説明

照明装置およびそれを備えてなる粒子撮像装置

【課題】簡単な構成で、光源光の利用効率が高く、しかも微小な対象物の鮮明な像が得られる照明装置を実現する。
【解決手段】光源、第1投影レンズ系及び第2投影レンズ系を備えた照明装置であって、第1投影レンズ系が、光源から出射された光を平行光に変換するための第1レンズ部材と、第1レンズ部材を通過した平行光のうち中心波長が200〜450ナノメートル以内の範囲にあり、かつ、半値幅が1〜40ナノメートル以内のスペクトル特性を有する光を選択的に通過させるための波長選択部と、波長選択部を通過した光を集光するための第2レンズ部材と、所定断面積の透過部を有し透過部に第2レンズ部材によって集光された光を入射部から入射させて出射するための調整部材とを含み、第2投影レンズ系が、調整部材から出射された光を再び集光して対象物に照射するレンズ系である照明装置を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、照明装置およびそれを備えてなる粒子撮像装置に関するものであり、より詳細には、測定対象の寸法が100ナノメートル〜数十マイクロメートル程度の微粒子を照明する照明装置およびそれを備えてなる粒子撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
測定対象が数十マイクロメートル以下の微小粒子を撮像あるいは形状解析するには、粒子周辺部のコントラストを明瞭にすることが必要である。
コヒーレント光源を用いた照明装置を有する光学顕微鏡では、光源波長よりも大きい寸法の被検対象の場合は明瞭な像が得られるが、光源波長よりも小さい寸法の像は得られない。
【0003】
コヒーレント光源による光学伝播関数は波長領域で急激に低下し、ゼロに近くになるからである。図9は、公知の、コヒーレント光源による空間伝播周波数に対する伝播係数の特性を示す図である。伝播係数は、被検対象の輪郭部のコントラストに対応する。図9(a)に示すように、被検対象の画像のコントラストは、光源波長を境界として急激に変化し、光源波長が被検対象の識別限界寸法である。言い換えれば、波長程度までの大きさは正確に結像できるが、波長以下の物体に対しては全く結像できない。さらに、コヒーレンスにより干渉縞が発生し画像として鮮明に撮像できない。
【0004】
一方、インコヒーレント光源による光学伝播関数は、光学伝播関数はλ/2に向かってなだらかに減衰してゆく。図9(b)の実線A1は、インコヒーレント光源による空間伝播周波数に対する伝播係数の特性を示す図である。ただし、前記の関数は撮像光学系(受光光学系)の光学解像特性である。また、照射光のコヒーレンスが高められたパーシャル・コヒーレントは、図9(b)の点線B1で示すようにコヒーレント光とインコヒーレント光との中間的な特性を持つ。
【0005】
図10は、公知の、照射光のコヒーレンスとそれによって得られる対象物体の像の解像度との関係を示す説明図である。ただし、光源からの物体の変調関数、換言すれば、光が物体に照射された場合の光の変化は加味されていない。図10(a)で、L1は粒子P1を矢印の方向から照射するインコヒーレント光源による照射光である。粒子P1の輪郭部E1から散乱する光のE1からの各方向に対する強さを線S1で示している。即ち、点E1からの各方向への散乱の強さは、E1からその方向に引いた線がS1と交わる点までの距離の長さで表される。これらの散乱光のうち、線C1とD1とに挟まれた範囲内の散乱光が撮像光学系に導かれるとする。また、図10(b)で、L2は、粒子P2を照射するパーシャル・コヒーレント光である。そして、輪郭部E2から散乱する光の各方向への強さをS2で示している。このうち、線C2とD2に挟まれる領域の散乱光が撮像光学系に導かれる。ここで、C1とD1のなす角度は、C2とD2のなす角度に等しいものとする。
【0006】
ところが、照射光のコヒーレンスを高めると、対象粒子の輪郭部での散乱効率もそれにつれて向上する。これは、以下のように説明できる。
図10(a)で撮像光学系に入射する散乱光の総エネルギーは、S1がC1とD1とに挟まれた領域の面積で表される。一方、図10(b)で撮像光学系に入射する散乱光の総エネルギーは、S2がC2とD2とに挟まれた領域の面積で表される。ここで、照射光L1とL2のエネルギーが等しい。前述の両方の領域の面積を比較すれば分かるように、インコヒーレント光による散乱よりもパーシャル・コヒーレント光源による散乱光のエネル
ギーの方が大きくなる。従って、パーシャル・コヒーレント光源の方がインコヒーレント光源よりも対象粒子の輪郭部が鮮明に撮像される。これは、空気中を通過させたレーザ光の光路が、空気中の微粒子の散乱回折により光って見えるが、白色光だとそれほどはっきりと見えないという経験的な事実と一致する。このような輪郭部での回折散乱効果を加味すると、前述の光学伝播関数は、図9(c)に示すような特性となる。
【0007】
