説明

流体圧シリンダ及びクランプ装置

【課題】出力部材が所定の位置に達したことをクランプ本体内のエア通路のエア圧の圧力変化を介して確実に検知可能で信頼性や耐久性に優れ小型化可能な流体圧シリンダ及びクランプ装置を提供する。
【解決手段】油圧シリンダのシリンダ本体内に形成され且つ一端部に加圧エアが供給され他端部が外界に連通したエア通路と、このエア通路を開閉可能な開閉弁機構とを備え、開閉弁機構は、進退可能に装着され且つ先端部が油圧室に突出する弁体と、弁体が当接可能な弁座と、油圧室の油圧によって弁体を出力部材側に進出させた状態に保持する油圧導入室と、油圧室と油圧導入室とを連通させる油圧導入路とを備え、出力部材が所定の位置に達したときに、出力部材により弁体を移動させて開閉弁機構の開閉状態を切り換え、エア通路のエア圧を介して出力部材が所定の位置に達したことを検知可能に構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に出力部材が前進限界位置や後退限界位置などの所定の位置に達した際に、出力部材の動作に連動させてクランプ本体内のエア通路の連通状態を開閉弁機構により切換えエア圧の変化を介して前記出力部材の位置を検知可能にした流体圧シリンダ及びクランプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、機械加工に供するワーク等のクランプ対象物をクランプするクランプ装置などに採用される流体圧シリンダは、シリンダ本体と、このシリンダ本体に進退自在に装備された出力部材と、この出力部材を進出側と退入側の少なくとも一方に駆動する為の流体室等を備えている。
【0003】
ところで、上記流体圧シリンダの出力部材の軸心方向の所定の位置(前進限界位置、後退限界位置、途中位置等)を検出する種々のロッド位置検知技術が実用化されている。
例えば、特許文献1のクランプ装置は、流体圧シリンダに供給した流体圧を検出する圧力センサと、流体圧シリンダのピストン部材から外部に突出させた操作ロッドの下端部の被検出部の上昇位置と下降位置を検出する2つの位置センサとで、ピストンロッドの位置を検出している。
【0004】
特許文献2のクランプ装置においては、流体圧シリンダの出力ロッドの昇降動作に連動してエア通路を開閉する機構を設け、出力ロッドの上昇位置と下降位置とを検出可能に構成してある。
【0005】
特許文献3のクランプ装置においては、クランプ対象物を受け止めるワーク受け台が独立に設けられている。ワーク受け台は、エア噴出口が形成されたパット部材と、このパット部材をクランプ対象物側に弾性支持する外筒部材とを備えている。パット部材が突出位置にある場合は、エア噴出口から加圧エアが噴出し、クランプ装置がクランプ駆動されてクランプ対象物によりパット部材が押圧されて退入すると、外筒部材にエア噴出口が塞がれて加圧エアの圧力が上昇してクランプ状態になったことを検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−87991号公報
【特許文献2】特開2003−305626号公報
【特許文献3】特開2009−125821号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のクランプ装置では、流体圧シリンダのピストン部材から操作ロッドを外部に突出させ、その操作ロッドの下端部に設けた被検出部の上昇位置と下降位置を2つの位置センサで検出するため、流体圧シリンダの下側に被検出部の移動と位置センサの設置のための検出スペースが必要となるため、クランプ装置(つまり、流体圧シリンダ)が大型化するという問題がある。
【0008】
特許文献2のクランプ装置においては、出力ロッドの上昇位置と下降位置とを検出する機構をクランプ本体の外側に構成する。そのため、特許文献1のクランプ装置と同様に、クランプ本体の外部に検出スペースが必要となるから、クランプ装置をコンパクトに構成することができない。しかも、エア通路を開閉する検出具を検出孔に対して摺動自在に移動させる構造であるため、長期間使用した場合にエア通路を閉止する性能が低下する虞がある。
【0009】
特許文献3のクランプ装置のワーク受け台のエア噴出口は、アンクランプ状態のとき、クランプ装置やクランプ対象物の近傍部に開口しているので、機械加工の切粉やクーラント(切削液)がエア噴出口に侵入して塞いでしまう虞がある。
【0010】
本発明の目的は、出力部材が所定の位置に達したことをクランプ本体内のエア通路のエア圧の圧力変化を介して確実に検知可能で小型化可能な流体圧シリンダ及びクランプ装置を提供すること、出力部材の所定の位置を検出する信頼性や耐久性を向上し得る流体圧シリンダ及びクランプ装置を提供すること、等である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の流体圧シリンダは、シリンダ本体と、このシリンダ本体に進退可能に装備された出力部材と、この出力部材を進出側と退入側の少なくとも一方に駆動する為の流体室とを有する流体圧シリンダにおいて、前記シリンダ本体内に形成され且つ一端部に加圧エアが供給され他端部が外界に連通したエア通路と、このエア通路を開閉可能な開閉弁機構とを備え、前記開閉弁機構は、前記シリンダ本体に形成した装着孔に進退可能に装着され且つ先端部が前記流体室に突出する弁体と、この弁体が当接可能な弁座と、前記流体室の流体圧によって前記弁体を前記出力部材側に進出させた状態に保持する流体圧導入室と、前記流体室と前記流体圧導入室とを連通させる流体圧導入路とを備え、
前記出力部材が所定の位置に達したときに、前記出力部材により前記弁体を移動させて前記開閉弁機構の開閉状態を切り換え、前記エア通路のエア圧を介して前記出力部材が前記所定の位置に達したことを検知可能に構成したことを特徴としている。
【0012】
請求項2の流体圧シリンダは、請求項1の発明において、前記流体室に流体圧が供給された状態において、前記開閉弁機構は前記弁体が前記弁座から離隔した開弁状態を維持し、前記流体室の流体圧がドレン圧に切り換えられ且つ前記出力部材が所定の位置に達した時に、前記開閉弁機構は、前記弁体が前記弁座に当接した閉弁状態に切り換えられることを特徴としている。
【0013】
請求項3の流体圧シリンダは、請求項1の発明において、前記流体室に流体圧が供給されている場合、前記開閉弁機構は前記弁体が前記弁座に当接した閉弁状態を維持し、前記流体室の流体圧がドレン圧に切り換えられ且つ前記出力部材が所定の位置に達した時に、前記開閉弁機構は、前記弁体が前記弁座から離隔した開弁状態に切り換えられることを特徴としている。
【0014】
請求項4の流体圧シリンダは、請求項2の発明において、前記開閉弁機構は、前記シリンダ本体に形成された前記装着孔に挿入螺合され且つ前記弁体が進退可能に挿入されたキャップ部材を備え、前記キャップ部材に、前記出力部材側端部に前記弁座が形成され、前記キャップ部材と前記弁体との間に前記流体圧導入室が形成されたことを特徴としている。
【0015】
請求項5の流体圧シリンダは、請求項4の発明において、前記弁体は、弁体本体と、この弁体本体に外嵌状に装着され且つ前記弁座に接近・離隔可能な可動弁体とを備え、前記弁体本体と前記可動弁体との間にシール部材が設けられたことを特徴としている。
