説明

流体噴射装置の空気処理

【課題】 気泡を処理することにより、流体噴射装置の性能と信頼性を高めることが要求される。
【解決手段】 一例として、流体噴射装置(204)は、1つまたは複数の層がその上に配置された基板を有する。流体噴射装置(204)は、また、前記1つまたは複数の層によって少なくとも部分的に画定されたスペース内を通る流体供給経路を備える。この流体噴射装置(204)は、空気特に気泡発生に対して処理を行うための方法および構造を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体噴射装置の空気処理に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷ヘッドなどの様々な流体噴射装置内に泡の形の空気があることがある。流体噴射装置によっては、この泡が、流体の流れを減少させかつ/または塞ぎ、装置の適切な機能を妨げることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記に鑑み、気泡を処理することにより、流体噴射装置の性能と信頼性を高めることが要求される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明に係る流体噴射装置は、以下のような特徴を有する流体噴射装置として提供される。
(1)流体噴射装置であって、ノズルから流体液滴を噴射するように構成されたチャンバと、第1の開口を介して前記チャンバに流体を供給するように構成され、少なくとも1つの異なる第2の開口を介して流体を受け取るように構成された流体供給通路と、前記流体供給通路と結合され、主に前記流体噴射装置から泡を排出するように構成された第3の開口とを備える流体噴射装置。
(2)前記第3の開口が、前記流体液滴が噴射される前記流体噴射装置の外側面まで延在している(1)に記載の流体噴射装置。
(3)前記第3の開口が、オリフィス層に形成された開口を含む(1)に記載の流体噴射装置。
(4)前記第1の開口が第1の内径軸に沿って延在し、前記少なくとも1つの第2の異なる開口が第2の内径軸に沿って延在し、前記第3の開口が第3の内径軸に沿って延在し、前記第3の内径軸と直角に測定した前記第3の開口の最小寸法が、前記第1の内径軸と直角に測定した前記第1の開口の最小寸法および前記第2の内径軸と直角に測定した前記少なくとも1つの第2の開口の最小寸法よりも大きい(1)に記載の流体噴射装置。
(5)ノズルをさらに備え、前記ノズルが前記チャンバの近くに位置決めされ、前記第3の開口が前記流体供給通路の近くに位置決めされた(1)に記載の流体噴射装置。
(6)前記第3の開口が、中央領域と毛管領域とを備える(1)に記載の流体噴射装置。
(7)前記第3の開口が、中央領域とリブとを備える(1)に記載の流体噴射装置。
(8)前記空気抜き孔が、前記流体供給通路の上に位置決めされた(1)に記載の流体噴射装置。
(9)印刷ヘッドとして具現化される(1)に記載の流体噴射装置。
(10)前記流体噴射装置の表面のノズルから流体を噴射するように構成されたチャンバと、少なくとも第1の開口を介して流体を受け取り、少なくとも1つの異なる第2の開口を介して前記チャンバに流体を送るように構成された流体供給通路と、前記通路から泡を除去する手段とを備える流体噴射装置。
(11)前記除去する手段が、前記表面を介して泡を除去するように構成された(10)に記載の流体噴射装置。
(12)流体噴射装置であって、流体を噴射するように構成された1対のチャンバと、
前記1対のチャンバ間にほぼ延在し、1対の開口を介して前記1対のチャンバに流体を供給するように構成された流体供給通路と、前記流体噴射装置から空気を除去するために前記通路に沿って設置された少なくとも1つの他の開口とを備える流体噴射装置。
(13)前記流体供給通路が、前記1対の開口から前記少なくとも1つの他の開口に向かって略テーパがつけられた(12)に記載の流体噴射装置。
(14)前記流体供給通路が、前記1対の開口の間の長さに対して直角に測定された第1の寸法を有し、該第1の寸法が、前記長さに対して直角に測定された前記少なくとも1つの他の開口の近くの第2の寸法よりも小さい(12)に記載の流体噴射装置。
(15)前記流体供給通路が、前記長さに対して直角かつ前記第1の寸法に対して直角に測定した第3の寸法を有し、該第3の寸法が、前記長さに対して直角且つ前記第2の寸法に対して直角で且つ前記少なくとも1つの他の開口の近くで測定した第4の寸法よりも小さい(14)に記載の流体噴射装置。
(16)前記対のチャンバが、オリフィス層に形成された第1のタイプのノズルから流体を噴射するように構成され、前記少なくとも1つの他の開口が、前記オリフィス層に形成された第2のタイプのノズルを備える(12)に記載の流体噴射装置。
(17)前記少なくとも1つの他の開口が、中央領域と毛管領域とを備える(14)に記載の流体噴射装置。
(18)前記少なくとも1つの他の開口が、中央領域とそこに形成されたリブとを備える(14)に記載の流体噴射装置。
(19)流体噴射装置であって、該流体噴射装置から液体を噴射するように構成された少なくとも第1のノズルを画定するオリフィス層を備え、該オリフィス層が、さらに、主に前記流体噴射装置から泡を排出するように構成された少なくとも1つの異なる第2のノズルを画定する、流体噴射装置。
(20)前記第1のノズルが、ほぼ円錐台形に形成され、第1の内径軸に沿って前記オリフィス層を貫通し、前記異なる第2のノズルが、毛管領域と接合されたほぼ円錐台形領域を備え、前記円錐台形領域が、第2の内径軸に沿って前記オリフィス層を貫通し、前記毛管領域が、前記オリフィス層を少なくとも途中まで延在する(19)に記載の流体噴射装置。
(21)前記第1のノズルが、ほぼ円錐台形に形成され、第1の内径軸に沿って前記オリフィス層を貫通し、前記異なる第2のノズルが、そこにリブが形成されたほぼ円錐台形領域を備え、前記円錐台形領域が、第2の内径軸に沿って前記オリフィス層を貫通し、前記リブが前記オリフィス層を少なくとも途中まで延在する(19)に記載の流体噴射装置。
(22)印刷ヘッドとして具現化される(19)に記載の流体噴射装置。
(23)第1のノズルが、第1の内径軸に沿って延在し、前記少なくとも第2のノズルが第2の内径軸に沿って延在し、前記第2の内径軸と直角に測定した前記少なくとも第2のノズルの最小寸法が、前記第1の内径軸と直角に測定した前記第1のノズルの最小寸法よりも小さい(19)に記載の流体噴射装置。
(24)流体供給経路に沿って受け取った流体を噴射する少なくとも1つのチャンバであって、前記流体供給経路が、第1の開口を通って、第2の開口を介して流体供給通路と前記チャンバ内に延在しており、前記第1の開口が、前記第2の開口の最小寸法よりも小さい流体供給経路と直角に測定した最小寸法を有している、チャンバと、内径軸に沿って延在し、前記流体供給通路に流体的に結合された空気抜き孔であって、前記第2の開口の前記最小寸法よりも大きい該空気抜き孔の前記内径軸と直角に測定した最小寸法を有する、空気抜き孔とを備える流体噴射装置。
(25)前記流体供給通路が、前記空気抜き孔の近くにある比較的広い領域から、前記空気抜き孔から遠くかつ前記チャンバの近くにある比較的狭い領域までテーパを有する(24)に記載の流体噴射装置。
(26)前記流体供給通路が、前記空気抜き孔の近くにある比較的広い領域から、前記空気抜き孔から遠くかつ前記第1の開口の近くにある第1の比較的狭い領域までテーパを有しており、また前記比較的広い領域から、前記第2の開口の近くの第2の比較的狭い領域までテーパを有している(24)に記載の流体噴射装置。
(27)前記空気抜き孔が、中央領域と毛管領域とを備える(24)に記載の流体噴射装置。
