説明

無段変速機制御装置

【課題】エンジン回転数とオイルポンプ回転数が比例関係になることなく入力回転数を変速速度(指令油圧)に応じて可変制御することができるオイルポンプ制御装置を提供する。
【解決手段】エンジンの駆動力により回転駆動されるオイルポンプと、オイルポンプからの油圧により変速制御を行う無段変速機構とを備える無段変速機を制御する無段変速機制御装置において、エンジンの回転に対するオイルポンプ16の回転数を変速するオイルポンプ変速機構23と、無段変速機の変速速度を判定する変速速度判定部12と、無段変速機の変速速度が大きいときポンプ回転速度が大きくなるように変速機を用いてポンプ回転速度を可変させるオイルポンプ変速制御部13とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、無段変速機制御装置に関し、特に、無段変速機に油圧発生源として設置されたオイルポンプの作動を制御する無段変速機制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、無段変速機(Continuously Variable Transmission:CVT)に油圧発生源として設置されたオイルポンプが知られている。
このオイルポンプは、CVTトランスミッションのエンジン出力軸上に配置されており、エンジン作動時に発生する回転駆動力によって駆動されている。
【0003】
このようなオイルポンプとして、例えば「無段変速機の油圧制御機構」(特許文献1参照)が知られている。この「無段変速機の油圧制御機構」においては、オイルポンプからのオイルを駆動側油圧室と被駆動側油圧室とにそれぞれ供給し、油圧を制御して無段変速機の変速比を変化させている。
【特許文献1】特開平03−121369号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のオイルポンプは、エンジン作動時に発生する回転駆動力によって駆動されており、エンジン回転数とオイルポンプ回転数が比例関係にあることから、オイルポンプを高回転で駆動させる必要がない領域でも、エンジンが高回転で駆動されるとオイルポンプも高回転で駆動されることになってしまう。このため、必要のない高回転駆動によって無駄にエネルギーを消費することになり燃費の悪化をもたらす。
【0005】
また、エンジン回転数とオイルポンプ回転数が比例関係にあることから、エンジンが低回転で駆動され、オイルポンプは高回転で駆動する必要がある領域では、オイルポンプに必要な回転数が得られないので、必要な変速レスポンスを得ることができなくなってしまう。
この発明の目的は、エンジン回転数とオイルポンプ回転数が比例関係になることなく入力回転数を変速速度(指令油圧)に応じて可変制御することができる無段変速機制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、この発明に係る無段変速機制御装置は、エンジンの駆動力により回転駆動されるオイルポンプと前記オイルポンプからの油圧により変速制御を行う無段変速機構とを備える無段変速機を制御する無段変速機制御装置において、前記エンジンの回転に対するオイルポンプの回転数を変速するオイルポンプ変速機構と前記無段変速機の変速速度を判定する変速速度判定部と前記無段変速機の変速速度が大きいときポンプ回転速度が大きくなるようにポンプ回転速度を可変させるオイルポンプ変速制御部とを有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、エンジンの駆動力により回転駆動され、無段変速機の変速制御を行う油圧を発生させるオイルポンプは、変速速度判定部により無段変速機の変速速度が判定され、オイルポンプ変速制御部により、無段変速機の変速速度が大きいときポンプ回転速度が大きくなるようにポンプ回転速度を可変させるため、エンジン回転数とオイルポンプ回転数が比例関係になることなく入力回転数を変速速度(指令油圧)に応じて可変制御することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施の形態に係る無段変速機制御装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、無段変速機制御装置10は、センサ情報入力部11、変速速度判定部12、オイルポンプ変速制御部13、及びシステム制御部14を有しており、トランスミッション15に備えられたオイルポンプ16の作動を制御する。
