説明

照明装置および投写型表示装置

【課題】複数の光源からの光を効率よく照明する照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置は、第1の光源と、第1の光源よりも発光面積が大きい第2の光源と、第1の光源からの光を第1の光束となるように集光する第1の集光手段と、第2の光源からの光を第2の光束となるように集光する第2の集光手段と、第1の光束および第2の光束を照明光にする照明光学手段であって、第2の光束に対するFナンバーが第1の光束に対するFナンバーよりも小さい照明光学手段と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型の画像形成デバイス上に形成される画像を照明光で照射し、投写レンズによりスクリーン上に拡大投写する投写型表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶やミラー偏向型のデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)の画像形成手段を用いた投写型表示装置の光源として、放電ランプが広く利用されている。放電ランプは寿命が短く信頼性が低い、という問題点を抱えている。この問題点を解決するため、近年、光源として、半導体レーザーや発光ダイオードの固体光源を用いた投写型表示装置が開示されている。図6に、従来の固体光源とDMDを用いた投写型表示装置を示す。発光ダイオード1からの紫外光は、カラーホィール2に入射する。カラーホィール2には紫外線を透過し可視光を反射する反射膜が形成され、反射膜の出射側には円盤を3つの領域に分割した領域に、それぞれ赤、緑、青の蛍光体層が形成されている。カラーホィール2に入射した紫外線により、赤、緑、青の色光が発光される。発光した光はリレーレンズ3、反射ミラー4、プリズム5を透過および反射して、DMD6に入射する。映像信号に応じて、DMD6で変調された光は投写レンズ7により拡大投写される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−341105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、半導体レーザーや発光ダイオードなどの固体光源は放電ランプと比較して、発光光束が少ない。このため、固体光源を用いた投写型表示装置の高輝度化を図る手法として、多数のレーザー光源を用いて蛍光体を励起、蛍光させる蛍光光源を用いて光束の増大を図る手法が有望である。この蛍光光源の発光スペクトルは、蛍光体に依存するが相対的に青成分が少ない。このため、青色成分として青色の半導体レーザーや青色の発光ダイオードと、蛍光光源を組み合わせて、光利用効率の高い投写型表示装置を構成することが有益である。一方、青色にレーザー光を用いる場合には、投写レンズから出射する光を、安全上、インコヒーレント化する必要がある。また、青色に発光ダイオードを用いる場合、必要な光出力を得るには、その発光面積が放電ランプや蛍光光源と比べて大きく、大幅な光利用効率の向上が必要である。したがって、ここでは、以下に説明する限定されない例示的な態様によって、レーザー励起の蛍光光源と、レーザーや発光ダイオードとの組み合わせなどで構成される複数の光源からの光を効率よく照明する照明装置と、その照明装置を用いた投写型表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の照明装置は、第1の光源と、前記第1の光源よりも発光面積が大きい第2の光源と、前記第1の光源からの光を第1の光束となるように集光する第1の集光手段と、前記第2の光源からの光を第2の光束となるように集光する第2の集光手段と、前記第1の光束および前記第2の光束を照明光にする照明光学手段であって、前記第2の光束に対するFナンバーが前記第1の光束に対するFナンバーよりも小さい照明光学手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
本発明の投写型表示装置は、映像信号に応じて画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段の照明光源としての本発明の照明装置と、前記画像形成手段から出射した光束を受け、前記画像形成手段で形成された画像を拡大投写する投写レンズと、を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、発光面積が大きいほうの第2の光源から得られた第2の光束に対するFナンバーが、第1の光源から得られた第1の光束に対するFナンバーよりも小さい照明光学手段を備えることにより、高効率の照明装置が構成できる。また、当該照明光学手段によって画像形成手段を照明する構成とすることにより、長寿命で明るい投写型表示装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態1における照明装置と投写型表示装置の構成図
【図2】図1の装置が備える蛍光光源の発光スペクトル特性を示すグラフ
【図3】図1の装置が備える発光ダイオードの発光スペクトル特性を示すグラフ
【図4】図1の装置が備える液晶パネルの構成を示し、(a)は第1のマイクロレンズが形成された液晶パネルの構成を示す断面図、(b)は第2のマイクロレンズが形成された液晶パネルの構成を示す断面図
【図5】本発明の実施の形態2における照明装置と投写型表示装置の構成図
