説明

熱伝導材料

【課題】優れた耐熱性、耐久性を有するとともに、従来技術で問題視されている環状シロキサン等による接点障害が改善されており、さらに室温にて容易に硬化させることが可能な、室温硬化型熱伝導性組成物、並びにその組成物を硬化させてなる熱伝導材の提供を目的とする。
【解決手段】架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)、及び、熱伝導性充填材(II)よりなり、硬化前の粘度が3000Pa・s以下の、流動性を有する室温にて硬化可能な組成物を発熱体と放熱体との間に塗布した後、発熱体と放熱体との間にて硬化させてなる、硬化後の厚みが0.5mm未満の熱伝導材料。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)、及び、熱伝導性充填材(II)を含有し、硬化前の粘度が3000Pa・s以下の、流動性を有する室温にて硬化可能な組成物を発熱体と放熱体との間に塗布した後、発熱体と放熱体との間にて硬化させてなる、硬化後の厚みが0.5mm未満の熱伝導材料。
【請求項2】
更に、ビニル系重合体(I)の硬化触媒(III)を含有することを特徴とする請求項1に記載の熱伝導材料。
【請求項3】
分子量分布が1.8未満であるビニル系重合体(I)を含有することを特徴とする請求項1に記載の熱伝導材料。
【請求項4】
架橋性シリル基が一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1〜3のうち何れかに記載の熱伝導材料。
−[Si(R12-b(Y)bO]m−Si(R23-a(Y)a(1)
(式中、R1およびR2は、同一若しくは異なって、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R′)3SiO−で表されるトリオルガノシロキシ基を示す(式中、R′は炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。複数のR′は同一であってもよく又は異なっていてもよい)。R1またはR2がそれぞれ2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示す。Yが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2または3を示す。bは0、1、または2を示す。mは0〜19の整数を示す。ただし、a+mb≧1であることを満足する。)
【請求項5】
主鎖が、(メタ)アクリル系モノマー、アクリロニトリル系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、フッ素含有ビニル系モノマー及びケイ素含有ビニル系モノマーからなる群から選ばれるモノマーを主として重合して製造されるものであるビニル系重合体(I)を含有することを特徴とする請求項1〜4のうち何れかに記載の熱伝導材料。
【請求項6】
主鎖が、(メタ)アクリル酸エステル系重合体であるビニル系重合体(I)を含有することを特徴とする請求項5に記載の熱伝導材料。
【請求項7】
ビニル系重合体(I)の主鎖がリビングラジカル重合法により製造されたものであることを特徴とする請求項1〜6のうち何れかに記載の熱伝導材料。
【請求項8】
ビニル系重合体(I)の主鎖が原子移動ラジカル重合法により製造されたものであることを特徴とする請求項7記載の熱伝導材料。
【請求項9】
ビニル系重合体(I)の架橋性シリル基が分子鎖末端にあることを特徴とする請求項1〜8のうち何れかに記載の熱伝導材料。
【請求項10】
熱伝導性充填材(II)が炭素化合物、金属酸化物、金属窒化物、金属炭酸塩、金属炭化物、金属水酸化物、結晶性シリカ、有機ポリマー焼成物、Znフェライトとの複合フェライト、Fe−Al−Si系三元合金、および金属粉末から選ばれる少なくとも1種であることを特徴する請求項1〜9のいずれかに記載の熱伝導材料。
【請求項11】
熱伝導性充填材(II)がグラファイト、ダイヤモンド、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、結晶化シリカ、Fe−Al−Si系三元合金、およびカルボニル鉄から選ばれる1種以上であることを特徴する請求項10に記載の熱伝導材料。
【請求項12】
熱伝導性充填材(II)の容積率が、全組成物中25容量%以上であることを特徴する請求項1〜11の何れかに記載の熱伝導材料。

【公開番号】特開2010−53331(P2010−53331A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−329760(P2008−329760)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)
【Fターム(参考)】