説明

溶融型すべり止め標示材料

【課題】クラックの発生を抑え、高温化でも耐変形性に優れた溶融型すべり止め標示材料を提供する。
【解決手段】軟化点80〜150℃の熱可塑性樹脂、ゴム弾性樹脂、充填材及び硬質骨材を含有し、熱可塑性樹脂の含有量が8.0〜25.0質量%であり、ゴム弾性樹脂の含有量が1.0〜10.0質量%であり、ゴム弾性樹脂がエチレンエチルアクリレート共重合樹脂及びオレフィン系熱可塑性エラストマーを含有するものである溶融型すべり止め標示材料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アスファルト舗装面、コンクリート舗装面等の上に溶融型塗料を塗布し固着させることにより、すべり止め標示を形成する溶融型すべり止め標示材料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の溶融型すべり止め標示材料として、例えば、軟化点が80〜110℃の熱可塑性樹脂(石油樹脂、ロジン、テルペン樹脂等)と、粒径1〜5mmのボーキサイト骨材を主成分とした材料がある(例えば、特許文献1を参照。)。しかしながら、この材料では、冬期における寒冷クラックと経日における老化クラックが発生し、夏場は路面温度が60℃以上になると材料が軟化し、車両等が走行することにより塗膜がへこみ、すべり止め効果が低下する問題が発生していた。
【特許文献1】特許第2796782号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、クラックの発生を抑え、高温化でも耐変形性に優れた溶融型すべり止め標示材料を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
すなわち、本発明は、下記の溶融型すべり止め標示材料に関する。
(1)軟化点80〜150℃の熱可塑性樹脂、ゴム弾性樹脂、充填材及び硬質骨材を含有し、熱可塑性樹脂の含有量が8.0〜25.0質量%であり、ゴム弾性樹脂の含有量が1.0〜10.0質量%であり、ゴム弾性樹脂がエチレンエチルアクリレート共重合樹脂及びオレフィン系熱可塑性エラストマーを含有するものであることを特徴とする溶融型すべり止め標示材料。
【0005】
(2)ゴム弾性樹脂が軟化点40〜150℃を有している(1)に記載の溶融型すべり止め標示材料。
【0006】
(3)エチレンエチルアクリレート共重合樹脂がエチルアクリレート含有量が20〜40質量%、メルトインデックスが200〜1,200g/10分であり、オレフィン系熱可塑性エラストマーがプロピレンエチレン共重合エラストマーであり、軟化点が120〜150℃、190℃における溶融粘度が1,500〜9,000mPa・sである(1)又は(2)に記載の溶融型すべり止め標示材料。
【0007】
(4)溶融型すべり止め標示材料中の充填材の含有量が15.0〜60質量%であり、溶融型すべり止め標示材料中の硬質骨材の含有量が20〜60質量%である(1)〜(3)のいずれかに記載の溶融型すべり止め標示材料。
(5)更に可塑剤0.5〜3.0質量%を含有する(1)〜(4)のいずれかに記載の溶融型すべり止め標示材料。
【発明の効果】
【0008】
本発明の溶融型すべり止め標示材料は、従来の熱溶融型すべり止め標示材料に比べ、初期及び経日での耐クラック性に優れる。更に、本発明の溶融型すべり止め標示材料は、夏場、特に盛夏時においても変形せず、形状を維持することができ、耐へこみ性に優れていることが確認できた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明に使用する熱可塑性樹脂の例としては、石油樹脂、マレイン化ロジン、マレイン化ロジンエステル、水添ロジン、水添石油樹脂、テルペン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂などがあり、軟化点が80〜150℃の範囲のものを用いる。熱可塑性樹脂の軟化点が80℃未満であると、耐へこみ性の向上効果が小さくなる傾向があり、150℃を超えると、塗料としたときに増粘する傾向があり、また、可撓性が低下する傾向がある。
【0010】
熱可塑性樹脂としては、特に、石油樹脂(無変性脂肪族系石油樹脂、酸変性脂肪族系石油樹脂)とテルペン樹脂にフェノール樹脂を共重合させたテルペンフェノール樹脂とを併用することが好ましく、これにより耐変形性が大幅に向上する。石油樹脂とテルペンフェノール樹脂に加えて、他の熱可塑性樹脂を更に併用してもよい。石油樹脂の軟化点は80〜100℃が好ましく、特に85〜95℃が好ましい。石油樹脂の軟化点が80℃未満であると、耐へこみ性の向上効果が小さくなる傾向があり、100℃を超えると、塗料としたときに増粘する傾向があり、また、可撓性が低下する傾向がある。テルペンフェノール樹脂の軟化点は125〜150℃が好ましく、特に145〜150℃が好ましい。テルペンフェノール樹脂の軟化点が125℃未満であると、耐へこみ性の向上効果が小さくなる傾向があり、150℃を超えると、塗料としたときに増粘する傾向があり、また、可撓性が低下する傾向がある。
