説明

治療薬

本発明は、式(I)の化合物およびこのような化合物を製造する方法、肥満症、精神障害および神経障害の処置におけるそれらの使用、それらの治療的使用方法、およびそれらを含有する医薬組成物に関する。


【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
技術分野
本発明は、式Iを有するある種の1,2−ジアリールイミダゾール−4−カルボキサミド化合物、このような化合物を製造する方法、肥満症、精神障害および神経障害の処置におけるそれらの使用、それらの治療的使用方法、およびそれらを含有する医薬組成物に関する。
【0002】
背景技術
ある種のCBモジュレーター(アンタゴニストまたは逆アゴニストとして知られる)は、肥満症、精神障害および神経障害の処置に有用であるということが知られている(WO01/70700号およびEP656354号)。
【0003】
WO04/60367号およびWO2004/099130号は、ある種のジアリールイミダゾールおよびトリアゾールが、炎症の処置に有用なCOX−1阻害剤として有用であるということを開示している。これら出願に例示された化合物は、本発明の請求の範囲から放棄されている。
【0004】
DD140966号は、ある種のイミダゾールカルボン酸アニリドが、植物成長調節物質として有用であるということを開示している。この出願に例示された化合物は、本発明の請求の範囲から放棄されている。
【0005】
WO03/007887号およびWO03/075660号は、ある種の4,5−ジアリールイミダゾール−2−カルボキサミドをCBモジュレーターとして開示している。
WO03/27076号およびWO03/63781号は、CBモジュレーターであるある種の1,2−ジアリールイミダゾール−4−カルボキサミドを開示している。これら出願に例示された化合物は、本発明の請求の範囲から放棄されている。
【0006】
WO03/40107号は、ある種の1,2−ジアリールイミダゾール−4−カルボキサミドを、肥満症および肥満症関連障害の処置に有用であると開示している。
しかしながら、改善された物理化学的性質および/またはDMPK性質および/または薬力学的性質を有するCBモジュレーターが要求されている。
【0007】
発明の開示
本発明は、式(I)
【0008】
【化1】

【0009】
{式中、Rは、
(a)C1−6アルコキシ基であって、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいもの、
(b)式フェニル(CHO−
(式中、pは、1、2または3であり、そしてフェニル環は、Zで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい)
を有する基、
(c)基RS(O)OまたはRS(O)NH
(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−10アルキル基であり、またはRは、フェニルまたはヘテロアリール基であって、Zで表される1個、2個または3個の基で各々置換されていてよいものである)または
(d)式(RSi
(式中、Rは、同じであってよいしまたは異なっていてよいC1−6アルキル基である)
を有する基であり;
は、ハロ、C1−3アルキル基またはC1−3アルコキシ基であり;
mは、0、1、2または3であり;
は、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ヒドロキシ、ニトロ、シアノまたはハロであり、
nは、0、1、2または3であり;
は、
(a)基X−Y−NR
[式中、Xは、COまたはSOであり、
Yは、不存在であり、またはC1−3アルキル基で置換されていてよいNHであり;そして
およびRは、独立して、
1−6アルキル基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
3−15シクロアルキル基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
置換されていてよい(C3−15シクロアルキル)C1−3アルキレン基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
基−(CH(フェニル)
(式中、rは、0、1、2、3または4であり、sは、rが0である場合は1であり、それ以外のsは、1または2であり、そしてフェニル基は、Zで表される1個、2個または3個の基で独立して置換されていてよい);
1個の窒素と、場合により、次の、酸素、硫黄または追加の窒素の内の一つを含有する飽和5〜8員複素環式基であって、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基、ヒドロキシまたはベンジルで置換されていてよい複素環式基;
基−(CHHet
(式中、tは、0、1、2、3または4であり、そしてアルキレン鎖は、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基で置換されていてよく、そしてHetは、ヘテロアリール基であって、C1−5アルキル基、C1−5アルコキシ基またはハロより選択される1個、2個または3個の基で置換されていてよいものであり、ここにおいて、アルキル基およびアルコキシ基は、1個またはそれを超えるフルオロで独立して置換されていてよい)
であり;または
はHであり、そしてRは、上に定義の通りであり;または
およびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、1個の窒素と、場合により、次の、酸素、硫黄または追加の窒素の内の一つを含有する飽和または部分不飽和の5〜8員複素環式基であって、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基、ヒドロキシ、フルオロまたはベンジルで置換されていてよい複素環式基である]または
(b)オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チエニル、フリルまたはオキサゾリニルであって、1個、2個または3個の基Zで各々置換されていてよいものであり;
は、H、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基またはC1−6アルコキシC1−6アルキレン基であって、最大6個の炭素原子を含有し、1個またはそれを超えるフルオロまたはシアノで各々置換されていてよい基であり;
Zは、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ヒドロキシ、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルチオ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルスルホニル、ニトロ、アミノ、モノまたはジC1−3アルキルアミノ、C1−3アルキルスルホニル、C1−3アルコキシカルボニル、カルボキシ、シアノ、カルバモイル、モノまたはジC1−3アルキルカルバモイルおよびアセチルであり;そして
Wは、ヒドロキシ、フルオロ、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、アミノ、モノまたはジC1−3アルキルアミノ、または複素環式アミンであって、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニルまたはピペラジニルより選択される、C1−3アルキル基またはヒドロキシルで置換されていてよい複素環式アミンであり;
但し、nが1である場合、Rは、フェニル環の2位かまたは4位にあるメトキシではないという条件付きであり、そして更に、Rは、メチルスルホニルアミノ、メトキシまたはCFO−ではないという条件付きである}
を有する化合物およびその薬学的に許容しうる塩に関する。
【0010】
式(I)
【0011】
【化2】

【0012】
を有する具体的な群の化合物およびそれらの薬学的に許容しうる塩において、
は、
(a)C1−6アルコキシ基であって、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいもの、
(b)式フェニル(CHO−
(式中、pは、1、2または3であり、そしてフェニル環は、Zで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい)
を有する基、
(c)基RS(O)OまたはRS(O)NH
(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−6アルキル基であり、またはRは、フェニルまたはヘテロアリール基であって、Zで表される1個、2個または3個の基で各々置換されていてよいものである)または
(d)式(RSi
(式中、Rは、同じであってよいしまたは異なっていてよいC1−6アルキル基である)
を有する基であり;
は、ハロ、C1−3アルキル基またはC1−3アルコキシ基であり;
mは、0、1、2または3であり;
は、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ヒドロキシ、ニトロ、シアノまたはハロであり、
nは、0、1、2または3であり;
は、
(a)基X−Y−NR
[式中、Xは、COまたはSOであり、
Yは、不存在であり、またはC1−3アルキル基で置換されていてよいNHであり;そして
およびRは、独立して、
1−6アルキル基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
3−15シクロアルキル基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
置換されていてよい(C3−15シクロアルキル)C1−3アルキレン基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
基−(CH(フェニル)
(式中、rは、0、1、2、3または4であり、sは、rが0である場合は1であり、それ以外のsは、1または2であり、そしてフェニル基は、Zで表される1個、2個または3個の基で独立して置換されていてよい);
1個の窒素と、場合により、次の、酸素、硫黄または追加の窒素の内の一つを含有する飽和5〜8員複素環式基であって、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基、ヒドロキシまたはベンジルで置換されていてよい複素環式基;
基−(CHHet
(式中、tは、0、1、2、3または4であり、そしてアルキレン鎖は、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基で置換されていてよく、そしてHetは、ヘテロアリール基であって、C1−5アルキル基、C1−5アルコキシ基またはハロより選択される1個、2個または3個の基で置換されていてよいものである)
であり;または
はHであり、そしてRは、上に定義の通りであり;または
およびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、1個の窒素と、場合により、次の、酸素、硫黄または追加の窒素の内の一つを含有する飽和または部分不飽和の5〜8員複素環式基であって、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基、ヒドロキシ、フルオロまたはベンジルで置換されていてよい複素環式基である]または
(b)オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チエニル、フリルまたはオキサゾリニルであって、1個、2個または3個の基Zで各々置換されていてよいものであり;
は、H、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基またはC1−6アルコキシC1−6アルキレン基であって、最大6個の炭素原子を含有し、1個またはそれを超えるフルオロまたはシアノで各々置換されていてよい基であり;
Zは、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ヒドロキシ、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルチオ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルスルホニル、ニトロ、アミノ、モノまたはジC1−3アルキルアミノ、C1−3アルキルスルホニル、C1−3アルコキシカルボニル、カルボキシ、シアノ、カルバモイル、モノまたはジC1−3アルキルカルバモイルおよびアセチルであり;そして
Wは、ヒドロキシ、フルオロ、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、アミノ、モノまたはジC1−3アルキルアミノ、または複素環式アミンであって、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニルまたはピペラジニルより選択される、C1−3アルキル基またはヒドロキシルで置換されていてよい複素環式アミンであり;
但し、nが1である場合、Rは、フェニル環の2位かまたは4位にあるメトキシではないという条件付きであり、そして更に、Rは、メチルスルホニルアミノ、メトキシまたはCFO−ではないという条件付きである。
【0013】
式(I)
【0014】
【化3】

