説明

特性劣化検知回路及び画像形成装置

【課題】アルミニウム電解コンデンサの特性劣化を確実に検出することができる特性劣化検出回路を提供する。
【解決手段】三相ブラシレスDCモータ109は、近傍に配置された回路基板102のMOSFETアレイ104により、スイッチング駆動される。回路基板102より離れた位置にある定電圧源101からの給電電圧の安定化のため、アルミニウム電解コンデンサ103が搭載される。コンデンサ105はアルミニウム電解コンデンサ103の陰極側と比較器108をDC分離する。比較器108の逆相入力はBIAS106によりDCバイアスが印加され、比較器108の正相入力には基準電圧としてBIAS106にしきい値107を加算した電圧を印加する。これによりBAIAS106が変動してもしきい値107との電圧差は一定に保たれる。また比較器108の出力は劣化検知信号110となりアルミニウム電解コンデンサ103の劣化を検出すると出力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特性劣化検知回路及び画像形成回路に関し、さらに詳しくは、電源電圧を安定化するために備えられたアルミニウム電解コンデンサの特性劣化状態を検知する検知回路と、それを備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
アルミニウム電解コンデンサは、環境温度の変動及びリプル電流が大きな使用条件においては寿命に与える影響が大きいため、アルミニウム電解コンデンサを使用する装置側で、アルミニウム電解コンデンサの寿命を予測して装置寿命以上のアルミニウム電解コンデンサを選択したり、又は定期的に交換するなどの対応が必要となる。
しかしながら、アルミニウム電解コンデンサの寿命は、一般的に周波数120Hzでの静電容量の変化率および損失角の正接により規定されることが多く、PWM方式ブラシレスDCモータおよび定電流方式ステッピングモータの駆動回路にて使用される数十kHz程度のスイッチング周波数での経時的特性変化が、装置が必要とする特性を満たすか不明である。リプル電流の多い条件では低ESRのアルミニウム電解コンデンサを選択することが有効であるが、ESRの上昇の影響は装置使用条件における温度上昇試験などにより予測するしかないのが現状である。
【0003】
また、アルミニウム電解コンデンサは、その構造により、他のコンデンサと比較して大きなESRを持つため、周波数特性が劣り、初期特性においても数十kHz程度の周波数において静電容量の低下が見られる。従って、画像形成装置内のモータ駆動回路に使用されるアルミニウム電解コンデンサは、上記のようなさまざまな制約を考慮して選択されるため、必要以上の静電容量および寿命に対するマージンを持つこととなる。また、画像形成装置内には多数のモータ駆動回路が搭載され、モータ駆動回路毎あるいはモータ駆動回路2から3回路に1個のアルミニウム電解コンデンサを使用しているため、複数のアルミニウム電解コンデンサ同士が相補的に働き、ある特定のアルミニウム電解コンデンサが寿命に達しても、装置動作に異常が見られず、最終的にアルミニウム電解コンデンサが短絡故障あるいは防爆弁動作という事故につながる可能性がある。
そこで、アルミニウム電解コンデンサの寿命を予測するために、特許文献1にはスイッチング電源の寿命予測回路について開示されている。即ち、スイッチング電源の出力平滑コンデンサのノイズ除去能力の低下によるリプルノイズの電圧振幅の増加により、アルミニウム電解コンデンサの寿命予測をするものである。
また、特許文献2にはスイッチング電源の出力電圧平滑部に使用されるアルミニウム電解コンデンサについて、リプル電圧の振幅変化を検知することによるアルミニウム電解コンデンサの寿命を検知する技術が提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている従来技術は、アルミニウム電解コンデンサは高周波特性が劣るため、ノイズ除去の用途には向かない。そのため、リプルノイズ除去のために高周波特性に優れるフィルムコンデンサを並列接続した回路構成にするため、リプルノイズの電圧振幅の増加を正確に検知できないため寿命予測が困難であるという問題がある。
