説明

油圧回路並びに作業機械

【課題】ブームシリンダ及びアキシャルピストンポンプ・モータを使用した油圧回路において、チャージポンプや流量制御弁を使わずに、キャビテーションやハンチング現象を防止できるようにする。
【解決手段】ブームシリンダ16とアキシャルピストンポンプ・モータ32とは、第1油路33及び第2油路34を介して閉ループ状に接続する。第3ポート40は第3油路41を介して作動油タンク42に接続する。第1ポート38の開口面積S1に対する第2ポート39の開口区間S2の比はボトム油室の受圧面積Bに対するロッド油室の受圧面積Rの比と同じにする。チャージリリーフ回路61から延びる中継油路68は、油圧サーボ機構43を構成する調整ポンプ45に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、片ロッド複動型の油圧シリンダ及び可変容量型のアキシャルピストン装置を使用した油圧回路、及び前記油圧回路を有する作業機械に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、バックホウのような作業機械の可動部(例えばブーム等)を駆動させるための油圧回路としては、特許文献1に記載のものがある。図5は特許文献1の第1図に開示されたものと同様の油圧回路図である。
【0003】
図5に示す従来の油圧回路100は、片ロッド複動型の油圧シリンダ101と、油圧シリンダ101に作動油を供給する可変容量型の油圧ポンプ102とを備えている。油圧シリンダ101と油圧ポンプ102とは、第1油路103及び第2油路104にて閉ループ状に接続されている。
【0004】
この場合、油圧シリンダ101のボトム油室105が第1油路103を介して油圧ポンプ102に接続され、ロッド油室106が第2油路104を介して油圧ポンプ102に接続されている。なお、油圧ポンプ102は、駆動源121(例えばエンジンや電動モータ)の回転動力にて駆動するように構成されている。
【0005】
第1油路103と第2油路104との間には、3ポート3位置切換型の流量制御弁108が配置されている。流量制御弁108は、油圧シリンダ101における両油室105,106の受圧面積差に起因して、一方の油室105から流出する作動油量が他方の油室106に流入する作動油量より多い場合の余剰分を排出するためのものである。
【0006】
流量制御弁108の第1入口ポート108aは第1入口油路109を介して第1油路103に接続され、第2入口ポート108bは第2入口油路110を介して第2油路104に接続されている。流量制御弁108の出口ポート108cは出口油路111を介して作動油タンク113に接続されている。出口油路111中にはリリーフ弁112が設けられている。
【0007】
第1油路103と第2油路104とをつなぐバイパス油路114中には、第1油路103の方向にのみ開く第1逆止弁115と、第2油路104の方向にのみ開く第2逆止弁116とが設けられている。バイパス油路114における両逆止弁115,116の間は、チャージ油路117を介して作動油タンク113に接続されている。
【0008】
チャージ油路117中には、作動油の不足分を第1又は第2油路103,104に補給するためのチャージポンプ118が設けられている。チャージ油路117におけるチャージポンプ118より上流側から分岐したドレイン油路119も作動油タンク113に接続されている。ドレイン油路119中にはリリーフ弁120が設けられている。
【0009】
かかる構成において、外部からの負荷がX1方向に作用している場合に、油圧ポンプ102から第1油路103に作動油を供給すると、作動油がボトム油室105に流入して、油圧シリンダ101が伸長動する。これに伴い、ロッド油室106からは作動油が流出し、流出した作動油は第2油路104を介して油圧ポンプ102に戻る。
【0010】
ここで、ロッド油室106の受圧面積(断面積)は、ボトム油室105の受圧面積と比べて油圧シリンダ101におけるピストンロッド107の断面積分だけ小さいから、このままでは、ロッド油室106から流出して油圧ポンプ102に戻る作動油量が油圧ポンプ102から吐出してボトム油室105に流入する作動油量より少なく、油圧ポンプ102の吸入側でキャビテーションが生ずることになる。
【0011】
そこで、キャビテーション防止のために、チャージポンプ118の駆動にて、不足分の作動油が作動油タンク113からチャージ油路117、バイパス油路114及び第2逆止弁116を介して第2油路104に補給される。
【0012】
同様の負荷状態で油圧ポンプ102から第2油路104に作動油を供給すると、作動油がロッド油室106に流入して、油圧シリンダ101が短縮動する。これに伴い、ボトム油室105からは作動油が流出し、流出した作動油は第1油路103を介して油圧ポンプ102に戻る。
【0013】
