説明

環式トリアゾおよびジアゾナトリウムチャネル遮断薬

XおよびYは、各々NまたはCであり、XおよびYの少なくとも一方がNであり;Zは、単結合または所望される場合は置換されていてもよい連結基であり、R1は、水素または置換基であり;R2は、アミノまたは置換基であり;Nは、RIが水素の場合はアミノであり、もしくはR1が置換基の場合は=NHであるか;または、Nは、RaおよびRbが独立してHもしくはアルキル基である基NRaRbであるか;または、Nは、所望される場合は置換されていてもよいピペラジニル環であり;ならびに、Aは、R2を介してトリアゾ/ジアゾ環と連結して縮合多環式環を形成していてもよい、所望される場合は置換されていてもよいヘテロ環式もしくは炭素環式の環系である一般構造の化合物は、ナトリウムチャネル遮断薬および葉酸代謝拮抗薬に対して感受性のある哺乳類における障害、特に、癲癇、多発性硬化症、緑内障およびウエビチス、脳外傷および脳虚血、脳卒中、頭部損傷、脊髄損傷、外科手術による外傷、神経変性疾患、運動ニューロン疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、慢性炎症性疼痛、神経因性疼痛、片頭痛、双極性障害、気分、不安、および認知障害、統合失調症、ならびに三叉神経自律神経性頭痛などの障害の治療;哺乳類の癌の治療;ならびに、マラリアの治療に適していることが示される。
【化1】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナトリウムチャネル遮断特性を有するトリアジン化合物およびその環式ジアゾ類似体に関し、ならびに関連する障害を治療する医薬の作製のためのこれらの化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、式(A):
【0003】
【化1】

【0004】
の化合物を開示しており、
ここで、Rは、炭素数1〜10のアルキル、炭素数2〜10のアルケニル、炭素数2〜10のアルキニル、または炭素数3〜10のシクロアルキルであり、これらのいずれも所望される場合は置換されていてよく、ならびにRからRは、独立して、水素、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアルコキシ(すべて、所望される場合は、1もしくは2つ以上のハロゲン、ヒドロキシ、およびアリールで置換されていてよい)、アミノ、モノ‐もしくはジ‐置換アミノ、アルケニルオキシ、アシル、アシルオキシ、シアノ、ニトロ、アリール、およびアルキルチオ基から選択されるか、またはRからRのいずれかの隣接する2つが連結して(−CH=CH‐CH=CH−)基を形成する。これらの化合物は、心障害の治療において活性であり、特に不整脈の治療に有用であることが開示されている。
【0005】
発明者らの特許出願である特許文献2(本願の優先日の後に公開)は、式(B):
【0006】
【化2】

【0007】
の化合物の使用を開示しており、
ここで、
は、水素(および=NHはNH)、またはカルボキシアミド、炭素数1〜10のアルキル、炭素数2〜10のアルケニル、炭素数1〜3のアルキル‐アリール、炭素数1〜3のアルキル‐へテロシクリル、もしくは炭素数3〜10のシクロアルキルであり、これらのいずれも、所望される場合は、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシアミド、ハロ炭素数1〜6のアルキル、炭素数1〜6のアルキル、または炭素数1〜6のアルコキシで置換されていてよく;
からRは、独立して、水素、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアルコキシ(すべて、所望される場合は、1もしくは2つ以上のハロゲン、ヒドロキシ、およびアリールで置換されていてよい)、アミノ、モノ‐もしくはジ‐置換アミノ、アルケニルオキシ、アシル、アシルオキシ、シアノ、ニトロ、アリール、およびアルキルチオ基から選択され;
(a)哺乳類における障害の治療、特に、癲癇、多発性硬化症、緑内障およびウエビチス(uevitis)、脳外傷(cerebral traumas)および脳虚血、脳卒中、頭部損傷、脊髄損傷、外科手術による外傷(surgical trauma)、神経変性疾患、運動ニューロン疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、慢性炎症性疼痛、神経因性疼痛、片頭痛、双極性障害、気分、不安、および認知障害、統合失調症、ならびに三叉神経自律神経性頭痛の、特にヒトにおける治療のための電位依存性ナトリウムチャネル遮断薬として;
(b)哺乳類における障害の治療、特に、哺乳類の癌の治療のための葉酸代謝拮抗薬として、ならびに、特にヒトにおける三日熱マラリアおよび熱帯熱マラリアに対する抗マラリア薬として、
の使用を開示している。
【0008】
炭素数1〜10のアルキル基として、Rは、適切には、無置換炭素数1〜6のアルキル基、通常はメチル、エチル、i‐プロピル、n‐プロピル、i‐ブチル、またはn‐ブチルである。別の選択肢として、このような基は、ヒドロキシ、またはクロロ、ブロモ、もしくはフルオロなどのハロゲンで置換されていてよい。
【0009】
炭素数2〜10のアルケニル基として、Rは、アリルなどの無置換炭素数2〜6のアルケニル基であってよい。
【0010】
炭素数3〜10のシクロアルキル基として、Rは、通常は、シクロヘキシルであり、所望される場合は、1もしくは2つ以上のハロゲン、ハロアルキル、またはアルコキシ基で置換されていてよく、例えば、クロロ、フルオロ、トリフルオロメチル、メトキシ、またはエトキシである。
【0011】
炭素数1〜3のアルキルアリール基として、Rは、通常はベンジルであり、所望される場合はそのフェニル基が1もしくは2つ以上のハロゲン、ハロアルキル、またはアルコキシ基で置換されていてよく、例えば、クロロ、フルオロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メトキシ、またはエトキシである。
【0012】
炭素数1〜3のアルキル‐へテロシクリルとして、Rは、適切には、所望される場合はN置換であってよいピペリジン‐メチル、またはチエニル‐メチル、またはフリル‐メチルである。
【0013】
からRで置換されたフェニル環は、適切には、1、2、もしくは3個の置換基を含む。
【0014】
からRは、水素以外の場合、好ましくは、ハロゲン、ハロ炭素数1〜6のアルキル、または炭素数1〜7のアルコキシ基から選択される。特に好ましい置換基は、2,3、もしくは2,4、もしくは2,5、もしくは もしくは3,5、もしくは2,3,5ジ‐またはトリ−ハロ(特にクロロおよび/またはフルオロ)である。
【0015】
化合物の1つのクラスでは、Rは水素ではない。化合物の別のクラスでは、Rは水素ではない。化合物のさらなるクラスでは、RおよびRの両方が水素ということはない。
【0016】
特許文献3の主題は、参照により本明細書に組み入れられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】米国特許第4,649,139号
【特許文献2】国際公開第2008‐007149号
【特許文献3】国際公開第2008‐00714号
【発明の概要】
【0018】
本発明の化合物は、一般構造、
【0019】
【化3】

【0020】
を有しており、
ここで、XおよびYは、各々NまたはCであり、XおよびYの少なくとも一方がNであり;
Zは、単結合または所望される場合は置換されていてもよい連結基であり、
R1は、水素または置換基であり;
R2は、アミノまたは置換基であり;
は、R1が水素の場合はアミノであり、もしくはR1が置換基の場合は=NHであるか;または、
は、RaおよびRbが独立してHもしくはアルキル基である基NRaRbであるか;または、
は、所望される場合は置換されていてもよいピペラジニル環であり;ならびに、
Aは、R2を介してトリアゾ/ジアゾ環と連結して縮合多環式環を形成していてもよい、所望される場合は置換されていてもよいヘテロ環式もしくは炭素環式の環系である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
炭素環式要素として、Aは、通常、所望される場合は置換されていてもよいフェニル、またはナフチル、またはアントラセニル、またはフルオレニル、またはアダマンチルである。
【0022】
ヘテロ環式要素として、Aは、通常、所望される場合は置換されていてもよい(ベンゾ)チエニル、または(ベンゾ)フリル、または(ベンゾ)ピラン、または(イソ)インドール、または(イソ)キノリン、またはピリジンである。
【0023】
R1が置換基である場合、適切な基としては、PCT/GB07/050405にて式(B)のRについて開示されるものすべて、および上述のものが含まれ、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アルケニル、カルボキシアミド、ベンジル;ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、またはカルボキシアミドで置換されたベンジル、および以下で開示するさらなる基などである。
【0024】
本明細書で述べるアルキルおよびアルコキシ基は、通常、1〜6個、または1〜4個の炭素原子を含み、ならびにアルケニル基は2〜4個の炭素原子である。
【0025】
R2がアミノ以外の置換基である場合、適切な基としては、所望される場合は置換されていてもよいアルキルまたはフェニル基が挙げられる。
【0026】
Zが連結基である場合、Zは、所望される場合は置換されていてよい1もしくは2つのアルキルまたはフェニル基を有する炭素原子であってよい。このアルキル基は、連結して、シクロプロピルまたはシクロブチルなどのシクロアルキル基を形成してよい。Zは、不飽和連結基であってもよく、例えば、所望される場合は置換されていてよいアルケニルであり、この場合、A−Z−はスチリルであってよい。
【0027】
がピペラジニルである場合、Nは、通常、N‐アルキルピペラジニルである。特に、XがCであり、YがNであり、R1がHである場合、Nは、N‐メチルピペラジニルであってよい。
【0028】
トリアジン/ジアジン環のN原子と共に四級塩が形成されていてよい。
【0029】
アルキル基、ヘテロ環式、または炭素環式環に対する所望される場合は存在してもよい置換基としては、国際公開第2008‐007149号に開示されるものすべて、および上述のもの、および以下で開示するさらなる基が含まれる。国際公開第2008‐007149号の主題は、参照により本明細書に組み入れられる。
【0030】
一般式(I)の化合物の1つの特別なクラスにおいて、XおよびYはいずれもNであり、トリアジン環を形成する。
【0031】
式(I)の一般構造の範囲内において、Aが、フェニル、ナフチル、アントラセニル、もしくはフルオレニルなどのアリール;または、アダマンチルなどの非アリール、またはアリール環と非アリール環との混合であってよい単環式、二環式、または三環式の炭素環式環系である化合物の群が存在する。この群において、環系Aは、所望される場合は、上記で挙げた置換基で、または、特に、クロロもしくはブロモなどのハロゲンまたはCF3などのフルオロアルキル、OMeもしくはOEtなどのアルコキシ、またはフェノキシもしくはベンジルオキシなどのアリールオキシの1もしくは2つ以上で置換されていてよい。
【0032】
この群において、典型的な単環式置換基Aとしては、ジクロロフェニルおよびトリクロロフェニルなどのクロロフェニル、例えば、2,3‐、2,6‐、および3,5‐ジクロロ、ならびに2,3,5‐トリクロロ;2‐ブロモおよび3‐ブロモなどのブロモフェニル;ジ‐トリフルオロメチルなどのトリフルオロメチル‐フェニル、例えば、3,5‐トリフルオロメチル;ジメトキシ、ジエトキシ、トリメトキシ、およびトリエトキシ‐フェニルなどのメトキシ‐フェニル、エトキシ‐フェニル、例えば、4,5ジメトキシ、3,4,5トリメトキシ;ジ(フルオロメトキシ)‐フェニル、ジ(フルオロエトキシ)‐フェニルなどのフルオロメトキシ‐フェニル、フルオロエトキシ‐フェニル、例えば、2‐フルオロメトキシ、2‐フルオロエトキシ、4‐フルオロメトキシ、4‐フルオロエトキシ、2,4‐ジ(フルオロメトキシ)、および2,4‐ジ(フルオロエトキシ)、が挙げられる。
【0033】
式(I)の化合物がトリアジンである場合、Y窒素は、無置換であっても、またはメチル、エチルなどのアルキル基、フルオロメチル、フルオロエチルなどのフルオロアルキル基、例えば−CHCHF、−CHCF、であることが適切である置換基R1を有していてもよい。
【0034】
Aが、所望される場合は置換されていてよいフェニル基である、式(I)のいくつかの典型的な単環式芳香族化合物は:
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,4,5 トリメトキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐095]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐068]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐069]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,5‐ビストリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐092]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,6‐ジクロロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐104]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,4‐ジメトキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐115]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐068]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐069]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐トリフルオロメトキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐056]
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(1,1,2,2‐テトラフルオロエトキシ)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐108]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(1,1,2,2‐テトラフルオロエトキシ)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐137]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2,5‐ビス(2,2,2‐トリフルオロエトキシ)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐140]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐ジフルオロメトキシ)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐142]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐クロロ‐5‐トリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐172]
3,5‐ジアミノ‐6‐[3,5(ビス‐トリフルオロメチル)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐175]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐クロロ‐3‐トリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐176]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐クロロ‐4‐(メチルスルホニル)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐179]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,4,6‐トリイソプロピルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐180]
3,5‐ジアミノ‐6‐(4‐tertブチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐181]
3,5‐ジアミノ‐6‐(4‐n‐ブチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐183]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,5‐ジ‐tert‐ブチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐187]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,5‐ジメトキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐192]
3,5‐ジアミノ‐6‐[3,5‐ビス(2,2,2‐トリフルオロエトキシ)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐193]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐クロロ‐2‐フルオロ‐5‐トリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐197]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2,5‐ビス(トリフルオロメチル)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐198]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐クロロ‐3‐トリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐199]
3,5‐ジアミノ‐6‐(5‐クロロ‐2‐トリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐200]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,3,4‐トリフルオロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐206]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐クロロ‐4,5‐ジフルオロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐207]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,3,4,5‐テトラフルオロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐208]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,3‐ジクロロ‐6‐トリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン CEN209
[3,5‐ジアミノ‐6‐(2,3,4,5,6‐ペンタフルオロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐212]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,3,6‐トリクロロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐214]
5(3)‐アミノ‐6‐(2,3,5‐トリクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐(2,2‐ジフルオロエチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐085]
5(3)‐アミノ‐6‐(2,3,‐ジクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐(2,2,2‐トリフルオロエチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐067]
5(3)‐アミノ‐6‐(2,3,‐ジクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐(2‐イソプロポキシ)エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐091]
5(3)‐アミノ‐6‐フェニル‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐051]
5(3)‐アミノ‐6‐(2,5‐ジクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐053]
5(3)‐アミノ‐6‐(3,5‐ジクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐059]
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐ジフルオロメトキシフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐146]
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐クロロ‐3‐トリフルオロメチフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐177]
5(3)‐アミノ‐6‐(3‐クロロ‐2‐フルオロ‐5‐トリフルオロメチフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐202]
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐クロロ‐4,5‐ジフルオロ‐5‐フェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐204]
5(3)‐アミノ‐6‐フェニル‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐052]
5(3)‐アミノ‐6‐(2,5‐ジクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐054]
5(3)‐アミノ‐6‐(2,3,5‐トリクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐055]
5(3)‐アミノ‐6‐(3,5‐ジクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐060]
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐ナフチル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐075]
5(3)‐アミノ‐6‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐119]
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐クロロ‐3‐トリフルオロメチフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐178]
5(3)‐アミノ‐6‐(3,5‐ビス‐tert‐ブチルフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐189]
5(3)‐アミノ‐6‐(3‐クロロ‐2‐フルオロ‐5‐トリフルオロメチフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐203]
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐クロロ‐4,5‐ジフルオロ‐5‐フェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐205]
5(3)‐アミノ‐6‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐101]
5(3)‐アミノ‐6‐[3,5‐(ビス‐トリフルオロメチル)フェニル]‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐099]
5(3)‐アミノ‐6‐(3‐クロロ‐2‐フルオロ‐5‐トリフルオロメチフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐(2,2,3,3‐テトラフルオロプロピル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐210]
5(3)‐アミノ‐6‐(3‐クロロ‐2‐フルオロ‐5‐トリフルオロメチフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐(2,2,3,3,3‐ペンタフルオロプロピル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐211]
である。
【0035】
この群において、典型的な二環式置換基Aは、1‐ナフチルおよび2‐ナフチル、もしくはテトラヒドロナフチルなどのナフチル、メチレンジオキシフェニル、エチレンジオキシフェニルなどのアルキレンジオキシフェニル、またはベンゾジオキソロであり、これらのいずれも、所望される場合は、例えば、6‐ブロモナフチルを例とするブロモ、もしくは2,2‐ジフルオロベンゾジオキソロを例とするフルオロなどの1もしくは2つ以上のハロゲンによって、または、2‐もしくは3‐メトキシナフチル、エトキシナフチル、または1,4‐、2,5‐、もしくは3,7‐ジメトキシナフチル、ジエトキシナフチルを例とするメトキシ、エトキシなどの1もしくは2つ以上のアルコキシ基によって置換されていてよい。
【0036】
前記のように、二環式置換基Aを有する式(I)の化合物がトリアジンである場合、Y窒素は、無置換であってよく、または置換基R1が、適切に、メチル、エチルなどのアルキル基、フルオロメチル、フルオロエチルなどのフルオロアルキル基、例えば−CHCHF、−CHCF、であってもよい。
【0037】
Aが二環式置換基である式(I)のいくつかの典型的な化合物は:
6‐(1‐ナフチル)‐1,2,4‐トリアジン‐3,5‐ジアミン [CEN‐072]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐ナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐073]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(6‐ブロモナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐096]
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(5,6,7,8‐テトラヒドロナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐094]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(3‐メトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐139]
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(2‐エトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐110]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(3‐エトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐141]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(3,7‐ジメトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐143]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(1,4‐ジメトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐151]
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(2,5‐ジメトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐156]
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(2,5‐ジメトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐157]
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(2,5‐ジメトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐158]
5(3)‐アミノ‐6‐(1‐ナフチル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐077]
5(3)‐アミノ‐6‐(1‐ナフチル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐078]
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐ナフチル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐076]
5(3)‐アミノ‐6‐[1‐(5,6,7,8‐テトラヒドロナフチル)]‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐120]
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐ナフチル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐075]
3,5‐ジアミノ‐6‐[5‐(2,2‐ジフルオロベンゾジオキソロ)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐117]
3,5‐ジアミノ‐6‐[4‐(2,2‐ジフルオロベンゾジオキソロ)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐070]
5(3)‐アミノ‐6‐[5‐(2,2‐ジフルオロベンゾジオキソロ)]‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐081]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,4‐エチレンジオキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐109]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,4‐メチレンジオキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐103]
である。
【0038】
この群では、典型的な三環式置換基Aは、1もしくは2つ以上の、アントラセニルもしくはフルオレニルなどの芳香族環、またはアダマンチルなどの非芳香族、を含む縮合環であり、これらのいずれも、所望される場合は上記の単環式および二環式化合物に対して提案された基によって置換されていてよい。三環式置換基Aを有する式(I)の化合物がトリアジンである場合は、やはり、置換基R1は、所望される場合は上記の単環式および二環式化合物に対して提案されたように置換されていてよい。
【0039】
典型的な式(I)の三環式化合物は、
6‐(9‐アントラセニル)‐3,5‐ジアミノ‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐118]
3,5‐ジアミノ‐6‐[4‐(9H‐フルオレニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐129]
6‐アダマンチル‐3,5‐ジアミノ‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐083]
6‐アダマンチル‐5(3)‐アミノ‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐100]
である。
【0040】
式(I)のR2がアミノではない化合物のクラスでは、R2は、適切には、フェニル基、または、アルキルもしくはアルコキシフェニル、またはハロフェニルなどの置換フェニル基であってよく;例えば、以下の実例としてのトリアジン化合物のようなものであり、これらは、R2およびAが同一の集団としてビス‐アリール構造を形成する特別な群の化合物である。
【0041】
前述のように、トリアジン置換基R1は、所望される場合は上記の単環式および二環式化合物に対して提案されたように置換されていてよい。
【0042】
実例としてのビス‐フェニルトリアジン化合物は:
3‐アミノ‐5,6‐ビス(4‐メチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐126]
3‐アミノ‐5,6‐ビス(2‐クロロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐132]
3‐アミノ‐5,6‐ビス(4‐メトキシルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐127]
3‐アミノ‐2‐メチル‐5,6‐ビス(4‐メチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐134]
である。
【0043】
式(I)の化合物の別のクラスでは、以下の実例としてのトリアジン化合物のように、環系Aは、置換基R2と連結して縮合環構造を形成してよい:
【0044】
【化4】

