説明

特にシロアリ殺虫システム用の弁システム

【課題】半ば粘性質の物質、粉体及び微粒状物質を繰り返し可能な作動順序で自動的に同一レベルに再充填させる。
【解決手段】粉体、半ば粘性質の物質、及び微粒状物質の流れ及び計量のためのスプリットクラムシェル弁は、外側弁要素4の排出口の上にスリット付きの弾性カバー24を備える。この弁は、外側弁要素4内に受け入れられかつスリット付きカバー24を開く力を加えるためにカバー24に関して動き得る内側弁要素6の作動により開口位置に駆動される。カバー24と組み合いかつカバー24を形成している弾性材料と共同作用する弾性バンド36は、内側弁要素6によりカバー24に加えられる力が取り除かれたときに、弁を自動的に閉じるようにスリットを閉じる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に弁手段、特に粉体、微粒状物質、及び半ば粘性質の物質の流量の制御に関して特に有用なスプリットクラムシェル型の流量及び計量弁に関する。この改良された弁システムは、従来技術により明らかにされたような地中式のシロアリ殺虫システムにおいて使用される容器の再充填に有利に使用することができる。
【背景技術】
【0002】
他の装置においては、地中に外側ハウジングが埋設され、シロアリ殺虫剤を入れている内側ハウジングが外側ハウジング内に受け入れられる。内側ハウジング内のシロアリ殺虫剤がなくなると、内側ハウジングが取り出され、そしてシロアリ殺虫剤の入れられた完全に新しい容器と置換される。延長された製品容器の完全交換は時間がかかりかつ費用もかさむ。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
微粒、粉体又は半ば粘性質の物質を供給容器から分配するための改良された弁手段を提供することが本発明の第1の目的である。容器を同じ充填水準に自動的にかつ繰り返して再充填するため、特に空になった地中のシロアリ殺虫管を取り外して置換することなしに、空になった管を再充填するための改良された弁手段を提供することが本発明の別の目的である。排出口の上のカバーの弾性作用により開口位置から閉鎖位置に切り替わる改良された弁手段を提供することが本発明の更なる目的である。容器の再充填のために使用された場合、充填された容器から弁が引かれたときに自動的に閉鎖位置に切り替わる弁手段を提供することが本発明のなお別の目的である。操作及び製造が簡単かつ経済的である改良された弁手段を提供することが本発明の更なる目的である。
【0004】
本発明のその他の目的、改良点、及び利点は、以下の説明より明らかとなるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様により、改良された弁手段は、排出口の上に取り付けられかつ複数の隣接した弾性部分に区分された弾性材料で形成されたスリット付きのカバー、及びこれと機能的に組み合わせらたプランジャー部材であってこのプランジャーによりカバーに駆動力がかけられたときに弁を開くように弾性部分を選択的に離す前記プランジャー部材を備える。プランジャーの駆動力が解除されたとき、カバーを形成している弾性材料の戻り力のため、カバーの隣接部分は連続して当たっている相互関係に自動的に戻り、スリットを閉じ、従って弁を閉じる。例えば、カバーと機能的に組み合わせられた弾性バンド又はOリングのような補助の弾性手段が、スリット付きのカバーを閉じて封鎖するためにカバーの部分に加えられる弾性戻り力を補助する。プランジャー部材に加えられていた駆動力が解除されたとき、カバーと補助弾性手段との組合せ弾性作用がプランジャー部材をカバーから離れる方向に押す。スリット付きキャップに補助弾性力を加えるための補助弾性部材をスリット付きキャップ上に組み合わせ保持するための手段が設けられる。
【0006】
プランジャー部材は、第2の外側弁要素内に受け入れられる第1の内側弁要素を備える。外側弁要素の一方の端部に排出口が定められ、この上にスリット付きのカバーが取り付けられる。弁を開くためにカバーにその弾性部分が離れるような駆動力を加えるために、内側弁要素は外側弁要素に関して選択的に動くことができる。
【0007】
供給容器からの製品の流れを管理しかつ計測するために、供給容器の排出口に弁を着脱
