決済認証サーバ、決済認証方法とそのプログラム及び記録媒体
【課題】既存の小型情報端末を用いて視聴したいコンテンツを任意に選択して決済を行え、視聴権を購入できると共に視聴者が所望する受像器で閲覧する。
【解決手段】小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を決済・認証サーバ30は通信処理部301と決済処理部304とを備える。通信処理部301は前記小型情報端末から前記受像器の識別子と前記コンテンツの識別子が引数として付与されたコンテンツ情報要求に基づくコンテンツ情報を前記小型情報端末に送信する。決済処理部304は前記コンテンツ情報を受けた小型情報端末から前記受像器の識別子が引数として付与されたコンテンツの選択と決済の要求に基づく前記選択されたコンテンツの決済処理を行う。
【解決手段】小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を決済・認証サーバ30は通信処理部301と決済処理部304とを備える。通信処理部301は前記小型情報端末から前記受像器の識別子と前記コンテンツの識別子が引数として付与されたコンテンツ情報要求に基づくコンテンツ情報を前記小型情報端末に送信する。決済処理部304は前記コンテンツ情報を受けた小型情報端末から前記受像器の識別子が引数として付与されたコンテンツの選択と決済の要求に基づく前記選択されたコンテンツの決済処理を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ販売方式、視聴方式および受像器と情報端末の使用方法に関する技術分野、特に、有料サービスにおける受信機と携帯電話等の小型情報端末を用いてコンテンツに対する課金処理を実現する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の有料コンテンツ配信サービスの実現においては、CAS等の受像器毎に割り当てられた重複のない識別子を用いて、フラットレート(月額制や日額制)またはコンテンツ毎課金(VoDサービス)でサービスが提供されることが一般的である。
【0003】
その実現は、非特許文献1に記載されているような方式で実現される。この方式の特徴は、受像器に割り当てられている識別子に重複がなく複製が極めて困難であるということを担保とすることにより、当該識別子と対応した課金口座を用いたコンテンツ配信方式や当該識別子を復号時に必要不可欠な鍵とするようなコンテンツ配信方式、またはこれらの方式を組み合わせることにより、有料コンテンツ配信の仕組みを実現している。
【非特許文献1】米谷、山下、藤原,”デジタル放送に対応した限定受信システム”,東芝レビューVol.55,No.12,株式会社東芝発行,2000年12月1日,p.26−29
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来方式においては、課金の口座が受像器に又はそれに属する物に紐付けられているため、例えば、他人が所有権を有する受像器で有料コンテンツ配信・視聴サービスを受けるためには、その受像器に結びつけられている課金口座を切り替える処理を必要とする。この切り替え作業は、当該配信・視聴システム構築時に切り替える事を前提として設計された一部のシステム以外においては、非常に煩雑な処理でありかつ、クレジットカード番号漏洩の危険性が増すなど、セキュリティの面においても望ましくはない。
【0005】
また、所有者が同一であっても、複数の受像器を有する場合には、課金処理を行った受像器でのみコンテンツの閲覧が可能となり、それ以外の受像器ではコンテンツの視聴ができないため、利便性を著しく阻害する要因となっている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、前記課題を解決するための決済認証サーバ、決済認証方法は、受信機の画面に識別子を認識可能な画像として表示させ、情報装置の撮像機能により認識し、決裁処理に結びつけることにより視聴者にとって既存の任意の受信機による視聴が可能となる。
【0007】
すなわち、請求項1の決済認証サーバは、小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を行う決済認証サーバであって、前記小型情報端末から前記受像器の識別子と前記コンテンツの識別子が引数として付与されたコンテンツ情報要求に基づくコンテンツ情報を前記小型情報端末に送信する通信処理手段と、前記コンテンツ情報を受けた小型情報端末から前記受像器の識別子が引数として付与されたコンテンツの選択と決済の要求に基づく前記選択されたコンテンツの決済処理を行う決済処理手段とを備える。
【0008】
請求項2の決済認証サーバは、小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を行う決済認証サーバであって、前記小型情報端末がコンテンツ供給源との通信によって選択したコンテンツの識別子と前記コンテンツ供給源の識別子とが引数として付与された前記コンテンツに対する決済要求と前記コンテンツの購入を証明する電子データの取得要求とを前記小型情報端末から受信する通信処理手段と、前記決済の要求に基づく前記コンテンツの決済処理を行う決済処理手段と、前記電子データの取得要求に基づき前記電子データを生成する電子データ作成手段と、を備え、前記決済処理手段にて決済処理が完了すると、前記通信処理手段は前記電子データ作成手段にて作成された電子データを前記小型情報端末に送信する。
【0009】
請求項3の決済認証サーバは、請求項1または2の決済認証サーバにおいて、前記通信処理手段を介して前記小型情報装置からコンテンツ情報の取得要求を受けて、前記コンテンツ供給源に対するコンテンツ情報要求を作成する電文処理手段を備え、前記通信処理手段は、前記作成された要求コンテンツ情報要求を前記コンテンツ供給源に送信し、前記コンテンツ供給源から返信された前記要求コンテンツ情報要求に基づくコンテンツ情報を前記小型情報端末に送信する。
【0010】
請求項4の決済認証サーバは、請求項1または2の決済認証サーバにおいて、前記コンテンツ供給源は前記受像器の認識番号としてCASカードIDを格納している。
【0011】
請求項5の決済認証サーバは、請求項1または2の決済認証サーバにおいて、前記コンテンツ供給源は、コンテンツそのものとコンテンツに関する情報を蓄積している蓄積手段と、前記受像器から送付される受像器認識番号を取得する手段と、この受像器認識番号を含んだ各種情報入力をカメラ装置で撮影可能な画像に変換する手段とを備え、前記受像器認識番号とこの番号と重複しない受像器識別子とが1:1で対応付けて記録する受像器識別テーブルを有し、供給するコンテンツには少なくとも前記受像器識別子が含まれるようにしている。
【0012】
請求項6の決済認証サーバは、請求項1または2の決済認証サーバにおいて、コンテンツ供給源は蓄積しているコンテンツを画像に変換する際に前記決済認証サーバのURIを合わせて画像に変換する。
【0013】
請求項7の決済認証方法は、小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を決済認証サーバが行う決済処理方法であって、前記決済認証サーバは通信処理手段と決済処理手段とを備え、前記通信処理手段が前記小型情報端末から前記受像器の識別子と前記コンテンツの識別子が引数として付与されたコンテンツ情報要求に基づくコンテンツ情報を前記小型情報端末に送信するステップと、前記決済処理手段が前記コンテンツ情報を受けた小型情報端末から前記受像器の識別子が引数として付与されたコンテンツの選択と決済の要求に基づく前記選択されたコンテンツの決済処理を行うステップを有する。
【0014】
請求項8の決済認証方法は、小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を決済認証サーバが行う決済処理方法であって、前記決済認証サーバは通信処理手段と決済処理手段と電子データ作成手段とを備え、前記通信処理手段が、前記小型情報端末がコンテンツ供給源との通信によって選択したコンテンツの識別子と前記コンテンツ供給源の識別子とが引数として付与された前記コンテンツに対する決済要求と前記コンテンツの購入を証明する電子データの取得要求とを前記小型情報端末から受信するステップと、前記決済処理手段が、前記決済の要求に基づく前記コンテンツの決済処理を行うステップと、前記電子データ作成手段が、前記電子データの取得要求に基づき前記電子データを生成するステップと、前記決済処理のステップが完了すると、前記通信処理手段が、前記電子データ作成手段にて作成された電子データを前記小型情報端末に送信するステップを有する。
【0015】
請求項9のプログラムは、請求項1から6のいずれかの決済認証サーバを構成する各手段としてコンピュータを機能させるプログラムである。
【0016】
請求項10の記録媒体は、請求項9のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0017】
以上の発明によれば、コンテンツ視聴者は、既存の小型情報端末を用いて、視聴したいコンテンツを任意に選択して、決済を行い、視聴権を購入できると共に視聴者が所望する受像器で閲覧できる。また、既存の小型情報端末、受像器を利用できるので、本発明の導入コストを非常に低く抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図7は発明の実施形態に係る決済・認証サーバ30の概略構成図である。
【0019】
以下の発明の実施形態に係る決済・認証サーバ30は、視聴者が所望するコンテンツを小型情報端末(例えば図6に例示された携帯電話等の小型情報端末10,20)で選択し、それに必要な課金処理を行った上で、視聴者が所望するデジタル方式の受像器(例えば図9に例示されたテレビジョン装置等の受像器50)で前記コンテンツの視聴を可能とするサービスおよびアプリケーションを実現することができる。尚、受像器50、小型情報端末10,20は既存の装置を用いればよく、特段の改造や機能強化を施す必要はない。
【0020】
受像器50は図8に例示されたコンテンツ供給源であるコンテンツ蓄積・送出部40からコンテンツを受信している。コンテンツ蓄積・送出部40は以下の点で従来方式と異なる。コンテンツ視聴者が視聴を所望する受像器50を補足するための手段を有している。そして、その補足結果を一時的に他の識別子に置き換え、それに加え、指定された任意の情報を画像として受像器50に送出する機能を有していることである。次いで、その画像を解析し、元の情報を取り出す小型情報端末10,20を利用することである。この小型情報端末10,20を用いてコンテンツ選択と決済を実施することである。その決済情報を有する決済・認証サーバ30が決済完了通知とコンテンツ蓄積・送出部40に通知することである。その決済完了通知を受けて最初の段階においてコンテンツ蓄積・送出部40が補足した受像器50に視聴者が所望したコンテンツの送出を開始するというフロー(シーケンス1)で動作することである。
【0021】
決済・認証サーバ30を備えたコンテンツ配信システムによれば、小型情報端末等で視聴したいコンテンツに対して、個別に課金・決済のコントロールが可能である他、視聴者がコンテンツを視聴したい受像器等を任意に選択することも可能である。
【0022】
また、一般に広く市販されているIPを用いた映像配信システムに対応した受像器(テレビジョン装置、いわゆる、IP STBやIP TV)に対する追加機能や改造を一切施す必要はなく、さらに、一般に広く市販されている携帯電話にも一切の追加機能や改造を施すことなく実施が可能となる。
【0023】
さらに、従来技術では小型装置(携帯電話等)と受像器(テレビジョン装置)の間での通信を傍受した際には、コンテンツ提供事業者に著しい損害が発生する可能性があるが、本発明においては一般的な手段で通信を傍受した場合であっても、コンテンツ提供者に著しい損害は発生し得ない。
【0024】
(実施形態1)
