説明

物品処理設備

【課題】通信接続手段どうしの通信において、通信異常があっても、その通信が行えるまでの時間の短縮化を図りながら、その通信を継続できる物品処理設備の提供。
【解決手段】通信元の通信接続手段20aが、複数の通信線19のうち、一つの通信線19を使用対象として選択する形態で、通信先の通信接続手段20bに通信情報を送信し、かつ、通信異常があると判別すると、複数の通信線19のうち、通信異常のない通信線19を選択する形態で、通信先の通信接続手段20bに通信情報を送信し、かつ、通信先の通信接続手段20bが、複数の通信線19のうち、使用対象の通信線19を選択する形態で、通信元の通信接続手段20aに通信情報を送信し、かつ、通信情報が通信されてくる通信線19が使用対象の通信線19から変更されたと判別すると、その変更された通信線19を選択する形態で、通信元の通信接続手段20aに通信情報を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品に対する処理を行う物品処理装置が複数設けられ、それら複数の物品処理装置の夫々の作動を制御する制御装置が複数設けられ、複数の前記制御装置の夫々が、複数の前記制御装置にわたって配設される通信線に接続されて、前記制御装置どうしでの通信が可能に構成されている物品処理設備に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような物品処理設備は、物品処理装置として、例えば、物品搬送車、コンベヤ、スタッカークレーンなど物品を搬送する搬送処理を行うものを設け、制御装置が、通信されてくる通信情報に基づいて、物品処理装置の作動を制御することにより、複数の物品処理装置が物品を搬送する搬送処理を行う。
【0003】
このような物品処理設備では、従来、通信線を複数設け、複数の制御装置の夫々と通信線との間に通信接続手段としてのネットワークボードが設けられ、このネットワークボードが、制御装置と制御装置との間の通信を中継し、通信接続手段が、通信元として、他の通信接続手段のうちから指定した通信先の通信接続手段との間での通信を行うときに、どの情報をどの通信線にて通信するかを定めた形態で、複数の通信線を用いながら、通信情報を送信するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
この従来の物品処理設備では、通信元の通信接続手段が、複数の通信線のうち定められた通信線を選択する形態で、通信先の通信接続手段に通信情報を送信し、通信先の通信接続手段が、複数の通信線のうち定められた通信線を選択する形態で、通信元の通信接続手段に通信情報を送信する。このようにして、複数種の通信情報の夫々を、複数の通信線のうち、定められた通信線を介して、通信元の通信接続手段と通信先の通信接続手段との間で通信している。
【0005】
そして、従来の物品処理設備では、通信元の通信接続手段と通信先の通信接続手段との間の通信において、通信異常があっても、その通信を継続できるようにしている。
説明を加えると、通信接続手段は、通信接続手段との間での通信異常があると判別すると、複数の通信線のうち、通信異常のない通信線を選択する形態で、通信相手の通信接続手段に通信情報を送信するように構成されている。
したがって、通信元の通信接続手段は、通信先の通信接続手段との間での通信異常があると判別すると、定められた通信線から通信異常のない通信線に変更して、通信先の通信接続手段に通信情報を送信することになる。
それに対して、通信先の通信接続手段は、まず、複数の通信線のうち定められた通信線を選択する形態で、通信元の通信接続手段に通信情報を送信することになるが、通信異常であると判別すると、定められた通信線から通信異常のない通信線に変更して、通信元の通信接続手段に通信情報を送信することになる。
このようにして、通信異常となっても、通信異常のない通信線を介して、通信元の通信接続手段と通信先の通信接続手段との間での通信を継続できる。
【0006】
【特許文献1】特開平9−104509号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来の物品処理設備では、定められた通信線に通信異常があると、通信元の通信接続手段は、その通信異常を判別すると、通信異常のない通信線を介して通信先の通信接続手段に通信情報を送信する。そして、通信先の通信接続手段も、まず、定められた通信線を介して通信元の通信接続手段に通信情報を送信して、定められた通信線に通信異常があると判別すると、通信異常のない通信線を介して通信元の通信接続手段に通信情報を送信することになる。