この場合は、ボトム油室105から流出して油圧ポンプ102に戻る作動油量が油圧ポンプ102から吐出してロッド油室106に流入する作動油量より多くなるから、このままでは、油圧ポンプ102が余剰分の作動油を吸引できず、第1油路103及びボトム油室105内の圧力が上昇してピストンロッド107の動きを止めることになる。
【0014】
そこで、ピストンロッド107の動きを止めないために、第2油路104内の圧力にて流量制御弁108のスプールを図5の右位置に切り換えることにより、余剰分の作動油が第1油路103から第1入口油路109、出口油路111及びリリーフ弁112を介して作動油タンク113に排出される。
【特許文献1】特開昭59−133804号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかし、従来の油圧回路100では、第1油路103と第2油路104との間に配置された流量制御弁108にハンチング現象が生じて、油圧シリンダ101がスムーズに作動しなくなる場合があった。
【0016】
すなわち、油圧シリンダ101が短縮動するに際して、外部の負荷がX2方向に作用していれば、油圧シリンダ101のロッド油室の圧力がボトム油室よりも高くなるため、先に述べたように油圧ポンプ102から供給される作動油はロッド油室106に流入する一方、ボトム油室105からは作動油が流出し、油圧シリンダ101の断面積差によって生ずる余剰分の作動油を、流量制御弁108を介して排出しつつ、必要流量を油圧ポンプ102に戻す。
【0017】
この状態のシリンダ速度は、油圧ポンプ102の流出側流量によって制御される。すなわち、油圧ポンプ102の流量をQ、油圧シリンダ101のロッド油室の受圧面積をARとすると、シリンダ速度はQ/ARとなる。
【0018】
一方、外部の負荷がX1方向に作用している場合は、油圧シリンダ101のボトム油室の圧力がロッド油室の圧力よりも高くなり、油圧シリンダ101から排出される作動油はそのまま油圧ポンプ102に戻され、油圧ポンプ102から吐出される作動油は、油圧シリンダ101の断面積差によって生ずる余剰分の作動油を、流量制御弁108を介して排出しつつ、必要流量を油圧シリンダ101に供給する。
【0019】
この状態のシリンダ速度は、油圧ポンプ102の吸入側流量によって制御される。すなわち、油圧ポンプ102の流量をQ、油圧シリンダ101のボトム油室の受圧面積をABとすると、シリンダ速度はQ/ABとなる。
【0020】
このように外部負荷の方向変化が激しい場合、ロッド油室のボトム油室に対する断面積比AR/ABに相当する速度変化がシリンダ速度に対して生ずるため、ハンチング現象が生ずるという問題があった。
【0021】
そこで、本願発明は上記の問題を解消することを技術的課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本願発明は、片ロッド複動型の油圧シリンダ及び可変容量型のアキシャルピストン装置を使用した油圧回路、及び前記油圧回路を有する作業機械を含んでいる。
【0023】
請求項1の発明に係る油圧回路は、ボトム油室及びロッド油室を有する片ロッド複動型の油圧シリンダと、第1〜第3ポートが形成されたバルブプレートを有する可変容量型のアキシャルピストン装置とを備えており、前記油圧シリンダと前記アキシャルピストン装置とは、前記ボトム油室と前記第1ポートとをつなぐ第1油路及び前記ロッド油室と前記第2ポートとをつなぐ第2油路とを介して、閉ループ状に接続されており、前記第3ポートは、第3油路を介して作動油タンクに接続されており、前記第1ポートと前記第2ポートとの開口区間比が前記ボトム油室と前記ロッド油室との受圧面積比と同じに設定されており、前記第1油路と前記第2油路との間をつなぐチャージリリーフ回路から延びる中継油路が調整ポンプに接続されているというものである。
【0024】
請求項2の発明は、請求項1に記載した油圧回路において、前記第3ポートの開口面積は、前記第1ポートと前記第2ポートとの開口面積の差よりも大きく設定されているというものである。
【0025】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載した油圧回路において、前記第1油路及び前記第2油路のうち少なくとも一方は、エアブリード弁を介して前記作動油タンクに分岐接続されているというものである。
【0026】
請求項4の発明は、請求項1〜3のうちいずれかに記載した油圧回路を有する作業機械に係るものであり、前記アキシャルピストン装置は機体に搭載されたエンジンの回転にて駆動するように構成されており、前記油圧シリンダとして、前記機体に装着されたブームを上下に首振り回動させるブームシリンダが採用されている。
【発明の効果】
【0027】
本願発明に係る油圧回路によると、油圧シリンダとアキシャルピストン装置とは、ボトム油室と第1ポートとをつなぐ第1油路、及びロッド油室と第2ポートとをつなぐ第2油路とを介して、閉ループ状に接続されており、前記第3ポートは、第3油路を介して作動油タンクに接続されている。そして、前記第1ポートと前記第2ポートとの開口区間比が前記ボトム油室と前記ロッド油室との受圧面積比と同じに設定されている。更に、前記第1油路と前記第2油路との間をつなぐチャージリリーフ回路から延びる中継油路は調整ポンプに接続されている。
