説明

物品の締結具

【課題】部品の通い箱等の締結具であって、締結ベルトを面ファスナで締め付け状態に固定する締結具において、従来面ファスナで固定する間締結ベルトの緩みを防止するための作業者がもう一方の手で押え付ける等する必要があった。本発明では、このような手間を掛けることなく確実かつ簡単に締結できるようにする。
【解決手段】締結ベルト2の先端部を挿通させた止め具3に仮止め用の面ファスナ12を設けて、締結ベルト2が仮止めされて緩まない状態でその先端部を折り返し操作できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば段ボール箱等の箱体の蓋を閉じた状態に締結するための締結具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車部品工場と組み立て工場との間の部品の搬送、あるいはクリーニング工場と取り扱い店舗との間の衣類の搬送等には通称通い箱と称される箱体が用いられている。この種の箱体に関する技術が下記の特許文献に開示されている。この種の箱体については、内容物を収容して蓋を閉じた状態に簡単かつ確実に固定するための様々な工夫が従来よりなされている。その一つの方法として締結ベルトとこれを締結状態に止めておくための止め具からなる締結具が用いられている。
図7〜図9に従来の締結具20が示されている。この締結具20は、締結ベルト21とこれを締結状態に固定するための止め具23を備えている。この締結具20は、図7に示すように締結ベルト21の基端部21aを箱体Bの背面側の側部B2に固定し、先端部21b側を箱体Bの正面側の側部B1に取り付けた止め具23に引き掛けて締め上げることにより箱体Bの蓋B3〜B3を閉じた状態に締結できる構成となっている。
止め具23は合成樹脂製の概ね矩形の平板形状を有する物で、箱体B側への固定片23aと締結ベルト21を挿通する挿通片23bを有している。固定片23aと挿通片23bは、いわゆるインテグラルヒンジと称されるヒンジ部23dを介して相互に折り曲げ可能に結合されている。挿通片23bに、締結ベルト21を挿通可能な挿通孔23cが設けられている。
一方、締結ベルト21の片面には、面ファスナ22のフック面22aとループ面22bが長手方向に適度な間隔をおいて貼り付けられている。フック面22aが締結ベルト21の先端部21b側に貼り付けられ、その基端部21a側にループ面22bが貼り付けられている。このループ面22bはフック面22aよりも長手方向に長い範囲に貼り付けられている。
箱体Bの蓋B3〜B3を閉じた状態で、締結ベルト21を箱体Bの背面側の側部B2から蓋B3〜B3の上方を経て正面側の側部B1に掛け渡し、図8及び図9に示すようにその端部を止め具23の挿通孔23cに挿通して上方へ折り返し、次いで面ファスナ22のフック面22aをループ面22bに押し付けて係合させることにより、当該箱体Bの蓋B3〜B3を閉じ状態に締結しておくことができる。
このような締結具20によれば、締結ベルト21を迅速かつ確実に締結することができ、これにより梱包作業等の迅速化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−319432号公報
【特許文献2】特開平6−24440号公報
【特許文献3】特開2003−340936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の締結具20には次のような問題があった。すなわち、箱体Bの蓋B3〜B3を閉じ状態に締結する作業を行う場合、作業者は、先ず締結ベルト21を止め具23の挿通孔23cに挿通して一旦片手で下方へ引っ張って蓋B3〜B3の閉じ状態を保持し、その後締結ベルト21の先端部21b側を図9中白抜き矢印(A)で示すように上方へ折り返して引っ張り上げる。この引っ張り上げた状態を保持しつつ、作業者は図9中白抜きの矢印(B)で示すようにフック面22aをループ面22bに押し付けて面ファスナ22を結合する。この一連の作業のうち、締結ベルト21の先端部21b側を上方へ折り返す際に、一旦下方へ引っ張った締結ベルト21の先端部21b側をそのまま上方へ戻したのでは、当該締結ベルト21が緩んでしまうので、従来は作業者がもう一方の手で締結ベルト21を押え付けてその緩みを防止した状態でその先端部21b側を上方へ折り返して面ファスナ22を結合する必要があり、この点で従来の締結具20は操作が面倒であり、また強固に締結することが困難であった。