自在に取り付けるための手段が設けられる。弁は、更に供給容器から再充填されるように容器と組み合うための手段を備える。再充填作業中は、弁の前端のフランジが再充填される容器の開口された頂部と組み合い、弁の反対側は供給容器に連結される。供給容器は下向きに押され、弾性カバーのスリット付き部分が離れるであろう方向に弁のプランジャー部材を駆動する。供給容器からの物質は、重力により、カバーの分離された部分間を通って流れ、再充填すべき容器内に入る。物質の流れは、再充填されている容器内の製品のレベルが弁のカバーに達するまで続き、レベルがカバーに達すると、容器内の製品が物質の更なる下向き流を阻止する。供給容器が再充填された容器から外されると、弁のプランジャー部材に加えられていた力が解除され、カバーと補助弾性部材との弾性作用がカバーの開かれていたスリットを閉じ、弁を自動的に閉鎖する。このため。下方容器は繰り返し可能な動作で同一レベルに自動的に再充填され、供給容器に着脱自在に取り付けられた弁は、弁と供給容器とが下方容器から一緒に抜かれたときに自動的に閉鎖する。
【0008】
本発明の改良された弁システムは地中式のシロアリ殺虫管の再充填に関連した使用に特に適しているが、粉体、微粒物質及び半ば粘性質の物質を含んだ多くのその他の製品の流れの制御及び計量を要する多くのその他の用途に有用である。
【実施例】
【0009】
本発明による改良された弁手段は図面の図1−5を参照して更に詳細に説明されるであろう。
【0010】
まず、図1を参照すれば、本発明の現在の好ましい実施例による弁が、一般に番号2で示される。この弁は、番号4で示された外側弁要素又はブシュ、及び番号6で示された内側弁要素又はプランジャーを備える。ここに説明されるであろうように、内側弁要素は、弁を選択的に開閉するために、外側弁要素に関して動くことができる。
【0011】
内側弁要素6は、弁2の入口を定めている大直径の中空ヘッド部分12を有し、これはヘッド部分12から伸びている小直径の中空ステム部分16に移行する。中空のヘッド部分及びステム部分は、物質が入口を通って入ってくる内側弁要素を通る連続通路を定める。
【0012】
内側弁要素6のヘッド部分は、番号8により示された製品供給容器の出口又は排出ノズルを着脱自在に受け入れるために、その内面の一部分に定められたネジ14によりネジ止めされる。容器8のノズルの外面は、相補的に組み合うネジを備え、これにより、製品容器8は内側弁要素6の中空のヘッド部分12に着脱自在に取り付けられる。図1に示されるように、製品容器8は弁2に関して下向きにされ、このため、材料は、重力によって製品容器の排出ノズルを通り、更に外側弁要素4の中空のヘッド部分12により定められた弁の入口内に下向きに流れる。
【0013】
中空の外側弁要素は全体として円筒状本体の形状で図面に示される。外側弁要素の外面の一部分のまわりに周囲方向のフランジ20が伸びる。内側弁要素6のステム部分16は、外側弁要素4の中空の円筒状本体内にスナップ嵌めされ、そして外側ステム16の一部分のまわりに定められた保持用リング18と外側弁要素4の頂部の直近に定められた(例えば内側リムのような)対応する内向きの組合手段とによってこの円筒状本体内に保持される。保持用リングは停止具として有効に作用し、以下詳細に説明されるであろうような内側弁要素が弁2の排出口から離れる運動方向での外側弁要素に関する内側弁要素の長手方向の最大変位を限定する。外側弁要素4及び内側弁要素6の各は、例えば成型プラスチックのような強くてかつ耐久性のある材料より形成されることが好ましい。
【0014】
更に図1を参照すれば、弁2の下方部分はレセプタクル10内に着脱自在に受け入れら
れる。レセプタクル10は頂部の縁又はリム22を有し、その上に、外側弁要素4の外面から伸びているフランジ20が座ることができる(図面の図2も参照)。フランジ20がレセプタクル10の頂部の縁22の上に座ったとき、弁2の下方部分はレセプタクル10の内側部分内に受け入れられる。ゴムで形成されることが好ましい弾性カバー24がドーム状にされ外側弁要素4の底部を横切って取り付けられ、弁2の排出口の下端を封鎖し閉鎖する。カバー24は、外側弁要素4の外面上で伸びかつこれを囲む側壁部分を持つ。カバー24の側壁部分は、外側弁要素の外面に定められた保持用の溝26とこの溝26内に受け入れられるカバー24の側壁の内面に形成され相補的に組み合うビード28との間の共同作用により、外側弁要素4の外面に取り付けられ、従ってカバー24を外側弁要素4に取り付けてカバーを保持し、排出口をその下端において封鎖する。
【0015】