前述のように、撮像光学系の開口数が同じであれば、分解能の限界は光源のコヒーレンシーに依存する。インコヒーレント光源を用いた照明装置を有する光学顕微鏡では、被検対象が微小になるとしだいにその像がぼやけていき、光源波長相当の寸法に至ると判別が不可能になる。被検対象の寸法に対する被検対象像のコントラストの変化は連続的である。そして、光源波長より微小な寸法領域でもかろうじて識別可能なこともある。
【0008】
そこで、光源波長より微小な寸法を識別できるインコヒーレント光の長所と、コントラストの高い像が得られるコヒーレント光の長所とを取り入れてより微小な被検対象を認識できるようにする手法がさらに知られている。
【0009】
その手法の一つは、コヒーレント光源を用い、光源光のコヒーレンシーを低下させることによって得られたパーシャル・コヒーレント光を用いる照明装置である。パーシャル・コヒーレント光源を用いた照明装置の構成例として、レーザビームの光路中にコヒーレンス低下素子を挿入し、低コヒーレンス化されたレーザビームで観察対象部分を照明することによって、レーザビームの空間的、時間的コヒーレンスに起因する干渉縞、フレネル回折、フランホファー回折などの影響を低減してより鮮明な画像を得る暗視野照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
さらに異なる手法として、インコヒーレント光源を用い、光源光のブロードなスペクトラム特性から極紫外光の波長を抽出することによって照射光のコヒーレンシーを高め、被検対象に照射する光学顕微鏡用の照明光学系が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2000−131616号公報
【特許文献2】特開2002−228935号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前記のように、被検対象の画像の識別限界寸法は照射光の波長とコヒーレンシーに依存し、波長が短いほど微小な被検対象の識別が可能である。
【0012】
コヒーレント光源であるレーザ光源のうち、短波長の紫外領域の波長を持つ紫外レーザには、例えばエキシマレーザなどが知られているが、高価である。
【0013】
一方、インコヒーレント光源として光学顕微鏡などに広く用いられている光源にはハロゲンランプ、キセノンランプや発光スペクトルが前者よりも短波長側に強く分布する水銀アークランプやなどがあるが、測定対象の寸法が前述のように数十マイクロメートルの場合、その寸法に比べるといずれも光源の発光面積が大きい。従って、対象物への照射光の光源光に対する利用効率を十分高くし、しかも鮮明な像を得るために、照明光学系に工夫をこらすことが必要である。
簡単な構成で、光源光の利用効率が高く、しかも微小な対象物の鮮明な像が得られる照明装置が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この発明は、光源、第1投影レンズ系及び第2投影レンズ系を備えた照明装置であって
、第1投影レンズ系が、光源から出射された光を平行光に変換するための第1レンズ部材と、第1レンズ部材を通過した平行光のうち中心波長が200〜450ナノメートル以内の範囲にあり、かつ、半値幅が1〜40ナノメートル以内のスペクトル特性を有する光を選択的に通過させるための波長選択部と、波長選択部を通過した光を集光するための第2レンズ部材と、所定断面積の透過部を有し透過部に第2レンズ部材によって集光された光を入射部から入射させて出射するための調整部材とを含み、第2投影レンズ系が、調整部材から出射された光を再び集光して対象物に照射するレンズ系である照明装置を提供するものである。
【0015】
この発明の照明装置は、対象物に照射される光源像が、コマ収差の大きい像であることが好ましい。
また、第1投影レンズ系及び第2投影レンズ系のいずれか一方のレンズ系によるコマ収差が、他方のレンズ系によるコマ収差よりも大きいことが好ましい。
また、この発明の照明装置は、第1レンズ部材の光源側のレンズ開口数(NA)が、0.30〜0.75以内の範囲にあることが好ましい。
【0016】
調整部材の透過部が、ピンホールであり、ピンホールの径によって出射面積が決定されるように構成されてもよい。
あるいは、調整部材の透過部が、マルチモード光ファイバーからなり、前記光ファイバーの実効断面積によって出射面積が決定されるように構成されてもよい。
【0017】
また、第1投影レンズ系が、少なくとも一つの非球面レンズを有することが好ましい。
さらにまた、第2投影レンズ系が、少なくとも一つの非球面レンズを有することが好ましい。
前記第2投影レンズ系が、開口数(NA)を調整するための開口絞りを有することが好ましい。
【0018】
第2投影レンズ系が、調整部材の透過部の断面積に対して0.5〜3倍の照射面積で対象物に光を照射することが好ましい。より好ましくは、第2投影レンズ系が、調整部材の透過部の断面積と略等しい照射面積で対象物に光を照射する。
