説明

液晶表示装置

【課題】液晶表示装置について、照明開始時のバックライトの適切な制御の提供
【解決手段】この液晶表示装置100は、液晶表示部10と、液晶表示部10の背面を照明するバックライト20とを備えている。この液晶表示装置100は、温度センサ240を有している。この液晶表示装置100は、常態制御部201と、第1制御部211と、第2制御部212とを備えている。常態制御部201は、バックライト20の輝度を予め設定された設定条件に基づいて制御する。第1制御部211は、バックライト20による照明開始時に、バックライト20の輝度を、常態制御部201による制御によって設定される輝度よりも高くする。さらに、第2制御部212は、バックライト20による照明開始時に温度センサ240によって取得される温度情報Tに応じて定められる経過時間Tにて第1制御部211による制御を解除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関する。特に、バックライトの輝度の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、液晶層を含む液晶表示部の背面側にバックライトが配置されている。バックライトで照射された光は、液晶表示部の背面に照射される。液晶表示部は、液晶層を挟む2つの基板間に印加される電圧を操作することによって、光を遮断する態様と光を通過させる態様とに液晶層が操作され、カラーフィルタを通して所望の色の光が表示される。
【0003】
ところで、かかる液晶表示装置は、低温環境では、照明開始時に、バックライトの輝度の制御が安定しないことが知られている。かかる事象については、例えば、特開2007−272043号公報(特許文献1)に開示されている。同公報には、概ね、始動から一定の時間が経過するまでの一定期間においてバックライトの出力を高くし、さらにかかる一定期間において、バックライトの輝度が過剰に高くなる分に連動させて、液晶表示部の透過率を下げることが開示されている。
【0004】
また、特開2007−25121号(特許文献2)には、バックライトとしての蛍光管が用いられている場合において、低温環境では、照明開始時に、蛍光管から近赤外線が放出されることも開示されている。液晶表示装置の遠隔操作装置に赤外線信号が利用されている場合には、かかる蛍光管から放出される近赤外線が干渉し、遠隔操作に支障が生じる事象なども開示されている。同公報においては、照明の開始後に、輝度を高くして、蛍光管の温度上昇を早くし、近赤外線を早期に減衰させることが考えられている。そして、近赤外線の強度を検出し、近赤外線の強度が一定の検出強度まで低下したら、一時的に高くしているバックライトの輝度を、通常の制御にすることが開示されている。
【特許文献1】特開2007−272043号公報
【特許文献2】特開2007−25121号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、液晶表示装置は、低温環境では、照明開始時に、バックライトの輝度の制御が安定しない場合がある。このため、上述した先行技術のように、照明開始後に、一時的に輝度を高くし、バックライトの温度を急速に上昇させて、早期にバックライトの照明を安定させることが考えられている。しかし、バックライトの照明が安定した後も、バックライトの輝度を高くする制御が必要以上に長く続くと、ユーザが所望する輝度の画像を上手く表現できないなどの事象が生じる。また、バックライトの輝度を高くする期間を短くし過ぎると、バックライトの温度が十分に高くならず、バックライトの明るさを早期に安定させることができない。
【0006】
かかる制御を解除する適切なタイミングは、液晶表示装置の具体的構成、例えば、バックライトの種類や構造の違いなどによって当然に変動する。これを簡単に設定する方法は、未だ確立されていない。
【0007】
例えば、上述した特許文献1では、始動から一定の時間が経過するまでの一定期間においてバックライトの出力を高くし、さらにかかる一定期間において、バックライトの輝度が過剰に高くなる分に連動させて、液晶表示部の透過率を下げることが開示されている。かかる一定期間は、200秒以上であるとか、900秒以下であるなどの提案がされるのみである。また、特許文献2では、蛍光管から生じる近赤外線の強度を検出し、一時的に高くしているバックライトの輝度を、通常の制御にすることが提案されている。しかし、液晶表示装置の具体的構成によっては、バックライトから発せられる近赤外線の強度を上手く検出できない場合もあり、採用できない場合もある。
【0008】
照明開始後からバックライトの強度を高くする制御の解除について、液晶表示装置の具体的構成に対応した適切な制御を簡単な構成で実現することが望ましい。本発明では、液晶表示装置における照明開始時のバックライトの制御について、新規な構成を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明にかかる液晶表示装置について、液晶表示部と、液晶表示部の背面を照明するバックライトとを備えている。この液晶表示装置は、温度センサを有し、さらにバックライトの輝度を予め設定された設定条件に基づいて制御する常態制御部と、バックライトによる照明開始時に、バックライトの輝度を、常態制御部による制御によって設定される輝度よりも高くする第1制御部とを備えている。さらに、この液晶表示装置は、バックライトによる照明開始時に温度センサによって取得される温度情報に応じて定められる経過時間にて第1制御部による制御を解除する第2制御部を備えている。
【0010】
