説明

液体金属用超音波トランスジューサ

【課題】 接液界面における音響的結合の適正化を図ることにより、音圧透過効率を改善し、鉛−ビスマス等の液体重金属への超音波の入射を容易にして、流量、流速、温度、あるいは液位などの計測を容易に精度よく行えるようにする。
【解決手段】 超音波振動子10と振動伝達部12とを組み合わせ、該振動伝達部を介して液体重金属中に超音波を送信もしくは液体重金属中を伝播してくる超音波を受信する超音波トランスジューサである。振動伝達部の少なくとも液体重金属(鉛−ビスマスなど)に接する先端接液部分は、フェライト系ステンレス鋼、アルミニウム含有率が70%以上のアルミニウム合金鋼、もしくは銅含有率が50%以上の銅合金鋼のいずれかからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体重金属中に超音波を送受信するための超音波トランスジューサに関し、更に詳しく述べると、その接液部分の材質の最適化により、液体重金属中への超音波の送信もしくは液体重金属中を伝播してくる超音波の受信を効率よく行えるようにした液体金属用の超音波トランスジューサに関するものである。この技術は、鉛−ビスマス等の液体重金属の流量、流速、液位、温度等の超音波応用計測に有用である。
【背景技術】
【0002】
超音波を利用した流量、流速、液位、温度等の計測技術は従来公知である。例えば特許文献1などに超音波流量計についての記載がある。超音波トランスジューサは、振動子と金属振動板を組み合わせた構成であり、ここでは液体に接する金属振動板としてFeNiCo合金を用いることが例示されている。
【0003】
液体ナトリウム冷却高速炉などにおける超音波応用計測に用いられる従来の超音波トランスジューサでは、液体金属に接する接液部材として、一般にSUS304あるいはSUS316等のオーステナイト系ステンレス鋼が用いられている。
【0004】
ところで近年、原子炉の液体金属冷却材として、鉛−ビスマス等の液体重金属の利用が検討されている。その場合、伝熱流動挙動やプラントプロセス量(例えば、流量、流速、液位、温度等)の計測技術の一つとして、超音波を利用した計測システムの開発が課題となっているが、未だ実用化されていない。上記のような従来の超音波トランスジューサでは、鉛や鉛−ビスマス等の液体重金属中に超音波を効率よく入射させることが困難なためである。その理由は、超音波トランスジューサの液体重金属との接液界面での音圧透過効率が低いことによる。この問題を回避するために、超音波の音圧を上げて強制的に液体重金属中に超音波を入射させる方法が採られているが、効率が極めて悪い。そこで、接液界面の音圧透過効率を向上させる対策が切望されている。
【特許文献1】特開平4−309817号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、接液界面における音響的結合の適正化を図ることにより、音圧透過効率を改善し、鉛−ビスマス等の液体重金属への超音波の入射を容易にして、流量、流速、温度、あるいは液位などの計測を容易に精度よく行えるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、超音波振動子と振動伝達部とを組み合わせ、該振動伝達部を介して液体重金属中に超音波を送信もしくは液体重金属中を伝播する超音波を受信する超音波トランスジューサにおいて、前記振動伝達部の少なくとも液体重金属に接する先端接液部分が、フェライト系ステンレス鋼からなることを特徴とする液体金属用超音波トランスジューサである。
【0007】
また本発明は、超音波振動子と振動伝達部とを組み合わせ、該振動伝達部を介して液体重金属中に超音波を送信もしくは液体重金属中を伝播する超音波を受信する超音波トランスジューサにおいて、前記振動伝達部の少なくとも液体重金属に接する先端接液部分が、アルミニウム含有率が70%以上のアルミニウム合金鋼もしくは銅含有率が50%以上の銅合金鋼のいずれかからなることを特徴とする液体金属用超音波トランスジューサである。
【0008】
