説明

無線通信システム及びタイヤ空気圧監視システム

【課題】無線信号にノイズが混入するような状況であっても、より安定した無線通信を確保することのできるタイヤ空気圧監視システムを提供する。
【解決手段】このタイヤ空気圧監視システムでは、タイヤの空気圧の情報を含む無線信号がセンサユニット1の送信部13から送信される。そしてこの無線信号が、車両に設けられた受信部30を介して監視制御装置21により受信されて、監視制御装置21が、無線信号に基づいてタイヤの空気圧を監視する。ここでは、センサユニット1が、同一のフレーム構成からなる無線信号を複数回送信する。また、監視制御装置21は、受信部30を介して所定のフレームを含む無線信号を受信している期間にノイズを検知したとき、所定のフレームの該当部分をデータ不良として扱う。その後、所定のフレームと同一構成の他のフレームを受信した際に、データ不良の部分を他のフレームで補うことで所定のフレームを再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信部から送信される無線信号を受信部によって受信する無線通信システム、及び同無線通信システムを利用したタイヤ空気圧監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の各車輪に設けられたセンサを通じてタイヤの空気圧を監視するとともに、タイヤの空気圧に異常が検知されたときにその旨の警告を運転者に対して行う、いわゆるタイヤ空気圧監視システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)が周知である。そして従来、この種のタイヤ空気圧監視システムとしては、例えば特許文献1に記載のシステムが知られている。この特許文献1に記載のタイヤ空気圧監視システムでは、タイヤの空気圧を検出するとともに、検出されたタイヤの空気圧の情報を含む無線信号を送信するセンサユニットを車両の各車輪に設けるようにしている。そして、センサユニットから送信される無線信号は、車両に設けられた受信部を介して監視装置により受信される。この監視装置は、無線信号に含まれる空気圧の情報に基づいて各車輪のタイヤの空気圧の情報を取得し、タイヤの空気圧が異常であるか否かを判断する。そして、タイヤの空気圧が異常である場合には、その旨の警告表示を車両に設けられたインジケータを通じて行う。
【0003】
このようなタイヤ空気圧監視システムによれば、インジケータの警告表示を通じて運転者がタイヤの空気圧の異常に気付くことができるため、例えばタイヤの空気圧を調整するなどの対策を早期に行うことができる。したがって、車両の安全性が高められるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−266314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このようなタイヤ空気圧監視システムでは、センサユニットから送信される無線信号にノイズが混入すると、監視装置が無線信号を適切に受信することができず、タイヤの空気圧を検出することができないおそれがある。このような場合、タイヤ空気圧監視システムとして要求される機能にも支障をきたしかねない。
【0006】
一方、このようなノイズの対策としては、例えば車両に設けられた受信部において無線信号を復調した際に、復調された無線信号をローパスフィルタに通すことによって、ノイズ成分を除去するといった方法がある。しかしながら、このような方法では、電波強度の大きいノイズ、例えば車両のエアコン用のモータなどから発生するスパイク性のノイズが無線信号に混入したような場合には、ノイズ成分を除去することが難しく、なお改良の余地を残すものとなっている。
【0007】
なお、このような課題は、タイヤ空気圧監視システムに限らず、送信部から送信される無線信号を受信部によって受信する各種無線通信システムに共通する課題である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、無線信号にノイズが混入するような状況であっても、より安定した無線通信を確保することのできる無線通信システム及びタイヤ空気圧監視システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、送信部から送信される無線信号を受信部によって受信する無線通信システムにおいて、前記送信部は、前記無線信号として、同一のフレーム構成からなる無線信号を複数回送信するものであり、前記受信部を介して所定のフレームを含む無線信号を受信している期間に同無線信号へのノイズの混入を検知したとき、同ノイズ検知時に前記受信部を介して受信した無線信号に対応する前記所定のフレームの該当部分をデータ不良として扱い、その後に前記所定のフレームと同一の構成からなる他のフレームを含む無線信号を受信した際に、前記所定のフレームにて前記データ不良として扱われている部分を前記他のフレームで補うことで前記所定のフレームを再生するフレーム再生手段を備えることを要旨とする。
【0009】