【0028】
前記油圧シリンダを伸長動させるに際しては、前記ロッド油室から流出して前記アキシャルピストン装置に戻る作動油量が、前記アキシャルピストン装置から吐出して前記ボトム油室に流入する作動油量より少なくなるものの、前記調整ポンプの駆動により、前記中継油路及び前記チャージリリーフ回路を介して、不足分の作動油を補給できる。従って、従来のような流量制御弁によるシリンダ受圧面積差に対処する流量調整機構がなくても、前記アキシャルピストン装置の自吸力を効果的に補完して、キャビテーションの発生を抑制できるという効果を奏する。
【0029】
一方、前記油圧シリンダを短縮動させる場合においては、背景技術に記載した説明から分かるように、油圧シリンダにおいてロッド油室のボトム油室に対する断面積比(後述する図2ではAR/AB)と、バルブプレートの開口面積比に比例して決まる油圧ポンプにおける流出側流量の吸入側流量に対する流量比(後述する図2ではQR/QB)とは同じになっているため、QR/AR≒QB/ABとなり、シリンダ外部負荷の方向変化が生じてもシリンダ速度が一定となる。このため、激しい負荷変動に対してもハンチング現象が起こらなくなるという効果を奏する。
【0030】
特に請求項2の発明では、前記第3ポートの開口面積を前記第1ポートと前記第2ポートとの開口面積の差よりも大きく設定しているから、前記油圧シリンダを短縮動させるに際して、外部の負荷が短縮方向と逆(後述する図2のX2方向)に作用していても、前記ボトム油室から流出する作動油のうち断面積差に起因して生ずる余剰分を、前記第3ポートから前記作動油タンクにスムーズに排出できる。従って、第3ポートでの圧力上昇による動力損失を簡単に抑制できるという効果を奏する。
【0031】
また、前記油圧シリンダを伸長動させるに際しては、外部の負荷が伸長方向と逆(後述する図2のX1方向)に作用していても、前記ロッド油室から流出する作動油のうち受圧面積差に起因して生ずる不足分を、前記作動油タンクから前記第3ポートにスムーズに吸入できる。従って、第3ポートでの吸入抵抗によるキャビテーションの発生も簡単に抑制できるという効果を奏する。
【0032】
請求項3の発明によると、前記第1油路及び前記第2油路のうち少なくとも一方は、エアブリード弁を介して前記作動油タンクに分岐接続されているから、仮に油圧回路内でキャビテーションが発生したとしても、その初期段階において、前記油圧回路内の圧力、すなわち空気混入の作動油が、前記エアブリード弁の作用にて前記作動油タンク側に排出されると共に、前記調整ポンプの駆動にて、前記排出分に相当する量の作動油が前記油圧回路中に補給されることになる。その結果、前記油圧回路内に侵入した空気を速やかに除去でき(簡単にエア抜きでき)、キャビテーションを確実に解消できるという効果を奏する。
【0033】
請求項4の発明に係る作業機械によると、前記アキシャルピストン装置は機体に搭載されたエンジンの回転にて駆動するように構成されており、前記油圧シリンダは前記機体に装着されたブームを上下に首振り回動させるブームシリンダであるから、従来のようなチャージポンプや流量制御弁を備えていない簡単な構成の油圧回路を用いて、前記ブームシリンダひいては前記ブームをスムーズに作動できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下に、本願発明を作業機械としてのバックホウに採用した実施形態を図面(図1〜図4)に基づいて説明する。図1はバックホウの側面図、図2はバックホウの油圧回路図、図3はアキシャルピストンポンプ・モータの側面断面図、図4はバルブプレートの正面図である。
【0035】
(1).バックホウの概要
まず始めに、図1を参照しながら、バックホウ1の概要について説明する。
【0036】
作業機械の一例であるバックホウ1は、左右一対の走行クローラ3(図1では左側のみ示す)を有するクローラ式の走行装置2と、走行装置2上に水平旋回可能に設けられた旋回台4(機体)とを備えている。走行装置2の前部には排土板5が昇降回動可能に装着されている。
【0037】
旋回台4には、操縦部としてのキャビン6と駆動源としてのエンジン7とが搭載されている。旋回台4の前部には、掘削作業のためのブーム11、アーム12及びバケット13を有する作業部10が設けられている。なお、詳細は図示していないが、キャビン6の内部には、オペレータが着座する操縦座席と、バックホウ1における各種操作用のレバー群とが配置されている。
【0038】