【0015】
を有する具体的な群の化合物およびそれらの薬学的に許容しうる塩において、
は、
(a)C3−6アルコキシ基であって、1個またはそれを超えるフルオロで置換されたもの、または
(b)式フェニル(CHO−
(式中、pは、1、2または3であり、そしてフェニル環は、Zで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい)
を有する基、または
(c)基RS(O)
(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−6アルキル基であり、またはRは、フェニルまたはヘテロアリール基であって、Zで表される1個、2個または3個の基で各々置換されていてよいものである)
であり;
は、ハロ、C1−3アルキル基またはC1−3アルコキシ基であり;
mは、0、1、2または3であり;
はハロであり、
nは、0、1、2または3であり;
は、
(a)基X−Y−NR
[式中、XはCOであり;
Yは、不存在であり、またはC1−3アルキル基で置換されていてよいNHであり;そして
およびRは、独立して、
1−6アルキル基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
3−15シクロアルキル基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
置換されていてよい(C3−15シクロアルキル)C1−3アルキレン基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
基−(CH(フェニル)
(式中、rは、0、1、2、3または4であり、sは、rが0である場合は1であり、それ以外のsは、1または2であり、そしてフェニル基は、Zで表される1個、2個または3個の基で独立して置換されていてよい);
1個の窒素と、場合により、次の、酸素、硫黄または追加の窒素の内の一つを含有する飽和5〜8員複素環式基であって、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基、ヒドロキシまたはベンジルで置換されていてよい複素環式基;
基−(CHHet
(式中、tは、0、1、2、3または4であり、そしてアルキレン鎖は、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基で置換されていてよく、そしてHetは、ヘテロアリール基であって、C1−5アルキル基、C1−5アルコキシ基またはハロより選択される1個、2個または3個の基で置換されていてよいものである)
であり;または
はHであり、そしてRは、上に定義の通りであり;または
およびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、1個の窒素と、場合により、次の、酸素、硫黄または追加の窒素の内の一つを含有する飽和または部分不飽和の5〜8員複素環式基であって、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基、ヒドロキシ、フルオロまたはベンジルで置換されていてよい複素環式基である]
であり;
は、H、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基またはC1−6アルコキシC1−6アルキレン基であって、最大6個の炭素原子を含有し、1個またはそれを超えるフルオロまたはシアノで各々置換されていてよい基であり;
Zは、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ヒドロキシ、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルチオ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルスルホニル、ニトロ、アミノ、モノまたはジC1−3アルキルアミノ、C1−3アルキルスルホニル、C1−3アルコキシカルボニル、カルボキシ、シアノ、カルバモイル、モノまたはジC1−3アルキルカルバモイルおよびアセチルであり;そして
Wは、ヒドロキシ、フルオロ、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、アミノ、モノまたはジC1−3アルキルアミノ、または複素環式アミンであって、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニルまたはピペラジニルより選択される、C1−3アルキル基またはヒドロキシルで置換されていてよい複素環式アミンである。
【0016】
式Iを有する具体的な群の化合物において、Rは、基RS(O)O(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで各々置換されていてよいC1−6アルキル基、特に、C2−6アルキル基である)であり、そしてここにおいて、R、R、R、R、mおよびnは、前に定義の通りである。
【0017】
式Iを有する具体的な群の化合物において、Rは、基CONHNR(式中、NRはピペリジノである)であり、そしてR、R、R、R、mおよびnは、前に定義の通りである。
【0018】
置換基Zが、2個以上の基に存在する場合、または2個以上の置換基Zが同じ基に存在する場合、これら置換基は、独立して選択され、そして同じであってよいしまたは異なっていてよいということは理解されるであろう。同じことが、Wにも当てはまる。同様に、mが2または3である場合、基Rは、それらが同じであってよいしまたは異なっていてよいように独立して選択され、そして同様に、nが2または3である場合、基Rは、それらが同じであってよいしまたは異なっていてよいように独立して選択される。同様に、RおよびRおよび/またはRが、ヘテロアリール基を含有する場合、それらヘテロアリール基およびそれらの任意の置換基は、それらが同じであってよいしまたは異なっていてよいように独立して選択される。
【0019】
3−15シクロアルキルという用語は、単環式系、二環式系、三環式系およびスピロ系、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびアダマンチルを包含する。
ヘテロアリールという用語は、酸素、窒素および硫黄より選択される5個までの環ヘテロ原子を含む芳香族5員、6員または7員単環式環、または9員または10員二環式環を意味する。適する芳香族ヘテロアリール基には、例えば、フリル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、ベンゾフラニル、インドリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、インダゾリル、ベンゾフラザニル、キノリル、イソキノリル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニルまたはナフチリジニルが含まれる。好ましくは、フリル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたは1,3,5−トリアゼニル、そしてより好ましくは、ピロリル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリルまたはピリジル。
【0020】
窒素、酸素または硫黄より選択される1個またはそれを超えるヘテロ原子を含有する適する飽和または部分不飽和の5〜8員複素環式基には、例えば、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、2,3−ジヒドロ−1,3−チアゾリル、1,3−チアゾリジニル、ピロリニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロ−1,4−チアジニル、1−オキソテトラヒドロチエニル、1,1−ジオキソテトラヒドロ−1,4−チアジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニルまたはテトラヒドロピリミジニル、好ましくは、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペリジニルまたはピペラジニル、より好ましくは、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロピラン−4−イル、ピロリジン−3−イル、モルホリノ、ピペリジノ、ピペリジン−4−イルまたはピペラジン−1−イルが含まれる。
【0021】
が、基RS(O)O(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−6アルキル基である)である適する基には、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、n−プロピルスルホニルオキシ、n−ブチルスルホニルオキシ、3−メチルブタン−1−スルホニルオキシ、3,3−ジメチルブタン−1−スルホニルオキシ、フルオロメチルスルホニルオキシ、ジフルオロメチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ、モノ、ジまたはトリ(フルオロエチル)スルホニルオキシ、3,3,3−トリフルオロプロピル−1−スルホニルオキシまたは4,4,4−トリフルオロブチル−1−スルホニルオキシが含まれる。
【0022】
が、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−6アルコキシ基である適する基には、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、5,5,5−トリフルオロペンチルオキシおよび6,6,6−トリフルオロヘキシルオキシが含まれる。
【0023】
が、基RS(O)O(式中、Rは、Zで表される1個、2個または3個の基で各々置換されていてよいフェニルまたはヘテロアリール基である)である適する基には、Zで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよいフェニルスルホニルオキシ、チエニルスルホニルオキシまたはピリジルスルホニルオキシが含まれる。
【0024】
式Iを有する具体的な群の化合物は、式IA
【0025】
【化4】

【0026】
[式中、Rは、
(a)C3−6アルコキシ基であって、1個またはそれを超えるフルオロで置換されたもの、
(b)式フェニル(CHO−
(式中、pは、1、2または3であり、そしてフェニル環は、Zで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい)
を有する基、
(c)基RS(O)
(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−10アルキル基であり、またはRは、チエニルまたはピリジルであって、1個またはそれを超えるハロで各々置換されていてよいものである)
であり;
2aは、Hまたはクロロであり;
2bは、Hまたはクロロであり;
は、基CONHNR
(式中、NRはピペリジノである)
であり、またはRは、基CONR
(式中、RはHであり、そしてRは、ハロまたはトリフルオロメチルで置換されていてよいピリジルである)
であり;そして
は、C1−3アルキル基である]
によって表される。
【0027】
ここで、式Iおよび式IAを有する化合物中のR2a、R2b、R、R、RおよびRの更に別の意味を続ける。このような意味は、適宜、本明細書中の前にまたは以下に記載の定義、クレイムまたは態様について用いることができるということは理解されるであろう。
【0028】
具体的には、すぐ上に記載の式IAの化合物において、Rは、基RS(O)O(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC2−7アルキル基である)である。具体的には、すぐ上に記載の式IAの化合物において、Rは、基RS(O)O(式中、Rは、クロロで置換されていてよい2−チエニルであり、またはRは3−ピリジルである)である。具体的には、すぐ上に記載の式IAの化合物において、R2aはクロロであり且つR2bはクロロである。具体的には、すぐ上に記載の式IAの化合物において、Rは、基CONHNR(式中、NRはピペリジノである)である。具体的には、すぐ上に記載の式IAの化合物において、Rは、基CONR(式中、RはHであり且つRは、トリフルオロメチルで置換されていてよいピリジルである)である。具体的には、すぐ上に記載の式IAの化合物において、Rはメチルである。
【0029】
式Iを有するもう一つの具体的な群の化合物は、式IA
【0030】
【化5】

【0031】
[式中、Rは、
(a)C3−6アルコキシ基であって、1個またはそれを超えるフルオロで置換されたもの、
(b)式フェニル(CHO−
(式中、pは、1、2または3であり、そしてフェニル環は、Zで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい)
を有する基、
(c)基RS(O)
(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−6アルキル基である)
であり;
2aは、Hまたはクロロであり;
2bは、Hまたはクロロであり;
は、基CONHNR
(式中、NRはピペリジノである)
であり;そして
は、C1−3アルキル基である]
によって表される。
【0032】
ここで、式Iおよび式IAを有する化合物中のRの更に別の意味を続ける。このような意味は、適宜、本明細書中の前にまたは以下に記載の定義、クレイムまたは態様について用いることができるということは理解されるであろう。
【0033】
式Iまたは式IAを有する一つの群の化合物において、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されたC3−6アルコキシ基である。式Iまたは式IAを有する第二群の化合物において、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC4−6アルコキシ基である。式Iまたは式IAを有する第三群の化合物において、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されたC4−6アルコキシ基である。式Iまたは式IAを有する第四群の化合物において、Rは、式フェニル(CHO−(式中、pは、1、2または3である)を有する基である。式Iまたは式IAを有する第五群の化合物において、Rは、基RS(O)O(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−6アルキル基である)である。
【0034】
具体的には、Rは、4,4,4−トリフルオロブトキシ、n−ブチルスルホニルオキシ、n−プロピルスルホニルオキシ、n−エチルスルホニルオキシ、ベンジルオキシ、4,4,4−トリフルオロブチル−1−スルホニルオキシまたは3,3,3−トリフルオロプロピル−1−スルホニルオキシである。より具体的には、Rは、4,4,4−トリフルオロブトキシ、n−ブチルスルホニルオキシ、n−プロピルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシまたはベンジルオキシである。
【0035】
式Iを有する別の具体的な群の化合物は、式IA
【0036】
【化6】

【0037】
[式中、Rは、
(a)C3−6アルコキシ基であって、1個またはそれを超えるフルオロで置換されたもの、または
(b)基RS(O)
(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−6アルキル基であり、またはRは、フェニルまたはヘテロアリール基であって、Zで表される1個、2個または3個の基で各々置換されていてよいものである)
であり;
2aはクロロであり;
2bはクロロであり;
は、基CONHNR
(式中、NRはピペリジノである)
であり;そして
は、C1−3アルキル基である]
によって表される。
【0038】
式IAを有する具体的な群の化合物において、Rは、基RS(O)
(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−6アルキル基である)
であり;
2aはクロロであり;
2bはクロロであり;
は、基CONHNR
(式中、NRはピペリジノである)
であり;そして
は、C1−3アルキル基である。
【0039】
式IAを有する具体的な群の化合物において、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC4−6アルコキシ基であり;
2aはクロロであり;
2bはクロロであり;
は、基CONHNR
(式中、NRはピペリジノである)
であり;そして
は、C1−3アルキル基である。
【0040】
式IAを有する具体的な群の化合物において、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されたC4−6アルコキシ基であり;
2aはクロロであり;
2bはクロロであり;
は、基CONHNR
(式中、NRはピペリジノである)
であり;そして
は、C1−3アルキル基である。
【0041】
「薬学的に許容しうる塩」は、このような塩が可能である場合、薬学的に許容しうる酸および塩基双方の付加塩を包含する。式Iの化合物の適する薬学的に許容しうる塩は、例えば、充分に塩基性である式Iの化合物の酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸またはマレイン酸などの無機酸または有機酸との酸付加塩;または例えば、充分に酸性である式Iの化合物の塩、例えば、ナトリウム塩、カルシウム塩またはマグネシウム塩などのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、またはアンモニウム塩、またはメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリンまたはトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミンなどの有機塩基との塩である。
【0042】
本明細書および請求の範囲を通して、ある与えられた化学式または名称は、立体異性体および光学異性体、およびそれらのラセミ体、更には、このような異性体および鏡像異性体が存在する場合の別々の鏡像異性体の異なった比率での混合物、更には、それらの薬学的に許容しうる塩およびそれらの溶媒和化合物、例えば、水和物などを総て包含するものである。異性体は、慣用的な技法、例えば、クロマトグラフィーまたは分別結晶を用いて分離することができる。鏡像異性体は、ラセミ体の分離によって、例えば、分別結晶、分割またはHPLCによって単離することができる。ジアステレオマーは、異性体混合物の分離によって、例えば、分別結晶、HPLCまたはフラッシュクロマトグラフィーによって単離することができる。或いは、立体異性体は、キラル試薬での、誘導体化によって、またはラセミ化またはエピマー化を引き起こさない条件下におけるキラル出発物質からのキラル合成によって製造することができる。立体異性体は総て、本発明の範囲内に包含される。互変異性体は総て、可能な場合、本発明の範囲内に包含される。本発明は、更に、一つまたはそれを超える同位体、例えば、14C、11Cまたは19Fを含有する化合物、および薬理学的研究および代謝研究のための同位体標識された化合物としてのそれらの使用を包含する。
【0043】
本発明は、更に、式Iの化合物のプロドラッグ、すなわち、式Iの化合物へと in vivo で変換される化合物を包含する。
次の定義は、本明細書および請求の範囲を通して当てはまるものである。
【0044】
特に断らない限り、「アルキル」という用語は、直鎖かまたは分岐状のアルキル基を意味する。このアルキルの例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびt−ブチルが含まれる。好適なアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよび第三級ブチルである。
【0045】
特に断らない限り、「アルコキシ」という用語は、基O−アルキルを意味し、ここにおいて、アルキルは上に定義の通りである。
特に断らない限り、「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。
【0046】
本発明の具体的な化合物は、次の、
1−(4−ベンジルオキシフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド;
エタンスルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)−イミダゾール−1−イル]フェニルエステル;
プロパン−1−スルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)−イミダゾール−1−イル]フェニルエステル;
ブタン−1−スルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)−イミダゾール−1−イル]フェニルエステル;
2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−1−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド;
3,3,3−トリフルオロプロパン−1−スルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)イミダゾール−1−イル]フェニルエステル;
4,4,4−トリフルオロブタン−1−スルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)イミダゾール−1−イル]フェニルエステル;
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニルチオフェン−2−スルホネート;
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニルピリジン−3−スルホネート;
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニルピリジン−3−スルホネート;
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニル3−メチルブタン−1−スルホネート;
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニル3,3−ジメチルブタン−1−スルホネート;
4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−({[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アミノ}カルボニル)−1H−イミダゾール−1−イル]フェニル3,3,3−トリフルオロプロパン−1−スルホネート;
4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−({[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アミノ}カルボニル)−1H−イミダゾール−1−イル]フェニル3−メチルブタン−1−スルホネート;および
それらの薬学的に許容しうる塩の内の一つまたはそれを超えるものである。
【0047】
製造方法
本発明の化合物は、下に概説されるように、次の方法のいずれかによって製造することができる。しかしながら、本発明は、これら方法に制限されることはなく、それら化合物は、構造的に関連した化合物について先行技術に記載のように製造することもできる。
【0048】
が、
(a)C3−6アルコキシ基であって、1個またはそれを超えるフルオロで置換されたもの、または
(b)式フェニル(CHO−
(式中、pは、1、2または3であり、そしてフェニル環は、Zで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい)
を有する基、または
(c)基RS(O)
である式Iの化合物は、式II
【0049】
【化7】

