説明

洗濯廃液ろ過装置

【課題】洗濯廃液ろ過装置において、ろ過膜から剥離した活性炭を小ブロック化することで排出性の向上を図る。
【解決手段】処理容器11内に中空円筒形状をなす複数のフィルタエレメント12を立設し、処理容器11内に洗濯廃液に粒状活性炭が添加された処理廃液を供給する処理廃液供給配管18を連結すると共に、フィルタエレメント12で処理された浄化水を排出する浄化水排出配管(連結管16、分岐管15、集合管17、連結ライン23、浄化水排出ライン24)を連結し、また、この浄化水排出配管からフィルタエレメント12内に剥離エアを供給して外面に付着した使用済の粒状活性炭を剥離する剥離エア供給源28を連結して構成し、各フィルタエレメント12の外周面に付着した粒状活性炭を複数の小ブロック体に分割するフィン51を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力プラントなどの施設内に設置されて作業服などを洗濯した後の洗濯排水を処理する洗濯廃液ろ過装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、原子力プラントでは、管理区域で着用された作業服などを洗濯したとき、このときに発生した洗濯廃液を処理する必要がある。この場合、洗濯廃液に活性炭を添加することで、洗剤や汚れに含まれる化学的酸素要求量(COD)成分を活性炭に吸着させ、これをろ過処理することにより環境放出基準の1つである化学的酸素要求量(COD)濃度を満足させるようにしている。
【0003】
このような洗濯廃液ろ過装置用活性炭供給装置としては、下記特許文献1に記載されたものがあり、洗濯廃液ろ過装置としては、下記特許文献2に記載されたものがある。
【0004】
特許文献1に記載された洗濯廃液ろ過装置用活性炭供給装置は、廃液収集槽に受け入れられた洗濯廃液に対して、活性炭供給槽内の活性炭スラリーを供給することで、洗濯廃液中の洗剤や汚れに含まれる化学的酸素要求量成分を活性炭に吸着させ、洗濯廃液ろ過装置により活性炭をろ過処理するものである。また、特許文献2に記載された洗濯廃液ろ過装置は、洗濯排水や濃縮廃液等の放射性排水を、循環ポンプによりセラミック膜を備えたフィルタに循環させてクロスフローろ過を行い、このとき、フィルタ出口のろ過水流量を定流量弁により一定に保ちながらクロスフローろ過を行うものである。
【0005】
【特許文献1】特開平10−332886号公報
【特許文献2】特開2001−108789号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来の洗濯廃液ろ過装置では、フィルタ内に洗濯廃液を供給し、円筒形状をなす多数のろ過膜(セラミック膜)を通過させることで、洗濯廃液から化学的酸素要求量成分などを吸着した活性炭を除去している。この場合、洗濯廃液を所定量処理すると、ろ過膜の表面に多量の活性炭が付着してろ過不能となるため、ろ過膜に対してその裏側からエアを供給する逆洗処理を行うことで、ろ過膜の表面に付着した活性炭を剥離している。ところが、このろ過膜の逆洗処理を行うと、ろ過膜の表面に付着した活性炭が大きなブロックの状態で剥離して落下する。すると、この活性炭のブロックがフィルタの下部にある排出口を閉塞してしまい、使用済の活性炭が排出不能となってしまうという問題がある。
【0007】
この場合、多数のろ過膜を収容するフィルタ(容器)や使用済活性炭の排出口を大きくすることで、活性炭がブロック状態となっても、容易に排出できるようにすることが考えられる。しかし、洗濯廃液ろ過装置の設置場所を考慮すると、装置自体を大型化することは困難であり、また、装置を大型化すると、処理廃液が増加してしまい、処理コストが増加してしまうという問題がある。
【0008】
本発明は上述した課題を解決するものであり、ろ過膜から剥離した活性炭を小ブロック化することで排出性の向上を図った洗濯廃液ろ過装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するための請求項1の発明の洗濯廃液ろ過装置は、中空形状をなす処理容器と、該処理容器内に洗濯廃液に粒状活性炭が添加された処理廃液を供給する処理廃液供給配管と、前記処理容器内に設けられたろ過膜と、該ろ過膜で処理された浄化水を前記処理容器から排出する浄化水排出配管と、該浄化水排出配管から前記処理容器内にエアを供給することで前記ろ過膜に付着した粒状活性炭を剥離するエア供給源とを具えた洗濯廃液ろ過装置において、前記処理容器内に、前記ろ過膜から剥離した粒状活性炭のブロック体を分断する活性炭分断手段が設けられたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項2の発明の洗濯廃液ろ過装置では、前記活性炭分断手段は、処理廃液が供給される前記ろ過膜のろ過表面を分割する分割手段であることを特徴としている。