本発明になる溶融型すべり止め標示材料中の熱可塑性樹脂の全量は、8.0〜25.0質量%であり、好ましくは9.0〜20.0質量%、より好ましくは10.0〜15.0質量%である。熱可塑性樹脂の配合量が8.0質量%未満であると、溶融型すべり止め標示材料を塗料としたときに増粘する傾向があり、また、耐クラック性、耐ヘコミ性が低下する傾向があり、25.0質量%を超えると、耐クラック性、耐へこみ性が低下し、さらに混練材料のブロッキングが発生しやすくなる傾向がある。
【0011】
石油樹脂とテルペンフェノール樹脂を併用する場合、本発明の溶融型すべり止め標示材料中の石油樹脂の配合量は7.9〜24.9質量%が好ましく、8〜20質量%がより好ましく、テルペンフェノール樹脂の配合量は、0.1〜5.0質量%が好ましく、0.5〜3.0質量%がより好ましい。テルペンフェノール樹脂の配合量が少ないと耐変形性の向上が小さくなることがあり、配合量が多いと標示材料の増粘傾向と可とう性の低下が見られることがある。
【0012】
耐クラック性改良に使用される材料であるゴム弾性樹脂としては、軟化点が40〜150℃のものが好ましく、軟化点が80〜140℃のものがより好ましい。軟化点が低すぎると夏場での塗膜へこみ、混錬材料のブロッキングがおこることがあり、軟化点が高すぎると標示材料の増粘、溶解性低下、耐クラック性の低下がおこることがある。
【0013】
本発明に用いられるゴム弾性樹脂は、(A)エチレンエチルアクリレート共重合樹脂及び(B)オレフィン系熱可塑性エラストマー(例えば、エチレン/ブチレン共重合エラストマー、エチレン/プロピレン共重合エラストマー、プロピレン/エチレン共重合エラストマー等のオレフィン系共重合エラストマー、ハードセグメントにポリプロピレンやポリエチレンを用い、ソフトセグメントにエチレン、プロピレン、ジエン共重合体を用いたオレフィン系熱可塑性エラストマー等)を必須成分として含有する。この必須成分以外に、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、低密度ポリエチレン等を必要に応じて用いてもよく、また、オレフィン系熱可塑性エラストマー以外の熱可塑性合成ゴム、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、塩ビ系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、芳香族ポリエステルと非晶質ポリエーテルや脂肪族ポリエステルからなるポリエステル系熱可塑性エラストマーなども必要に応じて用いてもよい。
【0014】
(A)エチレンエチルアクリレート共重合樹脂及び熱可塑性合成ゴム系の(B)オレフィン系熱可塑性エラストマー(特に、プロピレン/エチレン共重合エラストマー、エチレン/プロピレン共重合エラストマー等のオレフィン系共重合エラストマー)を併用すると、耐クラック性の向上が著しく、好ましい。(A)/(B)の質量比率は1/4〜3/2が好ましく、特に2/5〜3/5が好ましい。(A)/(B)の質量比率が1/4未満であると、耐クラック性が低下する傾向があり、3/2を超えても、耐クラック性が低下する傾向がある。エチレンエチルアクリレート共重合樹脂としては、エチルアクリレート含有量が20〜40質量%であるものが好ましく、25〜35質量%であるものがより好ましい。この含有量が20質量%未満であると、熱可塑性樹脂との相溶性が悪くなり、標示材料の増粘、溶解性の低下が生じる傾向があり、40質量%を超えると、夏場での塗膜へこみ、混練材料のブロッキングが発生する傾向がある。また、エチレンエチルアクリレート共重合樹脂のメルトインデックスは、200〜1,200g/10分であることが好ましく、250〜1,000g/10分であることがより好ましい。エチレンエチルアクリレート共重合樹脂のメルトインデックスが200g/10分未満であると、標示材料の増粘、溶解性の低下が生じる傾向があり、1,200g/10分を超えると、標示材料の圧縮強さ、経日における耐へこみ性が低下する傾向がある。オレフィン系熱可塑性エラストマーは、軟化点が120〜150℃であることが好ましく、128〜138℃であることがより好ましく、190℃における溶融粘度が1,500〜9,000mPa・sであることが好ましく、2,500〜9,000mPa・sであることがより好ましく、3,000〜9,000mPa・sであることが更に好ましく、3,500〜8,500mPa・sであることが特に好ましい。オレフィン系熱可塑性エラストマーの軟化点が120℃未満であると、耐クラック性を向上させる効果が小さくなる傾向があり、150℃を超えても、耐クラック性向上の効果が小さくなる傾向がある。また、オレフィン系熱可塑性エラストマーの溶融粘度が1,500mPa・s未満であると、標示材料の圧縮強さ、経日における耐へこみ性が低下する傾向があり、9,000mPa・sを超えると、標示材料の増粘、溶解性の低下がみられる傾向がある。
【0015】
なお、本明細書中、軟化点はJIS K2207に、メルトインデックスはJIS K6924−2に、溶融粘度はJIS K2207に準拠して測定した値である。
【0016】
