説明

液晶ディスプレーにおける共通電極線の断線不良の測定方法

【課題】従来技術において共通電極線の断線不良を検出できない技術的欠陥を効率的に解決可能な、液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法を提供する。
【解決手段】液晶ディスプレーに検出画面をロードし、前記検出画面において少なくとも一つの共通電極線断線検出画面を具備して、前記共通電極線断線検出画面は、同一フレームの検出画面において、一つの極性の画素電極に対応するメモリーキャパシターの電圧差が他の一つの極性の画素電極に対応するメモリーキャパシターの電圧差より大きいものであり、液晶ディスプレーにおいて前記共通電極線断線検出画面が表示されている時に、前記共通電極線断線検出画面において水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れたか否かを検出し、水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れた場合、共通電極線断線不良が存在すると判定する共通電極線断線不良の検出方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレーの測定方法に関し、特に液晶ディスプレーにおける共通電極線の断線不良の測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレー(Liquid Crystal Display、LCDと略称)は、小型、省電力、無放射等の利点を持ち、現在、平面表示領域で主導的な地位を占めている。液晶ディスプレーの本体構造は、液晶を挟んで相対に合わせるアレー基板とカラーフィルター基板を備える。アレー基板の上に、走査信号を提供するゲートラインと、データ信号を提供するデータラインと、画素点を形成する画素電極と、共通電圧を提供する共通電極線とが形成されている。カラーフィルター基板の上に、ブラックアレーとカラー樹脂が形成されている。
【0003】
製品の品質を保証するために、関連した欠陥を検出して対応する維持を行うように、アレー基板とカラーフィルター基板を相対に合わせて液晶ディスプレーを形成した後、階調画面測定を行う必要がある。液晶ディスプレーの欠陥は、画素点不良と断線不良を含む。断線不良は、ゲートラインの断線不良、データラインの断線不良、及び共通電極線の断線不良を含む。実際の使用から分かるように、従来技術による画面検出方法は、共通電極線の断線不良を検出し難く、その結果、後続するプロセスと原料の浪費のみでなく、ユーザが使用する時の品質低減をも引き起こす。
【0004】
図10は、従来技術に係るアレー基板での共通電極線の構造模式図であり、メモリーキャパシターが共通電極線にある(Cst On Common)典型的なアレー基板構造であり、かつ、共通電極線が綱状構造である。従来技術において、共通電極線の綱状構造は普遍的に採用される構造であり、特に、サイズの大きい製品において、共通電極信号をさらに均一にするように、共通電極が両端から導入される形式を採用する。予想できるように、このような綱構造の共通電極線における任意点の電圧は、すべて外部から共通電極線に印加される共通電極電圧Vcomに等しい。図10に示すように、共通電極線1は、画素電極2と重畳し、重畳する所毎にメモリーキャパシターが形成されている。動作するとき、共通電極電圧Vcomと画素電極に印加される画素電極電圧Vpx1と等しくない。メモリーキャパシターが存在するため、容量効果によって、一部分の電荷が当該メモリーキャパシターに充電され、これにより、共通電極線に沿う電圧が変化してしまう。共通電極線においてある所で断線した場合、断線する所が共通電極線両端の伝送メカニズムを破壊し、他の断線のない共通電極線に対して、断線のある共通電極線での共通電極信号において差が生じる。具体的には、共通電極線方向にm個の画素(mは正整数である)がある液晶パネル製品について、ある共通電極線は、n番目の画素(nは正整数であり、n<m)で断線が発生する、即ち、この共通電極線における断線両端の信号が単端方式で伝送されると仮定する。但し、より長い一端の負荷がn(m/2<nとする)個の画素の長さである。一方、正常な共通電極線は、信号が両端伝送メカニズムで伝送されるため、その両端の負荷がともにm/2であると理解することができる。結果、断線のある共通電極線と正常な共通電極線との間には差が生じる。しかし、実際には、従来の各種類の階調画面検出において、共通電極線の断線による検出画面の差が識別できないほど小さい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、従来技術において共通電極線の断線不良を検出できない技術的欠陥を効率的に解決可能な、液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、
液晶ディスプレーに検出画面をロードし、前記検出画面においては少なくとも一つの共通電極線断線検出画面を具備するとともに、前記共通電極線断線検出画面は、同一フレームの検出画面において、一つの極性の画素電極に対応するメモリーキャパシターの電圧差が他の一つの極性の画素電極に対応するメモリーキャパシターの電圧差より大きいというものであるステップ1と、
液晶ディスプレーにおいて前記共通電極線断線検出画面が表示されている時に、前記共通電極線断線検出画面において水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れたか否かを検出し、水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れた場合、液晶ディスプレーにおいて共通電極線断線不良が存在すると判定するステップ2と、を備える液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法を提供する。
