説明

炭化水素をクラッキングするための触媒及び方法

本発明は、ある種の触媒と炭化水素油のクラッキング法を開示し、前記触媒は、乾燥複合物の重量として、ZSM−5モレキュラーシーブス 10〜65重量%、クレー 0〜60重量%、無機酸化物バインダー、VIIIB族の1つ以上から選択した金属添加物 0.5〜15重量%、リン添加物 2〜25重量%を含む。前記金属添加物は酸化物として計算され、リン添加物はPとして計算される。この触媒を用いる炭化水素油クラッキング法は、接触クラッキングLPGの収率と接触クラッキングガソリンのオクタン価を高めることができるばかりでなく、LPG中のプロピレン含量を著しく高めることもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化水素をクラッキングするための触媒及び方法に関する。さらに詳細には、本発明は、FCC液化石油ガス(LPG)中のプロピレン濃度を高めるために用いられる、炭化水素をクラッキングするための触媒及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プロピレンは、重要な有機化学原料である。ポリプロピレンなどの誘導体に対する需要が急速に高まるのに伴って、全世界中でのプロピレンへの必要性が年ごとに急速に高まっている。液体接触クラッキング(fluid catalyst cracking)は、軽質オレフィンとプロピレンを製造するための最も重要な技術の一つである。FCC装置の多くについては、MFI構造をもつゼオライトを含む触媒又は添加剤を用いることは、軽質オレフィン及びプロピレンを増加させるための有効な技術である。
【0003】
米国特許第3758403号明細書は、FCC触媒中にZSM−5ゼオライトを添加することによる方法が、ガソリンのオクタン価とC〜Cオレフィンの収率を高めうることを以前開示した。例えば、10%REYモレキュラーシーブスとともに従来の触媒に対して、1.5、2.5、5、及び10%のZSM−5ゼオライトを添加した場合に、ガソリンのオクタン価が増加し、かつ、低級炭素系オレフィンの収率が増加する。同様の結果が、ZSM−5ゼオライトとともに添加剤を用いることによって得られる。
【0004】
米国特許第5318696号明細書は、マクロポーラスゼオライトと、MFI構造及び30未満のSi/Al比をもつゼオライトとからなる触媒を基礎とした炭化水素転換技術を開示した。この技術は、改良されたFCC法を用いることによって高いオクタン価をもつガソリンを製造し、低級炭素オレフィン類、特にプロピレンを増加させるために用いられる。
【0005】
米国特許第5997728号明細書は、重質原料のFCC法において大量に用いられる形状選択的クラッキング添加剤を用いる方法を開示した。この添加剤は12〜40%のZSM−5ゼオライトを添加することでアモルファスマトリクスを含み、システム中のその量は少なくとも10%であり、触媒中のZSM−5ゼオライト含有量は3%より高くされている。この方法は大規模に行う場合に低級炭素オレフィンを増やし、同時に、芳香族を多くは増加させず、ガソリンの収率を低下させない。
【0006】
リン化合物によるZSM−5の改質後には、ZSM−5ゼオライトのクラッキング活性と水熱安定性は高められ、ゼオライトの使用量は低減されうる。
【0007】
CN1049406Cは、P及び希土類を含むMFI構造をもつゼオライトを開示した。無水の化学的表現は、aRE・bNaO・Al・cP・dSiO(式中、a=0.01〜0.25、b=0.005〜0.02、c=0.2〜1.0、及びd=35〜120)である。このゼオライトは、高温での炭化水素の転換に用いた場合、優れた水熱安定性と低級炭素オレフィンの良好な選択性を示す。
【0008】
CN1034223Cは、低級炭素オレフィンの製造に用いられるクラッキング触媒を開示しており、これは(触媒の重量を基準にして)0〜70%のクレー、5〜99%の無機酸化物、及び1〜50%のゼオライトからなる。このゼオライトは、REY又は高シリカYゼオライト0〜25重量%と、P及び希土類を含む5員環高シリカゼオライト75〜100重量%との混合物である。この触媒は、活性成分として従来のZSM−5を用いた触媒よりも高い水熱安定性、高い安定性、高い転換率、及び高いC〜C収率を有する。
【0009】
米国特許第5110776号明細書は、Pで改質したZSM−5ゼオライト触媒の調製を開示しており、Pによる改質工程は、ゼオライトをpH2〜6でP化合物の溶液中にゼオライトを分散させ、マトリクスと混合し、スプレー乾燥することによって行われる。得られる触媒は、ガソリンのオクタン価を高め、同時に乾燥ガス及びコークスの収率は増大させない。
【0010】
米国特許第6566293号明細書は、Pで改質したZSM−5ゼオライトを含むクラッキング触媒を開示した。Pで改質されたZSM−5ゼオライトの調製は、ゼオライトを、4.5よりも高いpH値でP化合物の溶液中に分散させ(Pとして計算したPの負荷量は少なくとも10重量%である)、次にマトリクス及びその他のゼオライト成分と混合し、スプレー乾燥することによって行われる。得られた触媒は、低級炭素オレフィンの高い収率を示す。
【0011】
米国特許第5171921号明細書は、Pで改質したZSM−5ゼオライトを開示した。ゼオライトのSi/Al比は20〜60である。P化合物を用いた浸漬と500〜700℃での蒸気熟成処理の後、ゼオライトは、C〜C20炭化水素のC〜Cオレフィンへの転化に用いた場合に、P改質なしのゼオライトよりも高い活性を示す。
【0012】
米国特許第6080303号は、マイクロポーラスかつメソポーラスゼオライトの触媒活性を高めるために用いる方法を開示しており、そこではマイクロポーラスかつメソポーラスゼオライトは、最初にP化合物で処理され、次にAlPOゲルと混合される。この方法はマイクロポーラスかつメソポーラスゼオライトの活性及び水熱安定性を改善しうる。
【0013】
米国特許第5472594号明細書は、MFI構造をもった、マクロポーラスゼオライトとP改質メソポーラスゼオライトとを含む触媒に基づいた炭化水素転換技術を開示した。この技術は、改良FCC法を用いることで、高いオクタン価をもつガソリンを製造するために用いられ、低級炭素オレフィン、特にC/Cを増加させる。
【0014】
ZSM−5ゼオライトのP改質に加え、低級炭素オレフィンに対する触媒及び添加剤の選択性も、マトリクスへのP化合物の導入によって改善されうる。
【0015】
米国特許出願公開2002/0003103A1公報は、プロピレンの収率向上のために用いられるFCC技術を開示しており、そこでは少なくとも一部のガソリン製品が、第二の上昇管式反応器中にパイプで導入され、再びクラッキングされる。USYなどのマクロポーラスゼオライトのほか、用いる触媒組成物は、ZSM−5などのメソポーラスゼオライトとクラッキング活性を有する無機バインダーとを含む。この無機バインダー成分はPを含み、P/Al比は0.1〜10である。この技術は大スケールにおいて低級炭素オレフィンを増やすこと、特にプロピレンの収率を高めうる。
【0016】
米国特許出願公開2002/0049133A1は、高ゼオライト含量及び高耐摩耗強度をもつ触媒を開示した。この触媒は、30〜85重量%のZSM−5ゼオライト、6〜24重量%のP(Pとして計算)、<10重量%のAl、及び残量のクレー、を含み、Pはマトリクス中に存在する。FCC法に用いる場合、この触媒は軽質オレフィンを増やし、特にプロピレンの収率を高めることができる。
