説明

渦輪空気搬送機

【課題】気体または微細な液体の成分を室内の目的の場所に目的の濃度で搬送し、空気を清浄にすることを目的とする。
【解決手段】フレーム1と放出口2と振動部3からなる空気砲発生装置4と、空気砲発生装置4と気体ダクト5により接続された、内部に濃度センサー6を有する気体濃度調整装置7または微細液滴濃度調整装置8と、気体濃度調整装置7または微細液滴濃度調整装置8と液体ダクト9により接続された溶液タンク10からなる。調整された空気はフレーム1内で拡散され、振動部3により目的の強度の衝撃を与えられることにより、放出部2より、目的の場所まで渦輪30の形状で送出される。上記構成において、目的の濃度の材料を含む気体は、濃度を変える事無く、目的の場所に搬送することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体成分及び微細液滴成分の搬送に使用される渦輪の技術を使用した空気搬送機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の空気搬送機は、ファンを使用されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、その空気搬送機について図18を参照しながら説明する。
【0004】
図に示すように、本体101は、送風機102と送風口103からなり、芳香成分含有液を収容する第一収容部104と水を収容する第二収容部105とエアーポンプ106を備える。エアーポンプ106より第一収容部104と第二収容部105に圧縮空気を吹き込み泡を生じさせ、発砲圧力により芳香成分含有液および水を微粒子化し本体101内に送り、混合する。送風機102により空気を送り、その空気に乗せ送風口103より外部に放散される。
【特許文献1】特開2002−85542号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の送風装置では、目的の物質の濃度を目的の場所に搬送することが困難という課題があり、装置から目的場所まで、濃度を変化することなく搬送することが要求されている。
【0006】
また、屋内に均一に拡散という課題があり、最適な場所より拡散をすることが要求されている。
【0007】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、濃度を変えることなく目的の場所に搬送することができ、また、目的の場所より拡散を開始できる送風装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の渦輪空気搬送機は上記目的を達成するために、気体濃度調整装置または微細液滴濃度調整装置により濃度を調整された空気を、空気砲発生装置に搬送し、空気砲発生装置より送出されるとしたものである。
【0009】
この手段により一定濃度の空気は渦輪の状態となり、濃度変化無く送出することができ、また、目的の場所まで送出し、そこで渦輪を崩壊させその場所から拡散できる渦輪空気搬送機が得られる。
【0010】
また、他の手段は気体濃度調整装置内に熱源を設けたものである。
【0011】
これにより溶液を加熱することにより気化時間を短縮することができ、より早急に空気砲発生装置に目的濃度の空気を搬送できる渦輪空気搬送機が得られる。
【0012】
また、空気砲発生装置よりの渦輪の単位時間あたりの送出回数を変化させた時に気体濃度調整装置または微細液滴濃度調整装置で調整する空気の濃度を変化させるものである。
【0013】
これにより送出スピードが変化しても効率的に目的場所に規定量の成分を含む空気を送ることの出来る渦輪空気搬送機が得られる。
【0014】
また、空気砲発生装置よりの渦輪の単位時間あたりにおける送出回数を変化させた時に気体濃度調整装置または微細液滴濃度調整装置で調整された空気を空気砲に搬送する空気の量を変化させるものである。
【0015】
これにより送出スピードが変化しても効率的に目的場所に規定量の成分を含む空気を送ることの出来る渦輪空気搬送機が得られる。
【0016】
また、他の手段は空気砲発生装置内に攪拌ファンを設けたものである。
【0017】
これにより気体濃度調整装置または微細液滴調整装置より搬送された空気が、早急に空気砲発生装置内で均一な目的濃度できる渦輪空気搬送機が得られる。
【0018】
また、他の手段は渦輪空気搬送機に臭いセンサーを儲け、臭気の量により空気砲発生装置よりの渦輪の単位時間あたりの送出回数を変化させるものである。
【0019】
これにより臭気の量に最適な調整された空気を送り、臭気と反応させることができる渦輪空気搬送機が得られる。
【0020】
