説明

溶接積層装置、該装置の製造方法及び使用方法

本発明は、低温溶接を使用した積層装置の溶接方法に関するものである。また、該積層装置内におけるシートの蝋付けコアブロックを破壊しない溶接部を有する積層装置も記載する。また、該装置を保守するための溶接部を有する新規積層装置も記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2010年3月2日に出願された米国仮特許出願第61/309,851号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
序文
積層装置は、隣接するシートの間に添加材料(蝋付け)中間層を使用して金属シートを互いに蝋付けして2つ以上の層間に密着及び/又は結合及び/又は実質的に気密のシールを達成することによって形成される場合が多い。このような積層装置における蝋付け境界層の近くに追加の部品を溶接することに伴う問題は、従来の溶接では、シート間に亀裂を形成する場合が多いことである。積層装置、特にマイクロチャネル装置は、溶接過程により変形したり、脆弱化したりする場合がある。そのため、積層装置において亀裂を修復する方法に関する要望のみならず、亀裂を受けにくい積層装置に対する要望も存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
発明の概要
一態様では、本発明は、積層装置に金属を溶接する方法であって、複数の金属シート間に配置される蝋付け組成物によって少なくとも部分的に結合した該金属シートを備える積層装置を準備し;ワイヤーが往復運動し(前後に交互に動く)、そして該ワイヤーが触れたとき及び/又は該積層装置から離れたときにスパークが生じ、その表面に溶融金属を適用すると同時に該ワイヤーが該表面から離れる溶接技術によって、該積層装置に金属を適用することを含む方法を包含する。典型的には、この方法は、不活性ガスのシュラウドによりワイヤー及び装置に周辺に吹き込むなどして不活性雰囲気中で実施される。蝋付け組成物が全てのシート間に存在することも考えられる;しかし、いくつかの装置では、いくつかのシート間にしか蝋付け組成物は存在しない。これは、例えば、いくつかのシートを拡散接合により予備結合させ(組立部品を形成する)、その後、得られた拡散結合積層部品を単一のシート又は別の拡散結合積層部品に蝋付けにより結合させる場合が考えられる。
【0004】
いくつかの別の具体例では、この方法は、往復溶接ワイヤーによる断続的アーク放電として特徴付けることができる。同様に、表面に溶融金属を適用すると同時に該ワイヤーは該表面から離れる。
【0005】
さらに、この方法を使用して固体金属物品を蝋付け積層構造に溶接することができると考えられる。この固体物品は、ヘッダー、フッター及び入口又は出口ノズル、エンクロージャ(以下参照)、操作中又は周囲状態のいずれかにおいて有用な構造支持体、積層装置を持ち上げる又は支持するのに使用されるコネクターその他の有用な部品であることができる。
【0006】
この方法は、積層装置の非常に低温での加熱により実施でき、好ましい実施形態では、30秒以内の活性溶接(本発明の方法に従う)で、かつ、液体急冷を適用することなく実施でき、積層物品の温度は、装置全体にわたって100℃以下である。別の実施形態では、積層物品の温度は、溶接工程を完了させる30秒以内で50℃以下である。これは、溶接中及び溶接終了後数分にわたって積層物品が極めて熱い、典型的には赤熱である従来の溶接方法とは相違する。
【0007】
本発明の方法は、ユニークな構造物の製造を可能にし、また、本発明は、本発明の方法によって作製された装置を包含する。一般に、この方法により、溶接部位で溶接組成物がコアブロックに僅かしか拡散しない構造が得られる。コアブロックは、結合してスタックになった積層シートを備える。コアブロックは、10を超える又は100を超える又は1000を超える層を有することができる。
【0008】
さらに、本発明は、溶接積層装置を提供する。この積層装置は、複数の金属シート間に配置される蝋付け組成物によって少なくとも部分的に互いに結合した該金属シートを備えるコアブロックと、該コアブロック上に配置され、該蝋付け組成物に付着した溶接組成物とを含み、該溶接組成物は、該蝋付け組成物の組成とは異なる組成を有し;しかも、該溶接組成物は、該コアブロックに2mm以下(好ましくは1.0mm以下、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.3mm以下)しか拡散しない。典型的には、コアブロックへの拡散は、コアブロックの断面について顕微鏡により測定できる。
【0009】
好ましくは、コアブロックは、複数の金属シート間に配置される蝋付け組成物によって少なくとも部分的に結合した金属シートを備える。コアブロックは、積み重ねられたシートを備え、しかも該シートに一体化されたマニホールドを備えることができるが、ただし、該コアブロックは、外部マニホールド、ハンドル又は外部チューブを備えない。
【0010】