作業部10の構成要素であるブーム11は、先端側を前向きに突き出して側面視く字状に屈曲した形状に形成されている。ブーム11の基端部は、旋回台4の前部に取り付けられたブームブラケット14に、横向きのブーム軸15を中心にして首振り回動可能に枢着されている。ブーム11の内面(前面)側には、これを上下に首振り回動させるための片ロッド複動型のブームシリンダ16が配置されている。ブームシリンダ16のシリンダ側端部は、ブームブラケット14の前端部に回動可能に枢支されている。ブームシリンダ16のロッド側端部は、ブーム11における屈曲部の前面側(凹み側)に固定された前ブラケット17に回動可能に枢支されている。ブームシリンダ16は特許請求の範囲に記載した油圧シリンダに相当する。
【0039】
ブーム11の先端部には、長手角筒状のアーム12の基端部が、横向きのアーム軸19を中心にして首振り回動可能に枢着されている。ブーム11の上面前部側には、アーム12を首振り回動させるための片ロッド複動型のアームシリンダ20が配置されている。アームシリンダ20のシリンダ側端部は、ブーム11における屈曲部の背面側(突出側)に固定された後ブラケット18に回動可能に枢支されている。アームシリンダ20のロッド側端部は、アーム12の基端側外面(前面)に固着されたアームブラケット21に回動可能に枢支されている。
【0040】
アーム12の先端部には、掘削用アタッチメントとしてのバケット13が、横向きのバケット軸22を中心にして掬い込み回動可能に枢着されている。アーム12の外面(前面)側には、バケット13を掬い込み回動させるための片ロッド複動型のバケットシリンダ23が配置されている。バケットシリンダ23のシリンダ側端部は、アームブラケット21に回動可能に枢支されている。バケットシリンダ23のロッド側端部は、連結リンク24及び中継ロッド25を介してバケット13に回動可能に枢支されている。
【0041】
(2).バックホウの油圧回路
次に、図2を参照しながら、バックホウ1の油圧回路について説明する。
【0042】
図2に示すバックホウ1の油圧回路30は、先に説明したブームシリンダ16と、ブームシリンダ16に作動油を供給するアキシャルピストン装置としての可変容量型のアキシャルピストンポンプ・モータ32(以下、油圧ポンプ・モータ32と称する)とを備えている。ブームシリンダ16と油圧ポンプ・モータ32とは、第1油路33及び第2油路34にて閉ループ状に接続されている。
【0043】
ブームシリンダ16は前述の通り片ロッド複動型のものであり、ボトム油室35の受圧面積B(断面積)が、ロッド油室36の受圧面積Rと比べて、ピストンロッド37の断面積P分だけ大きくなっている。すなわち(ボトム油室35の受圧面積B)=(ロッド油室36の受圧面積R)+(ピストンロッド37の断面積P)の関係が成り立っている。
【0044】
油圧ポンプ・モータ32は、第1ポート38、第2ポート39及び第3ポート40からなる3つのポートを有しており、ブームシリンダ16のボトム油室35が第1油路33を介して油圧ポンプ・モータ32の第1ポート38に接続され、ブームシリンダ16のロッド油室36が第2油路34を介して油圧ポンプ・モータ32の第2ポート39に接続されている。油圧ポンプ・モータ32の第3ポート40は、第3油路41を介して作動油タンク42に接続されている。
【0045】
油圧ポンプ・モータ32はいわゆる斜板タイプのものであり(図3参照)、エンジン7の動力にて駆動するように構成されている。そして、バックホウ1のキャビン6内に配置された操作レバー(図示省略)の操作量に応じて油圧ポンプ・モータ32における可動斜板80の傾斜角度を変更することにより、油圧ポンプ・モータ32からの作動油の吐出方向及び吐出量を調節するように構成されている。
【0046】
なお、図示は省略しているが、油圧ポンプ・モータ32から突出した回転軸74は、別のポンプを貫通している。すなわち、油圧ポンプ・モータ32の回転軸74と別のポンプの回転軸とは、共通する1本の軸になっている。回転軸74の軸心回りの回転にて別のポンプを駆動させることにより、別系統の油圧回路を介して、前述したアームシリンダ12及びバケットシリンダ13に作動油を供給するように構成されている。
【0047】
図2に示す油圧回路30は、油圧ポンプ・モータ32における可動斜板80の傾斜角度に基づいて、油圧ポンプ・モータ32からの作動油の吐出方向及び吐出量を制御する油圧サーボ機構43を備えている。油圧サーボ機構43は、油圧ポンプ・モータ32における可動斜板の傾斜角度を変更させる片ロッド複動型の調整シリンダ44と、調整シリンダ44に作動油を供給する調整ポンプ45と、調整ポンプ45からの作動油の吐出方向及び吐出量を調節するための4ポート3位置切換型の電磁サーボ弁46とを有している。
【0048】
この場合、キャビン6内に配置された操作レバー(図示省略)の操作量に応じた電磁サーボ弁46のスプール位置の切換にて、調整シリンダ44を伸縮動させることにより、油圧ポンプ・モータ32における可動斜板80の傾斜角度が変更・調節される。
【0049】
