説明

流路切り替え装置

【課題】流路数が増加しても効率的に流路切り替えが可能な流路切り替え装置を実現する。
【解決手段】部材を回転させて流路を切り替える流路切り替え装置において、上面若しくは底面に設けられた開口部を一端に有し、側面に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に側面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の第1の部材と、上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を一端に有し、側面に接する内壁に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記内壁に設けられた開口部が等間隔である第2の部材とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流路切り替え装置に関し、特に流路数が増加しても効率的に流路切り替えが可能な流路切り替え装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の流路切り替え装置に関連する先行技術文献としては次のようなものがある。
【0003】
【特許文献1】特開2005−000851号公報
【特許文献2】特開2005−083510号公報
【特許文献3】特開2005−214741号公報
【非特許文献1】Masahiro Kuwata、他6名、「SLIDING MICRO VALVE INJECTION DEVICE FOR QUANTITATIVE NANO LITER VOLUME」、Proc. Micro Total Analysis System 2004 Vol.2、pp.342-344(2004)
【0004】
図18はこのような従来の流路切り替え装置の一例を示す構成図である。図18において1は開口部及び流路を有する部材、2は円柱状の外部流路手段である。
【0005】
外部流路手段2の底面には、流路”CH02”が中心点”CP01”より半径方向に形成されている。また、外部流路手段2は中心点”CP01”を中心に回転するように部材1の上面に取り付けられている。
【0006】
流路”CH01”は両端に開口部”AP01”及び開口部”AP02”を有し、流路”CH03”は両端に開口部”AP03”及び開口部”AP04”を有する。流路”CH04”は両端に開口部”AP05”及び開口部”AP06”を有する。
【0007】
ここで、図18に示す従来例の動作を説明する。開口部”AP01”から開口部”AP04”に流体試料を流す時は、流路”CH02”が開口部”AP02”と開口部”AP03”をつなぐように外部流路手段2を回転させる。同様に、開口部”AP01”から開口部”AP06”に流体試料を流す時は、流路”CH02”が開口部”AP02”と開口部”AP05”をつなぐように外部流路手段2を回転させる。
【0008】
この結果、部材1に両端に開口部を有する流路を複数有し、外部流路手段2により開口部を適宜選択することにより、部材1の流路の経路が切り替わるので、簡単な機構で、高耐圧且つ高精度な流体操作を行うことが可能になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、図18に示す従来例では、流路数が増加すると流路の配置に必要な面積が大きくなるという問題点があった。具体的には、例えば、流路数が3つに増加したとすると、図18に示す部材1及び外部流路手段2から構成される流路が3つ必要になる。従って本発明が解決しようとする課題は、流路数が増加しても効率的に流路切り替えが可能な流路切り替え装置を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
部材を回転させて流路を切り替える流路切り替え装置において、
上面若しくは底面に設けられた開口部を一端に有し、側面に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記側面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の第1の部材と、上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を一端に有し、前記側面に接する内壁に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記内壁に設けられた開口部が等間隔である第2の部材とを備え、前記第1の部材若しくは前記第2の部材が回転可能であることにより、流路が切り替えられるので、流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【0011】
請求項2記載の発明は、
請求項1記載の流路切り替え装置において、
前記第2の部材に形成される流路が、
2つの流路から構成され、上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部をそれぞれの一端に有し、合流点である前記内壁に設けられた開口部を他端に有することにより、第1の部材の流路数と第2の部材の一方の流路数の積の数の生成物を合成することができると共に流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【0012】
請求項3記載の発明は、
部材を回転させて流路を切り替える流路切り替え装置において、
上面若しくは底面に設けられた開口部を一端に有し、側面に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記側面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の第1の部材と、前記側面に接する内壁に設けられた開口部を一端に有し、外壁に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記内壁及び前記外壁に設けられた開口部がそれぞれ等間隔である第2の部材と、上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を一端に有し、前記第2の部材の外壁に接する内壁に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記内壁に設けられた開口部が等間隔である第3の部材とを備え、前記第1の部材、前記第2の部材若しくは前記第3の部材が回転可能であることにより、意図しない流路に流体試料を流すことがなくなると共に流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【0013】
請求項4記載の発明は、
部材を回転させて流路を切り替える流路切り替え装置において、
上面若しくは側面に設けられた開口部を一端に有し、底面に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記底面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の第1の部材と、上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を一端に有し、前記第1の部材の底面に接する面に他端を露出する複数の流路が形成されると共に前記露出された他端が等間隔である第2の部材とを備え、前記第1の部材若しくは前記第2の部材が回転可能であることにより、流路が切り替えられるので、流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【0014】
請求項5記載の発明は、
部材を回転させて流路を切り替える流路切り替え装置において、
上面若しくは底面に設けられた開口部を一端に有し、側面に設けられた開口部を他端に有する流路が形成された円柱状の第1の部材と、前記側面に接する内壁に設けられた開口部を一端に有し、外壁に設けられた開口部を他端に有する複数の流路及び上面若しくは底面に設けられた開口部を一端に有し、前記外壁に設けられた開口部を他端に有する流路がそれぞれ形成されると共に前記外壁に設けられた開口部が等間隔であり、前記内壁に設けられた開口部が前記外壁に設けられた開口部から前記第1の部材の中心に向かう線と前記内壁が交わる点に位置する第2の部材と、上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を一端に有し、前記第2の部材の外壁に接する内壁に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記内壁に設けられた開口部が等間隔である第3の部材とを備え、前記第1の部材、前記第2の部材若しくは前記第3の部材が回転可能であることにより、第1の部材及び第2の部材の上面にそれぞれ1つの開口部が付いているので、第3の部材が有する流路数の流体試料を2種の流路に、若しくは、2種の流体試料を第3の部材が有する流路に切り替えられると共に流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【0015】
