説明

物品運送用梱包具

【課題】 化粧品、健康食品などの軽量物品宅配に適した用梱包具を提供する。
【解決手段】 ベースボード6と、抑えシート7とを有している。ベースボード6は、物品搭載面6aと、立下り部8と、立上り部9と、支え部5とに区画されている。物品搭載面6aは、梱包物品を搭載する面であり、立下り部8は、その両側縁を一定の幅で下向きに折り返す部分であり、立上り部9は、両端縁を一定の幅で上向きに折り返す部分である。支え部5は、ベースボード6の四隅の部分であり、立下り部8及び立上り部9を折り返したときにベースボード6の脚として立下り部8を下向きの垂直姿勢に保持させるものである。抑えシート7は、ベースボード6上の物品1の表面を覆い、立下り部8の折り曲げにより、緊張して物品1を定位置に保持させるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品や健康食品などの物品を格納して運搬する物品運送用梱包具、特に宅配便に好適な通販用の物品運送用梱包具に関する。
【背景技術】
【0002】
宅配便用の物品運送用梱包具に関しては、例えばノートパソコン、その他電子機器類を郵便或いは宅配便にて運送するときに、その梱包には、衝撃から充分に保護されるような対策が必要である。
【0003】
このような物品の輸送用梱包具として例えば特許文献1にベースボードとフレキシブルフィルムとの組合わせによる梱包具が記載されている。この梱包具は、図7のように長方形のベースボード21の板面に、抑えシート22としてフレキシブルフィルムを重ね、両縁をベースボードの端に接着したものである。
【0004】
収納物品Mは、図8のようにベースボード21と抑えシート22間にはさみ、図9のように物品Mの両側のベースボード21の板面に付された折り曲げ線23に沿って抑えシート22が接着されたベースボード21の両側縁部24を物品の搭載面とは逆方向に折り返し、さらに図10に示すようにベースボード21板面の両端部25を上方に起立させて運搬用の外箱26内に格納される。
【0005】
ところで、図7に示すような構造の梱包具によるときには、ベースボード21の両側縁を裏側に折り返すことによって、抑えシート22として用いられたフレキシブルフィルムは緊張し、収納物品は、フレキシブルフィルムに圧着されてベースボードの板面に定着させて外箱26内に物品Mを安定に支持することは可能であるが、図10を見て明らかなように、物品Mは、両側縁部24の折り返し縁が下面に折り重ねられたベースボード21の上面に搭載されているのみであるため、物品Mを収納した外箱26の運搬時その他取扱い時に誤って外箱26を落下させた場合には、その衝撃が外箱26の底からベースボード21を通じて直接物品Mに衝撃力が作用し、物品を破損させる危険性が高いという問題点がある。
【0006】
もっとも、特許文献1に記載された梱包具には、この点に関しても例えば、図11に示すように、ベースボード21に折り畳み部27を付設し、図12のようにこれをベースボード21の物品搭載面の両側に起立させて物品の搭載面の下方に緩衝空間を形成するといった案が提案されている。しかしながら、ベースボード21に折り畳み部27のような特別の部分を付設することは、ベースボード21の台紙自体が大型となるだけでなく、組立てに余計な手数を要するといった問題が生じる。
【0007】
また、物品Mを落下などの衝撃から保護するための対策は、専ら抑えシート22の押圧による緊締力のみに依存するものであるため、収納物品が例えばノートパソコンのように比較的薄くて重量が大きい物品であるときには、抑えシート22の緊締力に抗してベースボード21の板面を横滑りしてベースボード21の側縁あるいは端縁に達し、このため、外箱に加えられる衝撃が直接物品Mに加えられるといった事態が生じる危険性がある。このような問題点を解決するため、発明者らは、先に特別の部分を付加する必要がなく、抑えシートが貼り付けられたベースボードの部分を正規に折り曲げるだけでベースボードの下方に緩衝空間が自ずから形成できる物品搬送用梱包具を提案した(特許文献2参照)。
【0008】
特許文献2に記載の梱包具は、図13に示すように要するに物品31をベースボード36と、抑えシート37間に差し込み、両立下り部41の脚部39をベースボード36の端縁から下向きに直角に折り曲げ、ついで底部40を水平に折り返し、さらに立上り部42をベースボード36の両側縁から上向きに折り返して定型に組立てたものである。その結果、両立下り部41は定位置に保持され、ベースボード36と底部40間には、脚部39に相当する高さの緩衝空間が自ずから形成され、また立上り部42につながる脚部39の両端の三角形の部38を側方に張り出させて梱包具の側方にも緩衝空間が形成することができる。