さらなる態様では、本発明は、マイクロチャネル装置であって、互いに結合した金属シートを備えるコアブロックと、該コアブロック内に配置される複数のマイクロチャネルであって、該コアブロックの一方の側に複数の開口を有するものと、該複数の開口を単一の連続空間内に密閉する固体壁エンクロージャとを備え、該固体壁エンクロージャは、一方の側において溶接材料により該コアブロックに溶接された固体連続壁を備え;該連続壁は、少なくとも10:1の高さ対厚みのアスペクト比を有する(ここで、高さとは、該壁が該コアブロックの該一方の側から突き出る方向のことであり、厚みとは、高さに対して垂直なことであり、壁の厚みと一般的に理解されるものである)装置を提供する。
【0011】
また、本発明は、発明の詳細な説明の節に記載される装置又は方法のうち任意のものも包含する。例えば、本発明は、開口(チャネル開口)にわたって溶接部を形成させ、続いて溶接材料を除去して該チャネルを再度開口させる方法(例2参照)を包含する。また、本発明は、チャネルを備えるシートがコアブロックの面から突出した装置を備える(図3参照)も包含する。
【0012】
本発明の利点としては、漏れ及び亀裂を低減させる又はなくすことが挙げられる。この溶接方法は、中間層が、より高い融点を有する積層シートの融点未満の融点を有する積層物品に特に有用である。溶接は、亀裂に沿って、積層体内の層に平行に、積層体内の層に垂直に又は積層体内の層に対して任意の角度で行うことができる。蝋付け平行シートから形成されたブロックに溶接するのは困難である。これは、蝋付け材料が、シート材料と比較して低い融点を有するからである(これは、良好な蝋付けを得るのに好適である)。蝋付け中に、蝋付け材料が周囲に移動し、シート間の間隙を極めて効果的に満たす。その後の蝋付け物品への溶接により、溶接部の暖かい部分で蝋付け材料の再溶融が生じ、溶接材料の蝋付け材料への拡散が生じる。理論に拘泥するものではないが、この物品を溶接後に冷却する場合には、溶接組成物と蝋付け組成物とは異なる速度で冷却される可能性があるため、シートを結合する材料がその位置では不均一なものとなり、それによりシートの間にある充填材に亀裂が生じる可能性がある。これらの亀裂は、装置の完全性を妨げ、流体処理に使用される場合には、漏れをもたらす可能性がある。これらの問題は、多くの層を有する装置で大きくなり、また、より長い寸法及びより長い溶接部(これらの全てが亀裂に寄与する)でも大きくなるので、これらを検出し修復しなければならないか、物品を廃棄しなければならないかのいずれかである。本発明は、新規溶接技術を適用(例えばCMT、ファイバーレーザー溶接に関連)して蝋付け積層物品中における蝋付け材料への溶接組成物の拡散を最小化することによってこれらの問題を回避する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、溶接の継ぎ目を示す図である。
【図2】図2は、エンクロージャが付属したコアブロックの斜視図及び随意の連結マニホールドエンクロージャ及びパイプを有する側面図を概略的に示すものである。
【図3】図3は、フィッシャー・トロプシュ反応器コアにおける冷却面から突出した冷却チャネルを示している。
【図4】図4は、試験FT反応器における修復された蝋付け継ぎ目を示す図である。
【図5】図5は、小型試験FT反応器の加工面を示す図である。継ぎ目1〜3は、反応器の波形領域(中央部)内にある。継ぎ目4〜9は、反応器の周辺領域内にある。
【図6】積層装置の漏れを密閉する溶接方法を示す。
【図7】積層装置の漏れを密閉する溶接方法を示す。
【図8】積層装置の漏れを密閉する溶接方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
発明の詳細な説明
積層継ぎ目に沿って溶接した後の部品上の溶接継ぎ目の外観は、独特な半円筒形又は部分円筒形を有し得る(図1参照)。この領域は、ロボット又は自動化溶接プロセスにより行われる場合には、典型的には極めて直線的であり、いくつかの好ましい実施形態では、溶接継ぎ目は、以下の図に示すように実質的に直線である。積層部分の上にある半円筒形物の半径は、典型的には10mm未満、好ましくは0.01mm〜5mm、さらに好ましい範囲は0.1〜2mmである。
【0015】
いくつかの実施形態では、溶接部は、上記半円形状を有する。金属シートは、蝋付け中間層とは異なる組成を有する。いくつかの実施形態では、溶接組成物は金属シートの組成とは異なる。
【0016】
本発明は、互いに結合した金属シートを備えるコアブロック17;該コアブロック内に配置される複数のマイクロチャネルであって、該コアブロックの少なくとも一方の側に複数の開口19を有するもの;該複数の開口を単一の連続空間22内に密閉する固体壁エンクロージャ21とを備え;該固体壁エンクロージャは、一方の側において溶接材料により該コアブロックに溶接された固体連続壁23を備え;該連続壁は、少なくとも10:1の高さ対厚みのアスペクト比を有し(ここで、高さとは、該壁が、該コアブロックの該一方の側から突出する方向(21に相当)のことであり、厚みとは、高さに対して垂直なことであり、壁の厚みと一般的に理解されるものである);該コアブロックに溶接される側の反対にある固体壁エンクロージャの側は、コンジット27に対する接合部を備えることができる、図2に概略的に示されたマイクロチャネル装置を包含する。コンジットに対する接合部25は、従来の溶接部を含むことができるのに対し、該コアブロックに対する該エンクロージャの接合部は、は、好ましくは上記タイプの本発明の溶接部である。つまり、典型的には、コンジットに対する接合部は、溶接材料とは異なる組成及び/又は形態を有する。このコンジットは、パイプ29を備えることができる。好ましくは、コアブロックに対する溶接部は、コールド・メタル・トランスファー(CMT)溶接により形成される。或いは、CMT溶接部は、ここに与える方法のいずれかで説明できる。装置を低温及び/又は低腐食条件下で使用する場合のさほど好ましくない実施形態では、ヘッダースペースは、エンクロージャとコンジットとをガスケット連結することにより形成できる。
