説明

物品移載装置

【課題】キャリアに収容された容器を整列状態で搬送する第1コンベヤから、複数の保持手段を備えた移載手段によって容器を保持して第2コンベヤに移載する物品移載装置において、第1コンベヤの容器に欠落があった場合に、ストック部にストックした容器を補給する。
【解決手段】検知手段18によって第1コンベヤ6上の容器4に欠落があったことを検出すると、複数の保持手段のうち、この欠落した位置の容器4を保持する保持手段を特定する。移載手段20を前記ストック部12に移動させ、特定された保持手段に容器4を保持させた後、その他の保持手段には、第1コンベヤ6上の容器取り出し位置Tに停止している容器4を保持させ、全ての保持手段に保持されている容器4を第2コンベヤ10のケース8内に挿入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベヤによって整列した状態で搬送されてきた物品を、複数の保持手段を有する移載手段によって保持して、他のコンベヤ上のケース内に挿入し、あるいは他のコンベヤにそのまま移載する物品移載装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
供給コンベヤによって連続的に搬送されてきた物品を他のコンベヤに移載させ、あるいは、供給コンベヤ上の物品を保持手段によって複数個同時に保持してケース内に挿入する等に用いられる物品移載装置は従来から各種知られている。
【0003】
このような物品移載装置では、物品供給コンベヤによって連続して搬送されてきた物品に欠落があると、物品を移載した他のコンベヤ上に物品の欠落ができたり、ケース内に隙間ができたりして不都合が生じる。そこで従来は、物品の欠落を検出するための検出手段を設けている(例えば、特許文献1ないし特許文献3参照)。
【0004】
特許文献1には、管糸を所定ピッチ間隔に収容する複数の輸送筐を、管糸積載部から管糸整列部を経由して再び管糸積載部へと間歇巡回させる無限軌道コンベヤー装置が記載されている。この無限軌道コンベヤー装置は、管糸輸送筐に管糸が積載されたか否かを探査する検知機構を備えており、管糸が事故で輸送筐に載積されなかったときには、検知機構がこれを検知してコンベヤー装置の駆動を停止し、無管糸輸送筐に管糸を補給するようにしている。
【0005】
また、特許文献2には、壜コンベヤ上で壜を整列した後、壜コンベヤを停止し、グリップヘッド昇降装置によりグリップヘッドを下降させて壜を掴み、次いで、グリップヘッド昇降装置により壜を上昇し、グリップヘッド移動装置により横移動した後、グリップヘッド昇降装置により下降して壜を空箱に箱詰めする箱詰機が記載されている。この箱詰機には、壜の欠如を検査する装置が設けられている。この検査装置は、壜を掴んだグリップヘッドを降下させて壜を箱に箱詰めするとき、その降下の最下端において、グリップヘッドの高さ位置が壜の底が箱の底部に当たる位置よりもさらに数ミリメートル下がった位置に設定しておき、壜を掴み損ねたため壜が欠如しているグリッパがそのまま吊り下がり、光電センサーの光源からの光線を遮ることにより壜の欠如を検出するようにしている。この箱詰機では、制御機構において光電センサの発する容器欠如の信号を受けると、箱詰機を停止、あるいは記憶回路に記憶して、後工程において壜欠如の箱を欠壜箱コンベヤに排出するようになっている。
【0006】
特許文献3には、集積整列された円筒状物品から所望の本数を取り出して移動しパッケージ化する際の、最終的な本数不足を検知する装置が記載されている。この装置では、搬送手段が円筒状物品を整列状態で搬送してくると、移動手段が、搬送手段上に集積整列された円筒状物品を吸着ブロックにより吸着してカートン内まで移動する。この移動を所定回数繰り返して、一パッケージの箱詰めが行われる。前記移動手段には、複数の吸着ブロックと同数の感知ピンが設けられている。この感知ピンは、吸着ブロックに保持された円筒状物品が一本でも不足すると、その拡大部が投受光器の間の光を遮蔽して、円筒状物品の本数不足を感知する。受光器が本数不足を感知すると、制御手段がその信号を記憶し、一パッケージ分の箱詰めが終了した時点でそのパッケージを排除する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特公昭49−34062号公報
【特許文献2】特開平7−205940号公報
【特許文献3】特許第2719392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記特許文献1の発明では、無限軌道コンベヤ装置の輸送筐に保持されている管糸が欠落していることを検知機構が検出した場合には、コンベヤ装置の駆動を停止して人手により管糸を補給するようにしている。このようにコンベヤ装置を停止して人手で補給する構成では、補給作業に時間がかかり、効率が悪いという問題があった。
