説明

油圧作業機械

【課題】構成を複雑にすることなく、ブーム下げ動作時のキャビテーションを更に抑制できる油圧作業機械を提供する。
【解決手段】ボトム側シリンダ室5aからの排出油は、第1再生回路30の第1再生油路33から分岐した油路42(第1油路)、ポート41、油路29(第2油路)、ポート61を介して方向制御弁13に導かれ、方向制御弁13の中立スプール内に設けられた第2再生油路63(第3油路)を経由し、ポート62、アクチュエータ油路24を介して、第1再生回路30のアクチュエータ油路22内の圧油に合流し、ロッド側シリンダ室5bに供給される。また、第2再生回路60内の圧油の一部は、油路29から分岐した油路44(第4油路)、ポート43、油路26を介してタンク8に導かれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブーム、アーム及びバケットなどを複動式のシリンダで駆動する油圧ショベル等の油圧作業機に係り、特に、ブーム下げ動作時に作動する再生回路を備えた油圧作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベル等の油圧作業機は、油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出油により駆動される複数の油圧アクチュエータと、油圧ポンプから複数の油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御する複数の方向制御弁と、これらの方向制御弁を収納するハウジングと、複数の油圧アクチュエータに対応して設けられ、方向制御弁をそれぞれ操作する複数の操作手段を備えている。
【0003】
油圧ショベルのブームは、油圧アクチュエータのひとつであるブームシリンダを伸縮させることにより、上下に回動される。ブーム上げ動作時には、ブームシリンダのボトム側シリンダ室に圧油を供給してブームシリンダを伸長させる。ブーム下げ動作時には、ブームシリンダのロッド側シリンダ室に圧油を供給してブームシリンダを収縮させる。ブーム下げ動作時にはブームの自重落下によってブームシリンダが強制的に収縮側へ駆動されるため、メータイン側であるロッド側シリンダ室では圧油の供給油量が不足して負圧になり、キャビテーションが発生する可能性がある。
【0004】
これに対し、ブーム下げ動作時にブームシリンダのボトム側シリンダ室からの排出油をロッド側シリンダ室に供給して再生させ、キャビテーションを抑制する技術がある。更に、このような再生回路を方向制御弁内に設けた再生油路を用いて構成する技術が知られている(特許文献1)。
【0005】
一方、ブーム上げ動作時のブームシリンダの増速を目的として、複数の油圧ポンプと、それぞれの油圧ポンプから供給される圧油の流れを制御する方向制御弁を備え、それぞれの油圧ポンプからの圧油を合流させてブームシリンダに供給する技術が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2004/070211号
【特許文献2】特開2008−274988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1記載の油圧作業機械は、ハウジング内に新しい油路を追加することなく、再生することができる。しかし、再生油路を方向制御弁内に設けており、再生油路の断面積を充分大きくすることができないため、再生流量が充分でなく、キャビテーション抑制に限界があった。
【0008】
再生流量を増やすために、ブーム下げ動作時にポンプからの圧油をロッド側シリンダ室に供給することも考えられるが、ポンプの消費動力が大きくなってしまい好ましくない。
【0009】
前述の通り、再生油路は方向制御弁内に設けられており、再生油路の断面積を充分大きくすることはできない。再生油路をハウジング内であって方向制御弁外に設ければ、スプールの大きさの制限を受けず断面積を大きくすることはできる。しかし、ハウジング内には既に複数の方向制御弁が収納されて複数の油路が複雑に配置されており、ハウジング内に長い再生油路を追加すると、複雑なハウジング内の構成を更に複雑にするという問題が生じる。
【0010】
なお、特許文献2記載の油圧作業機械は、キャビテーション抑制を目的とするものではない。一方、ブーム下げ動作時に再生回路が作動するときは、もう一つのポンプからの圧油の流れを制御するもう一つの方向制御弁へのパイロット圧は遮断され、この方向制御弁は中立位置を維持している。つまり、もう一つ方向制御弁は、再生時は全く機能しておらず、当然、再生にも関与していない。
【0011】
