説明

混合装置

【課題】
EWOD方式の化学分析装置に用いる混合装置において、異なる種類の液滴の混合を促進する。
【解決手段】
化学分析装置用の混合装置では、表面に共通電極が配置された第1の基板と、表面に駆動電極列22が配置された第2の電極とを、電極面を内側に互いにほぼ平行に配置している。駆動電極列を構成する電極231〜233の少なくとも1個に空白領域241〜43を形成する。空白領域が形成された電極231〜233に、異なる2種の液滴121、122を供給可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学成分を分析する分析装置に係り、特にその分析装置が備える混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の化学分析装置に用いるEWOD(Electrowetting on Dielectric)方式の液滴移送装置の例が、特許文献1に記載されている。この公報に記載の液滴移送装置では、液滴を挟持する2枚の面の一方にだけ電極を配置し、その面上を液滴が移送される。この場合、電極が配置された面と平行に他方の面を配置し、液滴を挟持する。そして面に埋め込まれたまたは含まれる電極が、定められた手順に従って連続的に電圧の印加または停止を繰り返すことにより、EWOD方式による液滴移送が実行される。この公報に記載の方法によれば、種々の液滴移送方法が可能であり、例えば、2つの液滴の結合や混合、複数の液滴への分離、連続的な液のサンプリングが可能になっている。
【0003】
液滴移送の他の例が、非特許文献1に記載されている。この文献には、μTAS(マイクロ・トータル・アナリシス)を実行するときに必要なデジタル・マイクロ流体回路を構成するために、不可欠な流体の4種の変化形態が開示されている。それらは、(1)液滴の生成、(2)液滴の移送、(3)液滴の分離、(4)液滴の結合である。これらすべてを、EWODで実行するために、液滴を挟持する並行平板間距離を液滴材料に応じて規定している。
【0004】
さらに、液滴の混合について、非特許文献2、3に混合モデルが開示されている。これらの文献では、矩形状に形成された電極上を液滴が進行する際に、液滴の進行方向に対して左右両側の部分は進行方向(電極の駆動方向)に進もうとするのに対し、液滴の中心部分が進行方向と逆に進もうとすることが記載されている。
【0005】
【特許文献1】国際公開2004/030820号パンフレット
【非特許文献1】Chuo et al, “Creating, Transporting, Cutting, and Merging Liquid Droplets by Electrowetting-Based Actuation for Digital Microfluidic Circuits”, JOURNAL OF MICROELECTROMECHANICAL SYSTEMS, VOL. 12, NO. 1, pp70-80, FEBRUARY 2003
【非特許文献2】Paik, et al, “Rapid droplet mixers for digital microfluidic systems”, Lab on a Chip 2003, vol.3, pp. 253-259., The royal Society of Chemistry 2003
【非特許文献3】Fowler, et al, “Enhancement of Mixing by Droplet-Based Microfluidics”, Proc. of IEEE Conf. MEMS, Las Vegas, NV, Jan. 2002, pp. 97-100.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1および非特許文献1に記載のEWOD方式による液滴移送装置では、並行平板内に設けた電極列上で液滴を移動させるので、液の移動にポンプなどの機械要素を必要とせず、機構が簡素化する。しかしながらEWOD方式では、対向する基板間、つまり電極間の隙間が狭く、1μL程度の液滴で混合に数秒を要する。そのため、反応の時間経過を計測する酵素に関連する分析や、短時間で混合を要求される化学発光分析などへの適用が困難であった。
【0007】