【0007】
前記共通電極線断線検出画面は、ノーマルホワイトモードでの同一フレームの検出画面において、正極性の画素電極に第1画素電極電圧を印加されるとともに、負極性の画素電極に第2画素電極電圧が印加され、且つ、
|第1画素電極電圧−共通電極電圧|>|第2画素電極電圧−共通電極電圧|
となるようにすることが可能である。
【0008】
また、前記共通電極線断線検出画面は、ノーマルホワイトモードでの同一フレームの検出画面において、負極性の画素電極に第1画素電極電圧が印加されるとともに、正極性の画素電極に第2画素電極電圧が印加され、且つ、
|第1画素電極電圧−共通電極電圧|>|第2画素電極電圧−共通電極電圧|
となるようにすることが可能である。
【0009】
また、前記共通電極線断線検出画面は、ノーマルブラックモードでの同一フレームの検出画面において、正極性の画素電極に第2画素電極電圧が印加されるとともに、負極性の画素電極に第1画素電極電圧が印加され、且つ、
|第1画素電極電圧−共通電極電圧|>|第2画素電極電圧−共通電極電圧|
となるようにすることが可能である。
【0010】
また、前記共通電極線断線検出画面は、ノーマルブラックモードでの同一フレームの検出画面において、負極性の画素電極に第2画素電極電圧が印加されるとともに、正極性の画素電極に第1画素電極電圧が印加され、且つ、
|第1画素電極電圧−共通電極電圧|>|第2画素電極電圧−共通電極電圧|
となるようにすることが可能である。
【0011】
前記方法に基づいて、前記第1画素電極電圧と第2画素電極電圧の関係は、
|第1画素電極電圧−共通電極電圧|=(1.5〜3.5)×|第2画素電極電圧−共通電極電圧|
となる。好適には、前記第1画素電極電圧と第2画素電極電圧の関係は、
|第1画素電極電圧−共通電極電圧|=2×|第2画素電極電圧−共通電極電圧|
となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、画素電極の極性反転モードに基づいて、異なる極性の画素電極の階調を制御することにより、共通電極線での共通電極信号の変化を強化する液晶ディスプレーの共通電極線断線不良の検出方法を提供する。具体的に、本発明においては、同一の共通電極線断線検出画面において、一つの極性の画素電極に第1画素電極電圧が印加され、他の一つの極性の画素電極に第2画素電極電圧が印加され、充電総強度と放電総強度中の一つが向上させられ、他の一つが低減させられる。そこで、画素電極と共通電極線との間の容量効果の作用で、共通電極線での共通電極信号の変化が大きくなり、共通電極線の断線する所での共通電極信号が他の断線のない共通電極線に対する差別が増加される。そのため、共通電極線断線検出画面において、著しい水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れて容易に識別される。
【0013】
本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法を採用すれば、共通電極線の断線不良を効率に検出することができ、適時の保守と分類処理が保証されるのみならず、後続するプロセスと原料も浪費されることなく、さらにユーザが使用する時の品質低減が引き起こされることもない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法のフローチャートである。
【図2】本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第1実施形態のフローチャートである。
【図3】本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第1実施形態において、共通電極線断線検出画面の模式図である。
【図4】本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第2実施形態のフローチャートである。
【図5】本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第2実施形態において、共通電極線断線検出画面の模式図である。
【図6】本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第3実施形態のフローチャートである。
【図7】本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第3実施形態において、共通電極線断線検出画面の模式図である。
【図8】本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第4実施形態のフローチャートである。
【図9】本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第4実施形態において、共通電極線断線検出画面の模式図である。
【図10】従来技術に係るのアレー基板での共通電極線の構造模式図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面と実施形態によって、本発明の方法についてさらに詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法のフローチャートであり、以下のステップを具備する。
【0017】
ステップ1:液晶ディスプレーに検出画面をロードする。前記検出画面において少なくとも一つの共通電極線断線検出画面を具備する。前記共通電極線断線検出画面は、同一フレームの検出画面において、一つの極性の画素電極に対応するメモリーキャパシターの電圧差が他の一つの極性の画素電極に対応するメモリーキャパシターの電圧差より大きいというものである。
【0018】
