説明

油中水型乳化化粧料

【課題】紫外線防御効果が高く、かつなめらかで、キシミ感や、ヌメリ、ベタツキのない使用感の良い油中水型乳化化粧料を提供する。
【解決手段】(a)疎水化処理酸化チタンおよび疎水化処理酸化亜鉛から選ばれる紫外線散乱剤 3〜20質量%と、(b)ワセリン 0.05〜2質量%と、(c)使用性改善粉末 1〜15質量%と、を含み、全体としての粘度が100〜10000mPa・sであるものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は油中水型乳化化粧料に関し、より詳しくは、高い紫外線防御効果を有しながら使用感に優れる低粘度の油中水型乳化化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
紫外線により皮膚は炎症(紅斑)を起こし、黒化する。肌から紫外線を守り、この変化を抑えるために紫外線吸収剤や紫外線散乱剤などの紫外線防御効果を有する薬剤を配合した製剤が汎用されている。
従来、紫外線防御効果を有する薬剤を配合した製剤は紫外線防御を目的とする日焼け止め化粧料と称され、スキンケア用化粧料とは独立に使用、販売されてきたが、近年ではローション、美容液、乳液などのスキンケア剤そのもので日焼け止め効果を兼ねる傾向にあるのが実情である。そのため、紫外線防御効果を有する薬剤を高配合しながらもなめらかで伸びがよい等の使用性の良い基剤に対する要求はより強くなっている。
紫外線散乱剤を用いる場合、高い紫外線防御効果を実現するためには粉末である紫外線散乱剤を高配合する必要があるが、紫外線散乱剤粉末の配合量が多くなるほどキシミ感が生じ、使用性が悪くなってしまうという欠点があった。これまでは他の粉末(以下、使用性改善粉末という)を配合することにより紫外線散乱剤のキシミ感を改善していたが、改善策であるはずの使用性改善粉末も配合量が増すと、ベタツキやヌメリ感が生じてしまうこともあった。そのため、使用性改善粉末の使用量には限度があり、十分な効果を得ることが出来ない状況であった。
紫外線散乱剤を配合した技術で使用性のよいものとしては、ステンレスボールで撹拌してから使用するタイプの低粘度油中水型乳化化粧料が知られている(特許文献1)。しかしこの油中水型乳化化粧料には使用性改善粉末が配合されていないのでキシミ感があり、また塗布時のなめらかさもない。さらに例え使用性改善粉末を含有させたとしてもヌメリ感やキシミ感を改善することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−217393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで本発明は、紫外線防御効果と使用性に優れた低粘度の油中水型乳化化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは鋭意研究の結果、ワセリンを特定量配合することで、使用性改善粉末を配合した時のヌメリ感を生じさせず、滑らかで使用性の良い油中水型乳化化粧料が得られることを見出した。
【0006】
本発明は、次の(a)〜(c)を含み、全体としての粘度が100〜10000mPa・sであることを特徴とする油中水型乳化化粧料である。
(a)疎水化処理二酸化チタンおよび疎水化処理酸化亜鉛から選ばれる紫外線散乱剤 3〜20質量%
(b)ワセリン 0.05〜2質量%
(c)使用性改善粉末 1〜15質量%
【発明の効果】
【0007】
本発明の油中水型乳化化粧料は、紫外線防御効果が高く、かつ滑らかで、キシミ感や、ヌメリ、ベタツキのない使用感の良いものである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
紫外線防御効果を高めるためには、粉末である紫外線散乱剤を高配合し、また、使用感触向上のためには、静置時に粉末を含む油中水型の下層と油分からなる上層に分かれ、使用時には振って均一化させて使用する、いわゆる二層タイプの油中水型乳化化粧料が多く用いられている。本発明においては、特にかかる二層タイプの油中水型乳化化粧料で、ワセリンを少量用いることにより、滑らかさやベタツキのなさを維持しつつ、紫外線散乱剤を配合したことによるキシミ感や、使用性改善粉末を使用した時のヌメリ感をなくしたものである。
以下、各構成成分について詳細に説明する。
【0009】
((a)紫外線散乱剤)
本発明で用いられる紫外線散乱剤は、疎水化処理二酸化チタンおよび疎水化処理酸化亜鉛から選ばれるものである。
