送波を受信可能な放送受信端末と商品の販売を行う加盟店サーバとクレジットカードの決済処理を行う決済サーバとを有する決済システムにおける放送受信端末であって、
前記放送受信端末は、加盟店サーバと決済サーバとの間でセキュアな通信が可能であり、
前記デジタル放送波で受信した番組情報に含まれる商品情報のうち、視聴者が選択した商品についての購入指示情報を前記加盟店サーバに送る購入指示処理部と、
クレジットカード決済に用いる決済情報の暗号化を行うアプリケーションを起動するための制御指示を前記加盟店サーバから受け取り、前記制御指示を前記ICチップに送ることで、前記購入した商品の決済情報を暗号化して暗号化決済情報を前記ICチップに生成させる決済情報処理部と、
前記ICチップで生成された暗号化決済情報を前記決済サーバに送ることでクレジットカード決済の認証処理を行わせ、その認証結果を前記決済サーバから受け取る決済サーバ処理部と、
前記決済サーバから正常な認証結果を受け取った場合には、その認証結果を前記加盟店サーバに送ることで、前記商品の購入完了情報を前記加盟店サーバから受け取る購入完了処理部と、
を備えることを特徴とする決済システムにおける放送受信端末。
【請求項7】
デジタル放送波を受信可能な放送受信端末と商品の販売を行う加盟店サーバとクレジットカードの決済処理を行う決済サーバとを有する決済システムにおける放送受信端末であって、
前記放送受信端末は、加盟店サーバと決済サーバとの間でセキュアな通信が可能であり、
前記デジタル放送波で受信した番組情報に含まれる商品情報のうち、視聴者が選択した商品についての購入指示情報を前記加盟店サーバに送る購入指示処理部と、
クレジットカード決済に用いる決済情報の暗号化を行うアプリケーションを起動するための制御指示を前記加盟店サーバから受け取り、前記放送受信端末の遠隔操作装置に前記制御指示を送ることで、前記遠隔操作装置に備えられたICチップ読取装置が前記制御指示を前記ICチップに渡し、前記ICチップにおいて、前記購入した商品の決済情報を暗号化して暗号化決済情報を生成させる決済情報処理部と、
前記ICチップで生成された暗号化決済情報を前記ICチップ読取装置から受け取り、前記暗号化決済情報を前記決済サーバに送ることでクレジットカード決済の認証処理を行わせ、その認証結果を前記決済サーバから受け取る決済サーバ処理部と、
前記決済サーバから正常な認証結果を受け取った場合には、その認証結果を前記加盟店サーバに送ることで、前記商品の購入完了情報を前記加盟店サーバから受け取る購入完了処理部と、
を備えており、
前記放送受信端末と前記遠隔操作装置との間の通信がセキュアな通信である、
ことを特徴とする決済システムにおける放送受信端末。
【請求項8】
デジタル放送波を受信可能な放送受信端末と商品の販売を行う加盟店サーバとクレジットカードの決済処理を行う決済サーバとを有する決済システムにおける放送受信端末であって、
前記放送受信端末は、加盟店サーバと決済サーバとの間でセキュアな通信が可能であり、
前記デジタル放送波で受信した番組情報に含まれる商品情報のうち、視聴者が選択した商品についての購入指示情報を前記加盟店サーバに送る購入指示処理部と、
クレジットカード決済に用いる決済情報の暗号化を行うアプリケーションを起動するための制御指示を前記加盟店サーバから受け取り、前記放送受信端末に備えられたICチップ読取装置が前記制御指示を前記ICチップに渡し、前記ICチップにおいて、前記購入した商品の決済情報を暗号化して暗号化決済情報を生成させる決済情報処理部と、
前記ICチップで生成された暗号化決済情報を前記ICチップ読取装置から受け取り、前記暗号化決済情報を前記決済サーバに送ることでクレジットカード決済の認証処理を行わせ、その認証結果を前記決済サーバから受け取る決済サーバ処理部と、
前記決済サーバから正常な認証結果を受け取った場合には、その認証結果を前記加盟店サーバに送ることで、前記商品の購入完了情報を前記加盟店サーバから受け取る購入完了処理部と、
を備えることを特徴とする決済システムにおける放送受信端末。