【図6】従来の投写型表示装置の概略構成図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
【0010】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態を示す照明装置と、その照明装置を画像形成手段の照明光源として用いた投写型表示装置の構成図である。画像形成手段として、例えば、TNモードもしくはVAモードであって、画素領域に薄膜トランジスタを形成したアクティブマトリクス方式の透過型の液晶パネルを備えたライトバルブを用いる。
【0011】
20は半導体レーザー、21は集光レンズ、22は放熱板、23はヒートシンク、25、26はレンズ、27は拡散板、28は青反射のダイクロイックミラー、30は第1の集光手段であるコンデンサレンズ、35は蛍光基板であり、本発明の第1の光源である蛍光光源となる。24は半導体レーザーからの光束、29は蛍光基板から蛍光発光する光束を示している。37は第2の光源である青色を発光する発光ダイオード、38はヒートシンク、36は第2の集光手段であるコンデンサレンズ、39は発光ダイオードの光束である。光束(第1の光束)29および光束(第2の光束)39は、例えばそれぞれ平行光束である。平行光束は略平行光束の意味を包含する表現である。第1および第2の光束は平行光束に限らない。100、101はそれぞれ第1、第2のレンズアレイ板、102は偏光変換光学素子、103は重畳用レンズ、104は青反射のダイクロイックミラー、105は緑反射のダイクロイックミラー、106、107、108は反射ミラー、109、110はリレーレンズ、111、112、113はフィールドレンズ、120、121、122は入射側偏光板、123、124、125は液晶パネル、126、127、128は出射側偏光板、129は赤反射のダイクロイックミラーと青反射のダイクロイックミラーから構成される色合成プリズム、130は投写レンズである。114は緑、赤成分の照明光の光線様相、115は青色成分の照明光の光線様相、116は赤色成分の照明光の光線様相、図中のθG、θB、θRは液晶パネルへの照明光入射角である。ここでは、第1のレンズアレイ板100からフィールドレンズ111、112、113を透過して液晶パネル123を備えるライトバルブ、液晶パネル124を含むライトバルブ、および、液晶パネル125を含むライトバルブを照明する光学系を照明光学手段としている。また、第1および第2の光源と、第1および第2の集光手段と、照明光学手段とを備えた構成を照明装置としている。入射側偏光板120、液晶パネル123、および、出射側偏光板126により、また、入射側偏光板121、液晶パネル124、および、出射側偏光板127により、また、入射側偏光板122、液晶パネル125、および、出射側偏光板128により、それぞれ1つの液晶ライトバルブ(画像形成手段)が構成されている。当該液晶ライトバルブのそれぞれは、一般にライトバルブであってよい。
【0012】
半導体レーザー20は放熱板22上に一定の間隔で2次元状に24個(4×6)に正方配列で多数配置している。ヒートシンク23は半導体レーザー20を冷却するためのものである。半導体レーザー20は、440nmから455nmの波長で青の色光を発光する。複数の半導体レーザー20から出射した光は対応する集光レンズ21により、それぞれ集光され平行な光束24に変換される。光束24群は凸面のレンズ25と凹面のレンズ26により、さらに小径化され、拡散板27に入射する。拡散板27はガラス製で表面の微細な凹凸形状で光を拡散する。拡散板27からの光はダイクロイックミラー28で反射する。ダイクロイックミラー28は波長445nm付近の半導体レーザー20からの光と青色発光ダイオード37からの光を反射し、かつ緑および赤の色光を透過する特性である。ダイクロイックミラー28で反射した励起光束がコンデンサレンズ30により集光されることにより、各半導体レーザー20から出射した光は、光強度がピーク強度に対して13.5%となる直径が1〜2mmのスポット光に重畳された状態で、蛍光基板35に入射する。拡散板27はそのスポット光の径が所望の径となるよう光を拡散させる。蛍光基板35は、例えば、ガラス基板(第1の基板)31と、ガラス基板31の一方の面上に配置された反射膜32と、反射膜32上に配置された蛍光体層33とを備えるとともに、中央部にモーター34を備えた回転制御可能な円形基板である。蛍光基板35の反射膜32は可視光を反射する誘電体薄膜である。蛍光体層33には青色光により励起され、緑、赤成分を含んだ黄色光を発光するYAG系黄色蛍光体を、円環状に形成している。この蛍光体の結晶母体の代表的な化学組織はY3l512である。半導体レーザー20からの光で励起された蛍光体層33は緑、赤成分の光を含む黄色光を蛍光発光する。
【0013】
図2に、蛍光光源からの発光スペクトルを示す。蛍光体材料の適切な選択により、波長が590〜600nm付近で分離すると、緑成分と赤成分が良好な色と強度比率になる。スペクトルの光利用効率は95%である。配光特性は完全拡散面に近い特性である。
【0014】
蛍光基板35の発光面積をスポット光の面積とすると、0.78〜3.14mm2となる。蛍光基板35は、上記の円形基板である場合に、回転させることにより、励起光による蛍光体の温度上昇を抑制し、蛍光変換効率を安定に維持することができる。蛍光体層33に入射した光は、緑、赤成分の色光を蛍光発光し、蛍光基板35を出射する。また、反射膜32側に発光する光は反射膜32で反射して、蛍光基板35を出射する。蛍光基板35から出射した緑および赤の色光は、再びコンデンサレンズ30で集光され、光束29に変換された後、ダイクロイックミラー28を透過する。
