説明

炊飯器

【課題】調理物の重量を検知する炊飯器の適切な表示を行い、使用者に知らせる。
【解決手段】炊飯器本体の上面開口部を蓋により開閉自在に覆い、鍋を加熱手段により加熱する。鍋の重量を記憶する鍋重量記憶手段に記憶し、蓋の開閉を検知する蓋開閉検知手段が蓋開を検知しかつ鍋の有無を検知する鍋検知手段が鍋のないことを検知した場合に、鍋と調理物の重量との総重量を検知する重量検知手段の出力値を無負荷時の値をゼロ値として記憶手段に記憶するようにする。加熱手段を加熱した後、ゼロ値記憶手段に新たなゼロ値を記憶しないまま、米量計算手段が米量を計算したとき、表示手段に米量以外の表示を行い、ゼロ値を記憶すると、米量計算手段が米量を再度計算し、表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鍋に入れた調理物の重量を検知する機能を有する炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の炊飯器は、操作パネル、ブザーおよび重量を測定する重量測定手段を備え、予めユーザが設定した所望の炊飯量(設定炊飯量)に対応する米量および水量を正確に計量できるようにしたものである。操作パネル上にカップ数設定キー、重量キー、クリアーキー、数字表示部を配置している。ユーザは、以下の手順で炊飯の準備を行う。
【0003】
ユーザは、カップ数設定キーをオンし、数字表示部に所望の炊飯量(カップ数)が表示されたときにカップ数設定キーをオフする。空の鍋を炊飯器の所定の位置に収納し、重量キーをオンする。計量モードが開始し、数字表示部に鍋の重量(g)が表示される。つぎに、クリアーキーをオンし、数字表示部の表示を0gにリセットする。この状態で米を鍋内に入れる。米の量(重量)が設定炊飯量に対応する米の重量と一致し、適正報知のためのブザーが鳴るように、米の量を調節する。
【0004】
つぎに、再度クリアーキーをオンすると、数字表示部の表示が0gにリセットされ、水重量測定状態となる。鍋に給水すると、数字表示部に水の重量が表示される。水の重量が設定炊飯量に対応する水の重量と一致し、適正報知のためのブザーが鳴るように水加減する。ユーザは、ブザーの報知音に基づき、米および水の重量を正確に計量できる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
このような従来の炊飯器では、重量測定手段の出力は、鍋が炊飯器本体に入っていない無負荷のときでも、出力が出ている。重量検知手段の無負荷時の出力をZ、鍋が炊飯器本体にセットされているとき(鍋の中には何も入っていない)の出力をN、1gあたりの出力をmとすると、鍋の重量N1は、
N1=(N−Z)/m
となる。鍋が炊飯器本体にセットされており、鍋の中に調理物が入っている場合の重量検知手段の出力をMとすると、調理物の重量M1は、
M1=(M−Z)/m−N1
となる。
【0006】
ここで、重量検知手段の無負荷時の出力Zは経年劣化や室温などで出力値が変化する。その出力値の変化が重量検知の誤差の原因となる。そこで、重量計測直前に無負荷時の出力Zを入力することでロードセルの無負荷時の出力変化に対応し、誤差をなくすというゼロリセットが必要となってくる。従来の炊飯器では、重量計測前には必ずクリアーキーを押して鍋の中に何も入っていない状態を0gとすることによって、そのずれを補正していた。
【0007】
しかし、使用する前には必ずクリアーキーを押す必要がある。この手間を省くため、鍋の有無を検出する手段を設け、使用者が鍋が抜き鍋無し状態を検出すると、無負荷となるので、そのとき自動でゼロリセットするようにしている。
【特許文献1】特開昭61−146215号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来の炊飯器では、鍋を抜くとゼロリセットされ正しく、重量を検知できるが、逆に鍋が抜かれないまま使用されると、重量検知が不正確になるという課題を有していた。例えば、炊飯を行った直後など炊飯器が温まっている状態で、鍋抜きを行わずゼロリセットをしないと、温度の影響で重量検知手段の無負荷時の出力Zは変化しているので、正しく重量検知できない。その結果、使用者は重量検知状態が不正確であるということを認知できないで使用してしまうという課題を有していた。
【0009】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、自動的に重量検知手段の無負荷状態の出力値のずれを補正するものにおいて、誤った重量検知をする恐れがあるとき、その旨を使用者に知らせ、その後、重量検知のずれを補正できた時点で、重量検知を正しく修正できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記従来の課題を解決するために、本発明の請求項1記載の炊飯器は、上面が開口した炊飯器本体と、前記炊飯器本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記炊飯器本体の上面開口部を開閉自在に覆う蓋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋と前記鍋に入れられた調理物の重量との総重量を検知する重量検知手段と、前記鍋の重量を記憶する鍋重量記憶手段と、前記蓋の開閉を検知する蓋開閉検知手段と、前記鍋の有無を検知する鍋検知手段と、前記蓋開閉検知手段が蓋開を検知しかつ前記鍋検知手段が鍋のないことを検知した場合に前記重量検知手段の出力値を無負荷時の値(ゼロ値)として記憶するゼロ値記憶手段と、前記重量検知手段と前記鍋重量記憶手段と前記ゼロ値記憶手段からの信号をもとに米量の計算を行う米量計算手段と、前記米量計算手段が計算した米量を表示する第1の表示部と米量以外を表示する第2の表示部を有する表示手段とを備え、前記ゼロ値記憶手段は前記加熱手段が加熱を始めると内部メモリにフラグを立て、ゼロ値を記憶するとフラグを消すようにし、前記表示手段は前記米量計算手段が米量を計算するとき、前記ゼロ値記憶手段にフラグが立っている場合、第2の表示部を表示するようにし、前記ゼロ値記憶手段にフラグが立っている状態でゼロ値を記憶した場合、前記米量計算手段は米量計算を再度行い、前記表示手段の第1の表示部の表示内容を更新するようにしたものである。