【0050】
(式中、R、R、R、R、mおよびnは、前に定義の通りである)
を有する化合物と、基R1A−X
(式中、R1Aは、R1AOがRであるような基であり、そしてXは脱離基、例えば、ハロである)
とを、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタンの存在下、場合により、塩基、例えば、トリエチルアミンまたはピリジンの存在下において−25〜150℃の範囲内の温度で反応させることによって製造することができる。
【0051】
、R、R、R、mおよびnが、前に定義の通りであり、そしてRが、基X−Y−NR(式中、XはCOであり、そしてY、RおよびRは、前に定義の通りである)である式Iの化合物は、式III
【0052】
【化8】

【0053】
(式中、R、R、R、R、mおよびnは、前に定義の通りであり、そしてR10は、HまたはC1−6アルキルである)
を有する化合物と、式IV
YNH IV
(式中、Y、RおよびRは、前に定義の通りである)
を有する化合物またはその塩とを、R10がC1−6アルキル基である場合、不活性溶媒、例えば、トルエン中において、ルイス酸、例えば、トリメチルアルミニウムの存在下、−25℃〜150℃の範囲内の温度で反応させることによって;または或いは、R10がHである場合、式IIIの化合物と、塩素化剤、例えば、塩化オキサリルとを反応させた後、生じた酸塩化物と、式IVのアミンとを、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン中において、塩基、例えば、トリエチルアミンの存在下、−25℃〜150℃の範囲内の温度で反応させることによって製造することができる。
【0054】
、R、R、R、mおよびnが、前に定義の通りであり、そしてRが、基X−Y−NR(式中、XはSOである)である式Iの化合物は、式V
【0055】
【化9】

【0056】
(式中、R、R、R、R、mおよびnは、前に定義の通りであり、そしてAは脱離基、例えば、ハロ、例えば、クロロである)
を有する化合物と、式IV(式中、Y、RおよびRは、前に定義の通りである)の化合物またはその塩とを、不活性溶媒、例えば、THFまたはジクロロメタン中において、塩基、例えば、炭酸カリウム、トリエチルアミンまたはピリジンの存在下、−25℃〜150℃の範囲内の温度で反応させることによって製造することができる。
【0057】
、R、R、R、mおよびnが、前に定義の通りであり、そしてRが基RS(O)NHである式Iの化合物は、式VI
【0058】
【化10】