また、他の手段は渦輪空気搬送機に数種類の臭いセンサーと湿度センサーを儲け、臭気の量と種類と湿度による人の感じ方を考慮して、空気砲発生装置よりの渦輪の単位時間あたりにおける送出回数を変化させるものである。
【0021】
これにより臭気の量に最適な調整された空気を送り、臭気と反応させることができる渦輪空気搬送機が得られる。
【0022】
また、他の手段は渦輪空気搬送機に臭いセンサーを儲け、臭気の量により空気砲発生装置より調整させた空気の濃度を変化させるものである。
【0023】
これにより臭気の量に最適な調整された空気を送り、臭気と反応させることができる渦輪空気搬送機が得られる。
【0024】
また、他の手段は渦輪空気搬送機に空間認識センサーを儲け、空間の広さ、重心を把握し、空気砲発生装置より送出させる調整させた空気の量と濃度、渦輪を崩壊させるポイントを規定するための送出のための強度を調整したものである。
【0025】
これにより最適な調整された空気を空間に最適な濃度と量を拡散に最適なポイントに搬送することができる渦輪空気搬送機が得られる。
【0026】
また、他の手段は渦輪空気搬送機に熱感知用の赤外線センサーを儲け、臭いの発生元となる熱源を把握し、空気砲発生装置より送出させる調整させた空気の渦輪を崩壊させるポイントを規定するための送出のための強度を熱源上方に調整したものである。
【0027】
これにより臭いの発生源の近傍に調整された空気を搬送することが、悪臭の拡散を最小限に抑制できる渦輪空気搬送機が得られる。
【0028】
また、他の手段は気体濃度調整装置または微細液滴調整装置を複数個以上設けたものである。
【0029】
これにより臭気の種類または好みの香りにより発生する調整された空気の種類を変更することができる渦輪空気搬送機が得られる。
【0030】
また、他の手段は渦輪空気搬送機に付属のポインター付きリモコンを設けたものである。
【0031】
リモコン先端のより照射されるレーザーを目的の場所に当て、このポイントに向けて調整された空気を搬送するように制御する。
【0032】
これにより、臭いの気になる壁面や衣服等のポイントを任意に消臭することができる渦輪空気搬送機が得られる。
【0033】
また、他の手段は渦輪空気搬送機に付属のポインター付きリモコンににおい別の選択スイッチを設けたものである。
【0034】
使用者が感応で感じる臭い、または欲する香りを選択することができる渦輪空気搬送機。
【0035】
これにより、気になる臭いの消臭や好みの臭いを任意に選択できるため満足感の高い渦輪空気搬送機が得られる。
【0036】
また、他の手段は空気砲発生装置よりの送出のタイミングを1/fゆらぎ制御にしたものである。
【0037】
これにより、人に心地よい送風感が得られる渦輪空気搬送機が得られる。
【0038】
また、他の手段は渦輪空気搬送機に人感センサーを設け、人が入室した時に快適な香りや悪臭を送出するものである。
【0039】
これによりその部屋、家または会社に好印象を与えることができる渦輪空気搬送機や、侵入者に対して悪臭を当てることで防犯を行うことのできる渦輪空気搬送機が得られる。
【0040】
また、他の手段は渦輪空気搬送機にセンサーと紫外線ランプを設け、洗濯物の位置を把握し不飽和脂肪酸を含む空気を洗濯物に送出する。それと共に紫外線ランプを照射することにより、不飽和脂肪酸が分解され天日干しの臭いとすることができるものである。
【0041】
これにより、屋内干しで外に干した時と同等の臭いの洗濯物を得ることができる。
【0042】
また、他の手段は渦輪空気搬送機に人感センサーを設け、微細液滴調整装置に人体に有効な溶液を配合する。人感センサーにより人の位置を把握し、近傍上方で渦輪が崩壊するように調整する。
【0043】
これにより、浴室等で空気のサプリメントを効率的に摂取することができる。配合の物質により美肌効果などの効能を得ることができる。
【発明の効果】
【0044】
本発明によれば目的の濃度の成分を含んだ空気を目的の場所まで濃度を変える事無く搬送できるという効果のある渦輪空気搬送機を提供できる。また、目的の場所で空気の拡散の開始を始めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
本発明の請求項1記載の発明は、空気砲発生装置と気体濃度調整装置または微細液滴濃度調整装置を設けたものであり、気体濃度調整装置または微細液滴濃度調整装置により、目的濃度に調整された気体または微細液滴を規定の量だけ空気砲発生装置に搬送し、空気砲発生装置より渦輪を作って送出するという作用を有することにより、有効成分の目的量を目的の場所に搬送する効果がある。
【0046】
