説明

状態検出装置およびプログラム

【課題】通信線の遮蔽状態を容易かつ的確に検出することのできる状態検出装置およびプログラムを得る。
【解決手段】通信ケーブル30のプラグ34Aが接続されるコネクタ12Gに設けられ、プラグ34Aがコネクタ12Gに接続された際に通信ケーブル30のシールド部材に接触される接地部材42Aに予め定められた電圧を印加すると共に、接地部材42Aとは接続されておらず、かつプラグ34Aがコネクタ12Gに接続された際に前記シールド部材に接触される接地部材42Bを接地させる一方、電圧検出点Aの電位を検出し、検出結果に基づいて、通信ケーブル30のシールド状態が把握されるものとして予め定められた処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、状態検出装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、一方の装置の複数のコネクタピンと所定の電源との間に設けられ当該電源からコネクタピンに電流が流れることにより作動する発信手段と、この発信手段と前記複数のコネクタピンとの間に設けられ前記電源と接続すべきコネクタピンを前記複数のコネクタピンから択一的に選択する一方の装置内スイッチと、他方の装置の複数のコネクタピンと所定の接地点との間に設けられ当該接地点と接続すべきコネクタピンを前記他方の装置の複数のコネクタピンから択一的に選択する他方の装置内スイッチと、前記一方の装置の所定のコネクタピンと前記他方の装置の所定のコネクタピンとを接続するための接続導体と、この接続導体を接続すべき一方の装置のコネクタピンを当該一方の装置の複数のコネクタピンから択一的に選択する一方のケーブル内スイッチと、前記接続導体を接続すべき他方の装置のコネクタピンを当該他方の装置の複数のコネクタピンから択一的に選択する他方のケーブル内スイッチとを備えたことを特徴とするケーブル接続ミス検出システムが開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、機器にメモリと接触端子を備えたメモリカードを、機器のコネクタに挿入して前記接触端子が接続端子に当接状態で電気的に接続させたときに発生する端子同士間の挿入時チャタリングと、前記接触端子が前記接続端子に当接状態で電気的に接続している後に発生する挿入後チャタリングとを検出し、前記挿入時チャタリングおよび前記挿入後チャタリングが発生したときには所定時間、前記メモリカードへのアクセスを制限する信号を発生させるようにしたことを特徴とするメモリカードコネクタチャタリング検出方法が開示されている。
【0004】
さらに、特許文献3には、信号ピン、第1接続確認ピンおよび第2接続確認ピンを有する第1コネクタと、前記信号ピンが挿入される信号ピン挿入口、前記第1接続確認ピンが挿入される第1接続確認ピン挿入口、および前記第2接続確認ピンが挿入される第2接続確認ピン挿入口を有する第2コネクタと、前記第1接続確認ピンと前記第2接続確認ピンの間に流れる電流を検出して、前記信号ピンが前記信号ピン挿入口に挿入されているか否かを判定する接続判定部とを備えることを特徴とする接続装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−115655号公報
【特許文献2】特開2003−242457号公報
【特許文献3】特開2001−338725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、通信線の遮蔽状態を容易かつ的確に検出することのできる状態検出装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の状態検出装置は、端部に接続部が設けられた通信線の前記接続部が接続される被接続部に設けられ、前記接続部が前記被接続部に接続された際に前記通信線の遮蔽部材に接触される第1の接触部材と、前記被接続部に設けられ、前記第1の接触部材とは接続されておらず、かつ前記接続部が前記被接続部に接続された際に前記遮蔽部材に接触される第2の接触部材と、前記第1の接触部材に予め定められた電圧を印加する印加手段と、前記第2の接触部材を接地させる接地手段と、前記印加手段と前記第1の接触部材との間の電位および前記第2の接触部材と前記接地手段との間の電位の少なくとも一方を検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づいて予め定められた処理を実行する実行手段と、を備えている。
【0008】
