説明

特定のヒドロキサム酸化合物の合成方法

本発明は、一般的な化学合成分野、より特定的には、特定のヒドロキサム酸化合物とくにPXD101およびBelinostat(登録商標)としても知られる(E)-N-ヒドロキシ-3-(3-フェニルスルファモイル-フェニル)-アクリルアミドの合成方法に関する。この方法は、たとえば、(SAF)スルホンアミド形成の工程、(PURC)場合により行いうる精製の工程、(AAA)アルケニル酸付加の工程〔ただし、この工程は、(i):順次、(ACAEA)アルケニルカルボン酸エステル付加の工程、(PURE)場合により行いうる精製の工程、および(CAD)カルボン酸脱保護の工程、または(ii):(ACAA)アルケニルカルボン酸付加の工程、のいずれかを含む〕、(PURF)場合により行いうる精製の工程、(HAF)ヒドロキサム酸形成の工程、および(PURG)場合により行いうる精製の工程を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2007年9月25日出願の米国仮特許出願第60/974,880号(その内容は、その全体が参照により本明細書に組み入れられるものとする)に関連する。
【0002】
技術分野
本発明は、一般的な化学合成分野、より特定的には、特定のヒドロキサム酸化合物とくにPXD101およびBelinostat(登録商標)としても知られる(E)-N-ヒドロキシ-3-(3-フェニルスルファモイル-フェニル)-アクリルアミドの合成方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
本発明および本発明が関連する最新技術をより完全に説明および開示するために、いくつかの出版物を本明細書中で引用する。これらのそれぞれの参考文献は、あたかも参照によりそれぞれの個々の参考文献が具体的かつ個別的に示されて組み入れられたのと同程度まで、その全体が参照により本明細書の開示に組み入れられるものとする。
【0004】
本明細書全体(後続の特許請求の範囲を含む)を通して、文脈上とくに必要とされないかぎり、「comprise(〜を含む)」という単語および「comprises」や「comprising」のような派生語は、指定の整数もしくは工程または整数もしくは工程の群を包含することを意味するが、任意の他の整数もしくは工程または整数もしくは工程の群を除外することを意味しないものとする。
【0005】
本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられる場合、単数形の「a」、「an」、および「the」が複数の参照対象を包含する点に留意しなければならない。
【0006】
範囲は、本明細書中では、多くの場合、「約」が付されたある特定の値からかつ/または「約」が付された他の特定の値までのように表される。そのような範囲で表された場合、他の実施形態は、一方の特定の値からかつ/または他方の特定の値までを包含する。同様に、前に付された「約」を用いることにより値が近似値として表された場合、特定の値が他の実施形態を形成すると解釈されるものとする。
【0007】
本開示は、本発明を理解するのに役立ちうる情報を含む。本明細書中に提供された情報はいずれも、先行技術であると認められたわけでもなければ特許請求された本発明に関連すると認められたわけでもなく、具体的または黙示的に参照された出版物はいずれも、先行技術であると認められたわけではない。
【0008】
PXD101/Belinostat(登録商標)
以下に示されるPXD101およびBelinostat(登録商標)としても知られる(E)-N-ヒドロキシ-3-(3-フェニルスルファモイル-フェニル)-アクリルアミドは、周知のヒストンデアセチレート(histone deacetylate)(HDAC)阻害剤である。それは、増殖性病態(たとえば癌および乾癬)、マラリアなどをはじめとするHDACにより媒介される一連の障害の治療のために開発が進められている。
【化1】

【0009】
PXD101は、国際公開第02/30879A2号パンフレットに最初に記載された。その文書には、便宜的に以下のスキームにより例示しうる多工程合成方法が記載されている。
【化2】

【0010】

【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
PXD101および関連化合物の代替合成方法、たとえば、より単純な方法、かつ/またはより少ない工程を利用する方法、かつ/またはより高い収率および/もしくはより高純度の生成物を与えうる方法の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
発明の概要
本発明の一態様は、本明細書中に記載の式(G)で示される化合物ならびにその塩、水和物、および溶媒和物の特定の合成方法に関する。
【0013】
本発明の他の態様は、本明細書中に記載の式(G)で示される化合物の調製原料となりうる対応する化学中間体、たとえば、式(C)、(E)、および(F)で示される化合物ならびにそれらの塩、水和物、および溶媒和物の合成方法に関する。
【0014】
本発明の他の態様は、本明細書中に記載の合成方法により得られる特定の化合物、たとえば、式(C)、(E)、(F)、および(G)に対応する化合物ならびにそれらの塩、水和物、および溶媒和物に関する。
【0015】
本発明の他の態様は、人体または動物体の治療方法で使用するための、本明細書中に記載の合成方法により得られる式(G)で示される化合物に関する。
【0016】
本発明の他の態様は、HDACにより媒介される疾患または障害の治療方法で使用するための、本明細書中に記載の合成方法により得られる式(G)で示される化合物に関する。
【0017】
本発明の他の態様は、HDACにより媒介される疾患または障害を治療するための医薬の製造における、本明細書中に記載の合成方法により得られる式(G)で示される化合物の使用に関する。
【0018】
本発明の他の態様は、患者におけるHDACにより媒介される疾患または障害の治療方法に関する。この方法は、本明細書中に記載の合成方法により得られる治療上有効量の式(G)で示される化合物を該患者に投与することを含む。
【0019】
当業者であればわかるであろうが、本発明の一態様の特徴および好ましい実施形態はまた、本発明の他の態様にも関連するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0020】
発明の詳細な説明
本発明の一態様は、式(G)で示される化合物ならびにその塩、水和物、および溶媒和物の合成方法に関する。
【化3】

【0021】
〔式中、
-Aは、独立して、-A1、-A2、-A3、または-A4であり、
-A1は、独立して、C6〜10カルボアリールであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A2は、独立して、C5〜10ヘテロアリールであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A3は、独立して、C5〜7シクロアルキルであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A4は、独立して、C5〜7ヘテロ環式基であり、かつ場合により置換されていてもよく、
-Q1-は、独立して、共有結合または-RA-であり、
-RA-は、独立して、-RA1-または-RA2-であり、
-RA1-は、独立して、脂肪族C2〜6アルキレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RA2-は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RNは、独立して、-H、飽和脂肪族C1〜4アルキル、フェニル、またはベンジルであり、しかも
-RB-は、独立して、-RB1-または-RB2-であり、
-RB1-は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RB2-は、独立して、脂肪族C2〜6アルキニルアルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよい〕
本発明の他の態様は、本明細書中に記載の式(G)で示される化合物の調製原料となりうる対応する化学中間体、たとえば、式(C)、(E)、および(F)で示される化合物ならびにそれらの塩、水和物、および溶媒和物などの合成方法に関する。
【0022】
基-A
一実施形態では、-Aは、独立して、-A1、-A2、-A3、または-A4である。
【0023】
一実施形態では、-Aは、独立して、-A1または-A2である。
【0024】
一実施形態では、-Aは、独立して、-A1である。一実施形態では、-Aは、独立して、-A2である。一実施形態では、-Aは、独立して、-A3である。一実施形態では、-Aは、独立して、-A4である。
【0025】
一実施形態では、-A1は、独立して、C6〜10カルボアリールであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0026】
一実施形態では、-A1は、独立して、フェニルまたはナフチル(napthyl)であり、かつ場合により置換されていてもよい。一実施形態では、-A1は、独立して、フェニルであり、かつ場合により置換されていてもよい。一実施形態では、-A1は、独立して、ナフチル(napthyl)であり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0027】
一実施形態では、-A2は、独立して、C5〜10ヘテロアリールであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0028】
一実施形態では、-A2は、独立して、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インダゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、インドリル(indoly)、イソインドリル、カルバゾリル、カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、またはフェノチアジニルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0029】
一実施形態では、-A2は、独立して、C5〜6ヘテロアリールであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0030】
一実施形態では、-A2は、独立して、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0031】
一実施形態では、-A2は、独立して、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、またはピラゾリルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0032】
一実施形態では、-A2は、独立して、ピリジルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0033】
一実施形態では、-A3は、独立して、C5〜7シクロアルキルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0034】
一実施形態では、-A4は、独立して、C5〜7ヘテロ環式基であり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0035】
一実施形態では、-Aは、独立して、無置換であるか、またはたとえば1個以上の置換基、たとえば1個以上(たとえば、1個、2個、3個)の置換基-RG1で置換されている。
【0036】
一実施形態では、-Aは、独立して、無置換である。
【0037】
一実施形態では、-Aは、独立して、無置換フェニルである。
【0038】
置換基-RG1
一実施形態では、各-RG1は、存在する場合、独立して、
-F、-Cl、-Br、-I、
-RH1
-CF3、-CH2CF3、-CF2CF2H、-OCF3、-OCH2CF3、-OCF2CF2H、
-OH、-LH-OH、-O-LH-OH、
-ORH1、-LH-ORH1、-O-LH-ORH1
-SH、-SRH1
-CN、
-NO2
-NH2、-NHRH1、-NRH12、-NRH2RH3
-LH-NH2、-LH-NHRH1、-LH-NRH12、-LH-NRH2RH3
-O-LH-NH2、-O-LH-NHRH1、-O-LH-NRH12、-O-LH-NRH2RH3
-NH-LH-NH2、-NH-LH-NHRH1、-NH-LH-NRH12、-NH-LH-NRH2RH3
-NRH1-LH-NH2、-NRH1-LH-NHRH1、-NRH1-LH-NRH12、-NRH1-LH-NRH2RH3
-C(=O)OH、-C(=O)ORH1
-C(=O)NH2、-C(=O)NHRH1、-C(=O)NRH12、-C(=O)NRH2RH3
-NHC(=O)RH1、-NRH1C(=O)RH1
-NHC(=O)ORH1、-NRH1C(=O)ORH1
-OC(=O)NH2、-OC(=O)NHRH1、-OC(=O)NRH12、-OC(=O)NRH2RH3
-OC(=O)RH1
-C(=O)RH1
-NHC(=O)NH2、-NHC(=O)NHRH1、-NHC(=O)NRH12、-NHC(=O)NRH2RH3
-NRH1C(=O)NH2、-NRH1C(=O)NHRH1、-NRH1C(=O)NRH12、-NRH1C(=O)NRH2RH3
-NHS(=O)2RH1、-NRH1S(=O)2RH1
-S(=O)2NH2、-S(=O)2NHRH1、-S(=O)2NRH12、-S(=O)2NRH2RH3
-S(=O)RH1、-S(=O)2RH1、-OS(=O)2RH1、-S(=O)2ORH1
=O、
=NRH1
=NOH、または=NORH1
であり、
さらに、2個の環隣接基-RG1は、存在する場合、一緒になって基-O-LJ-O-を形成してもよく、
ここで、
各-LH-は、独立して、飽和脂肪族C1〜5アルキレンであり、
各-LJ-は、独立して、飽和脂肪族C1〜3アルキレンであり、
各基-NRH2RH3中、-RH2および-RH3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、正確に1個の環ヘテロ原子または正確に2個の環ヘテロ原子を有する5員、6員、または7員の非芳香環を形成し、ただし、該正確に2個の環ヘテロ原子の一方はNであり、かつ該正確に2個の環ヘテロ原子の他方は、独立して、N、O、またはSであり、
各-RH1は、独立して、
-RK1、-RK2、-RK3、-RK4、-RK5、-RK6、-RK7、-RK8
-LK-RK4、-LK-RK5、-LK-RK6、-LK-RK7、または-LK-RK8
であり、
ここで、
各-RK1は、独立して、飽和脂肪族C1〜6アルキルであり、
各-RK2は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニルであり、
各-RK3は、独立して、脂肪族C2〜6アルキニルであり、
各-RK4は、独立して、飽和C3〜6シクロアルキルであり、
各-RK5は、独立して、C3〜6シクロアルケニルであり、
各-RK6は、独立して、非芳香族C3〜7ヘテロシクリルであり、
各-RK7は、独立して、C6〜14カルボアリールであり、
各-RK8は、独立して、C5〜14ヘテロアリールであり、
各-LK-は、独立して、飽和脂肪族C1〜3アルキレンであり、
かつここで、
各C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルケニル、非芳香族C3〜7ヘテロシクリル、C6〜14カルボアリール、C5〜14ヘテロアリール、およびC1〜3アルキレンは、場合により、たとえば、1個以上(たとえば、1個、2個、3個)の置換基-RK9で置換されていてもよく、
ここで、各-RK9は、独立して、
-F、-Cl、-Br、-I、
-RM1
-CF3、-CH2CF3、-CF2CF2H、-OCF3、-OCH2CF3、-OCF2CF2H、
-OH、-LM-OH、-O-LM-OH、
-ORM1、-LM-ORM1、-O-LM-ORM1
-SH、-SRM1
-CN、
-NO2
-NH2、-NHRM1、-NRM12、-NRM2RM3
-LM-NH2、-LM-NHRM1、-LM-NRM12、または-LM-NRM2RM3
-O-LM-NH2、-O-LM-NHRM1、-O-LM-NRM12、-O-L4-NRM2RM3
-NH-LM-NH2、-NH-LM-NHRM1、-NH-LM-NRM12、-NH-LM-NRM2RM3
-NRM1-LM-NH2、-NRM1-LM-NHRM1、-NRM1-LM-NRM12、-NRM1-LM-NRM2RM3
-C(=O)OH、-C(=O)ORM1
-C(=O)NH2、-C(=O)NHRM1、-C(=O)NRM12、または-C(=O)NRM2RM3
であり、
ここで、
各-RM1は、独立して、飽和脂肪族C1〜4アルキル、フェニル、またはベンジルであり、
各-LM-は、独立して、飽和脂肪族C1〜5アルキレンであり、かつ
各基-NRM2RM3中、-RM2および-RM3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、正確に1個の環ヘテロ原子または正確に2個の環ヘテロ原子を有する5員、6員、または7員の非芳香環を形成し、ただし、該正確に2個の環ヘテロ原子の一方はNであり、かつ該正確に2個の環ヘテロ原子の他方は、独立して、N、O、またはSである。
【0039】
一実施形態では、各-RG1は、存在する場合、独立して、
-F、-Cl、-Br、-I、
-RH1
-CF3、-CH2CF3、-CF2CF2H、-OCF3、-OCH2CF3、-OCF2CF2H、
-OH、-LH-OH、-O-LH-OH、
-ORH1、-LH-ORH1、-O-LH-ORH1
-SH、-SRH1
-CN、
-NO2
-NH2、-NHRH1、-NRH12、-NRH2RH3
-LH-NH2、-LH-NHRH1、-LH-NRH12、-LH-NRH2RH3
-O-LH-NH2、-O-LH-NHRH1、-O-LH-NRH12、-O-LH-NRH2RH3
-NH-LH-NH2、-NH-LH-NHRH1、-NH-LH-NRH12、-NH-LH-NRH2RH3
-NRH1-LH-NH2、-NRH1-LH-NHRH1、-NRH1-LH-NRH12、-NRH1-LH-NRH2RH3
-C(=O)OH、-C(=O)ORH1
-C(=O)NH2、-C(=O)NHRH1、-C(=O)NRH12、-C(=O)NRH2RH3
-NHC(=O)RH1、-NRH1C(=O)RH1
-OC(=O)RH1、-C(=O)RH1
-NHS(=O)2RH1、-NRH1S(=O)2RH1
-S(=O)2NH2、-S(=O)2NHRH1、-S(=O)2NRH12、または-S(=O)2NRH2RH3
であり、
さらに、2個の環隣接基-RG1は、存在する場合、一緒になって基-O-LJ-O-を形成してもよい。
【0040】
一実施形態では、各基-NRH2RH3は、存在する場合、独立して、ピロリジノ、イミダゾリジノ、ピラゾリジノ、ピペリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、アゼピノ、またはジアゼピノであり、かつ独立して、無置換であるか、またはたとえばC1〜3アルキルおよび-CF3から選択される1個以上(たとえば、1個、2個、3個)の基で置換されていてもよい。
【0041】
一実施形態では、各基-NRH2RH3は、存在する場合、独立して、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペリジノ、またはモルホリノであり、かつ独立して、無置換であるか、またはたとえばC1〜3アルキルおよび-CF3から選択される1個以上(たとえば、1個、2個、3個)の基で置換されていてもよい。
【0042】
一実施形態では、各-RH1は、存在する場合、独立して、
-RK1、-RK4、-RK7、-RK8
-LK-RK4、-LK-RK7、または-LK-RK8
である。
【0043】
一実施形態では、各RD1は、存在する場合、独立して、
-RK1、-RK7、-RK8、または-LK-RK7
である。
【0044】
一実施形態では、各-RD1は、存在する場合、独立して、
-RK1、-RK7、または-LK-RK7
である。
【0045】
一実施形態では、各-RK7は、存在する場合、独立して、フェニルまたはナフチルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0046】
一実施形態では、各-RK7は、存在する場合、独立して、フェニルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0047】
一実施形態では、各-RK8は、存在する場合、独立して、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インダゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、インドリル(indoly)、イソインドリル、カルバゾリル、カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、またはフェノチアジニルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0048】
一実施形態では、各-RK8は、存在する場合、独立して、C5〜6ヘテロアリールであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0049】
一実施形態では、各-RK8は、存在する場合、独立して、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0050】
一実施形態では、各-RK8は、存在する場合、独立して、フラニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、またはピリジルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0051】
一実施形態では、各-LH-は、存在する場合、独立して、飽和脂肪族C2〜5アルキレンである。
【0052】
一実施形態では、各-LJ-は、存在する場合、独立して、-CH2-または-CH2CH2-である。
【0053】
一実施形態では、各-LJ-は、存在する場合、独立して、-CH2CH2-である。
【0054】
一実施形態では、各-LK-は、存在する場合、独立して、-CH2-である。
【0055】
一実施形態では、各-RK9は、存在する場合、独立して、
-F、-Cl、-Br、-I、
-RM1
-CF3、-CH2CF3、-CF2CF2H、-OCF3、-OCH2CF3、-OCF2CF2H、
-OH、-LM-OH、-O-LM-OH、
-ORM1、-LM-ORM1、-O-LM-ORM1
-SRM1
-NH2、-NHRM1、-NRM12、-NRM2RM3
-LM-NH2、-LM-NHRM1、-LM-NRM12、または-LM-NRM2RM3
-O-LM-NH2、-O-LM-NHRM1、-O-LM-NRM12、-O-L4-NRM2RM3
-NH-LM-NH2、-NH-LM-NHRM1、-NH-LM-NRM12、-NH-LM-NRM2RM3
-NRM1-LM-NH2、-NRM1-LM-NHRM1、-NRM1-LM-NRM12、および-NRM1-LM-NRM2RM3
から選択される。
【0056】
一実施形態では、各基-NRM2RM3は、存在する場合、独立して、ピロリジノ、イミダゾリジノ、ピラゾリジノ、ピペリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、アゼピノ、またはジアゼピノであり、かつ独立して、無置換であるか、またはたとえばC1〜3アルキルおよび-CF3から選択される1個以上(たとえば、1個、2個、3個)の基で置換されていてもよい。
【0057】
一実施形態では、各基-NRM2RM3は、存在する場合、独立して、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペリジノ、またはモルホリノであり、かつ独立して、無置換であるか、またはたとえばC1〜3アルキルおよび-CF3から選択される1個以上(たとえば、1個、2個、3個)の基で置換されていてもよい。
【0058】
一実施形態では、各-RM1は、存在する場合、独立して、飽和脂肪族C1〜4アルキルである。
【0059】
一実施形態では、各-LM-は、存在する場合、独立して、飽和脂肪族C2〜5アルキレンである。
【0060】
一実施形態では、各-RG1は、存在する場合、独立して、-F、-Cl、-Br、-I、-OH、-OMe、-OEt、または-OCF3であり、さらに、2個の環隣接基-RG1は、存在する場合、一緒になって-O-CH2-O-または-O-CH2CH2-O-を形成してもよい。
【0061】
基-Q1-
一実施形態では、
-Q1-は、独立して、共有結合または-RA-であり、
-RA-は、独立して、-RA1-または-RA2-であり、
-RA1-は、独立して、脂肪族C2〜6アルキレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、かつ
-RA2-は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0062】
「脂肪族C1〜nアルキレン」という用語は、本明細書中で用いられる場合、1〜n個の炭素原子を有しかつ炭素炭素二重結合も炭素炭素三重結合も有していない二価二座脂肪族ヒドロカルビル基を意味する。
【0063】
「脂肪族C2〜nアルケニレン」という用語は、本明細書中で用いられる場合、2〜n個の炭素原子を有しかつ少なくとも1個の炭素炭素二重結合を有するが炭素炭素三重結合を有していない二価二座脂肪族ヒドロカルビル基を意味する。
【0064】
一実施形態では、-Q1-は、独立して、共有結合である。一実施形態では、-Q1-は、独立して、-RA-である。
【0065】
一実施形態では、-RA-は、存在する場合、独立して、-RA1-または-RA2-である。一実施形態では、-RA-は、存在する場合、独立して、-RA1-である。一実施形態では、-RA-は、存在する場合、独立して、-RA2-である。
【0066】
一実施形態では、-RA1-は、存在する場合、独立して、脂肪族C2〜6アルキレンであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0067】
一実施形態では、存在する場合-RA1-は、独立して、脂肪族C1〜4アルキレンであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0068】
一実施形態では、存在する場合-RA2-は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0069】
一実施形態では、存在する場合-RA2-は、独立して、脂肪族C2〜4アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0070】
一実施形態では、-RA-は、存在する場合、独立して、少なくとも2の骨格長さを有する。一実施形態では、-RA-は、存在する場合、独立して、2〜6の骨格長さを有する。
【0071】
一実施形態では、-RA-は、存在する場合、独立して、無置換であるか、またはたとえば1個以上の置換基、たとえば1個以上(たとえば、1個、2個、3個)の置換基-RG2で置換されている。
【0072】
一実施形態では、-RA-は、存在する場合、独立して、無置換である。
【0073】
一実施形態では、-RA1-は、存在する場合、独立して、
-CH2-、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2-、
-CH2CH2CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-、
-CH(CH3)-、
-CH(CH3)CH2-、-CH2CH(CH3)-、
-CH(CH3)CH2CH2-、-CH2CH(CH3)CH2-、または-CH2CH2CH(CH3)-
である。
【0074】
一実施形態では、-RA1-は、存在する場合、独立して、
-CH2CH2-、-CH(CH3)CH2-、または-CH2CH(CH3)-
である。
【0075】
一実施形態では、-RA2-は、存在する場合、独立して、
-CH=CH-、
-C(CH3)=CH-、-CH=C(CH3)-、
-CH=CH-CH2-、
-C(CH3)=CH-CH2-、-CH=C(CH3)-CH2-、-CH=CH-CH(CH3)-、
-CH=CH-CH=CH-、
-C(CH3)=CH-CH=CH-、-CH=C(CH3)-CH=CH-、
-CH=CH-C(CH3)=CH-、または-CH=CH-CH=C(CH3)-
である。
【0076】
一実施形態では、-RA2-は、存在する場合、独立して、
-CH=CH-、-C(CH3)=CH-、または-CH=C(CH3)-
である。
【0077】
置換基-RG2
一実施形態では、各-RG2は、存在する場合、独立して、-F、-Cl、-Br、-I、-OH、-ORP1、-OCF3、-C(=O)OH、-C(=O)ORP1、-NH2、-NHRP1、-NRP12、-NRP2RP3、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NHRP1、-C(=O)-NRP12、-C(=O)-NRP2RP3、フェニル、またはベンジルであり、ここで、各RP1は、独立して、C1〜4アルキル、フェニル、またはベンジルであり、しかも各-NRP2RP3は、独立して、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペリジノ、またはモルホリノであり、かつ独立して、無置換であるか、またはC1〜3アルキルおよび-CF3から選択される1個以上の基で置換されている。
【0078】
一実施形態では、各-RG2は、存在する場合、独立して、-F、-Cl、-Br、-I、-OH、-OMe、-OEt、または-OCF3である。
【0079】
基-RN
一実施形態では、-RNは、独立して、-H、飽和脂肪族C1〜4アルキル、フェニル、またはベンジルである。一実施形態では、-RNは、独立して、-Hまたは飽和脂肪族C1〜4アルキルである。一実施形態では、-RNは、独立して、-H、-Me、または-Etである。一実施形態では、-RNは、独立して、-Hまたは-Meである。一実施形態では、-RNは、独立して、-Hである。
【0080】
基-RB-
一実施形態では、
-RB-は、独立して、-RB1-または-RB2-であり、
-RB1-は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RB2-は、独立して、脂肪族C2〜6アルキニルアルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0081】
以上に述べたように、「脂肪族C2〜nアルケニレン」という用語は、本明細書中で用いられる場合、2〜n個の炭素原子を有しかつ少なくとも1個の炭素炭素二重結合を有するが炭素炭素三重結合を有していない二価二座脂肪族ヒドロカルビル基を意味する。
【0082】
「脂肪族C4〜nアルキニルアルケニレン」という用語は、本明細書中で用いられる場合、4〜n個の炭素原子を有しかつ少なくとも1個の炭素炭素二重結合および少なくとも1個の炭素炭素三重結合を有する二価二座脂肪族ヒドロカルビル基を意味する。
【0083】
一実施形態では、-RB-は、独立して、-RB1-である。一実施形態では、-RB-は、独立して、-RB2-である。
【0084】
一実施形態では、-RB1-は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0085】
一実施形態では、-RB1-は、独立して、脂肪族C2〜4アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0086】
一実施形態では、-RB-は、「先行する(leading)」炭素炭素二重結合を有する。すなわち、-RB-は、たとえば、以下の化合物の場合のように、フェニレン環(すなわち、-S(=O)2-基と-RB-との間のフェニレン環)に隣接する炭素炭素二重結合を有する。
【化4】