図1は実施形態1に係るシーケンス1を示す。シーケンス1は最もシンプルかつ実用的に利用可能な実施形態である。シーケンス1は小型情報端末10、決済・認証サーバ30、コンテンツ蓄積・送出部40、受像器50により構成される配信システムによって実行される。この配信システムでは利用者が小型情報端末10の操作をすることにより視聴するコンテンツの選択、コンテンツ視聴のための決済行為、および視聴する受像器50を選択することが可能となっている。
【0025】
シーケンス1においては、コンテンツ選択および決済に必要な情報を事前にコンテンツ蓄積・送出部40と決済・認証サーバ30の間でコピー処理をしておき、決済・認証サーバ30が小型情報端末10からのコンテンツ情報(ECG)の取得要求に対して直接的にレスポンスを返し、決済処理を完了させている。
【0026】
小型情報端末10は、一般的な携帯電話等に例示される端末であって、少なくとも、ユーザの指示によりネットワークより任意のアプリケーションのダウンロードとその実行機能と、カメラ装置を具備し当該装置で撮影した映像を解析する事で情報の取得が可能な機能を有する。
【0027】
図5は本実施形態に係る小型情報端末10の概略構成図である。小型情報端末10は具体的には図5に通信処理部101と電文処理部102と出力処理部103と出力装置104と入力処理部105と入力装置106と映像解析部107と映像入力装置108とを備える。通信処理部101は電波を用いて外部との入出力の通信機能を提供する。電文処理部102は通信処理部101により受信した電文を解釈し、出力処理部103に渡す。また、電文処理部102は入力処理部105より与えられた情報を電文として、通信処理部101に渡す。出力処理部103は与えられた情報を出力装置104が出力可能できる情報に変換する。出力装置104は利用者に対して情報を出力する。出力装置104としては液晶表示装置、スピーカ等が例示される。入力処理部105は入力装置106から与えられた電気信号を処理し、電文処理部102が処理可能な情報に変換する。入力装置106は入力手段であってキーボード・ボタン等が例示される。映像解析部107は映像入力装置108が捉えた画像を解析し、情報を取り出し、入力処理部105に渡す。映像入力装置108はCMOSセンサやCCDセンサなどのカメラ装置が例示される。
【0028】
決済・認証サーバ30は、少なくとも、電子コンテンツガイド(ECG)等のコンテンツ情報の提示機能と、選択されたコンテンツに対する決済機能を有する。
【0029】
図7は本実施形態に係る決済・認証サーバ30の概略構成図である。決済・認証サーバ30は通信処理部301と電文処理部302とコンテンツ情報蓄積部303と決済処理部304とアプリケーション蓄積部305とアサーション作成部306とを備える。通信処理部301は外部との通信処理を行う。電文処理部302は通信処理部301により受信した電文を解釈し、各機能部とともに必要な処理を行う。また、電文処理部302は送出すべき電文の生成をする。具体的には、電文処理部302は、決済処理が終了すると、コンテンツを蓄積するコンテンツ供給源(コンテンツ蓄積・送出部40)に対する受像器50の識別子と前記コンテンツの識別子を含んだ決済完了通知と、小型情報端末10,20に対する決済確認通知とを作成する。コンテンツ情報蓄積部303はコンテンツの名称や課金条件等、コンテンツそのもののデータ以外の情報を蓄積している。コンテンツ情報蓄積部303は図2に示されたシーケンス1’及び図4に示されたシーケンス2’を実行する場合は不要である。304は決済処理を行う。アプリケーション蓄積部305は小型情報端末10,20に送付するアサーション管理機能部(プログラム)を蓄積している。アプリケーション蓄積部305はシーケンス1及び図2に示されたシーケンス1’を実行する場合では不要である。アサーション作成部306はコンテンツ購入証明となるアサーションを生成する。具体的には、小型情報端末10,20からのコンテンツの購入を証明する電子データの取得要求に基づき前記電子データを生成する。尚、アサーション作成部306はシーケンス1,1’実行の場合では不要である。
【0030】
コンテンツ蓄積・送出部40は、少なくとも、コンテンツそのものと、コンテンツに関するコンテンツ情報(例えばECG)を蓄積する機能と、受像器50から送付される受像器認識番号を取得する機能と、この受像器認識番号を含んだ各種情報入力をカメラ装置で撮影可能な画像に変換する機能とを有する。
【0031】
図8は本実施形態に係るコンテンツ蓄積・送出部40の概略構成図である。コンテンツ蓄積・送出部40は通信処理部401と電文処理部402とコンテンツ情報蓄積部403とコンテンツ蓄積部404とQRコード作成部405と受像器識別テーブル406とを備える。通信処理部401は外部との通信処理を行う。電文処理部402は通信処理部401により受信した電文を解釈し、各機能部とともに必要な処理を行う。また、電文処理部402は送出すべき電文の生成や、コンテンツの送出処理を行う。コンテンツ情報蓄積部403はコンテンツの名称や課金条件等、コンテンツそのもののデータ以外の情報を蓄積している。コンテンツ蓄積部404はコンテンツそのものを蓄積している。QRコード作成部405はQRコードを生成する。受信器識別テーブル406は受像器識別番号(CASカードID)と受像器識別子の対応付けを記録するテーブルである。
【0032】
コンテンツ蓄積・送出部40で取得される受像器認識番号はCASカードIDに基づいている。そして、コンテンツ蓄積・送出部40は、取得した受像器認識番号と重複することなく自動的に生成する受像器識別子を1:1で対応付けて記憶する受像器識別テーブルと、当該受像器識別子を自動的に生成する機能部を有し、本装置が具備している情報の画像変換機能部への入力を、受像器識別子を含む各種情報としている。これらの機能は後述のシーケンス2’でも実行される。
【0033】
また、コンテンツ蓄積・送出部40は、情報を画像に変換する際に、決済・認証サーバ30のURIを合わせて画像に変換する。さらに、コンテンツ蓄積・送出部40が情報を画像に変換する際に、自装置を示す識別子を合わせて画像に変換する方式を採用している。これらの機能も後述のシーケンス2’でも実行される。
【0034】
受像器50は、少なくとも、電波の受信または通信による信号の受信が可能で、その信号を処理することで、映像や音声、その他の文字情報等の出力を行う。また、視聴者の指示によりチャンネル合わせや必要に応じた通信手段を用いた情報のアップリンクが可能である。
【0035】
図9は本実施形態に係る受像器50の概略構成図である。受像器50は放送インタフェース501と暗号処理部502と信号分離部503と音声復号部504と映像復号部505と文字情報等復号部506と音声出力部507と映像出力部508と通信インタフェース509と制御部510とユーザインタフェース入力機能部511と受像器認識番号記憶部512とを備える。放送インタフェース501は放送波を受信し、信号を取り出す。暗号処理部502は取り出された信号の暗号を復号する。復号する鍵は受像器認識番号記憶部512に保持されている。信号分離部503は信号の中から音声信号、映像信号、文字情報等にメディア毎に分離する。音声復号部504は音声信号をアナログ信号に変換する。映像復号部505は映像信号を映像としてフレームバッファに展開する。文字情報等復号部506は音声や映像として出力が可能な型式に変換する。音声出力部507は与えられたアナログ信号を音声に変換する。音声出力部507としてはスピーカが例示される。映像出力部508はフレームバッファに蓄積された信号を映像にする。映像出力部508としては、液晶パネル、プラズマパネル、ブラウン管が例示される。通信インタフェース509は通信を利用し、信号の取り出し、または信号を送り出す。制御部510は通信に関する処理等を行う。また、制御部510はユーザの入力処理等を処理する。ユーザインタフェース入力機能部511はユーザの入力を受け付ける。ユーザインタフェース入力機能部511としてはリモコン等が例示される。受像器認識番号記憶部512は識別子を送出する。光学的手法の場合は映像出力部508が兼ねることが可能である。音声的手段の場合は音声出力部507が兼ねることが可能である。電波的手段の場合はアンテナが例示される。
【0036】
また、受像器50と小型情報端末10(後述の小型情報端末20)との通信方式としては、光学的信号方式、電波的信号方式、音声的信号方式のいずれか、またはこれらから二つ以上選択したものの組み合わせたものが採用される。
【0037】
以上の装置10〜50は、通常のコンピュータの構成要素、例えばCPU(Central Processor Unit)、メモリ(RAM)、ハードディスクドライブ装置、通信デバイスなどのハートウェア資源を備え、このハードウェア資源とインストール済みのソフトウェアとの協働によって前記各機能ブロック101〜108,201〜210,301〜306,401〜406,501〜511に係る処理が実現できる。そして、この処理によって得られた画像は既知の表示装置にて適宜に表示できるようになっている(後述の小型情報端末20も同様)。
【0038】
以下、図1、図5〜図10、図12、図15、図18を参照しながらシーケンス1について詳細に説明する。
【0039】
視聴者がリモコン11によって受像器50に対してサービスリクエストを送信して番組取得要求を出すように指示を行う(図1のステップ[1a])。前記指示を受けた受像器50は通信インタフェース509を介してコンテンツ蓄積・送出部1に対してリクエストを送出する(図18のステップ[701])。
【0040】
コンテンツ蓄積・送出部40は、図15に示されたステップ[501][502][510][511][515]のコンテンツの選択および決済が完了していない(送出許可フラグが付いたコンテンツが無い)ため、受像器認識番号(CASカードID)を送出するためのチャンネル選択操作のガイダンスを通信処理部401から視聴者の受像器50に対して送出する。そして、視聴者側では受像器50が当該ガイダンスを映像出力部508によって表示する(図18のステップ[702][703][704])。
【0041】
視聴者によって受信機認識識別番号(CASカードID)の送出を行うためのチャンネル選択がなされると(図18のステップ[705])、コンテンツ蓄積・送出部40は受像器認識番号取得要求を含む信号を受像器50に送信する(図14のステップ[502][503])。受像器50はコンテンツ蓄積・送出部40に対してCASカードIDを送出する(図1のステップ[1b],図18のステップ[706][707][708])。
【0042】
図14のステップ[504]でCASカードIDを受け取ったコンテンツ蓄積・送出部40では、電文処理部402が、重複することのない十分に長い文字列を生成し(ステップ[505][506])、当該CASカードIDと生成した文字列を受像器識別子として、CASカードIDと1:1で対応させ、受像器識別テーブル406に記録を行う(ステップ[507])。その後、コンテンツ蓄積・送出部40では、電文処理部402が、決済・認証サーバ30のURLに、受像器識別子とコンテンツ蓄積・送出部40を示す識別子を引数としたURIを生成し、それに基づくQRコードを生成する(ステップ[508])。通信処理部401は前記生成したQRコードを画像として受像器50に送出する(図1の[1c],図14のステップ[509])。受像器50は通信インタフェース509で受けた前記画像を映像出力部508から表示する(図18のステップ[708])。
【0043】
受像器50でQRコードが画面に表示されると、利用者が小型情報端末10で撮影することにより(図1のステップ[1d])、小型情報端末10への利用者による指示となる(図10のステップ[101])。
【0044】
そして、小型情報端末10は、通信処理部101を介して、ECGの要求として、前記QRコードで指示されたURLに対し受像器識別子とコンテンツ蓄積・送出部(CP)40の識別子(ID)を引数としたアクセスを決済・認証サーバ30に行う(図1のステップ[1e],図10のステップ[102])。
【0045】