【0017】
エンクロージャを蝋付け物品に結合させるためにCMTを使用することの他に、他の低エネルギー入力溶接方法を使用してエンクロージャ又はヘッダーを積層装置に結合させることができる。例えば、Ybレーザーなどのファイバーレーザーを使用して固体金属物品を蝋付け物品に結合させることができる。このレーザー溶接方法は、耐圧又は耐荷重性部分に構造物接合を創り出すのに特に有用な、狭いが深い浸透溶接部を創り出す。
【0018】
また、本発明は、CMTを使用することを含む、好ましくはコアブロック上のエンクロージャを溶接するためにCMTを使用することを含む積層装置の製造方法も包含する。
【0019】
開口は、流体処理のための入口若しくは出口、又はプロセスの測定及び制御、診断用の装置のために又は装置の製造若しくは改修中に使用するためのポートを備える。
【0020】
また、本発明は、複数のマイクロチャネルに該複数の開口を介してアクセスする方法であって、エンクロージャとコンジットとの接合を、固体壁エンクロージャをコアブロックに結合している溶接部を破壊することなく破壊し、そして複数のマイクロチャネルに、固体壁エンクロージャ及び複数の開口を介してアクセスすることを含む方法も包含する。
【0021】
また、本発明は、再結合パイプに対する接合部を再度結合することも包含する。
【0022】
接合部を破壊した後に実施できる作業としては、次のものが挙げられる:材料(例えば、限定されないが、触媒、吸着剤、フィン、波形材、及び他の挿入材料を含む)を除去すること、材料(触媒、吸着剤、フィン、波形材、インサート)を加えること、及び、流れ試験を含めた診断検査を通じて流路の品質と画一性とを検査すること、並びに、流路の洗浄又は修理などのメンテナンスを実行することを含め、コアブロックのメンテナンス又は検査が挙げられる。
【0023】
エンクロージャは、蝋付け表面と一致し、かつ、その後のヘッダー又はフッターの溶接のために使用してマイクロチャネル蝋付け装置に流体を運び又は除去する固体金属リングである。この固体リングは、単一(好ましくは成形により作製された)部品であってもよいし、固体リングを形成するように溶接される2個又は4個以上の部品から製造されてもよい。正方形又は長方形の面に関する一実施形態では、溶接継ぎ手を有する4個の直線部品を使用してリングを形成して連続正方形又は長方形リングを形成することが望ましい。リング(環状、正方形、長方形その他の形状であることができる)の利点は、ヘッダー又はフッターを何度も切断又は切削して、触媒改修又はチャネルへの変更の評価又はプロセス操作後の洗浄若しくは防汚に関する操作の後にチャネルにアクセスすることができる点である。マイクロチャネル装置に充填される触媒を定期的に除去し(週毎から10年に1回)、それと同時に、ヘッダー及び/又はフッターをこのような改修のために分離する必要があるだろうと予測される。蝋付け継ぎ目又は継ぎ手にわたる最初の溶接は、蝋付け装置の寿命中1回しか行わなくてよいと考えられる。
【0024】
積層装置を点検する本発明の方法は、従来の装置を使用して実施できる方法(単純な管溶接など)を超える有意な利益を与える。というのは、コアブロックの表面を損傷させることなく開口にアクセスできるからである。さらに、エンクロージャとコンジットとの溶接部は、切断よりもむしろ単純な研磨により除去できる(随意に真空研磨)ので、従来の方法よりも汚染が少ない。
【0025】
本発明の好ましい実施形態では、複数の蝋付け層(金属シート間にある層)にわたって溶接部が存在する。この溶接部は、コアブロック内の金属シートに対して平行、金属シートに対して垂直又は金属シートに対して任意の所望の角度であることができる。
【0026】
また、本発明は、チャネルを介して流体をコアブロック内に通し、そして該流体がチャネルを通過したときに該流体に対して単位操作を実施することを含む、上記装置のいずれかを使用する方法も提供する。この装置は、熱交換、混合、加熱、冷却(電子機器用のヒートシンクを含む)、化学反応、化学的分離などの方法のために使用できる。また、この装置は、固体又は液体電解質及び電極を使用して自発的化学反応から電気仕事量を得る電気化学的装置(バッテリー及び燃料電池が挙げられるが、これらに限定されない)や、逆に電気仕事を加えて化学種を生成させる電気化学的装置(電解槽、酸素発生器及び逆燃料電池が挙げられるがこれらに限定されない)や、装置環境の変化に応答して電気信号を生じさせる電気化学的装置(センサー及び分析装置が挙げられるが、これらに限定されない)も含むことができる。また、この装置は、熱電装置であることもできる。いくつかの好ましい実施形態では、装置は化学反応器である。
【0027】