なお、システム制御部14はトランスミッション15の無段変速機の変速制御を行う。
【0009】
トランスミッション15は、ベルト式の無段変速機(CVT)であり、オイルポンプ16と共に、エンジン(図示しない)からの駆動力が入力する入力側のプーリ(プライマリープーリ)17、駆動軸に伝達される駆動力を出力する出力側のプーリ(セカンダリープーリ)18、及びアクチュエータ19を有している。プライマリープーリ17とセカンダリープーリ18は、例えばVベルト20により連結されており、プライマリープーリ17の回転がVベルト20を介してセカンダリープーリ18に伝達される。
【0010】
このトランスミッション15には、プライマリープーリ17の回転数を検出する回転センサ21、セカンダリープーリ18の回転数を検出する回転センサ22が設置されている。回転センサ21により検出されたプライマリープーリ17の回転数情報a、及び回転センサ22により検出されたセカンダリープーリ18の回転数情報bは、オイルポンプ制御装置10のセンサ情報入力部11に出力される。
オイルポンプ16は、エンジンの作動により回転駆動されて圧送力を発生させ、トランスミッション15における油圧発生源として機能する。そして、このオイルポンプ16により発生させた油圧により、ベルト式CVTであるトランスミッション15の変速制御が行われる。
【0011】
アクチュエータ19は、各種油圧式アクチュエータからなり、オイルポンプ変速機構における機械駆動力(例えば、クラッチ操作力)発生源として機能する。
センサ情報入力部11は、プライマリープーリ17の回転数情報a及びセカンダリープーリ18の回転数情報bが入力することにより、両回転数情報a,bに基づく、トランスミッション15において形成された変速速度についての変速速度情報cを、変速速度判定部12へ出力する。
変速速度判定部12は、入力した変速速度情報cに基づいて、トランスミッション15において検出された変速速度を判定し、この判定結果に基づき、トランスミッション15において必要とする油圧である指令油圧についての指令油圧情報dを生成して、生成した指令油圧情報dをオイルポンプ変速制御部13へ出力する。
【0012】
オイルポンプ変速制御部13は、入力した指令油圧情報dに基づき、オイルポンプ16の回転速度をエンジンの回転速度に応じて可変させるためオイルポンプ16に変速を指示する変速指示情報eを生成する。なお、オイルポンプ変速制御部13は、オイルポンプ16の変速制御がなされることを駆動指示情報fとして無段変速機の変速制御を行うアクチュエータ19へ送る。
システム制御部14は、CPU(Central Processing Unit)及び記憶手段を備えており、変速速度判定部12とオイルポンプ変速制御部13、及び無段変速機制御装置10全体における各処理動作を制御する。
【0013】
上記構成を有することで、無段変速機制御装置10は、トランスミッション15から出力された回転数情報a,bに基づく変速速度情報cが入力する変速速度判定部12、及び変速速度判定部12から出力された指令油圧情報dが入力するオイルポンプ変速制御部13により、エンジンによって駆動されるオイルポンプ16の入力回転数をトランスミッション15において検出された変速速度に応じて可変させる可変制御を行うことができる。
つまり、無段変速機(CVT)トランスミッション15の変速速度に応じて、オイルポンプ16の動作を変更する。
【0014】
これにより、トランスミッション15において検出された変速速度(指令油圧)に応じた、最適なオイルポンプ16入力回転数を得ることができる。
また、無段変速機制御装置10は、オイルポンプ変速制御部13において、エンジンにより駆動されるオイルポンプ16の入力回転数を、制御マップに基づき切り替える可変制御を行う。
図2は、エンジン回転数と変速速度の対応に基づく制御マップを示し、(a)はオイルポンプ回転数を減速制御する場合の制御マップの説明図、(b)はオイルポンプ回転数を増速制御する場合の制御マップの説明図である。
【0015】
図2に示すように、オイルポンプ変速制御部13は、トランスミッション15において検出された変速速度とエンジン回転数に基づく減速制御マップ((a)参照)により、通常の回転数であるオイルポンプ回転数通常状態と、回転数を通常より減速したオイルポンプ回転数減速状態に切り替える可変制御を行い、或いはトランスミッション15において検出された変速速度とエンジン回転数に基づく増速制御マップ((b)参照)により、回転数を通常より増速したオイルポンプ回転数増速状態と、通常の回転数であるオイルポンプ回転数通常状態に切り替える可変制御を行う。この制御マップは、オイル温度毎に複数種類備える。
