説明

温度係数が小さいパワー・オン・リセットを生成する方法及び装置

【課題】実質的に温度変化に無関係なパワー・オン・リセット信号を生成する方法及び装置を提供すること。
【解決手段】リセット回路は、電圧生成器、第1の抵抗素子、電流生成器及びコンパレータを備える。電圧生成器は負の温度係数を有する第1の電圧信号を生成する。第1の抵抗素子は供給電圧と第2の電圧信号との間に結合される。電流生成器は第2の電圧信号に結合され、且つ、オフセット電流と正の温度係数を有する基準電流とをシンクするように構成される。コンパレータは、第1の電圧信号と第2の電圧信号とを比較してリセット信号を生成するように構成される。本発明は更に、パワー・オン・リセット信号を生成する方法又は装置を含む半導体デバイス、半導体ウェーハ及び電子システムを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワー・オン・リセット回路に関する。より詳細には、本発明は、プロセス変動全体にわたって堅固であり、バンド・ギャップ電圧よりも大きな供給電圧において生じる、温度係数が小さいパワー・オン・リセット信号を生成する回路及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子システム及びこれらのシステムの集積回路は、電力が印加されたことを示すとともに該電力が許容可能な閾値よりも大きなレベルで安定であることを示す堅固で安定な信号を必要とする。
【0003】
電源には雑音がのることがあるため、起動期間及び遮断期間におけるリセット手順は複雑である。このような電源では、供給電圧が立ち上がるときに、存在する公称電圧の上下で重大な障害が生じることがある。例えば、(しばしば、VCC又はVDDと称される)供給電圧が立ち上がるとき、この電圧は、所望の供給電圧レベルまで上昇する。ゼロ・ボルトと所望の供給電圧との間の或る電圧ポイントで、電源に取り付けられた回路が正常に動作し得る許容可能な閾値に達する。しかし、立ち上がり期間において、この許容可能な閾値に達した後、この供給電圧は許容可能な閾値未満に下がる障害を起こすことがあり、それによって、電力遮断シーケンスをトリガし、論理回路で誤った機能が行われ、又はアナログ回路で誤った機能が行われる。
【0004】
パワー・オン・リセット信号を生成する技術は数多く存在する。抵抗を直列で使用する従来の簡単な分圧回路から電圧基準を生成することができる。遺憾ながら、得られた基準電圧は供給電圧の1次関数であって、潜在的に障害が再発する可能性があるため、パワー・オン・リセット手順に関して望ましくない結果が生じることがある。さらに、抵抗型分圧器は温度に依存することがあり、そのため、温度に応じて異なる電圧レベルのパワー・オン・リセット信号が生成される。したがって、分圧器は、実質的に温度に依存しないことが求められるときには適切な解決策にならない。
【0005】
バンド・ギャップ基準は極めて柔軟であり、実質的に電圧源に無関係で実質的に温度に依存しない基準電圧を生成することができる。従来のバンド・ギャップ基準回路は、供給電圧がシリコンのバンド・ギャップ(すなわち、約1.25ボルト)を越える点においてパワー・オン・リセット信号を生成する。
【0006】
図1に、従来のバンド・ギャップ基準型POR(パワー・オン・リセット)回路10の回路図を示す。このバンド・ギャップ基準型の回路は、コンパレータ15、2つのダイオード接続バイポーラ・トランジスタ28、38、及び抵抗22、32、36を備える。これらのバイポーラ・トランジスタ28、38は、バイポーラ・トランジスタ28が、相対サイズ1のP−N接合面積を有し、バイポーラ・トランジスタ38が、バイポーラ・トランジスタ28のサイズのN倍のP−N接合面積を有するような相対サイズの接合面積で構成される。
【0007】
一般に、バンド・ギャップ基準は、サイズは異なるがエミッタ電流は同じである2つのダイオードは異なる電流密度を有し、その結果、P−N接合部において僅かに異なる電圧降下が生じるという原理から得られるものである。更に、P−N接合部は負の温度係数を有し、P−N接合部における電圧降下の変化は温度の変化に反比例する。すなわち、温度が上昇すると、P−N接合部における電圧降下は減少する。例えば、シリコンでは、P−N接合部における電圧降下は、約−2.2mV/℃の割合で温度の変化に反比例する。
【0008】
そのため、抵抗22、32の値が同じ回路では、第1のバイポーラ・トランジスタ28における電圧降下は、第2のバイポーラ・トランジスタ38における電圧降下と抵抗36における電圧降下を合成したものに等しい。その結果、抵抗36における電圧降下は、第1のトランジスタ28における電圧降下と第2のトランジスタ38における電圧降下の差を表す。一般に、この差はΔVbeと称され、2つのバイポーラ・トランジスタ28、38間の電圧降下の差を表すことを示す。また、ΔVbeは絶対温度に比例する(PTAT)電圧とも称される。これは、この電圧が、第1のバイポーラ・トランジスタ28の負の温度係数と実質的に逆である正の温度係数によって、温度変化に比例して増減するからである。そのため、出力信号18は実質的に温度に依存しない。
【0009】