【0019】
また、この発明は、対象粒子を撮像するための粒子撮像装置であって、前述したいずれかの照明装置と、前記照明装置によって照明された対象粒子を撮像するための撮像素子とを備える粒子撮像装置を提供するものである。
前記粒子撮像装置は、その波長選択部が、対象粒子の粒子径の1〜300倍のコヒーレンス長の光を通過させるように構成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
この発明の照明装置は、光源光のうち中心波長が200〜450ナノメートル以内の範囲にあり、かつ、半値幅が1〜40ナノメートル以内のスペクトル特性を有する光を選択的に通過させるための波長選択部と、波長選択部を通過した光を集光するための第2レンズ部材と、所定断面積の透過部を有し透過部に第2レンズ部材によって集光された光を入射部から入射させて出射するための調整部材とを含む第1投影レンズ系を備えるので、波長選択部を通過してコヒーレンシスの高められた光を対象物に照射することができ、しかも光源光を対象の大きさに合わせた領域に集光して高い光源光の利用効率を有する照明装置を実現することができる。
【0021】
また、対象物に照射される光源像が、コマ収差の大きい像であるように構成したり、第1投影レンズ系及び第2投影レンズ系のいずれか一方のレンズ系によるコマ収差が、他方のレンズ系によるコマ収差よりも大きいように構成すれば、結像される光源像をぼかして透過部を通過する光束の断面方向の強度分布を均一化することができ、引いては対象物をより均一に照射して明瞭な像を得ることができる。
【0022】
また、第1レンズ部材の光源側のレンズ開口数(NA)を、0.30〜0.75の範囲に構成すれば、光源光の利用効率がより高い照明装置を実現することができる。
調整部材の透過部をピンホールで構成すれば、出射面積がピンホールの径によって決定されるので、照射対象の寸法に合わせた出射面積を容易に実現することができる。
あるいは、透過部をマルチモード光ファイバーで構成すれば、前記光ファイバーの実効断面積によって好適な出射面積を決定することができると共に、出射面内の輝度分布をより均一化することができる。
【0023】
また、第1投影レンズ系に少なくとも一つの非球面レンズを使用すれば、第1投影レンズ系によるコマ収差に関してより自由度の高い設計をすることができる。
あるいはまた、第2投影レンズ系に少なくとも一つの非球面レンズを使用すれば、第2投影レンズ系によるコマ収差に関してより自由度の高い設計をすることができる。
【0024】
また、この発明の粒子撮像装置は、前述の照明装置を備えるので、コヒーレンシスの高められた光を対象物に照射し、しかも光源光の利用効率が高いので強い光で対象物を照射することができ、明瞭な対象物の像を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に、図面を用いてこの発明の照明装置および粒子撮像装置について詳述する。
まず、この発明の照明装置および粒子撮像装置を含んでなる一実施形態の粒子画像分析システムの構成の一例について説明する。
図3は、粒子画像分析システムの外観の一例を示す斜視図である。また、図4は、図3に示す粒子画像分析システムの全体構成の概略を示す説明図である。
【0026】
この粒子画像分析システム100は、例えば、ファインセラミックス粒子や、顔料、化粧品パウダーなどの粉体の品質を管理するために用いられる。この粒子画像分析システム100は、図3および図4に示すように、粒子撮像装置101と、粒子撮像装置101に電気的に接続される画像データ分析装置102とにより構成される。
【0027】
粒子撮像装置101は、液体中の粒子を撮像し、その粒子画像を分析するための処理を行うために設けられている。この粒子撮像装置101により分析される粒子としては、たとえば、ファインセラミックス粒子、顔料、化粧品パウダーなどの粉体が挙げられる。また、粒子撮像装置101は、図3に示すように、全体をカバー101aで覆われている。このカバー101aは、遮光の機能を有しており、また、内面に保温のための断熱材(図示せず)が取り付けられて機内保温の機能を有している。粒子撮像装置101には、カバー101aで覆われた粒子撮像装置101の内部を所定の温度(約25℃)に保つためのペルチェ素子(図示せず)およびファン(図示せず)が取り付けられている。前記カバー101aの内部を、ペルチェ素子(図示せず)で所定温度に制御し、ファン(図示せず)で気流を対流させて均一化することにより、粒子撮像装置101内を所定の温度(約25℃)に保つことができる。これによって、温度変化に起因する撮像時の焦点距離のずれや、後述するシース液の粘度や比重などの特性の変化を抑制することが可能である。
【0028】
また、画像データ分析装置102は、粒子撮像装置101により処理された粒子画像を記憶および分析することにより、粒子の大きさや形状などを自動的に算出して表示するために設けられている。この画像データ分析装置102は、図3および図4に示すように、粒子画像を表示するための画像表示部(ディスプレイ)102aとキーボード102bとを有するパーソナルコンピュータ(PC)とからなる。