同システムによれば、受信部を介して所定のフレームを含む無線信号を受信している期間に同無線信号へのノイズの混入が検知されると、ノイズ検知時に受信部を介して受信した無線信号に対応する所定のフレームの該当部分がデータ不良として扱われる。そしてその後、所定のフレームと同一構成からなる他のフレームを含む無線信号を受信すると、所定のフレームのデータ不良として扱われている部分が他のフレームによって補われて、所定のフレームが再生される。これにより、無線信号に混入するノイズの影響を、見かけ上、排除することができるため、より安定した無線通信を確保することができるようになる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の無線通信システムにおいて、前記フレーム再生手段は、前記受信部を介して無線信号を受信する都度、フレームの先端に対応する無線信号の受信を開始した時点からの経過時間を計測するものであり、同計測される時間に基づいて、前記所定のフレームにおいて前記データ不良として扱われている部分を特定するとともに、前記他のフレームにおいて前記データ不良として扱われている部分を補うことのできる部分を特定することを要旨とする。
【0011】
同システムによれば、所定のフレームにおいてデータ不良として扱われている部分、並びに他のフレームにおいてデータ不良として扱われている部分を補うことのできる部分を精度良く特定することができるため、所定のフレームの再生精度を高めることができるようになる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の無線通信システムにおいて、前記ノイズ検知時に前記受信部を介して受信した無線信号に対応する前記所定のフレームの該当部分をデータ不良として扱う処理が、前記ノイズ検知時を中心とする所定の時間幅の期間に前記受信部を介して受信した無線信号に対応する前記所定のフレームの該当部分をデータ不良として扱うことで行われることを要旨とする。
【0013】
同システムによれば、ノイズ検知時を中心とする所定の時間幅の期間、すなわちノイズの影響のおそれのある期間に受信部を介して受信した無線信号に対応する所定のフレームの該当部分もデータ不良として扱われる。よって、他のフレームに基づいて所定のフレームを再生する際に、ノイズの影響のおそれのある部分も再生されるため、より高い精度で所定のフレームを再生することができるようになる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の無線通信システムにおいて、前記受信部を介して受信される無線信号の受信信号強度を検出する信号強度検出手段を更に備え、前記ノイズの検知が、前記信号強度検出手段の検出出力とノイズ判定値との比較に基づいて行われることを要旨とする。
【0015】
同構成によれば、信号強度の大きいスパイク性のノイズが無線信号に混入したときに、そのノイズを的確に検知することができるため、特にスパイク性のノイズの影響を排除する上で有効となる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の無線通信システムにおいて、前記フレーム再生手段は、前記受信部を介して前記所定のフレームを含む無線信号を受信している期間にノイズを検知した場合、同所定のフレームについて誤り検出を行うとともに、同誤り検出を通じて前記所定のフレームに誤りがないと判断した場合には、前記所定のフレームの再生を行わないことを要旨とする。
【0017】
同構成によれば、受信部を介して所定のフレームを含む無線信号を受信している期間にノイズを検知した場合であっても、所定のフレームに誤りがない場合、すなわち所定のフレームを適切に受信することができた場合には、フレーム再生手段によってフレームの再生処理が行われない。これにより、フレーム再生手段によりフレーム再生処理が無駄に行われるような状況を回避することができるため、フレーム再生手段の負担を軽減することができるようになる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の無線通信システムにおいて、前記フレーム再生手段は、前記受信部を介して前記無線信号を受信する都度、フレームの先端に対応する無線信号の受信を開始した旨を検知したときに、その際の前記信号強度検出手段の検出出力に基づいて前記ノイズ判定値を設定することを要旨とする。
【0019】
このような無線通信システムでは、時間の経過に伴い送信部と受信部との間の距離が変化するようなシステムもある。そしてこのように、送信部と受信部の距離が変化すると、受信部を介して受信される無線信号の受信信号強度も変化するため、上記ノイズ判定値を一定値に設定すると、無線信号へのノイズの混入を適切に検出することができないおそれがある。この点、上記構成によれば、受信部を介して無線信号を受信する都度、フレームの先端に対応する無線信号の受信を開始したときの信号強度検出手段の検出出力に基づいてノイズ判定値が設定されるため、送信部と受信部との間の距離が経時的に変化するような場合であれ、ノイズを適切に検出することができるようになる。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項2又は6に記載の無線通信システムにおいて、前記フレーム再生手段は、前記受信部を介して前記無線信号の受信を開始した時点から所定時間が経過した後に同無線信号の検波波形の立ち下がりエッジ、あるいは立ち上がりエッジを検知することに基づいて前記フレームの先端に対応する無線信号の受信を開始したと判断することを要旨とする。