【0059】
(式中、R、R、R、R、mおよびnは、前に定義の通りである)
を有する化合物と、式RSO
(式中、Rは前に定義の通りであり、そしてLは脱離基、例えば、クロロである)
を有するスルホン化剤とを、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン中において、塩基、例えば、トリエチルアミンの存在下、−25℃〜150℃の範囲内の温度で反応させることによって製造することができる。
【0060】
ある種の中間体化合物、具体的には、上に定義のような且つ前に与えられたRの各々のおよび総ての定義を含めた式IIIの化合物は、新規であると考えられ、本発明の一部分を形成する。
【0061】
式II、式III、式Vおよび式VIの化合物は、実施例の最後に示される一般的な合成経路およびその応用によって、または当業者に知られている類似の方法によって製造することができる。反応配列中の適当な段階で、ある種の官能基が保護を必要とし、その後、脱保護を必要とするであろうということは、当業者に理解されるであろう。“Protective Groups in Organic Synthesis”, 3rd Edition (1999) by Greene and Wuts を参照されたい。
【0062】
医薬製剤
本発明の化合物は、通常は、経口、非経口、静脈内、筋肉内、皮下または他の注射可能な方法で、口腔内、直腸内、膣内、経皮および/または鼻腔経路および/または吸入によって、活性成分または薬学的に許容しうる付加塩を薬学的に許容しうる剤形中に含む医薬製剤の形で投与されるであろう。処置される障害および患者、および投与経路に依存して、それら組成物は、いろいろな用量で投与することができる。
【0063】
ヒトの治療的処置における本発明の化合物の適する1日用量は、約0.001〜10mg/kg体重、好ましくは、0.01〜1mg/kg体重である。
経口製剤が好適であり、具体的には、当業者に知られている方法によって製剤化されて、0.5mg〜500mgの範囲内、例えば、1mg、3mg、5mg、10mg、25mg、50mg、100mgおよび250mgの用量の活性化合物を与えることができる錠剤またはカプセル剤が好適である。
【0064】
本発明のもう一つの側面により、更に、本発明のいずれかの化合物またはそれらの薬学的に許容しうる誘導体を、薬学的に許容しうるアジュバント、希釈剤および/または担体との混合物で包含する医薬製剤を提供する。
【0065】
薬理学的性質
式(I)の化合物は、肥満症または過体重状態の処置(例えば、体重減少の促進および体重減少の維持);体重増加(例えば、投薬誘発性または喫煙中止後の)の防止;食欲および/または満腹、摂食障害(例えば、過食、拒食症、過食症および強迫性)、嗜癖(薬物、タバコ、アルコール、いずれかの食欲増進性多量栄養素または非必須食品について)の調節;精神病性障害および/または気分障害、統合失調症および統合失調感情障害、双極性障害、不安、不安抑うつ障害、うつ病、躁病、強迫性障害、衝動調節障害(例えば、ジルドラツレット症候群)、ADD/ADHDのような注意障害、ストレスなどの精神障害、および痴呆および認知および/または記憶機能障害(例えば、健忘症、アルツハイマー病、ピック痴呆、加齢性痴呆、血管性痴呆、軽度認知障害、加齢性認知低下および軽度加齢性痴呆)などの神経障害、神経障害および/または神経変性障害(例えば、多発性硬化症、レイノー症候群、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病およびアルツハイマー病)、脱髄関連障害、神経炎症性障害(例えば、ギラン・バレー症候群)の処置に有用である。
【0066】
それら化合物は、更に、依存および嗜癖性の障害および行動(例えば、アルコールおよび/または薬物乱用、病的ギャンブル、窃盗癖)、薬物離脱障害(例えば、知覚障害を伴うまたは伴わないアルコール離脱;アルコール離脱せん妄;アンフェタミン離脱;コカイン離脱;ニコチン離脱;オピオイド離脱;知覚障害を伴うまたは伴わない鎮静薬、睡眠薬または抗不安薬の離脱;鎮静薬、睡眠薬または抗不安薬の離脱せん妄;および他の物質による離脱症状)、離脱中の発症を伴うアルコールおよび/または薬物誘発性気分、不安および/または睡眠障害、およびアルコールおよび/または薬物再発の防止または処置に潜在的に有用である。
【0067】
それら化合物は、更に、ジストニー、ジスキネジー、静座不能、振せんおよび痙縮などの神経機能障害の防止または処置;脊髄損傷、ニューロパシー、片頭痛、覚醒障害、睡眠障害(例えば、睡眠構築障害、睡眠時無呼吸、閉塞性睡眠時無呼吸、睡眠時無呼吸症候群)、疼痛性障害、頭蓋外傷の処置に潜在的に有用である。
【0068】
それら化合物は、更に、免疫障害、心臓血管障害(例えば、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、狭心症、異常心臓律動および不整脈、うっ血性心不全、冠状動脈疾患、心疾患、高血圧症の処置;左心室肥大、心筋梗塞、一過性虚血発作、末梢血管疾患、血管系の全身性炎症、敗血症性ショック、卒中、脳卒中、脳梗塞、脳虚血、脳血栓、脳塞栓症、脳出血、代謝性障害(例えば、除脂肪体重の百分率としての安静時エネルギー消費の減少または低代謝活性を示す状態、真性糖尿病、異常脂血症、脂肪肝、痛風、高コレステロール血症、高脂血症、高トリグリセリド血症、高尿酸血症、糖耐性障害、空腹時血糖障害、インスリン抵抗性、インスリン抵抗性症候群、代謝症候群、症候群X、肥満−低換気症候群(ピックウィッキアン症候群)、I型糖尿病、II型糖尿病、低HDL−および/または高LDL−コレステロールレベル、低アジポネクチンレベル)、生殖および内分泌の障害(例えば、男性の性機能低下の処置、不妊症の処置または避妊薬として、月経異常/エメニオパシー(emmeniopathy)、多嚢胞性卵巣疾患、女性および男性の性的および生殖機能障害(勃起機能障害)、GH欠乏対象、女性の多毛症、正常範囲内変異低身長)、および呼吸器系(例えば、喘息および慢性閉塞性肺疾患)および胃腸管系(例えば、胃腸運動性または腸内推進(intestinal propulsion)の機能障害、下痢、嘔吐、悪心、胆嚢疾患、胆石症、肥満関連胃食道逆流、潰瘍)に関連した疾患の防止および処置に潜在的に有用である。
【0069】
それら化合物は、更に、皮膚科的障害、癌(例えば、結腸、直腸、前立腺、乳房、卵巣、子宮内膜、子宮頸部、胆嚢、胆管)、頭蓋咽頭腫、プラダー・ウィリ症候群、ターナー症候群、フレーリッヒ症候群、緑内障、感染症、尿路障害および炎症性障害(例えば、変形性動脈炎、炎症、ウイルス性脳炎の炎症性後遺症、変形性関節症)および整形外科的障害の処置における薬剤として潜在的に有用である。それら化合物は、更に、(食道)アカラシアの処置における薬剤として潜在的に有用である。
【0070】
別の側面において、本発明は、薬剤として用いるための、前に定義の式Iの化合物の使用を提供する。
もう一つの側面において、本発明は、肥満症または過体重状態の処置または予防(例えば、体重減少の促進および体重減少の維持);体重増加(例えば、投薬誘発性または喫煙中止後の)の防止;食欲および/または満腹、摂食障害(例えば、過食、拒食症、過食症および強迫性)、嗜癖(薬物、タバコ、アルコール、いずれかの食欲増進性多量栄養素または非必須食品について)の調節;精神病性障害および/または気分障害、統合失調症および統合失調感情障害、双極性障害、不安、不安抑うつ障害、うつ病、躁病、強迫性障害、衝動調節障害(例えば、ジルドラツレット症候群)、ADD/ADHDのような注意障害、ストレスなどの精神障害、および痴呆および認知および/または記憶機能障害(例えば、健忘症、アルツハイマー病、ピック痴呆、加齢性痴呆、血管性痴呆、軽度認知障害、加齢性認知低下および軽度加齢性痴呆)などの神経障害、神経障害および/または神経変性障害(例えば、多発性硬化症、レイノー症候群、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病およびアルツハイマー病)、脱髄関連障害、神経炎症性障害(例えば、ギラン・バレー症候群)の処置のための薬剤の製造における式Iの化合物の使用を提供する。
【0071】
もう一つの側面において、本発明は、依存および嗜癖性の障害および行動(例えば、アルコールおよび/または薬物乱用、病的ギャンブル、窃盗癖)、薬物離脱障害(例えば、知覚障害を伴うまたは伴わないアルコール離脱;アルコール離脱せん妄;アンフェタミン離脱;コカイン離脱;ニコチン離脱;オピオイド離脱;知覚障害を伴うまたは伴わない鎮静薬、睡眠薬または抗不安薬の離脱;鎮静薬、睡眠薬または抗不安薬の離脱せん妄;および他の物質による離脱症状)、離脱中の発症を伴うアルコールおよび/または薬物誘発性気分、不安および/または睡眠障害、およびアルコールおよび/または薬物再発の処置または予防のための薬剤の製造における式Iの化合物の使用を提供する。
【0072】
もう一つの側面において、本発明は、ジストニー、ジスキネジー、静座不能、振せんおよび痙縮などの神経機能障害の処置または予防;脊髄損傷、ニューロパシー、片頭痛、覚醒障害、睡眠障害(例えば、睡眠構築障害、睡眠時無呼吸、閉塞性睡眠時無呼吸、睡眠時無呼吸症候群)、疼痛性障害、頭蓋外傷の処置のための薬剤の製造における式Iの化合物の使用を提供する。
【0073】
もう一つの側面において、本発明は、免疫障害、心臓血管障害(例えば、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、狭心症、異常心臓律動および不整脈、うっ血性心不全、冠状動脈疾患、心疾患、高血圧症の処置または予防;左心室肥大、心筋梗塞、一過性虚血発作、末梢血管疾患、血管系の全身性炎症、敗血症性ショック、卒中、脳卒中、脳梗塞、脳虚血、脳血栓、脳塞栓症、脳出血、代謝性障害(例えば、除脂肪体重の百分率としての安静時エネルギー消費の減少または低代謝活性を示す状態、真性糖尿病、異常脂血症、脂肪肝、痛風、高コレステロール血症、高脂血症、高トリグリセリド血症、高尿酸血症、糖耐性障害、空腹時血糖障害、インスリン抵抗性、インスリン抵抗性症候群、代謝症候群、症候群X、肥満−低換気症候群(ピックウィッキアン症候群)、I型糖尿病、II型糖尿病、低HDL−および/または高LDL−コレステロールレベル、低アジポネクチンレベル)、生殖および内分泌の障害(例えば、男性の性機能低下の処置、不妊症の処置または避妊薬として、月経異常/エメニオパシー、多嚢胞性卵巣疾患、女性および男性の性的および生殖機能障害(勃起機能障害)、GH欠乏対象、女性の多毛症、正常範囲内変異低身長)、および呼吸器系(例えば、喘息および慢性閉塞性肺疾患)および胃腸管系(例えば、胃腸運動性または腸内推進の機能障害、下痢、嘔吐、悪心、胆嚢疾患、胆石症、肥満関連胃食道逆流、潰瘍)に関連した疾患の防止および処置のための薬剤の製造における式Iの化合物の使用を提供する。
【0074】
もう一つの側面において、本発明は、皮膚科的障害、癌(例えば、結腸、直腸、前立腺、乳房、卵巣、子宮内膜、子宮頸部、胆嚢、胆管)、頭蓋咽頭腫、プラダー・ウィリ症候群、ターナー症候群、フレーリッヒ症候群、緑内障、感染症、尿路障害および炎症性障害(例えば、変形性動脈炎、炎症、ウイルス性脳炎の炎症性後遺症、変形性関節症)および整形外科的障害の処置または予防のための薬剤の製造における式Iの化合物の使用を提供する。
【0075】
更にもう一つの側面において、本発明は、肥満症または過体重状態の予防または処置(例えば、体重減少の促進および体重減少の維持);体重増加(例えば、投薬誘発性または喫煙中止後の)の防止;食欲および/または満腹、摂食障害(例えば、過食、拒食症、過食症および強迫性)、嗜癖(薬物、タバコ、アルコール、いずれかの食欲増進性多量栄養素または非必須食品について)の調節;精神病性障害および/または気分障害、統合失調症および統合失調感情障害、双極性障害、不安、不安抑うつ障害、うつ病、躁病、強迫性障害、衝動調節障害(例えば、ジルドラツレット症候群)、ADD/ADHDのような注意障害、ストレスなどの精神障害、および痴呆および認知および/または記憶機能障害(例えば、健忘症、アルツハイマー病、ピック痴呆、加齢性痴呆、血管性痴呆、軽度認知障害、加齢性認知低下および軽度加齢性痴呆)などの神経障害、神経障害および/または神経変性障害(例えば、多発性硬化症、レイノー症候群、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病およびアルツハイマー病)、脱髄関連障害、神経炎症性障害(例えば、ギラン・バレー症候群)の処置の方法であって、それを必要としている患者に、薬理学的有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法を提供する。
【0076】
更にもう一つの側面において、本発明は、依存および嗜癖性の障害および行動(例えば、アルコールおよび/または薬物乱用、病的ギャンブル、窃盗癖)、薬物離脱障害(例えば、知覚障害を伴うまたは伴わないアルコール離脱;アルコール離脱せん妄;アンフェタミン離脱;コカイン離脱;ニコチン離脱;オピオイド離脱;知覚障害を伴うまたは伴わない鎮静薬、睡眠薬または抗不安薬の離脱;鎮静薬、睡眠薬または抗不安薬の離脱せん妄;および他の物質による離脱症状)、離脱中の発症を伴うアルコールおよび/または薬物誘発性気分、不安および/または睡眠障害、およびアルコールおよび/または薬物再発の予防または処置の方法であって、それを必要としている患者に、薬理学的有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法を提供する。
【0077】
更にもう一つの側面において、本発明は、ジストニー、ジスキネジー、静座不能、振せんおよび痙縮などの神経機能障害の予防または処置;脊髄損傷、ニューロパシー、片頭痛、覚醒障害、睡眠障害(例えば、睡眠構築障害、睡眠時無呼吸、閉塞性睡眠時無呼吸、睡眠時無呼吸症候群)、疼痛性障害、頭蓋外傷の処置の方法であって、それを必要としている患者に、薬理学的有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法を提供する。
【0078】
更にもう一つの側面において、本発明は、免疫障害、心臓血管障害(例えば、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、狭心症、異常心臓律動および不整脈、うっ血性心不全、冠状動脈疾患、心疾患、高血圧症の予防または処置;左心室肥大、心筋梗塞、一過性虚血発作、末梢血管疾患、血管系の全身性炎症、敗血症性ショック、卒中、脳卒中、脳梗塞、脳虚血、脳血栓、脳塞栓症、脳出血、代謝性障害(例えば、除脂肪体重の百分率としての安静時エネルギー消費の減少または低代謝活性を示す状態、真性糖尿病、異常脂血症、脂肪肝、痛風、高コレステロール血症、高脂血症、高トリグリセリド血症、高尿酸血症、糖耐性障害、空腹時血糖障害、インスリン抵抗性、インスリン抵抗性症候群、代謝症候群、症候群X、肥満−低換気症候群(ピックウィッキアン症候群)、I型糖尿病、II型糖尿病、低HDL−および/または高LDL−コレステロールレベル、低アジポネクチンレベル)、生殖および内分泌の障害(例えば、男性の性機能低下の処置、不妊症の処置または避妊薬として、月経異常/エメニオパシー、多嚢胞性卵巣疾患、女性および男性の性的および生殖機能障害(勃起機能障害)、GH欠乏対象、女性の多毛症、正常範囲内変異低身長)、および呼吸器系(例えば、喘息および慢性閉塞性肺疾患)および胃腸管系(例えば、胃腸運動性または腸内推進の機能障害、下痢、嘔吐、悪心、胆嚢疾患、胆石症、肥満関連胃食道逆流、潰瘍)に関連した疾患の防止および処置の方法であって、それを必要としている患者に、薬理学的有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法を提供する。
【0079】
更にもう一つの側面において、本発明は、皮膚科的障害、癌(例えば、結腸、直腸、前立腺、乳房、卵巣、子宮内膜、子宮頸部、胆嚢、胆管)、頭蓋咽頭腫、プラダー・ウィリ症候群、ターナー症候群、フレーリッヒ症候群、緑内障、感染症、尿路障害および炎症性障害(例えば、変形性動脈炎、炎症、ウイルス性脳炎の炎症性後遺症、変形性関節症)および整形外科的障害の予防または処置の方法であって、それを必要としている患者に、薬理学的有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法を提供する。
【0080】
本発明の化合物は、肥満症または過体重状態の処置(例えば、体重減少の促進および体重減少の維持);体重増加(例えば、リバウンド、投薬誘発性または喫煙中止後の)の防止または逆転;食欲および/または満腹、摂食障害(例えば、過食、拒食症、過食症および強迫性)、嗜癖(薬物、タバコ、アルコール、いずれかの食欲増進性多量栄養素または非必須食品について)の調節に特に適している。
【0081】
式(I)の化合物は、肥満症;精神病性障害、統合失調症、双極性障害、不安、不安抑うつ障害、うつ病、認知障害、記憶障害、強迫性障害、拒食症、過食症、ADHDのような注意障害、癲癇および関連状態などの精神障害;および痴呆、神経障害(例えば、多発性硬化症)、レイノー症候群、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病およびアルツハイマー病などの神経障害の処置に有用である。それら化合物は、更に、免疫、心臓血管、生殖および内分泌の障害、敗血症性ショック、および呼吸器系および胃腸管系に関連した疾患(例えば、下痢)の処置に潜在的に有用である。それら化合物は、更に、長期の乱用、嗜癖および/または再発適応症、例えば、処置用薬物(ニコチン、エタノール、コカイン、アヘン薬等)依存および/または処置用薬物(ニコチン、エタノール、コカイン、アヘン薬等)離脱症状の処置における薬剤として潜在的に有用である。それら化合物は、更に、喫煙中止に通常伴う体重の増加をなくすことができる。
【0082】
別の側面において、本発明は、薬剤として用いるための、前に定義の式Iの化合物を提供する。
もう一つの側面において、本発明は、肥満症;精神病性障害、統合失調症、双極性障害、不安、不安抑うつ障害、うつ病、認知障害、記憶障害、強迫性障害、拒食症、過食症、ADHDのような注意障害、癲癇および関連状態などの精神障害;痴呆、神経障害(例えば、多発性硬化症)、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病およびアルツハイマー病などの神経障害;免疫、心臓血管、生殖および内分泌の障害;敗血症性ショック;呼吸器系および胃腸管系に関連した疾患(例えば、下痢);および長期の乱用、嗜癖および/または再発適応症、例えば、処置用薬物(ニコチン、エタノール、コカイン、アヘン薬等)依存および/または処置用薬物(ニコチン、エタノール、コカイン、アヘン薬等)離脱症状の処置または予防のための薬剤の製造における式Iの化合物の使用を提供する。
【0083】
更にもう一つの側面において、本発明は、肥満症;統合失調症および双極性障害のような精神病性障害、不安、不安抑うつ障害、うつ病、認知障害、記憶障害、強迫性障害、拒食症、過食症、ADHDのような注意障害、癲癇および関連状態などの精神障害;痴呆、神経障害(例えば、多発性硬化症)、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病およびアルツハイマー病などの神経障害;免疫、心臓血管、生殖および内分泌の障害;敗血症性ショック;呼吸器系および胃腸管系に関連した疾患(例えば、下痢);および長期の乱用、嗜癖および/または再発適応症、例えば、処置用薬物(ニコチン、エタノール、コカイン、アヘン薬等)依存および/または処置用薬物(ニコチン、エタノール、コカイン、アヘン薬等)離脱症状を処置する方法であって、その処置を必要としている患者に、薬理学的有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法を提供する。
【0084】
本発明の化合物は、肥満症の処置に、例えば、食欲および体重の減少、体重減少の維持、およびリバウンドの防止により、特に適している。
本発明の化合物は、更に、投薬誘発性体重増加、例えば、一つまたは複数の抗精神病(神経抑制)処置によって引き起こされる体重増加を防止するまたは逆行させるのに用いることができる。本発明の化合物は、更に、喫煙中止に関連した体重増加を防止するまたは逆行させるのに用いることができる。
【0085】
本発明の化合物は、若年または青年期患者集団における上の適応症を処置する場合に用いるのに適している。
組合せ療法
本発明の化合物は、エネルギー消費、解糖、糖新生、グリコーゲン分解、脂肪分解、脂質生成、脂肪吸収、脂肪蓄積、脂肪排泄、空腹および/または満腹および/または嗜癖の機構、食欲/動機付け、摂食またはG−I運動性に影響を与える他の抗肥満薬のような、肥満症の処置に有用である別の治療薬と組み合わせることができる。
【0086】
本発明の化合物は、更に、高血圧症、高脂血症、異常脂血症、糖尿病、睡眠時無呼吸、喘息、心臓障害、アテローム性動脈硬化症、大および微小血管疾患、肝臓脂肪症、癌、関節障害および胆嚢障害のような、肥満症に関連した障害の処置に有用である別の治療薬と組み合わせることができる。例えば、本発明のある化合物は、血圧を低下させるまたはLDL:HDLの比率を減少させる別の治療薬、またはLDL−コレステロールの循環レベルの減少を引き起こす薬剤と組み合わせて用いることができる。真性糖尿病の患者の場合、本発明の化合物は、微小血管症に関連した合併症を処置するのに用いられる治療薬と組み合わせることもできる。
【0087】
本発明の化合物は、肥満症およびその関連合併症である代謝症候群および2型糖尿病の処置用の他の療法と一緒に用いることができるが、これらには、ビグアニド薬、インスリン(合成インスリン類似体)および経口抗高血糖症薬(これらは、食事性グルコース調節薬およびα−グルコシダーゼ阻害剤に分けられる)が含まれる。
【0088】
本発明の別の側面において、式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩は、PPARモジュレーター薬(PPAR modulating agent)と一緒に投与することができる。PPARモジュレーター薬には、PPARαおよび/またはγアゴニストまたはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物、またはプロドラッグが含まれるが、これに制限されるわけではない。適するPPARαおよび/またはγアゴニスト、その薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物、またはプロドラッグは、当該技術分野において周知である。
【0089】
更に、本発明の組合せは、スルホニル尿素と一緒にして用いることができる。本発明は、更に、コレステロール低下薬との組合せでの本発明の化合物を包含する。本出願で論じられるコレステロール低下薬には、HMG−CoAレダクターゼ(3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル補酵素Aレダクターゼ)の阻害剤が含まれるが、これに制限されるわけではない。好適には、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、スタチンである。
【0090】
本出願において、「コレステロール低下薬」という用語は、更に、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤の、活性であれ不活性であれ、エステル、プロドラッグおよび代謝産物のような化学修飾を包含する。
【0091】
本発明は、更に、回腸胆汁酸輸送系の阻害剤(IBAT阻害剤)との組合せでの本発明の化合物を包含する。本発明は、更に、胆汁酸結合性樹脂との組合せでの本発明の化合物を包含する。
【0092】
本発明は、更に、胆汁酸金属イオン封鎖剤、例えば、コレスチポールまたはコレスチラミンまたはコレスタゲル(cholestagel)との組合せでの本発明の化合物を包含する。
本発明の更にもう一つの側面により、組合せ処置であって、このような治療的処置を必要としているヒトなどの温血動物への、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒であってよい有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩の投与を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒であってよい、次の、
CETP(コレステリルエステル輸送タンパク質)阻害剤;
コレステロール吸収アンタゴニスト;
MTP(ミクロソーム輸送タンパク質)阻害剤;
ニコチン酸誘導体であって、徐放性製品および組み合わせ製品を含めたもの;
フィトステロール化合物;
プロブコール;
抗凝固薬;
ω−3脂肪酸;
別の抗肥満化合物、例えば、シブトラミン(sibutramine)、フェンテルミン、オルリスタト(orlistat)、ブプロピオン、エフェドリン、チロキシン;
抗高血圧化合物、例えば、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アンギオテンシンII受容体アンタゴニスト、アドレナリン作動性遮断薬、αアドレナリン作動性遮断薬、βアドレナリン作動性遮断薬、混合α/βアドレナリン作動性遮断薬、アドレナリン作動性刺激薬、カルシウムチャンネル遮断薬、AT−1遮断薬、塩排泄薬、利尿薬または血管拡張薬;
メラニンコンセントレイティングホルモン(MCH)モジュレーター;
NPY受容体モジュレーター;
オレキシン受容体モジュレーター;
ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ(PDK)モジュレーター;または
核内受容体のモジュレーター、例えば、LXR、FXR、RXR、GR、ERRα、β、PPARα、β、γおよびRORα;
モノアミン伝達モジュレーター薬、例えば、選択的セロトニン再取込み阻害剤(SSRI)、ノルアドレナリン再取込み阻害剤(NARI)、ノルアドレナリン−セロトニン再取込み阻害剤(SNRI)、モノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOI)、三環系抗うつ薬(TCA)、ノルアドレナリン作動性および特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA);
抗精神病薬、例えば、オランザピン(olanzapine)およびクロザピン;
セロトニン受容体モジュレーター;
レプチン/レプチン受容体モジュレーター;
グレリン(ghrelin)/グレリン受容体モジュレーター;
DPP−IV阻害剤
より選択される一つまたはそれを超える薬剤;
またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物、またはプロドラッグの同時の、逐次的なまたは別々の投与と一緒に含む組合せ処置を提供する。
【0093】
本発明の更にもう一つの側面により、組合せ処置であって、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒であってよい有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩の投与を、超低カロリー食(VLCD)または低カロリー食(LCD)の同時の、逐次的なまたは別々の投与と一緒に含む組合せ処置を提供する。
【0094】
したがって、本発明のもう一つの特徴において、肥満症およびその関連合併症の処置を必要としているヒトなどの温血動物の肥満症およびその関連合併症の処置方法であって、この動物に、有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、この組合せの項に記載の他のクラスの化合物の内の一つによる有効量の化合物またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物、またはプロドラッグとの同時の、逐次的なまたは別々の投与で投与することを含む方法を提供する。
【0095】
したがって、本発明のもう一つの特徴において、高脂血症状態の処置を必要としているヒトなどの温血動物の高脂血症状態を処置する方法であって、この動物に、有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、この組合せの項に記載の他のクラスの化合物の内の一つによる有効量の化合物またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物、またはプロドラッグとの同時の、逐次的なまたは別々の投与で投与することを含む方法を提供する。
【0096】
本発明のもう一つの側面により、医薬組成物であって、式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩と、この組合せの項に記載の他のクラスの化合物の内の一つによる化合物またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物、またはプロドラッグとを、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
【0097】
本発明のもう一つの側面により、キットであって、式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩と、この組合せの項に記載の他のクラスの化合物の内の一つによる化合物またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物、またはプロドラッグとを含むキットを提供する。
【0098】
本発明のもう一つの側面により、キットであって、
(a)第一単位剤形の式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩;
(b)第二単位剤形の、この組合せの項に記載の他のクラスの化合物の内の一つによる化合物またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物、またはプロドラッグ;および
(c)これら第一および第二剤形を含有するための容器手段
を含むキットを提供する。
【0099】
本発明のもう一つの側面により、キットであって、
(a)第一単位剤形の、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒の式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩;
(b)第二単位剤形の、この組合せの項に記載の他のクラスの化合物の内の一つによる化合物またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物、またはプロドラッグ;および
(c)これら第一および第二剤形を含有するための容器手段
を含むキットを提供する。
【0100】
本発明の別の特徴により、ヒトなどの温血動物の肥満症およびその関連合併症の処置に用いるための薬剤の製造における、式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩と、この組合せの項に記載の他の化合物の内の一つまたはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物、またはプロドラッグの使用を提供する。
【0101】
本発明の別の特徴により、ヒトなどの温血動物の高脂血症状態の処置に用いるための薬剤の製造における、式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩と、この組合せの項に記載の他の化合物の内の一つまたはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物、またはプロドラッグの使用を提供する。
【0102】
本発明のもう一つの側面により、組合せ処置であって、このような治療的処置を必要としているヒトなどの温血動物への、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒であってよい有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩の投与を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒であってよい、この組合せの項に記載の他の化合物の内の一つまたはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物、またはプロドラッグの有効量の同時の、逐次的なまたは別々の投与と一緒に含む組合せ処置を提供する。
【0103】
更に、本発明の化合物は、肥満症に関連した障害または状態(II型糖尿病、代謝症候群、異常脂血症、糖耐性障害、高血圧症、冠状動脈性心疾患、非アルコール性脂肪性肝炎(non-alcoholic steatorheic hepatitis)、変形性関節症および何等かの癌など)、および精神医学的および神経学的状態の処置に有用である治療薬と組み合わせることもできる。
【0104】
肥満症および過体重状態について医学的に許容しうる定義があるということは理解されるであろう。患者は、例えば、キログラムでの体重をメートルでの身長の2乗で除することによって計算されるボディマス指数(BMI)を測定し且つその結果を定義と比較することによって決定することができる。
【0105】
薬理学的活性
本発明の化合物は、CB1遺伝子の受容体産物に対して活性である。中枢カンナビノイド受容体への本発明の化合物の親和性は、Devane et al , Molecular Pharmacology, 1988, 34,605 に記載の方法またはWO01/70700号またはEP656354号に記載の方法で示すことができる。或いは、その検定は、次のように行うことができる。
【0106】
CB1遺伝子で安定してトランスフェクションされた細胞から調製された10μgのメンブランを、200μlの100mM NaCl、5mM MgCl、1mM EDTA、50mM HEPES(pH7.4)、1mM DTT、0.1%BSAおよび100μM GDP中に懸濁させた。これに、EC80濃度のアゴニスト(CP55940)、必要な濃度の試験化合物および0.1μCi[35S]−GTPγSを加えた。その反応を、30℃で45分間進行させた。次に、試料を、細胞採取器を用いてGF/Bフィルター上に移し、洗浄緩衝液(50mM Tris(pH7.4)、5mM MgCl、50mM NaCl)で洗浄した。次に、フィルターをシンチラント(scintilant)で覆い、そしてフィルターによって保持された[35S]−GTPγSの量について計数した。