また、特許文献2に開示されるコンデンサ寿命予測装置は、スイッチング電源の出力平滑コンデンサのリプル電圧の振幅増加により、アルミニウム電解コンデンサの寿命予測をするもので、リプル電圧の振幅増加はアルミニウム電解コンデンサの静電容量低下およびESRの上昇に起因する現象である。画像形成装置のモータ駆動回路に使用されるアルミニウム電解コンデンサの場合、スイッチング駆動されるモータ電流の急峻な変化に対し、電源からの出力電流がラインインピーダンスの影響により追従できないため、モータ近傍に配置したアルミニウム電解コンデンサより電流供給する役目を果たす。従って、アルミニウム電解コンデンサの特性劣化により、コンデンサからの電流が減少しても、電源からの電流が増加するというように電源電流とコンデンサ電流が相補的に働くため、アルミニウム電解コンデンサの特性劣化がリプル電圧の振幅増加という現象につながらない場合があり、特許文献2に開示されるコンデンサ寿命予測装置を画像形成装置内に使用されるモータ駆動回路のコンデンサ寿命予測に用いることは困難である。
さらに特許文献1および特許文献2においては、コンデンサ両端の電圧を検出回路に入力するため、コンデンサ両端の電圧値を検出回路部に使用される+5V以下の電圧に変換して入力する必要がある。即ち、分圧抵抗により電圧を分圧した場合、分圧抵抗の両端に常時コンデンサの両端電圧が印加されて電力が消費される。また、抵抗分圧回路が短絡故障した場合、検出回路への二次故障が懸念される。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、アルミニウム電解コンデンサのグランドラインに発生するグランドバウンスを電圧比較器に入力し、該グランドバウンスの電圧レベルを所定のしきい値電圧と比較することにより、アルミニウム電解コンデンサの特性劣化を確実に検出することができる特性劣化検出回路を提供することを目的とする。
また、他の目的は、スイッチング駆動されるモータ駆動回路を有する画像形成装置において、モータ駆動回路に供給する供給電圧を安定化するためのアルミニウム電解コンデンサの特性劣化を検知して、画像形成装置の故障モードの拡張を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、定電源からの給電電圧を安定化するために使用されるアルミニウム電解コンデンサの特性劣化を検知する特性劣化検知回路において、前記アルミニウム電解コンデンサのグランドラインに発生するグランドバウンスの振幅レベルと所定のしきい値とを比較する電圧比較器を備え、前記グランドバウンスの振幅レベルが前記しきい値を超えた場合に、前記電圧比較器から劣化検知信号を出力することを特徴とする。
請求項2は、前記しきい値は、前記グランドバウンスの初期値振幅レベルの3乃至5倍に設定することを特徴とする。
請求項3は、スイッチング駆動されるモータ駆動回路を有する画像形成装置において、前記モータ駆動回路に供給する供給電圧を安定化するためのアルミニウム電解コンデンサの特性劣化を検知する請求項1又は2に記載の特性劣化検知回路を備えたことを特徴とする。
請求項4は、前記モータ駆動回路のパワー系グランドとシグナル系グランドとを分離し、該パワー系グランドとシグナル系グランドとの間をインダクタンス素子により接続したことを特徴とする
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、長期使用によるアルミニウム電解コンデンサの特性劣化に起因するモータ回転異常による装置機能障害、及びアルミニウム電解コンデンサの寿命時の内圧上昇による爆発などの重大障害を防止することができる。
また、アルミニウム電解コンデンサの特性劣化によるESRの上昇に起因するモータ駆動回路のグランドバウンスを検出することで、装置に必要なアルミニウム電解コンデンサ特性が満たされなくなったことを適切な時期に検知することが可能となる。
また、パワー系グランドとシグナル系グランドを交流的に分離することにより、アルミニウム電解コンデンサの特性劣化を確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】PWM方式によりスイッチング駆動される三相ブラシレスDCモータに本発明のアルミニウム電解コンデンサの特性劣化検知回路を適用した構成を示す図である。
【図2】(a)はアルミニウム電解コンデンサの初期状態、(b)はアルミニウム電解コンデンサの劣化状態を表す図である。
【図3】アルミニウム電解コンデンサの構造を示す図である。
【図4】アルミニウム電解コンデンサの充電状態を示す図である。
【図5】(a)はアルミニウム電解コンデンサの静電容量と周波数特性の経時変化特性を示す図、(b)はアルミニウム電解コンデンサのESRと周波数特性の経時変化特性を示す図である。
【図6】スイッチング駆動されるモータ駆動回路の電流経路を示す図である。
【図7】アルミニウム電解コンデンサにスイッチング電流が流入したときのコンデンサ内部の動きを示す図である。