【0087】
一実施形態では、-RB1-は、独立して、
-CH=CH-、
-C(CH3)=CH-、-CH=C(CH3)-、
-CH=CH-CH2-、
-C(CH3)=CH-CH2-、-CH=C(CH3)-CH2-、-CH=CH-CH(CH3)-、
-CH=CH-CH=CH-、
-C(CH3)=CH-CH=CH-、-CH=C(CH3)-CH=CH-、
-CH=CH-C(CH3)=CH-、または-CH=CH-CH=C(CH3)-
である。
【0088】
一実施形態では、-RB1-は、独立して、
-CH=CH-、-CH=CH-CH2-、または-CH=CH-CH=CH-
である。
【0089】
一実施形態では、-RB1-は、独立して、-CH=CH-である。
【0090】
一実施形態では、-RB2-は、独立して、脂肪族C2〜6アルキニルアルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0091】
一実施形態では、-RB2-は、独立して、-CH=CH-C≡C-である。
【0092】
一実施形態では、-RB-は、独立して、無置換であるか、またはたとえば1個以上の置換基、たとえば1個以上(たとえば、1個、2個、3個)の置換基-RG3で置換されている。
【0093】
一実施形態では、-RB-は、独立して、無置換である。
【0094】
置換基-RG3
一実施形態では、各-RG3は、存在する場合、独立して、-F、-Cl、-Br、-I、-OH、-ORQ1、-OCF3、-C(=O)OH、-C(=O)ORQ1、-NH2、-NHRQ1、-NRQ12、-NRQ2RQ3、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NHRQ1、-C(=O)-NRQ12、-C(=O)-NRQ2RQ3、フェニル、またはベンジルであり、ここで、各RQ1は、独立して、C1〜4アルキル、フェニル、またはベンジルであり、しかも各-NRQ2RQ3は、独立して、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、またはモルホリノであり、かつ独立して、無置換であるか、またはC1〜3アルキルおよび-CF3から選択される1個以上の基で置換されている。
【0095】
一実施形態では、各-RG3は、存在する場合、独立して、-F、-Cl、-Br、-I、-OH、-OMe、-OEt、または-OCF3である。
【0096】
いくつかの好ましい組合せ
以上に記載の実施形態のあらゆる適合可能な組合せは、あたかもあらゆる組合せが個別的かつ明示的に記載されたがごとく、本明細書中に明示的に開示されるものとする。
【0097】
これに関して、化学的に不安定でありうるかまたは化学的に不安定である実施形態の組合せ(たとえば、置換基の組合せ)はいずれも、当業者には容易にわかるであろう。当業者であれば、そのような組合せを回避するかまたは好適な合成戦略(たとえば、周知の保護基)を利用するであろう。
【0098】
一実施形態では、
-Aは、独立して、フェニルであり、
-Q1-は、独立して、共有結合であり、
-RNは、独立して、-Hまたは脂肪族C1〜4アルキルであり、かつ
-RB-は、独立して、-CH=CH-である。
【0099】
一実施形態では、
-Aは、独立して、フェニルであり、
-Q1-は、独立して、共有結合であり、
-RNは、独立して、-Hまたは-Meであり、かつ
-RB-は、独立して、-CH=CH-である。
【0100】
一実施形態では、
-Aは、独立して、フェニルであり、
-Q1-は、独立して、共有結合であり、
-RNは、独立して、-Hであり、かつ
-RB-は、独立して、-CH=CH-であり、
たとえば、以下の化合物(PXD101)の場合である。
【化5】

【0101】
塩、溶媒和物、および水和物
目標化合物の対応する塩たとえば製薬上許容される塩の調製、精製、および/または取扱いを行うことが便利なまたは望ましいこともある。製薬上許容される塩の例については、Berge et al., 1977, "Pharmaceutically Acceptable Salts," J. Pharm. Sci., Vol. 66, pp. 1-19に論述されている。
【0102】
たとえば、化合物がアニオン性であるか、またはアニオン性になりうる官能基(たとえば、-COOHは-COO-になりうる)を有する場合、好適なカチオンと塩を形成しうる。好適な無機カチオンの例としては、アルカリ金属イオンたとえばNa+およびK+、アルカリ土類カチオンたとえばCa2+およびMg2+、ならびに他のカチオンたとえばAl+3が挙げられるが、これらに限定されるものではない。好適な有機カチオンの例としては、アンモニウムイオン(すなわち、NH4+)および置換型アンモニウムイオン(たとえば、NH3R+、NH2R2+、NHR3+、NR4+)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。いくつかの好適な置換型アンモニウムイオンの例は、エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン、およびトロメタミン、さらにはアミノ酸たとえばリシンおよびアルギニンから誘導されるものである。一般的な第四級アンモニウムイオンの例は、N(CH3)4+である。
【0103】
化合物がカチオン性であるか、またはカチオン性になりうる官能基(たとえば、-NH2は-NH3+になりうる)を有する場合、好適なアニオンと塩を形成しうる。好適な無機アニオンの例としては、次の無機酸、すなわち、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、および亜リン酸から誘導されるものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0104】
好適な有機アニオンの例としては、次の有機酸、すなわち、2-アセチルオキシ安息香酸(2-acetyoxybenzoic)、酢酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、ケイ皮酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸(glucheptonic)、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフタレンカルボン酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、フェニルスルホン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、および吉草酸から誘導されるものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。好適な高分子有機アニオンの例としては、次の高分子酸、すなわち、タンニン酸、カルボキシメチルセルロースから誘導されるものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0105】
とくに明記されていないかぎり、特定の化合物が参照された場合、その塩形も包含される。
【0106】
目標化合物の対応する溶媒和物の調製、精製、および/または取扱いを行うことが便利なまたは望ましいこともある。「溶媒和物」という用語は、本明細書中では、溶質(たとえば、化合物、化合物の塩)と溶媒との複合体を参照すべく従来の意味で用いられる。溶媒が水である場合、溶媒和物は、便宜上、水和物、たとえば、一水和物、二水和物、三水和物などと称されうる。
【0107】
とくに明記されていないかぎり、特定の化合物が参照された場合、その溶媒和物形および水和物形も包含される。
【0108】
化学合成の方法
一実施形態では、本方法は、順次、以下の工程、すなわち、
(AAA)アルケニル酸付加の工程、ただし、この工程は、
(i):順次、以下の工程、すなわち、
(ACAEA)アルケニルカルボン酸エステル付加の工程、
(PURE)場合により行いうる精製の工程、および
(CAD)カルボン酸脱保護の工程、
または(ii):以下の工程、すなわち、
(ACAA)アルケニルカルボン酸付加の工程、
のいずれかを含む、
(PURF)場合により行いうる精製の工程、
(HAF)ヒドロキサム酸形成の工程、ならびに
(PURG)場合により行いうる精製の工程、
を含む。
【0109】
一実施形態では、本方法は、順次、以下の工程、すなわち、
(AAA)アルケニル酸付加の工程、ただし、この工程は、順次、
(ACAEA)アルケニルカルボン酸エステル付加の工程、
(PURE)場合により行いうる精製の工程、および
(CAD)カルボン酸脱保護の工程、
を含む、
(PURF)場合により行いうる精製の工程、
(HAF)ヒドロキサム酸形成の工程、ならびに
(PURG)場合により行いうる精製の工程、
を含む。
【0110】
一実施形態では、本方法は、順次、以下の工程、すなわち、
(SAF)スルホンアミド形成の工程、
(PURC)場合により行いうる精製の工程、
(AAA)アルケニル酸付加の工程、ただし、この工程は、
(i):順次、以下の工程、すなわち、
(ACAEA)アルケニルカルボン酸エステル付加の工程、
(PURE)場合により行いうる精製の工程、および
(CAD)カルボン酸脱保護の工程、
または(ii):以下の工程、すなわち、
(ACAA)アルケニルカルボン酸付加の工程、
のいずれかを含む、
(PURF)場合により行いうる精製の工程、
(HAF)ヒドロキサム酸形成の工程、ならびに
(PURG)場合により行いうる精製の工程、
を含む。
【0111】
一実施形態では、本方法は、順次、以下の工程、すなわち、
(SAF)スルホンアミド形成の工程、
(PURC)場合により行いうる精製の工程、
(AAA)アルケニル酸付加の工程、ただし、この工程は、順次、
(ACAEA)アルケニルカルボン酸エステル付加の工程、
(PURE)場合により行いうる精製の工程、および
(CAD)カルボン酸脱保護の工程、
を含む、
(PURF)場合により行いうる精製の工程、
(HAF)ヒドロキサム酸形成の工程、ならびに
(PURG)場合により行いうる精製の工程、
を含む。
【0112】
一実施形態では、本方法は、以下のスキームに示されるとおりである。
【化6】

【0113】
一実施形態では、本方法は、以下のスキームに示されるとおりである。
【化7】

【0114】
とくに好ましい実施形態では、本方法は、以下のスキームで示される。ここで、式(1)で示される化合物は、以上の式(A)で示される化合物の例であり、式(2)で示される化合物は、以上の式(B)で示される化合物の例であり、他も同様である。
【化8】

【0115】
スルホンアミド形成(SAF)
この工程では、たとえば、以下の場合のように、メタハロフェニルハロスルホニル化合物(A)は、アミン化合物(B)との反応によりメタハロフェニルスルホンアミド化合物(C)に変換される。
【化9】

【0116】
一実施形態では、(SAF)工程は、以下の工程、すなわち、
(SAF-1)式(C)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(A)で示される化合物を式(B)で示される化合物と反応させる工程
を含む。
【化10】

【0117】
〔式中、
-X1は、独立して、-Cl、-Br、または-Iであり、
-X2は、独立して、-Cl、-Br、または-Iであり、かつ
-A、-Q1-、および-RNは、本明細書中で定義されるとおりである〕
一実施形態では、-X1は、独立して、-Cl、-Br、または-Iである。一実施形態では、-X1は、独立して、-Clである。一実施形態では、-X1は、独立して、-Brである。一実施形態では、-X1は、独立して、-Iである。
【0118】
一実施形態では、-X2は、独立して、-Cl、-Br、または-Iである。一実施形態では、-X2は、独立して、-Clである。一実施形態では、-X2は、独立して、-Brである。一実施形態では、-X2は、独立して、-Iである。
【0119】
一実施形態では、-X1および-X2は同一である。一実施形態では、-X1および-X2は異なる。
【0120】
一実施形態では、-X1は-Clであり、かつ-X2は-Brである。
【0121】
一実施形態では、式(B)で示される化合物はアニリンである。
【化11】