この場合、照明開始時に温度センサによって取得される温度情報に応じて定められる経過時間にて、照明開始時にバックライトの輝度を一時的に高くする第1制御が解除される。当該経過時間は、温度センサから取得される温度情報に基づいて定めるとよい。この手法によれば、簡単な制御手法によって適切に上記第1制御の解除することができる。
【0011】
また、この場合、第1制御部では、照明開始時にバックライトの輝度が最大輝度に制御されてもよい。また、第2制御部では、照明開始時に温度センサによって取得された温度情報が低いほど、第1制御を解除するまでの経過時間が長く設定されていてもよい。また、照明開始時に温度センサによって取得された温度情報が、予め定められた温度よりも高い場合には、第1制御部による制御が実行されず、常態制御部による制御が実行されてもよい。
【0012】
温度センサは、液晶表示装置の内部に配置されていてもよい。また、温度センサは、バックライトシャーシに配置されていてもよい。
【0013】
また、液晶表示装置は、赤外線による制御信号を受信する赤外線受信部と、赤外線受信部で受信した制御信号に基づいて、液晶表示部の表示内容を制御する遠隔制御部とを備えていてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置およびその製造方法を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置100の断面構成を模式的に示している。液晶表示装置100は、図1に示すように、液晶パネル10と、バックライト20とを備えている。ここでは、先ず、液晶表示装置100の構造を概略的に説明し、その後、この液晶表示装置100における照明開始時のバックライト20の制御を説明する。
【0016】
この液晶表示装置100の液晶パネル10は、概して、全体として矩形の形状を有しており、一対の透光性基板11および12(ガラス基板)から構成されている。この実施形態では、両基板11および12のうち、表側はカラーフィルタ基板11(CF基板)であり、裏側がアレイ基板12(TFT基板)である。
【0017】
この実施形態では、図1に示すように、カラーフィルタ基板11とアレイ基板12は、それぞれ画素領域10a(画素が形成されている領域)を有している。カラーフィルタ基板11およびアレイ基板12は、互いに対向して配置されている。カラーフィルタ基板11とアレイ基板12の間には、画素領域10aの周囲(外周縁部)を周方向に囲むように、シール材15が設けられている。
【0018】
カラーフィルタ基板11とアレイ基板12の間には液晶層13が設けられている。液晶層13は、液晶分子を含む液晶材料が封入されている。かかる液晶材料は、カラーフィルタ基板11およびアレイ基板12の間の電界印加に伴って液晶分子の配向方向が操作され、光学特性が変化する。シール材15はかかる液晶層13の液晶材料を封止している。
【0019】
以下、アレイ基板12と、カラーフィルタ基板11を順に説明する。図2から図4は液晶パネル10の画素領域10aを図示したものである。このうち図2はカラーフィルタ基板11とアレイ基板12を貼り合せた状態の断面図を示している。また、図3はアレイ基板12の画素領域部分の平面図を示し、図4はカラーフィルタ基板11の画素領域部分の平面図を示している。図3および図4中の破線Aで囲まれた領域は、この液晶表示装置100の一画素を構成する領域を示している。
【0020】
この実施形態では、アレイ基板12は、図2および図3に示すように、ガラス基板41の表側(液晶層13側)に、画素電極42、バスライン43a〜43c(bus line)、平坦化層44及び配向膜46(水平配向膜)、薄膜トランジスタ47が形成されている。画素電極42は透明導電材料であるITO(indium tin oxide:酸化インジウムスズ)からなり、これらの画素電極42には画像に応じた電圧がバスライン43a〜43c及び薄膜トランジスタ47(図3参照)を介して所定のタイミングで供給される。平坦化層44は絶縁材料に形成されており、画素電極42及びバスライン43a〜43c(図3参照)を覆っている。平坦化層44の上にはポリイミド等からなる配向膜46が形成されている。この配向膜46の表面には、電圧を印加していないときの液晶分子の配向方向を決定するために、配向処理が施されている。
【0021】
また、カラーフィルタ基板11は、図2および図4に示すように、ガラス基板51の裏側(液晶層13側)にブラックマトリクス52、カラーフィルタ53、平坦化層54、対向電極55及び配向膜56(水平配向膜)が形成されている。ブラックマトリクス52は画素間の領域を光が透過しないようにするため、Cr(クロム)等の金属により形成されている。カラーフィルタ53には赤(R)、緑(G)、青(B)の3色があり、図2から図4に示すように、アレイ基板12の1つの画素電極42にR・G・Bいずれか1つのカラーフィルタ53が対向している。平坦化層54は、図4に示すように、ブラックマトリクス52及びカラーフィルタ53を覆うように形成されており、この平坦化層54の下側にはITO(indium tin oxide)からなる対向電極55が形成されている。また、対向電極55の下側には配向膜56が形成されている。この配向膜56の表面にも配向処理が施されている。なお、アレイ基板12の配向膜46の配向方向と、カラーフィルタ基板11の配向膜56の配向方向とは90°異なっている。
【0022】
ガラス基板41,51は、図2に示すように、球形又は円柱形のスペーサ59(図示例では、球形)を挟んで配置されている。スペーサ59は、例えば、プラスチックやガラスなどにより形成されている。ガラス基板41,51のギャップは、上述したシール材15(図1参照)およびスペーサ59によって保持され、液晶層13が一定に維持されている。
【0023】
