説明

浄化材及びその製造方法

【課題】廃鋳物砂を原料とし、焼成工程が不要であり、製造コストが低廉で、空気や水に対して優れた浄化作用を奏する浄化材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】廃鋳物砂を焼成することなく0.15〜5mmの粒子径範囲となるように分給し、水洗を行い、湿式磁選機によって鉄分を除去する。さらに、バイブル分級機を用いて0.15mmφ以上の洗砂と0.15mmφ未満の洗土品とに分ける。こうして得られた洗砂の中からPH4からPH10の範囲におけるゼータ電位が−10mV以下のものを選別して本発明の浄化材が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は廃鋳物砂を原料とする浄化材及びその製造方法に関し、空気や水の浄化に好適に用いることができる。
【背景技術】
【0002】
鋳物製造工程から生ずる鋳物砂廃棄物は年間160万トンに達し、その60%は再利用されずに埋め立て処分とされている。しかし、現在設置されている最終処分場の埋め立て可能な残余量は減少しており、新たな最終処分場の建設も困難な状況となっている。また、鋳物砂廃棄物には鉛や銅等の重金属も含まれることがあるため、土壌からの溶出を防ぐべく、管理型最終処分場への埋め立てが必要な場合もあり、処分費用の高騰化が問題となっている。このため、廃鋳物砂を資源として有効に利用する技術が求められている。
【0003】
こうした廃鋳物砂を資源として利用する技術としては、従来より、廃鋳物砂を焼成して樹脂成分を除去したり、湿式で不純物を除いたりして、再利用することが行われている(特許文献1〜4)。
【0004】
また、粒度を調整して再び鋳物砂として利用したり、セメントの増量材として利用したりもしている(非特許文献1)。
【0005】
しかし、上記のような再利用に供されている廃鋳物砂の量は、発生量に比して僅かであり、新たな資源化技術が求められている。
【0006】
この点、大量の需要が見込まれる土木資材への利用が有効であるとも考えられる。しかし、廃鋳物砂はカーボン含有量が多く、鉄も含まれているため、土木資材への利用には不向きである。このため、例えば路盤材として利用する場合には、廃鋳物砂中のカーボンを燃焼除去する必要がある。また、天然の骨材路盤材と比較して、強度が小さく、耐久性に劣るという問題がある。
【0007】
また、園芸用の保水材に利用することも行われているが、800°Cを超える温度で焼成固化する必要があり、製造コストが高いという問題がある。
【0008】
さらには、廃鋳物砂を活性炭と混練して造粒し、還元雰囲気下で焼成したものを水処理用の吸着材として利用することも提案されている(特許文献5)。
【0009】
しかし、この利用方法では、高価な活性炭を吸着材として使用しなければならず、さらには800〜1000°Cという高温において還元性雰囲気で焼成しなければならないため、製造コストが高くなってしまう。この点、活性炭を使用せず、鋳物砂だけを造粒し、焼成すれば、比較的安価な吸着材となるが、吸着能が劣るという問題があった(上記特許文献5の段落番号0004参照)。また、焼成を行わなければならない点では同様であるため、製造に要するエネルギーコストが高いものとなるという問題点はなお残されている。
【0010】
【特許文献1】特公昭51−3690号公報
【特許文献2】実公昭51−44727号公報
【特許文献3】特公昭58−19379号公報
【特許文献4】特公平1−2462号公報
【特許文献5】特開平11−197682号公報
【非特許文献1】青木 正著 JACT NEWS 1993.2.20
【0011】
なお、先行技術ではないが、関連する先願の特許出願として、本件特許出願の出願人は、廃鋳物砂を原料とした吸着材に関する出願を行っている(特願2005−326994)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、廃鋳物砂を原料とし、焼成工程が不要であり、製造コストが低廉で、空気や水に対して優れた浄化作用を奏する浄化材及びその製造方法を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
