説明

燃焼装置

【課題】 低NOx化を図りながら、ターンダウン比を大きくし得る燃焼装置を提供する。
【解決手段】 先端が開口された燃焼筒1の内部に、先端が閉塞されたガス供給筒2が、その先端を燃焼1の先端よりも突出させた状態で設けられ、燃焼筒1とガス供給筒2との間を通して燃焼用空気Aがガス供給筒2の軸心方向に吐出されるように構成され、ガス供給筒2の先端側の周壁に、そのガス供給筒2内を流れる燃料ガスGを噴出する複数の筒状ガスノズル3が、周壁から突出する状態で、周方向に分散させて設けられ、ガス供給筒2の先端箇所に、複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスGに燃焼用空気Aを供給する補助空気供給部12が、燃焼筒1とガス供給筒2との間を通して吐出される燃焼用空気Aの量よりも少ない量の燃焼用空気Aを供給する状態で設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、先端が開口された燃焼筒の内部に、先端が閉塞されたガス供給筒が、その先端を前記燃焼筒の先端よりも突出させた状態で設けられ、
前記燃焼筒と前記ガス供給筒との間を通して燃焼用空気が前記ガス供給筒の軸心方向に吐出されるように構成され、
前記ガス供給筒の先端側の周壁に、そのガス供給筒内を流れる燃料ガスを噴出する複数の筒状ガスノズルが、前記周壁から突出する状態で、周方向に分散させて設けられ、
前記ガス供給筒の前方空間、及び、前記ガス供給筒の先端側の周部空間を通して、前記筒状ガスノズルから噴出された燃料ガスが燃焼した燃焼ガスを循環させながら、前記筒状ガスノズルから噴出された燃料ガスを燃焼させるように構成された燃焼装置に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる燃焼装置は、例えばボイラの熱源として用いられるものであり、図7に示すように、先端が開口された円筒状の燃焼筒1の内部に、先端が閉塞された円筒状のガス供給筒2を、その先端が燃焼筒1の先端よりも突出する状態で同軸心状に設け、燃焼筒1とガス供給筒2との間を通して燃焼用空気Aをガス供給筒2の軸心方向に吐出するように構成し、ガス供給筒2の先端側の周壁に、そのガス供給筒2内を流れる燃料ガスGを噴出する複数の筒状ガスノズル3を、周壁から突出する状態で周方向に分散させて設け、ガス供給筒2の前方空間、及び、ガス供給筒2の先端側の周部空間を通して、筒状ガスノズル3から噴出された燃料ガスGが燃焼した燃焼ガスEを循環させながら、筒状ガスノズル3から噴出された燃料ガスGを燃焼させるように構成してある。
【0003】
つまり、ガス供給筒2の先端側の周壁にその周方向に分散されて設けられた複数の筒状ガスノズル3から燃料ガスGを直進性を効果的に与えた状態で噴出することにより、ガス供給筒2の前方空間、及び、ガス供給筒2の先端側の周部空間に負圧域(周囲よりも圧力が低い領域)を形成する。そして、そのように負圧域となるガス供給筒2の前方空間、及び、ガス供給筒2の先端側の周部空間を通して、筒状ガスノズル3から噴出された燃料ガスGが燃焼した燃焼ガスEを循環させて、筒状ガスノズル3から噴出された燃料ガスGの燃焼域に燃焼ガスEを流入させながら燃料ガスGを燃焼させることにより、即ち、所謂、自己排ガス再循環燃焼を行わせることにより、燃料ガスを緩慢燃焼させて火炎温度を低下させるようにして、低NOx化を図っている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2002−235907号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような燃焼装置においては、ボイラ等の加熱対象部の熱負荷に応じて、前記複数の筒状ガスノズルからの燃料ガスの噴出量(以下、単に燃料ガス量と記載する場合がある)を調節することにより、燃焼量を調節することになる。
そして、熱負荷の変動に適切に対応するようにするには、燃焼量の調節範囲、即ち、ターンダウン比を大きくすることが必要になる。
【0006】
燃焼装置では、燃焼量を小さくすべく、前記燃料ガス量を減少調節するときは、それに併せて、前記燃焼筒と前記ガス供給筒との間を通して吐出する燃焼用空気の吐出量(以下、単に燃焼用空気量と記載する場合がある)を、前記燃料ガス量に対する空気比を所定の値に維持する状態で減少調節することになる。
しかしながら、燃焼量を小さくすべく、前記燃料ガス量及び前記燃焼用空気量夫々を減少調節すると、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスの流速及び燃焼筒とガス供給筒との間を通して吐出される燃焼用空気の流速が遅くなって、それら燃料ガスと燃焼用空気とが混合され難くなるので、ガス燃料が燃焼し難くなり、燃焼量を小さくし難い。
【0007】
説明を加えると、燃焼量が大きくて、前記燃料ガス量及び前記燃焼用空気量夫々が多い場合は、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスの流速及び燃焼筒とガス供給筒との間を通して吐出される燃焼用空気の流速が速いので、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスと、燃焼筒とガス供給筒との間を通して吐出される燃焼用空気とが互いに接触すると乱流化が促進されて、燃料ガスと燃焼用空気とが混合され易く、ガス燃料が安定して燃焼する。
しかしながら、燃焼量が小さくて、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスの流速及び燃焼筒とガス供給筒との間を通して吐出される燃焼用空気の流速が遅いと、燃焼用空気が層流状態で流れ易くなって乱流化し難くなる等により、燃料ガスと燃焼用空気とが混合され難くて、ガス燃料が燃焼し難くなる。
【0008】
従って、燃焼量を小さくするほど燃料ガスが燃焼し難くなるので、燃焼量を十分に小さくすることができず、ターンダウン比を大きくする上で改善の余地があった。
【0009】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、低NOx化を図りながら、ターンダウン比を大きくし得る燃焼装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の燃焼装置は、先端が開口された燃焼筒の内部に、先端が閉塞されたガス供給筒が、その先端を前記燃焼筒の先端よりも突出させた状態で設けられ、
前記燃焼筒と前記ガス供給筒との間を通して燃焼用空気が前記ガス供給筒の軸心方向に吐出されるように構成され、
前記ガス供給筒の先端側の周壁に、そのガス供給筒内を流れる燃料ガスを噴出する複数の筒状ガスノズルが、前記周壁から突出する状態で、周方向に分散させて設けられ、
前記ガス供給筒の前方空間、及び、前記ガス供給筒の先端側の周部空間を通して、前記筒状ガスノズルから噴出された燃料ガスが燃焼した燃焼ガスを循環させながら、前記筒状ガスノズルから噴出された燃料ガスを燃焼させるように構成されたものであって、