【0029】
ここで、粒子撮像装置101は、図4に示すように、粒子懸濁液の流れを形成する流体機構部103と、粒子懸濁液の流れに対して光を照射する照明装置24と、粒子懸濁液の流れを撮像する撮像光学系105と、粒子画像の切り出し処理などを行う画像処理部106とを備えている。照明装置24と撮像光学系105とは、流体機構部103を挟んで対向する位置に配置されている。流体機構部103は、透明な石英製のフローセル107と、フローセル107に対して粒子懸濁液およびシース液の供給を行う供給機構部108と、フローセル107を支持する支持機構部109とを含んでいる。フローセル107は、粒子懸濁液の流れを、粒子懸濁液の両側を流れるシース液の流れで挟み込むことにより、偏平な流れに変換する機能を有している。このフローセル107は、図4に示すように、フローセル107の撮像光学系105側の外面の中央位置近傍に縦長形状の凹部107aを有している。
【0030】
フローセル107内を流れる粒子懸濁液は、フローセル107の凹部107aを介して撮像されるように構成されている。供給機構部108は、図4に示すように、フローセル107に粒子懸濁液を供給するためのサンプルノズル108aを有する供給部108bと、供給部108bに粒子懸濁液を送り込む供給口108c(図3も参照)と、シース液を収容するシース液容器108dと、シース液を一時的に貯留するシース液チャンバ108eと、フローセル107内を通過したシース液を貯留する廃液チャンバ108fとを有している。
【0031】
支持機構部109は、図3に示すように光路に沿うX方向に図示しない第3ステッピングモータで駆動されて移動可能に構成され、フローセル107内を流れる粒子懸濁液中の粒子像を、撮像部23中のCCD22(図1および2参照)の受光面に結像させることが可能なように構成されている。
【0032】
照明装置24は、光源のキセノンフラッシュランプ1、第1投影レンズ系25、第2投影レンズ系13から構成される。照明装置24の詳細な構成について、後でさらに説明する。
撮像光学系105は、対物レンズ部14と、結像レンズ部18と、撮像部23とにより構成されている。対物レンズ部14は、照明装置24からの光に照射されたフローセル107の内部を流れる粒子懸濁液中の粒子の光像を拡大するために設けられている。結像レンズ部18は、対物レンズ部14で拡大された光像を結像させるために設けられている。撮像部23は、結像レンズ部18で結像された光像を撮像するために設けられ、CCDカメラを備えている。撮像光学系105の詳細な構成について、後でさらに説明する。
【0033】
次に、図3および図4を参照して、粒子撮像装置101の動作について説明する。まず、図3および図4に示す供給口8cに供給された粒子懸濁液は、フローセル107の上方に位置する供給部108bに送り込まれる。そして、供給部108bの粒子懸濁液は、供給部108bに設けられたサンプルノズル108aの先端から少しずつフローセル107内に押し出される。また、シース液もシース液容器108dからシース液チャンバ108eおよび供給部108bを介してフローセル107内に送り込まれる。そして、粒子懸濁液は、シース液に両側を挟み込まれることにより流体力学的に偏平な形状に絞られた状態で、フローセル107内を上方から下方に向かって流れる。
【0034】
そして、粒子懸濁液は、図4に示すように、フローセル107内を通過した後、廃液チャンバ108fを介して排出される。上記のように、流体機構部3のフローセル107で偏平な形状に絞られた粒子懸濁液の流れに対して、照明装置24によって光を照射することにより、撮像光学系105において粒子の画像が第1対物レンズ部14と第2対物レンズ18とを介して撮像部23により撮像される。また、粒子懸濁液の流れの偏平な面を撮像部23で撮像することにより、撮像される粒子の重心と、撮像部23のCCD22の受光面との距離を実質的に一定にすることが可能である。これにより、粒子の大きさに関わらず常にピントの合った粒子像を得ることが可能である。そして、撮像部23のCCD22(図1および2参照)からの画像信号は、画像処理部106で処理された後、画像データ分析装置102に送られて、画像表示部102aに表示される。
【0035】
次に、図4に示す照明装置24を構成する投影光学系および対物レンズ部14、結像レンズ部18を含む撮像光学系105の詳細な実施の形態について以下に説明する。
図1は、図4の粒子画像分析システムに適用されるこの発明の照明装置およびそれを含んでなる粒子撮像装置の第1の実施態様を示す概略断面図である。図1で、照明装置24は点線の枠内で示した部分である。図1の態様では、光源としてキセノンフラッシュランプ1を用いている。
【0036】