【0009】
また、特許文献2に記載した発明では、複数のグリッパに保持されている壜のいずれかが欠如していたときには、これを検出する光電センサからの信号により、箱詰め機を停止し、あるいは、箱詰め後に、壜が欠如している箱を排出するようにしている。このように運転中に装置を停止したり、箱詰め後に欠品のある箱を排出することは作業の効率が悪いという問題があった、
【0010】
特許文献3に記載した発明では、吸着ブロックによって円筒状物品を保持したときに、円筒状物品の本数不足を検知した場合には、制御手段がその信号を記憶して、箱詰め終了時点でそのパッケージを排除するようにしている。この引用文献3の発明でも、箱詰め後に排除するので、生産効率が悪いという問題があった。
【0011】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、第1コンベヤ上で物品の欠落があった場合に、装置を停止することなく、かつ、第2コンベヤに移載する前に欠落した物品を補充することにより、効率の良い移載作業を行うことができる物品移載装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、物品を整列状態で搬送する第1コンベヤと、この第1コンベヤから移載された物品を搬送する第2コンベヤと、複数の保持手段を有し、前記第1コンベヤから前記第2コンベヤへ物品を移載する移載手段と、この移載手段の作動を制御する制御手段とを備えた物品移載装置において、前記第1コンベヤによって搬送される物品の欠落を検出する検出手段と、前記複数の保持手段のうち欠落した物品と対応する保持手段を特定する特定手段と、補給用の物品をストックするストック部とを設け、第1コンベヤによって搬送される物品に欠落があったときに、この欠落部と対応する保持手段を特定し、この特定した保持手段によってストック部の物品を保持するとともに、その他の保持手段によって第1コンベヤ上の物品を保持することを特徴とするものである。
【0013】
また、第2の発明は、前記第1コンベヤは、物品を収容したキャリアを搬送することを特徴とするものである。
【0014】
さらに、第3の発明は、前記第1コンベヤは、搬送されるキャリアに係合するスクリューを備え、特定手段は、検出手段の検出結果とスクリューの回転数から、欠落した物品と対応する保持手段を特定することを特徴とするものである。
【0015】
また、第4の発明は、前記第2コンベヤは、物品を収容するケースを搬送するケースコンベヤであり、物品は移載手段によってケース内に収容されて搬送されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
第1コンベヤによって整列状態で搬送されている物品を、複数の保持手段を有する移載手段により取り出し、第2コンベヤ上に移載する作業を行う際に、第1コンベヤの物品に欠落があることが検出された場合には、この物品を前記保持手段によってストック部から補給するようにしたので、コンベヤ等を停止することなく、効率よく移載作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は物品移載装置の全体の構成を示す平面図である。(実施例1)
【図2】図2は前記物品移載装置に設けられた移載手段の動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
物品を整列状態で搬送する第1コンベヤから、複数の保持手段を有する移載手段によって物品を保持して第2コンベヤに移載する装置であり、第1コンベヤ上を連続的に搬送されている物品に欠落があった場合にこの欠落を検出する検出手段と、前記複数の保持手段のうち、前記欠落している物品と対応する保持手段、つまり、欠落していなければこの物品を保持するはずだった保持手段を特定する特定手段と、欠落した物品を補充するための物品をストックするストック部とを設け、第1コンベヤ上の物品が欠落していたときには、特定手段によって特定された保持手段によって、ストック部の物品を保持し、また、第1コンベヤ上の物品を、前記特定された保持手段以外の保持手段によって保持するという構成によって、人手による作業や、物品を充填した後にケースを排除したりする必要がなく、効率的な移載作業を行うという目的を達成する。
【実施例1】
【0019】
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。この物品移載装置は、キャリア2に1個ずつ収容した物品4を一列で連続的に搬送する第1コンベヤ(物品供給コンベヤ6)と、この物品供給コンベヤ6と平行に配置され、キャリア2から取り出した物品4を挿入するケース8を搬送する第2コンベヤ(ケースコンベヤ10)と、物品供給コンベヤ6上の物品4が欠落していたとき(空のキャリア2が搬送されてきたとき)に補給する物品4をストックしておくストック部12と、物品供給コンベヤ6から物品4を取り出してケースコンベヤ10上のケース8内に挿入する産業用ロボット14とを備えている。なお、このロボット14に複数の保持手段を備えた移載手段が取り付けられるが、移載手段の構成は後に説明する。
