説明

減圧装置及びこれに用いる無機材料質多孔体

【課題】安価で排気速度が速くパーティクルの舞い上がりを防止できる減圧装置を提供する。
【解決手段】本減圧装置は真空チャンバ内を減圧する排気機構を備えた減圧装置において、排気機構は一端が真空チャンバに連通し、他端が真空ポンプに連通する主排気路と、この主排気路に設けた第1の開閉弁と、一端が主排気路を介してあるいは直接真空チャンバに連通し、他端が主排気路を介してあるいは直接真空ポンプに連通するスロー排気路と、このスロー排気路にこのスロー排気路壁と間隔を設けて配され、円筒形状の無機材料質多孔体からなる無機材料質多孔体と、スロー排気路に設けた第2の開閉弁を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は減圧装置及びこれに用いる無機材料質多孔体に係り、特に円筒形状の無機材料質多孔体を組み込んだ排気機構を備えた減圧装置及びこれに用いる無機材料質多孔体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体ウェーハもしくは液晶材料の製造工程においては、例えばドライエッチング装置、スパッタ装置、CVD装置あるいは熱処理炉として用いる真空チャンバにおいて、減圧下や大気と異なる組成のガス雰囲気等の各種条件下で排気時の圧力の緩衝を目的として、主排気路と並列にスロー排気路を設けている。
【0003】
図8に示すように、従来の減圧装置31では、真空チャンバ32内を減圧する排気機構33を設け、この排気機構33は一端が真空チャンバ32に設けられ、板状アルミナ製フィルタ34を取付けた排気口35に連通し、他端が真空ポンプ36に連通する主排気路37と、この主排気路37に設けた第1の開閉弁(メインバルブ)38と、一端が主排気路37を介してあるいは直接チャンバに連通し、他端が主排気路37を介して真空ポンプ36に連通するスロー排気路39と、このスロー排気路39に第1の開閉弁と並列に第2の開閉弁(スロー排気バルブ)40を設けている。
【0004】
このような従来の減圧装置では、排気初期はスロー排気路で緩やかに排気し、その後、主排気路で一気に排気する。
【0005】
しかし、板状のアルミナ製フィルタを介しての排気は、多孔体の気孔径が小さいため単純に板状のアルミナ製フィルタを排気口に設置すると排気速度が大幅に遅くなる。
【0006】
また、図9に示すように、別の従来の減圧装置41は、排気速度を上げるために、排気口35とは別個に板状アルミナ製フィルタ34を取付けたスロー排気口42を設けているが、多額な装置改造費がかかる。
【0007】
なお、従来の板状のアルミナ製フィルタに替えて金属メッシュフィルタを用いる方法は、メッシュサイズが大きいため排気時間への影響が少なく、装置改造をせずにそのまま装置内排気口への設置が可能であるが、パーティクルの舞上がりを抑える効果も小さい。
【0008】
なお、真空チャンバと真空ポンプを連通する主排気路と、この主排気路に並列にスロー排気路を設けたウェーハ取扱システム(例えば、特許文献1参照)、さらに、スロー排気路に可変コンダクタンスバルブを設けた横型処理炉が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開昭61−228648号公報
【特許文献2】特開平7−235497号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、安価で排気速度が速くパーティクルの舞い上がりを防止できる減圧装置及びこれに用いる無機材料質多孔体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した目的を達成するため、本発明に係る減圧装置は、真空チャンバと、この真空チャンバ内を減圧する排気機構を備えた減圧装置において、前記排気機構は一端が前記真空チャンバに連通し、他端が真空ポンプに連通する主排気路と、この主排気路に設けた第1の開閉弁と、一端が主排気路を介してあるいは直接前記真空チャンバに連通し、他端が主排気路を介してあるいは直接前記真空ポンプに連通するスロー排気路と、このスロー排気路にこのスロー排気路壁と間隔を設けて配される円筒形状の無機材料質多孔体と、前記スロー排