【0011】
請求項3の発明の洗濯廃液ろ過装置では、前記ろ過膜は中空円筒形状をなして複数配設され、上端部が閉塞されて下端部に前記浄化水排出配管が連結され、前記分割手段は、前記ろ過膜の外周面を分割することを特徴としている。
【0012】
請求項4の発明の洗濯廃液ろ過装置では、前記分割手段は、前記ろ過膜のろ過表面に取付けられたフィンであることを特徴としている。
【0013】
請求項5の発明の洗濯廃液ろ過装置では、前記分割手段は、前記ろ過膜を連結する連結部であることを特徴としている。
【0014】
請求項6の発明の洗濯廃液ろ過装置では、前記フィンまたは前記連結部は、前記ろ過膜の外周面に上下方向に沿って複数取付けられたことを特徴としている。
【0015】
請求項7の発明の洗濯廃液ろ過装置では、前記フィンまたは前記連結部は、前記ろ過膜の外周面に周方向に沿って複数取付けられたことを特徴としている。
【0016】
請求項8の発明の洗濯廃液ろ過装置では、前記活性炭分断手段は、前記エア供給源から供給されたエアにより前記ろ過膜から剥離して落下した粒状活性炭のブロック体を破砕する破砕手段であることを特徴としている。
【0017】
請求項9の発明の洗濯廃液ろ過装置では、前記ろ過膜は中空円筒形状をなし、上端部が閉塞されて下端部に前記浄化水排出配管が連結され、前記破砕手段としての上端が鋭角をなす破砕部材が前記浄化水排出配管に装着されたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の発明の洗濯廃液ろ過装置によれば、中空形状をなす処理容器内にろ過膜を設け、洗濯廃液に粒状活性炭が添加された処理廃液を供給する処理廃液供給配管を連結すると共に、ろ過膜で処理された浄化水を排出する浄化水排出配管を設け、また、浄化水排出配管から処理容器内にエアを供給してろ過膜に付着した粒状活性炭を剥離するエア供給源を設けて構成し、処理容器内にろ過膜から剥離した粒状活性炭のブロック体を分断する活性炭分断手段を設けたので、処理廃液供給配管により洗濯廃液に粒状活性炭が添加された処理廃液を処理容器内に供給し、ろ過膜により不純物を吸着した粒状活性炭を除去し、処理された浄化水を浄化水排出配管により排出した後、エア供給源により浄化水排出配管から処理容器内にエアを供給し、ろ過膜に付着した粒状活性炭を剥離するとき、このろ過膜から剥離された粒状活性炭のブロック体は、活性炭分断手段により複数に分断されることとなり、処理容器から容易に排出することができ、排出性を向上することができる。
【0019】
請求項2の発明の洗濯廃液ろ過装置によれば、活性炭分断手段を処理廃液が供給されるろ過膜のろ過表面を分割する分割手段としたので、ろ過膜に付着した粒状活性炭を剥離するときに、このろ過膜から剥離された粒状活性炭は、分割手段により小ブロック化されることとなり、処理容器から容易に排出することができる。
【0020】
請求項3の発明の洗濯廃液ろ過装置によれば、ろ過膜を中空円筒形状として複数配設し、上端部を閉塞して下端部に浄化水排出配管を連結し、分割手段によりろ過膜の外周面を分割するので、ろ過膜を中空円筒形状として処理容器内に複数設けることで、洗濯溶液をろ過する処理面積を拡大して処理効率を向上することができると共に、中空形状の各ろ過膜の表面に分割手段が設けられることで、ろ過膜から剥離された粒状活性炭が小ブロック化されるため、各ろ過膜同士が接近していても、活性炭を確実に排出することができる。
【0021】
請求項4の発明の洗濯廃液ろ過装置によれば、分割手段をろ過膜のろ過表面に取付けられたフィンとしたので、ろ過膜の表面をフィンにより分割することで、ろ過膜に付着する粒状活性炭を予め小ブロック状態とすることで、活性炭がろ過膜から剥離するときに確実に小ブロック化して排出することができる。
【0022】
請求項5の発明の洗濯廃液ろ過装置によれば、分割手段をろ過膜を連結する連結部としたので、ろ過膜を複数の部材を連結して製造するとき、この連結部を分割手段として用いることで、製造の簡素化を図ることができると共に、製造コストの低減を図ることができる。
【0023】
請求項6の発明の洗濯廃液ろ過装置によれば、フィンまたは連結部をろ過膜の外周面に上下方向に沿って複数取付けたので、ろ過膜から剥離された粒状活性炭が複数の小ブロックに分割されるため、活性炭を確実に排出することができる。
【0024】
請求項7の発明の洗濯廃液ろ過装置によれば、フィンまたは連結部をろ過膜の外周面に周方向に沿って複数取付けたので、ろ過膜から剥離された粒状活性炭が複数の小ブロックに分割されるため、活性炭を確実に排出することができる。
