説明

液晶表示装置

【課題】高輝度LEDおよび高演色LEDを含む光源で液晶パネルを照射する液晶表示装置において、輝度ムラと色ムラの解消を図る。
【解決手段】液晶表示装置10は、高演色LED32を発光させる第2発光状態で輝度ムラが生じないように設計された導光板を表示ユニット20に含む。液晶表示装置10は、高輝度LED33の照射範囲に応じた箇所の輝度を低くする値を規定した変換テーブル19をメモリ18に記憶し、両LEDを発光させる第1発光状態では、第二信号処理部14で変換テーブル19に基づき、表示データ取得部11が取得した表示画面データの輝度を変更する処理を行い、輝度を変更した表示画面データをインタフェース部15から表示パネル26へ供給することで、第1発光状態における輝度ムラおよび色ムラの発生を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光特性が相違する2種類のLEDを含む光源ユニットを用いて発光状態の切替を行った場合に、液晶パネルに輝度ムラおよび色ムラが生じないようにした液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶パネルを具備する携帯電話機およびデジタルカメラ等の小型の機器(表示機器)は、液晶パネルを照射する光源として、複数の白色LED(Light Emitting Diode)を用いることが多く、光源の照射方式には一般にサイドライト方式が採用される。サイドライト方式とは、液晶パネルの裏面に矩形状の導光板を配置し、その導光板の一辺となる側面と対向して複数の白色LEDなどの光源を設ける方式をいう。導光板は、白色LEDなどの点光源からの光を面光源へと変換して液晶パネルの裏面へ光を導くので、このような導光板のはたらきにより、液晶パネルは光源からの光で照射される。なお、小型の表示機器では、導光板の角部に面取り的な斜面を形成し、その斜面へ向けて照射するように光源を配置することもある。
【0003】
液晶パネルの照射に用いられる光源(白色LED)で現在主流となっているものは、青色LEDの発光チップと蛍光体とを組み合わせたものである。青色LEDの発光チップと黄色の蛍光体(YAG)とが組み合わされると、輝度を優先した白色LED(高輝度LEDと称す。)になる。また、青色LEDの発光チップと赤色と緑色の蛍光体とが組み合わされると、演色性を優先した白色LED(高演色LEDと称す。)になる。なお、演色性とは、ランプなどの光源がある物体を照らしたときに、その物体の色の見え方に及ぼす光源の性質をいい、演色性の代表的な指標としては、平均演色評価数Raが用いられる。Raは基準光源を100として、100に近いほど演色性が良いことを示す。
【0004】
小型の表示機器(液晶表示装置)は通常、持ち運び可能なため、屋外および屋内の両方で使用され、このような使用環境の変化に応じた表示性能が要求される。すなわち、屋外の使用では、太陽光に晒されることから、太陽光が液晶パネルに反射して表示コンテンツが見にくくなるので液晶パネルの表示に関する輝度を高くする必要が生じる。一方、屋内では、室内光の下、画質を向上させるために、表示に対して演色性を高くする必要がある。そこで、光源に発光特性の異なる高輝度LEDと高演色LEDの2種類のLEDを用い、屋外では両方のLEDで液晶パネルを照射することで輝度を高めて表示コンテンツを見やすくし、屋内では高演色LEDのみで照射して演色性を高めた表示を行うようなLEDの発光に関する切替制御を行うことが考えられる。
【0005】
なお、下記の特許文献1では、液晶表示装置の液晶パネルの色ムラを軽減するため、LEDの近傍に、色度補正用LEDを備えた液晶表示装置が開示されている。また、下記の特許文献2では、内蔵するLEDおよび外光という複数の光源を用いて液晶パネルを照射する液晶表示装置が開示されている。さらに、下記の特許文献3には、フォトセンサ部で検知した光量の変動情報から光源として利用される複数のLEDの光量を制御することが開示されている。
【特許文献1】特開2001−209049号公報
【特許文献2】特開2005−130325号公報
【特許文献3】特開2005−208486号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した高輝度LEDと高演色LEDとを光源として利用すると共に、発光させるLEDの切替制御を行う場合、それぞれのLEDの発光特性に合わせて導光板の導光パターンを設計しなければならない関係上、液晶パネルに輝度ムラ(およびそれに伴い色ムラ)が生じる問題があった。
【0007】
輝度ムラについて、図11(a)(b)を用いて説明をする。図11(a)(b)は、高輝度LED2aと高演色LED2bをベース2cに交互に配置した光源ユニット2で液晶パネル3を照射する液晶表示装置1を示し、液晶パネル3の裏面には、高演色LED2bの照射に合わせて液晶パネル3の輝度が均一化されるような導光パターンを有する導光板(図示せず)が配置されている。そのため、図11(a)に示すように、屋内での使用にあわせて高演色LED2bのみで照射した場合は、液晶パネル3の中心部を含む領域(図中、波線で示す)が均一に照射され、輝度ムラおよび色ムラは生じない。一方、図11(b)に示すように、屋外での使用にあわせて高輝度LED2aおよび高演色LED2bの両方で照射を行うと、全体的な輝度が上昇するものの、高輝度LED2aから照射された光が導光板で均一的に配分されず、高輝度LED2aで照射される箇所において他に比べて明るい領域R1(図中、斜線で示す領域)が発生し、それにより領域R1で輝度ムラが生じる。