抵抗22、32、36の抵抗値及びバイポーラ・トランジスタ28、38のP−N接合部の相対サイズは、供給電圧が実質的に温度に無関係にバンド・ギャップ電圧を越えたときにパワー・オン・リセット信号18がアサートされるように選択し得る。しかし、システムによっては、供給電圧には依然として約1.25ボルトのかなりの雑音がのっていることがあり、また、このシステムの回路は、信頼できる動作が可能になる前に、より大きな供給電圧を必要とすることがある。
【0010】
より大きな供給電圧でPOR信号を生成するために、他の回路が提案されている。図2のパワー・オン・リセット回路は図1の回路に類似のものであり、コンパレータ15’、2つのダイオード接続バイポーラ・トランジスタ28’、38’及び抵抗22’、32’、36’を備える。ただし、図2の実施の形態は、バンド・ギャップ基準とVCC50’との間に追加の抵抗52を含む。この構成により、VCC50’とバンド・ギャップ電圧基準との間に分圧器が形成され、それによって、パワー・オン・リセット信号がアサートされる全体的VCCレベルが上昇する。ただし、図2の回路は、追加の抵抗52を流れる電流の正の温度係数のために温度に依存する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
実質的に温度に無関係であり、バンド・ギャップ電圧よりも大きい供給電圧でパワー・オン・リセット信号を生成し得るパワー・オン・リセット信号生成器の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、いくつかの実施の形態において、実質的に温度に無関係であってバンド・ギャップ電圧よりも大きな供給電圧でリセット信号を生成する方法及び装置を含む。
本発明の一つの実施の形態においては、リセット回路は、電圧生成器、第1の抵抗素子、電流生成器及びコンパレータを備える。第1の抵抗素子は、供給電圧と第1の電圧信号との間に動作可能に結合される。電流生成器は第1の電圧信号に動作可能に結合され、且つ、オフセット電流と正の温度係数を有する基準電流とをシンクするように構成される。電圧生成器は、負の温度係数を有する第2の電圧信号を生成するように構成される。コンパレータは第1の電圧信号と第2の電圧信号とを比較してリセット信号を生成するように構成される。
【0013】
本発明の別の実施の形態は、第1の入力と、第2の入力と、リセット信号として構成された比較結果とを有するコンパレータを含むリセット回路を備える。このリセット回路は、供給電圧と第1の入力との間に動作可能に結合された第1の抵抗素子を更に含む。同様に、第2の抵抗素子は供給電圧と第2の入力との間に動作可能に結合される。第1の入力から、第4の抵抗素子は、第3の抵抗素子と第1のP−N接合素子との直列結合と並列に動作可能に結合され、第1のP−N接合素子は第3の抵抗素子と接地との間に順バイアス方向に構成される。第2のP−N接合素子は第2の入力と接地との間に順バイアス方向に動作可能に結合される。
【0014】
本発明の別の実施の形態は、本明細書で説明する本発明の実施の形態に係る少なくとも1つのリセット回路を備える半導体デバイスを含む。
本発明の別の実施の形態は、半導体ウェーハ上に作製された少なくとも1つの半導体デバイスを含み、少なくとも1つの半導体デバイスは、本明細書で説明する本発明の実施の形態に係る少なくとも1つのリセット回路を含む。
【0015】
本発明に係る更に別の実施の形態は、少なくとも1つの入力デバイス、少なくとも1つの出力デバイス、少なくとも1つのプロセッサ、及び、少なくとも1つのメモリ・デバイスを備える電子システムを含む。少なくとも1つのメモリ・デバイスは、本明細書で説明する本発明の実施の形態に係る少なくとも1つのリセット回路を備える。
【0016】
本発明の別の実施の形態はリセット信号を生成する方法を含む。この方法は、オフセット電流と正の温度係数を有する基準電流とを生成するステップを含む。この方法は更に、供給電圧と基準電流との間に動作可能に結合された第1の抵抗素子を介して基準電流を導くことによって、供給電圧からの電圧降下としての第1の電圧信号を生成するステップを含む。この方法は更に、負の温度係数を有する第2の電圧信号を生成するステップと、第1の電圧信号と第2の電圧信号とを比較してリセット信号を生成するステップとを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明は、いくつかの実施の形態において、実質的に温度に無関係であり、実質的に供給電圧に無関係であり、バンド・ギャップ電圧よりも大きな電圧出力のパワー・オン・リセット信号を生成する方法及び装置を含む。
【0018】
この説明での幾つかの回路はダイオード接続トランジスタとして知られている周知の回路構成を含み得る。ダイオード接続トランジスタは、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)トランジスタのゲートとドレインとの間が接続されるとき、又は、バイポーラ・トランジスタのベースとコレクタとの間が接続されるときに形成される。例えば、図1に示す回路においては、バイポーラ・トランジスタ28、38はダイオード構成で接続される。このように接続されると、このトランジスタはP−N接合ダイオードと同様の電圧−電流特性で動作する。
【0019】