ステップ2:液晶ディスプレーにおいて前記共通電極線断線検出画面が表示されている時に、前記共通電極線断線検出画面において水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れたか否かを検出し、水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れた場合、液晶ディスプレーにおいて共通電極線断線不良が存在すると判定する。
【0019】
本発明者は、従来技術及び共通電極線での共通電極信号の減衰メカニズムについて深く分析した後、従来技術で共通電極線の断線不良を検出できない原因は、メモリーキャパシターの充電電圧と放電電圧との間の差が小さいことであると見出した。メモリーキャパシターの充電とは、画素電極に印加される画素電極電圧が共通電極線に印加される共通電極電圧より大きい時、当該画素電極を正極性画素電極と呼び、この時、メモリーキャパシターが充電される、ということを指す。画素電極に印加される画素電極電圧Vpx1と共通電極電圧Vcomとの差が充電電圧差Aであり、充電電圧差
A=|Vpx1−Vcom|
となる。メモリーキャパシターの放電とは、画素電極に印加される画素電極電圧が共通電極線に印加される共通電極電圧より小さい時、当該画素電極を負極性画素電極と呼び、この時、メモリーキャパシターが放電される、ということを指す。画素電極に印加される画素電極電圧Vpx1と共通電極電圧Vcomとの差が放電電圧差Bであり、放電電圧差
B=|Vpx1−Vcom|
となる。充電と放電は、ともに共通電極信号に影響を与えるが、それぞれの影響が反対であり、充電は共通電極信号を増大させるが、放電は共通電極信号を減少させる。そこで、充電電圧差Aと放電電圧差Bとの大きさの関係を変えるのは、共通電極信号を変えることができ、断線する共通電極線と正常な共通電極線の信号を変えることができる。しかし、従来の階調画面を用いて検出を行う時、同一画面の中で、正極性の画素電極と負極性の画素電極の数が同じであるため、階調レベルL0〜L255内のいずれかの階調画面で、メモリーキャパシターにとって、充電する画素電極と放電する画素電極の数が同じである。従来技術において、正極性の画素電極電圧と負極性の画素電極電圧が共通電極電圧に関して対称である、即ち、
|正極性の画素電極電圧−共通電極電圧|=|負極性の画素電極電圧−共通電極電圧|
となるので、実際の検出における充電電圧差Aと放電電圧差Bがとても近接するため、断線する共通電極線の信号と正常な共通電極線の信号との差が現れるのに不十分であり、階調画面で検出する時とても弱く現れ、ひいては識別できなくなる。
【0020】
前述の分析から分かるように、共通電極断線の検出は、断線する共通電極線と断線しない共通電極線との差、即ち、充電電圧差と放電電圧差との間の関係により決定される。そのため、本発明は、液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法を提供する。同一画面において、メモリーキャパシターが充電される時の充電電圧差
A=|Vpx1−Vcom|
を、メモリーキャパシターが放電される時の放電電圧差
B=|Vpx1−Vcom|
と等しくないように設置する、即ち、共通電極線での充電電圧差Aと放電電圧差Bとの間の差を拡大する。同一フレームの検出画面において、一つの極性の画素電極に第1画素電極電圧を印加し、他の一つの極性の画素電極に第2画素電極電圧を印加し、且つ、
|第1画素電極電圧−共通電極電圧|>|第2画素電極電圧−共通電極電圧|
とし、同一画面において充電総強度を向上させ、放電総強度を低減させ、或いは、放電総強度を向上させ、充電総強度を低減させ、画素電極と共通電極線との間の容量効果の作用で、充電総強度を向上させ、或いは放電総強度を向上させることにより、共通電極線の断線する所での共通電極信号が他の断線のない共通電極線に対する差を増加させ、当該差が現われて識別されるようにする。
【0021】
以下、具体的な実施形態によって本発明の方法をさらに説明する。
【0022】
「第1実施形態」
図2は、本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第1実施形態のフローチャートであり、以下のステップを具備する。
【0023】
ステップ11:液晶ディスプレーに検出画面をロードし、前記検出画面において少なくとも一つの共通電極線断線検出画面を具備するとともに、前記共通電極線断線検出画面は、ノーマルホワイトモードでの同一フレームの検出画面において、正極性の画素電極に第1画素電極電圧V1が印加され、負極性の画素電極に第2画素電極電圧V2が印加され、共通電極電圧Vcomに対して、
|第1画素電極電圧V1−共通電極電圧Vcom|>|第2画素電極電圧V2−共通電極電圧Vcom|
となる。
【0024】
ステップ12:液晶ディスプレーにおいて前記共通電極線断線検出画面が表示されている時に、前記共通電極線断線検出画面において水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れたか否かを検出し、水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れた場合、液晶ディスプレーにおいて共通電極線断線不良が存在すると判定する。
【0025】
本実施形態はノーマルホワイトモードで共通電極線断線不良を検出する方法である。まず、液晶ディスプレーに検出画面をロードし、前記検出画面において少なくとも一つの共通電極線断線検出画面を具備する。共通電極線断線検出画面は、共通電極線断線不良を効率に見つけ出すことができる。具体的には、共通電極線断線検出画面は、同一フレームの検出画面において、正極性の画素電極に第1画素電極電圧V1が印加され、負極性の画素電極に第2画素電極電圧V2が印加され、共通電極電圧Vcomに対して、
|第1画素電極電圧V1−共通電極電圧Vcom|>|第2画素電極電圧V2−共通電極電圧Vcom|