【0045】
これらの化合物は、所望される場合は、縮合環構造上にて、および前述の化合物のようにR1位にて置換されていてよい。
【0046】
特別の態様では、一般式(I)の2つの構造が、それぞれのA環を介して互いに連結している。例えば、Aが所望される場合は置換されていてもよいフェニルまたはナフチルの場合、この連結は、以下の化合物のように、メチレンまたはエーテルブリッジを介していてよい。
【0047】
【化5】

【0048】
本態様の変形では、以下で例示するように、環A構造が2つのトリアジン部分間で共有されている。
【0049】
【化6】

【0050】
本発明は、その範囲内において、A環が、既述の二環式および三環式構造、または以下で述べるヘテロ環式構造など、本明細書で述べるもの以外のいずれかであるこの一般的なビス型(bis−format)の化合物を含む。さらに、トリアジン環は、以下で述べるピリミジンおよびピラジン環で置き換えてもよい。
【0051】
式(I)の化合物の特別なクラスでは、A環上の置換基は、例えば、ハロゲンまたはアルコキシまたは上述のフェニル環上のその他の置換基(substuents)によってフェニル環上にて所望される場合は置換されていてよいフェニルおよびフェノキシ、ベンジルおよびベンジルオキシを含む。このクラスは、以下のトリアジンで例示される。
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐ビフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐074]
3,5‐ジアミノ‐6‐(4‐ビフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐082]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐フェノキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐084]
3,5‐ジアミノ‐6‐(4‐フェノキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐093]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐フェノキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐097]
5(3)‐アミノ‐6‐(4‐フェノキシフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐102]
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐フェノキシフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐105]
5(3)‐アミノ‐6‐(3‐フェノキシフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐106]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐ベンジルオキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [8][CEN‐123]
3,5‐ジアミノ‐6‐(4‐ベンジルオキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐131]
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2,4‐ジクロロベンジルオキシフェニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐144]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐ベンジルオキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐160]
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2,4‐トリフルオロメチルベンジルオキシ)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐171]
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2,6‐ジクロロベンジルオキシ)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐185]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐フェニルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐159]
【0052】
一般構造(I)の化合物の別のクラスでは、Aは、所望される場合は置換されていてもよいヘテロ環式環系であり、例えば、1つ以上の酸素もしくは硫黄もしくは窒素原子を有する単環式、または二環式へテロ環、特に芳香族へテロ環式環系である:
【0053】
例えば、チエニルおよびベンゾチエニルなどの硫黄含有へテロ環であり、前述の単環式および二環式A構造のように、所望される場合は、例えばハロゲン、アルキル、またはアルコキシ、特に1、2、もしくは3個の塩素または臭素原子によって置換されていてよい。
【0054】
このクラスの典型的な化合物は:
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐チエニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐057]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐チエニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐064]
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2,5ジクロロチエニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐071]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(3,4,5トリクロロチエニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐079]
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐チエニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐061]
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐チエニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐062]
5(3)‐アミノ‐6‐[3‐(2,5‐ジクロロチエニル)]‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐080]
5(3)‐アミノ‐6‐{2‐(3,4,5‐トリクロロ)チエニル}‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐194]
5(3)‐アミノ‐6‐{2‐(3,4,5‐トリクロロ)チエニル}‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐195]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(4,5‐ジブロモチエニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐122]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(5‐ブロモチエニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐124]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(3‐ブロモチエニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐125]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(5‐クロロチエニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐138]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(ベンゾ[b]チオフェニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐113]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(3‐クロロベンゾ[b]チオフェニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐114]
である。
【0055】
例えば、フリル、フェニルフリル、およびベンゾピラニルなどの酸素含有へテロ環であり、前述の単環式および二環式A構造のように、所望される場合は、例えばハロゲン、アルキル、またはアルコキシによって、特に1、2、もしくは3個の塩素または臭素原子によって置換されていてよい。
【0056】
このクラスの典型的な化合物は:
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(5‐フェニルフリル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐107]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(4,5‐ジブロモフリル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐121]
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2‐オキソ‐2H‐1‐ベンゾピラニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐133]
5(3)‐アミノ‐6‐[2‐(4,5‐ジブロモフリル)]‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐135]
である。
【0057】
例えば、ピリジル、インドリル、キノリル、イソキノリルなどの窒素含有へテロ環であり、前述の単環式および二環式A構造のように、所望される場合は、例えばハロゲン、アルキル、またはアルコキシによって、特に、クロロピリジルおよびジクロロピリジルなど、1、2、もしくは3個の塩素または臭素原子によって置換されていてよい。この窒素含有へテロ環は、所望される場合は、メチルなどのアルキルでN置換されていてもよく、またはフェノキシもしくはフェニルチオで置換されていてもよく、この場合のフェニルは、所望される場合は、クロロなどのハロゲンで置換されていてよい。
【0058】
このクラスの典型的な化合物は:
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2‐クロロピリジル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐164]
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(6‐クロロピリジル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐166]
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2‐フェノキシピリジル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐167]
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(5,6‐ジクロロピリジル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐168]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐キノリル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐173]
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2,6‐ジクロロピリジル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐174]
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(6‐クロロ‐ピリジル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐191]
である。
【0059】
ヘテロ環系では、A環に対する所望される場合は存在してもよい置換基として、炭素環式A環で開示したものが挙げられる。前述のように、トリアジンでは、置換基R1は、所望される場合は上記の単環式および二環式化合物に対して提案されたように置換されていてよい。
【0060】
前述のビス‐フェニルトリアジン化合物と同様に、本発明は、ビス‐へテロ環化合物を含み、化合物3‐アミノ‐5,6‐ビス(2‐フリル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐196]で例示される。
【0061】
一般構造(I)の範囲内の化合物の別のクラスでは、Zは、単結合以外の要素である。このクラスの範囲内には、Zが、構造AとXY環との間に挿入された、シクロヘキシル環を例とする所望される場合は置換されていてもよいシクロアルキル環である化合物の群、または例示化合物3,5‐ジアミノ‐6‐[E‐2‐(3‐フェニル)プロペニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐112]のように、Zが、所望される場合は、例えばメチルなどのアルキルもしくはシアノで置換されていてもよいアルケニルブリッジである化合物の群が存在する。
【0062】
A環とXY環との間にブリッジを有する化合物のこのクラスの範囲内には、一般式(V)で表される化合物の群も存在し、
【0063】
【化7】

【0064】
ここで、R3、R4、およびR5基は、独立して、水素、またはアルキル、または式(I)で定めるように、環系Aであるが、ただし、R3、R4、およびR5のうちの1つだけが水素である。R3、R4、およびR5のうちの少なくとも1つが環系Aであることが適切である。R1、R2、およびNは、前記で定める通りである。
【0065】
R3、R4、またはR5に対する適切なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、およびブチルが挙げられる。アルキル基は、例えばハロゲンまたはアルコキシ基で置換されていてよい。
【0066】
R3、R4、およびR5のうちの1もしくは2つ以上が、環Aに対して提案されるようにヘテロ環式または炭素環式環系である場合、典型的な例は、前述の単環式、二環式、および三環式部分の代表として、フェニル、ナフチル、キサンチルである。環Aに対して提案されるような所望される場合は存在してもよい置換基が存在していてよく、ハロゲン(クロロ、フルオロ、ブロモ)およびアルコキシなどであり、例えばメトキシである。
【0067】
R3、R4、およびR5置換基のうちの1もしくは2つ以上が、例えば、所望される場合は置換されていてもよいフェノキシ基として、酸素原子を介して共通の炭素原子に結合していてよい。
【0068】
この群の実例として、式(V)の典型的なトリアジン化合物を以下に示す。
3,5‐ジアミノ‐6‐(ジフェニルメチル)‐1,2,4‐トリアジン [R3=H、R4=R5=Ph [CEN‐130]
3,5‐ジアミノ‐6‐(1,1‐ジフェニルエチル)‐1,2,4‐トリアジン [R3=Me、R4=R5=Ph] [CEN‐147]
5(3)‐アミノ‐6‐(1,1‐ジフェニルエチル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐149]
3,5‐ジアミノ‐6‐(トリフェニルメチル)‐1,2,4‐トリアジン [R3=R4=R5=Ph] [CEN‐153]
3,5‐ジアミノ‐6‐(1‐シクロペンチル‐1‐フェニル)‐1,2,4‐トリアジン [R3=シクロペンチル、R4=Ph、R5=H] [CEN‐163]
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(6‐メトキシナフタレン)メチル)‐1,2,4‐トリアジン [R3=6‐メトキシナフチル、R4=Me、R5=H] [CEN‐165]
3,5‐ジアミノ‐6‐(1‐プロピルブチル)‐1,2,4‐トリアジン [R3=R4=プロピル、R5=H] [CEN‐170]
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(6‐メトキシナフタレン)エチル)‐1,2,4‐トリアジン [R3 + R4=キサンチル、R5=H] [CEN‐182]
3,5‐ジアミノ‐6‐(1‐イソプロピル‐1‐フェニルメチ)‐1,2,4‐トリアジン [R3=イソプロピル、R4=フェニル、R5=H] [CEN‐201]
3,5‐ジアミノ‐6‐[1,1ビス‐(4‐クロロフェニル)メチル]‐1,2,4‐トリアジン [R3=R4=4‐クロロフェニル、R5=H] [CEN‐213]
3,5‐ジアミノ‐6‐{1‐(4‐クロロフェノキシ)‐1‐メチル}エチル‐1,2,4‐トリアジントシレート [CEN 215]
【0069】
式(V)の変形において、R3、R4、およびR5のうちの2つが、2つのアルキル基として互いに連結して、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル基などのシクロアルキル基を形成する。この変形の実例としては、化合物、
5(3)‐アミノ‐6‐{1‐[1‐(4‐クロロフェニル)]シクロペンチル}‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐150]
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロペンチル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐148]
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロヘキシル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐145]
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロブチル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐152]
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロプロピル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐154]
である。
【0070】
前述のように、トリアジンでは、置換基R1は、所望される場合は上記の単環式および二環式トリアジン化合物に対して提案されたように置換されていてもよい。
【0071】
一般構造(I)の化合物の1つの特別なクラスでは、XがNであり、YがHであり、ピラジン環を形成する。
【0072】
このクラスの範囲内において、典型的な化合物は、
2,6‐ジアミノ‐3‐(2,3,5‐トリクロロフェニル)ピラジン [CEN‐86]
2,6‐ジアミノ‐3‐(2,3‐ジクロロフェニル)ピラジン [CEN‐87]
2,6‐ジアミノ‐3‐(2‐ナフチル)ピラジン [CEN‐88]
2,6‐ジアミノ‐3‐(2,2‐ジフルオロベンゾジオキソロ‐4‐イル)ピラジン [CEN‐89]
である。
【0073】
式(I)のピラジンにおけるA環およびXY環に対する所望される場合は存在してもよい置換基としては、前記で考察したトリアジン化合物に対して提案されたもののいずれをも挙げることができる。さらに、ピラジンは、以下の化合物、
【0074】
【化8】

【0075】
で例示されるように、X位においてN‐アルキル化、通常はN‐メチル化されていてもよい。
【0076】
一般構造(I)の化合物の別の特別なクラスでは、XがHであり、YがNであり、ピリミジン環を形成する。
【0077】
このクラスの範囲内において、典型的な化合物は、
2,4‐ジアミノ‐5‐(2,3‐ジクロロフェニル)ピリミジン、[CEN‐41]
4(2)‐アミノ‐5‐(2,3‐ジクロロフェニル)‐2,4(2,5)‐ジヒドロ‐2(4)‐イミノ‐1‐メチルピリミジン [CEN‐42]
4(2)‐アミノ‐5‐(2,3‐ジクロロフェニル)‐2,4(2,5)‐ジヒドロ‐2(4)‐イミノ‐1‐メチルピリミジン [CEN‐43]
2,4‐ジアミノ‐5‐(2,3,5‐トリクロロフェニル)ピリミジン [CEN‐047]
【0078】
式(I)のピリミジン(pyrmidines)におけるA環およびXY環に対する所望される場合は存在してもよい置換基としては、前記で考察したトリアジン化合物に対して提案されたもののいずれをも挙げることができる。さらに、ピリミジンは、化合物2,4‐ジアミノ‐5‐(4‐クロロフェニル)‐6‐エチル‐ピリミジン [CEN‐048]で例示されるように、X位にてアルキル化、通常はメチル化またはエチル化されていてもよい。
【0079】
本発明は、以下で例示される式(I)のピペラジニルピリミジンの使用も含み、
【0080】
【化9】

【0081】
これらは、欧州特許出願公開第0372934号明細書に記載の手順を用いて作製される。
【0082】
式(I)のさらなるピリミジンおよびピラジン化合物は、R1およびR2において置換されており、式(I)のトリアジンに対して上記で開示されるように、種々のA環を有する。
【0083】
式(I)の範囲内で置換パターンの違いを示すさらなる化合物は、以下の手順(4)で作製することができる化合物によって例示される。
【0084】
【化10】