また、濃度調整時間を短縮するための加熱器を気体調整装置内部に備えたものであり、溶液を加熱することにより気化時間を短縮することができる。
【0047】
また、空気砲発生装置よりの送出スピードを変化させたとき、気体濃度調整装置または微細液滴濃度調整装置の目的濃度を変化させたものであり、規定量を空気砲発生装置に搬送するという作用を有することにより、有効成分の量を任意に変化させることができる。
【0048】
また、空気砲発生装置よりの送出スピードを変化させたとき、気体濃度調整装置または微細液滴濃度調整装置より空気砲発生装置に搬送する量を調整するとしたものであり、空気砲発生装置より適切な濃度の成分の空気を送出できるという作用を有することにより、有効成分を安定した濃度で搬送できる。
【0049】
また、空気砲発生装置内に攪拌ファンを設けたものであり、気体濃度調整装置または微細液滴濃度調整装置より搬送された空気を、空気砲発生装置内で均一にするという作用を有すことにより、有効成分を安定するための時間を短縮できる。
【0050】
また、渦輪空気搬送機に臭いセンサーを設けたものであり、空気砲発生装置より送出される量を、臭気の量により調整にするという作用を有すことにより、臭気の量に対し適切な量の有効成分を搬送できる。
【0051】
また、渦輪空気搬送機に湿度センサーを設けたものであり、空気砲発生装置より送出される量を、臭気の量と種類と湿度による人の感応を考慮し調整にする制御を行うという作用を有することにより、人の感応に対し、適切な量の有効成分を搬送できる。
【0052】
また、渦輪空気搬送機に臭いセンサーを設けたものであり、空気砲発生装置より送出される調整された空気の濃度を、臭気の量により調整にするという作用を有することにより、臭気の量に対し適切な濃度の有効成分を搬送することができる。
【0053】
また、渦輪空気搬送機に空間認識センサーを設けたものであり、空気砲発生装置より送出される量と渦輪の崩壊するポイントを、空間中心の上方の拡散最適ポイントになるよう調整にできるという作用を有することにより、有効成分の室内での拡散時間を短縮し、且つ使用量を最小に抑えることができる。
【0054】
また、渦輪空気搬送機に赤外線センサーを設けたものであり、空気砲発生装置より送出される量と渦輪の崩壊するポイントを、熱源上方の最適ポイントになるよう調整にするという作用を有することにより、臭気が拡散する前に有効成分を臭気の原因物質の近傍に搬送し、そこで拡散を行ない、臭気の拡散を抑えることができる。
【0055】
また、気体濃度調整装置または微細液滴濃度調整装置を複数以上有するものであり、臭気により成分を変更できるという作用を有することにより、異なった臭気に対応することができる。
【0056】
また、渦輪空気搬送機に付属のポインター付きリモコンを設けたものであり、任意に選択した場所をポインターで示し、その場所に空気砲発生装置より送出されるよう調整にすることができるという作用を有することにより、不快な臭気を発生している場所に、任意で有効成分を搬送することができる。
【0057】
また、ポインター付きリモコンに、臭い別のスイッチを設けたものであり、任意に臭気を選択して空気砲発生装置より送出されるよう調整にすることができるという作用を有することにより、臭気の種類を選択し、有効成分を任意に搬送することができる。
【0058】
また、空気砲発生装置より送出されるタイミングを1/fの制御を用いて調整したものであり、快適に匂いを送出できるという作用を有することにより、空気搬送による不快感をなくすことができる。
【0059】
また、渦輪空気搬送機に人感センサーを設けたものであり、人が入ってくると装置が作動し芳香成分を送出するよう制御することができるという作用を有することにより、臭いを除去してから入室することができる。
【0060】
また、渦輪空気搬送機にセンサーを設け、微細液滴濃度調整装置に不飽和脂肪酸を規定量いれ、同時に渦輪空気搬送機に紫外線ランプを設けたものであり、渦輪空気搬送機のセンサーにより洗濯物の位置を把握し、不飽和脂肪酸を送出する。同時に渦輪空気搬送機に紫外線ランプにより洗濯物に紫外線ランプを照射し不飽和脂肪酸が分解され、天日干しのにおいとなるという作用を有することにより、室内干の洗濯物の悪臭を感じなくすることができる。
【0061】
また、微細液滴濃度調整装置内に人体に有効なサプリメント成分を配し。渦輪空気搬送機にセンサーを設けたものであり、人の位置を把握し、人の上部近傍で渦輪が崩壊することにより、有効にサプリメント効果を発揮できる。
【0062】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0063】