本発明は、この問題に鑑みてなされたもので、簡単な操作で締結ベルトを迅速かつ確実に締結できる締結具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、本発明は、特許請求の範囲の各請求項に記載した構成の締結具とした。
請求項1記載の締結具によれば、締結ベルトの先端部側を止め具の挿通孔に挿通した後、当該止め具の仮止め片を締結ベルトの面ファスナに押し付けて当該締結ベルトを締結状態に仮止めすることができる。このため、その後に締結ベルトの先端部側を折り返す段階では、締結ベルトが締結状態に仮止めされていることから従来のように作業者が当該締結ベルトを緩み止めのために手で押え付けておく必要がなく、従って作業者は片手で締結ベルトの折り返し及び面ファスナの結合を行うことができる(ワンタッチ締結機能)。このことから、請求項1記載の締結具によれば、簡単な操作で締結ベルトを迅速かつ確実に締結することができる。
また、締結ベルトはその面ファスナと止め具の面ファスナによって二重に締結状態に保持されるので、従来よりも強固な締結がなされる(二重ロック機能)。
請求項2記載の締結具によれば、箱体の梱包作業を簡単な操作で迅速かつ確実に行うことができる。
請求項3記載の締結具によれば、安価かつ入手の容易な面ファスナを用いて締結ベルトの固定及び仮止めを行うことができ、当該締結具の低コスト化を図ることができる。
請求項4記載の締結具によれば、止め具の低コスト化及びコンパクト化を図ることができるとともに、固定片に対して挿通片が折り曲げ可能、かつ挿通片に対して仮止め片が折り曲げ可能であることから、締結ベルトの挿通孔への挿通作業及び仮止め片による仮止め作業を楽に行うことができ、この点で当該止め具の操作性を高めることができる。
請求項5記載の締結具によれば、物品として例えば棒材を複数本束ねた状態に締結する際に、締結ベルトを仮止めすることができるので、当該締結ベルトを迅速かつ確実に締結することができる。この場合には、当該締結具を箱体等の物品の付属物としてではなく、独立した締結具として様々な物品の締結作業に用いることができる。しかも、締結ベルトと止め具を一体としたて取り扱うことができるので、その可搬性及び取り扱い性を高めることができる。請求項5記載の締結具を用いて箱体の蓋を閉じ状態に締結することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の第1実施形態に係る締結具を備えた箱体の全体斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る締結具の拡大斜視図である。本図は、締結ベルトの先端部を止め具の挿通孔に挿入した段階を示している。
【図3】第1実施形態に係る締結具の側面図である。本図は、締結ベルトの先端部を止め具を経て折り返した状態を示している。
【図4】第1実施形態に係る締結具の側面図である。本図は、締結ベルトが仮止めされた状態を示している。
【図5】第1実施形態に係る締結具の側面図である。本図は、締結ベルトの締結状態を示している。
【図6】第2実施形態に係る締結具の側面図である。
【図7】従来の締結具を備えた箱体の全体斜視図である。
【図8】従来の締結具の拡大斜視図である。
【図9】従来の締結具であって、締結ベルトの先端部を止め具を経て折り返した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
次に、本発明の実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1は、第1実施形態の締結具1を備えて箱体Bを示している。第1実施形態では、締結具1を箱体Bの締結に用いた実施形態を例示する。箱体Bはいわゆる通い箱と称されるプラスチック製の段ボール箱で、工場間での部品の搬送やクリーニング工場と取り扱い店舗との間で衣類等の搬送を行う場合に用いれられる。この箱体Bについては従来と同様で、相互に対向する正面側の側部B1と背面側の側部B2を有する立方体形の箱で、上面側の蓋B3〜B3を開放することで収容物の出し入れを行うことができる。以下説明する本実施形態の締結具1によって蓋B3〜B3が閉じた状態に締結される。