更に、図1および図2に示すように、カラーフィルタ基板11(ガラス基板41)の表面側及びガラス基板51の裏面側にはそれぞれ偏光板17、18が貼り付けられている。いわゆるノーマリホワイト型の液晶表示装置では2枚の偏光板17、18の偏光軸は互いに直交するように配置される。また、いわゆるノーマリブラック型の液晶表示装置では2枚の偏光板17、18の偏光軸は並行に配置される。この実施形態では、図1に示すように、液晶パネル10の表側は、ベゼル30(表側のフレーム)が装着されている。液晶パネル10の裏側には、フレーム32が装着されている。そして、ベゼル30とフレーム32は、液晶パネル10を支持する。さらに、ベゼル30は、液晶パネル10の画素領域10aに相当する部分が開口している。かかる液晶パネル10の裏側には、バックライトシャーシ24に支持されたバックライト20が装着されている。
【0024】
バックライト20は、図1に示すように、液晶パネル10の裏側(図1中の下側)に配置された光源である。この実施形態では、バックライト20は、複数本の光源22と、光源22を収納するバックライトシャーシ24とを備えている。光源22は、例えば、冷陰極管、熱陰極管などの蛍光管で構成されている。この実施形態では、バックライトシャーシ24は、表側(液晶パネル10側)に向けて開口した箱形形状を有しており、バックライトシャーシ24内には、棒状の光源22が、複数本、平行に配列されている。バックライトシャーシ24の開口には、複数枚の光学シート26が積層されて配置されている。
【0025】
光学シート26は、例えば、裏側から順に、拡散板、拡散シート、レンズシート、および輝度上昇シートを有している。バックライトシャーシ24は、上述した液晶パネル10にバックライト20を向けた状態で、フレーム32の裏側に装着されている。この際、光学シート26は、液晶パネル10のフレーム32の裏面とバックライトシャーシ24の表面とに挟まれる。また、液晶表示装置100は、図1に示すように、バックライト20の輝度(明るさ)を調整する制御部200(例えば、冷陰極管インバータ回路などの調光回路)を備えている。かかる制御部200は、例えば、バックライト20に投入する電力を調整して、バックライト20の明るさを調整する。この場合、制御部200は、バックライト20に投入する電力を高くすることによってバックライト20を明るく(輝度を高く)でき、バックライト20に投入する電力を低くすることによってバックライト20を暗く(輝度を低く)できる。
【0026】
この液晶表示装置100は、液晶パネル10に、カラーフィルタ基板11とアレイ基板12に制御された電圧を印加して液晶層13中の液晶分子を操作する。そして、かかる液晶パネル10は、画素毎(より詳しくは、RGBで規定されるサブ画素毎)に、液晶層13中の液晶分子が操作されることによって、バックライト20の光を遮断または通過させ、さらに光の透過率が変えられる。さらに、液晶表示装置100は、バックライト20の輝度等も制御しつつ所望の画像を表示させる。
【0027】
また、この液晶表示装置100は、図1に示すように、赤外線受信部300と遠隔制御部301を備えている。赤外線受信部300は、リモートコントローラー(図示省略)から発せられる赤外線信号を受信する。また、遠隔制御部301は、赤外線受信部300で受信した制御信号に基づいて、液晶表示部10の表示内容を制御する。
【0028】
以下、バックライト20の照明開始時の制御を説明する。
【0029】
この実施形態では、バックライト20として、冷陰極管などの蛍光管が用いられている。かかる冷陰極管などの蛍光管は投入される電力が同じでも、照明開始時の温度によって輝度(明るさ)が変わる。特に低温環境で使用される場合には、照明開始時の温度が低いためバックライト20の輝度(明るさ)が暗くなる傾向があり、輝度の調整(調光制御)が上手くできない。その後、バックライト20が照明を開始した後、自らの発熱によってある程度の温度に温まると、安定して輝度を調整することができるようになる。
【0030】
この液晶表示装置100は、図1に示すように、バックライト20の輝度を制御する制御部200と、温度センサ240とを備えている。制御部200は、常態制御部201と、第1制御部211と、第2制御部212とを備えている。図1は、かかる制御部200、温度センサ240を模式的に描いている。以下、液晶表示装置100の構造に関しては、適宜、図1を参照されたい。
【0031】
かかる制御部200は、電子的な処理装置であり、MPUやCPUなどで構成された演算機能を有する演算手段と、不揮発性メモリーなどで構成された記憶手段とを備えている。かかる制御部200は、予め記憶されたプログラムによって所要の機能を実現するように構成されている。常態制御部201、第1制御部211、第2制御部212などの制御部200の各種制御は、プログラムによって具現化されており、それぞれ液晶表示装置100の各構成要素に所定の機能を実現させる。なお、説明は省略するが、この実施形態では、制御部200は、実際には、バックライト20の輝度以外の制御も担うように構成されている。
【0032】
温度センサ240は、この実施形態では、液晶表示装置100の内部に配置されている。かかる温度センサ240としては、例えば、サーミスタを用いることができる。この実施形態では、温度センサ240は、バックライト20のバックライトシャーシ24に配置されている。図5は、このバックライトシャーシ24の内側に配設された基板構成例を示す平面図である。
【0033】