本発明は、上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、EWOD方式を用いた化学分析装置において、液滴の混合を促進することにある。本発明の他の目的は、サンプル液滴と試薬液滴が混合した後に、化学分析装置の洗浄等を不要にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明の特徴は、表面に共通電極が配置された第1の基板と、表面に駆動電極列が配置された第2の電極とを電極面を内側に互いにほぼ平行に配置したEWOD方式の化学分析装置が備える混合装置において、駆動電極列を構成する電極の少なくとも1個に空白領域を形成し、この空白領域が形成された電極に異なる2種の液滴を供給可能にしたものである。
【0009】
そしてこの特徴において、駆動電極列は多数の矩形状の電極を有し、この矩形状の電極を互いにわずかな隙間を置いて配置するのがよく、さらに、駆動電極列を構成する電極に形成した空白領域は、電極の配列方向に長い長孔形状、電極の配列方向に斜めのスリット形状であり、隣り合う電極で斜めの方向を互いに変えたもの、または複数の円孔形状のいずれかであることが望ましい。
【0010】
上記目的を達成する本発明の他の特徴は、化学分析装置用の混合装置が、2枚の平板と、この2枚の平板のそれぞれの対向する表面に形成した電極列と、この電極列の表面上に形成した絶縁体膜と、前記電極列間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電極列を構成する複数の電極の中から前記電圧印加手段が印加する電極を制御する制御手段とを有し、前記電極列を構成する電極の少なくとも1個の電極は空白領域を有し、この空白領域を有する電極に異なる2種の液滴を供給可能にしたものである。
【0011】
そしてこの特徴において、空白領域は、電極の内部に形成されている、電極の外周側の領域に連通する、液滴の移動方向に延びる形状である、液滴の移動方向とは異なる方向に延びる形状であるのいずれかであることが望ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、混合装置の電極を表面の周縁部にのみ設け、表面中間部を非電極領域にしたので、この非電極領域で液滴が変形し、異なる2液滴の混合が促進される。また、平行に配置した基板の対向する面を、サンプル液滴や試薬液滴に混じらない物質で覆ったので、混合後の洗浄が不要になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図2に、本発明に係る化学分析装置100の一実施例の主要部を、斜視図で示す。本化学分析装置100は、EWOD方式の医用自動分析装置である。EWOD方式では、矩形状の下部電極基板21にほぼ平行に上部電極基板23を配置し、下部電極基板21と上部電極基板23の間にわずかな隙間を形成する。そして、この隙間に導入した液滴を、電極列211、215〜217を駆動して移動させ、各種分析を実行する。下部電極基板21には、矩形状の電極からなる駆動電極列211、215〜217が形成されている。下部電極基板21及び上部電極基板23は、分析デバイス2を構成する。
【0014】
分析対象のサンプル11を収容するサンプル収容部15は、複数のサンプルカップ10を有している。サンプルカップ10は、円板状のホルダ1の外周付近に保持される。サンプルカップ10内には、サンプル11が収容されている。サンプル11は、たとえば血清である。
【0015】
サンプルホルダ1を回転駆動して、サンプル収容部15の近傍に設けた回転ロッド382とアーム381を有するサンプル分注部16に、分析対象のサンプル11が含まれたサンプルカップ10を位置決めする。アーム381の先端には、ノズル31が取り付けられており、回転ロッド382の回転と上下動とにより、ノズル31がサンプルカップ10内に入り、ノズル31に接続した図示しないポンプによりサンプル11を吸引する。
【0016】
サンプル11を吸引し終えたら、回転ロッド382を回転させて、サンプル分注用電極2151上にノズル31を位置決めし、サンプル11を基板21、23間の隙間に分注する。サンプルを1回の分析に必要な量よりも多くノズル31から吸引したとき等のために、サンプル11注入用の電極2151からまっすぐに延びる搬送用の駆動電極列215と、この搬送用の駆動電極列215にほぼ平行に設けた保管用の駆動電極列216とが下部電極基板21に形成されている。
【0017】
矩形状の下部電極基板21の一辺に沿って複数の密閉型の試薬タンク42が配置されている。各試薬タンク42の上部には、バルブ44が取り付けられており、下部にはノズル43が取り付けられている。ノズル43は、試薬45搬送用の駆動電極列217付近に位置決めされている。ノズル43から分注されて液滴451となった試薬45は、駆動電極列217上を移動して、電極261に到達する。