【0017】
ゼオライトを金属で改質する方法と、その応用は以下の特許中に報告された。例えば、米国特許5236880号は、MFI又はMEL構造をもつゼオライトを含む触媒を開示しており、そこではゼオライトはVIII族金属、好ましくはNi、によって改質される。Niの導入後、ゼオライトは加熱条件又は水熱条件下で制御された温度で処理され、これにより、表面におけるVIII族金属及びAlの豊富化がもたらされる。炭化水素の転換に用いた場合、この触媒はガソリンのオクタン価とC〜Cオレフィンの収率を高めうる。
【0018】
CN1057408Aは、高Siゼオライトを含むクラッキング触媒と、高いクラッキング活性を開示しており、高Siゼオライトは、0.01〜3.0重量%のP、0.01〜1.0重量%のFe、0.01〜10重量%のAlを含む、ZSM−5ゼオライト、βゼオライト、又はMORゼオライトである。この高Siゼオライトは、15より高いSi/Al比をもつ、H−又はK−ZSM−5ゼオライト、βゼオライト、又はMORゼオライトを、350〜820℃に加熱し、それをハロゲン化アルミニウム、ハロゲン化鉄、又はリン酸アンモニウム中に、0.1〜10h−1の体積時間空間速度で通過させることによって得られる。
【0019】
CN1465527Aは、P及び遷移金属を有するMFIゼオライトを開示した。酸化物重量によって計算した、ゼオライトの無水の化学式は、(0〜0.3)NaO・(0.5〜5)Al・(1.3〜10)P・(0.7〜15)M・(70〜97)SiOであり、Mは、遷移金属であるFe、Co、及びNiの1つから選択される。石油炭化水素のFCC法に用いた場合、このゼオライトはC〜Cオレフィンの収率と選択率を高め、LPGのより高収率をもたらしうる。
【0020】
現在、多くのFCC装置にとって、LPG中のプロピレン濃度を高めることは、LPGの収率が同じでもFCC装置についての経済的利点を高めるための重要な方法である。先行技術文献中に開示されたゼオライト材料及び触媒は、FCC法に用いた場合に、低級炭素オレフィンの収率と、FCCガソリン製品のオクタン価とを効果的に高めうるが、FCC反応時に、それらゼオライト材料及び触媒は、プロピレンについてはかなり低い選択率しかもたらさないので、LPG中のプロピレン濃度を高めるための有効範囲は限られている。
【特許文献1】米国特許第3758403号明細書
【特許文献2】米国特許第5318696号明細書
【特許文献3】米国特許第5997728号明細書
【特許文献4】CN1049406C
【特許文献5】CN1034223C
【特許文献6】米国特許第5110776号明細書
【特許文献7】米国特許第6566293号明細書
【特許文献8】米国特許第5171921号明細書
【特許文献9】米国特許第6080303号
【特許文献10】米国特許第5472594号明細書
【特許文献11】米国特許出願公開2002/0003103A1公報
【特許文献12】米国特許出願公開2002/0049133A1公報
【特許文献13】米国特許5236880号明細書
【特許文献14】CN1057408A
【特許文献15】CN1465527A
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明の目的は、従来技術に対して新しい触媒と、その触媒を用いることによる、炭化水素をクラッキングする方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明者は、活性成分として、CN1465527Aに開示された、P及び遷移金属を含む改質MFIゼオライトを用い、かつ適切な量の遷移金属添加物とP添加物とを導入することによって調製した触媒が、炭化水素のクラッキング法に用いた場合に、FCC中のLPGの収率を効果的に増大させるだけでなく、FCCのLPG中のプロピレン濃度も劇的に高めることができることを発見した。
【0023】
すなわち、本発明によって提供される触媒は、その触媒が、乾燥物基準で計算して、ZSA−5ゼオライト 10〜65重量%、クレー 0〜60重量%、無機酸化物バインダー 15〜60重量%、VIIIB族金属から選択される1種以上の金属添加物 0.5〜15重量%、及び、P添加物 2〜25重量%を含むことを特徴とする(ここで、金属添加物とP添加物は両方とも酸化物として計算される)。
【0024】
本発明によって提供される触媒は、乾燥物基準で計算して、ZSM−5ゼオライト 20〜50重量%、クレー 10〜45重量%、無機酸化物バインダー 25〜50重量%、VIIIB族の金属から選択される1種以上の金属添加物 1.0〜10重量%、及びP添加物 5〜15重量%からなることが好ましい。ここでZSM−5ゼオライトは、Fe、Co、及びNiから選択される金属の1つとPとによって改質されたZSM−5ゼオライトであることが好ましい。酸化物で計算したその無水化学式は、(0〜0.3)NaO・(0.5〜5)Al・(1.3〜10)P・(0.7〜15)M・(70〜97)SiOであり、式中、xはMの原子数であり、yはMの酸化状態と合わせるのに必要な数である。好ましい態様では、この改質ZSM−5ゼオライトは、P及びFeで改質されており、酸化物で計算したその無水化学式は、(0〜0.2)NaO・(0.9〜3.5)Al・(1.5〜7)P・(0.9〜10)M・(82〜92)SiOである。
【0025】
本発明によって提供される触媒において、VIIIB族の金属添加物とP添加物の量は、上記改質ZSM−5ゼオライト中の遷移金属及びPの量を含まない。
【0026】
本発明によって提供される触媒において、好ましい状態では、VIIIB族金属は、Fe、Co、及びNiの1つ以上から選択され、さらに好ましくはFeである。添加物としてFeを用いた場合、触媒のXRDパターンは、少なくとも、2θ=16.35±0.5°、2θ=26.12±0.5°、及び2θ=30.94±0.5°に、FePO種の特徴的回折ピークを含む。
【0027】
本発明によって提供される触媒において、クレーは当業者に周知であり、本発明においてそれに対する特別な制限はない。クレーは、カオリン、メタカオリン、セピオライト、アタパルガイトクレー、モンモリロナイト、レクトライト、ダイアトマイト、ハロイサイト、ステアタイト、ベントナイト、ハイドロタルサイトのうちの1つ又は2つ以上の混合物から選択でき、好ましくは、カオリン、メタカオリン、ダイアトマイト、セピオライト、アタパルガイトクレー、モンモリロナイト、及びレクトライトのうち1つ又は2つ以上の混合物が好ましい。
【0028】
無機酸化物バインダーは、触媒のマトリクス及びバインダー成分として用いられる無機酸化物の1つ以上から選択され、これらは当業者に周知であり、本発明において無機酸化物バインダーに対する制限はない。無機酸化物バインダーは、シュードベーマイト(pseudoboehmite)、アルミナゾル、シリカ−アルミナゾル、水ガラス、及びリン−アルミナゾルの1つ又は2つ以上の混合物から、好ましくは、シュードベーマイト、アルミナゾル、及びリン−アルミナゾルのうちの1つ又は2つ以上の混合物から選択されることが好ましい。添加剤がリン−アルミナゾルを含む場合、リン−アルミナゾル中のP含有量は、Pで計算して、P添加物の量に加える。
【0029】
本発明によって提供される触媒は、ゼオライト、クレー、及び無機酸化物バインダーから、クラッキング触媒の現存する製造技術として開示されている任意の方法、例えば、スプレードライ法、によって製造でき、本発明において特に制限はない。