本発明の目的は、構成を複雑にすることなく、ブーム下げ動作時のキャビテーションを更に抑制できる油圧作業機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、第1油圧ポンプと、この第1油圧ポンプの吐出油により駆動され、ボトム側シリンダ室とロッド側シリンダ室とを有する、油圧アクチュエータと、前記第1油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御する第1方向制御弁と、前記油圧アクチュエータに対応して設けられ、この第1方向制御弁を操作する操作手段と、前記第1方向制御弁内に設けられた第1再生油路を有し、前記油圧アクチュエータに負荷が作用して前記油圧アクチュエータが収縮するときに、ボトム側シリンダ室から排出する圧油をロッド側シリンダ室に供給する第1再生回路と、第2油圧ポンプと、前記第1方向制御弁を介して前記第1油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される圧油と前記第2油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される圧油とが合流するように、前記第2油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御する第2方向制御弁と、前記第1方向制御弁と前記第2方向制御弁とを収納するハウジングとを備え、前記第2方向制御弁は、前記第1再生回路が作動しているときは中立位置にある油圧作業機において、前記第2方向制御弁内に設けられた第2再生油路を有し、前記第1再生回路から分岐し、この第2再生油路を経由し、前記第1再生回路と合流して、ボトム側シリンダ室から排出する圧油をロッド側シリンダ室に供給する第2再生回路を更に備えるものとする。
【0013】
このように、第1再生回路に加えて第2再生回路を備えるため、充分な再生流量を確保して、ボトム側シリンダ室から排出する圧油をロッド側シリンダ室に供給する。これにより、第1再生回路のみ備える油圧作業機に比べ、ブーム下げ動作時のキャビテーションを更に抑制できる。
【0014】
第2再生回路を構成する第2再生油路は、従来からある第2方向制御弁内に設けられるため、第2再生油路を追加するためのハウジング内の加工は不要であり、ハウジング内の構成を更に複雑にすることはない。また、第2方向制御弁内に第2再生油路を設ける加工技術は、第1方向制御弁内に第1再生油路を設ける加工技術を転用するものであり、複雑な加工技術は不要である。
【0015】
つまり、構成を複雑にすることなく、ブーム下げ動作時のキャビテーションを更に抑制できる。
【0016】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記第2再生回路は、前記第1方向制御弁内に設けられ、前記第1再生油路から分岐する第1油路と、前記ハウジング内に設けられ、前記第1油路からの圧油を前記第2方向制御弁に導く第2油路と、前記第2方向制御弁内に設けられた前記第2再生油路であり、前記第2油路からの圧油を前記第1再生回路と合流する油路に導く第3油路と、前記第3油路に設けられたチェック弁と、前記第2油路から分岐し、タンクに連通する第4油路とを有する。
【0017】
このように、第1油路、第2油路、第3油路(第2再生油路)を有することにより、第2再生回路を形成することができる。
【0018】
ハウジング内に第2油路を新たに形成する必要があるが、第1方向制御弁と第2方向制御弁とは隣り合うようにハウジング内に収納されており、第1方向制御弁からの排出油を第2方向制御弁に導く第2油路を形成することは、ハウジング内に長い再生油路を追加することに比べて、非常に簡易な構成である。すなわち、第2油路を追加することは、ハウジング内の構成を更に複雑にするものではない。
【0019】
第1油路は、第1再生回路から分岐し、第4油路は、第2油路から分岐している。言い換えれば、第2再生回路の第1再生回路からの分岐は、第4油路の第2油路からの分岐の上流にある。したがって、第1再生回路に供給されなかった圧油は、第2再生回路に優先的に供給され、第2再生回路に供給されなかった圧油が、タンクに戻る。これにより、第1再生回路および第2再生回路は、充分な再生流量を確保できる。
【0020】
(3)上記(2)において、好ましくは、前記第4油路は、前記第1方向制御弁内に設けられている。
【0021】
このような第4油路は、従来からある第1方向制御弁内に設けられるため、第4油路を追加するためのハウジング内の加工は不要であり、ハウジング内の構成を更に複雑にすることはない。
【0022】
(4)上記(2)において、好ましくは、前記第4油路は、前記ハウジングに形成されている。
【0023】
このような第4油路をハウジングに形成する加工技術は、方向制御弁内に油路を形成するような加工技術に比べて簡易である。一方、短い油路を形成するのみでよく、非常に簡易な構成であり、ハウジング内の構成を更に複雑にするものではない。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、構成を複雑にすることなく、ブーム下げ動作時のキャビテーションを更に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】油圧作業機が搭載される油圧ショベルの外観を示す図である。
【図2】基本油圧回路図である。
【図3】第1実施形態における再生回路を含む油圧回路図である。
【図4】第1実施形態における再生回路を有する方向制御弁の構造を示す断面図である。
【図5】従来技術における再生回路を含む油圧回路図である。
