説明

治療化合物

本明細書においては、下記の構造を有する化合物を開示する:
【化1】


また、該化合物に関連する組成物、方法および医薬品も開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願との相互参照]
本出願は、2007年8月15日に出願された米国仮出願第60/955,964号の権利を主張する;該出願は、その全体を参考として本明細書に合体させる。
【背景技術】
【0002】
疼痛、緑内障および他の症状の治療用のアルファアドレナリン作動化合物は、絶えず求められている。
【発明の概要】
【0003】
本明細書においては、下記の構造を有する化合物を開示する:
【化1】


(式中、Xは、O、SまたはNHであり;
Ra、Rb、RcおよびRdは、個々に、0〜4個の炭素原子、0〜10個の水素原子、0〜2個の酸素原子、0〜1個のイオウ原子、0〜1個の窒素原子、0〜3個のフッ素原子、0〜1個の塩素原子および0〜1個の臭素原子からなる安定な基であり;そして、
Reが、HまたはC1〜C4アルキルである)。
【0004】
これらの化合物は、疼痛、緑内障を治療するのにまたは眼圧を降下させるのに有用である。化合物は、投与量剤形または医薬品中に取込ませ、必要とする哺乳類に投与する。例えば、液体組成物を、点眼剤として緑内障の治療または眼圧降下用に投与し得る。また、固形投与量剤形も、これらの症状のいずれかに対して経口投与し得る。他のタイプの投与量剤形および医薬品も当該技術において周知であり、本発明においても使用し得る。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明の目的においては、“治療する(treat)”、“治療(treating)”または“治療(treatment)”とは、疾病または他の望ましくない状態の診断、治療、緩和、処置、予防における化合物、組成物、治療活性剤または薬物の使用を称する。
特に断らない限り、化合物に関する言及は、上記構造または化学名を有する化学存在物の製薬上許容し得る塩、プロドラッグ、互変体、代替固体形状物および非共有複合体を包含するものと広く解釈すべきである。
【0006】
製薬上許容し得る塩は、動物またはヒトに投与するのに適する親化合物の任意の塩である。また、製薬上許容し得る塩は、酸、他の塩、または酸もしくは塩に転換するプロドラッグの投与の結果として生体内で生じ得る任意の塩も意味する。塩は、1個以上の相応量の対イオンと結合した、共役酸または塩基のような1個以上の化合物のイオン形を含む。塩は、1個以上の脱プロトン化酸性基(例えば、カルボン酸)、1個以上のプロトン化塩基性基(例えば、アミン)、または双方(例えば、両性イオン)から生じるか或いはこれらを取込み得る。
【0007】
プロドラッグは、投与後に治療活性化合物に転換する化合物である。本発明の範囲を限定するつもりはないが、転換は、エステル基またはある種の他の生物学的に不安定な基の加水分解によって生じ得る。プロドラッグ製剤は、当該技術において周知である。例えば、Richard B. Silverman, Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action, 2nd Ed., Elsevier Academic Press: Amsterdam, 2004, pp. 496‐557の1つの章である“Prodrugs and Drug Delivery Systems”には、その題材についてさらに詳細な記載がある。
【0008】
互変体は、互いに急速平衡にある異性体である。例えば、互変体は、プロトン、水素原子または水酸化物イオンの移動に関連する。互変体の例を、下記に示す。
【化2】

【0009】
立体化学的に明確に断らない限り、構造体は、純粋または任意の可能性ある混合物中双方でのあらゆる可能性ある立体異性体を包含するものとする。
【0010】
代替固体形状物は、本明細書において説明する方法を実施することにより生じ得る形状物とは異なる固体形状物である。例えば、代替固形状物は、多形体物、種々の種類の非晶質固体形状物、ガラス状物等であり得る。
非共有複合体は、上記化合物と1種以上のさらなる化学種間で形成され得、上記化合物とさらなる化学種間で共有結合相互作用を含まない複合体である。非共有複合体は、上記化合物とさらなる化学種間で特定の比率を有していても或いは有していなくてもよい。例としては、溶媒和物、水和物、電荷移動複合体等があり得る。
【0011】
Xは、O、SまたはNHである。従って、下記に示すいずれかの構造を有する化合物を意図する。
【化3】