【0025】
請求項8の発明の洗濯廃液ろ過装置によれば、活性炭分断手段をエア供給源から供給されたエアによりろ過膜から剥離した落下した粒状活性炭のブロック体を破砕する破砕手段としたので、ろ過膜に付着した粒状活性炭が剥離して落下したとき、このろ過膜から剥離された粒状活性炭のブロック体は、破砕手段により小ブロック化されることとなり、処理容器から容易に排出することができる。
【0026】
請求項9の発明の洗濯廃液ろ過装置によれば、ろ過膜を中空円筒形状とし、上端部を閉塞して下端部に浄化水排出配管を連結し、破砕手段としての上端が鋭角をなす破砕部材を浄化水排出配管に装着したので、ろ過膜から剥離して落下した粒状活性炭は、上端が鋭角をなす破砕部材に接触することで、細かく破砕されることとなり、処理容器から確実に排出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る洗濯廃液ろ過装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0028】
図1は、本発明の実施例1に係る洗濯廃液ろ過装置を表す一部断面概略図、図2は、図1のII−II断面図、図3は、実施例1の洗濯廃液ろ過装置におけるフィルタエレメントの正面図、図4は、実施例1の洗濯廃液ろ過装置におけるフィルタエレメントの平面図である。
【0029】
本実施例の洗濯廃液ろ過装置は、原子力プラントなどの施設内に設置され、使用済の作業服などを洗濯した後の洗濯排水を処理することで、この洗濯排水に含まれる洗剤や汚れに含まれる化学的酸素要求量(COD)成分などを除去するものである。
【0030】
本実施例の洗濯廃液ろ過装置において、図1及び図2に示すように、処理容器11は、内部が密閉された中空円筒形状をなし、内部に複数のろ過膜としてのフィルタエレメント12が配設されている。このフィルタエレメント12は、セラミック製またはステンレス製(ステンレスのメッシュを複数枚重ね合わせたもの)であり、円筒形状に形成されて上端部が閉塞されると共に、隣接するフィルタエレメント12の上端支持部13同士が連結部材14により連結されている。
【0031】
フィルタエレメント12の下方には、複数(本実施例では、7本)の分岐管15が平行なして配設され、各フィルタエレメント12の下端部が対応する分岐管15に連結管16を介して連結されている。そして、各分岐管15は一端部が処理容器11の外部に延設されて集合され、この集合部に集合管17が連結されている。また、各分岐管15及び集合管16の下方には、外部から処理容器11内に処理廃液供給配管18が延設されている。
【0032】
そして、処理廃液供給配管18に継続する処理廃液供給ライン19は、処理槽20に連結され、処理槽20に洗濯廃液を供給可能であると共に、粒状活性炭を添加可能であり、処理廃液供給ライン19に送給ポンプ21及び開閉弁22が装着されている。一方、集合管17に継続する連結ライン23には、浄化水排出ライン24と、剥離エア供給ライン25と、洗浄水供給ライン26が連結されている。この浄化水排出ライン24には開閉弁27が装着され、剥離エア供給ライン25は、剥離エア供給源28に連結されると共に開閉弁29が装着され、洗浄水供給ライン26は、洗浄水供給源30に連結されると共に開閉弁31が装着されている。なお、本実施例にて、各分岐管15、集合管17、連結ライン23、浄化水排出ライン24により浄化水排出配管が構成されている。
【0033】
従って、処理槽20に対して、洗濯廃液を供給すると共にこの洗濯廃液の供給量に応じた粒状活性炭を添加すると、この処理槽20内にて、洗剤や汚れに含まれる化学的酸素要求量(COD)成分を粒状活性炭に吸着させることができる。そして、開閉弁22,27を開放した状態で、送給ポンプ21を駆動すると、処理槽20内の処理廃液を、処理廃液供給ライン19及び処理廃液供給配管18を通して処理容器11に供給することができ、この処理容器11にて、処理廃液が各フィルタエレメント12を通過することで粒状活性炭が除去され、洗浄させた浄化水を連結管16、分岐管15、集合管17、連結ライン23、浄化水排出ライン24を通して外部に排出することができる。
【0034】
また、処理槽20内の処理廃水の処理が完了した後、開閉弁29を開放すると、剥離エア供給源28から剥離エア供給ライン25、連結ライン23、集合管17、岐管15、連結管16を通して各フィルタエレメント12内にエアを供給することで、このフィルタエレメント12の表面に付着した粒状活性炭を剥離することができる。更に、開閉弁31を開放すると、洗浄水供給源30から洗浄水供給ライン26、連結ライン23、集合管17、分岐管15、連結管16を通して各フィルタエレメント12内に洗浄水を供給することで、このフィルタエレメント12に付着したごみなどの異物を除去することができる。
