説明

液体金属イオン源および液体金属イオン源を制御する方法

本発明は、液体金属イオン源を制御する為のシステム及び方法を提供し、液体金属イオン源は、先端、第1電極、第2電極を備え、上記方法は、(i)第1電圧レベルの範囲内で第1電極を維持し、第2電圧レベルの範囲内で第2電極を維持し、液体金属イオン源のアクティブモード動作中、液体金属イオン源の先端に形成される金属イオンを抽出するステップ、(ii)第3電圧レベルの範囲内で第1電極を維持し、第4電圧レベルの範囲内で第2電極を維持し、液体金属イオン源のアイドルモード動作中、先端からの金属イオンの抽出をかなり減少させるステップを含む。第3電圧レベルの範囲と、代替え的あるいは追加的に、第4電圧レベルの範囲は、ゼロ電圧レベルを含まない。第1電圧レベルの範囲は、第3電圧レベルの範囲とは異なる。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
[01] 本発明は、液体金属イオン源およびこれらの液体金属イオン源を制御する方法に関する。
【発明の背景】
【0002】
[02]集束イオンビーム(FIB)システムは、既知である。FIBシステムは、一般的に、型彫り(die milling)および切断(cross sectioning)に利用される。型彫り又は切断された対象物は、欠陥を検出する為に、通常、検査装置(走査型電子顕微鏡(SEM))により分析される。また、FIBシステムは、FIB画像を生成する為に利用可能である。
【0003】
[03]電圧及び電極と同様にイオン源の様々な構成は、既知である。これらの構成のうち幾つかは、スギヤマ氏等の米国特許第6459082号、サカグチ氏の米国特許第6459082号、ヤサカ氏の米国特許第5153440号、スズキ氏の米国特許第5111053号に記載されている。前記特許は、参考として本願に組み込まれる。米国特許第6472881号は、液体金属イオン源と、液体イオン源のフローインピーダンスを測定する為の方法を記述する。米国特許第511053号は、アナログフィードバックおよびデジタルCPU制御により液体金属源を制御する方法を記述する。米国特許第5153440号は、液体金属イオン源用安定化動作の為の方法を記述する。米国特許第6459081号特許は、集束されたイオンビームシステムを記述する。
【0004】
[04]また、FIB画像を生成する為に有効なFIBシステムは、少なくとも一つの検出装置及び画像プロセッサを有する。通常、イオン源、FIBシステム、イオンビームデフレクタは、FIBカラムと通常呼ばれるカラム内に配置される。また、検出装置は、FIBカラム内に置くことができる。
【0005】
[05]SEM画像は、電子ビームで対象物を照射し、その対象物の少なくとも一部で電子ビームの相互干渉から生じる信号を収集し、その収集された信号を処理する。FIB画像は、その対象物が集束イオンビームで照射されることを除き、同様のアナログ方式で生成される。
【0006】
[06]別個のSEM及びFIBツールは、かなり共通するが、FIB及びSEMシステムの両方を含むシステムも利用可能である。これらのハイブリッドシステムは、FIB/SEMシステムとして既知である。ハイブリッドツールのSEM部分は、検査対象物の表面(例えば、多層化されたダイの表面)の検査を容易にする。ハイブリッドシステムのFIB部分は、表面彫り及び内側層の検査露出を容易にする。通常、FIBがダイを彫った後、SEMは、顕現された層を検査する為、更に、検出の為に彫られたダイを更に分析する為に利用される。2つの従来技術FIB/SEMシステムは、FEIのXL860デュアルビームワークステーション、または、サンタクララのアプライドマテリアルズ社のSEMビジョンG2である。
【0007】
[07]XL860は、FIBカラム及びSEMカラムを含み、これらは、互いに角張って配置されるが、SEMビジョンG2は、実質的に平行なSEMとFIBカラムを含む。
【0008】
[08]典型的に、集束イオンビームは、互いに離間された一定間隔で対象物を彫る為に使用される。通常、いったんウエハが彫られるか更に特別に彫られると、SEMまたは他のツールにより検査される。
【0009】
[09]各々の液体金属イオン源は、供給する為に所定のイオン量を有する。そのため、その量が一旦供給されると、液体金属イオン源は、配置されるか、補充されなければならない。交換は、時間を浪費し、費用が高くなる。ある状況において、液体金属イオン源の交換または補充手続きは、FIBチャンバを開けることが必要になり、これは、そのチャンバの真空レベル(2以上の多くのレベル)が保たれなければならない期間の時間浪費である。また、開くことにより、FIBカラムは汚染物質に曝されるおそれがある。
【0010】
[10]液体金属イオン源の改善された利用の為の効率的なシステムおよび方法を提要する必要がある。
【発明の概要】
【0011】
[11]本発明は、アイドル期間中、イオン放射を減少させるシステム及び方法を提供する。
【0012】