従来、シリコンのバンド・ギャップ電圧に対応する電圧基準は、バイポーラ接合トランジスタのベース・エミッタ間の電圧(Vbe)を使用して定義されてきた。しかし、バイポーラ・トランジスタの代わりに、従来のダイオード又はダイオード構成で接続されたCMOSデバイスなどの、P−N接合を形成する任意のデバイスを使用し得る。バンド・ギャップ電圧は、本発明の様々な実施の形態における様々なデバイスから得ることができるが、バンド・ギャップ電圧を生成するのに使用される適切なデバイスは、一般に、ダイオード、P−N接合素子、ダイオード接続CMOSトランジスタ、及び、ダイオード接続バイポーラ・トランジスタを指す。更に、これらのデバイスのいずれかによって生じる電圧降下を、従来からのVbeという術語を用いることをも意味することがある。
【0020】
図3は、温度変化に実質的に無関係であり、供給電圧105がバンド・ギャップ電圧よりも所定の大きさだけ大きくなったときにアサートされるリセット信号130が生成される理論を示すためのリセット回路100の回路図を示している。(オフセットを伴う正の温度係数の電流Iptcoとしても示されている)電流生成器160は、正の温度係数を有する電流、つまり温度が上昇すると増加する電流を生成する。この電流は、以下でより詳細に説明するオフセット電流又はベース・レベル電流を含む。第1の抵抗素子R1は供給電圧105と電流生成器160との間に電圧降下を生じ、その結果として、オフセット電圧と正の温度係数を有する第1の電圧信号110とが生じる。(Vnegとしても示されている)電圧生成器150は負の温度係数を有する第2の電圧、つまり温度が上昇すると減少する電圧を生成する。第1の電圧信号110はコンパレータ140の第1の入力141に動作可能に結合され、第2の電圧信号120はコンパレータ140の第2の入力142に動作可能に結合される。リセット信号130はコンパレータ140の出力によって生成される。
【0021】
図4は、温度変化に実質的に無関係であり、供給電圧105がバンド・ギャップ電圧を所定の大きさだけ越えたときにアサートされるリセット信号130が生成される理論を示すためのリセット回路100の回路図を示す。図4の実施の形態においては、Iptcoを生成する電流生成器160は、抵抗素子R4と、絶対温度に比例する電流Iptatを生成するように構成された電流生成器162とを備える。第1の抵抗素子R1は、供給電圧105と電圧生成器160との間に電圧降下を生じ、その結果として、オフセット電圧と正の温度係数を有する第1の電圧信号110とが生じる。図3の実施の形態の場合と同様に、電圧生成器150は負の温度係数を有する第2の電圧、つまり温度が上昇すると減少する電圧を生成する。第1の電圧信号110はコンパレータ140の第1の入力141に動作可能に結合され、第2の電圧信号120はコンパレータ140の第2の入力142に動作可能に結合される。リセット信号130はコンパレータ140の出力によって生成される。
【0022】
図5Aは、電圧生成器150及び電流生成器160の例示的な実施の形態による本発明の実施の形態を示す。リセット回路100は、コンパレータ140、電圧生成器150、電流生成器160及び第1の抵抗素子R1を備える。電流生成器160は、第1のP−N接合素子D1、第3の抵抗素子R3及び第4の抵抗素子R4を備える。電圧生成器150は第2のP−N接合素子D2及び第2の抵抗素子R2を備える。
【0023】
抵抗素子R1、R2、R3、R4は、抵抗値が相対的に一定になるように、回路用の様々な要素や接続を使用して形成することができる。意図される抵抗の実施の形態は、例えば、個別抵抗、抵抗素子としての或る長さのNドープ領域、抵抗素子としての或る長さのPドープ領域、抵抗素子としての或る長さのポリシリコン、飽和領域で動作するように接続されたnチャネル・トランジスタ、及び、飽和領域で動作するように接続されたpチャネル・トランジスタである。コンパレータは、所望の範囲のアナログ電圧を比較するのに適した任意のコンパレータ、例えば差動増幅器であってよい。
【0024】
第1のP−N接合素子D1及び第2のP−N接合素子D2は、第2のP−N接合素子D2が相対サイズ1の接合面積を有し、第1のP−N接合素子D1が第2のP−N接合素子D2のサイズのN倍の接合面積を有するような相対サイズの接合面積を持つよう構成される。先に述べたように、サイズは異なるがエミッタ電流は同じである2つのダイオードは、異なる電流密度を有することになるので、その結果としてP−N接合部において僅かに異なる電圧降下を生じる。同様に、電流密度が異なると、異なる電圧降下を生じるので、2つのダイオードが同じサイズを持つ(すなわち、N=1)ように選択され、2つのダイオードを異なる電流が流れるよう回路設計することもできる。
【0025】
また、P−N接合部は負の温度係数を有し、P−N接合部における電圧降下の変化は温度の変化に反比例する。換言すると、温度が上昇するにつれ、P−N接合部における電圧降下は減少する。例えば、シリコンでは、Vbeは約−2.2mV/℃で温度の変化に反比例する。そのため、電流密度に差があると、第1のP−N接合素子D1において、第2のP−N接合素子D2に対して僅かに異なる電圧降下が生じる。
【0026】
図5Aの回路を解析すると、当業者には理解されるように、ダイオードにおける電圧は近似的に下記のように表し得ることがわかる。
【0027】
【数1】