【0012】
下記の化合物の一部は、環系の非芳香族炭素の1つに結合する:
【化4】


換言すると、下記に示す構造を有する化合物を意図する。
【化5】

【0013】
Ra、Rb、RcおよびRdは、個々に、0〜4個の炭素原子、0〜10個の水素原子、0〜2個の酸素原子、0〜1個のイオウ原子、0〜1個の窒素原子、0〜3個のフッ素原子、0〜1個の塩素原子および0〜1個の臭素原子からなる安定な基である。
【0014】
本明細書において説明する限定(例えば、原子数の限定)に従えば、Ra、Rb、RcおよびRdの例としては、限定するものではないが、下記が挙げられる:
限定するものではないが、下記のような炭素と水素のみからなる基を意味するヒドロカルビル:
a. 二重結合または三重結合を有さない、限定するものではないが、下記のようなヒドロカルビルを意味するアルキル:
・直鎖アルキル、例えば、メチル、エチル、n‐プロピル、n‐ブチル等;
・分岐鎖アルキル、例えば、イソ‐プロピル、t‐ブチルおよび他の分岐鎖ブチル異性体等;
・シクロアルキル、例えば、シクロプロピル、シクロブチル等;
・直鎖、分岐鎖および/またはシクロアルキルの組合せ;
b. アルケニル、例えば、直鎖、分岐鎖またはシクロアルケニルのような、1個以上の二重結合を有するヒドロカルビル;
c. アルキニル、例えば、直鎖、分岐鎖またはシクロアルキニルのような、1個以上の三重結合を有するヒドロカルビル;
d. アルキル、アルケニルおよび/またはアルキニルの組合せ。
【0015】
‐CH2‐CN、‐(CH2)2‐CN、‐(CH2)3‐CN等のようなアルキル‐CN;
ヒドロキシアルキル、即ち、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル等のようなアルキル‐OH;
‐O‐アルキル、アルキル‐O‐アルキル等のような、エーテル置換基;
‐S‐アルキル、アルキル‐S‐アルキル等のような、チオエーテル置換基。
【0016】
‐NH2、‐NH‐アルキル、‐N‐アルキル1アルキル2(即ち、アルキル1およびアルキル2は、同一または異なるものであって、双方ともNに結合している)、アルキル‐NH2,、アルキル‐NH‐アルキル、アルキル‐N‐アルキル1アルキル2等のような、アミン置換基;
アミノメチル(‐CH2‐アミン)、アミノエチル等のような、アルキル‐アミンを意味するアミノアルキル;
‐CO2‐アルキル、‐CO2‐フェニル等のようなエステル置換基;
【0017】
アルデヒド類;アシル(即ち、下記:
【化6】


)のようなケトン等;とりわけ、アセチル、プロピオニルおよびベンゾイル置換基のような、他のカルボニル置換基を意図する;
【0018】
‐CF3、CH2CF3等のようなフルオロカーボンまたはヒドロフルオロカーボン;および、‐CN;
また、上記の組合せも、定義された限定を条件として可能である;
また、置換基は、‐F、‐Cl、‐Brまたは‐Iであり得る。
とりわけ、1〜4個の炭素原子を有するアルキルを意図する。
【0019】
Ra、Rb、RcおよびRdは、安定である、即ち、これらの基は、ボトル内で標準大気下に室温で少なくとも12時間保存するのに十分に安定であるか或いは本明細書において開示するいずれの目的においても有用であるために十分に安定である。
Ra、Rb、RcおよびRdが、例えば、カルボン酸またはアミンの塩である場合、この塩の対イオン、即ち、分子の残余部に共有結合していないイオンは、置換基中の原子数としては計数しない。従って、例えば、塩‐CO2-Na+は1個の炭素原子および2個の酸素原子からなり、即ち、ナトリウムは計数しない。もう1つの例においては、塩‐NH(Me)2+Cl-は2個の炭素原子、1個の窒素原子および7個の水素原子からなり、即ち、塩素は計数しない。
【0020】
もう1つの実施態様においては、Ra、Rb、RcおよびRdは、個々に、‐H、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、‐F、‐Cl、‐Br、‐CH2OH、0〜4個の炭素原子を有するアミン、‐CH2CN、‐CF3または1〜4個の炭素原子を有するアシルである。
もう1つの実施態様においては、Ra、Rb、RcおよびRdは、個々に、‐H、‐F、‐Cl、‐Br、‐CH3、‐NHCH3または‐CF3である。
【0021】
Reは、HまたはC1〜C4アルキル、即ち、メチル、エチル、n‐プロピル、イソ‐プロピルおよびブチル異性体である。Reは、環系の非芳香族炭素の1つに結合している。従って、下記に示すいずれかの構造を有する化合物を意図する:
【化7】

【0022】
もう1つの実施態様においては、XはOである。
もう1つの実施態様においては、XはSである。
もう1つの実施態様においては、XはNHである。
もう1つの実施態様においては、Ra、Rb、RcおよびRdは、個々に、H、メチル、エチル、C3アルキルおよびC4アルキル、F、Cl、Br、‐CH2OH、‐CH2NH2、‐CHNH(C1〜C4アルキル)、‐CN(C1〜C4アルキル)2、‐CH2CNおよびCF3から選ばれる。
もう1つの実施態様においては、Ra、Rb、RcおよびRdは、個々に、H、メチル、エチル、F、Cl、Br、‐CH2CNおよびCF3から選ばれる。
もう1つの実施態様においては、ReはHである。
もう1つの実施態様においては、Reはメチルである。
【0023】
もう1つの実施態様においては、化合物は、下記の構造を有する:
【化8】