第1特徴構成は、前記ガス供給筒の先端箇所に、前記複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスに燃焼用空気を供給する補助空気供給部が、前記燃焼筒と前記ガス供給筒との間を通して吐出される燃焼用空気の量よりも少ない量の燃焼用空気を供給する状態で設けられている点を特徴とする。
【0011】
即ち、燃焼量を小さくして、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスの流速及び燃焼筒とガス供給筒との間を通して吐出される燃焼用空気の流速が遅くなることにより、燃焼用空気が層流状態で流れ易くなって、その燃焼用空気が複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスと混合され難くなっても、ガス供給筒の先端箇所に設けられている補助空気供給部から燃焼用空気が、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガス流に対して、燃焼筒とガス供給筒との間を通して燃焼用空気が吐出される側とは反対側から供給されるので、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスを安定燃焼させることが可能となる。
【0012】
つまり、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガス流に対して、燃焼筒とガス供給筒との間を通して燃焼用空気が吐出される側とは反対側、即ち、ガス供給筒の前方空間は、燃焼ガスが循環される領域であって、燃焼用空気が不足し易い領域である。
そこで、そのような燃焼用空気が不足し易い領域から、補助空気供給部により、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスに対して燃焼用空気を供給することにより、燃焼量を小さくして、燃焼筒とガス供給筒との間を通して吐出される燃焼用空気が層流状態で流れて、燃料ガスと燃焼用空気とが互いに混合され難くなっても、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスを安定燃焼させることが可能となるので、燃焼量を十分に小さくすることが可能となる。
【0013】
しかも、補助空気供給部からの燃焼用空気の供給量は、燃焼筒とガス供給筒との間を通して吐出される燃焼用空気の量よりも少ないので、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスを必要以上に燃焼し易くするのを抑制することが可能であるので、NOxの発生を十分に抑制することができる。
従って、低NOx化を図りながら、ターンダウン比を大きくし得る燃焼装置を提供することができるようになった
【0014】
第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記筒状ガスノズルからのガス噴出方向が、前記ガス供給筒の軸心に直交する方向に対して前記ガス供給筒の軸心方向前方に向かう方向に傾斜する方向に設定され、
前記補助空気供給部からの空気供給方向が、前記ガス供給筒の軸心に直交する方向に対して、前記ガス噴出方向が傾斜する角度よりも大きい角度にて前記ガス供給筒の軸心方向前方に向かう方向に傾斜する方向に設定されている点を特徴とする。
【0015】
即ち、複数の筒状ガスノズルから、燃料ガスが、ガス供給筒の軸心に直交する方向に対してガス供給筒の軸心方向前方に向かう方向に傾斜する方向(以下、前方傾斜方向と記載する場合がある)に噴出され、補助空気供給部から、燃焼用空気が、ガス供給筒の軸心に直交する方向に対して、筒状ガスノズルからのガス噴出方向が傾斜する角度(以下、前方傾斜角度)よりも大きい角度にて前記ガス供給筒の軸心方向前方に向かう方向に傾斜する前方傾斜方向に供給される。
【0016】
つまり、本願発明の発明者らは、補助空気供給部から燃焼用空気を噴出するに当たって、低NOx化を図りながらターンダウン比を一層大きくすべく鋭意研究し、筒状ガスノズルからのガス噴出方向及び補助空気供給部からの空気供給方向を夫々上述のように設定すると、低NOx化を図りながらターンダウン比を一層大きくすることが可能であることを見出した。
【0017】
説明を加えると、複数の筒状ガスノズルから燃料ガスが前方傾斜方向に噴出されることにより、例えば、複数の筒状ガスノズルから燃料ガスがガス供給筒の軸心に直交する方向に噴出される場合に比べて、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスと、燃焼筒とガス供給筒との間を通して吐出される燃焼用空気との急激な混合を抑制して、緩慢燃焼を促進させることが可能となるので、低NOx化を図ることが可能となる。
又、補助空気供給部から、燃焼用空気が、筒状ガスノズルからのガス噴出方向の前方傾斜角度よりも大きい前方傾斜角度にて前方傾斜方向に噴出されるので、補助空気供給部から供給される燃焼用空気の量が燃焼筒とガス供給筒との間を通して吐出される燃焼用空気の量よりも少ないながらも、補助空気供給部からの燃焼用空気を、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスに対して、その燃料ガスの噴出方向先方の広い範囲で徐々に接触させることが可能となる。
【0018】
つまり、燃焼用空気が不足し易い領域において、補助空気供給部により、燃焼用空気を、その供給量が燃焼筒とガス供給筒との間を通して吐出される燃焼用空気の量よりも少ないながらも、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスに対してその噴出方向先方の広い範囲にわたって徐々に供給することが可能となるので、低NOx化を図りながらも、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスの燃焼性を向上することが可能となり、もって、燃焼量を一層小さくしてターンダウン比を一層大きくすることが可能となる。
【0019】
ちなみに、補助空気供給部からの空気供給方向の前方傾斜角度が小さくなって、筒状ガスノズルからのガス噴出方向の前方傾斜角度に近付くほど、補助空気供給部から供給される燃焼用空気が複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスとその噴出方向において噴出位置に近い側にて接触し易くなるので、燃焼筒とガス供給筒との間を通して吐出される燃焼用空気の量よりも少ない量の補助空気供給部からの燃焼用空気を、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスに対して、その燃料ガスの噴出方向先方の広い範囲にわたって接触させ難くなる。
