説明

炭化水素質組成物における耐食および微生物の改善された制御

炭化水素質組成物(例えば石油または液体燃料)において使用するために式(I)(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は本明細書で定義する通りである)の添加剤を提供する。該添加剤は、該組成物の耐腐食性を改善し、そして、該組成物がバイオディーゼルである場合には、微生物抵抗性をも改善する。該添加剤は、このような組成物中に含有される任意の添加される殺生物剤の耐微生物有効性を更に向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、炭化水素質組成物用の添加剤に関する。より詳細には、本発明は、炭化水素質組成物(例えば石油および燃料)の腐食特性および微生物抵抗性を改善するアミノアルコール添加剤に関する。アミノアルコール添加剤はまた、典型的にこのような組成物中で使用される殺生物剤の有効性をも向上させる。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
炭化水素質組成物,例えば石油(粗油)および燃料は、ほぼ常に水分を含有する。雰囲気の水分が凝縮されるに従って、更なる水がタンク内に蓄積する可能性がある。水分は、例えば、露出したタンク表面上の凝縮物の液滴として、燃料中の溶解した水として、そして燃料の下の水底として、ディーゼルタンク内で蓄積する。石油についてと同様に、水は、パイプライン内に凝縮および蓄積する可能性がある。アルコール/燃料混合物,例えば「ガソホール」は、アルコール不含有石油系燃料よりも高濃度の水を吸収および保持する傾向がある。加えて、より近年では、環境上の利点のために水を意図的に燃料中に組入れることが始まっている。内燃エンジン,特にディーゼルエンジン(水−燃料エマルションを採用するもの)が生成する窒素酸化物、炭化水素および粒子状排出物はより低いことができることが見出されている。乗用物からの排出物の低減は、行政および環境の事業として扱われ、そして水性炭化水素燃料エマルションの使用の増大が期待されている。
【0003】
しかし、炭化水素質組成物中の水の存在は、意図的な導入(例えば乳化燃料)または凝縮(例えば貯蔵または輸送の容器において)のいずれによっても、問題を招来する可能性がある。微生物は生存のために水に依存するため、炭化水素質組成物中の水は微生物汚染の原因となる可能性がある。微生物は、栄養摂取および成長のために、その組成物中の有機分子に依存する。結果として、幾つかの種は、組成物を直接攻撃し、炭化水素成分および非炭化水素成分を消費して成長する。
【0004】
微生物の成長の裏付けの燃料の生分解は、燃料汚染の直接の原因である。色、燃焼熱、流動点、曇点、熱安定性、洗浄特性および耐腐食特性は、微生物が燃料成分を選択的に攻撃するに従って負に変化する。添加剤および燃料の性能の損失に加え、バクテリアおよび菌類が繁殖するに従い、これらはバイオマス(これはタンク表面上およびフィルター上にて燃料:水の界面で蓄積する)を形成する。粗油の場合、微生物学的に影響される腐食が、硫酸塩還元菌(SRB)の活動および成長の結果としてパイプライン内で生じる可能性がある。
【0005】
腐食の問題はまた、炭化水素質組成物中の水および酸の存在によって影響される可能性がある。バイオディーゼル燃料は、特に、遊離脂肪酸を含有し、そして石油由来燃料は典型的にはナフテン酸残基および硫黄(これは燃焼中に水蒸気と反応して硫酸を形成できる)を含有する。硫黄および酸の燃料からの除去は可能であるが、これは燃料製造者にとっての更なるプロセスコストを導入する。加えて、リン酸およびカルボン酸を基にする潤滑剤は、幾つかの燃料(例えば燃料エマルション)に意図的に添加して性能を改善する。粗油において、微生物学的に影響される腐食に加え、溶解した二酸化炭素(炭酸)および/または硫化水素の存在もまた腐食の問題を招来する可能性がある。
【0006】
上記に鑑み、炭化水素質組成物における腐食および/または微生物の成長を制限する助けとなる添加剤の必要性が当該分野において存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の簡単な要約
本発明は:炭化水素質組成物;および、式(I):
【0008】
【化1】

【0009】
(式中:R1、R2、R3、R4、およびR5は以下に定義する通りである)
のアミノアルコール;を含む、ブレンド物を提供する。
【0010】
本発明はまた、炭化水素質組成物、式(I)のアミノアルコール、および殺生物剤を含むブレンド物を提供する。
【0011】
本発明は更に、バイオディーゼル燃料に微生物抵抗性を付与する方法であって、バイオディーゼル燃料中に有効量の式(I)のアミノアルコールを含有させることを含む方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、3−アミノ−4−オクタノールと殺生物剤FUELSAVERTMとのディーゼル燃料における相乗効果を表すチャートである。
【図2】図2は、3−アミノ−4−オクタノールと殺生物剤KathonTMFPとのディーゼル燃料における相乗効果を表すチャートである。
【図3】図3は、3−アミノ−4−オクタノールと殺生物剤BIOBANTMBIT 20 DPGとのディーゼル燃料における相乗効果を表すチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
一側面において、本発明は、炭化水素質組成物用のアミノアルコール添加剤を提供する。「炭化水素質組成物」は、石油(粗油)、または液体燃料(例えばガソリン、ディーゼル、バイオディーゼル、水−燃料エマルション、エタノール系燃料、およびエーテル系燃料)を意味する。好ましい燃料としては、高レベルの酸量を含有するもの,例えばバイオディーゼルが挙げられる。
【0014】
添加剤は、炭化水素質組成物と接触する系,例えば貯蔵タンク、パイプラインおよびエンジンの腐食を抑制する。改善された耐腐食性は、一部は、アミノアルコールが組成物のpHを制御する能力による結果であると考えられる。
【0015】
改善された腐食安定性に加え、驚くべきことに、式(I)のアミノアルコールが、バイオディーゼル燃料において使用される場合、バイオディーゼルの微生物抵抗性を増大させることを見出した。バイオディーゼル燃料が、添加される殺生物化合物を含有しない場合であってもそうである。
【0016】
本発明の添加剤は、式(I):
【化2】