請求項6の流体圧シリンダは、請求項1の発明において、前記開閉弁機構の流体圧導入路は、前記弁体に貫通状に形成されたことを特徴としている。
【0016】
請求項7の流体圧シリンダは、請求項1の発明において、前記開閉弁機構は、前記弁体を前記出力部材側に弾性付勢する弾性部材を有することを特徴としている。
請求項8の流体圧シリンダは、請求項1の発明において、前記所定の位置が、前記出力部材の上限位置、作動中間位置、下限位置のうちの何れかの位置であることを特徴としている。
【0017】
請求項9のクランプ装置は、前記出力部材からなるクランプロッドを備え、請求項8に記載の流体圧シリンダによりクランプロッドを駆動するように構成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の流体圧シリンダによれば、クランプ本体内のエア通路を開閉する開閉弁機構を設け、この開閉弁機構は、弁体と弁座と流体圧導入室と流体圧導入路とを備え、弁体をクランプ本体に形成した装着孔に組み込むことで、開閉弁機構をクランプ本体内に組み込むことができるため、流体圧シリンダを小型化することができる。
【0019】
前流体圧シリンダの流体室の流体圧を、開閉弁機構の流体圧動入室に流体圧導入路を介して導入可能に構成し、出力部材が所定の位置に達しない状態では、流体室の流体圧を利用して弁体を流体室側に突出した状態に保持することができ、開閉弁機構の開閉状態を保持することができる。流体室の流体圧を利用して弁体を付勢するため、信頼性と耐久性の面で有利である。
出力部材が所定の位置に達したとき、出力部材により弁体を移動させて開閉弁機構の開閉状態を確実に切り換えるため、前記エア通路のエア圧を介して出力部材の所定の位置を確実に検知可能である。
【0020】
請求項2のクランプ装置によれば、出力部材が所定の位置に達したことを、エア通路が連通した状態から遮断された状態に変化したエア圧を介して検知することができる。
請求項3のクランプ装置によれば、出力部材が所定の位置に達したことを、エア通路が遮断された状態から連通した状態に変化したエア圧を介して検知することができる。
【0021】
請求項4のクランプ装置によれば、開閉弁機構をクランプ本体内にコンパクトに組み込むことができる。
請求項5のクランプ装置によれば、本体部が移動するときに、シール部材により本体部と弁部材との間に摩擦力が発生するので、本体部の移動に追従して弁部材を移動させることができる。
【0022】
請求項6のクランプ装置によれば、流体圧導入路をクランプ本体に形成する必要がなく、開閉弁機構をコンパクトに構成することができる。
請求項7のクランプ装置によれば、流体室の流体圧がドレン圧に切り換えられたとき、出力部材が所定の位置に達するまでは、開閉弁機構の開閉状態を維持することができる。
【0023】
請求項8のクランプ装置によれば、出力部材が、上限位置、作動途中位置、下限位置のうちの何れかの位置に達したことを確実に検知することができる。
請求項9のクランプ装置によれば、流体圧シリンダによりクランプロッドを駆動する形式のクランプ装置において請求項1と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施例1のクランプ装置(アンクランプ状態)の断面図である。
【図2】図1のa部の拡大図である。
【図3】図1のb部の拡大図である。
【図4】クランプ装置(上昇限界直前位置)の断面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】図4のc部の拡大図である。
【図8】実施例1のクランプ装置(クランプ状態)の要部断面図である。
【図9】図8のd部の拡大図である。
【図10】図8のe部の拡大図である。
【図11】実施例2の第2開閉弁機構(開弁状態)の断面図である。
【図12】図11の開閉弁機構(閉弁状態)の断面図である。
【図13】実施例3のシリンダ本体要部と第2開閉弁機構(開弁状態)の断面図である。
【図14】実施例3のシリンダ本体要部と開閉弁機構(閉弁状態)の断面図である。
【図15】実施例4のシリンダ本体要部と開閉弁機構(開弁状態)の断面図である。
【図16】実施例4のシリンダ本体要部と開閉弁機構(閉弁状態)の断面図である。
【図17】実施例5のクランプ装置(アンクランプ状態)の断面図である。
【図18】図17のf部の拡大図である。
【図19】図17のg部の拡大図である。
【図20】実施例5のクランプ装置(上昇限界直前位置)の断面図である。
【図21】図20のh部の拡大図である。
【図22】実施例5のクランプ装置の(クランプ状態)の断面図である。
【図23】図22のi部の拡大図である。
【図24】図22のj部の拡大図である。
【図25】実施例6のクランプ装置(アンクランプ状態)の断面図である。
【図26】図25のk部の拡大図である。
【図27】クランプ状態における図26相当図である。
【図28】実施例7のクランプ装置(アンクランプ状態)の断面図である。
【図29】実施例7のクランプ装置(アンクランプ状態)の断面図である。
【図30】図28のm部の拡大図である。
【図31】実施例7のクランプ装置(クランプ状態)の断面図である。
【図32】図31のn部の拡大図である。
【図33】実施例8のクランプ装置(アンクランプ状態)の断面図である。
【図34】図33のp部の拡大図である。
【図35】実施例8のクランプ装置(クランプ状態)の断面図である。
【図36】図35のq部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための形態について、実施例に基づいて説明する。
この実施例は、流体圧シリンダとしての油圧シリンダにより出力部材(クランプロッド)を駆動するように構成したクランプ装置に本発明を適用した場合の例である。
【実施例1】
【0026】
先ず、クランプ装置の全体構成について説明する。
図1〜図10に示すように、クランプ装置1は、パレット等のベース部材2に上方へ突出状に組付けられている。クランプ装置1は、ベース部材2の固定面2aにワーク等のクランプ対象物を固定解除可能に固定するものである。以下、「油圧」(流体圧)は圧縮状態の油を意味する。
【0027】
クランプ装置1は、鉛直姿勢の油圧シリンダ3(流体圧シリンダ)と、出力部材4と、油圧シリンダ3のシリンダ本体10に形成され且つ一端部に加圧エアが供給され他端部が外界に連通した第1,第2エア通路21,22と、この第1,第2エア通路21,22を夫々開閉可能な第1,第2開閉弁機構30,50とを有する。
第1開閉弁機構30は、第1エア通路21のエア圧を介して、出力部材4が上昇限界位置にあることを検出する為のものである。第2開閉弁機構50は、第2エア通路22のエア圧を介して、出力部材4が下降限界位置にあることを検出する為のものである。尚、出力部材4の上昇限界位置は、「出力部材の所定の位置」に相当する。同様に、出力部材4の下降限界位置は、「出力部材の別の所定の位置」に相当する。
【0028】
次に、シリンダ本体10について説明する。