[12]本発明は、アイドルモードとアクティブモード間の移行が急速である一方、アイドル期間中、イオン放射を実質的に排除する為のシステム及び方法を提供する。
【0013】
[13]本発明の実施形態によると、イオン光学部品の特性は、アイドルモードとアクティブモード間の移行により、ほとんど影響されない(あるいは、全く影響されない)。
【0014】
[14]本発明の一実施形態によると、一以上の対応する電極に供給される一以上の電圧は、モード移行の間、実質的に変更されないが、一以上の他の電極に供給される一以上の電圧が変更される。
【0015】
[15]本発明は、液体金属イオン源を制御する為の方法を提供し、液体金属イオン源は、第1電極および第2電極の先端を備え、当該方法は、(i)第1電圧レベル範囲内で第1電極を維持し、第2電圧レベル範囲内で第2電極を維持し、液体金属イオン源のアクティブモード動作中、液体金属イオン源の先端に形成される金属イオンを抽出するステップと;
(ii)第3電圧レベル範囲内で第1電極を維持し、第4電圧レベル範囲内で第2電極を維持し、液体金属イオン源のアイドルモード動作中、先端からの金属イオンの抽出を実質的に減少させるステップと;を含む。第3電圧レベルの範囲と、代替え的あるいは追加的に、第4電圧レベルの範囲は、ゼロ電圧レベルを含まない。第1電圧レベルの範囲は、第3電圧レベルの範囲とは異なる。
【0016】
[16]本発明は、液体金属イオン源において:先端と;第1電極と第2電極と;コントローラであって、上記液体金属イオン源のアクティブモード動作中に上記液体金属イオン源の先端で形成される金属イオンを抽出するように第1電圧レベル範囲で上記第1電極を維持し第2電圧レベル範囲で上記第2電極を維持する為に、更に、上記液体金属イオン源のアイドルモード動作中に上記先端からの金属イオンの抽出を実質的に減少させるように第3電圧レベル範囲で上記第1電極を維持し第4電圧レベル範囲で上記第2電極を維持する為に少なくとも一つの電源に結合される、上記コントローラと;を備える。上記第3電圧レベル範囲および上記第4電圧レベル範囲のうち少なくとも一つはゼロ電圧レベルを含まず、上記第1電圧レベル範囲は、上記第3電圧レベル範囲とは異なる。
【0017】
[17]本発明の実施形態によると、第1電極は、抽出用または抑制用電極であってもよい。
【0018】
[18]本発明の実施形態によると、上記第3電圧レベル範囲は、第1電圧差だけ非抽出電圧レベルより低い電圧レベルを含んでもよい。
【0019】
[19]本発明の様々な実施形態によると、一部の電圧レベル範囲は、互いに異なっている。例えば、上記第1電圧レベル範囲の上端は、第3電圧レベル範囲の上端より高いか、更に/又は、第4電圧レベル範囲の上端は、第2電圧レベル範囲の上端より高い。
【0020】
[20]本発明の実施形態によると、アイドルモードとアクティブモード間の移行は、液体金属イオン源の下流側に位置するイオン光学部品のイオン光学特性を実質的に変更しない。
【0021】
[21]本発明の実施形態によると、アイドルモードとアクティブモード間の移行は急速である。1分より、更には数秒より短時間である。
【0022】
[22]本発明の実施形態によると、アイドルモード中、先端に提供されるイオンは、液体の形で維持される。
【0023】
[23]本発明の実施形態によると、アイドルモードとアクティブモード間の移行後に、先端からのイオン抽出の安定化ステップが続く。安定化ステップは、先端から抽出されたイオンの流れを測定する工程、一以上の電極に供給される電圧の電圧レベルを変更する工程を含んでもよい。
【0024】
[24]本発明の実施形態によると、アイドルモードとアクティブモード間の移行は、液体金属イオン源の再加熱を伴わない。
【0025】
[25]本発明を理解し、実際に、どのように実行可能であるのかを知る為に、以下、限定されない実施例だけを用いて、添付図面を参照して、好ましい実施形態を説明する。
【図面の詳細な説明】
【0026】
[29]FIBシステム10は、図1に記述されている。FIBシステム10は、(i)イオンビームを生成する為のイオン源(例えば、液体金属イオン源20);(ii)複数の電極(例えば、液体金属イオン源20からイオンを抽出する為の抽出用電極30と、所望のイオンビーム電流が液体金属イオン源から放出されるように液体イオン源20の先端における集束電界強度を調整する抑制電極40);(iii)複数の電源ユニット(例えば、FIBシステム10の様々な構成要素に電圧を供給する為の抽出用電源32及び抑制用電源42FIBシステム10、および、それぞれの抽出用電極30および抑制用電極40);(iv)イオン光学部品(例えば、FIBレンズシステム50及びイオンビームデフレクタ60);を含む。FIBレンズシステム50は、集束されたイオンビームを提供する為にイオンビームを集束することができる。イオンビームデフレクタ60は、集束されたイオンビームを偏向することができる。通常、FIBシステムは、また、一以上の検出装置、アパーチャ等と、イオンビームブランカーを含む。
【0027】
