説明

無線報知装置及び遠隔報知システム

【課題】 携帯通信端末までの距離に応じて、報知情報を送信する無線報知装置を提供する。
【解決手段】 セルラー基地局23及び携帯通信端末5間の無線通信を介して、携帯通信端末5へ報知情報を送信する無線報知装置3であって、1又は2以上のアクセスポイント11を有する無線LANのカバーエリアR0内に設置され、携帯通信端末5及びアクセスポイント11間に形成された無線リンクを介して、携帯通信端末5とデータ通信を行う。また、報知情報が発生した場合に、携帯通信端末5及びアクセスポイント11間に無線リンクが形成されているか否かを判別する端末リンク判別手段と、この判別結果に基づいて、無線リンクが形成されている場合には報知情報を送信せず、無線リンクが形成されていない場合に報知情報を送信する報知情報送信手段により構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線報知装置及び遠隔報知システムに係り、さらに詳しくは、セルラー通信網を介して、携帯通信端末へ報知情報を送信する無線報知装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭用電気機器が、作業の完了を携帯端末へ通知する報知システムが知られている(例えば、特許文献1及び2)。特許文献1には、作業が完了した際に、作業完了情報を予め指定された携帯端末へ自動送信する洗濯機が記載されている。また、特許文献2には、住宅内に配設された電灯線を利用して互いにデータ通信を行い、携帯電話機へ伝言メッセージを含む電子メールを送信することができる複数の家庭用電気機器からなるホームネットワークシステムが提案されている。このホームネットワークシステムでは、伝言装置に伝言メッセージを登録することができ、在宅者の操作によって伝言メッセージが再生された場合に、伝言メッセージが再生されたことが電子メールにより携帯電話機へ通知される。さらに、来訪者や帰宅者を検知して玄関付近などを撮影し、検知結果を携帯電話機へ通知するセンサカメラも知られている。
【0003】
この様なシステムによれば、ユーザは、洗濯処理が終了したことや伝言メッセージが再生されたことを外出先で容易に認識することができる。しかしながら、上述したシステムでは、ユーザが住宅内にいる場合であっても、報知情報が携帯端末へ送信されてしまうという課題があった。つまり、遠隔報知が不要な状況下であっても、携帯端末へ報知情報が送信されることから、ユーザは、報知情報を受信するごとに報知内容を確認する操作を行わなければならず、煩雑であった。また、報知情報が電子メールとして送信される場合には、携帯端末上に通知不要な電子メールが受信メールとして蓄積されることから、これらの受信メールを削除する操作が煩雑であるという問題もあった。
【0004】
そこで、複数の電気機器の使用状態や動作状態を検知して、携帯端末への情報配信を自動的にフィルタリングする技術が提案されている(例えば、特許文献3)。特許文献3に記載のフィルタリングシステムでは、住宅内に設置された照明機器や調理機器、空調機器の使用状態や動作状態を検知することによって、住宅内にいるか否かなど、ユーザの生活状態が判定される。しかし、このフィルタリングシステムでは、照明機器や空調機器などの複数の電気機器の使用状態を検知しなければならず、システム構成が複雑であった。また、外出時に照明機器を消灯し忘れた場合には、ユーザが在宅中であると誤って判定されてしまうという問題もあった。さらに、報知対象とする携帯端末のユーザが住宅内にいるか否かを正確に判定することができないという問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−301063号公報
【特許文献2】特開2003−78525号公報
【特許文献3】特開2010−15418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、携帯通信端末までの距離に応じて報知情報を送信する無線報知装置を提供することを目的とする。特に、携帯通信端末までの距離が遠い場合に報知情報を送信し、近い場合には報知情報を送信しない無線報知装置を提供することを目的とする。また、無線LANを利用して、携帯通信端末までの距離を判別し、安価に実現可能な無線報知装置を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、無線報知装置及び携帯通信端末間の距離に応じて、無線報知装置から携帯通信端末へ報知情報を送信する遠隔報知システムを提供することを目的とする。特に、両者の距離が遠い場合に報知情報を送信し、近い場合には報知情報を送信しない遠隔報知システムを提供することを目的とする。また、無線LANを利用して、無線報知装置及び携帯通信端末間の距離を判別し、安価に実現可能な遠隔報知システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の本発明による無線報知装置は、セルラー基地局及び携帯通信端末間の無線通信を介して、上記携帯通信端末へ報知情報を送信する無線報知装置であって、1又は2以上のアクセスポイントを有する無線LANのカバーエリア内に設置され、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間に形成された無線リンクを介して、上記携帯通信端末とデータ通信を行うことができる。また、上記報知情報が発生した場合に、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間に無線リンクが形成されているか否かを判別する端末リンク判別手段と、上記判別結果に基づいて、上記無線リンクが形成されている場合には上記報知情報を送信せず、上記無線リンクが形成されていない場合に上記報知情報を送信する報知情報送信手段とを備えている。
【0009】
この様な構成によれば、報知情報が発生した場合に、上記携帯通信端末と、無線報知装置が利用する無線LANのアクセスポイントのいずれかとの間に無線リンクが形成されているか否かが判別される。その結果、無線リンクが形成されていなければ、セルラー通信を利用して無線報知装置から携帯通信端末へ上記報知情報が送信される一方、無線リンクが形成されていれば、上記報知情報が送信されない。
【0010】
つまり、報知情報の発生時に、無線LANのカバーエリアの大きさを基準として、無線報知装置から携帯通信端末までの距離を判別し、両者間の距離が遠ければ報知情報を送信するが、近ければ報知情報を送信しないように構成される。このため、遠隔報知が不要な状況下であるにもかかわらず、携帯通信端末へ報知情報が送信され、ユーザが受信内容の確認操作を行わなければならないという煩雑さを解消することができる。
【0011】
第2の本発明による無線報知装置は、セルラー基地局及び携帯通信端末間の無線通信を介して、上記携帯通信端末へ報知情報を送信する無線報知装置であって、2以上のアクセスポイントを有する無線LANのカバーエリア内に設置され、上記アクセスポイントとの間に無線リンクを形成するとともに、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間に形成された無線リンクを介して、上記携帯通信端末とデータ通信を行うことができる。また、上記報知情報が発生した場合に、上記携帯通信端末のリンク先の上記アクセスポイントが、自機のリンク先の上記アクセスポイントと一致するか否かを判別する端末リンク判別手段と、上記判別結果に基づいて、上記リンク先が一致する場合には上記報知情報を送信せず、上記リンク先が一致しない場合に上記報知情報を送信する報知情報送信手段とを備えている。
【0012】