気路に設けた第2の開閉弁を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る無機材料質多孔体は真空チャンバ内を減圧する排気機構を備えた減圧装置の前記排気機構に配置され、円筒形状の無機材料質多孔体からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る減圧装置及びこれに用いる無機材料質多孔体によれば、安価で排気速度が速くパーティクルの舞い上がりを防止できる減圧装置及びこれに用いる無機材料質多孔体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の第1実施形態に係る減圧装置について添付図面を参照して説明する。
【0014】
図1は本発明の第1実施形態に係る減圧装置の概念図であり、図2はそのフィルタ取付部の拡大図である。
【0015】
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る減圧装置1は、真空に減圧され処理室となる真空チャンバ2を備え、この真空チャンバ2はこの真空チャンバ2を真空に減圧する排気機構3を備える。
【0016】
この排気機構3は一端が真空チャンバ2の底部に設けた排気口2aを介して真空チャンバ2に連通し、他端が真空ポンプ4に連通する主排気路5と、この主排気路5に設けた第1のバルブ(メインバルブ)6と、一端が主排気路5を介して真空チャンバ2に連通し、他端が主排気路5を介して真空ポンプ4に連通するスロー排気路7と、このスロー排気路7内に配される無機材料質多孔体8と、この無機材料質多孔体8の下流のスロー排気路7に設けた第2のバルブ(スロー排気バルブ)9を備える。
【0017】
図2に示すように、無機材料質多孔体8は有底円筒形状のシリカ多孔体からなり、開口端側には無機材料質多孔質多孔体と同材質のガス不透過性リング状のフランジ部8aが設けられる。
【0018】
図2及び図3に示すように、無機材料質多孔体8はそのほぼ半球状の底部8bを上流側すなわち真空チャンバ2側に向けて、無機材料質多孔体8とスロー排気路壁7aと間隔gを設けてスロー排気路7内に取付けられる。
【0019】
例えば、スロー排気路7の直径は、100mmであり、無機材料質多孔体8の外径を60〜80mmに設定すると、間隔gは10〜20mmになる。また、無機材料質多孔体8の平均気孔径(JIS R1643 1998に基づく)は10〜100μm、気孔率は20〜70%であるのが好ましい。
【0020】
上記のように、無機材料質多孔体8は有底円筒形状をなすので、ガス通過のための表面積が増加し、さらに、平均気孔径が10〜100μm、気孔率が20〜70%である無機材料質多孔質多孔体からなり、かつスロー排気路7と無機材料質多孔体8の長さ方向中心軸を合わせ、スロー排気路7の直径に対し無機材料質多孔体8の外径比を60〜80%とすることで、急激な減圧が避けられて、かつ速やかな減圧が可能になる。
【0021】
開口端側には無機材料質多孔質多孔体と同材質のガス不透過性リング状のフランジ部8aが設けられる。
【0022】
図4に示すように、この無機材料質多孔体8のスロー排気路7への気密的取付けは、フランジ部8aの外側周に予めOリング10を嵌め込み、下部スロー排気路7Aに設けたリング状係合凹部7Aとフランジ部8aに設けた下側リング状係合凸部8aを係合させて、無機材料質多孔体8を下部スロー排気路7Aに立設し、上部スロー排気路7Bを無機材料質多孔体8に上方から間隔gを設けて外嵌して、上部スロー排気路7Bに設けたリング状係合凹部7Bとフランジ部8aに設けた上側リング状係合凸部8aを係合させて、下部スロー排気路7Aに設けた下フランジ7Aと上部スロー排気路7Bに設けた上フランジ7Bでフランジ部8aを保持するとともに、Oリング10を押圧して行う。
【0023】
このように、無機材料質多孔体8のスロー排気路7への取付けは、上記無機材料質多孔体と同一材質のガス不透過性リング状のフランジ部8aを介して行うので、無機材料質多孔体8を破損することなく、容易かつ確実に行うことができる。また、従来の減圧装置の構造を大幅に変更することなく、無機材料質多孔体を取付けることができるので安価な減圧装置を提供できる。