また、請求項2に記載の状態検出装置は、両端部に接続部が設けられた通信線の一方の前記接続部が接続される第1の被接続部に設けられ、前記一方の接続部が前記第1の被接続部に接続された際に前記通信線の遮蔽部材に接触される第1の接触部材と、前記通信線の他方の前記接続部が接続される第2の被接続部に設けられ、前記他方の接続部が前記第2の被接続部に接続された際に前記遮蔽部材に接触される第2の接触部材と、前記第1の接触部材に予め定められた電圧を印加する印加手段と、前記第2の接触部材を接地させる接地手段と、前記印加手段と前記第1の接触部材との間の電位および前記第2の接触部材と前記接地手段との間の電位の少なくとも一方を検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づいて予め定められた処理を実行する実行手段と、を備えている。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記検出手段によって前記電位を検出する場合に前記印加手段から前記第1の接触部材に電圧を印加させ、前記検出手段によって前記電位を検出しない場合に前記印加手段から前記第1の接触部材に電圧を印加させないように切り換える切換手段をさらに備えたものである。
【0010】
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の発明において、前記印加手段から前記第1の接触部材に印加される電圧を一時的に蓄電する蓄電手段をさらに備えたものである。
【0011】
一方、上記目的を達成するために、請求項5に記載のプログラムは、コンピュータを、請求項1から請求項4の何れか1項記載の状態検出装置における検出手段および実行手段として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1、請求項2、および請求項5に記載の発明によれば、通信線の遮蔽状態を容易かつ的確に検出することができる、という効果が得られる。
【0013】
また、請求項3に記載の発明によれば、遮蔽部材に電圧が印加されることに起因する通信動作の不具合の発生を防止することができる、という効果が得られる。
【0014】
さらに、請求項4に記載の発明によれば、遮蔽部材に電圧が印加されることに起因する通信動作の不具合の発生を抑制することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施の形態に係る画像形成システムの全体的な構成の一例を示す側面図である。
【図2】第1,第2,第4の実施の形態に係る画像形成システムの電気系の要部構成の一例を示すブロック図である。
【図3】実施の形態に係る通信ケーブルの構成の一例を示す平面図である。
【図4】実施の形態に係るコネクタの構成の一例を示す平面図である。
【図5】第1の実施の形態に係るコネクタの周辺部の構成の一例を示す平面図(一部回路図)である。
【図6】第1,第2,第4の実施の形態に係る状態検出処理プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態に係る正常提示画面の表示状態の一例を示す正面図である。
【図8】第1,第2,第4の実施の形態に係る異常提示画面の表示状態の一例を示す正面図である。
【図9】第1の実施の形態に係るコネクタの周辺部の構成の変形例を示す平面図(一部回路図)である。
【図10】第2の実施の形態に係るコネクタの周辺部の構成の一例を示す平面図(一部回路図)である。
【図11】第2の実施の形態に係る異常提示画面の表示状態の一例を示す正面図である。
【図12】第1の実施の形態の問題点の説明に供する平面図(一部回路図)である。
【図13】第3の実施の形態に係るコネクタの周辺部の構成の一例を示す平面図(一部回路図)である。
【図14】第3の実施の形態に係る画像形成システムの電気系の要部構成の一例を示すブロック図である。
【図15】第3の実施の形態に係る状態検出処理プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図16】第4の実施の形態に係るコネクタの周辺部の構成の一例を示す平面図(一部回路図)である。
【図17】図16に示した構成における時間経過に伴う電圧検出点Aの電圧の変化の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態では、本発明を、形成する画像を示す画像情報および画像形成に関する制御情報を送信する制御装置と、上記画像情報および制御情報を受信して画像を形成する画像形成装置とを備えた画像形成システムに適用した場合の形態例について説明する。
【0017】
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る画像形成システム10の全体的な構成について説明する。
【0018】
同図に示すように、本実施の形態に係る画像形成システム10は、上記画像情報および制御情報を送信する制御装置12と、制御装置12から送信された情報に基づいて画像形成処理を実行する画像形成装置14とを備えている。
【0019】
本実施の形態に係る画像形成システム10では、制御装置12と画像形成装置14とが各種情報の伝送経路となる通信ケーブル30により接続される。
【0020】
次に、図2を参照して、本実施の形態に係る画像形成システム10の電気的な要部構成について説明する。
【0021】
同図に示すように、本実施の形態に係る制御装置12は、制御装置12の全体的な動作を司る制御部12Aを備えている。
【0022】