【0030】
VIIIB族の遷移金属添加物は、酸化物、リン酸塩(ホスフェート)、亜リン酸塩(ホスファイト)、塩基性リン酸塩(塩基性ホスフェート)、酸性リン酸塩(酸性ホスフェート)の形態で存在する。
【0031】
遷移金属の上記無機化合物及び有機化合物の1つ以上は、水に容易に溶解するか、水に溶けにくいか、水に不溶性である。遷移金属化合物の例には、それらの酸化物、水酸化物、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、及び遷移金属の有機化合物などが包含される。好ましい遷移金属化合物は、その塩化物、硝酸塩、硫酸塩、及びリン酸塩の1つ以上から選択される。
【0032】
VIIIB族の遷移金属添加物は、触媒の製造工程中のスプレードライの前の任意のステップで、スラリー中に遷移金属化合物を添加することによって導入することが好ましい。遷移金属化合物は、スプレードライの後で、遷移金属化合物の浸入又は化学吸着と、焼成工程によって導入することもでき、それには触媒を遷移金属化合物の水溶液に浸すこと、又は化学吸着法によって触媒を処理すること、次に必要ならば固体及び液体を分離し、乾燥し、焼成することを含む。乾燥温度は、室温から400℃、好ましくは100〜300℃である。焼成温度は、400〜700℃、好ましくは450〜650℃である。焼成時間は、0.5〜100時間、好ましくは0.5〜10時間である。
【0033】
そして、遷移金属添加物は、触媒のいずれか可能な位置、例えば、ゼオライトの内部チャネル、ゼオライトの表面、マトリクスなど、に存在するか、あるいはゼオライトの内部チャネル、ゼオライトの表面、及びマトリクス内に同時に存在してもよく、好ましくはマトリクス内に存在する。
【0034】
本発明によって提供される触媒中、P添加物は、リン化合物の形態で存在する(例えば、リン酸化物、リン酸塩、亜リン酸塩、塩基性リン酸塩、及び酸性リン酸塩など)。P添加物は、下記方法の1つ又は複数の下記方法の組み合わせによって触媒中に導入することができるが、これらの方法に限定されない。
1.スプレー乾燥工程前に、スラリー中にリン化合物を添加する。
2.無機酸化物バインダーによって触媒中に導入する。例えば、無機酸化物バインダーがリン−アルミナゾルを含む場合には、触媒を焼結後に、Pが触媒中に導入される。リン−アルミナゾルは、マトリクス及びバインダーとしても用いることができ、この部分のPも、本発明によってもたらされるP添加物に属する。
3.スプレー乾燥工程後に、リン化合物の浸入又は化学吸着、(必要ならば)固液分離、乾燥、及び焼結工程によって、触媒中に導入される。乾燥温度は、室温〜400℃、好ましくは100〜300℃である。焼成温度は400〜700℃、好ましくは450〜650℃である。焼成時間は0.5〜100時間、好ましくは0.5〜10時間である。
【0035】
そうして、P添加物は、触媒のいずれか可能な位置、例えば、ゼオライトの内部チャネル、ゼオライトの表面、マトリクス中などに存在してもよく、あるいは、ゼオライトの内部チャネル、ゼオライトの表面、及びマトリクス中に同時に存在してもよい。
【0036】
本発明によって提供される触媒の調製方法においては、上記リン化合物は、リンの無機化合物及び有機化合物の1つ以上から選択される。リン化合物は、水に容易に溶けてもよく、水に難溶性もしくは不溶性でもよい。リン化合物の例には、リンの酸化物、リン酸、リン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、及びリンの有機化合物が含まれる。好ましいリン化合物は、HPO、(NHPO、(NH)HPO、(NHHPO、AlPO、及びリン−アルミナゾルの1つ以上から選択される。
【0037】
上記触媒を用いる炭化水素のクラッキング方法も、本発明で提供され、本方法では、炭化水素は、クラッキング条件下で上述した触媒の混合物と接触させられ、次にクラッキング生成物が集められる。
【0038】
本発明によって提供されるクラッキング法において、炭化水素と触媒の混合物との接触は全ての種類の反応器中で行うことができる。反応器は、上昇管式反応器、固定床式反応器、流動化床式反応器、又は可動床式反応器であってよく、反応器は上昇管式反応器であることが好ましい。
【0039】
接触条件には、400〜650℃、好ましくは420〜600℃の接触温度、1〜25、好ましくは3〜20の、オイルに対する触媒の比(炭化水素に対する触媒の重量比)が含まれる。
【0040】
固定床式反応器、流動化床式反応器、又は可動床式反応器については、接触条件はまた、10〜120h−1、好ましくは15〜80h−1の重量時間空間速度が含まれる。しかし、上昇管式反応器については、接触条件にはさらに0.1〜15s、好ましくは0.5〜10sの反応時間が含まれる。
【0041】
本発明によって提供されるクラッキング法においては、上述した触媒を含有する触媒混合物は主にクラッキング触媒からなり、上述した触媒とその含有量は当業者に良く知られている。一般に、触媒の混合物中で、主クラッキング触媒の含有量は70〜99重量%、好ましくは80〜95重量%、本発明によって提供される触媒の含有量は1〜30重量%、好ましくは3〜20%である。
【0042】
触媒混合物中、主クラッキング触媒のタイプ及び組成は当分野の技術者には周知であり、ゼオライトを含有する全ての種類のクラッキング触媒などの全ての種類のクラッキング触媒でありうる。
【0043】
本発明によって提供されるクラッキング法においては、炭化水素は、全ての種類の石油留分、例えば、原油、常圧残渣油、減圧残渣油、常圧軽油、減圧軽油、直留軽油、プロパン脱アスファルト化油、オイルコークス、及び石炭液化生成物などの1種以上から選択される。炭化水素は、Ni及びVなどの重金属不純物、及びS及びNの不純物を含む場合があり得、Sの含有量は3.0重量%に達し、Nの含有量は最高で2.0重量%になり得、V及びNiなどの金属不純物の量は3000ppmほどになりうる。
【0044】
本発明により提供されるクラッキング法においては、触媒の混合物が一回限りで用いられうるが、好ましい状況では、触媒混合物は再生されて繰り返し用いられる。触媒混合物の再生は、触媒混合物中のコークスを酸素雰囲気下(通常は空気である)で焼成する処理工程であり、当業者には周知である。例えば、一般に、再生温度は600〜770℃、好ましくは650〜730℃である。炭化水素と触媒混合物の接触過程が、固定床反応器、流動化床反応器、又は可動床反応器で行われる場合は、再生はその場で酸素含有気体を配管導入することによって完了されうる。炭化水素と触媒混合物との接触過程が、上昇管反応器で行われる場合は、再生は、既存の反応再生システムを用いて完了されうる。既存の反応再生システム及びFCCの再生装置は、「The processing technique of residuum」(Li Chunnian, Sinopec. Publishing company, 2002)の282〜338頁にまとめられている。
【0045】
本発明により、VIIIB族の遷移金属とP添加物の適切な量を添加することによって提供される触媒、特に同時に活性成分として改質ZSM−5ゼオライトを用いたサンプルは、FCC法におけるプロピレンの選択率を高め、その結果、FCCのLPG中のプロピレン濃度を劇的に増大させる。例えば、生成物中のプロピレンの含有量は、0.76〜4.05%増大し(表3、4、5)、LPG中のプロピレン濃度は、35.70重量%よりも高くまで増大する。