【0085】
または、以下の手順(3)で作製することができる化合物によって例示される。
【0086】
【化11】

【0087】
または、以下の手順(1)で作製することができる化合物によって例示される。
【0088】
【化12】

【0089】
式(I)の化合物の塩の使用は、本発明の局面を形成する。好ましい塩は、薬理学的に許容される酸付加塩である。適切な薬理学的に許容される酸付加塩としては、有機酸および無機酸のいずれによって形成されるものも挙げられ、例えば、塩酸、硫酸、クエン酸、酒石酸、リン酸、乳酸、ピルビン酸、酢酸、マロン酸、コハク酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、オキサロ酢酸、メタンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸、ベンゼン‐スルホン酸、グルタミン酸、ナフトエ酸、およびイセチオン酸から形成されるものである。エタンスルホン酸塩、リンゴ酸塩、マンダル酸塩(mandalate)、安息香酸塩、およびサリチル酸塩も適切である。
【0090】
式(I)の化合物の作製において、化合物またはその塩は、反応溶媒または結晶化溶媒またはこれらの成分の溶媒和物として得られる場合がある。そのような溶媒和物の使用は、本発明の別の局面を形成する。適切な薬理学的に許容される溶媒和物としては、水和物が挙げられる。
【0091】
構造(I)の特定の化合物は、キラル中心を有しており、ラセミ体、ラセミ混合物として、および個々のエナンチオマーまたはジアステレオマーとして存在し得る。このような異性体はすべて本発明の範囲内に含まれる。式(I)の化合物の幾何異性体もすべて、個々の異性体であれ、またはそれらの混合物であれ、本発明の範囲内に含まれる。従って、トランスおよびシス配置を取る構造(I)の化合物は、本発明のさらなる局面を形成し;さらに、その混合物を含む構造(I)のその他の互変異性形態のすべてもそうである。さらに、構造(I)の化合物の結晶形態のいくつかは多形体(polymorphs)として存在することができ、これらはすべて本発明に含まれる。
【0092】
式(I)の特定の化合物は、その全開示事項が参照により本明細書に組み入れられる上述の米国特許第4,649,139号に開示される手順によって作製することができる。
【0093】
式(I)の特定の化合物は、その全開示事項が参照により本明細書に組み入れられる欧州特許出願公開第0021121号に開示される方法によって作製することもできる。
【0094】
上述の具体的な化合物の作製は、本明細書で後に例示する。本発明の範囲内の関連する化合物は、開示されたプロセスの明らかなまたは通常の変形により、適切な出発物質を用いて式(I)の範囲内の化合物の所望される置換基および部分を導入することで作製することができる。
【0095】
式(I)の化合物の塩は、作製プロセスにおける残留酸の存在によって得ることができる。別の選択肢として、塩の作製は、遊離塩基としての式(I)の化合物を、適切な溶媒中にて薬理学的に許容される酸と混合し、溶媒を除去して塩を回収するか、または溶媒から塩を結晶化させることによって行うことができる。
【0096】
さらなる局面では、本発明は、癲癇、多発性硬化症、緑内障およびウエビチス、脳外傷および脳虚血、脳卒中、頭部損傷、脊髄損傷、外科手術による外傷、神経変性疾患、運動ニューロン疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、慢性炎症性疼痛、神経因性疼痛、片頭痛、双極性障害、気分、不安、および認知障害、統合失調症、ならびに三叉神経自律神経性頭痛などの障害の治療;哺乳類の癌の治療;ならびに、マラリアの治療のための医薬組成物であって;式(I)の化合物、またはその薬理学的に許容される塩もしくは溶媒和物を薬理学的に許容されるキャリアとの混合物として含む医薬組成物を提供する。
【0097】
式(I)の化合物は、効果単位剤形(effective unit dosage form)として、すなわち、インビボにて障害に対して効果的である十分な量で、本発明の組成物中に存在する。
【0098】
本発明の組成物中に存在する薬理学的に許容されるキャリアは、医薬を投与する目的で従来から用いられる物質であってよい。これらは、液体または固体の物質であってよく、これらは、それ以外の点では不活性であるかまたは医学的に許容され、および活性成分との適合性を有する。
【0099】
これらの医薬組成物は、経口または非経口により投与することができ、例えば坐薬、軟膏、クリーム、粉末、または経皮パッチとしてである。しかし、これらの組成物は、経口投与および静脈内注射が好ましい。
【0100】
経口投与については、微細粉末または顆粒は、希釈剤、分散剤、および/または界面活性剤を含み、ならびに、水中もしくはシロップ中の液体飲み薬(draught)として、乾燥状態での、または懸濁剤が含まれていてよい非水性懸濁液でのカプセルもしくはサシェ(sachets)として、または、水中もしくはシロップ中の懸濁液として提供することができる。所望される場合または必要である場合は、香味料、保存料、懸濁剤、または増粘剤を含んでよい。乾燥粉末または顆粒は、圧縮して錠剤を形成してよく、またはカプセル内に収容してもよい。
【0101】
注射については、化合物は、酸化防止剤またはバッファーを含んでよい滅菌水性注射溶液として提供することができる。
【0102】
遊離塩基、またはその塩もしくは溶媒和物は、他の添加剤を伴わないそれ単独の形態で投与することもでき、その場合、カプセルまたはサシェがキャリアとして好ましい。
【0103】
別の選択肢として、活性化合物は、効果単位用量として単独の形態で、例えば圧縮して錠剤などとして、提供することができる。
【0104】
含有させてよいその他の化合物としては、例えば、医学的に不活性である成分であり、例えば、錠剤もしくはカプセルに対してはラクトース、デンプン、またはリン酸カルシウムなど;軟質カプセルに対してはオリーブ油またはオレイン酸エチルなど;および懸濁液もしくはエマルジョンに対しては水または植物油などの、固体ならびに液体希釈剤;タルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤;コロイドクレイなどのゲル化剤;トラガカントガムまたはアルギン酸ナトリウムなどの増粘剤;ならびに、このような製剤のキャリアとして有用である湿潤剤、保存料、バッファー、および酸化防止剤などのその他の治療的に許容される副成分(accessory ingredients)、である。
【0105】
錠剤、または個別のユニットとして提供されるその他の形態は、都合よく、式Iの化合物をそのような用量が効果的である量で、またはその倍数分の量で含有してよく、例えば、ユニットは、5mgから500mg、通常は約10mgから250mgを含有する。
【0106】
本発明の医薬組成物は、式(I)の化合物を薬理学的に許容されるキャリアと混合することによって作製することができる。従来の医薬賦形剤を必要に応じて混合してよい。適切な製剤の例は、上述の米国特許第4,649,139号に記載されている。
【0107】
本発明は、ナトリウムチャネル遮断薬および葉酸代謝拮抗薬に対して感受性のある哺乳類における障害、特に、癲癇、多発性硬化症、緑内障およびウエビチス(uevitis)、脳外傷(cerebral traumas)および脳虚血、脳卒中、頭部損傷、脊髄損傷、外科手術による外傷(surgical trauma)、神経変性疾患、運動ニューロン疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、慢性炎症性疼痛、神経因性疼痛、片頭痛、双極性障害、気分、不安、および認知障害、統合失調症、ならびに三叉神経自律神経性頭痛などの障害の治療;哺乳類の癌の治療;ならびに、マラリアの治療、の方法を提供し;それは、式(I)の化合物、またはその薬理学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または上記で定める組成物の無毒性である効果量を投与することによる。
【0108】
本発明はさらに、ナトリウムチャネル遮断薬および葉酸代謝拮抗薬に対して感受性のある哺乳類における障害、特に、癲癇、多発性硬化症、緑内障およびウエビチス(uevitis)、脳外傷(cerebral traumas)および脳虚血、脳卒中、頭部損傷、脊髄損傷、外科手術による外傷(surgical trauma)、神経変性疾患、運動ニューロン疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、慢性炎症性疼痛、神経因性疼痛、片頭痛、双極性障害、気分、不安、および認知障害、統合失調症、ならびに三叉神経自律神経性頭痛などの障害の治療;哺乳類の癌の治療;ならびに、マラリアの治療のための医薬を作製するための、式(I)の化合物、またはその薬理学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または上記で定める組成物を提供する。
【0109】
上記で示すように、式(I)の化合物は、一般に、そのような障害を経口投与または静脈内注射によって治療するのに有用である。
【0110】
式(I)の化合物は、通常、1日あたり0.01mg/kgから20mg/kgの用量で投与され、好ましくは1日あたり0.1から5.0mg/kgである。
【0111】
ラモトリギンなどの構造が類似する化合物、および式(I)の範囲内のその他の公知の化合物のヒトへの公知の使用を考えると、式(I)の化合物の使用において大きな毒性の問題は予測されない。しかし、臨床的な使用の前に、適切な試験手順を実施すべきである
(実施例)
【0112】
式(I)の例示化合物および試験に用いられるその他の化合物を作製する方法を以下に報告する。これは、本明細書で述べる追加のもしくは代わりの置換基または部分を有する類似化合物の作製に適用することができる。
【0113】
以下の手順において、融点の単位はすべて℃である。
【0114】
3,5‐ジアミノ‐6‐アリール‐1,2,4‐トリアジン化合物 − 手順[1]
【化13】

【0115】
3,4‐ジメトキシベンゾイルシアニド(3;Ar=3,4‐ジメトキシフェニル)
[手順A]
3,4‐ジメトキシベンゾイルクロリド[AcrosOrganics](14.05g;0.070mol)、乾燥トルエン(32cm)、乾燥アセトニトリル(8.0cm)、銅(I)シアニド(8.5;0.095mol)、およびセライト(Celite)(5g)のよく攪拌した混合物[パドルスターラー(paddle stirrer)]を、酸クロリドがなくなるまで還流下で加熱した(約1.5時間)。この暗色の反応混合物を約70°まで冷却し、トルエン(150cm)で希釈した。さらに約30分間攪拌した後、得られたスラリーを、クロマトグラフィ用シリカゲルの層(約2.5cm)でろ過し、淡黄色のろ液を重量が一定となるまで減圧蒸発させ、レモン色の固体として表題の化合物を得た。
収率=11.41g(85.3%)
Mpt=143〜145℃
この生成物を直接次の段階で使用した。
【0116】
アミノグアニジンビスメシレート4
メタノール中(720cm)の99.5%メタンスルホン酸[Aldrich](422g;4.40mol)の40°の攪拌溶液に、炭酸水素アミノグアニジン[Aldrich](272.0g;2.00mol)を一部分ずつ30分間かけて添加した。添加が完了したところで、温度が約40°に下がるまでこの溶液を攪拌し、次に冷エーテル(500cm)でゆっくり処理した。添加の間に、無色の針状物が析出し始めた。得られたスラリーを0°で4時間静置し、ろ過し、生成物を冷エーテルで洗浄し、50°にて一晩減圧乾燥した。収率=528g(99.25%)、mpt=149〜150°。
(文献値:国際公開第2004/026845号;147.5°)
【0117】
シッフ塩基、シアノヒドラゾン(5、Ar=3,4‐ジメトキシフェニル)
[手順A]
99.5%メタンスルホン酸(22g)中のアミノグアニジンビスメシレート(14.0g;0.053mol)の65〜70°の攪拌溶液に、アセトニトリル(30cm)中の3,4‐ジメトキシベンゾイルシアニド(5.7g;0.030mol)の温溶液を約25分間かけて滴下した。次に、この混合物を、サンプルが水中の透明な溶液となるまで68°で攪拌し(約2.5時間)、続いて粉砕した氷/水(125g)上へ注ぎ入れ、淡黄色の析出物を得た。攪拌混合物を48%水酸化ナトリウム(19.0cm)で中和し(pH8〜9)、明黄色の沈澱物を得た。生成物をろ過し、冷水で洗浄し、45°で減圧乾燥した。
収率=6.21g(83.8%)
Mpt=98〜100℃
TLC[SiOプレート、クロロホルム中10%メタノール]、R=0.52
【0118】
この生成物を直接次の段階で使用した。
【0119】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,4‐ジメトキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン[6、Ar=3,4‐ジメトキシフェニル] [CEN‐115]
プロパン‐1‐オール(70cm)中の上記シアノヒドラゾン(6.21g)の溶液を、エタノール(1.5cm)中の20%ナトリウムエトキシド溶液で処理してpHを9〜10に調節し、この混合物を出発物質がなくなるまで還流下で加熱した(1.5時間)。この間、出発物質は部分的に溶解し、明黄色の結晶固体が析出した。室温で静置後、生成物をろ取し、冷アセトンで洗浄し、45°で減圧乾燥して表題の化合物を得た(6.06g;99.3%)。
Mpt=288〜290℃
TLC[SiO2プレート、クロロホルム中10%メタノール]、R=0.35
【0120】
上記の手順を用いて以下の化合物を作製した:
【0121】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,4,5トリメトキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐095]
3,4,5‐トリメトキシベンゾイルクロリド[Fluka]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点309〜311℃(分解)、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.57の淡オレンジ色から薄茶色のプリズム状物(pale orange−buff prisms)として得た。
【0122】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐チエニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐057]
2‐チエニルカルボン酸より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点271〜272℃(分解)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.58の暗金色の板状物として得た。
【0123】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐チエニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐064]
3‐チエニルカルボン酸より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点199〜201(分解)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.44のベージュ色の粉末として得た。
【0124】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐068]
2‐ブロモ安息香酸より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点198〜200℃、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.65の淡クリーム色の固体として得た。
【0125】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐069]
3‐ブロモ安息香酸より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点221〜222℃、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.52の淡黄色のプリズム状物として得た。
【0126】
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2,5ジクロロチエニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐071]
2,5‐ジクロロチオフェン‐3‐カルボン酸(Alfaaesar)より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点190〜192°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.68の暗金色の板状物として得た。
【0127】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(3,4,5トリクロロチエニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐079]
3,4,5‐トリクロロチオフェン‐2‐カルボン酸[Alfaaesar]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点263〜265°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.33の淡黄から黄褐色の固体(pale yellow−tan solid)として得た。
トルエンスルホン酸塩は、標準的な手順により、mpt=208〜210°の無色の小プリズム状物として作製した。
【0128】
6‐(1‐ナフチル)‐1,2,4‐トリアジン‐3,5‐ジアミン [CEN‐072]
1‐ナフトエ酸より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点194〜196°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.60の淡黄色のプリズム状物として得た。
【0129】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐ナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐073]
2‐ナフトエ酸より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点215〜216°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.66の淡クリーム色の板状物として得た。
【0130】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(6‐ブロモナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐096]
6‐ブロモ‐2‐ナフトエ酸[Alfaaesar]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点260〜262°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.64のクリーム色の板状物として得た。
【0131】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐ビフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐074]
2‐ビフェニルカルボン酸[AcrosOrganics]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点222〜224°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.57の無色の固体として得た。
【0132】
3,5‐ジアミノ‐6‐(4‐ビフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐082]
4‐ビフェニルカルボン酸[Alfaaesar]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点282〜284°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.55の淡黄色のプリズム状物として得た。
【0133】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐フェノキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐097]
2‐フェノキシ安息香酸[Aldrich]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点200〜202°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.32の淡黄色のプリズム状物として得た。
【0134】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐フェノキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐084]
3‐フェノキシ安息香酸[Aldrich]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点152〜153°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.57の淡黄色の固体として得た。
【0135】
3,5‐ジアミノ‐6‐(4‐フェノキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐093]
4‐フェノキシ安息香酸[Aldrich]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点266〜267°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.33の淡黄色のプリズム状物として得た。
【0136】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,5‐ビストリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐092]
3,5‐ビストリフルオロメチル安息香酸[Aldrich]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点213〜215°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.69のオフホワイト色のプリズム状物として得た。
【0137】
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(5,6,7,8‐テトラヒドロナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐094]
5,6,7,8‐テトラヒドロナフタレン‐1‐カルボン酸[Shanghai FWD Chemicals Limited, 中国]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点202〜204°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.50の非常に淡いクリーム色のプリズム状物として得た。
【0138】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,4‐メチレンジオキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐103]
ピペロニル酸[AcrosOrganics]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点217〜218°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.48の淡クリーム色の針状物として得た。
【0139】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,6‐ジクロロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐104]
2,6‐ジクロロ安息香酸より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点160〜162°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.46の淡ベージュ色のプリズム状物として得た。
【0140】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(5‐フェニルフリル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐107]
5‐フェニル‐2‐フロン酸[Fluorochem]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点247〜249°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.68の鈍黄色の固体として得た。
【0141】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,4‐エチレンジオキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐109]
3,4‐(エチレンジオキシ)安息香酸[Apollo Scientific Ltd]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点220〜222°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.28の暗クリーム色のプリズム状物として得た。
【0142】
ビス‐[3,5‐ジアミノ‐6‐(4‐アリール)‐1,2,4‐トリアジン] [CEN‐111]
【0143】
【化14】