制御部12Aには、RAM(Random Access Memory)12BおよびROM(Read Only Memory)12Cが接続されており、RAM12BおよびROM12Cは制御部12Aによってアクセスされる。
【0023】
また、制御部12Aには、キーボード12Dおよびディスプレイ12Eが接続されており、制御部12Aは、キーボード12Dを介して受け付けられた各種情報の取得、およびディスプレイ12Eによる各種情報の表示を行う。
【0024】
一方、制御装置12には、画像形成装置14に予め定められた通信規格に準じた通信ケーブル30によって電気的に接続するためのコネクタ12Gが備えられている。
【0025】
なお、本実施の形態に係る画像形成システム10では、上記通信規格としてイーサネット(登録商標)(Ethernet(登録商標))を適用しており、画像形成装置14との接続に用いる通信ケーブルとしてイーサネット(登録商標)用のLAN(Local Area Network)ケーブルが用いられる。
【0026】
この通信ケーブルには複数の仕様が存在し、カテゴリ5、カテゴリ5e、カテゴリ6、カテゴリ6e、カテゴリ7というように各々異なるカテゴリとして区分されているが、これらの通信ケーブルではプラグの仕様が統一されているため、イーサネット(登録商標)用のLANケーブルであれば、どのケーブルでも同一のコネクタに接続可能とされている。
【0027】
そして、制御装置12には、上記通信規格による通信の制御を行う通信制御部12Fが備えられており、コネクタ12Gは通信制御部12Fを介して制御部12Aに接続されている。従って、制御部12Aは、通信ケーブル30、コネクタ12Gおよび通信制御部12Fを介して、画像形成装置14との間で各種情報の授受を行う。
【0028】
一方、本実施の形態に係る画像形成装置14は、画像形成装置14の全体的な動作を司る制御部14Aを備えている。
【0029】
制御部14Aには、RAM14BおよびROM14Cが接続されており、RAM14BおよびROM14Cは制御部14Aによってアクセスされる。
【0030】
また、制御部14Aには、受付部および表示部を備えたUI(User Interface)部14Dが接続されており、制御部14Aは、UI部14Dの受付部を介して受け付けられた各種情報の取得、およびUI部14Dの表示部による各種情報の表示を行う。なお、本実施の形態に係る画像形成装置14では、UI部14Dとして、上記受付部として機能する透過型のタッチパネルを備えたディスプレイを適用しているが、これに限らず、上記表示部および受付部が別体として構成されているもの等、他のものを適用してもよい。
【0031】
さらに、画像形成装置14には、制御装置12に通信ケーブル30によって電気的に接続するためのコネクタ14Gと、上記通信規格による通信の制御を行う通信制御部14Fが備えられており、コネクタ14Gは通信制御部14Fを介して制御部14Aに接続されている。従って、制御部14Aは、通信ケーブル30、コネクタ14Gおよび通信制御部14Fを介して、制御装置12との間で各種情報の授受を行う。
【0032】
なお、画像形成装置14には、以上の構成要素の他に、画像形成動作を行うための構成要素が多数含まれているが、錯綜を回避するために、ここでの説明は省略する。
【0033】
ここで、本実施の形態に係る画像形成システム10では、外部からの電磁波ノイズによる影響を抑制すると共に、自ら発する放射ノイズを抑制することにより、制御装置12と画像形成装置14との通信動作時における不具合の発生が防止されるようにするため、通信ケーブル30として、通信線に対してシールド部材が設けられたLANケーブルを用いることが規定されている。なお、この種の通信ケーブルとしては、カテゴリ7のLANケーブルが例示される。
【0034】
そして、本実施の形態に係る画像形成システム10では、上記シールド部材が設けられたLANケーブルを用いた場合に、制御装置12と画像形成装置14との間で問題なく通信動作が行われるように、関係各部に対してノイズ対策が施されている。
【0035】
図3には、本実施の形態に係る通信ケーブル30の構成が示されている。
【0036】
同図に示すように、本実施の形態に係る通信ケーブル30は、ケーブル本体32を備えており、ケーブル本体32の一方の端部にはプラグ34Aが設けられる一方、他方の端部にはプラグ34Bが設けられている。
【0037】
プラグ34Aおよびプラグ34Bは、ケーブル本体32側の外周部が絶縁体36で構成される一方、先端部側の外周部が導電性を有し、かつ上記シールド部材と電気的に接続された金属体38で覆われている。
【0038】
ところで、上述したように、本実施の形態に係る画像形成システム10では、通信ケーブル30としてイーサネット(登録商標)用のLANケーブルを採用しているため、当該LANケーブルであれば、カテゴリが異なるものも用いられ得る。そして、この際に、一例としてカテゴリ6等といったシールド部材が設けられていない通信ケーブルが用いられてしまうと、通信動作を保証することができなくなる。
【0039】