好ましい実施形態では、シートの厚みは、1cm以下(例えば波形材、工学的触媒構造、フィンなどを含むことができる)、2mm以下、いくつかの実施形態では1mm以下である。
【0028】
ここで使用するときに、用語「マイクロチャネル」とは、2mm以下(いくつかの実施形態では約1.0mm以下)かつ100nm超(好ましくは1μm超)、いくつかの実施形態では50〜500μmを含めて、1cm以下の少なくとも一つの寸法(高さ、長さ又は幅)(壁から壁まで。触媒はカウントしない)を有する任意のコンジットをいう。また、マイクロチャネルは、少なくとも1つの出口とは異なる少なくとも一つの入口の存在によって決まる。マイクロチャネルは、単に、ゼオライト又はメソ多孔性材料を通したチャネルではない。マイクロチャネルの長さは、マイクロチャネルを通した流れの方向に相当する。マイクロチャネルの高さ及び幅は、該チャネルを通した流れの方向に実質的に垂直である。マイクロチャネルが2つの主表面(例えば、積み重ねられ、結合したシートによって形成される表面)を有する積層装置の場合には、高さは、主表面から主表面までの距離であり、幅は、高さに対して垂直である。
【0029】
いくつかの実施形態では、積層装置は、1個以上の波形部を備えることができる。「波形部」とは、1個以上のマイクロチャネルを少なくとも部分的に画定する熱伝導材料の3次元連続部分のことである。この波形部は、マイクロチャネルの寸法内に収まる又はそれよりも大きくてよい、波間のギャップを有することができる。例示の形態では、このギャップは、マイクロチャネルの寸法内に収まるものであることができる。というのは、熱は、その後、伝導性の高い波形部から熱伝導チャネルに伝導する前に、熱伝導チャネルを隔てる波の長手方向に容易に運ばれるからである。波形部は、銅、アルミニウム、FeCrAlY、金属、酸化物その他の材料から製造できる。波形部は、好ましくは1W/m−Kを超える熱伝導率を有する。
【0030】
標準的な特許用語と同様に、「備える」とは「包含する」を意味し、これらの用語のいずれも追加の又は複数の成分の存在を除外するものではない。例えば、装置が薄板、シートなどを備える場合には、本発明の装置は、複数の薄板、シートなどを含むことができると解すべきである。別の実施形態では、用語「を備える」を、より制限的な句「から本質的になる」又は「からなる」と置き換えることができる。
【0031】
「単位操作」とは、化学反応、蒸発、圧縮、化学的分離、蒸留、凝縮、混合、加熱又は冷却を意味する。「単位操作」とは、単に流体輸送を意味するのではないが、ただし、輸送は単位操作と共に頻繁に行われる。いくつかの好ましい実施形態では、単位操作は単なる混合ではない。
【0032】
「操作方法」とは、修復、維持、改造又は診断を意味し、単位操作を実行する前に実施される準備、定期的又は不定期のメンテナンス又は装置の他の使用を挙げることができる。
【0033】
マイクロチャネル装置(マイクロチャネル反応器など)は、好ましくは、マイクロチャネル(複数のマイクロチャネル反応チャネルなど)と、隣接する複数の熱交換マイクロチャネルとを含む。複数のマイクロチャネルは、例えば、同時に作動することができる2、10、100、1000個以上のチャネルを含むことができる 。好ましい実施形態では、このマイクロチャネルは、平面マイクロチャネルの平行な配列で、例えば、平面マイクロチャネルの少なくとも3つの配列で配置される。いくつかの好ましい実施形態では、複数のマイクロチャネル入口が共通のヘッダーに連結され、及び/又は複数のマイクロチャネル出口が共通のフッターに連結されている。いくつかの好ましい実施形態では、複数の別個の流れが存在することができる。一方の流体流れが複数のマイクロチャネルを通して流れることができる。第2の流体流れが第2の複数のマイクロチャネルを通して流れることができ、又は1個以上のマクロチャネルを通して流れることができる。操作中に、熱交換マイクロチャネル(存在するならば)は、流動加熱及び/又は冷却流体を含む。本発明で使用できるこのタイプの既知の反応器の例としては、米国特許第6,200,536号及び同6,219,973号に例示されたマイクロコンポーネントシート構造型(例えば、マイクロチャネルを有する積層体)のものが挙げられるが、これに限定されない。
【0034】
多くの好ましい実施形態では、マイクロチャネル装置は、複数のマイクロチャネル、装置に一体化した(実質的に付属した管ではない)共通のマニホールドに連結した好ましくは少なくとも5、より好ましくは少なくとも10の平行なチャネル群を含み、ここで、この共通のマニホールドは、このマニホールドに連結したチャネルを通した流れを均一にする傾向のある1以上の特徴を備える。このようなマニホールドの例は、2003年10月27日出願の米国特許出願公開第10/695,400号に記載されている。本明細書において、「平行」とは、必ずしも直線を意味するものではなく、むしろ、チャネルが互いに適合することを意味する。いくつかの好ましい実施形態では、マイクロチャネル装置は、平行なマイクロチャネルの少なくとも3つの群を備え、ここで、各群内のチャネルは、共通のマニホールド(例えば、4つの群のマイクロチャネル及び4個のマニホールド)に連結し、好ましくは各共通マニホールドは、マニホールドに連結したチャネルを通して流れを均一にする傾向があるという1以上の特徴を備える。
