説明

液晶表示装置

【課題】液晶表示装置の高いコントラスト比と広視野角を同時に確保でき、液晶分子の速い応答速度を実現するだけなく、液晶表示装置の側面視認性を向上させることのできる液晶表示装置を提供する。
【解決手段】第1画素電極及び第2画素電極は複数の枝電極を含み、第1画素電極の枝電極と第2画素電極の枝電極は交互に配置されており、第1画素電極の枝部と第2画素電極の枝部は、互いに隣接した第1画素電極の枝部と第2画素電極の枝部との間隔が相対的に広い第1領域と、互いに隣接した第1画素電極の枝部と第2画素電極の枝部との間隔が相対的に狭い第2領域とを含み、第1領域と前記第2領域のうちの少なくとも一つに配置されている第1画素電極の枝部と第2画素電極の枝部は、ゲート線と第1角度を成す第1部分と、ゲート線と第2角度を成す第2部分とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、現在、最も幅広く使用されている平板表示装置の一つであって、画素電極など電界生成電極が形成されている二枚の表示板と、その間に挿入されている液晶層からなり、電界生成電極に電圧を印加して液晶層に電界を生成し、これを通じて液晶層の液晶分子の配向を決定して入射光の偏光を制御することにより映像を表示する。
【0003】
液晶表示装置は、また、各画素電極に接続されているスイッチング素子、及びスイッチング素子を制御して画素電極に電圧を印加するためのゲート線とデータ線など多数の信号線を含む。
【0004】
このような液晶表示装置の表示品質を高めるために、高いコントラスト比(contrast ratio)と優れた広視野角、速い応答速度を有する液晶表示装置の実現が求められ、視認性に優れた液晶表示装置の提供が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、液晶表示装置の高いコントラスト比と広視野角を同時に確保でき、液晶分子の速い応答速度を実現するだけなく、液晶表示装置の側面視認性を向上させることのできる液晶表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置は、互いに対向する第1基板と第2基板、前記第1基板と前記第2基板の間に介されて、液晶分子を含む液晶層、及び前記基板上に配置されて、互いに分離されている第1画素電極と第2画素電極を含み、前記第1画素電極及び前記第2画素電極は複数の枝電極を含み、前記第1画素電極の枝電極と前記第2画素電極の枝電極は交互に配置されており、前記第1画素電極の枝部と前記第2画素電極の枝部との間隔が相対的に広い第1領域と、前記第1画素電極の枝部と前記第2画素電極の枝部との間隔が相対的に狭い第2領域とを有し、前記第1画素電極及び前記第2画素電極を上下二等分する横中央線と、前記第1画素電極の枝部及び前記第2画素電極の枝部のうちの少なくとも一つとが成す角度は、互いに異なる大きさの第1角度と第2角度を含む。
【0007】
前記第1角度は前記第2角度より大きく、前記第2角度は45度でありうる。
【0008】
前記第1角度と前記第2角度の差は、3度乃至約22.5度でありうる。
【0009】
前記第1角度を成す枝部が配置されている領域は前記第2領域でありうる。
【0010】
前記第1角度は前記第2角度より小さく、前記第2角度は45度でありうる。
【0011】
前記第1角度を成す部分と前記第2角度を成す部分は、交互に続いて配置されてもよい。
【0012】
前記第1角度は45度より大きく、前記第1角度は45度より3度乃至22.5度大きくてもよい。
【0013】
前記第1角度は45度より小さく、前記第1角度は45度より3度乃至22.5度大きくてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一実施形態によれば、液晶表示装置の高いコントラスト比と広視野角を同時に確保でき、液晶分子の速い応答速度を実現するだけなく、画素領域を高階調領域と低階調領域に区分して、高階調領域における画素電極の枝部が画素電極の横中央線と成す角度を種々にすることによって、液晶表示装置の側面視認性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の構造、及び、一画素を示す等価回路図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の概略的な断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の配置図である。
【図5】図4の液晶表示板アセンブリのV−V線に沿った断面図である。
【図6A】図4及び図5に示した実施形態に係る液晶表示装置の画素の配置図である。
【図6B】図6Aにおける点線部分の拡大図である。
【図7】本発明の他の一実施形態に係る液晶表示装置の配置図である。
【図8A】図7に示した実施形態に係る液晶表示装置の画素の配置図である。
【図8B】図8Aにおける点線部分の拡大図である。
【図9】本発明の他の一実施形態に係る液晶表示装置の配置図である。
【図10A】図9に示した実施形態による液晶表示装置の画素の配置図である。
【図10B】図10Aにおける点線部分の拡大図である。
【図11】本発明の他の一実施形態に係る液晶表示装置の配置図である。
【図12A】図11に示した実施形態に係る液晶表示装置の画素の配置図である。
【図12B】図12Aにおける点線部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は種々の異なる形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限られない。
【0017】
図面において、種々の層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。明細書の全体にわたって類似する部分に対しては同一の図面符号を付けた。層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」にあるという時、これは他の部分の「すぐ上」にある場合だけでなく、その中間に他の部分がある場合も含む。一方、ある部分が他の部分の「すぐ上」にあるという時には、中間に他の部分がないことを意味する。
【0018】
次に、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置について、図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