【0021】
同構成によれば、フレームの先端に対応する無線信号の受信を開始した時期を精度良く検出することができるため、請求項2又は6にかかる発明の実現も容易となる。
請求項8に記載の発明は、車両の車輪に設けられたセンサユニットを通じてタイヤの空気圧を検出するとともに、検出されたタイヤの空気圧の情報を含む無線信号を前記センサユニットから車両に設けられた監視装置に送信し、同監視装置が、前記無線信号を受信して、同無線信号に含まれる前記タイヤの空気圧の情報に基づいて前記車輪のタイヤの空気圧を監視するタイヤ空気圧監視システムにおいて、前記センサユニットとして、請求項1〜7のいずれか一項に記載の無線通信システムの送信部が用いられるとともに、前記監視装置として、請求項1〜7のいずれか一項に記載の無線通信システムの受信部が用いられていることを要旨とする。
【0022】
同システムによれば、ノイズが存在する環境かでも、センサユニットと監視装置との間で安定した無線通信を確保することができるため、タイヤの空気圧をより適切に監視することができる。このため、タイヤ空気圧監視システムの信頼性が向上するようになる。
【発明の効果】
【0023】
本発明にかかる無線通信システム及びタイヤ空気圧監視システムによれば、無線信号にノイズが混入するような状況であっても、より安定した無線通信を確保することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明にかかるタイヤ空気圧監視システムの一実施形態についてその概要を模式的に示すブロック図。
【図2】同実施形態のタイヤ空気圧監視システムについてそのセンサユニットからの無線信号の送信態様を示すタイムチャート。
【図3】同実施形態のタイヤ空気圧監視システムについてその監視装置の受信部の構成を示すブロック図。
【図4】(a)〜(c)は、同実施形態のタイヤ空気圧監視システムについてフレームの再生方法を示すタイミングチャート。
【図5】同実施形態のタイヤ空気圧監視システムについてフレームが再生される様子を模式的に示す図。
【図6】同実施形態のタイヤ空気圧監視システムによるフレーム再生の処理手順の一部を示すフローチャート。
【図7】同実施形態のタイヤ空気圧監視システムによるフレーム再生の処理手順の一部を示すフローチャート。
【図8】(a)〜(d)は、同実施形態のタイヤ空気圧監視システムの動作例を示すタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明にかかるタイヤ空気圧監視システムの一実施形態について図1〜図8を参照して説明する。はじめに、図1〜図3を参照して、本実施形態にかかるタイヤ空気圧監視システムの概要について説明する。
【0026】
図1に示すように、このタイヤ空気圧監視システムは、大きくは、タイヤの空気圧を検出するセンサユニット1と、同センサユニット1を通じて検出されるタイヤの空気圧に基づいて各車輪のタイヤの空気圧を監視する監視装置2とから構成されている。
【0027】
このうち、センサユニット1には、タイヤの空気圧を検出するための空気圧センサ11が設けられている。そして、この空気圧センサ11の出力が、マイクロコンピュータを中心に構成されたセンサ制御装置12に取り込まれている。このセンサ制御装置12は、メモリ12aを備えており、このメモリ12a内にセンサユニット1固有の識別コード(IDコード)が記憶されている。センサ制御装置12は、空気圧センサ11を通じてタイヤの空気圧を検出するとともに、検出されたタイヤの空気圧の情報及び識別コードの情報を含むビット列からなるフレームを複数生成する。なお、センサ制御装置12は、タイヤの空気圧の検出、並びに複数のフレームの生成を一定周期Tsで繰り返し行う。そして、センサ制御装置12により生成されたフレームは、無線信号を送信する送信部13に伝達される。この送信部13は、フレームを構成するビット内容が「1」を示すものであるとき、UHF帯(Ultra High Frequency)の搬送波を高周波数f1に変調するとともに、同ビット内容が「0」を示すものであるとき、搬送波を低周波数f2に変調する。すなわち、搬送波を周波数偏移変調(FSK:Frequency Shift Keying)する。そして、変調された搬送波を送信アンテナ14から送信する。これにより、図2に示すように、センサユニット1は、同一のフレーム構成からなる無線信号を所定期間Tcに複数回送信するとともに、こうした無線信号の送信を一定周期Tsで行う。
【0028】
一方、図1に示すように、監視装置2には、センサユニット1から送信される無線信号を受信アンテナ31を介して受信する受信部30が設けられている。