【図6】従来技術における再生回路を有する方向制御弁の構造を示す断面図である。
【図7】第2実施形態における再生回路を含む油圧回路図である。
【図8】第2実施形態における再生回路を有する方向制御弁の構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0027】
〜第1実施形態〜
<構成>
図1は本発明の油圧作業機が搭載される油圧ショベルの外観を示す図である。
【0028】
油圧ショベルは下部走行体100と上部旋回体101とフロント作業機102を備えている。下部走行体100は左右のクローラ式走行装置103a,103bを有し、左右の走行モータ104a,104bにより駆動される。上部旋回体101は下部走行体100上に旋回可能に搭載され、旋回モータにより旋回駆動される。フロント作業機102は上部旋回体101の前部に俯仰可能に取り付けられている。上部旋回体101にはエンジンルーム106、キャビン(運転室)107が備えられ、エンジンルーム106にエンジンや油圧機器が配置され、キャビン107内には操作レバー等の操作装置が配置されている。
【0029】
フロント作業機102はブーム111、アーム112、バケット113を有する多関節構造であり、ブーム111はブームシリンダ5の伸縮により上下方向に回動し、アーム112はアームシリンダ6の伸縮により上下、前後方向に回動し、バケット113はバケットシリンダ7の伸縮により上下、前後方向に回動する。
【0030】
図2は、本発明の第1実施形態における基本油圧回路図である。
【0031】
本実施形態に係わる油圧作業機は、エンジン1によって駆動される複数の油圧ポンプ(メインポンプ)、例えば第1及び第2油圧ポンプ2,3と、第1及び第2油圧ポンプ2,3から吐出された圧油により駆動される油圧アクチュエータ5,6,7を含む複数の油圧アクチュエータと、第1油圧ポンプ2から油圧アクチュエータ5,6に供給される圧油の流量及び方向を制御する方向制御弁11,12及び第2油圧ポンプ3から油圧アクチュエータ5,6,7に供給される圧油の流れ(流量及び方向)を制御する方向制御弁13,14,15と、複数の方向制御弁11〜15を収納するコントロールバルブユニットのハウジング80と、パイロットポンプ4と、方向制御弁11〜15を操作するための操作パイロット圧力を生成する操作レバー18,19を備えている。
【0032】
方向制御弁11〜15はセンターバイパス型であり、方向制御弁11,12はセンターバイパスライン16上に配置され、方向制御弁13,14,15はセンターバイパスライン17上に配置されている。すなわち、センターバイパスライン16は方向制御弁11,12を貫通して伸び、センターバイパスライン17は方向制御弁13,14,15を貫通して伸びている。センターバイパスライン16の上流側は第1油圧ポンプ2の吐出油路2aに接続され、下流側はタンク8に接続され、センターバイパスライン17の上流側は第2油圧ポンプ3の吐出油路3aに接続され、下流側はタンク8に接続されている。また、方向制御弁11,12は第1油圧ポンプ2の吐出油路2aにパラレルに接続され、方向制御弁13,14,15は第2油圧ポンプ3の吐出油路3aにパラレルに接続されている。
【0033】
油圧アクチュエータ5は油圧ショベルのブーム111を上下させるブームシリンダであり、油圧アクチュエータ6はアーム112を押し引きするアームシリンダであり、油圧アクチュエータ7はバケット113を押し引きするバケットシリンダであり、方向制御弁11,13は共にブーム用であり、方向制御弁12,14は共にアーム用であり、方向制御弁15はバケット用である。
【0034】
ブームシリンダ5は方向制御弁11にアクチュエータ油路21,22を介して接続され、方向制御弁13にアクチュエータ油路21,22,23,24を介して接続されている。ブームシリンダ5はボトム側及びロッド側の2つのシリンダ室5a,5bを有し、ボトム側シリンダ室5aがアクチュエータ油路21に接続され、ロッド側シリンダ室5bがアクチュエータ油路22に接続されている。アクチュエータ油路21はアクチュエータ油路23に接続され、アクチュエータ油路22はアクチュエータ油路24に接続され、これによりブームシリンダ5には方向制御弁11,13を介して第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出油が合流して供給される。
【0035】
操作レバー18はブーム用およびバケット用であり、操作レバー19はアーム用である。エンジン1により駆動されるパイロットポンプ4の吐出圧力に基づいて操作レバー18の操作方向に応じたブーム下げ指令の操作パイロット圧力P5aまたはブーム上げ指令の操作パイロット圧力P5bを生成する減圧弁を有しており、生成された操作パイロット圧力P5a又はP5bは方向制御弁11,13の対応する受圧部11a,11b,13a,13bに導かれ、方向制御弁11,13はその操作パイロット圧力P5a又はP5bによりブーム下げ方向(図示右方向)又はブーム上げ方向(図示左方向)に切り換えられる。
【0036】