【0009】
特許文献2に記載された梱包具は、特許文献1における両側縁部24をベースボードの裏面に折り返す要領と同じ扱いで両立下り部41の脚部39を下向きに、ついで底部40を水平に折り返し、さらに立上り部42を上向きに折り返すことによって、ベールボード36の上下に緩衝空間を確保して堅牢な立体形状の梱包具に組立てることができ、ベースボード36と、抑えシート37との間に収納する物品がかなりの重量物であっても安定に保持できるという効果が得られる。この意味で、上記梱包具は、ノートパソコンなどの重量物の郵便或いは宅配便用物品梱包具として好適であるといえる。
【0010】
しかしながら、通販で扱われる商品は、必ずしもノートパソコンのような比較的重量の大きい物品に限らない。例えば化粧品、健康食品、書籍、商品見本といった物品には比較的軽量でかさばらないものがある。このような比較的軽量で嵩張らない物品の宅配には、上記のような堅牢な梱包具は必要でなく、輸送コストを抑えるためにも、軽量で簡便な梱包具が必要である。もっとも、簡便で、軽量であっても、運搬中に外部から加えられる衝撃、振動からは有効に保護できる構造でなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】USP5,678,695号
【特許文献2】特願2005−65168(米国特許公開番号 US 2006/0213803 A1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
解決しようとする問題点は、軽量でかつ比較的容量が小さい物品、例えば化粧品、健康食品、簡便で、軽量な梱包具であっても、運搬中に外部から加えられる衝撃、振動からは有効に保護できる構造であることが必要であるという点である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、立上り部を上向きに折曲したときに、その折り曲げ姿勢を保持することによって、立上り部と、立下り部とを繋ぐ支え部が立下り部を下向きの姿勢に保持し、両立下り部を脚としてベースボースボードの下方に緩衝用空間を確保させる点を最大の特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明による物品梱包具によれば、ベースボードの両端の立上り部を上向きに折曲することによって、立下り部は脚として下向きに折曲され、両立上り部を支えている限り、そのままの姿勢を保たせることができる。したがって、ベースボード上に物品を搭載し、そのまま運搬箱内に収容し、運搬箱の上蓋内面で両立上り部を支え、立下り部を運搬箱の内底に支えて密閉したときには、ベースボードを支える両立下り部間の空間が緩衝空間となり、搬送中に受ける衝撃から収納物品を有効に保護することができる。
【0015】
また、ベースボードを支える両立下り部は、ベースボードの両側縁を単に下向きに折曲させるだけであるため、両立下り部間に形成される空間を、収納物品の取り扱いマニュアルや冊子あるいは別の商品やサンプルの収納空間に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】(a)は、本発明の実施例1の梱包具を示す展開図、(b)は(a)のB−B線断面図である。
【図2】立上り部と立下り部との間に形成される支え部の形状を示す図である。
【図3】(a)、(b)、(c)は、本発明の梱包具を用いて物品を梱包する要領を示す図であり、(d)は(c)のD−D線断面図である。
【図4】物品を梱包した梱包具を運搬箱に格納する要領を示す図である。
【図5】(a)は、運搬箱内に物品を梱包した状態を示す縦断面図、(b)は、同横断面図である。
【図6】本発明の梱包具を用いて物品と冊子を梱包する要領を示す図である。
【図7】物品運送用梱包具の従来例の一つを示す展開図である。
【図8】図7に示す梱包具に物品を収納する様子を示す図である。
【図9】ベースボードの一部を折り曲げて抑えシートを緊張させる様子を示す図である。
【図10】物品を保持させた梱包具を運搬箱内に収納する様子を示す図である。
【図11】従来の物品運送用梱包具の他の例を示す展開図である。
【図12】図11の梱包具に物品を保持させて運搬箱に収納する時の組立て状態を示す図である。