【0015】
一方、第2の光源である発光ダイオード37は大光出力化するため、発光面積が5mm2以上の発光ダイオードを用いている。当該発光面積は、発光ダイオード37のチップ表面の光取り出し領域の面積であり、蛍光基板35の蛍光光源の発光面積に対して、6.4〜1.6倍以上となる。
【0016】
図3に、発光ダイオードの発光スペクトルを示す。ピーク波長は460nm付近で強度が50%となる波長幅は略22nmである。配光特性は配光角度が40度で50%、80度で10%となる特性で完全拡散面よりもやや指向性が高い。
【0017】
発光ダイオード37はヒートシンク38により冷却される。発光ダイオード37からの光はコンデンサレンズ36により光束39に変換された後、ダイクロイックミラー28を反射する。例えば、発光ダイオード37からの光束39の口径が、蛍光基板35からの光束29の口径に対して、略1.3倍程度の大口径の光束となるように、それぞれのコンデンサレンズ30、36を構成する。このようにして、異なる口径の蛍光基板35からの黄色光束と、発光ダイオード37からの青色光束が合成されて、白色光となる。
【0018】
異なる径の光束29、39で合成された白色光は、複数のレンズ素子から構成される第1のレンズアレイ板100に入射する。第1のレンズアレイ板100に入射した光束は多数の光束に分割される。分割された多数の光束は、複数のレンズから構成される第2のレンズアレイ板101に収束する。第1のレンズアレイ板100のレンズ素子は液晶パネル123、124、125と相似形の開口形状である。第2のレンズアレイ板101のレンズ素子は第1のレンズアレイ板100と液晶パネル123、124、125とが略共役関係となるようにその焦点距離が決められている。第2のレンズアレイ板101から出射した光は偏光変換光学素子102に入射する。偏光変換光学素子102は、偏光分離プリズムと1/2波長板により構成され、光源からの自然光を一つの偏光方向の光に変換する。偏光変換光学素子102からの光は重畳用レンズ103に入射する。重畳用レンズ103は第2のレンズアレイ板101の各レンズ素子からの出射した光を液晶パネル123、124、125上に重畳照明するためのレンズである。重畳用レンズ103からの光は、青反射のダイクロイックミラー104、緑反射のダイクロイックミラー105により、青、緑、赤の色光に分離される。緑の色光はフィールドレンズ111、入射側偏光板120を透過して、液晶パネル123に入射する。青の色光は反射ミラー106で反射した後、フィールドレンズ112、入射側偏光板121を透過して液晶パネル124に入射する。赤の色光はリレーレンズ109、110や反射ミラー107、108を透過屈折および反射して、フィールドレンズ113、入射側偏光板122を透過して、液晶パネル125に入射する。
【0019】
ここでは、例えば、前述のように発光ダイオード37からの光束39を、蛍光基板35からの光束29よりも大口径とし、照明入射角をθB>θG=θRとし、発光ダイオード37からの光束39を照明光にする光学系(第2の照明光学系)のFナンバーを、蛍光基板35からの光束29を照明光にする光学系(第1の照明光学系)のFナンバーよりも小さく設定する。第1の照明光学系と第2の照明光学系とは、例えば、第1のレンズアレイ板100、第2のレンズアレイ板101、偏光変換光学素子102、重畳用レンズ103、および、ダイクロイックミラー104を共通の光学素子として備えている。すなわち、当該共通の光学素子は、第1の照明光学系および第2の照明光学系の、光束29および光速39の入射側に配置されている。第1の照明光学系は、当該共通の光学素子以外に、さらに、ダイクロイックミラー105、リレーレンズ109、反射ミラー107、リレーレンズ110、反射ミラー108、フィールドレンズ113、および、フィールドレンズ111を備えている。第2の照明光学系は、当該共通の光学素子以外に、さらに、反射ミラー106およびフィールドレンズ112を備えている。発光ダイオード37からの光束39を照明光にする光学系について、蛍光光源からの光束29を照明光にする光学系と同じFナンバーの照明光学系を用いたのでは光利用効率が低下する。蛍光光源よりも発光面積が大きい発光ダイオードからの光束39に対する第2の照明光学系のFナンバーを第1の照明光学系のFナンバーよりも小さくしているため、高い光利用効率で照明を行うことができる。なお、光軸に垂直な断面が三角形および矩形を含む多角形などの円以外の形状を有する光束については、光束の径を、対角線の長さ等の当該断面上の最大の長さ、FWHM(半値全幅)、1/e2幅、D4σ幅(セカンドモーメント径)、ナイフエッジ幅、D86幅等で表すことができる。光軸に垂直な断面が円の場合にも、同じように光束の径を定義することができる。
【0020】
3つの液晶パネル123、124、125は映像信号に応じた画素への印加電圧の制御により入射する光の偏光状態を変化させ、それぞれの液晶パネル123、124、125の両側に透過軸を直交するように配置したそれぞれの入射側偏光板120、121、122および出射側偏光板126、127、128を組み合わせて光を変調し、緑、青、赤の画像を形成する。透過型の液晶パネルは画素開口率を高くするため、入射光が画素開口を透過するように画素毎に形成されたレンズからなるマイクロレンズアレイを用いてもよい。例えば、液晶パネル123、125はマイクロレンズアレイが形成された液晶パネルであり、液晶パネル124はマイクロレンズアレイが形成されていない液晶パネルである。出射側偏光板126、127、128を透過した各色光は色合成プリズム129により、赤、青の各色光がそれぞれ赤反射のダイクロイックミラー、青反射のダイクロイックミラーによって反射し、緑の色光と合成され、投写レンズ130に入射する。投写レンズ130に入射した光は、スクリーン(図示せず)上に拡大投写される。