となるような特徴を持っている。最後に、共通電極線断線検出画面において異常が生じたか否かを判断し、異常が生じたら、液晶ディスプレーにおいて共通電極線断線不良が存在すると判定し、異常が生じない場合、液晶ディスプレーにおいて共通電極線断線不良が存在しないと判定する。本実施形態における異常とは、共通電極線断線検出画面において水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れること、或いは、同一画素行に沿って、半分が次第に変化する白い線を表し、他の半分が次第に変化する黒い線を現すことを指す。
【0026】
本実施形態の前記方法において、第1画素電極電圧V1と共通電極電圧Vcomとの間の電圧差は正極性画素電極に対応するメモリーキャパシターの充電電圧差Aであり、第2画素電極電圧V2と共通電極電圧Vcomとの間の電圧差は負極性画素電極に対応するメモリーキャパシターの放電電圧差Bである。充電電圧差Aが放電電圧差Bより大きいため、即ち、同一共通電極線断線検出画面において充電総強度を向上させ、放電総強度を低減させたため、画素電極と共通電極線との間の容量効果の作用で、共通電極線での共通電極信号の変化が大きくなり、共通電極線の断線する所での共通電極信号が他の断線のない共通電極線に対する差を増加させたため、共通電極線断線検出画面において、著しい水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れて容易に識別される。
【0027】
本実施形態の前記方法において、充電電圧差Aと放電電圧差Bの差が大きければ大きいほどよい。好適には、
充電電圧差A=(1.5〜3.5)×放電電圧差B
とする。その場合、正極性画素電極が表示した階調レベルはL0〜L130であり、負極性画素電極が表示した階調レベルはL63〜L150である。より好適には、
充電電圧差A=2×放電電圧差B
とし、その場合、正極性画素電極が表示する階調レベルは約L0であり、負極性画素電極が表示する階調レベルは約L100である。
【0028】
図3は、本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第1実施形態において、共通電極線断線検出画面の模式図である。図3に示すように、本実施形態の共通電極線断線検出画面が“極性が、二つのライン毎に、列毎に、およびフレーム毎に、反転するモード”である。同様の画素列、例えば、第1列のレッド画素Rに対して、第1画素行L1と第2画素行L2が同様の正極性であり、第3画素行L3と第4画素行L4が同様の負極性である。同様の画素行、例えば、第5画素行L5或いは第6画素行L6に対して、第1列のレッド画素Rが正極性であり、第2列のグリーン画素Gが負極性であり、第3列のブルー画素Bが正極性である。本フレームにおいては、各画素電極の極性が次のフレームにおいて変更される。例えば、第7画素行L7と第8画素行L8における第1列のレッド画素Rは、本フレームにおいては負極性であるが、次のフレームにおいては正極性に変更される。本実施形態で、充電総強度を向上させ、放電総強度を低減させ、正極性画素電極に対して第1画素電極電圧V1を印加し、且つ、
|第1画素電極電圧V1−共通電極電圧Vcom|
が比較的大きく、正極性画素電極に表示する階調レベルをL0〜L130にするため、本フレームの画面においては、正極性画素電極がすべて真っ黒い色或いは比較的黒い色に表示される。例えば、第9画素行L9と第10画素行L10においては、第1列のレッド画素R、第3列のブルー画素B と第5列のグリーン画素G等がすべて真っ黒い色或いは比較的黒い色に表示される。本フレームの画面においては、負極性画素電極に対して第2画素電極電圧V2を印加し、負極性画素電極に表示する階調レベルをL63〜L150にするため、負極性画素電極がある階調の色に表示される。例えば、第9画素行L9と第10画素行L10において、第2列のグリーン画素Gが相変わらずグリーンに、第4列のレッド画素Rが相変わらずレッドに、第6列のブルー画素Bが相変わらずブルーに表示される。
【0029】
実際的に使用される場合、複数の方式を採用して本発明の第1実施形態に係る方法を実現することができる。例えば、まず一つまたは複数の検出画面データベースを設置しており、本発明の共通電極線断線検出画面を検出画面データベースに加える。検出を行うとき、検出画面データベースを読み込み、各検出画面を順次に検出しようとする液晶ディスプレーにロードして表示する。もし検出しようとする液晶ディスプレーにおいて共通電極線断線不良があれば、検出しようとする液晶ディスプレーが本発明の共通電極線断線検出画面を表示する場合、共通電極線断線検出画面において、水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れ、或いは同一画素行に沿って、半分が次第に変化する白い線を、他の半分が次第に変化する黒い線が現れる状況が示されており、したがって、容易に識別されるようになる。もし検出しようとする液晶ディスプレーにおいて共通電極線断線不良がなければ、検出しようとする液晶ディスプレーが本発明の共通電極線断線検出画面を表示する時、異常な状況が出て来ない。その他、検出画面データベースにおける他の各検出画面が相変わらず従来技術の方式により設置され、各検出画面において画素電極電圧が相変わらず共通電極電圧に対して対称的に極性反転を行う。
【0030】
「第2実施形態」
図4は、本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第2実施形態のフローチャートであり、以下のステップを具備する。
【0031】
ステップ21:液晶ディスプレーに検出画面をロードし、前記検出画面において少なくとも一つの共通電極線断線検出画面を具備するとともに、前記共通電極線断線検出画面は、ノーマルホワイトモードでの同一フレームの検出画面において、負極性の画素電極に第1画素電極電圧V1が印加され、正極性の画素電極に第2画素電極電圧V2が印加され、共通電極電圧Vcomに対して、