ただし、kはボルツマン定数であって約1.3806×10−23ジュール/°Kに等しく、qは電子の電荷であって約1.602×10−19クーロンに等しく、Tは°Kで表した絶対温度であり、Iはダイオードを流れる順方向電流であり、Isはダイオードの逆飽和電流を表し、AはP−N接合部の面積である。kT/qの項は熱電圧(VT)と証されることが多い。そのため、300°Kの室温では、VTは約26mVに等しい。
【0028】
実質的な温度独立性を得るためのパラメータは、VCCではなくリセット信号130が第1の抵抗素子R1及び第2の抵抗素子R2に対する電流源としてフィードバックされるフィードバック回路として回路を想定することによって定義される。このフィードバック・モデルにおいては、コンパレータ140は第1の電圧信号110の電圧及び第2の電圧信号120の電圧を実質的に同じ電圧へ移行させるように動作する。つまり、
【0029】
【数2】

となる。
【0030】
R3は、第2のP−N接合素子D2の電圧降下と第1のP−N接合素子D1の電圧降下との差を表すので、ΔVbeとも呼ばれる。ダイオードの式に代入すると、ΔVbe
【0031】
【数3】

と表すことができる。
【0032】
抵抗素子R1、R2を同じ抵抗値になるように選択すると、定常状態では、第1の電圧信号110は第2の電圧信号120の電圧と実質的に等しくなり、(基準電流とも呼ばれる)第1の電流I1は第2の電流I2に実質的に等しくなる。これらの条件下では、式2は、
【0033】
【数4】

と記述し得る。ただし、Nは第1のP−N接合素子D1と第2のP−N接合素子D2とのP−N接合面積の比に等しい。
【0034】
このフィードバック・モデルにおいては、リセット信号130の電圧は、第2の抵抗素子R2における電圧降下と第2のP−N接合素子D2における電圧降下との和になり、
【0035】
【数5】

と記述し得る。
【0036】
更に、第1の電流I1は、(第1の部分とも呼ばれる)副電流I1aと(第2の部分とも呼ばれる)副電流I1bの和に等しく、式
【0037】
【数6】

で表される。ここで、V1は第1の電圧信号110の電圧を示す。しかし、定常状態でのフィードバックによりV1はVbe2に等しいので、式6は、
【0038】
【数7】

と記述し得る。
【0039】
したがって、第1の抵抗素子R1における電圧降下は、
【0040】
【数8】

となる。
【0041】
定常状態では、VR2はVR1に等しい。その結果、式5のVoutは、
【0042】
【数9】

と記述し得る。
【0043】
この式から、温度変化に対するリセット信号130の電圧の変化が実質的にほぼゼロである、すなわち
【0044】
【数10】

である実質的な温度独立性を維持しながら、約1.25Vのバンド・ギャップ電圧よりも大きいリセット信号130の電圧を満足するパラメータの組を定義することができる。
【0045】
例えば、R1=R2=240kΩ、R3=15kΩ、R4=400kΩ、N=8の場合、約2.2VのVoutを得ることができる。
これに対して、図1の先行技術の回路を解析すると、電流I2について
【0046】
【数11】