図1,図4,図6,図8に示すように、シリンダ本体10は、シリンダ部材11と、シリンダ部材11の上端に固定された上端壁部材12と、シリンダ部材11の下端に固定された下端壁部材13などを備えている。ベース部材2には、上端開放状の取付穴2bが形成され、シリンダ本体10のシリンダ部材11と下端壁部材13が取付穴に内嵌されている。上端壁部材12の下端面の一部が固定面2aに当接し、上端壁部材12が複数のボルト孔12aに通す複数(例えば、4本)のボルトによりベース部材2に固定されている。
【0029】
上端壁部材12には、出力部材4が挿通する挿通孔が形成され、この挿通孔は下部の第1挿通孔12bと、上部の第2挿通孔12cとを有し、第2挿通孔12cは第1挿通孔12bよりも少し小径である。第2挿通孔12cの上端部分には環状のシール取付凹部12dが形成されている。シリンダ部材11には、第1挿通孔12bの下端に連なり且つ第1挿通孔12bよりも大径のシリンダ孔11aが形成されている。上端壁部材12の下端部の筒状部分12eがシリンダ孔11aの上端部に内嵌され、下端壁部材13の上端部の突出部分13aがシリンダ孔11aの下端部に内嵌され、上端壁部材12と下端壁部材13は、シリンダ部材11に複数(例えば、6本)のボルトにより夫々固定されている。
【0030】
次に、出力部材4について説明する。
図1,図4,図6,図8に示すように、出力部材4はクランプ装置1のクランプロッド(つまり、ピストンロッド部材4a)である。この出力部材4の上端部には水平姿勢のクランプアーム4bの一端部分が固定されている。ピストンロッド部材4aは、シリンダ本体10に軸心方向に進退可能に装備されている。ピストンロッド部材4aは、ピストンロッド部4cと、その下端部分に固定されたピストン部4pとを有する。
【0031】
ピストンロッド部4cは、第2挿通孔12cを油密に摺動自在に挿通する小径ロッド部4dと、この小径ロッド部4dの下端に連なり且つ第1挿通孔12bに小さな環状隙間を空けて挿通可能な大径ロッド部4eとを有する。ピストン部4pは、シリンダ孔11aに油密に摺動自在に装着されている。小径ロッド部4dの一部がシリンダ本体10から上方へ突出している。小径ロッド部4dの上端部にクランプアーム4bがボルトにより固定されている。尚、クランプアーム4bとしては、クランプ対象物の厚さに対応するサイズ(特に、上下方向の厚さ)のものが使用される。
【0032】
ピストンロッド部材4aが上昇限界位置(アンクランプ位置)(図1参照)に達したとき、ピストン部4pが上端壁部材12の下面に当接し、大径ロッド部4eが第1挿通孔12bに挿入状態になる。ピストンロッド部材4aが下降限界位置(クランプ位置)(図8参照)に達したとき、ピストン部4pが下端壁部材13の上面に当接状態になる。尚、シリンダ本体10には、油密に封止する為のシール部材10a〜10cが設けられ、ピストン部4pの外周部にはシール部材4sが装着されている。シール取付凹部12dには、小径ロッド部4dの外周面に接触する環状のダストシール12fが装着されている。
【0033】
シリンダ本体10内には、ピストン部4pの上側の環状のクランプ油室14と、ピストン部4pの下側のアンクランプ油室15とが設けられ、クランプ油室14は第1挿通孔12b内に延びる筒状の油室部分である筒部14aを有する。
これらクランプ用油室14とアンクランプ油室15とは、図示外の油路により油圧供給源5に接続されている。クランプ油室14に油圧を供給し、アンクランプ油室15から油圧を抜くと、ピストンロッド部材4aは下降方向へクランプ駆動され、下降限界位置においてクランプアーム4bがクランプ対象物をベース部材2の固定面2aに押圧するクランプ状態になる。反対に、アンクランプ油室15に油圧を供給し、クランプ油室14から油圧を抜くと、ピストンロッド部材4aは上昇方向へアンクランプ駆動される。
【0034】
次に、第1エア通路21について説明する。
図1,図4,図6,図8に示すように、第1エア通路21は、上流側エア通路21aと、この上流側エア通路21aに、後述する第1開閉弁機構30を介して接続された下流側エア通路21bとを備えている。上流側エア通路21aの上流端はベース部材2に形成された第1エア供給路21sに接続され、下流側エア通路21bの下流端はベース部材2に形成された第1エア排出路21eに接続されている。
【0035】
上流側エア通路21aは、シリンダ部材11と上端壁部材12の内部に形成された鉛直のエア通路と、上端壁部材12の内部に形成された水平なエア通路とを備えている。下流側エア通路21bは、シリンダ部材11と上端壁部材12の内部に形成されている。
【0036】
次に、第2エア通路22について説明する。
図1,図4,図6,図8に示すように、第2エア通路22の上流端はベース部材2に形成された第2エア供給通路22sに接続され、第2エア通路22の下流端は前記取付穴2bを介してベース部材2に形成された第2エア排出通路22eに接続されている。第2エア通路22の下流端部には、第2開閉弁機構50が接続されている。第2エア通路22は、シリンダ部材11と下端壁部材13の内部に形成された鉛直のエア通路と、下端壁部材13の内部に形成された水平なエア通路とを備えている。
【0037】
第1,第2エア供給路21s,22sは、加圧エア供給源21m,22mに夫々接続され、第1,第2エア供給路21s,22sの途中部に、第1,第2圧力スイッチ21n,22n又は圧力センサが接続されている。第1,第2圧力スイッチ21n,22nは、エア供給路21s,22sの加圧エアの圧力が設定圧以上に昇圧したときにoffからon(又はonからoff)に切換わる。第1,第2エア排出路21e,22eは外界に開放されている。
【0038】
次に、第1開閉弁機構30について説明する。
図2,図7,図9に示すように、第1開閉弁機構30は、第1挿通孔12bの上端部の外周側付近において上端壁部材12の壁部の内部に配設され、第1エア通路21の上流側エア通路21aの下流端部を開閉可能に設けられている。第1開閉弁機構30は、弁体31と、キャップ部材32と、弁座32aと、油圧導入室33(流体圧導入室)と、油圧導入路34(流体圧導入路)と、内部のエア通路35a〜35fとを備え、上端壁部材12の装着孔36にキャップ部材32と環状部材37を介して組み込まれている。
【0039】
装着孔36は、上端壁部材12に水平に貫通状に形成されている。装着孔36の途中部に環状部材37が固定的に装着され、その外周側がシール部材37sによりシールされている。装着孔36の開放側部分を塞ぐキャップ部材32が螺合により固定され、シール部材32sによりシールされている。
環状部材37の円形壁部には装着孔36の小径孔36aと同径の貫通孔37aが形成されている。弁体31は、キャップ部材32と環状部材37の内部に形成される収容室と、貫通孔37aと、小径孔36aに水平方向へ移動可能に装着されている。
【0040】
弁体31は、先端部がクランプ用油室14の筒状部14aに部分的に突出可能な弁体本体38と、この弁体本体38に可動に外嵌された可動弁体39とで構成されている。弁体31は、装着孔36に対して水平方向に約1.0 〜2.0 mm程度移動可能である。可動弁体39は、弁体本体38に対して水平方向に相対的に約1.0 〜2.0 mm程度移動可能である。
【0041】