ゴム弾性樹脂の配合量は、本発明になる溶融型すべり止め標示材料中に1.0〜10.0質量%配合され、特に2.0〜6.0質量%配合することが好ましい。ゴム弾性樹脂の配合量が少なすぎると、耐クラック性を向上させる効果が小さく、多すぎると材料の耐変形性低下に伴って夏場でのへこみが発生しやすくなる。
【0017】
本発明の溶融型すべり止め標示材料は、上記の樹脂以外に、充填材及び硬質骨材を含有する。また、更に、必要に応じて、可塑剤、着色顔料、その他の添加剤等を含有していてもよい。
【0018】
充填材としては、炭酸カルシウムの微粉、寒水石、タルク等の従来から用いられているものを使用できる。その配合量は、本発明になる溶融型すべり止め標示材料中に15.0〜60質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましく、特に25〜45質量%が好ましい。充填材が少なすぎると、摩耗性が低下しやすくなり、充填材が多すぎると、施工時の作業性が低下しやすくなる。
【0019】
硬質骨材(天然石、人口の焼成骨材)としては、炭化珪素質骨材、着色磁器質骨材、エメリー骨材、玄武岩、セラミック等の従来から用いられているものを使用できる。溶融型すべり止め標示材料に用いる硬質骨材としては、粒径0.5〜3.0mmの硬質骨材が好ましく、1.0〜2.0mmの硬質骨材がより好ましい。硬質骨材の粒径が0.5mm未満であると、塗膜の表面が平滑になりすぎ、すべり止め効果が低下する傾向があり、3.0mmを超えると、塗膜に骨材のスジが発生し、良好な塗膜が得られず、作業性が低下する傾向がある。硬質骨材の配合量は、本発明になる溶融型すべり止め標示材料中に20〜60質量%が好ましく、特に40〜50質量%が好ましい。硬質骨材量が少なすぎると耐摩耗性が低下する傾向があり、骨材量が多すぎると作業性の低下が発生する傾向がある。
【0020】
可塑剤としては、植物油、植物油変性アルキド樹脂、鉱物油、液状の合成ゴム等を用いることができる。可塑剤を用いる場合、その配合量は、本発明になる溶融型すべり止め標示材料中に0.5〜3.0質量%が好ましく、特に0.7〜2.0質量%が好ましい。可塑剤が多すぎると夏場での塗膜へこみ、混錬材料のブロッキングを発生する傾向がある。可塑剤が少なすぎると低温時の可とう性、作業性が劣る傾向がある。
【0021】
着色顔料としては特に制限はないが、通常、主に茶色系が多く、それにはベンガラ(酸化鉄)が好ましく、その他緑、赤、黄色等は耐熱黄鉛、有機系黄色顔料等が挙げられる。着色顔料を用いる場合、その配合量は、本発明になる溶融型すべり止め標示材料中に1.5〜6.0質量%が好ましく、特に2.0〜5.0質量%が好ましい。添加量が少ないと紫外線による退色が起こる傾向があり、添加量が多いと耐退色性は良好であるが作業性、可とう性が低下する傾向がある。
【0022】
その他必要に応じて沈降防止剤、紫外線吸収剤、粘度降下剤等の添加剤を添加しても良い。また、発色剤、蛍光剤、反射材等を配合してもよい。本発明において前述した配合される成分は総量が100質量%になるように各配合量が調整される。
【0023】
本発明の溶融型すべり止め標示材料を用いる標示方法は、例えば、路面に下地処理(プライマー塗布)をしてから上述の混合物を溶解釜で180〜210℃に溶解し、現行の平滑標示又は波形標示を専用施工機で塗膜厚さ、通常、約4.0〜5.0mmに施工することにより行うことができる。
【0024】
本発明において、軟化点80〜150℃の熱可塑性樹脂にエチレンエチルアクリレート共重合樹脂とオレフィン系熱可塑性エラストマーを併用して配合した溶融型すべり止め標示材料は、経日において耐クラック性、耐へこみ性に特に優れた向上効果が得られる。
【実施例】
【0025】
次に実施例及び比較例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
表1−1、表2−1に組成を、表1−2、表2−2に試験結果を示す。表1−1及び表2−1中、各成分の配合量は、質量部で示した。
【0026】
実施例1〜8及び比較例1〜7
表1−1及び表2−1に記載の各例の成分をミキサーで混合した後、ポリエチレン製袋に詰めて、溶融型すべり止め標示材料を得た。次いで車載式ニーダに投入し加熱溶融した後、専用施工機で溶融温度180〜210℃とし、アスファルト舗装の公道及びコンクリート路面の公道の両方に、膜厚4.0〜5.0mmで幅25cmの溶融型すべり止め標示材料を2.5m2施工し、6ケ月経過後に塗膜を検査し、塗膜の耐クラック性、耐へこみ性、すべり抵抗値を評価した。又初期試験結果(15℃耐クラック試験、耐変形性試験)も併せて評価した。評価結果を表1−2及び表2−2に示す。
【0027】
初期試験(15℃耐クラック試験、耐変形性試験)、耐クラック性、耐へこみ性及びすべり抵抗値の評価方法は下記のとおりである。
15℃耐クラック試験:100×300mmのアルミ板に、200℃に溶融した標示材料を幅60mm、厚み4.5mm塗布し試験板とした。測定温度15℃で試験板の一端を固定し、6mmマンドレルを中心に折り曲げ、塗膜にクラックが入った時点を終了とした。折り曲げ端部の変位量を示した。
【0028】
耐変形性試験:20mm×20mm×20mmの試料に2kgの分銅を乗せ、70℃、60分で耐変形性を試験した。(数値が大きい程、耐変形性に優れる)