【0011】
これによって、加熱手段が加熱をすると、ゼロ値記憶手段の内部メモリにフラグが立ち、このフラグが立ったまま米量計算手段が米量を計算すると、表示手段は第2の表示部を表示するので、使用者はこの表示を確認することで、重量検知が不正確であることを認知でき、ゼロ値記憶手段に記憶しているゼロ値が更新された時点で、米量を計算し直し、表示手段に表示する米量を正しく修正できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の炊飯器は、鍋を抜くと自動的に周囲温度や経年劣化による重量検知のずれを補正することができ、かつ鍋を抜かないで重量検知のずれを補正できないときは、そのことを表示し、使用者に知らせることができ、その後、重量検知のずれを補正できた時点で、重量検知を正しく修正できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
第1の発明は、上面が開口した炊飯器本体と、前記炊飯器本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記炊飯器本体の上面開口部を開閉自在に覆う蓋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋と前記鍋に入れられた調理物の重量との総重量を検知する重量検知手段と、前記鍋の重量を記憶する鍋重量記憶手段と、前記蓋の開閉を検知する蓋開閉検知手段と、前記鍋の有無を検知する鍋検知手段と、前記蓋開閉検知手段が蓋開を検知しかつ前記鍋検知手段が鍋のないことを検知した場合に前記重量検知手段の出力値を無負荷時の値(ゼロ値)として記憶するゼロ値記憶手段と、前記重量検知手段と前記鍋重量記憶手段と前記ゼロ値記憶手段からの信号をもとに米量の計算を行う米量計算手段と、前記米量計算手段が計算した米量を表示する第1の表示部と米量以外を表示する第2の表示部を有する表示手段とを備え、前記ゼロ値記憶手段は前記加熱手段が加熱を始めると内部メモリにフラグを立て、ゼロ値を記憶するとフラグを消すようにし、前記表示手段は前記米量計算手段が米量を計算するとき、前記ゼロ値記憶手段にフラグが立っている場合、第2の表示部を表示するようにし、前記ゼロ値記憶手段にフラグが立っている状態でゼロ値を記憶した場合、前記米量計算手段は米量計算を再度行い、前記表示手段の第1の表示部の表示内容を更新することにより、加熱手段が加熱をすると、ゼロ値記憶手段の内部メモリにフラグが立ち、このフラグが立ったまま米量計算手段が米量を計算すると、表示手段は第2の表示部を表示するので、使用者はこの表示を確認することで、重量検知が不正確であることを認知でき、さらにゼロ値記憶手段のゼロ値が更新できると、米量計算手段が米量を再度計算し直し、表示手段に表示する米量を正しく修正できる。
【0014】
第2の発明は、特に、第1の発明の米量計算手段が米量計算を再度行い、表示手段の第1の表示部の表示内容を更新するとき、表示手段の第2の表示部の表示を取り消すようにすることにより、使用者は第2の表示部の表示内容が取り消されたことを確認することで、表示手段に表示する米量が正しい値となったことを認知できる。
【0015】
第3の発明は、上面が開口した炊飯器本体と、前記炊飯器本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記炊飯器本体の上面開口部を開閉自在に覆う蓋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋と前記鍋に入れられた調理物の重量との総重量を検知する重量検知手段と、前記鍋の重量を記憶する鍋重量記憶手段と、前記蓋の開閉を検知する蓋開閉検知手段と、前記鍋の有無を検知する鍋検知手段と、前記蓋開閉検知手段が蓋開を検知しかつ前記鍋検知手段が鍋のないことを検知した場合に前記重量検知手段の出力値を無負荷時の値(ゼロ値)として記憶するゼロ値記憶手段と、前記重量検知手段と前記鍋重量記憶手段と前記ゼロ値記憶手段からの信号をもとに米量の計算を行う米量計算手段と、前記米量計算手段が計算した米量を表示する第1の表示部を有する表示手段とを備え、前記ゼロ値記憶手段は前記加熱手段が加熱を始めると内部メモリにフラグを立て、ゼロ値を記憶するとフラグを消すようにし、前記ゼロ値記憶手段にフラグが立っている状態でゼロ値を記憶した場合、前記米量計算手段は米量計算を再度行い、前記表示手段の第1の表示部の表示内容を更新することにより、加熱手段が加熱をすると、ゼロ値記憶手段の内部メモリにフラグが立ち、このフラグが立ったまま米量計算手段が米量を計算し表示手段に表示してしまうが、ゼロ値記憶手段のゼロ値が更新できると、米量計算手段が米量を再度計算し直し、表示手段に表示する米量を正しく修正できる。