【0008】
また、図12(a)(b)に示す液晶表示装置1′は、図11(a)(b)の液晶表示装置1と同様に、高輝度LED2a′と高演色LED2b′をベース2c′に配置した光源ユニット2′で液晶パネル3′を照射するものであるが、液晶パネル3の裏面に配置する導光板の導光パターンを、高輝度LED2a′と高演色LED2b′の両方で照射した場合に、各LED2a′、2b′からの光が均一的に配分されるようになっている。そのため、図12(a)に示すように、屋外での使用にあわせて両LED2a′、2b′で照射を行うと、液晶パネル3′の中心部を含む領域(図中、波線で示す)が均一に照射され、輝度ムラおよび色ムラは生じないが、図12(b)に示すように、屋内での使用に合わせて高演色LED2b′のみで照射を行うと、高演色LED2b′で照射された箇所が明るく浮かび上がる一方、高輝度LED2a′に対応して範囲には暗く落ち込んだ領域R2(図中、斜線で示す領域)8が発生し、輝度ムラが生じる。
【0009】
なお、高輝度LEDと高演色LEDは、それぞれが色の成分が異なる白色光を出しているので、輝度ムラの発生と共に液晶パネルに色ムラが生じる。具体的には、高輝度LEDから発せられる光は、色の成分として青色と黄色のみから構成される擬似的な白色光である。一方、高演色LEDから発せられる光は、青色、赤色、緑色から色成分が構成されており、より自然な白色光である。そのため、高輝度LEDで照射される領域と、高演色LEDで照射される領域とでは、表示コンテンツの色調が相違することになり、色ムラが発生してしまう。
【0010】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、輝度ムラおよび色ムラの発生する領域の形状に合わせて輝度を調整する値を規定した輝度テーブルに基づいて、表示用のデータの輝度を変更することで、液晶パネルに表示された状態では輝度ムラおよび色ムラが生じないようにした液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明に係る液晶表示装置は、表示画面データを取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段が取得した表示画面データを液晶パネルへ供給するデータ供給手段と、導光板を介して前記液晶パネルを照射する光源ユニットとを備える液晶表示装置において、前記光源ユニットは、発光特性が相違する第1LEDおよび第2LEDを含み、前記第1LEDは、前記第2LEDに比べて高輝度であり、前記第2LEDは、前記第1LEDに比べて高演色性であり、前記第1LEDおよび前記第2LEDの両方を発光させる第1発光状態と、前記第2LEDを発光させる第2発光状態とを切り替える切替手段と、前記液晶パネルの箇所に対応して輝度に係る値を規定した輝度テーブルと、前記データ取得手段が取得した表示画面データに係る輝度を、前記輝度テーブルに基づいて変更する変更手段とを備え、前記データ供給手段は、前記変更手段により輝度が変更された表示画面データを前記液晶パネルへ供給することを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、液晶パネルの箇所に対応して輝度に係る値を規定した輝度テーブルに基づき、液晶パネルに表示する表示画面データに係る輝度を変更して、その変更した表示画面データを液晶パネルへ供給するので、液晶パネルにはオリジナルの状態から輝度が変更された状態で表示画面データに応じた画面が表示される。そのため、輝度テーブルの規定内容に基づき、表示する画面の輝度を液晶パネルの位置に合わせて適宜変更できるようになり、例えば、輝度テーブルの中身を、光源ユニットの発光状態(例えば、第1発光状態または第2発光状態)に合わせて規定すれば、従来、特定の領域で生じていた輝度ムラおよび色ムラを解消できるようになる。
【0013】
本発明に係る液晶表示装置は、前記導光板が、前記第2発光状態に対応して前記第2LEDから発せられた光が均一的に配分される導光パターンを備え、前記輝度テーブルは、前記第1LEDから発せられた光で照射される前記液晶パネルの箇所に応じた輝度が他の箇所に比べて低くなるように値が規定してあり、前記変更手段は、前記切替手段が前記第1発光状態へ切り替えた場合に、前記輝度テーブルに基づいて輝度を変更することを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、丁度、図11(a)に示す照射になるような導光パターンを備えた導光板を適用し、図11(b)に示す発光状態(第1発光状態)で輝度が明るくなる領域R1に対応する液晶パネルの箇所に応じた輝度が低くなるように値を規定した輝度テーブルを用いるので、この輝度テーブルに基づき輝度が変更された表示画面データを液晶パネルへ供給すれば、第1発光状態でも輝度ムラが生じなくなり、それに伴い色ムラも解消される。
【0015】