【図13】(a)は、先に提案した梱包具(1)の斜視図、(b)は(a)の縦断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明は、特許文献1に記載された物品梱包具と同じ扱いで両立下り部を下向きに折り返し、さらに立上り部を上向きに折り返すことによって、立体形状の梱包具に組立てるという目的を、簡易な構造によって実現した。
【実施例1】
【0018】
本発明による物品運送用梱包具(以下梱包具という)は、緩衝材を兼ねる内装体として、外箱内に収容すべき物品を梱包するものである。本発明の梱包具は、厚紙あるいはダンボール紙によって作られたものであり、梱包する物品は、例えば化粧品や健康食品の単品あるいはセット商品であるが、主として軽量、小型の物品である。
梱包具2は、図1に示すように、ベースボード6と、抑えシート7との組を有し、ベースボード6と、抑えシート7間に物品を保持して定形の立体に組立て、これを外箱内に収容するものである。この外箱は、そのまま運搬箱であってもよく、さらに大きな運搬箱内に2箱以上を収容するものであってもよい。
【0019】
図1(a)、(b)において、この実施例ではベースボード6は、物品搭載面6aと、立下り部8と、立上り部9と、支え部5とに区画された方形の板であり、物品搭載面6aは、ベースボード6の中央領域に確保された梱包物品を搭載する方形の面である。立下り部8は、物品搭載面6aの長辺側の両側縁を一定の幅で下向きに折り返す部分であり、立上り部9は、物品搭載面の短辺側の両端縁を一定の幅で上向きに折り返す部分である。支え部5は、立下り部8と、立上り部9とが交差するベースボード6の四隅の部分であり、後述するように立上り部9を上向きに折り返すことによって、立上り部9の外面に密着して折り返され、立下り部8を下向きの垂直姿勢に支える部分である。
【0020】
前記立下り部8は、立下り部区画線8aによって物品搭載面6aの両側に形成された領域であり、前記立下り部区画線8aは、折曲線としてベースボードの両側縁に平行に引かれた直線である。同様に前記立上り部9は、立上り部区画線9aによって物品搭載面6aの両端に形成された領域であり、前記立上り部区画線9aは、折曲線としてベースボード6の両端縁に平行に引かれた直線である。
【0021】
立上り部9の外縁には、外箱に梱包具を出し入れする際の把持部10が立上り部9と同じ幅で平行に付設されている。立上り部9と把持部10とは、把持部区画線10aによって区画されている。さらに、前記支え部5は、立下り部8と立上り部9とが交差するベースボードの四隅において、支え部支持線8bと、脚支持線9bとによって区画された領域である。図2に示すように前記支え部支持線8bは、立下り部区画線8aの延長上で折れ曲がり、立上り部9の板面を一定角度θ(60°≦θ<90°)で内向きの傾斜方向に延びる直線であり、脚支持線9bは、立上り部9の延長方向に直線状に引かれた折り曲げ線である。すなわち、支え部支持線8bと、高さ(h)の立上り部9の外縁とを脚とし、立上り部9の一部(a)を下辺基部である脚支持線9bの長さ(b)を上辺とする不等脚台形に区画された部分としてみたときに、脚支持線9bは、不等脚台形の上、下辺に直交して一方の脚を形成する直線であり、支え部支持線8bは、不等脚台形の下辺から上辺に向け鋭角(この例では約55°)をなして傾斜して他方の脚を形成する直線である。
【0022】
なお、把持部10の基部には、把持部10の両端からそれぞれ把持部区画線10aに達するスリット11が形成され、支え部5の折曲に支障をきたさないようになっている。
【0023】
なお、図2において、各支持線8a、8b、9a、9bの4本の直線が交差する合流点に各折曲線の位置を頂点とする四辺形の開口4を形成している。この実施例では開口形状は異形の4角形となる。開口4は、要するに立上り部9、立下り部8および支え部5の折曲を容易にするためのものである。
【0024】
抑えシート7は、この実施例においては、図1(b)のように、ベースボード6と、両立上り部9、9間に跨ってその表面にあてがい、両端をベースボード6の裏面側に折り返し、両立下り部8を越えてベースボード6の裏面及び両立上り部9の裏面に跨って貼り付けている。もっとも、抑えシート7は、ベースボード6上に物品を押さえつけて定着させるためのものであるから、ベースボード6を横切ってその両端がベースボード6の板面に貼り付けられていればよいのであって、その貼り付け位置は必ずしもベースボード6の裏面側に折り返してその裏面に貼り付ける場合に限らない。なお、抑えシート7の固定に際しては、ベースボード6の紙面に熱溶着固定や接着剤で接着固定するほか、両面テープ等の貼付固定等で取付けられてもよい。