また、アームシリンダ6には方向制御弁12,14を介して第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出油が合流して供給され、バケットシリンダ7には方向制御弁15を介して第2油圧ポンプ3の吐出油が供給される。方向制御弁12,14は操作レバー19によりに切り換えられ、方向制御弁15は操作レバー18によりに切り換えられる。以下、ブームシリンダ5に関する油圧回路のみ説明する。
【0037】
ブーム上げ動作時は、方向制御弁11,13は図示左方向に切り換り、油圧ポンプ2からの圧油は油路25およびアクチュエータ油路21を介してブームシリンダ5のボトム側シリンダ室5aに供給され、油圧ポンプ3からの圧油は油路27およびアクチュエータ油路23を介して油圧ポンプ2からの圧油と合流し、アクチュエータ油路21を介してブームシリンダ5のボトム側シリンダ室5aに供給される。
【0038】
ブーム下げ動作時は、方向制御弁11,13は図示右方向に切り換り、油圧ポンプ2からの圧油は油路25およびアクチュエータ油路22を介してブームシリンダ5のロッド側シリンダ室5bに供給され、油圧ポンプ3からの圧油は油路27およびアクチュエータ油路24を介して油圧ポンプ2からの圧油と合流し、アクチュエータ油路22を介してブームシリンダ5のロッド側シリンダ室5bに供給される。
【0039】
ブーム下げ動作時にはブームの自重落下によってブームシリンダ5が強制的に収縮側へ駆動されるため、メータイン側であるロッド側シリンダ室5bでは圧油の供給油量が不足して負圧になり、キャビテーションが発生する可能性がある。このため本実施形態に係わる油圧作業機は、再生回路を備えている。
【0040】
図3は、本実施形態における再生回路を含む油圧回路図である。再生回路以外の構成については適宜省略している。基本油圧回路図と共通の構成には同じ符号を付している。本実施形態に係わる油圧作業機は、従来からある第1再生回路30と、本発明の特徴的な構成である第2再生回路60と、連通切換弁90とを備えている。
【0041】
第1再生回路30は、ボトム側シリンダ室5aと方向制御弁11のメータイン側のポート31を接続するアクチュエータ油路21と、ロッド側シリンダ室5bと方向制御弁11のメターアウト側のポート32を接続するアクチュエータ油路22と、方向制御弁11のブーム下げ側(図示左側)スプール内に設けられ、ポート31とポート32を連通する第1再生油路33と、第1再生油路33上に設けられた絞り34および逆流を防止するためのチェック弁35とを有している。
【0042】
第2再生回路60は、方向制御弁11内に設けられ、第1再生油路33の絞り34の下流側から分岐し、方向制御弁11のメターアウト側のポート41に導く油路42(第1油路)と、方向制御弁11のメターアウト側のポート41と方向制御弁13のメータイン側のポート61を接続し、油路42からの圧油を方向制御弁13に導く油路29(第2油路)と、方向制御弁13の中立スプール内に設けられ、ポート61とポート62を連通し、油路29からの圧油を油路24に導く第2再生油路63(第3油路)と、第2再生油路63上に設けられた逆流を防止するためのチェック弁64と、第2再生油路63からの圧油を第1再生回路30のアクチュエータ油路22内の圧油に合流させる油路24と、油路29から分岐し、方向制御弁11のメターアウト側のポート43に導く油路44(第4油路)と、油路44上に設けられた絞り45と、ポート43とタンク8を接続する油路26とを有している。油路44および絞り45は方向制御弁11内に設けられている。
【0043】
連通切換弁90は、パイロット油路において、操作レバー18と方向制御弁13の操作パイロット圧力P5aが作用する受圧部13aとの間に設置され、操作パイロット圧力P5aを連通させる連通位置と操作パイロット圧力P5aを遮断する遮断位置の2つの切換位置を有している。また、連通切換弁90は一端側に第1再生回路30の上流側の圧力が導かれる受圧部90aを、他端にバネ91を有している。これにより、第1再生回路30が作動していないときは、バネ91の付勢力により連通切換弁90は連通位置を維持し、操作パイロット圧力P5aは連通して方向制御弁13の受圧部13aに導かれ、第1再生回路30が作動しているときは、受圧部90aに導かれた圧力により連通切換弁90は遮断位置に切替わり、操作パイロット圧力P5aは遮断される。すなわち操作レバー18をブーム下げ方向に操作しても、方向制御弁13は中立位置を維持する。
【0044】
図3は、ブーム下げ指令により方向制御弁11は図示右方向に切り換えられ、第1再生回路30が作動し方向制御弁13は中立位置を維持している状態を示している。
【0045】
図4は、再生回路30,60を有する方向制御弁11,13の構造を示す断面図である。コントロールバルブユニットのハウジング80は複数の方向制御弁を収納し、複数の油路が配置されている。方向制御弁11,13も隣り合うようにハウジング80内に収納されている。再生回路以外の構成については適宜省略している。図4でも、ブーム下げ指令により方向制御弁11は図示右方向に切り換えられ、第1再生回路30が作動し方向制御弁13は中立位置を維持している。以下、ハウジング80、方向制御弁11のスプール50、方向制御弁13のスプール70の構成について説明する。なお、スプール50,70はハウジング80内で摺動するため、三者の位置関係が変わるが、図4に示す位置関係において説明する。