【0035】
処理容器11の上部には、脱水エア供給管32が連結され、この脱水エア供給管32には、脱水エア供給ライン33を介して脱水エア供給源34が連結されると共に開閉弁35が装着されている。更に、処理容器11の下部には、洗浄水排出管36が連結され、この洗浄水排出管36には、洗浄水排出ライン37を介して貯留タンク38が連結されると共に開閉弁39が装着されている。そして、この貯留タンク38には、使用済の洗浄水を浄化するための洗浄液を供給可能となっており、浄化した洗浄水を洗浄水供給源30に戻して再使用することができる。
【0036】
従って、処理槽20内の処理廃水の処理が完了した後、開閉弁35を開放すると、脱水エア供給源34から脱水エア供給ライン33、脱水エア供給管32を通して処理容器11内にエアを供給して加圧することで、この処理容器11や各フィルタエレメントに残留する水分を連結管16及び分岐管15などを介して排出することができる。また、洗浄水供給源30から洗浄水供給ライン26などを介して各フィルタエレメント12内に洗浄水を供給するとき、開閉弁39を開放することで、処理容器11内の洗浄水を洗浄水排出管36、洗浄水排出ライン37を介して貯留タンク38に排出することができる。
【0037】
処理容器11の下端部には、各フィルタエレメント12から剥離した使用済の粒状活性炭を外部に排出する排出口40が形成され、開閉蓋41により開閉可能となっている。
【0038】
ところで、剥離エア供給ライン25から各フィルタエレメント12内にエアを供給してその表面に付着した粒状活性炭を剥離するとき、このフィルタエレメント12の表面に付着した粒状活性炭が大きなブロック体として剥離して落下することから、この粒状活性炭のブロック体が処理容器11の排出口40を閉塞してしまい、使用済の活性炭が排出不能となるおそれがある。
【0039】
そこで、本実施例では、処理容器11内にフィルタエレメント12から剥離した粒状活性炭のブロック体を分断する活性炭分断手段として、処理廃液が供給されるフィルタエレメント12のろ過表面(外周面)を分割する分割手段が設けられている。即ち、図1乃至図4に示すように、フィルタエレメント12は、外周面にその長手方向に沿って分割手段としてのフィン51が周方向に均等間隔で複数(本実施例では、4個)設けられている。このフィン51は平板形状をなし、フィルタエレメント12とほぼ同じ長さを有し、且つ、このフィルタエレメント12の外周面から径方向における外方に突出して設けられている。そして、フィルタエレメント12の上端部と下端部にて、複数(本実施例では、4個)のバンド52及び固定ねじ53によりフィルタエレメント12の外周面を挟持するように取付けられている。
【0040】
ここで、本実施例の洗濯廃液ろ過装置による洗濯廃液の処理方法について説明する。
【0041】
まず、図1に示すように、処理槽20内に所定量の洗濯廃液を供給すると共に、この洗濯廃液の供給量に応じた適量の粒状活性炭を添加する。そして、この処理槽20内を所定時間攪拌することで、洗剤や汚れに含まれる化学的酸素要求量(COD)成分が粒状活性炭に吸着され、CODが均一化される。そして、所定時間経過後に、各開閉弁29,31,35,39を閉止すると共に開閉蓋41により排出口40を閉止した状態で、開閉弁22,27を開放すると共に、送給ポンプ21を駆動する。すると、処理槽20内の処理廃液が送給ポンプ21により処理廃液供給ライン19及び処理廃液供給配管18を通して処理槽20に供給される。処理容器11内に供給された処理廃液は、この処理容器11内に充満し、その供給圧力により各フィルタエレメント12を外側から内側へ通過することで、汚れ成分を吸着した粒状活性炭が除去される。このとき、粒状活性炭は各フィルタエレメント12の外周面に付着する一方、洗浄させた浄化水は連結管16、分岐管15、集合管17、連結ライン23、浄化水排出ライン24を通って外部に排出される。
【0042】
上述した処理を所定時間行って、処理槽20内の処理廃水の処理が全て完了したら、送給ポンプ21を停止すると共に開閉弁22を閉止する。続いて、開閉弁35を開放し、脱水エア供給源34から脱水エア供給ライン33、脱水エア供給管32を通して処理容器11内に脱水エアを供給する。すると、処理容器11内が加圧されることで、特に、各フィルタエレメントに付着した粒状活性炭に残留した水分が内部に押し出され、この粒状活性炭が脱水処理される。そして、所定時間経過後に、開閉弁27,35を閉止する。
【0043】