【0024】
もう1つの実施態様においては、化合物は、下記の構造を有する:
【化9】

【0025】
もう1つの実施態様は、本明細書において開示する化合物を、必要とする哺乳類に投与することを含む眼圧降下方法である。
もう1つの実施態様は、本明細書において開示する化合物を、必要とする哺乳類に投与することを含む疼痛の治療方法である。
【0026】
他の有用な化合物としては、下記のものがある:
[(1R)‐(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(4‐メチル‐インダン‐1‐イル)]‐アミン;
[(1S)‐(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(4‐メチル‐インダン‐1‐イル)]-アミン;
(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(6‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン;
(4‐ブロモ‐インダン‐1‐イル)‐(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐アミン;
[(1S)‐(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐インダン‐1‐イル]アミン;
(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐インダン‐1‐イル‐アミン;
(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐インダン‐2‐イル‐アミン;
(4,5‐ジヒドロ‐オキサゾール‐2‐イル)‐(4‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン;
(4,5‐ジヒドロ‐チアゾール‐2‐イル)‐(4‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン;
(4,5‐ジヒドロ‐チアゾール‐2‐イル)‐(3‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン;
(4,5‐ジヒドロ‐オキサゾール‐2‐イル)‐(3‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン;および、
(4,5‐ジヒドロ‐チアゾール‐2‐イル)‐インダン‐1‐イル‐アミン。
【0027】
1つの実施態様は、下記から選ばれる構造を有する化合物である:
【化10】

【0028】
もう1つの実施態様は、下記の式を有する化合物である:
【化11】

【0029】
もう1つの実施態様は、下記の式を有する化合物である:
【化12】

【0030】
もう1つの実施態様は、下記の式を有する化合物である:
【化13】

【0031】
もう1つの実施態様は、下記の式を有する化合物である:
【化14】

【0032】
もう1つの実施態様は、下記の式を有する化合物である:
【化15】

【0033】
もう1つの実施態様は、下記の式を有する化合物である:
【化16】

【0034】
もう1つの実施態様は、下記の式を有する化合物である:
【化17】

【0035】
もう1つの実施態様は、下記の式を有する化合物である:
【化18】

【0036】
もう1つの実施態様は、下記の式を有する化合物である:
【化19】

【0037】
もう1つの実施態様は、下記の式を有する化合物である:
【化20】

【0038】
もう1つの実施態様は、下記の式を有する化合物である:
【化21】

【0039】
もう1つの実施態様は、下記の式を有する化合物である:
【化22】

【0040】
合成方法
反応スキームA、BおよびCは、アミノ‐イミダゾリン、アミノ‐オキサゾリンおよびアミノ‐チアゾリンを得るための一般的な方法を例示する。
反応スキームA
【化23】

【0041】
反応スキームB
【化24】

【0042】
反応スキームC
【化25】

【0043】
実施例A
方法A:(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(6‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン(083)の調製手順
【化26】

【0044】
ジクロロメタン中の3‐m‐トリル‐プロピオン酸(中間体1) (5.0g、29.5ミリモル)の溶液を、塩化オキサリル(4.5g、3.09mL、41.09ミリモル)で室温にて処理し、室温で2時間撹拌した。混合物を濃縮し、ジクロロメタン中に溶解し、塩化アルミニウム(6.28g、37.62ミリモル)を分割して添加した。混合物を氷で失活させた。残留物を典型的な水性処理(aqueous workup)で単離し、6‐メチル‐インダン‐1‐オン(中間体2) (粗生成物)を得た。
イソプロパノール(20mL)中の6‐メチル‐インダン‐1‐オン(中間体2) (3.0g、20.0ミリモル)を、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(9.01g、143.5ミリモル)と酢酸アンモニウム(47.4g、615ミリモル)で処理し、反応物を16時間還流させた。混合物を室温に冷却し、水酸化ナトリウム(10mL)で塩基性化した。残留物を典型的な水性処理で単離し、6‐メチル‐インダン‐1‐イルアミン(中間体3)を得た。
【0045】
2‐ブタノール(10mL)中の6‐メチル‐インダン‐1‐イルアミン(300mg、2.05ミリモル) (中間体3)と4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐スルホン酸(339mg、2.2ミリモル)の混合物を、16時間還流させた。混合物を減圧下に蒸発させた。この物質を、シリカゲル上での5%NH3‐MeOH:CH2Cl2によるクロマトグラフィーにより精製して、(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(6‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン(083) 152mg (34%)を得た。
1HNMR (CD3OD、300MHz):δ = 7.32 (s、1H)、7.24 (dd、J = 4.5、13.2Hz、2H)、4.76〜4.37 (m、1H)、3.80 (s、4H)、3.15〜3.16 (m、1H)、2.65〜3.10 (m、1H)、2.64〜2.93 (m、1H)、2.12〜2.05 (m、1H)、2.39 (s、3H)。
【0046】
実施例B
方法B:(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(5,7‐ジメチル‐1,2,3,4‐テトラヒドロ‐ナフタレン‐1‐イル)‐アミン(904)
【化27】