【0122】
一実施形態では、工程(SAF-1)の反応は、有機溶媒中で行われる。一実施形態では、工程(SAF-1)の反応は、トルエンを含む有機溶媒中で行われる。
【0123】
一実施形態では、工程(SAF-1)の反応は、塩基の存在下で行われる。一実施形態では、工程(SAF-1)の反応は、有機塩基の存在下で行われる。一実施形態では、工程(SAF-1)の反応は、DMAPの存在下で行われる。
【0124】
一実施形態では、工程(SAF-1)の反応は、40〜70℃の温度で行われる。一実施形態では、温度は、50〜60℃である。
【0125】
一実施形態では、工程(SAF-1)の反応時、式(B)で示される化合物は、10〜180分間かけて反応混合物に添加される。一実施形態では、時間は10〜60分間である。一実施形態では、時間は約30分間である。
【0126】
一実施形態では、工程(SAF-1)の反応時、式(A)で示される化合物と式(B)で示される化合物とのモル比は0.1〜1である。一実施形態では、モル比は0.3〜0.6である。一実施形態では、モル比は約0.45である。
【0127】
一実施形態では、工程(SAF-1)の反応に続いて、以下の追加の工程、すなわち、
(SAF-2)工程(SAF-1)で生成された反応混合物を酸でクエンチする工程、
が行われる。
【0128】
一実施形態では、工程(SAF-2)で使用される酸は水性酸である。一実施形態では、工程(SAF-2)で使用される酸はHClである。一実施形態では、工程(SAF-2)で使用される酸は水性HClである。
【0129】
一実施形態では、工程(SAF-1)の反応は有機溶媒中で行われ、それに続いて、順次、以下の追加の工程、すなわち、
(SAF-2)工程(SAF-1)で生成された反応混合物を酸でクエンチする工程、ただし、工程(SAF-2)での酸は水性酸である、
(SAF-3)工程(SAF-2)で生成された反応混合物を分離して有機画分を提供する工程、および
(SAF-4)工程(SAF-3)で生成された有機画分を塩基で処理する工程、
が行われる。
【0130】
一実施形態では、工程(SAF-4)で使用される塩基は水性塩基である。一実施形態では、工程(SAF-4)で使用される塩基は重炭酸塩である。一実施形態では、工程(SAF-4)で使用される塩基は重炭酸ナトリウムである。一実施形態では、工程(SAF-4)で使用される塩基は5%(w/w)水性重炭酸ナトリウムである。
【0131】
一実施形態では、工程(SAF-4)の反応は35〜65℃の温度で行われる。一実施形態では、温度は45〜55℃である。
【0132】
場合により行いうる精製(PURC
場合により行いうるこの工程では、メタハロフェニルスルホンアミド化合物(C)が精製される。
【0133】
一実施形態では、この工程は、
(PURC)本明細書中で定義されたような式(C)で示される化合物を場合により精製すること、
を含む。
【0134】
一実施形態では、場合により行いうるこの工程は、組み込まれる(すなわち、場合により行いうるものではなく、行われるものである)。一実施形態では、場合により行いうるこの工程は、省略される。
【0135】
一実施形態では、工程(PURC)は、
式(C)で示される化合物を濾過により精製する工程、
式(C)で示される化合物を沈殿により精製する工程、および
式(C)で示される化合物を再結晶により精製する工程、
から選択される1つ以上の工程を含む。
【0136】
アルケニル酸付加(AAA)
アルケニル酸付加(AAA)工程は、
順次、以下の工程、すなわち、
(ACAEA)アルケニルカルボン酸エステル付加の工程、
(PURE)場合により行いうる精製の工程、および
(CAD)カルボン酸脱保護の工程、
または以下の工程、すなわち、
(ACAA)アルケニルカルボン酸付加の工程、
いずれかを含む。
【0137】
この工程では、
(i):
たとえば、以下の場合のように、アルケニルカルボン酸エステル(D)との反応によりメタハロフェニルスルホンアミド化合物(C)をメタアルケニルカルボン酸エステルフェニルスルホンアミド化合物(E)に変換し、
【化12】

【0138】
場合により、メタアルケニルカルボン酸エステルフェニルスルホンアミド化合物(E)を精製し、そして
たとえば、以下の場合のように、メタアルケニルカルボン酸エステルフェニルスルホンアミド化合物(E)を脱エステル化してメタアルケニルカルボン酸フェニルスルホンアミド化合物(F)を得るか、
【化13】

【0139】
または(ii):
たとえば、以下の場合のように、アルケニルカルボン酸(D')との反応によりメタハロフェニルスルホンアミド化合物(C)をメタアルケニルカルボン酸フェニルスルホンアミド化合物(F)に変換するか、
【化14】

【0140】
いずれかが行われる。
【0141】
一実施形態では、(AAA)工程は、
(i):順次、以下の工程、すなわち、
(ACAEA-1)式(E)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を式(D)で示される化合物と反応させる工程、
【化15】

【0142】
(PURE)場合により、式(E)で示される化合物を精製する工程、および
(CAD-1)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(E)で示される化合物を反応させる工程、
【化16】

【0143】
または(ii):以下の工程、すなわち、
(ACAA-1)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を式(D')で示される化合物と反応させる工程、
【化17】

【0144】
いずれかを含む。ただし、
上記式中、
-REは、カルボン酸保護エステル基であり、かつ
-A、-Q1-、-RN、-X2、および-RB-は、本明細書中で定義されるとおりある。
【0145】
一実施形態では、(AAA)工程は、順次、以下の工程、すなわち、
(ACAEA-1)式(E)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を式(D)で示される化合物と反応させる工程、
【化18】

【0146】
(PURE)場合により、式(E)で示される化合物を精製する工程、および
(CAD-1)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(E)で示される化合物を反応させる工程、
【化19】

【0147】
を含む。ただし、
上記式中、
-REは、カルボン酸保護エステル基であり、かつ
-A、-Q1-、-RN、-X2、および-RB-は、本明細書中で定義されるとおりある。
【0148】
アルケニルカルボン酸エステル付加(ACAEA-1)
この工程では、たとえば、以下の場合のように、アルケニルカルボン酸エステル(D)との反応によりメタハロフェニルスルホンアミド化合物(C)をメタアルケニルカルボン酸エステルフェニルスルホンアミド化合物(E)に変換する。
【化20】

【0149】
一実施形態では、この工程は、
(ACAEA-1)式(E)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を式(D)で示される化合物と反応させること、
【化21】

【0150】
を含む。ただし、
上記式中、
-REは、カルボン酸保護エステル基であり、かつ
-A、-Q1-、-RN、-X2、および-RB-は、本明細書中で定義されるとおりある。
【0151】
一実施形態では、工程(ACAEA-1)の反応は、有機溶媒中で行われる。一実施形態では、工程(ACAEA-1)の反応は、トルエンを含む有機溶媒中で行われる。
【0152】
一実施形態では、工程(ACAEA-1)の反応は、70〜110℃の温度で行われる。一実施形態では、温度は80〜90℃である。
【0153】
一実施形態では、工程(ACAEA-1)の反応時、式(D)で示される化合物は、10〜400分間かけて工程(ACAEA-1)の反応混合物に添加される。一実施形態では、時間は30〜300分間である。一実施形態では、時間は約165分間である。
【0154】
一実施形態では、工程(ACAEA-1)の反応時、式(C)で示される化合物と式(D)で示される化合物とのモル比は0.5〜2である。一実施形態では、モル比は0.8〜1.2である。
【0155】
触媒:
一実施形態では、工程(ACAEA-1)の反応は、触媒の存在下で行われる。
【0156】
一実施形態では、触媒はパラジウム触媒である。一実施形態では、触媒はパラジウム(0)触媒である。
【0157】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、式(D)で示される化合物の添加前に工程(ACAEA-1)の反応混合物に添加される。
【0158】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、式(D)で示される化合物の添加前に工程(ACAEA-1)の反応混合物中でin situで調製される。
【0159】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物の反応により調製される。
【0160】
たとえば、パラジウム(0)触媒は、当技術分野で周知のように、「配位子フリー」または「ホメオパシー配位子フリー」のパラジウム(0)でありうる。他の選択肢として、パラジウム(0)触媒は、同様に当技術分野で周知のように、1つ以上の配位子たとえばホスフィンまたはホスフィットを用いて安定化させることが可能である。
【0161】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットとの反応により調製される。
【0162】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンとの反応により調製される。
【0163】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットと塩基(便宜上「補助塩基」と称される)との反応により調製される。
【0164】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンと塩基(便宜上「補助塩基」と称される)との反応により調製される。
【0165】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットとの反応により工程(ACAEA-1)の反応混合物中でin situで調製される。
【0166】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンとの反応により工程(ACAEA-1)の反応混合物中でin situで調製される。
【0167】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットと塩基(この場合も便宜上「補助塩基」と称される)との反応により工程(ACAEA-1)の反応混合物中でin situで調製される。
【0168】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンと塩基(この場合も便宜上「補助塩基」と称される)との反応により工程(ACAEA-1)の反応混合物中でin situで調製される。
【0169】
一実施形態では、工程(ACAEA-1)は、
(ACAEA-1a)パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を含む反応混合物にパラジウム(II)化合物とホスフィンとを添加すること、および続いて
(ACAEA-1b)式(E)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(D)で示される化合物を添加すること、
を含む。
【0170】
一実施形態では、工程(ACAEA-11)は、
(ACAEA-1aa)パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を含む反応混合物にパラジウム(II)化合物とホスフィンと塩基(この場合も便宜上「補助塩基」と称される)とを添加すること、および続いて
(ACAEA-1b)式(E)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(D)で示される化合物を工程(ACAEA-1aa)で生成された反応混合物に添加すること、
を含む。
【0171】
一実施形態では、パラジウム(II)化合物は酢酸パラジウム(II)である。
【0172】
好適なホスフィンの例としては、以下のものが挙げられる。
【化22】

【0173】
一実施形態では、ホスフィンはトリアリールホスフィンである。一実施形態では、ホスフィンは、トリフェニルホスフィンまたはトリ(トリル)ホスフィンである。一実施形態では、ホスフィンはトリ(o-トリル)ホスフィンである。
【0174】
好適なホスフィットの例としては、以下のものが挙げられる。
【化23】

【0175】
一実施形態では、塩基(すなわち補助塩基)は有機塩基である。一実施形態では、塩基(すなわち補助塩基)はトリ(C1〜4アルキル)アミンである。一実施形態では、塩基(すなわち補助塩基)は、トリエチルアミンまたはトリブチルアミンである。一実施形態では、塩基(すなわち補助塩基)はトリエチルアミンである。一実施形態では、塩基(すなわち、補助塩基)はトリブチルアミンである。
【0176】
一実施形態では、該パラジウム(0)触媒を形成する反応(たとえば、工程(ACAEA-1a)または(ACAEA-1aa)の反応)は、35〜65℃の温度で行われる。一実施形態では、温度は45〜55℃である。
【0177】
一実施形態では、該パラジウム(0)触媒を形成する反応(たとえば、工程(ACAEA-1a)または(ACAEA-1aa)の反応)は、パラジウム(0)触媒の形成後に反応混合物を脱ガスすることをさらに含む。
【0178】
エステル基:
一実施形態では、-REはカルボン酸保護エステル基である。
【0179】
これに関して、-REは、工程(ACAEA-1)での反応に適合しうる任意の好適なカルボン酸保護エステル基である。
【0180】
一実施形態では、-REは、独立して、
-RS1、-RS2、-RS3、-RS4、-RS5、-RS6、-RS7、-RS8
-LS-RS4、-LS-RS5、-LS-RS6、-LS-RS7、または-LS-RS8
であり、
ここで、
各-RS1は、独立して、飽和脂肪族C1〜6アルキルであり、
各-RS2は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニルであり、
各-RS3は、独立して、脂肪族C2〜6アルキニルであり、
各-RS4は、独立して、飽和C3〜6シクロアルキルであり、
各-RS5は、独立して、C3〜6シクロアルケニルであり、
各-RS6は、独立して、非芳香族C3〜7ヘテロシクリルであり、
各-RS7は、独立して、C6〜14カルボアリールであり、
各-RS8は、独立して、C5〜14ヘテロアリールであり、
各-LS-は、独立して、飽和脂肪族C1〜3アルキレンであり、
かつここで、
各C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルケニル、非芳香族C3〜7ヘテロシクリル、C6〜14カルボアリール、C5〜14ヘテロアリール、およびC1〜3アルキレンは、場合により、たとえば、1個以上(たとえば、1個、2個、3個)の置換基-RS9で置換されていてもよく、
ここで、各-RS9は、独立して、
-F、-Cl、-Br、-I、
-RT1
-CF3、-CH2CF3、-CF2CF2H、-OCF3、-OCH2CF3、-OCF2CF2H、
-OH、-LT-OH、-O-LT-OH、
-ORT1、-LT-ORT1、-O-LT-ORT1
-CN、
-NO2
-NH2、-NHRT1、-NRT12、-NRT2RT3
-LT-NH2、-LT-NHRT1、-LT-NRT12、または-LT-NRT2RT3
-O-LT-NH2、-O-LT-NHRT1、-O-LT-NRT12、-O-LT-NRT2RT3
-NH-LT-NH2、-NH-LT-NHRT1、-NH-LT-NRT12、-NH-LT-NRT2RT3
-NRT1-LT-NH2、-NRT1-LT-NHRT1、-NRT1-LT-NRT12、-NRT1-LT-NRT2RT3
-C(=O)OH、-C(=O)ORT1
-C(=O)NH2、-C(=O)NHRT1、-C(=O)NRT12、または-C(=O)NRT2RT3
であり、
ここで、
各-RT1は、独立して、飽和脂肪族C1〜4アルキル、フェニル、またはベンジルであり、
各-LT-は、独立して、飽和脂肪族C1〜5アルキレンであり、かつ
各基-NRT2RT3中、-RT2および-RT3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、正確に1個の環ヘテロ原子または正確に2個の環ヘテロ原子を有する5員、6員、または7員の非芳香環を形成し、ただし、該正確に2個の環ヘテロ原子の一方はNであり、かつ該正確に2個の環ヘテロ原子の他方は、独立して、N、O、またはSである。
【0181】
一実施形態では、-REは、独立して、
-RS1、-RS4、-RS7、-RS8
-LS-RS4、-LS-RS7、または-LS-RS8
である。
【0182】
一実施形態では、-REは、独立して、-RS1、-RS4、-RS7、-LS-RS4、または-LS-RS7である。
【0183】
一実施形態では、-REは、独立して、-RS1、-RS7、または-LS-RS7である。
【0184】
一実施形態では、-REは、独立して、-RS1である。
【0185】
一実施形態では、各-RS7は、存在する場合、独立して、フェニルまたはナフチルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0186】
一実施形態では、各-RS7は、存在する場合、独立して、フェニルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0187】
一実施形態では、各-RS8は、存在する場合、独立して、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インダゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、インドリル(indoly)、イソインドリル、カルバゾリル、カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、またはフェノチアジニルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0188】
一実施形態では、各-RS8は、存在する場合、独立して、C5〜6ヘテロアリールであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0189】
一実施形態では、各-RS8は、存在する場合、独立して、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0190】
一実施形態では、各-RS8は、存在する場合、独立して、フラニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、またはピリジルであり、かつ場合により置換されていてもよい。
【0191】
一実施形態では、各-LS-は、存在する場合、独立して、-CH2-である。
【0192】
一実施形態では、各-RT1は、独立して、飽和脂肪族C1〜4アルキルである。
【0193】
一実施形態では、各基-NRT2RT3は、存在する場合、独立して、ピロリジノ、イミダゾリジノ、ピラゾリジノ、ピペリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、アゼピノ、またはジアゼピノであり、かつ独立して、無置換であるか、またはたとえばC1〜3アルキルおよび-CF3から選択される1個以上(たとえば、1個、2個、3個)の基で置換されていてもよい。
【0194】
一実施形態では、各基-NRT2RT3は、存在する場合、独立して、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペリジノ、またはモルホリノであり、かつ独立して、無置換であるか、またはたとえばC1〜3アルキルおよび-CF3から選択される1個以上(たとえば、1個、2個、3個)の基で置換されていてもよい。
【0195】
一実施形態では、各-RS9は、存在する場合、独立して、-F、-Cl、-Br、-I、-OH、-OMe、-OEt、または-OCF3である。
【0196】
一実施形態では、-REは、独立して、-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、-tBu、-Ph、または-CH2-Phである。
【0197】
一実施形態では、-REは、独立して、-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、または-tBuである。
【0198】
一実施形態では、-REは、独立して、-Etである。
【0199】
一実施形態では、式(D)で示される化合物は、アクリル酸エチルエステルである。
【化24】

【0200】
場合により行いうる精製(PURE
場合により行いうるこの工程では、メタアルケニルカルボン酸エステルフェニルスルホンアミド化合物(E)が精製される。
【0201】
一実施形態では、この工程は、
(PURE)本明細書中で定義されたような式(E)で示される化合物を場合により精製すること、
を含む。
【0202】
一実施形態では、場合により行いうるこの工程は、組み込まれる(すなわち、場合により行いうるものではなく、行われるものである)。一実施形態では、場合により行いうるこの工程は、省略される。
【0203】
一実施形態では、工程(PURE)は、
式(E)で示される化合物を濾過により精製する工程、
式(E)で示される化合物を沈殿により精製する工程、
式(E)で示される化合物を炭素による処理により精製する工程、および
式(E)で示される化合物を再結晶により精製する工程、
から選択される1つ以上の工程を含む。
【0204】
一実施形態では、工程(PURE)は、式(E)で示される化合物を濾過により精製する工程を含む(またはさらに含む)。
【0205】
一実施形態では、工程(PURE)は、式(E)で示される化合物を沈殿により精製する工程を含む(またはさらに含む)。
【0206】
一実施形態では、工程(PURE)は、式(E)で示される化合物を炭素による処理により精製する工程を含む(またはさらに含む)。
【0207】
一実施形態では、工程(PURE)は、式(E)で示される化合物を再結晶による処理により精製する工程を含む(またはさらに含む)。
【0208】
たとえば、一実施形態では、工程(PURE)は、順次、以下の工程、すなわち、
式(E)で示される化合物を濾過により精製する工程、
式(E)で示される化合物を沈殿により精製する第1の工程、
式(E)で示される化合物を炭素による処理により精製する工程、および
式(E)で示される化合物を沈殿により精製する第2の工程、
を含む。
【0209】
濾過による精製:
一実施形態では、濾過による精製は、式(E)で示される化合物と濾過溶媒との混合物を濾過して濾液を捕集することである。
【0210】
一実施形態では、濾過による精製は、式(E)で示される化合物と濾過溶媒との混合物を形成し、混合物を濾過し、そして濾液を捕集することによるものである。
【0211】
一実施形態では、濾過溶媒は有機溶媒を含む。一実施形態では、濾過溶媒はエチルアセテートを含む。
【0212】
一実施形態では、濾過は35〜65℃の温度で行われる。一実施形態では、濾過は45〜55℃の温度で行われる。
【0213】
沈殿による精製:
一実施形態では、沈殿による精製は、式(E)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(E)で示される化合物を含む沈殿を形成し、そして沈殿を捕集する(たとえば濾過により)ことによるものである。
【0214】
一実施形態では、沈殿による精製は、式(E)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(E)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、そして捕集された沈殿を洗浄する(たとえばヘプタンで)ことによるものである。
【0215】
一実施形態では、沈殿による精製は、式(E)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(E)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、そして捕集された沈殿を乾燥させる(たとえばオーブン内で)ことによるものである。
【0216】
一実施形態では、沈殿による精製は、式(E)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(E)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、捕集された沈殿を洗浄し(たとえばヘプタンで)、そして洗浄された沈殿を乾燥させる(たとえばオーブン内で)ことによるものである。
【0217】
一実施形態では、冷却は、0〜20℃の温度まで行われる。一実施形態では、冷却は、0〜10℃の温度まで行われる。
【0218】
一実施形態では、冷却は、10分間〜7日間にわたり行われる。一実施形態では、冷却は、約1時間にわたり行われる。一実施形態では、冷却は、約1日間にわたり行われる。
【0219】
一実施形態では、乾燥は、35〜65℃の温度で行われる。一実施形態では、乾燥は、45〜55℃の温度で行われる。
【0220】
一実施形態では、乾燥は、1時間〜7日間にわたり行われる。一実施形態では、乾燥は、約1日間にわたり行われる。
【0221】
一実施形態では、乾燥は、真空下で行われる。
【0222】
炭素による処理による精製:
一実施形態では、炭素による処理による精製は、式(E)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を炭素で処理することによるものである。
【0223】
一実施形態では、炭素は活性炭を含む。
【0224】
一実施形態では、式(E)で示される溶解された化合物を含む液体混合物は、有機溶媒をさらに含む。一実施形態では、有機溶媒はエチルアセテートを含む。一実施形態では、有機溶媒はエチルアセテートである。
【0225】
一実施形態では、炭素による処理は30〜60℃の温度で行われる。一実施形態では、温度は40〜50℃である。
【0226】
一実施形態では、炭素による処理は、10分間〜1日間にわたり行われる。一実施形態では、炭素による処理は、約3時間にわたり行われる。
【0227】
再結晶による精製:
一実施形態では、再結晶は、式(E)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(E)で示される化合物を含む沈殿を形成し、そして沈殿を捕集する(たとえば濾過により)ことによるものである。
【0228】
一実施形態では、再結晶は、式(E)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(E)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、そして捕集された沈殿を洗浄する(たとえば再結晶溶媒で)ことによるものである。
【0229】
一実施形態では、再結晶は、式(E)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(E)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、捕集された沈殿を洗浄し(たとえば再結晶溶媒で)、そして洗浄された沈殿を乾燥させる(たとえばオーブン内で)ことによるものである。
【0230】
一実施形態では、再結晶は、式(E)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(E)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、そして捕集された沈殿を乾燥させる(たとえばオーブン内で)ことによるものである。
【0231】
一実施形態では、式(E)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させる工程は、得られた溶液を冷却して式(E)で示される化合物を含む沈殿を形成する工程の前に、式(E)で示される化合物と再結晶溶媒との混合物を加熱する工程を含む。
【0232】
一実施形態では、再結晶溶媒は有機溶媒である。一実施形態では、再結晶溶媒はアセトニトリルである。
【0233】
一実施形態では、加熱は、加熱還流することである。一実施形態では、加熱は、約80℃に加熱することである。
【0234】
一実施形態では、加熱は、10分間〜6時間にわたり行われる。一実施形態では、加熱は、約2時間にわたり行われる。
【0235】
一実施形態では、冷却は、0〜20℃の温度まで行われる。一実施形態では、冷却は、0〜10℃の温度まで行われる。
【0236】
一実施形態では、冷却は、10分間〜12時間にわたり行われる。一実施形態では、冷却は、約6時間にわたり行われる。
【0237】
一実施形態では、乾燥は、35〜65℃の温度で行われる。一実施形態では、乾燥は、45〜55℃の温度で行われる。
【0238】
一実施形態では、乾燥は、1時間〜7日間にわたり行われる。一実施形態では、乾燥は、約1日間にわたり行われる。
【0239】
カルボン酸脱保護(CAD)
この工程では、たとえば、以下の場合のように、メタアルケニルカルボン酸エステルフェニルスルホンアミド化合物(E)を脱エステル化してメタアルケニルカルボン酸フェニルスルホンアミド化合物(F)を得る。
【化25】