【0024】
なお、下部スロー排気路7Aと上部スロー排気路7Bはクランプ(図示せず)によって一体的に保持され、さらに、無機材料質多孔体8の開口端側にはリング状取付部材11aに張設され無機材料質多孔体8よりも気孔径が小さく、かつ通気性が高い金網11が設けられる。
【0025】
これにより、仮に無機材料質多孔体8に破損等が生じた場合でも、破損物が真空ポンプ4側に流れるのを防止できる。
【0026】
なお、上記無機材料としては、シリカ、SiC、アルミナいずれでもよいが、耐熱性、耐蝕性などの観点からシリカがより好ましい。
【0027】
また、上記多孔体としては、通常の略同等体積空間が連続的につながった多孔体でもよく、また、球状の多数の気孔の隣接するもの同士が連通孔を介して連通する3次元網目状の骨格構造からなる多孔体でもよい。なお、前者の多孔体の場合は材質は、シリカガラスであることが好ましく、このより好ましい平均気孔径は10〜50μm、気孔率は20〜40%である。また、多孔体の場合の材質は、SiCであるのが好ましく、このより好ましい平均気孔径は、30〜90μm、連通孔径は10〜20μm、気孔率は55〜65%である。
【0028】
次に本第1実施形態の減圧装置及びこれに用いる無機材料質多孔体の作用について説明する。
【0029】
図1に示すように、処理室となる真空チャンバ2を減圧する場合、減圧開始時は、主排気路5に設けた第1のバルブ6及びスロー排気路7に設けた第2のバルブ9を閉止した状態で真空ポンプ4を運転し、しかる後、第2のバルブ9を開放する。
【0030】
この第2のバルブ9を開放すると、真空ポンプ2中のガスは、排気口2a、スロー排気路7、間隙g、無機材料質多孔体8及び第2のバルブ9を介して真空ポンプ4に流れ、真空チャンバ2内は減圧される。
【0031】
この減圧過程において、スロー排気路7の外径は100mmであり、無機材料質多孔体8の外径は60〜80mm、平均気孔径10〜100μm、気孔率は20〜40%と適度なガス通気抵抗に設定されているので、真空チャンバ2内の急激な減圧が避けられて、パーティクルの舞い上がりが防止され、さらに、ガスが間隙gを介して表面積が広い有底円筒形状の無機材料質多孔体8を通過するので、速やかに減圧を行うことができる。
【0032】
本第1実施形態の減圧装置によれば、安価で排気速度が速くパーティクルの舞い上がりを防止できる減圧装置が実現する。
【0033】
また、本発明の第2実施形態に係る減圧装置及びこれに用いる無機材料質多孔体について説明する。
【0034】
本第2実施形態は、第1実施形態が有底円筒形状の無機材料質多孔体からなるフィルタを用いるのに対して、無底円筒形状の無機材料質多孔体を用いる。
【0035】
例えば、図5に示すように、本第2実施形態に係る減圧装置は、図1に示すと同様の真空チャンバと排気機構を備え、スロー排気路7に多孔体ユニット21を設ける。
【0036】
この多孔体ユニット21は、無底円筒形状の無機材料質多孔体22と、この無機材料質多孔体22が空隙cを形成するように外嵌し、周囲に通気口23aを設けた中空状の金属通気パイプ23と、無機材料質多孔体22の一端及び金属通気パイプ23の一端を閉塞する閉塞部材24と、無機材料質多孔体22の両端を押圧するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の軟質ガスケット25、25と、金属通気パイプ23の他端に気密的に貫通して溶着される金属製取付リング26を備え、閉塞部材24の円板状の取付突部24aの外周に設けた雄ネジ部24bと金属通気パイプ23の一端の内側に形成される雌ネジ部23bを螺合することで、金属通気パイプ23と金属製取付リング26で両軟質ガスケット25、25を無機材料質多孔体22方向に押圧して組み立てる。
【0037】
また、多孔体ユニット21のスロー排気路7への気密的取付けは、第1実施形態と同様に行う。
【0038】
なお、無機材料質多孔体22の開口端側にはリング状取付部材27aに張設され、無機材料質多孔体8よりも気孔径が小さく、かつ通気性が高い金網27が設けられる。
【0039】
本第2実施形態の減圧装置によれば、安価で排気速度が速くパーティクルの舞い上がりを防止できる減圧装置が実現する。
【0040】