そこで、本実施の形態に係る画像形成システム10では、制御装置12と画像形成装置14との接続に用いた通信ケーブルのシールドの状態を検出する状態検出機能が搭載されている。
【0040】
図4には、本実施の形態に係るコネクタ12Gおよびコネクタ14Gの平面図が示されている。
【0041】
同図に示すように、本実施の形態に係るコネクタ12Gおよびコネクタ14Gは、通信ケーブルのプラグが挿入される筐体部40と、プラグが筐体部40に挿入された通信ケーブルにシールド部材が設けられている場合の当該シールド部材を接地するための一対の接地部材42A,42Bとを備えている。
【0042】
接地部材42Aおよび接地部材42Bは導電性を有する金属により構成されており、互いに接触することなく独立して筐体部40に設けられ、筐体部40にシールド付きの通信ケーブル30のプラグ34Aまたはプラグ34Bが挿入された際には、当該プラグの金属体38が接触するように構成されている。なお、筐体部40には、通信ケーブル30によって伝送される電気信号を送受信するための複数の端子が設けられているが、錯綜を回避するために、これらの図示および説明は省略する。
【0043】
図5には、コネクタ12Gおよびコネクタ14Gの周辺部の構成が、通信ケーブル30が接続された状態で示されている。
【0044】
同図に示すように、コネクタ12Gの接地部材42Aは抵抗器50を介して予め定められた電圧にプル・アップ(Pull-up)される一方、接地部材42Bは抵抗器52を介して接地されている。そして、抵抗器50と接地部材42Aとの接続配線は分岐(当該分岐点を「電圧検出点A」という。)され、図2に示すように、A/D(アナログ/デジタル)変換部12Hを介して制御部12Aに接続されている。従って、制御部12Aは、電圧検出点Aにおける電圧値が取得される。
【0045】
このように、本実施の形態に係る画像形成システム10では、コネクタ12Gにおける一方の接地部材42Aに対して予め定められた電圧を印加するのに対し、他方の接地部材42Bを接地している。このため、シールド付きの通信ケーブルが用いられた際には電圧検出点Aの電圧値が、プル・アップ電源からの電圧値の抵抗器50および抵抗器52により分圧された値(以下、「正常値」という。)となる一方、シールドなしの通信ケーブルが用いられた際には電圧検出点Aの電圧値は、少なくとも上記正常値より高い電圧値で、かつ通信ケーブルが接続されていない状態での電圧値のまま維持される。
【0046】
そこで、本実施の形態に係る画像形成システム10では、電圧検出点Aの電圧値が、上記正常値と見なされる許容範囲として予め定められた範囲内となっているか否かを判定することによって、用いられている通信ケーブルがシールド付きか否かを判定することにより、上記状態検出機能を実現している。このため、制御装置12のROM12Cには、上記許容範囲を示す情報(以下、「許容範囲情報」という。)が予め記憶されている。
【0047】
以上のように構成された画像形成システム10による状態検出機能を実現するための処理等の各種処理は、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現してもよい。但し、ソフトウェア構成による実現に限られるものではなく、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現してもよいことは言うまでもない。
【0048】
以下では、本実施の形態に係る画像形成システム10が、上記プログラムを実行することにより各種処理を実現するものとされている場合について説明する。この場合、当該プログラムを制御装置12または画像形成装置14に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された状態で提供される形態、有線または無線による通信手段を介して配信される形態等を適用してもよい。
【0049】
次に、図6を参照して、本実施の形態に係る画像形成システム10の状態検出機能を働かせる際の作用を説明する。なお、図6は、画像形成システム10のユーザにより、制御装置12と画像形成装置14とが通信ケーブルで接続された状態で状態検出機能の実行を指示する指示情報がキーボード12Dを介して受け付けられた際に、制御装置12の制御部12Aによって実行される状態検出処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはRОM12Cに予め記憶されている。
【0050】
まず、同図のステップ100では、許容範囲情報をROM12Cから読み出し、次のステップ102にて、A/D変換部12Hを介して電圧検出点Aの電圧値を取得する。
【0051】
次のステップ104では、上記ステップ102の処理によって取得した電圧値が上記ステップ100の処理によって読み出した許容範囲情報により示される許容範囲内となっているか否かを判定することにより、接続されている通信ケーブルがシールド付きのものであるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ106に移行して、予め定められた正常提示画面をディスプレイ12Eにより表示させるように制御した後、次のステップ108にて、予め定められた情報の受け付け待ちを行う。