【0016】
このように、通常の回転数であるオイルポンプ回転数通常状態と、通常より回転数を減速したオイルポンプ回転数減速状態に切り替えることにより、オイルポンプ16を高回転で駆動する必要がない領域では、オイルポンプ16の回転数を下げることができるので、オイルポンプ16によるフリクションが下がり燃費が向上する。また、通常より回転数を増速したオイルポンプ回転数増速状態と、通常の回転数であるオイルポンプ回転数通常状態に切り替えることにより、オイルポンプ16を高回転で駆動する必要がある領域では、オイルポンプ16の回転数を上げることができるので、オイルポンプ16における快適な変速レスポンスを得ることができる。
【0017】
また、オイルポンプ変速制御部13は、エンジン始動時、オイルポンプ16の回転数が低回転となるように制御する。これにより、エンジンを始動するときにスタータにかかる負荷を小さくすることができる。
また、オイルポンプ変速機構の変速機構を2速切替機構とした場合、2個あるクラッチの一方をワンウエイクラッチとする。これにより、クラッチ故障時にオイルポンプ16の回転数を変更することができないときでも、車輌走行時においてトランスミッション15に必要なオイルを供給するためのオイルポンプ16の回転数を得ることができる。
【0018】
図3は、2速切替機構からなるオイルポンプ変速機構の概略構成を示すスケルトン説明図である。図3に示すように、2速切替機構からなるオイルポンプ変速機構23は、第1ギヤ23a、第2ギヤ23b、第3ギヤ23c、第4ギヤ23d、ワンウェイクラッチ部23e、及びクラッチ部23fを有している。ここで、第1ギヤ23aに対し第2ギヤ23bのギヤ比(変速比)が1より大きく、第3ギヤ23cに対し第4ギヤ23dのギヤ比(変速比)が1より小さく設定されている。
この変速機構23には、エンジン24から入力される駆動力を第1入力ギヤ24a、チェーン24b、第2入力ギヤ24cに順番に伝達された駆動力が、第2入力ギヤ24cを介して入力され、変速機構23に入力した駆動力は、オイルポンプ16に出力される。
【0019】
第2入力ギヤ24cに伝達されたエンジン24からの駆動力は、セカンダリープーリ18から第1ギヤ23a、更に第2ギヤ23bへと伝達されると共に、第1ギヤ23aからワンウェイクラッチ部23eを経て第3ギヤ23c、更に、第4ギヤ23dへと伝達される。第2ギヤ23bに伝達された駆動力は、クラッチ部23fを経て、第4ギヤ23dに伝達される。第4ギヤ23dへと伝達された駆動力は、オイルポンプ16に伝達される。
クラッチ部23fのオン(ON)−オフ(OFF)切り替えは、アクチュエータ19により行われる。
【0020】
上記構成を有する変速機構23により、クラッチ部23fの締結時は、エンジン24からの駆動力が伝達されて第1ギヤ23aが回転し、その回転は、第1ギヤ23aから第2ギヤ23bへと伝達されて増速し、第2ギヤ23bからクラッチ部23fを経て第4ギヤ23dに伝達され、更に、オイルポンプ16に伝達される。従って、オイルポンプ16の回転数は増加する。一方、クラッチ部23fの非締結時は、ワンウエイクラッチ部23eが作動し、エンジン24からの駆動力が伝達されて第1ギヤ23aが回転し、その回転は、第1ギヤ23aからワンウエイクラッチ部23eを経て第3ギヤ23cへと伝達され、第3ギヤ23cから第4ギヤ23dへと伝達されて減速し、第4ギヤ23dからオイルポンプ16に伝達される。従って、オイルポンプ16の回転数は減少する。
【0021】
図4は、図1の無段変速機制御装置における制御処理(その1)の流れを示すフローチャートである。図4に示すように、先ず、無段変速機制御装置10に入力したセンサ情報から変速速度を算出する(ステップS101)。算出した変速速度に基づく変速速度情報cが変速速度判定部12に入力すると、変速速度判定部12は指令油圧を算出する(ステップS102)。算出した指令油圧に基づく指令油圧情報dがオイルポンプ変速制御部13に入力すると、オイルポンプ変速制御部13は、オイルポンプ16の減速が可能か否かを判断する(ステップS103)。
【0022】
判断の結果、減速が可能でない(No)場合、ステップS102へ戻って指令油圧を算出し、減速が可能である(Yes)場合、オイルポンプ変速制御部13は、オイルポンプ16に対し減速指示を出す(ステップS104)。その後、処理を終了する。