最も単純には、前記振動伝達部全体が、フェライト系ステンレス鋼、アルミニウム合金鋼、銅合金鋼のいずれかからなる構成がある。その他、前記振動伝達部が超音波振動子寄りの導波部材と先端側の接液部材との結合体であって、導波部材がオーステナイト系ステンレス鋼などからなり、接液部材がフェライト系ステンレス鋼、アルミニウム合金鋼、銅合金鋼のいずれかからなる構成でもよい。なお、対象となる液体重金属としては、鉛−ビスマスの他、鉛単体やビスマス単体などがある。
【発明の効果】
【0009】
本発明の超音波トランスジューサは、振動伝達部の少なくとも液体重金属に接する先端面が、フェライト系ステンレス鋼、アルミニウム含有率が70%以上のアルミニウム合金鋼、もしくは銅含有率が50%以上の銅合金鋼のいずれかからなることにより、鉛−ビスマス等の液体重金属と接液直後に超音波が伝播し易く、また接液界面の音圧透過率も高くなる。そのため、受信信号が大きくなり、外乱と受信信号の識別が容易となり計測精度が向上する。これによって、鉛−ビスマス等の液体重金属を媒体とした系統における超音波を利用した計測システム(流量計、液位計、温度計など)に適用可能となる。
【0010】
なお、接液材料がオーステナイト系ステンレス鋼の場合でも、液体重金属との接液時間が長くなれば、超音波音圧の透過効率が多少は改善される。しかしながら、計測システムへの応用として、計測に必要な超音波音圧を得るためには、長時間の液体重金属への接液が必要となる。それに対して本発明のように、接液材料にフェライト系ステンレス鋼、アルミニウム合金鋼あるいは銅合金鋼を用いると、比較的短時間で超音波音圧が増大するため、計測に必要な時間を短縮することができ、極めて有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明者等は、液体重金属として鉛−ビスマスを用い、超音波の音響的結合に関する種々の実験を繰り返した。その結果、接液界面での音の伝播を支配する要因として、材料成分の違いと、他の元素の溶解(接液材料中の特定成分の液体重金属中への溶け出しなど)とがあり、フェライト系ステンレス鋼の方がオーステナイト系ステンレス鋼よりも鉛−ビスマスとの音響的な結合(所謂、「音響的濡れ性」とも呼ばれるもので、界面で音が効率よく伝播すること)が遙かに良いこと、接液界面で鉛−ビスマスに対する溶解度が比較的高いアルミニウムや銅が常に溶け出すような状況をつくれば音が良く伝播すること、を見出した。本発明は、かかる現象の知得に基づき完成されたものである。
【0012】
本発明において、超音波を伝播させる対象である液体重金属としては、前記の鉛−ビスマスがある。その他、上記の良好な音圧伝播の理由から、本発明は、鉛単体あるいはビスマス単体などに対しても有効である。フェライト系ステンレス鋼としては、例えば2−1/4Cr鋼、9Cr鋼、12Cr鋼などがある。溶け出し効果を利用する場合には、アルミニウム含有率が70%以上のアルミニウム合金鋼(JIS合金呼称:A1050P、A5052P、A5083Pなど)あるいは銅含有率が50%以上の銅合金鋼(真鍮など)が使用できる。アルミニウムや銅の含有率がそれらの値よりも低いと、合金として材料特性に悪影響が生じ、音の伝播特性が良好にならないためである。このような知見に基づき実現した超音波トランスジューサの例を、図1及び図2に示す。
【0013】
図1は、本発明に係る超音波トランスジューサの一例を示す説明図である。この超音波トランスジューサは、超音波振動子10と振動伝達部12とを組み合わせ、該振動伝達部12を介して液体重金属中に超音波を送信もしくは液体重金属中を伝播してくる超音波を受信する構成である。超音波振動子10は、圧電素子14の両面に電極16,18を設けたものであり、両電極16,18にリード線20が取り付けられる。超音波振動子10やリード線取り付け部などを保護するために、保護ケース22で覆われる。ここで振動伝達部12は、それ全体がフェライト系ステンレス鋼、アルミニウム含有率が70%以上のアルミニウム合金鋼、銅含有率が50%以上の銅合金鋼のいずれかからなる。振動伝達部の断面形状は、円形が一般的であるが、矩形など、いかなる形状であってもよい。振動伝達部の厚さ(長さ)は任意であってよい。その厚さを非常に薄くしたダイヤフラム構造の超音波トランスジューサにも適用可能である。