したがって、通信元の通信接続手段と通信先の通信接続手段との間での通信において、通信異常があると、その通信が行えるまでに時間がかかることになる。
【0008】
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、通信元の通信接続手段と通信先の通信接続手段との間での通信において、通信異常があっても、その通信が行えるまでの時間の短縮化を図りながら、その通信を継続できる物品処理設備を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成するために、本発明にかかる物品処理設備の第1特徴構成は、物品に対する処理を行う物品処理装置が複数設けられ、それら複数の物品処理装置の夫々の作動を制御する制御装置が複数設けられ、複数の前記制御装置の夫々が、複数の前記制御装置にわたって配設される通信線に接続されて、前記制御装置どうしでの通信が可能に構成されている物品処理設備において、
前記通信線が複数設けられ、複数の前記制御装置の夫々と前記通信線との間に介在させた通信接続手段が、前記制御装置と前記制御装置との間の通信を中継するように構成され、前記通信接続手段が、通信元として、他の前記通信接続手段のうちから指定した通信先の通信接続手段との間での通信を行うときに、複数の前記通信線のうち、一つの通信線を使用対象として選択する形態で、前記通信先の通信接続手段に通信情報を送信し、かつ、前記通信先の通信接続手段との間での通信異常があると判別すると、複数の前記通信線のうち、通信異常のない前記通信線を選択する形態で、前記通信先の通信接続手段に通信情報を送信するように構成され、かつ、前記通信先の通信接続手段が、複数の前記通信線のうち、前記使用対象の通信線を選択する形態で、前記通信元の通信接続手段に通信情報を送信し、かつ、前記通信情報が通信されてくる前記通信線が前記使用対象の通信線から変更されたと判別すると、その変更された前記通信線を選択する形態で、前記通信元の通信接続手段に通信情報を送信するように構成されている点にある。
【0010】
すなわち、通信元の通信接続手段が、使用対象の通信線を介して通信先の通信接続手段に通信情報を送信し、通信先の通信接続手段が、使用対象の通信線を介して通信元の通信接続手段に通信情報を送信することになり、使用対象の通信線を用いて、通信元の通信接続手段と通信先の通信接続手段との間での通信を行えることになる。
そして、使用対象の通信線に通信異常があると、通信元の通信接続手段は、使用対象の通信線から通信異常のない通信線に変更して、通信先の通信接続手段に通信情報を送信することになる。すると、通信先の通信接続手段は、通信情報が通信されてくる通信線が使用対象の通信線から変更されたと判別することになり、使用対象の通信線から通信異常のない通信線に変更して、通信元の通信接続手段に通信情報を送信することになる。
【0011】
このようにして、通信元の通信接続手段と通信先の通信接続手段との間での通信において、通信異常があっても、通信異常のない通信線を介して、通信元の通信接続手段と通信先の通信接続手段との間での通信を行うことができる。しかも、通信先の通信接続手段は、通信元の通信接続手段から通信されてくる通信情報が使用対象の通信線から変更されていることによって、使用対象の通信線にて通信情報を送信することなく、はじめから通信異常のない通信線にて通信情報を送信することになる。
したがって、通信元の通信接続手段と通信先の通信接続手段との間での通信において、通信異常があっても、その通信が行えるまでの時間の短縮化を図りながら、その通信を継続できる物品処理設備を提供できるに至った。
【0012】
本発明にかかる物品処理設備の第2特徴構成は、前記通信接続手段が、複数の前記制御装置を接続可能な集線装置にて構成されている点にある。
【0013】
すなわち、一つの集線装置にて複数の制御装置の夫々を複数の通信線の夫々に接続できることになり、一つの通信接続手段に一つの制御装置しか接続できないものと比べて、通信接続手段の数を極力少なくしながら、設備を構成することができ、設備構成の簡素化およびコストの低減を図ることができることになる。
また、集線装置には、自動倉庫用の特別な制御装置ではなく、例えば、市販のパーソナルコンピュータなどの制御装置を接続することにより、設備を構成することができるので、設備を構成する装置の汎用性を向上できることになる。
【0014】
本発明にかかる物品処理設備の第3特徴構成は、前記物品処理装置が、自動倉庫の物品に対して処理を行う自動倉庫用の物品処理装置である点にある。