(式中:
1およびR3は、各々独立にH、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルもしくはアリール(好ましくはフェニル)であり、または、R1、R3およびこれらが付いている炭素がシクロアルキル環を形成し、
2およびR4は、各々独立にHまたはアルキルであり、R2およびR4が共に2個以下の炭素原子を含有することを条件とし、そして
5は、不存在であるかまたはC1−C10のアルキレン(架橋性アルキル)、アリーレン(好ましくはフェニル)、アリーレン−アルキレン−もしくは−アルキレン−アリーレン−(例えばベンジル、フェネチル等)である。)
のアミノアルコール化合物であり、式(I)のアミノアルコールは、少なくとも5個の炭素原子を含有し、そしてR1、R3およびR5のアルキル、シクロアルキル、アルキレン、アリール、およびアリーレン基は、任意にアルキルまたはフェニルで置換されている。
【0017】
好ましい式Iのアミノアルコールとしては、式I−1の化合物が挙げられ、これは式Iの化合物であってR1がC1−C6アルキル、より好ましくは直鎖または分岐鎖のプロピル、ブチル、ペンチルまたはヘキシル、および特に好ましくはn−ブチルであるものである。
【0018】
好ましい式IおよびI−1のアミノアルコールとしては、式I−2の化合物が挙げられ、これは式IまたはI−1の化合物であってR2がH、メチル、またはエチルであるものである。
【0019】
好ましい式I、I−1およびI−2のアミノアルコールとしては、式I−3の化合物も挙げられ、これは式I、I−1またはI−2の化合物であってR3が水素かつR4が水素であるものである。
【0020】
好ましい式I、I−1、I-2およびI−3のアミノアルコールとしては、式I−4の化合物が更に挙げられ、これは式I、I−1、I−2またはI−3の化合物であってR5が結合であるかまたはメチレン架橋もしくはエチレン架橋であるものである。
【0021】
更に好ましい式(I)のアミノアルコールとしては、式(II):
【0022】
【化3】

【0023】
(式中:
1はC2−C6アルキルであり;そして
2およびR4は、各々独立にHまたはC1−C2アルキルであり、R2およびR4が共に2個以下の炭素原子を含有することを条件とする。)
の化合物が挙げられる。
【0024】
本発明において使用するために特に好ましい1級アミノアルコールとしては:2−アミノ−3−ヘキサノール、2−アミノ−2−メチル−3−ヘキサノール、3−アミノ−4−オクタノール、2−アミノ−2−メチル−3−ヘプタノール、2−アミノ−4−エチル−3−オクタノール、2−アミノ−3−ヘプタノール、2−アミノ−1−フェニルブタノール、およびこれらの混合物が挙げられる。特に好ましいのは3−アミノ−4−オクタノールである。
【0025】
本発明のアミノアルコール化合物は、通常の能力を有する当業者によって、当該分野で周知の技術を用いて容易に調製できる。例えば、このような化合物は、ニトロアルカンとアルデヒドとの反応によってニトロアルコールを形成し、次いでニトロ基をアミンに触媒水素化することによって、製造できる。例示的なアミノアルコール合成のより詳細な説明は例にて与える。
【0026】
アミノアルコールは酸塩の形で使用できる。好適な塩としては、これらに限定されるものではないが、ホウ酸、乳酸、ペラルゴン酸、ノナン酸、ネオデカン酸、セバシン酸、アゼライン酸、クエン酸、安息香酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、トール油脂肪酸、エチレンジアミンテトラ酢酸および同様の物質が挙げられる。
【0027】
アミノアルコールは、一般的に、炭化水素質組成物中で、腐食安定性を与えおよび/または微生物抵抗性を増大させる(後者の場合、バイオディーゼルとともに用いる際)のに十分な濃度で用いられる。これらの有利な効果を与えるのに必要な量は、通常の能力を有する当業者によって容易に決定できる。例として、一般的に好ましくは約0.001〜約5質量パーセント、より好ましくは約0.001〜約2質量パーセント(組成物の総質量基準)を用いる。
【0028】
アミノアルコールはまた、他の1級、2級および3級のアミノアルコールと、更には他の腐食抑制剤との組合せで使用できる。炭化水素質組成物は他の任意の添加剤を含有できる。例えば、組成物が燃料である場合、典型的な添加剤としては、限定しないが、潤滑剤、セタンエンハンサー、燃焼促進剤、酸化防止剤/熱安定剤、および/または洗浄/堆積制御添加剤が挙げられる。
【0029】
上記の改善された腐食安定性および微生物抵抗性に加え、式Iの1級アミノアルコールが、炭化水素質組成物中の殺生物剤の活性を相乗的に向上させることも見出した。従って、アミノアルコールと殺生物剤との組合せは、殺生物剤を単独で用いる場合に予測されるよりも低減された殺生物剤濃度でより効果的でより長期持続性の微生物制御を与える。
【0030】
よって、第2の側面に従い、本発明は、炭化水素質組成物、式Iのアミノアルコールおよび殺生物剤を含むブレンド物を提供する。本発明のこの側面は、上記のように殆どの石油および燃料の特徴である水(水を意図的に添加する(例えば燃料エマルション)か否かに関わらず)を含有する組成物に対して特に適用可能である。このような組成物は、典型的には少なくとも0.01質量%の水、そして約50%以下を含有する。
【0031】
本発明のこの第2の側面のための好ましい炭化水素質組成物としては、石油および液体燃料が挙げられる。好ましい液体燃料としては、ガソリン、ディーゼル、バイオディーゼル、水−燃料エマルション、エタノール系燃料、およびエーテル系燃料が挙げられる。より好ましい液体燃料としては、ガソリン、ディーゼル、水−燃料エマルション、エタノール系燃料、およびエーテル系燃料が挙げられる。この側面のために特に好ましい液体燃料はディーゼル燃料である。例によって示すように、式Iのアミノアルコールは、ディーゼル燃料中でそれ自体は非殺生物性である。よって、これらがディーゼル中の殺生物化合物の有効性を相乗的に向上させることができるという発見は驚くべきである。
【0032】
炭化水素質組成物と親和性の任意の殺生物剤を、本発明のブレンド物中で利用できる。好ましい殺生物剤としては:トリアジン,例えば1,3,5−トリス−(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジンおよびトリメチル−1,3,5−トリアジン−1,3,5−トリエタノール、例はGROTAN(Troy Corporationより)、ヨードプロピニルブチルカルバメート,例えばPOLYPHASE(Troy Corporationにより供給)、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン,例えばBIOBAN BIT(The Dow Chemical Companyにより販売)、4,4−ジメチルオキサゾリジン,例としてBIOBAN CS− 1135(The Dow Chemical Companyより)、7−エチル−ビシクロオキサゾリジン,BIOBAN CS−1246としてThe Dow Chemical Co.より販売、4−(2−ニトロブチル)−モルホリンと4,4’−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)ジモルホリンとの組合せ、FUELSAVERとしてThe Dow Chemical Co.より販売、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組合せ,例えばKATHONブランド(Rohm & Haas Corporationより供給)、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、オクチルイソチアゾリノン、ジクロロ−オクチルイソチアゾリノン、ジブロモ−オクチルイソチアゾリノン、フェノール(例えばo−フェニルフェノールおよびp−クロロ−m−クレゾール)ならびにその対応するナトリウム塩および/もしくはカリウム塩、ナトリウムピリチオン、ジンクピリチオン、n−ブチルベンズイソチアゾリノン、1−(3−クロロアリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンクロリド、クロロタロニル、カルベンダジム、ジヨードメチルトリルスルホン、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド(DBNPA)、グルタルアルデヒド、N,N’−メチレン−ビス−モルホリン、エチレンジオキシメタノール(例えばTroyshield B7)、フェノキシエタノール(例えばComtram 121)、テトラメチロールアセチレンジウレア(例えばProtectol TD)、ジチオカルバメート、2,6−ジメチル−m−ジオキサン−4−オールアセテート(例えばBioban DXN)、ジメチロール−ジメチル−ヒダントイン、トリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタン、二環式オキサゾリジン(例えばNuospet 95)、(チオシアノメチルチオ)−ベンゾチアゾール(TCMTB)、メチレンビス(チオシアネート)(MBT)、置換ジオキサボリナン,例えばBIOBOR JF(Hammonds Fuel Additivesより)、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフェート(THPS),例えばAQUCAR THPS 75(The Dow Chemical Companyより)、4級アンモニウム化合物,例えばアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド(ADBAC)、ココジアミン、ダゾメット,例えばProtectol DZ(BASFより)、ならびにこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0033】
更に好ましい殺生物剤は、特に炭化水素質組成物が液体燃料である場合、4−(2−ニトロブチル)−モルホリンと4,4’−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)ジモルホリンとの組合せ(FUELSAVERTMとしてThe Dow Chemical Companyから入手可能)、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組合せ(CMIT/MIT)、(チオシアノメチルチオ)−ベンゾチアゾール(TCMTB)とメチレンビス(チオシアネート)(MBT)との組合せ、置換ジオキサボリナン、およびこれらの2種以上の混合物である。
【0034】
更に好ましい殺生物剤としては、特に炭化水素質組成物が石油である場合、グルタルアルデヒド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、イソチアゾリノン,例えばBITおよびCMIT/MIT、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド(DBNPA)、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフェート(THPS)、オキサゾリジン,例えば4,4−ジメチルオキサゾリジンおよび7−エチルビシクロオキサゾリジン、4級アンモニウム化合物,例えばアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド(ADBAC)、ココジアミン、ダゾメット、ならびにこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0035】
本発明において、殺生物剤(または複数種の殺生物剤の組合せ)は、好ましくは、ブレンド物中に、濃度約0.001〜2質量パーセント(ブレンド物の総質量基準)で存在する。しかし、コストを低減し、そして不利な環境影響の可能性を最小化するために、低濃度の殺生物剤を使用することが好ましい。実際、殺生物剤の有効性が向上することによって、本明細書で記載するアミノアルコールが、アミノアルコールなしで実現できるよりも少ない殺生物剤の使用を可能にすることは、本発明の利点の1つである。
【0036】
ブレンド物中の式Iのアミノアルコールの殺生物剤に対する濃度は重大ではないが、幾つかの好ましい態様において、アミノアルコールの殺生物剤に対する質量比約5000:1〜約1:2に対応する。更に好ましい態様において、アミノアルコールの殺生物剤に対する質量比は、約100:1〜1:2である。更に一層好ましい態様において、質量比は、約60:1〜1:1である。
【0037】
本発明に係る好ましい燃料系ブレンド物は:
(a)液体燃料;
(b)上記の式(I)のアミノアルコール;ならびに
(c)(i)4−(2−ニトロブチル)−モルホリンと4,4’−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)ジモルホリンとの混合物(FUELSAVERTM,The Dow Chemical Companyより);
(ii)5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの混合物;
(iii)(チオシアノメチルチオ)−ベンゾチアゾール(TCMTB)とメチレンビス(チオシアネート)(MBT)との混合物;および
(iv)置換ジオキサボリナン;
からなる群から選択される殺生物剤;
を含む。
【0038】
この態様において、アミノアルコールの殺生物剤(i)に対する質量比は、好ましくは約30:1〜1:1、より好ましくは約25:1〜1.5:1である。更に、アミノアルコールの殺生物剤(ii)に対する質量比は、好ましくは約70:1〜3:1である。本発明に係るより好ましい燃料系ブレンド物は:
(a)液体燃料;
(b)式(II)のアミノアルコール;
【化4】