廃鋳物砂には鋳物用樹脂等に起因する有機成分が含まれており、これまで廃鋳物砂を利用する場合には、通常、廃鋳物品を焼成して有機成分を除去することが行われている。しかしながら、発明者らは、廃鋳物砂そのものを焼成することなく利用することができないかということを考えた。そして、鋭意研究を行った結果、廃鋳物砂を焼成することなく所定の粒子径範囲を分取したものには、pH4からpH10の範囲におけるゼータ電位が−10mV〜−60mVという負側に大きなゼータ電位を有するものが存在することを見出した。水中の有機物を分解するバクテリアは正のゼータ電位を有しているため、廃鋳物砂を焼成することなく所定の粒子径範囲を分取したものは、バクテリアを静電的に吸着し、バクテリアの生息に適した環境となる(例えば、集菌技術に関する研究〜複合減菌装置の開発〜、埼玉県産業技術総合センター研究報告、第2巻(2004)等)。このため、バクテリアによる被処理水の生物処理にとって極めて都合が良いと考えられる。
【0014】
また、発明者らは、廃鋳物砂を焼成することなく所定の粒子径範囲を分取したものの表面には、廃鋳物砂に含まれていた有機物に起因するカルボン酸基等の官能基を有しており、この表面官能基によって銅、鉛、亜鉛といった重金属類のイオンやアンモニアガスを吸着するということも見出した。
【0015】
そしてさらには、これらのバクテリアによる有機物の分解と、表面官能基による吸着能との相乗効果により、効果的に空気や水の浄化を行うことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0016】
すなわち、本発明の浄化材は、廃鋳物砂を焼成することなく所定の粒子径範囲となるように分取した浄化材であって、PH4からPH10の範囲におけるゼータ電位が−10mV以下であることを特徴とする。
【0017】
粒子径範囲は0.15mm〜5mmの範囲であることが好ましい。粒子径が0.15mm未満では、水の中で浄化材として用いた場合、水に流され易くなる。また、粒子径が0.15mm未満の分取物は、亜鉛や銅等の重金属成分が多く含まれ、安価な普通ポルトランドセメント等のセメント類を固化剤を用いた場合、これらの重金属成分が固化を妨げる作用をするため、固化困難となる。一方、粒子径が5mmを越えると、比表面積が小さくなり、バクテリアの生息面積や重金属類等の単位重量部あたりの吸着量が小さくなり、浄化効果が低下する。
【0018】
本発明の浄化材は鉄類が除去されていることも好ましい。こうであれば、浄化材が鉄さびによって固化したり、赤く変色したりするのを防ぐことができる。浄化材の鉄類を除くためには、廃鋳物砂に対して、磁力で鉄類を除去する鉄類除去装置を通過させること等の手段を用いることができる。
【0019】
また、浄化材に固化剤を加えて混合して成形した浄化用成形物とすることもできる。このような浄化用成形物であっても、水や空気の浄化作用を奏することができ、ハンドリングもきわめて容易となる。固化剤としては、特に限定はないが、例えば普通ポルトランドセメント等のセメント類、酸化マグネシウム、ケイ酸ナトリウム、水溶性ポリマー等を用いることができる。また、固化剤の他に、水分調整用無機粉末を用いることも好ましい。
【0020】
本発明の浄化材や浄化用成形物を被処理水と接触させれば、バクテリアによる有機物の分解と、重金属イオン等の吸着効果との相乗効果によって、被処理水を効果的に浄化することができる。
【0021】
本発明の浄化材は次の方法によっての製造することができる。すなわち、本発明の浄化材の製造方法は、廃鋳物砂を焼成することなく所定の粒子径範囲となるように分取した廃鋳物砂分取物であって、PH4からPH10の範囲におけるゼータ電位が−10mV以下である廃鋳物砂分取物を分取する分取工程を備えることを特徴とする。
【0022】