【0107】
活性は、総てのリガンドの不存在下において(最小活性)またはEC80濃度のCP55940の存在下において(最大活性)測定する。これら活性を、それぞれ、0%および100%活性と設定する。新規なリガンドのいろいろな濃度における活性を、最大活性の百分率として計算し、プロットする。そのデータを、方程式y=A+((B−A)/1+((C/x)UD))と、用いられた条件下においてGTPγS結合の半最大阻害を生じるのに必要な濃度として決定されるIC50値を用いて適合させる。
【0108】
本発明の化合物は、CB1受容体において活性である(IC50<1マイクロモル)。最も好適な化合物は、IC50<200ナノモルを有する。例えば、実施例1のIC50は、18nMであり、そして実施例2は28nMである。
【0109】
本発明の化合物は、選択的CB1アンタゴニストまたは逆アゴニストであると考えられる。力価、選択性プロフィールおよび副作用傾向は、考えられたCB1アンタゴニスト/逆アゴニストの性質を有するこれまでに知られている化合物の臨床的有用性を制限することがありうる。これに関して、胃腸管および/または心臓血管の機能モデルにおける本発明の化合物の前臨床的評価は、それらが、代表的な基準CB1アンタゴニスト/逆アゴニスト薬と比較して有意の利点を与えるということを示している。
【0110】
本発明の化合物は、代表的な基準CB1アンタゴニスト/逆アゴニスト薬と比較して、力価、選択性プロフィール、バイオアベイラビリティー、血漿中半減期、血液脳透過性、血漿タンパク質結合性(例えば、薬物の遊離部分を増加させること)または溶解性に関して追加の利点を与えることができる。
【0111】
肥満症および関連状態の処置における本発明の化合物の有用性は、カフェテリア食で誘発された肥満マウスにおける体重の減少によって示される。雌C57Bl/6Jマウスに、高カロリー「カフェテリア」食(ソフトチョコレート/ココアタイプペストリー、チョコレート、脂肪質チーズおよびヌガー)および標準実験動物用飼料を、8〜10週間自由に摂取させた。次に、試験する化合物を、1日1回最低5日間全身投与し(iv、ip、scまたはpo)、そしてそれらマウスの体重を1日基準で監視した。同時の脂肪過多についての評価は、ベースラインおよび研究終了時のDEXA画像によって行った。血液試料採取も行って、肥満症関連血漿マーカーの変化を検定した。
【0112】
実施例
略語
DMF ジメチルホルムアミド
DEA ジエチルアミン
EtOAc 酢酸エチル
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
t 三重線
s 一重線
d 二重線
q 四重線
qvint 五重線
m 多重線
br 幅広
bs 幅広一重線
dm 二重の多重線
bt 幅広三重線
dd 二重の二重線
一般的な実験手順
質量スペクトルは、空気圧補助エレクトロスプレーインターフェースを双方とも装備した Micromass ZQ単一四重極かまたは Micromass LCZ単一四重極質量分析計で記録した(LC−MS)。H NMR測定は、Varian Mercury 300かまたは Varian Inova 500において、それぞれ、300MHzおよび500MHzのH周波数で操作して行った。化学シフトは、CDClを内部標準としてppmで与えられている。CDClは、特に断らない限り、NMRのための溶媒として用いられる。精製は、半分取HPLCにおいて、質量作動フラクションコレクター、19x100mmのC8カラムを装備した Shimadzu QP8000単一四重極質量分析計で行った。用いられた移動相は、他に何も規定されていない場合、アセトニトリルおよび緩衝液(95:5の0.1M NHAc:アセトニトリル)であった。
【0113】
異性体の単離には、Kromasil CN E9344(250x20mm内径)カラムを用いた。95:5:0.1のヘプタン:酢酸エチル:DEAを、移動相として用いた(1ml/分)。フラクション収集は、UV検出器(330nm)を用いて誘導した。
【0114】
発明の実施例
実施例1
工程1.
N−(4−ベンジルオキシフェニル)−2,4−ジクロロベンズアミジン
4−ベンジルオキシアニリン塩酸塩(5.0g,21.2mmol)を、窒素雰囲気下、25mlの乾燥THF中の臭化エチルマグネシウム(44.5ml,THF中1M,44.5mmol)の溶液に滴下した。20分間撹拌後、25mlのTHF中の2,4−ジクロロベンゾニトリル(3.65g,21.2mmol)の溶液を加えた。反応混合物を室温で20時間撹拌した。水(50ml)を注意深く加えた。EtOAc(2x100ml)での抽出、乾燥(NaSO)、濾過および蒸発乾固は、7.7g(98%)の標題化合物を与えた。
【0115】
工程2.
1−(4−ベンジルオキシフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸エチルエステル
50mlのTHF中に溶解した、実施例1の工程1より得られたN−(4−ベンジルオキシフェニル)−2,4−ジクロロベンズアミジン(6.88g,18.5mmol)に、炭酸カリウム(2.56g,18.5mmol)を加え、その懸濁液を10分間撹拌した。エチル−3−ブロモ−2−オキソブタノエート(4.65g,22.2mmol)を、1時間にわたって滴下し、混合物を室温で66時間撹拌した。その溶液を濾過し、蒸発乾固させた。残留物を酢酸中に溶解させ、1時間還流した。混合物を室温に冷却し、100mlの水を加え、そして生成物をEtOAc(2x200ml)で抽出した。合わせた有機相を、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ,70:30,60:40のヘキサン:EtOAc)は、5.75g(65%)の標題化合物を淡黄色固体として与えた。
【0116】
1H NMR (CDCl3): δ 7.5-7.2 (8H, m), 7.1-6.9 (4H, m), 5.1 (2H, s), 4.5 (2H, q), 2.5 (3H, s), 1.5 (3H, t),
MS m/z 504 (M+Na), 985 (2 M+Na)
工程3.
1−(4−ベンジルオキシフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸
60mlのメタノール中の、実施例1の工程2より得られた1−(4−ベンジルオキシフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸エチルエステル(3.62g,7.5mmol)の懸濁液に、水(20ml)中の水酸化カリウム(4.05g,72mmol)を加え、反応混合物を2時間還流した。混合物を室温に冷却し、1M HClで約2のpHへと酸性にし、酢酸エチル(2x200ml)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮して、3.38g(99%)の標題化合物を得た。
【0117】
工程4.
1−(4−ベンジルオキシフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド
60mlのCHCl中の、実施例1の工程3より得られた1−(4−ベンジルオキシフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸(3.38g,7.5mmol)の溶液に、3滴のDMFを加えた後、塩化オキサリル(1.3ml,14.9mmol)を加えた。混合物を2時間還流し、室温に冷却し、蒸発乾固させた。その残留物を、50mlのCHCl中に溶解させ、0℃に冷却した。トリエチルアミン(2.1ml,14.9mmol)を加えた後、1−アミノピペリジン(0.9ml,8.2mmol)を加え、その混合物を室温で2時間撹拌した。水(300ml)を加え、混合物をCHCl(3x100ml)で抽出し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ,1:2のヘキサン:EtOAc,EtOAc)は、2.94g(74%)の標題化合物を白色固体として与えた。
【0118】
1H NMR (CDCl3): δ 7.5-7.2 (8H, m), 7.1-6.9 (4H, m), 5.1 (2H, s), 3.0-2.7 (4H, m), 2.5 (3H, s), 1.9-1.7 (4H, m), 1.6-1.4 (2H, m).
MS m/z 558 (M+Na). HPLC: 96.5%.
実施例2
工程1.
2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド
実施例1の工程4より得られた1−(4−ベンジルオキシフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド(2.78g,5.2mmol)を、80mlのCHCl中に溶解させ、0℃に冷却した。三臭化ホウ素溶液(CHCl中1M,10.4ml,10.4mmol)を滴下し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。水(200ml)を加え、溶液をEtOAc(3x200ml)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ,1:3のヘキサン:EtOAc,EtOAc)は、1.34g(58%)の標題化合物を白色固体として与えた。
【0119】
1H NMR (CDCl3): δ 8.6 (1H, bs), 7.4-7.1 (3H, m), 7.0-6.9 (4H, m), 3.0-2.8 (4H, m), 2.5 (3H, s), 1.8-1.6 (4H, m), 1.5-1.3 (2H, m).
工程2
エタンスルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)−イミダゾール−1−イル]−フェニルエステル
10mlのCHCl中の、実施例2の工程1より得られた2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド(321mg,0.72mmol)の溶液を、0℃に冷却した。トリエチルアミン(101μl,0.72mmol)を加えた後、エタンスルホニルクロリド(69μl,0.72mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。水を加え、混合物をCHCl(3x20ml)で抽出し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ,1:3のヘキサン:EtOAc)は、230mg(60%)の標題化合物を白色固体として与えた。
【0120】
1H NMR (CDCl3): δ 7.9 (1H, 幅広 s), 7.4-7.1 (7H, m), 3.3 (2H, q), 3.0-2.8 (4H, m), 2.5 (3H, s), 1.9-1.7 (4H, m), 1.5 (3H, t), 1.5-1.4 (2H, m).
MS m/z 560 (M+Na). HPLC: 97.0%.
実施例3
プロパン−1−スルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)−イミダゾール−1−イル]フェニルエステル
10mlのCHCl中の、実施例2の工程1より得られた2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド(320mg,0.72mmol)の溶液を、0℃に冷却した。トリエチルアミン(100μl,0.72mmol)を加えた後、1−プロパンスルホニルクロリド(81μl,0.72mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。水を加え、混合物をCHCl(3x20ml)で抽出し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ,1:2のヘキサン:EtOAc)は、220mg(56%)の標題化合物を白色固体として与えた。
【0121】
1H NMR (CDCl3): δ 7.9 (1H, 幅広 s), 7.4-7.1 (7H, m), 3.3 (2H, m), 3.0-2.8 (4H, m), 2.5 (3H, s), 2.1-1.9 (2H, m), 1.9-1.7 (4H, m), 1.5-1.4 (2H, m), 1.2 (3H, t).
MS m/z 574 (M+Na). HPLC: 97.0%.
実施例4
ブタン−1−スルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)−イミダゾール−1−イル]フェニルエステル
10mlのCHCl中の、実施例2の工程1より得られた2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド(320mg,0.72mmol)の溶液を、0℃に冷却した。トリエチルアミン(100μl,0.72mmol)を加えた後、1−ブタンスルホニルクロリド(93μl,0.72mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。水を加え、混合物をCHCl(3x20ml)で抽出し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ,1:2のヘキサン:EtOAc)は、230mg(57%)の標題化合物を白色固体として与えた。
【0122】
1H NMR (CDCl3): δ 7.9 (1H, bs), 7.4-7.1 (7H, m), 3.3 (2H, m), 3.0-2.8 (4H, m), 2.5 (3H, s), 2.1-1.9 (2H, m), 1.9-1.7 (4H, m), 1.6-1.4 (4H, m), 1.0 (3H, t)
MS m/z 588 (M+Na). HPLC: 96.0%.
実施例5
2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−1−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)−フェニル]−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド
1−ヨード−4,4,4−トリフルオロブタン(376mg,1.58mmol)を、50mlのアセトン中の、実施例2の工程1より得られた2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド(351mg,0.79mmol)およびK-CO(218mg,1.58mmol)の懸濁液に滴下した。反応混合物を一晩還流し、冷却し、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ,1:2のヘキサン:EtOAc)は、200mg(46%)の標題化合物を白色固体として与えた。
【0123】
1H NMR (CDCl3): δ 8.0 (1H, 幅広 s), 7.4-7.2 (3H, m), 7.1-7.0 (2H, m), 6.9-6.8 (2H, m), 4.1-4.0 (2H, m), 3.0-2.9 (4H, m), 2.5-2.2 (5H, m), 2.2-2.0 (2H, m), 1.9-1.7 (4H, m), 1.6-1.4 (2H, m).
MS m/z 578 (M+Na). HPLC: 99.4%.
実施例6
3,3,3−トリフルオロプロパン−1−スルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)イミダゾール−1−イル]フェニルエステル
実施例2の工程1より得られた2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド(0.89g,2.00mmol)を、ジクロロメタン(20ml)中に溶解させ、0℃に冷却し、そしてトリエチルアミン(0.35ml,2.4mmol)を加えた後、3,3,3−トリフルオロプロパンスルホニルクロリド(ブチル類似体についてWO00/010968号に記載されたのに類似した方法によって製造される)(0.35ml,2.40mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。TLCは、残留する出発物質を示したので、追加部分のトリエチルアミンおよび3,3,3−トリフルオロプロパンスルホニルクロリドを加え、反応混合物を更に2時間撹拌した。水を加え、そして生成物をジクロロメタンで抽出し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1:3のヘキサン:EtOAc〜EtOAc)の後、再結晶(ヘキサン:EtOAc)は、700mg(59%)の標題化合物を無色固体として与えた。
【0124】
1H NMR(CDCl3): δ 7.40-7.10 (8H, m), 3.60-3.43 (2H, m), 3.02-2.70 (6H, m), 2.50 (3 H, s), 1.92-1.70 (4 H, m), 1.57-1.40 (2 H, m).
MS m/z 627 (M+Na). HPLC: 97.8%
実施例7
4,4,4−トリフルオロブタン−1−スルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)イミダゾール−1−イル]−フェニルエステル
実施例2の工程1より得られた2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド(0.49g,1.20mmol)を、ジクロロメタン(20ml)中に溶解させ、0℃に冷却し、そしてトリエチルアミン(0.67ml,4.8mmol)を加えた後、4,4,4−トリフルオロブタン−1−スルホニルクロリド(WO00/010968号に記載のように製造される)(0.38g,1.80mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。TLCは、残留する出発物質を示したので、追加部分のトリエチルアミンおよび4,4,4−トリフルオロブタン−1−スルホニルクロリドを加え、反応混合物を一晩撹拌した。水を加え、生成物をジクロロメタンで抽出し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1:3のヘキサン:EtOAc〜EtOAc)の後、再結晶(ヘキサン:EtOAc)は、0.45g(61%)の標題化合物を無色固体として与えた。
【0125】
1H NMR(CDCl3): δ 7.35-7.19 (8H, m), 3.40 (2H, m), 3.05-2.90 (4H, m), 2.78-2.20 (7 H, s および m), 1.92-1.70 (4 H, m), 1.57-1.40 (2 H, m).
MS m/z 641 (M+Na). HPLC: 98.6%
実施例8
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニルチオフェン−2−スルホネート
ジクロロメタン(2.5ml)中の、実施例2の工程1に記載のように製造された2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−N−ピペリジン−1−イル−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド(100mg,0.22mmol)およびトリエチルアミン(0.31ml,2.25mmol)を、−78℃に冷却した。ジクロロメタン(2.5ml)中に溶解した2−チオフェンスルホニルクロリド(287mg,1.57mmol)を、反応混合物に注意深く加えた。得られた混合物を、−78℃で1時間、そして室温で一晩撹拌した。水を反応に加え、相を分離し、有機相を水で洗浄し、乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、そして分取HPLCによる分離は、標題化合物(110mg,83%)を固体として生じた。
【0126】
1H NMR (400 MHz) δ 7.89 (s, NH), 7.75-7.74 (m, 1H), 7.55-7.54 (m, 1H), 7.35-7.34 (m, 1H), 7.30-7.25 (m, 2H), 7.13-7.11 (m, 1H), 7.07 (d, 4H), 2.90-2.86 (m, 4H), 1.80-1.75 (m, 4H), 1.48-1.42 (m, 2H).
MS m/z 591 (M+H)+.
実施例9
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニルピリジン−3−スルホネート
ジクロロメタン(5.0ml)中の、実施例2の工程1に記載のように製造された2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−N−ピペリジン−1−イル−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド(100mg,0.22mmol)およびトリエチルアミン(0.31ml,2.25mmol)を、−78℃に冷却した。3−ピリジンスルホニルクロリド(144mg,0.67mmol)を、反応混合物に少量ずつ加えた。得られた混合物を、−78℃で1時間、そして室温で一晩撹拌した。水を反応に加え、相を分離し、有機相を水で洗浄し、乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、そして分取HPLCによる分離は、標題化合物(110mg,84%)を固体として生じた。
【0127】
1H NMR (400 MHz) δ 8.96 (s, 1H), 8.92 (s, 1H), 8.09-8.06 (m, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.51-7.49 (m, 1H), 7.36 (d, 1H), 7.30-7.25 (m, 2H), 7.06 (s, 4H), 2.88-2.84 (m, 4H), 2.48 (s, 3H), 1.79-1.74 (m, 4H), 1.47-1.41 (m, 2H).
MS m/z 586 (M+H)+.
実施例10
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニル5−クロロチオフェン−2−スルホネート
ジクロロメタン(2.5ml)中の、実施例2の工程1に記載のように製造された2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−N−ピペリジン−1−イル−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド(100mg,0.22mmol)およびトリエチルアミン(0.16ml,1.12mmol)を、−78℃に冷却した。ジクロロメタン(2.5ml)中の5−クロロチオフェン−2−スルホニルクロリド(244mg,1.12mmol)を、反応混合物に注意深く加えた。得られた混合物を、−78℃で1時間、そして室温で一晩撹拌した。水を反応に加え、相を分離し、有機相を水で洗浄し、乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、そして分取HPLCによる分離は、標題化合物(84mg,60%)を固体として生じた。
【0128】
1H NMR (400 MHz) δ 7.90 (s, NH), 7.34-7.26 (m, 4H), 7.10 (d, 4H), 6.96 (d, 1H), 2.88-2.85 (m, 4H), 2.49 (s, 3H), 1.79-1.74 (m, 4H), 1.47-1.42 (m, 2H).
MS m/z 625 (M+H)+.
実施例11
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニル3−メチルブタン−1−スルホネート
実施例2の工程1に記載のように製造された2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−N−ピペリジン−1−イル−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド(50mg,0.11mmol)を、ジクロロメタン(3.0ml)中に溶解させ、0℃に冷却し、そしてトリエチルアミン(20μl,0.13mmol)をその混合物に加えた。得られた混合物を−78℃に冷却し、3−メチルブタン−1−スルホニルクロリド(23mg,0.13mmol)を注意深く加えた。反応を−78℃で1.5時間撹拌した。水を反応に加え、生成物をジクロロメタンで抽出し、乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、そして分取HPLCによる分離は、標題化合物(46mg,71%)を固体として生じた。
【0129】
1H NMR (400 MHz) δ 7.86 (s, NH), 7.30-7.20 (m, 5H), 7.12-7.09 (m, 2H), 3.26-3.22 (m, 2H), 2.86-2.80 (m, 4H), 2.46 (s, 3H), 1.86-1.80 (m, 3H), 1.77-1.69 (m, 4H), 1.45-1.37 (m, 2H), 0.93 (d, 6H).
MS m/z 579 (M+H)+.
実施例12
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニル3,3−ジメチルブタン−1−スルホネート
実施例2の工程1に記載のように製造された2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−N−ピペリジン−1−イル−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド(50mg,0.11mmol)を、ジクロロメタン(3.0ml)中に溶解させ、0℃に冷却し、そしてトリエチルアミン(20μl,0.13mmol)をその混合物に加えた。得られた混合物を−78℃に冷却し、3,3−ジメチルブタン−1−スルホニルクロリド(25mg,0.13mmol)を注意深く加えた。反応を−78℃で2時間撹拌した。水を反応に加え、生成物をジクロロメタンで抽出し、乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、そして分取HPLCによる分離は、標題化合物(46mg,69%)を固体として生じた。
【0130】
1H NMR (400 MHz) δ 7.85 (s, NH), 7.30-7.20 (m, 5H), 7.13-7.09 (m, 2H), 3.24-3.18 (m, 2H), 2.86-2.81 (m, 4H), 2.46 (s, 3H), 1.86-1.80 (m, 2H), 1.76-1.69 (m, 5H), 1.44-1.37 (m, 2H), 0.92 (s, 9H)..
MS m/z 593 (M+H)+.
実施例13
工程1:1−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−N−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド
2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(404mg,2.49mmol)を、アルゴン下のジクロロメタン(2.5ml)中に溶解させ、そしてトリメチルアルミニウム(1.25ml,トルエン中2.0M,2.5mmol)を5分間中に注意深く加えた。その溶液を周囲温度で1.5時間撹拌し、結果として、0.66Mアミド化試薬溶液を得た。3.75ml(2.5mmol)のこの原液を、実施例1の工程2に記載のように得られた1−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸エチル(400mg,0.83mmol)に加え、反応溶液を45℃で一晩撹拌した。反応溶液を0℃に冷却し、HCl(水性,2M,7.5ml)でクエンチ(quenched)した。その混合物をジクロロメタンで希釈し、そしてKOH(水性,2M)の添加によって中和した。有機相を分離し、水性相をジクロロメタンで更に抽出した。集めた有機相をHOで洗浄後、NaSOで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、そして分取HPLCによる精製は、標題化合物(319mg,64%)を固体として生じた。
【0131】
1H NMR (400 MHz) δ 9.89 (s, NH), 8.54 (s, 1H), 8.50 (d, 1H), 7.92-7.88 (m, 1H), 7.40-7.33 (m, 5H), 7.27-7.20 (m, 3H), 7.03-6.91 (m, 4H), 5.02 (s, 2H), 2.50 (s, 3H).
MS m/z 597 (M+H)+.
工程2:2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−N−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド
1−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−N−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド(319mg,0.53mmol)を、臭化水素(7.5ml,酢酸中4.1M,30.75mmol)中に溶解させ、反応混合物を室温で4時間撹拌した。酢酸を、エタノールと一緒に共蒸発させ、その残留物を、アンモニアで中和し、メタノール中に溶解させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製は、標題化合物(266mg,98%)を生じた。
【0132】
1H NMR (400 MHz) δ 10.36 (s, NH el. OH), 10.09 (s, NH el. OH), 8.89 (s, 1H), 8.69 (d, 1H), 8.48-8.43 (m, 1H), 7.87-7.80 (m, 2H), 7.67 (d, 1H), 7.41 (d, 2H), 7.06 (d, 2H), 2.65 (s, 3H).
MS m/z 507 (M+H)+.
工程3:4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−({[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アミノ}カルボニル)−1H−イミダゾール−1−イル]フェニル3,3,3−トリフルオロプロパン−1−スルホネート
ジクロロメタン(4.0ml)中の2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−N−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド(136mg,0.27mmol)およびトリエチルアミン(40μl,0.32mmol)を、−78℃に冷却した。3,3,3−トリフルオロプロパン−1−スルホニルクロリド(63mg,0.32mmol)を、反応混合物に注意深く加えた。得られた混合物を、−78℃で1時間撹拌後、室温に達しさせた。水を反応に加え、相を分離した。有機相を、NaHCO、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、そして分取HPLCによる分離は、標題化合物(88mg,49%)を固体として生じた。
【0133】
1H NMR (400 MHz) δ 9.87 (s, NH), 8.55 (s, 1H), 8.49 (d, 1H), 7.93-7.89 (m, 1H), 7.34-7.18 (m, 7H), 3.53 (m, 2H), 2.85-2.73 (m, 2H), 2.54 (s, 3H).
MS m/z 667 (M+H)+.
実施例14
4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−({[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アミノ}カルボニル)−1H−イミダゾール−1−イル]フェニル3−メチルブタン−1−スルホネート
ジクロロメタン(4.0ml)中の、実施例13の工程3に記載のように製造された2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−5−メチル−N−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド(139mg,0.27mmol)およびトリエチルアミン(46μl,0.33mmol)を、−78℃に冷却した。3−メチルブタン−1−スルホニルクロリド(56mg,0.33mmol)を、反応混合物に注意深く加えた。得られた混合物を−78℃で1時間撹拌後、室温に達しさせた。水を反応に加え、相を分離した。有機相を、NaHCO、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、そして分取HPLCによる分離は、標題化合物(81mg,46%)を固体として生じた。
【0134】
1H NMR (400 MHz) δ 9.87 (s, NH), 8.55 (s, 1H), 8.49 (d, 1H), 7.93-7.89 (m, 1H), 7.34-7.14 (m, 7H), 3.29-3.24 (m, 2H), 2.53 (s, 3H), 1.88-1.81 (m, 2H), 1.79-1.69 (m, 1H), 0.95 (d, 6H).
MS m/z 641 (M+H)+.
一般的な合成経路
【0135】
【化11】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