この実施形態では、図5に示すように、バックライト20のバックライトシャーシ24の内側には、端子基板241、電源基板242、ACインレット基板243、液晶コントローラ基板244、メイン基板245、複数のインバータ基板246が配置されている。この実施形態では、温度センサ240は、かかる端子基板241に配置されている。なお、かかる基板レイアウトは一例を示すものであり、温度センサ240が配置される部位についても、かかる図示例に限定されない。なお、端子基板241、電源基板242、ACインレット基板243、液晶コントローラ基板244、メイン基板245、複数のインバータ基板246は、それぞれ電子部品等を組み合わせて電気的および物理的な作用によって所要の機能を奏するように構成された基板である。ここで、端子基板241は外部との映像や音声の入出力を行なう機能を有する。また、電源基板242は、各基板へ電源を生成または供給する機能を有する。また、ACインレット基板243は、ノイズフィルタの機能を有する。また、液晶コントローラ基板は、液晶パネルを駆動する機能を有する。また、液晶コントローラ基板244は、液晶パネルを駆動する機能を有する。また、メイン基板245は、液晶表示装置100全体の動作を制御する機能を有する。例えば、この液晶表示装置100がテレビを視聴する装置として用いられる場合には、メイン基板245は、テレビとして機能する液晶表示装置100全体の動作を制御する。また、インバータ基板246は、それぞれバックライト20(光源22)を駆動させる機能を有する。
【0034】
常態制御部201は、バックライト20の輝度を予め設定された条件に基づいて制御する制御部である。すなわち、常態制御部201は、バックライト20の輝度を調整する基本的な制御を実行する。ここで「予め設定された条件」とは、予め設定される種々の条件が含まれる。例えば、液晶表示装置100が、ユーザの嗜好に応じて輝度(明るさ)を設定できる機能を有するような場合には、そのようなユーザによる設定が含まれる。また、常態制御部201の制御には、液晶表示装置100が使用環境の明るさを検知する検知手段を備えており、かかる外部要因に応じて液晶表示装置100の輝度を調整する機能を有する場合には、そのような制御も含まれる。また、バックライト20の輝度を調整する制御において、バックライト20の輝度を大きくする際には、例えば、光源22に投入する電流(ランプ電流)を大きくするとよく。また、バックライト20の輝度を小さくする際には、例えば、光源22に投入する電流(ランプ電流)を小さくするとよい。
【0035】
第1制御部211は、照明開始時に、バックライト20の輝度を、常態制御部201による制御によって設定される輝度よりも高くする。換言すると、第1制御部211は、照明開始時に、常態制御部201による制御よりもバックライト20に投入する電力を高くし、バックライト20を急激に発熱させる。
【0036】
この実施形態では、第1制御部211は、照明開始時に、バックライト20の輝度を最大輝度に制御する。ここで、「最大輝度」は、バックライト20の寿命に重大な影響を及ぼさない程度に、バックライト20に投入する電力を上げた状態で発せられる輝度と規定される。かかる「最大輝度」は、採用されるバックライト20および液晶表示装置100の具体的構成に応じて予め設定しておくとよい。また、この実施形態では、第1制御部211において、バックライト20の輝度を最大輝度に制御することによって、バックライト20の温度(光源22の温度)を早期に上昇させることができる。これにより、調光制御をより早期に安定させることができる。
【0037】
第2制御部212は、照明開始時に温度センサ240によって取得される温度情報Tに応じて、第1制御部211による制御を解除する経過時間Tを求める(図6参照)。そして、当該経過時間Tにて第1制御部211による制御を解除する。かかる経過時間Tは、照明開始時に温度センサ240によって取得される温度情報Tに応じて定められるとよい。すなわち、第2制御部212は、照明開始時の温度情報Tに基づいて、第1制御部211による制御を解除する時間Tを決め、適切なタイミングで常態制御部201による制御に移行させる。
【0038】
ここで、図6は、照明開始後のバックライト20の光源22の温度Lと、温度センサ240から得られる温度情報Sとの関係を示している。図6において、L(−10)は、照明開始時の温度環境が−10℃のときの、バックライト20の温度変化を示している。S(−10)は、当該温度環境での温度センサ240から得られる温度情報の変化を示している。L(0)は、照明開始時の温度環境が0℃のときの、バックライト20の温度変化を示している。S(0)は、当該温度環境での温度センサ240から得られる温度情報の変化を示している。同様に、L(10)、L(20)、L(30)は、それぞれ照明開始時の温度環境が10℃、20℃、30℃のときの、バックライト20の温度変化を示している。また、S(10)、S(20)、S(30)は、それぞれ照明開始時の温度環境が10℃、20℃、30℃のときの、温度センサ240から得られる温度情報の変化を示している。図6において、照明開始後のバックライト20の光源22の温度Lは、例えば、予備的な試験において、バックライト20の光源22としての蛍光管の管内あるいは管の外周に温度センサを取り付け、かかる温度センサによって温度Lの情報を得るとよい。
【0039】
本発明者が得た知見によれば、液晶表示装置100の具体的構成、投入される電力、および、照明開始時の温度環境が同じであれば、バックライト20の温度Lの経時的な変化は概ね同じような傾向を示す。また、バックライト20の輝度を調整する制御が安定する程度にバックライト20が温まるまでの時間は、液晶表示装置100の具体的構成、投入される電力など他の条件が同じであれば、照明開始時の温度によって概ね定まる。すなわち、照明開始時の温度が低ければ時間がかかるが、照明開始時の温度が高ければ高いほど時間が短くなる。
【0040】