次に、開閉弁29を開放し、剥離エア供給源28から剥離エア供給ライン25、連結ライン23、集合管17、岐管15、連結管16を通して各フィルタエレメント12内に剥離エアを供給する。すると、各フィルタエレメント12内が加圧され、このフィルタエレメント12の外面に付着していた粒状活性炭が剥離され、下方に落下する。このとき、図2の右側に詳細に示すように、粒状活性炭は、フィルタエレメント12の外周面に所定厚さの層状に付着するものの、フィン51の部分には付着せずに複数の小ブロック体に分割して付着している。そのため、フィルタエレメント12内に剥離エアを供給すると、その外周面に付着した粒状活性炭は、複数の小ブロック体として剥離して落下する。従って、このときに、開閉蓋41により排出口40を開放すると、各フィルタエレメント12から剥離して小ブロック化された使用済の粒状活性炭を容易に排出することができる。
【0044】
そして、各フィルタエレメント12の外周面に付着した粒状活性炭を剥離して外部に排出したら、開閉弁29を閉止して剥離エアの供給を停止すると共に、開閉蓋41により排出口40を閉止する。続いて、開閉弁31,39を開放し、洗浄水供給源30から洗浄水供給ライン26、連結ライン23、集合管17、分岐管15、連結管16を通して各フィルタエレメント12内に洗浄水を供給する。すると、このフィルタエレメント12の外面に付着したごみ、剥離できなかった粒状活性炭などの異物を除去する。そして、処理した洗浄水を洗浄水排出管36、洗浄水排出ライン37を介して貯留タンク38に排出する。
【0045】
このように実施例1の洗濯廃液ろ過装置にあっては、処理容器11内に中空円筒形状をなす複数のフィルタエレメント12を立設し、処理容器11内に洗濯廃液に粒状活性炭が添加された処理廃液を供給する処理廃液供給配管18を連結すると共に、フィルタエレメント12で処理された浄化水を排出する浄化水排出配管として連結管16、分岐管15、集合管17、連結ライン23、浄化水排出ライン24を連結し、また、この浄化水排出配管からフィルタエレメント12内に剥離エアを供給して外面に付着した使用済の粒状活性炭を剥離する剥離エア供給源28を連結して構成し、各フィルタエレメント12の外周面に付着した粒状活性炭を複数の小ブロック体に分割するフィン51を設けている。
【0046】
従って、処理廃液供給配管18により洗濯廃液に粒状活性炭が添加された処理廃液を処理容器11内に供給すると、各フィルタエレメント12を通過することで汚れ成分を吸着した粒状活性炭が除去され、浄化水は浄化水排出配管により外部に排出される。そして、剥離エア供給源28により浄化水排出配管を通して各フィルタエレメント12内に剥離エアを供給すると、外面に付着した粒状活性炭が剥離され、このとき、フィルタエレメント12の外周面に複数のフィン51が取付けられているため、粒状活性炭はこのフィン51の部分には付着せずに複数の小ブロック体に分割して付着しており、剥離エアによりフィルタエレメント12に付着した粒状活性炭は、複数の小ブロック体として剥離して落下することとなり、小ブロック化された使用済の粒状活性炭を排出口40から容易に排出することができ、排出性を向上することができる。
【0047】
また、本実施例の洗濯廃液ろ過装置では、本発明のろ過膜を複数の空円筒形状をなす複数のフィルタエレメント12とし、上端部を閉塞して下端部に浄化水排出配管を連結している。従って、洗濯溶液をろ過する処理面積を拡大して処理効率を向上することができると共に、フィルタエレメント12の表面に分割手段としてのフィン51が設けられることで、剥離された粒状活性炭が小ブロック化されるため、各フィルタエレメント12同士が接近していても、粒状活性炭を確実に排出することができる。
【0048】
そして、フィルタエレメント12の表面に多数のフィン51を設けており、各フィルタエレメント12に付着する粒状活性炭を、この付着した状態で小ブロック体とすることで、フィルタエレメント12から活性炭を剥離するとき、この活性炭を確実に小ブロック化して排出することができる。
【実施例2】
【0049】
図5は、本発明の実施例2に係る洗濯廃液ろ過装置におけるフィルタエレメントの正面図、図6は、実施例2の洗濯廃液ろ過装置におけるフィルタエレメントの平面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0050】
本実施例の洗濯廃液ろ過装置において、図5及び図6に示すように、フィルタエレメント12は、外周面にその長手方向に沿って第1フィン51が周方向に均等間隔で複数設けられ、その上端部と下端部にて、複数のバンド52及び固定ねじ53により取付けられている。また、このフィルタエレメント12は、外周面にその周方向に沿って円板形状をなす第2フィン61が長手方向に均等間隔で複数設けられ、各端部が第1フィン51に連結されている。