【0144】
4,4’‐オキシビス(安息香酸)[Aldrich]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点>360°(約300°で暗色化)、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.22の淡クリーム色の固体として得た。
【0145】
3,5‐ジアミノ‐6‐[E‐2‐(3‐フェニル)プロペニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐112]
【0146】
【化15】

【0147】
(E)‐アルファ‐フェニルケイ皮酸[AcrosOrganics]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点212〜213°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.55の淡黄色の固体として得た。
【0148】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(ベンゾ[b]チオフェニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐113]
ベンゾ[b]チオフェン‐2‐カルボン酸[Acros Organics]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点344〜345°(分解)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.44の暗クリーム色のプリズム状物として得た。
【0149】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(3‐クロロベンゾ[b]チオフェニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐114]
3‐クロロベンゾ[b]チオフェン‐2‐カルボン酸[Fluorochem]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点318〜320°(分解)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.30の淡クリーム色のプリズム状物として得た。
【0150】
6‐(9‐アントラセニル)‐3,5‐ジアミノ‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐118]
アントラセン‐9‐カルボン酸[Alfa Aesar]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点350〜352°(分解)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.43の薄灰色の粉末として得た。
【0151】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(4,5‐ジブロモフリル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐121]
4,5‐ジブロモ‐2‐フロン酸[Aldrich]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点272〜275°(起泡(effervesce.))、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.13の淡クリーム色の固体として得た。
【0152】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(4,5‐ジブロモチエニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐122]
4,5‐ジブロモチオフェン‐2‐カルボン酸[Alfa Aesar]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点318〜320°(起泡)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.22の淡クリーム色の固体として得た。
【0153】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(5‐ブロモチエニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐124]
5‐ブロモチオフェン‐2‐カルボン酸[Aldrich]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点265〜268°(分解)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.42の淡クリーム色の固体として得た。
【0154】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(3‐ブロモチエニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐125]
3‐ブロモチオフェン‐2‐カルボン酸[Aldrich]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点215〜217°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.42の淡クリーム色の板状物として得た。
【0155】
3,5‐ジアミノ‐6‐[4‐(9H‐フルオレニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐129]
9H‐フルオレン‐4‐カルボン酸[Acros Organics]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点240〜242°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.38のクリーム色のプリズム状の板状物(prisms plates)として得た。
【0156】
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2‐オキソ‐2H‐1‐ベンゾピラニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐133]
【0157】
【化16】

【0158】
クマリン‐3‐カルボン酸[Fluka]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点>350°(分解)、tlc(25%メタノール+クロロホルム)、R=0.27の黄褐色の結晶固体として得た。
【0159】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(5‐クロロチエニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐138]
5‐クロロチオフェン‐2‐カルボン酸[Acros Organics]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点312〜314°(分解)、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.57の鈍クリーム色の板状物として得た。
【0160】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐トリフルオロメトキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐056]
2‐トリフルオロメトキシ安息香酸[Fluorochem]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点148〜150°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.58の淡クリーム色の固体として得た。
【0161】
3,5‐ジアミノ‐6‐[4‐(2,2‐ジフルオロベンゾジオキソロ)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐070]
【0162】
【化17】

【0163】
2,2‐ジフルオロベンゾジオキソール‐4‐カルボン酸[Apollo Scientific Ltd]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点200〜201°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.63の淡黄色の固体として得た。
【0164】
3,5‐ジアミノ‐6‐[5‐(2,2‐ジフルオロベンゾジオキソロ)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐117]
【0165】
【化18】

【0166】
2,2‐ジフルオロベンゾジオキソール‐5‐カルボン酸[Fluorochem]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点221〜222°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.52の淡黄色の固体として得た。
【0167】
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(1,1,2,2‐テトラフルオロエトキシ)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐108]
3‐(1,1,2,2‐テトラフルオロエトキシ)安息香酸[Fluorochem]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点199〜200°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.56の淡クリーム色のプリズム状物として得た。
【0168】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(1,1,2,2‐テトラフルオロエトキシ)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐137]
2‐(1,1,2,2‐テトラフルオロエトキシ)安息香酸[Fluorochem]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点158〜160°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.57の淡クリーム色の針状物として得た。
【0169】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2,5‐ビス(2,2,2‐トリフルオロエトキシ)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐140]
2,5‐ビス(2,2,2‐トリフルオロエトキシ)安息香酸[Apollo Scientific Ltd]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点99〜101°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.54の淡クリーム色の固体として得た。
【0170】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐ジフルオロメトキシ)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐142]
2‐(ジフルオロメトキシ)安息香酸[Apollo Scientific Ltd]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点154〜155°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.40の淡藤色のプリズム状物(pale lilac prisms)として得た。
【0171】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐フェニルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐159]
3‐ビフェニルカルボン酸[Fluorochem]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点215〜217°(分解)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.34の淡クリーム色の板状物として、75%の収率で得た。
【0172】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐クロロ5トリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐169]
2‐クロロ‐5‐トリフルオロメチル安息香酸[JRD Fluorochemicals Ltd]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点238〜239°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.37の淡薄茶色(pale buff)の板状物として、70%の収率で得た。
【0173】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐クロロ‐5‐トリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐172]
3‐クロロ‐5‐トリフルオロメチル安息香酸[JRD Fluorochemicals Ltd]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点249〜251°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.47の淡薄茶色のプリズム状物として、82%の収率で得た。
【0174】
3,5‐ジアミノ‐6‐[3,5(ビス‐トリフルオロメチル)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐175]
3,5‐(ビス‐トリフルオロメチル)安息香酸[JRD Fluorochemicals Ltd]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点350〜352°(分解)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.48の無色のプリズム状物として得た。
【0175】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐クロロ‐3‐トリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐176]
2‐クロロ‐3‐トリフルオロメチル安息香酸[JRD Fluorochemicals Ltd]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点255〜256°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.34の非常に淡いクリーム色の板状物として、59%の収率で得た。
【0176】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐クロロ‐4‐(メチルスルホニル)フェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐179]
2‐クロロ‐4‐(メチルスルホニル)安息香酸[Fluorochem]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点286〜288°(起泡)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.32の淡クリーム色のプリズム状物として、85%の収率で得た。
【0177】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,4,6‐トリイソプロピルフェニル)‐1,2,4‐トリアジントシレート [CEN‐180]
2,4,6‐トリイソプロピル安息香酸[Alfa Aesar]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点分解温度275〜280°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.48の淡クリーム色のプリズム状物として、12.5%の収率で得た。
【0178】
3,5‐ジアミノ‐6‐(4‐tertブチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐181]
4‐tertブチル安息香酸[Acros Organics]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点275〜276°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.35の明淡黄色の平らな針状物として、90.5%の収率で得た。
【0179】
3,5‐ジアミノ‐6‐(4‐n‐ブチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐183]
4‐n‐ブチル安息香酸[Acros Organics]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点184〜186°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.39の非常に淡いクリーム色のプリズム状物として、78.5%の収率で得た。
【0180】
3,5‐ジアミノ‐6‐(4‐フルオロ‐3‐フェノキシルフェニル)‐1,2,4‐トリアジントシレート [CEN‐184]
4‐フルオロ‐3‐フェノキシ安息香酸[Acros Organics]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点226〜227°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.37の淡レモン色のプリズム状物として、31.5%の収率で得た。
【0181】
ビス‐トリアジン [CEN‐186]
【0182】
【化19】

【0183】
イソフタル酸[Acros Organics]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点325〜327°(起泡)、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.21の暗クリーム色の粉末として、92.5%の収率で得た。
【0184】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,5‐ジ‐tert‐ブチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐187]
3,5‐ジ‐tert‐ブチル安息香酸[Advanced Technology & Industrial Co.,香港]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点278〜280°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.43の無色の針状物として、80.6%の収率で得た。
【0185】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,5‐ジメトキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐192]
3,5‐ジメトキシ安息香酸[Sigma Aldrich]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点225〜228°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.45の僅かに黄色の板状物として、98.0%の収率で得た。
【0186】
3,5‐ジアミノ‐6‐[3,5‐ビス(2,2,2‐トリフルオロエトキシ)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐193]
3,5‐ビス(2,2,2‐トリフルオロエトキシ)安息香酸[Advanced Technology & Industrial Co.,香港]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点185〜187°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.61の淡クリーム色のプリズム状物として、65.3%の収率で得た。
【0187】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐クロロ‐2‐フルオロ‐5‐トリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐197]
3‐クロロ‐2‐フルオロ‐5‐トリフルオロメチル安息香酸[JRD Fluorochemicals Ltd]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点218〜220°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.35のオフホワイト色の微結晶粉末として、17%の収率で得た。
【0188】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2,5‐ビス(トリフルオロメチル)フェニル]‐1,2,4‐トリアジントシレート [CEN‐198]
3,5‐ビス‐トリフルオロメチル安息香酸[JRD Fluorochemicals Ltd]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点218〜220°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.37のオフホワイト色の微結晶粉末として、16%の収率で得た。
【0189】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐クロロ‐3‐トリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐199]
2‐クロロ‐3‐トリフルオロメチル安息香酸[JRD Fluorochemicals Ltd]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点218〜220°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.39の淡黄褐色の針状物として、17%の収率で得た。
【0190】
3,5‐ジアミノ‐6‐(5‐クロロ‐2‐トリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐200]
5‐クロロ‐2‐トリフルオロメチル安息香酸[JRD Fluorochemicals Ltd]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点242〜243°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.41のほぼ無色のプリズム状物として、65%の収率で得た。
【0191】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,3,4‐トリフルオロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐206]
2,3,4‐トリフルオロ安息香酸[Fluorochem]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点242〜243°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.33のクリーム色の板状物として、75%の収率で得た。
【0192】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐クロロ‐4,5‐ジフルオロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐207]
2‐クロロ‐4,5‐ジフルオロ安息香酸[JRD Fluorochemicals Ltd]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点240〜242°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.38の淡黄褐色の板状物として、74%の収率で得た。
【0193】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,3,4,5‐テトラフルオロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐208]
2,3,4‐テトラフルオロ安息香酸[Fluorochem]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点233〜235°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.36の非常に淡いクリーム色の微結晶粉末として、52.2%の収率で得た。
【0194】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,3‐ジクロロ‐6‐トリフルオロメチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジントシレート [CEN‐209]
2,3‐ジクロロ‐6‐トリフルオロメチル安息香酸[JRD Fluorochemicals Ltd]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点:分解温度>265°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.34の非常に淡い緑がかった黄色のプリズム状物として、6.5%の収率で得た。
【0195】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,3,4,5,6‐ペンタフルオロフェニル)‐1,2,4‐トリアジントシレート [CEN‐212]
2,3,4,5,6‐ペンタフルオロ安息香酸[Fluorochem]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点355〜358°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.31の非常に淡いクリーム色の微結晶粉末として、2.5%の収率で得た。
【0196】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,3,6‐トリクロロフェニル)‐1,2,4‐トリアジントシレート [CEN‐214]
2,3,6‐トリクロロ安息香酸[TCI Europe]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点:分解温度>265°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.39の淡クリーム色の粉末として、16.5%の収率で得た。
【0197】
アルコキシ置換3,5‐ジアミノ‐6‐ナフチル‐1,2,4‐トリアジン化合物 − 手順[2]
3‐メトキシ‐2‐ナフトイルシアニド
[手順B]
3‐メトキシ‐2‐ナフトイルクロリド[標準的な手順により、3‐メトキシ‐2‐ナフトエ酸から作製](22.08g;0.10mol)、乾燥トルエン(48cm)、乾燥アセトニトリル(12.0cm)、銅(I)シアニド(12.2;0.136mol)、およびセライト(5g)のよく攪拌した混合物[パドルスターラー]を、酸クロリドがなくなるまで還流下で加熱した(約4.0時間)。約5分後、この反応混合物は暗色化し、続いて複合体の形成のために明オレンジ色および粘性となった。このオレンジ色の複合体を分解する効果を有する追加のアセトニトリル(15.0cm)を添加した。この暗色の反応混合物を約80°まで冷却し、トルエン(200cm)で希釈した。さらに約30分間攪拌した後、得られたスラリーを、クロマトグラフィ用シリカゲルの層(約2.5cm)でろ過し、淡オレンジ色のろ液を重量が一定となるまで減圧蒸発させ、明オレンジ色の固体として表題の化合物を得た。
収率=19.27g(91.3%)
Mpt=132〜135°
【0198】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(3‐メトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐139]
対応するシアノヒドラゾンより、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点252〜254°(分解)、tlc(15%メタノール+クロロホルム)、Rf=0.66の淡クリーム色の固体として得た。
【0199】
以下の化合物を同様にして作製した:
【0200】
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(2‐エトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐110]
2‐エトキシ‐1‐ナフトエ酸より、例[CEN‐115+CEN‐139]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点178〜80°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、Rf=0.37の淡クリーム色のプリズム状物として得た。
【0201】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(3‐エトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐141]
3‐エトキシ‐2‐ナフトエ酸より、例[CEN‐115+CEN‐139]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点212〜214°、tlc(15%メタノール+クロロホルム)、Rf=0.53のクリーム色のプリズム状物として得た。
【0202】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(3,7‐ジメトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐143]
3,7‐ジメトキシ‐2‐ナフトエ酸より、例[CEN‐115+CEN‐139]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点274〜276°(分解)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、Rf=0.47の暗クリーム色のプリズム状物として得た。
【0203】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(1,4‐ジメトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐151]
1,4‐ジメトキシ‐2‐ナフトエ酸より、例[CEN‐115+CEN‐139]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点142〜144°(起泡、再固化)、184〜186°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、Rf=0.64のベージュ色のプリズム状物として得た。
【0204】
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(2,5‐ジメトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐156]
2,5‐ジメトキシ‐1‐ナフトエ酸より、例[CEN‐115+CEN‐139]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点分解温度>275°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、Rf=0.60の淡ベージュ色のプリズム状物として得た。
【0205】
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(2,5‐ジメトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐157]
2‐メトキシ‐1‐ナフトエ酸より、例[CEN‐115+CEN‐139]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点255〜257°(起泡)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、Rf=0.56の淡クリーム色のプリズム状物として得た。
【0206】
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(2,5‐ジメトキシナフチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐158]
4,7‐ジブロモ‐3‐メトキシ‐2‐ナフトエ酸より、例[CEN‐115+CEN‐139]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点222〜224°(分解)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、Rf=0.48の暗クリーム色のプリズム状物として得た。
【0207】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐ビフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐159]
3‐ビフェニルカルボン酸[International Laboratory,米国]より、例[CEN‐115]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点215〜217°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.34の淡金黄色の板状物として得た。
【0208】
3,5‐ジアミノ‐6‐ベンジルオキシフェニル‐1,2,4‐トリアジン化合物 − 手順[3]
反応スキーム:
【0209】
【化20】