また、温度センサ240で得られる温度情報S(−10)〜S(30)は、照明開始時においては、バックライト20の光源22の温度L(−10)〜L(30)と略同じ温度を示す。しかし、その後は、温度センサ240によって得られる温度情報S(−10)〜S(30)は、必ずしもバックライト20の光源22の温度L(−10)〜L(30)を反映するものではない。
【0041】
バックライト20の各光源22は、自己の発熱によって温度が急激に高くなる(図6中のL(−10)〜L(30)参照)。これに対して、この実施形態では、温度センサ240は、図1に示すように、バックライトシャーシ24に取り付けられており、バックライト20から少し離れている。バックライト20の光源22で発生した熱は、バックライト20から発せられる赤外線、空気を伝熱媒体として温度センサ240に伝わる。このため、温度センサ240で得られる温度情報S(−10)〜S(30)は、バックライト20よりもはるかに遅れて緩やかに上昇していく。この実施形態では、図6に示すように、200秒程度の経過時間では、温度センサ240で得られる温度情報には、顕著な上昇は見られない(図6中のS(−10)〜S(30)参照)。また、温度センサ240で得られる温度情報は、温度センサ240の取り付け位置によっては、外気の影響を受け易い。また、外気温が0℃以下のような環境では、特に、外気の影響を受け易く、温度センサ240で得られる温度情報は上昇し難い。
【0042】
このように、バックライト20の光源22の温度と、温度センサ240によって得られる温度情報との間には、大きな差が生じる。このため、例えば、図7に示すように、温度センサ240によって得られる温度情報に対して、閾値Tを設定して、当該温度情報が閾値Tを超えたときに、第1制御部211による制御を解除するという制御では、第1制御部211による制御を解除するタイミングを適切に設定できない。特に、低温環境では、外気が冷たいため温度センサ240の温度がなかなか上昇せず、いつまでも閾値Tを超えず、第1制御部211による制御が解除されない事象も生じ得る。図7の例では、照明開始時に−10℃の場合には、温度センサ240によって得られる温度情報は、所定の経過時間が経っても閾値Tを超えない。このような事象が生じ得た場合、バックライト20の輝度調整が高く設定された状態が維持されるので、画素領域10aに表示される画像も明るくなり過ぎてしまう。
【0043】
これに対し、この実施形態では、第2制御部212において、照明開始時に温度センサ240によって取得された温度情報Tに基づいて、第1制御部211による制御を解除する時間を決めている。すなわち、照明開始時に温度センサ240によって取得された温度情報Tに基づいて、バックライト20の光源22の輝度を安定して制御することができる温度に、光源22の温度が上昇するまでの経過時間Tを算出し、当該経過時間Tに基づいて、第1制御部211による制御を解除する。
【0044】
照明開始時に温度センサ240によって取得される温度情報Tについて、図6中、T(−10)は、照明開始時の温度が−10℃のときに、温度センサ240によって得られる温度情報を示している。T(0)は、照明開始時の温度が0℃のときに、温度センサ240によって得られる温度情報を示している。同様に、T(10)は照明開始時の温度が10℃のときの温度情報を示し、T(20)は照明開始時の温度が20℃のときの温度情報を示し、T(30)は照明開始時の温度が30℃のときの温度情報を示している。
【0045】
この液晶表示装置100は、照明開始時に第1制御部211による制御によって、バックライト20の輝度を高くする制御が実行される。図6に示すように、液晶表示装置100の温度環境を変えつつ、照明開始時の温度と、バックライト20の光源22の温度変化との相関関係を事前に取得しておく。この場合、バックライト20の光源22に温度センサを取り付けて、バックライト20の光源22の温度情報を取得するとよい。
【0046】
例えば、バックライト20の光源22の温度が概ね25℃以上になれば、当該光源22の輝度を安定して制御できるとする。この場合、照明開始時の温度毎に、バックライト20の光源22の温度が概ね25℃を超える経過時間Tを求める。図6によれば、この実施形態では、照明開始時の温度が20℃のときの経過時間T(20)は約30秒となる。また、照明開始時の温度が10℃のときの経過時間T(10)は約50秒となる。同様に、照明開始時の温度が0℃のときの経過時間T(0)は、約60秒となり、照明開始時の温度が−10℃のときの経過時間T(−10)は、約120秒になる。第2制御部212では、かかる相関関係に基づいて第1制御部211による制御を解除する時間を決める。
【0047】
すなわち、この実施形態では、第2制御部212は、照明開始時の温度が20℃のときは30秒が経過すると、第1制御部211による制御を解除する。第2制御部212は、照明開始時の温度が10℃のときは50秒が経過すると、第1制御部211による制御を解除する。第2制御部212は、照明開始時の温度が0℃のときは60秒が経過すると、第1制御部211による制御を解除する。第2制御部212は、照明開始時の温度が−10℃のときは120秒が経過すると、第1制御部211による制御を解除する。このように、第2制御部212は、第1制御部211による制御を解除するのに適切な経過時間Tを取得するとよい。
【0048】
なお、図6に示す例では、10℃刻みに温度を変えて、相関関係を取得しているが、実際には、図6のような相関関係を取得する際に、液晶表示装置100を設置する環境を2℃刻み、より好ましくは1℃刻み、さらに好適には0.5℃刻み程度に、温度を変えて、それぞれ第1制御部211による制御を解除する時間を決めておくとよい。特に、0℃よりも低温の環境では、明るさの制御が安定する程度に光源22の温度が上がるまでに時間がかかる。このため、かかる低温環境では、より細かく温度を変えて、第1制御部211による制御を解除する時間を決めておくことが望ましい。