請求項6記載の発明は、
請求項5記載の流路切り替え装置において、
前記第1の部材及び前記第3の部材の間に前記第2の部材と同じ流路を有する部材が複数あり、この複数の部材の外壁と内壁が互いに接し、この複数の部材がそれぞれ回転可能であることにより、複数の流体試料を任意の流路に切り替えられると共に流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【0016】
請求項7記載の発明は、
部材を回転させて流路を切り替える流路切り替え装置において、
上面若しくは底面に設けられた開口部を一端に有し、側面に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記側面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の第1の部材と、上面若しくは底面に設けられた開口部を一端に有し、外壁に設けられた開口部を他端に有し、内壁に設けられた開口部を一端と他端の間に有する複数の流路が形成されると共に前記内壁に設けられた開口部及び前記外壁に設けられた開口部がそれぞれ等間隔である第2の部材と、上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を一端及び他端に有し、内壁に設けられた開口部を一端と他端の間に有する複数の流路が形成されると共に前記内壁に設けられた開口部が等間隔である第3の部材とを備え、前記第1の部材、前記第2の部材若しくは前記第3の部材が回転可能であることにより、第1の部材の流路数、第2の部材の流路数及び第3の部材の流路数の積の数の生成物を合成することができると共に流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【0017】
請求項8記載の発明は、
部材を回転させて流路を切り替える流路切り替え装置において、
上面若しくは側面に設けられた開口部を一端に有し、底面に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記底面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の第1の部材と、上面若しくは側面に設けられた開口部を一端に有し、底面に設けられた開口部を他端に有する第1の流路及び前記第1の部材と接する面に設けられた開口部を一端に有し、底面に設けられた開口部を他端に有する第2の流路が複数組形成されると共に前記底面に設けられた前記第1の流路の開口部及び前記第2の流路の開口部がそれぞれ等間隔である第2の部材と、上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を一端に有し、他端が第1の端、第2の端及び第3の端に分岐され、前記第1の端が前記第1の流路の底面に設けられた開口部に接するように露出され、前記第2の端が前記第2の流路の底面に設けられた開口部に接するように露出され、上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を前記第3の端に有する複数の流路が形成されると共に前記第1の端及び前記第2の端がそれぞれ等間隔である第3の部材とを備え、前記第1の部材、前記第2の部材若しくは前記第3の部材が回転可能であることにより、第1の部材の流路数、第2の部材の流路数及び第3の部材の流路数の積の数の生成物を合成することができると共に流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば次のような効果がある。
請求項1,2,3,4,5,6,7及び請求項8の発明によれば、流路数が増加しても効率的に流路の切り替えをすることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に係る流路切り替え装置の一実施例を示す構成図である。
【0020】
図1において3は円柱状の部材、4はドーナツ状の部材である。ここで、ドーナツ状とは部材に空洞部分を有し、その空洞部分の内壁が別の部材の側面、若しくは、外壁に接する形状をいう。部材3及び部材4の材質はガラス、プラスチック、シリコン、セラミック、若しくは、金属である。部材3は部材4の輪の中に組み込まれ、部材3及び部材4は中心点”CP11”を中心に回転することができる。
【0021】
部材3には内部に流路”CH11”及び流路”CH13”を含む4つの流路が形成されている。流路”CH11”の一端には開口部”AP11”を有し、流路”CH13”の一端には開口部”AP13”を有する。また、その他の2つの流路のそれぞれの一端にも開口部を有し、これらの開口部は上面に設けられる。流路”CH11”、流路”CH13”及びその他の2つの流路のそれぞれの他端には開口部を有し、これらの開口部は側面に等間隔に設けられる。
【0022】
また、部材4には内部に流路”CH12”及び流路”CH14”を含む4つの流路が形成されている。流路”CH12”の一端には開口部”AP12”を有し、流路”CH14”の一端には開口部”AP14”を有する。また、その他の2つの流路のそれぞれの一端にも開口部を有し、これらの開口部は上面に設けられる。流路”CH12”、流路”CH14”及びその他の2つの流路のそれぞれの他端には開口部を有し、これらの開口部は内壁、すなわち、内側の側面に設けられる。
【0023】
部材3の側面に設けられている開口部と部材4の内壁に設けられている開口部は、部材3及び部材4の上面、若しくは、底面と平行な面上にある。また、流路”CH11”〜流路”CH14” を含むいずれの流路も幅、深さ共に”1〜500μm”の範囲にある。
【0024】
ここで、図1に示す実施例の動作を図2及び図3を用いて説明する。図2は図1におけるA−A’間の断面図、図3は部材3、若しくは、部材4を回転させた時の説明図である。
【0025】
図2において、3及び4は図1と同一符号を付してあり、5は部材3及び部材4を上に載せ、部材4と接合される部材である。部材4と部材5の接合方法は熱圧着、接着剤、有機溶剤、陽極接合、拡散接合、若しくは、フッ酸による接合である。
【0026】
図1に示す状態では、開口部”AP11”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH11”及び流路”CH12”を通り、開口部”AP12”より出てくる。同様に、開口部”AP13”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH13”及び流路”CH14”を通り、開口部”AP14”より出てくる。
【0027】
次に、図3に示すように部材3を回転させ、流路”CH11”を流路”CH14”につなげる。この場合には、開口部”AP11”に流し込んだ流体試料は流路”CH11”及び流路”CH14”を通り、開口部”AP14”より出てくる。部材3と部材4の接する面には流体試料が漏れないようにコーティングが施されている。
【0028】
この結果、上面に設けられた開口部を一端に有し、側面に設けられた開口部を他端に有する4つの流路が形成されると共に側面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の部材3を、上面に設けられた開口部を一端に有し、内壁に設けられた開口部を他端に有する4つの流路が形成されると共に内壁に設けられた開口部が等間隔であるドーナツ状の部材4に組み込み、部材3を回転させることにより、流路が切り替えられるので、流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【0029】