【0052】
図7には、本実施の形態に係る正常提示画面の表示状態例が示されている。同図に示されるように、本実施の形態に係る正常提示画面では、接続されている通信ケーブルがシールド付きのものであることを示す情報(同図に示す例では、「本ケーブルはシールド付きのケーブルであり、特に問題ございません。」との情報)が表示される。画像形成システム10のユーザは、当該画面を参照した後、当該画面の下部に表示された「終了」ボタンを、キーボード12Dを介して指定する。これにより、上記ステップ108が肯定判定となって本状態検出処理プログラムを終了する。
【0053】
一方、上記ステップ104において否定判定となった場合は、接続されている通信ケーブルがシールドなしのものであるものと見なしてステップ110に移行し、予め定められた異常提示画面をディスプレイ12Eにより表示させるように制御した後、次のステップ112にて、予め定められた情報の受け付け待ちを行う。
【0054】
図8には、本実施の形態に係る異常提示画面の表示状態例が示されている。同図に示されるように、本実施の形態に係る異常提示画面では、接続されている通信ケーブルがシールド付きのものでないことを示す情報(同図に示す例では、「本ケーブルはシールド付きのケーブルでありません。ご確認ください。」との情報)が表示される。画像形成システム10のユーザは、当該画面を参照した後、当該画面の下部に表示された「終了」ボタンを、キーボード12Dを介して指定する。これにより、上記ステップ112が肯定判定となってステップ114に移行する。
【0055】
ステップ114では、接続されている通信ケーブルがシールド付きのものではないことを示す情報(以下、「異常情報」という。)を当該通信ケーブルを介して画像形成装置14に送信し、その後に本状態検出処理プログラムを終了する。なお、画像形成装置14では、上記異常情報を受信すると、当該異常情報を、その時点における時刻を示す情報に関連付けて履歴情報としてRAM14Bに記憶すると共に、UI部14Dの表示部により、通信ケーブルがシールド付きのものでないことを示す情報を表示する。
【0056】
このように、本実施の形態に係る画像形成システム10では、状態検出機能を実現するために、本来接地すべき接地部材42Aに対して電圧を印加しているため、当該電圧の電圧値は、接続された通信ケーブルのシールドの有無を検出し得る範囲で極力小さな値とすることが好ましい。
【0057】
なお、本実施の形態では、電圧検出点として抵抗器50と接地部材42Aとの間の点を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一例として図9に示すように、接地部材42Bと抵抗器52との間の点を適用する形態や、本実施の形態と同様に、コネクタ14Gの接地部材42Aを、抵抗器54を介して予め定められた電圧にプル・アップする一方、接地部材42Bを、抵抗器56を介して接地し、抵抗器54と接地部材42Aとの間の電圧検出点Cや、接地部材42Bと抵抗器56との間の電圧検出点Dを適用する形態等としてもよい。
【0058】
ここで、電圧検出点Cまたは電圧検出点Dを適用する場合の形態例としては、画像形成装置14により状態検出処理プログラムを実行する形態、通信ケーブル30を介して電圧検出点Cまたは電圧検出点Dの電圧値を制御装置12に送信することにより、制御装置12により状態検出処理プログラムを実行する形態等が例示される。
【0059】
また、本実施の形態では、抵抗器50および抵抗器52の2つの抵抗器を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、抵抗器50および抵抗器52の何れか一方のみを用いる形態としてもよい。従って、図9に示した形態においても、抵抗器54および抵抗器56の何れか一方のみを用いる形態としてもよい。
【0060】
[第2の実施の形態]
本第2の実施の形態に係る画像形成システム10の全体的な構成、通信ケーブル30、およびコネクタ12G,14Gの構成は上記第1の実施の形態に係る画像形成システム10(図1〜図4参照。)と同様であるので、ここでの説明は省略し、図10を参照して、本第2の実施の形態に係るコネクタ12Gおよびコネクタ14Gの周辺部の構成を説明する。
【0061】
同図に示すように、本実施の形態に係る画像形成システム10では、コネクタ12Gの接地部材42Aが抵抗器50を介して予め定められた電圧にプル・アップされる一方、コネクタ14Gの接地部材42Bが抵抗器56を介して接地されている。そして、抵抗器50とコネクタ12Gの接地部材42Aとの接続配線が分岐されて、当該分岐点(電圧検出点A)がA/D変換部12Hを介して制御部12Aに接続されている。従って、制御部12Aは、電圧検出点Aにおける電圧値が取得される。
【0062】