(式中:
1はC2−C6アルキルであり;そして
2およびR4は、各々独立にHまたはC1−C2アルキルであり、R2およびR4が共に2個以下の炭素原子を含有することを条件とする。);ならびに
(c)(i)4−(2−ニトロブチル)−モルホリンと4,4’−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)ジモルホリンとの混合物;
(ii)5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの混合物;
(iii)(チオシアノメチルチオ)−ベンゾチアゾールとメチレンビス(チオシアネート)との混合物;および
(iv)置換ジオキサボリナン;
からなる群から選択される殺生物剤;
を含む。
【0039】
この態様において、アミノアルコールの殺生物剤(i)に対する質量比は、好ましくは約30:1〜1:1、より好ましくは約25:1〜1.5:1である。更に、アミノアルコールの殺生物剤(ii)に対する質量比は、好ましくは約70:1〜3:1である。
【0040】
本発明に係る特に好ましい燃料系ブレンド物は:
(a)液体燃料;
(b)3−アミノ−4−オクタノール;ならびに
(c)(i)4−(2−ニトロブチル)−モルホリンと4,4’−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)ジモルホリンとの混合物;
(ii)5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの混合物;
(iii)(チオシアノメチルチオ)−ベンゾチアゾールとメチレンビス(チオシアネート)との混合物;および
(iv)置換ジオキサボリナン;
からなる群から選択される殺生物剤;
を含む。
【0041】
この態様において、アミノアルコールの殺生物剤(i)に対する質量比は、好ましくは約30:1〜1:1、より好ましくは約25:1〜1.5:1である。更に、アミノアルコールの殺生物剤(ii)に対する質量比は、好ましくは約70:1〜3:1である。
【0042】
本発明に係る好ましい石油系ブレンド物は:
(a)石油;
(b)上記で定義した通りの式(I)のアミノアルコール;ならびに
(c)グルタルアルデヒド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフェート(THPS)、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド(DBNPA)、イソチアゾリノン化合物、4級アンモニウム化合物、ココジアミン、およびダゾメットからなる群から選択される殺生物剤;
を含む。
【0043】
本発明に係るより好ましい石油ブレンド物は:
(a)石油;
(b)上記で定義した通りの式(II)のアミノアルコール;ならびに
(c)グルタルアルデヒド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフェート(THPS)、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド(DBNPA)、イソチアゾリノン化合物、4級アンモニウム化合物、ココジアミン、およびダゾメットからなる群から選択される殺生物剤;
を含む。
【0044】
本発明に係る特に好ましい石油ブレンド物は:
(a)石油;
(b)3−アミノ−4−オクタノール;ならびに
(c)グルタルアルデヒド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフェート(THPS)、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド(DBNPA)、イソチアゾリノン化合物、4級アンモニウム化合物、ココジアミン、およびダゾメットからなる群から選択される殺生物剤;
を含む。
【0045】
本明細書で用いる「アルキル」は、1〜8炭素原子、より好ましくは1〜6炭素原子を有する、直鎖および分岐鎖の脂肪族基を網羅する。好ましいアルキル基としては、限定しないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチルおよびヘキシルが挙げられる。
【0046】
本明細書で用いる用語「アルケニル」は、2〜8炭素原子、および好ましくは2〜6炭素原子を有する、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する不飽和の直鎖または分岐鎖の脂肪族基を意味する。好ましいアルケニル基としては、限定しないが、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、およびヘキセニルが挙げられる。
【0047】
本明細書で用いる用語「アルキニル」は、2〜8炭素原子、および好ましくは2〜6炭素原子を有する、1つ以上の炭素−炭素三重結合を有する不飽和の直鎖または分岐鎖の脂肪族基を意味する。好ましいアルキニル基としては、限定しないが、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、およびヘキシニルが挙げられる。
【0048】
「アルキレン」基は、上記で定義した通りのアルキルであって、2つの他の化学基の間に位置して接続の役割を有する。好ましいアルキレン基としては、限定しないが、メチレン、エチレン、プロピレン、およびブチレンが挙げられる。
【0049】
本明細書で用いる用語「シクロアルキル」は、飽和および部分的に不飽和の、3〜12炭素、好ましくは3〜8炭素、およびより好ましくは3〜7炭素を有する環状炭化水素基を包含する。好ましいシクロアルキル基としては、限定しないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられる。
【0050】
「アリール」基は、1〜3の芳香環を含むC6−C12芳香族部分である。好ましくは、アリール基は、C6−C10アリール基である。好ましいアリール基としては、限定しないが、フェニル、ナフチル、アントラセニル、およびフルオレニルが挙げられる。より好ましくはフェニルである。
【0051】
アルキル、シクロアルキル、およびアリール(ならびにこれらの架橋性誘導体アルキレン、シクロアルキレン、およびアリーレン)は、任意に、1つ以上の他のアルキル(例えばメチル、エチル、ブチル)、フェニル、または両者で置換されている。置換されている場合、置換基中の炭素数は、化合物の6〜12炭素にカウントされる。
【0052】
以下の例は本発明の例示であるが、その範囲の制限を意図しない。
【0053】