耐変形性(%)=[試験後の試料の高さ(mm)/20(mm)]×100
【0029】
耐クラック性、耐へこみ性:溶融型すべり止め標示材料を180〜210℃、膜厚4.0〜5.0mmで上記のとおりに公道の路面に施工し、6ケ月経過後の結果で判定した。(塗膜の耐クラック性、耐へこみ性を目視で評価した。評価の判定方法を、表3に示す。表1中の「1m」とは、塗膜の長さである。)
【0030】
すべり抵抗値:湿潤状態でポータブルスキッド・レジスタンステスターを用いすべり抵抗値を測定した。
ポータブルスキッド・レジスタンステスターは英国道路研究所で開発された簡易型路面すべり抵抗計である。6ケ月経過後BPN値が65以上であれば合格と判断した。
【0031】
表1−1及び表1−2中の各成分の物性を、以下に示す。
酸変性脂肪族系石油樹脂(マルカレッツR−100GS)
軟化点: 96℃
テルペンフェノール樹脂(YSポリスターS145)
軟化点: 145℃
マレイン化ロジンエステル(テスポール1010F)
軟化点: 100℃
エチレンエチルアクリレート共重合樹脂(NUC6070)
エチルアクリレート含有量: 30質量%
軟化点: 96℃
メルトインデックス: 250g/10分
オレフィン系共重合エラストマー(RT2330A、プロピレン/エチレン共重合エラストマー)
軟化点: 141℃
190℃における溶融粘度: 3,000mPa・s
エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(ウルトラセン720)
メルトインデックス: 150g/10分
軟化点: 92℃
190℃における溶融粘度: 400mPa・s
硬質骨材(セラサンドHR−A粒)
粒径: 1.0〜2.0mm
【0032】
【表1−1】