【0021】
マイクロレンズアレイが形成された液晶パネルの実効的な開口率を高くするには、例えば、画素開口を出射する光が拡散しても、投写レンズで取り込めるように、投写レンズのFナンバーに対して、照明光の光学系のFナンバーを大きくする。このために、発光面積が小さく、Fナンバーが大きい方の照明光学系に対応する光源である蛍光光源からの照明光が入射する液晶パネル123、125には、マイクロレンズアレイが形成された液晶パネルを用いることができる。また、発光面積が大きく、Fナンバーが小さい方の照明光学系に対応する光源である発光ダイオード37からの光が入射する液晶パネル124にはマイクロレンズアレイが形成されていない液晶パネルを用いることができる。このように、発光面積が大きい方の光源である発光ダイオード37の青色光の光学系については、照明光の光学系のFナンバーを緑色および赤色の照明光の光学系のFナンバーよりも小さくし、かつ、マイクロレンズが形成されていない液晶パネルと組み合わせて、光利用効率を最大化することができる。発光面積が小さい方の光源である蛍光光源の緑、赤色の光学系については、照明光の光学系のFナンバーを青色の照明光の光学系よりも大きくして、かつ、マイクロレンズアレイが形成された液晶パネルと組み合わせて、光利用効率を最大化することができる。図1の構成では、例えば、投写レンズのFナンバーを1.7として、蛍光基板からの照明光に対応した第1の照明光学系のFナンバーを2.2、発光ダイオード光源からの照明光に対応した第2の照明光学系のFナンバーを1.7として、光利用効率を高効率化している。
【0022】
また、液晶パネル123、125に第1のマイクロレンズアレイが形成された液晶パネルを用い、液晶パネル124に第1のマイクロレンズアレイよりも焦点距離が長い第2のマイクロレンズアレイが形成された液晶パネルを用いてもよい。図4(a)に、第1のマイクロレンズアレイが形成された第1の液晶パネル420Aの概略断面構成例を示す。カバーガラス401aとカバーガラス401bとの間に第1のマイクロレンズアレイ402が配置されている。カバーガラス401bとカバーガラス401cとの間に、液晶層403と画素開口部404aを有するブラックマトリクス404とが配置されている。第1の液晶パネル420Aへの入射光400aは、第1のレンズアレイ板100によって分割されて第1の照明光学系を経た多数の光束から構成されている。第1のマイクロレンズアレイ402のそれぞれのマイクロレンズに入射した光束は当該マイクロレンズにより集光されながら液晶層403及び画素開口部404aを通過して出射光400bとなる。また、図4(b)に、第2のマイクロレンズアレイが形成された第2の液晶パネル420Bの概略断面構成例を示す。図4(a)の第1の液晶パネル420Aとは、第1のマイクロレンズアレイ402に代えて第2のマイクロレンズアレイ412が配置されている点が異なっている。第2の液晶パネル420Bへの入射光400cは、第1のレンズアレイ板100によって分割されて第2の照明光学系を経た多数の光束から構成されている。第2のマイクロレンズアレイ412のそれぞれのマイクロレンズに入射した光束は当該マイクロレンズにより集光されながら液晶層403及び画素開口部404aを通過して出射光400dとなる。第2のマイクロレンズアレイ412の焦点距離は第1のマイクロレンズアレイ402の焦点距離よりも長いので、第2の液晶パネル420Bの出射光400dの拡がり角度は第1の液晶パネル420Aの出射光400bの拡がり角度よりも小さい。
【0023】
第1および第2の光源が、それぞれインコヒーレント光源、例えばそれぞれ蛍光光源、発光ダイオードであると、投写レンズからの投写光はインコヒーレント光となり、高出力のレーザー光に関する安全問題のない投写型表示装置が構成できる。
【0024】
以上のように、照明装置を、発光面積が異なる第1および第2の光源からの光を、それぞれ異なる口径の光束に集光し、それぞれを照明光にするとともにそれぞれに対して互いにFナンバーが異なる照明光学手段で画像形成手段等の照明対象物を照明する構成とすることにより、高効率な照明装置が実現できる。当該照明装置は、第1の光源と、第1の光源よりも発光面積が大きい第2の光源と、第1の光源からの光を第1の光束となるように集光する第1の集光手段と、第2の光源からの光を第2の光束となるように集光する第2の集光手段と、第1の光束および第2の光束を照明光にする照明光学手段であって、第2の光束に対するFナンバーが第1の光束に対するFナンバーよりも小さい照明光学手段とを備えていてもよい。
【0025】
また、本発明の投射型表示装置は、映像信号に応じて画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段の照明光源としての前述したいずれかの照明装置と、画像形成手段から出射した光束を受け、画像形成手段で形成された画像を拡大投写する投写レンズとを備えていてよい。
【0026】