例1:3−アミノ−4−オクタノールの調製
3−ニトロ−4−オクタノールの1−ニトロプロパンおよびバレルアルデヒドからの調製。3−ニトロ−4−オクタノールのサンプルは、1−ニトロプロパン(1−NP,300g,3.37mol)を、1リットル3口丸底フラスコ(RBF,24/40,29/42,24/40)(熱電対、マグネチックスターラー、500ml添加漏斗、窒素入口、およびガラスストッパーを備える)内に添加することによって合成する。淡黄色液体を、メタノール(MeOH,150g)を添加することによって希釈する。それにより吸熱が生じる。苛性触媒を添加する(16gの10%水性溶液および0.60gの50%水性苛性溶液、全体で1.9g、1.4モル%)。これは反応色をオレンジに変え、そして若干の発熱を生じさせる。バレルアルデヒド(258g,3.00mol,0.89当量)を添加漏斗に入れ、そしてゆっくり1−NPに3時間かけて添加する。反応熱は、温度を40〜45℃に上昇させる。バレルアルデヒドの添加が完了した時点で、RBFの内容物を1リットルガラス瓶内に移し、窒素でパージし、そして雰囲気温度で貯蔵する。反応の進行をガスクロマトグラフィによって観測する。2週間後、変換が84面積%に達し、そして反応を、10%水性塩酸溶液(19ml)の添加によって停止させる。得られるpH=1の溶液を真空(50℃/フル減圧/0.5時間)中で濃縮して溶媒および残存試薬を除去する。得られるオリーブグリーン色溶液(491g,95面積%補正純度,89%収率)を濾過し(0.5ミクロン)、窒素でパージし、そして必要になるまで冷蔵庫内で貯蔵する。
【0054】
3−ニトロ−4−オクタノールの3−アミノ−4−オクタノールアルカノールアミンへの触媒水素化。3−アミノ−4−オクタノール(3A4O)のサンプルを、3−ニトロ−4−オクタノールの、Parr Autoclave unitによる還元によって合成する。ステンレススチール、2リットルのオートクレーブに、Grace 3201 Raney Nickel(RaNi,90gウエット,45gドライ,10wt%)およびメタノール(MeOH,300g)を入れる。オートクレーブをシールし、組み立て、窒素、次いで水素でパージし、水素で加圧(600psig)し、600RPMで撹拌し、そして40℃に加温する。ニトロ−アルコール(491g)を無水エタノール(EtOH,150g)で希釈し、そしてオートクレーブ内にポンプ送り(4ml/分)する。3.5時間後に添加を完了させ、そして4時間後に反応の完了を(水素取り込みが観察されないこととして)判定する。オートクレーブを冷却し、撹拌を停止させ、通気し、そして窒素でパージする。オートクレーブを分解し、そして内容物を減圧濾過してRaNi触媒を除去する。これは、淡黄色液体(92面積%)の単離をもたらし、これを真空(55℃/フル減圧)中で、生成物をオーバーヘッド採取(57〜62℃/フル減圧)する前に濃縮する。これは明澄、無色な半固体(344g,95.3面積%,75%全体収率)の単離をもたらし、これは幾らかかのオキサゾリジン(2.2面積%)および幾らかかの2級アミン(0.5面積%)を含有する。
【0055】
例2:2−アミノ−3−ヘプタノール調製
2−ニトロ−3−ヘプタノールのニトロエタン(NE)およびバレルアルデヒドからの調製。例1と同様の様式で、2−ニトロ−3−ヘプタノールのサンプルを、ニトロエタン(NE,275g,3.67mol)を1リットル3口丸底フラスコ(RBF,24/40,29/42,24/40)(熱電対、マグネチックスターラー、500ml添加漏斗、窒素入口、およびガラスストッパーを備える)内に添加することによって合成する。明澄、無色の液体を、95%エタノール(EtOH,160g)の添加によって希釈する。それにより吸熱が生じる。苛性触媒を添加し(10gの10%水性溶液、0.68モル%)、反応色は黄色に変わり、若干の発熱が生じる。バレルアルデヒド(258g,3.00mol,0.89当量)を添加漏斗に入れ、そしてゆっくりNEに4時間かけて添加する。反応熱は、温度を40〜45℃に上昇させる。バレルアルデヒドの添加が完了した時点で、RBFの内容物を1リットルガラス瓶に移し、窒素でパージし、そして雰囲気温度で夜間、そして50℃で日中貯蔵する。反応の進行をガスクロマトグラフィによって観測する。6日後、変換が81面積%に達し、そして反応を、10%水性塩酸溶液(9ml)の添加によって停止させる。得られるpH=1の溶液を真空(50℃/フル減圧/0.5時間)中で濃縮して溶媒および残存試薬を除去する。得られる緑色溶液(494g,90面積%補正純度,83%収率)を濾過し(0.5ミクロン)、窒素でパージし、そして必要になるまで冷蔵庫内で貯蔵する。
【0056】
2−ニトロ−3−ヘプタノールの2−アミノ−3−ヘプタノールアルカノールアミンへの触媒水素化。2−アミノ−3−ヘプタノール(2A3H)のサンプルを、2−ニトロ−3−ヘプタノールの、Parr Autoclave unitによる還元によって合成する。ステンレススチール、2リットルのオートクレーブに、Grace 3201 Raney Nickel(RaNi,90gウエット,45gドライ,9wt%)およびメタノール(MeOH,300g)を入れる。オートクレーブをシールし、組み立て、窒素、次いで水素でパージし、水素で加圧(600psig)し、600RPMで撹拌し、そして40℃に加温する。ニトロ−アルコール(491g)を無水エタノール(EtOH,150g)で希釈し、そしてオートクレーブ内にポンプ送り(4ml/分)する。3時間後に添加を完了させ、そして3.5時間後に反応の完了を(水素取り込みが観察されないこととして)判定する。オートクレーブを冷却し、撹拌を停止させ、通気し、そして窒素でパージする。オートクレーブを分解し、そして内容物を減圧濾過してRaNi触媒を除去する。これは、黄色液体(82面積%)の単離をもたらし、これを真空(55℃/フル減圧)中で、生成物をオーバーヘッド採取(40〜50℃/フル減圧)する前に濃縮する。これは明澄、無色な固体(302g,91.2面積%,64%全体収率)の単離をもたらし、これは幾らかかのオキサゾリジン(3.4面積%)を含有する。
【0057】
例3:2−アミノ−2−メチル−3−ヘプタノールの調製
2−メチル−2−ニトロ−3−ヘプタノールの2−ニトロプロパン(2−NP)およびバレルアルデヒドからの調製。例1と同様の様式で、2−メチル−2−ニトロ−3−ヘプタノールのサンプルを、2−ニトロプロパン(2−NP,300g,3.37mol)を1リットル3口丸底フラスコ(RBF,24/40,29/42,24/40)(熱電対、マグネチックスターラー、500ml添加漏斗、窒素入口、およびガラスストッパーを備える)内に添加することによって合成する。明澄、無色の液体を、無水エタノール(EtOH,150g)の添加によって希釈する。それにより吸熱が生じる。苛性触媒を添加し(16gの10%水性溶液、および0.6gの50%水性溶液、1.4モル%)、反応色は淡黄色に変わり、若干の発熱が生じる。バレルアルデヒド(258g,3.00mol,0.89当量)を添加漏斗に入れ、そしてゆっくり2−NPに3時間かけて添加する。反応熱は、温度を40〜45℃に上昇させる。バレルアルデヒドの添加が完了した時点で、RBFの内容物を1リットルガラス瓶内に移し、窒素でパージし、そして雰囲気温度で貯蔵する。反応の進行をガスクロマトグラフィによって観測し、3週間後、72%完了に達し、そして反応を、10%水性塩酸溶液(16ml)の添加によって停止させる。得られるロイヤルブルー色、pH=1の溶液を真空(50℃/フル減圧/0.5時間)中で濃縮して溶媒および残存試薬を除去する。得られる緑色溶液(422g,90面積%補正純度,80%収率)を無水エタノール(150g)で希釈し、濾過(0.5ミクロン)し、窒素でパージし、そして必要になるまで冷蔵庫内で貯蔵する。