として表される式を得ることができる。したがって、抵抗素子22における電圧降下は、
【0047】
【数12】

となる。そのため、定常状態においては、またV22はV32に等しいから、図1のVoutは、
【0048】
【数13】

と記述し得る。
【0049】
換言すると、図1の先行技術による回路に対するVoutは、
【0050】
Vout=Vbe1+A*Vbe
と記述され、一方、本発明の実施の形態においては、Voutは、
【0051】
Vout=Vbe1+B*ΔVbe+C*Vbe1
と記述される。
【0052】
電流I1は図6のようにグラフで表すことができる。電流I1は副電流I1aと副電流I1bとの和として示される。副電流I1aは、式7のΔVbe項に起因して、絶対温度に比例する(すなわち、PTATである)ことがわかる。同様に、副電流I1bは、式7のVbe2項に起因して、温度変化に反比例する。その結果、(図3及び図4に示す)電流生成器160が、基準電流I1のI1aの部分から正の温度係数を有する基準電流I1(すなわちIptco)をどのように生成し、基準電流I1のI1bの部分から追加のオフセット電流をどのように生成するかがわかる。
【0053】
上記の考察は、リセット回路100が実質的に温度に対して独立したリセット信号130を生成するように選択される動作パラメータを定義するのにフィードバックを使用した。しかし、図3及び図4に示す実際の実施の形態においては、フィードバックは使用されていない。フィードバックを行わない場合のパラメータは供給電圧105を定義し、この供給電圧においてリセット信号130に遷移が行われる。
【0054】
図5Bは、バンド・ギャップ電圧よりも大きい供給電圧でリセット信号を生成する、本発明の別の実施の形態の回路図である。この実施の形態は、供給電圧105に直結するのではなく、抵抗R1、R2が抵抗R5に結合され、抵抗R5が供給電圧105に結合されるという点を除き、図5Aの実施の形態と同じである。この構成は、供給電圧105とコンパレータ140の入力との間に分圧器を形成する。そのため、実質的な温度独立性を維持しながら、パワー・オン・リセット信号がアサートされる全体的な供給電圧105を高めることができる。
【0055】
フィードバックを行うことなく、リセット回路100の動作を、様々な温度において、供給電圧105に対するパワー・オン・リセット電圧として検査することができる。図7は、x軸方向の供給電圧105に対する、y軸方向の第1の電圧信号110及び第2の電圧信号120のシミュレーションを示している。線110L、110R、110Hはそれぞれ、低温、室温及び高温での第1の電圧信号110の電圧を示す。同様に、線120L、120R、120Hはそれぞれ、低温、室温及び高温での第2の電圧信号120の電圧を示す。
【0056】
動作において、供給電圧105は、印加されると、ゼロから意図したVCCレベルまで立ち上がる。供給電圧105が上昇するにつれ、第1の電圧信号110及び第2の電圧信号120の電圧レベルも上昇する。しかし、これらの電圧信号は互いに異なる速度で上昇する。第2の電圧信号120は、供給電圧105の上昇に対して電圧が急激に上昇する従来のダイオード曲線で上昇し、次いで、供給電圧105が第2のP−N接合素子D2における電圧降下を越えた後、実質的に平坦になる。一方、第1の電圧信号110は、オフセット電流と正の温度係数の電流とを有する電流生成器160を含む。その結果、第1の電圧信号110は、供給電圧105の上昇につれて最初は低速で上昇するが、それほど平坦にはならない。電圧変化のこのような差の結果、コンパレータ140は、第1の電圧信号110が第2の電圧信号120よりも大きくなり、リセット信号130がアサートされる遷移点まで供給電圧105が上昇するときに低電圧を生成する。
【0057】
高温における信号を参照すると、供給電圧105が低いところでは、第1の電圧信号110Hは第2の電圧信号120Hよりも低い電圧で開始することがわかる。約2.2Vの供給電圧105において第1の電圧信号110Hは第2の電圧信号120Hと交差し、以後、第2の電圧信号120Hよりも大きくなる。この遷移点180Hにおいて、リセット信号130はネゲート状態からアサート状態に切り換わり、有効で実質的に安定な供給電圧105が存在することを示す。
【0058】
室温における信号を参照すると、供給電圧105が低いところでは、第1の電圧信号110Rは第2の電圧信号120Rよりも低い電圧で開始することがわかる。約2.2Vの供給電圧105において第1の電圧信号110Rは第2の電圧信号120Rと交差し、以後、第2の電圧信号120Rよりも大きくなる。この遷移点180Rで、リセット信号130はネゲート状態からアサート状態に切り換わり、有効で実質的に安定な供給電圧105が存在することを示す。
【0059】
低温における信号を参照すると、供給電圧105が低いところでは、第1の電圧信号110Lは第2の電圧信号120Lよりも低い電圧で開始することがわかる。約2.2Vの供給電圧105において第1の電圧信号110Lは第2の電圧信号120Lと交差し、以後、第2の電圧信号120Lよりも大きくなる。この遷移点180Lで、リセット信号130はネゲート状態からアサート状態に切り換わり、有効で実質的に安定な供給電圧105が存在することを示す。