この様な構成によれば、報知情報が発生した場合に、携帯通信端末及び無線報知装置のリンク先のアクセスポイントが一致しているか否かが判別される。その結果、リンク先が一致していなければ、セルラー通信を利用して無線報知装置から携帯通信端末へ上記報知情報が送信される一方、リンク先が一致していれば、上記報知情報が送信されない。
【0013】
つまり、報知情報の発生時に、アクセスポイントの無線エリアの大きさを基準として、無線報知装置から携帯通信端末までの距離を判別し、両者間の距離が近ければ、無線報知装置から携帯通信端末へ報知情報を送信しないように構成される。このため、遠隔報知が不要な状況下であるにもかかわらず、携帯通信端末へ報知情報が送信され、ユーザが受信内容の確認操作を行わなければならないという煩雑さを解消することができる。
【0014】
第3の本発明による無線報知装置は、上記構成に加えて、上記端末リンク判別手段が、上記報知情報が発生した場合に、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間の無線リンクを経由する要求メッセージを送信する要求メッセージ送信手段と、上記要求メッセージに対する応答メッセージを上記携帯通信端末から受信する応答メッセージ受信手段とを有する。
【0015】
この様な構成により、携帯通信端末及びアクセスポイント間の無線リンクを経由するデータ通信を試行し、携帯通信端末及びアクセスポイント間に無線リンクが形成されているか否かを判別することができる。つまり、特別なハードウエアを追加することなく、携帯通信端末及びアクセスポイント間に無線リンクが形成されているか否かを判別することができる。
【0016】
第4の本発明による無線報知装置は、上記構成に加えて、自機のリンク先の上記アクセスポイントを示す自機リンク先情報を保持するリンク先情報保持部を備え、上記端末リンク判別手段が、上記報知情報が発生した場合に、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間の無線リンクを経由する要求メッセージを送信する要求メッセージ送信手段と、上記要求メッセージに対する応答メッセージを上記携帯通信端末から受信する応答メッセージ受信手段と、上記携帯通信端末のリンク先の上記アクセスポイントを示す端末リンク先情報を上記応答メッセージから抽出する端末リンク先情報抽出手段と、上記端末リンク先情報を上記自機リンク先情報と比較するリンク先情報比較手段とを有する。
【0017】
この様な構成により、携帯通信端末及びアクセスポイント間の無線リンクを経由するデータ通信を利用して、携帯通信端末及び無線報知装置のリンク先のアクセスポイントが一致するか否かを判別することができる。しかも、従来の無線LANを利用して送信されるメッセージには、送信元のリンク先情報が含まれるため、このような無線LANを利用して、携帯通信端末及び無線報知装置のリンク先のアクセスポイントが一致するか否かを判別することができる。
【0018】
なお、応答メッセージを受信できない場合、例えば、要求メッセージの送信から一定時間が経過しても、応答メッセージを受信しない場合、両者のアクセスポイントは一致しないと判断することができる。また、自機リンク先情報は、例えば、アクセスポイントからのビーコン信号を利用して予め取得しておくことができる。
【0019】
第5の本発明による無線報知装置は、上記構成に加えて、上記自機リンク先情報及び上記端末リンク先情報が、いずれも上記アクセスポイントのMACアドレスからなる。この様な構成により、従来の無線LANを利用して、携帯通信端末及び無線報知装置のリンク先のアクセスポイントが一致するか否かを判別することができる。
【0020】
第6の本発明による無線報知装置は、上記構成に加えて、上記携帯通信端末のMACアドレスを保持する端末情報保持手段を備え、上記要求メッセージ送信手段は、上記MACアドレスを用いて宛先を特定した要求メッセージを送信するように構成される。この様な構成により、従来の無線LANを利用して、携帯通信端末へ要求メッセージを送信することができる。
【0021】
第7の本発明による無線報知装置は、上記構成に加えて、上記携帯通信端末のメールアドレスを保持する端末情報保持手段を備え、上記報知情報送信手段は、上記無線LANのゲートウェイ装置を経由して、インターネット上のメール送信サーバにアクセスし、上記メールアドレスを宛先とし、上記報知情報を含む電子メールの送信を要求するように構成される。
【0022】
第8の本発明による無線報知装置は、上記構成に加えて、上記無線報知装置が、人体を検知する人体検知手段と、上記人体検知手段の検出結果に基づいて、検知対象の撮影を行う撮影手段とを備え、上記報知情報送信手段が、上記撮影手段による撮影画像を上記報知情報として送信するように構成される。
【0023】
この様な構成により、無線報知装置が、人体の検知結果に基づいて撮影を行った場合に、携帯通信端末からの距離が近ければ、上記撮影画像を送信せず、距離が遠ければ、セルラー通信網を介して、上記撮影画像を送信することができる。このため、撮影時に、無線報知装置のすぐ近くにある携帯通信端末に対し、撮影画像が送信されるのを防止し、ユーザが送信内容を確認する煩わしさを解消することができる。
【0024】
第9の本発明による無線報知装置は、上記構成に加えて、上記無線報知装置が、洗濯処理を自動制御する洗濯制御手段を備え、上記報知情報送信手段が、上記洗濯制御手段による上記洗濯処理の終了を上記報知情報として送信するように構成される。
【0025】
この様な構成により、無線報知装置による洗濯処理の終了時に、携帯通信端末が当該無線報知装置の近くにあれば、洗濯処理の終了メッセージを送信せず、遠くにあれば、セルラー通信網を介して、洗濯処理の終了メッセージを送信することができる。このため、洗濯処理の終了時に、無線報知装置のすぐ近くにある携帯通信端末に対し、洗濯処理の終了メッセージが送信されるのを防止し、ユーザが送信内容を確認する煩わしさを解消することができる。
【0026】
第10の本発明による無線報知装置は、上記構成に加えて、上記無線報知装置が、伝言音声を保持する伝言音声保持手段と、ユーザ操作に基づいて、上記伝言音声を再生する再生手段とを備え、上記報知情報送信手段は、上記伝言音声再生手段により上記伝言音声が再生されたことを上記報知情報として送信するように構成される。
【0027】
この様な構成により、無線報知装置による伝言音声の再生時に、携帯通信端末が当該無線報知装置の近くにあれば、伝言音声の再生を伝えるためのメッセージを送信せず、遠くにあれば、セルラー通信網を介して、伝言音声の再生を伝えるためのメッセージを送信することができる。このため、伝言音声の再生時に、無線報知装置のすぐ近くにある携帯通信端末に対し、伝言音声の再生を伝えるメッセージが送信されるのを防止し、ユーザが送信内容を確認する煩わしさを解消することができる。
【0028】
第11の本発明による遠隔報知システムは、1又は2以上のアクセスポイントを有し、ゲートウェイ装置を介してインターネットに接続された無線LANと、上記無線LANのカバーエリア内に設置され、上記アクセスポイントとの間に無線リンクを形成する無線報知装置と、セルラー基地局との無線通信により電子メールを受信することができるとともに、上記無線LANのカバーエリア内では、上記アクセスポイントとの間に形成された無線リンクを介して、上記無線報知装置とのデータ通信を行うことができる携帯通信端末とを備えている。また、上記無線報知装置は、上記報知情報が発生した場合に、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間の無線リンクを用いて、上記携帯通信端末とのデータ通信を試行し、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間に無線リンクが形成されているか否かを判別する端末リンク判別手段と、上記判別結果に基づいて、上記無線リンクが形成されている場合には上記報知情報を送信せず、上記無線リンクが形成されていない場合に、上記ゲートウェイ装置を介して、上記インターネット上のメール送信サーバにアクセスし、上記報知情報を含む電子メールの上記携帯通信端末への送信を要求する報知情報送信手段とを備え、上記携帯通信端末は、セルラー通信網を介して、電子メールを受信する電子メール受信手段と、上記電子メールの受信時に発報する発報手段とを備えている。