【0015】
例えば、自動倉庫用の物品処理装置として、物品搬送車、コンベヤ、スタッカークレーンなど物品を搬送する搬送処理を行うものを設けることができる。そして、制御装置どうしの間で各種の情報を通信することにより、複数の自動倉庫用の物品処理装置の夫々が物品を搬送できることとなって、外部から搬入される物品を自動倉庫の物品収納棚へ収納する入庫や、自動倉庫の物品収納棚に収納されている物品を外部に搬出する出庫を行えることになる。
また、制御装置どうしの通信は、通信異常となっても継続することができ、通信が行えるまでの時間も短いことから、自動倉庫の物品収納棚への入庫や、自動倉庫の物品収納棚からの出庫を的確に行えることとなって、有用な自動倉庫設備を提供できることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明にかかる物品処理設備の実施形態を図面に基づいて説明する。
この物品処理設備は、図1および図2に示すように、お互いに対向する状態で設置された一対の物品収納棚1を備えた自動倉庫3、自動倉庫3の物品Bに対して処理を行う複数の物品処理装置T、各物品処理装置Tの作動を制御する制御装置Hの複数を備えて構成されている。
【0017】
前記物品処理装置Tとして、自動倉庫3の物品Bを搬送する搬送処理を行うコンベヤ、物品搬送車などの自動倉庫用の物品処理装置が設けられている。
搬送処理を行うコンベヤとしては、自動倉庫3からの物品Bを出庫する出庫コンベヤ5、自動倉庫3へ物品Bを入庫する入庫コンベヤ6、ピッキング作業箇所4に配設されたピッキング作業用コンベヤ7、外部から物品Bを搬入する搬入コンベヤ8、外部に物品Bを搬出する搬出コンベヤ9が設けられている。
搬送処理を行う物品搬送車としては、出庫コンベヤ5、入庫コンベヤ6、ピッキング作業用コンベヤ7、搬入コンベヤ8、搬出コンベヤ9の間で物品Bを搬送する物品搬送車10が設けられている。
また、自動倉庫3には、入庫コンベヤ6と物品収納棚1との間および物品収納棚1と出庫コンベヤ5との間で物品Bを搬送するスタッカークレーン2が設けられ、このスタッカークレーン2が、入庫コンベヤ6にて搬送された物品Bを物品収納棚1に収納する入庫、および、物品収納棚1に収納されている物品Bを出庫コンベヤ5に取り出す出庫を行うように構成されている。
このようにして、物品処理装置Tとして、出庫コンベヤ5、入庫コンベヤ6、ピッキング作業用コンベヤ7、搬入コンベヤ8、搬出コンベヤ9、物品搬送車10、スタッカークレーン2が設けられている。
【0018】
前記出庫コンベヤ5には、その作動を制御する出庫コンベヤ用制御装置11が設けられ、入庫コンベヤ6には、その作動を制御する入庫コンベヤ用制御装置12が設けられ、ピッキング作業用コンベヤ7には、その作動を制御するピッキング用制御装置13が設けられている。
そして、出庫コンベヤ5や入庫コンベヤ6と同様に、搬入コンベヤ8には搬入コンベヤ用制御装置14が設けられ、搬出コンベヤ9には搬出コンベヤ用制御装置15が設けられ、物品搬送車10には搬送車用制御装置16が設けられている。
また、スタッカークレーン3の作動を制御する自動倉庫用制御装置17、自動倉庫設備全体の作動を管理する管理装置18が設けられている。
このようにして、制御装置Hとして、出庫コンベヤ用制御装置11、入庫コンベヤ用制御装置12、ピッキング用制御装置13、搬入コンベヤ用制御装置14、搬出コンベヤ用制御装置15、搬送車用制御装置16、自動倉庫用制御装置17、管理装置18が設けられている。
【0019】
前記複数の制御装置Hの夫々が、それら複数の制御装置Hにわたって配設される通信線19に接続されて、管理装置18と出庫コンベヤ用制御装置11の間や自動倉庫用制御装置17と入庫コンベヤ用制御装置12の間など、制御装置Hどうしでの通信が可能に構成されている。
【0020】
そして、通信線19として、第一通信線19aと第二通信線19bとの二つが設けられ、複数の制御装置Hの夫々と通信線19との間には、通信接続手段としての集線装置20が介在されている。前記集線装置20は、トランシーバ装置21を介して二つの通信線19の夫々に接続され、制御装置Hと制御装置Hとの間の通信を中継するように構成されている。ちなみに、通信線19としては、コアキシャルケーブルを用い、制御装置Hと制御装置Hとの間の通信におけるLAN伝送路仕様は、例えば、10BASE−5を用いる。
【0021】