疎水化処理の方法としては、特に制限されるものでなく、公知の方法にて処理することができる。例えばメチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチルポリシロキサンコポリマー、ジメチルポリシロキサン等のシリコーン類を用いた処理;オクチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等のシラン化合物を用いた処理;パルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸を用いた処理;前記脂肪酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩等を用いた金属セッケン処理;パーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン塩、パーフルオロアルキルトリメトキシシラン等を用いたフッ素処理等が挙げられる。
【0010】
疎水化処理を施した二酸化チタンとしては、例えば「TTO−S−4」、「TTO−V−4」(いずれも石原産業社製)、「MT−100TV」、「MT−500SAS」(いずれもテイカ社製)等が市販品として挙げられ、また、疎水化処理を施した酸化亜鉛としては、例えば「MZ−505S」(テイカ社製)、「Z−Cote HP−1」(バスフ(BASF)社製)、OTS−7 FZO−50(大東化成工業社製)等が市販品として挙げられ、これらを好適に用いることができる。
【0011】
なお、(a)成分において、二酸化チタンは平均一次粒子径が5〜30nmのものが好ましく用いられる。また酸化亜鉛は平均一次粒子径が10〜100nmのものが好ましく用いられる。
【0012】
本発明における成分(a)の配合量は、3〜20質量%であり、好ましくは8〜15質量%である。(a)成分の配合量が少なすぎると紫外線防御効果に劣り、多すぎると塗布した際に肌が不自然に白くなったり、キシミ感が出てしまう。
【0013】
((b)ワセリン)
本発明においては、成分(b)であるワセリンを少量配合することで、ヌメリ感や粉末のキシミ感をなくすことができる。ここで、ヌメリ感とは、塗布時の上滑りをいい、粉末のキシミ感とは、塗布時に肌同士が擦れあう使用感を言う。
【0014】
ワセリン(b)の配合量は、0.05〜2質量%であり、好ましくは0.1〜1質量%である。(b)成分の配合量が0.05質量%未満ではヌメリ感や油分のキシミ感をなくすことが困難であり、2質量%を超えると、ベタツキが出てくる。
また(b)成分と(a)成分の配合比は、(a)/(b)=5〜60(質量比)であることが好ましい。
【0015】
((c)使用性改善粉末)
本発明において、(c)使用性改善粉末としては球状粉末が好ましく、球状PMMA粉末(架橋型ポリメタクリル酸メチル等)、球状シリコーン樹脂粉末、球状シリカ等が挙げられる。球状PMMA粉末の市販品としては、例えばガンツパールGMX−0810(ガンツ化成社製)、マツモトマイクロスフェアー M−330(松本油脂製薬社製)が挙げられる。球状シリコーン樹脂粉末の市販品としては、例えばKSP−300(信越化学工業社製)が挙げられる。球状シリカの市販品としては、例えばサンスフェアL−51(洞海化学工業社製)が挙げられる。
【0016】
(c)成分の配合量は、1〜15質量%であり、好ましくは3〜10質量%である。(c)成分の配合量が化粧料全体に対して少なすぎると粉末のキシミ感が出て滑らかさにも劣り、多すぎると、油分を吸収しヌメリ感が出てきてしまう。
【0017】
(粘度)
本発明における油中水型乳化化粧料は、全体としての粘度が100〜10000mPa・sであり、好ましくは100〜7000mPa・sである。ここで、二層分散タイプの場合の全体としての粘度とは、振とう時(振とう直後)の粘度をいう。粘度が高すぎると塗布しにくく、ベタツキも生じるようになる。粘度が低すぎると、使用時に振とうした時、粉末がすぐに沈降して均一分散での使用が困難になる。
【0018】
((d)紫外線吸収剤)
本発明においては、上記必須成分(a)〜(c)以外に、(d)紫外線吸収剤を配合することが望ましい。