【0029】
第12の本発明による遠隔報知システムは、2以上のアクセスポイントを有し、ゲートウェイ装置を介してインターネットに接続された無線LANと、上記無線LANのカバーエリア内に設置され、上記アクセスポイントとの間に無線リンクを形成する無線報知装置と、セルラー基地局との無線通信により電子メールを受信することができるとともに、上記無線LANのカバーエリア内では、上記アクセスポイントとの間に形成された無線リンクを介して、上記無線報知装置とのデータ通信を行うことができる携帯通信端末とを備えている。また、上記無線報知装置は、上記報知情報が発生した場合に、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間の無線リンクを用いて、上記携帯通信端末とのデータ通信を行って、上記携帯通信端末のリンク先の上記アクセスポイントが、自機のリンク先の上記アクセスポイントと一致するか否かを判別するリンク先判別手段と、上記リンク先が一致する場合には上記報知情報を送信せず、上記リンク先が一致しない場合に、上記ゲートウェイ装置を介して、上記インターネット上のメール送信サーバにアクセスし、上記報知情報を含む電子メールの上記携帯通信端末への送信を要求する報知情報送信手段とを備え、上記携帯通信端末は、セルラー通信網を介して、電子メールを受信する電子メール受信手段と、上記電子メールの受信時に発報する発報手段とを備えている。
【発明の効果】
【0030】
本発明による無線報知装置では、報知情報の発生時に、無線LANのカバーエリアやアクセスポイントの無線エリアの大きさを基準として、無線報知装置から携帯通信端末までの距離を判別するので、携帯通信端末までの距離に応じて報知情報を送信することができる。特に、携帯通信端末までの距離が遠い場合に報知情報を送信し、近い場合には報知情報を送信しない無線報知装置を実現することができる。また、従来の無線LANを利用して無線報知装置から携帯通信端末までの距離を判別するので、無線報知装置を安価に実現することができる。
【0031】
本発明による遠隔報知システムでは、報知情報の発生時に、無線LANのカバーエリアやアクセスポイントの無線エリアの大きさを基準として、無線報知装置及び携帯通信端末間の距離を判別するので、両者間の距離に応じて、無線報知装置から携帯通信端末へ報知情報を送信することができる。特に、無線報知装置及び携帯通信端末間の距離が遠い場合に報知情報を送信し、近い場合には報知情報を送信しない遠隔報知システムを実現することができる。また、従来の無線LANを利用して無線報知装置及び携帯通信端末間の距離を判別するので、遠隔報知システムを安価に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施の形態1による遠隔報知システムの概略構成の一例を示した図である。
【図2】図1のホームネットワーク10の詳細構成の一例を示した図である。
【図3】ホームネットワーク10への接続処理の一例を示したシーケンス図である。
【図4】センサカメラ31の一構成例を示したブロック図である。
【図5】センサカメラ31の報知動作の一例を示したシーケンス図である。
【図6】伝言装置32の一構成例を示したブロック図である。
【図7】伝言装置32の報知動作の一例を示したシーケンス図である。
【図8】本発明の実施の形態2による無線報知装置を含むホームネットワーク10の構成例を示した図である。
【図9】図8の洗濯機33の一構成例を示したブロック図である。
【図10】図9の洗濯機33における在圏判別部301の構成例を示したブロック図である。
【図11】図9の洗濯機33の報知動作の一例を示したシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
実施の形態1.
<システム構成>
図1は、本発明の実施の形態1による遠隔報知システムの概略構成の一例を示した図である。この遠隔報知システムは、ホームネットワーク10と、ホームネットワーク10に接続された無線報知装置3と、ホームネットワーク10に接続可能な携帯電話機5とによって構成される。
【0034】
ホームネットワーク10は、1又は2以上のアクセスポイント11を有する無線LAN(Local Area Network)であり、インターネット20に接続されている。一般に、無線LANは、1又は2以上のアクセスポイント11を用いてカバーエリアR0を形成し、当該カバーエリアR0内に存在する無線ノード間を接続する通信ネットワークである。つまり、無線ノードは、カバーエリアR0内の任意の位置から、アクセスポイント11のいずれかに対し、無線リンクを形成することができ、無線LANを介して、他の無線ノードと通信することができる。
【0035】
ここでは、無線LANが、住宅内に設置され、カバーエリアR0が概ね住宅全体をカバーするホームネットワーク10である場合の例について説明するが、本発明は、住宅内の一部をカバーエリアR0とし、あるいは、店舗、オフィス、学校などの施設をカバーエリアR0とする無線LANにも適用することができる。
【0036】
無線報知装置3は、携帯通信端末5に対し、所定のイベントが発生したことを知らせる報知装置である。予め定められたイベントが発生した場合、無線報知装置3は、当該イベントに関連する報知情報を生成し、携帯通信端末5のメールアドレスに対し、当該報知情報を含む電子メールを送信する。無線報知装置3は、カバーエリアR0内に設置され、ホームネットワーク10に接続された無線ノードであり、上記メール送信はホームネットワーク10を介して行われる。
【0037】
携帯通信端末5は、セルラー基地局23との間で無線通信を行うセルラー通信端末であり、ここでは、報知情報を含む電子メールを無線報知装置3から受信することができる。セルラー通信における電子メール受信はプッシュ型通信であり、この様なプッシュ型通信を利用して、報知情報が通知される。また、携帯通信端末5は、ホームネットワーク10の無線ノードとしても機能する。つまり、カバーエリアR0内に入っている場合、モバイルネットワーク22に接続されるだけでなく、アクセスポイント11との間で無線リンクを形成し、ホームネットワーク10にも接続される。
【0038】
無線報知装置3から携帯通信端末5へ電子メールを送信する場合、まず、無線報知装置3からアクセアスポイント11へメール送信要求が無線送信される。このメール送信要求は、ホームネットワーク10を介して、インターネット20上のメール送信サーバ21へ送信される。メール送信サーバ21は、当該メール送信要求に基づいて、電子メールを生成し、インターネット20上へ送信する。携帯通信端末5のメールアドレスを宛先とする電子メールは、インターネット20からモバイルネットワーク22へ転送され、モバイルネットワーク22上のメール受信サーバ24により受信される。メール受信サーバ24が上記電子メールを受信すれば、セルラー基地局23から携帯通信端末5へメール着信通知が無線送信される。このメール着信通知に応じて、携帯通信端末5が電子メールの受信要求を送信すれば、セルラー基地局23を介して、上記電子メールをメール受信サーバ24から受信することができる。
【0039】