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の炊飯器のブロック図であり、図2は同炊飯器の一部切欠した側面図である。なお、図面を簡潔にするために、電気的接続のためのリード線等は省略してある。この実施の形態1の炊飯器は、ユーザが好みのご飯の固さに応じて水の量を正確に加減することができる炊飯器である。
【0018】
図2に示すように、炊飯器本体10は、上面を開口し、その上面開口部を覆う蓋20を開閉自在に設置している。炊飯器本体10の収納部30は、上方の上枠32と下方のコイルベース31とから構成しており、収納部30には、磁性体製の鍋12を着脱自在に収納する。コイルベース31の鍋12の底部に対向する部分に鍋12を誘導加熱する加熱コイル13を配設している。
【0019】
回路基板14は、図1に示すように、駆動手段202、炊飯制御手段203、計時手段204、鍋重量記憶手段205、ゼロ値記憶手段206、表示手段208などで構成し、加熱手段201を構成する加熱コイル13の動作を制御して鍋12を誘導加熱し、鍋12内の調理物19を加熱調理する。ここで、炊飯制御手段203、計時手段204、鍋重量記憶手段205、ゼロ値記憶手段206は、図4に示すマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)100によって実現している。また、マイコン100は重量検知手段40にて後述する(1)式により演算する部分や米量を計算する米量計算手段207も含んでいる。
【0020】
調理物19は、炊飯前の米、米と水との混合物または炊き上がったご飯等である。この炊飯器は図示しない電源コードを有し、電源コードから商用電源が供給されたときに「電源オン」の状態になる。
【0021】
鍋温度検知手段15は、コイルベース31の底部に配設し、鍋12の温度を検知するもので、この鍋温度検知手段15は、鍋12が収納部30に収納されると鍋12の底の中央部に当接し、鍋12の温度を検知することで調理物19の温度を検知し、その出力を炊飯制御手段203に入力している。鍋検知手段16は、鍋12が収納部30に収納されているか否かを検知するもので、この鍋検知手段16は、炊飯器本体10に剛体接続されたマイクロスイッチで構成し、鍋12が収納部30に収納されると、鍋温度検知手段15の底に設けた突起部がマイクロスイッチを押下し、鍋検知手段16はオン信号を出力する。
【0022】
蓋開閉検知手段21は、蓋20の開閉を検知するもので、この蓋開閉検知手段21は炊飯器本体10に設け、マイクロスイッチで構成し、蓋20が開くと蓋20のヒンジ部がマイクロスイッチを押下し、蓋開閉検知手段21はオン信号を出力する。鍋検知手段16および蓋開閉検知手段21は、炊飯器の電源が入っている状態では常に動作しており、オン信号またはオフ信号を出力している。
【0023】
重量検知手段40は、鍋12の重量を検知するもので、この重量検知手段40は、支持部17およびロードセル18で構成し、ロードセル18は、ロバーバル型のロードセル(荷重変換器)であり、炊飯器本体10に剛体接続している。ロードセル18に抵抗線ひずみゲージ(図示せず)を取り付けている。ロードセル18が歪んだときのひずみゲージの抵抗変化をブリッジ回路で電気信号として取り出すよう構成している。
【0024】
支持部17は、薄板に3つの突起部を設けた形状を有し、薄板はロードセル18の一端にねじ止めしている。支持部17の突起部は、コイルベース31の底部に設けた3つの孔をそれぞれ貫通しており、鍋12が収納部30に収納されていない場合、ロードセル18は支持部17の重量を検知する。鍋12が収納部30に収納されると、鍋12の底部が支持部17の突起部の先端に当接し、ロードセル18が歪む。鍋12が収納部30に収納されると、ロードセル18は、支持部17、鍋12および鍋12の中の調理物19の総重量を検知する。すなわち、重量検知手段40は、鍋の底面を3点支持する支持部17を通して、正確に鍋12および被加熱物(調理物19)の重量を測定するよう構成している。
【0025】
温度検知手段209は、ロードセル18の温度を検知するようロードセル18横に配設している(図示せず)。
【0026】
鍋温度検知手段15、鍋検知手段16、蓋開閉検知手段21、重量検知手段40、温度検知手段209からの電気信号は、それぞれ回路基板14に入力される。
【0027】
図3は、図1および図2には図示していないが、本実施の形態の炊飯器の操作・表示部を示す図である。図3に示すように、炊飯器本体10の前面には、操作・表示部50を設けている。操作・表示部50に、キー入力手段51、水量表示部52、液晶表示パネル53を配置している。キー入力手段51として、米計量スイッチ51a、保温スイッチ51b、タイマー予約を行うための予約スイッチ51c、炊飯コースを選択するためのコーススイッチ51d、炊飯スイッチ51e、取消/切スイッチ51f、予約時刻(時と分)を合わせるための時スイッチ51gおよび分スイッチ51hを配置している。
【0028】
水量表示部52は、操作・表示部50の上部に配置された5個のランプ52a〜52eを有する。ご飯の固さは米量および水量に依存する。鍋12に米を入れた後、米計量スイッチ51aを押して米量を測定し、その後に水を入れる。実施の形態1の炊飯器は、ユーザが鍋12に入れた水量を測定し、米量および水量に対応するご飯の固さに応じて、水量表示部52のランプ52a〜52eのうち該当するランプを点灯または点滅させる。ランプ52aの左上に「かため」、ランプ52cの上に「ふつう」、ランプ52eの右上に「やわらかめ」の文字が印刷されており、ユーザは、水量表示部52を確認しながら、好みの固さのご飯を炊くための水加減を行うことができる。