決済・認証サーバ30は、通信処理部301で小型情報端末10からの前記アクセスを受けると、与えられた引数を保持したままECGを送出する(図1のステップ[1f],図12のステップ[303])。小型情報端末10は通信処理部101で前記ECGを受信し、出力処理部103、出力装置104を介して当該情報を表示する(図10のステップ[105][106][108][110])。
【0046】
決済・認証サーバ30は、利用者の小型情報端末10からコンテンツの選択と決済要求を受けると共に(図1のステップ[1g],図12のステップ[304][305])、かつ受像器識別子が引数として渡されていると(ステップ[306])、決済処理部304にて前記選択されたコンテンツに対する決済処理を行う(ステップ[307][308][309])。
【0047】
前記決済が正しく処理されると(図12のステップ[310])、決済・認証サーバ30は、電文処理部302、通信処理部304を介して、受像器識別子と決済が完了したコンテンツの識別子をコンテンツ蓄積・送出部40に対して通知する(図1のステップ[1h],図12のステップ[311])。
【0048】
さらに、決済・認証サーバ30は、小型情報端末10に対しても、決済確認通知を送出し(図1のステップ[1i])、完了通知を利用者に提示する(図10のステップ[110])。
【0049】
図14のステップ[516][517]で決済・認証サーバ30からの決済完了通知として受像器識別子とコンテンツの識別子を受け取ったコンテンツ蓄積・送出部40は、当該受像器識別子を持つ受像器50からのリクエストを探し(ステップ[518])、当該リクエストが要求しているコンテンツに対して、送出許可フラグを立てる(ステップ[519])。また、受像器50に対して初期リクエスト画面を送出中であれば(ステップ[520])、決済の完了と動画像コンテンツの送出準備が完了した旨のガイダンスを送出する(ステップ[521])。
【0050】
その後、コンテンツ蓄積・送出部40の処理として、前記送出許可フラグが付いているコンテンツの検出により(ステップ[511])、当該コンテンツを指定された受像器50に対して通信処理部401を介して送出を開始する(図1のステップ[1j],図14のステップ[512])。受像器50は通信インタフェース509によって前記コンテンツを受信する。コンテンツの送出が終了すると(図14のステップ[513])、コンテンツの送出終了処理を行う(ステップ[514])。
【0051】
また、シーケンス1の変形例として、図2に例示されたシーケンス1’が挙げられる。シーケンス1’は後述のシーケンス2’のステップ[2n][2o]を有していること以外はシーケンス1と同じである。すなわち、シーケンス1’では、シーケンス1のステップ[1e]とステップ[1f]の過程の間で、少なくとも、コンテンツに関する諸情報はコンテンツ蓄積・送出部40が保持しており、決済・認証サーバ30が小型情報端末10からのコンテンツ情報(ECG)の取得要求があった場合、その都度、決済・認証サーバ30がコンテンツ蓄積・送出部40に問い合わせを行い、その結果を小型情報端末10に対してレスポンスとして返している。
【0052】
(実施形態2)
図4は実施形態2に係るシーケンス2’を示す。シーケンス2’は、小型情報端末20、決済・認証サーバ30、コンテンツ蓄積・送出部40、受像器50により構成される配信システムによって実行される。この配信システムでも、実施形態1と同様に、利用者が小型情報端末20の操作をすることにより、視聴するコンテンツの選択、コンテンツ視聴のための決済行為、および視聴する受像器50を選択することが可能となっている。
【0053】
特にシーケンス2’は、シーケンス1から事前のコンテンツ蓄積・送出部40と決済・認証サーバ30の間におけるコンテンツ識別子の同期処理を取り除いたもの(図2のシーケンス1’)とコンテンツの選択および決済行為を時間的に独立させ切り離すことができる仕組みになっているものと双方の特徴を同時に満たすものである。
【0054】
また、シーケンス2’に係る決済・認証サーバ30は、少なくとも、コンテンツ情報(ECG)の提示機能と、選択されたコンテンツに対する決済機能と、コンテンツの購入を証明する電子データ(アサーション)を生成する機能と、それらを携帯電話等の小型情報端末に受信、蓄積および当該サーバからの指示により、蓄積された購入を証明する前記電子データを返送させる機能を持つ携帯電話用プログラムを蓄積、送付する機能を実行するようになっている。尚、前記電子データを生成する機能は第一の実施形態で説明したアサーション作成部306によって実行される。
【0055】
コンテンツに関する諸情報はコンテンツ蓄積・送出部40が保持しており、決済・認証サーバ30が小型情報端末20からのコンテンツ情報(ECG)の取得要求があった場合、その都度、決済・認証サーバ30がコンテンツ蓄積・送出部40に問い合わせを行い、その結果を小型情報端末20に対してレスポンスとして返している。
【0056】
また、決済・認証サーバ30が生成するコンテンツ購入証明の電子データの中には有効期限または且つ視聴回数情報が付与され、購入証明書の効果に制限が付与されている(後述のシーケンス2も同様)。
【0057】
図6は本実施形態に係る小型情報端末の概略構成図である。小型情報端末20は通信処理部201とアプリケーション処理部202と電文処理部203と蓄積部204と出力処理部205と出力装置206と入力処理部207と入力装置208と映像解析部209と映像入力部210とを備える。
【0058】
通信処理部201は電波を用いて外部との入出力の通信機能を提供する。アプリケーション処理部202は外部から取得したアプリケーション(アサーション管理部又はそのプログラム)を実行処理する。電文処理部203は通信処理部201により受信した電文を解釈し、出力処理部205に渡す。また、電文処理部203は入力処理部207より与えられた情報を電文として、通信処理部に渡す機能を提供する。蓄積部204は外部から与えられた情報を蓄積する。例えば、アサーション管理部のプログラムやアサーション情報の蓄積を行う。出力処理部205は与えられた情報を出力装置206が出力可能できる情報に変換する。出力装置206は利用者に対して情報を出力する。出力装置206としては液晶表示装置、スピーカ等が例示される。入力処理部207は入力装置208から与えられた電気信号を処理し、電文処理部203が処理可能な情報に変換する。入力装置208はキーボード・ボタン等の入力手段である。映像解析部209は映像入力装置210が捉えた画像を解析し、情報を取り出し、入力処理部207に渡す。映像入力装置210はCMOSセンサやCCDセンサなどのカメラ装置が例示される。
【0059】
図4、図6、図10〜図18を参照しながらシーケンス2’について詳細に説明する。
【0060】
視聴者は、システムを利用する前に、小型情報端末4(携帯電話)を用いて、決済・認証サーバ30にアクセスを行い(図4のステップ[2a])、アサーションをハンドリングするためのアプリケーションを決済・認証サーバ30からダウンロードし(ステップ[2b])、実行可能な状態にしておく。
【0061】
その後、利用者の小型情報端末4の操作により(図10のステップ[101][102][103])、コンテンツ蓄積・送出部40にアクセスを行い(図4のステップ[2c])、コンテンツに関する情報をレスポンスする(図10のステップ[105],図16のステップ[601][602][610][616],図17の[623][627])。
【0062】
次いで、利用者によりコンテンツが選択され、決済要求となると、コンテンツ蓄積・送出部40では電文処理部402が当該コンテンツの識別子を生成し(図17のステップ[630])、そのコンテンツ識別子とコンテンツ蓄積・送出部40の識別子を引数とした、アサーション蓄積レスポンスを通信処理部401によって送出する(図4のステップ[2d],図17のステップ[631])。
【0063】
小型情報端末20は、通信処理部201を介してアサーション蓄積レスポンスを受け取ると(図10のステップ[106])、引数とともにアサーション管理プログラムを蓄積モードで起動する(ステップ[107])。
【0064】
蓄積モードで起動(図11のステップ[201])された小型情報端末20のアサーション管理プログラムは、決済・認証サーバ30にアクセスし、起動時に渡された引数(コンテンツ識別子とコンテンツ蓄積・送出部40の識別子)を通知する(図4のステップ[2e],図11のステップ[202])。
【0065】
アクセスされた決済認証サーバ30は、渡されたコンテンツ蓄積・送出部40の識別子に基づき、コンテンツ蓄積・送出部40へアクセスし(図4のステップ[2f])、指定されたコンテンツ識別子に関する情報を取得する(図4の[2g],図13のステップ[401][402][406][418][425])。また、コンテンツ蓄積・送出部40は当該アクセスに対して、コンテンツ情報蓄積部403からコンテンツ識別子に対応するコンテンツの情報を送出する(図17のステップ[623][624][625])。
【0066】
その後、小型情報端末20と決済・認証サーバ30との間で、決済確認を行うトランザクションの過程(図11のステップ[203][204][205][209][210][211][212],図13のステップ[419][420])を経て決済処理を行う(ステップ[421])。
【0067】
決済・認証サーバ30は、決済処理が正しく完了すると(ステップ[422])、アサーション生成部306にて作成したアサーションを小型情報端末20に対して送付する(図4のステップ[2h],図13のステップ[423])。小型情報端末20は、前記アサーションを受信し、アサーションの蓄積を行い(図11のステップ[206])、利用者に対してアサーションの蓄積の完了を通知する(図11のステップ[207])。
【0068】
これによって、小型情報端末20内においてアサーションの蓄積が完了する。
【0069】
視聴者が実際にコンテンツを視聴する場合には、視聴者はリモコン11によって受像器50に対して番組取得要求を出すように指示を行う(図4のステップ[2i])。この指示を受けた受像器50はコンテンツ蓄積・送出部40に対してリクエストを送出する(図18のステップ[701])。
【0070】
コンテンツ蓄積・送出部40は、図16に示されたステップ[601][602][610][611][615]のコンテンツの選択および決済が完了していない(送出許可フラグが付いたコンテンツが無い)ため、受像器識別番号(CASカードID)を送出するためのチャンネル選択操作のガイダンスを視聴者に対して送出し、受像器50が当該ガイダンスを表示する(図18のステップ[702][703][704])。
【0071】
視聴者により、受信機認識識別番号(CASカードID)の送出を行うチャンネル選択がなされると(ステップ[705])、コンテンツ蓄積・送出部40は、受像器認識番号取得要求を含む信号を受像器50に送信する(ステップ[602][603])。前記信号を受けた受像器50はコンテンツ蓄積・送出部40に対してCASカードIDを送出する(図4のステップ[2j],図18のステップ[706][707][708])。
【0072】
図16のステップ[604]でCASカードIDを受け取ったコンテンツ蓄積・送出部1は重複することのない十分に長い文字列を生成し(ステップ[605][606])、当該CASカードIDと生成した文字列を受像器識別子として、CASカードIDと1:1で対応させ、記録を行う(ステップ[607])。
【0073】
さらに、その後、コンテンツ蓄積・送出部1は、決済・認証サーバ30のURLに、受像器識別子と本コンテンツ蓄積・送出部1を示す識別子を引数としたURIを、QRコード生成部405にて生成し、それに基づくQRコードを生成し(ステップ[608])、それを画像として受像器50に送出する(図18のステップ[709],図4のステップ[2k])。受像器50はコンテンツ蓄積・送出部1から受けた画像を映像出力部508から表示する(ステップ[708])。
【0074】
QRコードが画面に表示されると、利用者が小型情報端末4で撮影することにより(図4のステップ[2l])、小型情報端末4への利用者による指示となり(図11のステップ[201])、当該QRコードで指示されたURLに対し、受像器識別子とコンテンツ蓄積・送出部40の識別子を引数としたアクセスを行う(図11のステップ[2m],図11のステップ[202])。