電磁サーボ弁46の入口ポート46aは調整ポンプ45を介して作動油タンク42に接続され、出口ポート46dは直接作動油タンク42に接続されている。電磁サーボ弁46のボトム側ポート46bは、調整シリンダ44のボトム油室47に接続され、ロッド側ポート46cは調整シリンダ44のロッド油室48に接続されている。調整シリンダ44におけるピストンロッド49の先端は、油圧ポンプ・モータ32の可動斜板80に連動連結されている。
【0050】
第1油路33中には、ブームシリンダ16のボトム油室35からの作動油の漏れ出しを防止する第1パイロットチェック弁51が設けられている。第1パイロットチェック弁51は通常、ブームシリンダ16のボトム油室35の方向にのみ開くが、例えば操作レバーのシリンダ短縮の操作に連動して、パイロット油路52から作動油が供給されると、油圧ポンプ・モータ32における第1ポート38の方向に開くように構成されている。
【0051】
第1油路33における第1パイロットチェック弁51とボトム油室35との間は、第1ドレイン油路53を介して作動油タンク42に接続されている。第1ドレイン油路53中には、第1油路33内の圧力が高くなり過ぎたときに作動油タンク42方向に作動油を逃がすためのリリーフ弁54が設けられている。
【0052】
一方、第2油路34中には、ブームシリンダ16のロッド油室36からの作動油の漏れ出しを防止する第2パイロットチェック弁55が設けられている。第2パイロットチェック弁55は通常、ブームシリンダ16のロッド油室36の方向にのみ開くが、例えば操作レバーのシリンダ伸長の操作に連動して、パイロット油路56から作動油が供給されると、油圧ポンプ・モータ32における第2ポート39の方向に開くように構成されている。
【0053】
第2油路34における第2パイロットチェック弁55とロッド油室36との間は、第2ドレイン油路57を介して作動油タンク42に接続されている。第2ドレイン油路57中には、第2油路34内の圧力が高くなり過ぎたときに作動油タンク42方向に作動油を逃がすためのリリーフ弁58が設けられている。
【0054】
第1油路33と第2油路34との間には、2つのリリーフ弁64,65と2つの逆止弁66,67とを有するチャージリリーフ回路61が配置されている。チャージリリーフ回路61は、一方の油路33(34)内の圧力が高くなり過ぎると、作動油をブームシリンダ16における一方の油室35(36)に供給せずに、他方の油路34(33)や作動油タンク42に逃がすことによって、油圧回路30の過負荷を防止するものである。
【0055】
実施形態では、第1油路33と第2油路34とには、一対のバイパス油路62,63が並列状に接続されている。シリンダ側バイパス油路62中には、第1油路33内の圧力(作動油)を逃がすための第1リリーフ弁64と、第2油路34内の圧力(作動油)を逃がすための第2リリーフ弁65とが設けられている。ポンプ側バイパス油路63中には、第1油路33の方向にのみ開く第1逆止弁66と、第2油路34の方向にのみ開く第2逆止弁67とが設けられている。
【0056】
シリンダ側バイパス油路62における両リリーフ弁64,65の間と、ポンプ側バイパス油路63における両逆止弁66,67との間は、中継油路68にてつながっている。中継油路68の先端は、電磁サーボ弁46の入口ポート46aと調整ポンプ45とをつなぐ入口側油路69に接続されている。すなわち、チャージリリーフ回路61から延びる中継油路68は調整ポンプ45に連通している。
【0057】
図2に示すように、第1油路33及び第2油路34のうち少なくとも一方は、エアブリード弁91(92)を介して作動油タンク42に分岐接続されている。実施形態では、第1油路33における第1パイロットチェック弁51とボトム油室35との間から分岐した副ドレイン油路93が作動油タンク42に連通しており、副ドレイン油路93中に第1エアブリード弁91が設けられている。また、第2油路34における第2パイロットチェック弁55とボトム油室36との間から分岐した副ドレイン油路94も作動油タンク42に連通しており、副ドレイン油路94中に第2エアブリード弁92が設けられている。
【0058】
エアブリード弁91,92は、油圧回路30内に侵入した空気を取り除くエア抜きのためのものであり、油圧回路30内の圧力が設定値より小さいときに、侵入した空気を外部(作動油タンク42)に逃がす一方、油圧回路30内の圧力が設定値以上のときに完全に遮断状態となるように構成されている。なお、エアブリード弁91,92が遮断状態となる設定値は、油圧回路30からの作動油の排出を抑制すると共に、油圧回路30内への空気の侵入を防ぐために、0(零)に近い正圧にするのが望ましい。
【0059】
(3).油圧ポンプ・モータの詳細構造
次に、図3及び図4を参照しながら、油圧ポンプ・モータ32の詳細構造について説明する。
【0060】