【0029】
液晶表示パネル53には、操作案内表示部54および米量表示部55、時刻表示部56を配置している。操作案内表示部54は、ユーザが次に行うべき操作または現在の状態を表示するための表示部である。操作案内表示部54には「水加減」表示部54aおよび「炊飯を押す」表示部54bを配置している。ユーザがつぎに行うべき操作は、各表示部54a、54bの文字(「水加減」または「炊飯」の文字)の背景部分が黒く表示されることで示される。米量表示部55は、ユーザが鍋12に入れた米の量(カップ数)の測定結果を表示する。
【0030】
図3の表示例は、米および水の計量が終了した状態での表示である。米の量「2.3カップ」が米量表示部55に表示されている。「炊飯を押す」表示部54bの「炊飯」の文字の背景が黒く表示され、ユーザに炊飯スイッチ51eを押すことを促している。
【0031】
このように液晶表示パネル53は表示手段208であり、米量表示部55とそれ以外の表示部とから構成されている。
【0032】
図4は、本実施の形態の回路基板14の回路図である。図4に示すように、加熱コイル13は、鍋12を誘導加熱する。商用電源から交流電源が供給され、ダイオードブリッジ102によって整流し、平滑コンデンサ103、共振コンデンサ104、スイッチング素子105、加熱コイル13よりなるインバータ回路により誘導加熱のための高周波電力を発生させる。電源IC106は動作のための電源を各回路に供給している。インバータ回路は駆動手段202を構成するドライブIC107と誘導加熱制御用IC108によって駆動されている。
【0033】
サーミスタ109は底温度検知手段15の中に内蔵されており、サーミスタ109が温度によって抵抗値が変化するのを利用して鍋12の温度を検知している。サーミスタ120は温度検知手段209の中に内蔵されており、サーミスタ120が温度によって抵抗値が変化するのを利用してロードセル18の温度を検知している。水晶発振子110の発振によって、マイコン100内のタイマーをカウントして計時を行っている。そして、マイコン100に入力された温度や計時している時間をもとに誘導加熱制御用IC108を制御することにより、鍋12の加熱を制御して、炊飯を行っている。
【0034】
蓋開閉検知スイッチ111は、蓋開閉検知手段21を構成し、蓋20が開くとスイッチがオフし、蓋20が閉じるとスイッチがオンすることにより、蓋開閉の検知を行う。表示は液晶表示パネル53並びにランプ52によって行っている。
【0035】
重量検知は、ロードセル18からの信号は微小なのでオペアンプと抵抗よりなる差動増幅回路112によって増幅し、マイコン100に入力している。ロードセル18からの出力は、ロードセル18にかかっている重量に比例しているのでマイコン100の重量入力に1gあたりの入力で割った値が重量値になる。
【0036】
上記構成において動作、作用を説明する。重量検知手段40の出力は、鍋12が炊飯器本体10に入っていない無負荷のときでも出力が出ている。重量検知手段40の無負荷時のマイコン100への入力をZ、鍋12が炊飯器本体10にセットされているとき(鍋12の中には何も入っていない)の入力をN、1gあたりのマイコン入力をmとすると、鍋12の重量N1は、
N1=(N−Z)/m
となる。この鍋12の重量N1を鍋重量記憶手段205に記憶する。この鍋重量記憶は工場出荷時に行い、使用者が意識する必要はない。
【0037】
鍋12が炊飯器本体10にセットされており、鍋12の中に調理物が入っている場合の重量検知手段40のマイコン100への入力をMとすると、調理物の重量M1は、
M1=(M−Z)/m−N1
となる。
【0038】
ここで、重量検知手段40の無負荷時のマイコン100への入力Zはロードセル18の経年劣化や室温などで出力値が変化する。その出力値の変化が重量検知の誤差の原因となる。そこで、重量計測直前に無負荷時の出力Zを入力することでロードセル18の無負荷時の出力変化に対応し、誤差をなくすというゼロリセットが必要となってくる。本実施形態では、蓋開閉検知手段21によって蓋開を検知し、鍋検知手段16で鍋12が炊飯器本体10にセットされていないとき無負荷と判断して無負荷時の入力を行うことによって、ゼロリセットする。
【0039】
このときの動作を図5を参照しながら説明する。図5は、本実施の形態の炊飯器のマイコン100の重量検知の動作を示す要部フローチャートである。
【0040】
ステップ301で蓋20があいているかどうかを検知し、蓋20が開いていない場合は処理を終了し、蓋20が開いている場合はステップ302へ進む。ステップ302では、鍋12の有無を検知し、鍋12がない場合はステップ303へ進み、ステップ303では、重量検知手段40により無負荷時のマイコン100への重量入力値Zを測定し、ステップ304でその値をゼロ値記憶手段206に記憶する。そして、続くステップ307で、ゼロ値記憶の更新未実施を示すフラグをクリアする。
【0041】
ステップ302で鍋12がある場合はステップ305へ進み、ステップ305では、鍋12が炊飯器本体10にセットされているので鍋12と鍋12内の調理物の重量によるマイコン100への重量入力値Mを測定し、ステップ306にて、前記式により調理物の重量M1を計算する。ここで、鍋12の重量N1は、工場出荷時に鍋重量記憶手段205に記憶されており、重量検知手段40の無負荷時の出力Zは、ステップ304にてゼロ値記憶手段206に記憶されているので、前記式により調理物の重量M1を求めることができる。こうして計算した鍋12内の調理物の重量M1により、種々の処理を行うことができる。