報知情報をメール送信するか否かは、イベント発生時における無線報知装置3から携帯通信端末5までの距離に基づいて判断している。つまり、無線報知装置3は、イベントが発生すれば常に電子メールを送信するのではなく、イベント発生時に携帯通信端末5までの距離が長い場合にはメール送信を行う一方、携帯通信端末5までの距離が短い場合にはメール送信を行わない。
【0040】
携帯通信端末5が近いか否かの判断は、例えば、イベントの発生時に、携帯通信端末5が、ホームネットワーク10のカバーエリアR0内に存在しているか否かで判断することができる。携帯通信端末5が、カバーエリアR0内に存在しているか否かは、ホームネットワーク10を用いて、携帯通信端末5とのデータ通信を試行することにより判別することができる。この判断結果に基づいて、携帯通信端末5が、無線報知装置3の近くに存在していると判断できなければ、報知情報をメール送信する。
【0041】
また、携帯通信端末5が近いか否かの判断は、携帯通信端末5が、無線報知装置3と同じアクセスポイント11の無線エリアR1内に存在しているか否かで判断することもできる。アクセスポイント11の無線エリアR1で判断する場合、ホームネットワーク10のカバーエリアR0で判断する場合に比べて、より狭いエリアを基準として、両者間の遠近を判別することができる。携帯通信端末5及び無線報知装置3が、同一のアクセスポイント11の無線エリアR1内に存在しているか否かは、両者が無線リンクを形成しているアクセスポイント11の識別情報を比較することにより判別できる。
【0042】
<ホームネットワーク10>
図2は、図1のホームネットワーク10の詳細構成の一例を示した図である。ホームネットワーク10は、アクセスポイント11a〜11c、ルータ12及びSWハブ(SWitching Hub)13を備えている。ルータ12は、ネットワーク間の中継装置であり、ホームネットワーク10をインターネット20に接続している。SWハブ13は、アクセスポイント11a〜11c及びルータ12を相互に接続する中継装置である。
【0043】
アクセスポイント11a〜11cは、無線エリアR1a〜R1cをそれぞれ形成し、当該無線エリアR1a〜R1c内に存在するセンサカメラ31、伝言装置32、洗濯機33及び携帯通信端末5との間で無線リンクを形成することができる。ここでは、3階建ての住宅の1〜3階にアクセスポイント11a〜11cがそれぞれ設置され、1〜3階に異なる無線エリアR1a〜R1cを形成することにより、住宅全体にカバーエリアR0が形成されているものとする。
【0044】
カメラセンサ31、伝言装置32及び洗濯機33は、図1の無線報知装置3の一例である。カメラセンサ31は、人感センサを備えた撮影装置であり、人体を検知した時に、その検知結果を知らせる電子メールを携帯通信端末5へ送信する。伝言装置32は、伝言用の動画又は音声の再生機能装置であり、伝言が再生された時に、伝言再生が行われたことを知らせる電子メールを携帯通信端末5へ送信する。洗濯機33は、洗濯処理が完了した時に、洗濯処理の完了を知らせる電子メールを携帯通信端末5へ送信する。これらの無線報知装置31〜33の詳細な構成及び動作については更に後述する。
【0045】
図3は、ホームネットワーク10への接続処理の一例を示したシーケンス図である。アクセスポイント11は、所定間隔でビーコン信号を送信している。このビーコン信号には、ESSID(Extended Service Set ID)及びMACアドレスが含まれている。ESSIDは、ホームネットワーク10の識別情報であり、MACアドレスは、各アクセスポイント11に固有の識別情報である。
【0046】
各無線ノードは、ホームネットワーク10のESSIDが予め与えられており、このESSIDを含むビーコン信号を受信すれば、その発信元となるアクセスポイント11に対し認証処理を開始する(ステップS101)。この認証処理に成功すれば、当該無線ノード及びアクセスポイント間に無線リンクが形成され、当該無線ノードは、ホームネットワーク10に接続される。また、各無線ノードは、接続中のアクセスポイント11のMACアドレスを保持しており(ステップS102)、データ送信時には、当該MACアドレスを含むデータを送信することにより、当該データを受信すべきアクセスポイント11を指定する。
【0047】
<センサカメラ31>
図4は、センサカメラ31の一構成例を示したブロック図である。センサカメラ31は、住宅の玄関に設置され、人が玄関に近づいたことを検知すれば、検知対象を撮影するとともに、電子メールを携帯通信端末5へ送信する。また、アクセスポイント11aの無線エリアR1a内に設置され、アクセスポイント11aとの間に無線リンクを形成している。なお、電子メールに含まれる報知情報は、検知結果であってもよいし、検知対象の撮影画像であってもよい。
【0048】
センサカメラ31は、人感センサ310、撮影制御部311、カメラ312、報知制御部300、在圏判別部301、電子メール送信部302、要求メッセージ送信部303、応答メッセージ受信部304、無線通信部305、報知先情報記憶部306及びネットワーク情報記憶部307により構成される。
【0049】
人感センサ310は、人体を検知する人体検知手段であり、予め定められた玄関周辺の検知エリア内に人が侵入したことを検知すれば、検知信号を出力する。撮影制御部311は、この検知信号に基づいて、カメラ312へ撮影要求を出力するとともに、報知制御部300へ報知要求を出力する。カメラ312は、撮影制御部311からの撮影要求に基づいて、人感センサ310の検知エリアを撮影し、当該撮影により得られた撮影画像を出力する。撮影画像は、静止画又は動画のいずれであってもよい。
【0050】
報知制御部300は、在圏判別部301及びメール送信部302を制御し、撮影制御部311から報知要求に基づいてメール送信を行う。報知制御部300は、撮影制御部311から報知要求が出力されると、在圏判別部301へ携帯通信端末5の在圏判別を指示し、この判別結果に基づいて、電子メール送信部302へメール送信を指示する。つまり、電子メールの送信は、携帯通信端末5までの距離に応じて行われ、報知先の携帯通信端末5が遠い場合にメール送信が行われ、近い場合には行われない。
【0051】
在圏判別部301は、携帯通信端末5がホームネットワーク10のカバーエリアR0内に存在しているか否かを判別し、この判別結果に基づいて、携帯通信端末5の携行者が在宅中又は外出中のいずれであるのかを判別する。携帯通信端末5が、ホームネットワーク10のカバーエリアR0内に入っているか否かは、要求メッセージ送信部303及び応答メッセージ受信部304が、携帯通信端末5とのデータ通信を試行することによって判別することができる。つまり、インターネット20及びモバイルネットワーク22を用いることなく、ホームネットワーク10内でデータ通信を行うことにより、カバーエリアR0に対する携帯通信端末5の在圏状態を判別できる。
【0052】
要求メッセージ送信部303は、在圏判別部301の指示に基づいて、携帯通信端末5へ在圏情報要求メッセージを送信する。在圏情報要求メッセージの宛先は、携帯通信端末5のMACアドレス5mcによって指定される。応答メッセージ受信部304は、在圏情報要求メッセージに対する応答メッセージを携帯通信端末5から受信し、受信結果を在圏判別部301へ出力する。
【0053】
在圏情報要求メッセージを送信してから一定時間が経過するまでに、応答メッセージを受信できない場合、在圏判別部301は、携帯通信端末5がホームネットワーク10のカバーエリアR0内に存在しないと判断する。一方、上記一定時間内に応答メッセージを受信した場合、携帯通信端末5がカバーエリアR0内に存在していると判断する。このようにして判別された在圏情報が、報知制御部300へ出力される。
【0054】