まず、図1乃至図3を参照して、本発明の実施形態に係る液晶表示装置について説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置のブロック図であり、図2は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の構造、及び、一画素を示す等価回路図であり、図3は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の概略的な断面図である。
【0021】
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置は、液晶表示板アセンブリ(liquid crystal panel assembly)300、ゲート駆動部(gate driver)400、データ駆動部(data driver)500、階調電圧生成部(gray voltage generator)800、及び信号制御部(signal controller)600を含む。
【0022】
液晶表示板アセンブリ300は、複数の信号線(signal line)(図示せず)と、これに接続されて、ほぼ行列状に配列された複数の画素(pixel)(PX)とを含む。反面、図2に示した構造から見れば、液晶表示板アセンブリ300は、互いに対向する下部表示板100と上部表示板200、及びその間に挿入されている液晶層3を含む。
【0023】
信号線は、ゲート信号(「走査信号」ともいう)を伝達する複数のゲート線と、データ電圧を伝達する複数対のデータ線とを含む。ゲート線は、ほぼ行方向に延び、互いにほぼ平行に配置され、データ線は、ほぼ列方向に延び、互いにほぼ平行に配置されている。
【0024】
各画素(PX)は液晶キャパシタ(Clc)を含むが、液晶キャパシタ(Clc)は下部表示板100の第1画素電極(PEa)と第2画素電極(PEb)を二つの端子とし、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の間の液晶層3は誘電体として機能する。
【0025】
液晶層3は誘電率異方性を有し、液晶層3の液晶分子は、電界がない状態でその長軸が二つの表示板の表面に対して垂直となるように配向されているとよい。
【0026】
第1及び第2画素電極(PEa、PEb)を含む画素電極(PE)及び共通電極(CE)は、互いに異なる層に形成されるか、または同じ層に形成されてもよい。液晶キャパシタ(Clc)の補助的な役割を果たす第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)は、下部表示板100に具備された別途の電極(図示せず)が第1及び第2画素電極(PEa、PEb)それぞれと絶縁体を介在して重畳して形成されることができる。図示していないが、本発明の他の一実施形態に係る液晶表示装置は上部表示板200に形成されており、一定の大きさの電圧が印加される追加的な電極を含むこともでき、追加電極は透明なものでありうる。
【0027】
一方、色表示を実現するためには、各画素(PX)が基本色(primary color)のうちの一つを固有に表示するか(空間分割)、または各画素(PX)が時間により交互に基本色を表示する(時間分割)ようにして、これら基本色の空間的、時間的な相互作用によって所望の色が認識されるようにする。基本色の例としては赤色、緑色、青色など三原色または黄色(yellow)、青緑色(cyan)、紫紅色(magenta)などが挙げられる。また、各画素は基本色以外に基本色の混合色または白色(white)をさらに表示することができる。図2は、空間分割の一例として、各画素(PX)が第1及び第2画素電極(PEa、PEb)に対応する上部表示板200の領域に基本色のうちの一つを表示するカラーフィルタ(CF)を設けることを示している。図2とは異なって、カラーフィルタ(CF)は下部表示板100の第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の上または下に設けることも可能である。
【0028】
液晶表示板アセンブリ300には少なくとも一つの偏光子(図示せず)が備えられている。
【0029】
以下、図3と共に、図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の駆動方法の一例について説明する。
【0030】
図3は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の概略的な断面図である。
【0031】
図3を参照すると、第1画素電極(PEa)に第1電圧が印加され、第2画素電極(PEb)には第2電圧が印加されて、第1画素電極(PEa)と第2画素電極(PEb)に印加される第1電圧と第2電圧は互いに極性が異なることができる。この時、第1画素電極(PEa)と第2画素電極(PEb)に印加される第1電圧と第2電圧は、画素(PX)が表示しようとする輝度に対応する電圧である。
【0032】
このように、第1画素電極(PEa)と第2画素電極(PEb)に印加される第1電圧と第2電圧の差は液晶キャパシタ(Clc)の充電電圧、つまり、画素電圧として現れる。液晶キャパシタ(Clc)の両端に電位差が生じれば、図3に示したように、表示板100、200の表面に平行な電界が第1画素電極(PEa)と第2画素電極(PEb)の間の液晶層3に生成される。液晶分子31が正の誘電率異方性を有する場合、液晶分子31はその長軸が電界の方向に平行するように傾斜し、その傾斜程度は画素電圧の大きさによって異なる。このような液晶層3をEOC(electrically-induced optical compensation)モードという。また、液晶分子31の傾斜程度によって液晶層3を通過する光の偏光の変化程度が異なる。このような偏光の変化は、偏光子によって光の透過率の変化として現れ、これによって画素(PX)は所望する所定の輝度を表示する。
【0033】
次に、図4及び図5を参照して、前述した液晶表示装置の一例について詳細に説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の配置図であり、図5は、図4の液晶表示板アセンブリのV−V線に沿った断面図である。
【0034】
図4及び図5を参照すると、本発明の一実施形態に係る液晶表示板アセンブリは、互いに対向する下部表示板100と上部表示板200、及びこれら二つの表示板100、200の間に挿入されている液晶層3を含む。
【0035】
まず、下部表示板100について説明する。
【0036】
絶縁基板110の上に複数のゲート線(gate line)121、複数の維持電極線(storage electrode line)131、及び第1接続導電体135aと第2接続導電体135bを含む複数のゲート導電体が形成されている。
