説明

濃度測定装置及びそれを用いた燃料電池システム

【課題】簡単な操作で、しかも正確に被測定物質の濃度を測定することができる濃度測定装置及びそれを用いた燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】濃度センサ125では、燃料液循環系12で循環しているメタノール水溶液を流路1252に充填し、光源1251から光を照射して流路1252を透過した光を検出器1253で検出する。検出器1253において強度スペクトルを求め、その強度スペクトル情報をピーク波長検出部1254に出力する。ピーク波長検出部1254においては、強度スペクトルからC−H結合の伸縮振動の第一倍音領域のピーク波長を求め、そのピーク波長情報を濃度算出部1255に出力する。濃度算出部1255においては、ピーク波長検出部1254で求められたピーク波長情報に基づいてテーブル1256を参照することによりメタノール濃度を求める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、濃度測定装置及びそれを用いた燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から液体の濃度測定、例えばメタノールの濃度の測定が行われている。メタノールの測定方法としては、Lambert-Beerの法則を用いた方法が挙げられる。この方法は、被測定物質が光を吸収するものであれば、物質の種類に関係なく濃度測定を行うことができる。この方法においては、水を充填したセルに光を照射し、セルを透過した光の強度を求め、この強度(I0)をリファレンスとし、次いでメタノールを充填したセルに光を照射し、セルを透過した光の強度(I)を求める。そして、この両者の強度からA=−log(I/I0)により吸光度を求め、その吸光度から濃度を算出する。
【0003】
【特許文献1】特開平8−178842号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の方法では、リファレンスを測定しなければ吸光度を求めることができないので、光の強度検出を少なくとも2度行う必要がある。また、流路中のメタノールに泡が混入したり、濃度ムラがある場合には、光の強度が変動してしまうことがあり、正確にメタノール濃度を測定することができないという問題がある。
【0005】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、簡単な操作で、しかも正確に被測定物質の濃度を測定することができる濃度測定装置及びそれを用いた燃料電池システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の濃度測定装置は、被測定物質を収容する流路と、前記被測定物質に光を照射する光源と、前記被測定物質を透過した光の強度ピークの波長を検出する検出手段と、前記強度ピークの波長に対応する被測定物質の濃度を求める濃度算出手段と、を具備することを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、強度スペクトルにおいて濃度により変化するピーク波長により濃度を測定することができる。このため、従来の濃度測定方法のようにリファレンスの測定が不要であり、操作が簡単である。また、この構成によれば、ピーク波長の変化に基づいて濃度を求めているので、被測定物質に泡が混入したり、濃度ムラがあって強度に影響を及ぼしても濃度を測定することができる。したがって、測定環境に影響されずに正確に濃度測定を行うことができる。
【0008】
本発明の濃度測定装置においては、前記濃度算出手段は、前記被測定物質の濃度と前記強度ピークの波長とを関連づけるテーブルを有し、前記強度ピークの波長を用いて前記テーブルを参照することにより前記被測定物質の濃度を求めることが好ましい。
【0009】
本発明の濃度測定装置においては、前記被測定物質はメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのC−H結合を持つ溶質を含む溶液であることが好ましい。
【0010】