つまり、補助空気供給部からの空気供給方向の前方傾斜角度を筒状ガスノズルからのガス噴出方向の前方傾斜角度と同角度にすると、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスに対する補助空気供給部からの燃焼用空気の供給範囲が、筒状ガスノズルからの燃料ガスの噴出方向先方において狭くなるので、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスの燃焼性を向上する上で不利となる。
【0020】
又、補助空気供給部からの空気供給方向の前方傾斜角度を筒状ガスノズルからのガス噴出方向の前方傾斜角度よりも小さくして、補助空気供給部から燃焼用空気を複数の筒状ガスノズルからの燃料ガスと交差するように供給するようにすると、補助空気供給部からの燃焼用空気が複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガス流を通過してしまうので、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスに対する補助空気供給部からの燃焼用空気の供給範囲が、筒状ガスノズルからの燃料ガスの噴出方向先方において一段と狭くなり、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスの燃焼性を向上する上で一層不利となる。
【0021】
要するに、補助空気供給部からの空気供給方向の前方傾斜角度を筒状ガスノズルからのガス噴出方向の前方傾斜角度よりも大きくすることにより、低NOx化を図りながらターンダウン比を一層大きくすることができるようになった。
【0022】
第3特徴構成は、上記第2特徴構成に加えて、
前記筒状ガスノズルの先端面が、その筒状ガスノズルのノズル孔を形成するノズル孔形成部分及びそのノズル孔形成部分よりも前記ガス供給筒に近接する側の部分を、前記ガス供給筒の軸心に直交する方向に沿い且つ前記ガス供給筒の軸芯方向前方側を向く前向き面に形成し、且つ、前記ノズル孔形成部分よりも前記ガス供給筒から離間する側の部分を、前記ガス供給筒の軸心方向に沿い且つ前記ガス供給筒の非存在側を向く横向き面に形成した屈曲状面に形成されている点を特徴とする。
【0023】
即ち、筒状ガスノズルを、その軸芯がガス供給筒の軸心に直交する方向に対してガス供給筒の軸心方向前方に向かう方向に傾斜する前方傾斜姿勢で前記ガス供給筒の周壁に設けることにより、前記筒状ガスノズルからのガス噴出方向を前記前方傾斜方向に設定することが可能となる。
そして、そのように前方傾斜姿勢でガス供給筒の周壁に設けた筒状ガスノズルの先端面のうち、ガス供給筒の軸心に直交する方向に沿い且つガス供給筒の軸芯方向前方側を向く前向き面に形成されているノズル孔形成部分及びそのノズル孔形成部分よりもガス供給筒に近接する側の部分にて、ガス供給筒の軸心方向前方に向くように形成される火炎を適切に保炎することが可能となる。
そして、火炎を適切に保炎することが可能となることにより、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスの燃焼性を向上することが可能となるので、燃焼量を一層小さくしてターンダウン比を一層大きくすることが可能となる。
又、筒状ガスノズルの先端面のうちのノズル孔形成部分及びそのノズル孔形成部分よりもガス供給筒に近接する側の部分を前述のように前向き面に形成することにより、保炎作用を向上しながらも、筒状ガスノズルの先端面のうちの前記ノズル孔形成部分よりもガス供給筒から離間する側の部分を、前記ガス供給筒の軸心方向に沿い且つガス供給筒の非存在側を向く横向き面に形成して、筒状ガスノズルの先端部を、そのノズル孔の縁よりもガス噴出先方に突出する部分の突出量が小さい又は前記突出する部分がない形状に構成することにより、筒状ガスノズルの先端部の過熱を抑制することが可能となるので、筒状ガスノズルの耐久性を向上することが可能となる。
【0024】
つまり、筒状ガスノズルの先端面の全体を前記前向き面にするのではなく、筒状ガスノズルの先端部のうちの前記ノズル孔形成部分よりもガス供給筒から離間する側の部分を、ガス供給筒の軸心方向に沿って切除して、筒状ガスノズルの先端面を前述の如き前向き面と横向き面とを備えた屈曲状面に形成することにより、保炎を適切に行いながら、筒状ガスノズルの先端部の過熱を抑制することが可能なようにしてある。
【0025】
尚、前記前向き面としては、ガス供給筒の軸心に直交する面のみを意味するものではなく、そのガス供給筒の軸心に直交する面に対してガス供給筒の軸心方向前方側又は軸心方向後方側に多少傾斜する面も含むものである。又、前記横向き面としては、ガス供給筒の軸心に平行な面、そのガス供給筒の軸心に平行な面に対してガス供給筒に近接する側に傾斜する面、及び、そのガス供給筒の軸心に平行な面に対してガス供給筒から離間する側に傾斜する面を含むものである。
【0026】
ちなみに、筒状ガスノズルの先端面の全体を、その筒状ガスノズルの軸心に直交する面に形成すると、ガス供給筒の軸心方向先方に向くように形成される火炎の保炎作用が低下するので、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスの燃焼性を向上してターンダウン比を一層大きくするようにする上で不利となる。
又、筒状ガスノズルの先端面の全体を、ガス供給筒の軸心に直交する方向に沿い且つガス供給筒の軸芯方向前方側を向く面に形成すると、筒状ガスノズルの先端部に、そのノズル孔の縁よりもガス噴出先方に突出する尖り部分が形成されることとなり、その尖り部分が過熱され易いので、筒状ガスノズルの耐久性を向上するようにする上で不利となる。
【0027】
従って、ターンダウン比を一層大きくしながら、耐久性をも向上することができるようになった。
【0028】
第4特徴構成は、上記第〜第3特徴構成のいずれかに加えて、
前記複数の筒状ガスノズルからの燃料ガスの噴出量がその調節範囲における少量側のときは、前記補助空気供給部からの燃焼用空気の供給量が、前記複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスに対する理論空気量の少なくとも8〜12%の範囲に設定されている点を特徴とする。
【0029】
即ち、複数の筒状ガスノズルからの燃料ガスの噴出量がその調節範囲における少量側のときは、補助空気供給部から、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスに対する理論空気量の少なくとも8〜12%の範囲の量の燃焼用空気が供給される。
【0030】
つまり、本願発明の発明者らは、補助空気供給部から燃焼用空気を噴出するに当たって、低NOx化を図りながらターンダウン比を一層大きくすべく鋭意研究し、上述のように、複数の筒状ガスノズルからの燃料ガスの噴出量がその調節範囲における少量側のときは、補助空気供給部からの燃焼用空気の供給量を複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスに対する理論空気量の少なくとも8〜12%の範囲に設定すると、低NOx化を図りながらターンダウン比を一層大きくすることが可能であることを見出した。
【0031】