【0042】
ここで、鍋検知手段16および蓋開閉検知手段21は、炊飯器の電源が入っている状態では常に動作しており、オン信号またはオフ信号を出力しているので、重量検知手段40の無負荷時の出力Zは、常時、ゼロ値記憶手段206に記憶され、常にゼロリセットすることができる。
【0043】
このように、蓋20の開閉を検知する蓋開閉検知手段21が蓋開を検知しかつ鍋12の有無を検知する鍋検知手段16が鍋12のないことを検知した場合に、鍋12と鍋12に入れられた調理物19の重量との総重量を検知する重量検知手段40の出力値を無負荷時の値(ゼロ値)としてゼロ値記憶手段206に記憶している。蓋20が開いていて鍋12が炊飯器本体10にセットされていないときは無負荷状態なので、そのとき重量検知手段40により検知した値をゼロ値としてゼロ値記憶手段206に記憶することにより、温度や経年変化によってゼロ値がずれても、使うたびにゼロ値を記憶することにより、クリアーキーを押さなくても自動的に周囲温度や経年劣化による出力値のずれを補正することができる。
【0044】
つぎに、加熱手段201が動作するときのゼロ値記憶手段206の動作を図6のフローチャートを参照しながら説明する。
【0045】
ステップ320で、加熱手段201が加熱中であるか判定する。加熱中であればステップ321でゼロ値記憶手段206はゼロ値記憶の更新未実施を示すフラグをセットし、ステップ320へ戻る。
【0046】
このように、ゼロ値記憶手段206は加熱手段201が加熱動作を行うとゼロ値記憶の更新未実施を示すフラグをセットする動作を行う。
【0047】
つぎに、本実施の形態の炊飯器の米量計算の動作を図7のフローチャートを参照しながら説明する。この米量計算は、米計量スイッチ51aを操作したときに実施する。
【0048】
ステップ330で、鍋12と鍋12内の調理物の重量によるマイコン100への重量入力値Mを測定し、ステップ331にて、重量入力値Mと、ゼロ値記憶手段206に記憶されているゼロ値Zと、鍋重量記憶手段205に記憶されている鍋重量N1より、前記式により調理物の重量M1を計算する。
【0049】
ステップ332ではステップ331で算出した重量値M1より米量C1を計算する。米量は1カップ=150gで表すので、M1を150で割った値がC1となる。ステップ333では、この米量C1を液晶表示パネル53の米量表示部55に表示する。
【0050】
ステップ334では、ゼロ値記憶手段206の管理するゼロ値記憶の更新未実施を示すフラグの判定を行い、フラグが立っているならばステップ335へ進み、立っていないならば、ステップ336へ進む。ステップ335では、時刻表示部56にエラー状態を示す「U22」を表示し、ステップ336では、時刻表示部56に現在時刻を表示する。
【0051】
以上のように、本実施の形態の炊飯器において、ゼロ値記憶手段206にフラグが立っていないときは、図8(a)のように、米量表示と現在時刻を表示し、フラグが立っているときは、図8(b)のように、米量表示とエラーを示す「U22」表示を行うものである。つまりフラグは加熱手段201が加熱をするとセットされ、ゼロ値記憶手段206が新たなゼロ値を記憶するときにクリアされるので、加熱手段201が加熱を行った後に一度もゼロ値記憶手段206が新たなゼロ値を記憶していないときに、図8(b)のような米量表示とエラーを示す「U22」表示をできるものである。
【0052】
このように、使用者は通常現在時刻を表示している部分が「U22」表示していることを確認することで異常を認知できる。特に、この場合、加熱を行った後、鍋12を取り出す作業を忘れ、ゼロリセットがされず重量検知が正しく行われていないことを認知できる。
【0053】
なお、本実施の形態の炊飯器においては、「U22」を表示させ、鍋の取り出しによるゼロリセットがされていないことを、使用者に知らせているが、ここで次のように構成することで、「U22」表示を消すことができる。
【0054】
図5のフローチャートにおいて、ステップ307でフラグを消したとき、米量表示を行っているならば、再度米量計算を実施し、米量表示部55へ表示する。そして、時刻表示部56の表示を「U22」から現在時刻の表示にする。
【0055】
このようにすることで、加熱手段201が加熱をするとフラグがセットされ、その状態で米量計算実施すると図8(b)のように「U22」を表示するが、その後、鍋を取り出すことで、新しいゼロ値がゼロ値記憶手段206に記憶され、その最新のゼロ値を使用することで重量検知が正しく行えるので米量を再び計算し表示し直すことができ、同時に「U22」の表示を消すことができる。
【0056】
さらに、図7のフローチャートにおいて、ステップ334〜335を削除すると、米量計算したとき、フラグが立っていても「U22」表示は行わず米量表示を行い、鍋を取り出したとき、米量を再計算し、米量を表示し直すという動作を実現できる。
【0057】
普通、使用者は米量を測ったあとに、米を洗うため一旦鍋を炊飯器本体10内から取り出すので、このときにゼロリセットが行え、かつ表示している米量を正しい表示に変更できるものである。
【0058】
(実施の形態2)