本発明に係る液晶表示装置は、前記導光板が、前記第1発光状態に対応して前記第1LEDおよび前記第2LEDから発せられた光が均一的に配分される導光パターンを備え、前記輝度テーブルは、前記第2LEDから発せられた光で照射される前記液晶パネルの箇所の周囲部分に応じた輝度が他の箇所に比べて高くなるように値が規定してあり、前記変更手段は、前記切替手段が前記第2発光状態へ切り替えた場合に、前記輝度テーブルに基づいて輝度を変更することを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、丁度、図12(a)に示す照射になるような導光パターンを備えた導光板を適用し、図12(b)に示す発光状態(第2発光状態)で輝度が暗くなる領域R2に対応する液晶パネルの箇所に応じた輝度が高くなるように値を規定した輝度テーブルを用いるので、この輝度テーブルに基づき輝度が変更された表示画面データを液晶パネルへ供給すれば、第2発光状態でも輝度ムラが生じなくなり、それに伴い色ムラも解消される。
【0017】
本発明に係る液晶表示装置は、前記液晶パネルは、パネル周囲の形状が矩形であり、前記光源ユニットは、前記液晶パネルの一辺部に対向するように配置してあり、前記輝度テーブルは、前記液晶パネルの一辺部の側を含むと共に前記一辺部の反対側となる他辺部の側を含まない範囲に対して輝度に係る値が規定してあることを特徴とする。
【0018】
本発明にあっては、サイドライト方式で光源ユニットを配置すると共に、光源ユニットが配置された側の範囲のみ対して、輝度テーブルは輝度に係る値を規定するので、液晶パネルの全範囲に対して輝度に係る値を規定する場合に比べて、輝度テーブルのサイズが小さくなり、輝度テーブルの記憶に要する容量も小さくできる。なお、光源ユニットが配置される側と反対となる側は、光源ユニットから遠くなるため、一般に輝度ムラ等が生じにくいため、輝度テーブルに基づく変更を行わなくても、別段支障はない。
【0019】
本発明に係る液晶表示装置は、前記光源ユニットが、前記液晶パネルの一辺部に沿った方向で、前記一辺部の中央から両端側へ対称に配置された前記第1LEDおよび第2LEDを含み、前記輝度テーブルは、前記液晶パネルの一辺部に沿った方向で、前記一辺部の中央から一方の端側の範囲に対して輝度に係る値が規定してあり、前記輝度テーブルが規定する輝度に係る値をパネル位置に対して反転する反転手段を備え、前記変更手段は、前記一辺部の中央から一方の端側までの範囲に対して前記輝度テーブルに基づき輝度を変更すると共に、前記一辺部の中央から他方の端側の範囲に対して前記反転手段が反転した内容に基づき輝度を変更することを特徴とする。
【0020】
本発明にあっては、輝度テーブルが、光源ユニットの配置される液晶パネルの一辺部における中央から一方の端側までの範囲に対して輝度に係る値を規定すると共に、残りの範囲に対しては、輝度テーブルの規定内容を反転して輝度の変更に係る処理に用いるので、輝度テーブルのサイズを更に小さくできる。
【0021】
本発明に係る液晶表示装置は、前記光源ユニットが、複数の前記第1LEDおよび前記第2LEDをそれぞれ含み、前記輝度テーブルは、一つの第1LEDまたは一つの第2LEDが照射する範囲に対して輝度に係る値が規定してあり、前記変更手段は、前記光源ユニットが含む各第1LEDまたは第2LEDが照射する範囲ごとに前記輝度テーブルに基づき輝度を変更することを特徴とする。
【0022】
本発明にあっては、輝度テーブルが、一つのLED(第1LEDまたは第2LED)が照射する範囲に対してのみ輝度に係る値を規定し、輝度の変更の際には、それぞれのLEDが照射する複数の箇所に対して、輝度テーブルを用いるので、輝度テーブルのサイズを最小にできる。そのため、液晶パネルのサイズが大きい場合でも、輝度テーブルのサイズは小さくできるので、大画面タイプの液晶パネルに対して特に好適となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明にあっては、液晶パネルの箇所に対応して輝度に係る値を規定した輝度テーブルに基づき表示画面データに係る輝度を変更するので、液晶パネルに表示する画面輝度を輝度テーブルの規定内容に応じて変更できる。
また、本発明にあっては、輝度テーブルの規定内容が、高輝度LEDの照射箇所に対応して輝度を低くするようになっているので、従来、高輝度LEDと高演色LEDの両方で照射を行っていた場合に生じていた輝度ムラおよび色ムラを解消できる。
さらに、本発明にあっては、輝度テーブルの規定内容が、高演色LEDの照射箇所の周囲に対応して輝度を明るくするようになっているので、従来、高演色LEDのみで照射を行っていた場合に生じていた輝度ムラおよび色ムラを解消できる。
【0024】
本発明にあっては、サイドライト方式で光源ユニットを配置し、光源ユニットが配置された側の範囲のみ対して輝度テーブルが輝度に係る値を規定するので、輝度テーブルのサイズを小さくできる。
また、本発明にあっては、光源ユニットの配置する方向において、中央で対称となるように各LEDを配置すると共に、輝度テーブルは中央から一方の端までの範囲を規定し、中央から他方の端までは輝度テーブルの規定内容を反転させるので、輝度テーブルのサイズを更に小さくできる。