カバー24の底面にはスリットが付けられる。本発明の好ましい実施例においては、弾性カバー24の底面に弾性材料の等しいコードラント又は部分を形成するように、4個のスリット30が互いに直交するように向けられる。本発明の好ましい実施例においては、4個のリブ32がカバー24の下面から伸び、各リブは隣接スリット間に定められたコードラントの1個を2分し、各隣接リブは次の隣接リブから等距離に間隔を空けられる。各リブ32はその周囲の下端に凹所又はノッチ34を定める。各リブに定められた凹所内に弾性バンド又はOリング36が受け入れられ、このため、このOリングは、カバー24の周囲の直近において保持用リブ32によりカバー24の下面上に保持される。各リブ32は半径方向に向けられ、カバー24の下面のほぼ中心から実質的にその周囲に伸びる。図1に示されるように弁が閉鎖位置にあるときに、カバー24のスリット30を封鎖するためにOリング36が設けられる。このOリングは、以下説明されるであろうように弁が開口位置から閉鎖位置に切り替えられたときに、内側弁要素6をカバー24から離れる方向に駆動するように、カバー24の弾性力を補足する弾性力も提供する。
【0016】
図2は図1の弁2を、その開口位置において示す。図1に示された諸要素に対応するものを示すために同じ番号が図2において使用された。図2において、外側弁要素4の外面から伸びているフランジ20はレセプタクル10の頂部の縁22の上に座る。番号42で示され、好ましくは微粒、粉体又は半ば粘性質の物質である製品を保持している製品供給容器8が、前述と同じ方法で内側弁要素6のヘッド部分12に着脱自在に取り付けられる。容器内の製品42が重力により中空のヘッド部分14内に流れ落ち更に内側弁要素の中空のステム部分16を通るように、容器8は下向きにされる。容器8に下向きの力が加えられ、従って内側弁要素6のヘッド部分内に受け入れられた容器8の排出ノズルは、内側弁要素を外側弁要素4に関して下方に駆動する。フランジ20によりレセプタクル10の上の縁22上に座っている外側弁要素は、その中での内側弁要素の下降運動に関して一定のまま又は静止状態に留まる。
【0017】
内側弁要素6に下向きに加えられた力はステム部分16の下端を駆動して、これと外側弁要素4の底部に定められ排出口の上で伸びているカバー24のスリット付きの下方弾性面とを組み合わせさせる。カバー24に加えられた力のため、スリット30間に定められたカバーの弾性コードラントは互いに離され、カバー24の底面を開く。容器8からの製品は、内側弁要素6の中空のヘッドとステムの部分を通り、更に番号25で示される新しく開かれた排出口を通って下方のレセプタクル10内に下向きに流れる。図2は、内側弁要素6のステム部分16の下向きの相対運動のため開口位置にあるカバー24の下面を示す。弁がその開口位置にあるとき、ステム16の下端は弾性カバー24の内面と組み合い、カバーのスリット付きの別個の弾性セグメント間に定められた排出口25を開口状態に維持し、下方のレセプタクル10内への物質の流れを許す。
【0018】
製品は、レセプタクルが予定のレベルに充填されるまで供給容器8から弁2を通りレセプタクル10内に流れるであろう。この予定レベルは、実質的に、カバー24の下面がレ
セプタクル10内に入り込んだ距離に相当する。レセプタクル10がこのレベルに製品42で満たされた後は、排出口25が開いたままであっても製品をそれ以上受け入れるためのレセプタクル内の余分の容積はなく、弁からレセプタクルへの製品の更なる流れは自動的に停止する。まだ弁2と組み合っている製品容器はレセプタクルに関して上方に動かし、これにより弁をレセプタクル内から引き抜く。フランジ20がレセプタクルの上の縁から外され、そして内側弁要素6に下向きに加えられた力が取り除かれる。下向きの力の解除により、カバーのスリット付きの下面の弾性の戻り力が優勢となり、これによりカバー24の別個のセグメントは図1に示されたような閉鎖位置に戻る。カバー24のこの閉鎖位置への戻りは、カバーに保持された弾性バンド36によってカバーの下面に加えられる弾性力に支援される。弾性バンドにより加えられる補助の弾性力もまた、カバーの別個のスリット付きセグメントをしっかりと当たった接触組合状態に維持することにより、カバー24のスリット付き下面を封鎖するように作用する。
【0019】