【0060】
遷移点180L、180R、180Hは、異なる温度に対して異なる電圧で(第1の電圧信号110及び第2の電圧信号120に対して)生じるが、理解されるように、これらの遷移点180L、180R、180Hはすべて、ほぼ同じ供給電圧105において生じる。そのため、リセット信号130がアサートされる点は、実質的に温度から独立しており、P−N接合素子の面積の比に対するパラメータの組と抵抗素子に対する抵抗値とを適切に選択することによって、バンド・ギャップ電圧よりも大きい所望の電圧に設定することができる。
【0061】
半導体メモリに関連して主に記述した本発明の実施の形態は、多くの半導体デバイスに適用可能である。例を挙げると、パワー・オン・リセット信号がバンド・ギャップ電圧よりも大きい供給電圧のところで生じることを必要とする任意の半導体デバイスは本発明を利用することができる。
【0062】
図8に示すように、本発明に係る半導体ウェーハ400は複数の半導体デバイス200を含み、各半導体デバイス200には、本明細書で説明したリセット回路又はリセット方法の少なくとも1つの実施の形態が組み込まれている。当然のことながら、理解されるように、半導体デバイス200は、例えば、SOI(シリコン・オン・インシュレータ)基板、SOG(シリコン・オン・グラス)基板、SOS(シリコン・オン・サファイア)基板など、シリコン・ウェーハ以外の基板上に製作し得る。
【0063】
図9に示すように、本発明に係る電子システム500は、入力デバイス510、出力デバイス520、プロセッサ530及びメモリ・デバイス540を備える。メモリ・デバイス540は、DRAMデバイスに、本明細書で説明したリセット回路又はリセット方法の少なくとも1つの実施の形態を組み込んだ少なくとも1つの半導体メモリ200’を備える。理解されるように、半導体メモリ200’は、例えばSRAM(スタティックRAM)デバイス及びフラッシュ・メモリ・デバイスを含む、DRAM以外の様々なデバイスを含み得る。
【0064】
本明細書では、好ましい実施の形態に関して本発明を説明してきたが、当業者は認識し、理解するように、本発明はそれに限定されるものではない。むしろ、特許請求するように、本発明の範囲から逸脱することなく、これらの好ましい実施の形態に多くの追加、削除及び改変を加えることができる。更に、一つの実施の形態の特徴は、別の実施の形態の特徴と組み合わせることができ、これらは依然として本発明者らが企図する本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】従来のパワー・オン・リセット回路の回路図である。
【図2】従来の別のパワー・オン・リセット回路の回路図である。
【図3】バンド・ギャップ電圧よりも大きい供給電圧においてリセット信号を生成する、本発明の実施の形態の回路図である。
【図4】バンド・ギャップ電圧よりも大きい供給電圧においてリセット信号を生成する、本発明の別の実施の形態の回路図である。
【図5A】バンド・ギャップ電圧よりも大きい供給電圧においてリセット信号を生成する、本発明の別の実施の形態の回路図である。
【図5B】バンド・ギャップ電圧よりも大きい供給電圧においてリセット信号を生成する、本発明の別の実施の形態の回路図である。
【図6】図5Aの実施の形態による様々な電流のグラフ表示である。
【図7】図5Aの実施の形態による様々な電圧信号に対するシミュレーション結果のグラフ表示である。
【図8】本発明に係るリセット回路を含む複数の半導体デバイスを有する半導体ウェーハである。
【図9】本発明に係るリセット回路を含む複数の半導体メモリを示すコンピューティング・システムである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給電圧と第1の電圧信号との間に動作可能に結合された第1の抵抗素子と、
前記第1の電圧信号に動作可能に結合された電流生成器であって、オフセット電流と正の温度係数を有する基準電流とをシンクするように構成された電流生成器と、
負の温度係数を有する第2の電圧信号を生成するように構成された電圧生成器と、
前記第1の電圧信号と前記第2の電圧信号とを比較して、リセット信号を生成するように構成されたコンパレータと、
を備えるリセット回路。
【請求項2】
前記電圧生成器が、
前記供給電圧と前記第2の電圧信号との間に動作可能に結合された第2の抵抗素子と、
前記第2の電圧信号と接地との間に順バイアス方向に動作可能に結合された第2のP−N接合素子と、
を備える、請求項1に記載のリセット回路。
【請求項3】
前記第2のP−N接合素子が、ダイオード、ダイオード接続バイポーラ・トランジスタ及びダイオード接続CMOSトランジスタからなる群から選択されたデバイスを含む、請求項2に記載のリセット回路。
【請求項4】
前記電流生成器が、
前記第1の電圧信号に動作可能に結合された第3の抵抗素子と、
前記第1の電圧信号と接地との間に動作可能に結合された第4の抵抗素子と、
前記第3の抵抗素子と接地との間に順バイアス方向に前記第3の抵抗素子と直列に動作可能に結合された第1のP−N接合素子と、
を備える、請求項1に記載のリセット回路。
【請求項5】