さらに廃鋳物砂を水洗する洗浄工程と、廃鋳物砂に含まれる鉄類を除去する鉄除去工程とを備えることも好ましい。洗浄工程では廃鋳物砂が水洗されるため、廃鋳物砂に含まれている水溶性の有害物が除去される。このため、有害物の溶出のおそれが少ない浄化材となる。また、鉄除去工程では鉄類が除去されるため、浄化材が鉄さびによって固化したり、赤く変色したりするのを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(実施形態)
本発明の浄化材の原料となる廃鋳物砂については、鉄鋳物、アルミ鋳物、銅合金鋳物等に用いられた廃鋳物砂を用いることができる。この中でも鉄鋳物が特に好ましい。アルミ鋳物や銅合金鋳物では、アルミや銅合金が吸着材に混入するおそれがある。また、銅合金には鉛等の有害な重金属を含むこともあるからである。
【0024】
また、鋳物砂型には、ケイ砂、粘土、デンプン、植物性油、炭素等を含む生砂型や、ケイ砂、フェノール樹脂やフラン樹脂等の有機バインダー樹脂を含む有機砂型があるが、そのどちらも原料として用いることができる。
【0025】
鋳物工場から回収された上記の廃鋳物砂は、まず大きな固形物をスクリーン等により除去される。除去された固形物はロッドミル等で粉砕し、再度スクリーンで分級してもよい。こうして大きな固形物を除去された廃鋳物砂は、スパイラル洗浄機等で水洗され、磁選機によって鉄類が除去される。さらに分級機によって篩い分けされ、粒子径が0.15〜5mmの洗砂と、粒子径が0.15mm未満の洗土品とに分級される。洗砂はストックヤードにて水切りして保管される。こうして本発明の浄化材である洗砂を得ることができる。また、洗土品はシックナーで撹拌濃縮された後、フィルタープレス等の脱水機によって脱水され30〜50質量%程度の含水率のケーキとされる。
【0026】
洗砂は浄化材として河川等の浄化に用いることができる。また、洗砂に対し、水分調整用無機粉末として上記洗土品を加え、さらに固化剤として普通ポルトランドセメント、酸化マグネシウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等の固化剤を加えて造粒装置によって造粒したものを浄化用成形物とすることができる。また、こうして得られた浄化用成形物をさらに加圧成形してブリック状、リング状、板状、円柱状、球状、パイプ状等、目的によって適宜適当な形状に成形することも可能である。
【0027】
以下、本発明をさらに具体化した実施例について説明する。
(実施例1)
【0028】
<固形物除去工程S1>
図1に示すように、まず固形物除去工程S1として、鉄鋳物工場から廃棄された廃鋳物砂を収集し、50mm及び5mmの2段階のスクリーンに通してガラス、金属、レンガ等の夾雑物を除去し、5mm未満の粒子径の部分を分取する。5〜50mmの分級部分については、ロッドミルで5mm未満の粒子径に破砕して5mm未満の粒子径とする。
【0029】
<洗浄工程S2>
次に洗浄工程S2として、固形物除去工程S1で分取された5mm未満の粒子をスパイラル洗浄機に送り、水洗浄を行う。
【0030】
<鉄除去工程S3>
さらに、洗浄工程S2によって洗浄された5mm未満の粒子中の鉄類を湿式磁選機を用いて除去する。
【0031】
<分取工程S4>
そして、バイブル分級機を用いて0.15mmφ以上の洗砂と0.15mmφ未満の洗土品とに分ける。
【0032】
<ゼータ電位測定工程S5>
さらに、分取工程S4によって得られた洗砂のゼータ電位をpH4〜10の範囲で測定を行い、ゼータ電位が−10mV以下であることを確認する。ゼータ電位は廃鋳物砂の種類によって多少変動するため、原料となる廃鋳物砂の種類を変える毎に、このゼータ電位測定工程S5を行うことが好ましい。こうして、実施例1の洗砂を得た。
【0033】
<フィルタープレス工程S6>
さらに、洗土品についてはシックナーに送り、水中でゆっくり撹拌しながら沈殿濃縮し、得られた洗土品の濃縮スラリーをフィルタープレス装置でろ過し、精製された洗土品を得た。
【0034】
(実施例2)
上記実施例1で得られた浄化材としての洗砂100重量部と、水分調整用無機粉末としての洗土品10重量部と、固化剤としての普通ポルトランドセメント10重量部とを混合撹拌し、造粒装置によって粒径が10mm以下となるように造粒し、ストックヤードにおいて乾燥固化して浄化用成形物とした。