第1実施形態の締結具1は、締結ベルト2と止め具3を備えている。締結ベルト2についても従来と同じものを利用することができ、第1実施形態において特に変更を要しない。また、この締結ベルト2は、従来と同様箱体Bの背面側の側部B2に取り付けられている。締結ベルト2は、その基端部2aが箱体Bの背面側の側部B2に対してクリップ4,4で結合されている。締結ベルト2の先端部2b側には、面ファスナ5のフック面5aとループ面5bが取り付けられている。この点も従来と同様で足りる。
第1実施形態の締結具1は、止め具3について従来にない特徴を有している。この止め具3は、合成樹脂の成形品で概ね矩形の薄板形状を有している。この止め具3は、固定片6と挿通片7と仮止め片8を有している。固定片6と挿通片7と仮止め片8は、それぞれほぼ同じ大きさの矩形を有している。
箱体Bの正面側の側部B1に、固定片6がクリップ11,11を介して固定されている。固定片6の上側に第1ヒンジ部9を介して挿通片7が折れ曲がり可能に結合されている。この挿通片7には、締結ベルト2を挿通可能な挿通孔7aが設けられている。挿通片7の上側に第2ヒンジ部10を介して仮止め片8が折れ曲がり可能に結合されている。この仮止め片8の背面側に、締結ベルト2のループ面5bに係合可能な仮止め用の面ファスナ12が取り付けられている。本例では、この仮止め用の面ファスナ12には、締結ベルト2側のフック面5aと同じフック面が用いられている。
第1ヒンジ部9と第2ヒンジ部10には、それぞれいわゆるインテグラルヒンジが用いられている。図示するように本実施形態の場合、第2ヒンジ部10には肉厚方向両側から切り込みが形成されて片面のみ切り込みが形成された第1ヒンジ部9よりも肉厚が薄いインテグラルヒンジが設定されており、これにより仮止め片9はより小さな力で挿通片7に対して折り曲げることができるようになっている。
【0008】
このように構成した第1実施形態の締結具1によれば、箱体Bの蓋B3〜B3を閉じた状態で締結ベルト2を正面側に取り回し、その先端部2bを止め具3の挿通孔7aに挿通する。この際、図2及び図3に示すように締結ベルト2の先端部2bは、従来と同じく背面側から正面側に引き出すようにして挿通する。挿通孔7aに挿通した締結ベルト2を図3中白抜きの矢印(A)で示すように下方へ強く引っ張ると、締結ベルト2が箱体Bの上面に対して締め付けられるため蓋B3〜B3は当該締結ベルト2に押え付けられて閉じた状態に保持される。
次に、作業者はこの締め付け状態を保持しつつ、図4中白抜き矢印(C)で示すように仮止め片8を締結ベルト2に押し付ける。こうして仮止め片8が締結ベルト2に押し付けられると、仮止め用の面ファスナ12が締結ベルト2のループ面5bに重ね合わされて係合される。このため、この段階で締結ベルト2は緩み方向(背面側)への変位が規制された状態となって蓋B3〜B3は閉じた状態に固定され、従って箱体Bが一時的に締結された仮止め状態となる。この仮止めにより緩みが防止された状態とした後、作業者は、挿通孔7aから引き出した締結ベルト2の先端部2b側を図4中白抜き矢印(B)で示すように上方へ折り返して面ファスナ5のフック面5aをループ面5bに押し付けて係合させる。以上で、箱体Bの締結具1による締結作業が完了する。図5には締結完了状態が示されている。
こうして締め付けた締結ベルト2を緩めるには、面ファスナ5を引き剥がしてその先端部2b側の折り返し状態を解除し、その後仮止め片8を手前に引っ張って仮止め用の面ファスナ12を締結ベルト2のループ面5bから引き剥がせばよい。
【0009】
以上説明したように第1実施形態の締結具1によれば、止め具3の挿通孔7aに挿通して締め付けた締結ベルト2を当該止め具3の仮止め用の面ファスナ12によって仮止めすることができる。このため、締結ベルト2の先端部2bを上方へ折り返す段階では、すでに締結ベルト2は締め付け状態に仮止めされているため、従来のように作業者が別の手で締結ベルト2を押え付けてその緩みを防止する操作は必要なくなる。