このように、本実施の形態に係る画像形成システム10では、一方のコネクタ12Gの接地部材42Aに対して予め定められた電圧を印加するのに対し、他方のコネクタ14Gの接地部材42Bを接地している。このため、シールド付きの通信ケーブルが用いられた際には電圧検出点Aの電圧値が、プル・アップ電源からの電圧値の抵抗器50および抵抗器56により分圧された値(以下、「正常値」という。)となる一方、シールドなしの通信ケーブルが用いられた際には電圧検出点Aの電圧値は、上記正常値より高い電圧値で、かつ通信ケーブルが接続されていない状態での電圧値のまま維持される。
【0063】
そこで、本実施の形態に係る画像形成システム10では、電圧検出点Aの電圧値が、上記正常値と見なされる許容範囲として予め定められた範囲内となっているか否かを判定することによって、用いられている通信ケーブルがシールド付きか否かを判定することにより、上記状態検出機能を実現している。このため、制御装置12のROM12Cには、上記許容範囲を示す情報(許容範囲情報)が予め記憶されている。
【0064】
なお、本実施の形態に係る画像形成システム10の状態検出機能を働かせる際の作用は上記第1の実施の形態に係る画像形成システム10と略同様であるので、ここでの説明は省略するが、状態検出処理プログラム(図6参照。)におけるステップ110の処理によって表示される異常提示画面が、一例として図11に示すように、接続されている通信ケーブルがシールド付きのものでないか、またはシールドが途中で切れていることを示す情報(同図に示す例では、「本ケーブルはシールド付きのケーブルでないか、またはシールドが途中で切れております。ご確認ください。」との情報)を表示するものとされる点のみが上記第1の実施の形態と相違している。
【0065】
すなわち、上記第1の実施の形態に係る状態検出機能では、一例として図12(A)に示すように、シールド付きの通信ケーブルが複数本(同図に示す例では、2本)、シールド部材を接地するための接地部材が設けられていない中継器60を介して接続されて用いられている場合や、一例として図12(B)に示すように、上記接地部材が設けられている中継器62を介して複数本(同図に示す例では、2本)の通信ケーブルが接続されていても、シールドなしの通信ケーブルが含まれている場合には、シールドの状態を検出することができない。
【0066】
これに対し、本第2の実施の形態に係る画像形成システム10では、一例として図10に示すように構成しているので、一例として図12に示したようなシールドが途中で切れている場合も検出される。
【0067】
なお、本実施の形態では、電圧検出点として抵抗器50とコネクタ12Gの接地部材42Aとの間の点を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一例として図10の一点鎖線で示すように、コネクタ14Gの接地部材42Bと抵抗器56との間の電圧検出点Dを適用する形態としてもよい。
【0068】
ここで、電圧検出点Dを適用する場合の形態例としては、画像形成装置14により状態検出処理プログラムを実行する形態、通信ケーブル30を介して電圧検出点Dの電圧値を制御装置12に送信することにより、制御装置12により状態検出処理プログラムを実行する形態等が例示される。
【0069】
また、本実施の形態では、抵抗器50および抵抗器56の2つの抵抗器を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、抵抗器50および抵抗器52の何れか一方のみを用いる形態としてもよい。
【0070】
[第3の実施の形態]
本第3の実施の形態に係る画像形成システム10の全体的な構成、通信ケーブル30、およびコネクタ12G,14Gの構成は上記第1の実施の形態に係る画像形成システム10(図1,図3,図4参照。)と同様であるので、ここでの説明は省略し、図13を参照して、本第3の実施の形態に係るコネクタ12Gおよびコネクタ14Gの周辺部の構成を説明する。なお、同図における図10に示した上記第2の実施の形態に係る構成と同一の部分については図10と同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0071】
同図に示すように、本第3の実施の形態に係る画像形成システム10の構成は、上記第2の実施の形態に係る画像形成システム10に比較して、抵抗器50とプル・アップ電源との間に、切換手段として機能するトランジスタ70が設けられている点が大きく異なっている。
【0072】
具体的には、トランジスタ70のエミッタおよびコレクタがプル・アップ電源と抵抗器50との間に直列接続される一方、図14に示されるように、トランジスタ70のベースが切換制御点PとしてA/D変換部12Hを介して制御部12Aに接続されており、制御部12Aにより、トランジスタ70の切換動作(スイッチング動作)が制御される。
【0073】