本発明の燃料電池システムは、燃料極及び酸素極を含む燃料電池と、前記燃料極に所定濃度の燃料液を供給すると共に、前記燃料極から排出された液体を前記燃料液に変換する燃料液循環系と、前記燃料液を被測定物質として前記燃料液の濃度を測定する上記濃度測定装置と、を具備することを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、濃度測定装置により正確に被測定物質の濃度を測定することができ、その濃度情報に基づいて被測定物質の濃度調整を行うので、燃料液の濃度管理を正確に行うことが可能となり、安定した電力量を発生させることができる。
【0012】
本発明の燃料電池システムにおいては、前記濃度測定装置の測定結果に基づいて前記燃料液の濃度調整を行う調整手段を具備することが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、被測定物質を収容する流路に光を照射し、被測定物質を透過した光の強度ピークの波長を検出し、強度ピークの波長に対応する被測定物質の濃度を求めるので、従来の濃度測定方法と異なりリファレンスの測定が不要であり、操作が簡単であると共に、測定環境に影響されずに正確に濃度測定を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの概略構成を示す図である。本実施の形態では、燃料電池がアクティブ型ダイレクトメタノール方式の燃料電池であり、燃料液がメタノール水溶液である場合について説明する。図1に示す燃料電池システムは、燃料極及び酸素極を有する燃料電池11と、燃料極に所定濃度の燃料液を供給すると共に、前記燃料極から排出された液体を前記燃料液に変換する燃料液循環系12と、被測定物質であるメタノールを収容するメタノールカートリッジ13と、燃料電池11の酸素極に外気を入れるエアブロワ14と、燃料電池11の酸素極からの水蒸気を水に変換して燃料液循環系12に帰還させる水供給系15とから主に構成されている。
【0015】
燃料電池11は、例えば図2に示す構成を有する。図2は、アクティブ型ダイレクトメタノール方式の燃料電池の構成の一例を示す図である。図2に示す燃料電池は、主に燃料極111と、酸素極117と、燃料極111及び酸素極117に挟持されたメンブレン112〜116とで構成されている。燃料極111は、電極板に燃料液(メタノール水溶液)を通す通路111aが配設されており、燃料液が入口111bから供給され、出口111cから排出されるようになっている。メンブレンは、固体電解質膜114と、その両側に配置された触媒層113,115と、触媒層113,115の外側にそれぞれ配置された拡散層112,116とから構成されている。燃料極111側の拡散層112には、複数の穴112aが形成されており、燃料液を拡散する機能を果たす。酸素極117側の拡散層116にも、複数の穴116aが形成されており、エアブロワ14で供給されるエアなどを拡散する機能を果たす。これらの拡散層112,116としては、例えばグラファイトなどを用いることができる。触媒層113は、メタノールと水の反応を促進させるものであり、例えば、PtとRuの混合触媒などを用いることができる。触媒層115は、酸素から水を生成する反応を促進させるものであり、例えばPtなどを用いることができる。固体電解質膜114は、燃料極におけるメタノールと水の反応で得られたプロトンを酸素極側に供給する。固体電解質膜114としては、例えば、Nafion(Du Pont社製、商品名)などの固体高分子電解質膜を用いることができる。燃料極111と酸素極117との間にはコンバータ20が接続されており、燃料電池11で発生する起電力から得られる電力を取り出すことができる。
【0016】
燃料液循環系12は、燃料極111に所定濃度の燃料液を供給すると共に、燃料極111から排出された液体を燃料液に変換するサイクルであり、燃料極111から排出された液体、すなわちメタノール水溶液に含まれる二酸化炭素を分離するCO2分離器121と、二酸化炭素を除去したメタノール水溶液を冷却する熱交換器122と、メタノール水溶液に必要に応じてメタノールを供給する液体ポンプ123と、メタノール水溶液に必要に応じて水を混合する混合槽124と、メタノール水溶液中のメタノールの濃度を測定する濃度センサ125とを含む。
【0017】
エアブロワ14は、外気をフィルタリングするエアフィルタ16を有する。水供給系15は、燃料電池11から排出された水蒸気を液化する凝結器151と、凝結した水を分離して混合器124に送る水分離器152とを含む。メタノールカートリッジ13と液体ポンプ123との間には、メタノールカートリッジ13からのメタノールの供給を制御するバルブ17が設けられている。また、混合槽124と水分離器152との間には、水供給系15からの水の供給を制御するバルブ18が設けられている。また、CO2分離器121には、CO2の排出を制御するバルブ19が取り付けられている。