図5は、この実施の形態に係るキセノンフラッシュランプ1の外観を示す説明図である。図5(a)及び(b)に示すように、ランプ1は、その発光部1cが金属製の円筒状のケース1a内に収納され、ケース1aの側部に設けられた窓1bから照射光が出射するような形状を有している。ケース1aの内面は光を吸収するように黒く塗装されている。従って、窓1bからランプ1の外へ出射する光の大半は、発光部1cから直接照射された光である。ケース1aの直径は約10mm、高さは約10mmであり、発光部の発光領域の大きさは、その直径が1mm程度である。ランプ1は、光源部ハウジング26の即部に取り付けられ、発光部1cから出射した照射光は、窓1bを経てランプ1の外に配置された第1レンズ部材としての第1レンズ2を通過して略平行な光に変換される。第1レンズ2は、光源からの照射光の利用効率を高めるために非球面レンズを使用している。非球面レンズは、球面レンズを用いる場合よりも少ない数のレンズで良好な集光特性、即ち、コマ収差の少ない投影レンズ系を実現することができるからである。また、光源からの照射光の利用効率を高めるには、第1レンズの開口数(NA)を大きくすることが有利である。この実施形態では、第1レンズ2の開口率NAは0.48である。
【0037】
効率の観点から、開口率NAは、より大きい方がより好ましい。しかし、開口数NAを大きくすると、第1レンズ1をはじめとする集光光学系が大きくなり、装置が大型化するばかりでなく高価になる。従って、好ましい開口数の上限は0.75である。
【0038】
第1レンズ2を経た略平行な照射光は波長選択部としての紫外光帯域通過フィルタ4を通過する。図6は、キセノンフラッシュランプの発光スペクトル特性の一例を示すグラフである。図6に示すように、光源のキセノンフラッシュランプは、その波長が780ナノメートル以上の赤外域や400ナノメートル以下の紫外域を含む広範な発光スペクトル特性を有する。紫外光帯域通過フィルタ4は、前述の広範な発光スペクトル特性を持つ光源光から、ほぼ紫外域に相当する短波長の光を抽出する機能を果たす。紫外光帯域通過フィルタ4の帯域通過特性は、その中心波長が400ナノメートルであり、半値幅が10ナノメートルである。このときの測定対象は300ナノメートル程度の大きさである。なお、紫外帯域通過フィルタ4の帯域通過特性を変えることにより、紫外光帯域通過フィルタ4を通過する光は、200〜450ナノメートル以内の範囲にあり、かつ、半値幅が1〜40ナノメートル以内のスペクトル特性を有するものを用いることが可能である。
【0039】
前記中心波長は、微小粒子を照射して高解像度の画像を得る観点からは、より小さい波長、即ち短波長である方が好ましい。また、前記半値幅は、微小粒子を照射して高解像度の画像を得る観点からは、より小さい範囲であることが好ましい。しかし、半値幅を狭くすると出射光の全エネルギーに対する透過光のエネルギー比率、即ち効率が低くなる。さらに、波長選択部の中心波長、半値幅と波長選択部を透過する光のコヒーレンシーとの間には一定の関係があり、さらに前記のコヒーレンシーに対して、高解像度で明瞭な像が得られる測定対象の寸法には所定の関係があるので、前記中心波長と半値幅とは、要求される照度や測定対象の寸法に応じて最適な値に選択されるべきである。
【0040】
紫外光帯域通過フィルタ4を透過したコヒーレンスの高い紫外領域の光は、第2レンズ部材としての第2レンズ3を通過して第2レンズ3の焦点に集光される。ここで、第2レンズ3には、非球面レンズを使用している。非球面レンズを使用することにより高い光源光の利用効率とコマ収差少ない投影レンズ系を得ることができる。
【0041】
光源の発光部1cが結像する位置には、調整部材としての集光ガイド部材5の端部に設けられた透過部としてのピンホール6を配置し、ピンホール6の入射部9a側から入射して出射部9b側から出射するように構成する。これによって、ピンホール6の出射部9bは、紫外帯域光の仮想的な点光源とみなされる。この実施形態におけるピンホール6の断面直径は、0.1ミリメートルである。前記直径は、照射対象を照射する照射領域の直径寸法と略等しくなるように構成されている。このような構成により光源光の利用効率を高めることが可能となる。なお、ピンホール6の断面直径は0.1〜2.0ミリメートルの範囲が好ましい。
【0042】
なお、集光ガイド部材5に遮られてピンホール6へ集光されなかった光が迷光となって入射部9aへ入射しないように、集光ガイド部材5の形状は、光軸に対して垂直方向の断面の内径が第2レンズ3から入射部9aに向けて次第に小さくなるようにしている。従って、図1において、集光ガイド部材5の第2レンズ3からピンホール6にかけての端面を示す直線を延長すると、第2レンズ3からの光軸と鋭角をなして交わる。第2レンズ3かを通過した後、この端面に反射した光は、前記の光軸に対して対称をなす反対側の端面でさらに反射して光源側に戻され、ランプ1の窓1bからケース1aの内部に入り、ケース1aの内面で吸収される。前述のように、ケース1aの内面は、黒塗装されて光を吸収する。