【0035】
マイクロチャネルは、触媒、吸着剤その他の材料などの、マイクロチャネル内部に設置される材料を取り入れることができる。このような材料は、微粒子又は小さな断片としてチャネルに導入できる。触媒、吸着剤又は他の被覆剤は、ウォッシュコートなどの当該技術分野において知られている技術を使用してマイクロチャネルの内部表面に適用できる。また、CVD又は無電解めっきなどの技術も使用できる。いくつかの実施形態では、水性塩の含浸が好ましい。いくつかの実施形態では、Pt、Rh及び/又はPdが好ましい。典型的には、その後、当該技術分野において知られているとおり、加熱処理及び活性化工程を行う。他の被覆剤は、触媒先駆物質及び/又は担体を含有する溶液をベースとするゾル又はスラリーを含むことができる。また、被覆は、無電解めっきその他の表面流体反応などの、壁部への反応性適用方法を含むこともできるであろう。
【0036】
積層装置内の金属シートは、好ましくは、ステンレススチール又は超合金、例えばニッケル、コバルト又は鉄を主成分とする超合金である。他の例としては、FeCrAlY、チタン合金及びNi-Cr-W超合金が挙げられるが、これらに限定されない。シートは、典型的には、厚みが10μm〜1cm、さらに典型的には100μm〜5mmの範囲にある。シートは固体であることができ(例えば隔壁)、かつ、孔又はスロットのみならず部分的にエッチングされたチャネル及び積層構造の技術分野において知られている他の特徴を含むことができる。
【0037】
蝋付け前に、表面は好ましくは清浄化され、そしてNi層などの表面層で被覆できる。
【0038】
蝋付け用の材料は、当該技術分野において周知である。蝋付けは、典型的には、真空又は不活性雰囲気で実施される。よく知られているように、蝋付け中に、比較的低温の蝋付け材料を金属シート間で溶融させ、続いて蝋付け材料とシートとの間でいくらか分散が生じ、そして冷却後に、蝋付け組成物(典型的には元の蝋付け材料の組成とは多少異なる)がシートの間に残る。顕微鏡及び他の既知の金属学的技術といった技術を使用して積層装置内のシートの間にある蝋付け材料を特定し特徴付けることができる。
【0039】
本発明は、一般に、蝋付け積層体に適用できる。ニッケル系金属シートについて、好ましい蝋付け材料はNiPである。標準的な蝋付け材料の一つは、BNi−6又はニッケル中10〜12.5%の燐の組合せである。蝋付けは、金属に対する融点抑制剤として作用する一時液体相(TLP)中間層を使用する場合が多い。動作温度要件を超過するが、ただし母材の融点又はかなりの拡散接合や積層体シム境界にわたる金属の粒成長に寄与する温度には近づかない高温では、TLPは、固体から液体相に変化して層間の全ての間隙に流れ、それを満たす。蝋付けプロセスが生じると、燐又は硼素その他のものであることができるTLP抑制材料が蝋付け中間層から拡散して金属の融点を変化させる。
【0040】
蝋付け組成物のいくつかの例としては、本発明に役立つであろう次の蝋付け中間層のいずれかが挙げられるが、これらに限定されない。
【0041】
【表1】

【0042】
【表2】

【0043】
好ましい実施形態では、本発明の溶接方法におけるワイヤーは、好ましくは、積層体の金属シートの金属と同様又は同一の組成を有する。好ましい実施形態では、このワイヤーは、金属シートについて上記した組成のいずれかを有する。
【0044】
Ni−P相図は、ニッケルにおける重量を基準にして11%の燐に近い共晶点を示す。燐が中間層から離れて隣接する金属表面に分散するときに、ニッケルの局部的な重量パーセントが減少し、そして組成が変化し、これにより蝋付け中間層が固化する。この蝋付け方法の利点の一つは、得られた燐枯渇中間層領域が相図につき高い温度で再溶融するにすぎないため、得られる蝋付け装置を顕著に高い蝋付け温度とすることができることである。残念なことに、従来の溶接温度は、母材(多くの場合ニッケル含有基材)の溶融温度(ステンレス300シリーズについては1400〜1500℃)に達し、その結果、蝋付け中間層の再溶融及び亀裂の形成に至る。これらの亀裂は、作動装置(熱交換器、反応器、分離ユニット、ミキサー又は他の単一若しくは組合せの単位操作)について漏れの問題と、該装置が高圧及び/又は高温操作向けの場合には機械的完全性の問題との両方をもたらす。蝋付け装置の短い部分にわたる溶接、続いて亀裂の検査、検出及び修復に関する困難さに直面している。この問題は、数百又は数千の薄いシートを有する蝋付け装置の長い部分に沿って溶接しようとするときにはさらに難易度が高くなる。
【0045】
この問題を回避する従来の解決策の一つは、蝋付け装置への連結部を、溶接ではなく蝋付けすることである。
【0046】
本発明は、コールド・メタル・トランスファー(「CMT」)として知られている溶接技術の新規な用途及び新規な利点を提供する。この技術は、
http://www.welding-robots.com/applications.php?app=cold+metal+transfer
に、次のとおり記載されている。
【0047】
「冷間」とは、溶接に対する視点での相対的な用語である。コールド・メタル・トランスファー溶接は、一般に、CMTと呼ばれている。結合するワークピース並びに溶接領域は、コールド・メタル・トランスファー 方法(CMT)では、従来のガスメタルアーク溶接よりもかなり「冷たい」ままである。