【0037】
ゲート線121は、ゲート信号を伝達し、主に横方向に延びており、各ゲート線121は、上部に突出した複数対の第1ゲート電極(gate electrode)124a及び第2ゲート電極124bを含む。
【0038】
維持電極線131は、所定電圧の印加を受け、主に横方向に延びている。各維持電極線131は、隣接する二つのゲート線121の間に位置し、下側に位置するゲート線121にさらに近接している。各維持電極線131は、上に突出している複数対の第1維持電極133a及び第2維持電極133bを含む。接続導電体135a、135bは、画素領域の周縁と中央部に配置されている。
【0039】
ゲート導電体は、単一膜または多重膜構造を有することができる。
【0040】
ゲート導電体の上には窒化ケイ素(SiNx)または酸化ケイ素(SiOx)などからなるゲート絶縁膜(gate insulating layer)140が形成されている。
【0041】
ゲート絶縁膜140の上には水素化非晶質または多結晶シリコンなどからなる複数対の第1半導体154a及び第2半導体154bが形成されている。第1半導体154a及び第2半導体154bは、それぞれ第1ゲート電極124a及び第2ゲート電極124bの上に位置する。
【0042】
それぞれの第1半導体154aの上には一対のオーミックコンタクト部材(図示せず)が形成されており、それぞれの第2半導体154bの上にも一対の島型オーミックコンタクト部材163b、165bが形成されている。オーミックコンタクト部材163b、165bは、リンなどのn型不純物が高濃度にドーピングされているn水素化非晶質シリコンなどの物質、またはシリサイド(silicide)で形成することができる。本発明の他の実施形態に係る液晶表示装置の場合、オーミックコンタクト部材163b、165bは省略可能である。より具体的に、第1半導体154a及び第2半導体154bが酸化物半導体を含む場合、オーミックコンタクト部材163b、165bは省略可能である。
【0043】
オーミックコンタクト部材163b、165b及びゲート絶縁膜140の上には、複数のデータ線171a、電圧伝達線172、及び複数対の第1ドレイン電極(drain electrode)175aと第2ドレイン電極175bを含むデータ導電体が形成されている。
【0044】
データ線171aは、データ信号を伝達し、主に縦方向に延びてゲート線121及び維持電極線131と交差する。電圧伝達線172は一定の大きさの電圧を伝達し、データ線171aと平行に伸びてゲート線121及び維持電極線131と交差する。電圧伝達線172は、第1ゲート電極124aに向かってU字状に曲がった第1ソース電極(source electrode)173aを含む。
【0045】
各データ線171aは、第2ゲート電極124bに向かってU字状に曲がった第2ソース電極173bを含む。
【0046】
電圧伝達線172が伝達する電圧は一定の大きさを有することができ、フレーム別に極性が変化するとよい。図示していないが、本実施形態に係る液晶表示装置は複数の画素を含むことができ、電圧伝達線172は、走査線方向に隣接して配置されている少なくとも三つの画素ごとに一つずつ配置され、三つの画素のうちの少なくとも二つの第1ソース電極173aは、接続部材(図示せず)によって電圧伝達線172に接続され、電圧伝達線172から信号の印加を受ける。したがって、一つの電圧伝達線172は少なくとも三つの画素に電圧を伝達することができる。
【0047】
第1ドレイン電極175a及び第2ドレイン電極175bは、棒状の一端部と、面積の広い他端部とを含む。第1ドレイン電極175a及び第2ドレイン電極175bの棒状の一端部は、第1ゲート電極124a及び第2ゲート電極124bの中心まで伸び、第1ソース電極173a及び第2ソース電極173bと対向し、曲がった第1ソース電極173a及び第2ソース電極173bによって一部が取り囲まれている。面積が広い他端部は、後述する第1コンタクトホール185aまたは第2コンタクトホール185bを通じて第1画素電極191aまたは第2画素電極191bと電気的に接続されている。
【0048】
第1ゲート電極124a、第1ソース電極173a、及び第1ドレイン電極175aは、第1半導体154aと共に第1薄膜トランジスタ(thin film transistor、TFT)を構成し、第1薄膜トランジスタのチャネル(channel)は、第1ソース電極173aと第1ドレイン電極175aの間の第1半導体154aに形成される。
【0049】
第2ゲート電極124b、第2ソース電極173b、及び第2ドレイン電極175bは、第2半導体154bと共に第2薄膜トランジスタを構成し、第2薄膜トランジスタのチャネルは、第2ソース電極173bと第2ドレイン電極175bの間の第2半導体154bに形成される。
【0050】
データ導電体171a、172、175a、175bは、単一膜または多重膜構造を有することができる。
【0051】
オーミックコンタクト部材163b、165bは、その下の半導体154a、154bと、その上のデータ導電体171a、172、175a、175bとの間にだけ存在し、これらの間の接触抵抗を低くする。半導体154a、154bには、ソース電極173a、173bとドレイン電極175a、175bの間をはじめとして、データ導電体171a、172、175a、175bによって覆われずに露出した部分がある。
【0052】
データ導電体171a、172、175a、175b及び露出した半導体154a、154b部分の上には、無機絶縁物または有機絶縁物などからなる保護膜(passivation layer)180が形成されている。
【0053】
保護膜180には、第1ドレイン電極175a及び第2ドレイン電極175bの面積が広い一端部を露出する複数のコンタクトホール185a、185bが形成されており、保護膜180及びゲート絶縁膜140には、接続導電体135a、135bの一部を露出する複数のコンタクトホール186a、186b、187a、187bが形成されている。
【0054】
保護膜180の上にはITO(indium tin oxide)またはIZO(indium zinc oxide)などの透明な導電物質やアルミニウム、銀、クロムまたはその合金などの反射性金属からなる複数対の第1及び第2画素電極(pixel electrode)191a、191bを含む複数の画素電極191が形成されている。
【0055】