(28)前記空気抜き孔が、中央領域と前記中央領域に形成されたリブとを備える(24)に記載の流体噴射装置。
(29)1つまたは複数の層がその上に配置された基板と、前記1つまたは複数の層によって少なくとも部分的に画定されたスペース内を通る流体供給経路とを備え、前記スペースは、より制約の多い領域からより制約の少ない領域までにテーパを有しており、前記スペース内に含まれる泡を前記より制約の少ない領域の方に移動させる、流体噴射装置。
(30)前記より制約の少ない領域の近くに位置決めされた泡排出手段をさらに備える(29)に記載の流体噴射装置。
(31)前記流体供給経路は、第1の開口から前記スペースに入り、第2の開口から前記スペースを出て、前記第2の開口は、前記流体供給経路と直角に測定した前記第1の開口の最小寸法よりも大きい前記流体供給経路と直角に測定された最小寸法を有する(29)に記載の流体噴射装置。
(32)前記内径軸に沿ってスペースから延在し、前記スペースから泡を排出するように構成された第3の開口をさらに備え、前記内径軸と直角に測定した前記第3の開口の最小寸法が、前記第2の開口の前記最小寸法よりも大きい(31)に記載の流体噴射装置。
(33)前記第3の開口が、中央領域と毛管領域とを備える(32)に記載の流体噴射装置。
(34)前記第3の開口が、中央領域とそこに位置決めされたリブとを備える(32)に記載の流体噴射装置。
(35)流体噴射装置であって、第1の開口を介して流体を噴射するための少なくとも一つのチャンバであって、第1の開口を介して流体供給通路から流体を受け取るように構成された少なくとも1つのチャンバと、前記流体供給通路と流体的に結合され、該流体供給通路に沿って形成され、前記流体噴射装置から空気を除去するように構成されたもう1つの開口(332)とを備え、前記流体供給通路が、前記もう1つの開口の近くの位置での第1の寸法から前記第2の開口の近くの位置での第2の寸法までにテーパを有している流体噴射装置。
(36)前記もう1つの開口が、前記第1の開口の内径軸と直角に測定した前記第1の開口の最小寸法よりも小さい、前記もう1つの開口の内径軸と直角に測定した最小寸法を有する(35)に記載の流体噴射装置。
(37)前記空気抜き孔が、中央領域と毛管領域とを備える(35)に記載の流体噴射装置。
(38)前記空気抜き孔が、中央領域と前記中央領域に形成されたリブとを備える(35)に記載の流体噴射装置。
(39)前記流体噴射装置から液体を噴射するように構成された少なくとも第1のノズルを画定するオリフィス層とを備え、前記オリフィス層が、さらに、主に前記流体噴射装置から空気を除去するように構成されている少なくとも1つの異なる第2のノズルを画定し、前記第2のノズルが、中央領域と毛管領域とを備える流体噴射装置。
(40)前記流体噴射装置から液体を噴射するように構成された少なくとも1つの第1のノズルを画定するオリフィス層とを備え、
前記オリフィス層が、さらに、主に前記流体噴射装置から空気を除去するように構成されている少なくとも1つの第2の異なるノズルを画定し、前記第2のノズルが中央領域とリブとを備える流体噴射装置。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
図面全体を通して類似の特徴と構成要素を参照するために可能な限り同じ構成要素を使用する。異なる実施形態を識別するために、適切な場合にアルファベットの接尾辞を利用する。本明細書に示した図表現は、説明のためのものであり、一律の縮尺に従っていない場合がある。
【0006】
以下に説明する実施形態は、印刷ヘッドなどの流体噴射装置に関連した方法およびシステムに関する。したがって、以下の説明では「インク」という用語を使用するが、適切な実施形態では他の流体が利用される。
【0007】
他にも原因はあるが印刷装置の動作の副生成物として、インク中に泡の形の空気が生じることがある。例えば、1つまたは複数のチャンバからインクが噴射されるときに印刷装置の印刷カートリッジの噴射プロセスの副生成物として泡が生じることがある。
【0008】
泡が流体噴射装置、例えば印刷ヘッド内に溜まると、その泡が、いくつかまたはすべてのチャンバへのインクの流れを塞ぎ、流体噴射装置の適切な動作を妨げることがある。いくつかの実施形態は、後で明らかになるように、流体噴射装置から空気および/または泡を抜いて機能不良の可能性を減少させることができる構造および方法を提供する。
【0009】
図1は、1つの実施形態による例示的な印刷装置を示す。この実施形態において、印刷装置は、プリンタ100を含む。ここに示したプリンタは、インクジェットプリンタの形で実施されている。プリンタ100は、黒白および/またはカラーで印刷することができる。用語「印刷装置」は、例えば印刷カートリッジ内の流体噴射装置を使用してその機能の少なくとも一部分を達成する任意のタイプの印刷装置および/または画像形成装置を指す。そのような印刷装置の例には、プリンタ、ファクシミリ装置、写真複写機などがあるがこれらに限定されない。他の流体噴射装置の例には、中でも様々な医学装置または実験設備で使用されるラボオンチップ(Lab−On−A−Chip)などの様々な装置がある。
【0010】
図2は、プリンタ100などの例示的な印刷装置に使用されることがある例示的な印刷カートリッジ202を示す。印刷カートリッジ202は、印刷ヘッド204と、印刷ヘッドと結合するように構成されたカートリッジ本体206とからなる。カートリッジ本体206は、印刷ヘッド204にインクを供給することができ、内部インク供給源を含む場合および/または外部インク供給源に接続される場合もある。印刷ヘッド204が受けたインクは、外向面208から液滴の形で噴射されることがある。
【0011】
印刷カートリッジ202に単一の印刷ヘッド204が示されているが、他の印刷カートリッジは、単一の印刷カートリッジに複数の印刷ヘッドを有することがある。いくつかの適切な印刷カートリッジは使い捨ての場合もあり、他の印刷カートリッジは、印刷装置以上の有効寿命を有する場合もある。他の例示的な構成は、当業者によって理解されよう。
【0012】
図3は、図2に示したような印刷ヘッド204の断面図を示す。この断面図は、印刷ヘッド204のy軸に沿って切断されたものである。第1の基板面310からほぼ反対側の第2の基板面312まで、基板306内をスロット304が通る。スロット304は、任意の適切な寸法を有することができる。例えば、スロットは、x軸と平行に測定したときに任意の適切な長さを有することができ、いくつかの実施形態は、20,000ミクロン程度のスロットを有する。同様に、y軸と平行に測定して任意の適切なスロット幅を利用することができ、多くの実施形態は、100〜200ミクロンの範囲のスロット幅を利用する。これより狭い幅も広い幅も適切である。
【0013】
この特定の実施形態において、基板306は、ドープしてもよく、ドープしなくてもよい(doped or undoped)。シリコンを含む。他の基板材料は、ガリウムヒ素、ガリウムリン、リン化インジウム、ガラス、石英、セラミックス、または他の材料を含むことができるが、これらに限定されない。
【0014】
基板の厚さtは、意図された用途に適切な任意の適切な寸法を有することができる。いくつかの実施形態において、基板の厚さtは、100ミクロン未満から2000ミクロン以上の範囲でよい。1つの例示的な実施形態は、厚さ約675ミクロンの基板を利用することができるが、最新の傾向が小型化し続ける場合、将来の実施形態は、一般に、厚さ100〜300ミクロン以下を有する基板を利用することができる。
【0015】
本明細書では単一の基板について述べるが、他の適切な実施形態は、組み立て中および/または完成品に複数の構成要素を有する基板を含むことができる。例えば、そのような1つの実施形態は、第1の構成要素と、処理中のどこかの時点で廃棄される第2の犠牲構成要素(sacrificial component)とを有する基板を使用する。