【0047】
イソプロパノール(100mL)中の5,7‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ナフタレン‐1‐オン(商業的に入手可能、12.3g、28.3ミリモル) (中間体4)の溶液を、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(9.01g、143.5ミリモル)と酢酸アンモニウム(47.4g、615ミリモル)で処理し、反応混合物を16時間還流させた。混合物を水酸化ナトリウム(10mL)で塩基性化した。残留物を典型的な水性処理で単離し、(6.5g、37.1ミリモル) (中間体5)を得た。2‐ブタノール(30mL)中の(500mg、5.7ミリモル) (中間体5)と4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐スルホン酸(940mg、6.3ミリモル)の混合物を、24時間還流させた。混合物を減圧下に蒸発させた。この物質を、シリカゲル上での5%NH3‐MeOH:CH2Cl2によるクロマトグラフィーにより精製して、(90mg、3.7ミリモル、36%)の(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(5,7‐ジメチル‐1,2,3,4‐テトラヒドロ‐ナフタレン‐1‐イル)‐アミン(904)を得た。
904における手順と同様な手順に従って、631、659、629、659、323、522、380、523および380を得た。
【0048】
実施例C
方法C:下記の調製手順
【化28】

【0049】
水素化ホウ素ナトリウム(1.3g、34.36ミリモル、1.0等量)を、MeOH中の3‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐1H‐インデン‐1‐オン(中間体7) (5.0g、34.2ミリモル)の冷却(0℃)溶液に添加した。反応混合物を1時間撹拌し、その後、飽和NH4Clで失活させた。得られた混合物をEt2O (3×50mL)で抽出し、混ぜ合せた有機抽出物を、H2O (3×50mL)、塩水(1×50mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濃縮して3‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐1H‐インデン‐1‐オール(中間体8)得、これを、溶離剤としてヘキサン:EtOAc(4:1)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製した。
【0050】
ジフェニルホスホリルアジド(10.40mL、48.26ミリモル、1.5等量)を、トルエン中の3‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐1H‐インデン‐1‐オール(中間体8) (4.77g、32.2ミリモル)の冷却(0℃)溶液に添加した。得られた混合物を数分間撹拌し、7.22mL (1.5当量)のDBUをゆっくり添加した。反応混合物を1夜撹拌した後、トルエンで希釈し、H2O (3×50mL)、塩水(1×50mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濃縮して1‐アジド‐3‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐1H‐インデン(中間体9)を得、これを、溶離液としてヘキサン:EtOAc(4:1)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製した。
【0051】
THF:H2O (1:1)中の1‐アジド‐3-メチル‐2,3‐ジヒドロ‐1H‐インデン(中間体9) (5.53g、32.0ミリモル)の溶液に、トリフェニルホスフィン(8.5g、1.01当量)、次いで、KOH (1.8g、1.0当量)を添加し、得られた混合物を1夜撹拌した。その後、反応混合物をH2Oで希釈し、HClでゆっくりと酸性化し、水性層をEt2O (3×50mL)で洗浄した。その後、水性層をNaOH (pH14)で塩基性化し、Et2O (3×50mL)で抽出し、混ぜ合せた抽出物をH2O (1×25mL)、塩水(1×25mL)で洗浄し、K2CO3上で乾燥させ、濃縮して3‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐1H‐インデン‐1‐アミン(中間体10) (4.47g、95%収率)を得た。
【0052】
実施例D
方法D:(R)‐および(S)‐4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(4‐メチル‐インダン‐1‐イル)]-アミン(348および349) (光学的に純粋な鏡像異性体)の調製手順
【化29】