【0240】
一実施形態では、この工程は、
(CAD-1)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(E)で示される化合物を反応させること、
を含む。
【化26】

【0241】
〔式中、
-A、-Q1-、-RN、-RB-、および-REは、本明細書中で定義されるとおりある〕
一実施形態では、工程(CAD-1)の反応は、水性溶媒中で行われる。
【0242】
一実施形態では、工程(CAD-1)の反応は、式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(E)で示される化合物を脱エステル化剤と反応させることを含む。
【0243】
一実施形態では、工程(CAD-1)の反応は、式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で、式(E)で示される化合物を脱エステル化剤と反応させ、続いて、酸(便宜上、本明細書中では脱エステル化酸と称される)と反応させることを含む。
【0244】
一実施形態では、工程(CAD-1)の反応は、式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で、式(E)で示される化合物を脱エステル化剤と反応させ、続いて、反応混合物を酸(便宜上、本明細書中では脱エステル化酸と称される)で酸性化することを含む。
【0245】
一実施形態では、脱エステル化剤は塩基を含む。一実施形態では、脱エステル化剤は無機塩基を含む。一実施形態では、脱エステル化剤はアルカリ金属水酸化物を含む。一実施形態では、脱エステル化剤は水酸化ナトリウムを含む。一実施形態では、脱エステル化剤は水性水酸化ナトリウムを含む。
【0246】
一実施形態では、脱エステル化剤との反応は、30〜60℃の温度で行われる。一実施形態では、温度は40〜50℃である。
【0247】
一実施形態では、脱エステル化剤との反応は、10〜240分間にわたり行われる。一実施形態では、時間は20〜180分間である。一実施形態では、時間は約120分間である。
【0248】
一実施形態では、酸(すなわち脱エステル化酸)は無機酸を含む。一実施形態では、酸(すなわち脱エステル化酸)は水性酸を含む。一実施形態では、酸(すなわち脱エステル化酸)は水性無機酸を含む。一実施形態では、酸(すなわち脱エステル化酸)は水性ハロゲン化水素酸を含む。一実施形態では、酸(すなわち脱エステル化酸)は水性HClを含む。一実施形態では、酸(すなわち脱エステル化酸)は2M水性HClを含む。
【0249】
一実施形態では、該酸性化は、1〜4のpHに酸性化することである。一実施形態では、該酸性化は、1.7〜2.7のpHに酸性化することである。一実施形態では、該酸性化は、約2.2のpHに酸性化することである。
【0250】
一実施形態では、脱エステル化酸との該反応および/または脱エステル化酸による該酸性化は、30〜60℃の温度で行われる。一実施形態では、温度は40〜50℃である。
【0251】
アルケニルカルボン酸付加(ACAA-1)
この工程では、たとえば、以下の場合のように、アルケニルカルボン酸(D')との反応によりメタハロフェニルスルホンアミド化合物(C)をメタアルケニルカルボン酸フェニルスルホンアミド化合物(F)に変換する。
【化27】

【0252】
一実施形態では、この工程は、
(ACAA-1)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を式(D')で示される化合物と反応させること、
を含む。
【化28】

【0253】
〔式中、
-A、-Q1-、-RN、-X2、および-RB-は、本明細書中で定義されるとおりある〕
一実施形態では、工程(ACAA-1)の反応は、有機溶媒中で行われる。一実施形態では、工程(ACAA-1)の反応は、N,N-ジメチルホルムアミドまたはN-メチルピロリドンを含む有機溶媒中で行われる。
【0254】
一実施形態では、工程(ACAA-1)の反応は、70〜110℃の温度で行われる。一実施形態では、温度は80〜90℃である。
【0255】
一実施形態では、工程(ACAA-1)の反応時、式(D)で示される化合物は、10〜400分間かけて工程(ACAA-1)の反応混合物に添加される。一実施形態では、時間は30〜300分間である。一実施形態では、時間は約165分間である。
【0256】
一実施形態では、工程(ACAA-1)の反応時、式(C)で示される化合物と式(D')で示される化合物とのモル比は、0.5〜2である。一実施形態では、モル比は0.8〜1.2である。
【0257】
触媒:
一実施形態では、工程(ACAA-1)の反応は、触媒の存在下で行われる。
【0258】
一実施形態では、触媒はパラジウム触媒である。一実施形態では、触媒はパラジウム(0)触媒である。
【0259】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、式(D')で示される化合物の添加前に工程(ACAA-1)の反応混合物に添加される。
【0260】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、式(D')で示される化合物の添加前に工程(ACAA-1)の反応混合物中でin situで調製される。
【0261】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物の反応により調製される。
【0262】
たとえば、パラジウム(0)触媒は、当技術分野で周知のように、「配位子フリー」または「ホメオパシー配位子フリー」のパラジウム(0)でありうる。他の選択肢として、パラジウム(0)触媒は、同様に当技術分野で周知のように、1つ以上の配位子たとえばホスフィンまたはホスフィットを用いて安定化させることが可能である。
【0263】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットとの反応により調製される。
【0264】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンとの反応により調製される。
【0265】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットと塩基(便宜上「補助塩基」と称される)との反応により調製される。
【0266】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンと塩基(便宜上「補助塩基」と称される)との反応により調製される。
【0267】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットとの反応により工程(ACAA-1)の反応混合物中でin situで調製される。
【0268】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンとの反応により工程(ACAA-1)の反応混合物中でin situで調製される。
【0269】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットと塩基(この場合も便宜上「補助塩基」と称される)との反応により工程(ACAA-1)の反応混合物中でin situで調製される。
【0270】
一実施形態では、パラジウム(0)触媒は、たとえば、該パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンと塩基(この場合も便宜上「補助塩基」と称される)との反応により工程(ACAA-1)の反応混合物中でin situで調製される。
【0271】
一実施形態では、工程(ACAA-1)は、
(ACAA-1a)パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を含む反応混合物にパラジウム(II)化合物とホスフィンとを添加すること、および続いて
(ACAA-1b)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(D')で示される化合物を添加すること、
を含む。
【0272】
一実施形態では、工程(ACAA-1)は、
(ACAA-1aa)パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を含む反応混合物にパラジウム(II)化合物とホスフィンと塩基(この場合も便宜上「補助塩基」と称される)とを添加すること、および続いて
(ACAA-1b)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(D')で示される化合物を工程(ACAA-1aa)で生成された反応混合物に添加すること、
を含む。
【0273】
一実施形態では、パラジウム(II)化合物は酢酸パラジウム(II)である。
【0274】
好適なホスフィンの例としては、以下のものが挙げられる。
【化29】

【0275】
一実施形態では、ホスフィンはトリアリールホスフィンである。一実施形態では、ホスフィンは、トリフェニルホスフィンまたはトリ(トリル)ホスフィンである。一実施形態では、ホスフィンはトリ(o-トリル)ホスフィンである。
【0276】
好適なホスフィットの例としては、以下のものが挙げられる。
【化30】

【0277】
一実施形態では、塩基(すなわち補助塩基)は有機塩基である。一実施形態では、塩基(すなわち補助塩基)はトリ(C1〜4アルキル)アミンである。一実施形態では、塩基(すなわち補助塩基)は、トリエチルアミンまたはトリブチルアミンである。一実施形態では、塩基(すなわち補助塩基)はトリエチルアミンである。一実施形態では、塩基(すなわち、補助塩基)はトリブチルアミンである。
【0278】
一実施形態では、該パラジウム(0)触媒を形成する反応(たとえば、工程(ACAA-1a)または(ACAA-1aa)の反応)は、35〜65℃の温度で行われる。一実施形態では、温度は45〜50℃である。
【0279】
一実施形態では、該パラジウム(0)触媒を形成する反応(たとえば、工程(ACAA-1a)または(ACAA-1aa)の反応)は、パラジウム(0)触媒の形成後に反応混合物を脱ガスすることをさらに含む。
【0280】
場合により行いうる精製(PURF
場合により行いうるこの工程では、メタアルケニルカルボン酸フェニルスルホンアミド化合物(F)が精製される。
【0281】
一実施形態では、この工程は、
(PURF)本明細書中で定義されたような式(F)で示される化合物を場合により精製すること、
を含む。
【0282】
一実施形態では、場合により行いうるこの工程は、組み込まれる(すなわち、場合により行いうるものではなく、行われるものである)。一実施形態では、場合により行いうるこの工程は、省略される。
【0283】
一実施形態では、工程(PURF)は、
式(F)で示される化合物を濾過により精製する工程、
式(F)で示される化合物を沈殿により精製する工程、および
式(F)で示される化合物を再結晶により精製する工程、
から選択される1つ以上の工程を含む。
【0284】
一実施形態では、工程(PURF)は、式(F)で示される化合物を濾過により精製する工程を含む(またはさらに含む)。
【0285】
一実施形態では、工程(PURF)は、式(F)で示される化合物を沈殿により精製する工程を含む(またはさらに含む)。
【0286】
一実施形態では、工程(PURF)は、式(F)で示される化合物を再結晶により精製する工程を含む(またはさらに含む)。
【0287】
たとえば、一実施形態では、工程(PURF)は、順次、以下の工程、すなわち、
式(F)で示される化合物を沈殿により精製する工程、および
式(F)で示される化合物を再結晶により精製する工程、
を含む。
【0288】
濾過による精製:
一実施形態では、濾過による精製は、式(F)で示される化合物と濾過溶媒との混合物を濾過して濾液を捕集することである。
【0289】
一実施形態では、濾過による精製は、式(F)で示される化合物と濾過溶媒との混合物を形成し、混合物を濾過し、そして濾液を捕集することによるものである。
【0290】
一実施形態では、濾過溶媒は有機溶媒を含む。一実施形態では、濾過溶媒はテトラヒドロフランを含む。
【0291】
一実施形態では、濾過は35〜65℃の温度で行われる。一実施形態では、濾過は45〜55℃の温度で行われる。
【0292】
沈殿による精製:
一実施形態では、沈殿による精製は、式(F)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(F)で示される化合物を含む沈殿を形成し、そして沈殿を捕集する(たとえば濾過により)ことによるものである。
【0293】
一実施形態では、沈殿による精製は、式(F)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(F)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、そして捕集された沈殿を洗浄する(たとえば水で)ことによるものである。
【0294】
一実施形態では、沈殿による精製は、式(F)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(F)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、そして捕集された沈殿を乾燥させる(たとえばオーブン内で)ことによるものである。
【0295】
一実施形態では、沈殿による精製は、式(F)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(F)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、捕集された沈殿を洗浄し(たとえば水で)、そして洗浄された沈殿を乾燥させる(たとえばオーブン内で)ことによるものである。
【0296】
一実施形態では、冷却は、10〜40℃の温度まで行われる。一実施形態では、冷却は、10〜30℃の温度まで行われる。一実施形態では、冷却は、20〜30℃の温度まで行われる。
【0297】
一実施形態では、冷却は、10分間〜6時間にわたり行われる。一実施形態では、冷却は、約2時間にわたり行われる。
【0298】
一実施形態では、乾燥は、35〜65℃の温度で行われる。一実施形態では、乾燥は、45〜55℃の温度で行われる。
【0299】
一実施形態では、乾燥は、1時間〜7日間にわたり行われる。一実施形態では、乾燥は、約1日間にわたり行われる。
【0300】
一実施形態では、乾燥は、真空下で行われる。
【0301】
再結晶による精製:
一実施形態では、再結晶は、式(F)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(F)で示される化合物を含む沈殿を形成し、そして沈殿を捕集する(たとえば濾過により)ことによるものである。
【0302】
一実施形態では、再結晶は、式(F)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(F)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、そして捕集された沈殿を洗浄する(たとえば再結晶溶媒で)ことによるものである。
【0303】
一実施形態では、再結晶は、式(F)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(F)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、捕集された沈殿を洗浄し(たとえば再結晶溶媒で)、そして洗浄された沈殿を乾燥させる(たとえばオーブン内で)ことによるものである。
【0304】
一実施形態では、再結晶は、式(F)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(F)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、そして捕集された沈殿を乾燥させる(たとえばオーブン内で)ことによるものである。
【0305】
一実施形態では、式(F)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させる工程は、得られた溶液を冷却して式(F)で示される化合物を含む沈殿を形成する工程の前に、式(F)で示される化合物と再結晶溶媒との混合物を加熱する工程を含む。
【0306】
一実施形態では、再結晶溶媒は有機溶媒である。一実施形態では、再結晶溶媒はアセトニトリルである。
【0307】
一実施形態では、加熱は、加熱還流することである。一実施形態では、加熱は、約80℃に加熱することである。
【0308】
一実施形態では、加熱は、10分間〜6時間にわたり行われる。一実施形態では、加熱は、約2時間にわたり行われる。
【0309】
一実施形態では、冷却は、0〜20℃の温度まで行われる。一実施形態では、冷却は、0〜10℃の温度まで行われる。
【0310】
一実施形態では、冷却は、10分間〜12時間にわたり行われる。一実施形態では、冷却は、約6時間にわたり行われる。
【0311】
一実施形態では、乾燥は、35〜65℃の温度で行われる。一実施形態では、乾燥は、45〜55℃の温度で行われる。
【0312】
一実施形態では、乾燥は、1時間〜7日間にわたり行われる。一実施形態では、乾燥は、約1日間にわたり行われる。
【0313】
ヒドロキサム酸形成(HAF)
この工程では、たとえば、以下の場合のように、メタアルケニルカルボン酸フェニルスルホンアミド化合物(F)をメタアルケニルヒドロキサム酸フェニルスルホンアミド化合物(G)に変換する。
【化31】

【0314】
一実施形態では、この工程は、
(HAF-1)式(G)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(F)で示される化合物を反応させること、
を含む。
【化32】