図4に示したように、一画素電極191の全体的な外郭形状は四角形であり、第1画素電極191a及び第2画素電極191bは互いに噛み合っている。第1画素電極191a及び第2画素電極191bは全体的に仮想的な横中央線を境界として上下対称を成し、上下の二つの副領域に分かれる。
【0056】
第1画素電極191aは、下部幹部191a1と上部幹部191a3、及び下部幹部191a1と上部幹部191a3からそれぞれ延び出た複数の第1枝部191a2及び複数の第2枝部191a4を含み、第2画素電極191bは、下部幹部191b1と上部幹部191b3、及び下部幹部191b1と上部幹部191b3からそれぞれ延び出た複数の第3枝部191b2及び複数の第4枝部191b4を含む。
【0057】
第1画素電極191aの下部幹部191a1と上部幹部191a3は一画素電極の右側と左側に配置され、第2画素電極191bの下部幹部191b1と上部幹部191b3は一画素電極の右側と左側に配置される。
【0058】
第1画素電極191aは、コンタクトホール185aを通じて第1ドレイン電極175aと物理的、電気的に接続されており、第1ドレイン電極175aから電圧伝達線172を通じて伝達される電圧の印加を受ける。また、第2画素電極191bは、コンタクトホール185bを通じて第2ドレイン電極175bと物理的、電気的に接続されており、データ線171aに流れる第1データ電圧の印加を受ける。第1副画素電極191a及び第2副画素電極191bは、その間の液晶層3部分と共に液晶キャパシタ(Clc)を形成し、第1薄膜トランジスタ及び第2薄膜トランジスタが遮断された後にも印加された電圧を維持する。
【0059】
第1副画素電極191a及び第2副画素電極191bと接続された第1ドレイン電極175a及び第2ドレイン電極175bの広い端部は、ゲート絶縁膜140を介在して維持電極133a、133bと重畳してストレージキャパシタを形成し、ストレージキャパシタは液晶キャパシタ(Clc)の電圧維持能力を強化する。
【0060】
第1画素電極191aの第1幹部191a1は、コンタクトホール186aを通じて第1接続線135bと接続し、第1画素電極191aの第2幹部191a3は、コンタクトホール186bを通じて第1接続線135bと接続して、第1ドレイン電極175aから電圧の印加を受ける。
【0061】
第2画素電極191bの第1幹部191b1は、コンタクトホール187aを通じて第2接続部135aと接続し、第2画素電極191bの第2幹部191b3は、コンタクトホール187bを通じて第2接続部135aと接続して、第2ドレイン電極175bから電圧の印加を受ける。
【0062】
表示板100の内側面には下部配向膜(alignment layer)(図示せず)が塗布されており、下部配向膜は垂直配向膜であるとよい。図示していないが、下部配向膜11の上には高分子層を形成することができ、高分子層は液晶分子31の初期配向方向によって形成されている重合体の枝を含むことができる。高分子層は、紫外線などの光による重合反応(polymerization)によって硬化する単量体(monomer)などの前重合体(prepolymer)を光に露出し重合して形成することができ、重合体の枝によって液晶分子の配向力を調節することができる。
【0063】
次に、上部表示板200について説明する。
【0064】
透明なガラスまたはプラスチックなどからなる絶縁基板210の上に遮光部材(light blocking member)220が形成されている。遮光部材220は、画素電極191の間の光漏れを防止し、画素電極191と対向する開口領域を定義する。
【0065】
基板210及び遮光部材220の上には、また、複数のカラーフィルタ230が形成されている。カラーフィルタ230は遮光部材220によって取り囲まれた領域内に大部分存在し、データ線方向に並ぶ画素電極191の列に沿って長く延びることができる。各カラーフィルタ230は、赤色、緑色、及び青色の三原色、または黄色、青緑色、紫紅色など基本色のうちの一つを表示することができ、この他の多数の色を表示することが可能である。また、各画素は、基本色以外に基本色の混合色または白色をさらに表示することができる。
【0066】
カラーフィルタ230及び遮光部材220の上には蓋膜(overcoat)250が形成されている。蓋膜250は(有機)絶縁物で形成でき、カラーフィルタ230が露出することを防止し、平坦面を提供する。蓋膜250は省略可能である。しかし、本発明の他の実施形態に係る液晶表示装置の場合、カラーフィルタ230と遮光部材220のうちの少なくとも一つは下部表示板100に形成することができる。
【0067】
表示板200の内側面には上部配向膜(図示せず)が塗布されており、上部配向膜は垂直配向膜でありうる。図示していないが、上部配向膜の上にも高分子層を形成することができる。高分子層は、紫外線などの光による重合反応によって硬化する単量体などの前重合体が光に露出して形成でき、液晶分子の配向力を調節することができる。高分子層は液晶分子の初期配向方向によって形成されている重合体の枝を含むことができる。
【0068】
表示板100、200の外側面には偏光子(polarizer)(図示せず)を備えることができる。
【0069】
下部表示板100と上部表示板200の間に挿入されている液晶層3は、正の誘電率異方性を有する液晶分子31を含み、液晶分子31は、電界がない状態でその長軸が二つの表示板100、200の表面に対して垂直となるように配向されているとよい。
【0070】
第1画素電極191aと第2画素電極191bに大きさの異なる電圧を印加すると、表示板100、200の表面にほぼ水平である電界(electric field)が生成される。これにより、初期に表示板100、200の表面に対して垂直に配向されていた液晶層3の液晶分子が、電界に応答して、その長軸が電界の方向に対して水平方向に傾斜し、液晶分子の傾斜程度によって液晶層3への入射光の偏光の変化程度が異なる。このような偏光の変化は偏光子によって透過率の変化として現れ、これを通じて液晶表示装置は映像を表示する。
【0071】
このように垂直配向された液晶分子31を使用すれば、液晶表示装置のコントラスト比を大きくすることができ、広視野角を実現することができる。さらに、表示板100、200に対して垂直配向された液晶分子31を使用する場合、液晶表示装置のコントラスト比を大きくすることができ、広視野角を実現することができる。また、正の誘電率異方性を有する液晶分子31は、負の誘電率異方性を有する液晶分子に比べて、誘電率異方性が大きく、回転粘度が低くて、速い応答速度を得ることができる。
【0072】