【0035】
原料の廃鋳物砂、及び上記方法によって得られた実施例1の洗砂について化学成分の分析を表1に示す。
【0036】
【表1】

【0037】
(評 価)
<ゼータ電位の測定>
上記実施例1の洗砂について、JIS R1638「ファインセラミックス粉末の等電点測定方法」に準じた方法により、ゼータ電位の測定を行った。すなわち、試料(0.01g)を超純粋(100ml)に加え、10分間超音波による分散を行った分散液について、電気泳動光散乱法に基づくゼータ電位測定装置(大塚電子株式会社製 ELS−8000)により、25°C下で測定を行った。なお、測定は2回行い、その平均値を測定値とした。同様の方法により、上記洗土品、市販の活性炭、アルミナ粉及び天然砂についても、ゼータ電位の測定を行った。
【0038】
その結果、図2に示すように、実施例1の洗砂はpH4〜10の範囲でゼータ電位は−19mV〜−40mVという負のゼータ電位を有することが分かった。また、洗土品及び活性炭についても実施例1の洗砂とほぼ同様の負のゼータ電位を示した。これに対して、天然砂粉では−2mV〜−6mVの範囲であり、アルミナ粉ではpH5〜7において+45mV〜+35mVという大きな正のゼータ電位を示した。
【0039】
以上のゼータ電位測定結果から、実施例1の洗砂及び洗土品は、活性炭と同様、正のゼータ電位を有するバクテリアを静電的に吸着し、バクテリアの生息に適した環境となることが分かった。
【0040】
<河川水の浄化試験>
上記実施例1の洗砂1kgをポリエチレン製の織物からなる袋に詰めたものを、水槽(440mm×330mm×290mm)の底に1個並べて敷き詰め、さらに河川水30Lを入れた。そして、水を循環ポンプによって循環させながら、所定時間ごとにサンプリングし、COD及びPOの濃度を測定した。
【0041】
その結果、CODについては、図3に示すように当初16mg/Lであったのが、急速に低下し、50時間後には約5mg/L、180時間後には25mg/Lとなった。これにより、実施例1の洗砂は、CODを効果的に低減することが分かった。
【0042】
また、POについても、図4に示すように当初1.0mg/Lであったのが、急速に低下し、50時間後には約0.75mg/L、180時間後には0.5mg/Lとなった。これにより、実施例1の洗砂は、POを効果的に低減することが分かった。
【0043】
実施例1の洗砂がCOD及びPOの低減に効果を奏するのは、バクテリアによる有機物の分解及びPOの取り込みと、表面官能基による吸着効果との相乗効果によるものであると考えられる。
【0044】
<模擬池水の浄化試験>
池や沼などでは、停滞した池水中の溶存酸素が微生物の活動によって消費され、酸欠状態となることがある。こうした微生物の活動による溶存酸素の低下を防止する効果を調べるため、池水を用いて浄化試験を行った。すなわち、40Lの水槽に池底から採取したヘドロ5重量部を敷き、その上に実施例1の洗砂を20kg/m2となるように敷き詰め、さらに池から採取した池水95重量部を投入する。そして、循環ポンプにて1回/24時間の間隔で20秒間の水循環を行った。
また、比較例1として、実施例1の洗砂を敷き詰めない条件で、同様の水循環を行った。
さらに比較例2として、池水のみでヘドロも実施例1の洗砂も入れない条件で、同様の水循環を行った。
【0045】
その結果、図5に示すように、ヘドロの上に実施例1の洗砂を敷き詰めた場合は、池水のみを水槽に入れた場合(比較例1)や、ヘドロを敷き詰めた上に池水を入れた場合(比較例2)と比較して、溶存酸素が高く維持されることが分かった。これは、実施例1の洗砂が、微生物の活動に必要な有機物を吸着したことによるものであると考えられる。
【0046】
また、実施例1の洗砂についての溶出試験(環境庁告示第46号の方法)を行った。その結果、表2に示すように、T−Hg、六価クロム、カドミウム、砒素、鉛、セレニウムのいずれも土壌環境基準値以下であった。
【表2】

【0047】
さらに、原料の廃鋳物砂、実施例1の洗砂及び実施例2の浄化用成形物についての物理的性情を測定した。その結果、表3に示すように、実施例1の洗砂のCBR値が20.4、実施例2の浄化用成形物のCBR値が28.5となり、容易に突き固めることができた。