図3に示すように、この受信部30では、受信アンテナ31を介して無線信号が受信されると、この無線信号が増幅器32を介して増幅された後、混合器33に伝達される。この混合器33は、増幅器32から伝達された増幅信号に、局部発信器37で生成される所定の周波数を有する信号を混合することで、増幅信号の周波数を中間周波数(IF:Intermediate Frequency)に変換する。そして、混合器33により中間周波数に変換された無線信号は、その後段に設けられたバンドパスフィルタ34を通じてイメージ周波数等の不要成分が除去された後、検波器35及びRSSI(Receive Signal Strength Indication)回路36にそれぞれ取り込まれる。このうち、検波器35は、バンドパスフィルタ34から伝達された信号の周波数が高周波数f1に対応するものであるとき、論理ハイレベルの電圧信号を生成し、バンドパスフィルタ34から伝達された信号の周波数が低周波数f2に対応するものであるとき、論理ローレベルの電圧信号を生成する。これにより、タイヤの空気圧の情報及び識別コードの情報を含むビット列からなるフレームが復調される。そして、検波器35により復調されたフレームは、マイクロコンピュータを中心に構成された監視制御装置21に伝達される。また、信号強度検出手段としてのRSSI回路36は、バンドパスフィルタ34から伝達された信号の受信信号強度(RSSI;Receive Signal Strength Indication)を検出し、検出された受信信号強度に応じた電圧信号を監視制御装置21に伝達する。
【0029】
一方、図1に示すように、監視制御装置21は、センサユニット1の識別コードが記憶されたメモリ21aやタイマ21bを有して構成されている。この監視制御装置21は、復調されたフレームが受信部30から伝達されると、同フレームに含まれる識別コードの情報と、メモリ21aに予め記憶されている識別コードとの照合を行う。そして、互いの識別コードが一致した場合には、受信部30を介して受信した無線信号が監視対象の車両に設けられたセンサユニット1から送信されたものであると判断する。そしてこの場合、フレームに含まれる空気圧の情報と予め定められた空気圧判定値とを比較することでタイヤの空気圧が異常であるか否かを判断する。ここで、タイヤの空気圧が異常である場合には、車両に設けられたインジケータ22を通じて警告表示を行う。
【0030】
また、監視制御装置21は、受信部30を介して無線信号を受信している期間、RSSI回路36を通じて検出される受信信号強度に基づいて、無線信号へのノイズの混入を監視する。そして、例えば所定のフレームを含む無線信号を受信している期間に同無線信号へのノイズの混入が検知された場合には、ノイズ検知時に受信部30を介して受信した無線信号に対応する所定のフレームの該当部分をデータ不良として扱う。また、監視制御装置21は、その後に所定のフレームと同一の構成からなる他のフレームを含む無線信号を受信した際に、所定のフレームにてデータ不良として扱われている部分を他のフレームで補うことで、所定のフレームを再生する。このように、本実施形態では、監視制御装置21がフレーム再生手段となっている。
【0031】
次に、図4及び図5を参照して、監視制御装置21によるフレームの再生方法について詳述する。なおここでは、フレームF1を含む無線信号を受信部30を介して受信した後に、同フレームF1と同一の構成からなるフレームF2を含む無線信号を受信部30を介して受信した場合について例示している。図4(a),(b)は、このような場合における検波器35及びRSSI回路36のそれぞれの出力の推移を示している。
【0032】
本実施形態において、監視制御装置21は、図4(b)に示すように、RSSI回路36の出力値に対し、センサユニット1から送信される無線信号を受信部30を介して受信したか否かを判定するための受信判定値Vthaを設定している。そして、監視制御装置21は、RSSI回路36の出力値が受信判定値Vtha以上になると、そのタイミングt1にて受信部30を介して無線信号を受信したと判断する。そして、監視制御装置21は、このタイミングt1から所定時間tdだけ待機した後(タイミングt2)、検波器35の出力値が論理ハイレベルから論理ローレベルに変化したことを検知したとき、すなわち検波出力の立ち下がりエッジを検知したとき(タイミングt3)、フレームF1の先端に対応する無線信号の受信を開始したと判断する。なお、所定時間tdは、無線信号の受信開始が検知されてからその検波出力の最初の立ち下がりエッジが検知されるまでの推定時間よりも僅かに短い時間に設定されている。そして、監視制御装置21は、図4(c)に示すように、タイミングt3でタイマ21bの計時(カウント)を開始する。これにより、フレームF1の先端に対応する無線信号を受信した時点からの経過時間がタイマ21bにより計測されることとなる。またこのとき、図4(b)に示すように、RSSI回路36の出力値を読み込んで、その時の出力値V1よりも所定値だけ大きい値Vnth1をノイズ判定値に設定する。
【0033】
次いで、監視制御装置21は、RSSI回路36の出力値を監視しつつ、その出力がノイズ判定値Vnth1以上となると、そのタイミングt4でノイズが検知されたと判断する。このとき、監視制御装置21は、タイマ21bによりカウントされている経過時間Taをメモリ21aに記憶する。これにより、メモリ21aに記憶されている経過時間Taに基づいて、フレームF1において、ノイズの影響を受けた部分が、その先端とした部分からどの程度の時間だけずれた部分であるかを特定することが可能となる。その後、監視制御装置21は、RSSI回路36の出力値が受信判定値Vthaよりも小さくなると、そのタイミングt5にてフレームF1の受信が完了したと判断する。このとき、監視制御装置21は、図4(a)に併せ示すように、フレームF1において、その先端とした位置から経過時間Taだけずれた位置を中心とする予め定められた所定の時間幅twに対応する部分をデータ不良として扱いつつ、フレームF1の情報をメモリ21aに記憶する。なお、時間幅twは、無線信号に混入する可能性のあるノイズの種類に応じて設定すればよいが、少なくともノイズでデータが誤る可能性のある幅以上に設定する。その上限はフレーム長以下であれば任意であるが、時間幅twを長く設定するほど、ノイズが連続で検知されたときにフレーム全体がデータ不良として扱われる可能性が高くなる。こうした不都合を回避する上でも、時間幅twの上限を、想定されるノイズの間隔の1/2以下の長さに設定することが望ましい。