【0016】
第1の面310の上に1つまたは複数の薄膜層314が配置されることがある。薄膜層314は、発熱体316および/または、特に示してはいないが、圧電結晶、トランジスタおよび電気トレースなどの様々な電気的な構成要素を構成することがある。個々の発熱体316が個々の電気トレースに電気的に接続される。発熱体に電気エネルギーが選択的に供給されて印刷ヘッド204からインクを噴射させることができる。同様に、圧電結晶や他の噴射手段などの他の電気的な構成要素を利用する実施形態に通電(energize)してインクを噴射させることができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、アパーチャ320が形成された1つまたは複数のフィルタ318と障壁層322とオリフィス層324とが薄膜層314の隣りに配置されることがある。インクは、スロット304からアパーチャ320を通りインク供給通路(「通路」)326まで通ることができる。インクは、個々の通路326からチャンバ328に供給することができる。
【0018】
障壁層322によって少なくとも一部分に通路326とチャンバ328が画定される。オリフィス層324に形成されそれぞれ位置決めされたノズル330によって、チャンバ328から選択的にインクを噴射することができる。ノズル330は、第1のノズルタイプを含む。いくつかの実施形態では、オリフィス層324によって第2の異なるノズルタイプが画定される。この実施形態では、後でより詳しく述べるように、第2のノズルタイプは、印刷ヘッドから泡を排出するように構成された空気抜き孔332を含む。
【0019】
1つの実施形態において、フィルタ318は、基板の第1の面310の上に配置されたほぼ平坦な感光性(photo−imagable)の高分子フィルタ層からなる。この特定の実施形態において、感光性のフィルタ層は、薄膜層314上にスピンオンされその後でスロット304が完成される。感光性のフィルタ層は、アパーチャ320を形成するようにパターン形成されエッチングされる。さらに、この実施形態において、エッチング前にフィルタ318上に障壁層322が配置される。当業者は、他の適切な構成を理解するであろう。例えば、他のフィルタは、様々な材料からなることができかつ/または他のアパーチャ形状および/またはサイズを利用することができる。そのような1つの例において、ステンレス鋼フィルタを利用することができる。
【0020】
個々のチャンバ328内またはその近くに個々の発熱体316を配置することができる。いくつかの実施形態において、1つ又は複数のチャンバ328は、障壁層322とオリフィス層324によって少なくとも一部分を画定されることができる。他の構成も可能である。この実施形態において、通路326とチャンバ328は障壁層322内にパターン形成される。当業者に理解されるように、これは1つの適切な構成に過ぎない。障壁層322は、他の材料の中でも特に感光性の高分子基板などのパターン形成可能な材料を含むことができるが、他の材料を利用することもできる。
【0021】
1つの実施形態において、オリフィス層324はニッケル基板からなる。もう1つの実施形態において、オリフィス層324は、障壁層と同じ材料である。前の層の上に様々な層を形成し、付着させ、または取り付けることができる。ここで示す構成は、単に1つの可能な構成にすぎない。例えば、代替の実施形態において、オリフィス層324と障壁層322とは単一層の材料からなる。
【0022】
図4a〜図4oは、図3に示したような印刷ヘッド204の一部分を示す。図4a、図4c、図4e、図4g、図4i、図4k、図4m、および図4oは、x軸に沿ってスロット304と交差するように切断された破断断面図を示す。図4b、図4d、図4f、図4h、図4j、図4lおよび図4nは、xy平面に沿って切断された印刷ヘッド204の一部分の平面図を示す。
【0023】
図4a〜図4bは、スロット304から入ってノズル330を出るように延在する流体経路fの一部分を示す。通路326は、流体経路fの一部分を画定し、アパーチャ320と通路−チャンバ間開口400とを介してチャンバ328とスロット304とを含む隣接構造に流体的に結合されている。
【0024】
アパーチャ320は、スロット304から通路326にインクを入れることができるように構成される。この実施形態において、2つのアパーチャ320が通路326に供給する。他の実施形態は、これよりも多いかまたは少ない数のアパーチャを利用して通路に供給することができる。代替または追加として、他の供給構成も利用することができ、その例を後で説明する。
【0025】
この実施形態では、個々のアパーチャ320は、流体経路fを横切る面で見てほぼ円形である。アパーチャ320は直径d1を有し、これは、1つの実施形態において、流体経路fに対して直角に測定して約8ミクロンである。本明細書において、アパーチャ320などの開口は、直径を含む単一の寸法によって示され、開口は、流体経路fを横切る面で見て円形である。他の構成は、開口を通る流体経路fのそれぞれの部分に対して直角にそれぞれ測定した幅と高さ、または幅と長さなどの2つの寸法によって示される。流体経路のそれぞれの部分は、開口の内径軸(bore axis)を含むと考えることができる。
【0026】
図4aと図4bの実施形態において、障壁層322によって通路326とチャンバ328が画定される。オリフィス層324にノズル330と空気抜き孔332が画定される。この特定の実施形態において、通路326は、約20ミクロンのほぼ一定の高さd2を有することがある。他の構成の例は、図6と関連して後で説明する。
【0027】
通路−チャンバ間開口400は、1つの実施形態において、約10ミクロンの第1の幅d3と20ミクロンの高さd2を有する。通路326は、通路−チャンバ間開口400から、1つの実施形態では空気抜き孔332の近くの約20ミクロンの第2の幅d4までにおいて外側に向かってテーパ(taper)を有している。
【0028】
ノズル330は直径d5を有し、直径d5は、1つの実施形態において、流体経路fを横切る方向で測定して約15ミクロンである。空気抜き孔332は、内径軸b1に沿って延在し、第1の直径d6を有し、第1の直径d6は、1つの実施形態において、内径軸を横切る方向で且つオリフィス層324の外側面401の近くで測定して約13ミクロンである。この実施形態において、空気抜き孔332は、また、さらに大きい第2の直径d7を有し、直径d7は、1つの実施形態において、オリフィス層324の内側面402の近くで測定して約20ミクロンである。
【0029】
図4aと図4bの実施形態において、アパーチャ320、ノズル330および空気抜き孔332はほぼ円形であるように示されており、他の適切な実施形態は、特に長方形や楕円形などの他の幾何学形状を利用することができる。
【0030】
動作中、インク(具体的に示していない)が、ノズル330を通って噴射されるまで流体経路fに沿って流れることができる。例えば、インクは、アパーチャ320を通ってスロット304から通路326に流れ込む。次に、インクは、通路−チャンバ間開口400を通って通路326からチャンバ328に供給される。インクは、ノズル330と空気抜き孔332の上にそれぞれ、スロット304内の通常わずかに負のゲージ圧と釣り合うメニスカス403a、403bを形成する。
【0031】