【0315】
〔式中、
-A、-Q1-、-RN、-RB-、および-REは、本明細書中で定義されるとおりある〕
一実施形態では、工程(HAF-1)は、順次、以下の工程、すなわち、
式(G)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で、
(HAF-1a)式(F)で示される化合物をチオニルクロリド(SOCl2)またはオキサリルクロリド(C2O2Cl2)と反応させる工程、
(HAF-1b)(HAF-1a)の生成物をヒドロキシルアミン(NH2OH)と反応させる工程、
を含む。
【0316】
一実施形態では、工程(HAF-1)は、順次、以下の工程、すなわち、
式(G)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で、
(HAF-1a)式(F)で示される化合物をチオニルクロリド(SOCl2)と反応させる工程、
(HAF-1b)工程(HAF-1a)の生成物をヒドロキシルアミン(NH2OH)と反応させる工程、
を含む。
【0317】
一実施形態では、工程(HAF-1)は、順次、以下の工程、すなわち、
式(G)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で、
(HAF-1a)式(F)で示される化合物をオキサリルクロリド(C2O2Cl2)と反応させる工程、
(HAF-1b)工程(HAF-1a)の生成物をヒドロキシルアミン(NH2OH)と反応させる工程、
を含む。
【0318】
一実施形態では、工程(HAF-1a)の反応は、有機溶媒中で行われる。一実施形態では、工程(HAF-1a)の反応は、イソプロピルアセテートを含む有機溶媒中で行われる。一実施形態では、工程(HAF-1a)の反応は、イソプロピルアセテートである有機溶媒中で行われる。
【0319】
一実施形態では、工程(HAF-1a)の反応は、塩基の存在下で行われる。一実施形態では、工程(HAF-1a)の反応は、有機塩基の存在下で行われる。一実施形態では、工程(HAF-1a)の反応は、DBUの存在下で行われる。
【0320】
一実施形態では、工程(HAF-1a)の反応は、10〜40℃の温度で行われる。一実施形態では、温度は20〜30℃である。
【0321】
一実施形態では、工程(HAF-1a)の反応は、1〜30時間にわたり行われる。一実施形態では、時間は10〜25時間である。一実施形態では、時間は約18.5時間である。
【0322】
一実施形態では、ヒドロキシルアミン(NH2OH)は、ヒドロキシルアミンヒドロクロリド(NH2OH・HCl)として提供される。
【0323】
一実施形態では、工程(HAF-1b)で使用されるヒドロキシルアミン(またはヒドロキシルアミンヒドロクロリド)は、水性ヒドロキシルアミン(または水性ヒドロキシルアミンヒドロクロリド)として提供される。
【0324】
一実施形態では、工程(HAF-1b)で使用されるヒドロキシルアミン(またはヒドロキシルアミンヒドロクロリド)は、水性ヒドロキシルアミン(または水性ヒドロキシルアミンヒドロクロリド)と有機溶媒との混合物として提供される。
【0325】
一実施形態では、工程(HAF-1b)で使用されるヒドロキシルアミン(またはヒドロキシルアミンヒドロクロリド)は、水性ヒドロキシルアミン(または水性ヒドロキシルアミンヒドロクロリド)とTHFとの混合物として提供される。
【0326】
一実施形態では、工程(HAF-1b)で使用される水性ヒドロキシルアミンは、5〜50%(w/w)の濃度で提供される。
【0327】
一実施形態では、濃度は5〜20%(w/w)である。一実施形態では、濃度は10%(w/w)である。
【0328】
一実施形態では、工程(HAF-1b)で使用されるヒドロキシルアミンは、0〜30℃の温度で提供される。一実施形態では、温度は0〜20℃である。一実施形態では、温度は0〜10℃である。
【0329】
一実施形態では、工程(HAF-1b)の反応は、0〜20℃の温度で行われる。一実施形態では、温度は0〜10℃である。
【0330】
一実施形態では、工程(HAF-1b)の反応は、5〜240分間にわたり行われる。一実施形態では、時間は10〜120時間である。一実施形態では、時間は約60分間である。
【0331】
場合により行いうる精製(PURG
場合により行いうるこの工程では、メタアルケニルヒドロキサム酸フェニルスルホンアミド化合物(G)が精製される。
【0332】
一実施形態では、この工程は、
(PURG)本明細書中で定義されたような式(G)で示される化合物を場合により精製すること、
を含む。
【0333】
一実施形態では、場合により行いうるこの工程は、組み込まれる(すなわち、場合により行いうるものではなく、行われるものである)。一実施形態では、場合により行いうるこの工程は、省略される。
【0334】
一実施形態では、工程(PURG)は、
式(G)で示される化合物を濾過により精製する工程、
式(G)で示される化合物を沈殿により精製する工程、および
式(G)で示される化合物を再結晶により精製する工程、
から選択される1つ以上の工程を含む。
【0335】
一実施形態では、工程(PURG)は、式(G)で示される化合物を濾過により精製する工程を含む(またはさらに含む)。
【0336】
一実施形態では、工程(PURG)は、式(G)で示される化合物を沈殿により精製する工程を含む(またはさらに含む)。
【0337】
一実施形態では、工程(PURG)は、式(G)で示される化合物を再結晶により精製する工程を含む(またはさらに含む)。
【0338】
濾過による精製:
一実施形態では、濾過による精製は、式(G)で示される化合物と濾過溶媒との混合物を濾過して濾液を捕集することである。
【0339】
一実施形態では、濾過による精製は、式(G)で示される化合物と濾過溶媒との混合物を形成し、混合物を濾過し、そして濾液を捕集することによるものである。
【0340】
一実施形態では、濾過溶媒は有機溶媒を含む。一実施形態では、濾過溶媒はイソプロピルアセテートを含む。
【0341】
一実施形態では、濾過は35〜65℃の温度で行われる。一実施形態では、濾過は45〜55℃の温度で行われる。
【0342】
沈殿による精製:
一実施形態では、沈殿による精製は、式(G)で示される溶解された化合物を含む溶液を濃縮して式(G)で示される化合物を含む沈殿を形成し、そして沈殿を捕集する(たとえば濾過により)ことによるものである。
【0343】
一実施形態では、沈殿による精製は、式(G)で示される溶解された化合物を含む溶液を濃縮して式(G)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、そして捕集された沈殿を洗浄する(たとえばヘプタンで)ことによるものである。
【0344】
一実施形態では、沈殿による精製は、式(G)で示される溶解された化合物を含む溶液を濃縮して式(G)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、そして捕集された沈殿を乾燥させる(たとえばオーブン内で)ことによるものである。
【0345】
一実施形態では、沈殿による精製は、式(G)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を濃縮して式(G)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、捕集された沈殿を洗浄し(たとえばヘプタンで)、そして洗浄された沈殿を乾燥させる(たとえばオーブン内で)ことによるものである。
【0346】
一実施形態では、式(G)で示される溶解された化合物を含む溶液は、有機溶媒中の式(G)で示される化合物の溶液である。
【0347】
一実施形態では、式(G)で示される溶解された化合物を含む溶液は、工程(HAF-1b)で生成された反応混合物の有機画分である。
【0348】
一実施形態では、濃縮は、式(G)で示される溶解された化合物を含む溶液から溶媒を除去することによるものである。一実施形態では、除去は、約30℃未満で行われる。
【0349】
一実施形態では、濃縮は、式(G)で示される溶解された化合物を含む溶液から溶媒を蒸留することによるものである。一実施形態では、蒸留は、約30℃未満で行われる。
【0350】
一実施形態では、乾燥は、35〜65℃の温度で行われる。一実施形態では、乾燥は、45〜55℃の温度で行われる。
【0351】
一実施形態では、乾燥は、1時間〜7日間にわたり行われる。
【0352】
一実施形態では、乾燥は、わずかな窒素ブリードを行いながら真空下で行われる。
【0353】
再結晶による精製:
一実施形態では、再結晶は、式(G)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される化合物を含む沈殿を形成し、そして沈殿を捕集する(たとえば濾過により)ことによるものである。
【0354】
一実施形態では、再結晶は、式(G)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、そして捕集された沈殿を洗浄する(たとえば再結晶溶媒で)ことによるものである。
【0355】
一実施形態では、再結晶は、式(G)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、捕集された沈殿を洗浄し(たとえば再結晶溶媒で)、そして洗浄された沈殿を乾燥させる(たとえばオーブン内で)ことによるものである。
【0356】
一実施形態では、再結晶は、式(G)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、そして捕集された沈殿を乾燥させる(たとえばオーブン内で)ことによるものである。
【0357】
一実施形態では、式(G)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させる工程は、得られた溶液を冷却して式(G)で示される化合物を含む沈殿を形成する工程の前に、式(G)で示される化合物と再結晶溶媒との混合物を加熱する工程を含む。
【0358】
一実施形態では、再結晶は、塩基の存在下で式(G)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される化合物を含む沈殿を形成し、そして沈殿を捕集する(たとえば濾過により)ことによるものである。
【0359】
一実施形態では、再結晶は、塩基の存在下で式(G)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、そして捕集された沈殿を洗浄する(たとえば再結晶溶媒で)ことによるものである。
【0360】
一実施形態では、再結晶は、塩基の存在下で式(G)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、捕集された沈殿を洗浄し(たとえば再結晶溶媒で)、そして洗浄された沈殿を乾燥させる(たとえばオーブン内で)ことによるものである。
【0361】
一実施形態では、再結晶は、塩基の存在下で式(G)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される化合物を含む沈殿を形成し、沈殿を捕集し(たとえば濾過により)、そして捕集された沈殿を乾燥させる(たとえばオーブン内で)ことによるものである。
【0362】
一実施形態では、式(G)で示される化合物を再結晶溶媒中に溶解させる工程は、得られた溶液を冷却して式(G)で示される化合物を含む沈殿を形成する工程の前に、塩基の存在下で式(G)で示される化合物と再結晶溶媒との混合物を加熱する工程を含む。
【0363】
一実施形態では、再結晶溶媒は有機溶媒である。一実施形態では、再結晶溶媒はエタノール/水(たとえば1:1)である。
【0364】
一実施形態では、塩基(たとえば再結晶塩基)は無機塩基である。一実施形態では、塩基(たとえば再結晶塩基)は有機塩基である。一実施形態では、塩基(たとえば再結晶塩基)は重炭酸ナトリウムである。一実施形態では、塩基(たとえば再結晶塩基)は、5〜10mol%重炭酸ナトリウム(式(G)で示される化合物を基準にして)である。
【0365】
一実施形態では、加熱は、加熱還流することである。一実施形態では、加熱は、約70℃に加熱することである。
【0366】
一実施形態では、加熱は、10分間〜6時間にわたり行われる。一実施形態では、加熱は、約2時間にわたり行われる。
【0367】
一実施形態では、冷却は、0〜20℃の温度まで行われる。一実施形態では、冷却は、0〜10℃の温度まで行われる。
【0368】
一実施形態では、冷却は、10分間〜12時間にわたり行われる。一実施形態では、冷却は、約6時間にわたり行われる。
【0369】
一実施形態では、乾燥は、35〜65℃の温度で行われる。一実施形態では、乾燥は、45〜55℃の温度で行われる。
【0370】
一実施形態では、乾燥は、1時間〜7日間にわたり行われる。一実施形態では、乾燥は、約1日間にわたり行われる。
【0371】
化合物
本発明の他の態様は、本明細書中に記載の合成方法により得られる式(G)で示される化合物またはその塩、水和物、もしくは溶媒和物に関する。
【0372】
本発明の他の態様は、本明細書中に記載の合成方法により得られる式(F)で示される化合物またはその塩、水和物、もしくは溶媒和物に関する。
【0373】
本発明の他の態様は、本明細書中に記載の合成方法により得られる式(E)で示される化合物またはその塩、水和物、もしくは溶媒和物に関する。
【0374】
本発明の他の態様は、本明細書中に記載の合成方法により得られる式(C)で示される化合物またはその塩、水和物、もしくは溶媒和物に関する。
【0375】
式(F)、(E)、および(C)で示される化合物、ならびにそれらの塩、水和物、および溶媒和物は、たとえば、式(G)で示される化合物およびその塩、水和物、および溶媒和物の合成で、たとえば、化学中間体として、有用である。
【0376】
医学的使用
本発明の他の態様は、人体または動物体の治療方法で使用するための、本明細書中に記載の合成方法により得られる式(G)で示される化合物に関する。
【0377】
本発明の他の態様は、疾患または障害の治療方法で使用するための、本明細書中に記載の合成方法により得られる式(G)で示される化合物に関する。
【0378】
本発明の他の態様は、疾患または障害を治療するための医薬の製造における、本明細書中に記載の合成方法により得られる式(G)で示される化合物の使用に関する。
【0379】
本発明の他の態様は、患者における疾患または障害の治療方法に関する。この方法は、本明細書中に記載の合成方法により得られる治療上有効量の式(G)で示される化合物を該患者に投与することを含む。
【0380】
一実施形態では、疾患または障害は、HDACにより媒介される疾患または障害である。
【0381】
一実施形態では、疾患または障害は、HDAC阻害剤で治療可能であるかまたは治療可能であることがわかっている疾患または障害である。
【0382】
一実施形態では、疾患または障害は増殖性病態である。一実施形態では、疾患または障害は癌である。一実施形態では、疾患または障害は乾癬である。一実施形態では、疾患または障害はマラリアである。
【実施例】
【0383】
以下の実施例は、本発明を単に例示するために提供されたものであり、本明細書に記載の本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
【0384】
代表的な化合物PXD101に関して本発明に係る合成方法を以下で例示する。本方法は以下のスキームで示される。
【化33】

【0385】
合成1
3-ブロモ-N-フェニル-ベンゼンスルホンアミド(3)
【化34】

【0386】
アニリン(2)(4.01kg、93.13g/mol、43mol)、トルエン(25L)、および4-(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)(12g)を30ガロン(約136L)反応器に仕込んで、混合物を50〜60℃に加熱した。50〜60℃で30分間かけて3-ブロモベンゼンスルホニルクロリド(1)(5kg、255.52g/mol、19.6mol)を反応器に仕込んで、反応の進行をHPLC によりモニターした。19時間後、一晩にわたりベントラインを介して損失を生じたためトルエン(5L)を添加し、そして化合物(1)がHPLCにより検出されなかったことから反応が終了したとみなした。反応混合物をトルエン(10L)で希釈し、次に、2M水性塩酸(20L)でクエンチした。有機層と水層とを分離し、水層を廃棄し、そして有機層を水(20L)で洗浄し、次に、バッチ温度を45〜55℃に保持しながら5%(w/w)重炭酸ナトリウム溶液(20L)で洗浄した。次に、バッチを次の合成で使用した。
【0387】
合成2
(E)-3-(3-フェニルスルファモイル-フェニル)-アクリル酸エチルエステル(5)
【化35】

【0388】
3-ブロモ-N-フェニル-ベンゼンスルホンアミド(3)を含有するバッチ(前の合成で得られた処理済み有機層)に、トリエチルアミン(2.97kg、101.19g/mol、29.4mol)、トリ(o-トリル)ホスフィン(119g、304.37g/mol、0.4mol)、および酢酸パラジウム(II)(44g、224.51g/mol、0.2mol)を添加し、得られた混合物を45〜55℃で真空/窒素パージにより4回脱ガスした。触媒パラジウム(0)をin situで形成した。次に、バッチを80〜90℃に加熱し、エチルアクリレート(4)(2.16kg、100.12g/mol、21.6mol)を2.75時間かけて徐々に添加した。さらに2時間後、バッチをサンプリングし、化合物(3)がHPLCにより検出されなかったことから終了とみなした。バッチを45〜55℃に冷却し、便宜上、この温度で一晩放置した。
【0389】
次に、45〜55℃のバッチ温度でバッチの体積を真空下で20〜25Lに減少させ、エチルアセテート(20L)を添加した。バッチを濾過し、残渣をエチルアセテート(3.5L)で洗浄した。残渣を廃棄し、濾液を60℃に予備加熱された100ガロン(約454L)反応器に移した。次に、残留Pdをすべて除去すべく30ガロン(約136L)反応器を清浄化し、一方、100ガロン(約454L)反応器中のバッチを45〜55℃で2M水性塩酸および水で洗浄した。洗浄が終了しかつ30ガロン(約136L)反応器が清浄になった後、バッチを100ガロン(約454L)反応器から30ガロン(約136L)反応器に戻し、そして45〜55℃のバッチ温度を保持しながら真空下で溶媒をエチルアセテート/トルエンからトルエンに交換した(体積を20〜25Lに減少させた)。この時点で、バッチが沈殿したので、それを再溶解するためにヘプタン(10L)を添加した。次に、生成物を沈殿させるために、バッチを0〜10℃に冷却して週末にかけてこの温度に保持した。バッチを濾過し、残渣をヘプタン(5L)で洗浄した。Pd分析のために湿潤ケークのサンプルを採取した。粗生成物(5)のPd含有率を調べたところ12.9ppmであった。
【0390】
次に、湿潤ケークをエチルアセテート(50L)と共に30ガロン(約136L)反応器に仕込みなおし、溶液を得るべく40〜50℃に加熱した。次に、12枚の含浸Darco G60Rカーボンパッドが装填されたスパークラーフィルターを反応器に接続し、スパークラーフィルターを介してループ状に溶液をポンプ循環させた。1時間後、サンプルを採取し、蒸発乾固させ、そしてPd含有率に関して分析した。Pdの量は1.4ppmであることがわかった。2時間後、第2のサンプルを採取し、蒸発乾固させ、そしてPd含有率に関して分析した。Pdの量は0.6ppmに低減された。バッチを反応器内にブローバックし、40〜50℃で一晩保持し、その後、45〜55℃のバッチ温度を保持しながら真空下で溶媒をエチルアセテートからトルエンに交換した(体積を20〜25Lに減少させた)。この時点で、バッチが沈澱したので、それを再溶解するためにヘプタン(10L)を添加し、そして生成物を沈殿させるためにバッチを0〜10℃に冷却してこの温度で一晩保持した。バッチを濾過し、残渣をヘプタン(5L)で洗浄した。濾液を廃棄し、残渣を真空下45〜55℃で25時間乾燥させた。0.4ppmのPd含有率およびHPLCで99.22%(AUC)の純度を有する灰白色固体(4.48kg、3-ブロモベンゼンスルホニルクロリド(1)からの全収率69%)として標記化合物(5)の第1のロットを得た。
【0391】
合成3
(E)-3-(3-フェニルスルファモイル-フェニル)-アクリル酸(6)
【化36】

【0392】
30ガロン(約136L)反応器に(E)-3-(3-フェニルスルファモイル-フェニル)-アクリル酸エチルエステル(5)(4.48kg、331.39g/mol、13.5mol)を2M水性水酸化ナトリウム(17.76L、約35mol)と共に仕込んだ。混合物を40〜50℃に加熱し、この温度で2時間保持し、その後、サンプリングし、この時点で化合物(5)がHPLCにより検出されなかったことから反応が終了したとみなした。40〜50℃のバッチ温度を保持しながら1M水性塩酸を用いてバッチをpH2.2に調節した。生成物が沈澱した。バッチを20〜30℃に冷却し、この温度で1時間保持し、その後、濾過し、そしてケークを水(8.9L)で洗浄した。濾液を廃棄した。バッチをフィルター上で一晩コンディショニングし、その後、反応器に仕込みなおし、そして40〜50℃で2時間かけて水(44.4L)中にスラリー化した。バッチを15〜20℃に冷却し、1時間保持し、次に、濾過し、そして残渣を水(8.9L)で洗浄した。濾液を廃棄した。粗製の標記化合物(6)をオーブンに移してわずかな窒素ブリードを行いながら真空下45〜55℃で5日間乾燥させ(便宜上、これを行った)、白色固体(3.93kg、収率97%)を得た。Karl Fischer(KF)滴定を用いて粗製の材料の湿分含有率を測定したところ、<0.1%(w/w)であることがわかった。30ガロン(約136L)反応器に粗製の化合物(6)をアセトニトリル(47.2L)と共に仕込んだ。バッチを加熱還流し(約80℃)、還流状態で2時間保持し、その後、生成物を沈殿させるために0〜10℃に冷却してこの温度で一晩保持した。バッチを濾過し、残渣を冷アセトニトリル(7.9L)で洗浄した。濾液を廃棄し、残渣を真空下45〜55℃で21.5時間乾燥させた。HPLCで99.89%(AUC)の純度を有する綿毛状白色固体(3.37kg、化合物(5)を基準にして収率84%)として標記化合物(6)を得た。
【0393】
合成4
(E)-N-ヒドロキシ-3-(3-フェニルスルファモイル-フェニル)-アクリルアミド(PXD101)
【化37】