【0014】
図2は、本発明に係る超音波トランスジューサの他の例を示す説明図である。この超音波トランスジューサも、超音波振動子10と振動伝達部12とを組み合わせ、該振動伝達部12を介して液体重金属中に超音波を送信もしくは液体重金属中を伝播してくる超音波を受信する構成である。超音波振動子10は、圧電素子14の両面に電極16,18を設けたものであり、両電極16,18にリード線20が取り付けられる。超音波振動子10やリード線取り付け部などを保護するために、保護ケース22で覆われる。ここで振動伝達部12は、超音波振動子寄りの導波部材24と先端側の接液部材26の結合体である。図2のAは導波部材24と接液部材26とを固着した例であり、図2のBは導波部材24と接液部材26とをねじ込みにより結合した例である。導波部材24は例えばオーステナイト系ステンレス鋼からなり、接液部材26はフェライト系ステンレス鋼、アルミニウム含有率が70%以上のアルミニウム合金鋼、銅含有率が50%以上の銅合金鋼のいずれかからなる。なお、接液界面での音圧伝播挙動に支配的なのは、接液界面(表面)での極薄い層であることから、接液部材はめっきや真空蒸着などによって形成した膜構造であってもよい。
【0015】
リード線20間に電圧を印加することによって、超音波振動子10が駆動され、振動伝達部12に超音波が伝播する。その超音波は、振動伝達部12の先端接液部分から液体重金属中に送信される。あるいは、液体重金属中を伝播してくる超音波は、振動伝達部12を介して超音波振動子10で受信され、リード線から電気的信号として取り出される。
【実施例】
【0016】
本発明の有効性を確認するために実施した試験装置の概略を図3に示す。容器30内に液体重金属(鉛−ビスマス)32を入れ、その両端に超音波トランスジューサ34を取り付ける。ここで超音波トランスジューサ34は、図2のAに示すように、振動伝達部12が超音波振動子寄りの導波部材24と先端側の接液部材26との結合体からなり、容器30は接液部材26が直接液体重金属に接する構造である。導波部材24と接液部材26とは、高温用の液体音響結合材(超音波の透過効率を増すために固体間の界面に塗布するもの、ここでは水ガラスを用いた)で接合された構造である。一方の超音波トランスジューサ(ここでは図面左手側)が送信用、他方の超音波トランスジューサ(ここでは図面右手側)が受信用である。図中、点線矢印は、超音波の伝播方向を示している。
【0017】
試験では、両超音波トランスジューサ34の接液部材間の距離(即ち、鉛−ビスマス液中透過距離)を20mmとした。ここで超音波トランスジューサは、振動子径10mm、振動伝達部径16mm、接液部材の長さ70mmのものを用いた。発信周波数は約4MHzである。接液部材の材質を変えて試験を行った。試験に際しては、容器30をホットプレート(図示を省略)によって約300℃に予熱し、予め300℃で溶融させた鉛−ビスマスを注入した。鉛−ビスマスの温度制御は、熱電対による温度計測と、ホットプレートの出力調整により行った。送信用超音波トランスジューサから放射された超音波は、鉛−ビスマス中を伝播する。受信用超音波トランスジューサによって受信された信号は、デジタルオシロスコープによって観測し記録した。接液部材が鉛−ビスマスに接液する時間は約10時間とし、約1時間ごとに受信信号の計測を行った。鉛−ビスマス温度は、約400℃である。また、流動の影響を調べるために、2〜3時間毎にステンレス製棒により鉛−ビスマスを撹拌した。なお、試験は鉛−ビスマスの酸化を防止するために、酸素濃度を1ppm程度に管理したグローブボックス内で行った。
【0018】