【0046】
コントロールバルブユニットのハウジング80の構成について説明する。ハウジング80には、スプール50を密接摺動可能に挿入するための空洞81と、スプール70を密接摺動可能に挿入するための空洞82と、アクチュエータ油路21と連通する空洞83と、空洞83に隣り合うように設けられタンク8への戻り油路26に相当する空洞84と、アクチュエータ油路22と連通する空洞85と、油路29に相当する空洞86とが形成されている。空洞83,84はスプール50の一部を囲むように、空洞85,86はスプール50の一部およびスプール70の一部を囲むように形成されている。
【0047】
スプール50の一端には、軸方向に移動可能なキャップ92a,92bが装着され、キャップ92a,92bの間にバネ93が介挿される。スプール70の一端には、軸方向に移動可能なキャップ94a,94bが装着され、キャップ94a,94bの間にバネ95が介挿される。ハウジング80の両側に設けられたキャップ96,97により、スプール50,キャップ92a,92b,バネ93,スプール70,キャップ94a,94b,バネ95は固定される。また、キャップ96には方向制御弁11の受圧部11a,方向制御弁13の受圧部13aが、キャップ97には方向制御弁11の受圧部11b,方向制御弁13の受圧部13bが、形成されている。
【0048】
方向制御弁11のスプール50の内部構造について説明する。スプール50は、図4に示す位置関係において(以下スプール50内の説明において同じ)空洞83に相当する位置から空洞85に相当する位置までスプール50軸方向に形成されたスプール内油路51と、空洞83に相当する位置から空洞86に相当する位置までスプール50軸方向に形成されたスプール内油路52と、空洞83とスプール内油路51とを連通するスプール内油路53と、スプール内油路51と空洞85とを連通するスプール内油路54と、スプール内油路51からスプール内油路54への圧油の流れのみを許容するチェック弁55と、スプール内油路52と空洞86とを連通するスプール内油路56と、空洞86と空洞84とを連通するスプール内油路57とを有している。
【0049】
方向制御弁13のスプール70の内部構造について説明する。スプール70は、図4に示す位置関係において(以下スプール70内の説明において同じ)空洞85に相当する位置から空洞86に相当する位置までスプール70軸方向に形成されたスプール内油路71と、空洞86とスプール内油路71とを連通するスプール内油路72と、スプール内油路71と空洞85とを連通するスプール内油路73と、スプール内油路71からスプール内油路73への圧油の流れのみを許容するチェック弁74とを有している。
【0050】
図3の再生回路30,60と、図4のハウジング80,スプール50,70内に形成された油路の対応関係について説明する。
【0051】
第1再生回路30において、アクチュエータ油路21は空洞83に連通し、第1再生油路33はスプール内油路51とスプール内油路54とから構成される油路に、絞り34はスプール内油路53に、チェック弁35はチェック弁55に相当し、アクチュエータ油路22は空洞85に連通する。
【0052】
第2再生回路60において、油路42(第1油路)はスプール内油路52とスプール内油路56とから構成される油路に、油路29(第2油路)は空洞86に、第2再生油路63(第3油路)はスプール内油路72とスプール内油路71とスプール内油路73とから構成される油路に、チェック弁64はチェック弁74に相当し、油路24は空洞85に連通する。油路44(第4油路)と絞り45はスプール内油路57に相当し、油路26は空洞84に連通する。
【0053】
以上において、アクチュエータ油路21と第1再生油路33とチェック弁35とアクチュエータ油路22とは、ブームシリンダ5に自重が作用してブームシリンダ5が収縮するときに、ボトム側シリンダ室5aから排出する圧油をロッド側シリンダ室5bに供給する第1再生回路を構成する。
【0054】
油路42(第1油路)と油路29(第2油路)と第2再生油路63(第3油路)と油路24とは、第1再生回路30から分岐し、この第2再生油路63を経由し、第1再生回路30と合流して、ボトム側シリンダ室5aから排出する圧油をロッド側シリンダ室5bに供給する第2再生回路を構成する。更に、第2再生回路は、油路29(第2油路)から分岐し、タンク8に連通する油路44(第4油路)を有する。
【0055】
<動作>
空中にあるブーム111を下げるブーム下げ動作を行う場合を考える。オペレータが、ブーム下げ動作を意図してブーム用の操作レバー18をブーム下げ方向に操作すると、ブーム下げ指令の操作パイロット圧力P5aが方向制御弁11の受圧部11aに導かれ、方向制御弁11はブーム下げ方向(図示右方向)に切り換えられる。油圧ポンプ2からの圧油はブームシリンダ5のロッド側シリンダ室5bに供給され、ブームシリンダ5が収縮し、ボトム側シリンダ室5aから圧油が排出される。このときブーム111の自重落下によってブームシリンダ5が強制的に収縮側へ駆動されるため、メータイン側であるロッド側シリンダ室5bでは圧油の供給油量が不足して負圧になり、キャビテーションが発生する可能性がある。このため油圧作業機は、以下のように再生を行う。