(実施の形態1)
図1に示すように、フレーム1と放出口2と振動部3からなる空気砲発生装置4と、空気砲発生装置4と気体ダクト5により接続された、内部に半導体ガスセンサなどの濃度センサー6を有する気体濃度調整装置7または微細液滴濃度調整装置8と、気体濃度調整装置7または微細液滴濃度調整装置8と液体ダクト9により接続された溶液タンク10からなる。溶液タンク10に脱臭剤、例えば、フィトンチッドなどの溶液を充填し、液体ダクト9の液体流量制御弁11により供給量を調整し、例えば植物の精油成分などの芳香剤などの気体濃度の気体濃度調整装置7、または、脱臭剤、例えば、フィトンチッドなどの微細液滴の微細液滴濃度調整装置8に搬送する。気体濃度調整装置7または微細液滴濃度調整装置8で濃度を調整した、目的濃度になった材料を含む空気は気体ダクト5の気体流量制御弁12により供給量を調整し空気砲発生装置4へ搬送する。搬送された空気はフレーム1内で拡散され、振動部3により目的の強度の衝撃を与えられることにより、放出部2より、目的の場所まで渦輪30の形状で送出される。
【0064】
上記構成において、放出口2より送出される空気は外側と内側の空気の流れる方向が異なる事により空気の渦ができ、その事により渦内の空気は外の空気と交わる事無く目的の場所まで搬送される。また空気の渦が外気との摩擦を低減するため目的の場所まで少ないエネルギーで搬送することができる。よって目的の濃度の材料を含む気体は、濃度を変える事無く、目的の場所に搬送することができる。振動部3はフレーム1に衝撃を与える事ができればよく、例えばピストンなどがある。
【0065】
気体濃度調整装置7は、例えば、容器内で植物の精油成分などの芳香剤などの気体を気化し、半導体ガスセンサなどの濃度センサー6を用いて気体濃度を計測しながら、、空気などで希釈し、植物の精油成分などの芳香剤などの気体の濃度調整をする。微細液滴濃度調整装置8は、例えば、容器内で、フィトンチッドなどの溶液を超音波あるいは、ノズル噴霧あるいは気化などで微細液滴化し、空気などで希釈し微細液滴濃度の濃度調整をする。微細液滴径としては、目的の搬送場所に搬送できる程度であればよく、例えば、0.1μm〜10数μm程度でよい。
【0066】
(実施の形態2)
実施の形態1と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図2に示すように、気体濃度調整装置7内に加熱器13を設ける。
【0067】
上記構成において、気体濃度調整装置7内の溶液を加熱器13により加熱することにより、溶液の気化時間が短縮され、目標濃度へ到達するまでの時間を短縮することができる。
【0068】
なお溶液は直接加熱してもよいが、気体濃度調整装置内の温度を上げることにより、気化時間を短縮しても良い。加熱器13は温度を上昇させる事ができればよく、たとえばシーズヒーターなどがある。
【0069】
(実施の形態3)
実施の形態1、2と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図3に示すように、振動部3の衝撃を与えるスピードから濃度センサー6の規定濃度を調整する濃度制御回路14を設ける。
【0070】
上記構成において、振動部3に衝撃を与える間隔を短くすると、放出口2よりフレーム1内に進入する空気の量が増える、そのため、フレーム1内の濃度を一定に保つためには、気体ダクト5より供給される空気の濃度を増加する必要がある。衝撃を与える間隔より、供給濃度を計算する濃度制御回路14により、供給濃度を調整することにより、フレーム1内の濃度を一定に保つことができる。
【0071】
(実施の形態4)
実施の形態1乃至3と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図4に示すように、振動部3の衝撃を与える間隔から液体流量制御弁11の規定流量を調整する流量制御回路15を設ける。
【0072】
上記構成において、衝撃を与える間隔が短い場合、放出口2よりフレーム1内に進入する空気の量が増える、そのため、フレーム1内の濃度を一定に保つためには、気体ダクト5より供給される空気の流量を増加する必要がある。衝撃の間隔より、供給流量を計算する流量制御回路15により、供給流量を調整することにより、フレーム1内の濃度を一定に保つことができる。
【0073】
(実施の形態5)
実施の形態1乃至4と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図5に示すように、フレーム1内に攪拌ファン16を設ける。
【0074】
上記構成において、フレーム1内の気体を攪拌することにより、有効成分の濃度の均一性を向上することができる。