説明を加えると、複数の筒状ガスノズルからの燃料ガスの噴出量がその調節範囲における少量側のときに、補助空気供給部からの燃焼用空気の供給量を、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスに対する理論空気量の8%よりも少なくすると、補助空気供給部からの燃焼用空気の供給量が少な過ぎて、複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスの燃焼性を十分に向上し難い。
従って、複数の筒状ガスノズルからの燃料ガスの噴出量がその調節範囲における少量側のときは、補助空気供給部からの燃焼用空気の供給量が複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスに対する理論空気量の少なくとも8〜12%の範囲に設定することにより、低NOx化を図りながらターンダウン比を一層大きくすることができるようなった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
図1及び図2に示すように、燃焼装置は、先端が開口された円筒状の燃焼筒1の内部に、先端が閉塞された円筒状のガス供給筒2を、その先端が燃焼筒1の先端よりも突出する状態で同軸心状に設け、燃焼筒1とガス供給筒2との間を通して燃焼用空気Aをガス供給筒2の軸心方向に吐出するように構成し、ガス供給筒2の先端側の周壁に、そのガス供給筒2内を流れる燃料ガスGを噴出する複数の筒状ガスノズル3を、周壁から突出する状態で、周方向に分散させて設け、更に、ガス供給筒2の先端箇所に、前記複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスGに燃焼用空気Aを供給する補助空気供給部としての補助空気噴出体12を、燃焼筒1とガス供給筒2との間を通して吐出される燃焼用空気Aの量よりも少ない量の燃焼用空気Aを供給する状態で設けて、ガス供給筒2の前方空間、及び、ガス供給筒2の先端側の周部空間を通して、筒状ガスノズル3から噴出された燃料ガスGが燃焼した燃焼ガスEを循環させながら、筒状ガスノズル3から噴出された燃料ガスGを燃焼させるように構成してある。
【0033】
以下、燃焼装置の各部について説明を加える。
前記燃焼筒1と前記ガス供給筒2との間に、環状に形成されたバッフル板4を、燃焼筒1の先端よりも後退させた位置に、その内周縁をガス供給筒2に外嵌し且つその外周縁を燃焼筒1に内嵌する状態で設け、そのバッフル板4に、燃焼筒1内を流れる燃焼用空気Aをガス供給筒2の軸心方向に吐出する8個の空気吐出口5を、等間隔を隔てて周方向に並ぶ状態で形成してある。
そして、燃焼筒1におけるバッフル板4からの突出部分、バッフル板4、及び、ガス供給筒2とにより、環状凹部6を形成してある。
【0034】
前記空気吐出口5について説明を加えると、空気吐出口5は、ガス供給筒1及び燃焼筒2夫々と間隔を隔てた状態で、且つ、ガス供給筒2の径方向において燃焼筒1側に偏って位置する状態で形成してある。又、空気吐出口5における燃焼筒1に隣接する燃焼筒側口縁は、燃焼筒1の内面に沿う円弧状に形成し、空気吐出口5におけるガス供給筒2に隣接するガス供給筒側口縁は、ガス供給筒2の外面に沿う円弧状に形成し、空気吐出口5における周方向両側夫々の周方向口縁は、ガス供給筒2の径方向に沿う直線状に形成してある。
【0035】
次に、前記ガス供給筒2、前記筒状ガスノズル3及び前記補助空気噴出体12について、説明を加える。
以下に説明するように、ガス供給筒2に補助空気噴出体12を一体的に組み付けるように構成して、そのように補助空気噴出体12を一体的に組み付けたガス供給筒2を、前記燃焼筒1内に設ける構成となっている。
【0036】
円筒状のガス供給筒形成用筒部分7の内部に、それよりも小径の円筒状の補助空気供給筒8をその先端がガス供給筒形成用筒部分7の先端と軸心方向において略同位置に位置し且つ後端がガス供給筒形成用筒部分7から突出する状態に配設した状態で、ガス供給筒形成用筒部分7の先端開口部、後端開口部をそれぞれ環状の先端側蓋体9、後端側蓋体10にて閉塞することにより、ガス供給筒形成用筒部分7とその先端開口部を閉じる先端側蓋体9とを備えて、先端が閉塞された前記ガス供給筒2を形成してある。
【0037】
前記ガス供給筒2の先端側の周壁には、前記複数の筒状ガスノズル3を、周方向に並ぶ複数の筒状ガスノズル3のノズル列が軸心方向に2列状に並ぶ形態で設けてある。
各ノズル列は8本の筒状ガスノズル3を等間隔で周方向に並べて形成し、空気吐出口5からの空気吐出方向において上流側のノズル列及び下流側のノズル列は、筒状ガスノズル3を周方向に互いに同一位相で並べて形成してある。
【0038】
前記上流側のノズル列を構成する前記筒状ガスノズル3としての上流側筒状ガスノズル3fは、その軸心を前記ガス供給筒2の径方向(即ち、ガス供給筒2の軸心に直交する方向)に沿わせた状態で、前記ガス供給筒2の周壁に設けてある。
つまり、上流側筒状ガスノズル3fからは、その軸心方向に沿う方向に燃料ガスGが噴出されることから、上流側筒状ガスノズル3fからのガス噴出方向は、前記ガス供給筒2の径方向外方に向かう方向に設定してある。
【0039】
前記下流側のノズル列を構成する前記筒状ガスノズル3としての下流側筒状ガスノズル3rは、その軸心を前記ガス供給筒2の径方向(即ち、ガス供給筒2の軸心に直交する方向)に対して前記ガス供給筒2の軸心方向前方に向かう方向に前方傾斜角度αにて傾斜させた状態で、前記ガス供給筒2の周壁に設けてある。
つまり、下流側筒状ガスノズル3rからは、その軸心方向に沿う方向に燃料ガスGが噴出されることから、下流側筒状ガスノズル3rからのガス噴出方向は、前記ガス供給筒2の径方向に対して、前記ガス供給筒2の軸心方向前方に向かう方向に前記前方傾斜角度αにて傾斜する方向に設定してある。ちなみに、前記前方傾斜角度αは、例えば、30°に設定してある。
【0040】
又、前記下流側筒状ガスノズル3rは、前記上流側筒状ガスノズル3fよりも長く且つ孔径がかなり大きくなるように構成して、下流側筒状ガスノズル3rからの燃料ガスGの噴出量が上流側筒状ガスノズル3fからの燃料ガスGの噴出量よりもかなり多くなるように構成してある。
更に、前記下流側筒状ガスノズル3rには、その孔径の異なる2種類があり、前記8個の下流側筒状ガスノズル3rは、大径の下流側筒状ガスノズル3rと小径の下流側筒状ガスノズル3rとが交互になるように前記周方向に並べて設けてある。
【0041】
更に、前記下流側筒状ガスノズル3rの先端面のうち、ノズル孔の縁の接線に対してノズル孔の存在側の部分は、下流側筒状ガスノズル3rの軸心に対してその軸芯方向後方側に前記前方傾斜角度αと同じ角度傾斜する傾斜面に形成し、前記ノズル孔の縁の接線に対してノズル孔の非存在側の部分は、下流側筒状ガスノズル3rの軸心に直交する方向に沿う面に形成してある。
そして、各下流側筒状ガスノズル3rは、その先端面における前記傾斜面の部分が前記ガス供給筒2の先端面と略同一面上に位置する状態で、前述のように、軸心を前記ガス供給筒2の径方向に対して前記ガス供給筒2の軸心方向前方に向かう方向に前記前方傾斜角度αにて傾斜させた状態で、前記ガス供給筒2の周壁に設けてある。