【0048】
コールド・メタル・トランスファー方法は、短絡移行、又は、より正確に言えば、アークの意図的な秩序だった中断に基づく。結果は、交互の「熱−冷−熱−冷」手順である。この「熱−冷」方法は、アーク圧力を有意に低減させる。通常の短絡移行アークの間に、電極が変形すると共に、溶接プールに浸され、そして高い移行アーク電流で迅速に溶融する。幅広いプロセスウィンドウ及び得られる高い安定性がコールド・メタル・トランスファー方法を特徴付ける。自動化及びロボット支援適用がこの方法について設計されることである。
【0049】
大きな進歩は、ワイヤーの動きが溶接プロセス及び該手順の全体的な管理に組み込まれたことである。短絡が生じるたびに、デジタルプロセス制御は、パワーサプライを遮断し、そしてワイヤーの格納を制御する。前後運動を1秒当たり70回までの速度で行う。ワイヤー引き戻しの動きは、短絡中に液滴分離を助ける。
【0050】
電気エネルギーを熱に変換するという事実は、アーク溶接の決定的な特徴であり、また、時としてアーク溶接の重要な副作用でもある。最小の電流の金属転移を確保することで、コールド・メタル・トランスファー方法により発生した熱の量が大きく低減する。短絡の遮断を制限することで、低い短絡電流となる。アークは、パワーサプライにおける中断のため、アーク放電の間に極めて短時間で結合する材料に熱を入力するに過ぎない。
【0051】
熱入力の減少により、低い歪み及び高い精度などの利益が得られる。利益としては、高品質の溶接継ぎ手、スパッターが存在しないこと、0.3mm程度に薄い軽量シートを溶接することができること、並びにアルミニウムシート及び亜鉛めっきシートの両方にスチールを結合させることができることが挙げられる。
【0052】
CMT溶接方法の追加の説明が、Feng外により「The CMT short−circuiting metal transfer process and its use in thin aluminum sheets welding」,Materials and Design 30(2009)1850−1852に示されている。
【0053】
制御短絡(「CSC」)として知られている方法は、CMTと同様に機能するため、本発明の目的上、用語「CMT」の範囲内である。ワイヤー運動の振動数は、好ましくは10〜30Hzの範囲内にあるが、他の振動数も有用である。いくつかの実施形態では、表面に沿ったワイヤーの移動速度は、好ましくは、1分当たり約30インチ未満である;いくつかの実施形態では、移動速度は、1分当たり1〜25インチの範囲又は15〜25インチの範囲である。
【0054】
本発明の方法を使用して積層装置内の突出する特徴をシールすることができる。一例を図3に示す。本発明の全ての態様と同様に、本発明は、本発明の方法によって形成された構造を包含する。
【0055】
シム側の修復
装置のシム側に沿って漏れをシールするための選択肢の一つは、シムの突出端に沿ってシールすることである。図3に示すように、CMTは、図3に示される積層体の端部から0.125インチ離れた、得られた角で溶接できる。
予め集められ漏れ試験結果に基づき修復の開始点及び停止点を特定する。
修復理される継ぎ目から1.5ワイヤー直径間隔で設置されたワイヤーにより開始点及び停止点をプログラムする。
表面の準備:
修理前に継ぎ目をワイヤーブラシする
アセトンで継ぎ目を拭う
溶接パラメーターをセットする:
供給角=10°
ワイヤー供給速度=1分当たり150インチ
アーク長さ値=+3.0
移動速度=1分当たり20インチ
修復と、継ぎ目が覆われたことを確保するための視覚による検査を行う
継ぎ目が既知の漏れ領域において完全に覆われていない場合には、磨減し、修復し、そして2回目のパスを実行する
冷却側領域の全ての漏れが溶接されるまで繰り返す(図4参照)
修復後の機械加工
リングが〜20ミル(500ミクロン)のパッド高さに取り付けられる領域内の面で修復ビーズを粉砕/磨減する
修復後の漏れのチェック
全ての漏れが十分にシールされたことを確保するために漏れ試験手順を繰り返す。追加の漏れが存在する場合には、適宜再修復する。
【0056】
本発明は、チャネルを備えるシートがコアブロックの面から突出した装置を包含する。有利には、このデザインは、優れた漏れ抵抗性を有する突出シートに沿った溶接と組み合わせることができる。いくつかの好ましい実施形態では、突出シートは、ここで説明したタイプのエンクロージャ内に密封される。
【実施例】
【0057】
例1
蝋付け装置の漏れをチェックして漏れの存在を確認した。この装置は、ニッケル燐(BNi6)中間層(0.001インチの厚さ、25ミクロン)で蝋付けされたSS 304L積層体からなり、インチ2当たり60lbf(4バール)圧力で1時間にわたり960℃で蝋付けされたものである。漏れが見つかった場合には、コールド・メタル・トランスファー(CMT)溶接を使用して該装置を修復した。SS304L、40ミル(100ミクロン)直径のフィラー線を修復のために使用した。
【0058】
溶接材料を清浄に保持するのに必要なフィン又は波形部又はチャネルを有する装置について、このような領域にわたって溶接前にシュラウドが設置される。シュラウドを開口や溶接を受けない装置の側部に設置すると同時に、装置の影響を受ける面や漏れやすい面を修復することが好ましいが、必要なわけではない。