【0018】
一方、ノズル31から分注されたサンプル11の液滴は、駆動電極列211上を移動して、これも電極261上に到達する。これら2種の液滴は、電極261部で混合し、混合液滴452となって、図示しない検査部に送られる。検査部で所定の計測及び分析をした後、混合液滴451は排出部から廃棄される。なお、下部電極基板21は、スペーサ222により複数の部分に区画され、各区画には同一の駆動電極パターンが形成されている。これにより、1対の電極基板21、23を使いながら、複数個のサンプルの計測及び分析が可能になる。スペーサは、電極基板21、23間の隙間を、所定隙間に保持するのにも使用される。また、各駆動電極列211、215〜217を構成する各電極には、図示しない電源から、電圧が個別に選択的に印加可能になっている。
【0019】
このように構成した分析デバイス2の詳細を、図4に、縦断面で示す。上述したように、分析デバイス2は、2枚の光を透過する石英やガラスなどの電極基板21、23を有する。上側の電極基板23には共通電極214が設けられており、下側の電極基板21には、液滴駆動用の駆動電極列211が設けられている。駆動電極列211側には、絶縁薄膜としてParylen(商品名)やSiO2などの誘電体薄膜212を、CVDなどで形成する。この誘電体薄膜212の上にさらに撥水性を向上させるために、AF1601(商品名)などのフッ素系の撥水膜213をコーティングする。共通電極214側には、撥水膜213のみコーティングする。
【0020】
本実施例の化学分析装置100は、水などの誘電率の高い物質を主成分とする、たとえば血清のような液滴12を取り扱う。この場合、液滴12が接する駆動電極2111に隣り合う駆動電極2112に正の電圧を印加すると、液滴12の一部がこの駆動電極2112上にあれば、隣の駆動電極2112上の液滴12の接触角が減少する。そして、駆動電極2112側に液滴12が引っ張られ、最終的に駆動電極2112上に液滴12が移動する。
【0021】
この過程を、順次隣り合う駆動電極2113、…で繰り返すと、液滴12は図で左方にどんどん移動する。すなわち、液滴12を移動させるには、各電極2111、2112、…のON/OFFを切り換えればよい。ここで、駆動電極211及び共通電極214の表面を、液滴12の流れを円滑にするとともに、液滴12に含まれる成分により分析デバイス2の内部が汚染されるのを防止するために、水と混じらないシリコンオイルなどのオイルで覆う。
【0022】
上述したように非特許文献1及び2には、2種の液滴121,122を進行方向に並べて配置して液滴12を形成すると、液滴121,122の進行方向に向かって左右両端部にある液滴部分は進行方向に向かうものの、液滴内部の中央付近に進行方向と逆の流れが生じることが記載されている。この現象により、進行方向前側に配置した液滴121の中央部が、液滴122の中央部に入り込み、液滴122が液滴121の外側を覆う。その結果、液滴121と液滴122の界面が2倍程度に増える。さらに、液滴12の進行方向を直角に変えると、界面も直角方向に形成され、さらに界面が倍増する。液滴12の進行方向が屈曲した回数をNとすれば、N回の屈曲により2のN乗の界面が形成される。それとともに、界面間の距離が1/2になり、拡散により混合が促進され、混合時間が短縮される。
【0023】
そこで本発明では、界面の増加が混合の促進に関連する点に着目し、電極1個分だけ液滴12を移動させたときに2倍を越えた界面を形成すれば、液滴12の進行方向を変えるだけで、指数関数的に界面が増加するから、攪拌効率が促進される。そこで、本実施例では、図1に示す様に電極列22を構成した。すなわち、電極列22を構成する電極230、…の少なくとも1個の電極内に、電極ではない空白領域を形成する。
【0024】
各電極231〜233の中央部に、液滴12の進行方向に延びる長穴状の空白領域241〜243を形成した。電極231〜233に電圧を印加しても、空白領域241〜243では濡れ性が変化しない。したがって、液滴12aの進行方向先端部は電圧により進行方向に引かれず、進行が遅れ、図1に示すように窪みを生じる。そして中央部を境に、液滴12aの流れが分裂し、最終的に液滴12bが形成される。このように、液滴12が1単位進行すると、液滴12には4倍の界面が形成される。
【0025】