他の構成は図1に示す減圧装置と異ならないので、説明は省略する。
【実施例】
【0041】
[実施例1]
図3に示した形状で、高さ80mm、外径30mm、内径24mm、平均気孔径16μm、気孔率30%の通常の略同等体積空間が連続的につながったシリカ製多孔体に、高さ15mm、外径50mm、内径24mmの緻密質シリカガラス製フランジ部を係合させてなる多孔体を組み込んだ本発明の減圧装置(実施例1)及び多孔体を用いない減圧装置(比較例1)を用い、スロー排気試験を行ない、減圧速度とパーティクルの発生状態を調べた。
【0042】
[試験1]
チャンバ容積65Lの真空チャンバ内に排気口から40mm離間して設けた円板状トレー上に0.0009g/個の発泡スチロールを800個置き、最大排気能力7000L/minの真空ポンプで真空引きを行い、真空引き開始から、スロー排気し、真空速度と発泡スチロール粉の動きを調べた。
【0043】
結果:図6に示す。
【0044】
実施例1は比較例1に比べて、排気時間が大幅に増加するが、比較例1がトレーから真空チャンバ底部に落下した発泡スチロール粒の数が600〜700個であったのに対して、実施例1は落下個数が0個であった。
【0045】
[試験2]
本発明の減圧装置の排気時間を短縮する目的で、主排気路の第1のバルブを開放しての排気とスロー排気路の第2のバルブ9のみを開放しての排気とを組み合わせ、落下する発泡スチロール粒の数を抑制した状態での大気圧から1kPaまでの到達時間を調べ、フィルタを用いない減圧装置と比較した。
【0046】
結果:表1及び図7に示す。
【表1】

【0047】
表1及び図7からもわかるように、メインバルブ開放時の真空チャンバ圧力が40kPaである実施例2は、同じ圧力でメインバルブを開放した比較例2の38sに比べて、22sと42%(16s)短縮できることがわかった。
【0048】
メインバルブ開放時の真空チャンバ圧力が13kPaである実施例3は、同じ圧力でメインバルブを開放した比較例3の90sに比べて、56sと38%(34s)短縮できることがわかった。
【0049】
メインバルブ開放時の真空チャンバ圧力が7kPaである実施例4は、同じ圧力でメインバルブを開放した比較例4の132sに比べて、88sと33%(44s)短縮できることがわかった。
【0050】
[実施例2]
3次元網目状の骨格構造からなる多孔体を減圧装置に組み込み、試験1と同様の方法でパーティクルの舞い上がり状態を調べる。
【0051】
試験品の多孔体は以下の方法で作製する。
【0052】
平均粒径0.5μmのSiC粉末100重量部、液体媒質としてイオン交換水45重量部、気泡剤としてラウリル硫酸トリエタノールアミン1重量部、焼結助剤としてカーボンブラック1重量部及び平均粒径1.4μmのBC粉末0.2重量部並びにゲル化主剤としてポリエチレンイミン5重量部を攪拌機で混合攪拌しながら空気を導入して泡立て、泡状のスラリーを調整する。
【0053】
その後、泡状のスラリーを攪拌しながら、これにゲル化副剤としてエポキシ樹脂1重量部を添加し、型に鋳込み、3時間経過すると、ゲル化が十分に進行し、ゲル化し、これを型から取り出し、60℃の温度で数日間乾燥して円筒状の成形体(乾燥体)を得る。
【0054】
この成形体をArガス雰囲気下1780℃で1時間加熱(仮焼成)し、これを同雰囲気下2100℃で1時間焼成することで、球状の多数の気孔の隣接するもの同士が連通孔を介してお互いに連通する3次元網目状の骨格構造を有する円筒状のSiC多孔体を得る。
【0055】
このSiC多孔体は高さ80mm、外径30mm、内径24mm、平均気孔径80μm、連通孔径10〜20μm、気孔率60%であり、高さ15mm、外径50mm、内径24mmの上記SiC多孔体と同一材質からなるガス不透過性のリング状のフランジ部が設けられる。
【0056】
結果:上記SiC多孔体を組み込んだ本発明の減圧装置を用い上記[試験1]と同じ条件で評価した実施例5は、フィルタを用いない減圧装置の比較例5に比べて、排気時間は同等であり、また、比較例5がトレーから真空チャンバ底部に落下した発泡スチロール粒の数が660個であったのに対して、実施例5は落下個数が0個であった。
【0057】