図4c〜図4fに示したように、発熱体と隣り合いかつチャンバに収容されたインクの一部分を加熱し気化させるように十分にそれぞれの発熱体316に通電することによって、チャンバ328からインクを選択的に噴射することができる。チャンバ328に収容されたインクの気化状態は、チャンバ内で圧力を高めることができる。チャンバ内の圧力が空気流体界面での表面張力や圧力に打ち勝つほど十分に高くなると、図4eに示したようにインク404の液滴がチャンバのノズル330から噴射される。噴射後、インクがチャンバ328に入り、メニスカス403aが再び形成される。
【0032】
チャンバから噴射させるためにインクにエネルギーを与えると、他の結果が生じることがある。例えば、インクの温度が高くなると、インク中の気体の溶解度が下がる。その結果、インクに溶けている気体が「ガス発生(out−gas)」し、チャンバ328及び関連した通路326内に泡406a、406bを形成する。ガス発生は、印刷ヘッド内に泡が生じる仕組みの1つの例に過ぎない。他の原因は、特に、チャンバ内の気化プロセスと、インク滴を噴射した後の補充プロセス中で空気がノズルに「ぶくぶく入る(gulping)」ことと、インク供給源からインクと一緒に運ばれる泡とがある。
【0033】
図4c〜図4dに示したように、泡406a、406bは、1つの実施形態においてそれぞれ5ミクロンと8ミクロンの直径d8とd9を有する。泡に近い最も小さな寸法の制約は通路幅d3であり、これは、1つの実施形態において10ミクロンである。泡は、通路326の断面積を基準にして、ほぼ球に近い低エネルギーの形状を想定することができる。
【0034】
図4e〜図4fに示したように、前に示した泡(406a、406b)は、成長しかつ/または他の泡と合体して単一のさらに大きい泡406cになった。泡406cは、泡に近い通路の幅d3と類似の約10ミクロンの直径d9を有する。泡が成長し続ける場合、幅d3は泡のx次元とz次元の膨張を制約し始め、その代わりに泡をy次元に膨張させ、したがってほぼ球形から変形する。
【0035】
泡406cが変形すると、泡を、通路326に沿って、通路−チャンバ間開口400から、x次元の制約が少なく泡がより球形状を達成することができる通路326の空気抜き孔端の方に移動させることができる駆動力が生じる。この駆動力の結果を図4g〜図4hに示し、ここで、泡406cは、通路のより幅の広い空気抜き孔端の方に通路326に沿って移動している。図4g〜図4hに示したように、泡406cは、泡406cに近い通路の幅と類似の約15ミクロンの直径d9を有する。
【0036】
泡406cが膨張し続けるとき、x次元の制約が泡に駆動力を提供し続ける。図4i〜図4jで分かるように、この場合、駆動力は、泡を通路のテーパに沿って空気抜き孔332の方に移動させ続けるのに十分であり、このとき、泡は、約20ミクロンの直径d9を有し、通路326の最も制約の少ない部分にある。この位置において、泡406cは、あり得る最も大きい球形を有し、通路326のx、z次元の制約が提供される。このとき、さらなる泡の成長は、3つ(x、yおよびz)の次元で生じる曲率半径(radius of curvature)間のエネルギー平衡によって決定される。この実施形態において、最も大きい泡の成長は、チャンバに向かう方(y軸)と空気抜き孔に向かう方(z軸)であり、泡は、これらの2つの主成長方向に平衡状態を探す。
【0037】
図4k〜図4lで分かるように、泡406cは、膨張し続けたものであり、通路326の次元的な制約によって、y次元とz次元に膨張し、したがって非球形を呈するように強制される。
【0038】
図4m〜図4oで分かるように、泡406cは、泡が通ることができる開口よりも通路の制約が大きくなる箇所に達するまで、通路326のチャンバ端の方にy次元に後方に成長し続けることができる。この実施形態において、泡406cは、通路326に沿って連続的に膨張するために、泡が空気抜き孔332内に膨張し空気流体界面の表面張力と圧力に打ち勝つより高いエネルギー状態を呈することが必要となるまで、チャンバ328の方に成長する。この特定の実施形態において、そのようなポイントは、通路の幅が空気抜き孔の直径d6以下になる場所に生じることがある。いくつかの実施形態において、これは、通路の幅が空気抜き孔の幅d6よりもある程度小さい場合に生じることがあり、したがってエネルギー状態が、泡を空気抜き孔内に膨張させ、メニスカスに打ち勝つのに十分な高さになることができる。泡406cの体積が増大し続けるとき、泡は、メニスカス403bの表面張力に打ち勝つのに十分に高いエネルギー状態に達する。泡のエネルギー状態がメニスカスの表面張力に打ち勝つのに十分な高さになったとき、メニスカスは「壊れ」、泡を構成する気体は、空気抜き孔332から排出するかまたは放出される。
【0039】
図4oは、泡が空気抜き孔332から排出されメニスカス403bが再形成された後の印刷ヘッド204を示す。泡の排除は、泡に近いインクの毛管圧(capillary pressure)によって容易にすることができる。いくつかの実施形態において、発射発熱体316は、インク中に圧力サージを作り出して泡の排出を促進するために1回または複数回通電されることがある。メニスカス403bは、泡を構成する気体が印刷ヘッドから排出された後で再びできる。さらに他の泡ができた場合は、プロセスを繰り返すことができる。
【0040】
この実施形態において、通路などのスペース内の所望の方向への泡の移動および/または膨脹は、スペース内に、テーパを有する環境、あるいは泡がスペースの制約の大きい領域から制約の小さい領域内に移動しかつ/または膨脹するように促す環境を提供することによって達成することができる。この特定の実施形態において、制約の大きい領域はチャンバに近く、制約の小さい領域は空気抜き孔に近い。また、この実施形態は、泡を所望の開口を通しかつ/または他の開口を通さないように、通路に入りまた出る開口の相対寸法を選択する。空気抜き孔332は、アパーチャ320および通路−チャンバ間開口400と比べて大きい寸法を有し、それにより、空気抜き孔を通る泡は、アパーチャ320と通路−チャンバ間開口400のどちらよりも大きい曲率半径を受ける。したがって、空気抜き孔から排出することによって印刷ヘッド内で泡を処理することができる。
【0041】
図5a〜図5iは、いくつかの例示的な空気抜き孔の構成を示す。
【0042】
図5a〜図5cは、オリフィス層324aに形成された空気抜き孔332aの1つの実施形態を示す。図5aは、1つの実施形態による別の例示的な流体噴射装置の一部分の破断斜視図を示す。図5bは、1つの実施形態による図5aに示した例示的な流体噴射装置の一部分の断面図を示す。図5cは、1つの実施形態による図5aに示した例示的な流体噴射装置の一部分の平面図を示す。
【0043】
第1の面401aとほぼ反対側の第2の面402aの間に、空気抜き孔332aが、第1の面の401aとほぼ垂直の内径軸b2に沿ってオリフィス層324aを貫通する。オリフィス層324aは、図3に関して前に述べたように第2の面402aを印刷ヘッドの障壁層の方に位置決めするように構成される。
【0044】
この実施形態において、空気抜き孔332aは、ほぼ円錐台形(frusto-conical shaped)である。他の例示的な形には、例えば、半球形、ボウル形および円筒形がある。
【0045】
図5b〜図5cから分かるように、図5b〜図5cに示した泡406dの一部分が空気抜き孔内に膨張するとき、インク506を空気抜き孔332a内に捕らえることができる。図5cで分かるように、泡406dが空気抜き孔332a内に膨張し空気抜き孔の円形とほぼ一致したときにインク506を第2の面402aの近くに捕らえることができる。
空気抜き孔332a内に捕らえられたインク506は、場合によって、空気流体界面の表面張力と圧力に打ち勝つのに十分に圧力が高くなることがある。代替または追加として、捕らえられたインクは、メニスカスに打ち勝ったときに泡と一緒に印刷ヘッドから排出されることがある。