【0058】
2−メチル−2−ニトロ−3−ヘプタノールの2−アミノ−2−メチル−3−ヘプタノールへの触媒水素化。2−アミノ−2−メチル−3−ヘプタノール(2A2M3H)のサンプルを、2−メチル−2−ニトロ−3−ヘプタノールの、Parr Autoclave unitによる還元によって合成する。ステンレススチール、2リットルのオートクレーブに、Grace 3201 Raney Nickel(RaNi,90gウエット,45gドライ,10wt%)およびメタノール(MeOH,300g)を入れる。オートクレーブをシールし、組み立て、窒素、次いで水素でパージし、水素で加圧し、600RPMで撹拌し、そして40℃に加温する。黄色のニトロ−アルコール(422g)を無水エタノール(EtOH,150g)で希釈し、そしてオートクレーブ内にポンプ送り(4ml/分)する。3時間後に添加を完了させ、そして3.5時間後に反応の完了を(水素取り込みが観察されないこととして)判定する。オートクレーブを冷却し、撹拌を停止させ、通気し、そして窒素でパージする。オートクレーブを分解し、そして内容物を減圧濾過してRaNi触媒を除去する。これは、淡黄色液体(80面積%)の単離をもたらし、これを真空(55℃/フル減圧)中で、生成物をオーバーヘッド採取(50〜52℃/フル減圧)する前に濃縮する。これは明澄、無色な固体(268g,91.9面積%,57%全体収率)の単離をもたらし、これは幾らかかのオキサゾリジン(4.9面積%)を含有する。
【0059】
例4:2−アミノ−4−エチル−3−オクタノールの調製
2−ニトロ−4−エチル−3−オクタノールのニトロエタンおよび2−エチルヘキサナールからの調製。例1と同様の様式で、2−ニトロ−4−エチル−3−オクタノールのサンプルを、ニトロエタン(NE,200g,2.67mol)を1リットル3口丸底フラスコ(RBF,24/40,29/42,24/40)(熱電対、マグネチックスターラー、500ml添加漏斗、窒素入口、およびガラスストッパーを備える)内に添加することによって合成する。これを、無水エタノール(EtOH,150g)の添加によって希釈し、それにより吸熱が生じる。脱イオン水(7.5g)、続いて苛性触媒を添加する(8.0mlの10%水性溶液)。反応色はオレンジに濃くなり、そして若干の発熱が観察される。2−エチルヘキサナール(307g,2.40mol,0.90当量)を添加漏斗に入れ、そしてゆっくりNEに3.5時間かけて添加する。反応熱は、温度を30℃に上昇させる。バレルアルデヒドの添加が完了した時点で、RBFの内容物を1リットルガラス瓶内に移し、窒素でパージし、そして雰囲気温度で貯蔵する。反応の進行をガスクロマトグラフィによって観測する。2日後、測定される変換は53.2面積%であり、2週間後55.8面積%である。次いで、反応を10%水性塩酸溶液(8ml)の添加によって停止させ、そしてpH=1溶液を真空(55℃/フル減圧/0.5時間)中で濃縮して溶媒および残存試薬を除去する。得られる黄色溶液(362g,72面積%純度,74.3%収率)を濾過(0.5ミクロン)し、窒素でパージし、そして必要になるまで冷蔵庫内で貯蔵する。
【0060】
2−ニトロ−4−エチル−3−オクタノールの2−アミノ−4−エチル−3−オクタノールアミノアルコールへの触媒水素化。2−アミノ−4−エチル−3−オクタノールのサンプルを、2−ニトロ−4−エチル−3−オクタノールの、Parr Autoclave unitによる還元によって合成する。ステンレススチール、2リットルのオートクレーブに、Grace 3201 Raney Nickel(RaNi,70gウエット,35gドライ,10wt%)およびメタノール(MeOH,300g)を入れる。オートクレーブをシールし、組み立て、窒素、次いで水素でパージし、水素で加圧(750psig)し、600RPMで撹拌し、そして40℃に加温する。ニトロ−アルコール(362g)をメタノール(MeOH,380ml)で希釈し、そしてオートクレーブ内にポンプ送り(5ml/分)する。2時間後に添加を完了させ、そして更に15分後に反応の完了を(水素取り込みが観察されないこととして)判定する。オートクレーブを冷却し、撹拌を停止させ、通気し、そして窒素でパージする。オートクレーブを分解し、そして内容物を減圧濾過してRaNi触媒を除去する。これは、淡黄色液体(84面積%純度)の単離をもたらし、これを真空(55℃/フル減圧)中で、生成物をオーバーヘッド採取(122℃/15mm)する前に、減圧ジャケット18” ビグリューカラム/ヘッドアセンブリを用いて濃縮する。これは明澄、無色な溶液(182g,96.9面積%,44%全体収率)の単離をもたらす。
【0061】
例5〜16:腐食試験
例5〜16は、本発明のアミノアルコールの、燃料に接触する金属の腐食に対する効果を説明する。
【0062】
軟炭素鋼(MCS)、低炭素細粒鋼(LCFGS)および鋳鉄(CI)の試験片(Metaspec Coより)を用いる。各々の試験片は大きさ1”x2”x1/8”である。全試験片は、ディーゼルまたはバイオディーゼル燃料における全浸漬の前にアセトンで洗浄する。各試験片を試験前に計量し、そして試験および洗浄の後に再び計量する。燃料およじ水を4オンス幅口のフリントガラス瓶内に入れ、そして各瓶内で燃料中に1つの試験片を完全に沈める。試験系は、80%燃料および20%脱イオン水(質量基準)からなる。試験サンプル用に、アミノアルコールは、燃料と水との合計の総質量(56グラムの燃料+14グラムのDI水+0.30グラムのアミノアルコール)の0.427%で添加する。サンプルを、50℃にて機械対流式オーブン内で加熱する。試験片を目視で1週間検査し、そして燃料色を記録する。瓶を撹拌して水を分散させ、そして回転させて、燃料中の試験片を見る;毎週の撹拌は、周期的な燃料添加および貯蔵タンクからの取出しによる撹拌を想定する。瓶を、試験の間閉じたままにする。試験後、試験片を再計量し、そして腐食を目視で評価する。3−アミノ−4−オクタノールについての結果を表1に表す。
【0063】
分かるように、3−アミノ−4−オクタノールの重量減少は、ディーゼル燃料/水混合物に接触して試験される全ての金属について低減される。加えて、目視の腐食は、軟炭素鋼および低炭素細粒鋼ではなくなる。バイオディーゼル燃料について、重量損失の低減は、3−アミノ−4−オクタノールの存在とともには観察されないが、腐食の目視の低減は、低炭素細粒鋼サンプルでは観察される。
【0064】
【表1】