前記集線装置20は、通信元として、他の集線装置20のうちから指定した通信先の集線装置20との間で通信を行うように構成されている。この集線装置20は、通信情報を送信する通信部や受信する通信情報をバッファするメモリーを備え、通信情報を送信するときに、ポートトランキング機能により第一通信線19aと第二通信線19bとのいずれかを選択自在なスイッチングハブにて構成されている。
前記集線装置20は、複数の制御装置Hを接続可能に構成されており、出庫コンベヤ用制御装置11と入庫コンベヤ用制御装置12を一つの集線装置20に接続して、設備全体での集線装置20の数を少なくしている。
【0022】
前記制御装置Hどうしの間で通信を行う場合には、まず、送信側の制御装置Hとその送信側の制御装置Hに接続された集線装置20との間での通信を行い、次に、その集線装置20が、通信元として、受信側の制御装置Hに接続された集線装置20を通信先と指定して、その通信先の集線装置20との間での通信を行い、最後に、その通信先の集線装置20と受信側の制御装置Hとの間での通信を行うように構成されている。
前記制御装置Hどうしの間で通信する通信情報としては、例えば、管理装置18から自動倉庫用制御装置17に送信する自動倉庫3から物品Bの出庫を指令する指令情報、出庫コンベヤ用制御装置11から管理装置18に送信する出庫コンベヤ5による搬送処理が終了したことを示す作動情報や、管理装置18から物品搬送台車用制御装置16に送信する物品搬送台車10による搬送処理の開始を指令する指令情報などである。
【0023】
そして、制御装置Hどうしで各種の情報を通信しながら、制御装置Hが物品処理装置Tの作動を制御することにより、複数の物品処理装置Tが物品Bを搬送する搬送処理を行い、外部から搬入される物品Bを物品収納棚1に収納したり、物品収納棚1に収納されている物品Bを外部に搬出する。
例えば、外部から搬入される物品Bを物品収納棚1に収納する場合には、まず、搬入コンベヤ8が搬入される物品Bを物品搬送車10との受渡箇所に搬送し、物品搬送車10が、その搬入コンベヤ8の受渡箇所まで走行したのち搬入コンベヤ8から物品Bを受け取り、その物品Bを入庫コンベヤ6に搬送する。次に、入庫コンベヤ6が、その物品Bをスタッカークレーン2との受渡箇所に搬送し、スタッカークレーン2が、入庫コンベヤ6にて受渡箇所に搬送された物品Bを物品収納棚1に搬送する。
【0024】
前記通信元の集線装置20と通信先の集線装置20との間で通信を行うときに、通信元の集線装置20が、二つの通信線19のうち、一つの通信線19を使用対象として選択する形態で、通信先の集線装置20に通信情報を通信するように構成されている。また、通信先の集線装置20も、二つの通信線19のうち、使用対象の通信線19を選択する形態で、通信元の集線装置20に通信情報を送信するように構成されている。
そして、集線装置20は、二つの通信線19のうち、第一通信線19aを使用対象の通信線として、通信情報を送信するように構成されている。
【0025】
前記通信元の集線装置20は、通信先の集線装置20との間での通信異常があると判別すると、二つの通信線19のうち、通信異常のない通信線19を選択する形態で、通信先の集線装置20に通信情報を送信するように構成されている。
また、通信先の集線装置20は、通信情報が通信されてくる通信線19が使用対象の通信線から変更されたと判別すると、その変更された通信線19を選択する形態で、通信元の集線装置20に通信情報を送信するように構成されている。
【0026】
図3に基づいて、通信元の集線装置20aと通信先の集線装置20bとの間の通信について説明を加える。
前記通信元の集線装置20aは、使用対象としての第一通信線19aを選択して、通信先の集線装置20bに通信情報を通信する。前記通信先の集線装置20bも、使用対象としての第一通信線19aを選択して、通信元の集線装置20aに通信情報を通信する。
このようにして、第一通信線19aを介して、通信元の集線装置20aと通信先の集線装置20bとの間での通信を行う。
【0027】
このとき、例えば、図中×で示すように、通信元の集線装置20aとその集線装置20aのトランシーバ装置21との間での接続が断たれると、通信元の集線装置20aが、第一通信線19aに通信異常があると判別することになり、図中実線矢印で示すように、通信情報を通信する通信線を第一通信線19aから第二通信線19bに変更して、通信先の集線装置20bに通信情報を通信する。すると、通信先の集線装置20bでは、通信情報が通信されてくる通信線が第一通信線19aから第二通信線19bに変更されることになる。したがって、通信先の集線装置20bは、通信情報が通信されてくる通信線が第一通信線19aから第二通信線19bに変更されたと判別することになり、図中点線矢印で示すように、通信情報が通信されてくる第二通信線19bを選択して、通信元の集線装置20aに通信情報を送信する。