【0210】
メチル3‐ベンジルオキシベンゾエート[3]
メチル3‐ヒドロキシベンゾエート[Aldrich](15.2g;0.10mol)、ベンジルクロリド(12.7g;0.10mol)、炭酸カリウム(13.8g;0.10mol)、ヨウ化カリウム(1.0g)、およびアセトン(150cm)の混合物を、ベンジルクロリドがなくなるまで室温で攪拌した(約24時間)。
【0211】
次に、この混合物を粉砕した氷/水(200cm)中へ攪拌しながらゆっくり注ぎ入れ、沈澱した固体をろ取した。生成物を中性となるまで冷水で洗浄し、45°で減圧乾燥して、無色粉末として表題の化合物を得た。
収率=23.9g(98.8%)
Mpt=77〜78°
Tlc[シリカゲルプレート、クロロホルム]、R=0.72
【0212】
この生成物を直接次の段階で使用した。
【0213】
以下の化合物を同様にして作製した:
メチル2‐ベンジルオキシベンゾエート;収率=96.4%、mpt=46〜48°
メチル4‐ベンジルオキシベンゾエート;収率=98.7%、mpt=96〜98°
メチル3‐(2,6‐ジクロロベンジルオキシ)ベンゾエート;収率=94.8%、mpt=87〜88°
メチル3‐(3,4‐ジクロロベンジルオキシ)ベンゾエート;収率=97.8%、mpt=115〜117°
メチル3‐(3,5‐ビストリフルオロベンジルオキシ)ベンゾエート;収率=97.9%、mpt=55〜57°
【0214】
3‐ベンジルオキシ安息香酸 [4]
メチル3‐ベンジルオキシベンゾエート(23.9g;0.099mol)、水酸化カリウム(8.42g;0.15mol)、およびメタノール(100cm)の混合物を、水中の小サンプルが透明な溶液となるまで室温で攪拌した(約18時間)。次に、この溶液を蒸発乾固させ、無色固体の残渣を水(100cm)に溶解し、得られた攪拌溶液を、50%硫酸(30cm)でゆっくり酸性化した。約30分間の攪拌の後、結晶沈澱物をろ過し、水で洗浄し、40°で減圧乾燥して、無色粉末として表題の化合物を得た。
収率=22.0g(97.5%)
Mpt=133〜135°
【0215】
この生成物を直接次の段階で使用した。
【0216】
以下の化合物を同様にして作製した:
2‐ベンジルオキシ安息香酸;収率=98.4%、mpt=77〜79°
4‐ベンジルオキシ安息香酸;収率=97.8%、mpt=187〜189°
3‐(2,6‐ジクロロベンジルオキシ)安息香酸;収率=98.2%、mpt=173〜174°
3‐(3,4‐ジクロロベンジルオキシ)安息香酸;収率=97.5%、mpt=160〜162°
3‐(3,5‐ビストリフルオロベンジルオキシ)安息香酸;収率=97.7%、mpt=183〜184°
【0217】
3‐ベンジルオキシベンゾイルクロリド [5]
3‐ベンジルオキシ安息香酸(22.0g;0.096mol)および乾燥ジクロロメタン(100cm)中の乾燥ジメチルホルムアミド(2滴)の攪拌混合物を、ほぼ同量の4回分に分けたオキサリルクロリド(19g;0.15mol)を約30分間にわたって添加することで処理した。この混合物を、塩化水素の発生が止まるまで室温で攪拌した(約6時間)。得られた無色の溶液を重量が一定となるまで40°にて減圧蒸発させることで、非常に淡い黄褐色のオイルが得られ、これは急速に固化してオフホワイト色の針状物として表題の化合物を得た。
収率=23.7g(100.0%)
【0218】
この生成物を直接次の段階で使用した。
【0219】
以下の化合物を同様にして作製した:
2‐ベンジルオキシベンゾイルクロリド
4‐ベンジルオキシベンゾイルクロリド
3‐(2,6‐ジクロロベンジルオキシ)ベンゾイルクロリド
3‐(3,4‐ジクロロベンジルオキシ)ベンゾイルクロリド
3‐(3,5‐ビストリフルオロベンジルオキシ)ベンゾイルクロリド
【0220】
3‐ベンジルオキシベンゾイルシアニド [6]
[手順A]
3‐ベンジルオキシベンゾイルクロリド(16.05g;0.065mol)、乾燥トルエン(30cm)、乾燥アセトニトリル(7.5cm)、銅(I)シアニド(7.7g;0.086mol)、およびセライト(4g)のよく攪拌した混合物[パドルスターラー]を、酸クロリドがなくなるまで還流下で加熱した(約3.5時間)。この暗色の反応混合物を約70°まで冷却し、トルエン(125cm)で希釈した。さらに約30分間攪拌した後、得られたスラリーを、クロマトグラフィ用シリカゲルの層(約2.5cm)でろ過し、淡黄褐色のろ液を重量が一定となるまで減圧蒸発させ、淡黄褐色のオイルとして表題の化合物を得た。
収率=14.83g(96.3%)
【0221】
この生成物を直接次の段階で使用した。
以下の化合物を同様にして作製した:
2‐ベンジルオキシベンゾイルシアニド
4‐ベンジルオキシベンゾイルシアニド
3‐(2,6‐ジクロロベンジルオキシ)ベンゾイルシアニド
3‐(3,4‐ジクロロベンジルオキシ)ベンゾイルシアニド、淡黄色の固体(95.5%)、mpt=122〜124°
3‐(3,5‐ビストリフルオロベンジルオキシ)ベンゾイルシアニド
【0222】
【化21】

【0223】
シッフ塩基、シアノヒドラゾン、R=H [7]
[手順A、低温]
99.5%メタンスルホン酸(24g)中のアミノグアニジンビスメシレート(15.47g;0.058mol)の58〜60°の攪拌溶液に、アセトニトリル(20cm)中の3‐ベンジルオキシベンゾイルシアニド(7.4g;0.032mol)の溶液を約25分間かけて滴下した。次に、この混合物を、サンプルが水中で透明な溶液となるまで60°で攪拌し(約5.5時間)、続いて粉砕した氷/水(150g)上へ注ぎ入れた。攪拌溶液を48%水酸化ナトリウム(20.5cm)で中和し(pH8〜9)、沈澱した粘性のオイルを1:1 ブタノン+酢酸エチル中へ抽出した(3×50cm)。1つにまとめた抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、重量が一定となるまで減圧蒸発させて、淡黄褐色のガム状物(gum)として表題の化合物を得た。
収率=9.1g(97.8%)
TLC[SiOプレート、クロロホルム中10%メタノール]、Rf=0.58
【0224】
この生成物を直接次の段階で使用した。
【0225】
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐ベンジルオキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [8] [CEN‐123]
プロパン‐1‐オール(50cm)中の上記シアノヒドラゾン(9.1g)の溶液を、エタノール(1.0cm)中の20%ナトリウムエトキシド溶液で処理してpHを9〜10に調節し、この混合物を出発物質がなくなるまで還流下で加熱した(2時間)。この黄褐色の熱溶液をセライトの層(pad of Celite)でろ過して微細な不溶性物質の一部を除去し、このろ液を10°にて数時間静置すると、淡ベージュ色のプリズム状物が析出した。生成物をろ取し、アセトン‐エーテル(1:1)で洗浄し、45°で減圧乾燥して淡ベージュ色の固体として表題の化合物を得た(7.26g;79.8%)。
Mpt=284〜286°
TLC[SiO2プレート、クロロホルム中10%メタノール]、Rf=0.42
【0226】
3,5‐ジアミノ‐6‐(4‐ベンジルオキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐131]
4‐ベンジルオキシ安息香酸より、上述のものと類似の手順を用いて作製した。表題の化合物は、淡クリーム色の結晶固体として46%の収率で得た。
Mpt=205〜207°
TLC[SiO2プレート、クロロホルム中10%メタノール]、Rf=0.44
【0227】
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2,4‐ジクロロベンジルオキシフェニル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐144]
3‐(3,4‐ジクロロベンジルオキシ)安息香酸より、上述のものと類似の手順を用いて作製した。表題の化合物は、mpt=164〜166°、tlc[クロロホルム中10%メタノール]、Rf=0.48の淡クリーム色のプリズム状物として77.5%の収率で得た。
【0228】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐ベンジルオキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐160]
2‐ベンジルオキシ安息香酸より、上述のものと類似の手順を用いて作製した。表題の化合物は、淡クリーム色の結晶固体として65.9%の収率で得た。
Mpt=184〜186°
TLC[SiO2プレート、クロロホルム中10%メタノール]、Rf=0.46
【0229】
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2,4‐トリフルオロメチルベンジルオキシ)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐171]
2,4‐ビストリフルオロメチルベンジルオキシ安息香酸より、上述のものと類似の手順を用いて作製した。表題の化合物は、mpt=184〜186°、tlc(シリカプレート、クロロホルム中10%メタノール)、R=0.53の淡クリーム色の微細針状物として60.3%の収率で得た。
【0230】
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2,6‐ジクロロベンジルオキシ)フェニル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐185]
2‐ベンジルオキシ安息香酸より、上述のものと類似の手順を用いて作製した。表題の化合物は、mpt=190〜192°、tlc(シリカプレート、クロロホルム中10%メタノール)、R=0.62の暗クリーム色のプリズム状物として85.1%の収率で得た。
【0231】
6‐アルキル/アラルキル‐3,5‐ジアミノ‐1,2,4‐トリアジン化合物 − 手順[4]
【0232】
【化22】

【0233】
トリフェニルアセチルクロリド [3;R=R=R=Ph]
トリフェニル酢酸(21.7g;0.075mol)および乾燥ジクロロメタン(100cm)中の乾燥ジメチルホルムアミド(2滴)の攪拌混合物を、ほぼ同量の4回分に分けたオキサリルクロリド(14g;0.11mol)を約25分間にわたって添加することで処理した。この混合物を、塩化水素の発生が止まるまで35°で攪拌した(約4時間)。得られた無色の溶液を重量が一定となるまで40°にて減圧蒸発させることで、無色の結晶固体として表題の化合物を得た。
収率=23.24g(100.0%)
【0234】
この生成物を直接次の段階で使用した。
【0235】
同様にして以下の化合物を作製した:
【0236】
トリフェニルアセチルシアニド[4;R=R=R=Ph]
[手順C、ヨウ化カリウムを用いる]
トリフェニルアセチルシアニド(23.24g;0.075mol)、乾燥トルエン(40cm)、乾燥アセトニトリル(10cm)、銅(I)シアニド(9.20g;0.103mol)、セライト(3.5g)、および微粉末状のヨウ化カリウム(2g)のよく攪拌した混合物[パドルスターラー]を、酸クロリドがなくなるまで還流下で加熱した(約18時間)。この暗色の反応混合物を約75°まで冷却し、トルエン(150cm)で希釈した。さらに約30分間攪拌した後、得られたスラリーを、クロマトグラフィ用シリカゲルの層(約2.5cm)でろ過し、無色のろ液を重量が一定となるまで減圧蒸発させ、無色の固体として表題の化合物を得た。
収率=21.97g(98.7%)
Mpt=67〜69°
この生成物を直接次の段階で使用した。
【0237】
シッフ塩基、シアノヒドラゾン(4;R=R=R=Ph]
[手順B、より長い反応時間]
99.5%メタンスルホン酸(22.5g)中のアミノグアニジンビスメシレート(15.00g;0.0564mol)の65〜70°の攪拌溶液に、アセトニトリル(25cm)中のトリフェニルアセチルシアニド(8.91g;0.030mol)の溶液を約25分間かけて滴下した。次に、この混合物を、サンプルが水中で透明な溶液となるまで68°で攪拌し(約28時間)、続いて粉砕した氷/水(150g)上へ注ぎ入れ、半固体の無色の沈澱を得た。混合物を48%水酸化ナトリウム(17.5cm)で中和し(pH8〜9)、クリーム色の顆粒状固体として表題の化合物を得た。生成物をろ取し、水で洗浄し、45°で減圧乾燥した。
収率=8.47g(80.0%)
Mpt=112〜114°
TLC[SiOプレート、クロロホルム中10%メタノール]、R=0.68
【0238】
この生成物を直接次の段階で使用した。
【0239】
3,5‐ジアミノ‐6‐(トリフェニルメチ)‐1,2,4‐トリアジン [5;R=R=R=Ph]] [CEN‐153]
プロパン‐1‐オール(50cm)中の上記シアノヒドラゾン(8.4g)の溶液を、エタノール(1.5cm)中の20%ナトリウムエトキシド溶液で処理してpHを9〜10に調節し、この混合物を出発物質がなくなるまで還流下で加熱した(4.5時間)。この黄褐色の熱溶液をセライトの層でろ過して、微細な不溶性物質の一部を除去し、このろ液をほぼ蒸発乾固させた。得られた非常に淡い黄褐色のオイルをエーテル(30cm)に溶解し、この溶液を0°にて静置すると、クリーム色のプリズム状物が析出した。生成物をろ取し、ヘキサン‐エーテル(1:3)で洗浄し、45°で減圧乾燥して淡クリーム色の固体として表題の化合物を得た(4.42g;52.6%)。
Mpt=124〜126°
TLC[SiO2プレート、クロロホルム中10%メタノール]、R=0.62
【0240】
同様にして以下の化合物を作製した:
【0241】
3,5‐ジアミノ‐6‐(ジフェニルメチ)‐1,2,4‐トリアジン [5;R=H、R=R=Ph [CEN‐130]
ジフェニル酢酸[Aldrich]より、例[CEN‐153]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点235〜237°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.55の淡クリーム色のプリズム状物として得た。
【0242】
3,5‐ジアミノ‐6‐(1,1‐ジフェニルエチ)‐1,2,4‐トリアジン [5;R=M、R=R=Ph] [CEN‐147]
2,2‐ジフェニルプロピオン酸[Aldrich]より、例[CEN‐153]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点197〜199°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.43の僅かにピンク色のプリズム状物として得た。
【0243】
6‐アダマンチル‐3,5‐ジアミノ‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐083]
アダマンタンカルボン酸[Aldrich]より、例[CEN‐153]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点304〜306°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.37の無色のプリズム状物として得た。
【0244】
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロヘキシル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐145]
1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロヘキサンカルボン酸[Acros Organics]より、例[CEN‐153]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点205〜207°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.54の淡ベージュ色の大きな針状物として得た。
【0245】
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロペンチル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐148]
1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロペンタンカルボン酸[Acros Organics]より、例[CEN‐153]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点184〜186°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.39の淡ベージュ色の大きな針状物として得た。
【0246】
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロブチル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐152]
1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロブタンカルボン酸[Acros Organics]より、例[CEN‐153]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点187〜189°、tlc(15%メタノール+クロロホルム)、R=0.62の淡クリーム色のプリズム状物として得た。
【0247】
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロプロピル]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐154]
1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロプロパンカルボン酸[Acros Organics]より、例[CEN‐153]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点157〜159°、tlc(15%メタノール+クロロホルム)、R=0.55の淡クリーム色のプリズム状物として得た。
【0248】
3,5‐ジアミノ‐6‐(1‐シクロペンチル‐1‐フェニルメチ)‐1,2,4‐トリアジン [5;R=シクロペンチル、R=Ph、R=H] トシレート [CEN‐163]
アルファ‐フェニルシクロペンタン酢酸[TCI Europe]より、例[CEN‐153]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点268〜270°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.23の淡クリーム色のプリズム状物として、16.6%の収率で得た。
【0249】
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(6‐メトキシナフタレン)エチ)‐1,2,4‐トリアジン [5;R=6‐メトキシナフチル、R=Me、R=H] [CEN‐165]
(+/−)‐6‐メトキシ‐アルファ‐メチル‐2‐ナフタレンセティックアシッド((+/−)−6−methoxy−alpha−methyl−2−naphthalenecetic acid)[TCI Europe]より、例[CEN‐153]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点210〜212°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.32の淡い色の微結晶固体として、10.6%の収率で得た。
【0250】
3,5‐ジアミノ‐6‐(9‐キサンチル)‐1,2,4‐トリアジン [5;R+R=キサンチル、R=H] [CEN‐182]
キサンテン‐9‐カルボン酸[TCI Europe]より、例[CEN‐153]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点159〜161°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.42の暗クリーム色のプリズム状物として、36.8%の収率で得た。
【0251】
3,5‐ジアミノ‐6‐(1‐イソプロピル‐1‐フェニルメチ)‐1,2,4‐トリアジン [5;R=イソプロピル、R=フェニル、R=H] トシレート [CEN‐201]
アルファ‐イソプロピルフェニル酢酸[Alfa Aeser]より、例[CEN‐153]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点>300°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.32の淡い色の微結晶固体として、6.6%の収率で得た。
【0252】
3,5‐ジアミノ‐6‐[1,1ビス‐(4‐クロロフェニル)メチル)‐1,2,4‐トリアジン [5;R=R=4‐クロロフェニル、R=H] トシレート [CEN‐213]
ビス‐(4‐クロロフェニル)酢酸[Sigma Aldrich]より、例[CEN‐153]に対して用いたものに類似の方法を用いて、融点>300°、tlc(20%メタノール+クロロホルム)、R=0.65の僅かに緑色を帯びたプリズム状物として得た。
【0253】
2‐アルキルトリアジン化合物 − 手順[5]
【0254】
【化23】