【図8】(a)は装置内に搭載される回路基板のグランド構成を示す図、(b)はコイル負荷により各グランド間を接続する図である。
【図9】画像形成装置内のグランド接地構成を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るデジタル複写機の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は、PWM方式によりスイッチング駆動される三相ブラシレスDCモータに本発明のアルミニウム電解コンデンサの特性劣化検知回路を適用した構成を示す図である。この構成では、定電圧源101と、回路基板102上に構成されたMOSFETアレイ104と、アルミニウム電解コンデンサ103と、コンデンサ105と、比較器108と、を備えている。図1において、三相ブラシレスDCモータ109は、近傍に配置された回路基板102のMOSFETアレイ104により、スイッチング駆動される。回路基板102より離れた位置にある定電圧源101からの給電電圧の安定化のため、アルミニウム電解コンデンサ103が搭載される。コンデンサ105はアルミニウム電解コンデンサ103の陰極側と比較器108をDC分離する。比較器108の逆相入力はBIAS106によりDCバイアスが印加され、比較器108の正相入力には基準電圧としてBIAS106にしきい値107を加算した電圧を印加する。これにより、BAIAS106が変動してもしきい値107との電圧差は一定に保たれる。また、比較器108の出力は劣化検知信号110となり、アルミニウム電解コンデンサ103の劣化を検出すると出力される。
また、図1に示す構成では比較器108による基準電圧との比較により、アルミニウム電解コンデンサ103の特性劣化を検知する構成であるが、モータ駆動回路スイッチング時のグランドバウンスのピーク電圧をピークホールド回路により保持し、AD変換したデータを検出レベルと比較することにより特性劣化を検知する構成にすることも可能である。
【0010】
図2は、アルミニウム電解コンデンサの初期状態と劣化状態を表す図である。図2(a)は初期状態、図2(b)は劣化状態を表す。図2(a)の初期状態において、BIAS106にスイッチングによるグランドバウンス270が重畳した比較器108の逆相入力は、基準電圧であるBIAS106としきい値107の加算値271以下であるため、劣化検知信号110は出力されない。図2(b)の劣化状態では、BIAS106に重畳されるグランドバウンス270が大きくなり、基準電圧であるBIAS106+しきい値107の加算値271を超えるため、劣化検知信号110にパルス状の波形273が出力される。従って、しきい値107はアルミニウム電解コンデンサ103の劣化の検出しきい値となる。
図3はアルミニウム電解コンデンサの構造を示す図である。アルミニウム箔(陽極)301は、表面積拡大のため、エッチング処理302により凹凸構造を持つ。そして、化成処理により誘電体(酸化アルミニウム)303を形成する。誘電体(酸化アルミニウム)303を挟んで、アルミニウム箔(陽極)301と対向する陰極を形成できれば理想的なコンデンサとなるが、技術的に不可能なため電解紙304と電解液305を充填し陽極と対向したアルミニウム箔(陰極)306を配置した構造となる。
【0011】
図4はアルミニウム電解コンデンサの充電状態を示す図である。図3に示す構造のため、アルミニウム電解コンデンサの静電容量は、陽極側静電容量401と陰極側静電容量403の合成容量となる。また陽極と陰極の間には電解紙と電解液の抵抗402が存在し、これがアルミニウム電解コンデンサのESRの主要因となる。
図5(a)はアルミニウム電解コンデンサの静電容量と周波数特性の経時変化特性を示す図、図5(b)はアルミニウム電解コンデンサのESRと周波数特性の経時変化特性を示す図である。図5(a)、(b)の実線は初期特性501を表し破線は劣化時特性502を表す。特性劣化時、図5(a)では静電容量は低下し、図5(b)ESRが上昇するのが分かる。
【0012】
図6はスイッチング駆動されるモータ駆動回路の電流経路を示す図である。I on_p601はスイッチング回路オン時に定電圧源101よりモータ109に供給される電流、I on_c602はスイッチング回路104がオン時にアルミニウム電解コンデンサ103よりモータ109に供給される電流、I off_c603はスイッチング回路104がオフ時に定電圧源101よりアルミニウム電解コンデンサ103に供給される電流を表す。即ち、スイッチング回路104のオンオフにより、アルミニウム電解コンデンサ103にI on_c602およびI off_c603が流入する。