【0025】
また、立下り部8は、長方形のベースボード6の長辺側に設定することが望ましい。長方形のベースボード6の長辺側に立下り部8を設定することによって、抑えシート7は幅の狭い長方形のベースボード6の板面を覆うに必要な長さで足り、シートの伸び率が小さく、強い押付け力が得られる。
【0026】
また、抑えシート7に伸縮性を有するシートを用いることで可撓性や可塑性等の衝撃や圧力を吸収、回避することができる。環境への配慮、リサイクル性、衛生性、美粧性等を考慮すると、抑えシートには、好ましくは熱可塑性樹脂を原料とする透明フィルムが望ましい。
【0027】
次に本発明の梱包具を用いて物品を梱包する要領を説明する。
図3(a)において、まず、両立下り部8,8を最初やや上向きに折り返してベースボード6と、抑えシート7との間を開き、立上り部9の面側から開かれたベースボード6と、抑えシート7との間に物品1を差し込む。
【0028】
ついで、図3(b)に示すように、抑えシート7の張力に抗して両立下り部8,8を、支え部支持線8b、8bに沿って下向きに折り曲げ、ついで両端の立上り部9をベースボード6の物品搭載面に対し、図3(c)のように上向きに直角に折り曲げる。これによって、支え部5は、支え部支持線8bに沿って立上り部9の面に対し斜め方向に内向きに折り曲げられ、支え部支持線8bに連なった立下り部8は、自ずから下向きに折曲される。立上り部9を一定角度(約30°)の角度に保持することによって、立下り部8は、図3(d)に示すように下向きの垂直姿勢となる。さらに立上り部9を直立姿勢に起立させたときには、両立下り部9は、角度をなして内向きに屈曲することになる。
【0029】
立下り部8は、下向きの垂直姿勢でベースボード6の脚となってベースボード6の物品搭載面を支える。一方、ベースボード6上の物品は、抑えシート7に覆われ、抑えシート7は、立下り部8の折り曲げにより、緊張して物品1をベースボード6の搭載面6aに押付け、物品1の横ずれを阻止してこれを定位置に安定に保持する。なお、抑えシート7は、この実施例に示すように両立下り部8を越えてベースボード6の裏面に跨って貼り付けていることにより、抑えシート7とベースボード6の間に物品を挟んだときに、抑えシートの緊張力が両立下り部8の表裏から作用して立下り部8を垂直姿勢に保持し、ベースボード6を安定して支えることができる。
【0030】
ついでそのまま図4のように物品を包んだ梱包具2を外箱3内に入れ、外箱3を施蓋して梱包を完了する。
【0031】
本発明において、ベースボード6を折曲して梱包具に組立てる場合に、各折曲線でベースボード6を折曲すると、特に複数本の折曲線が交差する四隅においては、各折曲線は、開口4の多角形の各頂点を基点としておのずから折曲されるため、予め定められた折曲線からずれることなく正規の折曲線に沿って正しく折り曲げることができ、組立てられた梱包具に変形が生じることなく、正規の形状に確実に組立てることができる。
【0032】
なお、立下り部8には、抑えシート7の緊張による強い復元力が働くが、その復元力は専ら両端に起立させた立上り部9を水平姿勢に戻そうとする方向に作用しつつ図5(a)のように外箱3の両側内壁に支えられ、一方、立上り部9は傾斜姿勢に保たれ、その上縁の把持部10が図5(b)のように垂直姿勢となって外箱3の両端内壁に支えられる。これによって、梱包具2は外箱3内で一定の形態を保ち、ベースボード6上の物品1は、外箱3内に収容された状態で、抑えシート7の押圧力を受けてベースボード6上の定位置に安定に支持される。
【0033】
ベースボード6の下面には、立下り部8の立上り高さの緩衝空間が形成される。この空間は、単に緩衝空間となるだけでは無く、商品のマニュアルやパンフレット、冊子類の収納用空間としても利用できる。もし、収納用空間内に内向きに折り曲げられた支え部5が商品のマニュアルやパンフレット、冊子類の挿入の妨げになるときには、図6に示すように支え部5の下縁近くで下縁と平行に切り込み5aをいれて、切り込み5aから下の部分、つまり冊子の高さ分をカットすることで支え部5に両立下り部間の間隔のスペースが生まれ、冊子Bを両立下り部8の間に挟みこむことができる。
【0034】