【0046】
[実施例]
以下の実施例は本発明を説明するために用い、本発明を限定するものではない。
実施例及び比較例において、8つの改質ZSM−5サンプルA〜Aを、CN1465527Aに開示された方法にしたがって調製した。X線蛍光スペクトルによって測定したゼオライトの化学組成をもとに、無水の化学式を得た。
サンプルA:0.04Na2O・3.57Al2O3・4.0P2O5・2.4Fe2O3・90.49SiO2
サンプルA:0.1Na2O・5.0Al2O3・2.0P2O5・0.9Fe2O3・92SiO2
サンプルA:0.1Na2O・5.3Al2O3・1.5P2O5・1.1Fe2O3・92SiO2
サンプルA:0.03Na2O・2.2Al2O3・4.9P2O5・2.1Fe2O3・90.8SiO2
サンプルA:0.1Na2O・0.94Al2O3・5.1 P2O5・10.1Fe2O3・84SiO2
サンプルA:0.03Na2O・5.1Al2O3・4.8P2O5・3.6Co2O3・86.5SiO2
サンプルA:0.1Na2O・4.6Al2O3・6.9P2O5・6.4Ni2O3・82SiO2
サンプルA:0.1Na2O・5.2Al2O3・4.5P2O5・2.0Ni2O3・88.2SiO2
【0047】
シュードベーマイト(pseudoboehmite)はShandong Alumina Companyの工業製品であって、60重量%の固形分である。アルミナゾルはQilu Catalyst Factoryの工業製品であって、21.5重量%のAl含量をもつ。水ガラスはQilu Catalyst Factoryの工業製品であって、28.9重量%のSiO含量と8.9重量%のNaO含量を有する。カオリンはSuzhou kaolin Companyによって製造されたクラッキング触媒用の特殊な種類のカオリンであって、78重量%の固形分を有する。ZRP−5ゼオライトは、Qilu Catalyst Factoryによって製造された、従来のMFI構造をもつ工業製品であって、2.5重量%のP含量と85重量%の結晶化度、ならびに50のSi/Al比をもつ。
【0048】
実施例及び比較例において、結晶サンプルについてのXRDパターンの特徴分析法は以下のとおりである。
XRDパターンは、D/MAX-IIIA X線回折計(Rigaku社)で、40kV及び40mAにて、Cu Kα線とNiフィルターを用いて特徴分析を行った。サンプルのスキャンは0.02°のスキャンステップ、1sのステップ時間、及び2mm/2mm/0.2mmの回折スリットで行った。
【0049】
実施例1〜19は、本発明によって提供される方法で用いられる触媒の調製を説明するためのものである。
【0050】
〔実施例1〕
リン−アルミナゾルの調製:1.05kgのシュードべーマイト(乾燥量ベース)と、3.35kgの脱イオン水を一緒に混合し、30分間撹拌し、次に、撹拌しながらそのスラリーに4.9kgの濃HPO(化学的純度、85重量%のHPO)を添加した。得られたスラリーを70℃に加熱し、この温度で45分間反応させて、30.6重量%のP含量と10.5重量%のAl含量を有し、ならびにpH=1.7である無色かつ透明なリン−アルミナゾルを形成させた。
【0051】
1.75kgのA(乾燥量ベース)、1.4kgのカオリン(乾燥量ベース)、0.65kgのシュードベーマイト(乾燥量ベース)、6.2kgの脱イオン水、及び2.79kgのアルミナゾルを一緒に混合し、120分間撹拌し、次いでそのスラリーに1LのFeCl・6HO水溶液(100gのFeを含む)を撹拌しながら添加した。スラリーのpHは3.0である。さらに45分間撹拌した後、1.22kgのリン−アルミナゾルをそのスラリーに添加し、均一に撹拌した。平均粒径65μmの微小球が、そのスラリーを500℃の入口温度かつ180℃の排出(出口)温度でスプレー乾燥することによって得られた。その微小球を500℃で1時間焼成後、触媒ZJ(35重量%のA、28重量%のカオリン、27.5重量%のAl、2.0重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び7.5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する)が得られた。
この触媒のXRDパターンを図1にaの線で示す。この図で2θ=16.35°、2θ=26.12°、及び2θ=30.94°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0052】
〔実施例2〕
1.84kgのA(乾燥量ベース)、1.33kgのカオリン(乾燥量ベース)、0.98kgのシュードベーマイト(乾燥量ベース)、7.2kgの脱イオン水、及び2.79kgのアルミナゾルを一緒に混合し、120分間撹拌し、次いでそのスラリーに1LのFeCl・6HO水溶液(250gのFeを含む)を撹拌下に添加した。スラリーのpHは3.0である。このスラリーをさらに45分間撹拌した。平均粒径65μmの微小球が、そのスラリーを500℃の入口温度かつ180℃の排出(出口)温度でスプレー乾燥することによって得られた。500℃で1時間焼成後に、36.8重量%のA、26.6重量%のカオリン、31.6重量%のAl、及び5.0重量%のFe添加物(Feで計算して)を有する微小球が得られた。
上で得られた微小球1kg(乾燥量ベース)、10Lの脱イオン水、及び100gの(NHHPOを一緒に混合した。得られたスラリーを撹拌しながら60℃に加熱し、この温度で20分間反応させた。このスラリーを真空濾過し、乾燥させた。500℃で2時間焼成後に、触媒ZJ(35重量%のA、25.3重量%のカオリン、30重量%のAl、4.7重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する)が得られた。
この触媒のXRDパターンを図2にeの線で示す。この図で2θ=16.37°、2θ=26.22°、及び2θ=30.90°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0053】
〔実施例3〕
1.94kgのA(乾燥量ベース)、1.91kgのシュードベーマイト(乾燥量ベース)、7.2kgの脱イオン水、及び2.79kgのアルミナゾルを一緒に混合し、120分間撹拌し、次いでそのスラリーに1LのFeCl・6HO水溶液(550gのFeを含む)を撹拌しながら添加した。スラリーのpHは3.0である。このスラリーをさらに45分間撹拌した。次に、平均粒径65μmの微小球が、そのスラリーを500℃の入口温度かつ180℃の排出温度でスプレー乾燥することによって得られた。500℃で1時間焼成後に、38.8重量%のA、50.2重量%のAl、及び11重量%のFe添加物(Feで計算して)を有する微小球が得られた。
上で得られた微小球1kg(乾燥量ベース)、10Lの脱イオン水、及び210gの(NHHPOを一緒に混合した。得られたスラリーを撹拌しながら60℃に加熱し、この温度で20分間反応させた。このスラリーを真空濾過し、乾燥させた。500℃で2時間焼成後に、触媒ZJ(35重量%のA、45.1重量%のAl、9.9重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び10重量%のP添加物(Pで計算して)を有する)が得られた。