【0053】
無水テトラヒドロフラン(100mL)中の4‐メチルインダノン(5.0g、34.2ミリモル) (中間体11)の溶液に、触媒R‐(+)‐2‐メチルCBS(5.1mL、5.1ミリモル)を添加した。反応混合物を−18℃に冷却し、BH3‐SMe(4.78mL、23.94ミリモル)をゆっくり添加し、その後、メタノール(40mL)を添加した。反応物を室温に温め、14時間撹拌した。混合物を減圧下に蒸発させて、(5.03g)の中間体12を得た。
【0054】
トルエン(50mL)中の中間体13(2.0g、13.6ミリモル)とジフェニルホスホリルアジド(3.52mL、16.32ミリモル)の溶液を、0℃に冷却し、DBU (2.44ml、16.32ミリモル)を添加した。反応混合物を7時間撹した。混合物を水で失活させた。残留物を典型的な水性処理において単離して、中間体アジドを得た。アジド(1.6g、9.3ミリモル)をテトラヒドロフラン(20mL)中に溶解し、トリフェニルホスフィン(2.46g、9.39ミリモル)で処理し、その後、水酸化カリウム(526mg、9.39ミリモル)と水(5mL)を添加した。反応混合物を1夜室温で撹拌した。水性層を水酸化カリウムでpH14まで塩基性化し、その後、水性処理を行い、減圧下に濃縮した。生成物を酸/塩基処理によってさらに精製して、(1.35g)の中間体13を得た。
【0055】
2‐ブタノール(30mL)中の中間体13(250mg、1.7ミリモル)と4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐スルホン酸(292mg、1.87ミリモル)の混合物を24時間還流させた。混合物を減圧下に蒸発させた。この物質をシリカゲル上での5%NH3‐MeOH:CH2Cl2によるクロマトグラフィーによって精製して、4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(5,7‐ジメチル‐1,2,3,4‐テトラヒドロ‐ナフタレン‐1‐イル)‐アミン(348)のそれぞれを得た。
【0056】
実施例E
方法E:(4,5‐ジヒドロ‐オキサゾール‐2‐イル)‐(3‐メチル‐インダン‐1‐イル)-アミン(603)の調製手順
【化30】

【0057】
ジクロロメタン(10mL)中の3‐メチル‐インダン‐1‐イルアミン(中間体14) (0.44g、3.0ミリモル)を、クロロエチルイソシアネート(0.32mL、3.3ミリモル)に添加した。溶液を室温で1.5時間撹拌し、水で失活させた。水性層をジクロロメタン(3×50)で抽出した。プールした有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させた。混合物を濾過した。濾液をシリカゲルに加え、溶媒を真空下に除去した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(ジクロロメタン中2〜10%メタノール)により精製して粗物質を得、これをメタノール/水中で再結晶化させて中間体15を得た。
中間体15をH2O (60mL)中で1時間還流させた。室温に冷却した後、反応物をNaOHで塩基性化し(pH14)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。プールした有機層を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、603を得た。
【0058】
実施例F
方法F:(4,5‐ジヒドロ‐チアゾール‐2‐イル)‐(4‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン(770)の調製手順
【化31】