図7はアルミニウム電解コンデンサにスイッチング電流が流入したときのコンデンサ内部の動きを示す図である。モータスイッチング電流により、アルミニウム電解コンデンサ103内部で電荷の移動が発生する。モータスイッチング回路104オン時には、電荷移動(スイッチング回路104オン)701とアルミニウム電解コンデンサ103のESRにより、パワー系グランド705にグランドバウンス(スイッチング回路オン)703が発生し、モータスイッチング回路104オフ時には、電荷移動(スイッチング回路オフ)702とアルミニウム電解コンデンサ103のESRにより、グランドバウンス(スイッチング回路オフ)704が発生する。
【0013】
以上述べたように、グランドバウンス(スイッチング回路オン)703とグランドバウンス(スイッチング回路オフ)704は、アルミニウム電解コンデンサ103のESRに起因するものであり、その電圧振幅はESRの値と比例関係にある。アルミニウム電解コンデンサ103のESRの経時変化は、初期値に対し10倍以上の変化を見せるため、グランドバウンスの振幅初期値に対し、3から5倍以上の電圧レベルを図2に示すしきい値107とすることにより、アルミニウム電解コンデンサ103の特性劣化を検知することが可能である。
【0014】
図8(a)は装置内に搭載される回路基板のグランド構成を示す図である。回路基板800内のグランド構成はパワー系とシグナル系を共通にするなど、装置により多用な構成をとることが可能であるが本発明においては、パワー系802とシグナル系803のグランドは分離する構成とする。但し、図8(b)に示すようにコイル負荷801により各グランド間を接続することも動作的な問題はない。
本構成の目的は、パワー系グランド802の高周波インピーダンスを一定値以上とすることにより、アルミニウム電解コンデンサ103の特性劣化によるパワー系グランド802に重畳されるグランドバウンスを減衰させないことにある。
図9は画像形成装置内のグランド接地構成を示す図である。シグナル系グランド903を装置筐体に筐体接地901にて多点接地している場合でも、パワー系グランド904は筐体接地902に示すように一点接地構成とする。本構成とすることによりパワー系グランドとシグナル系グランドのAC結合を防ぐことができる。ただし、アルミニウム電解コンデンサ103の特性劣化検出しない回路基板の接地構成は任意である。
【0015】
図10は、本発明の一実施形態に係るデジタル複写機の概略構成図である。この構成は、画像処理装置としての複写機100であり、この複写機100の上面にはコンタクトガラス206が設けられている。また、複写機100の上部には自動原稿送り装置(以下、単にADFという)201が設けられており、このADF1はコンタクトガラス206を開閉するように複写機100に図示しないヒンジ等を介して連結されている。このADF201は、複数の原稿からなる原稿束を載置可能な原稿載置台としての原稿トレイ202と、原稿トレイ202に載置された原稿束から原稿を1枚ずつ分離してコンタクトガラス206に向かって搬送する分離・搬送手段と、分離・搬送手段によってコンタクトガラス206に向かって搬送された原稿をコンタクトガラス206上の読取位置に搬送・停止させるとともに、コンタクトガラス206の下方に配設された複写機100の読取手段(公知の露光ランプ251、ミラー252、255、256、レンズ253、CCD254等)250により読み取りが終了した原稿をコンタクトガラス206から搬出する。給紙モータはコントローラからの出力信号によって駆動されるようになっており、コントローラは複写機100から給紙スタート信号が入力されると、給紙モータを正・逆転駆動するようになっている。給紙モータが正転駆動されると、給送ローラ203が時計方向に回転して原稿束から最上位に位置する原稿が給紙され、コンタクトガラス206に向かって搬送される。この原稿の先端が原稿セット検知センサ207によって検知されると、コントローラは原稿セット検知センサ207からの出力信号に基づいて給紙モータを逆転駆動させる。これにより、後続する原稿が進入するのを防止して分離されないようになっている。この給紙モータにPWM方式によりスイッチング駆動される三相ブラシレスDCモータを使用する場合、本発明に係る特性劣化検知回路によりアルミニウム電解コンデンサの劣化を検知して、デジタル複写機の故障モードの拡張を防止することである。
【0016】