【0075】
(実施の形態6)
実施の形態1乃至5と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図6に示すように、臭いセンサー17を設ける。
【0076】
上記構成において、半導体ガスセンサなどの臭いセンサー17の値が上昇した時は、振動部3の衝撃を与える間隔を短くし、渦輪30の発生量を増加させる。その事により、悪臭の消臭スピードを上げることが出来る。
【0077】
(実施の形態7)
実施の形態1乃至6と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図7に示すように、湿度センサー18を設ける。
【0078】
上記構成において、臭いセンサー17と湿度センサー18の値より、臭いの種類と湿度の関係から人の快不快のデータより類推し、振動部3の衝撃を与えるスピードを変更し、渦輪30の発生量を調整させる。その事により、感応的な悪臭の消臭スピードを上げることが出来る。
【0079】
(実施の形態8)
実施の形態1乃至7と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図8に示すように、臭いセンサー17を設ける。
【0080】
上記構成において、臭いセンサー17の値が高い時は、気体濃度調整装置7または微細液滴濃度調整装置8内の空気の濃度を上げ、フレーム1に供給する濃度を上げることにより、一回の渦輪30の濃度を高くし、悪臭の消臭スピードを上げることが出来る。
【0081】
(実施の形態9)
実施の形態1乃至8と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図9に示すように、本体19に赤外線センサーや撮像素子などの空間認識センサー20を設ける。
【0082】
上記構成において、空間認識センサー20により、部屋の広さ、形状を認識し、拡散に最適な、部屋の中心の上部で渦輪30が崩壊するように調整し、本体19より送出される。このことにより、部屋全体への拡散が効率的に行われる。また、拡散したい気体が、室内空気より軽い時は、部屋の中心の下方に送出する。
【0083】
(実施の形態10)
実施の形態1乃至9と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図10に示すように、本体19に熱を感知する赤外線センサー21を設ける。
【0084】
上記構成において、赤外線センサー21により、臭いの発生源である熱源を認識し、熱源の上部で渦輪30が崩壊するように調整し、本体19より送出される。この操作により、臭気が部屋全体へ拡散する前に効率的に消臭が行われる。
【0085】
(実施の形態11)
実施の形態1乃至10と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図11に示すように、第2濃度調整ユニット22を設ける。
【0086】
上記構成において、フレーム1に材料の濃度を調整された空気を搬送するユニットを複数以上有することにより、悪臭の種類別の脱臭を行うことができる。また、芳香も数種類の香りを出すことができる。
【0087】
(実施の形態12)
実施の形態1乃至11と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0088】
図12に示すように、ポインター付きリモコン23を設ける。
【0089】
上記構成において、本体19と通信機能を有するポインター付きリモコン23を設ける。ポインター付きリモコン23のレーザーを臭いの気になるポイントに当てる。赤外線などの通信機能により、レーザーの当たっている場所を認識した本体19より、レーザーのあたっている場所に向け、渦輪30を発射する。このことにより、壁面やソファーなどの気になる箇所に任意に消臭剤を当てる事ができる。
【0090】
(実施の形態13)
実施の形態1乃至12と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図13に示すように、ポインター付きリモコン23に臭い別スイッチ24を設ける。
【0091】
上記構成において、本体19と通信機能を有するポインター付きリモコン23に臭い別スイッチ24を設ける。ポインター付きリモコン23のレーザーを臭いの気になるポイントに当てる。通信機能により、レーザーの当たっている場所を認識した本体19より、レーザーのあたっている場所に向け、渦輪30を発射する。その時、使用者が気になる臭いのスイッチを押す。たとえば、タバコの臭い、調理の臭い、かびの臭いなど。このことにより、臭いに対応した消臭剤を任意に当てる事ができる。