【0255】
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐フェノキシフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐105]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐フェノキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン(500mg)、メチルメタンスルホネート(0.50g、4.5mmol)、およびメタノール(15cm)を40°にて60分間攪拌した。この溶液を蒸発乾固させ、残渣を880アンモニア(2cm)で処理した。20分間の攪拌の後、固体をろ過で回収し、水で洗浄して乾燥させた。この固体残渣をアセトンで再結晶することにより、mpt164〜166°(起泡)の非常に淡いベージュ色のプリズム状物(450mg)として表題の化合物を得た。
【0256】
同様にして以下の化合物を作製した:
【0257】
5(3)‐アミノ‐6‐(3‐フェノキシフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐106]
表題の化合物は、mpt160〜161°(分解)、tlc(CHCl中の20%MeOH)、R=0.31の非常に淡い黄色のプリズム状物(600mg)として得た。
【0258】
5(3)‐アミノ‐6‐(1‐ナフチル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐077]
表題の化合物は、mpt191〜193°、tlc(CHCl中の20%MeOH)、R=0.34の感光性のある(light sensitive)クリーム色のプリズム状物(420mg)として得た。
【0259】
5(3)‐アミノ‐6‐(1‐ナフチル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐078]
表題の化合物は、mpt248〜250°、tlc(CHCl中の20%MeOH)、R=0.29の感光性のあるオフホワイト色の粉末(470mg)として得た。
【0260】
5(3)‐アミノ‐6‐[3‐(2,5‐ジクロロチエニル)]‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐080]
表題の化合物は、mpt286〜288°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.21の淡黄色のプリズム状物(490mg)として得た。
【0261】
5(3)‐アミノ‐6‐[5‐(2,2‐ジフルオロベンゾジオキソロ)]‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐081]
表題の化合物は、mpt297〜298°(分解)、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.22の淡黄色の粉末(510mg)として得た
【0262】
5(3)‐アミノ‐6‐(2,3,5‐トリクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐(2,2‐ジフルオロエチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐085]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,3,5‐トリクロロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン(500mg)、2,2‐ジフルオロエチルメタンスルホネート(0.50g)、およびメタノール(15cm3)を400にて100分間攪拌した。この溶液を蒸発乾固させ、固体残渣を0.880アンモニア溶液(3cm3)で処理した。10分間の攪拌の後、黄褐色の残渣をろ過で回収し、アセトンで再結晶することにより、mpt168〜170(分解)の淡黄褐色の針状物(145mg)として表題の化合物を得た。
【0263】
5(3)‐アミノ‐6‐(2,3,‐ジクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐(2,2,2‐トリフルオロエチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐067]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,3,‐ジクロロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン(1.28g)、2,2,2‐トリフルオロエチルトリフレート(3.00g)、およびジメチルホルムアミド(5cm)の混合物を70°にて1.5時間攪拌した。室温まで冷却後、この溶液を0.880アンモニア溶液(3cm)で処理した。24時間の攪拌の後、黄褐色の混合物を水(20cm)で処理し、沈澱したオレンジ色から黄色(orange−yellow)の固体をろ過で回収した。プロパン‐2‐オールでの再結晶により、mpt179〜181°(分解)の淡黄色の固体(470mg)として表題の化合物を得た。Tlc(DCM+MeOH+水性NH;3.5:0.5:0.25)、R=0.32。
【0264】
5(3)‐アミノ‐6‐(2,3,‐ジクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐(2‐イソプロポキシ)エチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐091]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2,3,‐ジクロロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン(1.00g)、1‐ブロモ‐2‐クロロエタン(3.00g)、およびジメチルホルムアミド(4cm)の混合物を110°にて48時間攪拌した。室温まで冷却後、淡黄褐色の固体が析出した。これをろ過し、エーテルで洗浄し、乾燥させることで、粗5(3)‐アミノ‐6‐(2,3,‐ジクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐(2‐クロロ)エチル‐1,2,4‐トリアジンヒドロブロミド(450mg)を得た。
この化合物をプロパン‐2‐オール(10cm)中に溶解し、炭酸ナトリウム(1.0g)で処理した。3時間の還流の後、この熱混合物をろ過して無機固体を除去した。静置することで表題の化合物が黄色の固体として析出した。これをろ過で回収した。収率=120mg、mpt 198〜200°(分解)。Tlc(DCM+MeOH;4.5:0.5)、R=0.21。
【0265】
R=メチル
5(3)‐アミノ‐6‐(4‐フェノキシフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐102]
3,5‐ジアミノ‐6‐(4‐フェノキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン(500mg)、メチルメタンスルホネート(0.50g、4.5mmol)、およびメタノール(15cm)を40°にて80分間攪拌した。この溶液を蒸発乾固させ、固体残渣をアセトンで再結晶することにより、mpt174〜176°の無色の針状物(525mg)として表題の化合物を得た。
【0266】
同様にして以下の化合物を作製した:
【0267】
5(3)‐アミノ‐6‐フェニル‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐051]
表題の化合物は、mpt230〜232°、tlc(CHCl中の20%MeOH)、R=0.32の無色の粉末(485mg)として得た。
【0268】
5(3)‐アミノ‐6‐(2,5‐ジクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐053]
表題の化合物は、mpt297〜298°、tlc(CHCl中の20%MeOH)、R=0.35の無色の粉末(435mg)として得た。
【0269】
5(3)‐アミノ‐6‐(3,5‐ジクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐059]
表題の化合物は、mpt234〜236°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.13の無色の粉末(295mg)として得た。
【0270】
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐チエニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐061]
表題の化合物は、mpt201〜202°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.16の非常に淡い黄色の板状物(505mg)として得た。
【0271】
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐ナフチル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐076]
表題の化合物は、mpt243〜244°、tlc(CHCl中の20%MeOH)、R=0.32の淡黄色の固体(590mg)として得た。
【0272】
5(3)‐アミノ‐6‐[1‐(5,6,7,8‐テトラヒドロナフチル)]‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐120]
表題の化合物は、mpt236〜237°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.22の淡クリーム色の針状物(480mg)として得た。
【0273】
5(3)‐アミノ‐6‐[2‐(4,5‐ジブロモフリル)]‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐135]
表題の化合物は、mpt183〜185°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.21の非常に淡いクリーム色のプリズム状物(330mg)として得た。
【0274】
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐ジフルオロメトキシフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐146]
表題の化合物は、mpt213〜215°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.33の淡クリーム色のプリズム状物(690mg)として得た。
【0275】
5(3)‐アミノ‐6‐(1,1‐ジフェニルエチル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐149]
表題の化合物は、mpt240〜242°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.29の無色のプリズム状物(505mg)として得た。
【0276】
5(3)‐アミノ‐6‐{1‐[1‐(4‐クロロフェニル)]シクロペンチル}‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐150]
表題の化合物は、mpt272〜273°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.28のオフホワイト色のプリズム状物(410mg)として得た。
【0277】
5(3)‐アミノ‐6‐(3‐ビフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐161]
表題の化合物は、mpt180〜181°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.36の非常に淡いクリーム色のプリズム状物(収率76.5%)として得た。
【0278】
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐クロロ‐3‐トリフルオロメチフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐177]
表題の化合物は、mpt205〜207°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.35の淡黄色の固体(収率81.3%)として得た。
【0279】
5(3)‐アミノ‐6‐{2‐(3,4,5‐トリクロロ)チエニル}‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐194]
表題の化合物は、mpt192〜194°(175〜180°で収縮)、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.36の非常に淡い黄色のプリズム状物(85.3%)として得た。
【0280】
5(3)‐アミノ‐6‐(3‐クロロ‐2‐フルオロ‐5‐トリフルオロメチフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメシレート [CEN‐202]
表題の化合物は、mpt277〜279°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.35の淡黄色の固体(収率83.3%)として得た。
【0281】
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐クロロ‐4,5‐ジフルオロ‐5‐フェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメシレート [CEN‐204]
表題の化合物は、mpt319〜321°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.37の無色のプリズム状物(収率87.6%)として得た。
【0282】
R=エチル
5(3)‐アミノ‐6‐フェニル‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐052]
3,5‐ジアミノ‐6‐フェニル‐1,2,4‐トリアジン(500mg)、エチルメタンスルホネート(1.0g)、およびエタノール(10cm)を60°にて4時間攪拌した。この溶液を蒸発乾固させた。アセトンで再結晶することにより、mpt240〜241°、tlc(CHCl中の20%MeOH)、R=0.37の無色の針状物(425mg)として表題の化合物を得た。
【0283】
同様にして以下の化合物を作製した:
【0284】
5(3)‐アミノ‐6‐(2,5‐ジクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐054]
表題の化合物は、mpt264〜265°(分解)、tlc(CHCl中の20%MeOH)、R=0.39の無色の粉末(515mg)として得た。
【0285】
5(3)‐アミノ‐6‐(2,3,5‐トリクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐055]
表題の化合物は、mpt269〜271°(分解)、tlc(CHCl中の20%MeOH)、R=0.29の無色の針状物(340mg)として得た。
【0286】
5(3)‐アミノ‐6‐(3,5‐ジクロロフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐060]
表題の化合物は、mpt217〜219°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.17の無色のプリズム状物(415mg)として得た。
【0287】
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐チエニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐062]
表題の化合物は、mpt194〜196°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.19の非常に淡い黄色の粉末(390mg)として得た。
【0288】
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐ナフチル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐075]
表題の化合物は、mpt175〜177°、tlc(CHCl中の20%MeOH)、R=0.41の淡黄色のプリズム状物(500mg)として得た。
【0289】
5(3)‐アミノ‐6‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐119]
表題の化合物は、mpt305〜306°(分解)、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.23の淡ピンク色の固体(515mg)として得た。
【0290】
5(3)‐アミノ‐6‐(3‐ビフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐162]
表題の化合物は、mpt224〜226°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.38の非常に淡いクリーム色のプリズム状物(収率67.2%)として得た。
【0291】
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐クロロ‐3‐トリフルオロメチフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐178]
表題の化合物は、mpt207〜209°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.35の淡黄色の固体(収率76.2%)として得た。
【0292】
5(3)‐アミノ‐6‐(3,5 ビス‐tert‐ブチルフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐189]
表題の化合物は、mpt258〜261°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.44の無色の針状物(収率55.6%)として得た。
【0293】
5(3)‐アミノ‐6‐{2‐(3,4,5‐トリクロロ)チエニル}‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐195]
表題の化合物は、mpt202〜204°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.40の淡黄色のプリズム状物(69.2%)として得た。
【0294】
5(3)‐アミノ‐6‐(3‐クロロ‐2‐フルオロ‐5‐トリフルオロメチフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジンメシレート [CEN‐203]
表題の化合物は、mpt277〜279°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.39の非常に淡いクリーム色のプリズム状物(収率90.7%)として得た。
【0295】
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐クロロ‐4,5‐ジフルオロ‐5‐フェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐エチル‐1,2,4‐トリアジンメシレート [CEN‐205]
表題の化合物は、分解温度>245°、tlc(CHCl中の10%MeOH)、R=0.39の非常に淡いクリーム色のプリズム状物(収率83.4%)として得た。
【0296】
5(3)‐アミノ‐6‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐101]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン(500mg)、メチルメタンスルホネート(0.50g、4.5mmol)、メタノール(10cm)、およびジメチルホルムアミド(2cm)を40°にて3時間攪拌した。この混合物を蒸発乾固させ、固体残渣をプロパン‐2‐オールで再結晶することにより、mpt258〜259°の無色のプリズム状物(615mg)として表題の化合物を得た。
【0297】
6‐アダマンチル‐5(3)‐アミノ‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐100]
6‐アダマンチル‐3,5‐ジアミノ‐1,2,4‐トリアジン(500mg)、メチルメタンスルホネート(0.50g、4.5mmol)、およびメタノール(10cm)を40°にて2.5時間攪拌した。この溶液を蒸発乾固させ、固体残渣をアセトンで再結晶することにより、mpt128〜130°の無色のプリズム状物(435mg)として表題の化合物を得た。
【0298】
5(3)‐アミノ‐6‐[3,5‐(ビス‐トリフルオロメチル)フェニル]‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメタンスルホネート [CEN‐099]
3,5‐ジアミノ‐6‐[3,5‐(ビス‐トリフルオロメチル)フェニル)‐1,2,4‐トリアジン(500mg)、メチルメタンスルホネート(0.50g、4.5mmol)、およびメタノール(10cm)を40°にて1.5時間攪拌した。この混合物を蒸発乾固させ、固体残渣をアセトンで再結晶することにより、mpt179〜181°の無色の針状物(615mg)として表題の化合物を得た。
【0299】
5(3)‐アミノ‐6‐(2‐フェノキシフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐(1,1,1‐トリフルオロエチル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐098]
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐フェノキシフェニル)‐1,2,4‐トリアジン(500mg)、1‐ヨード‐2,2,2‐トリフルオロエタン[Fluorochem](1.0cm)、およびエタノール(10cm)を、封管中にて40°で124時間攪拌した。この溶液を蒸発乾固させ、残渣を880アンモニア(2cm)で処理した。20分間の攪拌の後、固体をろ過で回収し、水で洗浄して乾燥させた。この固体残渣をアセトンで再結晶することにより、mpt175〜177°(再固化)、254〜256(分解)の無色のプリズム状物(400mg)として表題の化合物を得た。
CEN‐116
【0300】
【化24】

【0301】
ビス‐トリアジン(500mg)、メチルメタンスルホネート(1.00g、9.0mmol)、およびジメチルホルムアミド(5cm)を、透明な溶液が得られるまで80°で攪拌した(2.5時間)。攪拌混合物を約45°まで冷却し、多量のエーテルを投入すると(5cm)、淡黄色の固体が沈澱した。この粗生成物をろ過で回収し、プロパン‐2‐オールで再結晶することにより、mpt214〜216°のレモン色の微細な針状物(335mg)として表題の化合物を得た。
【0302】
5(3)‐アミノ‐6‐(3‐クロロ‐2‐フルオロ‐5‐トリフルオロメチフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐(2,2,3,3‐テトラフルオロプロピル)‐1,2,4‐トリアジントリフルオロメタンスルホネート [CEN‐210]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐クロロ‐2‐フルオロ‐5‐トリフルオロメチリフェニル)‐1,2,4‐トリアジン(1.4g)、2,2,3,3‐テトラフルオロプロピルトリフレート[Apollo](1.5g)、ブタン‐2‐オン(10cm)、およびジメチルホルムアミド(3滴)を、窒素雰囲気下にて80°で1.5時間攪拌した。この溶液を蒸発乾固させ、残渣を880アンモニア(2cm)で処理した。20分間の攪拌の後、暗クリーム色の固体をろ過で回収し、水で洗浄して乾燥させた。この粗生成物をアセトンで再結晶することにより、mpt227〜228°、tlc(10%メタノール‐クロロホルム)、R=0.44のクリーム色のプリズム状物(370mg)として表題の化合物を得た。
【0303】
5(3)‐アミノ‐6‐(3‐クロロ‐2‐フルオロ‐5‐トリフルオロメチフェニル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐(2,2,3,3,3‐ペンタフルオロプロピル)‐1,2,4‐トリアジントリフルオロメタンスルホネート [CEN‐211]
3,5‐ジアミノ‐6‐(3‐クロロ‐2‐フルオロ‐5‐トリフルオロメチリフェニル)‐1,2,4‐トリアジン(1.4g)、2,2,3,3,3‐ペンタフルオロプロピルトリフレート[Apollo](1.5g)、ブタン‐2‐オン(10cm)、およびジメチルホルムアミド(3滴)を、窒素雰囲気下にて80°で2.5時間攪拌した。この溶液を蒸発乾固させ、暗クリーム色の固体を得た。この粗生成物をアセトン‐エーテルで再結晶することにより、mpt221〜214°(起泡)、tlc(10%メタノール‐クロロホルム)、R=0.45の非常に淡いクリーム色のプリズム状物(1.36g)として表題の化合物を得た。
【0304】
3‐アミノ‐5,6‐ビスアリール1,2,4‐トリアジン化合物 − 手順[6]
【0305】
【化25】

【0306】
3‐アミノ‐5,6‐ビス(4‐メチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン(2;R=4‐Me) [CEN‐126]
4,4’‐ジメチルベンジル(2.38g;0.01mol)、アミノグアニジンビスメシレート(3.33g;0.0125mol)、およびエタノール(10cm3)の攪拌混合物を、出発物質がなくなるまで還流下で加熱すると(4時間)、クリーム色の固体が析出した。この混合物を半分の体積まで蒸発させ、880アンモニア+水(1:1;4cm)で塩基性化した。静置すると、明黄色のプリズム状物が析出した。生成物をろ取し、エタノール+水(1:1)で洗浄し、450にて減圧乾燥した。
収率=2.65g(96.4%)
Mpt=134〜136°(文献値 132〜134°)
【0307】
別の選択肢としての文献の合成方法を用いて、同一の生成物を92.3%(mpt=133〜135°)で得た。
(Synthesis and anticonvulsant activity of some potent 5,6-bis aryl 1,2,4-triazines BP. Mallikarjuna et al.; J Zhejiang Univ Sci B. 2007 July; 8(7): 526-532 [http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?artid=1906601])
【0308】
3‐アミノ‐5,6‐ビス(2‐クロロフェニル)‐1,2,4‐トリアジン(2;R=2‐Cl) [CEN‐132]
上記の手順を用いて4,4’‐ジメトキシベンジルをアミノグアニジンビスメシレートと反応させることで作製した。表題の化合物を、mpt=240〜242°の淡黄色のプリズム状物として91.8%で得た。
【0309】
3‐アミノ‐5,6‐ビス(4‐メトキシルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン(2;R=4‐MeO) [CEN‐127]
上記の手順を用いて4,4’‐ジメトキシベンジルをアミノグアニジンビスメシレートと反応させることで作製した。表題の化合物を、mpt=179〜181°の淡黄色の板状物として92.5%で得た。
【0310】
3‐アミノ‐1,2,4‐トリアジンメシレート (4) [CEN‐155]
【0311】
【化26】