次に、図15を参照して、本実施の形態に係る画像形成システム10の状態検出機能を働かせる際の作用を説明する。なお、図15は、画像形成システム10のユーザにより、制御装置12と画像形成装置14とが通信ケーブルで接続された状態で状態検出機能の実行を指示する指示情報がキーボード12Dを介して受け付けられた際に、制御装置12の制御部12Aによって実行される、本第3の実施の形態に係る状態検出処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、図6に示される上記第1の実施の形態に係る状態検出処理プログラムと同一の処理を実行するステップには図6と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0074】
同図のステップ101では、トランジスタ70のスイッチング状態をオン状態(接続状態)とするように制御し、ステップ103にて、トランジスタ70のスイッチング状態をオフ状態(切断状態)とするように制御する。
【0075】
すなわち、本第3の実施の形態に係る画像形成システム10では、電圧検出点Aの電圧値を取得する場合にのみ、コネクタ12Gの接地部材42Aにプル・アップ電圧を印加するようにしており、これによって、通信ケーブル30のシールド部材に電圧が印加されることに起因する通信動作の不具合の発生が防止される。
【0076】
なお、本実施の形態では、電圧検出点として抵抗器50とコネクタ12Gの接地部材42Aとの間の点を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一例として図13の一点鎖線で示すように、コネクタ14Gの接地部材42Bと抵抗器56との間の点を適用する形態としてもよい。
【0077】
この場合の形態例としては、画像形成装置14により状態検出処理プログラムを実行する形態、通信ケーブル30を介して電圧検出点Dの電圧値を制御装置12に送信することにより、制御装置12により状態検出処理プログラムを実行する形態等が例示される。
【0078】
また、トランジスタ70の位置もプル・アップ電源と抵抗器50との間に限らず、抵抗器50とコネクタ12Gの接地部材42Aとの間、コネクタ14Gの接地部材42Bと抵抗器56との間等、通信ケーブル30が接続された際のコネクタ12G側のプル・アップ電源からコネクタ14G側の接地点に至る何れの位置に設けてもよい。さらに、この形態を、一例として図9に示される上記第1の実施の形態に係る画像形成システム10に適用してもよい。この場合の形態例としては、トランジスタ70を、図9に示されるコネクタ12Gのプル・アップ電源から接地点に至る何れかの位置、およびコネクタ14Gのプル・アップ電源から接地点に至る何れかの位置の少なくとも一方に設ける形態が例示される。
【0079】
さらに、トランジスタ70に代えて、ダイオード、リレー・スイッチ等の他のスイッチング素子を適用する形態としてもよい。
【0080】
[第4の実施の形態]
本第4の実施の形態に係る画像形成システム10の全体的な構成、通信ケーブル30、およびコネクタ12G,14Gの構成は上記第1の実施の形態に係る画像形成システム10(図1〜図4参照。)と同様であるので、ここでの説明は省略し、図16を参照して、本第4の実施の形態に係るコネクタ12Gおよびコネクタ14Gの周辺部の構成を説明する。なお、同図における図10に示した上記第2の実施の形態に係る構成と同一の部分については図10と同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0081】
同図に示すように、本第4の実施の形態に係る画像形成システム10の構成は、上記第2の実施の形態に係る画像形成システム10に比較して、抵抗器50とコネクタ12Gの接地部材42Aとの間に、蓄電手段として機能するコンデンサ72が設けられている点のみが異なっている。
【0082】
この場合、コンデンサ72が充電される期間のみプル・アップ電源による電流が流れるため、通信ケーブル30のシールド部材に電圧が印加されることに起因する通信動作の不具合の発生が抑制される。
【0083】
なお、この場合、電圧検出点Aにおける電圧は、一例として図17に示すように、抵抗器50の抵抗値に応じて変化するため、この変化の有無を検出することにより、接続された通信ケーブルのシールドの有無が検出される。
【0084】
なお、本実施の形態では、電圧検出点として抵抗器50とコネクタ12Gの接地部材42Aとの間の点を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一例として図16の一点鎖線で示すように、コネクタ14Gの接地部材42Bと抵抗器56との間の点を適用する形態としてもよい。
【0085】
この場合の形態例としては、画像形成装置14により状態検出処理プログラムを実行する形態、通信ケーブル30を介して電圧検出点Dの電圧値を制御装置12に送信することにより、制御装置12により状態検出処理プログラムを実行する形態等が例示される。
【0086】
また、コンデンサ72の位置も抵抗器50とコネクタ12Gの接地部材42Aとの間に限らず、プル・アップ電源と抵抗器50との間、コネクタ14Gの接地部材42Bと抵抗器56との間等、通信ケーブル30が接続された際のコネクタ12G側のプル・アップ電源からコネクタ14G側の接地点に至る何れの位置に設けてもよい。さらに、この形態を、一例として図9に示される上記第1の実施の形態に係る画像形成システム10に適用してもよい。この場合の形態例としては、コンデンサ72を、図9に示されるコネクタ12Gのプル・アップ電源から接地点に至る何れかの位置、およびコネクタ14Gのプル・アップ電源から接地点に至る何れかの位置の少なくとも一方に設ける形態が例示される。