【0046】
図5d〜図5fは、図5e〜図5fに示した泡406eのある状態でインクを空気抜き孔332bから印刷ヘッド内に排出させやすい空気抜き孔構成の代替の実施形態を示す。図5d〜図5fはそれぞれ、図5a〜図5cと類似の図を示す。この実施形態において、空気抜き孔332bは、少なくとも1つの毛管領域(capillary region)510と接合された中央領域508を有する。この実施形態において、中央領域508はほぼ円錐台形であり、内径軸b3に沿ってオリフィス層324bを貫通している。毛管領域510は、オリフィス層324b内の少なくとも途中まで延在している。この実施形態においては、毛管領域510は、第1の面の401bと第2の面402bの間の全体に延在している。この実施形態では、毛管領域510は、ほぼ円筒形の一部分に近い。他の形状が類似の機能を提供することができる。
【0047】
図5fから分かるように、泡406eは、中央領域508を満たすように膨張する傾向があるが、一般に、インク506が第1の面401bを通って印刷ヘッドの重なり部分に排出される経路を提供する毛管領域510を満たさない。インクの排出経路を提供することによって、泡406eが空気流体界面での表面張力と圧力に打ち勝ちかつ空気抜き孔332からのインクの排除を防ぐのが容易になる。
【0048】
図5g〜図5iは、泡406fがある状態でインクを空気抜き孔332cから印刷ヘッド内に排出させやすい空気抜き孔構成のさらに他の実施形態を示す。図5g〜図5iはそれぞれ、図5d〜図5fと類似の図を示す。この実施形態において、空気抜き孔332cは、中央領域508aを有する。中央領域508a内に、全体を512で示したオリフィス材料のリブが延在している。この実施形態において、リブ512は、一般に、円筒形の一部分に近い。他の形状が類似の機能を提供することができる。
【0049】
図5iから分かるように、リブ512によって、泡406fは、インクが排出する2つの毛管領域510a、510bを残す構成を呈する。
【0050】
当業者は、他の適切な空気抜き孔の構成を利用できることを理解するはずである。
【0051】
図6〜図6aは、もう1つの例示的な印刷ヘッドの構成を示す。図6は、図3に示したものと類似の印刷ヘッド204aの断面図を示し、図6aは、図4bに示した図と類似の図を示す。この実施形態において、障壁層322aに形成されスロット304aの両側に配置された1対のチャンバ328a、328bが、共通通路326aから供給される。インクは、フィルタ318aに形成されたアパーチャ320aを介して、流体経路fに沿ってスロット304aから通路326aに供給される。ノズル330a、330bはそれぞれ、チャンバ328a、328bより下に配置される。
【0052】
チャンバ328a、328bの間の通路326aに沿って空気抜き孔332dが位置決めされる。この実施形態において、チャンバ328a近くの通路の高さd10は、空気抜き孔332dの近くの高さd11よりも低い。フィルタ318aとオリフィス層324dの間の通路のz方向の高さは、d10の値からd11の値までにおいてほぼテーパが付けられている。この特定の実施形態において、オリフィス層の内側面402dは、テーパを得るようにグレースケールエッチング(gray-scale etch)を利用してパターン形成される。他の実施形態は、特にフィルタ318a、薄膜314aおよび/または基板306aにテーパを作成することによって、z方向でのテーパがつけられた通路の高さを得ることができる。
【0053】
通路326aのテーパにより、通路内にある泡が、空気抜き孔332dの方に移動しかつ/または膨張しやすい。空気抜き孔の相対的な寸法により、泡が通路326aからアパーチャ320aを通るかあるいはチャンバ328aに入るよりも、空気抜き孔を通ることが促進される。
【0054】
この実施形態において、アパーチャ320aは、流体経路fに沿ってフィルタ318aを貫通し、空気抜き孔の内径軸b5に沿って測定した15ミクロンの直径d13よりも小さい10ミクロンの直径d12を有する。空気抜き孔の直径d13は、通路−チャンバ間開口400aの寸法の少なくとも一方よりも大きい。この特定の実施形態において、通路−チャンバ間開口の寸法は、z方向に10ミクロンの高さd10と、x方向に20ミクロンの幅d14を有する。通路からチャンバへの開口の10ミクロンの高さ寸法d10は、15ミクロンの直径d13の空気抜き孔332aよりも制約が大きい。同様に、10ミクロンの直径d12のアパーチャ320aは、空気抜き孔の15ミクロンよりも制約が大きい。その結果、通路326a内で膨脹する泡は、アパーチャ320aを通るか通路からチャンバへの開口400a内に入れるよりも空気抜き孔332dを通り易い。
【0055】
図6bは、空気抜き孔332dの方への泡の移動を支援することができる代替の通路構造を示す。この特定の実施形態は、図6に関して説明したテーパがつけられた通路高さを保持する。この実施形態は、さらに、通路326b内の泡が空気抜き孔332dに近づく方向とチャンバ328bから遠ざかる方向に移動しかつ/または膨張するように促進するテーパ状通路幅を加える。
【0056】
通路326bは、その通路−チャンバ間開口400bでの幅d16が、空気抜き孔332dおよびその近くの幅d17よりも狭い。通路は、そのような2つの値の間でテーパ状になる。そのような構造は、空気抜き孔332dの方への泡の移動を促進することができる。泡が、ガス発生または合体によって成長し続けるとき、システム内の最大の次元の方に成長する。したがって、泡は、空気抜き孔332d内に膨脹しそのメニスカスに打ち勝つまで通路326b内でy軸に沿って空気抜き孔332dの方に成長する。この時点で、泡は、空気抜き孔を通ってシステムから抜けることができる。
【0057】
図7〜図7aは、さらにもう1つの例示的な印刷ヘッド構成を示す。図7は、上に重なる基板のないフィルタ318b、障壁層322bおよびオリフィス層324bの平面図を示す。説明のために、フィルタ318bは、部分的に切除されている。図7aは、図7に示したように構成要素の一部分のある程度拡大した図を示す。
【0058】
この実施形態は、障壁層322bに形成されたマニホルド(manifold)領域702を使用する。マニホルド領域702は、アパーチャ320bを通してインクを受け取ることができる。インクは、1つまたは複数の開口から個々の通路326bに入ることができる。様々な実施形態において、開口の例には、アパーチャ320b、マニホルド−通路間開口704、および通路−通路間開口706がある。マニホルド−通路間開口704は、通路−通路間開口706の寸法d19よりも大きい寸法d18を有する。この実施形態において、マニホルド−通路間寸法d18は約12ミクロンであり、通路−通路間寸法d19は約9ミクロンである。通路−チャンバ間寸法d20は10ミクロンを含む。
【0059】
個々の通路326b内で生成されるかあるいは生じる泡は、連続したガス発生などによって成長する場合があり、開口から最も小さい制約の寸法を有する通路内に入るかまたは通路から出やすくなる。この実施形態は、オリフィス層324bとフィルタ318bの間に画定されたようにz方向に20ミクロンのほぼ均一な距離を維持する。したがって、制約が最も少ない開口には、マニホルド−通路間開口704が含まれる。通路326b内で制約を受ける泡406cは、十分なエネルギー状態に達したときにマニホルド−通路間開口704を通って移動しやすい。泡406cは、より小さい通路−通路開口706が、マニホルド−通路間開口704よりも通るのに高いエネルギーの形状を必要とする場合に、隣り合った通路間を移動しにくい。
【0060】