【0059】
ジクロロメタン(10mL)中の1‐(2,3‐ジクロロフェニル)‐2‐(ピリジン‐4‐イル)エタンアミン(中間体17) (0.44g、3.0ミリモル)を、クロロエチルイソシアネート(0.32mL、3.3ミリモル)に添加した。溶液を室温で1.5時間撹拌し、水で失活させた。水性層をジクロロメタン(3×)で抽出した。プールした有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させた。混合物を濾過した。濾液をシリカゲルに加え、溶媒を真空下で除去した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の2〜10%メタノール)により精製して粗物質を得、これをメタノール/水中で再結晶化させて、(4,5‐ジヒドロ‐チアゾール‐2‐イル)‐(4‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン(770)を固形物(129mg、0.55ミリモル、81%収率)として得た。
【0060】
以下の化合物は、上述した方法の1つによって合成している。
(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(4‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン(629)
方法B
1HNMR (CD3OD、500MHz):δ = 7.08〜7.15 (m、3H)、4.99 (t、J = 7.5Hz、1H)、3.68 (s、4H)、2.97〜3.02 (m、1H)、2.77〜2.81 (m、1H)、2.55〜2.62 (m、1H)。
【0061】
[(1R)‐(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(4‐メチル‐インダン‐1‐イル]‐アミン(348)
方法D
1HNMR (CD3OD、500MHz):δ = 7.08〜7.15 (m、3H)、4.99 (t、J = 7.5Hz、1H)、3.68 (s、4H)、2.97〜3.02 (m、1H)、2.77〜2.81 (m、1H)、2.55〜2.62 (m、1H)。
【0062】
[(1S)‐(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(4‐メチル‐インダン‐1‐イル)]‐アミン(349)
方法D
1HNMR (CD3OD、500MHz):δ = 7.08〜7.15 (m、3H)、4.99 (t、J = 7.5Hz、1H)、3.68 (s、4H)、2.97〜3.02 (m、1H)、2.77〜2.81 (m、1H)、2.55〜2.62 (m、1H)。
【0063】
(4‐ブロモ‐インダン‐1‐イル)‐(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐アミン(631)
方法B
1HNMR (DMSO、300MHz):δ = 7.6 (d、J = 6Hz、1H)、7.20〜7.40 (m、2H)、5.05〜5.20 (m、1H)、3.65 (s、4H)、2.70〜3.05 (m、2H)、2.50〜2.60 (m、1H)、1.6〜2.0 (m、1H)。
【0064】
(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐インダン‐1‐イル‐アミン(523)
方法B
1HNMR (DMSO、300MHz):δ = 7.31〜7.25 (m、4H)、5.02 (t、J = 7.08Hz、1H)、3.66 (m、4H)、2.95〜2.98 (m、1H)、2.81〜2.85 (m、1H)、2.48〜2.53 (m、1H)、1.84〜1.91 (m、1H)。
【0065】
[(1S(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐インダン‐1‐イル]アミン(380)
方法B
1HNMR (CD3OD、500MHz):δ = 7.22〜7.40 (m、4H)、5.02 (t、J = 7.08Hz、1H)、3.74 (s、4H)、2.83〜3.16 (m、1H)、2.53〜2.71 (m、2H)、1.95〜1.99 (m、1H)。
【0066】
(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(6‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン(083)
方法A
1HNMR (CD3OD、300MHz):δ = 7.32 (s、1H)、7.24 (dd、J = 4.5、13.2Hz、2H)、4.76〜4.37 (m、1H)、3.80 (s、4H)、3.15〜3.16 (m、1H)、2.65〜3.10 (m、1H)、2.64〜2.93 (m、1H)、2.12〜2.05 (m、1H)、2.39 (s、3H)。
【0067】
(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐インダン‐2‐イル-アミン(522)
方法B
1HNMR (DMSO、300MHz):δ = 7.26〜7.28 (m、4H)、4.24〜4.30 (m、1H)、3.62 (s、4H)、3.34 (dd、J = 6Hz、15Hz、2H)、3.20 (dd、J = 9Hz、18Hz、2H)。
【0068】
(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(1,2,3,4‐テトラヒドロ-ナフタレン‐1‐イル)アミン(639)
方法B
1HNMR (CD3OD、300MHz):δ = 7.26〜7.14 (m、4H)、4.65 (t、J = 6.0Hz、1H)、3.74 (s、4H)、2.65〜2.90 (m、2H)、1.86〜2.08 (m、3H)、1.42〜1.47 (m、1H)。
【0069】
[(1S(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(1,2,3,4‐テトラヒドロ-ナフタレン‐1‐イル)]アミン(323)
方法B
1HNMR (CD3OD、500MHz):δ = 7.06〜7.37 (m、4H)、4.65 (t、J = 5.0Hz、1H)、3.74 (s、4H)、2.72〜2.98 (m、2H)、1.77〜2.23 (m、3H)、1.44〜1.48 (m、1H)。
【0070】
(4,5‐ジヒドロ‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐(5,7‐ジメチル‐1,2,3,4‐テトラヒドロ‐ナフタレン‐1‐イル)‐アミン(904)