このように、本発明の減圧装置(実施例)は、パーティクルが舞い上がりやすい初期の減圧をスロー排気で行い、パーティクルの舞い上がりが抑制される低圧下での減圧を、主排気路を介して行うことで、パーティクルの舞い上がりがなく、迅速な真空引きを行えることがわかった。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の第1実施形態に係る減圧装置の概念図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る減圧装置のフィルタ取付部の拡大図。
【図3】本発明の第1実施形態に係る減圧装置に用いるフィルタの縦断面図。
【図4】図2のA部の拡大図。
【図5】本発明の第2実施形態に係る減圧装置に用いるフィルタユニットの縦断面図。
【図6】本発明の第1実施形態に係る減圧装置を用いたスロー排気試験の結果図。
【図7】本発明の第1実施形態に係る減圧装置を用いたスロー排気試験の結果図。
【図8】従来の減圧装置の概念図。
【図9】従来の減圧装置の概念図。
【符号の説明】
【0059】
1 減圧装置
2 真空チャンバ
2a 排気口
3 排気機構
4 真空ポンプ
5 主排気路
6 第1のバルブ
7 スロー排気路
7a スロー排気路壁
7A 下部スロー排気路
7A 下フランジ
7B 上部スロー排気路
7B 上フランジ
8 フィルタ
8a フランジ部
9 第2のバルブ
10 Oリング
11 金網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空チャンバと、この真空チャンバ内を減圧する排気機構を備えた減圧装置において、
前記排気機構は一端が前記真空チャンバに連通し、他端が真空ポンプに連通する主排気路と、
この主排気路に設けた第1の開閉弁と、
一端が主排気路を介してあるいは直接前記真空チャンバに連通し、他端が主排気路を介してあるいは直接前記真空ポンプに連通するスロー排気路と、
このスロー排気路にこのスロー排気路壁と間隔を設けて配される円筒形状の無機材料質多孔体と、
前記スロー排気路に設けた第2の開閉弁を備えることを特徴とする減圧装置。
【請求項2】
前記フィルタは有底円筒形状をなし、底部を上流側に向けて設け、第2の開閉弁を前記フィルタの下流側に設けることを特徴とする請求項1に記載の減圧装置。
【請求項3】
前記フィルタは開口部に前記無機材料質多孔体と同一材質からなるガス不透過性のリング状のフランジ部が設けられることを特徴とする請求項2に記載の減圧装置。
【請求項4】
前記無機材料質多孔体は無底円筒形状をなし、周囲に通気口を設けた中空状の金属通気パイプの外周側に空隙が形成されるように外嵌され、
金属通気パイプの一端はこの一端に螺着される閉塞部材により閉塞され、
前記フィルタの一端は前記閉塞部材により閉塞されかつ軟質ガスケットを介して押圧され、
前記金属通気パイプの他端はこの他端に固着される金属製取付リングを気密的に貫通し、
前記無機材料質多孔体の他端は前記金属製取付リングに押圧される軟質ガスケットを介して押圧されることを特徴とする請求項1に記載の減圧装置。
【請求項5】
前記無機材料質多孔体はこの前記無機材料質多孔体の一端に取付けられる閉塞部材を上流側に向けて設け、第2の開閉弁は前記無機材料質多孔体の下流側に設けることを特徴とする請求項4に記載の減圧装置。
【請求項6】
真空チャンバ内を減圧する排気機構を備えた減圧装置の前記排気機構に配置され、円筒形状の無機材料質多孔体からなることを特徴とする無機材料質多孔体。
【請求項7】
前記無機材料質多孔体及びこの開口部にこれと同一材料からなるガス不透過性のリング状のフランジ部が一体化形成されることを特徴とする請求項6に記載の無機材料質多孔体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−106810(P2009−106810A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−279283(P2007−279283)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【出願人】(507182807)コバレントマテリアル株式会社 (506)
【Fターム(参考)】