【請求項9】
デジタル放送波を受信可能な放送受信端末と商品の販売を行う加盟店サーバとクレジットカードの決済処理を行う決済サーバとを有する決済システムにおける放送受信端末であって、
前記放送受信端末は、加盟店サーバと決済サーバとの間でセキュアな通信が可能であり、
前記デジタル放送波で受信した番組情報に含まれる商品情報のうち、視聴者が選択した商品についての購入指示情報を前記加盟店サーバに送る購入指示処理部と、
クレジットカード決済に用いる決済情報の暗号化を行うアプリケーションを起動するための制御指示を前記加盟店サーバから受け取り、前記放送受信端末に備えられた前記ICチップにおいて、前記購入した商品の決済情報を暗号化して暗号化決済情報を生成させる決済情報処理部と、
前記ICチップで生成された暗号化決済情報を前記決済サーバに送ることでクレジットカード決済の認証処理を行わせ、その認証結果を前記決済サーバから受け取る決済サーバ処理部と、
前記決済サーバから正常な認証結果を受け取った場合には、その認証結果を前記加盟店サーバに送ることで、前記商品の購入完了情報を前記加盟店サーバから受け取る購入完了処理部と、
を備えることを特徴とする決済システムにおける放送受信端末。
【請求項10】
前記デジタル放送波で受信した番組情報に日時情報を示すタイムスタンプが含まれており、
前記放送受信端末の決済情報処理部は、
前記タイムスタンプを前記ICチップに送ることで、前記ICチップにおいて、前記タイムスタンプをワンタイムパスワードとして用いる暗号化決済情報を生成させる、
ことを特徴とする請求項6から請求項9のいずれかに記載の決済システムにおける放送受信端末。
【請求項11】
機器識別情報と電子署名とを含む自己証明書情報を前記放送受信端末、前記遠隔操作装置はそれぞれ記憶しており、
前記放送受信端末は前記遠隔操作装置を装着可能な登録装置をさらに備えており、
前記遠隔操作装置が前記登録装置に装着されたあと、前記遠隔操作装置と前記放送受信端末との間で相互に前記自己証明書情報の検証処理を実行することで、少なくとも放送受信端末に前記遠隔操作装置の機器識別情報または自己証明書情報を登録し、
前記放送受信端末は、さらに、
前記遠隔操作装置の機器識別情報と前記放送受信端末の機器識別情報とを用いて、前記放送受信端末と前記遠隔操作装置との間の通信を暗号化するための共通鍵を生成し、
前記生成した共通鍵を前記遠隔操作装置に送ることで前記放送受信端末と前記遠隔操作装置との間の無線通信を、前記共通鍵を用いてセキュアに行う、
ことを特徴とする請求項7に記載の決済システムにおける放送受信端末。
【請求項12】
前記共通鍵には使用回数または使用期限が付加されており、前記使用回数または使用期限を満たさない場合には前記共通鍵を使用不可とする、
ことを特徴とする請求項11に記載の決済システムにおける放送受信端末。
【請求項13】
前記放送受信端末は、
前記遠隔操作装置が前記登録装置に装着されたことを検出すると、前記遠隔操作装置の自己証明書情報を取得することによって、前記取得した自己証明書情報またはその機器識別情報と、前記放送受信端末に登録している前記遠隔操作装置の自己証明書情報またはその機器識別情報と比較することで、登録されている遠隔操作装置かを判定し、
登録されている遠隔操作装置と判定した場合、新たな共通鍵を生成して前記遠隔操作装置に送る、
ことを特徴とする請求項11または請求項12に記載の決済システムにおける放送受信端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−150581(P2011−150581A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−12025(P2010−12025)
【出願日】平成22年1月22日(2010.1.22)
【出願人】(593022629)株式会社ジェーシービー (20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】