【0049】
また、本発明者が得た知見によれば、第2制御部212では、バックライト20による照明開始時に温度センサ240によって取得された温度情報Tが低いほど、第1制御部211による制御を解除するまでの経過時間Tを長く設定するとよい。このため、例えば、試験にて、温度情報Tについて2℃刻みに、温度情報Tと経過時間Tとの相関関係が得られた場合、相関関係が得られていない間の温度については、その上下で相関関係が得られている温度情報Tに基づいて、経過時間Tを算出してもよい。この場合、さらに、上下で相関関係が得られている温度情報Tに基づいて、温度情報Tが低いほど経過時間Tが長くなるように経過時間Tを補正して算出してもよい。
【0050】
図8は、照明開始後の制御部200の制御フローの一例を示している。この実施形態では、制御部200は、図8に示すように、液晶表示装置100に画像を表示させる際、第1制御部211による制御を実行する。第1制御部211では、バックライト20の輝度を、常態制御部201による制御によって設定される輝度よりも高くする。さらに温度センサ240によって温度情報Tを取得する(S1)。
【0051】
次に、制御部200は、第1制御部211による制御を解除する経過時間Tを算出する(S2)。この実施形態では、図6に示すような相関関係を基に、照明開始時に温度センサ240で得られる温度情報Tに基づいて、第1制御部211による制御を解除する経過時間Tを求めるとよい。この実施形態では、図1に示すように、照明開始時に温度センサ240で得られる温度情報Tと、第1制御部211による制御を解除する経過時間Tとの関係を、データベース化したデータベース212aを備えている。そして、照明開始時に温度センサ240で得られる温度情報Tに基づいて、当該データベース212aから対応する経過時間Tが抽出できるように構成している。
【0052】
次に、制御部200は、(S2)により算出された経過時間Tにて第1制御部211による制御を解除し、常態制御部201による制御を実行する。このように、第1制御部211は、適切な時間で解除され、常態制御部201による制御が実行される(S3)。
【0053】
上述したように、照明開始時の温度と、バックライト20の光源22の温度上昇とは、一定の相関関係がある。照明開始時の温度、バックライト20の光源22に投入される電力が決まっていれば、バックライト20の光源22の温度は、所定の温度を超えるまでの経過時間Tは算出できる。
【0054】
この液晶表示装置100は、図8に示すように、照明開始時に、バックライト20の輝度を、常態制御部201による制御によって設定される輝度よりも高くする(第1制御:S1)。さらに、照明開始時に温度センサによって取得される温度情報Tに基づいて、第1制御を解除する経過時間Tを定める(S1、S2)。そして、当該経過時間Tにて第1制御を解除する(第2制御:S3)。このようにバックライト20の輝度を一時的に高くする第1制御は、適切な経過時間Tにて解除される。経過時間Tは、液晶表示装置100に配置された温度センサ240から取得される温度情報Tに基づいている。この場合、温度情報Tと経過時間Tとの相関関係は、予め試験等によって決めるとよい。かかる試験において、液晶表示装置100の具体的構成による影響もこの相関関係に反映される。このためバックライト20の輝度を一時的に高くする第1制御は、極めて適切なタイミングで解除され、常態制御部201による制御が早期に実行される。
【0055】
さらに、液晶表示装置100は、バックライト20による照明開始時に、温度センサ240によって取得された温度情報Tが、予め定められた温度よりも高い場合には、第1制御部211による制御が実行されず、常態制御部201が実行されるように構成することもできる。
【0056】
例えば、上述した例では、光源22の温度が25℃以上であれば、調光制御が安定して行なえるので、照明開始時に温度が25℃以上であれば、第1制御部211による制御は必要がない。照明開始時においては、光源22の温度と、温度センサ240によって得られる温度情報とは、概ね一致する。このため、この場合、温度センサ240によって得られる温度情報が25℃よりも低い場合には、第1制御部211による制御が実行され、当該温度情報が25℃以上であれば、第1制御部211による制御が実行されないように制御を構成してもよい。
【0057】
例えば、制御部200は、図9に示すように、照明開始時に、温度センサ240によって温度情報Tを取得する(S21)。次に、バックライト20の輝度を一時的に高くする第1制御部211による制御を実行するか否かの判定を行なう(S22)。ここで、第1制御部211による制御を実行するか否かの判定(S22)は、照明開始時に温度センサ240によって得られた温度情報Tが、予め定めた所定の温度(上記の例では、25℃)よりも低いか否かで判定する(T<25℃)。
【0058】
その結果、温度情報Tが予め定めた所定の温度(上記の例では、25℃)よりも低い場合には、第1制御部211による制御を実行する(Y)と判定する。また、温度情報Tが予め定めた所定の温度(上記の例では、25℃)以上の場合には、第1制御部211による制御を実行しない(N)と判定する。
【0059】
かかるS22の判定において、第1制御部211による制御を実行する(Y)と判定された場合には、第1制御部211による制御を実行する(S23)。S22の判定において、第1制御部211による制御を実行しない(N)と判定された場合には、第1制御部211による制御を実行せず、常態制御部201による制御を実行する(S26)。第1制御部211による制御が実行された場合(S23)は、さらに、第2制御部212において、第1制御部211による制御を解除する経過時間Tを算出する(S24)。そして、S24によって算出された経過時間Tにて第1制御部211による制御を解除し(S25)、常態制御部201による制御を実行する(S26)。