次に、図6A及び図6Bを参照して、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の画素の形態について説明する。図6Aは、図4及び図5に示した実施形態に係る液晶表示装置の画素の形態を示す配置図であり、図6Bは、図6Aにおける点線部分の拡大図である。
【0073】
図6A及び図6Bを参照すると、一画素電極(PE)の全体的な外郭形状は四角形であり、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)は、間隙を有して噛み合っている複数の枝部と、複数の枝部を互いに接続する幹部とを含む。第1及び第2画素電極(PEa、PEb)は全体的に仮想的な横中央線(CL)を境界として反転対称を成し、上下の二つの副領域に分かれる。しかし、本発明の他の実施形態に係る液晶表示装置の場合、画素電極(PE)の外郭形状は信号線の方向に沿って折れ曲がっている形態を有することができる。
【0074】
第1画素電極(PEa)は、下部幹部191a1と上部幹部191a3、及び下部幹部191a1と上部幹部191a3からそれぞれ延び出た複数の第1枝部191a2と複数の第2枝部191a4を含み、第2画素電極(PEb)は、下部幹部191b1と上部幹部191b3、及び下部幹部191b1と上部幹部191b3からそれぞれ延び出た複数の第3枝部191b2と複数の第4枝部191b4を含む。
【0075】
第1画素電極(PEa)の下部幹部191a1と上部幹部191a3は一画素電極(PE)の左側と右側に配置され、第2画素電極(PEb)の下部幹部191b1と上部幹部191b3は一画素電極(PE)の左側と右側に配置される。
【0076】
これによって、一画素電極(PE)の左側と右側に配置されるデータ線と画素電極(PE)が重畳して形成する寄生容量の大きさを、画素電極(PE)の左側と右側で対称となるように形成することができるので、第1画素電極(PEa)及び第2画素電極(PEb)と左右二つの信号線との寄生容量の大きさを互いに同一にすることができ、左右の寄生容量の偏差によって発生するクロストーク不良を防止することができる。
【0077】
第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の枝部は、一定の間隔をおいて互いに噛み合って交互に配置され、櫛目状をしている。第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の枝部の間隔は約20μm以内であるのが好ましい。隣接する枝部間の間隔が広い低階調領域と、隣接する枝部間の間隔が狭い高階調領域が存在する。より具体的に、隣接する枝部間の間隔が広ければ、隣接する枝部間の間隔が相対的に狭い領域に比べて、隣接する枝部間に形成される電界の強さが小さくなって、相対的に低い階調を示すようになる。類似するように、隣接する枝部間の間隔が狭ければ、隣接する枝部間の間隔が相対的に広い領域に比べて、隣接する枝部間に形成される電界の強さが大きくなって、相対的に高い階調を示すようになる。
【0078】
このように一画素(PX)における第1及び第2副画素電極(PEa、PEb)の間の間隔を種々にすることによって、液晶層3の液晶分子31の傾斜角度を種々にすることができ、一つの映像情報に対して互いに異なる輝度を示すことができる。このように、液晶が傾斜角度を種々にすることによって、一つの映像情報に対して互いに異なる輝度を示すことができるので、側面から見る映像を正面から見る映像に最大限近づけることができ、側面視認性を向上させることができる。
【0079】
一画素(PX)において、高階調領域の面積は低階調領域の面積の約25%以下、より具体的に約16%以下であるとよい。
【0080】
第1画素電極(PEa)及び第2画素電極(PEb)の複数の枝部191a2、191a4、191b2、191b4と、横中央線(CL)に平行なゲート線121とが成す第1角度(θ1)は、約45度であるとよい。本実施形態に係る液晶表示装置の第1画素電極(PEa)及び第2画素電極(PEb)の複数の枝部191a2、191a4、191b2、191b4中の第2画素電極(PEb)の一部枝部191b2、191b4は、枝部191b2、191b4とゲート線121が成す角度が、第1角度(θ1)より大きい第2角度(θ2)である第1部分、及び第1角度(θ1)より小さい第3角度(θ3)である第2部分を含み、第1部分と第2部分は交互に配置されているとよい。ここで、第1角度(θ1)と第2角度(θ2)の差、または第1角度(θ1)と第3角度(θ3)の差は、約3度乃至約22.5度であるとよい。例えば、第2角度(θ2)は45度より約3度乃至約22.5度大きくてもよく、第3角度(θ3)は45度より約3度乃至約22.5度小さくてもよい。第1部分と第2部分は高階調領域に配置されるとよい。
【0081】
このように、枝部191b2、191b4とゲート線121が成す角度を種々にすることによって、一画素(PX)内で液晶層3の液晶分子31が傾斜する方向を種々にすることができ、これにより、位置によって明るさを多様化することができる。このように、液晶の傾斜方向を種々にすることによって、一つの映像情報に対して互いに異なる輝度を示すことができるので、側面から見る映像を正面から見る映像に最大限近づけることができ、側面視認性を向上させることができる。
【0082】
しかし、本発明の実施形態に係る液晶表示板アセンブリの一画素(PX)の第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の形態はこれに限定されず、画素電極(PE)は、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の少なくとも一部分が同じ層に形成されて交互に配置される全ての形態を含むことができる。
【0083】
以下、図7、図8A、及び図8Bを参照して、本発明の他の一実施形態に係る液晶表示装置について説明する。図7は、本発明の他の一実施形態に係る液晶表示装置の配置図であり、図8Aは、図7に示した実施形態に係る液晶表示装置の画素の形態を示す配置図であり、図8Bは、図8Aにおける点線部分の拡大図である。
【0084】
図7、図8A、及び図8Bを参照すると、本実施形態に係る液晶表示装置の形態は図4乃至図6に示した実施形態に係る液晶表示装置と類似している。しかし、本実施形態に係る液晶表示装置の画素電極(PE)の形態は、図4乃至図6に示した実施形態に係る液晶表示装置と多少相異している。
【0085】
図7、図8A、及び図8Bを参照すると、本実施形態に係る液晶表示装置の一画素電極(PE)の全体的な形態は、図6A及び図6Bに示した実施形態による一画素電極(PE)の形態と類似している。
【0086】