さらに、本発明にあっては、輝度テーブルが、一つのLED(第1LEDまたは第2LED)が照射する範囲に対してのみ輝度に係る値を規定し、輝度の変更の際には、各LEDが照射する複数の箇所のそれぞれ対して輝度テーブルを用いるので、輝度テーブルのサイズを最小にできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1は、本発明の実施形態に係る液晶表示装置10の主要な内部構成を示すブロック図である。液晶表示装置10は、携帯電話機またはデジタルビデオカメラのような表示パネル(液晶パネル)を有する機器(屋内と屋外の両方で使用可能な表示機器)に適用可能なものであり、また、ディスプレイ装置(例えば、ワンセグ放送対応のポータブル型のテレビジョン装置)としても適用できる。液晶表示装置10は、表示データ取得部11、同期信号発生部12、第一信号処理部13、第二信号処理部14、インタフェース部15、操作部16、制御部17、変換テーブル19を予め記憶したメモリ18、および表示ユニット20を含んでいる。以下、本実施形態の液晶表示装置10について詳説する。
【0026】
表示データ取得部11はデータ取得手段に相当し、液晶パネルに表示する画面内容に応じた表示画面データを取得する処理を行い、液晶表示装置10が適用される対象により、表示画面データの取得先は異なる。例えば、液晶表示装置10がワンセグ放送対応のポータブルテレビジョン装置に相当する場合、表示データ取得部11は、ワンセグチューナから表示画面データを取得することになる。また、液晶表示装置10がデジタルビデオカメラに適用された場合は、画像の撮像を行う撮像素子(CCD、CMOS等)から表示データ取得部11は表示画面データを取得することになる。なお、表示データ取得部11は、取得した表示画面データをRGBの信号単位で第一信号処理部13へ送る。
【0027】
同期信号発生部12は、表示ユニット20に含まれる液晶パネル26の表示に応じた水平同期信号および垂直同期信号を発生するものであり、発生した同期信号を第一信号処理部13へ送っている。また、第一信号処理部13は、表示データ取得部11から送られる表示画面データに対して、表示ユニット20で表示するための所要の処理を、同期信号発生部12から送られる同期信号に同期して行うものであり、所要の処理として、例えばガンマ補正を行う。なお、第一信号処理部13は、処理を施した表示画面データを第二信号処理部14へ送る。
【0028】
第二信号処理部14は変更手段に相当し、メモリ18に記憶された変換テーブル19に基づいて、前記第一信号処理部13から送られた表示画面データに係る輝度を変更する処理を、同期信号発生部12から送られる同期信号に同期して行うものであり、輝度を変更した表示画面データをインタフェース部15へ送る。なお、第二信号処理部14に関する処理の詳細は後述する。
【0029】
インタフェース部15はデータ供給手段に相当し、第二信号処理部14から送られた処理済みの表示画面データを表示ユニット20の液晶パネル26へ、同期信号発生部12から送られる同期信号に同期して供給する処理を行う。なお、インタフェース部15が表示画面データを液晶パネル26へ供給することで、液晶パネル26には液晶画面データに応じた画面が表示されることになる。
【0030】
表示ユニット20は、図2にも示すように、液晶パネル26の裏面の側へ、第1プリズムシート25、第2プリズムシート24、拡散シート23、導光板22および反射シート21を順に積層配置すると共に、平面視でパネル周囲が矩形状の液晶パネル26の一辺部26aに対向する側に光源ユニット30を配置し、全体をハウジング20aで囲った構造になっている。第1プリズムシート25および第2プリズムシート24は、光を集光させて正面輝度を向上させるものであり、拡散シート23は、液晶パネル26の輝度向上、光の拡散、輝度ムラを低減させるためのものであり、反射シート21は、導光板22から漏れ出た光を液晶パネル26の方へ反射するものである。
【0031】
光源ユニット30は、導光板22を介して液晶パネル26を照射するものであり、図1に示すように、計4個の高輝度LED(第1LEDに該当。図中、ハッチングを入れたLED)33と、高演色LED(第2LEDに該当)32をベース31に、交互に等間隔で配置している。高輝度LED33は発光特性として、高演色LED32より高輝度であり、高演色LED32は発光特性として、高輝度LED33より高演色性になっている。これらの各LED32、33は、液晶パネル26の長手方向の一辺部26aの中央から図1中の左右両側へ対称となるように配置されており、図2に示すように導光板22の一側面部(液晶パネル26の一辺部26aと同じ側の側面図)へ向けて照射を行う。なお、本実施形態では、各LED32、33を等間隔で配置することにより規則性を持たせて、後述する変換テーブル19にも規則性を具備させて導光板22での光りの進路を把握しやすいようにしているが、液晶表示装置10の仕様または特性等に応じて各LED32、33を不等間隔で配置することも勿論可能である。
【0032】
なお、本実施形態では、高輝度LED33には、青色LEDの発光チップと黄色蛍光体(Ca−αサイアロン)とから構成されている白色LEDを用いており、高演色LED32には、青色LEDの発光チップと赤色蛍光体(CaAlSiN)と緑色蛍光体(βサイアロン)とから構成されている白色LEDを用いている。さらに、本実施形態では、各LED32、33には、チップ型形状のLEDを適用しているが、砲弾型やフラット型のLEDを適用することも勿論可能である。
【0033】