つまり、クラッチ部23f締結時をオイルポンプ16の回転数通常状態とする場合、クラッチ部23f非締結時はオイルポンプ16の回転数減速状態となる。
【0023】
図5は、図1のオイルポンプ制御装置における制御処理(その2)の流れを示すフローチャートである。図5に示すように、先ず、無段変速機制御装置10に入力したセンサ情報から変速速度を算出する(ステップS201)。算出した変速速度に基づく変速速度情報cが変速速度判定部12に入力すると、変速速度判定部12は指令油圧を算出する(ステップS202)。算出した指令油圧に基づく指令油圧情報dがオイルポンプ変速制御部13に入力すると、オイルポンプ変速制御部13は、オイルポンプ16の増速が必要か否かを判断する(ステップS203)。
【0024】
判断の結果、増速が必要でない(No)場合、ステップS202へ戻って指令油圧を算出し、増速が必要である(Yes)場合、オイルポンプ変速制御部13は、オイルポンプ16に対し増速指示を出す(ステップS204)。その後、処理を終了する。
つまり、クラッチ部23f締結時をオイルポンプ16の回転数増速状態とする場合、クラッチ部23f非締結時はオイルポンプ16の回転数通常状態となる。
また、クラッチ部23f締結時をオイルポンプ16の回転数通常状態とする場合、エンジン始動時は、油圧が立ち上がっていないためにクラッチ部23fは締結されず、オイルポンプ16の回転数は減速状態となり、エンジンを始動するときにスタータにかかる負荷が小さくなる。
【0025】
なお、トランスミッション15の変速機構を、上述した2速切替機構として減速―増速に切り替える他、3速切替機構として減速―通常―増速に切り替えてもよい。
図6は、図3のクラッチの作動について示し、(a)は基本状態の説明図、(b)はアクチュエータがノーマルオン状態の説明図、(c)はアクチュエータがノーマルオフ状態の説明図である。
図6に示すように、クラッチ部23fの作動は、基本状態において、常時油圧では締結状態となり、制御油圧では非締結状態となる((a)参照)。
【0026】
クラッチ部23fの締結時をオイルポンプ16の回転数通常状態とする場合、クラッチ部23f制御用のアクチュエータ19をノーマルオン(ON)とする((b)参照)。このため、万一、アクチュエータ19が故障したときも、クラッチ部23fは締結した状態となり、オイルポンプ16の回転数は通常状態となる。なお、制御油圧では非締結状態となる。これにより、車輌走行時においてトランスミッション15に必要なオイルを供給するためのオイルポンプ16の回転数を得ることができる。
【0027】
また、クラッチ部23fの締結時をオイルポンプ16の回転数増速状態とする場合、クラッチ部23f制御用のアクチュエータ19をノーマルオフ(OFF)とする((c)参照)。このため、万一、アクチュエータ19が故障したときには、クラッチ部23fは締結していない状態となり、オイルポンプ16の回転数は通常状態となる。なお、制御油圧では締結状態となる。これにより、車輌走行時においてトランスミッション15に必要なオイルを供給するためのオイルポンプ16の回転数を得ることができる。
【0028】
上述したように、この発明に係る無段変速機制御装置は、エンジンの駆動力により回転駆動されるオイルポンプと、前記オイルポンプからの油圧により変速制御を行う無段変速機構とを備える無段変速機を制御する無段変速機制御装置において、前記エンジンの回転に対するオイルポンプの回転数を変速するオイルポンプ変速機構と、前記無段変速機の変速速度を判定する変速速度判定部と、前記無段変速機の変速速度が大きいときポンプ回転速度が大きくなるように前記変速機を用いてポンプ回転速度を可変させるオイルポンプ変速制御部とを有することを特徴としている。
また、この発明において、前記オイルポンプ変速制御部は、前記無段変速機において検出された変速速度とエンジン回転数に基づく減速制御マップにより、通常の回転数であるオイルポンプ回転数通常状態と、回転数を通常より減速したオイルポンプ回転数減速状態に切り替える可変制御を行うことが好ましい。
【0029】
また、この発明において、前記オイルポンプ変速制御部は、前記無段変速機において検出された変速速度とエンジン回転数に基づく増速制御マップにより、回転数を通常より増速したオイルポンプ回転数増速状態と、通常の回転数であるオイルポンプ回転数通常状態に切り替える可変制御を行うことが好ましい。
また、この発明において、前記オイルポンプ変速制御部は、エンジン始動時にポンプ回転数が低回転となるように制御することが好ましい。