【0042】
つまり、下流側筒状ガスノズル3rの先端面を、その下流側筒状ガスノズル3rのノズル孔を形成するノズル孔形成部分及びそのノズル孔形成部分よりもガス供給筒2に近接する側の部分を、ガス供給筒2の軸心に直交する方向に沿い且つガス供給筒2の軸芯方向前方側を向く前向き面に形成し、且つ、前記ノズル孔形成部分よりもガス供給筒2から離間する側の部分を、ガス供給筒2の軸心方向に沿い且つガス供給筒2の非存在側を向く横向き面に形成した屈曲状面に形成してある。
【0043】
前記補助空気供給筒8の先端には、周方向に分散させて補助空気噴出口11を形成したキャップ状の前記補助空気噴出体12を螺着可能なように構成してある。
その補助空気噴出体12は、その先端側に、円錐台状の先細り状周壁部12wを備えるように構成してあり、前記複数の補助空気噴出口11としての8個の補助空気噴出口11を、先細り状周壁部12wに、前記各ノズル列の8個の筒状ガスノズル3と周方向に同位相となるように周方向に等間隔を隔てて形成してある。
【0044】
前記各補助空気噴出口11は、前記補助空気噴出体12を前記補助空気供給筒8の先端に螺着した状態で、その補助空気噴出口11の軸心が、前記ガス供給筒2の径方向(即ち、ガス供給筒2の軸心に直交する方向)に対して前記ガス供給筒2の軸心方向前方に向かう方向に前方傾斜角度βにて傾斜させた状態で、補助空気噴出体12の先細り状周壁部12wに形成してある。
つまり、補助空気噴出口11からは、その軸心方向に沿う方向に燃焼用空気Aが噴出されることから、補助空気噴出口11からの空気噴出方向は、前記ガス供給筒2の径方向(即ち、ガス供給筒2の軸心に直交する方向)に対して、前記ガス供給筒2の軸心方向前方に向かう方向に前記前方傾斜角度βにて傾斜する方向に設定してある。
そして、補助空気噴出口11からの空気噴出方向の前記前方傾斜角度βは、前記下流側筒状ガスノズル3rからのガス噴出方向の前記前方傾斜角度αよりも大きい角度、例えば、50°に設定してある。
【0045】
要するに、補助空気噴出体12からの空気噴出方向、即ち、前記補助空気供給部からの空気供給方向を、前記ガス供給筒2の軸心に直交する方向に対して、前記下流側筒状ガスノズル3rからのガス噴出方向が傾斜する角度よりも大きい角度にてガス供給筒2の軸心方向前方に向かう方向に傾斜する方向に設定してある。
【0046】
そして、上述のように前記補助空気噴出体12を一体状に組み付けた前記ガス供給筒2を、前記ガス供給筒2の軸心方向視において、前記周方向に並ぶ筒状ガスノズル3の夫々及び前記周方向に並ぶ補助空気噴出口11の夫々が、隣接する空気吐出口5同士の中央に位置する姿勢で、ガス供給筒2の後端が前記燃焼筒1の後端よりも突出する状態で、燃焼筒1内に設けて、その燃焼筒の後端開口部を燃焼筒蓋体13にて閉塞してある。
【0047】
図1に示すように、前記ガス供給筒2の後端に設けたガス供給口2iに、燃料ガスGを供給する燃料供給路14を接続し、その燃料供給路14には、燃料ガスGの供給を断続する燃料用開閉弁15、及び、燃料ガスGの供給量を調節する燃料供給量調節弁16を設けてある。
【0048】
又、ブロア17からの燃焼用空気Aを導く空気供給路18を2系統に分岐して、前記燃焼筒1の周壁に形成した主空気供給口1iと、前記補助空気供給筒8の後端の補助空気供給口8iとに接続し、その空気供給路18における分岐部分よりも上流側には、燃焼用空気Aの供給量を調節する空気供給量調節ダンパ19を設けてある。
この空気供給量調節ダンパ19により、前記燃焼筒1及び前記補助空気供給筒8それぞれへの燃焼用空気導入量を合わせた総燃焼用空気導入量、即ち、前記8個の空気吐出口5からの燃焼用空気Aの吐出量と前記補助空気噴出体12からの燃焼用空気Aの噴出量とを合わせた総燃焼用空気量を調節することになる。
【0049】
そして、燃焼用空気Aを前記補助空気供給筒8と前記補助空気噴出体12とを通して前記8個の補助空気噴出口11から噴出する補助空気供給系統の圧損を、燃焼用空気Aを前記燃焼筒1を通して前記8個の空気吐出口5から吐出する主空気供給系統の圧損よりも大きくなるように構成して、前記補助空気噴出体12を、前記燃焼筒1と前記ガス供給筒2との間を通して前記8個の空気吐出口5から吐出される燃焼用空気の量よりも少ない量の燃焼用空気を供給する状態で設けてある。
【0050】
そして、図示しない燃焼制御部により、前記16個の筒状ガスノズル3により噴出される燃料ガス噴出量(以下、燃料ガス量と記載する場合がある)が加熱対象部の熱負荷に応じた量になるように前記燃料供給量調節弁16を制御し、且つ、前記燃料ガス量に対する空気比が所定の値になるように前記総燃焼用空気量を調節すべく前記空気供給量調節ダンパ19を制御することになる。
【0051】
前記燃料供給量調節弁16により、前記燃料ガス量を所定の調節範囲で調節し、前記空気供給量調節ダンパ19により、総燃焼用空気量を前記燃料ガス量に対する空気比が所定の値になるように調節した場合において、前記8個の空気吐出口5から吐出される燃焼用空気の量(以下、主燃焼用空気量と記載する場合がある)、及び、前記補助空気噴出体12から噴出される燃焼用空気の量(以下、補助燃焼用空気量と記載する場合がある)は、前記主空気供給系統の圧損と前記補助空気供給系統の圧損との関係により、成り行きにて調節されることになる。
【0052】
そして、前記燃料ガス量がその調節範囲における最少のときに、空気比が例えば1.15〜1.19の範囲になるように前記総燃焼用空気供給量を調節した状態で、前記補助燃焼用空気量が前記複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガス量に対する理論空気量の少なくとも8〜12%の範囲に調節されるように、前記主空気供給系統の圧損と前記補助空気供給系統の圧損との関係を設定してある。
つまり、前記複数の筒状ガスノズル3からの燃料ガスGの噴出量がその調節範囲における少量側のときは、前記補助空気噴出体12からの燃焼用空気Aの供給量が、前記複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスGに対する理論空気量の少なくとも8〜12%の範囲に設定してある。
【0053】
図4に、前記燃料供給量調節弁16により、前記燃料ガス量を70〜700m3(標準状態)/hの範囲で調節し、前記空気供給量調節ダンパ19により、総燃焼用空気量を前記燃料ガス量に対して空気比が1.16〜1.18の範囲の調節した場合において、前記主燃焼用空気量、及び、前記補助燃焼用空気量それぞれの調節量を示している。
【0054】
前記燃料ガス量がその調節範囲における最少の70m3(標準状態)/hのときに、空気比を例えば1.16に調節すると、前記補助燃焼用空気量が70m3(標準状態)/hに調節され、前記燃料ガス量が前記調節範囲における中間の350m3(標準状態)/hのときに、空気比を例えば1.17に調節すると、前記補助燃焼用空気量が69m3(標準状態)/hに調節され、前記燃料ガス量が前記調節範囲における最多の700m3(標準状態)/hのときに、空気比を例えば1.18に調節すると、前記補助燃焼用空気量が60m3(標準状態)/hに調節される。