測定結果を図4に示す。Aは従来一般に使用されているオーステナイト系ステンレス鋼であり、本発明との比較のために測定した。横軸は鉛−ビスマスとの接液時間、縦軸は透過する信号の大きさである。なお、信号の大きさは、接液時間10時間後の信号の大きさで除すことにより規格化している。B〜Dは本発明(Bはフェライト系ステンレス鋼として12Cr鋼、Cはアルミニウム合金鋼としてアルミニウム、Dは銅合金鋼として真鍮を使用)である。いずれも信号の大きさは、オーステナイト系ステンレス鋼を用いた場合の接液時間10時間後の信号の大きさで除すことにより規格化している。
【0019】
各結果ともに、数時間接液した場合の比較で、オーステナイト系ステンレス鋼での結果(A)よりも、信号の大きさが大きいことが分かる(Bに示すフェライト系ステンレス鋼で約4倍、Cに示すアルミニウム合金鋼で約7倍、Dに示す銅合金鋼で約3倍)。これらの結果は、本発明の接液材料が、オーステナイト系ステンレス鋼を用いた場合よりも超音波トランスジューサの接液部材から鉛−ビスマスへ効率良く超音波音圧が透過していることを表している。従って、超音波を利用した以下のような様々な計測システムへの応用例において、超音波音圧の透過効率が良くなることは、外乱と受信信号とを識別し易くなることを意味し、その結果、計測精度の向上につながることになる。
【0020】
なお、いずれの場合でも、接液時間が短い場合には信号が小さく、ある程度の時間が経過すると信号が大きくなっている。これは、接液前の材料表面には微量なりとも酸化や不純物があるため、液体重金属中で温度条件に応じて還元あるいは除去されるまでに時間がかかることによるものである。従って、一旦接液した後は、液体重金属が無くなっても、材料の界面状態が不活性雰囲気などにより接液状態と同じように維持されれば、次に接液した場合には瞬時に十分大きな信号が得られる。このような特性がある中において、本発明のフェライト系ステンレス鋼、アルミニウム合金鋼、銅合金鋼は、いずれも音圧伝播の上昇挙動が速く、しかも音圧が大きいため、計測システムへの利用に有効である。
【0021】
図5は、鉛−ビスマスの液位計測システムへの適用例を示している。構造材40の一部に貫通穴42を設け、該貫通穴42に超音波トランスジューサ34の先端接液部材26を挿入する。その上方に液体金属鉛−ビスマス32がある。液体金属鉛−ビスマス32は、静止していても流動していてもよい。超音波トランスジューサ34から超音波を照射すると、液体金属鉛−ビスマス32中を超音波が伝播し、ガス空間42との界面で反射し、再び超音波トランスジューサ34に超音波が戻ってくる(超音波の伝播経路を点線矢印で示す)。液体金属鉛−ビスマス32の音速は既知なので、超音波を照射してから再び戻ってくるまでの時間を計測することにより、液体金属鉛−ビスマス32の液位(厚さ)を計測することが可能となる。
【0022】
図6は、鉛−ビスマスの温度計測システムへの適用例を示している。容器あるいは配管などの構造材50の相対向する位置に貫通穴52を設け、該貫通穴52に一対の超音波トランスジューサ34を対向するように挿入する。その構造材50の内部に液体金属鉛−ビスマス32がある。液体金属鉛−ビスマス32は、静止していても流動していてもよい。一方の超音波トランスジューサ34から超音波を照射すると、液体金属鉛−ビスマス32中を超音波が伝播し、他方の超音波トランスジューサ34で超音波が受信される。液体金属鉛−ビスマス32の音速は、温度によって変化することから、超音波トランスジューサ間の間隔が既知であれば、超音波を発信してから受信されるまでの時間を計測することにより液体金属鉛−ビスマスの音速が分かり、その音速より液体金属鉛−ビスマスの温度を求めることができる。
【0023】
図7は、鉛−ビスマスの流量速度計測システムへの適用例を示している。配管などの構造材60の中に液体金属鉛−ビスマス32があり、その中に対向するように一対の超音波トランスジューサ34を設置する。鉛−ビスマスの流れ方向(矢印fで示す)と同方向に超音波を送受信した場合の伝播時間は、鉛−ビスマスの音速から求められる伝播時間よりも鉛−ビスマスの流量速度分だけ速くなる。逆に、逆方向に超音波を送受信した場合の伝播時間は、鉛−ビスマスの音速から求められる伝播時間よりも鉛−ビスマスの流量速度分だけ遅くなる。従って、これら伝播時間を計測し、その差を求めることにより鉛−ビスマスの流量速度を求めることができる。