図4は本発明に係る流路切り替え装置の他の実施例を示す構成図である。図4において6は円柱状の部材、7は臼状の部材である。ここで、臼状とは部材にくぼみ部分を有し、そのくぼみ部分の内壁が別の部材の側面、若しくは、外壁に接する形状をいう。部材6及び部材7の材質はガラス、プラスチック、シリコン、セラミック、若しくは、金属である。部材6は部材7のくぼみ部分の中に組み込まれ、部材6及び部材7は中心点”CP21”を中心に回転することができる。
【0030】
部材6には内部に流路”CH21”及び流路”CH23”を含む4つの流路が形成されている。流路”CH21”の一端には開口部”AP21”を有し、流路”CH23”の一端には開口部”AP23”を有する。また、その他の2つの流路のそれぞれの一端にも開口部を有し、これらの開口部は上面に設けられる。流路”CH21”、流路”CH23”及びその他の2つの流路のそれぞれの他端には開口部を有し、これらの開口部は底面に等間隔に設けられる。
【0031】
また、部材7には内部に流路”CH22”及び流路”CH24”を含む4つの流路が形成されている。流路”CH22”の一端には開口部”AP22”を有し、流路”CH24”の一端には開口部”AP24”を有する。また、その他の2つの流路のそれぞれの一端にも開口部を有し、これらの開口部は上面に設けられる。流路”CH22”、流路”CH24”及びその他の2つの流路のそれぞれの他端には開口部を有し、これらの開口部はくぼみ部分に等間隔に露出して設けられる。
【0032】
流路”CH21”〜流路”CH24” を含むいずれの流路も幅、深さ共に”1〜500μm”の範囲にある。
【0033】
ここで、図4に示す実施例の動作を図5を用いて説明する。図5は図4におけるA−A’間の断面図である。
【0034】
図5に示すように、流路”CH24”は部材7に形成されている。同様に、流路”CH22”も部材7に形成されている。部材7の4つの流路において部材7のくぼみ部分に出ている部分は溝が掘ってあるのみで露出しており、この部分に部材6が載せられることにより、流路の上面部分覆うようになるので、流体試料を流せる状態になる。
【0035】
図4に示す状態では、開口部”AP21”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH21”及び流路”CH22”を通り、開口部”AP22”より出てくる。同様に、開口部”AP23”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH23”及び流路”CH24”を通り、開口部”AP24”より出てくる。
【0036】
次に、部材6を回転させ、流路”CH21”を流路”CH24”につなげる。この場合には、開口部”AP21”に流し込んだ流体試料は流路”CH21”及び流路”CH24”を通り、開口部”AP24”より出てくる。
【0037】
この結果、上面に設けられた開口部を一端に有し、底面に設けられた開口部を他端に有する4つの流路が形成されると共に底面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の部材6を、上面に設けられた開口部を一端に有し、くぼみ部分に他端が露出された4つの流路が形成されると共に露出された他端が等間隔である臼状の部材7に組み込み、部材6を回転させることにより、流路が切り替えられるので、流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【0038】
図6は本発明に係る流路切り替え装置の他の実施例を示す構成図である。図6において8は円柱状の部材、9及び10はドーナツ状の部材である。部材8、部材9及び部材10の材質はガラス、プラスチック、シリコン、セラミック、若しくは、金属である。部材8は部材9の輪の中に組み込まれ、部材8及び部材9は部材10の輪の中に組み込まれる。部材8、部材9及び部材10は中心点”CP31”を中心に回転することができる。
【0039】
部材8には内部に流路”CH31”、流路”CH34”及び流路”CH37”を含む4つの流路が形成されている。流路”CH31”の一端には開口部”AP31”を有し、流路”CH34”の一端には開口部”AP33”を有する。また、流路”CH37”の一端には開口部”AP35”を有し、その他の流路の一端にも開口部を有する。これらの開口部は上面に設けられる。
【0040】
流路”CH31”、流路”CH34”、流路”CH37”及びその他の流路のそれぞれの他端には開口部を有し、これらの開口部は側面に等間隔に設けられる。
【0041】
部材9には内部に流路”CH32”、流路”CH35”及び流路”CH38”を含む4つの流路が形成されている。流路”CH32”、流路”CH35”、流路”CH38”及びその他の流路のそれぞれの一端には開口部を有し、これらの開口部は内壁、すなわち、内側の側面に等間隔に設けられる。流路”CH32”、流路”CH35”、流路”CH38”及びその他の流路のそれぞれの他端には開口部を有し、これらの開口部は外壁、すなわち、外側の側面に等間隔に設けられる。
【0042】
部材10には内部に流路”CH33”、流路”CH36”及び流路”CH39”を含む4つの流路が形成されている。流路”CH33”の一端には開口部”AP32”を有し、流路”CH36”の一端には開口部”AP34”を有する。流路”CH39”の一端には開口部”AP36”を有し、その他の流路の一端にも開口部を有する。これらの開口部は上面に設けられる。
【0043】
流路”CH33”、流路”CH36”、流路”CH39”及びその他の流路のそれぞれの他端には開口部を有し、これらの開口部は内壁、すなわち、内側の側面に等間隔に設けられる。
【0044】
部材8の側面に設けられている開口部、部材9の内壁に設けられている開口部、部材9の外壁に設けられている開口部及び部材10の内壁に設けられている開口部は、部材8、部材9及び部材10の上面、若しくは、底面と平行な面上にある。また、流路”CH31”〜流路”CH39”を含むいずれの流路も幅、深さ共に”1〜500μm”の範囲にある。
【0045】
ここで、図6に示す実施例の動作を図7を用いて説明する。図7は図6におけるA−A’間の断面図である。
【0046】
図7において、8,9及び10は図6と同一符号を付してあり、11は部材8、部材9及び部材10を上に載せ、部材10と接合される部材である。部材10と部材11の接合方法は熱圧着、接着剤、有機溶剤、陽極接合、拡散接合、若しくは、フッ酸による接合である。
【0047】
流路”CH31”、流路”CH32”及び流路”CH33”がつながっている状態では、開口部”AP31”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH31”、流路”CH32”及び流路”CH33”を通り、開口部”AP32”より出てくる。同様に、開口部”AP33”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH34”、流路”CH35”及び流路”CH36”を通り、開口部”AP34”より出てくる。
【0048】
また、開口部”AP35”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH37”、流路”CH38”及び流路”CH39”を通り、開口部”AP36”より出てくる。
【0049】
次に、図6に示すように部材9を回転させ、部材8の流路と部材9の流路がつながらないようにする。この状態では部材8の流路及び部材10の流路はいずれも部材9により塞がれる。そして、この状態で部材8及び部材9を同時に回転させることにより、流路切り替え時に意図しない流路につなぐことなく、流路を切り替えることが可能になる。
【0050】
具体的には、流路”CH31”、流路”CH32”及び流路”CH33”がつながっている状態で、開口部”AP31”を開口部”AP36”につなぎたい場合に、部材8を時計回りに回転させていくと、”90°”回転したところで開口部”AP34”につながってしまう。
【0051】
しかし、流路”CH31”、流路”CH32”及び流路”CH33”がつながっている状態で、流路”CH32”、流路”CH35”及び流路”CH38”が図6に示す位置に来るように部材9を時計回りに回転させる。この状態で部材8及び部材9を同時に時計回りに回転させると、開口部”AP31”が開口部”AP34”につながることなく、回転できる。
【0052】
そして、流路”CH39”に流路”CH32”をつなぎ、さらに、流路”CH31”をつなぐことにより、開口部”AP31”と開口部”AP36”がつながる。
【0053】