光源ユニット30に含まれる各LED32、33の表示状態は、制御部17により制御されており、制御部17は操作部16に含まれる切替スイッチの操作状況により各LED32の表示状態を切り替える。具体的には、操作部16には、屋外用の表示パターンと屋内用の表示パターンを切り替える切替スイッチが含まれており、この切替スイッチがユーザにより屋外用の表示パターン側へ操作されると、制御部17は切替手段として、光源ユニット30に含まれる高輝度LED33および高演色LED32の両方を発光させる状態(第1発光状態)にセットする。また、操作部16の切替スイッチがユーザにより屋内用の表示パターン側へ操作されると、制御部17は切替手段として、光源ユニット30に含まれる高演色LED32を発光させる状態(第2発光状態)へ切り替える。
【0034】
また、表示ユニット20に含まれる導光板22は、上述した第2発光状態で液晶パネル26の輝度が均一となるような導光パターンを有しており、具体的には、第2発光状態の場合に高演色LED32から発せられた光が均一的に配分される導光パターンを具備している。そのため、表示ユニット20は、図1に示すように高演色LED32のみを発光させる第2発光状態では、液晶パネル26の中央部分の輝度が均一となり(図1中、波線で示す)、輝度ムラ、色ムラ等は生じない。
【0035】
一方、図3(a)に示すように、本発明に係る処理を行わない第1発光状態では、従来と同様に、液晶パネル26には、高輝度LED33により照射される箇所に応じた領域R10が他の箇所(他の領域)より明るくなり、輝度ムラおよび色ムラが生じる。なお、明るくなる領域R10の形状線L10は、高輝度LED33の中央部分の対向箇所が頂点となるように鋭く突出した形状になると共に、高演色LED32に対向する箇所では凹状に窪んだ形状になっている。また、領域R10の各場所においても、輝度ムラおよび色ムラの度合に差があり、高輝度LED33の照射方向の中心となる箇所が最も明るくなり、その箇所から図3(a)中に左右へ離れるほど明るい程度が低くなっているので、それに伴い輝度ムラおよび色ムラの度合もバラツキが生じている。
【0036】
図5は、メモリ18に記憶されている変換テーブル19(輝度テーブルに相当)の内容を示す図表である。変換テーブル19は、図3(a)に示す領域R10に対応する液晶パネル26(水平方向(X方向)が320画素、垂直方向(Y方向)が240画素の液晶パネル)の中のパネル箇所に含まれる画素ごとに輝度に係る値を規定したものであり、本実施形態では領域R10に含まれる画素の輝度を、他の箇所より低くする値を規定している。具体的に変換テーブル19は、領域R10の明るさの相異度合に対応して、高輝度LED33の中央部分に対向する最も明るいパネル位置の画素(例えば、X=5、Y=233の画素)では輝度に係る値を「40」下げるために、「―40」の値を規定している。また、変換テーブル19は、高輝度LED33の中央部分に対向する箇所から左右等へ離れるにつれて明るさが落ちる位置の画素には、「−38」、「−36」、「−34」、「−32」、「−30」等の値を規定している。
【0037】
本実施形態の液晶表示装置10では、第1発光状態になると、制御部17が変換テーブル19を読み出して、第二信号処理部14へ送り、第二信号処理部14は制御部17の制御指示に従って、送られた変換テーブル19を用いて表示画面データに含まれる画素の値を変更する処理を行う。例えば、表示画面データの中のX=5、Y=233の画素に応じた輝度の値が「120」であれば、変換テーブル19の中のX=5、Y=233の画素に対して規定された「−40」の値に基づき、第二信号処理部14は表示画面データの中のX=5、Y=233の画素に応じた輝度の値を「80(120−40)」に変更する処理を行う。また、表示画面データの中のX=2、Y=233の画素に応じた輝度の値が「120」であれば、変換テーブル19の中のX=2、Y=233の画素に対して規定する「−30」の値に基づき、第二信号処理部14は表示画面データの中のX=2、Y=233の画素に応じた輝度の値を「90(120−30)」に変更する処理を行う。
【0038】
図4(a)〜図4(c)のグラフは、第二信号処理部14が行う上述した処理に関連した内容を表したものである。図4(a)は、第二信号処理部14が第一信号処理部13から受け取る表示画面データの中で、図3(a)に示すA−A線における入力信号(入力データ)の輝度値を示したグラフであり、横軸はX方向の位置(X=0〜X=319の範囲における位置)を示すと共に、縦軸は輝度のレベルを示している。なお、この図4(a)では、X方向の位置に関係なく入力信号の輝度レベルは一定であることを示している。
【0039】
また、図4(b)は、図5の変換テーブル19が規定する中で、上記のA−A線の位置(例えば、Y=180の位置)においてX方向に規定する輝度に係る値を示した変換信号(変換データ)のグラフになっている。さらに、図4(c)は、第二信号処理部14の輝度変更処理により液晶パネル26のA−A線の位置で実際に表示される表示信号(表示データ)の輝度のレベルを実線で表したものであり、この実線は、図4(b)で示した変換信号の曲線(図4(c)中、波線で示す)と、図3(a)のA−A線における液晶パネル26での曲線L10に係る輝度レベル(図4(c)中、波線で示す)とを合成することで形成されており、このような処理が第二信号処理部14で行われる。
【0040】