カバー24がこれに作用している弾性戻り力のためにその閉鎖位置に戻ると、カバー24は(弾性バンド36により支援されて)内側弁要素のステムの底部に上向きの力を加え、これを排出口25から離れる方向に外側弁要素に関して動かす。内側弁要素はカバー24の戻り弾性力の作用下で、前述のように停止手段として作用する保持用リング18により更なる相対運動が止められるまで動き続ける。内側弁要素は、戻り力に代わって前述のように弁を開くために反対方向の力が加えられるまでは、内側弁要素に加えられる弾性戻り力の結果として排出口から最大変位距離に維持される。従って、製品容器8がレセプタクルに関して持ち上げられ弁2がレセプタクル10から離されたときに、内側弁要素6は、自動的に図1に示された外側弁要素4に関するその閉鎖された弁位置に戻される。
【0020】
レセプタクル10は、図2に関して説明されたような弁2の作用の結果として同じ予定レベルに繰り返して自動的に充填されるであろう。弁は、予定の充填レベルに達した後にレセプタクル10から引き抜かれると同時に自動的に閉鎖されるので、弁がレセプタクルから抜かれたときに追加の物質がレセプタクル10内に置かれることはない。
【0021】
図2Aは、弁2がレセプタクル10から抜かれた後のレセプタクルの上部部分を示す。番号44は、レセプタクル10が製品42で充填される(又は再充填される)予定の繰り返し得るレベルを示す。説明されたように、このレベルは、外側弁要素のフランジ20がレセプタクル10の上の縁22から離れるときのカバー24のレセプタクル内に伸びる距離に相当する(図2参照)。図2Aに示されるように、充填レベル44は、カバーがその閉鎖位置にあるときのカバー24の底部のドーム状形状と補足し合うような輪郭にされる(図1参照)。
【0022】
図面の図3は、図1に示された閉鎖位置にある弁2の底視図を示す。弾性カバー24は、弾性材料の4個の等しいコードラント31を定めている4個の直交するスリット30により切断される。各コードラント31はリブ32により2分され、このリブはカバー24の中心からその外周の直近に半径方向に伸びる。各リブ32の周囲の端部に凹んだ部分34が定められる。Oリング36のような弾性バンドが4個のリブ32のまわりを伸び、各リブ32の外側端部に定められた凹所34と組み合ってここに保持される。
【0023】
本発明の好ましい実施例では、カバー24の底面は4個の等しい部分又はコードラントに分割され、コードラントの各は半径方向に伸びているリブにより押されているが、本発明の範囲内においてスリット付きカバー及びリブのその他の形状及び配列が可能である。スリット、コードラント、及びリブの数、及びこれらの相互の配列は、これを図面に示されたものから変えることができる。
【0024】
図面の図4は、図1に示された弁2の上部製品容器8が外されかつ下部レセプタクル1
0から外された側面図を示す。内側弁要素6のヘッド部分12とステム部分16とは外側弁に関して後退した位置で示され、そして弁2はその閉鎖位置にある。スリット30はカバー24を形成する材料の無競合の弾性戻り力並びに弾性バンド36の弾性力の支援のために密閉される。リブ32は、カバー24の下面の中心から実質的にその周囲まで半径方向に伸び、そして弾性バンド36は各リブの遠い方の端部の底に定められた凹所34によりリブ32のまわりに保持される。
【0025】
図面の図5は図4と同様であり、部分的に断面にされた弁2、及び弁の排出端部に着脱自在に取り付けられたキャップ38を示す。内側弁要素6の大直径のヘッド部分12には雌ネジ14が設けられ、この中に製品容器8の排出ノズルを着脱自在に受け入れる(図1及び2を参照)。内側弁要素の6のヘッド部分12より直径が小さいステム部分16がヘッド部分から弾性カバー24の底面により定められる弁の排出端に向かって伸びる。前述のように、カバー24は側壁を更に定め、これは外側弁要素4の外面のまわりを伸びそして保持用の溝26及びこれと相補的に組み合っているビード28によりこの場所に保持される。外側弁部分4の外面から伸びているフランジ20、及び内側弁要素を外側弁要素内に保持しかつその相対運動を限定するためのリング18も図5に示される。
【0026】
カバー24の底部上に着脱自在に取り付けられたキャップ38は側壁を有し、この側壁は、外側弁要素4の外面のまわりを伸び、かつフランジ20上に座る。キャップ38の上面には、使用者が弁からキャップを容易に取り外せるようにフランジ又はリム40が形成される。このキャップは、弁の非作動時に、弁の排出口を保護しかつスリット付きカバー24を閉鎖位置に維持するために設けられる。従って、製品容器8は、容器の排出ノズルに取り付けられた弁2によりこれを貯蔵することができ、更に弁の排出口の上に取り付けられたキャップ38が、不注意により製品が容器から弁を通って排出されることのないように保証する。