方法B
1HNMR (CD3OD、500MHz):δ = 6.94 (d、2H)、4.61〜4.67 (m、1H)、3.90 (s、4H)、2.63〜2.60 (m、2H)、1.82〜1.98 (m、4H)、2.28 (s、3H)、2.28 (s、3H)。
【0071】
(4,5‐ジヒドロ‐オキサゾール‐2‐イル)‐(4‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン(770)
方法E
1HNMR (CD3OD、300MHz):δ = 7.13〜7.19 (m、3H)、5.20 (t、J = 10Hz、1H)、4.06〜4.93 (m、2H)、3.60〜3.63 (m、2H)、3.00〜3.06 (m、1H)、2.83〜2.88 (m、1H)、2.60〜2.67 (m、1H)、2.30 (s、3H)、1.99〜2.05 (m、1H)。
【0072】
(4,5‐ジヒドロ‐チアゾール‐2‐イル)‐(4‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン(075)
方法F
1HNMR (CDCl3、500MHz):δ = 6.97〜7.19 (m、3H)、5.50 (t、J = 10Hz、1H)、3.30〜3.41 (m、2H)、3.19〜3.22 (m、1H)、3.02〜3.07 (m、1H)、2.68〜2.74 (m、1H)、2.81〜2.84 (m、1H)、2.19 (s、3H)、1.85〜1.88 (m、1H)。
【0073】
(4,5‐ジヒドロ‐チアゾール‐2‐イル)‐(3‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン(604)
方法F
1HNMR (DMSO、500MHz):δ = 7.38 (d、J = 10Hz、1H)、7.12〜7.26 (m、3H)、5.28 (t、J = 10Hz、1H)、3.90〜3.93 (m、2H)、3.28〜3.36 (m、3H)、2.14〜2.16 (m、1H)、1.97〜2.13 (m、1H)、1.25 (d、3H、J = 10Hz)。
【0074】
(4,5‐ジヒドロ‐オキサゾール‐2‐イル)‐(3‐メチル‐インダン‐1‐イル)‐アミン(603)
方法E
1HNMR (DMSO、500MHz):δ = 7.34 (d、J = 10Hz、1H)、7.16〜7.21 (m、3H)、5.04 (t、J = 10Hz、1H)、4.16 (t、J = 5Hz、1H)、3.59〜3.63 (m、3H)、3.29 (m、1H)、2.08〜2.10 (m、1H)、1.94〜1.90 (m、1H)、1.17 (d、3H、J = 5Hz)。
【0075】
(4,5‐ジヒドロ‐チアゾール‐2‐イル)‐インダン‐1‐イル‐アミン(524)
方法F
1HNMR (CDCl3、300MHz):δ = 6.89〜7.34 (m、4H)、5.21 (s、J = 4.5Hz、1H)、4.01〜4.07 (m、2H)、3.34〜3.39 (m、2H)、2.82〜2.96 (m、2H)、2.59〜2.67 (m、1H)、1.91〜1.99 (m、1H)。
【0076】
(4,5‐ジヒドロ‐オキサゾール‐2‐イル)‐(5,6,7,8‐テトラヒドロ‐キノリン‐8‐イル)‐アミン(747)
方法E
1HNMR (CDCl3、300MHz):δ = 8.42 (d、J = 6Hz、1H)、7.42 (d、J = 6Hz、1H)、7.13 (dd、J = 6、9Hz、1H)、4.88〜4.69 (m、3H)、3.99〜3.85 (m、2H)、2.95〜2.87 (m、1H)、2.80〜2.71 (m、1H)、2.30〜2.23 (m、1H)、2.08〜2.01 (m、2H)、1.89〜1.77 (m、1H)。
【0077】
(4,5‐ジヒドロ‐オキサゾール‐2‐イル)‐(5,6,7,8‐テトラヒドロ‐キノキサリン‐5‐イル)‐アミン(772)
方法E
1HNMR (CD3OD、500MHz):δ = 8.43 (dd、J = 5、15Hz、2H)、4.79 (t、J = 5Hz、1H)、4.39〜4.32 (m、2H)、3.77 (t、J = 10Hz、2H)、3.06〜2.93 (m、3H)、2.21〜2.19 (m、1H)、2.01〜1.96 (m、2H)。
【0078】
生物学データ
レセプター選択および増幅テクノロジー(RSAT)アッセイ
RSATアッセイは、密集細胞の混合集団内でのレセプター含有細胞の選択的増殖をもたらすレセプター介在接触抑制喪失を測定する。細胞数の増大をβガラクトシダーゼのような適切な移入マーカー遺伝子によって評価する;上記マーカー遺伝子の活性は、96ウェルフォーマットにおいて容易に測定できる。Gタンパク質を活性化するレセプターのGqは、この反応を誘発する。アルファ2レセプターは、通常Giに結合し、RSAT反応を、Gq/i5と称するGiレセプター認識ドメインを有するハイブリッドGqタンパク質と共発現させたときに活性化する。
【0079】
NIH‐3T3細胞を、15cmディッシュ内に2×106個の細胞数密度で塗沫し、10%仔ウシ血清を添加したダルベッコ変性イーグル培地中に維持する。1日後、細胞を、p‐SV‐β‐ガラクトシダーゼ(5〜10μg)、レセプター(1〜2μg)およびGタンパク質(1〜2μg)をコード化する哺乳類発現プラスミドと一緒のリン酸カルシウム沈降によって共トランスフェクションする。また、40μgのサケ精子DNAも上記トランスフェクション混合物に含ませ得る。新鮮培地を翌日および1〜2日後に追加し、細胞を採取し、50個のアッセイアリコート中で凍結させる。細胞を解凍し、100μlを、96ウェルディッシュ内で、各種濃度の薬物の100μlアリコートに3複製で添加する。インキュベーションを、37℃で72〜96時間続行する。リン酸緩衝生理食塩水で洗浄した後、β‐ガラクトシダーゼ酵素活性を、200μlの発色性基質(リン酸緩衝生理食塩水中の3.5mMのo‐ニトロフェニル‐β‐D‐ガラクトピラノシドと0.5%のnonidet P‐40からなる)を添加し、30℃で1夜インキュベートし、光学密度を420nmで測定することによって測定する。吸光度は、細胞数に依存しレセプター介在細胞増殖を反映する酵素活性の尺度である。有効性または固有活性を、各レセプターサブタイプにおける薬物の最大作用対標準完全作用薬の最大作用の比として算出する。UK14304とも称し、化学構造を下記に示すブリモニジンを、アルファ2A、アルファ2B、およびアルファ2Cレセプターに対する標準作用薬として使用する。EC50は、薬物作用がその最大作用の半分である濃度である。
【0080】
【化32】