【0020】
物品供給コンベヤ6は、物品(この実施例では平たい形状の容器4)を一つのキャリア2に1個ずつ収容し、各キャリア2を前後に密着させた状態で図1の矢印A方向から連続的に搬送する。この物品供給コンベヤ6上の、前記ロボット14によって容器4を取り出す取り出し位置Tの側部(ロボット14が設置されている側と逆の側部)に、物品供給コンベヤ6と平行してスクリュー16が配置されている。このスクリュー16は間欠的に回転されるようになっており、キャリア2に係合して回転することにより1個ずつ前方に送り、所定個数送った後一時停止する。この実施例では、ロボット14が8個の容器4を一回に保持して、ケースコンベヤ10上のケース8内に挿入するようになっており、スクリュー16は8回転して、8個の容器4を取り出し位置Tまで送り込んだ後一時停止する。このスクリュー16が停止している間にロボット14が容器4を保持する。8個のキャリア2から容器4が取り出されると、スクリュー16が再度回転し、容器4が取り出された空のキャリア2を容器取り出し位置Tから送り出すとともに、次の8個の容器4入りキャリア2を容器取り出し位置Tに送り込む。
【0021】
物品供給コンベヤ6の容器取り出し位置Tの直前(スクリュー16によって8個のキャリア2を容器取り出し位置Tに停止させたときに、その次のキャリア2(図1中に符号2Aで示すキャリア)が停止する位置)に、キャリア2内の容器4の有無を検出する検出手段(センサ)18が設けられている。この実施例では、検出手段18として投受光式センサを用いており、キャリア2内に容器4が保持されているときには、投光器18aからの光が容器4によって遮断され、キャリア2内に容器4が欠落しているときには、投光器18aからの光を受光器18bが受けることによって容器4の有無を検出することができるようになっている。
【0022】
ケースコンベヤ10は、図1の矢印B方向から空のケース8を間欠的に搬送し、容器挿入位置P(物品供給コンベヤ6の容器取り出し位置Tに隣接した位置)に停止させる。この実施例では、ケース8内に容器4を8個ずつ3列に挿入するようになっており、ロボット14による3回の挿入動作が終了すると、ケース1ピッチ分前進して、次の空のケース8を容器挿入位置Pに送る。
【0023】
ロボット14側から見て物品供給コンベヤ6の手前、つまり、物品供給コンベヤ6とロボット14との間に、物品供給コンベヤ6と平行してストック部12が設けられている。この実施例では、キャリア2を8個一列に並べて配置できるようになっている。このストック部12のキャリア2も、物品供給コンベヤ6上のキャリア4と同じ方向(収容される容器4が同じ方向)を向けて互いに接触した状態で配置される。なお、ストック部12にストックしておく容器4入りのキャリア2の数は、8個に限るものではなく適宜設定することができる。
【0024】
前記産業用ロボット14には、物品供給コンベヤ6の物品取り出し位置Tに停止しているキャリア2から容器4を取り出して、ケースコンベヤ10上のケース8内に挿入する移載手段20が取り付けられる。この移載手段20は、ヘッド22に一列で等間隔に取り付けられた8個の保持手段(グリッパ24)を備えている(図2参照)。各グリッパ24はそれぞれ一対の開閉するグリップ部材24a、24bを備えており、それぞれが独立して開閉し、容器4をグリップすることができる。ヘッド22に取り付けられている8個のグリッパ24は、その間隔を拡縮できるようになっており、開いたときには、各グリッパ24の間隔が、キャリア2内に収容されている容器4の間隔と一致し(図2に示す状態)、間隔を縮めたときには、各グリッパ24に保持されている容器4同士が互いに接触し、ケース8内に挿入できる状態になる。
【0025】
前記8個のグリッパ24を備えた移載手段20は、制御手段26によって動作を制御される。キャリア2内に収容されているはずの容器4が欠落していることを検出手段18が検出すると、この信号が制御手段26に入力され、制御手段26に設けられている特定手段28が、前記8個のグリッパ24のうちどのグリッパ24に対応する容器4が欠落しているかを特定する。後に説明するように、この特定手段28の判断に応じて制御手段26が移載手段20の動作を制御する。
【0026】
以上の構成に係る容器移載装置の作動について説明する。この容器移載装置の運転を開始する前に、ストック部12に人手により空のキャリア2を8個セットしておく。ストック部12のキャリア2は、物品供給コンベヤ6によって搬送される容器4入りのキャリア2と同じ方向、つまり、キャリア2に収容される容器4が同じ方向を向くようにセットされる。