【0043】
ピンホール6の出射部9bから出射した光は、コンデンサレンズ10a、10b、11a、11bで構成される第2投影レンズ系13を経て、再び集光され、照射領域に配置されたフローセル107中を流れる照射対象物19に照射される。第2投影レンズ系13は、照射領域の大きさが、第2投影レンズ系13の仮想光源である出射部9bの出射領域にほぼ等しくなるように構成している。なお、照射領域の面積は、ピンホール6の断面積に対して0.5〜3倍が好ましい。また、第2投影レンズ系13中には、照射対象側のコンデンサレンズの開口率を調整するための開口数調整用アイリス12が設けられている。開口数調整用アイリス12は、図示しない第1ステッピングモータで駆動されて、絞りの大きさ、従って照射対象物19への照射光の照度を調整できるようになっている。
【0044】
高い照射光の透過率、即ち光源光の利用効率を得る観点から、第2投影レンズ系は、少ない枚数のレンズで構成することが好ましい。そして、より少ないレンズ枚数の第2投影レンズ系を実現するために、第2投影レンズ系は、非球面レンズから構成されている。非球面レンズは、球面レンズを用いる場合よりも少ない数のレンズで良好な集光特性、即ち、より高い光源光の利用効率を有する投影レンズ系を得ることができる。通常、コマ収差の少ない投影レンズ系を得るために、非球面レンズを使用している場合が多いが、ここでは、投影レンズ系のコマ収差を大きくすることにより、結像される光源像をぼかして照射領域の強度分布を均一化するようにしている。
図8にコマ収差のほとんどない場合の収差図を示し、図7にコマ収差の大きい場合の収差図を示した。第1投影レンズ系は、図8に示されるように、非球面収差で表される色収差の偏差範囲が結像面における結像面焦点深度以内にあり、メリジオル面とサジタル面におけるコマ収差を最小にするようにしてある。それに対して、第2投影レンズ系は、図7に示されるように非球面収差で表される色収差の偏差範囲が結像面における結像面焦点深度以内にあり、メリジオル面とサジタル面におけるコマ収差を大きくするようにしてある。
【0045】
次に、図1に示す照射対象物19に対して投影光学系13と反対側に、切替式の第1対物レンズ14a、14b、14cが設けられている。この実施の形態では、第1対物レンズ14a、14b、14cの倍率は、それぞれ10倍、60倍、20倍である。これらの第1対物レンズは、第1対物レンズホルダー15に支持されて一体となって上下に移動するように構成されている。上下移動は、図示しない第2ステッピングモータの駆動によって行う。これによって、測定対象物19の寸法に応じた、最適な倍率のレンズを選択することができる。
【0046】
なお、対物レンズの倍率によって、照射された測定対象物19の明るさが異なるので、第1対物レンズ14aの第2対物レンズ18側の端部には、減光用のNDフィルタ16aが、第1対物レンズ14cの第2対物レンズ18側の端部には、減光用のNDフィルタ16bがそれぞれ設けられて第1対物レンズの倍率が異なっても照射された測定対象物19の像の明るさを均一化している。また、最も倍率の大きな第1対物レンズ14bに切換えた場合に、端部の像が第2対物レンズ18に収まらないために、第1対物レンズ14bの第2対物レンズ18側の端部には開口数調節用アイリス17を設けて第1対物レンズ14bを透過する光を絞っている。
【0047】
前述の第1対物レンズ14a、14bあるいは14cを通過した光は、第2対物レンズ18を通過した後に切替式のリレーレンズ20aもしくは20bを通過して撮像素子としてのCCD22に照射され、CCD22の受光面に測定対象物19の像を結像させる。リレーレンズ20aおよび20bは、リレーレンズハウジング21中に収納され、それぞれ2倍と0.5倍の拡大倍率を有する。リレーレンズ20aおよび20bは、リレーレンズハウジング21と一体で、図示しない第4ステッピングモータの駆動により上下に移動する。これによって、拡大倍率の切り替えを行うことができる。
【0048】
リレーレンズ20aもしくは20bを通過してCCD22上に結像した像は、CCDの画素単位の電気信号に変換され、撮像部23から出力される。
【0049】
次に、図1の態様と異なる第2の実施態様の構成の照明装置を含んでなる粒子撮像装置の構成について説明する。図2は、図1の態様と異なる構成の照明装置を含んでなる粒子撮像装置の構成の一例を示す概略断面図であり、照明装置以外は同じ構成を有している。図2に示すように、ランプ1から照明装置24の集光ガイド部材6に至る光路の構成は、実施の形態1と同じである。調整ガイド部材5に設けたピンホール6を通過した光は、マルチモード光ファイバー7の一端へ入射する。光ファイバー7へ入射した光は、光ファイバー7を通過した後に他端から出射する。光ファイバー7の出射端が出射部9bとなり、出射部9bから出射した光は、実施の形態1と同じ投影例レンズ系13を経て照射対象物19に照射される。なお、マルチモード光ファイバー7の実効断面積の直径は0.1ミリメートルである。前記実効断面積は、照射対象を照射する照射領域の断面積と略等しくなるように構成されている。また、マルチモード光ファイバー7の実効断面積の直径は、0.1〜2.0ミリメートルの範囲が好ましい。