|第1画素電極電圧V1−共通電極電圧Vcom|>|第2画素電極電圧V2−共通電極電圧Vcom|
となる。
【0032】
ステップ22:液晶ディスプレーにおいて前記共通電極線断線検出画面が表示されている時に、前記共通電極線断線検出画面において水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れたか否かを検出し、水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れた場合、液晶ディスプレーにおいて共通電極線断線不良が存在すると判定する。
【0033】
本実施形態はノーマルホワイトモードで共通電極線断線不良を検出するもう一つの方法である。本実施形態に係る方法のフローは前記第1実施形態と基本的に同じであるが、異なることは、本実施形態において、負極性の画素電極に第1画素電極電圧V1が印加され、正極性の画素電極に第2画素電極電圧V2が印加され、共通電極電圧Vcomに対して、
|第1画素電極電圧V1−共通電極電圧Vcom|>|第2画素電極電圧V2−共通電極電圧Vcom|
となることである。
【0034】
本実施形態の前記方法において、第1画素電極電圧V1と共通電極電圧Vcomとの間の電圧差は負極性画素電極に対応するメモリーキャパシターの放電電圧差Bであり、第2画素電極電圧V2と共通電極電圧Vcomとの間の電圧差が正極性画素電極に対応するメモリーキャパシターの充電電圧差Aである。放電電圧差Bが充電電圧差Aより大きいため、即ち、同一共通電極線断線検出画面において放電総強度を向上させ、充電総強度を低減させたため、画素電極と共通電極線との間の容量効果の作用で、共通電極線での共通電極信号の変化が大きくなり、共通電極線の断線する所での共通電極信号が他の断線のない共通電極線に対する差を増加させたため、共通電極線断線検出画面において、著しい水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れて容易に識別される。
【0035】
本実施形態の前記方法において、充電電圧差Bと充電電圧差Aの差が大きければ大きいほどよい。好適には、
充電電圧差B=(1.5〜3.5)×放電電圧差A
とする。その場合、負極性画素電極が表示する階調レベルはL0〜L130であり、正極性画素電極が表示する階調レベルはL63〜L150である。より好適には、
充電電圧差B=2×放電電圧差A
とし、その場合、負極性画素電極が表示する階調レベルは約L0であり、正極性画素電極が表示する階調レベルは約L100である。
【0036】
図5は、本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第2実施形態において、共通電極線断線検出画面の模式図である。図5に示すように、本実施形態の共通電極線断線検出画面が“極性が、二つのライン毎に、列毎に、およびフレーム毎に、反転するモード”である。同様の画素列、例えば、第1列のレッド画素Rに対して、第1画素行L1と第2画素行L2が同様の正極性であり、第3画素行L3と第4画素行L4が同様の負極性である。同様の画素行、例えば、第5画素行L5或いは第6画素行L6に対して、第1列のレッド画素Rが正極性であり、第2列のグリーン画素Gが負極性であり、第3列のブルー画素Bが正極性である。本フレームにおける各画素電極の極性が次のフレームにおいて変更される。例えば、第7画素行L7と第8画素行L8における第1列のレッド画素Rは、本フレームにおいて負極性であるが、次のフレームにおいて正極性に変更される。本実施形態で、放電総強度を向上させ、充電総強度を低減させ、負極性画素電極に対して第1画素電極電圧V1を印加し、且つ、
|第1画素電極電圧V1−共通電極電圧Vcom|
が比較的大きく、正極性画素電極に表示する階調レベルがL0〜L130にするため、本フレームの画面において、負極性画素電極がすべて真っ黒い色或いは比較的黒い色に表示される。例えば、第9画素行L9と第10画素行L10において、第2列のグリーン画素G 、第4列のレッド画素Rと第6列のブルー画素B等がすべて真っ黒い色或いは比較的黒い色に表示される。本フレームの画面において、正極性画素電極に対して第2画素電極電圧V2を印加し、正極性画素電極に表示する階調レベルをL63〜L150にするため、正極性画素電極がある階調の色に表示される。例えば、第9画素行L9と第10画素行L10において、第1列のレッド画素R が相変わらずレッドに、第3列のブルー画素Bが相変わらずブルーに、第5列のグリーン画素Gが相変わらずグリーンに表示される。本実施形態の実現方式は前記第1実施形態と基本的に同様であるため、重複の説明を省略する。
【0037】
「第3実施形態」
図6は、本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第3実施形態のフローチャートであり、以下のステップを具備する。
【0038】
ステップ31:液晶ディスプレーに検出画面をロードし、前記検出画面において少なくとも一つの共通電極線断線検出画面を具備するとともに、前記共通電極線断線検出画面は、ノーマルブラックモードでの同一フレームの検出画面において、正極性の画素電極に第2画素電極電圧V2が印加され、負極性の画素電極に第1画素電極電圧V1が印加され、共通電極電圧Vcomに対して、
|第1画素電極電圧V1−共通電極電圧Vcom|>|第2画素電極電圧V2−共通電極電圧Vcom|
となる。
【0039】
ステップ32:液晶ディスプレーにおいて前記共通電極線断線検出画面が表示されている時に、前記共通電極線断線検出画面において水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れたか否かを検出し、水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れた場合、液晶ディスプレーにおいて共通電極線断線不良が存在すると判定する。