本発明で用いることができる紫外線吸収剤としては、例えば、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル(オクチルメトキシシンナメート)、メトキシケイ皮酸イソプロピル、メトキシケイ皮酸イソアミルなどの桂皮酸誘導体;パラ−アミノ安息香酸(以下、「PABA」と略記)、エチルPABA、エチル−ジヒドロキシプロピルPABA、エチルヘキシル−ジメチルPABA、グリセリルPABA等のPABA誘導体;ホモサラート(homosalate)、エチルヘキシルサリチラート、ジプロピレングリコールサリチラート、TEAサリチラート等のサリチル酸誘導体;ベンゾフェノン−1、ベンゾフェノン−2、ベンゾフェノン−3またはオキシベンゾン、ベンゾフェノン−4、ベンゾフェノン−5、ベンゾフェノン−6、ベンゾフェノン−8、ベンゾフェノン−9、ベンゾフェノン−12等のベンゾフェノン誘導体;3−ベンジリデンショウノウ、4−メチルベンジリデンショウノウ、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンショウノウ等のベンジリデンショウノウ誘導体;アニソトリアジン、エチルヘキシルトリアゾン、ジエチヘキシルブタミドトリアゾン、2,4,6−トリス(ジイソブチル−4’−アミノベンザルマロナート)−s−トリアジン、2,4−ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ}-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5−トリアジン(ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン)等のトリアジン誘導体;4−イミダゾールアクリル酸エチルエステル、5−メチル−2フェニルベンゾイミダゾール等のイミダゾール誘導体;ドロメトリゾール(Drometrizole)トリシロキサン、メチレンビス(ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール)等のフェニルベンゾトリアゾール誘導体;アントラニル酸メンチル等のアントラニル誘導体;エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオナート等のイミダゾリン誘導体;ベンザルマロナート官能基を有するポリオルガノシロキサン等のベンザルマロナート誘導体;1,1−ジカルボキシ(2,2’−ジメチルプロピル)−4,4−ジフェニルブタジエン等の4,4−ジアリールブタジエン誘導体;2―シアノ―3,3―ジフェニルプロパ―2―エン酸2―エチルヘキシルエステル(オクトクリレン)などが例示される。
【0019】
その他、紫外線吸収剤としては、フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸およびその塩、フェニレン−ビス−ベンゾイミダゾール−テトラスルホン酸およびその塩などのスルホン酸基を有する水溶性の紫外線吸収剤も好ましい。その時の塩(中和塩)としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、N−メチルタウリンナトリウム等が挙げられる。
【0020】
(d)成分の配合量は、3〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜20質量%である。
【0021】
本発明の油中水型乳化化粧料には、上記成分の他に、本発明の目的・効果を損なわない限りにおいて、通常化粧品に用いられる他の成分を必要に応じて適宜配合することができる。このような成分としては、水溶性高分子、油溶性高分子、高分子粉末、乳化剤、ロウ類、アルコール類、液体油脂、エステル油、炭化水素油、脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、各種薬剤、有機変性粘土鉱物等が挙げられる。ただしこれら例示に限定されるものでない。
【0022】
本発明の油中水型乳化化粧料は、特に限定されるものではないが、二層分散タイプの使用時に振って用いるものであるものが好ましい。この場合、上層が油相、下層が粉末が分散された乳化相であるものが好ましい。化粧料の具体的用途としては、サンスクリーン、化粧下地、リキッドファンデーションなどとして応用することができる。
【実施例】
【0023】
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限り質量%で示す。
実施例の説明に先立ち本発明で用いた効果試験方法について説明する。
【0024】
(1)キシミ感のなさ
10名の専門パネルによる実使用性試験を行った。各乳化化粧料を塗布した時、塗布直後のキシミ感を以下の基準により判定した。
◎:10名中、9名以上がきしまないと回答した。
○:10名中、6〜8名がきしまないと回答した。
△:10名中、3〜5名がきしまないと回答した。
×:10名中、2名以下がきしまないと回答した。
【0025】
(2)滑らかさ
10名の専門パネルによる実使用性試験を行った。各乳化化粧料を塗布した時、塗布直後の滑らかさを以下の基準により判定した。
◎:10名中、9名以上が滑らかさを感じると回答した。