メール送信302は、携帯通信端末5のメールアドレス5emを宛先とする電子メールを送信する。より具体的には、まず、無線通信部305からアクセスポイント11aへメール送信要求が無線送信される。このメール送信要求は、更にルータ12を介して、インターネット20上のメール送信サーバ21へ送信され、当該メール送信サーバ21から携帯通信端末5のメールアドレス5emを宛先とする電子メールが送信される。
【0055】
無線通信部305は、送信データの符号化や、受信データの復号化を行う手段であり、アクセアスポイント11aとの間で無線通信を行っている。また、アクセスポイント11aへの送信データは、無線リンクの接続先を指定するために、ホームネットワーク10のESSIDと、アクセスポイント11aのMACアドレスとが含まれている。
【0056】
報知先情報記憶部306は、携帯通信端末5のMACアドレス5mc及びメールアドレス5emを保持している。携帯通信端末5のMACアドレス5mc及びメールアドレス5emは、ユーザにより予め指定されている。MACアドレス5mcは、携帯通知端末5に固有の識別情報であり、在圏情要求メッセージの宛先として用いられる。また、メールアドレス5emは、電子メールの宛先として使用される。
【0057】
ネットワーク情報記憶部307は、ホームネットワーク10のESSID11id及びアクセスポイント11aのMACアドレス11mcを保持している。ホームネットワーク10のESSID11idは、ユーザにより予め指定され、アクセスポイント11aのMACアドレス11mcは、ビーコン信号から抽出される。いずれもアクセスポイント11aと無線通信を行うために使用される。
【0058】
<センサカメラ31の報知動作>
図5は、センサカメラ31の報知動作の一例を示したシーケンス図である。このシーケンス図では、人感センサ310が、玄関に近づいた訪問者を検知した場合の動作が示されている。まず、人感センサ310が訪問者を検知すれば、検知信号を生成する(ステップS201)。この検知信号に基づいて、カメラ312が訪問者を撮影する(ステップS202)。
【0059】
また、上記検知信号に基づいて、在圏情報要求メッセージMS1が、ホームネットワーク10のカバーエリアR0内に送信される。この在圏情報要求メッセージMS1は、携帯通信端末5を宛先とするホームネットワーク10内のメッセージであり、その宛先はMACアドレス5mcによって指定される。
【0060】
携帯通信端末5がカバーエリアR0に存在してれいば、上記在圏情報要求メッセージMS1を受信し、応答メッセージMS2を返信する。在圏判別部301は、この応答メッセージMS2の有無に基づいて、携帯通信端末5がカバーエリアR0内に在圏しているか否かを判断する(ステップS203)。その結果、在圏していないと判断すれば、電子メール送信部302が報知情報を含む電子メールMLを携帯通信端末5へ送信し、在圏していると判断すれば電子メールMLを送信しない。
【0061】
ここでは、在圏情報要求メッセージMS1の送信後の一定時間内に返信メッセージMS2を受信することができなければ、携帯通信端末5がカバーエリアR0内に在圏してないと判断し、報知情報を含む電子メールMLを送信している。一方、上記一定時間内に応答メッセージMS2を受信した場合には、携帯通信端末5が在圏中であると判断し、電子メールMLを送信しない。
【0062】
この様な無線報知装置(センサカメラ31)を用いれば、訪問者が玄関に近づいたとき、予め登録されている携帯通信端末5の携行者が外出中であれば、報知情報を含む電子メールを携帯通信端末5へ自動送信することができる。当該電子メールを受信した携帯通信端末5は、鳴動又は振動によりメール受信を報知するとともに、受信メールの内容が表示される。このため、当該電子メールにより、訪問者があったことを外出先の携行者に知らせることができる。さらに、報知情報として訪問者の撮影画像が含まれていれば、訪問者が誰であるのかも知ることができる。
【0063】
一方、携帯通信端末5の携行者が在宅中であれば、インターホンの鳴動、ドアの開閉音、訪問者の呼びかけなどにより、訪問者の存在を容易に知ることができるため、電子メールを送信する必要はない。この様な状況下では、電子メールが自動送信されないため、在宅中にも電子メールを受信し、それが不要な電子メールであることを確認しなければならないという煩雑さを防止することができる。
【0064】
<伝言装置32>
図6は、伝言装置32の一構成例を示したブロック図である。伝言装置32は、再生ボタンを操作すれば、予め記録された伝言メッセージが再生されるとともに、電子メールを携帯通信端末5へ送信する。また、アクセスポイント11bの無線エリアR1b内に設置され、アクセスポイント11bとの間に無線リンクを形成している。再生される伝言メッセージは、音声のみであってもよいし、動画像であってもよい。ここでは、伝言装置32が住宅内の冷蔵庫に取り付けられ、赤外線通信を利用して、携帯通信端末5から動画像を受信し、伝言メッセージとして記録するものとする。
【0065】
伝言装置32は、伝言入力部320、記録再生制御部321、伝言記憶部322、再生操作部323、伝言再生部324、報知制御部300、在圏判別部301、電子メール送信部302、要求メッセージ送信部303、応答メッセージ受信部304、無線通信部305、報知先情報記憶部306及びネットワーク情報記憶部307により構成される。この伝言装置32を図4のセンサカメラ31と比較すれば、ブロック320〜324が異なるが、ブロック300〜307は同一であるため、重複する説明は省略する。
【0066】
伝言入力部320は、伝言メッセージを入力するための入力手段である。ここでは、赤外線通信を利用して、携帯通信端末5から動画像を受信するものとする。記録再生制御部321は、伝言メッセージが入力されると、当該伝言メッセージを伝言記憶部322に格納する。その後に、再生ボタンが操作され、再生操作部323から操作信号が出力されると、記録再生制御部321は、伝言記憶部322から伝言メッセージを読み出して伝言再生部324へ出力するとともに、報知制御部300へ報知要求を出力する。伝言再生部324は、記録再生制御部321の指示に基づいて、伝言メッセージを再生する。
【0067】
報知制御部300が、報知要求に基づいて、携帯通信端末5へ電子メールを送信する動作は、図4の場合と全く同様である。つまり、携帯通信端末5が、ホームネットワーク10のカバーエリアR0内に在圏しているか否かを判別し、在圏していなければ電子メールを送信し、在圏していれば電子メールを送信しない。
【0068】
当該電子メールは、伝言メッセージが再生されたことを示す報知情報が含まれている。また、報知先となる携帯通信端末5は、伝言装置32へ伝言メッセージを送信した端末である。報知先のMACアドレス5mc及びメールアドレス5emは、ユーザの操作入力により予め指定してもよいが、赤外線通信により携帯通信端末5から伝言装置32へ送信されるものであってもよい。例えば、携帯通信端末5のMACアドレス5mc及びメールアドレス5emが、伝言メッセージとともに送信され、報知先情報記憶部306に格納されるように構成することもできる。
【0069】
この様な伝言装置32を用いれば、伝言メッセージが再生されたとき、予め登録されている携帯通信端末5の携行者が外出中であれば、報知情報を含む電子メールを携帯通信端末5へ自動送信することができる。当該電子メールを受信した携帯通信端末5は、鳴動又は振動によりメール受信を報知するとともに、受信メールの内容が表示される。このため、当該電子メールにより、伝言メッセージが再生されたことを外出先の携行者に知らせることができる。
【0070】
一方、携帯通信端末5の携行者が在宅中であれば、伝言メッセージが再生されたことは容易に知ることができるため、電子メールを送信する必要はない。この様な状況下では、電子メールが自動送信されないため、在宅中にも電子メールを受信し、それが不要な電子メールであることを確認しなければならないという煩雑さを防止することができる。