【0040】
本実施形態はノーマルブラックモードで共通電極線断線不良を検出する方法である。まず、液晶ディスプレーに検出画面をロードし、前記検出画面において少なくとも一つの共通電極線断線検出画面を具備する。共通電極線断線検出画面は、共通電極線断線不良を効率に検出することができる。具体的には、共通電極線断線検出画面は、同一フレームの検出画面において、正極性の画素電極に第2画素電極電圧V2が印加され、負極性の画素電極に第1画素電極電圧V1が印加され、共通電極電圧Vcomに対して、
|第1画素電極電圧V1−共通電極電圧Vcom|>|第2画素電極電圧V2−共通電極電圧Vcom|
となるような特徴を持っている。最後に、共通電極線断線検出画面において異常が生じたか否かを判断し、異常が生じたと、液晶ディスプレーにおいて共通電極線断線不良が存在すると判定し、異常が生じない場合、液晶ディスプレーにおいて共通電極線断線不良が存在しないと判定する。本実施形態における異常とは、共通電極線断線検出画面において水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れること、或いは、同一画素行に沿って、半分が次第に変化する白い線を、他の半分が次第に変化する黒い線を現すことを指す。
【0041】
本実施形態の前記方法において、第2画素電極電圧V2と共通電極電圧Vcomとの間の電圧差は正極性画素電極に対応するメモリーキャパシターの充電電圧差Aであり、第1画素電極電圧V1と共通電極電圧Vcomとの間の電圧差が負極性画素電極に対応するメモリーキャパシターの放電電圧差Bである。放電電圧差Bが充電電圧差Aより大きいため、即ち、同一共通電極線断線検出画面において放電総強度を向上させ、充電総強度を低減させるため、画素電極と共通電極線との間の容量効果の作用で、共通電極線での共通電極信号の変化が大きくなり、共通電極線の断線する所での共通電極信号が他の断線のない共通電極線に対する差を増加させたため、共通電極線断線検出画面において、著しい水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れて容易に識別される。
【0042】
本実施形態の前記方法において、放電電圧差Bと充電電圧差Aの差が大きければ大きいほどよい。好適には、
放電電圧差B=(1.5〜3.5)×充電電圧差A
とする。その場合、正極性画素電極が表示する階調レベルはL0〜L130であり、負極性画素電極が表示する階調レベルはL63〜L150である。より好適には、
放電電圧差B=2×充電電圧差A
とし、その場合、正極性画素電極が表示する階調レベルは約L0であり、負極性画素電極が表示する階調レベルは約L100である。
【0043】
図7は、本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第3実施形態において、共通電極線断線検出画面の模式図である。図7に示すように、本実施形態の共通電極線断線検出画面が“点毎に、フレーム毎に、反転するモード”である。同様の画素列、例えば、第1列のレッド画素Rに対して、第1画素行L1が正極性であり、第2画素行L2が負極性であり、第3画素行L3が正極性であり、第4画素行L4が負極性である。同様の画素行、例えば、第5画素行L5に対して、第1列のレッド画素Rが正極性であり、第2列のグリーン画素Gが負極性であり、第3列のブルー画素Bが正極性である。本フレームにおける各画素電極の極性が次のフレームにおいて変更される。例えば、第6画素行L6における第1列のレッド画素Rは、本フレームにおいて負極性であるが、次のフレームにおいて正極性に変更される。本実施形態で、放電総強度を向上させ、充電総強度を低減させ、正極性画素電極に対して第2画素電極電圧V2を印加し、且つ、
|第2画素電極電圧V2−共通電極電圧Vcom|
が比較的小さく、正極性画素電極に表示する階調レベルをL0〜L130にしたため、本フレームの画面において、正極性画素電極がすべて真っ黒い色或いは比較的黒い色に表示される。例えば、第7画素行L7において、第1列のレッド画素R 、第3列のブルー画素Bと第5列のグリーン画素G等をすべて真っ黒い色或いは比較的黒い色に表示される。本フレームの画面において、負極性画素電極に対して第1画素電極電圧V1を印加し、負極性画素電極に表示する階調レベルをL63〜L150にしたため、負極性画素電極がある階調の色に表示される。例えば、第7画素行L7において、第2列のグリーン画素Gが相変わらずグリーンに、第4列のレッド画素R が相変わらずレッドに、第6列のブルー画素Bが相変わらずブルーに表示される。
【0044】
本実施形態の実現方式は前記第1実施形態と基本的に同様であるため、重複の説明を省略する。
【0045】
「第4実施形態」
図8は、本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第4実施形態のフローチャートであり、以下のステップを具備する。
【0046】
ステップ41:液晶ディスプレーに検出画面をロードし、前記検出画面において少なくとも一つの共通電極線断線検出画面を具備するとともに、前記共通電極線断線検出画面は、ノーマルブラックモードでの同一フレームの検出画面において、負極性の画素電極に第2画素電極電圧V2が印加され、正極性の画素電極に第1画素電極電圧V1が印加され、共通電極電圧Vcomに対して、
|第1画素電極電圧V1−共通電極電圧Vcom|>|第2画素電極電圧V2−共通電極電圧Vcom|
となる。
【0047】