【0059】
亀裂の修復を図5に概略的に示す装置で達成した。
周辺領域の修復
波形部を好ましくは高温セラミックテープで覆ってこれらを保護する(注:修復は銅波形部に直接隣接する領域内では行わない)。
漏れ試験の結果に基づき修復の開始点及び停止点を特定する
修復される継ぎ目の中央にあるワイヤーによる開始点及び停止点についてロボットをプログラムする
溶接前の表面の準備:
修復前に継ぎ目をワイヤーブラシする
継ぎ目をアセトンで拭う
溶接パラメーターをセットする:
ワイヤー供給速度=1分当たり120インチ
アーク長さ値=+3.0
移動速度=1分当たり20インチ
修復を行い、継ぎ目が覆われたことを確保するために視覚により検査する
既知の漏れ領域において継ぎ目が完全には覆われていない場合には、磨減修復を行い、第2のパスを実行する
全ての周辺領域が溶接されるまで繰り返す
【0060】
波形部を金属フィルムで被覆して溶接中にこれらを保護することができる。
【0061】
例2
シム又は積層体に沿った蝋付け接合部にわたり漏れをシールするための本発明の別の方法。
チャネルの継ぎ目又は開口を直接溶接する(好ましくはCMTにより)。続いて、完全に閉じたチャネルを、機械加工、プランジ放電加工、分子分解プロセス研磨MDP、研磨又は他の方法を使用して再度開いて、流路のみを再度開くと同時に、蝋付け接合部をCMT溶接で完全に覆われた状態に保持する。図6〜8にこの方法を例示している。好ましくは、チャネルを再度開くための機械加工の前に溶接部を研磨する。これらの図に示されているものは、蝋付け部の漏れをCMTで修復する前に、100psigの固定圧力で15分以内に0.5psigを超える漏れ速度と、蝋付け部の修復後に100psigの固定圧力で15分以内に0.5psig未満の漏れ速度とを有していた。この試験は、本発明の装置の好ましい実施形態を特徴付ける方法として使用できる。それぞれの場合において、漏れ試験は、室温で窒素ガスを用いて実施した。
【0062】
このように、本発明は、開口(チャネル開口)にわたって溶接部を形成させ、続いて溶接材料を除去して該チャネルを再度開口させる方法を包含する。この方法は、積層装置において漏れを低減することが実証された。
【符号の説明】
【0063】
17 コアブロック
19 開口
21 固体壁エンクロージャ
22 連続空間
23 固体連続壁
25 接合部
27 コンジット
29 パイプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の構成:
複数の金属シート間に配置される蝋付け組成物によって少なくとも部分的に互いに結合した該金属シートを備えるコアブロックと、
該コアブロック上に配置され、該蝋付け組成物に付着した溶接組成物と
を備える積層装置であって、該溶接組成物は、該蝋付け組成物の組成とは異なる組成を有し、しかも、該溶接組成物はコアブロックに2mm以下で拡散する積層装置。
【請求項2】
前記溶接組成物が1個よりも多い金属シート及び該シート間に配置される1種よりも多い蝋付け組成物にわたって連続溶接部を形成する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記シート内に配置される流路と、前記シートの端部に配置される流路への入口とを備える、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記流路がN2により100psig(6.9バールゲージ)で加圧されたときに、該圧力が15分後に0.5psi(0.034バール)未満減少する漏れ抵抗を有する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
次の構成:
各チャネルが入口及び出口を備える流路の第1セットと、
各チャネルが入口及び出口を備える流路の第2セットと、
第1溶接入口マニホールドと、第1溶接出口マニホールドと、
第2溶接入口マニホールドと、第2溶接出口マニホールドと
を備え、
該第1溶接入口マニホールドは、該流路の第1セットの入口と流体連通し;
該第1溶接出口マニホールドは、該流路の第1セットの出口と流体連通し;
該第2溶接入口マニホールドは、該流路の第2セットの入口と流体連通し;
該第2溶接出口マニホールドは、該流路の第2セットの出口と流体連通し;しかも
該マニホールドのそれぞれは、溶接組成物によって前記コアブロックに連結され、ここで、該溶接組成物は、該蝋付け組成物の組成とは異なる組成を有し、該溶接組成物は、該コアブロックに2mm以下で拡散する、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記マニホールドの少なくとも2個が前記コアブロックの同じ側で該コアブロックに溶接されている、請求項1〜5に記載の装置。
【請求項7】
拡散接合された組立部品を備える、請求項1〜6に記載の装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の装置で単位操作を実施する方法であって、前記コアブロック内のチャネルに流体を通し、そして該コアブロック内の流体について単位操作を実施することを含む方法。