つまり、上述のように、前記複数の筒状ガスノズル3からの燃料ガスの噴出量がその調節範囲における最少のときは、前記補助空気噴出体12からの燃焼用空気の供給量が、前記複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスに対する理論空気量の少なくとも8〜12%の範囲に設定されていることになる。
【0055】
次に、図1に基づいて、上述のように構成した燃焼装置による燃焼形態について説明する。
2列のノズル列の複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスGは、バッフル板4にて保炎される状態で、その燃料ガスGが燃焼した燃焼ガスEがその燃料ガスGの燃焼域に流入されながら、複数の空気吐出口5から吐出される燃焼用空気A及び補助空気噴出体12から噴出される燃焼用空気Aにより安定して緩慢燃焼する。
【0056】
説明を加えると、バッフル板4にその周方向に間隔を開けて形成された複数の空気吐出口5から燃焼用空気Aが吐出されることに伴って、環状凹部6内において、燃焼用空気流Aの周囲に負圧域が形成され、その負圧域の誘引作用によって、前記複数の筒状ガスノズル3(特に、上流側筒状ガスノズル3f)から噴出された燃料ガスGの一部がバッフル板4の側に誘引されて、環状凹部6内において、その誘引燃料ガスGが空気吐出口5から吐出された燃焼用空気Aに混合されてバッフル板4の近傍から燃焼が始まるので、前記複数の筒状ガスノズル3から噴出された燃料ガスGは、バッフル板4にて保炎される状態で安定燃焼する。
【0057】
2列のノズル列の複数の筒状ガスノズル3から燃料ガスGが直進性を効果的に与えられた状態で放射状に噴出されることにより、ガス供給筒2の前方空間に負圧域が形成されることに加えて、各筒状ガスノズル3の周囲、延いては、ガス供給筒2の先端側の周部空間にも負圧域が形成される。
そして、ガス供給筒2の前方空間に形成される負圧域、ガス供給筒2の先端側の周部空間に形成される負圧域の誘引作用によって、複数の筒状ガスノズル3から噴出された燃料ガスGが燃焼した燃焼ガスEが、筒状ガスノズル3から噴出された燃料ガスGの燃焼域内に誘引されることになり、ガス供給筒2の前方空間及びガス供給筒2の先端側の周部空間を通して燃焼ガスEを循環させながら、筒状ガスノズル3から噴出された燃料ガスGを燃焼させることにより、即ち、所謂、自己排ガス再循環燃焼を行わせることにより、緩慢燃焼を効果的に行わせて、低NOx化を図ることができる。
【0058】
そして、燃焼量を小さくして、複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスGの流速及び複数の空気吐出口5から吐出される燃焼用空気Aの流速が遅くなることにより、燃焼用空気Aが層流状態で流れ易くなって、その燃焼用空気Aが複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスGと混合され難くなっても、ガス供給筒2の先端箇所に設けられている補助空気噴出体12から燃焼用空気Aが、複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスGに対して、複数の空気吐出口5から燃焼用空気Aが吐出される側とは反対側から供給されて、複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスGを安定燃焼させることが可能となるので、燃焼量を十分に小さくすることが可能となり、ターンダウン比を十分に大きくすることが可能となる。
【0059】
しかも、補助空気噴出体12からの燃焼用空気Aの供給量を、複数の空気吐出口5から吐出される燃焼用空気Aの量よりも少なくしているので、複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスを必要以上に燃焼し易くするのを抑制することが可能となって、NOxの発生を十分に抑制することができる。
【0060】
更に、複数の下流側筒状ガスノズル3rから燃料ガスGが前方傾斜方向に噴出されることにより、複数の下流側筒状ガスノズル3rから噴出される燃料ガスGと、複数の空気吐出口5から吐出される燃焼用空気Aとの急激な混合を抑制して、緩慢燃焼を促進させることが可能となるので、低NOx化を促進させることが可能となる。
【0061】
又、補助空気噴出体12から、燃焼用空気Aが、下流側筒状ガスノズル3rからのガス噴出方向の前方傾斜角度よりも大きい前方傾斜角度にて前方傾斜方向に噴出される。
従って、補助空気噴出体12から噴出される燃焼用空気Aの量が複数の空気吐出口5から吐出される燃焼用空気Aの量よりも少ないながらも、補助空気噴出体12からの燃焼用空気Aを、複数の下流側筒状ガスノズル3rから噴出される燃料ガスGに対して、その燃料ガスGの噴出方向先方の広い範囲で徐々に接触させることが可能となるので、複数の下流側筒状ガスノズル3rから噴出される燃料ガスGの燃焼性を向上することが可能となり、燃焼量を一層小さくしてターンダウン比を一層大きくすることが可能となる。
【0062】
又、下流側筒状ガスノズル3rの先端面のうち、ガス供給筒2の軸心に直交する方向に沿い且つガス供給筒2の軸芯方向前方側を向く前向き面に形成されているノズル孔形成部分及びそのノズル孔形成部分よりもガス供給筒側2に近接する側の部分にて、ガス供給筒2の軸心方向前方に向くように形成される火炎を適切に保炎することできる。
そして、火炎を適切に保炎することが可能となることにより、複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスGの燃焼性を向上することが可能となるので、燃焼量を一層小さくしてターンダウン比を一層大きくすることが可能となる。
【0063】
又、下流側筒状ガスノズル3rの先端面のうちのノズル孔形成部分及びそのノズル孔形成部分よりもガス供給筒2に近接する側の部分を前述のように前向き面に形成することにより、保炎作用を向上しながらも、下流側筒状ガスノズル3rの先端面のうちの前記ノズル孔形成部分よりもガス供給筒2から離間する側の部分を、ガス供給筒2の軸心方向に沿い且つガス供給筒2の非存在側を向く横向き面に形成して、下流側筒状ガスノズル3rの先端部を、そのノズル孔の縁よりもガス噴出先方に突出する部分がない形状に構成することにより、上流側筒状ガスノズル3fよりも高温雰囲気に曝されやすい下流側筒状ガスノズル3rの先端部の過熱を抑制することが可能となるので、下流側筒状ガスノズル3rの耐久性を向上することが可能となる。
【0064】
更に、複数の筒状ガスノズル3の夫々から、直進性が効果的に与えられて拡散が抑制される状態で、燃料ガスGが噴出されるので、火炎が分割状に形成されることになって、火炎温度を低下させて、低NOx化を促進させることが可能となる。