当該投写型表示装置を、固体光源を用いた高効率な本発明の照明装置を用いて構成し、また、照明光学手段の互いに異なるFナンバーに対して、マイクロレンズアレイを形成した液晶パネルとマイクロレンズアレイを形成しない液晶パネルを組み合わせて構成することにより、液晶パネルの実効的な画素開口率を最大化してもよい。このようにすると、長寿命で安全性が高く、高輝度な投写型表示装置が実現できる。また、3つのライトバルブをそれぞれ画像形成手段として用いるため、色再現が良好で明るく高精細な投写画像を得ることができる。例えば、3つのライトバルブのうち、第1の光源からの光が照明されるライトバルブの液晶パネルを画素開口率を向上させるマイクロレンズアレイを備えた液晶パネルとし、第2の光源からの光が照明されるライトバルブの液晶パネルをマイクロレンズアレイを備えていない液晶パネルとする。また例えば、3つのライトバルブのうち、第1の光源からの光が照明されるライトバルブの液晶パネルを画素開口率を向上させる第1のマイクロレンズアレイを備えた液晶パネルとし、第2の光源からの光が照明されるライトバルブの液晶パネルを第1のマイクロレンズアレイよりも焦点距離が長い第2のマイクロレンズアレイを備えた液晶パネルとする。
【0027】
画像形成手段として、透過型の液晶パネルを備えたライトバルブを用いる例を挙げたが、異なる発光面積の複数の光源からの光束に対して、それぞれ異なるFナンバーの光学系により照明光とする照明装置を用いることにより、画像形成手段に依存せずに、効率よく画像形成手段を照明できる。したがって、画像形成手段として反射型の液晶パネルを備えたライトバルブを用いてもよい。反射型の液晶パネルを用いることにより、高精細で高コントラストな投写画像を得る投写型表示装置が構成できる。また、画像形成手段として、ミラー偏向型のDMD等のミラー偏向型ライトバルブを用いてもよい。ミラー偏向型ライトバルブを用いることにより、小型で高信頼性の投写型表示装置を構成できる。また、第1および第2の光源のそれぞれに、蛍光光源、レーザー光源、発光ダイオードなどの任意の光源が使用可能である。
【0028】
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態を示す照明装置と、その照明装置を画像形成手段の照明光源として用いた投写型表示装置の構成図である。本発明の実施の形態1の構成と異なるのは、照明光学手段が、異なる発光面積の第1および第2の光源に対して、それぞれ異なるFナンバーの第1および第2の照明光学系を、互いに共通の光学素子を含まないように備えている点である。
【0029】
50は半導体レーザー、51は集光レンズ、52は放熱板、53はヒートシンク、55、56はレンズ、57は拡散板、58は青反射のダイクロイックミラー、60は第1の集光手段であるコンデンサレンズ、65は反射膜62と蛍光体層63を形成したガラス基板61とモーター64とを備える蛍光基板であり、本発明の第1の光源である蛍光光源である。54は半導体レーザーからの光束、59は蛍光基板65から蛍光発光する光束を示している。200、201はそれぞれ第1、第2のレンズアレイ板、202は偏光変換光学素子、203は重畳用レンズ、204は赤反射のダイクロイックミラー、205、206は反射ミラー、207、208はフィールドレンズであり、これらの構成要素を本発明の第1の照明光学系としている。209、210は緑、赤成分の照明光の光線様相、θG、θRは液晶パネルへの照明光入射角である。
【0030】
66は第2の光源である青色成分を発光する発光ダイオード、67はヒートシンク、68は第2の集光手段であるコンデンサレンズ、69は発光ダイオードからの光束を示している。光束(第1の光束)59および光束(第2の光束)69は、例えばそれぞれ平行光束である。平行光束は略平行光束の意味を包含する表現である。第1および第2の光束は平行光束に限らない。300、301はそれぞれ第1、第2のレンズアレイ板、302は偏光変換光学素子、303は重畳用レンズ、304は反射ミラー、305はフィールドレンズであり、これらの構成要素を本発明の第2の照明光学系としている。306は青成分の照明光の光線様相、θBは液晶パネル309への照明光入射角である。第1および第2の光源と、第1および第2の集光手段と、第1および第2の照明光学系を含む照明光学手段とを備えた構成を照明装置としている。213、214、308は入射側偏光板、215、216、309は液晶パネル、217、218、310は出射側偏光板、219は赤反射のダイクロイックミラーと青反射のダイクロイックミラーから構成される色合成プリズム、220は投写レンズである。入射側偏光板213、液晶パネル215、および、出射側偏光板217により、また、入射側偏光板214、液晶パネル216、および、出射側偏光板218により、また、入射側偏光板308、液晶パネル309、および、出射側偏光板310により、それぞれ1つの液晶ライトバルブ(画像形成手段)が構成されている。当該液晶ライトバルブのそれぞれは、一般にライトバルブであってよい。
【0031】
半導体レーザー50は放熱板52上に一定の間隔で2次元状に24個(4×6)に正方配列で多数配置している。ヒートシンク53は半導体レーザー50を冷却するためのものである。半導体レーザー50は、440nmから455nmの波長で青の色光を発光する。複数の半導体レーザー50を出射した光は対応する集光レンズ51により、それぞれ集光され平行な光束54に変換される。光束54群は凸面のレンズ55と凹面のレンズ56により、さらに小径化され、拡散板57に入射する。拡散板57はガラス製で表面の微細な凹凸形状で光を拡散する。拡散板57からの光はダイクロイックミラー58で反射する。ダイクロイックミラーは波長445nm付近の半導体レーザー光を反射し、かつ緑および赤の色光を透過する特性である。