【0060】
この場合、照明開始時に温度環境が、バックライト20の調光制御が安定する程度に十分に高ければ、第1制御部211による制御が実行されず、照明開始時に常態制御部201による制御が実行される。このため、一次的にバックライト20の輝度を高くする必要がない場合には、第1制御部211による制御が実行されず、電力消費を低く抑えることができる。
【0061】
以上、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置100を説明した。この液晶表示装置100によれば、第1制御部211による制御によって、必要に応じて照明開始時にバックライトの輝度を一時的に高くする第1制御が実行される。そして、第2制御部212による制御によって、照明開始時に温度センサ240によって取得される温度情報Tに応じて定められる経過時間Tにて、バックライトの輝度を一時的に高くする第1制御が解除される。当該経過時間Tは、温度センサ240から取得される温度情報Tに基づいて定められる。照明開始時に温度センサ240によって取得される温度情報Tは、バックライト20の温度によく反映している。また、図6に示すように、照明開始時の温度Tに応じて、バックライト20の経時的な温度上昇Lは経験則的に予測できる。かかる予測には、液晶表示装置100の具体的構成による影響が反映されている。このため、液晶表示装置100の具体的構成に合わせて、照明開始時にバックライトの輝度を一時的に高くする第1制御を解除するのに適切な時間Tを設定することができる。これにより、適切なタイミングで常態制御部201による制御に移行することができる。かかる制御手法によれば、上記第1制御の解除を簡単な制御手法によって適切に行なえる。
【0062】
また、この実施形態では、第1制御部211では、照明開始時にバックライト20の輝度が最大輝度に制御されている。第1制御部211において、バックライト20の輝度を最大輝度に制御することによって、バックライト20の温度(光源22の温度)を早期に上昇させることができ、調光制御をより早期に安定せることができる。また、これによって、第2制御部212において、第1制御部211による制御をより早期に解除できる。
【0063】
また、この実施形態では、温度センサ240は、液晶表示装置100の内部に配置されていている。この場合、温度センサ240によって得られる温度情報は、液晶表示装置100の内部の温度を反映させることができる。このため、−10℃以下のような外気温が低い環境において、よりバックライト20の光源22の温度に近い温度を取得できる。また、この実施形態では、温度センサ240は、バックライトシャーシ24に配置されている。バックライトシャーシ24は、バックライト20の光源22に近く、かかる温度センサ240を配設するのに適している。また、バックライトシャーシ24は、液晶パネル10とは反対側に位置するので、液晶パネル10の背面を照射するバックライト20の光源22からの光を遮らない。
【0064】
また、この実施形態では、液晶表示装置100は、図1に示すように、赤外線による制御信号を受信する赤外線受信部300を備えている。さらに、当該赤外線受信部300で受信した制御信号に基づいて、液晶表示部10の表示内容を制御する遠隔制御部301を備えている。低温環境でバックライト20が点灯される場合には、光源22として蛍光管が使われている場合など、赤外線が発生する。かかる赤外線は、赤外線信号を利用した遠隔制御(リモートコントロール)における赤外線信号に干渉する場合があり、かかる遠隔制御を阻害する。この実施形態では、上述したように、第1制御部211による制御によって、早期にバックライト20の温度が上昇し、バックライト20から発生する赤外線を早期に減衰させることができる。このため、液晶表示装置100が赤外線による制御信号を受信する遠隔制御手段を備えている場合にも、照明開始後、早期に安定した遠隔制御を実現できる。
【0065】
以上、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置を説明したが、本発明に係る液晶表示装置は、上述した実施形態には限定されない。
【0066】
例えば、液晶表示装置の具体的構成については、上述した実施形態に限定されない。上述した実施形態では、バックライトは、いわゆる直下型バックライトが採用されており、バックライトシャーシに、棒状の光源(線光源)が複数本、平行に配列されている。バックライトの構成は、かかる形態に限定されない。例えば、図示は省略するが、バックライトは、線光源を導光板の側面に置き、平面光源に変換する、いわゆるエッジライト型(「サイドライト型」とも呼ばれる。)のバックライトを採用してもよい。
【0067】
また、上述した実施形態では、例えば、バックライトの光源の温度が概ね25℃以上になれば、当該光源の輝度を安定して制御できる場合を仮定し、照明開始時の温度毎に、バックライトの光源の温度が概ね25℃を超える経過時間Tを求めた。バックライトの輝度を安定して制御できる温度は、25℃に限らず、具体的に採用されるバックライトの光源の種類等によって異なる。従って、バックライトの輝度を安定して制御できる温度については、液晶表示装置の具体的な構成に基づいて定めると良い。これにより、第1制御部211による制御を解除する経過時間Tについて、適切な時間を設定することができる。
【0068】