【0071】
図7は、伝言装置32の報知動作の一例を示したシーケンス図である。このシーケンス図では、伝言入力部320が、伝言用の動画像を携帯通信端末5から受信し、その後、伝言再生部324により伝言メッセージが再生された場合が示されている。まず、伝言入力部320が赤外線通信により伝言動画情報を受信すれば、記録再生制御部321により、画像データは伝言メッセージとして伝言記憶部322内に格納される。このとき、記録再生制御部321は、伝言動画情報から送信元のMACアドレスやメールアドレスを抽出し、報知先情報として報知先情報記憶部306内に格納する(ステップS301)。
【0072】
次に、在宅者により再生ボタンが操作され、伝言メッセージが再生されれば(ステップS302)、在圏情報要求メッセージMS1が、ホームネットワーク10のカバーエリアR0内に送信される。携帯通信端末5がカバーエリアR0に存在してれいば、上記在圏情報要求メッセージMS1を受信し、応答メッセージMS2を返信する。在圏判別部301は、この応答メッセージMS2の有無に基づいて、携帯通信端末5がカバーエリアR0内に在圏しているか否かを判断する(ステップS303)。その結果、在圏していないと判断すれば、電子メール送信部302が報知情報を含む電子メールMLを携帯通信端末5へ送信し、在圏していると判断すれば電子メールMLを送信しない。
【0073】
この様な無線報知装置(伝言装置32)を用いれば、伝言メッセージが再生されたとき、携帯通信端末5の携行者が外出中であれば、報知情報を含む電子メールを携帯通信端末5へ自動送信することができる。当該電子メールを受信した携帯通信端末5は、鳴動又は振動によりメール受信を報知するとともに、受信メールの内容が表示される。このため、当該電子メールにより、伝言メッセージが再生されたことを外出先の携行者に知らせることができる。
【0074】
一方、携帯通信端末5の携行者が在宅中であれば、伝言装置32を調べたり、在宅者に直接に確認することにより、伝言メッセージが再生されたか否かを容易に知ることができるため、電子メールを送信する必要はない。この様な状況下では、電子メールが自動送信されないため、在宅中にも電子メールを受信し、それが不要な電子メールであることを確認しなければならないという煩雑さを防止することができる。
【0075】
本実施の形態によれば、人体が検知され、或いは、伝言メッセージが再生された場合に、携帯通信端末5の在圏状態を判別して報知情報が携帯通信端末5へ送信される。つまり、携帯通信端末5が無線LANのカバーエリアR0内にいなければ、セルラー通信を利用して無線報知装置3から携帯通信端末5へ報知情報が送信される。一方、携帯通信端末5が無線LANのカバーエリアR0内にいれば、報知情報が送信されない。従って、遠隔報知が不要な状況下であるにもかかわらず、携帯通信端末5へ報知情報が送信され、ユーザが受信内容の確認操作を行わなければならないという煩雑さを解消することができる。
【0076】
また、携帯通信端末5及びアクセスポイント11間の無線リンクを経由するデータ通信を試行することにより、特別なハードウエアを追加することなく、携帯通信端末5及びアクセスポイント11間に無線リンクが形成されているか否かを判別することができる。
【0077】
実施の形態2.
実施の形態1では、1又は2以上のアクセスポイント11によって形成される無線LANのカバーエリアR0内に携帯通信端末5が存在するか否かを判別して報知情報を送信する場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、携帯通信端末5が、無線報知装置のリンク先と同じアクセスポイント11の無線エリアR1内に存在するか否かを判別して報知情報を送信する場合について説明する。
【0078】
<ホームネットワーク10>
図8は、本発明の実施の形態2による無線報知装置を含むホームネットワーク10の構成例を示した図である。この図は、図2と比較すれば、洗濯機33がアクセスポイント11aの無線エリアR1a内に設置され、携帯通信端末5b,5cがそれぞれアクセスポイント11b,11cの無線エリアR1b,R1c内にいる状態が示されている点で異なる。
【0079】
携帯通信端末5a〜5cは、いずれもセルラー基地局23との間で無線通信を行うセルラー通信端末であるとともに、ホームネットワーク10の無線ノードとしても機能する。これらの携帯通信端末5a〜5cのうち、携帯通信端末5aは、洗濯機33において報知情報の送信先としてMACアドレスやメールアドレスが予め登録された携帯端末である。洗濯機33は、携帯通信端末5aに対し、洗濯処理が完了したことを知らせる無線報知装置であり、洗濯処理が完了したことを示す報知情報が電子メールとして送信される。
【0080】
洗濯機33では、自機のリンク先と同じアクセスポイント11aの無線エリアR1a内に携帯通信端末5aが存在しているか否かにより、報知情報をメール送信するか否かが判断される。すなわち、報知情報は、携帯通信端末5a及び洗濯機33が同一のアクセスポイント11aの無線エリアR1a内に存在しない場合に、メール送信され、携帯通信端末5a及び洗濯機33が無線エリアR1a内に存在する場合にはメール送信されない。
【0081】
この洗濯機33では、報知情報をメール送信する場合に、無線LANのカバーエリアR0について、在宅者チェックが行われ、在宅者チェックの結果も報知情報と共に携帯通信端末5へ送信される。
【0082】
<洗濯機33>
図9は、図8の洗濯機33の一構成例を示したブロック図である。洗濯機33は、スタートボタンを操作すれば、予め指定された洗濯条件に従って洗濯処理を実行するとともに、電子メールを携帯通信端末5aへ送信する。また、アクセスポイント11aの無線エリアR1a内に設置され、アクセスポイント11aとの間に無線リンクを形成している。
【0083】
洗濯機33は、操作部330、洗濯制御部331、報知制御部300、在圏判別部301、電子メール送信部302、要求メッセージ送信部303、応答メッセージ受信部304、無線通信部305、報知先情報記憶部306及びネットワーク情報記憶部307により構成される。この洗濯機33を図4のセンサカメラ31と比較すれば、ブロック330及び331が異なるが、ブロック300〜307は同一であるため、重複する説明は省略する。
【0084】
操作部330は、洗濯処理を開始させたり、洗濯条件を指定するための入力手段であり、在宅者の操作によって操作信号を出力する。洗濯制御部331は、スタートボタンが操作され、操作部330から操作信号が出力されると、洗濯処理を開始し、その後、洗濯処理が完了すれば、報知制御部300へ報知要求を出力する。
【0085】
報知制御部300は、洗濯制御部331からの報知要求に基づいて、携帯通信端末5aが、自機のリンク先のアクセスポイント11aの無線エリアR1a内に在圏していなければ電子メールを送信し、在圏していれば電子メールを送信しない。携帯通信端末5aが、無線エリアR1a内に在圏しているか否かは、携帯通信端末5aのリンク先のアクセスポイントと、自機のリンク先のアクセスポイント11aとを比較することにより判別することができる。
【0086】
ネットワーク情報記憶部307には、自機のリンク先のアクセスポイント11aを示す自機リンク先情報として、アクセスポイント11aのMACアドレス11mcが保持されている。在圏判別部301は、携帯通信端末5aのリンク先のアクセスポイントを示す端末リンク先情報を応答メッセージから抽出し、自機リンク先情報と比較することにより、携帯通信端末5aの在圏状態を判別する。
【0087】