ダイクロイックミラー58で反射した励起光束がコンデンサレンズ60により集光されることにより、各半導体レーザー50から出射した光は、1〜2mmのスポット光に重畳された状態で、蛍光基板65に入射する。蛍光基板65は、例えば、ガラス基板(第1の基板)61と、ガラス基板61の一方の面上に配置された反射膜62と、反射膜62上に配置された蛍光体層63とを備えるとともに、中央部にモーター64を備えた回転制御可能な円形基板である。蛍光基板65の反射膜62は可視光を反射する誘電体薄膜である。蛍光体層63には青色光により励起され、緑、赤成分を含んだ黄色光を発光するYAG系黄色蛍光体を形成している。半導体レーザー50からの光で励起された蛍光体層63は緑、赤成分の光を含む黄色光を発光する。蛍光基板65の発光面積は0.78〜3.14mm2である。蛍光基板65は回転させることにより、励起光による蛍光体の温度上昇を抑制し、蛍光変換効率を安定に維持することができる。蛍光基板65から出射した緑および赤の色光は、再びコンデンサレンズ60で集光され、光束59に変換された後、ダイクロイックミラー58を透過する。
【0032】
蛍光基板65からの光は、第1のレンズアレイ板200に入射する。第1のレンズアレイ板200に入射した光束は多数の光束に分割され、第2のレンズアレイ板201に収束する。第2のレンズアレイ板201は分割された多数の光束を液晶パネル215、216上に照明させる。第2のレンズアレイ板201を出射した光は、偏光分離プリズムと1/2波長板により構成された偏光変換光学素子202によって、入射する自然光を偏光光に変換した後、重畳用レンズ203により、液晶パネル215、216上に重畳される。重畳用レンズ203からの光は、赤反射のダイクロイックミラー204により、緑、赤の色光に分離される。緑の色光は反射ミラー205で反射した後、フィールドレンズ207、入射側偏光板213を透過して、液晶パネル215に入射する。赤の色光は反射ミラー206で反射した後、フィールドレンズ208、入射側偏光板214を透過して液晶パネル216に入射する。
【0033】
一方、第2の光源である発光ダイオード66は大光出力化するため、発光面積が5mm2以上の発光ダイオードを用いている。当該発光面積は、発光ダイオード66のチップ表面の光取り出し領域の面積であり、蛍光基板65の蛍光光源の発光面積に対して、6.4〜1.6倍以上と大きい。発光ダイオード66はヒートシンク67により冷却される。発光ダイオード66からの光はコンデンサレンズ68により、光束69に変換される。発光ダイオードからの光束69は、第1のレンズアレイ板300に入射する。第1のレンズアレイ板300に入射した光束は多数の光束に分割され、第2のレンズアレイ板301に収束する。第2のレンズアレイ板301は分割された多数の光束を液晶パネル309上に照明させる。第2のレンズアレイ板301を出射した光は、偏光分離プリズムと1/2波長板により構成された偏光変換光学素子302によって、入射する自然光を偏光光に変換した後、重畳用レンズ303により、液晶パネル309上に重畳される。重畳用レンズ303からの光は、反射ミラー304で反射した後、フィールドレンズ305、入射側偏光板308を透過して、液晶パネル309に入射する。
【0034】
例えば、照明光入射角をθB>θG=θRとし、発光面積が大きい方の光源である発光ダイオード66からの光束69に対する第2の照明光学系のFナンバーを、発光面積が小さい方の光源である蛍光基板65からの光束59に対する第1の照明光学系のFナンバーよりも小さくして、光利用効率を高くする。光束59と光束69との径の大小関係は問わない。第1および第2の光源からの光を、それぞれ第1および第2の集光手段で集光し、それぞれ異なるFナンバーの第1および第2の照明光学系で液晶パネルを照明することにより、互いに発光面積が異なる光源であっても、それぞれの光源からの光を効率よく照明する照明装置が構成できる。
【0035】
図5のように赤色光の光学系および緑色光の光学系が青色光の光学系から独立して設けられていると、赤色光の光学系では、例えば合成白色光から赤色光、緑色光、および青色光を分離する構成の光学系の赤色光路上に設けられるリレーレンズ、反射ミラーといった光学素子が不要であるので、光利用効率を高くすることができる。また、青色光の光学系では、色分離用のダイクロイックミラーが不要で、発光ダイオードの発光形状に対応したレンズアレイの設計が可能となるため、光利用効率を高くすることができる。このように、本実施形態によれば、高い光利用効率の照明装置が構成できる。
【0036】
3つの液晶パネル215、216、309は映像信号に応じた画素への印加電圧の制御により入射する光の偏光状態を変化させ、それぞれの液晶パネル215、216、309の両側に透過軸を直交するように配置したそれぞれの入射側偏光板213、214、308および出射側偏光板217、218、310を組み合わせて光を変調し、緑、青、赤の画像を形成する。
【0037】
例えば、Fナンバーが大きい方の照明光学系に対応する光源である蛍光光源からの照明光が入射する液晶パネル215、216に、マイクロレンズアレイが形成された液晶パネルを用いて、実効的な画素開口率を高くする。また、例えば、Fナンバーが小さい方の照明光学系に対応する発光ダイオード66からの照明光が入射する液晶パネル309にはマイクロレンズアレイが形成されていない液晶パネルを用いる。Fナンバーが小さい方の照明光学系の照明光については、たとえ液晶パネルの画素開口率が高くならなくても、発光部である第2の光源からの光の取り込み面積を大きくできるため、それぞれの光源からの光利用効率を最大化することができる。図5の構成では、例えば、投写レンズのFナンバーを1.7として、蛍光光源からの照明光に対応した第1の照明光学系のFナンバーを2.2とし、発光ダイオードからの照明光に対応した第2の照明光学系のFナンバーを1.7として、光利用効率を高効率化している。