【0050】
透過部にマルチモード光ファイバー7を用いることにより、出射部9bの出射領域内の光束の分布がより均一化される。従って、出射部9bの光が投影される照射領域の照射光も均一化され、照射対象物19をより均一に照射することが可能になる。
【0051】
また、インコヒーレント光源から波長選択部である帯域フィルタで所定の波長域を抽出して対象物に照射し、対象物の鮮明な像を得るためには、前記帯域フィルタを通過した照射光が対象物の寸法の数1倍から300倍程度のコヒーレンス長を有するようにスペクトル特性を設定することが好適である。
【0052】
照射光のスペクトルの中心波長をλC0、半値幅、即ち発光スペクトルのピーク波長の両側で強度が50%の2点の幅をλh0とすると、中心波長λC0に対応する中心周波数fC0
、以下の式で示される。
【数1】

また、半値波長幅λh0に対応する半値周波数幅fh0は、
【数2】

ここで、照射光のコヒーレンス長Hは、半値波長幅と以下のような関係を持つ。
【数3】

【0053】
このような観点から、波長選択部の帯域フィルタの特性を決定すればよい。たとえば、照射光の中心波長λC0が400ナノメートル、半値幅長λh0が10ナノメートルの場合、コヒーレンス長Hは、16マイクロメートルになる。従って、この特性の帯域フィルタを備えた照明装置は、コヒーレンス長Hの約1/40〜1/80である400〜200ナノメートル程度の対象物を照明し、対象の鮮明な輪郭像を得るために好適である。
【0054】
なお、前述の説明により開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0055】
例えば、適用可能な光源は、キセノンフラッシュランプに限らず、例えば、水銀アークランプやハロゲンランプなどであってもよい。
また、波長選択部としての紫外光帯域通過フィルタ4は、公知の手法で製造される光学フィルタでよい。
【0056】
また、調整部材としての集光ガイド部材5の形状は、前述のように光軸に対して垂直方向の断面の内径が第2レンズ3から入射部9aに向けて次第に小さくなるものに限定されず、例えば光軸に対して垂直に配置された板にピンホールを設けた形状であってもよい。
【0057】
また、対象物への光像のコマ収差を大きくするために、第2投影レンズ系のコマ収差が大きくなるようにしたが、第1投影レンズ系のコマ収差を大きくするような構成にしても良い。
【0058】
また、第1レンズ部材の第1レンズ2の開口率NAは、0.48であり、好ましくは上限が0.75であるが、0.30から0.75の範囲内であれば、適用可能である。
【0059】
また、第2投影レンズ系13は、照射領域の大きさが、第2投影レンズ系13の仮想光源である出射部9bの出射領域にほぼ等しくなるように構成しているが、照射領域の大きさが、第2投影レンズ系13の仮想光源である出射部9bの出射領域の0.5から3倍になるように構成してもよい。
【0060】
また、照明装置24において、キセノンフラッシュランプ1(光源)から出射された光から中心波長が400ナノメートルであり、かつ、半値幅が10ナノメートルである光を選択的に透過させる紫外光帯域通過フィルタ4を用いる構成としたが、紫外光帯域通過フィルタ4を省き、中心波長が400ナノメートルであり、かつ、半値幅が10ナノメートルである光を発する光源を用いる構成にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】この発明の照明装置の一態様を含んでなる粒子撮像装置の構成の一例を示す概略断面図である。(実施の形態1)
【図2】この発明の照明装置の異なる一態様を含んでなる粒子撮像装置の構成の一例を示す概略断面図である。(実施の形態2)
【図3】この発明に係る粒子撮像装置の一態様を含んでなる粒子画像分析システムの外観の一例を示す斜視図である。
【図4】図3に示す粒子画像分析システムの全体構成の概略を示す説明図である。
【図5】この発明の光源の一態様であるキセノンフラッシュランプの外観の一例を示す説明図である。
【図6】この発明の光源の一態様であるキセノンフラッシュランプの発光スペクトル特性を示すグラフである。
【図7】投影レンズ系に用いる、収差が大きなレンズ特性の一例を示す説明図である。
【図8】投影レンズ系に用いる、収差がほとんどないレンズ特性の一例を示す説明図である。
【図9】公知の、コヒーレント光源による空間伝播周波数に対する伝播係数の特性を示す図である。
【図10】公知の、照射光のコヒーレンスとそれによって得られる対象物体の像の解像度との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
【0062】
1 光源、キセノンフラッシュランプ、ランプ