【0027】
ここに説明された弁システムは、粉体、微粒状物質、及び半ば粘性質の物質の流れ及び計量に関して特に有用である。また、前述の従来技術の参考文献に例示されたシロアリの監視及び検知システムに使用される形式の地中式シロアリ殺虫剤管の再充填に関連して特に有用である。本発明の弁システムは、充填及び再充填の作業ごとに同じレセプタクルに自動的かつ繰り返して同じ製品量に再充填させることができ、更に再充填後にレセプタクルから弁を引き抜くと同時に自動的に弁が閉じる。本発明の弁システムは、熟練技術者に知られるように、物質、特に粉体、微粒状物質及び半ば粘性質の物質の流れの制御及び/又は計量を要するその他の作業及び行為にも適用することができる。
【0028】
本発明の弁システムのその他の変更及び長所は熟練技術者に明らかであろう。従って、本発明のこの好ましい実施例の説明は解説のためだけのものであり、本発明の範囲を拘束しないことが意図され、この範囲は特許請求の範囲及びその同等事項により定められる。
【0029】
本発明の実施態様は以下のとおりである。
【0030】
1.外側弁要素、
一方の端部に排出口を定めている、前記外側弁要素内に受け入れられこれと相対運動する内側弁要素、
少なくも部分的に弾性材料より形成され、前記外側弁要素の前記排出口の上に取り付けられたカバー
を備え、
前記カバーは複数の別個の隣接した弾性セグメントを有し、前記カバーはこれに反対方向の力がかからないとき前記カバーを形成している前記材料の弾性力により実質的に封鎖され、前記カバーは前記カバーが実質的に封鎖されたときに閉鎖位置にあり、
前記内側弁要素は、前記弁を開くために前記カバーの前記隣接セグメントを分離させるようにこれに前記反対方向の力を加えるために、前記外側弁要素の前記排出口上の前記カバーに向かって選択的に動くことができる
弁装置。
【0031】
2.前記カバーは、前記複数のセグメントを形成するようにスリットが付けられる実施態様1に説明された弁装置。
【0032】
3.前記カバーを閉鎖する方向で前記カバーに力を加えるために前記カバーに取り付けられた弾性バンドを更に有する実施態様1に説明された弁装置。
【0033】
4.前記弾性バンドを前記カバー上に保持するために前記カバー上に少なくも1個のリブを更に有する実施態様3に説明された弁装置。
【0034】
5.前記少なくも1個のリブが、前記弾性バンドを内部に保持するためにリブに凹んだ部分を定めている実施態様4に説明された弁装置。
【0035】
6.前記内側要素がヘッド部分とここから伸びているステム部分とを有し、前記ヘッド部分は断面が前記ステム部分よりも大きく、前記内側弁要素の前記ヘッド部分と前記ステム部分とは中空であり、更に前記内側弁要素の前記ヘッド部分は製品容器の排出ノズルに前記ヘッド部分を着脱自在に連結するための手段を有する実施態様1に説明された弁装置。
【0036】
7.前記外側弁要素は中空の本体部分と前記中空の本体部分の外面から伸びている周囲のフランジとを有し、前記周囲のフランジはレセプタクル容器の上部リム上に座るようにされる実施態様1に説明された弁装置。
【0037】
8.前記内側弁要素の前記外側弁要素に対する最大相対変位を限定するための停止手段を有する実施態様1に説明された弁装置。
【0038】
9.前記停止手段は、前記内側弁要素の外面のまわりの保持用リング、及び前記保持用リングと組み合うために前記外側弁の前記内面上の共同作用する手段を有する実施態様8に説明され弁装置。
【0039】
10.前記内側弁要素は、ヘッド部分、及び製品容器の排出ノズルに前記ヘッド部分を着脱自在に連結するための手段を備え、
前記外側弁要素はレセプタクル容器の上部リム上に座るようにされた周囲のフランジを有し、
前記内側及び外側の弁要素は、レセプタクル容器上に座った前記外側弁要素に関する製品容器に連結された前記内側弁手段の運動が前記弁を開き前記製品容器と前記レセプタクルとの間の製品の移送を許すように向けられる
実施態様1に説明された弁装置。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】弁の入口端部が製品容器に取り付けられ、弁の出口端部がレセプタクル容器内に受け入れられた本発明による弁装置の断面にした側面図を示す。
【図2】製品容器からレセプタクル容器内に物質を排出するために弁の出口端部が開かれた図1に示された弁装置の断面にした側面図及びこの弁装置によるレセプタクル容器の繰返し可能な充填レベルを図式的に示す(A)。