液滴12が電極列を通過する際に遭遇する屈曲部の回数と、この屈曲部を経過した結果生じた界面数の関係を、図3に示す。この図3から明らかなように、本実施例の電極構造とすると、液滴の流路が屈曲すれば界面数が指数関数的に増加するとともにその指数関数の底が4であるから、混合時間を大幅に短縮できる。
【0026】
例えば図2に示すように、直線状の電極列211の途中に、四角枠形の電極ループ210を形成する。液滴12は、電極列211の一方からこの電極ループ210に進入し、四角枠を1回転して電極列211の反対側に進行する。この場合、液滴12は電極ループ210で4回屈曲する。液滴が4回屈曲すると、従来は界面数が16になるが、本実施例では64倍の1024個の界面が形成される。その結果、従来に比較して電極ループ210を経過後の混合時間を、1/64にできる。なお、本実施例では空白領域を進行方向に延びる長穴形状としたが、空白領域を空洞にしてもよいし、電極211の外縁に接続する形状としてもよい。
【0027】
四角枠形の電極ループ26を有する電極列209の詳細を、図5に上面図で示す。電極列209は右方に延びる電極列252、下方に延びる電極列251、左方に延びる電極列253および電極ループ210とから構成されている。右方に延びる電極列252を移動してきた液滴123と、下方に延びる電極列251を移動してきた液滴124とが、電極ループ26を構成する電極261で一緒になる。
【0028】
ここで、右方に延びる電極列252は、電極ループ26の下辺を構成する電極列の中心よりも上側に中心を持つように偏心配置されている。また、下方に延びる電極列251は、電極ループ26の右辺を構成する電極列の中心よりも左側に中心を持つように偏心配置されている。これにより、右方に延びる電極252を移動してきた液滴123は電極261の上半分に、下方に延びる電極251を移動してきた液滴124は電極261の下半分に、それぞれ容易に位置できる。そして電極261で合体して、液滴125となる。この合体した液滴125を電極ループ26に沿って回転させ、元の電極261位置まで戻す。必要に応じてこの電極ループ26上の回転を繰り返す。
【0029】
電極261で合体した液滴125は、電極ループ26を所定回数だけ回転移動した後、左方に延びる電極列253から、分析位置等に送られる。または、電極ループ26内に留まり、この電極ループ26に隣り合う図示しない検出器を用いて所定の検査や測定をした後に、外部に排出される。
【0030】
本実施例によれば、電極ループ上の電極に空白領域を形成したので、液滴内部の流れがさらに分割され、混合の効率が向上する。なお、本実施例では、電極ループ26を構成する電極261で、合体液滴125を生成している。しかしながら、電極ループ26を構成する電極とは別に液滴合体用の電極を設け、その電極上で電極列251、252からそれぞれ供給された液滴123,124を合体させ、その後、電極ループを構成する電極261まで合体液滴125を移動させてもよい。また、空白領域を各電極あたり1箇所だけ形成したが、ここの数は電極あたり2個以上あってもよい。
【0031】
本発明に係る化学分析装置に用いる混合装置の他の実施例を、図6に上面図で示す。上記実施例では、各電極に形成した空白領域を、液滴の進行方向に延びる長穴形状としていた。本実施例では、各電極271〜273において合体液滴125の進行方向に対して斜めに空白領域を形成している。そして斜めの方向を、隣り合う電極271、272;272、273とで異ならせている。
【0032】
具体的には、液滴125の進行方向に対して45°になるように空白領域を形成した。また、隣り合う電極271、272;272、273間では、空白領域のなす角度を相対的にほぼ90°とした。上方に延びる電極列250を移動してきた液滴123と、下方に延びる電極列251から移動してきた液滴124が、合体用電極27に至る。この合体用電極27で合体した液滴125は、電極列27を構成する電極271、272、273を順に移動し、空白領域の無い電極28に導かれる。この空白領域が形成されていない電極28で、液滴125を停止させる。その後、電極273〜271の順に電圧を印加して、液滴125進行方向を右向きに変化させる。
【0033】
このとき、隣り合う電極271、272;272、273の空白領域の方向がほぼ直交しているので、液滴125内の流れは90°方向を変える。これにより液滴125を直進させるにもかかわらず、液滴125が屈曲したのと同じ混合効果が得られる。本実施例によれば、電極列を直線状にしても液滴を混合でき、電極の数を低減でき、分析デバイスを小型化できる。
【0034】