又、下流側のノズル列は、ガス噴出量が多い大径の下流側筒状ガスノズル3rとガス噴出量が少ない小径の下流側筒状ガスノズル3rとを交互に並べて、周方向に濃混合気域と淡混合気域が交互に並ぶ状態として、所謂、濃淡燃焼を行わせるので、火炎温度を低下させて、低NOx化を促進させることが可能となる。
又、ノズル列をガス供給筒2の軸心方向に2列並べて形成することにより、上流側筒状ガスノズル3fから噴出された燃料ガスGが燃焼した燃焼ガスEを下流側筒状ガスノズル3rから噴出される燃料ガスGの燃焼域に流入させる形態で、上流側筒状ガスノズル3f及び下流側筒状ガスノズル3r夫々から噴出される燃料ガスGを燃焼させる、所謂、多段燃焼を行わせることにより、緩慢燃焼を促進させて、低NOx化を促進させることが可能となる。
【0065】
要するに、自己排ガス再循環燃焼を効果的に行わせて、緩慢燃焼を効果的に行わせながらも、ガス供給筒2の先端箇所に設けられている補助空気噴出体12から燃焼用空気Aを、複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガス流Gに対して、複数の空気吐出口5から燃焼用空気Aが吐出される側とは反対側から供給することにより、複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスGの燃焼性を向上させることが可能となるので、燃焼量を十分に小さくしても、複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスGを安定燃焼させることが可能となり、ターンダウン比を十分に小さくすることが可能となるのである。
【0066】
更に、自己排ガス再循環燃焼に加えて、火炎分割状形成燃焼、濃淡燃焼及び多段燃焼を行わせることにより、夫々のNOx発生抑制作用の相乗効果により、NOxの発生量を十分に抑制することが可能となり、低NOx化を一段と向上することができるのである。
【0067】
次に、燃焼装置を上述のように構成することにより、低NOx化の向上及びターンダウン比の増大を図ることができる点を検証した結果を説明する。
図5は、一酸化炭素ガス(CO)の濃度が100ppm以下となる燃焼状態、即ち、安定燃焼状態となる状態での前記燃料ガス量と残存酸素濃度との関係を示し、図6は、前記燃料ガス量とNOx濃度との関係を示す。
図5及び図6の夫々において、上述の如き補助空気噴出体12を設けた場合の結果を、補助燃焼用空気有りとして実線にて示し、上述の如き補助空気噴出体12を設けない場合の結果を補助燃焼用空気なしとして破線にて示す。
【0068】
図5においてハッチング部分にて示すように、補助燃焼用空気有りとすることにより、補助燃焼用空気なしの場合よりも、安定燃焼領域を燃料ガス量が少ない側、即ち、燃焼量が小さい側に広げることが可能となり、ターンダウン比を大きくすることができる。
例えば、補助燃焼用空気なしの場合は、ターンダウン比が8:1程度であるのに対して、補助燃焼用空気有りとすることにより、ターンダウン比を10:1程度に大きくすることができる。
【0069】
又、図6に示すように、補助燃焼用空気有りの場合と補助燃焼用空気なしの場合とでは、燃焼量の調節範囲における全域において、NOx濃度が同等であり、補助燃焼用空気有りでも、低NOx化を十分に図ることができる。
【0070】
図3は、上述のように構成した燃焼装置BSを、ボイラの熱源として用いた例を示している。
ボイラは、内部に燃焼室51を形成する缶体52内に、多数の水管53を備え、燃焼室51内の燃焼ガスEを排出させる排気路54を缶体52に連通接続して構成し、燃焼装置BSを、燃焼室51内にて燃料ガスを燃焼させるように、缶体52に取り付けてある。
そして、図示しない燃焼制御部により、ボイラの熱負荷を圧力にて検出するボイラ圧力センサ(図示省略)の検出圧力が設定圧力になるように、前記燃料ガス量を調節すべく前記燃料供給量調節弁16を制御し且つ前記燃料ガス量に対する空気比が所定の値になるように前記総燃焼用空気量を調節すべく前記空気供給量調節ダンパ19を制御するように構成してある。
【0071】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の実施形態においては、前記補助空気供給部を前記複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスに燃焼用空気を供給するように構成するに、複数の筒状ガスノズル3からの燃料ガスの噴出量の調節範囲(即ち、燃焼量の調節範囲)の全域において供給するように構成する場合について例示したが、少なくとも複数の筒状ガスノズル3からの燃料ガスの噴出量がその調節範囲の少量側のときは供給する条件で、複数の筒状ガスノズル3からの燃料ガスの噴出量の調節範囲における一部の領域で供給するように構成しても良い。
この場合は、空気供給路18において、前記補助空気供給筒8の後端の補助空気供給口8iに接続する分岐路部分に、燃焼用空気の供給を断続する開閉ダンパを設けることになる。
【0072】
(ロ) 前記補助空気供給部からの燃焼用空気の供給量を、前記燃焼筒1と前記ガス供給筒2との間を通して吐出される燃焼用空気の量よりも少ない条件で、前記複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガス量に応じた量になるように、例えば、前記複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガスに対する理論空気量の8〜10%の範囲になるようにに、前記複数の筒状ガスノズル3から噴出される燃料ガス量に応じて調節するように構成しても良い。
この場合は、空気供給路18において、前記補助空気供給筒8の後端の補助空気供給口8iに接続する分岐路部分に、燃焼用空気の供給を調節自在な空気供給量調節ダンパを設けることになる。
【0073】
(ハ) 前記下流側筒状ガスノズル3rからのガス噴出方向及び前記補助空気供給部からの空気供給方向の夫々は、上記の実施形態において例示した方向に限定されるものではなく種々に変更可能である。
例えば、前記下流側筒状ガスノズル3rからのガス噴出方向及び前記補助空気供給部からの空気供給方向夫々を、前記ガス供給筒2の軸心に直交する方向に対してガス供給筒2の軸心方向前方に向かう方向に傾斜する方向に設定する場合、前記下流側筒状ガスノズル3rからのガス噴出方向の前方傾斜角度α、及び、前記補助空気供給部からの空気供給方向の前方傾斜角度β夫々を、補助空気供給部からの空気供給方向の前方傾斜角度βの方が大きくなる条件で、種々に変更可能である。
又、前記下流側筒状ガスノズル3rからのガス噴出方向の前方傾斜角度α及び前記補助空気供給部からの空気供給方向の前方傾斜角度βが同一角度になるように構成したり、前記下流側筒状ガスノズル3rからのガス噴出方向の前方傾斜角度αの方が大きくなるように構成しても良い。
【0074】
又、前記補助空気供給部からの空気供給方向を、前記ガス供給筒2の軸心に沿う方向に設定しても良い。
又、前記下流側筒状ガスノズル3rからのガス噴出方向を前記ガス供給筒2の軸芯に直交する方向に設定しても良い。