一画素電極(PE)の外郭形状は四角形であり、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)は、間隙を有して噛み合っている複数の枝部と、複数の枝部を互いに接続する幹部を含む。第1及び第2画素電極(PEa、PEb)は全体的に仮想的な横中央線(CL)を境界として反転対称を成し、上下の二つの副領域に分かれる。
【0087】
第1画素電極(PEa)は、下部幹部191a1と上部幹部191a3、及び下部幹部191a1と上部幹部191a3からそれぞれ延び出た複数の第1枝部191a2と複数の第2枝部191a4を含み、第2画素電極(PEb)は、下部幹部191b1と上部幹部191b3、及び下部幹部191b1と上部幹部191b3からそれぞれ延び出た複数の第3枝部191b2と複数の第4枝部191b4を含む。
【0088】
第1画素電極(PEa)の下部幹部191a1と上部幹部191a3は一画素電極(PE)の左側と右側に配置され、第2画素電極(PEb)の下部幹部191b1と上部幹部191b3は一画素電極(PE)の左側と右側に配置される。
【0089】
第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の枝部は、一定の間隔をおいて互いに噛み合って交互に配置され、櫛目状をしている。隣接する枝部間の間隔が広い低階調領域と、隣接する枝部間の間隔が狭い高階調領域が存在する。このように一画素(PX)における第1及び第2副画素電極(PEa、PEb)の間の間隔を種々にすることによって、液晶層3の液晶分子31の傾斜角度を種々にすることができ、一つの映像情報に対して互いに異なる輝度を示すことができる。このように、液晶の傾斜角度を種々にすることによって、一つの映像情報に対して互いに異なる輝度を示すことができるので、側面から見る映像を正面から見る映像に最大限近づけることができ、側面視認性を向上することができる。
【0090】
第1画素電極(PEa)及び第2画素電極(PEb)の複数の枝部191a2、191a4、191b2、191b4と、横中央線(CL)と平行なゲート線121とが成す第1角度(θ1)は、約45度であるとよい。しかし、図6に示した実施形態とは異なって、本実施形態に係る液晶表示装置の第1画素電極(PEa)及び第2画素電極(PEb)の複数の枝部191a2、191a4、191b2、191b4中の第2画素電極(PEb)の一部枝部191b2、191b4だけでなく、第1画素電極(PEa)の一部枝部191a2、191a4も、ゲート線121と成す角度が第1角度(θ1)とは異なる第2角度(θ2)である第1部分、及び第3角度(θ3)である第2部分を含み、第1部分と第2部分は交互に配置されているとよい。ここで、第1角度(θ1)と第2角度(θ2)の差、または第1角度(θ1)と第3角度(θ3)の差は約3度乃至約22.5度であるとよい。第1部分と第2部分は高階調領域に配置されるとよい。
【0091】
このように、枝部191b2、191b4とゲート線121が成す角度を種々にすることによって、一画素(PX)内で液晶層3の液晶分子31が傾斜する方向を種々にすることができ、これにより、位置によって明るさを多様化することができる。このように、液晶の傾斜方向を種々にすることによって、一つの映像情報に対して互いに異なる輝度を示すことができるので、側面から見る映像を正面から見る映像に最大限近づけることができ、側面視認性を向上させることができる。
【0092】
しかし、本発明の実施形態に係る液晶表示板アセンブリの一画素(PX)の第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の形態はこれに限定されず、画素電極(PE)は、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の少なくとも一部分が同じ層に形成されて、交互に配置される全ての形態を含むことができる。
【0093】
図4乃至図6Bを参照して前述した実施形態に係る液晶表示装置の全ての特徴は、本実施形態に係る液晶表示装置に全て適用可能である。
【0094】
以下、図9、図10A、及び図10Bを参照して、本発明の他の一実施形態に係る液晶表示装置について説明する。図9は、本発明の他の一実施形態に係る液晶表示装置の配置図であり、図10Aは、図9に示した実施形態に係る液晶表示装置の画素の形態を示す配置図であり、図10Bは、図10Aにおける点線部分の拡大図である。
【0095】
図9、図10A、及び図10Bを参照すると、本実施形態に係る液晶表示装置の形態は、前述した実施形態に係る液晶表示装置と類似している。しかし、本実施形態に係る液晶表示装置の画素電極(PE)の形態は、前述した実施形態に係る液晶表示装置と多少相異している。
【0096】
図9、図10A、及び図10Bを参照すると、本実施形態に係る液晶表示装置の一画素電極(PE)の全体的な形態は、前述した実施形態に係る一画素電極(PE)の形態と類似している。
【0097】
一画素電極(PE)の外郭形状は四角形であり、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)は、間隙を有して噛み合っている複数の枝部と、複数の枝部を互いに接続する幹部とを含む。第1及び第2画素電極(PEa、PEb)は全体的に仮想的な横中央線(CL)を境界として反転対称を成し、上下の二つの副領域に分かれる。
【0098】
第1画素電極(PEa)は、下部幹部191a1と上部幹部191a3、及び下部幹部191a1と上部幹部191a3からそれぞれ延び出た複数の第1枝部191a2と複数の第2枝部191a4を含み、第2画素電極(PEb)は、下部幹部191b1と上部幹部191b3、及び下部幹部191b1と上部幹部191b3からそれぞれ延び出た複数の第3枝部191b2と複数の第4枝部191b4を含む。
【0099】
1画素電極(PEa)の下部幹部191a1と上部幹部191a3は一画素電極(PE)の左側と右側に配置され、第2画素電極(PEb)の下部幹部191b1と上部幹部191b3は一画素電極(PE)の左側と右側に配置される。
【0100】
第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の枝部は、一定の間隔をおいて互いに噛み合って交互に配置され、櫛目状をしている。隣接する枝部間の間隔が広い低階調領域と、隣接する枝部間の間隔が狭い高階調領域が存在する。このように一画素(PX)における第1及び第2副画素電極(PEa、PEb)の間の間隔を種々にすることによって、液晶層3の液晶分子31の傾斜角度を種々にすることができ、一つの映像情報に対して互いに異なる輝度を示すことができる。このように、液晶の傾斜角度を種々にすることによって、一つの映像情報に対して互いに異なる輝度を示すことができるので、側面から見る映像を正面から見る映像に最大限近づけることができ、側面視認性を向上させることができる。