【0065】
微生物抵抗性の例
以下の例は、アミノアルコールの、殺生物剤を伴うおよび伴わない燃料の微生物抵抗性に対する効果を示す。
【0066】
材料
バクテリア. Pseudomonas aeruginosa ATCC#33988,酵母:Yarrowia tropicalis ATCC#48138,および鋳型:Hormoconis resinae ATCC#20495、をBushnell−Haasブロス中で継代培養し、そして混合接種材料用に用いる。混合接種材料中の有機体濃度は以下の通りである:Ps.aeruginosa−4.8x108cfu/mL;Y.tropicalis−2.2x107cfu/mL;H.resinae−6.3x107cfu/mL
【0067】
ディーゼル燃料. 2007 Certification Diesel,GMPT−5−019−AをHaltermann Products(The Dow Chemical Companyの子会社),Channelview,Texasから得る。製品番号:HF 582b;製品コード:20582b。
【0068】
バイオディーゼル燃料. これらの例のためのバイオディーゼルは、Stepan Company(Northfield,Illinois)から得る。
【0069】
殺生物剤. この評価用に選ぶ殺生物剤は、既に登録され、そして燃料中で頻繁に用いられている殺生物剤を含む(これらの溶解性および有効性により)(例えば、Kathon FP 1.5およびFUELSAVERTM)。BIOBAN BIT 20 DPGもまた試験する。組成および製造元の情報を以下に与える。
【0070】
KathonTM FP 1.5(Rohm and Haas):1.15% 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび0.35% 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(CMIT/MIT)。
【0071】
FUELSAVERTM(Dow):90%モルホリンジモルホリンブレンド物。4−(2−ニトロブチル)モルホリンおよび4,4’−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)−ジモルホリン(FS)。
【0072】
BIOBANTM BIT 20 DPG(Dow):18% 1,2ベンズイソチアゾリン−3−オン。
【0073】
殺生物剤分量. 登録された殺生物剤について、下限ラベルおよび上限ラベルを用いる−KathonTM FP:50および400ppm;FUELSAVERTM:135および1000ppm。BIOBANTM BIT 20 DPGは、燃料中での使用について現在登録されておらず、従って、「水中油エマルション」についてのラベル限界を適用する:400および1800ppm。
【0074】
アミノアルコール.
3−アミノ−4−オクタノール(3A4O)97+% (ANGUS Chemical Co.,Buffalo Grove,Illinoisより)。
【0075】
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(95%水性溶液、AMP−95としてANGUS Chemical Companyより得られる)。このアミノアルコールは、本発明のアミノアルコールに対する比較のために用いる。
【0076】
アミノアルコール分量. 両アミノアルコールは、殺生物剤を伴いおよび伴わずに、分量1500および3000ppmで評価する。
【0077】
微生物試験手順.
試験を、ベークライトねじ蓋を伴うガラス瓶内で4週間実施する。各燃料サンプルについて、アミノアルコール、および次いで殺生物剤(存在する場合)を所望分量で130mLのディーゼルまたはバイオディーゼル燃料のいずれかに、5分間撹拌しながら添加する。Bushnell−Haasブロス(24mL)を、水相としてディーゼル燃料の下に添加する。1mLの混合接種材料を添加する。サンプルは、瓶を5回上下逆さまにすることによって毎週混合する。0日について挙げる有機体カウントは、水底および燃料を混合した後に水底において検出される初期有機体量を表す。
【0078】
微生物の生存は、プレートカウント法を用いて測定する。トリプシンソイ寒天をPseudomonas aeruginosa用に用い、そしてサブローデキストロース寒天(0.5μg/mlゲンタマイシンを有する)をYarrowia tropicalis用に用い、そして細菌学グレード寒天1.5%(0.01%亜テルル酸カリウムを有する)をHormoconis resinae用に用いる。バクテリアを37℃で48時間、そして菌類を25℃で5〜7日間培養する。
【0079】
ディーゼル燃料中のアミノアルコールの評価から収集されるデータを、図1〜3および表2〜4に表す。データから分かるように、ディーゼル燃料においては、いずれのアミノアルコールも、燃料の微生物抵抗性を単独では増大させることができない。しかし、相乗効果が、3−アミノ−4−オクタノール(3A4O)と、評価する3種の殺生物剤との間で観察される。相乗作用は、低分量の殺生物剤で最も明確である。高分量では、殺生物剤自体が試験時間に亘って本質的に完全に有効であるからである。3−アミノ−4−オクタノールは、特にFUELSAVERTMと相乗的である(図1)。KathonTM(CMIT/MIT)との相乗作用は、試験の早い段階でより歴然としており、そして次いで時間とともに漸減すると思われる(図2)。3−アミノ−4−オクタノールのBITとの相乗作用は、Ps.Aeruginosaに対しては顕著でない(図3)が、Y.tropicalisでは明白である(表4)。
【0080】
バイオディーゼル燃料中の本発明のアミノアルコールの評価によって収集されるデータは表6によって表される。データから分かるように、バイオディーゼル中のアミノアルコールの存在は、殺生物剤の不存在下においてもバイオディーゼルの微生物抵抗性を顕著に向上させる。
【0081】
【表2】