【請求項9】
第1流体を入口の第1セット及び前記コアブロック内のチャネルの第1セットに通し;第2流体を入口の第2セット及び該コアブロック内のチャネルの第2セットに通し、ここで、該第1流体及び該第2流体は、該コアブロック内にある隣接シートの中を流れ、しかも、該第1流体は、該コアブロック内の第2流体と熱を交換する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
次の工程:
複数の金属シート間に配置される蝋付け組成物によって少なくとも部分的に結合した該金属シートを備える積層装置を準備し;
該積層装置に金属を溶接技術によって適用し、その際、ワイヤーが往復運動で移動し、しかも該ワイヤーが触れたとき及び/又は該積層装置から離れたときにスパークが生じ、その表面に溶融金属を適用すると同時に該ワイヤーを該表面から離すこと
を含む、積層装置に金属を溶接する方法。
【請求項11】
活性溶接の30秒以内で、かつ、液体冷却なしに、前記積層物品の温度が装置全体にわたって100℃以下(好ましくは50℃以下)である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
1分当たり25cm以上の速度で溶接部を形成する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
積層装置における亀裂に請求項10に記載の方法に従って金属を適用することを含む、亀裂を修復する方法。
【請求項14】
次の構成:
互いに結合した金属シートを備えるコアブロックと、該コアブロック内に配置される複数のマイクロチャネルであって、該コアブロックの一方の側に複数の開口を有するものと、該複数の開口を単一の連続空間内に密閉する固体壁エンクロージャと
を備え、該固体壁エンクロージャは、一方の側において溶接材料により該コアブロックに溶接された固体連続壁を備え、該連続壁は、少なくとも10:1の高さ対厚みのアスペクト比を有する(ここで、高さとは、該壁が該コアブロックの該一方の側から突き出る方向のことであり、厚みとは、高さに対して垂直なことであり、壁の厚みと一般的に理解されるものである)、マイクロチャネル装置。
【請求項15】
前記固体壁エンクロージャが大気に対して開いている、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記固体壁エンクロージャはマニホールドを形成するようにシールされ、それによって、加圧流体が該マニホールドを通して前記コアブロックの一方の側にある複数の開口に通ることができるようにした、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記マニホールドが、前記コアブロックに溶接される前記固体壁エンクロージャの側ではない該固体壁エンクロージャの側に溶接される金属片によりシールされている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記コアブロックに溶接される側ではない前記固体壁エンクロージャの側がコンジットへの接合部を備え、ここで、該コンジットに対する接合部は、前記溶接材料とは異なる組成及び/又は形態を有する、請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記コアブロックが複数の金属シート間に配置される蝋付け組成物によって少なくとも部分的に結合した金属シートを備え、前記溶接材料が該蝋付け組成物の組成とは異なる組成を有し、しかも該溶接材料が該コアブロックに2mm以下で拡散する、請求項14〜18のいずれかに記載の装置。
【請求項20】
前記コアブロックの側面上の単一の連続空間内において複数の開口を取り囲む固体壁エンクロージャをさらに備え、該固体壁エンクロージャは、該コアブロックの一方の側面に前記溶接組成物によって溶接される固体連続壁を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
次の工程:
前記マニホールドを開くと共に前記エンクロージャを前記コアブロックに溶接された状態に保持し、そして
該コアブロック上で保守を実行すること
を含む、請求項16に記載の装置の作動方法。
【請求項22】
前記保守を実行する工程が、触媒の再生、触媒の交換、吸着剤の再生、吸着剤の交換、清浄化又は診断検査の少なくとも一つを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記単位操作がフィッシャー・トロプシュ反応を含む、請求項8に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−521465(P2013−521465A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−556230(P2012−556230)
【出願日】平成23年3月2日(2011.3.2)
【国際出願番号】PCT/US2011/026933
【国際公開番号】WO2011/109567
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(504455241)ヴェロシス インコーポレイテッド (21)
【Fターム(参考)】