図7に、本発明に係る化学分析装置に用いる混合装置のさらに他の実施例を、上面図で示す。上記各実施例では電極に長穴状の空白領域を形成しているが、本実施例では、多数の円孔245を1個の電極に形成している。電極列27を構成する各電極274〜277に、多数の円孔245を形成したので、液滴125内に流れの擾乱が引き起こされる。それとともに、円孔245には電圧が印加されないので、液滴125中のイオンが引き寄せられない。したがって、円孔125が杭の様な作用をしてイオンはこの円孔125を避けて流れる。これにより、イオンの攪拌効果が生じ、結果的に液滴125内の物質の混合効率が向上する。空白領域の形状やサイズ、配置は上記各実施例に記載のものには限らず、攪拌機能が生じるものであれば、本発明に含まれる。また、上記実施例では上側の基板に共通電極を、下側の基板に駆動電極を形成したが、電極の配置はその逆でも、本実施例と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る混合装置における液滴混合を説明する図。
【図2】本発明に係る化学分析装置の一実施例の斜視図。
【図3】混合装置における液滴混合を説明する図。
【図4】本発明に係る混合装置の一実施例の縦断面図。
【図5】本発明に係る混合装置の一実施例の上面図。
【図6】本発明に係る混合装置の他の実施例の上面図。
【図7】本発明に係る混合装置のさらに他の実施例の上面図。
【符号の説明】
【0036】
12…液滴、13…界面、21…下部電極基板、23…上部電極基板、26…電極ループ、27…電極、231…電極、241…空白領域。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に共通電極が配置された第1の基板と、表面に駆動電極列が配置された第2の電極とを、電極面を内側に互いにほぼ平行に配置したEWOD方式の化学分析装置が備える混合装置において、前記駆動電極列を構成する電極の少なくとも1個に空白領域を形成し、この空白領域が形成された電極に異なる2種の液滴を供給可能にしたことを特徴とする混合装置。
【請求項2】
前記駆動電極列は多数の矩形状の電極を有し、この矩形状の電極を互いにわずかな隙間を置いて配置したことを特徴とする請求項1に記載の混合装置。
【請求項3】
前記駆動電極列を構成する電極に形成した空白領域は、電極の配列方向に長い長孔形状であることを特徴とする請求項2に記載の混合装置。
【請求項4】
前記駆動電極列を構成する電極に形成した空白領域は、電極の配列方向に斜めのスリット形状であり、隣り合う電極で斜めの方向を互いに変えていることを特徴とする請求項2に記載の混合装置。
【請求項5】
前記駆動電極列を構成する電極に形成した空白領域は、複数の円孔形状であることを特徴とする請求項2に記載の混合装置。
【請求項6】
2枚の平板と、この2枚の平板のそれぞれの対向する表面に形成した電極列と、この電極列の表面上に形成した絶縁体膜と、前記電極列間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電極列を構成する複数の電極の中から前記電圧印加手段が印加する電極を制御する制御手段とを有し、前記電極列を構成する電極の少なくとも1個の電極は空白領域を有し、この空白領域を有する電極に異なる2種の液滴を供給可能にしたことを特徴とする化学分析装置用の混合装置。
【請求項7】
前記空白領域は、前記電極の内部に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の混合装置。
【請求項8】
前記空白領域は、前記電極の外周側の領域に連通することを特徴とする請求項6に記載の混合装置。
【請求項9】
前記空白領域は、液滴の移動方向に延びる形状であることを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の混合装置。
【請求項10】
前記空白領域は、液滴の移動方向とは異なる方向に延びる形状であることを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の混合装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−317363(P2006−317363A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−142075(P2005−142075)
【出願日】平成17年5月16日(2005.5.16)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】