【0101】
第1画素電極(PEa)及び第2画素電極(PEb)の複数の枝部191a2、191a4、191b2、191b4と、横中央線(CL)に平行なゲート線121とが成す角度は、約45度であるとよい。しかし、図6A及び図6Bまたは図8A及び図8Bに示した実施形態とは異なって、本実施形態に係る液晶表示装置の第1画素電極(PEa)及び第2画素電極(PEb)の複数の枝部191a2、191a4、191b2、191b4は、ゲート線121と成す角度が第4角度(θ4)である第3部分と第5角度(θ5)である第4部分に分かれる。第3部分と第4部分が占める領域の面積はほぼ同一であるとよい。また、第3部分と第4部分は高階調領域に配置されるとよい。本実施形態において、第3部分で枝部191a2、191a4、191b2、191b4とゲート線121が成す第4角度(θ4)は、第4部分で枝部191a2、191a4、191b2、191b4とゲート線121が成す第5角度(θ5)より小さくてもよく、その差は約3度乃至約22.5度であるとよい。また、第5角度(θ5)は約45度であるとよい。
【0102】
このように、枝部191b2、191b4とゲート線121が成す角度が互いに異なる複数の領域を形成することによって、一画素(PX)内で液晶層3の液晶分子31が傾斜する方向を種々にすることができ、これにより、位置によって明るさを多様化することができる。このように、液晶の傾斜方向を種々にすることによって、一つの映像情報に対して互いに異なる輝度を示すことができるので、側面から見る映像を正面から見る映像に最大限近づけることができ、側面視認性を向上することができる。
【0103】
しかし、本発明の実施形態に係る液晶表示板アセンブリの一画素(PX)の第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の形態はこれに限定されず、画素電極(PE)は、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の少なくとも一部分が同じ層に形成されて、交互に配置される全ての形態を含むことができる。
【0104】
図4乃至図6B、及び図7乃至図8Bを参照して前述した実施形態に係る液晶表示装置の全ての特徴は、本実施形態に係る液晶表示装置に全て適用可能である。
【0105】
以下、図11、図12A、及び図12Bを参照して、本発明の他の一実施形態に係る液晶表示装置の画素電極の形態について説明する。図11は、本発明の他の一実施形態に係る液晶表示装置の配置図であり、図12Aは、図11に示した実施形態に係る液晶表示装置の画素の形態を示す配置図であり、図12Bは、図12Aにおける点線部分の拡大図である。
【0106】
図11、図12A、及び図12Bを参照すると、本実施形態に係る液晶表示装置の形態は前述した実施形態に係る液晶表示装置と類似している。しかし、本実施形態による液晶表示装置の画素電極(PE)の形態は、前述した実施形態に係る液晶表示装置と多少相異している。
【0107】
図11、図12A、及び図12Bを参照すると、本実施形態に係る液晶表示装置の一画素電極(PE)の全体的な形態は、前述した実施形態に係る一画素電極(PE)の形態と類似している。
【0108】
一画素電極(PE)の外郭形状は四角形であり、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)は、間隙を有して噛み合っている複数の枝部と、複数の枝部を互いに接続する幹部とを含む。第1及び第2画素電極(PEa、PEb)は全体的に仮想的な横中央線(CL)を境界として反転対称を成し、上下の二つの副領域に分かれる。
【0109】
第1画素電極(PEa)は、下部幹部191a1と上部幹部191a3、及び下部幹部191a1と上部幹部191a3からそれぞれ延び出た複数の第1枝部191a2と複数の第2枝部191a4を含み、第2画素電極(PEb)は、下部幹部191b1と上部幹部191b3、及び下部幹部191b1と上部幹部191b3からそれぞれ延び出た複数の第3枝部191b2と複数の第4枝部191b4を含む。
【0110】
第1画素電極(PEa)の下部幹部191a1と上部幹部191a3は一画素電極(PE)の左側と右側に配置され、第2画素電極(PEb)の下部幹部191b1と上部幹部191b3は一画素電極(PE)の左側と右側に配置される。
【0111】
第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の枝部は、一定の間隔をおいて互いに噛み合って交互に配置され、櫛目状をしている。隣接する枝部間の間隔が広い低階調領域と、隣接する枝部間の間隔が狭い高階調領域が存在する。このように一画素(PX)における第1及び第2副画素電極(PEa、PEb)の間の間隔を種々にすることによって、液晶層3の液晶分子31の傾斜角度を種々にすることができ、一つの映像情報に対して互いに異なる輝度を示すことができる。このように、液晶の傾斜角度を種々にすることによって、一つの映像情報に対して互いに異なる輝度を示すことができるので、側面から見る映像を正面から見る映像に最大限近づけることができ、側面視認性を向上させることができる。
【0112】
第1画素電極(PEa)及び第2画素電極(PEb)の複数の枝部191a2、191a4、191b2、191b4と、横中央線(CL)に平行なゲート線121とが成す角度は、約45度であるとよい。しかし、図6A及び図6B、図8A及び図8B、または図10A及び図10Bに示した実施形態とは異なって、本実施形態による液晶表示装置の第1画素電極(PEa)及び第2画素電極(PEb)の複数の枝部191a2、191a4、191b2、191b4は、ゲート線121と成す角度が第6角度(θ6)である第5部分と、ゲート線121と成す角度が第7角度(θ7)である第6部分に分かれる。第5部分と第6部分が占める領域はほぼ同一であるとよい。また、第5部分と第6部分は高階調領域に配置されるとよい。本実施形態において、第6部分で枝部191a2、191a4、191b2、191b4とゲート線121が成す第7角度(θ7)は、第5部分で枝部191a2、191a4、191b2、191b4とゲート線121が成す第6角度(θ6)より大きくてもよく、その差は約3度乃至約22.5度であるとよい。また、第6角度(θ6)は約45度であるとよい。
【0113】