【0034】
またその後、監視制御装置21は、次のフレームを受信した際にも同様の処理を行う。すなわち、図4(b)に示すように、RSSI回路36の出力値が受信判定値Vtha以上になると、そのタイミングt6にて受信部30を介して無線信号を受信したと判断する。そして、監視制御装置21は、このタイミングt1から所定時間tdだけ待機した後(タイミングt7)、検波器35の出力値が論理ハイレベルから論理ローレベルに変化するタイミングt8で、フレームF1の先端に対応する無線信号の受信を開始したと判断する。そして、監視制御装置21は、図4(c)に示すように、タイミングt8でタイマ21bのカウントを開始する。またこのとき、図4(b)に示すように、RSSI回路36の出力値を読み込んで、その時の出力値V2よりも所定値だけ大きい値Vnth2をノイズ判定値に設定する。
【0035】
ところで、先の図1に示すように、タイヤ空気圧監視システムでは、車輪の回転に伴ってセンサユニット1も回転するため、例えば車両の走行中は、センサユニット1と受信アンテナ31との間の距離が時々刻々と変化する。この点、フレーム長は、通常、ミリ秒オーダであるため、仮に車両の走行中であっても、フレームを含む無線信号を受信している期間にセンサユニット1と受信アンテナ31との間の距離が大きく変動することはない。これに対し、フレーム間の時間長はフレーム長と比較すると長いため、その長さによっては、車両が走行中であると、センサユニット1と受信アンテナ31との間の距離が大きく変動するおそれがある。そしてこのように、センサユニット1と受信アンテナ31との間の距離が大きく変動すると、受信部30を介して受信される無線信号の受信信号強度が変化するため、上記ノイズ判定値を一定値に設定してしまうと、無線信号へのノイズの混入を適切に検出することができないおそれがある。
【0036】
そこで、本実施形態では、図4(b)に示すように、フレームの先端に対応する無線信号の受信を開始したと判断する都度、RSSI回路36の出力値に基づいてノイズ判定値を設定することとしている。これにより、フレームへのノイズの混入を適切に検出することが可能となる。
【0037】
そして、監視制御装置21は、タイミングt8以降、タイミングt3〜t5と同様の処理を行い、RSSI回路36の出力値が受信判定値Vthaよりも小さくなると、そのタイミングt10にてフレームF2の受信が完了したと判断する。このとき、監視制御装置21は、図4(a)に併せ示すように、フレームF2において、その先端とした位置から経過時間Tbだけずれた位置を中心とする時間幅twに対応する部分をデータ不良として扱いつつ、フレームF2の情報をメモリ21aに記憶する。また、監視制御装置21は、図5に示すように、フレームF2において、その先端とした位置から経過時間Taだけずれた位置を中心とする時間幅twに対応する部分にデータ不良が存在していないと判断すると、このフレーム部分Fpで、図中に二点鎖線で示すように、フレームF1のデータ不良として扱われている部分を修正する。これにより、フレームF1が再生されることとなる。
【0038】
なお、監視制御装置21は、このようなフレーム再生処理を、同一のフレーム構成からなる複数の無線信号に対して実行する。
図6及び図7は、こうした監視制御装置21を通じて実行されるフレームの再生の手順をフローチャートとして示したものであり、次に、この図6及び図7に基づいて同処理の具体的手順を総括する。なお、図6及び図7に示す処理は、実際には所定の演算周期をもって繰り返し実行される。また、ノイズ検知フラグFnは、その初期状態としてオフ状態に設定されている。
【0039】
同図6に示すように、この処理では、はじめに、RSSI回路36の出力値が受信判定値Vtha以上になったか否かが判断される(ステップS1)。そして、RSSI回路36の出力値が受信判定値Vtha以上となった場合(ステップS1:YES)、すなわちセンサユニット1から送信された無線信号を受信した場合には、所定時間tdが経過したか否かが判断される(ステップS2)。また、所定時間tdが経過した場合には(ステップS2:YES)、検波器35の出力の立ち下がりエッジが検知されたか否かが判断される(ステップS3)。そして、検波器35の出力の立ち下がりエッジが検知された場合には(ステップS3:YES)、まず、タイマ21bのカウントが開始される(ステップS4)。また、RSSI回路36の出力値が読み込まれ(ステップS5)、同出力値よりも所定値だけ大きい値がノイズ判定値として設定される(ステップS6)。そして、続くステップS7の処理として、RSSI回路36の出力値がノイズ判定値以上となったか否かが監視されるとともに、RSSI回路36の出力値が受信判定値Vtha未満となったか否かが監視される(ステップS8)。そして、RSSI回路36の出力値が受信判定値Vtha未満となる前に(ステップS8:NO)、RSSI回路36の出力値がノイズ判定値以上となった場合(ステップS7:YES)、すなわちノイズが検知された場合には、その時にタイマ21bによりカウントされている経過時間がメモリに記憶される(ステップS9)。また、ノイズ検知フラグFnがオンされた後(ステップS10)、ステップS7の処理が再び実行される。