また、在圏判別部301は、端末リンク先情報が自機リンク先情報と一致していない場合に、無線LANのカバーエリアR0について、在宅者チェックを行う。この在宅者チェックは、予めチェック対象として登録された携帯通信端末5b,5cのMACアドレスを用いて、在圏情報要求メッセージを送信し、対応する応答メッセージを受信することにより行われる。携帯通信端末5aへ送信される電子メールには、洗濯処理が完了したことを示す報知情報と、在宅者チェックの結果を示す情報とが含まれている。
【0088】
この様な洗濯機33を用いれば、洗濯処理が完了したとき、予め登録されている携帯通信端末5aの携行者が洗濯機33と同じ無線エリアR1a内にいなければ、報知情報を含む電子メールを携帯通信端末5aへ自動送信することができる。当該電子メールを受信した携帯通信端末5aは、鳴動又は振動によりメール受信を報知するとともに、受信メールの内容が表示される。このため、当該電子メールにより、洗濯処理が完了したことを携行者に知らせることができる。また、在宅者チェックの結果情報により、携帯通信端末5b,5cの携行者がカバーエリアR0内にいるか否かを知らせることができる。
【0089】
一方、携帯通信端末5aの携行者が無線エリアR1a内にいれば、洗濯処理が完了したことは洗濯機33が発する完了音などによって容易に知ることができるため、電子メールを送信する必要はない。この様な状況下では、電子メールが自動送信されないため、不要な電子メールを確認しなければならないという煩雑さを防止することができる。
【0090】
図10は、図9の洗濯機33における在圏判別部301の構成例を示したブロック図である。この在圏判別部301は、端末リンク先情報抽出部1及びリンク先比較部2からなる。端末リンク先情報抽出部1は、受信した応答メッセージから携帯通信端末5aのリンク先のアクセスポイントを示すMACアドレスを抽出し、端末リンク先情報としてリンク先比較部2へ出力する。
【0091】
リンク先比較部2は、端末リンク先情報を自機リンク先情報として保持されているMACアドレス11mcと比較し、その比較結果を報知制御部300へ出力する。報知制御部300では、携帯通信端末5aのリンク先のアクセスポイントを示すMACアドレスが、自機のリンク先のアクセスポイント11aを示すMACアドレス11mcと一致していれば、携帯通信端末5aが、無線エリアR1a内に在圏していると判断し、報知情報のメール送信を行わない。
【0092】
一方、携帯通信端末5aのリンク先MACアドレスが、自機のリンク先MACアドレス11mcと一致していなければ、携帯通信端末5aは、無線エリアR1a内に在圏していないと判断し、報知情報を含む電子メールが当該携帯通信端末5aへ送信される。
【0093】
図11は、図9の洗濯機33の報知動作の一例を示したシーケンス図である。このシーケンス図では、洗濯制御部331が、洗濯処理を実行した場合が示されている。まず、在宅者によりスタートボタンが操作されれば、洗濯処理が開始され、その後、洗濯処理が完了すれば(ステップS401)、在圏情報要求メッセージMS1が、ホームネットワーク10のカバーエリアR0内に送信される。携帯通信端末5aがカバーエリアR0に存在してれいば、上記在圏情報要求メッセージMS1を受信し、応答メッセージMS2を返信する。
【0094】
在圏判別部301は、この応答メッセージMS2の有無と、受信した応答メッセージMS2から抽出した端末リンク先情報とに基づいて、携帯通信端末5が自機リンク先のアクセスポイント11aの無線エリアR1a内に在圏しているか否かを判断する。その結果、在圏していないと判断すれば、電子メール送信部302が報知情報を含む電子メールMLを携帯通信端末5aへ送信し、在圏していると判断すれば電子メールMLを送信しない。
【0095】
具体的には、要求メッセージMS1を送信してから一定時間内に応答メッセージMS2を受信し、かつ、当該応答メッセージMS2から抽出した端末リンク先情報が自機リンク先情報と一致していた場合、携帯通信端末5が無線エリアR1a内に在圏していると判断される(ステップS402,S403)。
【0096】
一方、要求メッセージMS1を送信してから一定時間内に応答メッセージMS2が受信されないか、或いは、受信した応答メッセージMS2から抽出した端末リンク先情報が自機リンク先情報と一致していなかった場合には、在圏していないと判断される。このとき、在宅者のチェックが行われ(ステップS404)、在宅者チェックの結果情報を含む電子メールMLが送信される。
【0097】
本実施の形態によれば、洗濯処理が完了した場合に、携帯通信端末5aの在圏状態を判別して報知情報が携帯通信端末5aへ送信される。つまり、携帯通信端末5aが自機のリンク先と同じアクセスポイント11aの無線エリアR1a内にいなければ、セルラー通信を利用して洗濯機33から携帯通信端末5aへ報知情報が送信される。一方、携帯通信端末5aが無線エリアR1a内にいれば、報知情報が送信されない。従って、遠隔報知が不要な状況下であるにもかかわらず、携帯通信端末5aへ報知情報が送信され、ユーザが受信内容の確認操作を行わなければならないという煩雑さを解消することができる。
【0098】
なお、実施の形態1及び2では、報知情報の送信先が1つの携帯通信端末5,5aである場合の例について説明したが、本発明は報知情報の送信先をこれに限定するものではない。例えば、2以上の携帯通信端末が報知情報の送信先として予め指定され、報知情報をこれらの携帯通信端末へ送信するような構成であっても良い。この構成では、例えば、2以上の携帯通信端末のうち、無線LANのカバーエリアR0外にいる携帯通信端末にだけ、報知情報が送信され、カバーエリアR0内にいる携帯通信端末には報知情報が送信されない。或いは、全ての携帯通信端末がカバーエリアR0外にいる場合にだけ、報知情報が送信され、一部の携帯通信端末がカバーエリアR0内にいる場合には、報知情報が送信されない。
【符号の説明】
【0099】
3 無線報知装置
300 報知制御部
301 在圏判別部
302 電子メール送信部
303 要求メッセージ送信部
304 応答メッセージ受信部
305 無線通信部
306 報知先情報記憶部
307 ネットワーク情報記憶部
31 センサカメラ
310 人感センサ
311 撮影制御部
312 カメラ
32 伝言装置
320 伝言入力部
321 記録再生制御部
322 伝言記憶部
323 再生操作部
324 伝言再生部
33 洗濯機
330 操作部
331 洗濯制御部
1 端末リンク先情報抽出部
2 リンク先比較部
5 携帯通信端末
10 ホームネットワーク
11,11a〜11c アクセスポイント
12 ルータ
13 SWハブ
20 インターネット
21 メール送信サーバ
22 モバイルネットワーク
23 セルラー基地局
24 メール受信サーバ
R0 無線LANのカバーエリア
R1,R1a〜R1c アクセスポイントの無線エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルラー基地局及び携帯通信端末間の無線通信を介して、上記携帯通信端末へ報知情報を送信する無線報知装置であって、
1又は2以上のアクセスポイントを有する無線LANのカバーエリア内に設置され、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間に形成された無線リンクを介して、上記携帯通信端末とデータ通信を行うことができる無線報知装置において、
上記報知情報が発生した場合に、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間に無線リンクが形成されているか否かを判別する端末リンク判別手段と、
上記判別結果に基づいて、上記無線リンクが形成されている場合には上記報知情報を送信せず、上記無線リンクが形成されていない場合に上記報知情報を送信する報知情報送信手段とを備えたことを特徴とする無線報知装置。