【0018】
図3は、本発明の実施の形態に係る燃料電池システムにおける濃度センサを示すブロック図である。図3に示す濃度センサ125は、被測定物質であるメタノール水溶液を収容する流路1252と、この流路1252中のメタノール水溶液に光を照射する光源1251と、流路1252を透過した光の強度を検出する検出器1253と、検出器1253で検出された強度スペクトルからピーク波長を検出するピーク波長検出部1254と、強度ピーク波長に対応するメタノール濃度を求める濃度算出部1255とを有する。また、濃度センサ125は、メタノール濃度と強度ピークの波長とを関連づけるテーブル1256を有する。このテーブル1256は、メタノール濃度を変えながら求めたピーク波長の情報からあらかじめ作成される。
【0019】
光源1251としては、ブロードな光を発する近赤外線光源、LEDなどを用いることができる。波長は被測定物質に応じて適宜決定する。ここでは被測定物質がメタノール水溶液であるので、約1500〜1800nmの波長範囲をカバーする光源を用いる。流路1252は、被測定物質であるメタノール水溶液を収容でき、しかも光源の波長の光を透過できるものであれば良い。検出器1253は、光源1251からの光の強度を検出することができるものであれば特に制限はない。ピーク波長検出部1254は、検出された光の強度スペクトルにおけるピーク波長を検出する。ここでは、被測定物質がメタノール水溶液であるので、C−H結合の伸縮振動の第一倍音についてのピーク波長を検出する。なお、本実施の形態においては、検出器1253で光の強度を検出し、ピーク波長検出部1254で強度スペクトルにおけるピーク波長を検出するような構成について説明しているが、本発明においては、光強度の検出と、強度スペクトルにおけるピーク波長の検出とを同じ処理部で行うようにしても良い。
【0020】
ここで、強度スペクトルにおけるピーク波長と被測定物質との間の関係について説明する。図4は、流路1252に種々の濃度のメタノールを充填し、それぞれビーム光を照射したときの強度スペクトルを示す図である。メタノールの場合、スペクトルにおいて特徴的な部位(波長)である1600nmから1800nmの領域(C−H結合の伸縮振動の第一倍音領域)(図中X)に着目する。図5(a)は、強度スペクトルのC−H結合の伸縮振動の第一倍音領域を示す拡大図であり、図5(b)は、C−H結合の伸縮振動の第一倍音領域において強度の二次微分を示す図である。図5(b)に示すように二次微分をとることにより、ピーク波長の変化をより顕著に表すことが可能となる。
【0021】
図5(b)から分かるように、濃度の変化に伴ってピーク波長がシフトしている(図中の矢印)。したがって、このような関係を用いることにより、C−H結合の伸縮振動の第一倍音のピーク波長から濃度を求めることが可能となる。なお、ピーク波長については、濃度以外のパラメータ、例えば温度やpHなどには影響されない。
【0022】
濃度センサ125のテーブルには、上記のメタノール濃度とC−H結合の伸縮振動の第一倍音領域のピーク波長との間の関係が含まれている。これは、水−メタノールの比率により一義的に決定されるもので、水と溶質である有機物との組み合わせによって固有のものであり、かつ不変である。したがって、濃度算出部1255は、ピーク波長検出部1254で検出されたピーク波長情報に基づいてテーブル1256を参照することにより、メタノール濃度を求めることができる。このメタノール濃度情報は、適宜バルブ17,18に出力される。バルブ17,18には、それぞれ制御部(図示せず)が設けられており、各制御部においてメタノール濃度情報に基づいてメタノール供給量又は水供給量を求め、その供給量に応じてバルブ17,18の開閉を制御する。このようにして燃料液であるメタノールの濃度調整を行うことができる。なお、ここでは、バルブ17,18にそれぞれ制御部が設けられている場合について説明しているが、メタノール濃度情報に基づいてメタノールや水の供給量を包括的に制御するようにしても良い。
【0023】
次に、上記構成を有する燃料電池システムの動作について説明する。