図3(b)は第1発光状態において、上述した第二信号処理部14により処理が行われた表示画面データが液晶パネル26で表示された状態を示している。このように本発明では、第1発光状態においても、図1に示す第2発光状態と同様に、液晶パネル26に輝度ムラが生じず、それに伴い色ムラも解消され、均一な輝度レベルが確保されている。よって、本実施形態の液晶表示装置10は、屋外では図3(b)に示すように、高輝度LED33および高演色LED32の両方を発光させても輝度ムラおよび色ムラが発生することなく、高めの輝度で良好な表示特性を得ることができ、また、屋内では図1に示すように高演色LED32の発光により演色特性に優れた表示を行える。なお、液晶表示装置10は、第2発光状態では元から輝度ムラ等が生じないため、変換テーブル19に基づく輝度の変更処理を行っていない。
【0041】
また、本発明に係る液晶表示装置10は、上述した説明内容に限定されるものではなく種々の変形例が存在する。例えば、第1発光状態と第2発光状態との切替は操作部16に設けた切替スイッチでの操作指示に基づいて行うようにしているが、照度を検知する照度センサを用いて切替をおこなってもよい。この場合は、照度センサを制御部17に接続すると共に、メモリ18に照度に係る閾値を記憶させ、照度センサが検知した値が閾値を上回る場合は、屋外にいると判定して第1発光状態に切り替えると共に、検知した値が閾値を下回る場合は、屋内に居ると判定して第2発光状態に切り替える制御を制御部17が行うことになる。また、光源ユニット30の高輝度LED33および高演色LED32の数は、液晶パネル26のサイズまたは仕様等に応じて適宜増減可能であり、さらに、高輝度LED33および高演色LED32の並ぶ順序は、図1に示す場合と逆にすることも可能である。
【0042】
また、変換テーブル19は、メモリ18の記憶領域を占有するので、変換テーブル19のサイズを小さくすれば、メモリ18の占有率も下げることができるため、変換テーブル19のサイズを小さくする変形例として、図6(a)(b)および図7に示すようなことが考えられる。
【0043】
図6(a)は、変形例の変換テーブルが規定する範囲35を示したものである。即ち、液晶表示装置10は、液晶パネル26の一辺部26a側に光源ユニット30を配置するので、一辺部26aと反対側となる他辺部26b側は光源ユニット30から離れていることから輝度ムラが生じない。すなわち、図5に示すように、変換テーブル19がY方向の上側部分で規定する値は「0」であるため、液晶パネル26がY方向におけるY=0からY=119の範囲(液晶パネル26の図6(a)中における上半分の範囲)では、輝度の変更処理は行われない。そのため、変形例の変換テーブルは範囲35(一辺部26aの側を含むと共に、他辺部26bの側を含まない図6(中)の下半分の範囲)に対して輝度に係る値を規定すれば、変形例の変換テーブルのサイズは、図5に示す変換テーブルの半分のサイズにすることができる。なお、変形例の変換テーブルが規定する範囲は、液晶パネル26の下半分に限定されるものではなく(Y=119に限定されない)、輝度ムラが生じる範囲に応じてY方向の位置は適宜変更可能である。
【0044】
また、図6(b)は、さらにサイズを小さくした変形例の変換テーブルが規定する範囲36を示している。この変形例では、図6(a)の範囲35を液晶パネル26のX方向で中央となる画素(X=159)から左半分(X=0〜X=159)までを範囲36にしており、この範囲36に対してのみ変換テーブルが輝度に係る値を規定する。図6(a)の範囲35において、X=160からX=319までの右半分に相当する範囲37(図中、太い波線で示す)では、光源ユニット30の各LED32、33の配置がX=159に対して対称であることから、輝度ムラに係る形状線L10の形状も対称になっている。よって、この変形例では、制御部17が範囲36に応じた変換テーブルを読み出すと共に、読み出した変換テーブルをX=159に対して反転させた内容の反転テーブルを作成し、変換テーブルおよび反転テーブルを第二信号処理部14へ送ることになる。また、第二信号処理部14は範囲36に対しては変換テーブルに基づき変更処理を行い、範囲37に対しては反転テーブルに基づき変更処理を行う。このようにすることで、変換テーブルのサイズは、図5の変換テーブルの四分の一のサイズにまで減らすことができる。
【0045】
さらに、図7は、高輝度LED33の照射範囲に対応したパネル位置の画素に応じた範囲38a、39aに対してのみ変換テーブルを規定する変形例の場合を示している。すなわち、輝度ムラの形状を示す形状線L10は、図7の中で左端に配置された高輝度LED33に照射される範囲39aと、右端に配置された高輝度LED33に照射される範囲39bではX方向の中央に対して対称の形状になっている。また、左から2番目に配置された高輝度LED33に照射される範囲38aと左から3番目に配置された高輝度LED33に照射される範囲38bでは同等の形状になっている。
【0046】
よって、図7に示す変形例では、範囲39aに応じた変換テーブルと、範囲38aに応じた変換テーブルをメモリ18に記憶させ、範囲39bには、範囲39aに応じた変換テーブルを図6(b)の場合と同様に反転させた内容の反転テーブルを適用し、範囲38bには、範囲38aに応じた変換テーブルをそのまま適用するように制御部17および第二信号処理部14が処理を行うことで、メモリ18に記憶する変換テーブルの記憶量をさらに小さくできる。なお、図7に示す変形例では、特に光源ユニット30に含まれるLEDの数が多い場合や、液晶パネル26の大型サイズの場合に、各LEDの照射範囲に対してのみ変換テーブルを効率的に用いることができるので好適となる。
【0047】