【0040】
一方、RSSI回路36の出力値が受信判定値Vtha未満となった場合(ステップS8:YES)、すなわちフレームの受信が完了した場合には、図7に示すように、まず、ノイズ検知フラグFnがオン状態であるか否かが判断される(ステップS11)。そして、ノイズ検知フラグFnがオン状態でない場合(ステップS11:NO)、すなわちノイズが検知されていない場合には、ノイズ検知フラグFnがオフされるとともに(ステップS15)、タイマ21bのカウント時間がリセットされて(ステップS16)、監視制御装置21はこの一連の処理を終了する。
【0041】
また一方、ノイズ検知フラグFnがオン状態である場合(ステップS11:YES)、すなわちノイズが検知されている場合には、巡回冗長検査(CRC)などの誤り検出を通じて、受信したフレームに誤りがあるか否かが判断される(ステップS12)。そして、フレームに誤りがない場合には(ステップS12:NO)、上記ステップS15及びS16の処理が実行されて、監視制御装置21はこの一連の処理を終了する。
【0042】
一方、フレームに誤りがあった場合には(ステップS12:YES)、メモリ21aに記憶されている経過時間に対応する部分をデータ不良として扱いつつ、今回のフレームの情報がメモリ21aに記憶されるとともに(ステップS13)、先の図4及び図5を参照して説明したフレーム再生処理が実行される(ステップS14)。なお、このステップS14の処理では、今回のフレームの特定のビット列と、メモリ21aに記憶されている前回以前のフレームの特定のビット列とが比較され、互いのビット列が一致している場合には、各フレームが同一であると判断される。そして、同一であると判断されたフレーム同士についてフレーム再生処理が実行される。また、データ不良の箇所が複数存在する場合には、それら複数箇所について再生処理が実行される。これにより、フレームが再生されることとなる。そして、このステップS13に続いて、上記ステップS15及びS16の処理が実行されて、監視制御装置21はこの一連の処理を終了する。
【0043】
次に、図8を参照して、本実施形態にかかるタイヤ空気圧監視システムの動作例(作用)について説明する。
例えばセンサユニット1からの無線信号を監視装置2の受信部30を通じて受信している期間に、受信部30における受信周波数及び受信信号強度が図8(a),(b)に示すように推移しているとするとき、無線信号の占有帯域幅よりも大幅に広い周波数帯域及び強い信号レベルを有するスパイク性のノイズN1〜N3が無線信号に混入したとする。この場合、図8(c)に示すように、検波器35の出力波形(復調波形)においてノイズが混入した部分は、論理ハイレベル側及び論理ローレベル側のいずれを示すかが不定となり、確率的にはそれらのどちらかとなる。このため、復調波形では、スパイク性のノイズの影響を受けて、論理ローレベルでなければならない部分が論理ハイレベルとなったり、逆に論理ハイレベルでなければならない部分が論理ローレベルとなってしまい、フレームにデータ不良の部分が含まれてしまう。
【0044】
この点、本実施形態では、RSSI回路36の出力値に対するノイズ判定値の設定を通じて、図8(b)に示すように、受信部30の受信信号強度に対し無線信号の信号強度Raよりも僅かに大きい値が閾値Rthとして設定され、受信部30の受信信号強度が閾値以上となるタイミングt10,t11,t12でノイズが検知される。そして、図8(c)に示すように、復調波形では、タイミングt10,t11,t12を中心とする時間幅twの期間、すなわちノイズの影響のある部分のみならず、そのおそれのある部分も含めてデータ不良として扱われる。また、復調波形においてデータ不良として扱われた部分は、図8(d)に二点鎖線で示すように、その後に受信部30を介して受信される無線信号を利用して補われて、フレームが再生される。これにより、無線信号に混入するノイズの影響を、見かけ上、排除することができるため、フレームロスが減り、ロス率が改善され、ひいてはより安定した無線通信を確保することができるようになる。
【0045】
また、本実施形態では、無線信号にノイズが混入した場合であっても、巡回冗長検査などの誤り検出によりフレームに誤りがないと判断された場合、フレーム再生処理が実行されないため、監視制御装置21の演算負担を軽減することができる。
【0046】
以上説明したように、本実施形態にかかるタイヤ空気圧監視システムによれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)受信部30を介して所定のフレームを含む無線信号を受信している期間に同無線信号へのノイズの混入を検知したとき、ノイズ検知時に受信部30を介して受信した無線信号に対応する所定のフレームの該当部分をデータ不良として扱うこととした。またその後、所定のフレームと同一の構成からなるフレームF2を含む無線信号を受信した際に、所定のフレームにてデータ不良として扱われている部分を他のフレームで補うことで所定のフレームを再生することとした。これにより、無線信号に混入するノイズの影響を、見かけ上、排除することができるため、より安定した無線通信を確保することができるようになる。