この結果、上面に設けられた開口部を一端に有し、側面に設けられた開口部を他端に有する4つの流路が形成されると共に側面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の部材8を、内壁に設けられた開口部を一端に有し、外壁に設けられた開口部を他端に有する4つの流路が形成されると共に内壁及び外壁に設けられた開口部がそれぞれ等間隔であるドーナツ状の部材9に組み込み、さらに、上面に設けられた開口部を一端に有し、内壁に設けられた開口部を他端に有する4つの流路が形成されると共に内壁に設けられた開口部が等間隔であるドーナツ状の部材10に組み込み、部材9を回転させ、部材8と部材10の流路を予め塞いだ状態で部材8と部材9を同時に回転させることにより、部材9で流路が塞がれているので、意図しない流路に流体試料を流すことがなくなると共に流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【0054】
図8は本発明に係る流路切り替え装置の他の実施例を示す構成図である。図8において12は円柱状の部材、13,14,15及び16はドーナツ状の部材である。部材12、部材13、部材14、部材15及び部材16の材質はガラス、プラスチック、シリコン、セラミック、若しくは、金属である。
【0055】
部材12は部材13の輪の中に組み込まれ、部材12及び部材13は部材14の輪の中に組み込まれる。部材12、部材13及び部材14は部材15の輪の中に組み込まれ、部材12、部材13、部材14及び部材15は部材16の輪の中に組み込まれる。部材12、部材13、部材14、部材15及び部材16は中心点”CP41”を中心に回転することができる。
【0056】
部材12には内部に流路”CH41”が形成されている。流路”CH41”の一端には開口部”AP41”を有し、上面に設けられる。また、流路”CH41”の他端には開口部を有し、側面に設けられる。
【0057】
部材13には内部に流路”CH42”、流路”CH46”、流路”CH50”及び流路”CH54”が形成されている。流路”CH42”、流路”CH46”、流路”CH50”及び流路”CH54”のそれぞれの一端には開口部を有し、これらの開口部は外壁、すなわち、外側の側面に等間隔に設けられる。
【0058】
また、流路”CH46” の他端には開口部”AP43”を有し、上面に設けられる。流路”CH42”、流路”CH50”及び流路”CH54”のそれぞれの他端にも開口部を有し、これらの開口部は内壁、すなわち、内側の側面に設けられる。これらの内壁に設けられた開口部は、外壁に設けられた開口部から中心点”CP41”に向かう線と内壁が交わる点に位置する。
【0059】
部材14には内部に流路”CH43”、流路”CH47”、流路”CH51”及び流路”CH55”が形成されている。流路”CH43”、流路”CH47”、流路”CH51”及び流路”CH55”のそれぞれの一端には開口部を有し、これらの開口部は外壁、すなわち、外側の側面に等間隔に設けられる。
【0060】
また、流路”CH51” の他端には開口部”AP45”を有し、上面に設けられる。流路”CH43”、流路”CH47”及び流路”CH55”のそれぞれの他端にも開口部を有し、これらの開口部は内壁、すなわち、内側の側面に設けられる。これらの内壁に設けられた開口部は、外壁に設けられた開口部から中心点”CP41”に向かう線と内壁が交わる点に位置する。
【0061】
部材15には内部に流路”CH44”、流路”CH48”、流路”CH52”及び流路”CH56”が形成されている。流路”CH44”、流路”CH48”、流路”CH52”及び流路”CH56”のそれぞれの一端には開口部を有し、これらの開口部は外壁、すなわち、外側の側面に等間隔に設けられる。
【0062】
また、流路”CH56” の他端には開口部”AP47”を有し、上面に設けられる。流路”CH44”、流路”CH48”及び流路”CH52”のそれぞれの他端にも開口部を有し、これらの開口部は内壁、すなわち、内側の側面に設けられる。これらの内壁に設けられた開口部は、外壁に設けられた開口部から中心点”CP41”に向かう線と内壁が交わる点に位置する。
【0063】
部材16には内部に流路”CH45”、流路”CH49”、流路”CH53”及び流路”CH57”が形成されている。流路”CH45” の一端には開口部”AP42”を有し、流路”CH49”の一端には開口部”AP44”を有する。流路”CH53”の一端には開口部”AP46”を有し、流路”CH57”の一端には開口部”AP48”を有する。これらの開口部は上面に設けられる。
【0064】
また、流路”CH45”、流路”CH49”、流路”CH53”及び流路”CH57”のそれぞれの他端には開口部を有し、これらの開口部は内壁、すなわち、内側の側面に等間隔に設けられる。
【0065】
部材12の側面に設けられている開口部、部材13の内壁に設けられている開口部、部材13の外壁に設けられている開口部、部材14の内壁に設けられている開口部、部材14の外壁に設けられている開口部、部材15の内壁に設けられている開口部、部材15の外壁に設けられている開口部及び部材16の内壁に設けられている開口部は、部材12、部材13、部材14、部材15及び部材16の上面、若しくは、底面と平行な面上にある。また、流路”CH41”〜流路”CH57” を含むいずれの流路も幅、深さ共に”1〜500μm”の範囲にある。
【0066】
ここで、図8に示す実施例の動作を図9及び図10を用いて説明する。図9は図8におけるA−A’間の断面図、図10は部材を回転させた時の説明図である。
【0067】
図9において、12,13,14,15及び16は図8と同一符号を付してあり、17は部材12、部材13、部材14、部材15及び部材16を上に載せ、部材16と接合される部材である。部材16と部材17の接合方法は熱圧着、接着剤、有機溶剤、陽極接合、拡散接合、若しくは、フッ酸による接合である。
【0068】
図8に示す状態では、開口部”AP41”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH41”、流路”CH42”、流路”CH43”、流路”CH44”及び流路”CH45”を通り、開口部”AP42”より出てくる。同様に、開口部”AP43”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH46”、流路”CH47”、流路”CH48”及び流路”CH49”を通り、開口部”AP44”より出てくる。
【0069】
また、開口部”AP45”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH51”、流路”CH52”及び流路”CH53”を通り、開口部”AP46”より出てくる。開口部”AP47”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH56”及び流路”CH57”を通り、開口部”AP48”より出てくる。
【0070】
次に、図10に示すように部材12を”270°”、部材13を”90°”、部材14を”180°”及び部材15を”180°”それぞれ時計回りに回転させる。
【0071】
図10に示す状態では、開口部”AP41”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH41”、流路”CH50”、流路”CH47”、流路”CH48”及び流路”CH57”を通り、開口部”AP48”より出てくる。同様に、開口部”AP43”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH46”、流路”CH43”、流路”CH44”及び流路”CH53”を通り、開口部”AP46”より出てくる。
【0072】
また、開口部”AP45”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH51”、流路”CH52”及び流路”CH45”を通り、開口部”AP42”より出てくる。開口部”AP47”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH56”及び流路”CH49”を通り、開口部”AP44”より出てくる。
【0073】
図8に示す実施例では、部材12〜部材15には1つの開口部、部材16には4つの開口部が備わっているので、4種類の流体試料を任意の4種の流路に切り替えることが可能になる。
【0074】