○:10名中、6〜8名が滑らかさを感じると回答した。
△:10名中、3〜5名が滑らかさを感じると回答した。
×:10名中、2名以下が滑らかさを感じると回答した。
【0026】
(3)ヌメリのなさ
10名の専門パネルによる実使用性試験を行った。各乳化化粧料を塗布した時、塗布時のヌメリを以下の基準により判定した。
◎:10名中、9名以上がぬめらないと回答した。
○:10名中、6〜8名がぬめらないと回答した。
△:10名中、3〜5名がぬめらないと回答した。
×:10名中、2名以下がぬめらないと回答した。
【0027】
(4)ベタツキのなさ
10名の専門パネルによる実使用性試験を行った。各乳化化粧料を塗布した時、塗布時のベタツキを以下の基準により判定した。
◎:10名中、9名以上がべたつかないと回答した。
○:10名中、6〜8名がべたつかないと回答した。
△:10名中、3〜5名がべたつかないと回答した。
×:10名中、2名以下がべたつかないと回答した。
【0028】
(5)粘度
次の方法で粘度を測定した。
B型粘度計を用い、30℃で回転数12rpmとした時の粘度を測定した。
【0029】
実施例1〜5、比較例1〜5
次の表1〜2に示す処方で下記の方法により油中水型乳化化粧料としてのサンスクリーンを調製し、キシミ感のなさ、滑らかさ、ヌメリのなさおよびベタツキのなさについて、上記した基準で評価した。その結果を併せて表1〜2に示す。
なお、表1〜2の実施例、比較例の剤型はいずれも「二層分散タイプ」であった。
【0030】
(製造方法)
次のA〜Fの順でサンスクリーンを製造した。
A:(5)、(6)、(8)〜(17)を加熱混合する。
B:上記Aに紛体(19)、(20)を混合分散する。
C:(1)に(7)、(18)、(21)を混合溶解する。
D:(2)〜(4)、(22)を混合する。
E:上記CとDを攪拌混合する。
F:上記BにEを添加し、乳化する。
【0031】
【表1】

【0032】
【表2】

【0033】
※1:KF−6028(信越化学工業社製)
※2:ユニオール PB−700(日油社製)
※3:シンセラン4(日光ケミカルズ社製)
※4:KF−96A−6CS(信越化学工業社製)
※5:OTS−7 FZO−50(大東化成工業社製)
※6:ガンツパールGMX−0810(ガンツ化成社製)
【0034】
以下に、本発明の油中水型乳化化粧料の処方例を挙げる。本発明はこの処方例によって何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲によって特定されるものであることはいうまでもない。
【0035】
処方例1(油中水型二層タイプ、サンスクリーン)
配合成分 質量%
(1)精製水 残余
(2)エタノール 5.0
(3)グリセリン 3.0
(4)ジプロピレングリコール 2.0
(5)ポリエーテル変性シリコーン 1.0
(6)ソルビタン脂肪酸エステル 1.0
(7)トリエタノールアミン 1.5
(8)ポリオキシブチレンポリオキシプロピレングリコール 2.0
(9)2−エチルへキサン酸セチル 2.5
(10)オレフィンオリゴマー 3.0
(11)デカメチルシクロペンタシロキサン 25.0
(12)ジメチコン 6.0
(13)ワセリン 1.0
(14)イソステアリン酸 0.25
(15)トリメチルシロキシケイ酸 0.01
(16)パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 7.0
(17)オクトクリレン 5.0
(18)フェニルベンズイミダゾールスルホン酸 2.5
(19)オクチルトリエトキシシラン被覆微粒子酸化亜鉛 12.0
(20)架橋型PMMA粉末 7.0
(21)エデト酸2ナトリウム 0.1
(22)フェノキシエタノール 0.5
(23)キシリット 2.0
(24)メドウフォーム種子油 1.0
(CROPURE MDF(クローダ ジャパン))
【0036】
製造方法:
A:(5)、(6)、(8)〜(17)、(24)を加熱混合する。
B:上記Aに紛体(19)、(20)を混合分散する。
C:(1)に(7)、(18)、(21)を混合溶解する。
D:(2)〜(4)、(22)、(23)を混合する。
E:上記CとDを攪拌混合する。
F:上記BにEを添加し、乳化する。
【0037】
処方例2(油中水型二層タイプ、サンスクリーン)
配合成分 質量%
(1)ジメチルポリシロキサン 5.0
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 35.0
(3)トリメチルシロキシケイ酸 0.5
(4)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2.0