【0047】
(2)受信部30を介して無線信号を受信する都度、フレームの先端に対応する無線信号の受信を開始した時点からの経過時間をタイマ21bを通じて計測することとした。そして、タイマ21bを通じて計測される経過時間に基づいて、フレームにおいてデータ不良として扱われている部分、並びにフレームにおいてデータ不良として扱われている部分を補うことのできる部分を特定することとした。これにより、これら各部分を精度良く特定することができるため、フレームの再生精度を高めることができるようになる。
【0048】
(3)ノイズ検知時にフレームの該当部分をデータ不良として扱う処理を、ノイズ検知時を中心とする所定の時間幅twの期間に受信部30を介して受信した無線信号に対応するフレームの該当部分をデータ不良として扱うことで行うこととした。これにより、ノイズの影響のおそれのある部分も含めてフレームが再生されるため、より高い精度でフレームを再生することができるようになる。
【0049】
(4)ノイズの検知を、RSSI回路36の検出出力とノイズ判定値との比較に基づき行うこととした。これにより、スパイク性のノイズを的確に検知することができるため、特に無線信号に混入する希望波よりレベルの高いスパイク性のノイズの影響を排除する上で有効となる。
【0050】
(5)受信部30を介して所定のフレームを含む無線信号を受信している期間にノイズを検知した場合、同所定のフレームについて誤り検出を行うとともに、同誤り検出を通じて所定のフレームに誤りがない旨を判断した場合には、所定のフレームの再生を行わないこととした。これにより、監視制御装置21によりフレーム再生処理が無駄に行われるような状況を回避することができるため、監視制御装置21の負担を軽減することができるようになる。
【0051】
(6)受信部30を介して無線信号を受信する都度、フレームの先端に対応する無線信号の受信を開始した旨を検知したときに、その際のRSSI回路36の検出出力に基づいてノイズ判定値を設定することとした。これにより、センサユニット1と受信部30との間の距離が経時的に変化するような場合であれ、ノイズを適切に検出することができるようになる。
【0052】
(7)受信部30を介して無線信号の受信を開始した時点から所定時間tdが経過した後に無線信号の検波波形の立ち下がりエッジを検知することに基づいてフレームの先端に対応する無線信号の受信を開始したと判断することとした。これにより、フレームの先端の受信を開始したタイミングを精度良く検出することができるようになる。
【0053】
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、フレーム同士が同一であるか否かの判断を、フレームの特定のビット列を比較することで行うこととした。これに代えて、例えば先の図2に示すように、同一のフレーム構成からなる無線信号が送信されている期間Tcよりも長くて且つ、周期Tsよりも十分に短い時間Tpを予め設定した上で、同所定時間Tpの間に受信された無線信号に含まれるフレームの全てを同一のフレームと判断してもよい。具体的には、先の図6に例示したステップS14の処理を所定時間Tpの間だけ有効としたり、あるいはステップS13の処理でメモリ21aに記憶されたフレームの情報を所定時間Tpだけ経過後にクリアすればよい。
【0054】
・上記実施形態では、所定時間tdを、無線信号の受信開始が検知されてから検波出力の最初の立ち下がりエッジが検知されるまでの推定時間よりも僅かに短い時間に設定することとした。これに代えて、所定時間tdを、例えば「n」を自然数とするとき、無線信号の受信開始が検知されてから検波出力のn番目の立ち下がりエッジが検知されるまでの推定時間よりも僅かに短い時間に設定してもよい。このような構成は、例えば無線信号のフレーム構造がその前半部分に再生すべきデータが存在していないような構造の場合に有効である。
【0055】
・上記実施形態では、受信部30を介して無線信号の受信を開始した時点から所定時間tdが経過した後に無線信号の検波波形の立ち下がりエッジを検知することに基づいてフレームの先端に対応する無線信号の受信を開始したと判断することとした。これに代えて、無線信号のフレーム構成によっては、例えば無線信号の検波波形の立ち上がりエッジを検知することに基づいてフレームの先端に対応する無線信号の受信を開始したと判断してもよい。また、例えばRSSI回路36の出力が受信判定値Vtha以上となったときに、すなわち無線信号の受信を開始したときに、フレームの先端に対応する無線信号の受信を開始したと判断してもよい。
【0056】
・先の図6及び図7に例示した処理では、ステップS12のフレームの誤り検出を行う処理を割愛することも可能である。
・上記実施形態では、本発明にかかる無線通信システムを、車両のタイヤ空気圧監視システムに適用することとしたが、例えば携帯機に設けられたスイッチを操作することによって車両ドアの施錠及び解錠を遠隔操作することのできる、いわゆるリモートキーレスエントリ(RKE)システムに適用することも可能である。要は、送信部から送信される無線信号を受信部を介して受信する無線通信システムであれば、本発明を適用することが可能である。