【0312】
アンモニアによる塩基性化の工程を省略したこと以外は上記の手順を用いてアセナフテンキノン(3)をアミノグアニジンビスメシレートと24時間反応させることで作製した。表題の化合物を、mpt=264〜266°(泡立ち(froth))の明黄色のプリズム状物として83.2%で得た。
【0313】
3‐アミノ‐1,2,4‐トリアジン (6) [CEN‐128]
【0314】
【化27】

【0315】
上記の手順を用いて9,10‐フェナントレンキノン(5)をアミノグアニジンビスメシレートと反応させることで作製した。表題の化合物を、mpt=272〜274°の明黄色のプリズム状物として99.2%で得た。
【0316】
3‐アミノ‐5,6‐ビス(2‐フリル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐196]
【0317】
【化28】

【0318】
1,2‐ジ(2‐フリル)‐1,2‐ジオン[Acros Organics](2.85g;0.015mol)、アミノグアニジンビスメシレート(6.0g;0.0225mol)、およびエタノール(20cm3)の攪拌混合物を、出発物質がなくなるまで還流下で加熱した(2時間)。この混合物を活性炭を通してろ過し、半分の体積まで蒸発させ、880アンモニア+水(1:1;4cm)で塩基性化した。静置すると、茶色の針状物が析出した。生成物をろ取し、エタノール+水(1:1)で洗浄し、45°にて減圧乾燥した。
収率=2.50g(73.1%)
Mpt=211〜212°(起泡)
【0319】
3‐アミノ‐2‐メチル‐5,6‐ビス(4‐メチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジンメシレート (7) [CEN‐134]
【0320】
【化29】

【0321】
3‐アミノ‐5,6‐ビス(4‐メチルフェニル)‐1,2,4‐トリアジン(500mg)、メチルメタンスルホネート(0.5cm)、およびメタノール(10cm)の混合物を40°で24時間攪拌し、次に蒸発乾固させた。得られた黄色の固体をアセトンで再結晶することで、表題の化合物を淡黄色の針状物として得た。
収率=620mg(89.2%)
Mpt=205〜207°
【0322】
3‐アミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジンメシレート (8) [CEN‐136]
【0323】
【化30】

【0324】
3‐アミノ‐1,2,4‐トリアジン[6](500mg)、メチルメタンスルホネート(0.5cm)、ジメチルホルムアミド(0.5cm)、およびメタノール(10cm)の混合物を60°で30分間攪拌し、得られた深黄色の溶液を室温で24時間静置させた。析出した深黄色の板状物をろ取し、アセトン‐エーテル(1:1)で洗浄し、乾燥させた。
収率=530mg(73.3%)
Mpt=277〜279°
【0325】
ピリミジン
2,4‐ジアミノ‐5‐(2,3‐ジクロロフェニル)ピリミジン、[CEN‐41] mp289〜291℃を、欧州特許出願公開第0372934号明細書に記載の手順によって作製した。
【0326】
4(2)‐アミノ‐5‐(2,3‐ジクロロフェニル)‐2,4(2,5)‐ジヒドロ‐2(4)‐イミノ‐1‐メチルピリミジン [CEN‐42]および4(2)‐アミノ‐5‐(2,3‐ジクロロフェニル)‐2,4(2,5)‐ジヒドロ‐2(4)‐イミノ‐1‐メチルピリミジン [CEN‐43]
メタノール(12ml)中の2,4‐ジアミノ‐5‐(2,3‐ジクロロフェニル)ピリミジン(0.75g)の攪拌懸濁液へヨードメタン(8ml)を添加した。この混合物を45℃で6時間攪拌し、室温へ冷却し、エーテル(70ml)で希釈した。黄色の固体が析出し、ろ過で取り出した。この物質(0.9g)を0.88水性アンモニア(6ml)および水(10ml)と共に2時間攪拌した。白色固体をろ過で取り出し、減圧乾燥し、メタノールで再結晶することで、mp226〜228℃(分解)の4(2)‐アミノ‐5‐(2,3‐ジクロロフェニル)‐2,4(2,5)‐ジヒドロ‐2(4)‐イミノ‐1‐メチル‐ピリミジン、0.25gを得た。
【0327】
ろ液を静置することで、mp289〜291℃の4(2)‐アミノ‐5‐(2,3‐ジクロロフェニル)‐2,4(2,5)‐ジヒドロ‐2(4)‐イミノ‐1‐メチルピリミジンが淡黄色の結晶として析出し、これをメタノールで再結晶した。収率0.24g。
1H(500MHz,dmso‐d) 3.52(3H,s,NCH),7.37(1H,dd,J=7.7,1.5Hz,aromatic H),NH),7.4‐7.5(1H,brpeak,NH,exchang.),7.48(1H,t,J=7.7Hz,aromatic H),7.76(1H,dd,J=7.7,1.5Hz,aromatic H),7.95(1H,s,pyrimidine H),7.8‐8.2(1H,vbr peak,NH,exchang.),8.25(1H,brpeak,NH,exchang.).
【0328】
2,4‐ジアミノ‐5‐(2,3,5‐トリクロロフェニル)ピリミジン [CEN‐047]
公知のピリミジン化合物BW1003C87。
【0329】
2,4‐ジアミノ‐5‐(4‐クロロフェニル)‐6‐エチル‐ピリミジン [CEN‐048]
公知のピリミジン、PYRIMETHAMINEとして市販。
【0330】
ピラジン
2,6‐ジアミノ‐3‐(2,3,5‐トリクロロフェニル)ピラジン [CEN‐86]、mp168〜70℃、を、米国特許第6,255,307号に記載の方法により作製した。
【0331】
2,6‐ジアミノ‐3‐(2,3‐ジクロロフェニル)ピラジン [CEN‐87]、mp150〜153℃(分解)、を、米国特許第6,255,307号に記載の方法により作製した。
【0332】
2,6‐ジアミノ‐3‐(2‐ナフチル)ピラジン [CEN‐88]、mp163〜165℃(分解)、を、米国特許第6,255,307号に記載の方法により作製した。
【0333】
2,6‐ジアミノ‐3‐(2,2‐ジフルオロベンゾジオキソロ‐4‐イル)ピラジン [CEN‐89]
工程1
2‐{[シアノ‐(2,2‐ジフルオロベンゾジオキソロ‐4‐イル)メチル]アミノ}アセタミジンヒドロブロミド
アミノアセタミジンジヒドロブロミド(1.14g、4.9mmol)を、一部分ずつ、メタノール中(25ml)の4‐ホルミル‐2,2‐ジフルオロベンゾジオキソール(1.0g、5.4mmol)の溶液へ添加した。次にシアン化カリウム(0.32g、4.9mmol)を1回で添加し、この混合物を室温で4時間、続いて50℃で24時間攪拌した。この混合物を冷却し、溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチル(25ml)と水(14ml)でスラリー化し、黄褐色の固体をろ過で取り出して乾燥させた。収率0.40g。
【0334】
工程2
2,6‐ジアミノ‐3‐(2,2‐ジフルオロベンゾジオキソロ‐4‐イル)ピラジン
水酸化リチウム水和物(0.20g、4.8mmol)を、完全に溶解するまで約5分間メタノール中(20ml)で攪拌した。次に、2‐{[シアノ‐(2,2‐ジフルオロベンゾジオキシ‐4‐イル)メチル]アミノ}アセタミジンヒドロブロミド(0.40g、1.1mmol)を5分間かけて一部分ずつ添加し、この溶液を室温で3.5時間攪拌した。
この溶液を2mlまで減圧濃縮した。水(40ml)を添加し、析出物をろ過で取り出し、乾燥させた。トルエン‐へキサンで再結晶することにより、mp135〜136℃の薄黄褐色の固体(0.14g)として表題の化合物を得た。
【0335】
[CEN‐90]
2,6‐ジアミノ‐3‐(2,3,5‐トリクロロフェニル)ピラジン(180mg)、メチルメタンスルホネート(360mg)、およびジメチルホルムアミド(2.3cm)の混合物を100°にて15分間攪拌した。室温まで冷却後、エーテル(10cm)を添加すると深赤色のオイル状の沈澱が生じた。エーテル層をデカントし、残渣をアセトンで結晶化させることで、融点が不明確な黄褐色の吸湿性固体(180mg)を得た。
【0336】
A.ピリジル‐、キノリニル‐、イソキノリニル‐トリアジン化合物
これらは、上記で作製した他のヘテロアリール化合物と同様にして作製することができる。
【0337】
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2‐クロロピイジル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐164]
【0338】
【化31】

【0339】
2‐クロロニコチン酸[Sigma Aldrich]より、上述の3,5‐ジアミノ‐6‐アリール‐1,2,4‐トリアジンに対して用いたものに類似の方法を用いることで得た。生成物は、ヒドラゾンから、融点265〜266°(起泡)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.35の淡クリーム色の微結晶固体として、93.3%で得た。
【0340】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(6‐クロロピイジル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐166]
【0341】
【化32】

【0342】
2‐クロロピコリン酸[Fluorochem]より、上述の3,5‐ジアミノ‐6‐アリール‐1,2,4‐トリアジンに対して用いたものに類似の方法を用いることで得た。生成物は、ヒドラゾンから、融点300〜302°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.67の淡黄褐色(fawn)のプリズム状物として、93.7%で得た。
【0343】
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2‐フェノキシピイジル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐167]
【0344】
【化33】

【0345】
2‐フェノキシニコチン酸[Acros Organics]より、上述の3,5‐ジアミノ‐6‐アリール‐1,2,4‐トリアジンに対して用いたものに類似の方法を用いることで得た。生成物は、ヒドラゾンから、融点223〜225°(起泡)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.28の無色の結晶固体として、81.7%で得た。
【0346】
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(5,6‐ジクロロピイジル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐168]
【0347】
【化34】

【0348】
5,6‐ジクロロニコチン酸[Sigma Aldrich]より、上述の3,5‐ジアミノ‐6‐アリール‐1,2,4‐トリアジンに対して用いたものに類似の方法を用いることで得た。生成物は、ヒドラゾンから、融点258〜260°(起泡)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.28の淡カラシ色のプリズム状物として、73.8%で得た。
【0349】
3,5‐ジアミノ‐6‐(2‐キノリル)‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐173]
【0350】
【化35】

【0351】
キナルジン酸[AcrosOrganics]より、上述の3,5‐ジアミノ‐6‐アリール‐1,2,4‐トリアジンに対して用いたものに類似の方法を用いることで得た。生成物は、ヒドラゾンから、融点197〜198°(起泡)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.42の淡カラシ色の微結晶固体として、39.0%で得た。
【0352】
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2,6‐ジクロロピイジル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐174]
【0353】
【化36】

【0354】
2,6‐ジクロロニコチン酸[Fluorochem]より、上述の3,5‐ジアミノ‐6‐アリール‐1,2,4‐トリアジンに対して用いたものに類似の方法を用いることで得た。生成物は、ヒドラゾンから、融点255〜257°(分解)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.38の淡カラシ色のプリズム状物として、83.4%で得た。
【0355】
3,5‐ジアミノ‐6‐[2‐(3,6‐ジクロロピイジル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐188]
【0356】
【化37】

【0357】
3,6‐ジクロロピリジンカルボン酸[Apollo]より、上述の3,5‐ジアミノ‐6‐アリール‐1,2,4‐トリアジンに対して用いたものに類似の方法を用いることで得た。生成物は、ヒドラゾンから、融点264〜266°(分解)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.65の淡カラシ色のプリズム状物として、86.5%で得た。
【0358】
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(2,6‐ジクロロ‐5‐フルオロピイジル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐190]
【0359】
【化38】

【0360】
2,6‐ジクロロ‐5‐フルオロピリジンカルボン酸[AcrosOrganics]より、上述の3,5‐ジアミノ‐6‐アリール‐1,2,4‐トリアジンに対して用いたものに類似の方法を用いることで得た。生成物は、ヒドラゾンから、融点255〜257°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.65の淡カラシ色のプリズム状物として、45.6%で得た。
【0361】
3,5‐ジアミノ‐6‐[3‐(6‐クロロ‐ピリジル)]‐1,2,4‐トリアジン [CEN‐191]
【0362】
【化39】

【0363】
6‐クロロ‐ニコチン酸[Fluorochem]より、上述の3,5‐ジアミノ‐6‐アリール‐1,2,4‐トリアジンに対して用いたものに類似の方法を用いることで得た。生成物は、ヒドラゾンから、融点246〜248°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.23の淡カラシ色のプリズム状物として、80.2%で得た。
【0364】
B.塩基性側鎖
【0365】
【化40】

【0366】
これらに加えて、6‐フェニル位における類似の標的とする(2‐アルコキシ‐)および(4‐アルコキシ‐)置換。
【0367】
【化41】


R=ヘテロ芳香族、ジフェニルメチル、およびトリアジン系からその他の基などの一連の基
【0368】
C.脂肪族側鎖
3,5‐ジアミノ‐6‐(1‐プロピルブチル)‐1,2,4‐トリアジントシレート [CEN‐170]
【0369】
【化42】

【0370】
2‐プロピルペンタン酸[Acros Organics]より、上述の3,5‐ジアミノ‐6‐アリール‐1,2,4‐トリアジンに対して用いたものに類似の方法を用いることで得た。生成物は、融点228〜230°、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.45の淡クリーム色の微結晶固体として得た。
【0371】
以下の化合物は、上記の手順(4)を参照して、同様に作製される。
【0372】
【化43】

【0373】
D.フェノキシアルキル側鎖
3,5‐ジアミノ‐6‐{1‐(4‐クロロフェノキシ)‐1‐メチル}エチル‐1,2,4‐トリアジントシレート [CEN 215]
【0374】
【化44】

【0375】
2‐(4‐クロロフェノキシ)‐2‐メチルプロピオン酸[Acros Organics]より、上述の3,5‐ジアミノ‐6‐アリール‐1,2,4‐トリアジンに対して用いたものに類似の方法を用いることで得た。生成物は、融点266〜268°(分解)、tlc(10%メタノール+クロロホルム)、R=0.45の淡ベージュ色の微結晶固体として得た。
【0376】
以下の化合物は、上記の手順(4)を参照して、同様に作製される。
【0377】
【化45】