【0394】
(E)-3-(3-フェニルスルファモイル-フェニル)-アクリル酸(6)(3.37kg、303.34g/mol、11.1mol)とイソプロピルアセテート(IPAc)中の1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(DBU)の予備混合溶液(30L中27g、152.24g/mol、0.18mol)とを30ガロン(約136L)反応器に仕込んだ。スラリーを撹拌し、チオニルクロリド(SOCl2)(960mL、密度約1.631g/mL、118.97g/mol、約13mol)を反応混合物に添加し、そしてバッチを20〜30℃で一晩撹拌した。18.5時間後、バッチをサンプリングし、化合物(6)がHPLCにより検出されなかったことから終了とみなした。得られた溶液を一時的に貯蔵すべく100L Schott反応器に移し、一方、30ガロン(約136L)反応器をイソプロピルアセテート(IPAc)および水で濯いだ。次に、脱イオン水(28.9L)を30ガロン(約136L)反応器に添加し、続いて、50%(w/w)ヒドロキシルアミン(6.57L、約1.078g/mL、33.03g/mol、約214mol)を添加し、かつ脱イオン水(1.66L)をさらに仕込んでヒドロキシルアミンを含まないようにラインを濯ぐことにより、10%(w/w)ヒドロキシルアミン溶液を作製した。次に、テトラヒドロフラン(THF)(6.64L)を30ガロン(約136L)反応器に仕込み、そして混合物を攪拌しかつ0〜10℃に冷却した。次に、添加時0〜10℃のバッチ温度を保持しながら、酸クロリド溶液(100L Schott反応器から)をヒドロキシルアミン溶液中に1時間かけて徐々に仕込んだ。次に、バッチを20〜30℃に加温した。水層を分離して廃棄した。次に、30℃未満のバッチ温度を保持しながら、有機層の体積を真空下で減少させた。10〜13Lの溶媒を留去するつもりであったが、このレベルを超過してしまった。より多量のイソプロピルアセテート(IPAc)(16.6L)を添加し、約6Lの溶媒を留去した。バッチが沈澱した。ヘプタン(24.9L)を添加し、バッチを20〜30℃で一晩保持した。バッチを濾過し、残渣をヘプタン(6.64L)で洗浄した。濾液を廃棄し、週末にかけてわずかな窒素ブリードを行いながら残渣を真空下45〜55℃で乾燥させた。HPLCで99.25%(AUC)の純度を有する淡橙色個体(3.11kg、化合物(6)を基準にして収率89%)として標記化合物(PXD101)を得た。
【0395】
標記化合物(PXD101)(1.2kg、3.77mol)を60℃で8体積の1:1(EtOH/水)中に溶解させた。重炭酸ナトリウム(15.8g、5mol%)を溶液に添加した。次に、内部温度を>57℃に保持しながら、水(HPLCグレード)を65mL/minの速度で添加した。水(6.6L)を添加した後、結晶が生成し始めた。水添加を停止した。次に、反応混合物を10℃/90minの速度で0〜10℃の温度に冷却し、次に、周囲温度で一晩撹拌した。次に、結晶を濾過して捕集した。水(2×1.2L)中にスラリー化することにより濾過ケークを洗浄し、次に、わずかな窒素ブリードを行いながらオーブン内45℃で60時間乾燥させた。1.048kg(回収率87%)の淡橙色固体を回収した。顕微鏡観察およびXRPDのデータから、不規則形状複屈折性結晶性粒子の集塊であることが示された。化合物は0.02%の水を含有することが判明した。
【0396】
以上で述べたように、化合物(1)を基準にして化合物(5)の収率は69%であった。化合物(5)を基準にして化合物(6)の収率は84%であった。化合物(6)を基準にしてPXD101の収率は89%であった。
【0397】
以上では、本発明の原理、好ましい実施形態、および操作方式について説明した。しかしながら、本発明は、論述された特定の実施形態に限定されるとみなされるべきものではない。そうではなく、以上に記載の実施形態は、限定的ではなく例示的であると見なされるべきものであり、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなくそうした実施形態に変更を加えうることはわかるはずである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式
【化1】

〔式中、
-Aは、独立して、-A1、-A2、-A3、または-A4であり、
-A1は、独立して、C6〜10カルボアリールであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A2は、独立して、C5〜10ヘテロアリールであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A3は、独立して、C5〜7シクロアルキルであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A4は、独立して、C5〜7ヘテロ環式基であり、かつ場合により置換されていてもよく、
-Q1-は、独立して、共有結合または-RA-であり、
-RA-は、独立して、-RA1-または-RA2-であり、
-RA1-は、独立して、脂肪族C2〜6アルキレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RA2-は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RNは、独立して、-H、飽和脂肪族C1〜4アルキル、フェニル、またはベンジルであり、しかも
-RB-は、独立して、-RB1-または-RB2-であり、
-RB1-は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RB2-は、独立して、脂肪族C2〜6アルキニルアルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよい〕
で示される化合物ならびにその塩、水和物、および溶媒和物から選択される化合物の合成方法であって、
順次、以下の工程、すなわち、
(AAA)
(i):順次、以下の工程、すなわち、
(ACAEA-1)式(E)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を式(D)で示される化合物と反応させる工程、
【化2】

(PURE)場合により、式(E)で示される該化合物を精製する工程、および
(CAD-1)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(E)で示される該化合物を反応させる工程、
【化3】

〔式中、
-X2は、独立して、-Cl、-Br、または-Iであり、かつ
-REは、カルボン酸保護エステル基である〕
または(ii):以下の工程、すなわち、
(ACAA-1)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を式(D')で示される化合物と反応させる工程、
【化4】

〔式中、
-X2は、独立して、-Cl、-Br、または-Iである〕
いずれかを含む工程、
(PURF)場合により、式(F)で示される該化合物を精製する工程、
(HAF-1)式(G)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(F)で示される該化合物を反応させる工程、
【化5】

(PURG)場合により、式(G)で示される該化合物を精製する工程、
を含む、上記方法。
【請求項2】
以下の式
【化6】

〔式中、
-Aは、独立して、-A1、-A2、-A3、または-A4であり、
-A1は、独立して、C6〜10カルボアリールであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A2は、独立して、C5〜10ヘテロアリールであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A3は、独立して、C5〜7シクロアルキルであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A4は、独立して、C5〜7ヘテロ環式基であり、かつ場合により置換されていてもよく、
-Q1-は、独立して、共有結合または-RA-であり、
-RA-は、独立して、-RA1-または-RA2-であり、
-RA1-は、独立して、脂肪族C2〜6アルキレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RA2-は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RNは、独立して、-H、飽和脂肪族C1〜4アルキル、フェニル、またはベンジルであり、しかも
-RB-は、独立して、-RB1-または-RB2-であり、
-RB1-は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RB2-は、独立して、脂肪族C2〜6アルキニルアルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよい〕
で示される化合物ならびにその塩、水和物、および溶媒和物から選択される化合物の合成のための、請求項1に記載の方法であって、
順次、以下の工程、すなわち、
(AAA)順次、以下の工程、すなわち、
(ACAEA-1)式(E)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を式(D)で示される化合物と反応させる工程、
【化7】

(PURE)場合により、式(E)で示される該化合物を精製する工程、および
(CAD-1)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(E)で示される該化合物を反応させる工程、
【化8】

〔式中、
-X2は、独立して、-Cl、-Br、または-Iであり、かつ
-REは、カルボン酸保護エステル基である〕
を含む工程、
(PURF)場合により、式(F)で示される該化合物を精製する工程、
(HAF-1)式(G)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(F)で示される該化合物を反応させる工程、
【化9】

(PURG)場合により、式(G)で示される該化合物を精製する工程、
を含む、上記方法。
【請求項3】
以下の式
【化10】

〔式中、
-Aは、独立して、-A1、-A2、-A3、または-A4であり、
-A1は、独立して、C6〜10カルボアリールであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A2は、独立して、C5〜10ヘテロアリールであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A3は、独立して、C5〜7シクロアルキルであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A4は、独立して、C5〜7ヘテロ環式基であり、かつ場合により置換されていてもよく、
-Q1-は、独立して、共有結合または-RA-であり、
-RA-は、独立して、-RA1-または-RA2-であり、
-RA1-は、独立して、脂肪族C2〜6アルキレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RA2-は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RNは、独立して、-H、飽和脂肪族C1〜4アルキル、フェニル、またはベンジルであり、しかも
-RB-は、独立して、-RB1-または-RB2-であり、
-RB1-は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RB2-は、独立して、脂肪族C2〜6アルキニルアルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよい〕
で示される化合物ならびにその塩、水和物、および溶媒和物から選択される化合物の合成のための、請求項1に記載の方法であって、
順次、以下の工程、すなわち、
(SAF-1)式(C)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(A)で示される化合物を式(B)で示される化合物と反応させる工程、
【化11】

〔式中、
-X1は、独立して、-Cl、-Br、または-Iである〕
(PURC)場合により、式(C)で示される該化合物を精製する工程、
(AAA)
(i):順次、以下の工程、すなわち、
(ACAEA-1)式(E)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される該化合物を式(D)で示される化合物と反応させる工程、
【化12】

(PURE)場合により、式(E)で示される該化合物を精製する工程、および
(CAD-1)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(E)で示される該化合物を反応させる工程、
【化13】

〔式中、
-X2は、独立して、-Cl、-Br、または-Iであり、かつ
-REは、カルボン酸保護エステル基である〕
または(ii):以下の工程、すなわち、
(ACAA-1)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される該化合物を式(D')で示される化合物と反応させる工程、
【化14】

〔式中、
-X2は、独立して、-Cl、-Br、または-Iである〕
いずれかを含む工程、
(PURF)場合により、式(F)で示される該化合物を精製する工程、
(HAF-1)式(G)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(F)で示される該化合物を反応させる工程、
【化15】

(PURG)場合により、式(G)で示される該化合物を精製する工程、
を含む、上記方法。
【請求項4】
以下の式
【化16】

〔式中、
-Aは、独立して、-A1、-A2、-A3、または-A4であり、
-A1は、独立して、C6〜10カルボアリールであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A2は、独立して、C5〜10ヘテロアリールであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A3は、独立して、C5〜7シクロアルキルであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-A4は、独立して、C5〜7ヘテロ環式基であり、かつ場合により置換されていてもよく、
-Q1-は、独立して、共有結合または-RA-であり、
-RA-は、独立して、-RA1-または-RA2-であり、
-RA1-は、独立して、脂肪族C2〜6アルキレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RA2-は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RNは、独立して、-H、飽和脂肪族C1〜4アルキル、フェニル、またはベンジルであり、しかも
-RB-は、独立して、-RB1-または-RB2-であり、
-RB1-は、独立して、脂肪族C2〜6アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよく、
-RB2-は、独立して、脂肪族C2〜6アルキニルアルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよい〕
で示される化合物ならびにその塩、水和物、および溶媒和物から選択される化合物の合成のための、請求項1に記載の方法であって、
順次、以下の工程、すなわち、
(SAF-1)式(C)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(A)で示される化合物を式(B)で示される化合物と反応させる工程、
【化17】

〔式中、
-X1は、独立して、-Cl、-Br、または-Iである〕
(AAA)順次、以下の工程、すなわち、
(ACAEA-1)式(E)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される該化合物を式(D)で示される化合物と反応させる工程、
【化18】

(PURE)場合により、式(E)で示される該化合物を精製する工程、および
(CAD-1)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(E)で示される該化合物を反応させる工程、
【化19】

〔式中、
-X2は、独立して、-Cl、-Br、または-Iであり、かつ
-REは、カルボン酸保護エステル基である〕
を含む工程、
(PURF)場合により、式(F)で示される該化合物を精製する工程、
(HAF-1)式(G)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(F)で示される該化合物を反応させる工程、
【化20】

(PURG)場合により、式(G)で示される該化合物を精製する工程、
を含む、上記方法。
【請求項5】
-Aが、独立して、-A1または-A2である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
-Aが、独立して、-A1である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
-Aが、独立して、-A2である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
-A1が、存在する場合、独立して、フェニルまたはナフチル(napthyl)であり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
-A1が、存在する場合、独立して、フェニルであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
-A1が、存在する場合、独立して、ナフチル(napthyl)であり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
-A2が、存在する場合、独立して、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インダゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、インドリル(indoly)、イソインドリル、カルバゾリル、カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、またはフェノチアジニルであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
-A2が、存在する場合、独立して、C5〜6ヘテロアリールであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
-A2が、存在する場合、独立して、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
-A2が、存在する場合、独立して、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、またはピラゾリルであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
-A2が、存在する場合、独立して、ピリジルであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
-Aが、独立して、無置換である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
-Q1-が、独立して、共有結合である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
-Q1-が、独立して、-RA-である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
-RA-が、存在する場合、独立して、-RA1-である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
-RA-が、存在する場合、独立して、-RA2-である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
-RA1-が、存在する場合、独立して、脂肪族C1〜4アルキレンであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
-RA2-が、存在する場合、独立して、脂肪族C2〜4アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
-RA-が、存在する場合、独立して、無置換である、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
-RA1-が、存在する場合、独立して、
-CH2-、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2-、
-CH2CH2CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-、
-CH(CH3)-、
-CH(CH3)CH2-、-CH2CH(CH3)-、
-CH(CH3)CH2CH2-、-CH2CH(CH3)CH2-、または-CH2CH2CH(CH3)-
である、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
-RA1-が、存在する場合、独立して、
-CH2CH2-、-CH(CH3)CH2-、または-CH2CH(CH3)-、
である、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
-RA2-が、存在する場合、独立して、
-CH=CH-、
-C(CH3)=CH-、-CH=C(CH3)-、
-CH=CH-CH2-、
-C(CH3)=CH-CH2-、-CH=C(CH3)-CH2-、-CH=CH-CH(CH3)-、
-CH=CH-CH=CH-、
-C(CH3)=CH-CH=CH-、-CH=C(CH3)-CH=CH-、
-CH=CH-C(CH3)=CH-、または-CH=CH-CH=C(CH3)-
である、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
-RA2-が、存在する場合、独立して、
-CH=CH-、-C(CH3)=CH-、または-CH=C(CH3)-、
である、請求項1〜208のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
-RNが、独立して、-Hまたは飽和脂肪族C1〜4アルキルである、請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
-RNが、独立して、-H、-Me、または-Etである、請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
-RNが、独立して、-Hまたは-Meである、請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
-RNが、独立して、-Hである、請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
-RB-が、独立して、-RB1-である、請求項1〜31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
-RB-が、独立して、-RB2-である、請求項1〜31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
-RB1-が、存在する場合、独立して、脂肪族C2〜4アルケニレンであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項1〜33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
-RB-が、-S(=O)2-基と-RB-との間のフェニレン環に隣接する炭素炭素二重結合を有する、請求項1〜34のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
-RB1-が、存在する場合、独立して、
-CH=CH-、
-C(CH3)=CH-、-CH=C(CH3)-、
-CH=CH-CH2-、
-C(CH3)=CH-CH2-、-CH=C(CH3)-CH2-、-CH=CH-CH(CH3)-、
-CH=CH-CH=CH-、
-C(CH3)=CH-CH=CH-、-CH=C(CH3)-CH=CH-、
-CH=CH-C(CH3)=CH-、または-CH=CH-CH=C(CH3)-
である、請求項1〜35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
-RB1-が、存在する場合、独立して、-CH=CH-、-CH=CH-CH2-、または-CH=CH-CH=CH-である、請求項1〜35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
-RB1-が、存在する場合、独立して、-CH=CH-である、請求項1〜35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
-RB2-が、存在する場合、独立して、-CH=CH-C≡C-である、請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
-RB-が、独立して、無置換である、請求項1〜39のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
-Aが、独立して、フェニルであり、
-Q1-が、独立して、共有結合であり、
-RNが、独立して、-Hまたは脂肪族C1〜4アルキルであり、かつ
-RB-が、独立して、-CH=CH-である、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
-Aが、独立して、フェニルであり、
-Q1-が、独立して、共有結合であり、
-RNが、独立して、-Hまたは-Meであり、かつ
-RB-が、独立して、-CH=CH-である、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
-Aが、独立して、フェニルであり、
-Q1-が、独立して、共有結合であり、
-RNが、独立して、-Hであり、かつ
-RB-が、独立して、-CH=CH-である、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
-X1が、独立して、-Clである、請求項1〜43のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
-X1が、独立して、-Brである、請求項1〜43のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
-X1が、独立して、-Iである、請求項1〜43のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
-X2が、独立して、-Clである、請求項1〜46のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
-X2が、独立して、-Brである、請求項1〜46のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
-X2が、独立して、-Iである、請求項1〜46のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
-REが、独立して、
-RS1、-RS2、-RS3、-RS4、-RS5、-RS6、-RS7、-RS8
-LS-RS4、-LS-RS5、-LS-RS6、-LS-RS7、または-LS-RS8
であり、
ここで、
各-RS1が、独立して、飽和脂肪族C1〜6アルキルであり、
各-RS2が、独立して、脂肪族C2〜6アルケニルであり、
各-RS3が、独立して、脂肪族C2〜6アルキニルであり、
各-RS4が、独立して、飽和C3〜6シクロアルキルであり、
各-RS5が、独立して、C3〜6シクロアルケニルであり、
各-RS6が、独立して、非芳香族C3〜7ヘテロシクリルであり、
各-RS7が、独立して、C6〜14カルボアリールであり、
各-RS8が、独立して、C5〜14ヘテロアリールであり、
各-LS-が、独立して、飽和脂肪族C1〜3アルキレンであり、
かつここで、
C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルケニル、非芳香族C3〜7ヘテロシクリル、C6〜14カルボアリール、C5〜14ヘテロアリール、およびC1〜3アルキレンはそれぞれ、場合により、1個以上の置換基-RS9で置換されていてもよく、ここで、各-RS9が、独立して、
-F、-Cl、-Br、-I、
-RT1
-CF3、-CH2CF3、-CF2CF2H、-OCF3、-OCH2CF3、-OCF2CF2H、
-OH、-LT-OH、-O-LT-OH、
-ORT1、-LT-ORT1、-O-LT-ORT1
-CN、
-NO2
-NH2、-NHRT1、-NRT12、-NRT2RT3
-LT-NH2、-LT-NHRT1、-LT-NRT12、または-LT-NRT2RT3
-O-LT-NH2、-O-LT-NHRT1、-O-LT-NRT12、-O-LT-NRT2RT3
-NH-LT-NH2、-NH-LT-NHRT1、-NH-LT-NRT12、-NH-LT-NRT2RT3
-NRT1-LT-NH2、-NRT1-LT-NHRT1、-NRT1-LT-NRT12、-NRT1-LT-NRT2RT3
-C(=O)OH、-C(=O)ORT1
-C(=O)NH2、-C(=O)NHRT1、-C(=O)NRT12、または-C(=O)NRT2RT3
であり、
ここで、
各-RT1が、独立して、飽和脂肪族C1〜4アルキル、フェニル、またはベンジルであり、
各-LT-が、独立して、飽和脂肪族C1〜5アルキレンであり、かつ
各基-NRT2RT3中、-RT2および-RT3が、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、正確に1個の環ヘテロ原子または正確に2個の環ヘテロ原子を有する5員、6員、または7員の非芳香環を形成し、ただし、該正確に2個の環ヘテロ原子の一方がNであり、かつ該正確に2個の環ヘテロ原子の他方が、独立して、N、O、またはSである、
請求項1〜49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
-REが、独立して、
-RS1、-RS4、-RS7、-RS8
-LS-RS4、-LS-RS7、または-LS-RS8
である、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
-REが、独立して、
-RS1、-RS4、-RS7、-LS-RS4、または-LS-RS7
である、請求項50に記載の方法。
【請求項53】
-REが、独立して、
-RS1、-RS7、または-LS-RS7
である、請求項50に記載の方法。
【請求項54】
-REが、独立して、-RS1である、請求項50に記載の方法。
【請求項55】
各-RS7が、存在する場合、独立して、フェニルまたはナフチルであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項50〜54のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
各-RS7が、存在する場合、独立して、フェニルであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項50〜54のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
各-RS8が、存在する場合、独立して、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インダゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、インドリル、イソインドリル、カルバゾリル、カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、またはフェノチアジニルであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項50〜56のいずれか1項に記載の方法。
【請求項58】
各-RK8が、存在する場合、独立して、C5〜6ヘテロアリールであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項50〜56のいずれか1項に記載の方法。
【請求項59】
各-RK8が、存在する場合、独立して、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項50〜56のいずれか1項に記載の方法。
【請求項60】
各-RK8が、存在する場合、独立して、フラニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、またはピリジルであり、かつ場合により置換されていてもよい、請求項50〜56のいずれか1項に記載の方法。
【請求項61】
各-LS-が、存在する場合、独立して、-CH2-である、請求項50〜60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項62】
各-RT1が、独立して、飽和脂肪族C1〜4アルキルである、請求項50〜61のいずれか1項に記載の方法。
【請求項63】
各基-NRT2RT3が、存在する場合、独立して、ピロリジノ、イミダゾリジノ、ピラゾリジノ、ピペリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、アゼピノ、またはジアゼピノであり、かつ独立して、無置換であるか、またはC1〜3アルキルおよび-CF3から選択される1個以上の基で置換されていてもよい、請求項50〜62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項64】
各基-NRT2RT3が、存在する場合、独立して、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペリジノ、またはモルホリノであり、かつ独立して、無置換であるか、またはC1〜3アルキルおよび-CF3から選択される1個以上の基で置換されていてもよい、請求項50〜62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項65】
各-RS9が、存在する場合、独立して、-F、-Cl、-Br、-I、-OH、-OMe、-OEt、または-OCF3である、請求項50〜64のいずれか1項に記載の方法。
【請求項66】
-REが、独立して、-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、-tBu、-Ph、または-CH2-Phである、請求項1〜49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項67】
-REが、独立して、-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、または-tBuである、請求項1〜49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項68】
-REが、独立して、-Etである、請求項1〜49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項69】
以下
【化21】