また、この発明において、前記オイルポンプ変速機構を2速切替機構として、一方の変速段はワンウエイクラッチを介してエンジン駆動軸に接続されていることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明の一実施の形態に係るオイルポンプ制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】エンジン回転数と変速速度の対応に基づく制御マップを示し、(a)はオイルポンプ回転数を減速制御する場合の制御マップの説明図、(b)はオイルポンプ回転数を増速制御する場合の制御マップの説明図である。
【図3】2速切替機構からなる変速機構の概略構成を示すスケルトン説明図である。
【図4】図1のオイルポンプ制御装置における制御処理(その1)の流れを示すフローチャートである。
【図5】図1のオイルポンプ制御装置における制御処理(その2)の流れを示すフローチャートである。
【図6】図3のクラッチの作動について示し、(a)は基本状態の説明図、(b)はアクチュエータがノーマルオン状態の説明図、(c)はアクチュエータがノーマルオフ状態の説明図である。
【符号の説明】
【0031】
10 無段変速機制御装置
11 センサ情報入力部
12 変速速度判定部
13 オイルポンプ変速制御部
14 システム制御部
15 トランスミッション
16 オイルポンプ
17 プライマリープーリ
18 セカンダリープーリ
19 アクチュエータ
20 Vベルト
21,22 回転センサ
23 オイルポンプ変速機構
23a 第1ギヤ
23b 第2ギヤ
23c 第3ギヤ
23d 第4ギヤ
23e ワンウェイクラッチ部
23f クラッチ部
24 エンジン
24a 第1入力ギヤ
24b チェーン
24c 第2入力ギヤ
a,b 回転数情報
c 変速速度情報
d 指令油圧情報
e 変速指示情報
f 駆動指示情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの駆動力により回転駆動されるオイルポンプと、
前記オイルポンプからの油圧により変速制御を行う無段変速機構とを備える無段変速機を制御する無段変速機制御装置において、
前記エンジンの回転に対するオイルポンプの回転数を変速するオイルポンプ変速機構と、
前記無段変速機の変速速度を判定する変速速度判定部と、
前記無段変速機の変速速度が大きいときポンプ回転速度が大きくなるように前記変速機を用いてポンプ回転速度を可変させるオイルポンプ変速制御部と
を有することを特徴とする無段変速機制御装置。
【請求項2】
前記オイルポンプ変速制御部は、
前記無段変速機において検出された変速速度とエンジン回転数に基づく減速制御マップにより、通常の回転数であるオイルポンプ回転数通常状態と、回転数を通常より減速したオイルポンプ回転数減速状態に切り替える可変制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機制御装置。
【請求項3】
前記オイルポンプ変速制御部は、
前記無段変速機において検出された変速速度とエンジン回転数に基づく増速制御マップにより、回転数を通常より増速したオイルポンプ回転数増速状態と、通常の回転数であるオイルポンプ回転数通常状態に切り替える可変制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機制御装置。
【請求項4】
前記オイルポンプ変速制御部は、エンジン始動時にポンプ回転数が低回転となるように制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の無段変速機制御装置。
【請求項5】
前記オイルポンプ変速機構を2速切替機構として、一方の変速段はワンウエイクラッチを介してエンジン駆動軸に接続されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の無段変速機制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−216172(P2009−216172A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−59960(P2008−59960)
【出願日】平成20年3月10日(2008.3.10)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】