【請求項2】
セルラー基地局及び携帯通信端末間の無線通信を介して、上記携帯通信端末へ報知情報を送信する無線報知装置であって、
2以上のアクセスポイントを有する無線LANのカバーエリア内に設置され、上記アクセスポイントとの間に無線リンクを形成するとともに、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間に形成された無線リンクを介して、上記携帯通信端末とデータ通信を行うことができる無線報知装置において、
上記報知情報が発生した場合に、上記携帯通信端末のリンク先の上記アクセスポイントが、自機のリンク先の上記アクセスポイントと一致するか否かを判別する端末リンク判別手段と、
上記判別結果に基づいて、上記リンク先が一致する場合には上記報知情報を送信せず、上記リンク先が一致しない場合に上記報知情報を送信する報知情報送信手段とを備えたことを特徴とする無線報知装置。
【請求項3】
上記端末リンク判別手段は、
上記報知情報が発生した場合に、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間の無線リンクを経由する要求メッセージを送信する要求メッセージ送信手段と、
上記要求メッセージに対する応答メッセージを上記携帯通信端末から受信する応答メッセージ受信手段とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線報知装置。
【請求項4】
自機のリンク先の上記アクセスポイントを示す自機リンク先情報を保持するリンク先情報保持部を備え、
上記端末リンク判別手段は、
上記報知情報が発生した場合に、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間の無線リンクを経由する要求メッセージを送信する要求メッセージ送信手段と、
上記要求メッセージに対する応答メッセージを上記携帯通信端末から受信する応答メッセージ受信手段と、
上記携帯通信端末のリンク先の上記アクセスポイントを示す端末リンク先情報を上記応答メッセージから抽出する端末リンク先情報抽出手段と、
上記端末リンク先情報を上記自機リンク先情報と比較するリンク先情報比較手段とを有することを特徴とする請求項2に記載の無線報知装置。
【請求項5】
上記自機リンク先情報及び上記端末リンク先情報は、いずれも上記アクセスポイントのMACアドレスであることを特徴とする請求項4に記載の無線報知装置。
【請求項6】
上記携帯通信端末のMACアドレスを保持する端末情報保持手段を備え、
上記要求メッセージ送信手段は、上記MACアドレスを用いて宛先を特定した要求メッセージを送信することを特徴とする請求項3、4又は5に記載の無線報知装置。
【請求項7】
上記携帯通信端末のメールアドレスを保持する端末情報保持手段を備え、
上記報知情報送信手段は、上記無線LANのゲートウェイ装置を経由して、インターネット上のメール送信サーバにアクセスし、上記メールアドレスを宛先とし、上記報知情報を含む電子メールの送信を要求することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線報知装置。
【請求項8】
上記無線報知装置は、
人体を検知する人体検知手段と、
上記人体検知手段の検出結果に基づいて、検知対象の撮影を行う撮影手段とを備え、
上記報知情報送信手段は、上記撮影手段による撮影画像を上記報知情報として送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線報知装置。
【請求項9】
上記無線報知装置は、
洗濯処理を自動制御する洗濯制御手段を備え、
上記報知情報送信手段は、上記洗濯制御手段による上記洗濯処理の終了を上記報知情報として送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線報知装置。
【請求項10】
上記無線報知装置は、
伝言音声を保持する伝言音声保持手段と、
ユーザ操作に基づいて、上記伝言音声を再生する再生手段とを備え、
上記報知情報送信手段は、上記伝言音声再生手段により上記伝言音声が再生されたことを上記報知情報として送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線報知装置。
【請求項11】
1又は2以上のアクセスポイントを有し、ゲートウェイ装置を介してインターネットに接続された無線LANと、
上記無線LANのカバーエリア内に設置され、上記アクセスポイントとの間に無線リンクを形成する無線報知装置と、
セルラー基地局との無線通信により電子メールを受信することができるとともに、上記無線LANのカバーエリア内では、上記アクセスポイントとの間に形成された無線リンクを介して、上記無線報知装置とのデータ通信を行うことができる携帯通信端末とを備えた遠隔報知システムにおいて、
上記無線報知装置は、
上記報知情報が発生した場合に、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間の無線リンクを用いて、上記携帯通信端末とのデータ通信を試行し、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間に無線リンクが形成されているか否かを判別する端末リンク判別手段と、
上記判別結果に基づいて、上記無線リンクが形成されている場合には上記報知情報を送信せず、上記無線リンクが形成されていない場合に、上記ゲートウェイ装置を介して、上記インターネット上のメール送信サーバにアクセスし、上記報知情報を含む電子メールの上記携帯通信端末への送信を要求する報知情報送信手段とを備え、
上記携帯通信端末は、
セルラー通信網を介して、電子メールを受信する電子メール受信手段と、
上記電子メールの受信時に発報する発報手段とを備えたことを特徴とする遠隔報知システム。
【請求項12】
2以上のアクセスポイントを有し、ゲートウェイ装置を介してインターネットに接続された無線LANと、
上記無線LANのカバーエリア内に設置され、上記アクセスポイントとの間に無線リンクを形成する無線報知装置と、
セルラー基地局との無線通信により電子メールを受信することができるとともに、上記無線LANのカバーエリア内では、上記アクセスポイントとの間に形成された無線リンクを介して、上記無線報知装置とのデータ通信を行うことができる携帯通信端末とを備えた遠隔報知システムにおいて、
上記無線報知装置は、
上記報知情報が発生した場合に、上記携帯通信端末及び上記アクセスポイント間の無線リンクを用いて、上記携帯通信端末とのデータ通信を行って、上記携帯通信端末のリンク先の上記アクセスポイントが、自機のリンク先の上記アクセスポイントと一致するか否かを判別するリンク先判別手段と、
上記リンク先が一致する場合には上記報知情報を送信せず、上記リンク先が一致しない場合に、上記ゲートウェイ装置を介して、上記インターネット上のメール送信サーバにアクセスし、上記報知情報を含む電子メールの上記携帯通信端末への送信を要求する報知情報送信手段とを備え、
上記携帯通信端末は、
セルラー通信網を介して、電子メールを受信する電子メール受信手段と、
上記電子メールの受信時に発報する発報手段とを備えたことを特徴とする遠隔報知システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−227841(P2012−227841A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−95424(P2011−95424)
【出願日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】