【0378】
E.修飾6‐ベンジルオキシフェニル
【0379】
【化46】

【0380】
F.その他
【0381】
【化47】

【0382】
G.ジアミノ‐ピラジンおよびピリミジン化合物
【0383】
【化48】

【0384】
R基は、対応する置換トリアジンに対して上記で示した手順に準じて導入することができる。
【0385】
生物試験
式(I)の化合物を、以下に示すように種々の活性について試験した:
【0386】
スクリーニング法
スクリーニング法は、適切なナトリウムチャネル遮断活性を有し、および副作用の傾向が低い化合物を選択するために設計される。この目的のために、すべての化合物を一次ナトリウムチャネルアッセイ(ベラトリンに誘発される[14C]グアニジンのラット前脳シナプトソームへの取り込み)によって処理し、作成した濃度‐効果曲線からIC50値の算出を行う。このデータを補完するために、選択された化合物に対して、[H]BTX‐Bの結合の阻害についてのIC50値も測定する。
【0387】
過去の研究では、置換トリアジンがジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)活性の潜在的な阻害薬であることが示されている(McCullough and Bertino 1971、Cashmore et al, 1975、Booth et al, 1987)およびSapse et al, 1994)。DHFRの阻害薬(メトトレキサートなど)は種々の癌の治療に用いられており(Suster et al, 1978およびNiculescu−Duvaz et al, 1982)、それはこの酵素の阻害によって細胞の成長が妨害されるからであるが、この効果(細胞成長に対する)のために、DHFRの阻害薬は、催奇性でもあり得る(Skalko and Gold, 1974、Feldcamp and Carey, 1993、およびBuckley et al, 1997)。化合物がDHFRの強力な阻害薬であると分かった場合、そのような化合物は、それ自体が抗癌薬としての可能性を有し得る。DHFR活性の阻害の測定にはいくつかの方法が利用可能であり、本研究では、化合物による[H]メトトレキサートの結合を阻害する効果について調べた(Myers et al, 1975およびRothenberg et al, 1977)。
【0388】
別の一般的な副作用のマーカーは、ヒトEther‐a‐go‐go関連遺伝子カリウム(hERG)カリウムチャネル(内向き整流性、IKr)活性の阻害であり、これは、QT延長症候群の発症によってもたらされる心不全により致命的となり得る。このチャネルに影響を及ぼす可能性を評価するための有用な予備スクリーニングでは、hERGを発現する細胞膜への[3H]アステミゾールの結合の阻害を測定することによって評価する。10μMでの阻害を測定することによって、選択された化合物をこの活性について試験する。阻害値が10%から90%の間に収まると仮定すると、各化合物に対して外挿によるIC50を算出することが可能である。
【0389】
上記のスクリーニングのカスケードにより、上述の副作用の起こりやすい傾向が(より)低い、適切なナトリウムチャネル遮断活性を有する化合物が識別される。このような化合物をさらに開発するためには、その薬力学的な特性に関するある程度の知見が必要である。
【0390】
シパトリギン(Sipatrigine)などのナトリウムチャネル遮断薬は、ラットにおける中大脳動脈閉塞術後、神経異常および梗塞体積の両方を低減し(Smith et al, 1997)、フェニトイン(緑内障の実験モデルにおいて網膜神経節細胞の細胞死を防止(Hains and Waxman, 2005))は、神経変性の広範囲にわたるモデルにおいて、神経保護の効力を示す。酸素供給が不足すると、解糖および酸化的リン酸化の両方が損なわれるため、虚血性の損傷が、最終的には電気的不全(神経シグナル伝達)およびポンプ不全(細胞膜電位の回復)を引き起こす。これら(電気的およびイオンポンプ活性)の不全は、ATPの局所濃度の低下と関連している(Astrup et al 1981)。従って、重症の代謝傷害(metabolic insult)後のラット海馬の0.4mm試験片中において、化合物がATP濃度を維持する効果を用いた。
【0391】
実験手順
ラット前脳シナプトソームおよびホモジネートの調製
体重175〜250gの雄のウィスターラットからの前脳(小脳/髄質を除いた全脳)を用いて実験を行った。使用する動物数を少なくするように最大限の努力を払い、実験はすべて、英国動物処置法(UK Animals (Scientific Procedures) Act, 1986)、および1986年11月24日施行のヨーロッパ共同体理事会指令(the European Community Council Directive of 24 November 1986)(86/609/EEC)に従って行った。スタンニングおよび頭切除による動物の屠殺の後、前脳(小脳/髄質を除いた全脳)を素早く解体し、0.25Mの氷冷スクロースを含む秤量したチューブへ移した。
【0392】
シナプトソーム(シナプトソームを含有する重および軽ミトコンドリア画分)は、前脳(既知の湿潤重量)を、9容量分の氷冷0.25Mスクロースを添加しておいたガラス製ポッター用容器(glass Potter vessel)へ移し、テフロン(登録商標)製ペストルを用いて、Braun製ポッターS電動ホモジナイザーを900rpmに設定して8回の「上下ストローク」により均質化することで調製した。得られたホモジネートを、1036×gにて、4°で10分間遠心分離に掛け、上清を回収した。残ったペレットを、上記のように新鮮な氷冷0.25Mスクロース中に再懸濁させ、遠心分離工程を再度行った。上清画分をプールし、40,000×g(平均)にて、4°で15分間遠心分離に掛け、得られたペレットを適切なアッセイバッファー中へ再懸濁させ、濃度を、適切なアッセイバッファー1mlあたりの湿潤重量で20〜25mgとした。
【0393】
ホモジネートは、9容量分の氷冷50mM HEPESバッファー、pH7.4、を含有する冷却したチューブへ既知重量の前脳を移すことで調製した。この混合物を、最大速度に設定したUltra−Turrax(商標)ホモジナイザーの3×5秒のバースト(burst)により4°にて均質化した。得られたホモジネートを40,000×g(平均)にて、4°で15分間遠心分離に掛け、上清を廃棄した。得られたペレットを9容量分の新鮮な氷冷pH7.4バッファー中に再懸濁させ(上記のように)、遠心分離工程を再度行い、得られたペレットを[H]BTX‐B結合バッファー中に再懸濁させて、濃度を、アッセイバッファー1mlあたりの湿潤重量で20〜25mgとした。
【0394】
14C]グアニジンフラックスおよび[H]BTX‐Bの結合
両アッセイともに、14mlポリプロピレン試験管を用い、これに種々の濃度の試験化合物を添加して行った。試験化合物はDMSOに溶解し、DMSOの最大濃度が2体積/体積%を超えないようにアッセイに添加した。
【0395】
14C]グアニジンフラックス:
14C]グアニジンフラックスアッセイでは、Pauwels PJ et al (1986)の方法を用いて測定を行ったが、30°にて2.5分間行った。
参考文献:
Pauwels PJ, Leysen JE, Laduron PM. [3H]Batrachotoxinin A 20-alpha-benzoate binding to sodium channels in rat brain: characterization and pharmacological significance. Eur J Pharmacol. 1986 May 27;124(3):291-8.
【0396】
H]BTX‐Bの結合
H]BTX‐Bの結合については、Catterall et al (1981)に記載の方法を用いて行ったが、ただし、インキュベーション媒体からウシ血清アルブミンおよびTTXの両方を省略した。
参考文献:
Catterall WA, Morrow CS, Daly JW, Brown GB. Binding of batrachotoxinin A 20-alpha-benzoate to a receptor site associated with sodium channels in synaptic nerve ending particles. J Bio. Chem. 1981 Sep. 10; 256(17): 8922-7.
【0397】
H]メトトレキサートの結合
工程はすべて4°(または氷上)で行った。新たに解体したラット肝臓を、0.25M氷冷スクロース中へ解体して投入し、続いて15mM ジチオスレイトールを含む50mM pH6.0 リン酸バッファー中で均質化した(U−turrax)(10ml/g組織)。得られたホモジネートを47,500×gにて20分間遠心分離し、上清(脱脂綿でろ過して脂肪の塊を除去)を使用するまで−80°で保存した(Rothenberg et al)。
【0398】
ラット肝臓ホモジネート上清画分に対する[H]メトトレキサートの結合の阻害は、実質的にArons et al, 1975に記載のようにして実施した。結果は、濃度‐効果曲線から得られたIC50値(下記参照)として、またはコントロールおよび冷メトトレキサート(最終濃度10μM)の結合値の比較から決定されるパーセント阻害値として算出した。
参考文献:
Elliot Arons, Sheldon P. Rothenberg, Maria da Costa, Craig Fischer and M. Perwaiz Iqbal; Cancer Research 35, August 1, 1975, 2033-2038,
【0399】
IC50値の算出
データは、カッコ内に示す実験数の平均±semとして表す。IC50値は、放射性リガンド置換またはグアニジンフラックス阻害曲線から得られ、この曲線は、以下の数式:
y=Rmin+Rsp/{1+exp[−n(x−C)]}
に従って、log10濃度対結合リガンド/グアニジン取り込み、をプロットすることで得られ、
ここで、
y = 結合(dpm)
x = log10化合物濃度
Rmin = 下側漸近線(すなわち、100%阻害)
Rsp = 上側漸近線−Rmin(すなわち、特異的結合)
n = 傾き(log)、および
C = IC50(すなわち、特異的結合の50%を阻害するのに要する濃度)
である。
【0400】
海馬切片アッセイ
神経保護の効力を、代謝傷害剤(metabolic insult)としてヨード酢酸(400μM)を用いた以外はFowler and Li (1998)に記載の方法を用い、ラット海馬の0.4mm切片で測定した。化合物(通常は30μM)は、その解糖阻害後の切片中のATP濃度を維持する能力について、常にテトロドトキシン(1μM)と直接比較した。
参考文献:
1.Fowler J C, Li Y. Contributions of Na+ flux and the anoxic depolarization to adenosine 5'-triphosphate levels in hypoxic/hypoglycemic rat hippocampal slices. Neuroscience 1998, 83, 717-722.
2.Reiner PB, Laycock AG, Doll CJ. A pharmacological model of ischemia in the hippocampal slice. Neurosci Lett 1990; 119:175-8
3.Boening JA, Kass IS, Cottrell JE, Chambers G. The effect of blocking sodium influx on anoxic damage in the rat hippocampal slice. Neuroscience. 1989. vol 33(2), 263-268.
【0401】
ATPおよびタンパク質の測定
個々の切片を超音波処理で破壊し、得られたホモジネートを10000×gにて4°で5分間遠心分離した。上清を新しいチューブにデカントし、残留上清は真空引きですべて除去した。ペレットを0.5mlの0.1M KOH中に超音波処理によって再懸濁させ、得られた懸濁液を37°にてゆっくり攪拌しながら30分間加温した。
ATP濃度の測定は、6μlの上清を用い、ルシフェラーゼ試薬(Perkin Elmer製ATPLite)と混合し、続いて96‐ウェルプレートカウンターで蛍光を測定することによって行った。
【0402】
タンパク質濃度は、BCA(商標)タンパク質アッセイ(Pierce)により、レファレンス標準としてウシ血清アルブミンを用いて測定した。
【0403】
ATP濃度は、ナノモル/mgタンパク質として表し、神経保護の指標(%保護)は、1μM TTXの効果と直接比較することによって算出した。
【0404】
hERG:
ヒト組換えhERGを発現するHEK‐293細胞への[H]アステミゾールの結合の阻害を10μMの濃度で測定するために、化合物をMDS Pharmaへ送付した。結合の傾きが1.0であると仮定すると、5%から95%の結合阻害を示す化合物に対してIC50値を算出(上記参照)することが可能である。
【0405】
L‐型カルシウムチャネル
ラット大脳皮質膜への[H]ニトレンジピンの結合の阻害を10μMの濃度で測定するために、化合物をMDS Pharmaへ送付した。結合の傾きが1.0であると仮定すると、5%から95%の結合阻害を示す化合物に対してIC50値を算出(上記参照)することが可能である。
【0406】
ラットミクロソームの安定性
ラット肝臓ミクロソームと共に37°で40分間インキュベーションした後、1μMの濃度での安定性を測定するために、化合物をBioFocusへ送付した。
【0407】
結果
種々の試験手順からのデータを以下の表に示す:

【0408】
【表1】

【0409】
【数1】

【0410】
【数2】

【0411】
【数3】

【0412】
【数4】

【0413】
【表2】

【0414】
[3H]バトラコトキシニン(batrachotoxinin)結合法の概要−279510 ナトリウムチャネル、サイト2
サンプル源: ウィスターラット脳
リガンド: 5nM[.H]バトラコトキシン
媒体: 1%DMSO
インキュベーション時間/温度: 37℃にて60分間
インキュベーションバッファー: 50mM HEPES、50mM Tris‐HCl、pH7.4、130mM 塩化コリン、5.4mM KCl、0.8mM MgCl.、5.5mM グルコース、40μg/ml LqTx
: 0.052μM
非特異的リガンド: 100μMベラトリジン
Bmax: 0.7ピコモル/mgタンパク質
特異的リガンド: 77%
定量化方法: 放射性リガンド結合
有意基準: 最大刺激または阻害に対して、>/=50%
【0415】
【表3】

【0416】
【表4】

【0417】
本発明の代表的な化合物に関して得られたスクリーニングデータは、ナトリウムチャネル遮断薬および葉酸代謝拮抗薬に対して感受性のある哺乳類における障害、特に、癲癇、多発性硬化症、緑内障およびウエビチス、脳外傷および脳虚血、脳卒中、頭部損傷、脊髄損傷、外科手術による外傷、神経変性疾患、運動ニューロン疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、慢性炎症性疼痛、神経因性疼痛、片頭痛、双極性障害、気分、不安、および認知障害、統合失調症、ならびに三叉神経自律神経性頭痛などの障害の治療;哺乳類の癌の治療;ならびに、マラリアの治療に対して、一般式(I))の化合物が適していることを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(V)の化合物であって、
【化1】


ここで、
R3、R4、およびR5は、独立して、水素、または所望される場合は置換されていてもよいアルキルもしくはアルコキシ、または所望される場合は置換されていてもよい炭素環(オキシ)系もしくはヘテロ環(オキシ)系環であり、ただし、水素であるのはR3、R4、およびR5のうちの1つだけであるか、または、
R3、R4、およびR5の2つが互いに連結してシクロアルキル基を形成し、
R1は、水素、またはカルボキシアミド、炭素数1〜10のアルキル、炭素数2〜10のアルケニル、炭素数1〜3のアルキル‐アリール、炭素数1〜3のアルキル‐へテロシクリル、もしくは炭素数3〜10のシクロアルキルであり、これらのいずれも、所望される場合は、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシアミド、炭素数1〜6のハロアルキル、炭素数1〜6アルキル、または炭素数1〜6アルコキシで置換されていてよく;
R2は、アミノであり;
は、R1が水素の場合はアミノであり、もしくはR1が置換基の場合は=NHであるか;または、
は、RaおよびRbが独立してHもしくはアルキル基である基NRaRbであるか;または、
は、所望される場合は置換されていてもよいピペラジニル環である、
化合物、またはその塩もしくは溶媒和物。
【請求項2】
R3、R4、およびR5の少なくとも1つが、所望される場合は置換されていてもよいフェニル基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R3、R4、またはR5の少なくとも1つが、メチル、エチル、プロピル、またはブチル基である、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
R3、R4、またはR5の少なくとも1つが、1もしくは2つ以上のハロゲンまたはアルコキシ基で置換されたフェニル、またはフェノキシ、またはナフチル、またはキサンチル基である、請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
R3、R4、およびR5のうちの2つが互いに連結して、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル基を形成する、請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
3,5‐ジアミノ‐6‐(ジフェニルメチル)‐1,2,4‐トリアジン、
3,5‐ジアミノ‐6‐(1,1‐ジフェニルエチル)‐1,2,4‐トリアジン、
5(3)‐アミノ‐6‐(1,1‐ジフェニルエチル)‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン、
3,5‐ジアミノ‐6‐(トリフェニルメチル)‐1,2,4‐、
3,5‐ジアミノ‐6‐(1‐シクロペンチル‐1‐フェニル)‐1,2,4‐トリアジン、
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(6‐メトキシナフタレン)メチル)‐1,2,4‐トリアジン、
3,5‐ジアミノ‐6‐(1‐プロピルブチル)‐1,2,4‐トリアジン、
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(6‐メトキシナフタレン)エチル)‐1,2,4‐トリアジン、
3,5‐ジアミノ‐6‐(1‐イソプロピル‐1‐フェニルメチ)‐1,2,4‐トリアジン、または、
3,5‐ジアミノ‐6‐[1,1ビス‐(4‐クロロフェニル)メチル]‐1,2,4‐トリアジン、
3,5‐ジアミノ‐6‐(9‐キサンチル)‐1,2,4‐トリアジン、
3,5‐ジアミノ‐6‐{1‐(4‐クロロフェノキシ)‐1‐メチル}エチル‐1,2,4‐トリアジン、
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
5(3)‐アミノ‐6‐{1‐[1‐(4‐クロロフェニル)]シクロペンチル}‐2,3(2,5)‐ジヒドロ‐3(5)‐イミノ‐2‐メチル‐1,2,4‐トリアジン、
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロペンチル]‐1,2,4‐トリアジン、
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロヘキシル]‐1,2,4‐トリアジン、
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロブチル]‐1,2,4‐トリアジン、または、
3,5‐ジアミノ‐6‐[1‐(4‐クロロフェニル)‐1‐シクロプロピル]‐1,2,4‐トリアジン、
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
癲癇、多発性硬化症、緑内障およびウエビチス(uevitis)、脳外傷および脳虚血、脳卒中、頭部損傷、脊髄損傷、外科手術による外傷、神経変性疾患、運動ニューロン疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、慢性炎症性疼痛、神経因性疼痛、片頭痛、双極性障害、気分、不安、および認知障害、統合失調症、ならびに三叉神経自律神経性頭痛の治療のための、請求項1から7のいずれか1項に記載の一般式(V)および薬理学的に許容されるキャリアの医薬組成物。
【請求項9】
癲癇、多発性硬化症、緑内障およびウエビチス、脳外傷および脳虚血、脳卒中、頭部損傷、脊髄損傷、外科手術による外傷、神経変性疾患、運動ニューロン疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、慢性炎症性疼痛、神経因性疼痛、片頭痛、双極性障害、気分、不安、および認知障害、統合失調症、ならびに三叉神経自律神経性頭痛の治療のための医薬を作製するための、請求項1から7のいずれか1項に記載の一般式(V)の化合物の使用。

【公表番号】特表2011−509992(P2011−509992A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542694(P2010−542694)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【国際出願番号】PCT/GB2009/050033
【国際公開番号】WO2009/090431
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(509012865)ユニバーシティ オブ グリニッジ (4)
【Fターム(参考)】