このように締め付け状態に仮止めされた状態で締結ベルト2の先端部2bを上方へ折り返して面ファスナ5を係合させればよいことから、当該先端部2bの上方への折り返し時点及び面ファスナ5の係合時点では締結ベルト2に全く緩みを発生させることなく、作業者は片手で箱体Bの確実な締結を行うことができる(片手でワンタッチ締結機能)。
しかも、仮止めは、挿通孔7aに挿通した締結ベルト2に仮止め片8を押し付けてその仮止め用の面ファスナ12を締結ベルト2のループ面5bに係合させれば足り、極めて簡単な操作で確実に仮止めすることができる。
また、第1実施形態の場合、締結ベルト2は、面ファスナ5のループ面5bに対して、フック面5aと仮止め用の面ファスナ12の2箇所で係合されるため、従来よりも箱体Bに対する締結状態をより強固かつ長期間にわたって維持することができ、車両搬送時の震動等によっても確実な締結状態を維持することができる(二重ロック機能)。
さらに、従来通り固定片6と挿通片7との間にヒンジ部9が介装されて締結ベルト2の挿通孔7aへの挿通操作を迅速かつ楽に行うことができるとともに、第1実施形態では挿通片7と仮止め片8との間にも第2ヒンジ部10が介装されて相互に折れ曲がり可能に結合されていることから、仮止め用の面ファスナ12のループ面5bへの係合(面当たり)が効率よくなされて確実な仮止めを行うことができる。
【0010】
以上説明第1実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、第1実施形態では、締結ベルト2を箱体Bの正面と背面に掛け渡して締め付ける構成を例示したが、これに代えて若しくは加えて左右側部間に掛け渡して締結する構成としてもよい。
締結ベルト2の面ファスナ5のフック面5aとループ面5bの配置を相互に入れ替えてもよい。この場合、先端部2b側(折り返し側)にループ面5bが取り付けられ、基端部2a側にフック面5aが取り付けられるので、これに合わせて仮止め片8にはこのフック面5aに係合可能なループ面が取り付けられる。要は、仮止め片の仮止め面には、締結ベルトの先端側の面ファスナと同じ機能を有するものが取り付けられていれば足りる。
また、正面側の側部B1、背面側の側部B2及び左右側部の上部にそれぞれ開閉可能に結合された複数の蓋B3〜B3を備える箱体B(段ボール箱)を例示したが、一つの蓋を開閉する形態の箱体、あるいは発砲スチロール製、木製、鉄板製等の種々素材の箱、あるいは通い箱と称される主として部品搬送目的の箱体に限らず、旅行かばん等のその他様々な目的の箱体に適用できることは言うまでもない。
【0011】
さらに、第1実施形態では、締結ベルト2の基端部2aを箱体Bに結合して、当該箱体Bをその蓋B3〜B3の閉じ状態に締結する場合を例示したが、本願発明に係る締結具はその他の様々な物品の締結に利用することができる。図6には、第2実施形態に係る締結具15が示されている。この第2実施形態の締結具15は、請求項5に記載した発明の実施形態に相当する。
この第2実施形態の締結具15は、締結ベルト2の基端部2aが直接止め具3の固定片6に結合されており、両者が一体化されている点で第1実施形態とは異なっている。図6では、締結ベルト2の基端部2aがクリップ16,16によって固定片6に固定された状態が示されている。その他の点については第1実施形態と同様であるので、同位の符号を用いてその説明を省略する。
この第2実施形態の締結具15は、図示するように例えば複数本の棒材等の各種の物品Mと取り巻く状態で締め付けることにより当該物品Mを締結することができる。また、図1に示す箱体Bを取り巻く状態に締結する場合にも用いることができる。
この第2実施形態の締結具15によっても、締結ベルト2の先端部2bを止め具3の挿通孔7aに挿通させた後、仮止め片8の仮止め用の面ファスナ12を締結ベルト2側に押し付ければ、当該締結ベルト2が締め付け状態に仮止めされるので、その後当該先端部2bを折り返して面ファスナ5を係合させる段階で当該締結ベルト2の緩みを防止するためにもう一方の手で押え付けておく必要がない。このことから、第2実施形態の締結具15によっても、締結ベルト2の緩みを発生させることなく、当該締結ベルト2の先端部2bの折り返し操作及び面ファスナ5の係合操作を作業者は片手で簡単に行うことができる。