弁体本体38は、小径軸部38aと大径軸部38bとを一体形成したものである。小径軸部38aが小径孔36aと貫通孔37aに挿通され、大径軸部38bの基端側部分がキャップ部材32の凹穴32bに摺動自在に内嵌されている。可動弁体39は、環状部材37とキャップ部材32との間の収容室において大径軸部38bに外嵌されている。
小径軸部38aの外周側をシールするシール部材40と、大径軸部38bの外周側をシールするシール部材41と、弁体本体38と可動弁体39との間をシールするシール部材42も設けられている。
【0042】
環状部材37の外周部に上流側エア通路21aに連通した環状のエア通路35aが形成されている。このエア通路35aは環状部材37の壁部内のエア通路35bに連通されている。環状部材37と可動弁体39の間に、キャップ形状のエア通路35cが形成され、キャップ部材32には上記のエア通路35cに連通可能な水平向きのエア通路35dが形成されている。キャップ部材32の外周部には、エア通路35dに連通する環状のエア通路35eと、このエア通路35eに連通し且つ下流側エア通路21bの上流端部に連通するエア通路35fが形成されている。
【0043】
可動弁体39は小径筒部39aとテーパ筒部39bとを有する。テーパ筒部39bは、テーパ外周面を有する。キャップ部材32の端面には上記のエア通路35c,35d間を開閉する為の環状弁座32aが形成されている。可動弁体39のテーパ筒部39bの端面には、環状弁座32aに当接・離隔可能な環状弁面39vが形成されている。
【0044】
小径筒部39aの先端内周部には、弁体本体38側に僅かに突出した環状係合部39cが形成され、弁体本体38の大径軸部38bの先端に僅かに小径に形成された係合軸部38cに相対移動可能に外嵌されている。
【0045】
油圧導入室33が、前記凹穴32bのうちのキャップ部材32と弁体本体38との間に形成され、弁体本体38に貫通状に形成された油圧導入路34を介して、クランプ油室14の筒状部14aに接続されている。油圧導入路34の先端部分には複数の分岐油路34aが形成されている。クランプ油室14に油圧が供給されると、油圧導入路34から油圧導入室33に油圧が導入され、その油圧が弁体本体38を進出方向(ピストンロッド部4c側)へ付勢する。
【0046】
次に、油圧シリンダ3と第1開閉弁機構30の作用について説明する。
クランプ油室14に油圧が供給され、ピストンロッド部材4aが下降途中又は下降限界位置(クランプ状態)のとき、小径ロッド部4dが第1開閉弁機構30に対向する。 そのため、第1開閉弁機構30においては、図9に示すように、油圧導入室33に導入された油圧を弁体31が受圧して弁体本体38が進出状態になり、弁面39vが弁座32aから離隔して閉弁状態から開弁状態に切換わり、エア通路35a〜35fが連通状態となる。このとき、係合軸部38cの段部により環状係合部39cが奥方へ押動されるため、確実に閉弁状態から開弁状態になる。尚、閉弁状態から開弁状態への切換えが、「開閉状態の切換え」に相当する。
【0047】
これに対して、クランプ装置1のクランプ用油室14の油圧がドレン圧に切換えられ、アンクランプ油室15に油圧が供給され、クランプ装置1がアンクランプ状態になったとき、図2に示すように、油圧導入室33の油圧がドレン圧になり、ピストンロッド部材4aの大径ロッド部4eにより弁体本体38がキャップ部材32側へ押動される。そして、弁体本体38と可動弁体39との間にはシール部材40の摩擦力が作用するため、弁体本体38と共に可動弁体39も移動し、弁面39vが弁座32aに当接して開弁状態から閉弁状態に切換わり、エア通路35cとエア通路35dの間が閉じられる。
【0048】
この閉弁状態では、可動弁体39に作用するエア圧によっても可動弁体39が閉弁側へ付勢される。この閉弁状態への切換えにより、第1開閉弁機構30よりも上流側において、上流側エア通路21a内のエア圧が上昇するので、圧力スイッチ21nによりピストンロッド部材4aが上昇限界位置に達したことを検出することができる。尚、開弁状態から閉弁状態に切換えも、「開閉状態の切換え」に相当する。
【0049】
図2の状態からピストンロッド部材4aが下降開始したとき、図7示すように、可動弁体39の位置は変化することなく、大径ロッド部4eの上端の環状テーパ面4tにより弁体本体38の僅かの進出移動が許容され、係合軸部38cの段部が環状係合部39cに係合し、その後閉弁状態から図9に示す開弁状態へ切換わる。
【0050】
次に、第2開閉弁機構50について説明する。
図1、図3,図8、図10に示すように、第2開閉弁機構50は、第1開閉弁機構30と同様の構造であるため、弁機構の構造については簡単に説明する。
第2開閉弁機構50は下端壁部材13の中央部分の装着孔56に鉛直姿勢に配設され、第2開閉弁機構50は、第2エア通路22の下流端部を開閉可能に設けられている。第2開閉弁機構50は、弁体51と、キャップ部材52と、弁座52aと、油圧導入室53(流体圧導入室)と、油圧導入路54(流体圧導入路)と、内部のエア通路55a〜55dとを備え、下端壁部材13の鉛直の装着孔56にキャップ部材52と環状部材57を介して組み込まれている
【0051】
キャップ部材52は、下端壁部材13に螺合にて固定され、シール部材52sでシールされている。環状部材57は装着孔56の途中部に固定されている。環状部材57の水平壁には、装着孔56の小径孔56aと同径の貫通孔57aが形成されている。
弁体51は、弁体本体58と可動弁体59とを備えている。弁体本体58は、小径軸部58aと、大径軸部58bとを一体形成したものであり、大径軸部58bがキャップ部材52と環状部材57とで形成された収容室52b内に収容され、小径軸部58aは小径孔56aと貫通孔57aを摺動自在に挿通して、下端壁部材13の上端面から上方へ部分的に突出可能になっている。
【0052】
大径軸部58bの上端部には少し小径の係合軸部58cが形成されている。可動弁体59は、小径筒部59aと、大径部59bとを有し、小径筒部59aの上端近傍部には、上記の係合軸部58cに外嵌された環状係合部59cが形成されている。
尚、小径軸部58aの外周側をシールするシール部材60と、大径軸部58bの外周側をシールシール部材61と、大径軸部58bと可動弁体59間をシールするシール部材62も設けられている。
【0053】
内部のエア通路として、環状部材57の外周部には第2エア通路22の下流端部に連通した環状エア通路55aが形成されている。環状部材57の壁部には環状エア通路55aに連通したエア通路55bが形成されている。環状部材57と可動弁体59の間には、上記のエア通路55bに連通したキャップ状のエア通路55cが形成されている。キャップ部材52には上記のエア通路55cに連通可能なエア通路55dが形成されている。キャップ部材52の上端面には環状弁座52aが形成され、可動弁体59の下面には環状弁座52aに当接・離隔可能な環状弁面59vが形成されている。
【0054】
次に、油圧シリンダ3と第2開閉弁機構50の作用について説明する。
図1、図3に示すクランプ装置1がアンクランプ状態のとき、アンクランプ油室15に油圧が充填されているため、油圧導入孔54から油圧導入室53へ油圧が導入され、油圧導入室53の油圧により弁体51が上方へ付勢されて上方へ移動し、環状係合部59cと小径軸部58cの段部の係合を介して、可動弁体59も上方へ移動し、環状弁面59vが環状弁座52aから離隔して開弁状態を保持する。