この触媒のXRDパターンを図2にfの線で示す。この図で2θ=16.25°、2θ=26.18°、及び2θ=30.87°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0054】
〔実施例4〕
合成方法は実施例1と同様であるが、カオリンの重量が1.25kg(乾燥量ベース)であり、FeCl・6HO溶液を1LのCo(NO・6HO溶液(250gのCoOを含む)に置き換えたことが異なる。35重量%のA、25重量%のカオリン、27.5重量%のAl、5重量%のCo添加物(CoOで計算して)、及び7.5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する触媒ZJが得られた。
【0055】
〔実施例5〕
合成方法は実施例1と同様であるが、カオリンの重量が1.25kg(乾燥量ベース)であり、FeCl・6HO溶液を1LのNi(NO・6HO溶液(250gのNiOを含む)に置き換えたことが異なる。35重量%のA、25重量%のカオリン、27.5重量%のAl、5重量%のNi添加物(NiOで計算して)、及び改質MFIゼオライトのP成分を含めないで7.5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する触媒ZJが得られた。
【0056】
〔実施例6〕
1kgの触媒ZJ(乾燥量ベース)、10Lの脱イオン水、及び157gの(NHHPOを、撹拌しながら60℃に加熱し、その温度で20分間反応させた。このスラリーを真空濾過し、乾燥させた。500℃で2時間焼成した後、触媒ZJ(32.38重量%のA、25.9重量%のカオリン、25.4重量%のAl、1.85重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び14.47重量%のP添加物(Pで計算して)を有する)を得た。
この触媒のXRDパターンを図2にgの線で示す。この図で2θ=16.42°、2θ=26.08°、及び2θ=30.97°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0057】
〔実施例7〕
1.75kgのA(乾燥量ベース)、1kgのカオリン(乾燥量ベース)、3.64kgの水ガラス、及び5kgの脱イオン水を一緒に混合し、120分間撹拌し、次いでそのスラリーに1LのFeCl・6HO水溶液(750gのFeを含む)を撹拌しながら添加した。スラリーのpHは3.0である。さらに45分間撹拌した後、1.22kgのリン−アルミナゾルをそのスラリーに添加し、均一に撹拌した。平均粒径65μmの微小球が、そのスラリーを500℃の入口温度かつ180℃の排出温度でスプレー乾燥することによって得られた。次にその微小球を、400℃で1時間焼成した。
上記の焼成した微小球1kg(乾燥量ベース)、10Lの脱イオン水、及び100gの(NH)Clを、撹拌しながら60℃に加熱し、この温度で20分間洗浄し、真空濾過した。濾過ケーキを上述の方法で再度洗浄し、120℃で乾燥させた。触媒ZJ(35重量%のA、20重量%のカオリン、2.5重量%のAl、20重量%のSiO、15重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び7.5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する)が得られた。
この触媒のXRDパターンを図2にhの線で示す。この図で2θ=16.35°、2θ=26.07°、及び2θ=30.88°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0058】
〔実施例8〕
実施例1の方法に従って触媒を調製したが、Aの重量が2.25kg(乾燥量ベース)であり、カオリンの重量が0.9kg(乾燥量ベース)である点で異なる。45重量%のA、18重量%のカオリン、27.5重量%のAl、2重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び7.5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する触媒ZJが得られた。
この触媒のXRDパターンを図3にiの線で示す。この図で2θ=16.38°、2θ=26.20°、及び2θ=30.91°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0059】
〔実施例9〕
1kgのA(乾燥量ベース)、1.85kgのカオリン(乾燥量ベース)、0.9kgのシュードベーマイト(乾燥量ベース)、7.2kgの脱イオン水、及び2.79kgのアルミナゾルを一緒に混合し、120分間撹拌し、次いでそのスラリーに1LのFeCl・6HO水溶液(400gのFeを含む)を撹拌しながら添加した。HClの添加により調節したスラリーのpHは3.0である。さらに30分間撹拌した後、465gの(NHHPOをそのスラリーに添加し、30分間撹拌した。平均粒径65μmの微小球が、そのスラリーを500℃の入口温度かつ180℃の排出温度でスプレー乾燥することによって得られた。500℃で1時間焼成後、触媒ZJ(20重量%のA、37重量%のカオリン、30重量%のAl、8重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する)が得られた。
この触媒のXRDパターンを図3にjの線で示す。この図で2θ=16.35°、2θ=26.07°、及び2θ=30.82°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0060】
〔実施例10〕
実施例9の方法に従って触媒を調製したが、Aを同重量のAに置き換えた点で異なる。20重量%のA、37重量%のカオリン、30重量%のAl、8重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する触媒ZJ10が得られた。
この触媒のXRDパターンを図3にkの線で示す。この図で2θ=16.32°、2θ=25.97°、及び2θ=30.90°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0061】
〔実施例11〕
1.25kgのA(乾燥量ベース)、1kgのカオリン(乾燥量ベース)、1.65kgのシュードベーマイト(乾燥量ベース)、7.2kgの脱イオン水、及び2.79kgのアルミナゾルを一緒に混合し、120分間撹拌し、次いでそのスラリーに1LのFeCl・6HO水溶液(250gのFeを含む)を撹拌しながら添加した。スラリーのpHは、HClの添加によって3.0に調節する。さらに30分間撹拌した後、465gの(NHHPOをそのスラリーに添加し、30分間撹拌した。次に、平均粒径65μmの微小球が、そのスラリーを500℃の入口温度かつ180℃の排出(出口)温度でスプレー乾燥することによって得られた。500℃で1時間焼成後に、触媒ZJ11(25重量%のA、20重量%のカオリン、45重量%のAl、5重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する)が得られた。
この触媒のXRDパターンを図3にlの線で示す。この図で2θ=16.31°、2θ=26.06°、及び2θ=30.92°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0062】