の化合物ならびにその塩、水和物、および溶媒和物から選択される化合物の合成のための、請求項1に記載の方法であって、
順次、以下の工程、すなわち、
(i):順次、以下の工程、すなわち、
式(5)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(3)で示される化合物を式(4)で示される化合物と反応させる工程、
【化22】

場合により、式(5)で示される該化合物を精製する工程、および
式(6)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(5)で示される該化合物を反応させる工程、
【化23】

または(ii):以下の工程、すなわち、
式(6)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(3)で示される化合物を式(4')で示される化合物と反応させる工程、
【化24】

いずれか
場合により、式(6)で示される該化合物を精製する工程、
式(7)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(6)で示される該化合物を反応させる工程、
【化25】

場合により、式(7)で示される該化合物を精製する工程、
を含む、上記方法。
【請求項70】
以下
【化26】

の化合物ならびにその塩、水和物、および溶媒和物から選択される化合物の合成のための、請求項1に記載の方法であって、
順次、以下の工程、すなわち、
式(5)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(3)で示される化合物を式(4)で示される化合物と反応させる工程、
【化27】

場合により、式(5)で示される該化合物を精製する工程、
式(6)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(5)で示される該化合物を反応させる工程、
【化28】

場合により、式(6)で示される該化合物を精製する工程、
式(7)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(6)で示される該化合物を反応させる工程、
【化29】

場合により、式(7)で示される該化合物を精製する工程、
を含む、上記方法。
【請求項71】
以下
【化30】

の化合物ならびにその塩、水和物、および溶媒和物から選択される化合物の合成のための、請求項1に記載の方法であって、
順次、以下の工程、すなわち、
式(3)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(1)で示される化合物を式(2)で示される化合物と反応させる工程、
【化31】

場合により、式(3)で示される該化合物を精製する工程、
(i):順次、以下の工程、すなわち、
式(5)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(3)で示される化合物を式(4)で示される化合物と反応させる工程、
【化32】

場合により、式(5)で示される該化合物を精製する工程、および
式(6)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(5)で示される該化合物を反応させる工程、
【化33】

または(ii):以下の工程、すなわち、
式(6)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(3)で示される化合物を式(4')で示される化合物と反応させる工程、
【化34】

いずれか
場合により、式(6)で示される該化合物を精製する工程、
式(7)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(6)で示される該化合物を反応させる工程、
【化35】

場合により、式(7)で示される該化合物を精製する工程、
を含む、上記方法。
【請求項72】
以下
【化36】

の化合物ならびにその塩、水和物、および溶媒和物から選択される化合物の合成のための、請求項1に記載の方法であって、
順次、以下の工程、すなわち、
式(3)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(1)で示される化合物を式(2)で示される化合物と反応させる工程、
【化37】

場合により、式(3)で示される該化合物を精製する工程、
式(5)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(3)で示される化合物を式(4)で示される化合物と反応させる工程、
【化38】

場合により、式(5)で示される該化合物を精製する工程、および
式(6)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(5)で示される該化合物を反応させる工程、
【化39】

場合により、式(6)で示される該化合物を精製する工程、
式(7)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(6)で示される該化合物を反応させる工程、
【化40】