この結果、上面に設けられた開口部を一端に有し、側面に設けられた開口部を他端に有する流路が形成された円柱状の部材12を、上面に設けられた開口部を一端に有し、外壁に設けられた開口部を他端に有する流路及び内壁に設けられた開口部を一端に有し、外壁に設けられた開口部を他端に有する3つの流路がそれぞれ形成されると共に外壁に設けられた開口部が等間隔であり、内壁に設けられた開口部が外壁に設けられた開口部から中心点に向かう線と内壁が交わる点に位置するドーナツ状の部材13に組み込み、部材13と同様の部材14、部材15に組み込み、さらに、上面に設けられた開口部を一端に有し、内壁に設けられた開口部を他端に有する4つの流路が形成されると共に内壁に設けられた開口部が等間隔であるドーナツ状の部材16に組み込み、部材12、部材13、部材14、部材15、若しくは、部材16を回転させることにより、部材12、部材13、部材14及び部材15の上面にそれぞれ1つの開口部が付いているので、4種類の流体試料を任意の4種の流路に切り替えられると共に流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【0075】
図11は本発明に係る流路切り替え装置の他の実施例を示す構成図である。図11において18は円柱状の部材、19はドーナツ状の部材である。部材18及び部材19の材質はガラス、プラスチック、シリコン、セラミック、若しくは、金属である。部材18は部材19の輪の中に組み込まれ、部材18及び部材19は中心点”CP61”を中心に回転することができる。
【0076】
部材18には内部に流路”CH61”及び流路”CH64”を含む8つの流路が形成されている。流路”CH61”の一端には開口部”AP61”を有し、流路”CH64”の一端には開口部”AP64”を有する。また、その他の流路の一端にも開口部を有し、これらの開口部は上面に設けられる。流路”CH61”、流路”CH64”及びその他の流路のそれぞれの他端には開口部を有し、これらの開口部は側面に等間隔に設けられる。
【0077】
また、部材19には内部に流路”CH62”、流路”CH63”、流路”CH65”及び流路”CH66”を含む2つ1組の流路が8組形成されている。流路”CH62”の一端には開口部”AP62”を有し、流路”CH63”の一端には開口部”AP63”を有する。また、流路”CH65”の一端には開口部”AP65”を有し、流路”CH66”の一端には開口部”AP66”を有する。また、その他の流路の一端にも開口部を有し、これらの開口部は上面に設けられる。
【0078】
流路”CH62”及び流路”CH63”のそれぞれの他端は合流点”JU61”で開口部を有し、流路”CH65”及び流路”CH66”のそれぞれの他端は合流点”JU62”で開口部を有している。同様に、その他の流路のそれぞれの他端も合流点で開口部を有し、これらの開口部は内側の側面に等間隔に設けられる。
【0079】
部材18の側面に設けられている開口部及び部材19の内壁に設けられている開口部は、部材18及び部材19の上面、若しくは、底面と平行な面上にある。また、流路”CH61”〜流路”CH66” を含むいずれの流路も幅、深さ共に”1〜500μm”の範囲にある。
【0080】
ここで、図11に示す実施例の動作を図12及び図13を用いて説明する。図12は図11におけるA−A’間の断面図、図13は部材18、若しくは、部材19を回転させた時の説明図である。
【0081】
図12において、18及び19は図11と同一符号を付してあり、20は部材18及び部材19を上に載せ、部材19と接合される部材である。部材19と部材20の接合方法は熱圧着、接着剤、有機溶剤、陽極接合、拡散接合、若しくは、フッ酸による接合である。
【0082】
図11に示す状態では、開口部”AP61”及び開口部”AP62”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH61”及び流路”CH62”を通り、合流点”JU61”で合成された後、流路”CH63”を通り、開口部”AP63”より出てくる。
【0083】
また、開口部”AP64”及び開口部”AP65”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH64”及び流路”CH65”を通り、合流点”JU62”で合成された後、流路”CH66”を通り、開口部”AP66”より出てくる。
【0084】
次に、図13に示すように部材18を回転させ、流路”CH61”を流路”CH65”及び流路”CH66”につなげる。この時、開口部”AP61”及び開口部”AP65”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH61”及び流路”CH65”を通り、合流点”JU62”で合成された後、流路”CH66”を通り、開口部”AP66”より出てくる。部材18と部材19の接する面には流体試料が漏れないようにコーティングが施されている。
【0085】
図11に示す実施例では、部材18には8つの流路、部材19には8組の流路が備わっているので、最大で”8×8種類”、すなわち、”64種類”の生成物を合成することが可能になる。
【0086】
この結果、上面に設けられた開口部を一端に有し、側面に設けられた開口部を他端に有する8つの流路が形成されると共に側面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の部材18を、上面に設けられた開口部をそれぞれの一端に有し、合流点である内壁に設けられた開口部を他端に有する2つ1組の流路が8組形成されると共に内壁に設けられた開口部が等間隔であるドーナツ状の部材19に組み込み、部材18を回転させることにより、流路が切り替えられるので、”8×8種類”、すなわち、”64種類”の生成物を合成することができると共に流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【0087】
図14は本発明に係る流路切り替え装置の他の実施例を示す構成図である。図14において21は円柱状の部材、22及び23はドーナツ状の部材である。部材21、部材22及び部材23の材質はガラス、プラスチック、シリコン、セラミック、若しくは、金属である。部材21は部材22の輪の中に組み込まれ、部材21及び部材22は部材23の輪の中に組み込まれ、部材21、部材22及び部材23は中心点”CP71”を中心に回転することができる。
【0088】
部材21には内部に流路”CH71”及び流路”CH76”を含む8つの流路が形成されている。流路”CH71”の一端には開口部”AP71”を有し、流路”CH76”の一端には開口部”AP75”を有する。また、その他の流路の一端にも開口部を有し、これらの開口部は上面に設けられる。流路”CH71”、流路”CH76”及びその他の流路のそれぞれの他端には開口部を有し、これらの開口部は側面に等間隔に設けられる。
【0089】
また、部材22には内部に流路”CH72”、流路”CH73”、流路”CH77”及び流路”CH78”を含む2つ1組の流路が8組形成されている。流路”CH72”と流路”CH73”、流路”CH77”と流路”CH78”はそれぞれ1つの流路とみなすことができるが、説明の簡単のために、ここでは分けて説明する。
【0090】
流路”CH72”の一端には開口部”AP72”を有し、流路”CH77”の一端には開口部”AP76”を有する。また、その他の組の一方の流路の一端にも開口部を有し、これらの開口部は上面に設けられる。流路”CH73”の一端、流路”CH78”の一端及びその他の組の他方の流路の一端は外壁、すなわち、外側の側面に等間隔に設けられる。
【0091】
流路”CH72”及び流路”CH73”のそれぞれの他端は合流点”JU71”で開口部を有し、流路”CH77”及び流路”CH78”のそれぞれの他端は合流点”JU73”で開口部を有している。同様に、その他の流路のそれぞれの他端も合流点で開口部を有し、これらの開口部は内壁、すなわち、内側の側面に等間隔に設けられる。
【0092】
また、部材23には内部に流路”CH74”、流路”CH75”、流路”CH79”及び流路”CH80”を含む2つ1組の流路が8組形成されている。流路”CH74”と流路”CH75”、流路”CH79”と流路”CH80” はそれぞれ1つの流路とみなすことができるが、説明の簡単のために、ここでは分けて説明する。
【0093】
流路”CH74”の一端には開口部”AP73”を有し、流路”CH75”の一端には開口部”AP74”を有する。流路”CH79”の一端には開口部”AP77”を有し、流路”CH80”の一端には開口部”AP78”を有する。その他の流路の一端にも開口部を有し、これらの開口部は上面に設けられる。
【0094】