【0087】
また、上記各実施の形態では、電圧検出点における電圧値の検出結果に基づいて通信ケーブルのシールド状態が把握される情報を提示したり、当該検出した電圧値を履歴情報として記憶したりする処理を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの処理に加えて、検出した電圧値を用いた他の処理の単独、または複数の組み合わせを適用する形態としてもよい。
【0088】
また、上記各実施の形態では、本発明の状態検出装置を画像形成システムに適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、複数のコンピュータ間で通信を行うシステム、コンピュータと画像読取装置との間で通信を行うシステム等、何らかの装置間で通信を行う他のシステムに適用する形態としてもよい。
【0089】
また、上記各実施の形態では、通信ケーブルとしてイーサネット(登録商標)に対応したLANケーブルを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プラグの仕様が共通とされ、かつシールド付きのケーブルとシールドなしのケーブルとが存在する他の通信規格に対応したケーブルを適用する形態としてもよい。
【0090】
さらに、上記各実施の形態で説明した状態検出処理プログラムの処理の流れ(図6,図15参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
【符号の説明】
【0091】
10 画像形成システム
12 制御装置
12A 制御部
12G コネクタ
14 画像形成装置
14A 制御部
14G コネクタ
30 通信ケーブル
34A,34B プラグ
36 絶縁体
38 金属体
40 筐体部
42A,42B 接地部材
50,52,54,56 抵抗器
70 トランジスタ
72 コンデンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端部に接続部が設けられた通信線の前記接続部が接続される被接続部に設けられ、前記接続部が前記被接続部に接続された際に前記通信線の遮蔽部材に接触される第1の接触部材と、
前記被接続部に設けられ、前記第1の接触部材とは接続されておらず、かつ前記接続部が前記被接続部に接続された際に前記遮蔽部材に接触される第2の接触部材と、
前記第1の接触部材に予め定められた電圧を印加する印加手段と、
前記第2の接触部材を接地させる接地手段と、
前記印加手段と前記第1の接触部材との間の電位および前記第2の接触部材と前記接地手段との間の電位の少なくとも一方を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて予め定められた処理を実行する実行手段と、
を備えた状態検出装置。
【請求項2】
両端部に接続部が設けられた通信線の一方の前記接続部が接続される第1の被接続部に設けられ、前記一方の接続部が前記第1の被接続部に接続された際に前記通信線の遮蔽部材に接触される第1の接触部材と、
前記通信線の他方の前記接続部が接続される第2の被接続部に設けられ、前記他方の接続部が前記第2の被接続部に接続された際に前記遮蔽部材に接触される第2の接触部材と、
前記第1の接触部材に予め定められた電圧を印加する印加手段と、
前記第2の接触部材を接地させる接地手段と、
前記印加手段と前記第1の接触部材との間の電位および前記第2の接触部材と前記接地手段との間の電位の少なくとも一方を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて予め定められた処理を実行する実行手段と、
を備えた状態検出装置。
【請求項3】
前記検出手段によって前記電位を検出する場合に前記印加手段から前記第1の接触部材に電圧を印加させ、前記検出手段によって前記電位を検出しない場合に前記印加手段から前記第1の接触部材に電圧を印加させないように切り換える切換手段
をさらに備えた請求項1または請求項2記載の状態検出装置。
【請求項4】
前記印加手段から前記第1の接触部材に印加される電圧を一時的に蓄電する蓄電手段
をさらに備えた請求項1から請求項3の何れか1項記載の状態検出装置。
【請求項5】
コンピュータを、請求項1から請求項4の何れか1項記載の状態検出装置における検出手段および実行手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−159548(P2011−159548A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−21615(P2010−21615)
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】