【0051】
従って、フィルタエレメント12内に剥離エアを供給すると、フィルタエレメント12内が加圧され、このフィルタエレメント12の外面に付着する粒状活性炭が剥離され、下方に落下する。このとき、粒状活性炭は、フィルタエレメント12の外周面に所定厚さの層状に付着するものの、各フィン51,61の部分には付着せずに複数の小ブロック体に分割して付着している。そのため、フィルタエレメント12内に剥離エアを供給すると、その外周面に付着した粒状活性炭は、複数の小ブロック体として剥離して落下することとなり、排出口から小ブロック化された使用済の粒状活性炭を容易に排出することができる。
【0052】
このように実施例2の洗濯廃液ろ過装置にあっては、フィルタエレメント12の外周面に付着した粒状活性炭を複数の小ブロック体に分割する分割手段として、フィルタエレメント12の長手方向に沿った第1フィン51と、周方向に沿った第2フィン61を複数設けている。
【0053】
従って、フィルタエレメント12の外周面に付着する粒状活性炭は、この各フィン51,61には付着せずに複数の小ブロック体に分割した状態で付着しており、剥離エアにより複数の小ブロック体として剥離して落下することとなり、小ブロック化された使用済の粒状活性炭を容易に排出することができる。
【実施例3】
【0054】
図7は、本発明の実施例3に係る洗濯廃液ろ過装置におけるフィルタエレメントの概略図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0055】
本実施例の洗濯廃液ろ過装置において、図7に示すように、フィルタエレメント12は、弧状をなす複数の壁部12aが円筒形状となるように溶接部71により連結されると共に、上端部に円板形状の天井部12bが溶接部72により連結されて構成されている。そして、この複数の溶接部71は、フィルタエレメント12の外周面にその長手方向に沿って設けられ、且つ、周方向に均等間隔で設けられている。即ち、本実施例では、活性炭分断手段及び分割手段を、フィルタエレメント12の各壁部12a同士と天井部12bを連結する溶接部(連結部)71,72としている。
【0056】
従って、粒状活性炭は、フィルタエレメント12の外周面に所定厚さの層状に付着するものの、各溶接部71,72の部分には付着しにくく付着むらが発生し、複数の小ブロック体に分割して付着する。そのため、フィルタエレメント12内に剥離エアを供給すると、その外周面に付着した粒状活性炭は、複数の小ブロック体に分割して剥離して落下、あるいは、落下時の衝撃で複数の小ブロック体となり、排出口から小ブロック化された使用済の粒状活性炭を容易に排出することができる。
【0057】
このように実施例3の洗濯廃液ろ過装置にあっては、フィルタエレメント12を、弧状をなす複数の壁部12a同士を溶接部71により円筒形状に連結すると共に、上端部に円板形状の天井部12bを溶接部72により連結して構成し、この溶接部(連結部)71,72を活性炭分断手段及び分割手段としている。
【0058】
従って、フィルタエレメント12の外周面に付着する粒状活性炭は、この各溶接部71,72には付着しにくく付着むらが発生ししており、剥離エアにより複数の小ブロック体に分割されることとなり、小ブロック化された使用済の粒状活性炭を容易に排出することができると共に、製造の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
【実施例4】
【0059】
図8は、本発明の実施例4に係る洗濯廃液ろ過装置におけるフィルタエレメントの概略図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0060】
本実施例の洗濯廃液ろ過装置において、図8に示すように、フィルタエレメント12は、弧状をなす複数の壁部片12cが所定長さの円筒形状となるように溶接部81,82により連結されると共に、上端部に円板形状の天井部12bが溶接部83により連結されて構成されている。そして、この複数の溶接部81は、フィルタエレメント12の外周面にその長手方向に沿って設けられ、且つ、周方向に均等間隔で設けられている。また、複数の溶接部82は、フィルタエレメント12の外周面にその周方向に沿って設けられ、且つ、長手方向に均等間隔で設けられている。即ち、本実施例では、活性炭分断手段及び分割手段を、フィルタエレメント12の各壁部片12c同士と天井部12bを連結する溶接部(連結部)81,82,83としている。
【0061】