〔実施例12〕
2kgのA(乾燥量ベース)、0.75kgのカオリン(乾燥量ベース)、1.15kgのシュードベーマイト(乾燥量ベース)、7.2kgの脱イオン水、及び2.79kgのアルミナゾルを一緒に混合し、120分間撹拌し、次いでそのスラリーに1LのFeCl・6HO水溶液(250gのFeを含む)を撹拌しながら添加した。スラリーのpHは、HClの添加によって3.0に調節する。さらに30分間撹拌した後、465gの(NHHPOをそのスラリーに添加し、30分間撹拌した。そのスラリーを500℃の入口温度かつ180℃の排出温度でスプレー乾燥することによって、平均粒径65μmの微小球が得られた。500℃で1時間焼成後に、触媒ZJ12(40重量%のA、15重量%のカオリン、35重量%のAl、5重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する)が得られた。
この触媒のXRDパターンを図4にmの線で示す。この図で2θ=16.38°、2θ=26.02°、及び2θ=30.91°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0063】
〔実施例13〕
2.89kgのA(乾燥量ベース)、1.4kgのシュードベーマイト(乾燥量ベース)、7.2kgの脱イオン水、及び2.79kgのアルミナゾルを一緒に混合し、120分間撹拌し、次いでそのスラリーに1LのFeCl・6HO水溶液(105.5gのFeを含む)を撹拌しながら添加した。スラリーのpHは3.0である。そのスラリーをさらに45分間撹拌した。次に、500℃の入口温度かつ180℃の排出温度でそのスラリーをスプレー乾燥することによって、平均粒径65μmの微小球が得られた。500℃で1時間焼成後に、57.89重量%のA、40重量%のAl、2.l11重量%のFe添加物(Feで計算して)を有する微小球が得られた。
上で得られた微小球1kg(乾燥量ベース)、10Lの脱イオン水、及び210gの(NHHPOを、撹拌しながら60℃に加熱し、この温度で20分間反応させた。このスラリーを真空濾過し、乾燥させた。500℃で2時間焼成した後、触媒ZJ13(55重量%のA、38重量%のAl、2重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する)が得られた。
この触媒のXRDパターンを図4にnの線で示す。この図で2θ=16.31°、2θ=26.09°、及び2θ=30.80°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0064】
〔実施例14〕
1.5kgのA(乾燥量ベース)、1.5kgのカオリン(乾燥量ベース)、0.9kgのシュードベーマイト(乾燥量ベース)、6.2kgの脱イオン水、及び2.79kgのアルミナゾルを一緒に混合し、120分間撹拌し、次いでそのスラリーに1LのFeCl・6HO水溶液(125gのFeを含む)を撹拌しながら添加した。スラリーのpH値は3.0である。さらに45分間撹拌した後、1.22kgのリン−アルミナゾルをそのスラリーに添加し、均一に撹拌した。そのスラリーを500℃の入口温度かつ180℃の排出温度でスプレー乾燥することによって、平均粒径65μmの微小球が得られた。500℃で1時間その微小球を焼成した後に、触媒ZJ14(30重量%のA、30重量%のカオリン、30重量%のAl、2.5重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び7.5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する)が得られた。
この触媒のXRDパターンを図4にoの線で示す。この図で2θ=16.30°、2θ=26.12°、及び2θ=30.92°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0065】
〔実施例15〕
1.25kgのA(乾燥量ベース)、1kgのカオリン(乾燥量ベース)、1.65kgのシュードベーマイト(乾燥量ベース)、7.2kgの脱イオン水、及び2.79kgのアルミナゾルを一緒に混合し、120分間撹拌し、次いでそのスラリーに1LのFeCl・6HO水溶液(250gのFeを含む)を撹拌しながら添加した。スラリーのpH値はHClの添加によって3.0に調節する。さらに30分間撹拌した後、465gの(NHHPOをそのスラリーに添加し、30分間撹拌した。そのスラリーを500℃の入口温度かつ180℃の排出温度でスプレー乾燥することによって、平均粒径65μmの微小球が得られた。500℃で1時間その微小球を焼成した後に、触媒ZJ15(25重量%のA、20重量%のカオリン、45重量%のAl、5重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する)が得られた。
この触媒のXRDパターンを図4にpの線で示す。この図で2θ=16.30°、2θ=26.12°、及び2θ=30.99°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0066】
〔実施例16〕
2.5kgのA(乾燥量ベース)、1.63kgのシュードベーマイト(乾燥量ベース)、7.2kgの脱イオン水、及び2.79kgのアルミナゾルを一緒に混合し、120分間撹拌し、次いでそのスラリーに1LのFeCl・6HO水溶液(270gのFeを含む)を撹拌しながら添加した。スラリーのpHは3.0である。そのスラリーをさらに45分間撹拌した。次に、500℃の入口温度かつ180℃の排出温度でそのスラリーをスプレー乾燥することによって、平均粒径65μmの微小球が得られた。500℃で1時間焼成後に、50重量%のA、44.6重量%のAl、5.4重量%のFe添加物(Feで計算して)を有する微小球が得られた。
上で得られた微小球1kg(乾燥量ベース)、10Lの脱イオン水、及び210gの(NHHPOを撹拌しながら60℃に加熱し、この温度で20分間反応させた。このスラリーを真空濾過し、乾燥させた。500℃で2時間焼成した後、触媒ZJ16(45重量%のA、40.1重量%のAl、4.9重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び10重量%のP添加物(Pで計算して)を有する)が得られた。
この触媒のXRDパターンを図5にqの線で示す。この図で2θ=16.38°、2θ=26.17°、及び2θ=30.93°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0067】
〔実施例17〕
実施例1の方法に従って触媒を調製したが、Aを同重量のAに置き換えた点で異なる。35重量%のA、28重量%のカオリン、27.5重量%のAl、2.0重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び7.5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する触媒ZJ17が得られた。
この触媒のXRDパターンを図5にrの線で示す。この図で2θ=16.25°、2θ=26.12°、及び2θ=30.92°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0068】