まず、メタノールカートリッジ13のバルブ17を開いて所定量のメタノールを燃料液循環系12の液体ポンプ123に送り出す。液体ポンプ123は、メタノールを混合槽124に圧送する。混合槽124では、所定量の水をメタノールに加えてメタノール水溶液として燃料電池11の燃料極111側に送る。なお、このメタノール水溶液は、濃度センサ125において逐次もしくは定期的に濃度測定される。
【0024】
燃料電池11の燃料極111においては、下記式(1)のような水とメタノールの反応によりプロトンと電子が発生する。このとき、拡散層112はメタノール水溶液の拡散に寄与し、触媒層113は下記式(1)の反応の促進に寄与する。
CH3OH+H2O→CO2+6H++6e …式(1)
【0025】
ここで発生したプロトンは、固体電解質膜114を通って酸素極117に移動する。また、酸素極には、酸素源として外気が供給される。すなわち、外気はエアフィルタ16でフィルタリングされた後にエアブロワ14で酸素極117に導入される。酸素極117においては、下記式(2)のような反応により水が生成される。このとき、拡散層116は酸素の拡散に寄与し、触媒層115は下記式(2)の反応の促進に寄与する。
3/2O2+6H++6e→3H2O …式(2)
【0026】
上記式(1),(2)に示す反応により起電力が発生して電流が流れる。この電流はコンバータ20に送られる。燃料電池11の燃料極111からはメタノール水溶液と共にCO2が排出される。このメタノール水溶液及びCO2は、CO2分離器121において、CO2のみが除去されてバルブ19を通して外界に放出される。CO2が除去されたメタノール水溶液は熱交換器122において冷却されて液体ポンプ123及び混合槽124を通って濃度センサ125に送られる。
【0027】
一方、酸素極117から排出される水(水蒸気)は、水供給系15の凝結器151において水に液化される。この水は水分離器152で分離されて混合槽124に送られる。
【0028】
濃度センサ125では、燃料液循環系12で循環しているメタノール水溶液が流路1252を透過する際に、光源1251から光を照射して流路1252を透過した光を検出器1253で検出する。そして、検出器1253において強度スペクトルを求め、その強度スペクトル情報をピーク波長検出部1254に出力する。ピーク波長検出部1254においては、強度スペクトルからC−H結合の伸縮振動の第一倍音領域のピーク波長を求め、そのピーク波長情報を濃度算出部1255に出力する。濃度算出部1255においては、あらかじめ求められたメタノール濃度とピーク波長との間の関係を示す検量線から作成されたテーブル1256を参照する。すなわち、ピーク波長検出部1254で求められたピーク波長情報に基づいてテーブル1256を参照することによりメタノール濃度を求める。この濃度情報は、メタノールカートリッジ13のバルブ17及び混合槽124と水分離器152との間のバルブ18に出力される。
【0029】
このように本実施の形態に係る濃度センサ125は、強度スペクトルにおいて濃度により変化するピーク波長により濃度を測定する。このため、従来の濃度測定方法のようにリファレンスの測定が不要であり、操作が簡単である。また、従来の方法では、強度の比を用いて吸光度を求めるため、メタノールに泡が混入したり、濃度ムラがあると、強度に影響してしまって、正確に濃度測定をすることができない。これに対して、本実施の形態に係る濃度センサにおいては、ピーク波長の変化に基づいて濃度を求めているので、メタノールに泡が混入したり、濃度ムラがあって強度に影響を及ぼしても濃度を測定することができる。したがって、測定環境に影響されずに正確に濃度測定を行うことができる。
【0030】
メタノールカートリッジ13のバルブ17では、濃度情報に基づいてメタノールカートリッジ13からメタノールを燃料液循環系12に供給するように開閉制御を行う。すなわち、メタノール濃度が所望の濃度よりも低い場合には、バルブ17を開いてメタノールを燃料液循環系12に供給し、混合槽124でメタノール水溶液にメタノールを混合してメタノール水溶液の濃度を上げる。また、混合槽124と水分離器152との間のバルブ18では、濃度情報に基づいて水分離器152から水を燃料液循環系12に供給するように開閉制御を行う。すなわち、メタノール濃度が所望の濃度よりも高い場合には、バルブ18を開いて水を燃料液循環系12に供給し、混合槽124でメタノール水溶液に水を混合してメタノール水溶液の濃度を下げる。なお、実施の形態のようにバルブ17,18の開閉を個々に制御するのではなく、バルブ17,18の開閉を共に制御しても良い。