【0057】
・上記実施形態では、受信部30を介して無線信号を受信する都度、ノイズ判定値を設定することとしたが、これに代えて、例えばノイズ判定値を一定値に設定することも可能である。このような構成は、例えば送信部と受信部との間の距離の変化が極僅かである無線通信システムにおいて有効である。
【符号の説明】
【0058】
1…センサユニット、2…監視装置、11…空気圧センサ、12…センサ制御装置、12a,21a…メモリ、13…送信部、14…送信アンテナ、21…監視制御装置、21b…タイマ、22…インジケータ、30…受信部、31…受信アンテナ、32…増幅器、33…混合器、34…バンドパスフィルタ、35…検波器、36…RSSI回路、37…局部発信器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信部から送信される無線信号を受信部によって受信する無線通信システムにおいて、
前記送信部は、前記無線信号として、同一のフレーム構成からなる無線信号を複数回送信するものであり、
前記受信部を介して所定のフレームを含む無線信号を受信している期間に同無線信号へのノイズの混入を検知したとき、同ノイズ検知時に前記受信部を介して受信した無線信号に対応する前記所定のフレームの該当部分をデータ不良として扱い、その後に前記所定のフレームと同一の構成からなる他のフレームを含む無線信号を受信した際に、前記所定のフレームにて前記データ不良として扱われている部分を前記他のフレームで補うことで前記所定のフレームを再生するフレーム再生手段を備える
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
前記フレーム再生手段は、前記受信部を介して無線信号を受信する都度、フレームの先端に対応する無線信号の受信を開始した時点からの経過時間を計測するものであり、同計測される時間に基づいて、前記所定のフレームにおいて前記データ不良として扱われている部分を特定するとともに、前記他のフレームにおいて前記データ不良として扱われている部分を補うことのできる部分を特定する
請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項3】
前記ノイズ検知時に前記受信部を介して受信した無線信号に対応する前記所定のフレームの該当部分をデータ不良として扱う処理が、前記ノイズ検知時を中心とする所定の時間幅の期間に前記受信部を介して受信した無線信号に対応する前記所定のフレームの該当部分をデータ不良として扱うことで行われる
請求項1又は2に記載の無線通信システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の無線通信システムにおいて、
前記受信部を介して受信される無線信号の受信信号強度を検出する信号強度検出手段を更に備え、前記ノイズの検知が、前記信号強度検出手段の検出出力とノイズ判定値との比較に基づいて行われる
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項5】
前記フレーム再生手段は、前記受信部を介して前記所定のフレームを含む無線信号を受信している期間にノイズを検知した場合、同所定のフレームについて誤り検出を行うとともに、同誤り検出を通じて前記所定のフレームに誤りがないと判断した場合には、前記所定のフレームの再生を行わない
請求項1〜4のいずれか一項に記載の無線通信システム。
【請求項6】
前記フレーム再生手段は、前記受信部を介して前記無線信号を受信する都度、フレームの先端に対応する無線信号の受信を開始した旨を検知したときに、その際の前記信号強度検出手段の検出出力に基づいて前記ノイズ判定値を設定する
請求項4に記載の無線通信システム。
【請求項7】
前記フレーム再生手段は、前記受信部を介して前記無線信号の受信を開始した時点から所定時間が経過した後に同無線信号の検波波形の立ち下がりエッジ、あるいは立ち上がりエッジを検知することに基づいて前記フレームの先端に対応する無線信号の受信を開始したと判断する
請求項2又は6に記載の無線通信システム。
【請求項8】
車両の車輪に設けられたセンサユニットを通じてタイヤの空気圧を検出するとともに、検出されたタイヤの空気圧の情報を含む無線信号を前記センサユニットから車両に設けられた監視装置に送信し、同監視装置が、前記無線信号を受信して、同無線信号に含まれる前記タイヤの空気圧の情報に基づいて前記車輪のタイヤの空気圧を監視するタイヤ空気圧監視システムにおいて、
前記センサユニットとして、請求項1〜7のいずれか一項に記載の無線通信システムの送信部が用いられるとともに、前記監視装置として、請求項1〜7のいずれか一項に記載の無線通信システムの受信部が用いられている
ことを特徴とするタイヤ空気圧監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−60105(P2013−60105A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−199749(P2011−199749)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】