このようにして、第一通信線19aが通信異常となっても、通信元の集線装置20aと通信先の集線装置20bが、通信異常のない第二通信線19bを介して通信情報を送信することになり、通信元の集線装置20aと通信先の集線装置20bとの間での通信を行うことができる。そして、通信先の集線装置20bは、通信情報が通信されてくる通信線が第一通信線19aから第二通信線19bに変更されたことを判別することによって、通信異常のない第二通信線19bを選択して通信元の集線装置20aに通信情報を送信するので、通信を行うことができるまでの時間を短くできることになる。
【0028】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、物品処理装置Tとして、搬送処理を行うコンベヤや物品搬送車などを例示したが、例えば、物品Bをパレット上に段積みする段積処理を行うロボットなど、各種の物品処理装置を適応することが可能である。
【0029】
(2)上記実施形態では、通信線19を二つ設けた例を示したが、通信線19を三つ以上設けて実施することも可能であり、通信線19の数については適宜変更が可能である。
【0030】
(3)上記実施形態では、集線装置20が、二つの通信線19のうち、第一通信線19aを使用対象と選択して、通信情報を送信するようにしているが、逆に、集線装置20が、第二通信線19bを使用対象と選択して、通信情報を送信するようにして実施することも可能である。
【0031】
(4)上記実施形態では、通信接続手段として、スイッチングハブである集線装置20を例示したが、その他の通信接続手段を適応することも可能であり、通信接続手段をどのような装置にて構成するかについては適宜変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】自動倉庫設備の概略構成図
【図2】自動倉庫設備の通信回線を示すブロック図
【図3】自動倉庫設備の通信回線の一部を示すブロック図
【符号の説明】
【0033】
19 通信線
20 通信接続手段としての集線装置
T 物品処理装置としての自動倉庫用の物品処理装置
H 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品に対する処理を行う物品処理装置が複数設けられ、
それら複数の物品処理装置の夫々の作動を制御する制御装置が複数設けられ、
複数の前記制御装置の夫々が、複数の前記制御装置にわたって配設される通信線に接続されて、前記制御装置どうしでの通信が可能に構成されている物品処理設備であって、
前記通信線が複数設けられ、
複数の前記制御装置の夫々と前記通信線との間に介在させた通信接続手段が、前記制御装置と前記制御装置との間の通信を中継するように構成され、
前記通信接続手段が、通信元として、他の前記通信接続手段のうちから指定した通信先の通信接続手段との間での通信を行うときに、複数の前記通信線のうち、一つの通信線を使用対象として選択する形態で、前記通信先の通信接続手段に通信情報を送信し、かつ、前記通信先の通信接続手段との間での通信異常があると判別すると、複数の前記通信線のうち、通信異常のない前記通信線を選択する形態で、前記通信先の通信接続手段に通信情報を送信するように構成され、かつ、
前記通信先の通信接続手段が、複数の前記通信線のうち、前記使用対象の通信線を選択する形態で、前記通信元の通信接続手段に通信情報を送信し、かつ、前記通信情報が通信されてくる前記通信線が前記使用対象の通信線から変更されたと判別すると、その変更された前記通信線を選択する形態で、前記通信元の通信接続手段に通信情報を送信するように構成されている物品処理設備。
【請求項2】
前記通信接続手段が、複数の前記制御装置を接続可能な集線装置にて構成されている請求項1に記載の物品処理設備。
【請求項3】
前記物品処理装置が、自動倉庫の物品に対して処理を行う自動倉庫用の物品処理装置である請求項1または2に記載の物品処理設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−110612(P2007−110612A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−301676(P2005−301676)
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】