1a ケース
1b 窓
1c 発光部
1d 端子
2 第1レンズ
3 第2レンズ
4 紫外光帯域通過フィルタ
5 集光ガイド部材
6 ピンホール
7 マルチモード光ファイバー
8 光ファイバー支持部材
9a 入射部
9b 出射部
10a、10b、11a、11b コンデンサレンズ
12 開口数調節用アイリス
13 投影レンズハウジング、第2投影レンズ系
14、14a、14b、14c 第1対物レンズ
15 第1対物レンズホルダー
16a、16b NDフィルタ
17 焦点深度調節用アイリス
18 第2対物レンズ、結像レンズ
19 照射対象物
20a、20b リレーレンズ
21 リレーレンズハウジング、リレーレンズ系
22 CCD、撮像素子
23 撮像部
24 照明装置
25 第1投影レンズ系、集光光学系
26 光源部ハウジング
100 粒子画像分析システム
101 粒子撮像装置
101a カバー
102 画像データ分析装置
102a 画像表示部(ディスプレイ)2a
102b キーボード
103 流体機構部
105 撮像光学系
106 画像処理部
107 フローセル
107a 凹部
108 供給機構部
108a サンプルノズル
108b 供給部
108c 供給口
108d シース液容器
108e シース液チャンバ
108f 廃液チャンバ
109 支持機構部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源、第1投影レンズ系及び第2投影レンズ系を備えた照明装置であって、
第1投影レンズ系が、光源から出射された光を平行光に変換するための第1レンズ部材と、
第1レンズ部材を通過した平行光のうち中心波長が200〜450ナノメートル以内の範囲にあり、かつ、半値幅が1〜40ナノメートル以内のスペクトル特性を有する光を選択的に通過させるための波長選択部と、
波長選択部を通過した光を集光するための第2レンズ部材と、
所定断面積の透過部を有し透過部に第2レンズ部材によって集光された光を入射部から入射させて出射するための調整部材とを含み、
第2投影レンズ系が、調整部材から出射された光を再び集光して対象物に照射するレンズ系である照明装置。
【請求項2】
対象物に照射される光源像が、コマ収差の大きい像である請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
第1投影レンズ系及び第2投影レンズ系のいずれか一方のレンズ系によるコマ収差が、他方のレンズ系によるコマ収差よりも大きい請求項2記載の照明装置。
【請求項4】
第1レンズ部材の光源側のレンズ開口数(NA)が、0.30〜0.75以内の範囲にある請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
調整部材の透過部が、ピンホールであり、ピンホールの径によって出射面積が決定される請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
調整部材の透過部が、マルチモード光ファイバーからなり、前記光ファイバーの実効断面積によって出射面積が決定される請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
第1投影レンズ系が、少なくとも一つの非球面レンズを有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
第2投影レンズ系が、少なくとも一つの非球面レンズを有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項9】
第2投影レンズ系が、開口数(NA)を調整するための開口絞りを有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項10】
第2投影レンズ系が、調整部材の透過部の断面積に対して0.5〜3倍の照射面積で対象物に光を照射する請求項1〜9のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項11】
対象粒子を撮像するための粒子撮像装置であって、請求項1〜10のいずれか1項に記載の照明装置と、
前記照明装置によって照明された対象粒子を撮像するための撮像素子とを備える粒子撮像装置。
【請求項12】
波長選択部が、対象粒子の粒子径の1〜300倍のコヒーレンス長の光を通過させる請求項11記載の粒子撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−184870(P2006−184870A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−304502(P2005−304502)
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【出願人】(390014960)シスメックス株式会社 (810)
【Fターム(参考)】