【0092】
また、悪臭の除去以外に、心地よい匂いの香り付けもできる。
【0093】
(実施の形態14)
実施の形態1乃至13と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図14に示すように、振動部3に1/f制御部25を設ける。
【0094】
上記構成において、振動部3に1/f制御部25を設け、振動部3による衝撃の間隔、強度を1/fゆらぎとなるように制御する。人に心地よいリズムの送風となり、空気が当たる不快感を緩和できる。
【0095】
(実施の形態15)
実施の形態1乃至14と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図15に示すように、本体19に人感センサー26を設ける。
【0096】
上記構成において、人感センサー26により人の入室を感知し、人に向け香りを発射する。なお、防犯の目的で、侵入者に悪臭を発射することで、人体に害が無く、且つ臭気が残るので追跡も容易となる。人感センサーは、人が感知できればよく、たとえば集電型赤外線センサーなどがある。
【0097】
(実施の形態16)
実施の形態1乃至15と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図16に示すように、本体19に洗濯物の場所を感知するセンサー27と紫外線ランプ28を設ける。
【0098】
上記構成において、センサー27により洗濯物の場所を把握する。そして不飽和脂肪酸などの有機物を配合した渦輪30をその洗濯物に発射する。その直後に、紫外線ランプ28により、その洗濯物に紫外線を照射し、洗濯物の素材に付いている有機物を分解し、天日干しと同等の臭気に変換する。
【0099】
室内干しにおいても、紫外線殺菌を行い、屋外で干した時と同等の臭気が得られる。
【0100】
(実施の形態17)
実施の形態1乃至16と同一部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。図17に示すように、本体19に人感センサー26設ける。
【0101】
上記構成において、浴室などで人感センサー26により人の位置を把握し、上方近傍で渦輪30が崩壊するように発射する。渦輪の成分として、人体に有効なサプリメント効果のある材料を配合する。たとえば、ビタミンCなどを配合すると美肌効果や、酸化防止効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0102】
空気砲を用いることにより、目的濃度の成分を含んだ空気を目的の場所まで容易に搬送することができ、効率よく成分の拡散ができることとなり、空気清浄、空気浄化、脱臭、マスキングなどに適用でき、家庭用のみならず、業務用、産業用の用途などにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明の実施の形態1の渦輪空気搬送機の概略構成図
【図2】本発明の実施の形態2の渦輪空気搬送機の概略構成図
【図3】本発明の実施の形態3の渦輪空気搬送機の概略構成図
【図4】本発明の実施の形態4の渦輪空気搬送機の概略構成図
【図5】本発明の実施の形態5の渦輪空気搬送機の概略構成図
【図6】本発明の実施の形態6の渦輪空気搬送機の概略構成図
【図7】本発明の実施の形態7の渦輪空気搬送機の概略構成図
【図8】本発明の実施の形態8の渦輪空気搬送機の概略構成図
【図9】本発明の実施の形態9の渦輪搬送のモデル図
【図10】本発明の実施の形態10の渦輪搬送のモデル図
【図11】本発明の実施の形態11の渦輪空気搬送機の概略構成図
【図12】本発明の実施の形態12の渦輪搬送のモデル図
【図13】本発明の実施の形態13のリモコンの概略構成図
【図14】本発明の実施の形態14の渦輪搬送のモデル図
【図15】本発明の実施の形態15の渦輪搬送のモデル図
【図16】本発明の実施の形態16の渦輪搬送のモデル図
【図17】本発明の実施の形態17の渦輪搬送のモデル図
【図18】従来技術の空気搬送機の概略構成図
【符号の説明】
【0104】
1 フレーム
2 放出口
3 振動部
4 空気砲発生装置
5 気体ダクト
6 濃度センサー
7 気体濃度調整装置
8 微細液滴濃度調整装置
9 液体ダクト
10 溶液タンク
11 液体流量制御弁
12 気体流量制御弁
13 加熱器
14 濃度制御回路
15 流量制御回路
16 攪拌ファン
17 臭いセンサー
18 湿度センサー
19 本体
20 空間認識センサー
21 赤外線センサー
22 第2濃度調整ユニット
23 ポインター付きリモコン
24 臭い別スイッチ