【0038】
また、液晶パネル215、216に第1のマイクロレンズアレイが形成された液晶パネルを用い、液晶パネル309に第1のマイクロレンズアレイよりも焦点距離が長い第2のマイクロレンズアレイが形成された液晶パネルを用いてもよい。第1のマイクロレンズアレイが形成された液晶パネル、及び、第2のマイクロレンズアレイが形成された液晶パネルの構成はそれぞれ、図4(a)の第1の液晶パネル420A、図4(b)の第2の液晶パネル420Bと同様である。ここでは、第1のレンズアレイ板200によって分割されて第1の照明光学系を経た多数の光束から構成される入射光400aが、第1のマイクロレンズアレイ402に入射する。また、第2のレンズアレイ板300によって分割されて第2の照明光学系を経た多数の光束から構成される入射光400cが、第2のマイクロレンズアレイ412に入射する。第2のマイクロレンズアレイ412の焦点距離は第1のマイクロレンズアレイ402の焦点距離よりも長いので、第2の液晶パネル420Bの出射光400dの拡がり角度は第1の液晶パネル420Aの出射光400bの拡がり角度よりも小さい。
【0039】
第1および第2の光源が、それぞれインコヒーレント光源、例えばそれぞれ蛍光光源、発光ダイオードであると、投写レンズからの投写光はインコヒーレント光となり、高出力のレーザー光に関する安全問題のない投写型表示装置が構成できる。
【0040】
以上のように、照明装置を、発光面積が異なる第1および第2の光源からの光を、それぞれ第1および第2の集光手段で集光し、それぞれ異なるFナンバーの照明光で照明する第1および第2の照明光学系を用いて画像形成手段等の照明対象物を照明する構成とすることにより、高効率な照明装置が構成できる。当該照明装置は、第1の光源と、第1の光源よりも発光面積が大きい第2の光源と、第1の光源からの光を第1の光束となるように集光する第1の集光手段と、第2の光源からの光を第2の光束となるように集光する第2の集光手段と、第1の光束を照明光にする第1の照明光学系および第2の光束を照明光にする第2の照明光学系を含む照明光学手段であって、第2の照明光学系のFナンバーが第1の照明光学系のFナンバーよりも小さい照明光学手段とを備えていてもよい。
【0041】
また、本発明の投射型表示装置は、映像信号に応じて画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段の照明光源としての前述したいずれかの照明装置と、画像形成手段から出射した光束を受け、画像形成手段で形成された画像を拡大投写する投写レンズとを備えていてよい。
【0042】
当該投写型表示装置を、固体光源を用いた高効率な本発明の照明装置を用いて構成し、また、照明光学手段のそれぞれのFナンバーに対して、マイクロレンズアレイを形成した液晶パネルあるいはマイクロレンズアレイを形成しない液晶パネルを組み合わせて構成することにより、液晶パネルの実効的な画素開口率を最大化してもよい。このようにすると、長寿命で安全性が高く、高輝度な投写型表示装置が実現できる。また、3つのライトバルブをそれぞれ画像形成手段として用いるため、色再現が良好で明るく高精細な投写画像を得ることができる。例えば、3つのライトバルブのうち、第1の光源からの光が照明されるライトバルブの液晶パネルを画素開口率を向上させるマイクロレンズアレイを備えた液晶パネルとし、第2の光源からの光が照明されるライトバルブの液晶パネルをマイクロレンズアレイを備えていない液晶パネルとする。また例えば、3つのライトバルブのうち、第1の光源からの光が照明されるライトバルブの液晶パネルを画素開口率を向上させる第1のマイクロレンズアレイを備えた液晶パネルとし、第2の光源からの光が照明されるライトバルブの液晶パネルを第1のマイクロレンズアレイよりも焦点距離が長い第2のマイクロレンズアレイを備えた液晶パネルとする。
【0043】
画像形成手段として、透過型の液晶パネルを備えたライトバルブを用いる例を挙げたが、異なる発光面積の複数の光源からの光束に対して、それぞれ異なるFナンバーの光学系により照明光とする照明装置を用いることにより、画像形成手段に依存せずに、効率よく画像形成手段を照明できる。したがって、画像形成手段として反射型の液晶パネルを備えたライトバルブを用いて構成してもよい。反射型の液晶パネルを用いることにより、高精細で高コントラストな投写画像を得る投写型表示装置が構成できる。また、画像形成手段として、ミラー偏向型のDMD等のミラー偏向型ライトバルブを用いてもよい。ミラー偏向型ライトバルブを用いることにより、小型で高信頼性の投写型表示装置を構成できる。また、第1および第2の光源のそれぞれに、蛍光光源、レーザー光源、発光ダイオードなどの任意の光源が使用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、画像形成手段を用いた投写型表示装置の生産等に利用することができる。
【符号の説明】
【0045】
20、50 半導体レーザー
21、51 集光レンズ
22、52 放熱板
23、38、53、67 ヒートシンク
24、29、39、54、69 光束
25、26、55、56 レンズ
27、57 拡散板
28、58 ダイクロイックミラー
30、36、60、68 コンデンサレンズ
31、61 ガラス基板
32、62 反射膜
33、63 蛍光体層
34、64 モーター