【図3】弁の排出口の上に取り付けられたスリット付きカバーを示す図1の弁装置の底面図を示す。
【図4】製品容器及びレセプタクル容器から外された弁を示す図1及び2に示された弁装置の側面図を示す。
【図5】弁の排出口端部に着脱自在に取り付けられたカバーを断面で示す図4の弁装置の側面図を示す。
【符号の説明】
【0041】
2 弁
4 外側弁要素(ブッシュ)
6 内側弁要素(プランジヤー)
8 製品容器
12 中空ヘッド部分
20 フランジ
22 縁
24 カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁装置であって、
外側弁要素、
前記外側弁要素内に受け入れられこれと相対運動する内側弁要素、
前記外側弁要素はその一方の端部に排出口を定めており、
前記外側弁要素の前記排出口の上に取り付けられた少なくも部分的に弾性材料より形成されたカバー、
前記カバーは複数の別個の隣接した弾性セグメントからなり、前記カバーはこれに反対方向の力がかからないときは前記カバーを形成している前記材料の弾性力により実質的に封鎖され、前記弁は前記カバーが実質的に封鎖されているときには閉鎖された状態にあり、
前記内側弁要素は、前記弁を開くために前記カバーの前記隣接セグメントを分離させるようにこれに前記反対方向の力を加えるために、前記外側弁要素の前記排出口上の前記カバーに向かって選択的に動くことができ、
前記内側弁要素の前記外側弁要素に対する最大相対変位を限定するための停止手段、
前記内側弁要素は、前記外側弁要素の端部の前記排出口から離れている部分の幅より広い幅である部分を含み、前記内側弁部分の当該幅がより広い部分が前記外側弁要素の端部と協同して、前記内側弁要素の前記外側弁要素に向かう方向の最大相対変位を限定するための前記停止手段を提供する、
を含む弁装置。
【請求項2】
前記カバーは、前記複数のセグメントを形成するようにスリットが付けられる請求項1に記載された弁装置。
【請求項3】
前記カバーを閉鎖する方向で前記カバーに力を加えるために前記カバーに取り付けられた弾性バンドを更に有する請求項1に記載された弁装置。
【請求項4】
前記弾性バンドを前記カバー上に保持するために前記カバー上に少なくも1個のリブを更に有する請求項3に記載された弁装置。
【請求項5】
前記少なくも1個のリブが、前記弾性バンドを内部に保持するためにリブに凹んだ部分を定めている請求項4に記載された弁装置。
【請求項6】
前記内側要素がヘッド部分とここから伸びているステム部分とを有し、前記ヘッド部分は断面が前記ステム部分よりも大きく、前記内側弁要素の前記ヘッド部分と前記ステム部分とは中空であり、更に前記内側弁要素の前記ヘッド部分は製品容器の排出ノズルに前記ヘッド部分を着脱自在に連結するための手段を有する請求項1に記載された弁装置。
【請求項7】
前記外側弁要素は中空の本体部分と前記中空の本体部分の外面から伸びている周囲のフランジとを有し、前記周囲のフランジはレセプタクル容器の上部リム上に座るようにされる請求項1に記載された弁装置。
【請求項8】
前記停止手段は、前記内側弁要素の外面のまわりの保持用リング、及び前記保持用リングと組み合うために前記外側弁の前記内面上の共同作用する手段を有する請求項1に記載され弁装置。
【請求項9】
前記内側弁要素は、ヘッド部分、及び製品容器の排出ノズルに前記ヘッド部分を着脱自在に連結するための手段を備え、
前記外側弁要素はレセプタクル容器の上部リム上に座るようにされた周囲のフランジを
有し、
前記内側及び外側の弁要素は、レセプタクル容器上に座った前記外側弁要素に関する製品容器に連結された前記内側弁手段の運動が前記弁を開き前記製品容器と前記レセプタクルとの間の製品の移送を許すように向けられる
請求項1に記載された弁装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−303681(P2007−303681A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−156486(P2007−156486)
【出願日】平成19年6月13日(2007.6.13)
【分割の表示】特願平9−88646の分割
【原出願日】平成9年3月25日(1997.3.25)
【出願人】(591000791)ワイス・ホールディングズ・コーポレイション (43)
【氏名又は名称原語表記】Wyeth Holdings Corporation
【Fターム(参考)】