【0075】
アクセスされた決済・認証サーバ30は、通信処理部301を介して、コンテンツ蓄積・送出部40にコンテンツ情報の要求を行う(図4のステップ[2n],図13のステップ[403][404])。
【0076】
コンテンツ蓄積・送出部40はそのアクセスに対してコンテンツ情報を通信処理部401から返す(図4のステップ[2o],図17のステップ[623][624][625])。
【0077】
決済・認証サーバ30は、そのレスポンスをECGとして、小型情報端末20に通知する(図4のステップ[2p],図13のステップ[405])。
【0078】
次に、利用者がコンテンツの選択・決済ではなく、すでに購入済みのアサーションの送付を選択すると(図4のステップ[2q],図14のステップ[512])、決済認証サーバは、アサーション管理プログラム(アサーション管理機能部)の送付モードでの起動を通知する(ステップ[2r],ステップ[513])。
【0079】
小型情報端末20のアサーション管理機能部が送付モードで起動すると(図11のステップ[213])、プログラムは小型情報端末20のアサーション記憶部にアクセスし(ステップ[214])、取得済みのアサーションの一覧を利用者に提示する(ステップ[215][216])。
【0080】
小型情報端末20は、アサーションの選択が完了すると(ステップ[217])、当該アサーションを決済・認証サーバ30に送付する(図4のステップ[2s],図11のステップ[218])。
【0081】
決済・認証サーバ30は、送付されたアサーション(図14のステップ[501][502])の正当性(ステップ[503])や有効期限(ステップ[504])、視聴回数(ステップ[505])の確認を電文処理部302にて行い、いずれにも問題が無い場合には、コンテンツ蓄積・送出部40にコンテンツ識別子と受像器識別子を送付する(図4のステップ[2t],図14のステップ[506])。
【0082】
また、決済・認証サーバ30は、小型情報端末20に対して、アサーションの受付通知と視聴回数の減算処理を通知する(図4のステップ[2u],図14のステップ[515])。
【0083】
小型情報端末20は、アサーションの正常送付が通知されると(図11のステップ[219])、利用者に送付完了を通知し(ステップ[220])、アサーションの視聴回数を指示された回数分、減算処理を行う(ステップ[221])。
【0084】
図16のステップ[616][617]で決済・認証サーバ30からの決済完了通知として受像器識別子とコンテンツの識別子を受け取ったコンテンツ蓄積・送出部40は、当該受像器識別子を持つ受像器50からのリクエストを探し(ステップ[618])、当該リクエストが要求しているコンテンツに対して、送出許可フラグを立てる(ステップ[619])。また、当該受像器に対して初期リクエスト画面を送出中であれば(ステップ[620])、決済の完了と動画像コンテンツの送出準備が完了した旨のガイダンスを送出する(ステップ[621])。
【0085】
その後、コンテンツ蓄積・送出部40の処理として、送出許可フラグが付いているコンテンツの検出により(ステップ[611])、当該コンテンツを指定された受像器50に対して送出を開始する(図4のステップ[2v],図16のステップ[612])。受像器50は通信インタフェース509によって前記コンテンツを受信する。コンテンツの送出が終了すると(図16のステップ[613])、コンテンツ蓄積・送出部40はコンテンツの送出終了処理を行う(図16のステップ[614])。
【0086】
また、シーケンス2の変形例として、図3に例示されたシーケンス2が挙げられる。シーケンス2はシーケンス2’のステップ[2n][2o]を有していないこと以外はシーケンス2’と同じである。
【0087】
以上説明した実施形態に係るシーケンス1,1’,2,2’を実行する配信システムによれば、コンテンツ視聴者は、極めてパーソナルな既存の小型情報端末10,20を用いて、視聴したいコンテンツを任意に選択し、決済を行い、視聴権を購入することができるほか、視聴者が所望する受像器50で閲覧できる。また、受像器50が、課金・決済の鍵とは成っていないため、受像器50の所有者が、小型情報端末10,20の所有者と異なっていても、小型情報端末10,20が、受像器50の近傍にあることを担保することで、視聴が可能となる。しかも、小型情報端末10、受像器50共に、既存の機器をそのまま利用可能であるという点において、従来のシステムとは異なる非常に大きな利便性を視聴者に提供しうるという効果がある。したがって、本願発明の導入のコストが非常に低く抑えられる。
【0088】
また、上記コンテンツ配信システムは、IPによる放送コンテンツの配信を前提としているが、仮に従来の電波の周波数を無限に使用する事が可能で、コンテンツ蓄積・送出部40に相当する機能を放送局が放送システムで実施することにより、本方式はそのまま、電波を用いた放送システムの上でも実現可能である。ただし、この場合、受像器50からコンテンツ蓄積・送出部40に対しての通信は、一般的な既存のデジタルテレビジョン装置が具備する通信装置を用いて実現する必要がある。
【0089】
尚、上述の実施形態に係る配信システムを構成する小型情報端末10,20、決済・認証サーバ30、コンテンツ蓄積・送出部40、受像器50は、上述の実施形態に限定されるものでなく、装置10〜50を構成する各機能ブロック101〜108,201〜210,301〜306,401〜406,501〜511に係る処理としてコンピュータを機能させるプログラムの態様としてもよい。前記プログラムはコンピュータ読み取り可能な既知の記録媒体に格納して提供またはネットワークを通じて提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】発明の第一の実施形態に係るシーケンス1の説明図。
【図2】発明の第一の実施形態に係るシーケンス1’の説明図。
【図3】発明の第二の実施形態に係るシーケンス2の説明図。
【図4】発明の第二の実施形態に係るシーケンス2’の説明図。
【図5】発明の第一の実施形態に係る小型情報端末の概略構成図。
【図6】発明の第二の実施形態に係る小型情報端末の概略構成図。
【図7】発明の実施形態に係る決済認証サーバの概略構成図。
【図8】発明の実施形態に係るコンテンツ蓄積・送出部の概略構成図。
【図9】発明の実施形態に係る受像器の概略構成図。
【図10】シーケンス1,1’,2,2’における小型情報端末の動作を説明したフローチャート。
【図11】シーケンス2,2’における小型情報端末の動作例を説明したフローチャート。
【図12】シーケンス1,2における決済・認証サーバの動作例を説明したフローチャート。
【図13】シーケンス1’,2’における決済・認証サーバの動作例を説明したフローチャート。
【図14】シーケンス2,2’における決済・認証サーバの動作例を説明したフローチャート。
【図15】シーケンス1,2におけるコンテンツ蓄積・送出部の動作例を説明したフローチャート。
【図16】シーケンス1’,2’におけるコンテンツ蓄積・送出部の動作例を説明したフローチャート。
【図17】シーケンス1’,2’におけるコンテンツ蓄積・送出部の動作例を説明したフローチャート。
【図18】シーケンス1,1’,2,2’における受像器の動作を説明したフローチャート。
【符号の説明】
【0091】
10,20…小型情報端末
11…リモコン
30…決済・認証サーバ(決済認証サーバ)
40…コンテンツ蓄積・送出部(コンテンツ供給源)
50…受像器
301…通信処理部(通信処理手段)
302…電文処理部(電文処理手段)
304…決済処理部(決済処理手段)
306…アサーション生成部(電子データ作成手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ販売方式、視聴方式および受像器と情報端末の使用方法に関する技術分野、特に、有料サービスにおける受信機と携帯電話等の小型情報端末を用いてコンテンツに対する課金処理を実現する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の有料コンテンツ配信サービスの実現においては、CAS等の受像器毎に割り当てられた重複のない識別子を用いて、フラットレート(月額制や日額制)またはコンテンツ毎課金(VoDサービス)でサービスが提供されることが一般的である。
【0003】
その実現は、非特許文献1に記載されているような方式で実現される。この方式の特徴は、受像器に割り当てられている識別子に重複がなく複製が極めて困難であるということを担保とすることにより、当該識別子と対応した課金口座を用いたコンテンツ配信方式や当該識別子を復号時に必要不可欠な鍵とするようなコンテンツ配信方式、またはこれらの方式を組み合わせることにより、有料コンテンツ配信の仕組みを実現している。
【非特許文献1】米谷、山下、藤原,”デジタル放送に対応した限定受信システム”,東芝レビューVol.55,No.12,株式会社東芝発行,2000年12月1日,p.26−29
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来方式においては、課金の口座が受像器に又はそれに属する物に紐付けられているため、例えば、他人が所有権を有する受像器で有料コンテンツ配信・視聴サービスを受けるためには、その受像器に結びつけられている課金口座を切り替える処理を必要とする。この切り替え作業は、当該配信・視聴システム構築時に切り替える事を前提として設計された一部のシステム以外においては、非常に煩雑な処理でありかつ、クレジットカード番号漏洩の危険性が増すなど、セキュリティの面においても望ましくはない。
【0005】
また、所有者が同一であっても、複数の受像器を有する場合には、課金処理を行った受像器でのみコンテンツの閲覧が可能となり、それ以外の受像器ではコンテンツの視聴ができないため、利便性を著しく阻害する要因となっている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、前記課題を解決するための決済認証サーバ、決済認証方法は、受信機の画面に識別子を認識可能な画像として表示させ、情報装置の撮像機能により認識し、決裁処理に結びつけることにより視聴者にとって既存の任意の受信機による視聴が可能となる。
【0007】
すなわち、請求項1の決済認証サーバは、小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を行う決済認証サーバであって、前記小型情報端末から前記受像器の識別子と前記コンテンツの識別子が引数として付与されたコンテンツ情報要求に基づくコンテンツ情報を前記小型情報端末に送信する通信処理手段と、前記コンテンツ情報を受けた小型情報端末から前記受像器の識別子が引数として付与されたコンテンツの選択と決済の要求に基づく前記選択されたコンテンツの決済処理を行う決済処理手段とを備える。
【0008】
請求項2の決済認証サーバは、小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を行う決済認証サーバであって、前記小型情報端末がコンテンツ供給源との通信によって選択したコンテンツの識別子と前記コンテンツ供給源の識別子とが引数として付与された前記コンテンツに対する決済要求と前記コンテンツの購入を証明する電子データの取得要求とを前記小型情報端末から受信する通信処理手段と、前記決済の要求に基づく前記コンテンツの決済処理を行う決済処理手段と、前記電子データの取得要求に基づき前記電子データを生成する電子データ作成手段と、を備え、前記決済処理手段にて決済処理が完了すると、前記通信処理手段は前記電子データ作成手段にて作成された電子データを前記小型情報端末に送信する。
【0009】
請求項3の決済認証サーバは、請求項1または2の決済認証サーバにおいて、前記通信処理手段を介して前記小型情報装置からコンテンツ情報の取得要求を受けて、前記コンテンツ供給源に対するコンテンツ情報要求を作成する電文処理手段を備え、前記通信処理手段は、前記作成された要求コンテンツ情報要求を前記コンテンツ供給源に送信し、前記コンテンツ供給源から返信された前記要求コンテンツ情報要求に基づくコンテンツ情報を前記小型情報端末に送信する。