前記第1のP−N接合素子が、ダイオード、ダイオード接続バイポーラ・トランジスタ及びダイオード接続CMOSトランジスタからなる群から選択されたデバイスを含む、請求項4に記載のリセット回路。
【請求項6】
前記コンパレータが差動増幅器を含む、請求項1に記載のリセット回路。
【請求項7】
第1の入力と、第2の入力と、リセット信号として構成された比較結果とを有するコンパレータと、
供給電圧と前記第1の入力との間に動作可能に結合された第1の抵抗素子と、
前記第1の入力に動作可能に結合された第3の抵抗素子と、
前記第3の抵抗素子と接地との間に順バイアス方向に前記第3の抵抗素子と直列に動作可能に結合された第1のP−N接合素子と、
前記第1の入力と接地との間に動作可能に結合された第4の抵抗素子と、
前記供給電圧と前記第2の入力との間に動作可能に結合された第2の抵抗素子と、
前記第2の入力と接地との間に順バイアス方向に動作可能に結合された第2のP−N接合素子と、
を備えるリセット回路。
【請求項8】
前記第1のP−N接合素子が、ダイオード、ダイオード接続バイポーラ・トランジスタ及びダイオード接続CMOSトランジスタからなる群から選択されたデバイスを含む、請求項7に記載のリセット回路。
【請求項9】
前記第2のP−N接合素子が、ダイオード、ダイオード接続バイポーラ・トランジスタ及びダイオード接続CMOSトランジスタからなる群から選択されたデバイスを含む、請求項7に記載のリセット回路。
【請求項10】
前記コンパレータが差動増幅器を含む、請求項7に記載のリセット回路。
【請求項11】
第1の入力と、第2の入力と、リセット信号として構成された比較結果とを有するコンパレータと、
中間ノードと前記第1の入力との間に動作可能に結合された第1の抵抗素子と、
前記中間ノードと前記第2の入力との間に動作可能に結合された第2の抵抗素子と、
前記第1の入力に動作可能に結合された第3の抵抗素子と、
前記第3の抵抗素子と接地との間に順バイアス方向に前記第3の抵抗素子と直列に動作可能に結合された第1のP−N接合素子と、
前記第1の入力と接地との間に動作可能に結合された第4の抵抗素子と、
前記中間ノードと供給電圧との間に動作可能に結合された第5の抵抗素子と、
前記第2の入力と接地との間に順バイアス方向に動作可能に結合された第2のP−N接合素子と、
を備えるリセット回路。
【請求項12】
前記第1のP−N接合素子が、ダイオード、ダイオード接続バイポーラ・トランジスタ及びダイオード接続CMOSトランジスタからなる群から選択されたデバイスを含む、請求項11に記載のリセット回路。
【請求項13】
前記第2のP−N接合素子が、ダイオード、ダイオード接続バイポーラ・トランジスタ及びダイオード接続CMOSトランジスタからなる群から選択されたデバイスを含む、請求項11に記載のリセット回路。
【請求項14】
前記コンパレータが差動増幅器を含む、請求項11に記載のリセット回路。
【請求項15】
少なくとも1つのリセット回路を含む半導体デバイスであって、前記リセット回路が、
供給電圧と第1の電圧信号との間に動作可能に結合された第1の抵抗素子と、
前記第1の電圧信号に動作可能に結合された電流生成器であって、オフセット電流と正の温度係数を有する基準電流とをシンクするように構成された電流生成器と、
負の温度係数を有する第2の電圧信号を生成するように構成された電圧生成器と、
前記第1の電圧信号と前記第2の電圧信号とを比較してリセット信号を生成するように構成されたコンパレータと、
を備える半導体デバイス。
【請求項16】
前記電流生成器が、
前記第1の電圧信号に動作可能に結合された第3の抵抗素子と、
前記第1の電圧信号と接地との間に動作可能に結合された第4の抵抗素子と、
前記第3の抵抗素子と接地との間に順バイアス方向に前記第3の抵抗素子と直列に動作可能に結合された第1のP−N接合素子と、
を備える、請求項15に記載の半導体デバイス。
【請求項17】
前記第1のP−N接合素子が、ダイオード、ダイオード接続バイポーラ・トランジスタ及びダイオード接続CMOSトランジスタからなる群から選択されたデバイスを含む、請求項16に記載の半導体デバイス。
【請求項18】
前記電圧生成器が、
前記供給電圧と前記第2の電圧信号との間に動作可能に結合された第2の抵抗素子と、
前記第2の電圧信号と接地との間に順バイアス方向に動作可能に結合された第2のP−N接合素子と、
を備える、請求項15に記載の半導体デバイス。
【請求項19】
前記第2のP−N接合素子が、ダイオード、ダイオード接続バイポーラ・トランジスタ及びダイオード接続CMOSトランジスタからなる群から選択されたデバイスを含む、請求項18に記載の半導体デバイス。
【請求項20】
前記コンパレータが差動増幅器を含む、請求項15に記載の半導体デバイス。
【請求項21】
少なくとも1つのリセット回路を備える少なくとも1つの半導体デバイスを含む半導体ウェーハであって、
前記リセット回路が、
供給電圧と第1の電圧信号との間に動作可能に結合された第1の抵抗素子と、
前記第1の電圧信号に動作可能に結合された電流生成器であって、オフセット電流と正の温度係数を有する基準電流とをシンクするように構成された電流生成器と、
負の温度係数を有する第2の電圧信号を生成するように構成された電圧生成器と、
前記第1の電圧信号と前記第2の電圧信号とを比較してリセット信号を生成するように構成されたコンパレータと、