【0081】
本発明の幾つかの典型的な化合物によるRSATアッセイの結果を、これら典型的な化合物の化学式と一緒に下記の表1に示している。EC50値は、ナノモルである。NDは、10マイクロモル未満の濃度では“測定できない”ことを示す。IAは、“固有活性”を示す。
【0082】
【表1】

【0083】
【表2】

【0084】
【表3】

【0085】
これら化合物の配合方法は、当該技術において周知である。例えば、米国特許第7,141,597号(とりわけ、第10欄27行〜第14欄47行)は、一般的ガイダンスとして使用し得る情報を含む。また、同様な関連情報も、多くの他の情報源から入手可能である。本明細書に開示する化合物の生物学的活性(例えば、表1)は、化合物の特定使用に応じて、投与量についてのさらなる一般的ガイダンスとして使用し得る。
【0086】
上記の説明は、本発明を実施するのに使用し得る特定の方法および組成物を詳述しており、意図する最良の形態を示している。しかしながら、当業者にとっては、所望の薬理特性を有するさらなる化合物を同様な方法で調製し得ること、また、開示した化合物は種々の出発化合物から種々の化学反応を介しても得ることができることが明白である。同様に、種々の製薬組成物も、実質的に同じ結果でもって調製し使用することができる。従って、詳細ではあるが、上記は、明細書に示されており、本発明の範囲全体を限定するものと解釈すべきではなく、むしろ、本発明の範囲は、特許請求の範囲の法的解釈によってのみ決定すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の構造を有する化合物を、必要とする哺乳類に投与することを特徴とする疼痛の治療方法:
【化1】


(式中、Xは、O、SまたはNHであり;
nは、2または3であり;
Ra、Rb、RcおよびRdは、個々に、0〜4個の炭素原子、0〜10個の水素原子、0〜2個の酸素原子、0〜1個のイオウ原子、0〜1個の窒素原子、0〜3個のフッ素原子、0〜1個の塩素原子および0〜1個の臭素原子からなる安定な基であり;そして、
Reは、HまたはC1〜C4アルキルである)。
【請求項2】
XがOである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
XがSである、請求項1記載の方法。
【請求項4】
XがNHである、請求項1記載の方法。
【請求項5】
Ra、Rb、RcおよびRdが、個々に、H、メチル、エチル、C3アルキルおよびC4アルキル、F、Cl、Br、‐CH2OH、‐CH2NH2、‐CHNH(C1〜C4アルキル)、‐CN(C1〜C4アルキル)2、‐CH2CNおよびCF3から選ばれる、請求項1記載の方法。
【請求項6】
Ra、Rb、RcおよびRdが、個々に、H、メチル、エチル、F、Cl、Br、‐CH2CNおよびCF3から選ばれる、請求項1記載の方法。
【請求項7】
ReがHである、請求項5記載の方法。
【請求項8】
Reがメチルである、請求項5記載の方法。
【請求項9】
前記化合物が、下記の構造を有する、請求項2記載の方法:
【化2】

【請求項10】
前記疼痛が異痛症である、請求項1記載の方法。
【請求項11】
下記の構造を有する化合物を、必要とする哺乳類に投与することを特徴とする眼圧降下方法:
【化3】


(式中、Xは、O、SまたはNHであり;
nは、2または3であり;
Ra、Rb、RcおよびRdは、個々に、0〜4個の炭素原子、0〜10個の水素原子、0〜2個の酸素原子、0〜1個のイオウ原子、0〜1個の窒素原子、0〜3個のフッ素原子、0〜1個の塩素原子および0〜1個の臭素原子からなる安定な基であり;そして、
Reが、HまたはC1〜C4アルキルである)。
【請求項12】
XがOである、請求項1記載の方法。
【請求項13】
XがSである、請求項1記載の方法。
【請求項14】
XがNHである、請求項1記載の方法。
【請求項15】
Ra、Rb、RcおよびRdが、個々に、H、メチル、エチル、C3アルキルおよびC4アルキル、F、Cl、Br、‐CH2OH、‐CH2NH2、‐CHNH(C1〜C4アルキル)、‐CN(C1〜C4アルキル)2、‐CH2CNおよびCF3から選ばれる、請求項1記載の方法。
【請求項16】
Ra、Rb、RcおよびRdが、個々に、H、メチル、エチル、F、Cl、Br、‐CH2CNおよびCF3から選ばれる、請求項1記載の方法。
【請求項17】
ReがHである、請求項5記載の方法。
【請求項18】
Reがメチルである、請求項5記載の方法。
【請求項19】
前記化合物が、下記の構造を有する、請求項2記載の方法:
【化4】

【請求項20】
下記から選ばれる構造を有する化合物:
【化5】


【公表番号】特表2010−536780(P2010−536780A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−521168(P2010−521168)
【出願日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際出願番号】PCT/US2008/073108
【国際公開番号】WO2009/023757
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(390040637)アラーガン インコーポレイテッド (117)
【氏名又は名称原語表記】ALLERGAN,INCORPORATED
【Fターム(参考)】