(5)ジプロピレングリコール 5.0
(6)パルミチン酸デキストリン被覆微粒子酸化亜鉛(60nm) 15.0
(7)パラベン 0.25
(8)フェノキシエタノール 0.3
(9)エデト酸2ナトリウム 0.1
(10)パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 7.0
(11)ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5
(12)球状ポリアクリル酸アルキル粉末 5.0
(13)1,3−ブチレングリコール 0.5
(14)精製水 残余
(15)香料 0.05
(16)ワセリン 1.0
(17)キシリット 2.0
(18)メドウフォーム種子油 1.0
(CROPURE MDF(クローダ ジャパン))
【0038】
製造方法:
A:(1)〜(4)、(10)、(16)、(18)を混合する。
B:上記Aに(11)を混合分散する。
C:上記Bに粉体(6)、(12)を混合分散する。
D:(7)を(14)の一部に加熱溶解し、(8)を加える。
E:(14)に(5)、(9)、(17)、上記Dを加えて攪拌溶解する。
F:上記CにEを添加し、乳化する。
【0039】
処方例3(油中水型二層タイプ、化粧下地)
配合成分 質量%
(1)ジメチルポリシロキサン 2.0
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 35.0
(3)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2.0
(4)イソステアリン酸 0.5
(5)スクワラン 0.5
(6)1,3−ブチレングリコール 5.0
(7)オクチルトリエトキシシラン被覆微粒子酸化亜鉛 1.0
(8)ステアリン酸・酸化アルミニウム被覆微粒子二酸化チタン 15.0
(9)グリチルリチン酸ジカリウム 0.5
(10)パルミチン酸デキストリン被覆黄酸化鉄 0.4
(11)パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 5.0
(12)ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.3
(13)精製水 残余
(14)トリメチルシロキシケイ酸 1.5
(15)架橋型PMMA粉末 5.0
(16)フェノキシエタノール 0.3
(17)エデト酸3ナトリウム 0.1
(18)ワセリン 1.0
(19)キシリット 2.0
(20)メドウフォーム種子油 1.0
(CROPURE MDF(クローダ ジャパン))
【0040】
製造方法:
A:(1)〜(5)、(11)、(14)、(18)、(20)を混合する。
B:上記Aに(12)を混合分散する。
C:上記Bに粉体(7)、(8)、(10)、(15)を混合分散する。
D:(16)を(6)に混合する。
E:(13)に(9)、(17)、(19)を攪拌溶解した後、上記Dを加えて攪拌混合する。
F:上記CにEを添加し、乳化する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の(a)〜(c)を含み、全体としての粘度が100〜10000mPa・sであることを特徴とする油中水型乳化化粧料。
(a)疎水化処理二酸化チタンおよび疎水化処理酸化亜鉛から選ばれる紫外線散乱剤 3〜20質量%
(b)ワセリン 0.05〜2質量%
(c)使用性改善粉末 1〜15質量%
【請求項2】
(d)紫外線吸収剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の油中水型乳化化粧料。
【請求項3】
前記(c)使用性改善粉末が、球状粉末から選ばれるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の油中水型乳化化粧料。
【請求項4】
二層分散タイプであり、使用時には振って用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の油中水型乳化化粧料。

【公開番号】特開2012−41322(P2012−41322A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−186204(P2010−186204)
【出願日】平成22年8月23日(2010.8.23)
【出願人】(000001959)株式会社 資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】