流路”CH74”及び流路”CH75”のそれぞれの他端は合流点”JU72”で開口部を有し、流路”CH79”及び流路”CH80”のそれぞれの他端は合流点”JU74”で開口部を有している。同様に、その他の流路のそれぞれの他端も合流点で開口部を有し、これらの開口部は内壁、すなわち、内側の側面に等間隔に設けられる。
【0095】
部材21の側面に設けられている開口部、部材22の内壁に設けられている開口部、部材22の外壁に設けられている開口部及び部材23の内壁に設けられている開口部は、部材21、部材22及び部材23の上面、若しくは、底面と平行な面上にある。また、流路”CH71”〜流路”CH80” を含むいずれの流路も幅、深さ共に”1〜500μm”の範囲にある。
【0096】
ここで、図14に示す実施例の動作を図15を用いて説明する。図15は図14におけるA−A’間の断面図である。
【0097】
図15において、21,22及び23は図14と同一符号を付してあり、24は部材21、部材22及び部材23を上に載せ、部材23と接合される部材である。部材23と部材24の接合方法は熱圧着、接着剤、有機溶剤、陽極接合、拡散接合、若しくは、フッ酸による接合である。
【0098】
図14に示す状態では、開口部”AP71”、開口部”AP72”及び開口部”AP73”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH71”及び流路”CH72”を通り、合流点”JU71”で合成された後、流路”CH73”を通り、流路”CH74”を通ってきた流体試料と合流点”JU72”で合成された後、流路”CH75”を通り、開口部”AP74”より出てくる。
【0099】
また、開口部”AP75”、開口部”AP76”及び開口部”AP77”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH76”及び流路”CH77”を通り、合流点”JU73”で合成された後、流路”CH78”を通り、流路”CH79”を通ってきた流体試料と合流点”JU74”で合成された後、流路”CH80”を通り、開口部”AP78”より出てくる。
【0100】
次に、部材21を回転させ、流路”CH71”を流路”CH77”及び流路”CH78”につなげる。この時、開口部”AP71”、開口部”AP76”及び開口部”AP77”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH71”及び流路”CH77”を通り、合流点”JU73”で合成された後、流路”CH78”を通り、流路”CH79”を通ってきた流体試料と合流点”JU74”で合成された後、流路”CH80”を通り、開口部”AP78”より出てくる。
【0101】
さらに、部材22を回転させ、流路”CH72”及び流路”CH73”を流路”CH71”、流路”CH79”及び流路”CH80”につなげる。この時、開口部”AP71”、開口部”AP72”及び開口部”AP77”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH71”及び流路”CH72”を通り、合流点”JU71”で合成された後、流路”CH73”を通り、流路”CH79”を通ってきた流体試料と合流点”JU74”で合成された後、流路”CH80”を通り、開口部”AP78”より出てくる。
【0102】
部材21、部材22及び部材23の接する面には流体試料が漏れないようにコーティングが施されている。図14に示す実施例では、部材21には8つの流路、部材22及び部材23には8組の流路が備わっているので、最大で”8×8×8種類”、すなわち、”512種類”の生成物を合成することが可能になる。
【0103】
この結果、上面に設けられた開口部を一端に有し、側面に設けられた開口部を他端に有する8つの流路が形成されると共に側面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の部材21を、上面に設けられた開口部を一端に有し、若しくは、外壁に設けられた開口部を一端に有し、合流点である内壁に設けられた開口部を他端に有する2つ1組の流路が8組形成されると共に内壁及び外壁に設けられた開口部がそれぞれ等間隔であるドーナツ状の部材22に組み込み、さらに、上面に設けられた開口部をそれぞれの一端に有し、合流点である内壁に設けられた開口部を他端に有する2つ1組の流路が8組形成されると共に内壁に設けられた開口部が等間隔であるドーナツ状の部材23に組み込み、部材21、若しくは、部材22を回転させることにより、流路が切り替えられるので、”8×8×8種類”、すなわち、”512種類”の生成物を合成することができると共に流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【0104】
図16は本発明に係る流路切り替え装置の他の実施例を示す構成図である。図16において24は円柱状の部材、25及び26は臼状の部材である。部材24、部材25及び部材26の材質はガラス、プラスチック、シリコン、セラミック、若しくは、金属である。部材24は部材25のくぼみ部分の中に組み込まれ、部材24を載せた部材25は部材26のくぼみ部分の中に組み込まれ、部材24、部材25及び部材26は中心点”CP91”を中心に回転することができる。
【0105】
部材24には内部に8つの流路が形成されている。第1の流路の一端には開口部”AP91”を有し、第2の流路の一端には開口部”AP95”を有する。また、その他の流路の一端にも開口部を有し、これらの開口部は上面に設けられる。それぞれの流路の他端にも開口部を有し、これらの開口部は底面に等間隔に設けられる。
【0106】
また、部材25には内部に2つ1組の流路が8組形成されている。第1の組の一方の流路の一端には開口部”AP92”を有し、第2の組の一方の流路の一端には開口部”AP96”を有する。また、その他の組の一方の流路の一端にも開口部を有し、これらの開口部は上面に設けられる。それぞれの組の一方の流路の他端にも開口部を有し、これらの開口部は底面に等間隔に設けられる。
【0107】
また、それぞれの組の他方の流路の一端には開口部を有し、これらの開口部はくぼみ部分に等間隔に設けられる。それぞれの組の他方の流路の他端にも開口部を有し、これらの開口部は底面に等間隔に設けられる。
【0108】
また、部材26は流路”CH91”〜流路”CH98”を含む8組の流路が形成されている。ここでは、説明の簡単のために、1組の流路が4つの流路から構成されているように説明するが、1つの流路の他端が3つに分岐しているとみなしてもよい。
【0109】
流路”CH93”の一端には開口部”AP93”を有し、流路”CH94”の一端には開口部”AP94”を有する。流路”CH97”の一端には開口部”AP97”を有し、流路”CH98”の一端には開口部”AP98”を有する。また、その他の組で2つの流路のそれぞれの一端にも開口部を有し、これらの開口部は上面に設けられる。
【0110】
流路”CH91”、流路”CH92”、流路”CH93”及び流路”CH94”のそれぞれの他端は合流点”JU91”で接続され、流路”CH95”、流路”CH96”、流路”CH97”及び流路”CH98”のそれぞれの他端は合流点”JU92”で接続される。
【0111】
流路”CH91”〜流路”CH98” を含むいずれの流路も幅、深さ共に”1〜500μm”の範囲にある。
【0112】
ここで、図16に示す実施例の動作を図17を用いて説明する。図17は図16におけるA−A’間の断面図である。
【0113】
図17に示すように、流路”CH94”及び流路”CH95”は部材26に形成されている。同様に、流路”CH91”〜流路”CH93”、流路”CH96”〜流路”CH98”も部材26に形成されている。部材26の8組の流路において部材26のくぼみ部分に出ている部分は溝が掘ってあるのみで露出しており、この部分に部材25が載せられることにより、流路の上面部分が形成されるので、流体試料を流せる状態になる。
【0114】
図16に示す状態では、開口部”AP91”、開口部”AP92”及び開口部”AP93”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH91”、流路”CH92”及び流路”CH93”を通り、合流点”JU91”で合成された後、流路”CH94”を通り、開口部”AP94”より出てくる。
【0115】
また、開口部”AP95”、開口部”AP96”及び開口部”AP97”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH95”、流路”CH96”及び流路”CH97”を通り、合流点”JU92”で合成された後、流路”CH98”を通り、開口部”AP98”より出てくる。