【0010】
請求項4の決済認証サーバは、請求項1または2の決済認証サーバにおいて、前記コンテンツ供給源は前記受像器の認識番号としてCASカードIDを格納している。
【0011】
請求項5の決済認証サーバは、請求項1または2の決済認証サーバにおいて、前記コンテンツ供給源は、コンテンツそのものとコンテンツに関する情報を蓄積している蓄積手段と、前記受像器から送付される受像器認識番号を取得する手段と、この受像器認識番号を含んだ各種情報入力をカメラ装置で撮影可能な画像に変換する手段とを備え、前記受像器認識番号とこの番号と重複しない受像器識別子とが1:1で対応付けて記録する受像器識別テーブルを有し、供給するコンテンツには少なくとも前記受像器識別子が含まれるようにしている。
【0012】
請求項6の決済認証サーバは、請求項1または2の決済認証サーバにおいて、コンテンツ供給源は蓄積しているコンテンツを画像に変換する際に前記決済認証サーバのURIを合わせて画像に変換する。
【0013】
請求項7の決済認証方法は、小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を決済認証サーバが行う決済処理方法であって、前記決済認証サーバは通信処理手段と決済処理手段とを備え、前記通信処理手段が前記小型情報端末から前記受像器の識別子と前記コンテンツの識別子が引数として付与されたコンテンツ情報要求に基づくコンテンツ情報を前記小型情報端末に送信するステップと、前記決済処理手段が前記コンテンツ情報を受けた小型情報端末から前記受像器の識別子が引数として付与されたコンテンツの選択と決済の要求に基づく前記選択されたコンテンツの決済処理を行うステップを有する。
【0014】
請求項8の決済認証方法は、小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を決済認証サーバが行う決済処理方法であって、前記決済認証サーバは通信処理手段と決済処理手段と電子データ作成手段とを備え、前記通信処理手段が、前記小型情報端末がコンテンツ供給源との通信によって選択したコンテンツの識別子と前記コンテンツ供給源の識別子とが引数として付与された前記コンテンツに対する決済要求と前記コンテンツの購入を証明する電子データの取得要求とを前記小型情報端末から受信するステップと、前記決済処理手段が、前記決済の要求に基づく前記コンテンツの決済処理を行うステップと、前記電子データ作成手段が、前記電子データの取得要求に基づき前記電子データを生成するステップと、前記決済処理のステップが完了すると、前記通信処理手段が、前記電子データ作成手段にて作成された電子データを前記小型情報端末に送信するステップを有する。
【0015】
請求項9のプログラムは、請求項1から6のいずれかの決済認証サーバを構成する各手段としてコンピュータを機能させるプログラムである。
【0016】
請求項10の記録媒体は、請求項9のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0017】
以上の発明によれば、コンテンツ視聴者は、既存の小型情報端末を用いて、視聴したいコンテンツを任意に選択して、決済を行い、視聴権を購入できると共に視聴者が所望する受像器で閲覧できる。また、既存の小型情報端末、受像器を利用できるので、本発明の導入コストを非常に低く抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図7は発明の実施形態に係る決済・認証サーバ30の概略構成図である。
【0019】
以下の発明の実施形態に係る決済・認証サーバ30は、視聴者が所望するコンテンツを小型情報端末(例えば図6に例示された携帯電話等の小型情報端末10,20)で選択し、それに必要な課金処理を行った上で、視聴者が所望するデジタル方式の受像器(例えば図9に例示されたテレビジョン装置等の受像器50)で前記コンテンツの視聴を可能とするサービスおよびアプリケーションを実現することができる。尚、受像器50、小型情報端末10,20は既存の装置を用いればよく、特段の改造や機能強化を施す必要はない。
【0020】
受像器50は図8に例示されたコンテンツ供給源であるコンテンツ蓄積・送出部40からコンテンツを受信している。コンテンツ蓄積・送出部40は以下の点で従来方式と異なる。コンテンツ視聴者が視聴を所望する受像器50を補足するための手段を有している。そして、その補足結果を一時的に他の識別子に置き換え、それに加え、指定された任意の情報を画像として受像器50に送出する機能を有していることである。次いで、その画像を解析し、元の情報を取り出す小型情報端末10,20を利用することである。この小型情報端末10,20を用いてコンテンツ選択と決済を実施することである。その決済情報を有する決済・認証サーバ30が決済完了通知とコンテンツ蓄積・送出部40に通知することである。その決済完了通知を受けて最初の段階においてコンテンツ蓄積・送出部40が補足した受像器50に視聴者が所望したコンテンツの送出を開始するというフロー(シーケンス1)で動作することである。
【0021】
決済・認証サーバ30を備えたコンテンツ配信システムによれば、小型情報端末等で視聴したいコンテンツに対して、個別に課金・決済のコントロールが可能である他、視聴者がコンテンツを視聴したい受像器等を任意に選択することも可能である。
【0022】
また、一般に広く市販されているIPを用いた映像配信システムに対応した受像器(テレビジョン装置、いわゆる、IP STBやIP TV)に対する追加機能や改造を一切施す必要はなく、さらに、一般に広く市販されている携帯電話にも一切の追加機能や改造を施すことなく実施が可能となる。
【0023】
さらに、従来技術では小型装置(携帯電話等)と受像器(テレビジョン装置)の間での通信を傍受した際には、コンテンツ提供事業者に著しい損害が発生する可能性があるが、本発明においては一般的な手段で通信を傍受した場合であっても、コンテンツ提供者に著しい損害は発生し得ない。
【0024】
(実施形態1)
図1は実施形態1に係るシーケンス1を示す。シーケンス1は最もシンプルかつ実用的に利用可能な実施形態である。シーケンス1は小型情報端末10、決済・認証サーバ30、コンテンツ蓄積・送出部40、受像器50により構成される配信システムによって実行される。この配信システムでは利用者が小型情報端末10の操作をすることにより視聴するコンテンツの選択、コンテンツ視聴のための決済行為、および視聴する受像器50を選択することが可能となっている。
【0025】
シーケンス1においては、コンテンツ選択および決済に必要な情報を事前にコンテンツ蓄積・送出部40と決済・認証サーバ30の間でコピー処理をしておき、決済・認証サーバ30が小型情報端末10からのコンテンツ情報(ECG)の取得要求に対して直接的にレスポンスを返し、決済処理を完了させている。
【0026】
小型情報端末10は、一般的な携帯電話等に例示される端末であって、少なくとも、ユーザの指示によりネットワークより任意のアプリケーションのダウンロードとその実行機能と、カメラ装置を具備し当該装置で撮影した映像を解析する事で情報の取得が可能な機能を有する。
【0027】
図5は本実施形態に係る小型情報端末10の概略構成図である。小型情報端末10は具体的には図5に通信処理部101と電文処理部102と出力処理部103と出力装置104と入力処理部105と入力装置106と映像解析部107と映像入力装置108とを備える。通信処理部101は電波を用いて外部との入出力の通信機能を提供する。電文処理部102は通信処理部101により受信した電文を解釈し、出力処理部103に渡す。また、電文処理部102は入力処理部105より与えられた情報を電文として、通信処理部101に渡す。出力処理部103は与えられた情報を出力装置104が出力可能できる情報に変換する。出力装置104は利用者に対して情報を出力する。出力装置104としては液晶表示装置、スピーカ等が例示される。入力処理部105は入力装置106から与えられた電気信号を処理し、電文処理部102が処理可能な情報に変換する。入力装置106は入力手段であってキーボード・ボタン等が例示される。映像解析部107は映像入力装置108が捉えた画像を解析し、情報を取り出し、入力処理部105に渡す。映像入力装置108はCMOSセンサやCCDセンサなどのカメラ装置が例示される。
【0028】
決済・認証サーバ30は、少なくとも、電子コンテンツガイド(ECG)等のコンテンツ情報の提示機能と、選択されたコンテンツに対する決済機能を有する。
【0029】
図7は本実施形態に係る決済・認証サーバ30の概略構成図である。決済・認証サーバ30は通信処理部301と電文処理部302とコンテンツ情報蓄積部303と決済処理部304とアプリケーション蓄積部305とアサーション作成部306とを備える。通信処理部301は外部との通信処理を行う。電文処理部302は通信処理部301により受信した電文を解釈し、各機能部とともに必要な処理を行う。また、電文処理部302は送出すべき電文の生成をする。具体的には、電文処理部302は、決済処理が終了すると、コンテンツを蓄積するコンテンツ供給源(コンテンツ蓄積・送出部40)に対する受像器50の識別子と前記コンテンツの識別子を含んだ決済完了通知と、小型情報端末10,20に対する決済確認通知とを作成する。コンテンツ情報蓄積部303はコンテンツの名称や課金条件等、コンテンツそのもののデータ以外の情報を蓄積している。コンテンツ情報蓄積部303は図2に示されたシーケンス1’及び図4に示されたシーケンス2’を実行する場合は不要である。304は決済処理を行う。アプリケーション蓄積部305は小型情報端末10,20に送付するアサーション管理機能部(プログラム)を蓄積している。アプリケーション蓄積部305はシーケンス1及び図2に示されたシーケンス1’を実行する場合では不要である。アサーション作成部306はコンテンツ購入証明となるアサーションを生成する。具体的には、小型情報端末10,20からのコンテンツの購入を証明する電子データの取得要求に基づき前記電子データを生成する。尚、アサーション作成部306はシーケンス1,1’実行の場合では不要である。
【0030】
コンテンツ蓄積・送出部40は、少なくとも、コンテンツそのものと、コンテンツに関するコンテンツ情報(例えばECG)を蓄積する機能と、受像器50から送付される受像器認識番号を取得する機能と、この受像器認識番号を含んだ各種情報入力をカメラ装置で撮影可能な画像に変換する機能とを有する。
【0031】
図8は本実施形態に係るコンテンツ蓄積・送出部40の概略構成図である。コンテンツ蓄積・送出部40は通信処理部401と電文処理部402とコンテンツ情報蓄積部403とコンテンツ蓄積部404とQRコード作成部405と受像器識別テーブル406とを備える。通信処理部401は外部との通信処理を行う。電文処理部402は通信処理部401により受信した電文を解釈し、各機能部とともに必要な処理を行う。また、電文処理部402は送出すべき電文の生成や、コンテンツの送出処理を行う。コンテンツ情報蓄積部403はコンテンツの名称や課金条件等、コンテンツそのもののデータ以外の情報を蓄積している。コンテンツ蓄積部404はコンテンツそのものを蓄積している。QRコード作成部405はQRコードを生成する。受信器識別テーブル406は受像器識別番号(CASカードID)と受像器識別子の対応付けを記録するテーブルである。
【0032】
コンテンツ蓄積・送出部40で取得される受像器認識番号はCASカードIDに基づいている。そして、コンテンツ蓄積・送出部40は、取得した受像器認識番号と重複することなく自動的に生成する受像器識別子を1:1で対応付けて記憶する受像器識別テーブルと、当該受像器識別子を自動的に生成する機能部を有し、本装置が具備している情報の画像変換機能部への入力を、受像器識別子を含む各種情報としている。これらの機能は後述のシーケンス2’でも実行される。
【0033】