このように、枝部191b2、191b4とゲート線121が成す角度が互いに異なる複数の領域を形成することによって、一画素(PX)内で液晶層3の液晶分子31が傾斜する方向を種々にすることができ、これにより、位置によって明るさを多様化することができる。このように、液晶の傾斜方向を種々にすることによって、一つの映像情報に対して互いに異なる輝度を示すことができるので、側面から見る映像を正面から見る映像に最大限近づけることができ、側面視認性を向上させることができる。
【0114】
しかし、本発明の実施形態に係る液晶表示板アセンブリの一画素(PX)の第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の形態はこれに限定されず、画素電極(PE)は、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の少なくとも一部分が同じ層に形成されて、交互に配置される全ての形態を含むことができる。
【0115】
以上、図4乃至図6B、図7乃至図8B、または図9乃至図10Bを参照して説明した実施形態に係る液晶表示装置の画素電極の全ての特徴は、本実施形態に係る液晶表示装置の画素電極に全て適用可能である。
【0116】
前述した実施形態に係る液晶表示装置の信号線及び画素の配置と駆動方法は、少なくとも一部分が同じ層に形成されて、交互に配置される第1画素電極と第2画素電極を含む全ての形態の画素構造に適用できる。
【0117】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、次の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の種々の変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0118】
3 液晶層
31 液晶分子
100 下部表示板
121 ゲート線
135a、135b 接続導電体
140 ゲート絶縁膜
163b、165b オーミックコンタクト部材
171a データ線
172 電圧伝達線
175a、175b 第1、第2ドレイン電極
180 保護膜
185a、185b、186a、186b、187a、187b コンタクトホール
200 上部表示板
220 遮光部材
230 カラーフィルタ
250 蓋膜
PX 画素
PE 画素電極
PEa、PEb 第1、2画素電極
191a1、191b1 下部幹部
191a3、191b3 上部幹部
191a2、191a4、191b2、191b4 画素電極の枝部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する第1基板と第2基板、
前記第1基板と前記第2基板の間に介されて、液晶分子を含む液晶層、
前記第1基板上に形成されているゲート線、及び
前記基板上に配置されている第1画素電極と第2画素電極を含み、
前記第1画素電極及び前記第2画素電極は複数の枝電極を含み、前記第1画素電極の枝電極と前記第2画素電極の枝電極は交互に配置されており、
前記第1画素電極の枝部と前記第2画素電極の枝部は、互いに隣接した前記第1画素電極の枝部と前記第2画素電極の枝部との間隔が相対的に広い第1領域と、互いに隣接した前記第1画素電極の枝部と前記第2画素電極の枝部との間隔が相対的に狭い第2領域とを含み、
前記第1領域と前記第2領域のうちの少なくとも一つに配置されている前記第1画素電極の枝部と前記第2画素電極の枝部は、前記ゲート線と第1角度を成す第1部分と、前記ゲート線と第2角度を成す第2部分とを含む液晶表示装置。
【請求項2】
前記第1角度は前記第2角度より大きく、
前記第2角度は45度である、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記第1角度と前記第2角度の差は、3度乃至22.5度である、請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記第1角度を成す枝部は前記第2領域に配置されている、請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記第1角度は前記第2角度より小さく、
前記第2角度は約45度である、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記第1角度と前記第2角度の差は、3度乃至22.5度である、請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記第1角度を成す枝部は前記第2領域に配置されている、請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記第1角度を成す前記第1部分と前記第2角度を成す前記第2部分は交互に続いて配置されている、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
前記第1角度は約45度より大きい、請求項8に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
前記第1角度は45度より3度乃至22.5度大きい、請求項9に記載の液晶表示装置。
【請求項11】
前記第1角度は45度より小さい、請求項9に記載の液晶表示装置。
【請求項12】
前記第1角度は45度より3度乃至22.5度大きい、請求項11に記載の液晶表示装置。
【請求項13】
前記第1角度を成す前記第1部分と前記第2角度を成す前記第2部分は交互に続いて配置されている、請求項2乃至4に記載の液晶表示装置。
【請求項14】
前記第1基板上に形成されて、第1電圧を伝達する電圧伝達線、
前記第1基板上に形成されて、第2電圧を伝達するデータ線、
前記第1基板上に配置されており、前記ゲート線、電圧伝達線、及び前記第1画素電極に接続されている第1薄膜トランジスタ、そして
前記第1基板上に配置されており、前記ゲート線、前記データ線、及び前記第2画素電極に接続されている第2薄膜トランジスタをさらに含む、請求項1乃至13に記載の液晶表示装置。
【請求項15】
前記第1部分と前記第2部分は互いに隣接して配置されている、
請求項1乃至14に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【公開番号】特開2012−163948(P2012−163948A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−280416(P2011−280416)
【出願日】平成23年12月21日(2011.12.21)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】