図1に示すゼロ値記憶手段206は、加熱手段201が加熱を始めると記憶しているゼロ値をゼロ値として記憶しえない別の数値に変更し、表示手段208は米量計算手段207が米量を計算するとき、ゼロ値記憶手段206の記憶しているゼロ値がゼロ値として記憶しえない数値である場合、時刻表示部56に「U22」を表示するようにしている。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0059】
上記構成において、加熱手段201が動作するときのゼロ値記憶手段206の動作を図9のフローチャートを参照しながら説明する。
【0060】
ステップ322で、加熱手段201が加熱開始されたか判定する。加熱開始ならばステップ322でゼロ値記憶手段206は、ふつうゼロ値として記憶しえない数値を記憶し、ステップ322へ戻る。例えば、鍋が取り出されている状態での通常の無負荷時の重量入力値は概ね1kg相当前後だとすると、ここでは20kg相当の値を記憶するとする。
【0061】
このように、ゼロ値記憶手段206は加熱手段201が加熱動作を開始するとゼロ値として20kg相当の値を強制的に記憶する。
【0062】
つぎに、上記構成において、米量計算の動作を図10のフローチャートを参照しながら説明する。なお、ステップ330からステップ336での動作は上記実施の形態1と同じであるので説明を省略する。
【0063】
ステップ337で、ゼロ値記憶手段206に記憶しているゼロ値が2kg相当以下かどうか判定する。2kg相当以下であると、ステップ330〜333で米量C1を計算し、表示する。そして、ステップ336で現在時刻を表示する。ステップ337で、2kg相当を超えていると判定したときは、ステップ335へ進み、「U22」を表示する。
【0064】
以上のように、本実施の形態の炊飯器において、ゼロ値記憶手段206に記憶しているゼロ値が2kg相当以下のときは、図8(a)のように、米量表示と現在時刻を表示し、2kg相当を超えているときは、図8(c)のように、エラーを示す「U22」表示のみを行うものである。つまりゼロ値記憶手段206に記憶されているゼロ値は加熱手段201が加熱を開始するとゼロ値としては記憶しえない数値に変更され、ゼロ値記憶手段206が新たなゼロ値を記憶するときにクリアされるので、加熱手段201が加熱を行った後に一度もゼロ値記憶手段206が新たなゼロ値を記憶していないときに、図8(b)のような米量表示とエラーを示す「U22」表示をできるものである。
【0065】
このように、使用者は通常現在時刻を表示している部分が「U22」表示していることを確認することで異常を認知できる。特に、この場合、加熱を行った後、鍋12を取り出す作業を忘れ、ゼロリセットがされず重量検知が正しく行われていないことを認知できる。
【0066】
(実施の形態3)
図1に示す表示手段208は時刻表示部56に「U22」を表示している間、米量表示部55に米量を表示しないようにしている。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0067】
このように、使用者は図8(c)のように通常現在時刻を表示している部分が「U22」のみを表示していることを確認することで異常を認知でき、かつ米量表示部55が米量を表示していないので、不正確な米量を認識する恐れがない。
【0068】
(実施の形態4)
図1に示すゼロ値記憶手段206は加熱手段201が加熱を始め、計時手段204が計時する時間が10分を経過したときにフラグを立てるようにしている。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0069】
上記構成において、加熱手段201が動作するときのゼロ値記憶手段206の動作を図11のフローチャートを参照しながら説明する。
【0070】
ステップ320で加熱手段201が加熱中であると判定したとき、ステップ324で、計時手段204が計時する時間をカウントし、10分が経過したか判定する。10分が経過したならば、ステップ321に進む。
【0071】
このように、加熱手段201が加熱をトータル10分行ったときに、フラグが立つものである。加熱手段201による加熱の影響が重量検知手段40へ出始めるころにフラグが立つので、少しの加熱くらいでは、「U22」のエラー表示を行うことを回避できるものである。逆に「U22」の表示を行うときは、確実に米量が不正確であることを示すことができる。
【0072】
なお、この例では時間を10分としているが、これはさらに延長しても良い。要は加熱手段201による加熱の影響が重量検知手段40へ出始める時間を設定すれば良い。
【0073】
(実施の形態5)
図1に示すゼロ値記憶手段206は加熱手段201が加熱を始め、計時手段204が計時する時間が10分を経過したときに記憶しているゼロ値をゼロ値として記憶しえない別の数値に変更するようにしている。他の構成は上記実施の形態2と同じである。
【0074】
上記構成において、加熱手段201が動作するときのゼロ値記憶手段206の動作を図12のフローチャートを参照しながら説明する。
【0075】
ステップ325で加熱手段201が加熱中であると判定したとき、ステップ326で、計時手段204が計時する時間をカウントし、10分が経過したか判定する。10分が経過したならば、ステップ323に進む。
【0076】
このように、加熱手段201が加熱をトータル10分行ったときに、ゼロ値記憶手段206に記憶するゼロ値を20kg相当の重量入力値をような通常ゼロ値として記憶しえない数値で記憶するものである。加熱手段201による加熱の影響が重量検知手段40へ出始めるころにフラグが立つので、少しの加熱くらいでは、「U22」のエラー表示を行うことを回避できるものである。逆に「U22」の表示を行うときは、米量が不正確であることを示すことができる。