図3に示すように、油圧ポンプ・モータ32は、中空箱状のハウジング本体71内に軸受72,73を介して回転可能に軸支された回転軸74と、回転軸74に一体回転するようにスプライン嵌合されたシリンダブロック75と、複数のポート38〜40を有するバルブプレート76とを備えている。シリンダブロック75には、回転軸74を中心とする同一円周上に、回転軸74と平行状に延びる複数のシリンダ室77が形成されている。各シリンダ室77内には、ピストン78が往復摺動可能に嵌挿されている。
【0061】
ハウジング本体71内のうち軸受72側には、油圧サーボ機構43の作用にて傾斜角度を変更可能な可動斜板80が配置されている。可動斜板80のうちシリンダブロック75と対峙する側のピストン摺動面には、ピストン78の先端部に設けられたピストンシュー79が当接している。可動斜板80のうちピストン摺動面と反対側の凸球面部は、ハウジング本体74内に設けられた斜板ホルダ81の凹球面部に摺動可能に接触している。
【0062】
シリンダブロック75内の収容室86には、回転軸74に被嵌した状態で圧縮バネ82が配置されている。当該圧縮バネ82の作用(押圧付勢力)によって、ピストンシュー79が可動斜板80のピストン摺動面に押し付けられている。
【0063】
ハウジング本体71を構成する取り外し可能なエンドキャップ83とシリンダブロック75との間には、回転軸74に被嵌した状態でバルブプレート76が配置されている。前述した圧縮バネ82は、その押圧付勢力にて、バルブプレート76にシリンダブロック75を押し付ける役割も担っている。従って、シリンダブロック75は、バルブプレート76に面接触した状態で回転軸74と共に一体回転する。
【0064】
バルブプレート76には、厚み方向に貫通する3つのポート38〜40が、回転軸74を中心とする同一円周に沿って延びる円弧状に、適宜間隔を空けて形成されている(図4参照)。実施形態では、第1ポート38の開口区間S1が、第2ポート39の開口区間S2と比べて、第3ポート40の開口区間S3分だけ大きくなっている。すなわち、第2ポート39と第3ポート40との開口区間S2,S3の和が第1ポート38の開口区間S1と同じに設定されている(S1=S2+S3の関係が成り立っている)。
【0065】
また、第1ポート38の開口区間S1に対する第2ポート39の開口区間S2の比は、ボトム油室35の受圧面積Bに対するロッド油室36の受圧面積Rの比と同じに設定されている。すなわち、S2/S1=R/Bの関係が成り立っている。そして、図4に示すように、第3ポート40の開口面積a3が第1ポート38と第2ポート39との開口面積a1,a2の差よりも大きく設定されている。すなわち、a3>a1−a2の関係が成り立っている。
【0066】
なお、実施形態では、ハウジング本体71からエンドキャップ83を取り外して、バルブプレート76を付け替えることも可能である。このため、油圧シリンダが片ロッド複動型のものであれば、その大きさがブームシリンダ16と違っていても、油圧ポンプ・モータ32全体を交換することなく、バルブプレート76の取り替えだけで対処できる。従って、実施形態における油圧ポンプ・モータ32の汎用性は高いのである。
【0067】
一方、シリンダブロック75のうちバルブプレート76に接触する側の端面には、各シリンダ室77に連通する連通穴84が形成されている。各連通穴84は、シリンダブロック75の回転に伴ってバルブプレート76の各ポート38〜40に選択的に連通するように構成されている。
【0068】
また、ハウジング本体71のエンドキャップ83には、第1油路33の一部を構成する第1キャップ通路と、第2油路34の一部を構成する第2キャップ通路と、中継油路68の一部を構成する第3キャップ通路と、チャージリリーフ回路61とが形成されている。バルブプレート76の第1ポート38は第1キャップ通路を介して第1油路33に連通し、第2ポート39は第2キャップ通路を介して第2油路34に連通している。第3ポート40は、第3キャップ通路を介して第3油路41ひいては作動油タンク42に連通している。
【0069】
油圧ポンプ・モータ32の回転軸74は、エンジン7の動力にて一方向(図4では反時計方向(矢印R方向))にのみ回転するように構成されている。このため、シリンダブロック75は、回転軸74と共に、図4の矢印R方向にのみ回転する。そして、シリンダブロック75の各シリンダ室77は、シリンダブロック75の一方向回転に伴い、回転上流側から第1ポート38、第3ポート40、第2ポート39の順に連通するように構成されている。
【0070】
エンジン7の動力にて回転軸74を軸心回りに回転させると、シリンダブロック75が回転軸74と共に一体回転し、ピストンシュー79が可動斜板80のピストン摺動面上を摺動する。このときの可動斜板80(ピストン摺動面)の傾斜角度に基づいて、各ピストン78はシリンダ室77内を往復摺動して、各シリンダ室77の容積を変化させる。
【0071】
このため、各シリンダ室77では、吸引行程と吐出行程とが順次実行される一方、シリンダブロック75の回転に伴って、各シリンダ室77に対する各ポート38〜40の切換も、回転上流側から第1ポート38、第3ポート40、第2ポート39の順で自動的に実行される。その結果、作動油が第1ポート38(又は第2、第3ポート39,40)から吸い込まれ、第2、第3ポート39,40(又は第1ポート38)から吐き出されることになる。