【0116】
次に、部材24を回転させ、開口部”AP91”を流路”CH95”につなげる。この時、開口部”AP91”、開口部”AP96”及び開口部”AP97”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH95”、流路”CH96”及び流路”CH97”を通り、合流点”JU92”で合成された後、流路”CH98”を通り、開口部”AP98”より出てくる。
【0117】
さらに、部材25を回転させ、開口部”AP92”を流路”CH96”につなげる。この時、開口部”AP91”、開口部”AP92”及び開口部”AP97”に流体試料を流し込んだ場合には、流体試料は流路”CH95”、流路”CH96”及び流路”CH97”を通り、合流点”JU92”で合成された後、流路”CH98”を通り、開口部”AP98”より出てくる。
【0118】
部材24、部材25及び部材26の接する面には流体試料が漏れないようにコーティングが施されている。図16に示す実施例では、最大で”8×8×8種類”、すなわち、”512種類”の生成物を合成することが可能になる。
【0119】
この結果、上面に設けられた開口部を一端に有し、底面に設けられた開口部を他端に有する8つの流路が形成されると共に底面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の部材24を、上面に設けられた開口部を一端に有し、底面に設けられた開口部を他端に有する流路及びくぼみ部分に設けられた開口部を一端に有し、底面に設けられた開口部を他端に有する流路が8組形成されると共に底面及びくぼみ部分に設けられた開口部がそれぞれ等間隔である臼状の部材25に組み込み、さらに、上面に設けられた開口部を第1の流路の一端及び第2の流路の一端に有し、第3の流路の一端及び第4の流路の一端がくぼみ部分に露出され、第1の流路の他端、第2の流路の他端、第3の流路の他端及び第4の流路の他端が合流点で接続される流路が8組形成されると共に第3の流路の一端及び第4の流路の一端がそれぞれ等間隔である臼状の部材26に組み込み、部材24、若しくは、部材25を回転させることにより、流路が切り替えられるので、”8×8×8種類”、すなわち、”512種類”の生成物を合成することができると共に流路数が増加しても効率的に流路の切り替えが可能になる。
【0120】
なお、図1、図4、図6及び図8に示す実施例においてそれぞれの部材の流路数を4つとしているが、必ずしも流路数を4つに限定する必要は無く、複数あればよい。
【0121】
また、図2に示す実施例において部材3及び部材4の台座として部材5を使用しているが、必ずしもこのようにする必要は無く、平らな面に部材3及び部材4を置いて使用してもよい。
【0122】
また、図6に示す実施例において部材8、部材9及び部材10の台座として部材11を使用しているが、必ずしもこのようにする必要は無く、平らな面に部材8、部材9及び部材10を置いて使用してもよい。
【0123】
また、図8に示す実施例において部材12、部材13、部材14、部材15及び部材16の台座として部材17を使用しているが、必ずしもこのようにする必要は無く、平らな面に部材12、部材13、部材14、部材15及び部材16を置いて使用してもよい。
【0124】
また、図8に示す実施例において部材12、部材13、部材14、部材15、部材16及び部材17で構成されているが、必ずしもこのようにする必要は無く、部材14及び部材15を省略した形で構成してもよい。
【0125】
また、図11に示す実施例において部材18の流路数を8つ、部材18の流路数を8組としているが、必ずしも流路数をこのように限定する必要は無く、複数、若しくは、複数組あればよい。
【0126】
また、図12に示す実施例において部材18及び部材19の台座として部材20を使用しているが、必ずしもこのようにする必要は無く、平らな面に部材18及び部材19を置いて使用してもよい。
【0127】
また、図14に示す実施例において部材21の流路数を8つ、部材22及び部材23の流路数を8組としているが、必ずしも流路数をこのように限定する必要は無く、複数、若しくは、複数組あればよい。
【0128】
また、図15に示す実施例において部材21及び部材22の台座として部材23を使用しているが、必ずしもこのようにする必要は無く、平らな面に部材21及び部材22を置いて使用してもよい。
【0129】
また、図16に示す実施例において部材24の流路数を8つ、部材25及び部材26の流路数を8組としているが、必ずしも流路数をこのように限定する必要は無く、複数、若しくは、複数組あればよい。
【0130】
また、図1に示す実施例において部材3、若しくは、部材4に形成された流路の一端に有する開口部は上面に設けられているが、必ずしも開口部の位置をこのように限定する必要は無く、部材3、若しくは、部材4の底面に設けてもよい。
【0131】
また、図4に示す実施例において部材6に形成された流路の一端に有する開口部は上面に設けられているが、必ずしも開口部の位置をこのように限定する必要は無く、部材6の側面に設けてもよい。
【0132】
同様に、図4に示す実施例において部材7に形成された流路の一端に有する開口部は上面に設けられているが、必ずしも開口部の位置をこのように限定する必要は無く、部材7の底面、若しくは、外壁に設けてもよい。
【0133】
また、図6に示す実施例において部材8に形成された流路の一端に有する開口部は上面に設けられているが、必ずしも開口部の位置をこのように限定する必要は無く、部材8の側面に設けてもよい。
【0134】
同様に、図6に示す実施例において部材10に形成された流路の一端に有する開口部は上面に設けられているが、必ずしも開口部の位置をこのように限定する必要は無く、部材10の底面、若しくは、外壁に設けてもよい。
【0135】
また、図8に示す実施例において部材12、部材13、部材14及び部材15に形成された流路の一端に有する開口部は上面に設けられているが、必ずしも開口部の位置をこのように限定する必要は無く、底面に設けてもよい。
【0136】
同様に、図8に示す実施例において部材16に形成された流路の一端に有する開口部は上面に設けられているが、必ずしも開口部の位置をこのように限定する必要は無く、部材16の底面、若しくは、外壁に設けてもよい。
【0137】
また、図11に示す実施例において部材18に形成された流路の一端に有する開口部は上面に設けられているが、必ずしも開口部の位置をこのように限定する必要は無く、部材18の底面に設けてもよい。
【0138】
同様に、図11に示す実施例において部材19に形成された流路の一端に有する開口部は上面に設けられているが、必ずしも開口部の位置をこのように限定する必要は無く、部材19の底面、若しくは、外壁に設けてもよい。
【0139】
また、図14に示す実施例において部材21及び部材22に形成された流路の一端に有する開口部は上面に設けられているが、必ずしも開口部の位置をこのように限定する必要は無く、底面に設けてもよい。
【0140】
同様に、図14に示す実施例において部材23に形成された流路の一端に有する開口部は上面に設けられているが、必ずしも開口部の位置をこのように限定する必要は無く、部材23の底面、若しくは、外壁に設けてもよい。
【0141】
また、図16に示す実施例において部材24及び部材25に形成された流路の一端に有する開口部は上面に設けられているが、必ずしも開口部の位置をこのように限定する必要は無く、側面に設けてもよい。
【0142】
同様に、図16に示す実施例において部材26に形成された流路の一端に有する開口部は上面に設けられているが、必ずしも開口部の位置をこのように限定する必要は無く、部材26の底面、若しくは、外壁に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0143】
【図1】本発明に係る流路切り替え装置の一実施例を示す構成図である。
【図2】図1におけるA−A’間の断面図である。
【図3】部材を回転させた時の説明図である。
【図4】本発明に係る流路切り替え装置の他の実施例を示す構成図である。
【図5】図4におけるA−A’間の断面図である。
【図6】本発明に係る流路切り替え装置の他の実施例を示す構成図である。
【図7】図6におけるA−A’間の断面図である。
【図8】本発明に係る流路切り替え装置の他の実施例を示す構成図である。