【0056】
図3の第1再生回路30の動作について説明する。ボトム側シリンダ室5aからの排出油の一部は、アクチュエータ油路21、ポート31を介して方向制御弁11に導かれ、方向制御弁11のブーム下げ側(図示左側)スプール内に設けられた第1再生油路33を経由し、ポート32、アクチュエータ油路22を介して、ロッド側シリンダ室5bに供給される。
【0057】
一方、第1再生回路30が作動すると、連通切換弁90により操作パイロット圧力P5aは遮断され、方向制御弁13は中立位置を維持する。
【0058】
図3の第2再生回路60の動作について説明する。ボトム側シリンダ室5aからの排出油は、第1再生回路30の第1再生油路33から分岐した油路42(第1油路)、ポート41、油路29(第2油路)、ポート61を介して方向制御弁13に導かれ、方向制御弁13の中立スプール内に設けられた第2再生油路63(第3油路)を経由し、ポート62、アクチュエータ油路24を介して、第1再生回路30のアクチュエータ油路22内の圧油に合流し、ロッド側シリンダ室5bに供給される。
【0059】
また、第2再生回路60内の圧油の一部は、油路29から分岐した油路44(第4油路)、ポート43、油路26を介してタンク8に導かれる。
【0060】
上記の再生回路30,60の動作を、図4を用いて再度説明する。
【0061】
第1再生回路30の動作について説明する。スプール50が摺動してスプール内油路53が空洞83と連通し、ボトム側シリンダ室5aからの排出油の一部は、空洞83を介してスプール50内に導かれ、スプール内油路53、スプール内油路51を経由し、チェック弁55を押し開く。そしてスプール内油路54は空洞85と連通し、この排出油はスプール内油路54、空洞85を介してロッド側シリンダ室5bに供給される。
【0062】
第2再生回路60の動作について説明する。ボトム側シリンダ室5aからの排出油は、第1再生回路30のスプール内油路53から分岐したスプール内油路52、スプール内油路56を介して空洞86に排出される。空洞86はスプール内油路56およびスプール内油路72と連通し、この排出油は空洞86を介して方向制御弁13に導かれ、スプール内油路72、スプール内油路71を経由し、チェック弁74を押し開く。そしてスプール内油路73は空洞85と連通し、この排出油はスプール内油路73、空洞85を介してロッド側シリンダ室5bに供給される。
【0063】
また、第2再生回路60内の圧油の一部は、空洞86からスプール内油路57を経由して空洞84へ導かれ、タンク8に戻る。
【0064】
再生回路30,60の動作により、ボトム側シリンダ室5aから排出する圧油はロッド側シリンダ室5bに供給され、キャビテーションを抑制することができる。
【0065】
<効果>
本実施形態の効果を従来技術の油圧作業機と比較しながら説明する。図5は、従来の油圧作業機の再生回路を含む油圧回路図である。図3と同等の構成には同じ符号を付している。図6は、第1再生回路30を有する方向制御弁11および方向制御弁13の構造を示す断面図である。図4と同等の構成には同じ符号を付している。基本油圧回路図は図2に示すものと同じである。
【0066】
本実施形態の油圧作業機は、第1再生回路30に加えて第2再生回路60を備えるのに対し、従来技術の油圧作業機は第1再生回路30のみを備える。つまり、本実施形態は、従来の構成に加えて、スプール70内にスプール内油路71〜73が形成され、ハウジング80内に空洞86が形成されている。
【0067】
また、本実施形態は、油路29から分岐する油路44(第4油路)と油路44上に設けられた絞り45を有するのに対し、従来技術は、第1再生油路から分岐する油路46と油路46上に設けられた絞り47を有する点で相違している。タンク8へ戻る圧油の流れの相違を説明する。本実施形態では、第2再生回路60内の圧油の一部が、空洞86からスプール内油路57を経由して空洞84へ導かれ、タンク8に戻るのに対し、従来技術では、第1再生回路30内の圧油の一部が、スプール内油路52、スプール内油路58を経由して空洞84へ導かれ、タンク8に戻る点で相違している。
【0068】
従来技術においても、第1再生回路30の動作により、ボトム側シリンダ室5aから排出する圧油の一部はロッド側シリンダ室5bに供給される。しかし、第1再生油路33(スプール内油路51,54)を方向制御弁11内に設けており、第1再生油路33の断面積を充分大きくすることができないため、再生流量が充分でなく、キャビテーション抑制に限界があった。つまり、ボトム側シリンダ室5aから排出する圧油の多くは、油路46、ポート43、戻り油路26(スプール内油路52,58、空洞84)を介してタンク8に戻る。
【0069】