〔実施例18〕
実施例1の方法に従って触媒を調製したが、Aを同重量のAに置き換えた点で異なる。35重量%のA、28重量%のカオリン、27.5重量%のAl、2.0重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び7.5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する触媒ZJ18が得られた。
この触媒のXRDパターンを図5にsの線で示す。この図で2θ=16.31°、2θ=26.13°、及び2θ=30.91°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0069】
〔実施例19〕
実施例1の方法に従って触媒を調製したが、Aを同重量のAに置き換えた点で異なる。35重量%のA、28重量%のカオリン、27.5重量%のAl、2.0重量%のFe添加物(Feで計算して)、及び7.5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する触媒ZJ19が得られた。
この触媒のXRDパターンを図5にtの線で示す。この図で2θ=16.45°、2θ=26.12°、及び2θ=30.92°の回折ピークは、FePO種に特徴的な回折ピークである。
【0070】
比較例1〜5を用いて、比較触媒の調製について説明する。
【0071】
〔比較例1〕
この比較例は、改質したZSM−5ゼオライト(サンプルA)とP添加剤とを含むが、VIIIB族の金属添加物を含まない比較触媒の調製について説明するために用いる。
1.75kgのA(乾燥量ベース)、1.5kgのカオリン(乾燥量ベース)、0.65kgのシュードベーマイト(乾燥量ベース)、7.2kgの脱イオン水、及び2.79kgのアルミナゾルを一緒に混合し、120分間撹拌した。次いでそのスラリーに36重量%塩酸を撹拌しながら添加した。塩酸の添加により、スラリーのpH値は3.0となった。さらに45分間撹拌した後、そのスラリーに1.22kgのリン−アルミナゾルを添加し、均一に撹拌した。そのスラリーを500℃の入口温度かつ180℃の排出(出口)温度でスプレー乾燥することによって、平均粒径65μmの微小球が得られた。500℃で1時間焼成後に、35重量%のA、30重量%のカオリン、27.5重量%のAl、及び7.5重量%のP添加物(Pで計算して)を有する比較触媒CBが得られた。
この触媒のXRDパターンを図1にcの線で示す。この図で2θ=18.50°〜23.65°の回折ピークは、AlPO種に特徴的な回折ピークである。
【0072】
〔比較例2〕
この比較例は、改質したZSM−5ゼオライト(サンプルA)を含むが、VIIIB族の金属添加物とP添加剤を含まない比較触媒の調製について説明するために用いる。
1.75kgのA(乾燥量ベース)、1.5kgのカオリン(乾燥量ベース)、1.15kgのシュードベーマイト(乾燥量ベース)、7.2kgの脱イオン水、及び2.79kgのアルミナゾルを一緒に混合し、120分間撹拌した。次いでそのスラリーに36重量%塩酸を撹拌しながら添加した。塩酸の添加により、スラリーのpH値は3.0となった。スラリーをさらに45分間撹拌した。そのスラリーを500℃の入口温度かつ180℃の排出(出口)温度でスプレー乾燥することによって、平均粒径65μmの微小球が得られた。500℃で1時間焼成後に、35重量%のA、30重量%のカオリン、35重量%のAlを有する比較触媒CBが得られた。
この触媒のXRDパターンを図1にdの線で示す。
【0073】
〔比較例3〕
この比較例は、従来のZRP−5ゼオライトを含む比較触媒の調製について説明するために用いる。
触媒を比較例2の方法に従って調製したが、Aを同量のZRP−5ゼオライトで置き換えた点で異なる。35重量%のZRP−5ゼオライト、30重量%のカオリン、及び35重量%のAlを有する比較触媒CBが得られた。
【0074】
〔比較例4〕
この比較例は、従来のZRP−5ゼオライトとP添加物を含む比較触媒の調製について説明するために用いる。
触媒を比較例1の方法に従って調製したが、Aを同量のZRP−5ゼオライトで置き換えた点で異なる。35重量%のZRP−5ゼオライト、30重量%のカオリン、及び35重量%のAl、及び5重量%のP添加物(ZRP−5のリンを含めない)を有する比較触媒CBが得られた。
【0075】
〔比較例5〕
この比較例は、改質したZSM−5ゼオライト(サンプルA)とVIIIB族の金属添加物を含むが、P添加剤を含まない比較触媒の調製について説明するために用いる。
1.75kgのA(乾燥量ベース)、1.5kgのカオリン(乾燥量ベース)、0.9kgのシュードベーマイト(乾燥量ベース)、6.2kgの脱イオン水、及び2.79kgのアルミナゾルを一緒に混合し、120分間撹拌し、次いで撹拌しながらそのスラリーに1LのFeCl・6HO水溶液(250gのFeを含む)を撹拌しながら添加した。スラリーのpH値は3.0である。このスラリーをさらに45分間撹拌した。そのスラリーを500℃の入口温度かつ180℃の排出(出口)温度でスプレー乾燥することによって、平均粒径65μmの微小球が得られた。この微小球を500℃で1時間焼成後に、35重量%のA、30重量%のカオリン、30重量%のAl、及び5重量%のFe添加物(Feで計算して)を有する比較触媒CBが得られた。
この触媒のXRDパターンを図1にbの線で示す。この図で2θ=24.11°、2θ=33.08°、2θ=35.58°、及び2θ=49.40°の回折ピークは、Fe種に特徴的な回折ピークである。
【0076】
〔実施例20〜38〕
実施例20〜38は、固定流動床反応器に用いた本発明の方法を説明するために用いる。
【0077】
30gの触媒ZJ〜ZJ19に、100%湿度雰囲気下、800℃で8時間、それぞれ熟成処理を施した。次に、熟成処理後の触媒ZJ〜ZJ19を、市販のFCC ECAT(商標はMLC−500、かつその主要特性は表1にまとめてある)と様々な量で混合した。この触媒混合物を、小規模の固定流動床反応装置に入れ、表2に示す原料の接触クラッキングを行った(原料の特性は、表2に示す)。
触媒混合物の組成、反応条件、及び反応結果を、表3、表4、及び表5にまとめる。
【0078】
〔比較例6〜11〕
比較例6〜11は、固定流動床反応器で用いられる比較例を説明するために用いる。
実施例20の方法にしたがって、同じ原料の接触クラッキングを行ったが、相違は、それぞれ、触媒が100%市販のFCC ECATであるか、又はCB〜CBと市販のFCC ECATとの混合物である点にある。
比較方法で用いた触媒混合物の組成、反応条件、及び反応結果を、表3にまとめる。
【0079】
【表1】

【0080】
【表2】

【0081】
表3、表4、及び表5から分かるように、比較触媒を用いる方法と比較して、本発明が提供する方法は、FCCのLPG収率とFCCガソリンのオクタン価を有効に高めるだけでなく、FCCのLPG中のプロピレン濃度を劇的に高めることができる。
【0082】
【表3A】

【表3B】

【0083】
【表4A】

【表4B】

【0084】
【表5】

【0085】
〔実施例39〜47〕
実施例39〜47は、上昇管式反応器で用いられる本発明の方法を説明するために用いる。
【0086】