【0082】
【表3】

【0083】
【表4】

【0084】
【表5】

【0085】
【表6】

【0086】
本発明をその好ましい態様に従って上記で説明してきたが、これは本開示の精神および範囲の中で変更できる。本件は従って本明細書で開示する一般的な原理を用いた本発明の任意の改変、使用、または適合を網羅することを意図する。更に本件は、本発明が属する分野で公知または通常の実施の範囲内となる本開示からのこのような逸脱を網羅し、これは特許請求の範囲の限定の範囲内となることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭化水素質組成物;ならびに
式(I):
【化1】

(式中:
1およびR3は、各々独立にH、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルもしくはアリールであり、または、R1、R3およびこれらが付いている炭素がシクロアルキル環を形成し、
2およびR4は、各々独立にHまたはアルキルであり、R2およびR4が共に2個以下の炭素原子を含有することを条件とし、そして
5は、不存在であるかまたはC1−C10のアルキレン、アリーレン、アリーレン−アルキレン−もしくは−アルキレン−アリーレン−である。)
のアミノアルコールであって、少なくとも5個の炭素原子を含有し、そしてアルキル、シクロアルキル、アルキレン、アリール、およびアリーレンが任意にアルキルまたはフェニルで置換されている、アミノアルコール;
を含む、ブレンド物。
【請求項2】
1が、C1−C6アルキルである、請求項1に記載のブレンド物。
【請求項3】
2が、H、メチル、またはエチルである、請求項1〜2に記載のブレンド物。
【請求項4】
3が水素であり、かつR4が水素である、請求項1〜3に記載のブレンド物。
【請求項5】
5が、不存在であるかまたはメチレン架橋もしくはエチレン架橋である、請求項1〜4に記載のブレンド物。
【請求項6】
アミノアルコールが、式(II):
【化2】