再生流量を増やすために、ポンプ2からの圧油をロッド側シリンダ室5bに供給することも考えられるが、ポンプ2の消費動力が大きくなってしまい好ましくない。また、第1再生油路33の断面積をこれ以上大きくすることはできない。第1再生油路33に相当する回路をハウジング80内であって方向制御弁11外に設ければ、スプール50の大きさの制限を受けず断面積を大きくすることはできる。しかし、ハウジング80内には既に複数の方向制御弁が収納されて複数の油路が複雑に配置されており、ハウジング80内に長い再生油路を追加すると、複雑なハウジング80内の構成を更に複雑にするという問題が生じる。
【0070】
一方、ブーム下げ動作時に第1再生回路30が作動すると、連通切換弁90により操作パイロット圧力P5aは遮断され、方向制御弁13は中立位置を維持する。つまり、方向制御弁13は、再生時は全く機能しておらず、当然、再生にも関与していない。
【0071】
本実施形態の特徴は、従来技術では再生に全く関与していなかった方向制御弁13内に第2再生油路63を設けて、第2再生回路60を構成することである。
【0072】
本実施形態の油圧作業機は、第1再生回路30に加えて第2再生回路60を備えるため、充分な再生流量を確保して、ボトム側シリンダ室5aから排出する圧油をロッド側シリンダ室5bに供給する。これにより、ブーム下げ動作時のキャビテーションを従来技術より更に抑制できる。
【0073】
第2再生回路60を構成する第2再生油路63(スプール内油路72,71,73)は、従来からある方向制御弁13のスプール70内に設けられるため、第2再生油路63を追加するためのハウジング80内の加工は不要であり、ハウジング80内の構成を更に複雑にすることはない。また、方向制御弁13のスプール70内に第2再生油路63を設ける加工技術は、方向制御弁11のスプール50内に第1再生油路33を設ける加工技術を転用するものであり、複雑な加工技術は不要である。
【0074】
ハウジング80内に空洞86(油路29)を新たに形成する必要があるが、方向制御弁11,13は隣り合うようにハウジング80内に収納されており、空洞86をスプール50およびスプール70を囲むように形成することは、ハウジング80内に長い再生油路を追加することに比べて、非常に簡易な構成である。すなわち、空洞86(油路29)を追加することは、ハウジング80内の構成を更に複雑にするものではない。
【0075】
第2再生回路60の油路42(第1油路)は、第1再生回路30から分岐し、絞り45を設けた油路44(第4油路)は、油路29(第2油路)から分岐している。すなわち、第2再生回路60内の圧油の一部が、空洞86からスプール内油路57を経由して空洞84へ導かれ、タンク8に戻る。言い換えれば、第2再生回路60の第1再生回路30からの分岐は、油路44(第4油路)の油路29(第2油路)からの分岐の上流にある。したがって、第1再生回路30に供給されなかった圧油は、第2再生回路60に優先的に供給され、第2再生回路60に供給されなかった圧油が、タンク8に戻る。これにより、再生回路30,60は充分な再生流量を確保できる。
【0076】
スプール内油路57(油路44(第4油路),絞り45)は、従来からある方向制御弁11のスプール50内に設けられるため、スプール内油路57を追加するためのハウジング80内の加工は不要であり、ハウジング80内の構成を更に複雑にすることはない。
【0077】
以上のように本実施形態によれば、ハウジング80内の構成を複雑にすることなく、複雑な加工技術を必要とすることなく、ブーム下げ動作時のキャビテーションを従来技術に比べて更に抑制できる。
【0078】
〜第2の実施の形態〜
本発明の第2実施形態を図7及び図8を用いて説明する。図7は本実施形態における再生回路を含む油圧回路図である。図3と同等の構成には同じ符号を付している。図8は再生回路30,60を有する方向制御弁11,13の構造を示す断面図である。図4と同等の構成には同じ符号を付している。基本油圧回路図は図2に示すものと同じである。
【0079】
第1実施形態の、油路44(第4油路)および絞り45は方向制御弁11内に設けられているのに対し、第2実施形態の、油路48(第4油路)および絞り49はハウジング80に形成されている点で相違している。
【0080】
タンク8へ戻る圧油の流れの相違を説明する。第1実施形態では、第2再生回路60内の圧油の一部が、空洞86からスプール内油路57(油路44,絞り45)を経由して空洞84へ導かれ、タンク8に戻るのに対し、第2実施形態では、第2再生回路60内の圧油の一部が、空洞86から空洞87(油路48,絞り49)を経由して空洞84へ導かれ、タンク8に戻る点で相違している。
【0081】
第1実施形態において、スプール内油路57(油路44(第4油路),絞り45)は、従来からある方向制御弁11のスプール50内に設けられるため、スプール内油路57を追加するためのハウジング80内の加工は不要であり、ハウジング80内の構成を更に複雑にすることはない。しかし、スプール50内にスプール内油路52と隣り合うようにスプール内油路57を追加して設ける場合、多少の加工技術が必要である。
【0082】
これに対し、第2実施形態において、ハウジング80に空洞87を形成する場合、スプール内に油路を形成するような加工技術は不要である。一方、空洞87を追加するためのハウジング80内の加工は必要であるが、空洞86と空洞84を隣り合うように形成しており、空洞86と空洞84を連通する短い空洞を形成するのみでよく、非常に簡易な構成であり、ハウジング80内の構成を更に複雑にするものではない。