【0077】
なお、この例では時間を10分としているが、これはさらに延長しても良い。要は加熱手段201による加熱の影響が重量検知手段40へ出始める時間を設定すれば良い。
【0078】
(実施の形態6)
図1に示すゼロ値記憶手段206は加熱手段201が加熱を始め、温度検知手段209が検知する温度が40℃以上となったときにフラグを立てるようにしている。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0079】
上記構成において、加熱手段201が動作するときのゼロ値記憶手段206の動作を図13のフローチャートを参照しながら説明する。
【0080】
ステップ320で加熱手段201が加熱中であると判定したとき、ステップ327で、温度検知手段209が検知する温度を判定し、40℃以上となったか判定する。40℃以上となったならば、ステップ321に進む。
【0081】
このように、加熱手段201が加熱を行い、ロードセル18が40℃以上になったときに、フラグが立つものである。加熱手段201による加熱の影響が重量検知手段40へ出るときにフラグが立つので、少しの加熱くらいでは、「U22」のエラー表示を行うことを回避できるものである。逆に「U22」の表示を行うときは、米量が不正確であることを示すことができる。
【0082】
なお、この例では温度を40℃としているが、これはそれ以上でも良い。要は加熱手段201による加熱の影響が重量検知手段40へ出る温度を設定すれば良い。
【0083】
(実施の形態7)
図1に示すゼロ値記憶手段206は加熱手段201が加熱を始め、温度検知手段209が検知する温度が40℃以上となったときにフラグを立てるようにし、40℃未満となったときにフラグを消すようにしている。他の構成は上記実施の形態6と同じである。
【0084】
上記構成において、加熱手段201が動作するときのゼロ値記憶手段206の動作を図14のフローチャートを参照しながら説明する。なお、ステップ320からステップ327での動作は上記実施の形態6と同じであるので説明を省略する。
【0085】
ステップ330で、温度検知手段209が検知する温度を判定し、40℃未満となったか判定する。40℃未満となったならば、ステップ331に進み、フラグをクリアする。
【0086】
このように、加熱手段201が加熱を行い、ロードセル18が40℃以上になったときにフラグが立ち、反対に40℃未満となったときフラグを消すことができるものである。加熱手段201による加熱の影響が重量検知手段40へ出るときにフラグが立つが、加熱手段201による加熱が止まるなど冷えてくれば、影響がなくなるのでフラグを消える。
【0087】
よって、「U22」表示を行うときは、重量検知手段40が温度により確実に影響が出ていることを示すことができる。
【0088】
(実施の形態8)
図1に示すゼロ値記憶手段206は加熱手段201が加熱を始め、温度検知手段209が検知する温度が40℃以上となったときに記憶しているゼロ値をゼロ値として記憶しえない別の数値に変更するようにしている。他の構成は上記実施の形態2と同じである。
【0089】
上記構成において、加熱手段201が動作するときのゼロ値記憶手段206の動作を図15のフローチャートを参照しながら説明する。
【0090】
ステップ325で加熱手段201が加熱中であると判定したとき、ステップ332で、温度検知手段209が検知する温度を判定し、40℃以上となったか判定する。40℃以上となったならば、ステップ323に進む。
【0091】
このように、加熱手段201が加熱を行い、ロードセル18が40℃以上になったときに、ゼロ値記憶手段206に記憶するゼロ値を20kg相当の重量入力値をような通常ゼロ値として記憶しえない数値で記憶するものである。加熱手段201による加熱の影響が重量検知手段40へ出るときにフラグが立つので、少しの加熱くらいでは、「U22」のエラー表示を行うことを回避できるものである。逆に「U22」の表示を行うときは、米量が計算不能であることを示すことができる。
【0092】
なお、この例では温度を40℃としているが、これはそれ以上でも良い。要は加熱手段201による加熱の影響が重量検知手段40へ出る温度を設定すれば良い。
【0093】
(実施の形態9)
図1に示す表示手段208は、ゼロ値記憶手段206の管理するゼロ値記憶の更新未実施を示すフラグが立っているときには、米量表示部55に米量を表示せず、エラーを示す「U2」を表示するようにしている。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0094】
このように、フラグが立っているときは、図8(d)のように米量表示部55が米量を表示せず、代わりに「U2」のエラーを示すコードを表示するものである。これにより、使用者は、米量以外の表示を行っていることを確認することで、正しく米量検知ができなかったことと、その原因がどこにあるかを認知でき、米量自体が表示されていないので不正確な米量を自身が認知するのを防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明にかかる炊飯器は、自動的に周囲温度や経年劣化による重量検知のずれを補正することができ、使い勝手を向上することができるので、鍋に入れた調理物の重量を検知する機能を有する炊飯器として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の実施の形態1〜実施の形態9の炊飯器のブロック図