また、コンテンツ蓄積・送出部40は、情報を画像に変換する際に、決済・認証サーバ30のURIを合わせて画像に変換する。さらに、コンテンツ蓄積・送出部40が情報を画像に変換する際に、自装置を示す識別子を合わせて画像に変換する方式を採用している。これらの機能も後述のシーケンス2’でも実行される。
【0034】
受像器50は、少なくとも、電波の受信または通信による信号の受信が可能で、その信号を処理することで、映像や音声、その他の文字情報等の出力を行う。また、視聴者の指示によりチャンネル合わせや必要に応じた通信手段を用いた情報のアップリンクが可能である。
【0035】
図9は本実施形態に係る受像器50の概略構成図である。受像器50は放送インタフェース501と暗号処理部502と信号分離部503と音声復号部504と映像復号部505と文字情報等復号部506と音声出力部507と映像出力部508と通信インタフェース509と制御部510とユーザインタフェース入力機能部511と受像器認識番号記憶部512とを備える。放送インタフェース501は放送波を受信し、信号を取り出す。暗号処理部502は取り出された信号の暗号を復号する。復号する鍵は受像器認識番号記憶部512に保持されている。信号分離部503は信号の中から音声信号、映像信号、文字情報等にメディア毎に分離する。音声復号部504は音声信号をアナログ信号に変換する。映像復号部505は映像信号を映像としてフレームバッファに展開する。文字情報等復号部506は音声や映像として出力が可能な型式に変換する。音声出力部507は与えられたアナログ信号を音声に変換する。音声出力部507としてはスピーカが例示される。映像出力部508はフレームバッファに蓄積された信号を映像にする。映像出力部508としては、液晶パネル、プラズマパネル、ブラウン管が例示される。通信インタフェース509は通信を利用し、信号の取り出し、または信号を送り出す。制御部510は通信に関する処理等を行う。また、制御部510はユーザの入力処理等を処理する。ユーザインタフェース入力機能部511はユーザの入力を受け付ける。ユーザインタフェース入力機能部511としてはリモコン等が例示される。受像器認識番号記憶部512は識別子を送出する。光学的手法の場合は映像出力部508が兼ねることが可能である。音声的手段の場合は音声出力部507が兼ねることが可能である。電波的手段の場合はアンテナが例示される。
【0036】
また、受像器50と小型情報端末10(後述の小型情報端末20)との通信方式としては、光学的信号方式、電波的信号方式、音声的信号方式のいずれか、またはこれらから二つ以上選択したものの組み合わせたものが採用される。
【0037】
以上の装置10〜50は、通常のコンピュータの構成要素、例えばCPU(Central Processor Unit)、メモリ(RAM)、ハードディスクドライブ装置、通信デバイスなどのハートウェア資源を備え、このハードウェア資源とインストール済みのソフトウェアとの協働によって前記各機能ブロック101〜108,201〜210,301〜306,401〜406,501〜511に係る処理が実現できる。そして、この処理によって得られた画像は既知の表示装置にて適宜に表示できるようになっている(後述の小型情報端末20も同様)。
【0038】
以下、図1、図5〜図10、図12、図15、図18を参照しながらシーケンス1について詳細に説明する。
【0039】
視聴者がリモコン11によって受像器50に対してサービスリクエストを送信して番組取得要求を出すように指示を行う(図1のステップ[1a])。前記指示を受けた受像器50は通信インタフェース509を介してコンテンツ蓄積・送出部1に対してリクエストを送出する(図18のステップ[701])。
【0040】
コンテンツ蓄積・送出部40は、図15に示されたステップ[501][502][510][511][515]のコンテンツの選択および決済が完了していない(送出許可フラグが付いたコンテンツが無い)ため、受像器認識番号(CASカードID)を送出するためのチャンネル選択操作のガイダンスを通信処理部401から視聴者の受像器50に対して送出する。そして、視聴者側では受像器50が当該ガイダンスを映像出力部508によって表示する(図18のステップ[702][703][704])。
【0041】
視聴者によって受信機認識識別番号(CASカードID)の送出を行うためのチャンネル選択がなされると(図18のステップ[705])、コンテンツ蓄積・送出部40は受像器認識番号取得要求を含む信号を受像器50に送信する(図14のステップ[502][503])。受像器50はコンテンツ蓄積・送出部40に対してCASカードIDを送出する(図1のステップ[1b],図18のステップ[706][707][708])。
【0042】
図14のステップ[504]でCASカードIDを受け取ったコンテンツ蓄積・送出部40では、電文処理部402が、重複することのない十分に長い文字列を生成し(ステップ[505][506])、当該CASカードIDと生成した文字列を受像器識別子として、CASカードIDと1:1で対応させ、受像器識別テーブル406に記録を行う(ステップ[507])。その後、コンテンツ蓄積・送出部40では、電文処理部402が、決済・認証サーバ30のURLに、受像器識別子とコンテンツ蓄積・送出部40を示す識別子を引数としたURIを生成し、それに基づくQRコードを生成する(ステップ[508])。通信処理部401は前記生成したQRコードを画像として受像器50に送出する(図1の[1c],図14のステップ[509])。受像器50は通信インタフェース509で受けた前記画像を映像出力部508から表示する(図18のステップ[708])。
【0043】
受像器50でQRコードが画面に表示されると、利用者が小型情報端末10で撮影することにより(図1のステップ[1d])、小型情報端末10への利用者による指示となる(図10のステップ[101])。
【0044】
そして、小型情報端末10は、通信処理部101を介して、ECGの要求として、前記QRコードで指示されたURLに対し受像器識別子とコンテンツ蓄積・送出部(CP)40の識別子(ID)を引数としたアクセスを決済・認証サーバ30に行う(図1のステップ[1e],図10のステップ[102])。
【0045】
決済・認証サーバ30は、通信処理部301で小型情報端末10からの前記アクセスを受けると、与えられた引数を保持したままECGを送出する(図1のステップ[1f],図12のステップ[303])。小型情報端末10は通信処理部101で前記ECGを受信し、出力処理部103、出力装置104を介して当該情報を表示する(図10のステップ[105][106][108][110])。
【0046】
決済・認証サーバ30は、利用者の小型情報端末10からコンテンツの選択と決済要求を受けると共に(図1のステップ[1g],図12のステップ[304][305])、かつ受像器識別子が引数として渡されていると(ステップ[306])、決済処理部304にて前記選択されたコンテンツに対する決済処理を行う(ステップ[307][308][309])。
【0047】
前記決済が正しく処理されると(図12のステップ[310])、決済・認証サーバ30は、電文処理部302、通信処理部304を介して、受像器識別子と決済が完了したコンテンツの識別子をコンテンツ蓄積・送出部40に対して通知する(図1のステップ[1h],図12のステップ[311])。
【0048】
さらに、決済・認証サーバ30は、小型情報端末10に対しても、決済確認通知を送出し(図1のステップ[1i])、完了通知を利用者に提示する(図10のステップ[110])。
【0049】
図14のステップ[516][517]で決済・認証サーバ30からの決済完了通知として受像器識別子とコンテンツの識別子を受け取ったコンテンツ蓄積・送出部40は、当該受像器識別子を持つ受像器50からのリクエストを探し(ステップ[518])、当該リクエストが要求しているコンテンツに対して、送出許可フラグを立てる(ステップ[519])。また、受像器50に対して初期リクエスト画面を送出中であれば(ステップ[520])、決済の完了と動画像コンテンツの送出準備が完了した旨のガイダンスを送出する(ステップ[521])。
【0050】
その後、コンテンツ蓄積・送出部40の処理として、前記送出許可フラグが付いているコンテンツの検出により(ステップ[511])、当該コンテンツを指定された受像器50に対して通信処理部401を介して送出を開始する(図1のステップ[1j],図14のステップ[512])。受像器50は通信インタフェース509によって前記コンテンツを受信する。コンテンツの送出が終了すると(図14のステップ[513])、コンテンツの送出終了処理を行う(ステップ[514])。
【0051】
また、シーケンス1の変形例として、図2に例示されたシーケンス1’が挙げられる。シーケンス1’は後述のシーケンス2’のステップ[2n][2o]を有していること以外はシーケンス1と同じである。すなわち、シーケンス1’では、シーケンス1のステップ[1e]とステップ[1f]の過程の間で、少なくとも、コンテンツに関する諸情報はコンテンツ蓄積・送出部40が保持しており、決済・認証サーバ30が小型情報端末10からのコンテンツ情報(ECG)の取得要求があった場合、その都度、決済・認証サーバ30がコンテンツ蓄積・送出部40に問い合わせを行い、その結果を小型情報端末10に対してレスポンスとして返している。
【0052】
(実施形態2)
図4は実施形態2に係るシーケンス2’を示す。シーケンス2’は、小型情報端末20、決済・認証サーバ30、コンテンツ蓄積・送出部40、受像器50により構成される配信システムによって実行される。この配信システムでも、実施形態1と同様に、利用者が小型情報端末20の操作をすることにより、視聴するコンテンツの選択、コンテンツ視聴のための決済行為、および視聴する受像器50を選択することが可能となっている。
【0053】
特にシーケンス2’は、シーケンス1から事前のコンテンツ蓄積・送出部40と決済・認証サーバ30の間におけるコンテンツ識別子の同期処理を取り除いたもの(図2のシーケンス1’)とコンテンツの選択および決済行為を時間的に独立させ切り離すことができる仕組みになっているものと双方の特徴を同時に満たすものである。
【0054】
また、シーケンス2’に係る決済・認証サーバ30は、少なくとも、コンテンツ情報(ECG)の提示機能と、選択されたコンテンツに対する決済機能と、コンテンツの購入を証明する電子データ(アサーション)を生成する機能と、それらを携帯電話等の小型情報端末に受信、蓄積および当該サーバからの指示により、蓄積された購入を証明する前記電子データを返送させる機能を持つ携帯電話用プログラムを蓄積、送付する機能を実行するようになっている。尚、前記電子データを生成する機能は第一の実施形態で説明したアサーション作成部306によって実行される。
【0055】
コンテンツに関する諸情報はコンテンツ蓄積・送出部40が保持しており、決済・認証サーバ30が小型情報端末20からのコンテンツ情報(ECG)の取得要求があった場合、その都度、決済・認証サーバ30がコンテンツ蓄積・送出部40に問い合わせを行い、その結果を小型情報端末20に対してレスポンスとして返している。
【0056】
また、決済・認証サーバ30が生成するコンテンツ購入証明の電子データの中には有効期限または且つ視聴回数情報が付与され、購入証明書の効果に制限が付与されている(後述のシーケンス2も同様)。
【0057】
図6は本実施形態に係る小型情報端末の概略構成図である。小型情報端末20は通信処理部201とアプリケーション処理部202と電文処理部203と蓄積部204と出力処理部205と出力装置206と入力処理部207と入力装置208と映像解析部209と映像入力部210とを備える。
【0058】