を備える半導体ウェーハ。
【請求項22】
前記電圧生成器が、
前記供給電圧と前記第2の電圧信号との間に動作可能に結合された第2の抵抗素子と、
前記第2の電圧信号と接地との間に順バイアス方向に動作可能に結合された第2のP−N接合素子と、
を備える、請求項21に記載の半導体ウェーハ。
【請求項23】
前記第2のP−N接合素子が、ダイオード、ダイオード接続バイポーラ・トランジスタ及びダイオード接続CMOSトランジスタからなる群から選択されたデバイスを含む、請求項22に記載の半導体ウェーハ。
【請求項24】
前記電流生成器が、
前記第1の電圧信号に動作可能に結合された第3の抵抗素子と、
前記第1の電圧信号と接地との間に動作可能に結合された第4の抵抗素子と、
前記第3の抵抗素子と接地との間に順バイアス方向に前記第3の抵抗素子と直列に動作可能に結合された第1のP−N接合素子と、
を備える、請求項21に記載の半導体ウェーハ。
【請求項25】
前記第1のP−N接合素子が、ダイオード、ダイオード接続バイポーラ・トランジスタ及びダイオード接続CMOSトランジスタからなる群から選択されたデバイスを含む、請求項24に記載の半導体ウェーハ。
【請求項26】
前記コンパレータが差動増幅器を含む、請求項21に記載の半導体ウェーハ。
【請求項27】
少なくとも1つの入力デバイスと、
少なくとも1つの出力デバイスと、
プロセッサと、
少なくとも1つのリセット回路を有する少なくとも1つの半導体メモリを含むメモリ・デバイスを備える電子システムであって、
前記リセット回路が、
供給電圧と第1の電圧信号との間に動作可能に結合された第1の抵抗素子と、
前記第1の電圧信号に動作可能に結合された電流生成器であって、オフセット電流と正の温度係数を有する基準電流とをシンクするように構成された電流生成器と、
負の温度係数を有する第2の電圧信号を生成するように構成された電圧生成器と、
前記第1の電圧信号と前記第2の電圧信号とを比較してリセット信号を生成するように構成されたコンパレータと、
を備える電子システム。
【請求項28】
前記電圧生成器が、
前記供給電圧と前記第2の電圧信号との間に動作可能に結合された第2の抵抗素子と、
前記第2の電圧信号と接地との間に順バイアス方向に動作可能に結合された第2のP−N接合素子と、
を備える、請求項27に記載の電子システム。
【請求項29】
前記第2のP−N接合素子が、ダイオード、ダイオード接続バイポーラ・トランジスタ及びダイオード接続CMOSトランジスタからなる群から選択されたデバイスを含む、請求項28に記載の電子システム。
【請求項30】
前記電流生成器が、
前記第1の電圧信号に動作可能に結合された第3の抵抗素子と、
前記第1の電圧信号と接地との間に動作可能に結合された第4の抵抗素子と、
前記第3の抵抗素子と接地との間に順バイアス方向に前記第3の抵抗素子と直列に動作可能に結合された第1のP−N接合素子と、
を備える、請求項27に記載の電子システム。
【請求項31】
前記第1のP−N接合素子が、ダイオード、ダイオード接続バイポーラ・トランジスタ及びダイオード接続CMOSトランジスタからなる群から選択されたデバイスを含む、請求項30に記載の電子システム。
【請求項32】
前記コンパレータが差動増幅器を含む、請求項27に記載の電子システム。
【請求項33】
オフセット電流と正の温度係数を有する基準電流とを生成するステップと、
供給電圧と前記基準電流との間に動作可能に結合された第1の抵抗素子を介して前記基準電流を導くことにより、前記供給電圧からの電圧降下として第1の電圧信号を生成するステップと、
負の温度係数を有する第2の電圧信号を生成するステップと、
前記第1の電圧信号と前記第2の電圧信号とを比較してリセット信号を生成するステップと、
を含む方法。
【請求項34】
前記基準電流を生成するステップが、
第3の抵抗素子を介して前記第1の電圧信号を送るステップと、
第4の抵抗素子と順バイアスされた第1のP−N接合素子との直列結合を介して前記第1の電圧信号を送るステップと、
を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記第2の電圧信号を生成するステップが、第2のP−N接合素子における電圧降下を生成するステップを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
比較するステップが、更に、
差動増幅器の第1の入力に前記第1の電圧信号を印加するステップと、
前記差動増幅器の第2の入力に前記第2の電圧信号を印加するステップと、
前記差動増幅器の出力として前記リセット信号を生成するステップと、
を含む、請求項33に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2007−60544(P2007−60544A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−246270(P2005−246270)
【出願日】平成17年8月26日(2005.8.26)
【出願人】(596079127)マイクロン・テクノロジー・インコーポレーテッド (55)
【氏名又は名称原語表記】MICRON TECHNOLOGY,INC.
【Fターム(参考)】