【0083】
上記以外の構成は、第1実施形態と同じである。したがって、以上のように構成した第2実施形態によっても、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0084】
1 エンジン
2 第1油圧ポンプ
3 第2油圧ポンプ
4 パイロットポンプ
5 油圧アクチュエータ(ブームシリンダ)
5a ボトム側シリンダ室
5b ロッド側シリンダ室
6 油圧アクチュエータ(アームシリンダ)
7 油圧アクチュエータ(バケットシリンダ)
8 タンク
11 方向制御弁(ブーム用)
11a,11b 受圧部
12 方向制御弁(アーム用)
13 方向制御弁(ブーム用)
13a,13b 受圧部
14 方向制御弁(アーム用)
15 方向制御弁(バケット用)
16,17 センターバイパスライン
18,19 操作レバー
21〜24 アクチュエータ油路
25〜28 油路
29 油路(第2油路)
30 第1再生油路
31,32 ポート
33 第1再生油路
34 絞り
35 チェック弁
41,43 ポート
42 油路(第1油路)
44,48 油路(第4油路)
46 油路
45,47,49 絞り
50 スプール
51〜54,56〜58 スプール内油路
55 チェック弁
60 第2再生回路
61,62 ポート
63 第2再生油路(第3油路)
64 チェック弁
50 スプール
71〜73 スプール内油路
74 チェック弁
80 ハウジング
81〜87 空洞
90 連通切換弁
90a 受圧部
91 バネ
92a,92b,94a,94b キャップ
93,95 バネ
96,97 キャップ
100 下部走行体
101 上部旋回体
102 フロント作業機
103a,103b クローラ式走行装置
104a,104b 走行モータ
106 エンジンルーム
107 キャビン(運転室)
111 ブーム
112 アーム
113 バケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1油圧ポンプと、
この第1油圧ポンプの吐出油により駆動され、ボトム側シリンダ室とロッド側シリンダ室とを有する、油圧アクチュエータと、
前記第1油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御する第1方向制御弁と、
前記油圧アクチュエータに対応して設けられ、この第1方向制御弁を操作する操作手段と、
前記第1方向制御弁内に設けられた第1再生油路を有し、前記油圧アクチュエータに負荷が作用して前記油圧アクチュエータが収縮するときに、ボトム側シリンダ室から排出する圧油をロッド側シリンダ室に供給する第1再生回路と、
第2油圧ポンプと、
前記第1方向制御弁を介して前記第1油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される圧油と前記第2油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される圧油とが合流するように、前記第2油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御する第2方向制御弁と、
前記第1方向制御弁と前記第2方向制御弁とを収納するハウジングとを備え、
前記第2方向制御弁は、前記第1再生回路が作動しているときは中立位置にある油圧作業機において、
前記第2方向制御弁内に設けられた第2再生油路を有し、前記第1再生回路から分岐し、この第2再生油路を経由し、前記第1再生回路と合流して、ボトム側シリンダ室から排出する圧油をロッド側シリンダ室に供給する第2再生回路を更に備えることを特徴とする油圧作業機。
【請求項2】
請求項1記載の油圧作業機において、
前記第2再生回路は、
前記第1方向制御弁内に設けられ、前記第1再生油路から分岐する第1油路と、
前記ハウジング内に設けられ、前記第1油路からの圧油を前記第2方向制御弁に導く第2油路と、
前記第2方向制御弁内に設けられた前記第2再生油路であり、前記第2油路からの圧油を前記第1再生回路と合流する油路に導く第3油路と、
前記第3油路に設けられたチェック弁と、
前記第2油路から分岐し、タンクに連通する第4油路とを有することを特徴とする油圧作業機。
【請求項3】
請求項2記載の油圧作業機において、
前記第4油路は、前記第1方向制御弁内に設けられていることを特徴とする油圧作業機。
【請求項4】
請求項2記載の油圧作業機において、
前記第4油路は、前記ハウジングに形成されていることを特徴とする油圧作業機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−2018(P2011−2018A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−145204(P2009−145204)
【出願日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】