また、上述した説明では、変換テーブルは、第一信号処理部から送られてくる表示画面データに対して輝度に係る値を規定するようにしているが、表示画面データに含まれるR信号、G信号、B信号の少なくとも一つに対して変換テーブルを設け、その変換テーブルに対応する信号に対して輝度の変更処理を行うようにしてもよい。例えば、R信号用の変換テーブルを設けて表示画面データのR信号に対してだけ、輝度の変更処理を行うことも可能であり、また、R信号用の変換テーブルとG信号用の変換テーブルを設けて、R信号およびG信号に対して輝度の変更処理を行うようにしてもよい。このようにR信号、G信号、B信号のそれぞれに対して個別に輝度の変更処理を行えば、輝度ムラに伴って生じる色ムラを、一段と詳細に解消することが可能となる。
【0048】
図8は、別の変形例の液晶表示装置に係る表示ユニット20′を示している。この表示ユニット20′に含まれる導光板22′は、光源ユニット30′に含まれる高輝度LED33′および高演色LED32′の両方を発光させた状態(第1発光状態)で、両LEDから発せられた光が均一的に配分される導光パターンを有している。そのため、高演色LED32′のみを発光させた状態(第2発光状態)で、本発明に係る処理を行わないと、図8に示すように、高演色LED32′の照射する箇所の周囲の領域R20が暗くなるように輝度ムラが液晶パネル26′に生じる。なお、輝度ムラの形状を示す形状線L20は、高輝度LED33′に照射される範囲で鋭く凹むと共に、高演色LED32′に照射される範囲で台形状に突出した形状になっている。
【0049】
よって、図8に示す場合の液晶表示装置では、液晶パネル26′中の他の領域(他の箇所)に比べて領域R20に対して輝度を高める値を規定した変換テーブルを用いて、第2発光状態でのみ輝度の変更処理を行うことにより、領域R20の輝度を高めて輝度ムラおよび色ムラを解消することができる。また、他の内容の変換テーブルとしては、高演色LED22′に照射される範囲に応じた領域に対応して輝度を低める値を規定した変換テーブルを用いて、その領域の輝度を低めて輝度ムラおよび色ムラを解消することもできる。なお、図8に示す液晶表示装置でも、図6(a)(b)及び図7に示す変形例を適用することが可能であり、特に図7の変形例を適用する場合では、一つの高演色LED32′が照射する範囲に対応して輝度を低める値を規定した変換テーブルを記憶し、各高演色LED32′が照射する箇所のそれぞれに対して、この変換テーブルに基づき輝度を変更する処理を行うことになる。
【0050】
図9(a)(b)は、さらに別の変形例の液晶表示装置の表示ユニット40を示している。この表示ユニット40は、矩形状の液晶パネル46の長辺部46aと短辺部46bが交わる角部に斜辺部46cを形成し、その斜辺部46cに対向するように光源ユニット50を配置していることが特徴である。なお、光源ユニット50は、高輝度LED53と、高演色LED52をベース51に配置している。また、液晶パネル46の裏面側に配置される導光板42は、液晶パネル46と同様な周囲形状で形成されていると共に、図9(b)に示すように、第2発光状態(高演色LED52を発光させた状態)に対応して輝度ムラが生じないように設計した導光パターンを有するため、図9(a)の第1発光状態(両LED52、53を発光させた状態)では、本発明に係る処理を行わないと、高輝度LED53の照射箇所に応じた領域R30が明るくなって輝度ムラおよび色ムラが生じる。
【0051】
そのため、図9(a)(b)の表示ユニット40を含む液晶表示装置では、図9(a)の領域R30の輝度を低くする値を規定した変換テーブルを用いることで、上記と同様に第1発光状態でも輝度ムラおよび色ムラの発生を防止できる。
【0052】
図10は、図9(a)(b)の表示ユニット40に対する変形例の表示ユニット40′を示しており、この表示ユニット40′に含まれる導光板42′は、第1発光状態で輝度ムラが生じないように設計された導光パターンを有する関係上、第2発光状態では、光源ユニット50′に含まれる高演色LED52′に照射される範囲が明るくなり、その周囲の領域R40が暗くなって液晶パネル46′に輝度ムラおよび色ムラが生じる。そのため、この場合では、領域R40の輝度を高くする値を規定した変換テーブルを用いることで、第2発光状態で輝度ムラおよび色ムラの発生を防止できる。なお、高演色LED52′に照射される範囲の輝度を低くする値を規定した変換テーブルを用いても、同様に輝度ムラおよび色ムラの発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施形態に係る液晶表示装置の主要部を示すブロック図である。
【図2】表示ユニットの断面図である。
【図3】(a)は第1発光状態で本発明に係る処理を行わない場合の表示状態を示す概略図、(b)は第1発光状態で本発明に係る処理を行う場合の表示状態を示す概略図である。
【図4】(a)は入力信号の輝度レベルを示すグラフ、(b)は変換信号の輝度レベルを示すグラフ、(c)は変換処理後の表示信号の輝度レベルを示すグラフである。
【図5】変換テーブルの中身を示す図表である。
【図6】(a)は変形例に係る変換テーブルが対応する範囲を示す概略図、(b)は別の変形例に係る変換テーブルが対応する範囲を示す概略図である。
【図7】さらに別の変形例に係る変換テーブルが対応する範囲を示す概略図である。
【図8】第2発光状態で本発明に係る処理を行わない場合の表示状態を示す概略図である。