【表3】

【0048】
<アンモニアガス吸着試験>
実施例1の洗砂を骨材として普通ポルトランドセメントを用いた建築ブロックを作製し、アンモニアガス吸着試験を行った。
すなわち、1m当り普通ポルトランドセメント85kgに、骨材として砂343.1kgと実施例1の洗砂343.1kgとを加えて混合し、水を加えてから100×190×390mmの基本形の建築ブロック成形型に入れ、2週間養生したもの試験に供した。また、1m当り普通ポルトランドセメント85kgに、骨材として砂137.2kgと実施例1の洗砂549.0kgとを加えて混合し、同様に成形した。さらに、比較のため、天然骨材のみを用いて同様に建築ブロックを成型したものも作製し、試験に供した。
【0049】
アンモニア吸着試験は、以下のようにして行った。
8リットルのデシケータにシャーレを置き、そこへ建築ブロックの破片を35g入れ、さらに濃アンモニア水0.5gで湿らせたろ紙を入れ、蓋をした。そして、定期的に内部のガスをサンプリングしてそのアンモニア濃度を検知管式気体測定器(アンモニア検知管No.3M GASTEC社)によって測定した。その結果、図6に示すように、骨材として実施例1の洗砂を用いた建築ブロックは、洗砂を用いていないものに比べて、アンモニアを迅速に吸収することが分かった。また、洗砂の含有割合が多いほど、そのアンモニア吸収速度が速いことが分かった。
【0050】
この発明は上記発明の実施の態様及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】実施例1の洗砂及び洗土品を製造するための工程図である。
【図2】水素イオン濃度とゼータ電位との関係を示すグラフである。
【図3】浄化時間とCOD濃度との関係を示すグラフである。
【図4】浄化時間とPO濃度との関係を示すグラフである。
【図5】浄化時間と溶存酸素濃度との関係を示すグラフである。
【図6】経過時間とアンモニアの濃度との関係を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃鋳物砂を焼成することなく所定の粒子径範囲となるように分取した浄化材であって、PH4からPH10の範囲におけるゼータ電位が−10mV以下であることを特徴とする浄化材。
【請求項2】
粒子径範囲は0.15mm〜5mmの範囲であることを特徴とする請求項1記載の浄化材。
【請求項3】
鉄類が除去されていることを特徴とする請求項1又は2記載の浄化材。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかの浄化材に固化剤を加えて混合して成形したことを特徴とする浄化用成形物。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれかに記載の浄化材又は請求項4に記載の浄化用成形物を被処理水と接触させることによって該被処理水を浄化することを特徴とする水質浄化方法。
【請求項6】
廃鋳物砂を焼成することなく所定の粒子径範囲となるように分取した廃鋳物砂分取物であって、PH4からPH10の範囲におけるゼータ電位が−10mV以下である廃鋳物砂分取物を分取する分取工程を備えることを特徴とする浄化材の製造方法。
【請求項7】
さらに廃鋳物砂を水洗する洗浄工程と、
廃鋳物砂に含まれる鉄類を除去する鉄除去工程と、
を備えることを特徴とする請求項6記載の浄化材の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2008−188570(P2008−188570A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−28788(P2007−28788)
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(505329118)有限会社ACRECO (6)
【出願人】(503179104)有限会社イー・エス・テクノ (3)
【Fターム(参考)】