場合により、式(7)で示される該化合物を精製する工程、
を含む、上記方法。
【請求項73】
工程(SAF-1)の反応が、存在する場合、有機溶媒中で行われる、請求項1〜72のいずれか1項に記載の方法。
【請求項74】
工程(SAF-1)の反応が、存在する場合、トルエンを含む有機溶媒中で行われる、請求項1〜72のいずれか1項に記載の方法。
【請求項75】
工程(SAF-1)の反応が、存在する場合、塩基の存在下で行われる、請求項1〜74のいずれか1項に記載の方法。
【請求項76】
工程(SAF-1)の反応が、存在する場合、有機塩基の存在下で行われる、請求項1〜74のいずれか1項に記載の方法。
【請求項77】
工程(SAF-1)の反応が、存在する場合、DMAPの存在下で行われる、請求項1〜74のいずれか1項に記載の方法。
【請求項78】
工程(SAF-1)の反応が存在する場合、その工程(SAF-1)の反応後、以下の追加の工程、すなわち、
(SAF-2)工程(SAF-1)で生成された反応混合物を酸でクエンチする工程、
を行う、請求項1〜77のいずれか1項に記載の方法。
【請求項79】
工程(SAF-2)で使用される酸が水性酸である、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
工程(SAF-2)で使用される酸がHClである、請求項78に記載の方法。
【請求項81】
工程(SAF-2)で使用される酸が水性HClである、請求項78に記載の方法。
【請求項82】
工程(SAF-1)の反応が、存在する場合、有機溶媒中で行われ、かつその工程(SAF-1)の反応後、順次、以下の追加の工程、すなわち、
(SAF-2)工程(SAF-1)で生成された反応混合物を酸でクエンチする工程、ただし、工程(SAF-2)での該酸は水性酸である、
(SAF-3)工程(SAF-2)で生成された反応混合物を分離して有機画分を提供する工程、および
(SAF-4)工程(SAF-3)で生成された有機画分を塩基で処理する工程、
を行う、請求項1〜72のいずれか1項に記載の方法。
【請求項83】
工程(SAF-1)の反応が、トルエンを含む有機溶媒中で行われる、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
工程(SAF-1)の反応が、塩基の存在下で行われる、請求項82または83に記載の方法。
【請求項85】
工程(SAF-1)の反応が、有機塩基の存在下で行われる、請求項82または83に記載の方法。
【請求項86】
工程(SAF-1)の反応が、DMAPの存在下で行われる、請求項82または83に記載の方法。
【請求項87】
工程(SAF-2)で使用される酸が水性HClである、請求項82〜86のいずれか1項に記載の方法。
【請求項88】
工程(SAF-4)で使用される塩基が水性塩基である、請求項82〜87のいずれか1項に記載の方法。
【請求項89】
工程(SAF-4)で使用される塩基が重炭酸塩である、請求項82〜88のいずれか1項に記載の方法。
【請求項90】
工程(SAF-4)で使用される塩基が重炭酸ナトリウムである、請求項82〜88のいずれか1項に記載の方法。
【請求項91】
場合により行いうる工程(PURC)が、挙げられた場合、行われる、請求項1〜90のいずれか1項に記載の方法。
【請求項92】
工程(PURC)が、
式(C)で示される化合物を濾過により精製する工程、
式(C)で示される化合物を沈殿により精製する工程、および
式(C)で示される化合物を再結晶により精製する工程、
から選択される1つ以上の工程を含む、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
工程(ACAEA-1)の反応が有機溶媒中で行われる、請求項1〜92のいずれか1項に記載の方法。
【請求項94】
工程(ACAEA-1)の反応が、トルエンを含む有機溶媒中で行われる、請求項1〜92のいずれか1項に記載の方法。
【請求項95】
工程(ACAEA-1)の反応が触媒の存在下で行われる、請求項1〜94のいずれか1項に記載の方法。
【請求項96】
前記触媒がパラジウム触媒である、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記触媒がパラジウム(0)触媒である、請求項95に記載の方法。
【請求項98】
前記パラジウム(0)触媒が、式(D)で示される化合物の添加前に工程(ACAEA-1)の反応混合物に添加される、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記パラジウム(0)触媒が、式(D)で示される化合物の添加前に工程(ACAEA-1)の反応混合物中でin situで調製される、請求項97に記載の方法。
【請求項100】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットとの反応により調製される、請求項97〜99のいずれか1項に記載の方法。
【請求項101】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンとの反応により調製される、請求項97〜99のいずれか1項に記載の方法。
【請求項102】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットと補助塩基との反応により調製される、請求項97〜99のいずれか1項に記載の方法。
【請求項103】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンと補助塩基との反応により調製される、請求項97〜99のいずれか1項に記載の方法。
【請求項104】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットとの反応により工程(ACAEA-1)の反応混合物中でin situで調製される、請求項97に記載の方法。
【請求項105】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンとの反応により工程(ACAEA-1)の反応混合物中でin situで調製される、請求項97に記載の方法。
【請求項106】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットと補助塩基との反応により工程(ACAEA-1)の反応混合物中でin situで調製される、請求項97に記載の方法。
【請求項107】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンと補助塩基との反応により工程(ACAEA-1)の反応混合物中でin situで調製される、請求項97に記載の方法。
【請求項108】
工程(ACAEA-1)が、
(ACAEA-1a)パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を含む反応混合物にパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットとを添加すること、および続いて
(ACAEA-1b)式(E)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(D)で示される化合物を工程(ACAEA-1aa)で生成された反応混合物に添加すること、
を含む、請求項1〜94のいずれか1項に記載の方法。
【請求項109】
工程(ACAEA-1)が、
(ACAEA-1a)パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を含む反応混合物にパラジウム(II)化合物とホスフィンとを添加すること、および続いて
(ACAEA-1b)式(E)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(D)で示される化合物を工程(ACAEA-1aa)で生成された反応混合物に添加すること、
を含む、請求項1〜94のいずれか1項に記載の方法。
【請求項110】
工程(ACAEA-1)が、
(ACAEA-1aa)パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を含む反応混合物にパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットと補助塩基とを添加すること、および続いて
(ACAEA-1b)式(E)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(D)で示される化合物を工程(ACAEA-1aa)で生成された反応混合物に添加すること、
を含む、請求項1〜94のいずれか1項に記載の方法。
【請求項111】
工程(ACAEA-1)が、
(ACAEA-1aa)パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を含む反応混合物にパラジウム(II)化合物とホスフィンと補助塩基とを添加すること、および続いて
(ACAEA-1b)式(E)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(D)で示される化合物を工程(ACAEA-1aa)で生成された反応混合物に添加すること、
を含む、請求項1〜94のいずれか1項に記載の方法。
【請求項112】
前記パラジウム(II)化合物が酢酸パラジウム(II)である、請求項100〜111のいずれか1項に記載の方法。
【請求項113】
前記ホスフィンがトリアリールホスフィンである、請求項100〜112のいずれか1項に記載の方法。
【請求項114】
前記ホスフィンがトリフェニルホスフィンまたはトリ(トリル)ホスフィンである、請求項100〜112のいずれか1項に記載の方法。
【請求項115】
前記ホスフィンがトリ(o-トリル)ホスフィンである、請求項100〜112のいずれか1項に記載の方法。
【請求項116】
前記補助塩基が、存在する場合、有機塩基である、請求項100〜115のいずれか1項に記載の方法。
【請求項117】
前記補助塩基が、存在する場合、トリ(C1〜4アルキル)アミンである、請求項100〜115のいずれか1項に記載の方法。
【請求項118】
前記補助塩基が、存在する場合、トリエチルアミンまたはトリブチルアミンである、請求項100〜115のいずれか1項に記載の方法。
【請求項119】
前記補助塩基が、存在する場合、トリエチルアミンである、請求項100〜115のいずれか1項に記載の方法。
【請求項120】
前記パラジウム(0)触媒を形成する反応が、前記パラジウム(0)触媒の形成後に反応混合物を脱ガスすることをさらに含む、請求項100〜119のいずれか1項に記載の方法。
【請求項121】
場合により行いうる工程(PURE)が、挙げられた場合、行われる、請求項1〜90のいずれか1項に記載の方法。
【請求項122】
工程(PURE)が、
式(E)で示される前記化合物を濾過により精製する工程、
式(E)で示される前記化合物を沈殿により精製する工程、
式(E)で示される前記化合物を炭素による処理により精製する工程、および
式(E)で示される前記化合物を再結晶により精製する工程、
から選択される1つ以上の工程を含む、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
工程(PURE)が、式(E)で示される前記化合物を濾過により精製する工程を含むかまたはさらに含む、請求項121に記載の方法。
【請求項124】
工程(PURE)が、式(E)で示される前記化合物を沈殿により精製する工程を含むかまたはさらに含む、請求項121に記載の方法。
【請求項125】
工程(PURE)が、式(E)で示される前記化合物を炭素による処理により精製する工程を含むかまたはさらに含む、請求項121に記載の方法。
【請求項126】
工程(PURE)が、式(E)で示される前記化合物を再結晶により精製する工程を含むかまたはさらに含む、請求項121に記載の方法。
【請求項127】
式(E)で示される前記化合物を濾過により精製する前記工程が、存在する場合、式(E)で示される前記化合物と濾過溶媒との混合物を濾過して濾液を捕集することによるものである、請求項122〜126のいずれか1項に記載の方法。
【請求項128】
式(E)で示される前記化合物を濾過により精製する前記工程が、存在する場合、式(E)で示される前記化合物と濾過溶媒との混合物を形成し、該混合物を濾過し、そして濾液を捕集することによるものである、請求項122〜126のいずれか1項に記載の方法。
【請求項129】
式(E)で示される前記化合物を濾過により精製する前記工程で使用される前記濾過溶媒が有機溶媒を含む、請求項127または128に記載の方法。
【請求項130】
式(E)で示される前記化合物を濾過により精製する前記工程で使用される前記濾過溶媒がエチルアセテートを含む、請求項127または128に記載の方法。
【請求項131】
式(E)で示される前記化合物を沈殿により精製する前記工程が、存在する場合、式(E)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(E)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、そして該沈殿を捕集することによるものである、請求項122〜130のいずれか1項に記載の方法。
【請求項132】
式(E)で示される前記化合物を沈殿により精製する前記工程が、存在する場合、式(E)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(E)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、そして捕集された該沈殿を洗浄することによるものである、請求項122〜130のいずれか1項に記載の方法。
【請求項133】
式(E)で示される前記化合物を沈殿により精製する前記工程が、存在する場合、式(E)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(E)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、そして捕集された該沈殿を乾燥させることによるものである、請求項122〜130のいずれか1項に記載の方法。
【請求項134】
式(E)で示される前記化合物を沈殿により精製する前記工程が、存在する場合、式(E)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(E)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、捕集された該沈殿を洗浄し、そして洗浄された該沈殿を乾燥させることによるものである、請求項122〜130のいずれか1項に記載の方法。
【請求項135】
式(E)で示される前記化合物を炭素による処理により精製する前記工程が、存在する場合、式(E)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を炭素で処理することによるものである、請求項122〜134のいずれか1項に記載の方法。
【請求項136】
前記炭素が活性炭を含む、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
式(E)で示される溶解された化合物を含む前記液体混合物が有機溶媒をさらに含む、請求項135または136に記載の方法。
【請求項138】
式(E)で示される溶解された化合物を含む前記液体混合物が、エチルアセテートを含む有機溶媒をさらに含む、請求項135または136に記載の方法。
【請求項139】
式(E)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(E)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(E)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、そして該沈殿を捕集することによるものである、請求項122〜134のいずれか1項に記載の方法。
【請求項140】
式(E)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(E)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(E)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、そして捕集された該沈殿を洗浄することによるものである、請求項122〜134のいずれか1項に記載の方法。
【請求項141】
式(E)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(E)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(E)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、捕集された該沈殿を洗浄し、そして洗浄された該沈殿を乾燥させることによるものである、請求項122〜134のいずれか1項に記載の方法。
【請求項142】
式(E)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(E)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(E)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、そして捕集された該沈殿を乾燥させることによるものである、請求項122〜134のいずれか1項に記載の方法。
【請求項143】
式(E)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させる工程が、得られた溶液を冷却して式(E)で示される前記化合物を含む沈殿を形成する工程の前に式(E)で示される前記化合物と再結晶溶媒との混合物を加熱する工程を含む、請求項139〜142のいずれか1項に記載の方法。
【請求項144】
工程(CAD-1)の反応が水性溶媒中で行われる、請求項1〜143のいずれか1項に記載の方法。
【請求項145】
工程(CAD-1)の反応が、式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(E)で示される化合物を脱エステル化剤と反応させることを含む、請求項1〜143のいずれか1項に記載の方法。
【請求項146】
工程(CAD-1)の反応が、式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で、式(E)で示される化合物を脱エステル化剤と反応させ、続いて、脱エステル化酸と反応させることを含む、請求項1〜143のいずれか1項に記載の方法。
【請求項147】
工程(CAD-1)の反応が、式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で、式(E)で示される化合物を脱エステル化剤と反応させ、続いて、反応混合物を脱エステル化酸で酸性化することを含む、請求項1〜143のいずれか1項に記載の方法。
【請求項148】
前記酸性化が、1〜4のpHに酸性化することである、請求項147に記載の方法。
【請求項149】
前記酸性化が、1.7〜2.7のpHに酸性化することである、請求項147に記載の方法。
【請求項150】
前記酸性化が、約2.2のpHに酸性化することである、請求項147に記載の方法。
【請求項151】
前記脱エステル化酸が無機酸である、請求項146〜150のいずれか1項に記載の方法。
【請求項152】
前記脱エステル化酸が水性酸を含む、請求項146〜150のいずれか1項に記載の方法。
【請求項153】
前記脱エステル化酸が水性無機酸を含む、請求項146〜150のいずれか1項に記載の方法。
【請求項154】
前記脱エステル化酸が水性ハロゲン化水素酸を含む、請求項146〜150のいずれか1項に記載の方法。
【請求項155】
前記脱エステル化酸が水性HClを含む、請求項146〜150のいずれか1項に記載の方法。
【請求項156】
前記脱エステル化酸が2M水性HClを含む、請求項146〜150のいずれか1項に記載の方法。
【請求項157】
前記脱エステル化剤が塩基を含む、請求項145〜156のいずれか1項に記載の方法。
【請求項158】
前記脱エステル化剤が無機塩基を含む、請求項145〜156のいずれか1項に記載の方法。
【請求項159】
前記脱エステル化剤がアルカリ金属水酸化物を含む、請求項145〜156のいずれか1項に記載の方法。
【請求項160】
前記脱エステル化剤が水酸化ナトリウムを含む、請求項145〜156のいずれか1項に記載の方法。
【請求項161】
前記脱エステル化剤が水性水酸化ナトリウムを含む、請求項145〜156のいずれか1項に記載の方法。
【請求項162】
工程(ACAA-1)の反応が、存在する場合、有機溶媒中で行われる、請求項1〜92のいずれか1項に記載の方法。
【請求項163】
工程(ACAA-1)の反応が、存在する場合、N,N-ジメチルホルムアミドまたはN-メチルピロリドンを含む有機溶媒中で行われる、請求項1〜92のいずれか1項に記載の方法。
【請求項164】
工程(ACAA-1)の反応が、存在する場合、触媒の存在下で行われる、請求項1〜92、162、および163のいずれか1項に記載の方法。
【請求項165】
前記触媒がパラジウム触媒である、請求項164に記載の方法。
【請求項166】
前記触媒がパラジウム(0)触媒である、請求項164に記載の方法。
【請求項167】
前記パラジウム(0)触媒が、式(D')で示される化合物の添加前に工程(ACAA-1)の反応混合物に添加される、請求項166に記載の方法。
【請求項168】
前記パラジウム(0)触媒が、式(D')で示される化合物の添加前に工程(ACAA-1)の反応混合物中でin situで調製される、請求項166に記載の方法。
【請求項169】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットとの反応により調製される、請求項166〜168のいずれか1項に記載の方法。
【請求項170】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンとの反応により調製される、請求項166〜168のいずれか1項に記載の方法。
【請求項171】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットと補助塩基との反応により調製される、請求項166〜168のいずれか1項に記載の方法。
【請求項172】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンと補助塩基との反応により調製される、請求項166〜168のいずれか1項に記載の方法。
【請求項173】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットとの反応により工程(ACAA-1)の反応混合物中でin situで調製される、請求項166に記載の方法。
【請求項174】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンとの反応により工程(ACAA-1)の反応混合物中でin situで調製される、請求項166に記載の方法。
【請求項175】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットと補助塩基との反応により工程(ACAA-1)の反応混合物中でin situで調製される、請求項166に記載の方法。
【請求項176】
前記パラジウム(0)触媒が、前記パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下でパラジウム(II)化合物とホスフィンと補助塩基との反応により工程(ACAA-1)の反応混合物中でin situで調製される、請求項166に記載の方法。
【請求項177】
工程(ACAA-1)が、
(ACAA-1a)パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を含む反応混合物にパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットとを添加すること、および続いて
(ACAA-1b)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(D')で示される化合物を工程(ACAA-1aa)で生成された反応混合物に添加すること、
を含む、請求項1〜92、162、および163のいずれか1項に記載の方法。
【請求項178】
工程(ACAA-1)が、
(ACAA-1a)パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を含む反応混合物にパラジウム(II)化合物とホスフィンとを添加すること、および続いて
(ACAA-1b)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(D')で示される化合物を工程(ACAA-1aa)で生成された反応混合物に添加すること、
を含む、請求項1〜92、162、および163のいずれか1項に記載の方法。
【請求項179】
工程(ACAA-1)が、
(ACAA-1aa)パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を含む反応混合物にパラジウム(II)化合物とホスフィンまたはホスフィットと補助塩基とを添加すること、および続いて
(ACAA-1b)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(D')で示される化合物を工程(ACAA-1aa)で生成された反応混合物に添加すること、
を含む、請求項1〜92、162、および163のいずれか1項に記載の方法。
【請求項180】
工程(ACAEA-1)が、
(ACAA-1aa)パラジウム(0)触媒を形成するのに好適な条件下で式(C)で示される化合物を含む反応混合物にパラジウム(II)化合物とホスフィンと補助塩基とを添加すること、および続いて
(ACAA-1b)式(F)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で式(D')で示される化合物を工程(ACAA-1aa)で生成された反応混合物に添加すること、
を含む、請求項1〜92、162、および163のいずれか1項に記載の方法。
【請求項181】
前記パラジウム(II)化合物が酢酸パラジウム(II)である、請求項100〜111のいずれか1項に記載の方法。
【請求項182】
前記ホスフィンがトリアリールホスフィンである、請求項100〜112のいずれか1項に記載の方法。
【請求項183】
前記ホスフィンがトリフェニルホスフィンまたはトリ(トリル)ホスフィンである、請求項100〜112のいずれか1項に記載の方法。
【請求項184】
前記ホスフィンがトリ(o-トリル)ホスフィンである、請求項100〜112のいずれか1項に記載の方法。
【請求項185】
前記補助塩基が、存在する場合、有機塩基である、請求項100〜115のいずれか1項に記載の方法。
【請求項186】
前記補助塩基が、存在する場合、トリ(C1〜4アルキル)アミンである、請求項100〜115のいずれか1項に記載の方法。
【請求項187】
前記補助塩基が、存在する場合、トリエチルアミンまたはトリブチルアミンである、請求項100〜115のいずれか1項に記載の方法。
【請求項188】
前記補助塩基が、存在する場合、トリエチルアミンである、請求項100〜115のいずれか1項に記載の方法。
【請求項189】
前記パラジウム(0)触媒を形成する反応が、前記パラジウム(0)触媒の形成後に反応混合物を脱ガスすることをさらに含む、請求項100〜119のいずれか1項に記載の方法。
【請求項190】
場合により行いうる工程(PURF)が、挙げられた場合、行われる、請求項1〜90のいずれか1項に記載の方法。
【請求項191】
工程(PURF)が、
式(F)で示される化合物を濾過により精製する工程、
式(F)で示される化合物を沈殿により精製する工程、および
式(F)で示される化合物を再結晶により精製する工程、
から選択される1つ以上の工程を含む、請求項190に記載の方法。
【請求項192】
工程(PURF)が、式(F)で示される化合物を濾過により精製する工程を含むかまたはさらに含む、請求項190に記載の方法。
【請求項193】
工程(PURF)が、式(F)で示される化合物を沈殿により精製する工程を含むかまたはさらに含む、請求項190に記載の方法。
【請求項194】
工程(PURF)が、式(F)で示される化合物を再結晶により精製する工程を含むかまたはさらに含む、請求項190に記載の方法。
【請求項195】
式(F)で示される前記化合物を濾過により精製する前記工程が、存在する場合、式(F)で示される前記化合物と濾過溶媒との混合物を濾過して濾液を捕集することによるものである、請求項191〜194のいずれか1項に記載の方法。
【請求項196】
式(F)で示される前記化合物を濾過により精製する前記工程が、存在する場合、式(F)で示される前記化合物と濾過溶媒との混合物を形成し、該混合物を濾過し、そして濾液を捕集することによるものである、請求項191〜194のいずれか1項に記載の方法。
【請求項197】
式(F)で示される前記化合物を濾過により精製する前記工程で使用される前記濾過溶媒が有機溶媒を含む、請求項195または196に記載の方法。
【請求項198】
式(F)で示される前記化合物を濾過により精製する前記工程で使用される前記濾過溶媒がテトラヒドロフランを含む、請求項195または196に記載の方法。
【請求項199】
式(F)で示される前記化合物を沈殿により精製する前記工程が、存在する場合、式(F)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(F)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、そして該沈殿を捕集することによるものである、請求項191〜198のいずれか1項に記載の方法。
【請求項200】
式(F)で示される前記化合物を沈殿により精製する前記工程が、存在する場合、式(F)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(F)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、そして捕集された該沈殿を洗浄することによるものである、請求項191〜198のいずれか1項に記載の方法。
【請求項201】
式(F)で示される前記化合物を沈殿により精製する前記工程が、存在する場合、式(F)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(F)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、そして捕集された該沈殿を乾燥させることによるものである、請求項191〜198のいずれか1項に記載の方法。
【請求項202】
式(F)で示される前記化合物を沈殿により精製する前記工程が、存在する場合、式(F)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(F)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、捕集された該沈殿を洗浄し、そして洗浄された該沈殿を乾燥させることによるものである、請求項191〜198のいずれか1項に記載の方法。
【請求項203】
式(F)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(F)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(F)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、そして該沈殿を捕集することによるものである、請求項191〜202のいずれか1項に記載の方法。
【請求項204】
式(F)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(F)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(F)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、そして捕集された該沈殿を洗浄することによるものである、請求項191〜202のいずれか1項に記載の方法。
【請求項205】
式(F)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(F)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(F)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、捕集された該沈殿を洗浄し、そして洗浄された該沈殿を乾燥させることによるものである、請求項191〜202のいずれか1項に記載の方法。
【請求項206】
式(F)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(F)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(F)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、そして捕集された該沈殿を乾燥させることによるものである、請求項191〜202のいずれか1項に記載の方法。
【請求項207】
式(F)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させる工程が、得られた溶液を冷却して式(F)で示される前記化合物を含む沈殿を形成する工程の前に式(F)で示される前記化合物と再結晶溶媒との混合物を加熱する工程を含む、請求項203〜206のいずれか1項に記載の方法。
【請求項208】
工程(HAF-1)が、順次、以下の工程、すなわち、
式(G)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で、
(HAF-1a)式(F)で示される前記化合物をチオニルクロリド(SOCl2)またはオキサリルクロリド(C2O2Cl2)と反応させる工程、
(HAF-1b)工程(HAF-1a)の生成物をヒドロキシルアミン(NH2OH)と反応させる工程、
を含む、請求項1〜207のいずれか1項に記載の方法。
【請求項209】
工程(HAF-1)が、順次、以下の工程、すなわち、
式(G)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で、
(HAF-1a)式(F)で示される前記化合物をチオニルクロリド(SOCl2)と反応させる工程、
(HAF-1b)工程(HAF-1a)の生成物をヒドロキシルアミン(NH2OH)と反応させる工程、
を含む、請求項1〜207のいずれか1項に記載の方法。
【請求項210】
工程(HAF-1)が、順次、以下の工程、すなわち、
式(G)で示される化合物を形成するのに好適な条件下で、
(HAF-1a)式(F)で示される前記化合物をオキサリルクロリド(C2O2Cl2)と反応させる工程、
(HAF-1b)工程(HAF-1a)の生成物をヒドロキシルアミン(NH2OH)と反応させる工程、
を含む、請求項1〜207のいずれか1項に記載の方法。
【請求項211】
工程(HAF-1a)の反応が有機溶媒中で行われる、請求項208〜210のいずれか1項に記載の方法。
【請求項212】
工程(HAF-1a)の反応が、イソプロピルアセテートを含む有機溶媒中で行われる、請求項208〜210のいずれか1項に記載の方法。
【請求項213】
工程(HAF-1a)の反応が塩基の存在下で行われる、請求項208〜212のいずれか1項に記載の方法。
【請求項214】
工程(HAF-1a)の反応が有機塩基の存在下で行われる、請求項208〜212のいずれか1項に記載の方法。
【請求項215】
工程(HAF-1a)の反応がDBUの存在下で行われる、請求項208〜212のいずれか1項に記載の方法。
【請求項216】
前記ヒドロキシルアミン(NH2OH)がヒドロキシルアミンヒドロクロリド(NH2OH・HCl)として提供される、請求項208〜215のいずれか1項に記載の方法。
【請求項217】
工程(HAF-1b)で使用される前記ヒドロキシルアミンが水性ヒドロキシルアミンまたは水性ヒドロキシルアミンヒドロクロリドとして提供される、請求項208〜215のいずれか1項に記載の方法。
【請求項218】
工程(HAF-1b)で使用される前記ヒドロキシルアミンが水性ヒドロキシルアミンとして提供される、請求項208〜215のいずれか1項に記載の方法。
【請求項219】
工程(HAF-1b)で使用される前記ヒドロキシルアミンが水性ヒドロキシルアミンと有機溶媒との混合物または水性ヒドロキシルアミンヒドロクロリドと有機溶媒との混合物として提供される、請求項208〜215のいずれか1項に記載の方法。
【請求項220】
工程(HAF-1b)で使用される前記ヒドロキシルアミンが水性ヒドロキシルアミンと有機溶媒との混合物として提供される、請求項208〜215のいずれか1項に記載の方法。
【請求項221】
工程(HAF-1b)で使用される前記ヒドロキシルアミンが水性ヒドロキシルアミンとTHFとの混合物または水性ヒドロキシルアミンヒドロクロリドとTHFとの混合物として提供される、請求項208〜215のいずれか1項に記載の方法。
【請求項222】
工程(HAF-1b)で使用される前記ヒドロキシルアミンが水性ヒドロキシルアミンとTHFとの混合物として提供される、請求項208〜215のいずれか1項に記載の方法。
【請求項223】
場合により行いうる工程(PURG)が、挙げられた場合、行われる、請求項1〜222のいずれか1項に記載の方法。
【請求項224】
工程(PURG)が、
式(G)で示される化合物を濾過により精製する工程、
式(G)で示される化合物を沈殿により精製する工程、および
式(G)で示される化合物を再結晶により精製する工程、
から選択される1つ以上の工程を含む、請求項223に記載の方法。
【請求項225】
工程(PURG)が、式(G)で示される化合物を濾過により精製する工程を含むかまたはさらに含む、請求項223に記載の方法。
【請求項226】
工程(PURG)が、式(G)で示される化合物を沈殿により精製する工程を含むかまたはさらに含む、請求項223に記載の方法。
【請求項227】
工程(PURG)が、式(G)で示される化合物を再結晶により精製する工程を含むかまたはさらに含む、請求項223に記載の方法。
【請求項228】
式(G)で示される前記化合物を濾過により精製する前記工程が、存在する場合、式(G)で示される前記化合物と濾過溶媒との混合物を濾過して濾液を捕集することによるものである、請求項224〜227のいずれか1項に記載の方法。
【請求項229】
式(G)で示される前記化合物を濾過により精製する前記工程が、存在する場合、式(G)で示される前記化合物と濾過溶媒との混合物を形成し、該混合物を濾過し、そして濾液を捕集することによるものである、請求項224〜227のいずれか1項に記載の方法。
【請求項230】
式(G)で示される前記化合物を濾過により精製する前記工程で使用される前記濾過溶媒が有機溶媒を含む、請求項228または229に記載の方法。
【請求項231】
式(G)で示される前記化合物を濾過により精製する前記工程で使用される前記濾過溶媒がエチルアセテートを含む、請求項228または229に記載の方法。
【請求項232】
式(G)で示される前記化合物を沈殿により精製する前記工程が、存在する場合、式(G)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(G)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、そして該沈殿を捕集することによるものである、請求項224〜231のいずれか1項に記載の方法。
【請求項233】
式(G)で示される前記化合物を沈殿により精製する前記工程が、存在する場合、式(G)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(G)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、そして捕集された該沈殿を洗浄することによるものである、請求項224〜231のいずれか1項に記載の方法。
【請求項234】
式(G)で示される前記化合物を沈殿により精製する前記工程が、存在する場合、式(G)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(G)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、そして捕集された該沈殿を乾燥させることによるものである、請求項224〜231のいずれか1項に記載の方法。
【請求項235】
式(G)で示される前記化合物を沈殿により精製する前記工程が、存在する場合、式(G)で示される溶解された化合物を含む液体混合物を冷却して式(G)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、捕集された該沈殿を洗浄し、そして洗浄された該沈殿を乾燥させることによるものである、請求項224〜231のいずれか1項に記載の方法。
【請求項236】
式(G)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(G)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、そして該沈殿を捕集することによるものである、請求項224〜235のいずれか1項に記載の方法。
【請求項237】
式(G)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(G)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、そして捕集された該沈殿を洗浄することによるものである、請求項224〜235のいずれか1項に記載の方法。
【請求項238】
式(G)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(G)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、捕集された該沈殿を洗浄し、そして洗浄された該沈殿を乾燥させることによるものである、請求項224〜235のいずれか1項に記載の方法。
【請求項239】
式(G)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(G)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、そして捕集された該沈殿を乾燥させることによるものである、請求項224〜235のいずれか1項に記載の方法。
【請求項240】
式(G)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させる工程が、得られた溶液を冷却して式(G)で示される前記化合物を含む沈殿を形成する工程の前に式(G)で示される前記化合物と再結晶溶媒との混合物を加熱する工程を含む、請求項236〜239のいずれか1項に記載の方法。
【請求項241】
式(G)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(G)で示される前記化合物を塩基の存在下で再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、そして該沈殿を捕集することによるものである、請求項224〜235のいずれか1項に記載の方法。
【請求項242】
式(G)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(G)で示される前記化合物を塩基の存在下で再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、そして捕集された該沈殿を洗浄することによるものである、請求項224〜235のいずれか1項に記載の方法。
【請求項243】
式(G)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(G)で示される前記化合物を塩基の存在下で再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、捕集された該沈殿を洗浄し、そして洗浄された該沈殿を乾燥させることによるものである、請求項224〜235のいずれか1項に記載の方法。
【請求項244】
式(G)で示される前記化合物を再結晶により精製する前記工程が、存在する場合、式(G)で示される前記化合物を塩基の存在下で再結晶溶媒中に溶解させ、得られた溶液を冷却して式(G)で示される前記化合物を含む沈殿を形成し、該沈殿を捕集し、そして捕集された該沈殿を乾燥させることによるものである、請求項224〜235のいずれか1項に記載の方法。
【請求項245】
式(G)で示される前記化合物を再結晶溶媒中に溶解させる工程が、得られた溶液を冷却して式(G)で示される前記化合物を含む沈殿を形成する工程の前に式(G)で示される前記化合物と再結晶溶媒との混合物を塩基の存在下で加熱する工程を含む、請求項241〜244のいずれか1項に記載の方法。
【請求項246】
請求項1〜245のいずれか1項に記載の合成方法により得られる、式(G)で示される化合物またはその塩、水和物、もしくは溶媒和物。
【請求項247】
請求項1〜207のいずれか1項に記載の合成方法により得られる、式(F)で示される化合物またはその塩、水和物、もしくは溶媒和物。
【請求項248】
請求項1〜143のいずれか1項に記載の合成方法により得られる、式(E)で示される化合物またはその塩、水和物、もしくは溶媒和物。
【請求項249】
請求項1〜92のいずれか1項に記載の合成方法により得られる、式(C)で示される化合物またはその塩、水和物、もしくは溶媒和物。
【請求項250】
人体または動物体の治療方法で使用するための、請求項1〜245のいずれか1項に記載の合成方法により得られる式(G)で示される化合物。
【請求項251】
HDACにより媒介される疾患または障害の治療方法で使用するための、請求項1〜245のいずれか1項に記載の合成方法により得られる式(G)で示される化合物。
【請求項252】
HDACにより媒介される疾患または障害を治療するための医薬の製造における、請求項1〜245のいずれか1項に記載の合成方法により得られる式(G)で示される化合物の使用。
【請求項253】
患者におけるHDACにより媒介される疾患または障害の治療方法であって、請求項1〜245のいずれか1項に記載の合成方法により得られる治療上有効量の式(G)で示される化合物を該患者に投与することを含む、上記方法。

【公表番号】特表2010−540426(P2010−540426A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−525442(P2010−525442)
【出願日】平成20年9月23日(2008.9.23)
【国際出願番号】PCT/GB2008/003226
【国際公開番号】WO2009/040517
【国際公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(504367645)トポターゲット ユーケー リミテッド (12)
【Fターム(参考)】