また、コントローラは原稿セット検知センサ207が原稿の後端を検知したとき、この検知時点からの搬送ベルトモータの回転パルスを計数し、回転パルスが所定値に達したときに、給送ベルト204の駆動を停止して給送ベルト204を停止することにより、原稿をコンタクトガラス206読取位置に停止させる。また、コントローラは原稿セット検知センサ7によって原稿の後端が検知された時点で、給紙モータを再び駆動し、後続する原稿を上述したように分離してコンタクトガラス206に向かって搬送し、この原稿が原稿セット検知センサ207によって検知された時点からの給紙モータのパルスが所定パルスに到達したときに、給紙モータを停止させて次原稿を先出し待機させる。そして、原稿がコンタクトガラス206の読取位置に停止したとき、複写機100によって原稿の読み取りおよび露光が行なわれる。この読み取りおよび露光が終了すると、コントローラには複写機100から信号が入力されるため、コントローラはこの信号が入力すると、搬送ベルトモータを正転駆動して、搬送ベルト216によって原稿をコンタクトガラス206から排送ローラ205に搬出する。
【0017】
上記のように、ADF201にある原稿トレイ202に原稿の画像面を上にして置かれた原稿束は、操作部上のプリントキーが押下されると、一番上の原稿からコンタクトガラス206上の所定の位置に給送される。給送された原稿は、読み取りユニット250によってコンタクトガラス206上の原稿の画像データを読み取り後、給送ベルト204および反転駆動コロによって排出口A(原稿反転排出時の排出口)に排出される。さらに、原稿トレイ202に次の原稿が有ることを検知した場合、前原稿と同様にコンタクトガラス206上に給送される。
第1トレイ208、第2トレイ209、第3トレイ210に積載された転写紙は、各々第1給紙ユニット211、第2給紙ユニット212、第3給紙ユニット213によって給紙され、縦搬送ユニット214によって感光体215に当接する位置まで搬送される。読み取りユニット250にて読み込まれた画像データは、書き込みユニット257からのレーザによって感光体215に書き込まれ、現像ユニット227を通過することによってトナー像が形成される。そして、転写紙は感光体215の回転と等速で搬送ベルト216によって搬送されながら、感光体215上のトナー像が転写される。その後、定着ユニット217にて画像を定着させ、排紙ユニット218に搬送される。排紙ユニット218に搬送された転写紙は、ステープルモードを行わない場合は、排紙トレイ219に排紙される。
【符号の説明】
【0018】
101 定電圧源、102 回路基板、103 アルミニウム電解コンデンサ、104 MOSFETアレイ、105 コンデンサ、106 BIAS、107 しきい値、108 比較器、109 モータ、110 劣化検知信号
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】特開平08―19247号公報
【特許文献2】特開2006―133046公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
定電源からの給電電圧を安定化するために使用されるアルミニウム電解コンデンサの特性劣化を検知する特性劣化検知回路において、
前記アルミニウム電解コンデンサのグランドラインに発生するグランドバウンスの振幅レベルと所定のしきい値とを比較する電圧比較器を備え、
前記グランドバウンスの振幅レベルが前記しきい値を超えた場合に、前記電圧比較器から劣化検知信号を出力することを特徴とする特性劣化検知回路。
【請求項2】
前記しきい値は、前記グランドバウンスの初期値振幅レベルの3乃至5倍に設定することを特徴とする請求項1に記載の特性劣化検知回路。
【請求項3】
スイッチング駆動されるモータ駆動回路を有する画像形成装置において、前記モータ駆動回路に供給する供給電圧を安定化するためのアルミニウム電解コンデンサの特性劣化を検知する請求項1又は2に記載の特性劣化検知回路を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記モータ駆動回路のパワー系グランドとシグナル系グランドとを分離し、該パワー系グランドとシグナル系グランドとの間をインダクタンス素子により接続したことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−21995(P2011−21995A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−167074(P2009−167074)
【出願日】平成21年7月15日(2009.7.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】