【図9】図8におけるA−A’間の断面図である。
【図10】部材を回転させた時の説明図である。
【図11】本発明に係る流路切り替え装置の他の実施例を示す構成図である。
【図12】図11におけるA−A’間の断面図である。
【図13】部材を回転させた時の説明図である。
【図14】本発明に係る流路切り替え装置の他の実施例を示す構成図である。
【図15】図14におけるA−A’間の断面図である。
【図16】本発明に係る流路切り替え装置の他の実施例を示す構成図である。
【図17】図16におけるA−A’間の断面図である。
【図18】従来の流路切り替え装置の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
【0144】
1,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26 部材
2 外部流路手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部材を回転させて流路を切り替える流路切り替え装置において、
上面若しくは底面に設けられた開口部を一端に有し、側面に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記側面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の第1の部材と、
上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を一端に有し、前記側面に接する内壁に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記内壁に設けられた開口部が等間隔である第2の部材とを備え、
前記第1の部材若しくは前記第2の部材が回転可能であることを特徴とする流路切り替え装置。
【請求項2】
前記第2の部材に形成される流路が、
2つの流路から構成され、上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部をそれぞれの一端に有し、合流点である前記内壁に設けられた開口部を他端に有することを特徴とする
請求項1記載の流路切り替え装置。
【請求項3】
部材を回転させて流路を切り替える流路切り替え装置において、
上面若しくは底面に設けられた開口部を一端に有し、側面に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記側面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の第1の部材と、
前記側面に接する内壁に設けられた開口部を一端に有し、外壁に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記内壁及び前記外壁に設けられた開口部がそれぞれ等間隔である第2の部材と、
上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を一端に有し、前記第2の部材の外壁に接する内壁に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記内壁に設けられた開口部が等間隔である第3の部材とを備え、
前記第1の部材、前記第2の部材若しくは前記第3の部材が回転可能であることを特徴とする流路切り替え装置。
【請求項4】
部材を回転させて流路を切り替える流路切り替え装置において、
上面若しくは側面に設けられた開口部を一端に有し、底面に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記底面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の第1の部材と、
上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を一端に有し、前記第1の部材の底面に接する面に他端を露出する複数の流路が形成されると共に前記露出された他端が等間隔である第2の部材とを備え、
前記第1の部材若しくは前記第2の部材が回転可能であることを特徴とする流路切り替え装置。
【請求項5】
部材を回転させて流路を切り替える流路切り替え装置において、
上面若しくは底面に設けられた開口部を一端に有し、側面に設けられた開口部を他端に有する流路が形成された円柱状の第1の部材と、
前記側面に接する内壁に設けられた開口部を一端に有し、外壁に設けられた開口部を他端に有する複数の流路及び上面若しくは底面に設けられた開口部を一端に有し、前記外壁に設けられた開口部を他端に有する流路がそれぞれ形成されると共に前記外壁に設けられた開口部が等間隔であり、前記内壁に設けられた開口部が前記外壁に設けられた開口部から前記第1の部材の中心に向かう線と前記内壁が交わる点に位置する第2の部材と、
上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を一端に有し、前記第2の部材の外壁に接する内壁に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記内壁に設けられた開口部が等間隔である第3の部材とを備え、
前記第1の部材、前記第2の部材若しくは前記第3の部材が回転可能であることを特徴とする流路切り替え装置。
【請求項6】
前記第1の部材及び前記第3の部材の間に前記第2の部材と同じ流路を有する部材が複数あり、この複数の部材の外壁と内壁が互いに接し、この複数の部材がそれぞれ回転可能であることを特徴とする
請求項5記載の流路切り替え装置。
【請求項7】
部材を回転させて流路を切り替える流路切り替え装置において、
上面若しくは底面に設けられた開口部を一端に有し、側面に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記側面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の第1の部材と、
上面若しくは底面に設けられた開口部を一端に有し、外壁に設けられた開口部を他端に有し、内壁に設けられた開口部を一端と他端の間に有する複数の流路が形成されると共に前記内壁に設けられた開口部及び前記外壁に設けられた開口部がそれぞれ等間隔である第2の部材と、
上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を一端及び他端に有し、内壁に設けられた開口部を一端と他端の間に有する複数の流路が形成されると共に前記内壁に設けられた開口部が等間隔である第3の部材とを備え、
前記第1の部材、前記第2の部材若しくは前記第3の部材が回転可能であることを特徴とする流路切り替え装置。
【請求項8】
部材を回転させて流路を切り替える流路切り替え装置において、
上面若しくは側面に設けられた開口部を一端に有し、底面に設けられた開口部を他端に有する複数の流路が形成されると共に前記底面に設けられた開口部が等間隔である円柱状の第1の部材と、
上面若しくは側面に設けられた開口部を一端に有し、底面に設けられた開口部を他端に有する第1の流路及び前記第1の部材と接する面に設けられた開口部を一端に有し、底面に設けられた開口部を他端に有する第2の流路が複数組形成されると共に前記底面に設けられた前記第1の流路の開口部及び前記第2の流路の開口部がそれぞれ等間隔である第2の部材と、
上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を一端に有し、他端が第1の端、第2の端及び第3の端に分岐され、前記第1の端が前記第1の流路の底面に設けられた開口部に接するように露出され、前記第2の端が前記第2の流路の底面に設けられた開口部に接するように露出され、上面、底面若しくは外壁に設けられた開口部を前記第3の端に有する複数の流路が形成されると共に前記第1の端及び前記第2の端がそれぞれ等間隔である第3の部材とを備え、
前記第1の部材、前記第2の部材若しくは前記第3の部材が回転可能であることを特徴とする流路切り替え装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2007−270871(P2007−270871A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−94517(P2006−94517)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】