【0027】
この状態から物品供給コンベヤ6とケースコンベヤ10の運転を開始する。それぞれ容器4を一個ずつ収容しているキャリア2が、物品供給コンベヤ6によって前後に接触した状態で、矢印A方向から連続して搬送される。各容器4は、キャリア2内に収容されて同方向を向いてる。容器取り出し位置Tの直前に容器4の有無を検出する検出手段18が設けられており、キャリア2内に容器4が収容されているか否かを検出する。検出手段18の位置を通過した後、各キャリア2はスクリュー16の溝に係合し、スクリュー16の回転に伴って前進する。スクリュー16は1回転で1個のキャリア2を1ピッチ前進させ、8回回転することにより容器取り出し位置Tに8個の容器4入りキャリア2を送り込んで停止する。制御手段26はスクリュー16の作動を監視しており、このスクリュー16の8回転を1サイクルとし、回転開始から1回転ごとにサイクル数をカウントをする。8回の回転により8カウントすると1サイクルが終了してスクリュー16は停止する。8個の容器4入りキャリア2が容器取り出し位置Tに停止すると、ロボット14が作動して、載置手段20のヘッド22を容器取り出し位置Tの上方に移動させる。8個のグリッパ24が一列に並んで配置されているヘッド22を物品供給コンベヤ6上の容器取り出し位置Tに並んでいる8個の容器4に向けて下降させ、各容器4の位置に対応させたグリッパ24のグリップ部材24a、24bを閉じてキャリア2内に収容されている容器4を保持する。
【0028】
運転の開始時には、この移載手段20の8個のグリッパ24が最初に保持した容器4を、8個の空のキャリア2が配置されているストック部12に移動させて、キャリア2内に挿入する。後に説明するように、ストック部12の容器4は、物品供給コンベヤ6上を搬送されてくる容器4に欠落があったときに順に消費されるので、全ての容器4が取り出されたときには、その時点で、再びストック部12のキャリア2内に8個の容器4を補充する。なお、この実施例では、ストック部12にストックする容器4を物品供給コンベヤ6から供給するようにしているが、必ずしも物品供給コンベヤ6から供給する必要はなく、例えば人手により供給する等その他の方法で供給するようにしても良い。
【0029】
物品供給コンベヤ6によって搬送され、最初に物品取り出し位置Tに停止したキャリア2に収容されている容器4は、ストック部12に供給されるので、その次の容器4から、移載手段20によって、ケースコンベヤ10上のケース8内に挿入される。前記と同様に容器取り出し位置Tに停止した8個の容器4を、移載手段20の8個のグリッパ24がそれぞれ保持した後、ロボット14がヘッド22を上昇させて容器4をキャリア2から取り出し、その後、グリッパ24の間隔を縮小して、8個の容器4を接近または接触した状態にした後、ケースコンベヤ10上の箱詰め位置Pに停止しているケース8内に挿入する。この動作を3回繰り返して、ケース8内に8個の容器4を3列収納した後、ケースコンベヤ10を駆動してケース8を1ピッチ移動させ、次の空のケース8を箱詰め位置Pに停止させる。
【0030】
前記のように容器取り出し位置Tに導入される容器4は、スクリュー16に係合する位置の直前で検出手段18によって有無が確認されるようになっており、スクリュー16による一サイクルの8回の回転中に容器4の欠落が検出されたときには、その欠落した容器4のカウント数を制御手段26に記憶する。スクリュー16の回転によるカウント数とヘッド22に取り付けられている8個の各グリッパ24とが対応しており、前記記憶したカウント数から、容器4が欠落しているキャリア2に対応するグリッパ24、つまり保持する容器4が無いグリッパ24を特定手段28によって特定する。例えば、容器取り出し位置Tの先頭から6番目のキャリア2(図1中に符号2Bで示すキャリア)の容器4が欠落していたときには、ヘッド22に取り付けられている8個のグリッパ24のうち、物品供給コンベヤ6の下流側から6番目のグリッパ24を、前記容器4が欠落しているキャリア2(2B)に対応するグリッパ24(図2中に符号24Aで示すグリッパ参照)として特定し、そのグリッパ24Aをストック部12にストックされている容器4の、最も端部側(容器供給コンベヤ6の下流側の端部)に位置している容器4の上方に移動させてグリップする(図2に示す状態)。
【0031】