また、第2実施形態の場合、締結ベルト2と止め具3が一体化されていることから、との取り扱い性がよくなり、様々な場所で様々な物品Mの締結作業に用いることができ、当該締結具15の汎用性を高めることができるようになる。
【符号の説明】
【0012】
1…締結具(第1実施形態)
2…締結ベルト、2a…基端部、2b…先端部
3…止め具
4…クリップ
5…面ファスナ、5a…フック面、5b…ループ面
6…固定片
7…挿通片
8…仮止め片
9…第1ヒンジ部
10…第2ヒンジ部
11…クリップ
12…仮止め用の面ファスナ
15…締結具(第2実施形態)
16…クリップ
20…締結具(従来)
21…締結ベルト、21a…基端部、21b…先端部
22…面ファスナ、22a…フック面、22b…ループ面
23…止め具
23a…固定片、23b…挿通片、23c…挿通孔
23d…ヒンジ部(インテグラルヒンジ)
B…箱体、B1…正面側の側部、B2…背面側の側部、B3…蓋
M…物品


【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を締結する締結ベルトと、該締結ベルトを締結状態に固定しておくための止め具を備え、前記締結ベルトの基端側が前記物品に固定されており、前記締結ベルトの先端側に面ファスナを備えており、該先端側を前記止め具を経て折り返して前記面ファスナで重ね合わせ状態に結合して前記締結ベルトを締結状態に固定する締結具であって、
前記止め具は、前記物品に対する固定片と、前記締結ベルトを挿通する挿通孔を有する挿通片と、前記締結ベルトの面ファスナに結合する仮止め用の面ファスナを有する仮止め片を順次並列に備えた平板形状を有し、
前記挿通孔に挿通した前記締結ベルトの面ファスナに前記仮止め用の面ファスナを結合させて、当該締結ベルトを仮止め状態に保持可能な構成とした締結具。
【請求項2】
請求項1記載の締結具であって、前記物品としての箱体の背面側の側部に前記締結ベルトの基端側が固定されており、前記箱体の正面側の側部に前記止め具が取り付けられており、前記締結ベルトで前記箱体の蓋を閉じ状態に締結する構成とした締結具。
【請求項3】
請求項1又は2記載の締結具であって、面ファスナは、相互に絡み合って重ね合わせ状態に結合可能なフック面とループ面を有し、前記フック面が前記締結ベルトの先端側に取り付けられ、該フック面よりも基端側に前記ループ面が取り付けられており、前記フック面と同じフック面を前記仮止め用の面ファスナとして用いる構成とした締結具。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載した締結具であって、前記止め具は、合成樹脂の成型品であり、前記固定片と前記挿通片と前記仮止め片をインテグラルヒンジを介して相互に折り曲げ可能に備えた締結具。
【請求項5】
物品を締結する締結ベルトと、該締結ベルトを締結状態に固定しておくための止め具を備え、前記締結ベルトの基端側が前記止め具に固定されており、前記締結ベルトの先端側に面ファスナを備えており、該先端側を前記止め具を経て折り返して前記面ファスナで重ね合わせ状態に結合して前記締結ベルトを前記物品の周囲に巻き付けてループ形に締結する締結具であって、
前記止め具は、前記締結ベルトの基端部が固定された固定片と、前記締結ベルトを挿通するための挿通孔を有する挿通片と、前記締結ベルトの面ファスナに結合する仮止め用の面ファスナを有する仮止め片を順次並列に備えた平板形状を有し、
前記挿通孔に挿通した前記締結ベルトの面ファスナに前記仮止め用の面ファスナを結合させた、当該締結ベルトを仮止め状態に保持可能な構成とした締結具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−235950(P2011−235950A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−111070(P2010−111070)
【出願日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【特許番号】特許第4564105号(P4564105)
【特許公報発行日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(591082410)株式会社新弘 (2)
【Fターム(参考)】