通信処理部201は電波を用いて外部との入出力の通信機能を提供する。アプリケーション処理部202は外部から取得したアプリケーション(アサーション管理部又はそのプログラム)を実行処理する。電文処理部203は通信処理部201により受信した電文を解釈し、出力処理部205に渡す。また、電文処理部203は入力処理部207より与えられた情報を電文として、通信処理部に渡す機能を提供する。蓄積部204は外部から与えられた情報を蓄積する。例えば、アサーション管理部のプログラムやアサーション情報の蓄積を行う。出力処理部205は与えられた情報を出力装置206が出力可能できる情報に変換する。出力装置206は利用者に対して情報を出力する。出力装置206としては液晶表示装置、スピーカ等が例示される。入力処理部207は入力装置208から与えられた電気信号を処理し、電文処理部203が処理可能な情報に変換する。入力装置208はキーボード・ボタン等の入力手段である。映像解析部209は映像入力装置210が捉えた画像を解析し、情報を取り出し、入力処理部207に渡す。映像入力装置210はCMOSセンサやCCDセンサなどのカメラ装置が例示される。
【0059】
図4、図6、図10〜図18を参照しながらシーケンス2’について詳細に説明する。
【0060】
視聴者は、システムを利用する前に、小型情報端末4(携帯電話)を用いて、決済・認証サーバ30にアクセスを行い(図4のステップ[2a])、アサーションをハンドリングするためのアプリケーションを決済・認証サーバ30からダウンロードし(ステップ[2b])、実行可能な状態にしておく。
【0061】
その後、利用者の小型情報端末4の操作により(図10のステップ[101][102][103])、コンテンツ蓄積・送出部40にアクセスを行い(図4のステップ[2c])、コンテンツに関する情報をレスポンスする(図10のステップ[105],図16のステップ[601][602][610][616],図17の[623][627])。
【0062】
次いで、利用者によりコンテンツが選択され、決済要求となると、コンテンツ蓄積・送出部40では電文処理部402が当該コンテンツの識別子を生成し(図17のステップ[630])、そのコンテンツ識別子とコンテンツ蓄積・送出部40の識別子を引数とした、アサーション蓄積レスポンスを通信処理部401によって送出する(図4のステップ[2d],図17のステップ[631])。
【0063】
小型情報端末20は、通信処理部201を介してアサーション蓄積レスポンスを受け取ると(図10のステップ[106])、引数とともにアサーション管理プログラムを蓄積モードで起動する(ステップ[107])。
【0064】
蓄積モードで起動(図11のステップ[201])された小型情報端末20のアサーション管理プログラムは、決済・認証サーバ30にアクセスし、起動時に渡された引数(コンテンツ識別子とコンテンツ蓄積・送出部40の識別子)を通知する(図4のステップ[2e],図11のステップ[202])。
【0065】
アクセスされた決済認証サーバ30は、渡されたコンテンツ蓄積・送出部40の識別子に基づき、コンテンツ蓄積・送出部40へアクセスし(図4のステップ[2f])、指定されたコンテンツ識別子に関する情報を取得する(図4の[2g],図13のステップ[401][402][406][418][425])。また、コンテンツ蓄積・送出部40は当該アクセスに対して、コンテンツ情報蓄積部403からコンテンツ識別子に対応するコンテンツの情報を送出する(図17のステップ[623][624][625])。
【0066】
その後、小型情報端末20と決済・認証サーバ30との間で、決済確認を行うトランザクションの過程(図11のステップ[203][204][205][209][210][211][212],図13のステップ[419][420])を経て決済処理を行う(ステップ[421])。
【0067】
決済・認証サーバ30は、決済処理が正しく完了すると(ステップ[422])、アサーション生成部306にて作成したアサーションを小型情報端末20に対して送付する(図4のステップ[2h],図13のステップ[423])。小型情報端末20は、前記アサーションを受信し、アサーションの蓄積を行い(図11のステップ[206])、利用者に対してアサーションの蓄積の完了を通知する(図11のステップ[207])。
【0068】
これによって、小型情報端末20内においてアサーションの蓄積が完了する。
【0069】
視聴者が実際にコンテンツを視聴する場合には、視聴者はリモコン11によって受像器50に対して番組取得要求を出すように指示を行う(図4のステップ[2i])。この指示を受けた受像器50はコンテンツ蓄積・送出部40に対してリクエストを送出する(図18のステップ[701])。
【0070】
コンテンツ蓄積・送出部40は、図16に示されたステップ[601][602][610][611][615]のコンテンツの選択および決済が完了していない(送出許可フラグが付いたコンテンツが無い)ため、受像器識別番号(CASカードID)を送出するためのチャンネル選択操作のガイダンスを視聴者に対して送出し、受像器50が当該ガイダンスを表示する(図18のステップ[702][703][704])。
【0071】
視聴者により、受信機認識識別番号(CASカードID)の送出を行うチャンネル選択がなされると(ステップ[705])、コンテンツ蓄積・送出部40は、受像器認識番号取得要求を含む信号を受像器50に送信する(ステップ[602][603])。前記信号を受けた受像器50はコンテンツ蓄積・送出部40に対してCASカードIDを送出する(図4のステップ[2j],図18のステップ[706][707][708])。
【0072】
図16のステップ[604]でCASカードIDを受け取ったコンテンツ蓄積・送出部1は重複することのない十分に長い文字列を生成し(ステップ[605][606])、当該CASカードIDと生成した文字列を受像器識別子として、CASカードIDと1:1で対応させ、記録を行う(ステップ[607])。
【0073】
さらに、その後、コンテンツ蓄積・送出部1は、決済・認証サーバ30のURLに、受像器識別子と本コンテンツ蓄積・送出部1を示す識別子を引数としたURIを、QRコード生成部405にて生成し、それに基づくQRコードを生成し(ステップ[608])、それを画像として受像器50に送出する(図18のステップ[709],図4のステップ[2k])。受像器50はコンテンツ蓄積・送出部1から受けた画像を映像出力部508から表示する(ステップ[708])。
【0074】
QRコードが画面に表示されると、利用者が小型情報端末4で撮影することにより(図4のステップ[2l])、小型情報端末4への利用者による指示となり(図11のステップ[201])、当該QRコードで指示されたURLに対し、受像器識別子とコンテンツ蓄積・送出部40の識別子を引数としたアクセスを行う(図11のステップ[2m],図11のステップ[202])。
【0075】
アクセスされた決済・認証サーバ30は、通信処理部301を介して、コンテンツ蓄積・送出部40にコンテンツ情報の要求を行う(図4のステップ[2n],図13のステップ[403][404])。
【0076】
コンテンツ蓄積・送出部40はそのアクセスに対してコンテンツ情報を通信処理部401から返す(図4のステップ[2o],図17のステップ[623][624][625])。
【0077】
決済・認証サーバ30は、そのレスポンスをECGとして、小型情報端末20に通知する(図4のステップ[2p],図13のステップ[405])。
【0078】
次に、利用者がコンテンツの選択・決済ではなく、すでに購入済みのアサーションの送付を選択すると(図4のステップ[2q],図14のステップ[512])、決済認証サーバは、アサーション管理プログラム(アサーション管理機能部)の送付モードでの起動を通知する(ステップ[2r],ステップ[513])。
【0079】
小型情報端末20のアサーション管理機能部が送付モードで起動すると(図11のステップ[213])、プログラムは小型情報端末20のアサーション記憶部にアクセスし(ステップ[214])、取得済みのアサーションの一覧を利用者に提示する(ステップ[215][216])。
【0080】
小型情報端末20は、アサーションの選択が完了すると(ステップ[217])、当該アサーションを決済・認証サーバ30に送付する(図4のステップ[2s],図11のステップ[218])。
【0081】
決済・認証サーバ30は、送付されたアサーション(図14のステップ[501][502])の正当性(ステップ[503])や有効期限(ステップ[504])、視聴回数(ステップ[505])の確認を電文処理部302にて行い、いずれにも問題が無い場合には、コンテンツ蓄積・送出部40にコンテンツ識別子と受像器識別子を送付する(図4のステップ[2t],図14のステップ[506])。
【0082】
また、決済・認証サーバ30は、小型情報端末20に対して、アサーションの受付通知と視聴回数の減算処理を通知する(図4のステップ[2u],図14のステップ[515])。
【0083】
小型情報端末20は、アサーションの正常送付が通知されると(図11のステップ[219])、利用者に送付完了を通知し(ステップ[220])、アサーションの視聴回数を指示された回数分、減算処理を行う(ステップ[221])。
【0084】
図16のステップ[616][617]で決済・認証サーバ30からの決済完了通知として受像器識別子とコンテンツの識別子を受け取ったコンテンツ蓄積・送出部40は、当該受像器識別子を持つ受像器50からのリクエストを探し(ステップ[618])、当該リクエストが要求しているコンテンツに対して、送出許可フラグを立てる(ステップ[619])。また、当該受像器に対して初期リクエスト画面を送出中であれば(ステップ[620])、決済の完了と動画像コンテンツの送出準備が完了した旨のガイダンスを送出する(ステップ[621])。
【0085】
その後、コンテンツ蓄積・送出部40の処理として、送出許可フラグが付いているコンテンツの検出により(ステップ[611])、当該コンテンツを指定された受像器50に対して送出を開始する(図4のステップ[2v],図16のステップ[612])。受像器50は通信インタフェース509によって前記コンテンツを受信する。コンテンツの送出が終了すると(図16のステップ[613])、コンテンツ蓄積・送出部40はコンテンツの送出終了処理を行う(図16のステップ[614])。
【0086】
また、シーケンス2の変形例として、図3に例示されたシーケンス2が挙げられる。シーケンス2はシーケンス2’のステップ[2n][2o]を有していないこと以外はシーケンス2’と同じである。
【0087】
以上説明した実施形態に係るシーケンス1,1’,2,2’を実行する配信システムによれば、コンテンツ視聴者は、極めてパーソナルな既存の小型情報端末10,20を用いて、視聴したいコンテンツを任意に選択し、決済を行い、視聴権を購入することができるほか、視聴者が所望する受像器50で閲覧できる。また、受像器50が、課金・決済の鍵とは成っていないため、受像器50の所有者が、小型情報端末10,20の所有者と異なっていても、小型情報端末10,20が、受像器50の近傍にあることを担保することで、視聴が可能となる。しかも、小型情報端末10、受像器50共に、既存の機器をそのまま利用可能であるという点において、従来のシステムとは異なる非常に大きな利便性を視聴者に提供しうるという効果がある。したがって、本願発明の導入のコストが非常に低く抑えられる。
【0088】
また、上記コンテンツ配信システムは、IPによる放送コンテンツの配信を前提としているが、仮に従来の電波の周波数を無限に使用する事が可能で、コンテンツ蓄積・送出部40に相当する機能を放送局が放送システムで実施することにより、本方式はそのまま、電波を用いた放送システムの上でも実現可能である。ただし、この場合、受像器50からコンテンツ蓄積・送出部40に対しての通信は、一般的な既存のデジタルテレビジョン装置が具備する通信装置を用いて実現する必要がある。
【0089】
尚、上述の実施形態に係る配信システムを構成する小型情報端末10,20、決済・認証サーバ30、コンテンツ蓄積・送出部40、受像器50は、上述の実施形態に限定されるものでなく、装置10〜50を構成する各機能ブロック101〜108,201〜210,301〜306,401〜406,501〜511に係る処理としてコンピュータを機能させるプログラムの態様としてもよい。前記プログラムはコンピュータ読み取り可能な既知の記録媒体に格納して提供またはネットワークを通じて提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】発明の第一の実施形態に係るシーケンス1の説明図。