[30]液体金属イオン源20は、液体金属を維持するリザーバ21、フィラメント電流供給装置23により提供されるフィラメント電流により加熱される先端22を含む。先端22、代替え的にリザーバ21も加熱される。金属は、液体の形で維持される。リザーバと先端は、液体金属の薄膜を先端22で形成するように配置される。抽出用電極30,40のような電極により誘発された電界は、先端22の頂点からイオンを抽出する。
【0028】
[31]FIBシステム10は、また、先端22からプロセッサ104まで抽出されたイオンの電流概略値を提供する為に、抽出電極30に電気的に接続された電流計102を含む。電流計は、他の電源又はシステム10の一部に電気的に結合されてもよいことに留意されたい。プロセッサ104は、電流計102に電気的に接続され、液体金属イオン源20を制御することができる。
【0029】
[32]図2は、液体金属イオン源を制御する方法を例示する。方法120は、FIBシステムを開始するステップ122で始まる。ステップ122は、液体金属イオン源20を加熱する工程、液体金属イオン源20からのイオン放出を安定化する工程、イオン光学部品などを較正する工程などを含んでもよい。較正する工程は、光学収差の減少、イオン光学部品の配置を含んでもよい。
【0030】
[33]説明を簡略化する為に、ステップ122の終わりで、液体金属イオン源20が(ステップ122とステップ124間に位置するボックス123により例示されるように)アクティブモード動作であることが仮定されている。したがって、イオンは、集束イオンビームを形成する為に抽出され、集束イオンビームは、交互に、対象物を彫ること、FIB画像を生成することのような様々な目的に使用可能である。
【0031】
[34]ステップ122の後に、動作モードをアイドルモードに変更する必要性を検出するステップ124が続く。検出は、FIBシステムの操作者からの要求に基づいてもよいが、FIBシステムの応答状態として生成されてもよい。例えば、モード処置より一定の時間間隔の間、液体金属イオン源が彫ることがFIB画像を生成することに使用されなかった場合に要求されてもよい。
【0032】
[35]ステップ124の後に、アクティブモードとアイドルモード間の移行を実施するステップ126が続く。ステップ126は、自動ソース安定化プロセスを不活発にする工程、抽出用電極電圧レベルを保存する工程のような移行前のステップを含んでもよい。これらの移行前の措置の後に、抽出用電極電圧レベルを下げる工程が続く。都合の良いことに、抽出用電極電圧レベルは、第1電圧差だけ非抽出イオンレベル以下のレベルまで下げられる。本発明者は、非抽出イオンレベルが約6500Vであり、6300Vまで電圧レベルを下げられるFIBシステムを使用した。
【0033】
[36]ステップ126において、ステップ126とステップ128間に位置するボックス留で例示されているように、システムはアイドルモード動作にある。
【0034】
[37]ステップ126の後に、アクティブモードに動作モードを変更する必要性を検出するステップ128が続く。
【0035】
[38]ステップ128の後には、アクティブモードへの移行を実施するステップ130が続く。前記移行は、ステップ128で保存されたレベルまで抽出用電極の電圧を増加する工程を含む。ステップ130は、また、所定の電流レベルで抽出イオンの安定した流れを提供するように、抑制用電極の電圧レベルを変更するような移行後のステップを含んでもよい。本発明者は、2ミクロンアンペアレベルで液体金属イオン源を安定化させた。移行後のステップは、また、電圧の上限値または下限値に抑制電圧が到達することを防止する為に、抽出用電極の電圧レベルを変更する工程を含んでもよい。
【0036】
[39]ステップ130の後にステップ124が続く。
【0037】
[40]いったん、液体金属イオン源が、延長時間間隔の間、アクティブモードで維持されると、抑制電圧は、徐々に増加され、同一電流レベルを提供する。この増分は、抑制用電極に接続された電源の性能により制限される。いったん、これが生じると、FIBシステムは、遮断されなければならず、高電流消費の加熱プロセスが始まる。これは、液体金属イオン源の寿命を実質的に短くする。抑制電極の電圧レベルの上記変更は、抽出電圧の変更置き換えられるか、上記変更により達成される点に留意されたい。
【0038】
[41]本発明者は、アイドルモードとアクティブモード間の移行は、また、良好な抽出電圧/放射電流レベル比を提供することを見つけ出した。移行は、実質的に抽出電圧レベルの増分をリセットするので、加熱プロセスに伴う電流浪費を排除する。
【0039】
[42]図3は、様々な動作モード("Ext.c"と記された最下部の曲線)、抽出電極電圧レベル("Ext. v"と記された上部の曲線)、抑制電極電圧レベル("Sp. v"と記された中間の曲線)中に抽出された電流を示す3つの曲線を例示する。上部の曲線は、アクティブモード期間中、抽出用電極電圧レベルが第1範囲内にあり、第1範囲は、アイドルモード中に提供される電圧レベルの第3範囲内に含まれる電圧レベルより高い電圧レベルを含むことを例示する。中間の曲線は、アクティブモード期間中、抑制用電極電圧レベルが第2範囲内にあり、第2範囲は、アイドルモード中に提供される電圧レベルの第4範囲内に含まれる電圧レベルより高い電圧レベルを含むことを例示する。