【0055】
クランプ装置1のクランプ油室14に油圧を供給し且つアンクランプ油室15の油圧をドレン圧に切換えると、ピストンロッド部材4aが下降限界位置まで下降し、クランプ装置1がアンクランプ状態からクランプ状態に切換えられ、ピストン部4pが下端壁部材13の上面に当接状態になる。すると、図10に示すように、弁体本体58がピストン部4pにより下方へ押動され、シール部材62の摩擦力を介して可動弁体59も下方へ移動して、環状弁面59vが環状弁座52aに当接して開弁状態から閉弁状態に切換えられる。その結果、第2エア通路22のエア圧が上昇するため、圧力スイッチ22nによりピストンロッド部材4aが下降限界位置に移動してクランプ状態になったことを確実に検知することができる。
【0056】
この油圧シリンダ1によれば、クランプ本体10内のエア通路21,22を開閉する第1,第2開閉弁機構30,50を、シリンダ本体10に形成した装着孔36,56に組み込むことで、第1,第2開閉弁機構30,50をクランプ本体10内に組み込むことができるため、出力部材4の上昇限界位置と下降限界位置を検出可能な油圧シリンダ1を小型化することができる。
【0057】
第1開閉弁機構30では、クランプ油室14内の油圧を油圧導入室33に導入し、その油圧を弁体31に作用させて、弁体31を出力部材4側へ突出状態に保持できるため、信頼性と耐久性の面で有利である。第2開閉弁機構についても同様である。
出力部材4が所定の位置に達したときに、出力部材4により弁体31,51を移動させて第1,第2開閉弁機構30,50の開閉状態を切換えるため、エア通路21,22のエア圧を介して出力部材4の所定の位置を確実に検知することができる。
【実施例2】
【0058】
実施例1の第2開閉弁機構50を部分的に変更した第2開閉弁機構50Aについて説明する。但し、変更部分についてのみ説明し、同様の部材に同じ符号を付して説明を省略する。図11、図12に示すように、弁体本体58Aの下端部分に下端開放の凹穴58dであって油圧導入室53に開口した凹穴58dが形成され、この凹穴58dと油圧導入室53に圧縮コイルスプリング53aが装着された。弁体本体58Aは、油圧導入室53の油圧によって上方へ付勢されると共に、圧縮コイルスプリング53aによって上方へ付勢されている。
【0059】
圧縮コイルスプリング53aを設けたため、アンクランプ状態からクランプ状態へ切換える際に、アンクランプ油室15に充填される油圧の圧力が立ち上がるまでの過渡時における、弁体51の作動確実性を高めることができる。尚、第1開閉弁機構30にも、上記と同様に、圧縮スプリングを組み込んでもよい。その他、実施例1の油圧シリンダと同様の効果が得られる。
【実施例3】
【0060】
実施例1の第2開閉弁機構50を部分的に変更した第2開閉弁機構50Bについて説明する。但し、変更部分についてのみ説明し、同様の部材に同じ符号を付して説明を省略する。図13、図14に示すように、前記環状部材57は省略されている。弁体51Bが、弁体本体58と、この弁体本体58に可動に外嵌された可動弁体59Bとで構成されている。弁体本体58は、小径軸部58aと大径軸部58bとを一体形成したものである。
【0061】
内部のエア通路として、可動弁体59Bの外周側に形成され且つ第2エア通路22の下流端に連通した環状エア通路55gと、キャップ部材52に縦向きに貫通状に形成され且つ環状エア通路55gに連通可能なエア通路55hとが設けられている。キャップ部材52の上端面に環状弁座52aが形成され、可動弁体59Bの下端面に環状弁面59vが形成されている。図示のように、シール部材60〜62が設けられている。
【0062】
図13に示すアンクランプ状態のとき、アンクランプ油室15に油圧が供給されるため、油圧導入室53に導入される油圧により、弁体本体58と可動弁体59Bとが上方へ付勢されて上昇限界位置になるため、環状弁面59vが環状弁座52aから離隔して開弁状態になる。
【0063】
上記とは反対に、図14に示すように、クランプ油室14に油圧が供給され、アンクランプ油室15の油圧が抜かれると、ピストンロッド部材4aが下降限界位置まで下降し、ピストン部4pが下端壁部材13の上面に当接する。その結果、弁体本体58が下降し、可動弁体59Bがシール部材62の摩擦力を介して弁体本体58と一体的に下降し、環状弁面59vが環状弁座52aに当接して閉弁状態になる。そのため、第2エア通路22のエア圧が上昇するので、圧力スイッチ22nによりピストンロッド部材4aが下降限界位置になったことを検出することができる。その他、実施例1の油圧シリンダと同様の効果が得られる。
【実施例4】
【0064】
実施例3の第2開閉弁機構50Bを部分的に変更した第2開閉弁機構50Cについて説明する。但し、変更部分についてのみ説明し、同様の部材に同じ符号を付して説明を省略する。図15、図16に示すように、前記環状部材57は省略されている。
弁体51Cは、弁体本体58と可動弁体59Bとを備えている。キャップ部材52Cの内部にカップ状のカップ部材52cが固定され、弁体本体58の大径軸部58bがカップ部材52cの収容穴に摺動自在に装着されている。
【0065】
キャップ部材52Cとカップ部材52cの上端面に環状弁座52aが形成され、可動弁体59Bの下端に環状弁面59vが形成されている。内部のエア通路として、可動弁体59Bの外周側の環状エア通路55gと、カップ部材52cとキャップ部材52Cの間の環状エア通路55iと、キャップ部材52Cの底壁に形成され且つ環状エア通路55iに連通したエア通路55jとが形成されている。尚、エア通路55jは第2エア排出路22eを介して外界に開放されいる。
【0066】
図15に示すように、アンクランプ状態のときは、アンクランプ油室15の油圧が油圧導入室53に導入されるため、第2開閉弁機構50Bと同様に、環状弁面59vが環状弁座52aから離隔して開弁状態となる。クランプ状態のときには、第2開閉弁機構50Bと同様に、環状弁面59vが環状弁座52aに当接して閉弁状態になる。この第2開閉弁機構50Cでは、部品の精度要求が緩和されるため、製作面で有利である。その他、実施例1の油圧シリンダと同様の効果が得られる。
【実施例5】
【0067】
このクランプ装置1Dにおいては、実施例1の第1開閉弁機構30の代わりに、第1開閉弁機構30Dが設けられ、実施例1の第2開閉弁機構50の代わりに、第2開閉弁機構50Dが設けられ、その他の構成は、実施例と同様であるので、同様の部材に同一符号を付して説明を省略する。
【0068】
前記第1開閉弁機構30は、出力部材4が上昇限界位置のとき閉弁状態になり、出力部材4が下降限界位置のとき開弁状態になる。しかし、この第1開閉弁機構30Dは、出力部材4が上昇限界位置のとき開弁状態になり、出力部材4が下降限界位置のとき閉弁状態になる。図17〜図24に示すように、第1開閉弁機構30Dは、キャップ部材32と、環状部材37Dと、弁体31Dと、油圧導入室33と、油圧導入路34と、内部のエア通路35a、35b、35g、35hとを備え、上端壁部材12に形成した水平向きの装着孔36に装着したものである。弁体31Dは弁体本体38のみで構成され、弁体本体38は、小径軸部38aと大径軸部38bとを一体形成したものである。