ステップ42:液晶ディスプレーにおいて前記共通電極線断線検出画面が表示されている時に、前記共通電極線断線検出画面において水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れたか否かを検出し、水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れた場合、液晶ディスプレーにおいて共通電極線断線不良が存在すると判定する。
【0048】
本実施形態はノーマルブラックモードで共通電極線断線不良を検出する方法である。本実施形態に係る方法のフローは前記第3実施形態と基本的に同じであるが、異なることは、本実施形態において、負極性の画素電極に第2画素電極電圧V2が印加され、正極性の画素電極に第1画素電極電圧V1が印加され、共通電極電圧Vcomに対して、
|第1画素電極電圧V1−共通電極電圧Vcom|>|第2画素電極電圧V2−共通電極電圧Vcom|
となることである。
【0049】
本実施形態の前記方法において、第2画素電極電圧V2と共通電極電圧Vcomとの間の電圧差は負極性画素電極に対応するメモリーキャパシターの放電電圧差Bであり、第1画素電極電圧V1と共通電極電圧Vcomとの間の電圧差が正極性画素電極に対応するメモリーキャパシターの充電電圧差Aである。充電電圧差Aが放電電圧差Bより大きいため、即ち、同一共通電極線断線検出画面において充電総強度を向上させ、放電総強度を低減させるため、画素電極と共通電極線との間の容量効果の作用で、共通電極線での共通電極信号の変化が大きくなり、共通電極線の断線する所での共通電極信号が他の断線のない共通電極線に対する差を増加させたため、共通電極線断線検出画面において、著しい水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れて容易に識別される。
【0050】
本実施形態の前記方法において、充電電圧差Aと放電電圧差Bの差が大きければ大きいほどよい。好適には、
充電電圧差A=(1.5〜3.5)×放電電圧差B
とする。その場合、負極性画素電極が表示する階調レベルはL0〜L130であり、正極性画素電極が表示する階調レベルはL63〜L150である。より好適には、
充電電圧差A=2×放電電圧差B
とし、その場合、負極性画素電極が表示する階調レベルは約L0であり、正極性画素電極が表示する階調レベルは約L100である。
【0051】
図9は、本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法の第4実施形態において、共通電極線断線検出画面の模式図である。図9に示すように、本実施形態の共通電極線断線検出画面が“点毎に、フレーム毎に、反転するモード”である。同様の画素列、例えば、第1列のレッド画素Rに対して、第1画素行L1が正極性であり、第2画素行L2が負極性であり、第3画素行L3が正極性であり、第4画素行L4が負極性である。同様の画素行、例えば、第5画素行L5に対して、第1列のレッド画素Rが正極性であり、第2列のグリーン画素Gが負極性であり、第3列のブルー画素Bが正極性である。本フレームにおける各画素電極の極性が次のフレームにおいて変更される。例えば、第6画素行L6における第1列のレッド画素Rは、本フレームにおいて負極性であるが、次のフレームにおいて正極性に変更される。本実施形態で、充電総強度を向上させ、放電総強度を低減させ、負極性画素電極に対して第2画素電極電圧V2を印加し、且つ、
|第2画素電極電圧V2−共通電極電圧Vcom|
が比較的小さいであり、負極性画素電極に表示する階調レベルがL0〜L130にするため、本フレームの画面において、負極性画素電極がすべて真っ黒い色或いは比較的黒い色に表示される。例えば、第7画素行L7において、第2列のグリーン画素G、第4列のレッド画素R と第6列のブルー画素B等がすべて真っ黒い色或いは比較的黒い色に表示される。本フレームの画面において、正極性画素電極に対して第1画素電極電圧V1を印加し、正極性画素電極に表示する階調レベルをL63〜L150にするため、正極性画素電極がある階調の色に表示される。例えば、第7画素行L7において、第1列のレッド画素R が相変わらずレッドに、第3列のグリーン画素Gが相変わらずグリーンに、第5列のブルー画素Bが相変わらずブルーに表示される。
【0052】
前述の実施形態によって、本発明は、メモリーキャパシターが共通電極線にある(Cst On Common)というアレー基板構造について、画素電極の極性反転モードに基づいて、異なる極性の画素電極の階調を制御することにより、共通電極線での共通電極信号の変化を強化する液晶ディスプレーの共通電極線断線不良の検出方法を提供する。具体的に、本発明は、同一の共通電極線断線検出画面において、一つの極性の画素電極に第1画素電極電圧が印加され、他の極性の画素電極に第2画素電極電圧が印加されて、充電総強度と放電総強度中の一つが向上させられ、他の一つが低減させられる。そこで、画素電極と共通電極線との間の容量効果の作用で、共通電極線での共通電極信号の変化が大きくなり、共通電極線の断線する所での共通電極信号が他の断線のない共通電極線に対する差を増加させたため、共通電極線断線検出画面において、著しい水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れて容易に識別される。本発明に係る液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法を採用すれば、共通電極線の断線不良を検出することができ、適時の保守と分類処理が保証されるのみならず、後続するプロセスと原料も浪費されることなく、さらにユーザが使用する時の品質低減も引き起こさない。
【0053】
最後に説明するべきこととして、以上の実施形態は本発明の方法を説明するためのもので、制限を目的とするものではない。好適な実施形態を参照して本発明を詳しく説明したが、本発明の方法を改定したり、その部分的な技術的特徴を同等に取り替えたりすることができるとともに、その改定や取替えは該当する方法の本質が本発明の実施形態の方法の趣旨と範囲を逸脱することに繋がらないことは当業者にとって理解するところである。