この実施形態において、マニホルド領域702は、短軸すなわちy軸に沿って測定した約50ミクロンの幅d21と、上にあるスロットの長さと類似のx方向の長さとを有する。マニホルド領域702内の泡は、より制約の大きい寸法のマニホルド−通路間開口704または9ミクロンの直径d22を有するアパーチャ320bを通らずに、マニホルド領域に沿って膨張する傾向がある。15ミクロンの直径d23を有する空気抜き孔332eは、マニホルドがx方向とy方向に泡で満たされたときに泡が利用可能な最大寸法の開口を提供することができる。したがって、マニホルド領域702内の泡は、寸法的制約によってそれが空気抜き孔332eから抜けるまで、マニホルド領域内で膨張することができる。
【0061】
代替の実施形態において、空気抜き孔なしに泡を処理することができる。その代わりに、泡をそれぞれのノズルから除去するように通路への開口と通路からの開口の相対的寸法を選択することができる。通路−チャンバ間寸法d20とノズル直径d24を、マニホルド−通路間開口704や通路−通路間開口706などの他の通路開口よりも大きくすることによって、泡は、通路内で制約を受けたときに、隣り合った通路に移ったり場合によってはインクの流れを妨げたりすることなく、ノズルから出ることができる。
【0062】
図8は、図7に示したものと類似の実施形態を示す。この図において、オリフィス層324eは、フィルタ318cの基礎となる障壁層322cの下にある。この実施形態において、アパーチャ320cは、通路326cの上とマニホルド領域702aの上に位置決めされる。寸法は、図7に関して説明したものと同一であり、したがって、泡は、隣り合った通路326cまたはアパーチャ320cを通るのではなく、通路326cからマニホルド領域内に移動しやすい。マニホルド領域702aに入ると、泡は、通路に戻るのではなく空気抜き孔332fから外に出る。
【0063】
この実施形態において、個々の通路326cは、泡がマニホルド領域702aの一部分または全てを占有しているときでも、通路の上に位置決めされたアパーチャ320cおよび/または隣り合った通路からインクを受け取ることができる。この構成により、マニホルド領域内に泡がある状態で十分なインクがチャンバに流れるように維持することができる。
【0064】
印刷ヘッド内の泡の発生率は、印刷カートリッジの動作状況によって異なることがある。印刷カートリッジが定期的に使用されるとき、インクが固化したり、空気抜き孔の近くに固まり付着したりする。いくつかの実施形態は、空気抜き孔の近くに発射用の発熱体(firing heating element)やエネルギーを与える他の装置を位置決めすることができる。印刷ヘッドが保守部の上に位置決めされたときなどに、発熱体に時々に通電することができる。発熱体に通電することにより、インクを放出し、通常ならば空気抜き孔を塞ぎ始めることがある空気抜き孔近くの固まったインクまたは乾いたインクを排出することができる。
【0065】
以上、説明のために適切な寸法の特定の例を提供したが、当業者は、他の多くの適切な寸法が等しく適切であることを理解するはずである。
【0066】
以上説明した実施形態は、印刷ヘッドなどの流体噴射装置に気体の泡が生じたときにその気体の泡を処理するための様々な構造および方法を提供する。他の例示的な実施形態は、他の方法および/または他の配置で泡を処理することができる。例えば、1つの適切な実施形態は、流体供給経路に沿った都合のよい場所に泡処理構造を配置することができる。もう1つの例は、図7と図8に示したノズル列のいずれかの端に空気抜き孔を位置決めすることができる。構造は、核形成(nucleation)によって泡を生成しインクの局所的加熱により連続的ガス発生(outgassing)を維持することによって後で印刷ヘッドに供給されるインクに含まれるガスの量を積極的に減らすように設計することができる。この構造は、流体供給経路が通るスペースを画定するように構成することができる。
【0067】
そのような1つの実施形態において、構造物は、インクが流れるスペースを画定することができる。インクは、構造物内を通るときに加熱されてガス発生を引き起こしその結果泡を発生させることがある。スペースに結合された開口の相対的なサイズと形状をスペースの形状と組み合わせて意図的に選択することによって泡を処理することができる。例えば、インクは、流体供給経路に沿って移動し、第1の開口からスペースに入り、第2の開口から出てもよい。第1と第2の開口のどちらの最小寸法もより大きい最小寸法を有する第3の開口によって、泡をスペースから出しさらに泡をインクから有効に分離することができる。このプロセスは、さらに、スペースの最も制限の小さい領域が第3の開口に近づくようにスペースの形状をテーパ形状にすることによってさらに強化することができるが、これは、泡を処理するための1つの追加の例示的な実施形態に過ぎない。当業者は、他の適切な構成を理解するはずである。
【0068】
示した実施形態は、印刷ヘッドや他の流体噴射装置内の泡を処理するための方法およびシステムを提供することができる。泡は、インク供給通路などのスペース内への開口またはそのスペースから出る開口の相対的寸法を制御することによって処理することができる。いくつかの実施形態は、空気抜き孔を開口の1つとして利用し、泡が他の開口ではなく空気抜き孔を通って移動しやすくする相対的な寸法を選択する。
【0069】
本発明の概念を構造的特徴と方法の工程に対して、特定の言葉で説明したが、添付の特許請求の範囲は、示した特定の特徴および工程に必ずしも限定されない。むしろ特定の特徴と工程は、実施形態として開示されている。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】1つの実施形態による例示的なプリンタの正面図である。
【図2】1つの実施形態による例示的な印刷カートリッジの斜視図である。
【図3】1つの実施形態による図2に示したような例示的な印刷ヘッドの一部分の断面図である。
【図4a】1つの実施形態による図3に示した例示的な流体噴射装置の一部分の拡大断面図である。
【図4b】1つの実施形態による図4aに示した流体噴射装置の一部分の平面図である。
【図4c】1つの実施形態による図3に示した例示的な流体噴射装置の一部分の拡大断面図である。
【図4d】1つの実施形態による図4cに示した流体噴射装置の一部分の平面図である。
【図4e】1つの実施形態による図3に示した例示的な流体噴射装置の一部分の拡大断面図である。
【図4f】1つの実施形態による図4eに示した流体噴射装置の一部分の平面図である。
【図4g】1つの実施形態による図3に示した例示的な流体噴射装置の一部分の拡大断面図である。
【図4h】1つの実施形態による図4gに示した流体噴射装置の一部分の平面図である。
【図4i】1つの実施形態による図3に示した例示的な流体噴射装置の一部分の拡大断面図である。
【図4j】1つの実施形態による図4iに示した流体噴射装置の一部分の平面図である。
【図4k】1つの実施形態による図3に示した例示的な流体噴射装置の一部分の拡大断面図である。
【図4l】1つの実施形態による図4kに示した流体噴射装置の一部分の平面図である。
【図4m】1つの実施形態による図3に示した例示的な流体噴射装置の一部分の拡大断面図である。
【図4n】1つの実施形態による図4mに示した流体噴射装置の一部分の平面図である。
【図4o】1つの実施形態による図3に示した例示的な流体噴射装置の一部分の拡大断面図である。
【図5a】1つの実施形態によるもう1つの例示的な流体噴射装置の一部分の破断斜視図である。
【図5b】1つの実施形態による図5aに示した例示的な流体噴射装置の一部分の断面図である。
【図5c】1つの実施形態による図5aに示した例示的な流体噴射装置の一部分の平面図である。