【0024】
図8も、鉛−ビスマスの流量速度計測システムへの適用例を示している。配管などの構造材60の壁面に貫通穴62を設ける。貫通穴62は、構造材60に対して斜め方向で対向するように形成され、それらの貫通穴62にそれぞれ超音波トランスジューサ34が組み込まれる。構造材60の内部には鉛−ビスマス32が流動している。鉛−ビスマス32の流れ方向(矢印fで示す)に沿って超音波を送受信した場合の伝播時間は、液体金属鉛−ビスマスの音速から求められる伝播時間よりも液体金属鉛−ビスマスの流量速度分に応じて速くなる。逆に、鉛−ビスマス32の流れ方向(矢印fで示す)に逆らって超音波を送受信した場合の伝播時間は、液体金属鉛−ビスマスの音速から求められる伝播時間よりも液体金属鉛−ビスマスの流量速度分に応じて遅くなる。従って、これら伝播時間を計測し、その差を求めることにより液体金属鉛−ビスマスの流量速度を求めることができる。
【0025】
これら図5〜図8において、各超音波トランスジューサは、図2のAに示すような構造として描いているが、図1に示すような構造であってもよい。本発明に係る超音波トランスジューサは、超音波音圧の透過効率が良くなるため、外乱と受信信号とを識別し易くなり、計測精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係る超音波トランスジューサの一例を示す説明図。
【図2】本発明に係る超音波トランスジューサの他の例を示す説明図。
【図3】超音波トランスジューサの性能試験装置の概略説明図。
【図4】その試験結果の一例を示すグラフ。
【図5】超音波トランスジューサを液位計測システムに適用した例を示す説明図。
【図6】超音波トランスジューサを温度計測システムに適用した例を示す説明図。
【図7】超音波トランスジューサを流量速度計測システムに適用した一例を示す説明図。
【図8】超音波トランスジューサを流量速度計測システムに適用した他の例を示す説明図。
【符号の説明】
【0027】
10 超音波振動子
12 振動伝達部
14 圧電素子
16,18 電極
20 リード線
22 保護ケース
24 導波部材
26 接液部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波振動子と振動伝達部とを組み合わせ、該振動伝達部を介して液体重金属中に超音波を送信もしくは液体重金属中を伝播してくる超音波を受信する超音波トランスジューサにおいて、
前記振動伝達部の少なくとも液体重金属に接する先端接液部分が、フェライト系ステンレス鋼からなることを特徴とする液体金属用超音波トランスジューサ。
【請求項2】
超音波振動子と振動伝達部とを組み合わせ、該振動伝達部を介して液体重金属中に超音波を送信もしくは液体重金属中を伝播してくる超音波を受信する超音波トランスジューサにおいて、
前記振動伝達部の少なくとも液体重金属に接する先端接液部分が、アルミニウム含有率が70%以上のアルミニウム合金鋼もしくは銅含有率が50%以上の銅合金鋼からなることを特徴とする液体金属用超音波トランスジューサ。
【請求項3】
前記振動伝達部全体が、フェライト系ステンレス鋼、アルミニウム合金鋼、銅合金鋼のいずれかからなる請求項1又は2に記載の液体金属用超音波トランスジューサ。
【請求項4】
前記振動伝達部は、超音波振動子寄りの導波部材と先端側の接液部材との結合体であって、接液部材がフェライト系ステンレス鋼、アルミニウム合金鋼、銅合金鋼のいずれかからなる請求項1又は2に記載の液体金属用超音波トランスジューサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−322749(P2006−322749A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−144424(P2005−144424)
【出願日】平成17年5月17日(2005.5.17)
【出願人】(000224754)核燃料サイクル開発機構 (51)
【Fターム(参考)】