触媒ZJ〜ZJ、ZJ10、ZJ11、ZJ14、及びZJ16を、それぞれ、100%湿分雰囲気下で、800℃にて8時間、熟成処理を行った。次に、熟成処理を行った後、触媒ZJ〜ZJ、ZJ10、ZJ11、ZJ14、及びZJ16を、様々な含有量でMLC−500市販ECATと混合した。この触媒混合物を、小規模なFCC上昇管反応器中に連続して通し、同時に、表2に示した原料を、又は水蒸気とともに表2に示した原料を、連続して通し、これによってVGOと触媒混合物との接触がもたらされる。次に、触媒と反応生成物を分離した。分離した触媒を再生器に通して再生し、次に再生した触媒を上昇管式反応器中に通した。触媒混合物の組成(wt%(重量%))、反応条件、及び反応結果を、表6及び表7にまとめる。
【0087】
〔比較例12〜16〕
比較例12〜16は、比較触媒を用いることによって上昇管式反応器で使用した比較例の方法を説明するために用いる。
上記同様の原料の接触クラッキングを実施例39の方法にしたがって実施したが、触媒混合物を、100%の市販FCC ECAT、CBと工業用FCC ECATとの混合物、CBと工業用FCC ECATとの混合物、CBと市販のFCC ECATとの混合物、及びCBと市販のFCC ECATとの混合物でそれぞれ置き換えた点で異なる。比較例の方法で用いた触媒混合物の組成、反応条件、及び反応結果を表6にまとめる。
【0088】
表6及び表7の結果は、比較触媒を用いる比較例の方法に比べて、本発明が提供する方法は、FCCのLPG収率を効果的に高め且つFCCガソリンのオクタン価を高めるのみならず、FCCのLPG中のプロピレンの濃度も劇的に高めることを明らかにしている。
【0089】
【表6A】

【表6B】

【0090】
【表7A】

【表7B】

【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】図1は、実施例(Example)と比較例(Comparative Example)によって調製した触媒と比較触媒についてのXRDパターンである。
【図2】図2は、実施例によって調製した触媒についてのXRDパターンである。
【図3】図3は、実施例によって調製した触媒についてのXRDパターンである。
【図4】図4は、実施例によって調製した触媒についてのXRDパターンである。
【図5】図5は、実施例によって調製した触媒についてのXRDパターンである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾燥重量を基準として計算して、10〜65重量%のZSM−5ゼオライト、0〜60重量%のクレー、15〜60重量%の無機酸化物バインダー、VIIIB族の金属から選択される0.5〜15重量%の1種以上の金属添加物、及び2〜25重量%のP添加物(前記金属添加物と前記P添加物は酸化物として計算される)を含む触媒。
【請求項2】
前記触媒が、乾燥重量を基準として計算して、20〜50重量%のZSM−5ゼオライト、10〜45重量%のクレー、25〜50重量%の無機酸化物バインダー、VIIIB族の金属から選択される1.0〜10重量%の1種以上の金属添加物、及び5〜15重量%のP添加物からなる、請求項1に記載に触媒。
【請求項3】
前記ZSM−5ゼオライトが、Pと、Fe、Co、又はNiから選択される1つの金属とで改質されており、酸化物で計算したその無水の化学式が、(0〜0.3)NaO・(0.5〜5)Al・(1.3〜10)P・(0.7〜15)M・(70〜97)SiO(式中、xはMの原子数であり、yはMの酸化状態と合わせるために必要な数である)である、請求項1に記載の触媒。
【請求項4】
酸化物で計算した、ZSM−5ゼオライトの前記無水化学式が、(0〜0.2)NaO・(0.9〜3.5)Al・(1.5〜7)P・(0.9〜10)M・(82〜92)SiOである、請求項3に記載の触媒。
【請求項5】
MがFeである、請求項3に記載の触媒。
【請求項6】
VIIIB族の金属が、Fe、Co、及びNiの1つ以上から選択される、請求項1又は2に記載の触媒。
【請求項7】
VIIIB族の金属がFeである、請求項6に記載の触媒。
【請求項8】
XRDパターンが、少なくとも、2θ=16.35±0.5°、2θ=26.12±0.5°、及び2θ=30.94±0.5°のFePO種の特性回折ピークを含む、請求項7に記載の触媒。
【請求項9】
前記クレーが、カオリン、メタカオリン、ダイアトマイト、セピオライト、アタパルガイトクレー、モンモリロナイト、及びレクトライトの1つ又は1つより多くの混合物から選択される、請求項1記載の触媒。
【請求項10】
前記無機酸化物バインダーが、シュードべーマイト、アルミナゾル、シリカ−アルミナゾル、水ガラス、及びリン−アルミナゾルの1つ又は1つより多くの混合物から選択される、請求項1記載の触媒。
【請求項11】
前記無機酸化物バインダーが、シュードベーマイト、アルミナゾル、及びリン−アルミナゾルの1つ又は1つより多くの混合物から選択される、請求項1記載の触媒。
【請求項12】
炭化水素が、請求項1〜11のいずれか一項に記載の触媒を含む触媒混合物と、クラッキング条件下で接触させられ、次いでクラッキング生成物が集められる、炭化水素のクラッキング方法。
【請求項13】
炭化水素と請求項1〜11のいずれか一項に記載の触媒を含む触媒混合物との前記接触工程が、固定床反応器、流動化床反応器、又は移動床反応器で行われ、反応温度が400〜650℃であり、油に対する触媒の重量比が1〜25であり、重量時間空間速度が10〜120h−1である、請求項12に記載の炭化水素のクラッキング方法。
【請求項14】
前記反応温度が420〜600℃であり、油に対する触媒の重量比が3〜20であり、重量時間空間速度が15〜80h−1である、請求項13に記載の炭化水素のクラッキング方法。
【請求項15】
炭化水素と、請求項1〜11のいずれか一項に記載の触媒を含む触媒混合物との前記接触工程が、上昇管式反応器で行われ、クラッキング条件に、400〜650℃の反応温度、1〜25の油に対する触媒の重量比、及び0.5〜15秒の反応時間が含まれる、請求項12に記載の炭化水素のクラッキング方法。
【請求項16】
前記反応温度が420〜600℃であり、油に対する触媒の重量比が3〜20であり、反応時間が0.5〜10秒である、請求項15に記載の炭化水素のクラッキング方法。
【請求項17】
前記触媒混合物中における、請求項1〜11のいずれか一項中で定義された触媒の含有量が、1〜30重量%である、請求項12に記載の炭化水素のクラッキング方法。
【請求項18】
請求項1〜11のいずれか一項中で定義された触媒の含有量が、3〜20重量%である、請求項17に記載の炭化水素のクラッキング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−525185(P2008−525185A)
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−548676(P2007−548676)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【国際出願番号】PCT/CN2005/002338
【国際公開番号】WO2006/069535
【国際公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(507215460)中國石油化工股▲フン▼有限公司 (4)
【出願人】(507215471)中國石油化工股▲フン▼有限公司石油化工科學研究院 (3)
【Fターム(参考)】