【0072】
油圧サーボ機構43の作用にて可動斜板80の傾斜角度を変更すれば、各ピストン78の行程ストロークが変化する。かかる行程ストロークの変化によって、油圧ポンプ・モータ32からの作動油の吐出方向及び吐出量が調節される。
【0073】
(4).作用効果
以上の構成において、油圧ポンプ・モータ32から第1ポート38を経由して第1油路33に作動油を供給すると、作動油がブームシリンダ16のボトム油室35に流入して、ブームシリンダ16が伸長動する(ブームシリンダ16のピストンロッド37が突出動する)。これに伴い、ブームシリンダ16のロッド油室36からは作動油が流出し、流出した作動油は第2油路34から第2ポート39を介して油圧ポンプ・モータ32に戻る。
【0074】
ここで、ロッド油室36の受圧面積Rは、ボトム油室35の受圧面積Bと比べて、ピストンロッド37の断面積P分だけ小さいから、仮にこのままであれば、ロッド油室36から流出して油圧ポンプ・モータ32に戻る作動油量は、油圧ポンプ・モータ32から吐出してボトム油室35に流入する作動油量より少なく、油圧ポンプ・モータ32内でキャビテーションが生ずることになる。
【0075】
これに対して実施形態では、第1ポート38の開口区間S1に対する第2ポート39の開口区間S2の比が、ボトム油室35の受圧面積Bに対するロッド油室36の受圧面積Rの比と同じ(S2/S1=R/B)になっている。そして、第1油路33と第2油路34との間をつなぐチャージリリーフ回路61から延びる中継油路68が油圧サーボ機構43の調整ポンプ45に接続されている。
【0076】
この場合、調整ポンプ45の駆動によって、作動油タンク42から中継油路68及びチャージリリーフ回路61を介して不足分の作動油が補給されることになるから、油圧ポンプ・モータ32の自吸力を効果的に補完して、キャビテーションの発生を抑制できる。また、油圧ポンプ・モータ32自身の自吸力によっても、作動油タンク42から第3油路41及び第3ポート40を介して不足分の作動油を補給できるから、この点もキャビテーション防止に高い効果を発揮する。
【0077】
実施形態では、第1油路33及び第2油路34のうち少なくとも一方がエアブリード弁91(92)を介して作動油タンク42に分岐接続されているから、仮に油圧回路30内でキャビテーションが発生したとしても、その初期段階において、油圧回路30内の圧力、すなわち空気混入の作動油が、エアブリード弁91(92)の作用にて作動油タンク42側に排出されると共に、調整ポンプ45の駆動にて、前記排出分に相当する量の作動油が油圧回路30中に補給されることになる。その結果、油圧回路30内に侵入した空気を速やかに除去でき(簡単にエア抜きでき)、キャビテーションを確実に解消できるのである。
【0078】
一方、油圧ポンプ・モータ32から第2ポート39を経由して第2油路34に作動油を供給すると、作動油がブームシリンダ16のロッド油室36に流入して、ブームシリンダ16が短縮動する(ブームシリンダ16のピストンロッド37が後退動する)。これに伴い、ブームシリンダ16のボトム油室35からは作動油が流出し、流出した作動油は第1油路33から第1ポート38を介して油圧ポンプ・モータ32に戻る。
【0079】
この場合は、ボトム油室35から流出して油圧ポンプ・モータ32に戻る作動油量が、油圧ポンプ・モータ32から吐出してロッド油室36に流入する作動油量より多くなるから、仮にこのままであれば、油圧ポンプ・モータ32が余剰分の作動油を吸引できず、第1油路33及びボトム油室35内の圧力が上昇してピストンロッド37の動きを止めることになる。
【0080】
これに対して実施形態では、前述の通り、油圧ポンプ・モータ32の第3ポート40が作動油タンク42に接続されており、且つ、S2/S1=R/Bという関係が成立しているので、油圧ポンプ・モータ32自身の駆動にて、余剰分の作動油を第3ポート40から排出できる。
【0081】
従って、従来のような流量制御弁108(図5参照)がなくても、余剰分の作動油に起因して、ピストンロッド37の動きが止まることはない。その上、前述の通り、従来のような流量制御弁108が要らないから、流量制御弁108の作動に起因したハンチング現象もなくなり、ブームシリンダ16をスムーズに作動できる。そして、油圧回路30のコンパクト化(構造の簡単化)や、部品点数削減に伴う製造コストの抑制に貢献できるという利点もある。
【0082】
しかも、シリンダブロック75の各シリンダ室77は、シリンダブロック75の一方向回転に伴い、回転上流側から第1ポート38、第3ポート40、第2ポート39の順に連通するように構成されており、且つ、第3ポート40の開口面積a3を第1ポート38と第2ポート39との開口面積a1,a2の差よりも大きく設定しているから(a3>a1−a2)、ブームシリンダ16を短縮動させるに際して、外部の負荷が短縮方向と逆(図2のX2方向)に作用していても、ボトム油室35から流出する作動油のうち受圧面積差に起因して生ずる余剰分を、第3ポート40から作動油タンク42にスムーズに排出できる。従って、第3ポート40での圧力上昇による動力損失を簡単に抑制できる。