【図2】発明の第一の実施形態に係るシーケンス1’の説明図。
【図3】発明の第二の実施形態に係るシーケンス2の説明図。
【図4】発明の第二の実施形態に係るシーケンス2’の説明図。
【図5】発明の第一の実施形態に係る小型情報端末の概略構成図。
【図6】発明の第二の実施形態に係る小型情報端末の概略構成図。
【図7】発明の実施形態に係る決済認証サーバの概略構成図。
【図8】発明の実施形態に係るコンテンツ蓄積・送出部の概略構成図。
【図9】発明の実施形態に係る受像器の概略構成図。
【図10】シーケンス1,1’,2,2’における小型情報端末の動作を説明したフローチャート。
【図11】シーケンス2,2’における小型情報端末の動作例を説明したフローチャート。
【図12】シーケンス1,2における決済・認証サーバの動作例を説明したフローチャート。
【図13】シーケンス1’,2’における決済・認証サーバの動作例を説明したフローチャート。
【図14】シーケンス2,2’における決済・認証サーバの動作例を説明したフローチャート。
【図15】シーケンス1,2におけるコンテンツ蓄積・送出部の動作例を説明したフローチャート。
【図16】シーケンス1’,2’におけるコンテンツ蓄積・送出部の動作例を説明したフローチャート。
【図17】シーケンス1’,2’におけるコンテンツ蓄積・送出部の動作例を説明したフローチャート。
【図18】シーケンス1,1’,2,2’における受像器の動作を説明したフローチャート。
【符号の説明】
【0091】
10,20…小型情報端末
11…リモコン
30…決済・認証サーバ(決済認証サーバ)
40…コンテンツ蓄積・送出部(コンテンツ供給源)
50…受像器
301…通信処理部(通信処理手段)
302…電文処理部(電文処理手段)
304…決済処理部(決済処理手段)
306…アサーション生成部(電子データ作成手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を行う決済認証サーバであって、
前記小型情報端末から前記受像器の識別子と前記コンテンツの識別子が引数として付与されたコンテンツ情報要求に基づくコンテンツ情報を前記小型情報端末に送信する通信処理手段と、
前記コンテンツ情報を受けた小型情報端末から前記受像器の識別子が引数として付与されたコンテンツの選択と決済の要求に基づく前記選択されたコンテンツの決済処理を行う決済処理手段と
を備えたこと
を特徴とする決済認証サーバ。
【請求項2】
小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を行う決済認証サーバであって、
前記小型情報端末がコンテンツ供給源との通信によって選択したコンテンツの識別子と前記コンテンツ供給源の識別子とが引数として付与された前記コンテンツに対する決済要求と前記コンテンツの購入を証明する電子データの取得要求とを前記小型情報端末から受信する通信処理手段と、
前記決済の要求に基づく前記コンテンツの決済処理を行う決済処理手段と、
前記電子データの取得要求に基づき前記電子データを生成する電子データ作成手段と、
を備え、
前記決済処理手段にて決済処理が完了すると、前記通信処理手段は前記電子データ作成手段にて作成された電子データを前記小型情報端末に送信すること
を特徴とする決済認証サーバ。
【請求項3】
前記通信処理手段を介して前記小型情報装置からコンテンツ情報の取得要求を受けて、前記コンテンツ供給源に対するコンテンツ情報要求を作成する電文処理手段を備え、
前記通信処理手段は、前記作成された要求コンテンツ情報要求を前記コンテンツ供給源に送信し、前記コンテンツ供給源から返信された前記要求コンテンツ情報要求に基づくコンテンツ情報を前記小型情報端末に送信すること
を特徴とする請求項1または2に記載の決済認証サーバ。
【請求項4】
前記コンテンツ供給源は前記受像器の認識番号としてCASカードIDを格納していることを特徴とする請求項1または2に記載の決済認証サーバ。
【請求項5】
前記コンテンツ供給源は、コンテンツそのものとコンテンツに関するコンテンツ情報を蓄積している蓄積手段と、受像器から送付される受像器認識番号を取得する手段と、この受像器認識番号を含んだ各種情報入力をカメラ装置で撮影可能な画像に変換する手段とを備え、
前記受像器認識番号とこの番号と重複しない受像器識別子とが1:1で対応付けて記録する受像器識別テーブルを有し、供給するコンテンツには少なくとも前記受像器識別子が含まれるようにしたこと
を特徴とする請求項1または2に記載の決済認証サーバ。
【請求項6】
コンテンツ供給源は蓄積しているコンテンツを画像に変換する際に前記決済認証サーバのURIを合わせて画像に変換することを特徴とする請求項1または2に記載の決済認証サーバ。
【請求項7】
小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を決済認証サーバが行う決済処理方法であって、
前記決済認証サーバは通信処理手段と決済処理手段とを備え、
前記通信処理手段が、前記小型情報端末から前記受像器の識別子と前記コンテンツの識別子が引数として付与されたコンテンツ情報要求に基づくコンテンツ情報を前記小型情報端末に送信するステップと、
前記決済処理手段が、前記コンテンツ情報を受けた小型情報端末から前記受像器の識別子が引数として付与されたコンテンツの選択と決済の要求に基づく前記選択されたコンテンツの決済処理を行うステップと
を有すること
を特徴とする決済認証方法。
【請求項8】
小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を決済認証サーバが行う決済処理方法であって、
前記決済認証サーバは通信処理手段と決済処理手段と電子データ作成手段とを備え、
前記通信処理手段が、前記小型情報端末がコンテンツ供給源との通信によって選択したコンテンツの識別子と前記コンテンツ供給源の識別子とが引数として付与された前記コンテンツに対する決済要求と前記コンテンツの購入を証明する電子データの取得要求とを前記小型情報端末から受信するステップと、
前記決済処理手段が、前記決済の要求に基づく前記コンテンツの決済処理を行うステップと、
前記電子データ作成手段が、前記電子データの取得要求に基づき前記電子データを生成するステップと、
前記決済処理のステップが完了すると、前記通信処理手段が、前記電子データ作成手段にて作成された電子データを前記小型情報端末に送信するステップと
を有すること
を特徴とする決済認証方法。
【請求項9】
請求項1から6のいずれか1項に記載の決済認証サーバを構成する各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を行う決済認証サーバであって、
前記小型情報端末から前記受像器の識別子と前記コンテンツの識別子が引数として付与されたコンテンツ情報要求に基づくコンテンツ情報を前記小型情報端末に送信する通信処理手段と、
前記コンテンツ情報を受けた小型情報端末から前記受像器の識別子が引数として付与されたコンテンツの選択と決済の要求に基づく前記選択されたコンテンツの決済処理を行う決済処理手段と
を備えたこと
を特徴とする決済認証サーバ。
【請求項2】
小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を行う決済認証サーバであって、
前記小型情報端末がコンテンツ供給源との通信によって選択したコンテンツの識別子と前記コンテンツ供給源の識別子とが引数として付与された前記コンテンツに対する決済要求と前記コンテンツの購入を証明する電子データの取得要求とを前記小型情報端末から受信する通信処理手段と、
前記決済の要求に基づく前記コンテンツの決済処理を行う決済処理手段と、
前記電子データの取得要求に基づき前記電子データを生成する電子データ作成手段と、
を備え、
前記決済処理手段にて決済処理が完了すると、前記通信処理手段は前記電子データ作成手段にて作成された電子データを前記小型情報端末に送信すること
を特徴とする決済認証サーバ。
【請求項3】
前記通信処理手段を介して前記小型情報装置からコンテンツ情報の取得要求を受けて、前記コンテンツ供給源に対するコンテンツ情報要求を作成する電文処理手段を備え、
前記通信処理手段は、前記作成された要求コンテンツ情報要求を前記コンテンツ供給源に送信し、前記コンテンツ供給源から返信された前記要求コンテンツ情報要求に基づくコンテンツ情報を前記小型情報端末に送信すること
を特徴とする請求項1または2に記載の決済認証サーバ。
【請求項4】
前記コンテンツ供給源は前記受像器の認識番号としてCASカードIDを格納していることを特徴とする請求項1または2に記載の決済認証サーバ。
【請求項5】
前記コンテンツ供給源は、コンテンツそのものとコンテンツに関するコンテンツ情報を蓄積している蓄積手段と、受像器から送付される受像器認識番号を取得する手段と、この受像器認識番号を含んだ各種情報入力をカメラ装置で撮影可能な画像に変換する手段とを備え、
前記受像器認識番号とこの番号と重複しない受像器識別子とが1:1で対応付けて記録する受像器識別テーブルを有し、供給するコンテンツには少なくとも前記受像器識別子が含まれるようにしたこと
を特徴とする請求項1または2に記載の決済認証サーバ。
【請求項6】
コンテンツ供給源は蓄積しているコンテンツを画像に変換する際に前記決済認証サーバのURIを合わせて画像に変換することを特徴とする請求項1または2に記載の決済認証サーバ。
【請求項7】
小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を決済認証サーバが行う決済処理方法であって、
前記決済認証サーバは通信処理手段と決済処理手段とを備え、
前記通信処理手段が、前記小型情報端末から前記受像器の識別子と前記コンテンツの識別子が引数として付与されたコンテンツ情報要求に基づくコンテンツ情報を前記小型情報端末に送信するステップと、
前記決済処理手段が、前記コンテンツ情報を受けた小型情報端末から前記受像器の識別子が引数として付与されたコンテンツの選択と決済の要求に基づく前記選択されたコンテンツの決済処理を行うステップと
を有すること
を特徴とする決済認証方法。
【請求項8】
小型情報端末との通信によって前記小型情報端末の利用者が受像器にてコンテンツを視聴のための決済処理を決済認証サーバが行う決済処理方法であって、
前記決済認証サーバは通信処理手段と決済処理手段と電子データ作成手段とを備え、
前記通信処理手段が、前記小型情報端末がコンテンツ供給源との通信によって選択したコンテンツの識別子と前記コンテンツ供給源の識別子とが引数として付与された前記コンテンツに対する決済要求と前記コンテンツの購入を証明する電子データの取得要求とを前記小型情報端末から受信するステップと、
前記決済処理手段が、前記決済の要求に基づく前記コンテンツの決済処理を行うステップと、
前記電子データ作成手段が、前記電子データの取得要求に基づき前記電子データを生成するステップと、
前記決済処理のステップが完了すると、前記通信処理手段が、前記電子データ作成手段にて作成された電子データを前記小型情報端末に送信するステップと
を有すること
を特徴とする決済認証方法。
【請求項9】
請求項1から6のいずれか1項に記載の決済認証サーバを構成する各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−170253(P2010−170253A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−10933(P2009−10933)
【出願日】平成21年1月21日(2009.1.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月21日(2009.1.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】
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