本発明によれば、物品を搭載したベースボード6の物品搭載面の上下、両側方にも自ずから緩衝空間が形成され、これらの空間が外箱3に加えられる衝撃を吸収して物品1を破損から有効に保護できる。さらに、抑えシート7に一定以上の強度が確保されていれば、収納物品が、たとえ薄物でしかも重量物であっても、外箱3側から衝撃力を受けたときでも物品がベースボード6上を横滑りすることがなく、安定に定位置に保持して外部からの衝撃の影響をなくすことができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、化粧品、健康食品の運送用梱包具としてだけでなく、同様の形態の商品見本、菓子類の運送用梱包具として利用できるのは云うまでもない。また、抑えシートに透明シートを用いることによって梱包物品の状態を外部から透視できる。本発明の運送用梱包具は、物品の運搬、とくに宅配便用の梱包具としてきわめて有効である。
【符号の説明】
【0036】
1 物品、2 梱包具、3 外箱、4 開口、5 支え部、5a 切り込み 6 ベースボード、7 抑えシート、8 立下り部、8a 立下り部区画線、8b 支え部支持線、9 立上り部、9a 立上り部区画線、9b 脚支持線、10 把持部、10a 把持部区画線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースボードと、抑えシートとを有し、物品を収納して外箱内に格納する物品運送用梱包具であって、
ベースボードは、物品搭載面と、立下り部と、立上り部と、支え部とに区画された方形の板であり、
物品搭載面は、ベースボードの中央領域に確保された梱包物品を搭載する面であり、
立下り部は、物品搭載面の両側縁を一定の幅で下向きに折り返す部分であり、
立上り部は、物品搭載面の両端縁を一定の幅で上向きに折り返す部分であり、
支え部は、立下り部と、立上り部とが交差するベースボードの四隅の部分であり、立下り部を下向きに、立上り部を上向きに折り返したときに立上り部の外面に密着して折曲され、ベースボードの脚として立下り部を下向きの姿勢に保持させるものであり、
抑えシートは、少なくとも両端がベースボードの両立下り部の端縁に固定され、ベースボード上の物品の表面を覆い、立下り部の折り曲げにより、緊張して物品をベースボードに押付け、物品の横ずれを阻止してこれを定位置に保持させるものであることを特徴とする物品運送用梱包具。
【請求項2】
前記立下り部は、立下り部区画線によって物品搭載面の両側に形成された領域であり、
前記立下り部区画線は、折曲線としてベースボードの両側縁に平行に引かれた直線であり、
前記立上り部は、立上り部区画線によって物品搭載面の両端に形成された領域であり、
前記立上り部区画線は、折曲線としてベースボードの両端縁に平行に引かれた直線であり、
前記支え部は、立下り部と立上り部とが交差するベースボードの四隅において、支え部支持線と、脚支持線とによって区画された領域であり、
前記支え部支持線は、立下り部区画線の延長上に引かれ、立上り部の板面を一定角度で内向きに傾斜する直線状の折り曲げ線であり、
前記脚支持線は、立上り部の延長方向に直線状に引かれた折り曲げ線であることを特徴とする請求項1に記載の物品運送用梱包具。
【請求項3】
前記支え部支持線と、脚支持線とは、前記立下り部を下向きに折り曲げることによって折曲され、
前記支え部は、前記立上り部に対し角度をなして折曲され、立下り部を下向きの姿勢に保持するものであることを特徴とする請求項2に記載の物品運送用梱包具。
【請求項4】
前記支え部は、立下り部と立上り部とが交差するベースボードの四隅において、立上り部の外縁と基部とを上下辺とし、支え部支持線と、脚支持線とを脚とする不等脚台形に区画された部分であり、脚支持線は、不等脚台形の上、下辺に直交する直線であり、支え部支持線は、不等脚台形の下辺から上辺に向け鋭角をなして傾斜する直線であることを特徴とする請求項2に記載の物品運送用梱包具。
【請求項5】
支え部支持線の傾斜角は、ベースボードの脚として下向きに折曲される立下り部の角度を決定するものであることを特徴とする請求項2に記載の物品運送用梱包具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−111205(P2011−111205A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−271121(P2009−271121)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(507022983)ヤマト包装技術研究所株式会社 (19)
【Fターム(参考)】