特定されたグリッパ24(24A)に容器4をグリップさせた後、ヘッド22を物品供給コンベヤ6の容器取り出し位置Tの上方に移動させ、この位置Tに停止している8個のキャリア2内に収容されている容器4を保持する。このときヘッド22が下降すると、前記6番目のグリッパ24(24A)だけが容器4をすでに保持しているが、このグリッパ24(24A)に対応するキャリア2(2B)は空であり、ヘッド22が下降すると6番目のグリッパ24(24A)に保持されている容器4が容器取り出し位置Tの6番目のキャリア2(2B)内に挿入されるとともに、他のグリッパ24がそれぞれ対応する容器4を保持する。このように容器取り出し位置Tに導入されたキャリア2に容器4が欠落していた場合には、その欠落している容器4を保持するはずのグリッパ24を特定し、先ず、この特定されたグリッパ24がストック部12から容器4をグリップし、その後、残りのグリッパ24が容器取り出し位置Tのキャリア2から容器4をグリップして取り出すようにしたので、欠落した容器4を補給することが極めて容易である。なお、前記説明では、ストック部12にストックされている容器4を端部から順に保持させるようにしたが、取り出す容器4の位置、順序は適宜設定することができる。
【0032】
前記実施例では、容器4をキャリア2に入れることにより、容器4を一定の間隔で搬送しているが、キャリア2に入れて搬送するものに限らず、例えば、バケットコンベヤや、コンベヤの搬送面に一定の間隔で設けた係合部材に係合させる等により、物品を一定の間隔で搬送するものであれば本発明を適用することが可能である。また、前記実施例では、物品供給コンベヤ6によってキャリア2に挿入した容器4を搬送しているため、ストック部12でも同じキャリア2に容器4を挿入して待機させるようにしたが、ストック部12では必ずしもキャリア2に挿入する必要はなく、物品供給コンベヤ(第1コンベヤ)における物品の搬送間隔に合わせてストックする物品の間隔を規制することができる間隔規制手段を設けるようにしても良い。さらに、前記実施例では、物品供給コンベヤ6から取り出した容器4をケースコンベヤ10のケース8内に挿入するようにしたが、必ずしもケース8内に挿入する場合に限るものではなく、何らかの方法により物品を一定の間隔に規制して搬送する第2コンベヤ上に移載するものにも適用可能である。
【0033】
また、前記実施例では、移載手段20の8個のグリッパ24のうち特定手段28によって特定されたグリッパ24(24A)で、先にストック部12の容器4を保持し、その後、その他のグリッパ24によって物品供給コンベヤ6上の容器4を保持するようにしていたが、ストック部12の物品4の配置等によっては、先に第1コンベヤ6上の物品4を保持した後、ストック部12の物品4を保持することも可能である。例えば、ストック部12に1個ずつ物品4を供給するようにした場合には、先に第1コンベヤ6上の物品4を保持し、その後、前記特定したグリッパ(保持手段)24に物品4を保持させることも可能である。
【符号の説明】
【0034】
4 物品(容器)
6 第1コンベヤ(物品供給コンベヤ)
10 第2コンベヤ(ケースコンベヤ)
12 ストック部
18 検出手段
20 移載手段
24 保持手段(グリッパ)
26 制御手段
28 特定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を整列状態で搬送する第1コンベヤと、この第1コンベヤから移載された物品を搬送する第2コンベヤと、複数の保持手段を有し、前記第1コンベヤから前記第2コンベヤへ物品を移載する移載手段と、この移載手段の作動を制御する制御手段とを備えた物品移載装置において、
前記第1コンベヤによって搬送される物品の欠落を検出する検出手段と、前記複数の保持手段のうち欠落した物品と対応する保持手段を特定する特定手段と、補給用の物品をストックするストック部とを設け、
第1コンベヤによって搬送される物品に欠落があったときに、この欠落部と対応する保持手段を特定し、この特定した保持手段によってストック部の物品を保持するとともに、その他の保持手段によって第1コンベヤ上の物品を保持することを特徴とする物品移載装置。
【請求項2】
前記第1コンベヤは、物品を収容したキャリアを搬送することを特徴とする請求項1に記載の物品移載装置。
【請求項3】
前記第1コンベヤは、搬送されるキャリアに係合するスクリューを備え、特定手段は、検出手段の検出結果とスクリューの回転数から、欠落した物品と対応する保持手段を特定することを特徴とする請求項2に記載の物品移載装置。
【請求項4】
前記第2コンベヤは、物品を収容するケースを搬送するケースコンベヤであり、物品は移載手段によってケース内に収容されて搬送されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の物品移載装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−11832(P2011−11832A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−155139(P2009−155139)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【出願人】(000253019)澁谷工業株式会社 (503)
【Fターム(参考)】