【図2】同炊飯器の一部切欠した側面図
【図3】同炊飯器の操作・表示部を示す図
【図4】同炊飯器の要部回路図
【図5】同炊飯器のゼロ値記憶手段のゼロ値記憶方法のフローチャート
【図6】同炊飯器の加熱手段が加熱をするときのゼロ値記憶手段の動作のフローチャート
【図7】同炊飯器の米量計算方法と表示手段への表示方法のフローチャート
【図8】(a)同炊飯器の米量表示と現在時刻を表示した状態を示す図(b)同炊飯器の米量表示とエラーを示す「U22」を表示した状態を示す図(c)同炊飯器のエラーを示す「U22」のみを表示した状態を示す図(d)同炊飯器の米量表示部に「U2」のエラーを表示した状態を示す図
【図9】本発明の実施の形態2の炊飯器の加熱手段が加熱をするときのゼロ値記憶手段の動作のフローチャート
【図10】本発明の実施の形態2の炊飯器の米量計算方法と表示手段への表示方法のフローチャート
【図11】本発明の実施の形態4の炊飯器の加熱手段が加熱をするときのゼロ値記憶手段の動作のフローチャート
【図12】本発明の実施の形態5の炊飯器の加熱手段が加熱をするときのゼロ値記憶手段の動作のフローチャート
【図13】本発明の実施の形態6の炊飯器の加熱手段が加熱をするときのゼロ値記憶手段の動作のフローチャート
【図14】本発明の実施の形態7の炊飯器の加熱手段が加熱をするときのゼロ値記憶手段の動作のフローチャート
【図15】本発明の実施の形態8の炊飯器の加熱手段が加熱をするときのゼロ値記憶手段の動作のフローチャート
【符号の説明】
【0097】
10 炊飯器本体
12 鍋
16 鍋検知手段
20 蓋
21 蓋開閉検知手段
40 重量検知手段
201 加熱手段
205 鍋重量記憶手段
206 ゼロ値記憶手段
207 米量計算手段
208 表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面が開口した炊飯器本体と、前記炊飯器本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記炊飯器本体の上面開口部を開閉自在に覆う蓋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋と前記鍋に入れられた調理物の重量との総重量を検知する重量検知手段と、前記鍋の重量を記憶する鍋重量記憶手段と、前記蓋の開閉を検知する蓋開閉検知手段と、前記鍋の有無を検知する鍋検知手段と、前記蓋開閉検知手段が蓋開を検知しかつ前記鍋検知手段が鍋のないことを検知した場合に前記重量検知手段の出力値を無負荷時の値(ゼロ値)として記憶するゼロ値記憶手段と、前記重量検知手段と前記鍋重量記憶手段と前記ゼロ値記憶手段からの信号をもとに米量の計算を行う米量計算手段と、前記米量計算手段が計算した米量を表示する第1の表示部と米量以外を表示する第2の表示部を有する表示手段とを備え、前記ゼロ値記憶手段は前記加熱手段が加熱を始めると内部メモリにフラグを立て、ゼロ値を記憶するとフラグを消すようにし、前記表示手段は前記米量計算手段が米量を計算するとき、前記ゼロ値記憶手段にフラグが立っている場合、第2の表示部を表示するようにし、前記ゼロ値記憶手段にフラグが立っている状態でゼロ値を記憶した場合、前記米量計算手段は米量計算を再度行い、前記表示手段の第1の表示部の表示内容を更新するようにした炊飯器。
【請求項2】
米量計算手段が米量計算を再度行い、表示手段の第1の表示部の表示内容を更新するとき、表示手段の第2の表示部の表示を取り消すようにした請求項1記載の炊飯器。
【請求項3】
上面が開口した炊飯器本体と、前記炊飯器本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記炊飯器本体の上面開口部を開閉自在に覆う蓋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋と前記鍋に入れられた調理物の重量との総重量を検知する重量検知手段と、前記鍋の重量を記憶する鍋重量記憶手段と、前記蓋の開閉を検知する蓋開閉検知手段と、前記鍋の有無を検知する鍋検知手段と、前記蓋開閉検知手段が蓋開を検知しかつ前記鍋検知手段が鍋のないことを検知した場合に前記重量検知手段の出力値を無負荷時の値(ゼロ値)として記憶するゼロ値記憶手段と、前記重量検知手段と前記鍋重量記憶手段と前記ゼロ値記憶手段からの信号をもとに米量の計算を行う米量計算手段と、前記米量計算手段が計算した米量を表示する第1の表示部を有する表示手段とを備え、前記ゼロ値記憶手段は前記加熱手段が加熱を始めると内部メモリにフラグを立て、ゼロ値を記憶するとフラグを消すようにし、前記ゼロ値記憶手段にフラグが立っている状態でゼロ値を記憶した場合、前記米量計算手段は米量計算を再度行い、前記表示手段の第1の表示部の表示内容を更新するようにした炊飯器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−61700(P2006−61700A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−248967(P2005−248967)
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【分割の表示】特願2004−243359(P2004−243359)の分割
【原出願日】平成16年8月24日(2004.8.24)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】