【0040】
[43]当業者にとって明らかなことは、開示された主題が数多くの方法で変形可能であり、特別に記載され、説明された形式以外にも多くの実施形態を仮定してもよいことである。
【0041】
[44]したがって、上記開示主題は、例示的であり、限定的なものではなく、法により許容される最大範囲で、本発明の真の精神及び範囲内に該当する全ての変形例と他の実施形態をカバーするように、添付された請求項が意図されている。
【0042】
[45]本発明の範囲は、添付された請求項および上記明細書というよりこれらの均等物の、可能な限り最も広い解釈により決定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】[26]図1は、本発明の実施形態によるFIBシステムの概略的記述である。
【図2】[27]図2は、液体金属イオンを制御する為の方法を例示するフローチャートである。
【図3】[28]図3は、本発明の実施形態による、アクティブモード動作とアイドルモード動作間の、例示的な連続移行中の、様々な電圧レベルを例示する。
【符号の説明】
【0044】
20…液体金属イオン源、21…リザーバ、22…先端、23…フィラメント電流源、30…抽出用電極、32…抽出用電源、40…抑制用電極、42…抑制用電源、55…アパーチャ、60…イオンビームデフレクタ、102…電流計、104…プロセッサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体金属イオン源を制御する為の方法であって、前記液体金属イオン源は、先端、第1電極、第2電極を備え:
第1電圧レベル範囲内で第1電極を維持し、第2電圧レベル範囲内で第2電極を維持し、前記液体金属イオン源のアクティブモード動作中、前記液体金属イオン源の先端に形成される金属イオンを抽出するステップと;
第3電圧レベル範囲で前記第1電極を維持し、第4電圧レベル範囲で前記第2電極を維持し、前記液体金属イオン源のアイドルモード動作中、前記先端からの金属イオンの抽出を実質的に減少させるステップと;
を含み、
前記第3電圧レベル範囲および前記第4電圧レベル範囲のうち少なくとも一つはゼロ電圧レベルを含まず、
前記第1電圧レベル範囲は、前記第3電圧レベル範囲とは異なる、前記方法。
【請求項2】
前記第1電極は、抽出用電極である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1電圧レベル範囲の上端は、前記第3電圧レベル範囲の上端より高い、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第3電圧レベル範囲は、第1電圧差だけ非抽出電圧レベルより低い電圧レベルを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第4電圧レベル範囲の上端は、前記第2電圧レベル範囲の上端より高い、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記アイドルモードと前記アクティブモード間の移行は、前記液体金属イオン源の下流に位置するイオン光学部品のイオン光学特性を実質的に変更しない、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記アイドルモードと前記アクティブモード間の移行は急速である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記アイドルモードと前記アクティブモード間の移行は、前記液体金属イオン源の下流に位置するイオン光学部品のイオン光学特性を実質的に変更しない、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記アイドルモードと前記アクティブモード間の移行は急速である、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記アイドルモードと前記アクティブモード間の移行は1分より短期間である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1電極は、抑制用電極である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記アイドルモード中、前記先端からイオン放出が無い、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