25 1/f制御部
26 人感センサー
27 センサー
28 紫外線ランプ
30 渦輪
101 本体
102 送風機
103 送風口
104 第一収容部
105 第二収容部
106 エアーポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
渦輪を作る空気砲発生装置と気体の濃度を調整する気体濃度調整装置または微細液滴の濃度を調整する微細液滴濃度調整装置を設け、前記気体濃度調整装置または微細液滴濃度調整装置により、目的濃度に調整された気体または微細液滴を規定の量だけ空気砲発生装置に搬送する搬送装置を備え、その搬送装置により搬送された気体または微細液滴を渦輪として空気砲発生装置より送出する渦輪空気搬送機。
【請求項2】
濃度調整時間を短縮するための加熱器を気体濃度調整装置内部に備え、前記加熱器により溶液を加熱することにより気化時間を短縮できる請求項1記載の渦輪空気搬送機。
【請求項3】
空気砲発生装置よりの送出スピードを変化させたとき、気体濃度調整装置または微細液滴濃度調整装置の目的濃度を変化させ、規定量を空気砲発生装置に搬送する請求項1または2に記載の渦輪空気搬送機。
【請求項4】
空気砲発生装置よりの送出スピードを変化させたとき、気体濃度調整装置または微細液滴濃度調整装置より空気砲発生装置に搬送する量を調整する請求項1または2に記載の渦輪空気搬送機。
【請求項5】
空気砲発生装置内に攪拌ファンを設け、気体濃度調整装置または微細液滴濃度調整装置より搬送された空気を、空気砲発生装置内で均一にする請求項1乃至4のいずれかに記載の渦輪空気搬送機。
【請求項6】
渦輪空気搬送機に臭いセンサーを設け、空気砲発生装置より送出される量を、臭気の量により調整にする請求項1乃至5のいずれかに記載の渦輪空気搬送機。
【請求項7】
渦輪空気搬送機に湿度センサーを設け、空気砲発生装置より送出される量を、臭気の量と種類と湿度による人の感応を考慮し調整にする制御を行う請求項6記載の渦輪空気搬送機。
【請求項8】
渦輪空気搬送機に臭いセンサーを設け、空気砲発生装置より送出される調整された空気の濃度を、臭気の量により調整にする請求項1乃至5のいずれかに記載の渦輪空気搬送機。
【請求項9】
渦輪空気搬送機に空間認識センサーを設け、空気砲発生装置より送出される量と渦輪の崩壊するポイントを、室内空間中心の上方の拡散最適ポイントになるよう調整にする請求項1乃至8のいずれかに記載の渦輪空気搬送機。
【請求項10】
渦輪空気搬送機に赤外線センサーを設け、空気砲発生装置より送出される量と渦輪の崩壊するポイントを、熱源上方の最適ポイントになるよう調整にする請求項1乃至8のいずれかに記載の渦輪空気搬送機。
【請求項11】
気体濃度調整装置または微細液滴濃度調整装置を複数以上有する請求項1乃至10のいずれかに記載の渦輪空気搬送機。
【請求項12】
渦輪空気搬送機に付属のポインター付きリモコンを設け、任意に選択した場所をポインターで示し、その場所に空気砲発生装置より送出されるよう調整にする請求項1乃至11のいずれかに記載の渦輪空気搬送機。
【請求項13】
ポインター付きリモコンに、臭い別のスイッチを設け、任意に臭気を選択して空気砲発生装置より送出されるよう調整にする請求項12記載の渦輪空気搬送機。
【請求項14】
空気砲発生装置より送出されるタイミングを1/fの制御を用いて調整にする請求項1乃至11のいずれかに記載の渦輪空気搬送機。
【請求項15】
渦輪空気搬送機に人感センサーを設け、人が入ってくると装置が作動し芳香成分を送出するよう制御する請求項1乃至11のいずれかに記載の渦輪空気搬送機。
【請求項16】
渦輪空気搬送機にセンサーを設け、洗濯物の位置を把握し、不飽和脂肪酸を送出する。同時に渦輪空気搬送機に紫外線ランプを設け、洗濯物に紫外線ランプを照射し不飽和脂肪酸が分解され、天日干しのにおいとなるよう調整した請求項1乃至11のいずれかに記載の渦輪空気搬送機。
【請求項17】
微細液滴濃度調整装置内に人に有効な機能性材料を配し。渦輪空気搬送機にセンサーを設け、人の位置を把握し、人の上部近傍で渦輪が崩壊するよう調整された請求項1乃至11のいずれかに記載の渦輪空気搬送機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−188189(P2008−188189A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−25025(P2007−25025)
【出願日】平成19年2月5日(2007.2.5)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】