大径軸部38bはキャップ部材32と環状部材37Dで形成された収容室32bに可動に収容され、小径軸部38aは、環状部材37の貫通孔37aと、装着孔36の小径孔36aとに摺動自在に挿通している。シール部材32s、40、41も設けられている。
【0069】
内部のエア通路として、上流側エア通路21aに連通し且つ環状部材37の外周部に形成されたエア通路35aと、環状部材37Dの壁部に形成されたエア通路35bと、このエア通路35bに連通するように環状部材37Dの内周部に形成された環状のエア通路35gと、キャップ部材32と環状部材37の間に形成され且つ下流側エア通路21bの上流端に連通したエア通路35hとが形成されている。弁体本体38の大径軸部38bの端面には環状弁面38cが形成され、環状部材37Dの端面には環状弁面38cに当接・離隔可能な環状弁座37bが形成されている。
【0070】
図18に示すように、クランプ装置1がアンクランプ状態で、ピストンロッド部材4aが上昇限界位置のとき、ピストンロッド部材4aの大径ロッド部4eで弁体本体38がキャップ部材32側へ押動され、環状部材37Dが移動しないため、環状弁面38cが環状弁座37bから離隔して開弁状態になる。その結果、第1エア通路21の上流側エア通路21a内のエア圧が低下するため、出力部材4が上昇限界位置に達したことを圧力スイッチ21nにより検出することができる。出力部材4が僅かに下降した際にも、図21に示すように、閉弁状態が維持される。
【0071】
上記とは反対に、クランプ状態になり、クランプ油圧14に油圧が供給されると、図23に示すように、油圧導入路34から油圧導入室33に油圧が導入され、弁体本体38が出力部材4(小径ロッド部4d)側へ進出するため、環状弁面38cが環状弁座37bに当接して閉弁状態になる。その結果、上流側エア通路21aのエア圧が上昇するため、出力部材4が圧力スイッチ21nにより上昇限界位置から下降したことを検出することができる。
【0072】
次に、第2開閉弁機構50Dについて説明する。
図19に示すように、第2開閉弁機構50Dは、キャップ部材52と、環状部材57Dと、弁体51と、油圧導入室53と、油圧導入路54と、内部のエア通路55a、55b、55g、55hとを備え、下端壁部材13に形成した鉛直きの装着孔56に装着されている。弁体51は弁体本体58のみで構成され、弁体本体58は、小径軸部58aと大径軸部58bとを一体形成したものである。大径軸部58bはキャップ部材52と環状部材57Dで形成された収容室52bに可動に収容され、小径軸部58aは、環状部材57Dの貫通孔57aと、装着孔56の小径孔56aとに摺動自在に挿通している。シール部材52s、60、61も設けられている。
【0073】
内部のエア通路として、第2エア通路22に連通するように環状部材57Dの外周部に形成されたエア通路55aと、このエア通路55aに連通するように環状部材57Dの壁部に形成されたエア通路55bと、このエア通路55bに連通するように環状部材57Dの内周部に形成された環状のエア通路55gと、キャップ部材52と環状部材57D間に形成され且つ前記第2エア排出路22eに連通したエア通路55hとが形成されている。弁体本体58の大径軸部58bの端面には環状弁面58cが形成され、環状部材57Dの端面には環状弁面58cに当接・離隔可能な環状弁座57bが形成されている。
【0074】
図19に示すように、クランプ装置1Dがアンクランプ状態で、アンクランプ油室15に油圧が供給された状態で、ピストンロッド部材4aが下昇限界位置でないとき、油圧導入路54から油圧導入室53に油圧が導入され、弁体本体58が上方へ僅かに進出移動するため、環状弁面58cが環状弁座57bに当接して閉弁状態になる。その結果、第2エア通路22のエア圧が上昇するため、出力部材4が下降限界位置から上昇したことを圧力スイッチ22nにより検出する検出することができる。
【0075】
一方、図22、図24に示すように、クランプ油室14に油圧が供給されてクランプ状態になると、ピストンロッド部材4aが下降限界位置まで下降し、ピストン部4pが下端壁部材13の上面に当接し、弁体本体58がキャップ部材52側へ押動され、環状部材57Dが移動しないため、環状弁面58cが環状弁座57bから離隔し、開弁状態になる。その結果、第2エア通路22の内のエア圧が低下するため、出力部材4が下降限界位置に達したことを圧力スイッチ22nにより検出することができる。その他、実施例1の油圧シリンダと同様の効果が得られる。
【実施例6】
【0076】
クランプ装置に適用される油圧シリンダ3Eに本発明を適用した場合の例である。
図25〜図27に示すように、クランプ装置1Eの油圧シリンダ3Eは、シリンダ本体70と、出力部材73と、クランプ油室74、アンクランプ油室75と、開閉弁機構76と、加圧エアが供給されるエア通路85sと、加圧エアが排出されるエア通路77などを備えている。尚、図25はクランプ装置がクランプ状態のときの油圧シリンダ3Eを示す。この油圧シリンダ3Eは、ワークパレット等のベース部材78の凹穴78aに嵌入した状態で使用される。クランプ油室74とアンクランプ油室75は、油圧供給源に接続されている。エア通路85sは、エア供給通路(図示外)を介して加圧エア供給源に接続され、エア供給通路には、圧力スイッチ又は圧力センサが接続されている。エア通路77は外界に開放されている。
【0077】
出力部材73は、ロッド部73aと、ピストン部73bとを一体形成したものである。シリンダ本体70は、シリンダ部材71と上端壁部材72とを有する。
開閉弁機構76は、前記の開閉弁機構50Dと類似の構造のものであるので簡単に説明する。開閉弁機構76は、ピストン部73bに対向するように上端壁部材72の鉛直向きの装着孔72aに装着されている。開閉弁機構76は、キャップ部材79と、弁体80と、環状部材81と、油圧導入室82と、油圧導入路83と、内部のエア通路85a,85b,85cなどを備えている。
【0078】
弁体80は、小径軸部80aと大径軸部80bとを一体形成したものである。大径軸部80bは上端壁部材72に形成した穴に可動に挿入されてシール部材84でシールされている。小径軸部80aは、環状部材81の貫通孔81aとキャップ部材79の挿通孔79aとに摺動自在に挿通され、上端壁部材72の下面から突出可能である。小径軸部80aとキャップ部材79間をシールするシール部材85も設けられている。
【0079】
内部のエア通路として、エア通路85sに連通した環状のエア通路85aと、このエア通路85aに連通可能で且つ環状部材81の内周部に形成された環状のエア通路85bと、このエア通路85bに連通し且つ環状部材81の壁部に形成されたエア通路85cであって排出用のエア通路77に連通したエア通路85cとが形成されている。環状部材81の上面には環状弁座81aが形成され、大径軸部80bの下端には環状弁座81aに当接・離隔可能な環状弁面80vが形成されている。
【0080】