【0033】
【表1−2】

【0034】
【表2−1】

【0035】
【表2−2】

【0036】
【表3】

【0037】
本発明の溶融型すべり止め標示材料(実施例1〜8)は、耐クラック性、耐へこみ性に優れ、経日においても向上効果が得られる。本発明の範囲外の質量、熱可塑性樹脂(比較例2,3)及びゴム弾性樹脂(比較例4,5)を併用している標示材料は、耐クラック性、耐へこみ性に劣り好ましくない。比較例6,7は、ゴム弾性樹脂が1種単独で使用され、耐クラック性、耐へこみ性が著しく劣る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟化点80〜150℃の熱可塑性樹脂、ゴム弾性樹脂、充填材及び硬質骨材を含有し、熱可塑性樹脂の含有量が8.0〜25.0質量%であり、ゴム弾性樹脂の含有量が1.0〜10.0質量%であり、ゴム弾性樹脂がエチレンエチルアクリレート共重合樹脂及びオレフィン系熱可塑性エラストマーを含有するものであることを特徴とする溶融型すべり止め標示材料。
【請求項2】
ゴム弾性樹脂が軟化点40〜150℃を有している請求項1記載の溶融型すべり止め標示材料。
【請求項3】
エチレンエチルアクリレート共重合樹脂がエチルアクリレート含有量が20〜40質量%、メルトインデックスが200〜1,200g/10分であり、オレフィン系熱可塑性エラストマーがプロピレンエチレン共重合エラストマーであり、軟化点が120〜150℃、190℃における溶融粘度が1,500〜9,000mPa・sである請求項1又は2記載の溶融型すべり止め標示材料。
【請求項4】
溶融型すべり止め標示材料中の充填材の含有量が15.0〜60質量%であり、溶融型すべり止め標示材料中の硬質骨材の含有量が20〜60質量%である請求項1〜3いずれかに記載の溶融型すべり止め標示材料。
【請求項5】
更に可塑剤0.5〜3.0質量%を含有する請求項1〜4いずれかに記載の溶融型すべり止め標示材料。

【公開番号】特開2007−106813(P2007−106813A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−297165(P2005−297165)
【出願日】平成17年10月12日(2005.10.12)
【出願人】(000004455)日立化成工業株式会社 (4,649)
【出願人】(594179797)日立化成工材株式会社 (12)
【Fターム(参考)】