従って、粒状活性炭は、フィルタエレメント12の外周面に所定厚さの層状に付着するものの、各溶接部81,82,83の部分には付着しにくく付着むらが発生し、複数の小ブロック体に分割して付着する。そのため、フィルタエレメント12内に剥離エアを供給すると、その外周面に付着した粒状活性炭は、複数の小ブロック体に分割して剥離して落下、あるいは、落下時の衝撃で複数の小ブロック体となり、排出口から小ブロック化された使用済の粒状活性炭を容易に排出することができる。
【0062】
このように実施例4の洗濯廃液ろ過装置にあっては、フィルタエレメント12を、弧状をなす複数の壁部片12c同士を溶接部81,82により円筒形状に連結すると共に、上端部に円板形状の天井部12bを溶接部83により連結して構成し、この溶接部(連結部)81,82,83を活性炭分断手段及び分割手段としている。
【0063】
従って、フィルタエレメント12の外周面に付着する粒状活性炭は、この各溶接部81,82,83には付着しにくく付着むらが発生ししており、剥離エアにより複数の小ブロック体に分割されることとなり、小ブロック化された使用済の粒状活性炭を容易に排出することができると共に、製造の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
【0064】
なお、上述した実施例1〜4では、本発明の活性炭分断手段及び分割手段をフィン51,61または溶接部71,72,81,82,83としたが、この構成に限定されるものではなく、フィルタエレメント12の外周面に塗装やテープなどを貼って処理廃液が通過できない領域を形成し、粒状活性炭の付着むらを形成して剥離時に小ブロック化されるようにしてもよい。また、この分割数は、フィルタエレメント12の形状や大きさに応じて適宜設定すればよい。
【実施例5】
【0065】
図9は、本発明の実施例5に係る洗濯廃液ろ過装置における処理容器内の要部断面図、図10は、図9のX−X断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0066】
本実施例の洗濯廃液ろ過装置では、図9及び図10に示すように、本発明の活性炭分断手段を、フィルタエレメント12から剥離して落下した粒状活性炭のブロック体を破砕する破砕手段としている。即ち、各フィルタエレメント12の連結管16が連結される分岐管15はほぼ水平方向に沿って配設され、この浄化水排出配管としての分岐管の上部に、破砕手段としての破砕部材91が固定されている。この破砕部材91は、落下した粒状活性炭のブロック体が衝突することで、これを細かく破砕できるように、上端が鋭角をなす三角断面形状に形成され、下面が分岐管15の上部で各連結管16の間に位置するように固定されている。
【0067】
従って、フィルタエレメント12内に剥離エアを供給すると、フィルタエレメント12内が加圧され、このフィルタエレメント12の外面に付着する粒状活性炭が剥離され、下方に落下する。そして、落下した粒状活性炭のブロック体は、各分岐管15に固定された破砕部材91に衝突することで細かく破砕されることとなり、排出口から細かく破砕された使用済の粒状活性炭を容易に排出することができる。
【0068】
このように実施例5の洗濯廃液ろ過装置にあっては、フィルタエレメント12の外周面から剥離して落下した粒状活性炭のブロック体を破砕する破砕手段として、浄化水排出配管としての各分岐管15の上部に破砕部材91を複数固定している。
【0069】
従って、フィルタエレメント12の外周面から剥離して落下した粒状活性炭のブロック体は、この各破砕部材91に衝突して細かい小ブロックに破砕されることとなり、小ブロック化された使用済の粒状活性炭を容易に排出することができる。この場合、破砕部材91を三角断面形状として分岐管15の外周面に沿うように固定したことで、落下または破砕した粒状活性炭がこの分岐管15に引っかかることはなく、確実に排出口に案内することができる。
【0070】
なお、上述した実施例5では、本発明の活性炭分断手段及び破砕手段を、浄化水排出配管としての各分岐管15の上部に固定されて上端が鋭角をなす破砕部材91としたが、装着位置はここに限らず、分岐管15などからステーを出して所望の位置に装着してもよい。また、破砕部材91の形状も上端が鋭角をなす三角断面形状に限らず、鉛直に固定された破砕プレートとしてもよい。
【0071】
また、上述した各実施例では、本発明のろ過膜を、中空円筒形状をなすフィルタエレメント12としたが、この形状に限定されるものではなく、単なる板形状の膜であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明に係る洗濯廃液ろ過装置は、ろ過膜から剥離した粒状活性炭のブロック体を分断して確実に排出されるようにしたものであり、いずれの種類の洗濯廃液ろ過装置にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施例1に係る洗濯廃液ろ過装置を表す一部断面概略図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】実施例1の洗濯廃液ろ過装置におけるフィルタエレメントの正面図である。