{式中、Rは、
(a)C1−10アルコキシ基であって、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいもの、
(b)式フェニル(CHO−
(式中、pは、1、2または3であり、そしてフェニル環は、Zで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい)
を有する基、
(c)基RS(O)OまたはRS(O)NH
(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−10アルキル基であり、またはRは、フェニルまたはヘテロアリール基であって、Zで表される1個、2個または3個の基で各々置換されていてよいものである)または
(d)式(RSi
(式中、Rは、同じであってよいしまたは異なっていてよいC1−6アルキル基である)
を有する基であり;
は、ハロ、C1−3アルキル基またはC1−3アルコキシ基であり;
mは、0、1、2または3であり;
は、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ヒドロキシ、ニトロ、シアノまたはハロであり、
nは、0、1、2または3であり;
は、
(a)基X−Y−NR
[式中、Xは、COまたはSOであり、
Yは、不存在であり、またはC1−3アルキル基で置換されていてよいNHであり;そして
およびRは、独立して、
1−6アルキル基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
3−15シクロアルキル基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
置換されていてよい(C3−15シクロアルキル)C1−3アルキレン基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
基−(CH(フェニル)
(式中、rは、0、1、2、3または4であり、sは、rが0である場合は1であり、それ以外のsは、1または2であり、そしてフェニル基は、Zで表される1個、2個または3個の基で独立して置換されていてよい);
1個の窒素と、場合により、次の、酸素、硫黄または追加の窒素の内の一つを含有する飽和5〜8員複素環式基であって、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基、ヒドロキシまたはベンジルで置換されていてよい複素環式基;
基−(CHHet
(式中、tは、0、1、2、3または4であり、そしてアルキレン鎖は、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基で置換されていてよく、そしてHetは、ヘテロアリール基であって、C1−5アルキル基、C1−5アルコキシ基またはハロより選択される1個、2個または3個の基で置換されていてよいものであり、ここにおいて、アルキル基およびアルコキシ基は、1個またはそれを超えるフルオロで独立して置換されていてよい)
であり;または
はHであり、そしてRは、上に定義の通りであり;または
およびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、1個の窒素と、場合により、次の、酸素、硫黄または追加の窒素の内の一つを含有する飽和または部分不飽和の5〜8員複素環式基であって、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基、ヒドロキシ、フルオロまたはベンジルで置換されていてよい複素環式基である]または
(b)オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チエニル、フリルまたはオキサゾリニルであって、1個、2個または3個の基Zで各々置換されていてよいものであり;
は、H、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基またはC1−6アルコキシC1−6アルキレン基であって、最大6個の炭素原子を含有し、1個またはそれを超えるフルオロまたはシアノで各々置換されていてよい基であり;
Zは、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ヒドロキシ、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルチオ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルスルホニル、ニトロ、アミノ、モノまたはジC1−3アルキルアミノ、C1−3アルキルスルホニル、C1−3アルコキシカルボニル、カルボキシ、シアノ、カルバモイル、モノまたはジC1−3アルキルカルバモイルおよびアセチルであり;そして
Wは、ヒドロキシ、フルオロ、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、アミノ、モノまたはジC1−3アルキルアミノ、または複素環式アミンであって、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニルまたはピペラジニルより選択される、C1−3アルキル基またはヒドロキシルで置換されていてよい複素環式アミンであり;
但し、nが1である場合、Rは、フェニル環の2位かまたは4位にあるメトキシではないという条件付きであり、そして更に、Rは、メチルスルホニルアミノ、メトキシまたはCFO−ではないという条件付きである}
を有する化合物およびその薬学的に許容しうる塩。
【請求項2】
が、
(a)C3−6アルコキシ基であって、1個またはそれを超えるフルオロで置換されたもの、または
(b)式フェニル(CHO−
(式中、pは、1、2または3であり、そしてフェニル環は、Zで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい)
を有する基、または
(c)基RS(O)
(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−6アルキル基であり、またはRは、フェニルまたはヘテロアリール基であって、Zで表される1個、2個または3個の基で各々置換されていてよいものである)
であり;
が、ハロ、C1−3アルキル基またはC1−3アルコキシ基であり;
mが、0、1、2または3であり;
がハロであり、
nが、0、1、2または3であり;
が、
(a)基X−Y−NR
[式中、XはCOであり;
Yは、不存在であり、またはC1−3アルキル基で置換されていてよいNHであり;そして
およびRは、独立して、
1−6アルキル基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
3−15シクロアルキル基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
置換されていてよい(C3−15シクロアルキル)C1−3アルキレン基であって、Wで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい基;
基−(CH(フェニル)
(式中、rは、0、1、2、3または4であり、sは、rが0である場合は1であり、それ以外のsは、1または2であり、そしてフェニル基は、Zで表される1個、2個または3個の基で独立して置換されていてよい);
1個の窒素と、場合により、次の、酸素、硫黄または追加の窒素の内の一つを含有する飽和5〜8員複素環式基であって、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基、ヒドロキシまたはベンジルで置換されていてよい複素環式基;
基−(CHHet
(式中、tは、0、1、2、3または4であり、そしてアルキレン鎖は、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基で置換されていてよく、そしてHetは、ヘテロアリール基であって、C1−5アルキル基、C1−5アルコキシ基またはハロより選択される1個、2個または3個の基で置換されていてよいものである)
であり;または
はHであり、そしてRは、上に定義の通りであり;または
およびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、1個の窒素と、場合により、次の、酸素、硫黄または追加の窒素の内の一つを含有する飽和または部分不飽和の5〜8員複素環式基であって、1個またはそれを超えるC1−3アルキル基、ヒドロキシ、フルオロまたはベンジルで置換されていてよい複素環式基である]
であり;
が、H、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基またはC1−6アルコキシC1−6アルキレン基であって、最大6個の炭素原子を含有し、1個またはそれを超えるフルオロまたはシアノで各々置換されていてよい基であり;
Zが、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ヒドロキシ、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルチオ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルスルホニル、ニトロ、アミノ、モノまたはジC1−3アルキルアミノ、C1−3アルキルスルホニル、C1−3アルコキシカルボニル、カルボキシ、シアノ、カルバモイル、モノまたはジC1−3アルキルカルバモイルおよびアセチルであり;そして
Wが、ヒドロキシ、フルオロ、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、アミノ、モノまたはジC1−3アルキルアミノ、または複素環式アミンであって、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニルまたはピペラジニルより選択される、C1−3アルキル基またはヒドロキシルで置換されていてよい複素環式アミンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式IA
【化2】