【0031】
このように本実施の形態に係る燃料電池システムにおいては、濃度センサ125により正確にメタノール濃度を測定することができ、その濃度情報に基づいてメタノール又は水を適宜供給してメタノールの濃度調整を行うので、燃料液の濃度管理を正確に行うことが可能となり、安定した電力量を発生させることができる。
【0032】
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態においては、被測定物質がメタノールである場合について説明しているが、本発明においては、被測定物質が強度スペクトルにおいてC−H結合の伸縮振動の第一倍音領域を有する他の物質である場合にも同様に適用することができる。また、上記実施の形態における燃料電池システムの構成は一例であり、メタノールを用いる燃料電池システムにおいて構成要素を適宜変更して実施することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの概略構成を示す図である。
【図2】アクティブ型ダイレクトメタノール方式の燃料電池の構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る燃料電池システムにおける濃度センサを示すブロック図である。
【図4】流路に被測定物質を充填し、光を照射したときの強度スペクトルを示す図である。
【図5】(a)は、強度スペクトルのC−H結合の伸縮振動の第一倍音領域を示す拡大図であり、(b)は、C−H結合の伸縮振動の第一倍音領域において強度の二次微分を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
11 燃料電池
12 燃料液循環系
13 メタノールカートリッジ
14 エアブロワ
15 水供給系
16 エアフィルタ
17,18,19 バルブ
20 コンバータ
111 燃料極
112,116 拡散層
113,115 触媒層
114 固体電解質膜
117 酸素極
121 CO2分離器
122 熱交換器
123 液体ポンプ
124 混合槽
125 濃度センサ
151 凝結器
152 水分離器
1251 光源
1252 流路
1253 検出器
1254 ピーク波長検出器
1255 濃度算出部
1256 テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定物質を収容する流路と、前記被測定物質に光を照射する光源と、前記被測定物質を透過した光の強度ピークの波長を検出する検出手段と、前記強度ピークの波長に対応する被測定物質の濃度を求める濃度算出手段と、を具備することを特徴とする濃度測定装置。
【請求項2】
前記濃度算出手段は、前記被測定物質の濃度と前記強度ピークの波長とを関連づけるテーブルを有し、前記強度ピークの波長を用いて前記テーブルを参照することにより前記被測定物質の濃度を求めることを特徴とする請求項1記載の濃度測定装置。
【請求項3】
前記被測定物質はメタノール、エタノール及びイソプロピルアルコールからなる群より選ばれたものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の濃度測定装置。
【請求項4】
燃料極及び酸素極を含む燃料電池と、前記燃料極に所定濃度の燃料液を供給すると共に、前記燃料極から排出された液体を前記燃料液に変換する燃料液循環系と、前記燃料液を被測定物質として前記燃料液の濃度を測定する請求項1から請求項3のいずれかに記載の濃度測定装置と、を具備することを特徴とする燃料電池システム。
【請求項5】
前記濃度測定装置の測定結果に基づいて前記燃料液の濃度調整を行う調整手段を具備することを特徴とする請求項4記載の燃料電池システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−292474(P2006−292474A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−111151(P2005−111151)
【出願日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(503092180)学校法人関西学院 (71)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】