【図9】斜辺部に対向して光源ユニットを配置した表示ユニットであり、(a)は第1発光状態で輝度ムラが生じた状況を示す概略図、(b)は第2発光状態で均一的な配光が行われた表示状態を示す概略図である。
【図10】斜辺部に対向して光源ユニットを配置した表示ユニットが、第2発光状態で輝度ムラが生じた状況を示す概略図である。
【図11】従来の表示ユニットであり、(a)は第2発光状態を示す概略図、(b)は第1発光状態で輝度ムラが生じた状況を示す概略図である。
【図12】従来の表示ユニットであり、(a)は第1発光状態を示す概略図、(b)は第2発光状態で輝度ムラが生じた状況を示す概略図である。
【符号の説明】
【0054】
10 液晶表示装置
11 表示データ取得部
14 第二信号処理部
15 インタフェース部
16 操作部
17 制御部
18 メモリ
19 変換テーブル
20 表示ユニット
22 導光板
26 液晶パネル
26a 一辺部
30 光源ユニット
32 高演色LED(第2LED)
33 高輝度LED(第1LED)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面データを取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段が取得した表示画面データを液晶パネルへ供給するデータ供給手段と、導光板を介して前記液晶パネルを照射する光源ユニットとを備える液晶表示装置において、
前記光源ユニットは、発光特性が相違する第1LEDおよび第2LEDを含み、
前記第1LEDは、前記第2LEDに比べて高輝度であり、
前記第2LEDは、前記第1LEDに比べて高演色性であり、
前記第1LEDおよび前記第2LEDの両方を発光させる第1発光状態と、前記第2LEDを発光させる第2発光状態とを切り替える切替手段と、
前記液晶パネルの箇所に対応して輝度に係る値を規定した輝度テーブルと、
前記データ取得手段が取得した表示画面データに係る輝度を、前記輝度テーブルに基づいて変更する変更手段と
を備え、
前記データ供給手段は、前記変更手段により輝度が変更された表示画面データを前記液晶パネルへ供給することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記導光板は、前記第2発光状態に対応して前記第2LEDから発せられた光が均一的に配分される導光パターンを備え、
前記輝度テーブルは、前記第1LEDから発せられた光で照射される前記液晶パネルの箇所に応じた輝度が他の箇所に比べて低くなるように値が規定してあり、
前記変更手段は、前記切替手段が前記第1発光状態へ切り替えた場合に、前記輝度テーブルに基づいて輝度を変更する請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記導光板は、前記第1発光状態に対応して前記第1LEDおよび前記第2LEDから発せられた光が均一的に配分される導光パターンを備え、
前記輝度テーブルは、前記第2LEDから発せられた光で照射される前記液晶パネルの箇所の周囲部分に応じた輝度が他の箇所に比べて高くなるように値が規定してあり、
前記変更手段は、前記切替手段が前記第2発光状態へ切り替えた場合に、前記輝度テーブルに基づいて輝度を変更する請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記液晶パネルは、パネル周囲の形状が矩形であり、
前記光源ユニットは、前記液晶パネルの一辺部に対向するように配置してあり、
前記輝度テーブルは、前記液晶パネルの一辺部の側を含むと共に前記一辺部の反対側となる他辺部の側を含まない範囲に対して輝度に係る値が規定してある請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記光源ユニットは、前記液晶パネルの一辺部に沿った方向で、前記一辺部の中央から両端側へ対称に配置された前記第1LEDおよび第2LEDを含み、
前記輝度テーブルは、前記液晶パネルの一辺部に沿った方向で、前記一辺部の中央から一方の端側の範囲に対して輝度に係る値が規定してあり、
前記輝度テーブルが規定する輝度に係る値をパネル位置に対して反転する反転手段を備え、
前記変更手段は、前記一辺部の中央から一方の端側までの範囲に対して前記輝度テーブルに基づき輝度を変更すると共に、前記一辺部の中央から他方の端側の範囲に対して前記反転手段が反転した内容に基づき輝度を変更する請求項4に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記光源ユニットは、複数の前記第1LEDおよび前記第2LEDをそれぞれ含み、
前記輝度テーブルは、一つの第1LEDまたは一つの第2LEDが照射する範囲に対して輝度に係る値が規定してあり、
前記変更手段は、前記光源ユニットが含む各第1LEDまたは第2LEDが照射する範囲ごとに前記輝度テーブルに基づき輝度を変更する請求項4に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−53512(P2009−53512A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−221071(P2007−221071)
【出願日】平成19年8月28日(2007.8.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】