[式中、Rは、
(a)C3−6アルコキシ基であって、1個またはそれを超えるフルオロで置換されたもの、
(b)式フェニル(CHO−
(式中、pは、1、2または3であり、そしてフェニル環は、Zで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい)
を有する基、
(c)基RS(O)
(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−10アルキル基であり、またはRは、チエニルまたはピリジルであって、1個またはそれを超えるハロで各々置換されていてよいものである)
であり;
2aは、Hまたはクロロであり;
2bは、Hまたはクロロであり;
は、基CONHNR
(式中、NRはピペリジノである)
であり、またはRは、基CONR
(式中、RはHであり、そしてRは、ハロまたはトリフルオロメチルで置換されていてよいピリジルである)
であり;そして
は、C1−3アルキル基である]
によって表される式Iの化合物。
【請求項4】
式IA
【化3】

[式中、Rは、
(a)C3−6アルコキシ基であって、1個またはそれを超えるフルオロで置換されたもの、
(b)式フェニル(CHO−
(式中、pは、1、2または3であり、そしてフェニル環は、Zで表される1個、2個または3個の基で置換されていてよい)
を有する基、
(c)基RS(O)
(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−6アルキル基である)
であり;
2aは、Hまたはクロロであり;
2bは、Hまたはクロロであり;
は、基CONHNR
(式中、NRはピペリジノである)
であり;そして
は、C1−3アルキル基である]
によって表される式Iの化合物。
【請求項5】
式IA
【化4】