【0083】
また、ブームシリンダ16を伸長動させるに際しては、外部の負荷が伸長方向と逆(図2のX1方向)に作用していても、ロッド油室36から流出する作動油のうち受圧面積差に起因して生ずる不足分を、作動油タンク42から第3ポート40にスムーズに吸入できる。従って、第3ポート40での吸入抵抗によるキャビテーションの発生も簡単に抑制できるのである。
【0084】
以上まとめると、実施形態の構成によれば、ブームシリンダ16のボトム油室35とロッド油室36とで受圧面積に差(B>R)があるにも拘らず、各油室35,36にその受圧面積B,Rに併せた適量の作動油を供給できる。すなわち、ブームシリンダ16の高圧側が切り換わったりしても、第1油路33側(ボトム油室35側)が高圧時のシリンダ速度と、第2油路34側(ロッド油室36側)が高圧時のシリンダ速度とが変わらない(同じである)。このため、ブームシリンダ16の挙動が安定化するのである。
【0085】
(5).その他
本願発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。例えば本願発明はバックホウに限らず、コンバイン等の農作業機や、ホイルローダ等の特殊作業用車両にも適用可能である。また、アキシャルピストン装置は、斜板式のアキシャルピストンポンプ・モータ32に限らず、斜軸式やラジアル式のものでもよい。単なるアキシャルピストンポンプでも構わない。その他、各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】バックホウの側面図である。
【図2】バックホウの油圧回路図である。
【図3】アキシャルピストンポンプ・モータの側面断面図である。
【図4】バルブプレートの正面図である。
【図5】従来例の油圧回路図である。
【符号の説明】
【0087】
B ボトム油室の受圧面積
R ロッド油室の受圧面積
P ピストンロッドの断面積
S1 第1ポートの開口区間
S2 第2ポートの開口区間
S3 第3ポートの開口区間
1 作業機械としてのバックホウ
7 エンジン
11 ブーム
16 油圧シリンダとしてのブームシリンダ
30 油圧回路
32 アキシャルピストン装置としてのアキシャルピストンポンプ・モータ
33 第1油路
34 第2油路
35 ボトム油室
36 ロッド油室
37 ピストンロッド
38 第1ポート
39 第2ポート
40 第3ポート
42 作動油タンク
43 油圧サーボ機構
45 調整ポンプ
61 チャージリリーフ回路
68 中継油路
91,92 エアブリード弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトム油室及びロッド油室を有する片ロッド複動型の油圧シリンダと、第1〜第3ポートが形成されたバルブプレートを有する可変容量型のアキシャルピストン装置とを備えており、
前記油圧シリンダと前記アキシャルピストン装置とは、前記ボトム油室と前記第1ポートとをつなぐ第1油路及び前記ロッド油室と前記第2ポートとをつなぐ第2油路とを介して、閉ループ状に接続されており、前記第3ポートは、第3油路を介して作動油タンクに接続されており、
前記第1ポートと前記第2ポートとの開口区間比が前記ボトム油室と前記ロッド油室との受圧面積比と同じに設定されており、前記第1油路と前記第2油路との間をつなぐチャージリリーフ回路から延びる中継油路が調整ポンプに接続されている、
油圧回路。
【請求項2】
前記第3ポートの開口面積は、前記第1ポートと前記第2ポートとの開口面積の差よりも大きく設定されている、
請求項1に記載した油圧回路。
【請求項3】
前記第1油路及び前記第2油路のうち少なくとも一方は、エアブリード弁を介して前記作動油タンクに分岐接続されている、
請求項1又は2に記載した油圧回路。
【請求項4】
請求項1〜3のうちいずれかに記載した油圧回路を有する作業機械であって、
前記アキシャルピストン装置は機体に搭載されたエンジンの回転にて駆動するように構成されており、前記油圧シリンダは前記機体に装着されたブームを上下に首振り回動させるブームシリンダである、
作業機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−257388(P2009−257388A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−104979(P2008−104979)
【出願日】平成20年4月14日(2008.4.14)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】