アイドルモード中、前記先端に供給されるイオンは、液体の形で維持される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記アイドルモードと前記アクティブモード間の移行後に、前記先端からのイオン抽出を安定化するステップが続く、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記安定化ステップは、前記先端から抽出されたイオン流を測定する工程、一以上の電極に供給される電圧の電圧レベルを変更する工程を備える、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記アイドルモードと前記アクティブモード間の移行は、前記液体金属イオン源を加熱する工程を含まない、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
液体金属イオン源において:
先端と;
第1電極と第2電極と;
コントローラであって、前記液体金属イオン源のアクティブモード動作中に前記液体金属イオン源の先端で形成される金属イオンを抽出するように第1電圧レベル範囲で前記第1電極を維持し第2電圧レベル範囲で前記第2電極を維持する為に、更に、前記液体金属イオン源のアイドルモード動作中に前記先端からの金属イオンの抽出を実質的に減少させるように第3電圧レベル範囲で前記第1電極を維持し第4電圧レベル範囲で前記第2電極を維持する為に少なくとも一つの電源に結合される、前記コントローラと;
を備え、
前記第3電圧レベル範囲および前記第4電圧レベル範囲のうち少なくとも一つはゼロ電圧レベルを含まず、
前記第1電圧レベル範囲は、前記第3電圧レベル範囲とは異なる、前記液体金属イオン源。
【請求項18】
前記第1電極は、抽出用電極である、請求項17に記載の液体金属イオン源。
【請求項19】
前記第1電圧レベル範囲の上端は、前記第3電圧レベル範囲の上端より高い、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第3電圧レベル範囲は、第1電圧差だけ非抽出電圧レベルより低い電圧レベルを備える、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記第4電圧レベル範囲の上端は、前記第2電圧レベル範囲の上端より高い、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記アイドルモードと前記アクティブモード間の移行は、前記液体金属イオン源の下流に位置するイオン光学部品のイオン光学特性を実質的に変更しない、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記アイドルモードと前記アクティブモード間の移行は急速である、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記アイドルモードと前記アクティブモード間の移行は、前記液体金属イオン源の下流に位置するイオン光学部品のイオン光学特性を実質的に変更しない、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
前記アイドルモードと前記アクティブモード間の移行は急速である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記アイドルモードと前記アクティブモード間の移行は1分より短期間である、請求項17に記載の方法。
【請求項27】
前記第1電極は、抑制用電極である、請求項17に記載の方法。
【請求項28】
前記アイドルモード中、前記先端からイオン放出が無い、請求項17に記載の方法。
【請求項29】
アイドルモード中、前記先端に供給されるイオンは、液体の形で維持される、請求項17に記載の方法。
【請求項30】
前記コントローラは、前記アイドルモードと前記アクティブモード間の移行の後に、安定化プロセスを始めることができる、請求項17に記載の方法。
【請求項31】
前記安定化プロセスは、前記先端から抽出されたイオン流を測定する工程、及び一以上の電極に供給される電圧の電圧レベルを変更する工程を備える、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記アイドルモードと前記アクティブモード間の移行は、前記液体金属イオン源を加熱する工程を含まない、請求項30に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−506255(P2007−506255A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527080(P2006−527080)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2004/030589
【国際公開番号】WO2005/031788
【国際公開日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(504273782)アプライド マテリアルズ イスラエル リミテッド (18)
【Fターム(参考)】