[式中、Rは、
(a)C3−6アルコキシ基であって、1個またはそれを超えるフルオロで置換されたもの、または
(b)基RS(O)
(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−6アルキル基であり、またはRは、フェニルまたはヘテロアリール基であって、Zで表される1個、2個または3個の基で各々置換されていてよいものである)
であり;
2aはクロロであり;
2bはクロロであり;
は、基CONHNR
(式中、NRはピペリジノである)
であり;そして
は、C1−3アルキル基である]
によって表される式Iの化合物。
【請求項6】
が、基RS(O)O(式中、Rは、1個またはそれを超えるフルオロで置換されていてよいC1−6アルキル基である)である、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
が、1個またはそれを超えるフルオロで置換されたC4−6アルコキシ基である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
が、式フェニル(CHO−(式中、pは、1、2または3である)を有する基である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
が、基CONHNR(式中、NRはピペリジノである)である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
が、C1−6アルキル基である、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。
【請求項11】
次の、
1−(4−ベンジルオキシフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド;
エタンスルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)−イミダゾール−1−イル]フェニルエステル;
プロパン−1−スルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)−イミダゾール−1−イル]フェニルエステル;
ブタン−1−スルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)−イミダゾール−1−イル]フェニルエステル;
2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−1−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)フェニル]−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド;
3,3,3−トリフルオロプロパン−1−スルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)イミダゾール−1−イル]フェニルエステル;
4,4,4−トリフルオロブタン−1−スルホン酸4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−(ピペリジン−1−イルカルバモイル)イミダゾール−1−イル]フェニルエステル;
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニルチオフェン−2−スルホネート;
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニルピリジン−3−スルホネート;
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニルピリジン−3−スルホネート;
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニル3−メチルブタン−1−スルホネート;
4−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−[(ピペリジン−1−イルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}フェニル3,3−ジメチルブタン−1−スルホネート;
4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−({[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アミノ}カルボニル)−1H−イミダゾール−1−イル]フェニル3,3,3−トリフルオロプロパン−1−スルホネート;および
4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−4−({[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アミノ}カルボニル)−1H−イミダゾール−1−イル]フェニル3−メチルブタン−1−スルホネート
の内の一つまたはそれを超えるものより選択される化合物;およびその薬学的に許容しうる塩。
【請求項12】
薬剤として用いるための、請求項1〜11のいずれかに記載の式Iの化合物。
【請求項13】
医薬製剤であって、請求項1〜11のいずれか1項に記載の式Iの化合物および薬学的に許容しうるアジュバント、希釈剤または担体を含む医薬製剤。
【請求項14】
肥満症;精神病性障害、統合失調症および双極性障害、不安、不安抑うつ障害、うつ病、認知障害、記憶障害、強迫性障害、拒食症、過食症、注意障害、癲癇および関連状態などの精神障害;および痴呆、神経障害、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病およびアルツハイマー病などの神経障害;免疫、心臓血管、生殖および内分泌の障害;敗血症性ショック;呼吸器系および胃腸管系に関連した疾患;および長期の乱用、嗜癖および/または再発適応症、の処置または予防用の薬剤の製造における、請求項1〜11のいずれか1項に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項15】
肥満症、精神障害、精神病性障害、統合失調症および双極性障害、不安、不安抑うつ障害、うつ病、認知障害、記憶障害、強迫性障害、拒食症、過食症、注意障害、癲癇および関連状態、神経障害、神経障害、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病およびアルツハイマー病、免疫、心臓血管、生殖および内分泌の障害、敗血症性ショック、呼吸器系および胃腸管系に関連した疾患、および長期の乱用、嗜癖および/または再発適応症、を処置する方法であって、それを必要とする患者に、請求項1〜11のいずれか1項に記載の式Iの化合物の薬理学的有効量を投与することを含む方法。
【請求項16】
肥満症の処置に用いるための、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項17】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物の製造方法であって、式II
【化5】

(式中、R、R、R、R、mおよびnは、前に定義の通りである)
を有する化合物と、基R1A−X
(式中、R1Aは、R1AOがRであるような基であり、そしてXは脱離基である)
とを、不活性溶媒の存在下、場合により、塩基の存在下において−25〜150℃の範囲内の温度で反応させることを含む方法。

【公表番号】特表2007−531723(P2007−531723A)
【公表日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−505623(P2007−505623)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【国際出願番号】PCT/GB2005/001153
【国際公開番号】WO2005/095354
【国際公開日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(300022641)アストラゼネカ アクチボラグ (581)
【Fターム(参考)】