【図5d】もう1つの実施形態によるもう1つの例示的な流体噴射装置の一部分の破断斜視図である。
【図5e】もう1つの実施形態による図5dに示した例示的な流体噴射装置の一部分の断面図である。
【図5f】もう1つの実施形態による図5dに示した例示的な流体噴射装置の一部分の平面図である。
【図5g】追加の実施形態によるもう1つの例示的な流体噴射装置の一部分の破断斜視図である。
【図5h】追加の実施形態による図5gに示した例示的な流体噴射装置の一部分の断面図である。
【図5i】追加の実施形態による図5gに示した例示的な流体噴射装置の一部分の平面図である。
【図6】1つの実施形態によるもう1つの例示的な流体噴射装置の一部分の拡大断面図である。
【図6a】図6に示した例示的な流体噴射装置の実施形態の一部分の平面図である。
【図6b】図6に示した例示的な流体噴射装置の実施形態の一部分の代替的な構成の平面図である。
【図7】1つの実施形態によるもう1つの例示的な流体噴射装置の一部分の平面図である。
【図7a】1つの実施形態による図7に示した例示的な流体噴射装置の実施形態の一部分の拡大平面図である。
【図8】1つの実施形態によるもう1つの例示的な流体噴射装置の一部分の平面図である。
【符号の説明】
【0071】
100 プリンタ
202 印刷カートリッジ
204 印刷ヘッド(流体噴射装置)
206 カートリッジ本体
208 外向面
306 基板
304 スロット
310 第1の基板面
312 第2の基板面
314 薄膜層
316 発熱体
318 フィルタ
320 アパーチャ
322 障壁層
324 オリフィス層
326 インク供給通路(通路、流体供給通路)
328 チャンバ
330 ノズル(第1番目の開口)
332 空気抜き孔(泡を除去する手段、泡排出手段)
400 通路−チャンバ間開口
402 オリフィス層324の内側面
403a、403b メニスカス
404 インク(流体液滴)
406a、406b、406c、406f 泡
506 インク
508 中央領域
510 毛管領域
512 リブ
702 マニホルド領域
704 マニホルド−通路間開口
706 通路−通路間開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体噴射装置であって、
ノズルから流体液滴を噴射するように構成されたチャンバと、
第1の開口(400)を介して前記チャンバに流体を供給するように構成され、少なくとも1つの異なる第2の開口(320)を介して流体を受け取るように構成された流体供給通路と、
前記流体供給通路と結合され、主に前記流体噴射装置から泡を排出するように構成された第3の開口(332)とを備える流体噴射装置。
【請求項2】
前記第3の開口が、前記流体液滴が噴射される前記流体噴射装置の外側面まで延在している請求項1に記載の流体噴射装置。
【請求項3】
前記第3の開口が、オリフィス層に形成された開口を含む請求項1に記載の流体噴射装置。
【請求項4】
前記第1の開口が第1の内径軸に沿って延在し、前記少なくとも1つの第2の異なる開口が第2の内径軸に沿って延在し、前記第3の開口が第3の内径軸に沿って延在し、前記第3の内径軸と直角に測定した前記第3の開口の最小寸法が、前記第1の内径軸と直角に測定した前記第1の開口の最小寸法および前記第2の内径軸と直角に測定した前記少なくとも1つの第2の開口の最小寸法よりも大きい請求項1に記載の流体噴射装置。
【請求項5】
ノズルをさらに備え、前記ノズルが前記チャンバの近くに位置決めされ、前記第3の開口が前記流体供給通路の近くに位置決めされた請求項1に記載の流体噴射装置。
【請求項6】
前記第3の開口が、中央領域と毛管領域とを備える請求項1に記載の流体噴射装置。
【請求項7】
前記第3の開口が、中央領域とリブとを備える請求項1に記載の流体噴射装置。
【請求項8】
前記空気抜き孔が、前記流体供給通路の上に位置決めされた請求項1に記載の流体噴射装置。
【請求項9】
印刷ヘッドとして具現化される請求項1に記載の流体噴射装置。
【請求項10】
前記流体噴射装置の表面のノズルから流体を噴射するように構成されたチャンバと、
少なくとも第1の開口(320)を介して流体を受け取り、少なくとも1つの異なる第2の開口(400)を介して前記チャンバに流体を送るように構成された流体供給通路と、
前記通路から泡を除去する手段とを備える流体噴射装置。
【請求項11】
前記除去する手段が、前記表面を介して泡を除去するように構成された請求項10に記載の流体噴射装置。
【請求項12】
流体噴射装置であって、
流体を噴射するように構成された1対のチャンバと、
前記1対のチャンバ間にほぼ延在し、1対の開口(400)を介して前記1対のチャンバに流体を供給するように構成された流体供給通路と、
前記流体噴射装置から空気を除去するために前記通路に沿って設置された少なくとも1つの他の開口(332)とを備える流体噴射装置。
【請求項13】
前記流体供給通路が、前記1対の開口から前記少なくとも1つの他の開口に向かって略テーパがつけられた請求項12に記載の流体噴射装置。
【請求項14】
前記流体供給通路が、前記1対の開口の間の長さに対して直角に測定された第1の寸法を有し、該第1の寸法が、前記長さに対して直角に測定された前記少なくとも1つの他の開口の近くの第2の寸法よりも小さい請求項12に記載の流体噴射装置。
【請求項15】
前記流体供給通路が、前記長さに対して直角かつ前記第1の寸法に対して直角に測定した第3の寸法を有し、該第3の寸法が、前記長さに対して直角且つ前記第2の寸法に対して直角で且つ前記少なくとも1つの他の開口の近くで測定した第4の寸法よりも小さい請求項14に記載の流体噴射装置。
【請求項16】
前記対のチャンバが、オリフィス層に形成された第1のタイプのノズルから流体を噴射するように構成され、前記少なくとも1つの他の開口が、前記オリフィス層に形成された第2のタイプのノズルを備える請求項12に記載の流体噴射装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つの他の開口が、中央領域と毛管領域とを備える請求項14に記載の流体噴射装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つの他の開口が、中央領域とそこに形成されたリブとを備える請求項14に記載の流体噴射装置。
【請求項19】
流体噴射装置であって、
該流体噴射装置から液体を噴射するように構成された少なくとも第1のノズルを画定するオリフィス層を備え、
該オリフィス層が、さらに、主に前記流体噴射装置から泡を排出するように構成された少なくとも1つの異なる第2のノズルを画定する、流体噴射装置。
【請求項20】
前記第1のノズルが、ほぼ円錐台形に形成され、第1の内径軸に沿って前記オリフィス層を貫通し、前記異なる第2のノズルが、毛管領域と接合されたほぼ円錐台形領域を備え、前記円錐台形領域が、第2の内径軸に沿って前記オリフィス層を貫通し、前記毛管領域が、前記オリフィス層を少なくとも途中まで延在する請求項19に記載の流体噴射装置。
【請求項21】
前記第1のノズルが、ほぼ円錐台形に形成され、第1の内径軸に沿って前記オリフィス層を貫通し、前記異なる第2のノズルが、そこにリブが形成されたほぼ円錐台形領域を備え、前記円錐台形領域が、第2の内径軸に沿って前記オリフィス層を貫通し、前記リブが前記オリフィス層を少なくとも途中まで延在する請求項19に記載の流体噴射装置。
【請求項22】
印刷ヘッドとして具現化される請求項19に記載の流体噴射装置。
【請求項23】
第1のノズルが、第1の内径軸に沿って延在し、前記少なくとも第2のノズルが第2の内径軸に沿って延在し、前記第2の内径軸と直角に測定した前記少なくとも第2のノズルの最小寸法が、前記第1の内径軸と直角に測定した前記第1のノズルの最小寸法よりも小さい請求項19に記載の流体噴射装置。