35、65 蛍光基板
37、66 発光ダイオード
100、200、300 第1のレンズアレイ板
101、201、301 第2のレンズアレイ板
102、202、302 偏光変換光学素子
103、203、303 重畳用レンズ
104 青反射のダイクロイックミラー
105 緑反射のダイクロイックミラー
106、107、108、205、206、304 反射ミラー
109、110 リレーレンズ
111、112、113、207、208、305 フィールドレンズ
114、116、209、210、306 照明光の光線様相
120、121、122、213、214、308 入射側偏光板
123、124、125、215、216、309 液晶パネル
126、127、128、217、218、310 出射側偏光板
129、219 色合成プリズム
130、220 投写レンズ
204 赤反射のダイクロイックミラー
400a、400c 入射光
400b、400d 出射光
401a、401b、401c カバーガラス
403 液晶層
404 ブラックマトリクス
404a 画素開口部
402 第1のマイクロレンズアレイ
412 第2のマイクロレンズアレイ
420A 第1の液晶パネル
420B 第2の液晶パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光源と、前記第1の光源よりも発光面積が大きい第2の光源と、
前記第1の光源からの光を第1の光束となるように集光する第1の集光手段と、前記第2の光源からの光を第2の光束となるように集光する第2の集光手段と、
前記第1の光束および前記第2の光束を照明光にする照明光学手段であって、前記第2の光束に対するFナンバーが前記第1の光束に対するFナンバーよりも小さい照明光学手段と、を備えたことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記照明光学手段は、前記第1の光束に対する第1の照明光学系と、前記第2の光束に対する第2の照明光学系とを、互いに共通の光学素子を前記第1の光束および前記第2の光束の入射側に含むように備えており、
前記第2の光束の径は前記第1の光束の径よりも大きく、
前記第2の照明光学系のFナンバーは、前記第1の照明光学系のFナンバーよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記照明光学手段は、前記第1の光束に対する第1の照明光学系と、前記第2の光束に対する第2の照明光学系とを、互いに共通の光学素子を含まないように備えており、
前記第2の照明光学系のFナンバーは、前記第1の照明光学系のFナンバーよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第1の光源は、半導体レーザー光源からの光で励起され、蛍光発光する蛍光光源である請求項1から3までのいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第2の光源は、発光ダイオードである請求項1から4までのいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記蛍光光源は、回転制御可能な円形基板であって、第1の基板と、前記第1の基板の一方の面上に配置された反射膜と、前記反射膜上に配置された蛍光体層とを備えている請求項4に記載の照明装置。
【請求項7】
前記蛍光光源の蛍光体層としてYAG系黄色蛍光体を備えている請求項4または6に記載の照明装置。
【請求項8】
映像信号に応じて画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段の照明光源としての、請求項1から7までのいずれか1項に記載の照明装置と、
前記画像形成手段から出射した光束を受け、前記画像形成手段で形成された画像を拡大投写する投写レンズと、を備えていることを特徴とする投写型表示装置。
【請求項9】
前記画像形成手段はライトバルブである請求項8に記載の投写型表示装置。
【請求項10】
透過型の液晶パネルを含む前記ライトバルブを3つ備え、
3つの前記ライトバルブのうち、
前記第1の光源からの光が照明される前記ライトバルブの前記液晶パネルは画素開口率を向上させるマイクロレンズアレイを備えており、
前記第2の光源からの光が照明される前記ライトバルブの前記液晶パネルはマイクロレンズアレイを備えていない請求項9に記載の投写型表示装置。
【請求項11】
透過型の液晶パネルを含む前記ライトバルブを3つ備え、
3つの前記ライトバルブのうち、
前記第1の光源からの光が照明される前記ライトバルブの前記液晶パネルは画素開口率を向上させる第1のマイクロレンズアレイを備えており、
前記第2の光源からの光が照明される前記ライトバルブの前記液晶パネルは前記第1のマイクロレンズアレイよりも焦点距離が長い第2のマイクロレンズアレイを備えている請求項9に記載の投写型表示装置。
【請求項12】
前記画像形成手段はミラー偏向型のデジタルマイクロミラーデバイスである請求項8に記載の投写型表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−33226(P2013−33226A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−134033(P2012−134033)
【出願日】平成24年6月13日(2012.6.13)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】