また、温度センサの配置位置も、液晶表示装置の任意の位置に配設することができ、好ましくは、液晶表示装置の内部に配設するとよい。より好ましくは、液晶表示装置の内部であって、光源の温度をより正確に反映できる位置がよく、光源の近傍に配設するとよい。また、温度センサは、温度を検知するのに適したものを採用するとよく、液晶表示装置100が使用される温度環境(例えば、−40℃〜60℃程度の温度環境)において、特に、精度良く温度を検知できるものを採用するとよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置を示す断面図。
【図2】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の液晶パネルを示す断面図。
【図3】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置のアレイ基板の画素領域部分を示す平面図。
【図4】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置のカラーフィルタ基板の画素領域部分を示す平面図。
【図5】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置のバックライトシャーシの内側に配設された基板構成例を示す平面図。
【図6】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置について、照明開始後の経過時間と、バックライトの温度および温度センサの温度情報を示す図。
【図7】照明開始後の経過時間と、温度センサの温度情報を示す図。
【図8】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の照明開始後の制御を示すフロー図。
【図9】本発明の他の実施形態に係る液晶表示装置の照明開始後の制御を示すフロー図。
【符号の説明】
【0070】
10 液晶パネル(液晶表示部)
10a 画素領域
11 カラーフィルタ基板(CF基板、透光性基板)
12 アレイ基板(TFT基板、透光性基板)
13 液晶層
15 シール材
17、18 偏光板
20 バックライト
22 光源
24 バックライトシャーシ
26 光学シート
30 ベゼル
32 フレーム
41 ガラス基板(アレイ基板のガラス基板)
42 画素電極
43a〜43c バスライン
44 平坦化層
46 配向膜
47 薄膜トランジスタ
51 ガラス基板(カラーフィルタ基板のガラス基板)
52 ブラックマトリクス
53 カラーフィルタ
54 平坦化層
55 対向電極
56 配向膜
59 スペーサ
100 液晶表示装置
200 制御部
201 常態制御部
211 第1制御部
212 第2制御部
212a データベース
240 温度センサ
241 端子基板
242 電源基板
243 ACインレット基板
244 液晶コントローラ基板
245 メイン基板
246 インバータ基板
300 赤外線受信部
301 遠隔制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶表示部と、
前記液晶表示部の背面を照明するバックライトと、
を備えた液晶表示装置であって、
温度センサを有し、
前記バックライトの輝度を予め設定された設定条件に基づいて制御する常態制御部と、
前記バックライトによる照明開始時に、前記バックライトの輝度を、前記常態制御部による制御によって設定される輝度よりも高くする第1制御部と、
前記照明開始時に前記温度センサによって取得される温度情報に応じて定められる経過時間にて前記第1制御部による制御を解除する第2制御部と、
を備えた、
液晶表示装置。
【請求項2】
前記第1制御部では、前記照明開始時に前記バックライトの輝度が最大輝度に制御される、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記第2制御部では、前記照明開始時に前記温度センサによって取得された温度情報が低いほど、前記第1制御を解除するまでの経過時間が長く設定されている、請求項1または2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記照明開始時に、前記温度センサによって取得された温度情報が、予め定められた温度よりも高い場合には、前記第1制御部による制御が実行されず、前記常態制御部による制御が実行される、請求項1から3までの何れか一項に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記温度センサは、前記液晶表示装置の内部に配置されている、請求項1から4までの何れか一項に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記温度センサは、バックライトシャーシに配置されている、請求項1から5までの何れか一項に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
赤外線による制御信号を受信する赤外線受信部と、
前記赤外線受信部で受信した制御信号に基づいて、前記液晶表示部の表示内容を制御する遠隔制御部と、
を備えた、請求項1から6までの何れか一項に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−86865(P2010−86865A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−256585(P2008−256585)
【出願日】平成20年10月1日(2008.10.1)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】