アンクランプ油室75に油圧を供給し、クランプ油室74の油圧を抜いたアンクランプ状態においては、図26に示すように、油圧が油圧導入路83から油圧導入室82に導入され、その油圧を受圧する弁体80が下方へ移動し、環状弁面80vが環状弁座81aに当接して閉弁状態になる。その結果、エア通路85s内のエア圧が高くなるから、圧力スイッチ又は圧力センサにより、上昇限界位置から下降したことを検出することができる。
【0081】
上記とは反対に、クランプ油室74に油圧を供給し、アンクランプ油室75から油圧を抜いたクランプ状態においては、図27に示すように、出力部材73が上昇限界位置に達し、ピストン部73bで弁体80が上方へ押動されるため、環状弁面80vが環状弁座81aから離隔して開弁状態となり、エア通路76のエア圧が低下するため、圧力スイッチ又は圧力センサにより、クランプ状態になったことを検出することができる。その他、実施例1の油圧シリンダと同様の効果が得られる。
【実施例7】
【0082】
この実施例に係るクランプ装置 について、図28〜図32に基づいて説明する。
このクランプ装置1Fにおいては、出力部材4Fが上昇限界位置から下降する下降前期に、出力部材4Fが軸心回りに90°ツイストし、その後ツイストすることなく下降限界位置に移動してクランプ状態となる。また、クランプ状態から出力部材4Fが上昇する上昇前期には出力部材がツイストすることなく上昇し、その後上昇の後期に出力部材4Fが軸心回りに90°ツイストしアンクランプ状態になる。
【0083】
油圧シリンダ3Fは、出力部材4F(クランプロッド、つまり、ピストンロッド部材90)を有し、出力部材4Fの上端部にクランプアーム91が固定されている。シリンダ本体92は、シリンダ孔93を有し、シリンダ本体92の下端壁部材94には、ロッド挿入穴94aが形成されている。
ピストンロッド部材90の中段部にはシリンダ孔93内を摺動するピストン部90aが形成され、シリンダ孔93内において、ピストン部90aの上側にはクランプ油室95が形成され、ピストン部90aの下側にはアンクランプ油室96が形成されている。
【0084】
ピストンロッド部材90をツイストさせるツイスト機構100は、アンクランプ油室96内においてピストンロッド部材90の外周部に形成した複数のカム溝101と、下端壁部材94に保持されて複数のカム溝101に夫々係合した複数の鋼球103とを備えている。カム溝101は、その上半部の鉛直向きの直線溝101aと、この直線溝101aの下端に連なる螺旋溝101bとを有する。
【0085】
このクランプ装置1Fには、ピストンロッド部材90がアンクランプ状態からクランプ状態に移行する(ピストンロッド部材90が下降する)際に、ピストンロッド部材90がツイスト動作を完了したことを検出する為の開閉弁機構50Fが設けられている。
この開閉弁機構50Fは、前記実施例1の第2開閉弁機構50とほぼ同様の構造であるので、同様の部材に同じ符号を付して簡単に説明する。
【0086】
この開閉弁機構50Fは、下端壁部材94に水平方向に向けて形成された装着孔56と、弁体51と、キャップ部材52と、環状部材57と、油圧導入室53と、油圧導入路54とを備えている。弁体51は、弁体本体58と可動弁体59とで構成され、可動弁体59は環状係合部を有し、弁体本体58は小径軸部を有する。
下端壁部材94に形成されたエア通路23はエア供給路を介してエア供給源に接続され、エア供給路には圧力スイッチ又は圧力センサが接続されている。下端壁部材94に形成された排出用のエア通路24は外界に開放されている。
【0087】
開閉弁機構50Fの内部のエア通路として、エア通路23に連通するように環状部材57の外周部に形成された環状エア通路55aと、環状部材57に形成されたエア通路55bと、環状部材57と可動弁体59との間に形成されたキャップ状のエア通路55cと、このエア通路55cに連通可能にキャップ部材52に形成され且つ排出用エア通路24に連通されたエア通路55dとが形成されている。キャップ部材52の端面には環状弁座52aが形成され、可動弁体59には環状弁座52aに当接・離隔可能な環状弁面59vが形成されている。
【0088】
アンクランプ油室96内において、ピストンロッド部材90の外周部には、前記カム溝101と同様の検出用溝102であって、開閉弁機構50Fの弁体本体58の半球状の先端部が係合する検出用溝102が形成されている。検出用溝102はその上半部の直線溝102aと、この直線溝102aの下端に連なる螺旋溝102bとを有する。螺旋溝102bは深く形成され、直線溝102aは螺旋溝102bの約1/2程度の深さに形成されている。アンクランプ状態のとき、アンクランプ油室96の油圧が油圧導入路54から油圧導入室53に導入されて、弁体本体58の先端部が螺旋溝102bへ突出する。そのため、図29、図30に示すように、環状弁面59vが環状弁座52aから離隔して開弁状態となる。その結果、エア通路23のエア圧が低下する。
【0089】
アンクランプ油室96の油圧を抜きつつ、クランプ油室95に油圧を供給していくと、ピストンロッド部材90が下降し、図31、図32に示すように、弁体本体58の先端が直線溝102aに係合した状態になる。すると、弁体本体58がピストンロッド部材90でキャップ部材52側へ押動されるため、環状弁面59vが環状弁座52aに当接して閉弁状態になる。その結果、エア通路23の上流側のエア供給通路のエア圧が上昇するため、圧力スイッチ又は圧力センサで検出することができる。つまり、ピストンロッド部材90のツイスト動作完了位置を圧力スイッチの信号に基づいて確実に検知することができる。尚、ピストンロッド部材90のツイスト動作完了位置が、「出力部材の所定の位置」に相当する。その他、実施例1の油圧シリンダと同様の効果が得られる。
【実施例8】
【0090】
この実施例8に係るクランプ装置1Gについて、図33〜図36に基づいて説明する。このクランプ装置1Gは、実施例7のクランプ装置1Fと同様のものであるが、開閉弁機構30Gの構造が相違している。そこで、実施例7のクランプ装置1Fと同様の部材に同じ符号を付して説明を省略し、開閉弁機構30Gについて説明する。
この開閉弁機構30Gは、実施例5の第1開閉弁機構30Dと同様のものであるので同様の部材に同じ符号を付して簡単に説明する。前記実施例7の開閉弁機構50Fは、出力部材4Fがツイスト動作中にはのとき開弁状態になり、出力部材4Fがツイスト動作完了時以降に閉弁状態になる。しかし、この開閉弁機構30Gは、出力部材4Fがツイスト動作中には閉弁状態になり、出力部材4Fがツイスト動作完了時以降に開弁状態になる。
【0091】
開閉弁機構30Gは、キャップ部材32と、環状部材37Dと、弁体31Dと、油圧導入室33と、油圧導入路34と、内部のエア通路35i、35j、35k、35m,35nとを備え、下端壁部材94に形成した水平向きの装着孔36に装着したものである。弁体31Dは弁体本体38のみで構成され、弁体本体38は、小径軸部38aと大径軸部38bとを一体形成したものである。
大径軸部38bはキャップ部材32と環状部材37Dで形成された収容室に可動に収容され、小径軸部38aは、環状部材37Dの貫通孔37aと、装着孔36の小径孔36aとに摺動自在に挿通している。
【0092】