【図4】実施例1の洗濯廃液ろ過装置におけるフィルタエレメントの平面図である。
【図5】本発明の実施例2に係る洗濯廃液ろ過装置におけるフィルタエレメントの正面図である。
【図6】実施例2の洗濯廃液ろ過装置におけるフィルタエレメントの平面図である。
【図7】本発明の実施例3に係る洗濯廃液ろ過装置におけるフィルタエレメントの概略図である。
【図8】本発明の実施例4に係る洗濯廃液ろ過装置におけるフィルタエレメントの概略図である。
【図9】本発明の実施例5に係る洗濯廃液ろ過装置における処理容器内の要部断面図である。
【図10】図9のX−X断面図である。
【符号の説明】
【0074】
11 処理容器
12 フィルタエレメント(ろ過膜)
15 分岐管(浄化水排出配管)
16 連結管(浄化水排出配管)
17 集合管(浄化水排出配管)
18 処理廃液供給配管
19 処理廃液供給ライン
20 処理槽
23 連結ライン(浄化水排出配管)
24 浄化水排出ライン(浄化水排出配管)
25 剥離エア供給ライン
26 洗浄水供給ライン
28 剥離エア供給源
30 洗浄水供給源
40 排出口
51 フィン、第1フィン(活性炭分断手段、分割手段)
52 バンド
61 第2フィン(活性炭分断手段、分割手段)
71,72,81,82,83 溶接部(連結部)
91 破砕部材(活性炭分断手段、破砕手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空形状をなす処理容器と、該処理容器内に洗濯廃液に粒状活性炭が添加された処理廃液を供給する処理廃液供給配管と、前記処理容器内に設けられたろ過膜と、該ろ過膜で処理された浄化水を前記処理容器から排出する浄化水排出配管と、該浄化水排出配管から前記処理容器内にエアを供給することで前記ろ過膜に付着した粒状活性炭を剥離するエア供給源とを具えた洗濯廃液ろ過装置において、前記処理容器内に、前記ろ過膜から剥離した粒状活性炭のブロック体を分断する活性炭分断手段が設けられたことを特徴とする洗濯廃液ろ過装置。
【請求項2】
請求項1に記載の洗濯廃液ろ過装置において、前記活性炭分断手段は、処理廃液が供給される前記ろ過膜のろ過表面を分割する分割手段であることを特徴とする洗濯廃液ろ過装置。
【請求項3】
請求項2に記載の洗濯廃液ろ過装置において、前記ろ過膜は中空円筒形状をなして複数配設され、上端部が閉塞されて下端部に前記浄化水排出配管が連結され、前記分割手段は、前記ろ過膜の外周面を分割することを特徴とする洗濯廃液ろ過装置。
【請求項4】
請求項3に記載の洗濯廃液ろ過装置において、前記分割手段は、前記ろ過膜のろ過表面に取付けられたフィンであることを特徴とする洗濯廃液ろ過装置。
【請求項5】
請求項3に記載の洗濯廃液ろ過装置において、前記分割手段は、前記ろ過膜を連結する連結部であることを特徴とする洗濯廃液ろ過装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載の洗濯廃液ろ過装置において、前記フィンまたは前記連結部は、前記ろ過膜の外周面に上下方向に沿って複数取付けられたことを特徴とする洗濯廃液ろ過装置。
【請求項7】
請求項4または5に記載の洗濯廃液ろ過装置において、前記フィンまたは前記連結部は、前記ろ過膜の外周面に周方向に沿って複数取付けられたことを特徴とする洗濯廃液ろ過装置。
【請求項8】
請求項1に記載の洗濯廃液ろ過装置において、前記活性炭分断手段は、前記エア供給源から供給されたエアにより前記ろ過膜から剥離して落下した粒状活性炭のブロック体を破砕する破砕手段であることを特徴とする洗濯廃液ろ過装置。
【請求項9】
請求項8に記載の洗濯廃液ろ過装置において、前記ろ過膜は中空円筒形状をなし、上端部が閉塞されて下端部に前記浄化水排出配管が連結され、前記破砕手段としての上端が鋭角をなす破砕部材が前記浄化水排出配管に装着されたことを特徴とする洗濯廃液ろ過装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−144311(P2007−144311A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−342410(P2005−342410)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】