【請求項24】
流体供給経路に沿って受け取った流体を噴射する少なくとも1つのチャンバであって、前記流体供給経路が、第1の開口(320)を通って、第2の開口(400)を介して流体供給通路と前記チャンバ内に延在しており、前記第1の開口(320)が、前記第2の開口の最小寸法よりも小さい流体供給経路と直角に測定した最小寸法を有している、チャンバと、
内径軸に沿って延在し、前記流体供給通路に流体的に結合された空気抜き孔であって、前記第2の開口の前記最小寸法よりも大きい該空気抜き孔の前記内径軸と直角に測定した最小寸法を有する、空気抜き孔と
を備える流体噴射装置。
【請求項25】
前記流体供給通路が、前記空気抜き孔の近くにある比較的広い領域から、前記空気抜き孔から遠くかつ前記チャンバの近くにある比較的狭い領域までテーパを有する請求項24に記載の流体噴射装置。
【請求項26】
前記流体供給通路が、前記空気抜き孔の近くにある比較的広い領域から、前記空気抜き孔から遠くかつ前記第1の開口の近くにある第1の比較的狭い領域までテーパを有しており、また前記比較的広い領域から、前記第2の開口の近くの第2の比較的狭い領域までテーパを有している請求項24に記載の流体噴射装置。
【請求項27】
前記空気抜き孔が、中央領域と毛管領域とを備える請求項24に記載の流体噴射装置。
【請求項28】
前記空気抜き孔が、中央領域と前記中央領域に形成されたリブとを備える請求項24に記載の流体噴射装置。
【請求項29】
1つまたは複数の層がその上に配置された基板と、
前記1つまたは複数の層によって少なくとも部分的に画定されたスペース内を通る流体供給経路とを備え、
前記スペースは、より制約の多い領域からより制約の少ない領域までにテーパを有しており、前記スペース内に含まれる泡を前記より制約の少ない領域の方に移動させる、流体噴射装置。
【請求項30】
前記より制約の少ない領域の近くに位置決めされた泡排出手段をさらに備える請求項29に記載の流体噴射装置。
【請求項31】
前記流体供給経路は、第1の開口(320)から前記スペースに入り、第2の開口(400)から前記スペースを出て、前記第2の開口は、前記流体供給経路と直角に測定した前記第1の開口の最小寸法よりも大きい前記流体供給経路と直角に測定された最小寸法を有する請求項29に記載の流体噴射装置。
【請求項32】
前記内径軸に沿ってスペースから延在し、前記スペースから泡を排出するように構成された第3の開口(332)をさらに備え、前記内径軸と直角に測定した前記第3の開口の最小寸法が、前記第2の開口の前記最小寸法よりも大きい請求項31に記載の流体噴射装置。
【請求項33】
前記第3の開口が、中央領域と毛管領域とを備える請求項32に記載の流体噴射装置。
【請求項34】
前記第3の開口が、中央領域とそこに位置決めされたリブとを備える請求項32に記載の流体噴射装置。
【請求項35】
流体噴射装置であって、
第1の開口(330)を介して流体を噴射するための少なくとも一つのチャンバであって、第1の開口(400)を介して流体供給通路から流体を受け取るように構成された少なくとも1つのチャンバと、
前記流体供給通路と流体的に結合され、該流体供給通路に沿って形成され、前記流体噴射装置から空気を除去するように構成されたもう1つの開口(332)とを備え、
前記流体供給通路が、前記もう1つの開口(332)の近くの位置での第1の寸法から前記第2の開口の近くの位置での第2の寸法までにテーパを有している流体噴射装置。
【請求項36】
前記もう1つの開口が、前記第1の開口の内径軸と直角に測定した前記第1の開口の最小寸法よりも小さい、前記もう1つの開口の内径軸と直角に測定した最小寸法を有する請求項35に記載の流体噴射装置。
【請求項37】
前記空気抜き孔が、中央領域と毛管領域とを備える請求項35に記載の流体噴射装置。
【請求項38】
前記空気抜き孔が、中央領域と前記中央領域に形成されたリブとを備える請求項35に記載の流体噴射装置。
【請求項39】
前記流体噴射装置から液体を噴射するように構成された少なくとも第1のノズルを画定するオリフィス層とを備え、
前記オリフィス層が、さらに、主に前記流体噴射装置から空気を除去するように構成されている少なくとも1つの異なる第2のノズルを画定し、前記第2のノズルが、中央領域と毛管領域とを備える流体噴射装置。
【請求項40】
前記流体噴射装置から液体を噴射するように構成された少なくとも1つの第1のノズルを画定するオリフィス層とを備え、
前記オリフィス層が、さらに、主に前記流体噴射装置から空気を除去するように構成されている少なくとも1つの第2の異なるノズルを画定し、前記第2のノズルが中央領域とリブとを備える流体噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図4f】
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【図4g】
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【図4h】
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【図4i】
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【図4j】
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【図4k】
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【図4l】
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【図4m】
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【図4n】
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【図4o】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図5d】
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【図5e】
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【図5f】
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【図5g】
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【図5h】
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【図5i】
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【図6】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図7a】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−1283(P2006−1283A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−176671(P2005−176671)
【出願日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【出願人】(503003854)ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. (1,145)
【Fターム(参考)】