【0075】
(ニ) 下流側筒状ガス噴出部3rの先端面の形状は、上記の実施形態において例示した形状に限定されるものではなく、例えば、先端面の全体を、ガス供給筒2の軸心に直交する方向に沿い且つガス供給筒2の軸芯方向前方側を向く面に形成しても良く、あるいは、先端面の全体を、下流側筒状ガス噴出部3rの軸芯に直交する面に形成しても良い。
【0076】
(ホ) 上記の実施形態において、前記複数の筒状ガスノズル3の配置形態は種々に変更可能である。
例えば、上記の実施形態のように2列に配置する場合に、1列目と2列目で周方向の並び位相を異なるような配置形態でも良い。
又、上流側筒状ガスノズル3fも、その軸心を前記ガス供給筒2の径方向に対して前記ガス供給筒2の軸心方向前方に向かう方向に傾斜させた状態で、前記ガス供給筒2の周壁に設けても良い。
又、上流側ノズル列を省略してノズル列を1列に配置してもよいし、ノズル列を3列以上に配置しても良い。
【0077】
(ヘ) 前記複数の空気吐出口5、前記複数の筒状ガスノズル3及び前記複数の補助空気吐出口11において、前記ガス供給筒2の周方向での並び位相の相互関係は、上記の実施形態において例示した如き、前記複数の空気吐出口5及び前記複数の筒状ガスノズル3同士では前記並び位相を異ならせ、前記複数の筒状ガスノズル3及び前記複数の補助空気吐出口11同士では前記並び位相を同一とする場合に限定されるものではない。
例えば、前記複数の空気吐出口5、前記複数の筒状ガスノズル3及び前記複数の補助空気吐出口11夫々の前記並び位相を全て同一としてもよいし、全て異ならせても良い。
【0078】
又、前記複数の空気吐出口5及び前記複数の筒状ガスノズル3同士では前記並び位相を同一とし、前記複数の筒状ガスノズル3及び前記複数の補助空気吐出口11同士では前記並び位相を異ならせても良い。
【0079】
(ト) 前記ガス供給筒2の周方向に並ぶ前記筒状ガスノズル3の個数及び前記補助空気噴出口11夫々の個数は、上記の実施形態において例示した個数に限定されるものではない。
例えば、前記筒状ガスノズル3の個数と前記補助空気噴出口11の個数を互いに同一とする場合、上記の実施形態の8個より少なくしても良いし、多くしても良い。
又、前記筒状ガスノズル3の個数と前記補助空気噴出口11の個数とを異ならせても良い。
【0080】
(チ) 前記補助空気供給部の具体構成は、上記の実施形態において例示した補助空気噴出体12に限定されるものではない。
例えば、前記補助空気噴出体12の周壁に、前記複数の補助空気噴出口11に代えて、複数の筒状空気噴出ノズルを前記周壁から突出する状態で周方向に分散状態で設けて構成しても良い。
又、前記補助空気噴出体12の周壁に、前記複数の補助空気噴出口11に代えて、前記ガス供給筒2の軸芯に沿う方向に長いスリット状空気吐出口の複数を周方向に分散状態で設けて構成しても良い。
又、前記補助空気供給筒8の先端開口部に、環状の空気吐出口を形成するように、前記補助空気供給筒8の内径よりも小径の円板を同心状に設けて、その環状の空気吐出口にて前記補助空気供給部を構成しても良い。
又、前記補助空気供給筒8の先端開口部全体を開放状態にして、その補助空気供給筒8の先端開口部にて前記補助空気供給部を構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】実施形態に係る燃焼装置の縦断側面図
【図2】実施形態に係る燃焼装置の正面図
【図3】実施形態に係る燃焼装置を備えたボイラの概略構成を示す図
【図4】主燃焼用空気量及び補助燃焼用空気量それぞれの調節量の例を示す図
【図5】燃料ガス量と残存酸素濃度との関係を示す図
【図6】燃料ガス量とNOx濃度との関係を示す図
【図7】従来の燃焼装置の縦断側面図
【符号の説明】
【0082】
1 燃焼筒
2 ガス供給筒
3 筒状ガスノズル
12 補助空気供給部
A 燃焼用空気
E 燃焼ガス
G 燃料ガス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端が開口された燃焼筒の内部に、先端が閉塞されたガス供給筒が、その先端を前記燃焼筒の先端よりも突出させた状態で設けられ、
前記燃焼筒と前記ガス供給筒との間を通して燃焼用空気が前記ガス供給筒の軸心方向に吐出されるように構成され、
前記ガス供給筒の先端側の周壁に、そのガス供給筒内を流れる燃料ガスを噴出する複数の筒状ガスノズルが、前記周壁から突出する状態で、周方向に分散させて設けられ、
前記ガス供給筒の前方空間、及び、前記ガス供給筒の先端側の周部空間を通して、前記筒状ガスノズルから噴出された燃料ガスが燃焼した燃焼ガスを循環させながら、前記筒状ガスノズルから噴出された燃料ガスを燃焼させるように構成された燃焼装置であって、
前記ガス供給筒の先端箇所に、前記複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスに燃焼用空気を供給する補助空気供給部が、前記燃焼筒と前記ガス供給筒との間を通して吐出される燃焼用空気の量よりも少ない量の燃焼用空気を供給する状態で設けられている燃焼装置。
【請求項2】
前記筒状ガスノズルからのガス噴出方向が、前記ガス供給筒の軸心に直交する方向に対して前記ガス供給筒の軸心方向前方に向かう方向に傾斜する方向に設定され、
前記補助空気供給部からの空気供給方向が、前記ガス供給筒の軸心に直交する方向に対して、前記ガス噴出方向が傾斜する角度よりも大きい角度にて前記ガス供給筒の軸心方向前方に向かう方向に傾斜する方向に設定されている請求項1記載の燃焼装置。
【請求項3】
前記筒状ガスノズルの先端面が、その筒状ガスノズルのノズル孔を形成するノズル孔形成部分及びそのノズル孔形成部分よりも前記ガス供給筒に近接する側の部分を、前記ガス供給筒の軸心に直交する方向に沿い且つ前記ガス供給筒の軸芯方向前方側を向く前向き面に形成し、且つ、前記ノズル孔形成部分よりも前記ガス供給筒から離間する側の部分を、前記ガス供給筒の軸心方向に沿い且つ前記ガス供給筒の非存在側を向く横向き面に形成した屈曲状面に形成されている請求項2記載の燃焼装置。
【請求項4】
前記複数の筒状ガスノズルからの燃料ガスの噴出量がその調節範囲における少量側のときは、前記補助空気供給部からの燃焼用空気の供給量が、前記複数の筒状ガスノズルから噴出される燃料ガスに対する理論空気量の少なくとも8〜12%の範囲に設定されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃焼装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−105478(P2006−105478A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−292440(P2004−292440)
【出願日】平成16年10月5日(2004.10.5)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【出願人】(593196849)ボルカノ株式会社 (8)
【Fターム(参考)】