内部のエア通路として、エア通路23に連通し且つ環状部材37Dの外周部に形成されたエア通路35iと、環状部材37Dの壁部に形成されたエア通路35jと、このエア通路35jに連通するように環状部材37Dの内周部に形成された環状のエア通路35kと、このエア通路35kに連通可能な環状エア通路35mと、このエア通路35mに連通するようにキャップ部材32内に形成されたエア通路35nであってエア通路24に連通したエア通路35nとが形成されている。弁体本体38の大径軸部38bの端面には環状弁座38cが形成され、環状部材37Dの端面には環状弁面38cに当接・離隔可能な環状弁座37bが形成されている。
【0093】
図34に示すように、アンクランプ状態からクランプ状態に切換える為、ピストンロッド部材90が下降するとき、ピストンロッド部材90がツイスト動作中には、弁体本体38の先端部が螺旋溝102b内へ突出するため、環状弁面38cと環状弁座37bとが当接して閉弁状態になり、エア通路23に加圧エアを供給するエア供給通路のエア圧が高い圧力に維持される。
【0094】
これに対して、図36に示すように、ピストンロッド部材90がツイスト動作完了以降は、弁体本体38の先端部が直線溝102aに係合した状態になる。すると、弁体本体38がキャップ部材32側へ押動されるため、環状弁面38cが環状弁座37bから離隔した状態になって開弁状態となるため、エア通路23に加圧エアを供給するエア供給通路のエア圧が低下する。そのため、圧力スイッチからの信号に基づいて、ピストンロッド部材90のツイスト動作完了位置を確実に検知することができる。その他、実施例1の油圧シリンダと同様の効果が得られる。
【0095】
前記実施例を部分的に変更する例について説明する
1)複数の開閉弁機構に複数のエア通路に加圧エアを供給する複数のエア供給通路に共通の1つの圧力スイッチ又は圧力センサを設けることも可能である。
【0096】
2)前記実施例においては、流体圧シリンダとして油圧シリンダを例にして説明したが、流体圧シリンダとしてのエアシリンダに本発明を同様に適用することができる。
【0097】
3)前記シリンダ本体の構造、前記ピストンロッド部材の構造等は、一例を示すものであり、これらの構造に、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を付加して実施可能である。
4)前記の種々の開閉弁機構の構造も例示であって、これらの開閉弁機構に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の開閉弁機構を採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明に係る流体圧シリンダは、クランプ装置やその他の機械装置等に適用する油圧シリンダやエアシリンダに採用することができる。
【符号の説明】
【0099】
1,1D,1F,1G クランプ装置
10,70,92 シリンダ本体
3,3E,3F,3G 油圧シリンダ
4,4F,4G,73 出力部材
14,74,95 クランプ油室
15,75,96 アンクランプ油室
21,22,23,24 エア通路
30,30D,30G,50,50A 開閉弁機構
50B,50C,50D,50F,76 開閉弁機構
31,31D, 51,51B,51C,80 弁体
32a,37b,52a,57b,81a 弁座
33,53,82 油圧導入室
34,54,83 油圧導入路
36,72a,56 装着孔
32,52,52C,79 キャップ部材
42,62 シール部材
53a 圧縮コイルスプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダ本体と、このシリンダ本体に進退可能に装備された出力部材と、この出力部材を進出側と退入側の少なくとも一方に駆動する為の流体室とを有する流体圧シリンダにおいて、
前記シリンダ本体内に形成され且つ一端部に加圧エアが供給され他端部が外界に連通したエア通路と、このエア通路を開閉可能な開閉弁機構とを備え、
前記開閉弁機構は、前記シリンダ本体に形成した装着孔に進退可能に装着され且つ先端部が前記流体室に突出する弁体と、この弁体が当接可能な弁座と、前記流体室の流体圧によって前記弁体を前記出力部材側に進出させた状態に保持する流体圧導入室と、前記流体室と前記流体圧導入室とを連通させる流体圧導入路とを備え、
前記出力部材が所定の位置に達したときに、前記出力部材により前記弁体を移動させて前記開閉弁機構の開閉状態を切り換え、前記エア通路のエア圧を介して前記出力部材が前記所定の位置に達したことを検知可能に構成したことを特徴とする流体圧シリンダ。
【請求項2】
前記流体室に流体圧が供給された状態において、前記開閉弁機構は前記弁体が前記弁座から離隔した開弁状態を維持し、
前記流体室の流体圧がドレン圧に切り換えられ且つ前記出力部材が前記所定位置に達した時に、前記開閉弁機構は、前記弁体が前記弁座に当接した閉弁状態に切り換えられることを特徴とする請求項1に記載の流体圧シリンダ。
【請求項3】
前記流体室に流体圧が供給されている場合、前記開閉弁機構は前記弁体が前記弁座に当接した閉弁状態を維持し、
前記流体室の流体圧がドレン圧に切り換えられ且つ前記出力部材が前記所定位置に達した時に、前記開閉弁機構は、前記弁体が前記弁座から離隔した開弁状態に切り換えられることを特徴とする請求項1に記載の流体圧シリンダ。
【請求項4】
前記開閉弁機構は、前記シリンダ本体に形成された前記装着孔に挿入螺合され且つ前記弁体が進退可能に挿入されたキャップ部材を備え、
前記キャップ部材に、前記出力部材側端部に前記弁座が形成され、前記キャップ部材と前記弁体との間に前記流体圧導入室が形成されたことを特徴とする請求項2に記載の流体圧シリンダ。
【請求項5】
前記弁体は、弁体本体と、この弁体本体に外嵌状に装着され且つ前記弁座に接近・離隔可能な可動弁体とを備え、前記弁体本体と前記可動弁体との間にシール部材が設けられたことを特徴とする請求項4に記載の流体圧シリンダ。
【請求項6】
前記開閉弁機構の流体圧導入路は、前記弁体に貫通状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の流体圧シリンダ。
【請求項7】
前記開閉弁機構は、前記弁体を前記出力部材側に弾性付勢する弾性部材を有することを特徴とする請求項1に記載の流体圧シリンダ。
【請求項8】
前記所定の位置が、前記出力部材の上昇限界位置、作動途中位置、下降限界位置のうちの何れかの位置であることを特徴とする請求項1に記載の流体圧シリンダ。
【請求項9】
前記出力部材からなるクランプロッドを備え、請求項8に記載の流体圧シリンダによりクランプロッドを駆動するように構成したことを特徴とするクランプ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2013−82025(P2013−82025A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−222846(P2011−222846)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【出願人】(596037194)パスカルエンジニアリング株式会社 (106)
【Fターム(参考)】