(式中:
1はC2−C6アルキルであり;そして
2およびR4は、各々独立にHまたはC1−C2アルキルであり、R2およびR4が共に2個以下の炭素原子を含有することを条件とする。)
の化合物である、請求項1〜5に記載のブレンド物。
【請求項7】
アミノアルコールが、2−アミノ−3−ヘキサノール、2−アミノ−2−メチル−3−ヘキサノール、3−アミノ−4−オクタノール、2−アミノ−2−メチル−3−ヘプタノール、2−アミノ−4−エチル−3−オクタノール、2−アミノ−3−ヘプタノール、2−アミノ−1−フェニルブタノール、またはこれらの2種以上の混合物である、請求項1〜6に記載のブレンド物。
【請求項8】
アミノアルコールが、3−アミノ−4−オクタノールである、請求項1〜7に記載のブレンド物。
【請求項9】
殺生物有効量の殺生物剤を更に含む、請求項1〜8に記載のブレンド物。
【請求項10】
殺生物剤が、トリアジン、ヨードプロピニルブチルカルバメート、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、4,4−ジメチルオキサゾリジン、7−エチル−ビシクロオキサゾリジン、4−(2−ニトロブチル)−モルホリンと4,4’−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)ジモルホリンとの組合せ、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組合せ、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、オクチルイソチアゾリノン、ジクロロ−オクチルイソチアゾリノン、ジブロモ−オクチルイソチアゾリノン、フェノールまたはその対応するナトリウム塩もしくはカリウム塩、ナトリウムピリチオン、ジンクピリチオン、n−ブチルベンズイソチアゾリノン、1−(3−クロロアリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンクロリド、クロロタロニル、カルベンダジム、ジヨードメチルトリルスルホン、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、グルタルアルデヒド、N,N’−メチレン−ビス−モルホリン、エチレンジオキシメタノール、フェノキシエタノール、テトラメチロールアセチレンジウレア、ジチオカルバメート、2,6−ジメチル−m−ジオキサン−4−オールアセテート、ジメチロール−ジメチル−ヒダントイン、トリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタン、二環式オキサゾリジン、(チオシアノメチルチオ)−ベンゾチアゾール、メチレンビス(チオシアネート)、置換ジオキサボリナン、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフェート、4級アンモニウム化合物、ココジアミン、ダゾメット、またはこれらの混合物である、請求項9に記載のブレンド物。
【請求項11】
炭化水素質組成物が液体燃料であり、かつ殺生物剤が4−(2−ニトロブチル)−モルホリンと4,4’−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)ジモルホリンとの組合せ、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組合せ、(チオシアノメチルチオ)−ベンゾチアゾールとメチレンビス(チオシアネート)(MBT)との組合せ、置換ジオキサボリナン、またはこれらの混合物である、請求項9〜10に記載のブレンド物。
【請求項12】
炭化水素質組成物が石油であり、かつ殺生物剤がグルタルアルデヒド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、イソチアゾリノン化合物、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフェート、オキサゾリジン化合物、4級アンモニウム、ココジアミン、ダゾメット、またはこれらの混合物である、請求項9〜10に記載のブレンド物。
【請求項13】
液体燃料;
腐食抑制量の、式(I):
【化3】

(式中:
1およびR3は、各々独立にH、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルもしくはアリールであり、または、R1、R3およびこれらが付いている炭素がシクロアルキル環を形成し、
2およびR4は、各々独立にHまたはアルキルであり、R2およびR4が共に2個以下の炭素原子を含有することを条件とし、そして
5は、不存在であるかまたはC1−C10のアルキレン、アリーレン、アリーレン−アルキレン−もしくは−アルキレン−アリーレン−である。)
のアミノアルコールであって、少なくとも5個の炭素原子を含有し、そしてアルキル、シクロアルキル、アルキレン、アリール、およびアリーレンが任意にアルキルまたはフェニルで置換されている、アミノアルコール;ならびに
(i)4−(2−ニトロブチル)−モルホリンと4,4’−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)ジモルホリンとのブレンド物;
(ii)5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとのブレンド物;
(iii)(チオシアノメチルチオ)−ベンゾチアゾール(TCMTB)とメチレンビス(チオシアネート)(MBT)とのブレンド物;および
(iv)置換ジオキサボリナン;
からなる群から選択される殺生物剤;
を含む、燃料ブレンド物。
【請求項14】
アミノアルコールが、式(II):
【化4】

(式中:
1はC2−C6アルキルであり;そして
2およびR4は、各々独立にHまたはC1−C2アルキルであり、R2およびR4が共に2個以下の炭素原子を含有することを条件とする。)
のアミノアルコールである、請求項13に記載の燃料ブレンド物。
【請求項15】
アミノアルコールが、3−アミノ−4−オクタノールである、請求項13〜14に記載の燃料ブレンド物。
【請求項16】
アミノアルコールの殺生物剤(i)に対する質量比が、約30:1〜1:1である、請求項13〜15に記載の燃料ブレンド物。
【請求項17】
アミノアルコールの殺生物剤(ii)に対する質量比が、好ましくは約70:1〜3:1である、請求項13〜15に記載の燃料ブレンド物。
【請求項18】
(a)石油;
(b)式(I):
【化5】

(式中:
1およびR3は、各々独立にH、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルもしくはアリールであり、または、R1、R3およびこれらが付いている炭素がシクロアルキル環を形成し、
2およびR4は、各々独立にHまたはアルキルであり、R2およびR4が共に2個以下の炭素原子を含有することを条件とし、そして
5は、不存在であるかまたはC1−C10のアルキレン、アリーレン、アリーレン−アルキレン−もしくは−アルキレン−アリーレン−である。)
のアミノアルコールであって、少なくとも5個の炭素原子を含有し、そしてアルキル、シクロアルキル、アルキレン、アリール、およびアリーレンが任意にアルキルまたはフェニルで置換されている、アミノアルコール;ならびに
(c)グルタルアルデヒド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフェート(THPS)、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド(DBNPA)、イソチアゾリノン化合物、4級アンモニウム化合物、ココジアミン、およびダゾメットからなる群から選択される殺生物剤;
を含む、石油系ブレンド物。
【請求項19】
バイオディーゼル燃料に微生物抵抗性を付与する方法であって、バイオディーゼル燃料中に、有効量の式(I):
【化6】

(式中:
1およびR3は、各々独立にH、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルもしくはアリールであり、または、R1、R3およびこれらが付いている炭素がシクロアルキル環を形成し、
2およびR4は、各々独立にHまたはアルキルであり、R2およびR4が共に2個以下の炭素原子を含有することを条件とし、そして
5は、不存在であるかまたはC1−C10のアルキレン、アリーレン、アリーレン−アルキレン−もしくは−アルキレン−アリーレン−である。)
のアミノアルコールであって、少なくとも5個の炭素原子を含有し、そしてアルキル、シクロアルキル、アルキレン、アリール、およびアリーレンが任意にアルキルまたはフェニルで置換されているアミノアルコール、を含有させることを含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−508011(P2011−508011A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539606(P2010−539606)
【出願日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際出願番号】PCT/US2008/085485
【国際公開番号】WO2009/085552
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(502141050)ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド (1,383)
【出願人】(591252611)アンガス ケミカル カンパニー (32)
【Fターム(参考)】