【符号の説明】
【0054】
1・・・共通電極線
2・・・画素電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶ディスプレーに検出画面をロードし、前記検出画面において少なくとも一つの共通電極線断線検出画面を具備するとともに、前記共通電極線断線検出画面は、同一フレームの検出画面において、一つの極性の画素電極に対応するメモリーキャパシターの電圧差が他の一つの極性の画素電極に対応するメモリーキャパシターの電圧差より大きいものであるステップ1と、
液晶ディスプレーにおいて前記共通電極線断線検出画面が表示されている時に、前記共通電極線断線検出画面において水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れたか否かを検出し、水平方向に次第に変化する黒い線或いは白い線が現れた場合、液晶ディスプレーにおいて共通電極線断線不良が存在すると判定するステップ2と
を備えることを特徴とする液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法。
【請求項2】
前記共通電極線断線検出画面は、ノーマルホワイトモードでの同一フレームの検出画面において、正極性の画素電極に第1画素電極電圧が印加されるとともに、負極性の画素電極に第2画素電極電圧が印加され、且つ、
|第1画素電極電圧−共通電極電圧|>|第2画素電極電圧−共通電極電圧|
となるものであることを特徴とする請求項1に記載の液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法。
【請求項3】
前記共通電極線断線検出画面は、ノーマルホワイトモードでの同一フレームの検出画面において、負極性の画素電極に第1画素電極電圧が印加されるとともに、正極性の画素電極に第2画素電極電圧が印加され、且つ、
|第1画素電極電圧−共通電極電圧|>|第2画素電極電圧−共通電極電圧|
となるものであることを特徴とする請求項1に記載の液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法。
【請求項4】
前記共通電極線断線検出画面は、ノーマルブラックモードでの同一フレームの検出画面において、正極性の画素電極に第2画素電極電圧が印加されるとともに、負極性の画素電極に第1画素電極電圧が印加され、且つ、
|第1画素電極電圧−共通電極電圧|>|第2画素電極電圧−共通電極電圧|
となるものであることを特徴とする請求項1に記載の液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法。
【請求項5】
前記共通電極線断線検出画面は、ノーマルブラックモードでの同一フレームの検出画面において、負極性の画素電極に第2画素電極電圧が印加されるとともに、正極性の画素電極に第1画素電極電圧が印加され、且つ、
|第1画素電極電圧−共通電極電圧|>|第2画素電極電圧−共通電極電圧|
となるものであることを特徴とする請求項1に記載の液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法。
【請求項6】
前記第1画素電極電圧と第2画素電極電圧の関係は、
|第1画素電極電圧−共通電極電圧|=(1.5〜3.5)×|第2画素電極電圧−共通電極電圧|
となることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一つに記載した液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法。
【請求項7】
前記第1画素電極電圧と第2画素電極電圧の関係は、
|第1画素電極電圧−共通電極電圧|=2×|第2画素電極電圧−共通電極電圧|
となることを特徴とする請求項6に記載の液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法。
【請求項8】
前記第1画素電極電圧に対応する極性の画素電極が表示する階調レベルはL0〜L130であるとともに、
前記第2画素電極電圧に対応する極性の画素電極が表示する階調レベルはL63〜L150であることを特徴とする請求項6に記載の液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法。
【請求項9】
前記第2画素電極電圧に対応する極性の画素電極が表示する階調レベルはL0〜L130であるとともに、
前記第1画素電極電圧に対応する極性の画素電極が表示する階調レベルはL63〜L150であることを特徴とする請求項6に記載の液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法。
【請求項10】
前記第1画素電極電圧に対応する極性の画素電極が表示する階調レベルは約L0であるとともに、前記第2画素電極電圧に対応する極性の画素電極が表示する階調レベルは約L100であるか、
或いは、前記第2画素電極電圧に対応する極性の画素電極が表示する階調レベルは約L0であるとともに、前記第1画素電極電圧に対応する極性の画素電極が表示する階調レベルは約L100であることを特徴とする請求項7に記載の液晶ディスプレーにおける共通電極線断線不良の検出方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−146004(P2010−146004A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−286840(P2009−286840)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(507134301)北京京東方光電科技有限公司 (90)
【Fターム(参考)】