説明

生体スペクトル測定装置。

【課題】比較的普通の光源及び普通の受光素子と簡単な集光手段で表面から数mm以内の近傍の化学成分あるいは物性の定量、定性分析を行う。
【解決手段】近赤外光源と、近赤外光を受光して信号化する受光手段と、近赤外光源から発する近赤外光を生体表層組織に投射するための投射部と、生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を検出する検出部と、近赤外光源から発する近赤外光を投射部に誘導する光伝達手段もしくは生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を前記検出部から受光手段へと誘導する光伝達手段と、前記受光手段から得られた信号を演算する演算手段とから成る。投射部と検出部との間隔が0.1mm以上2mm以下とし、両者の間に光遮蔽部を設け、検出はが前記投射部を中心とする円周上に配置、あるいは投射部は検出部を中心とする円周上に配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、近赤外領域における光の吸収を利用した生体組織中あるいは体液中の化学成分を分光分析する生体スペクトル測定装置に関するものであり、具体的には皮膚組織等の化学成分濃度、例えば、水分、グルコース、果糖、カルシウム、ナトリウム等の定量分析や皮膚の弾力、はり、みずみずしさといった物理的性質の定量、定性分析を行うための生体スペクトル測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
可視域に隣接する近赤外域の光を用いて物質の定量、定性分析を行う近赤外分光分析法は、近年、農業分野をはじめ様々な分野で利用されはじめており、最近では生体計測分野において非侵襲、無害の分析手法として注目されている。
【0003】
0.8μmから2.5μmの波長の光を物質に照射し、透過あるいは反射した光のスペクトルより分析を行う近赤外分光分析法は、
1)エネルギーの低い電磁波を用いるので試料を損傷することがない
2)固体、粉体、繊維、液体、気体など様々な状態の試料に適用することができる
3)赤外にくらべ近赤外では水の吸収強度が弱くなるので、水溶液での分析ができる
などの利点を有しているが、吸収シグナルは高調波を扱うために赤外に比較して非常に微弱である上、バンドの帰属が明確でないという欠点を有しており、このために近赤外分光分析ではその定量・定性のためにいわゆる「ケモメトリクス」と呼ばれる手法が用いられるのが通常である。これは多変量解析手法や統計解析手法を用いて化学分析を行う手法で、コンピュータの発達とともに発展し、最近の近赤外分光分析では主成分回帰分析あるいはPLS回帰分析といった多変量解析手法を用いて行われることが多い。またニューラルネットワーク等の解析への応用も試みられている。
【0004】
従来の近赤外分光分析では、主としてFT−IRのような汎用の分光分析装置と、図8に示すような光ファイババンドル20とを用いてスペクトル測定を行っている。図8(a)に示す光ファイババンドル20は、ステンレスチューブ21,22内に同心円状に投光用バンドル9と受光用バンドル15とを配置したもの、図8(b)に示す光ファイババンドル20はステンレスチューブ21内に投光用光ファイバ9素線と受光用光ファイバ15素線とをランダムに配置したものである。
【0005】
また、生体組織を近赤外線を利用して分析する試みとしては、まだ実用化に至っていないが光CTの開発がある。光CTは生体表層部分の分析を意図したものではないが、現在実用化されているX線によるCTスキャンや核磁気共鳴を利用したNMRのような断層イメージを近赤外光を用いて撮影しようとするものである。光CTの開発では拡散反射法により測定した、投光用プローブから受光用プローブヘ到達する物質中の光の透過経路を確定することが非常に重要となる。光の透過経路は投光用プローブ4aと受光用プローブ4bとを測定物質イに対して平行に配置した場合、図9に示すようにいわゆるバナナシェイプとよばれる経路を通ることが実験的にも光の拡散方程式やモンテカルロ法のような数値解析手法を用いたシミュレーションにおいても確認されている。従って、物質の化学成分や物性の深さ方向の分析は、投光用プローブ4aと受光用プローブ4bの間隔を調節することで目的とする分光分析を行うことができる。
【0006】
しかし、残念ながら今のところ物質の表面近傍の深さ方向への化学成分あるいは物性の定量、定性分析の装置が実用化に至っていないのが現状で、その大きな理由は、表面から数mm以内、特に皮膚組織のように表面より数百μmの近傍における分析を行う場合、光の透過経路を設定するには投光用プローブと受光用プローブの間隔も同程度の数百μmで配置する必要があり、投光用、受光用プローブの径によっては物理的に不可能であったり、2つのプローブ間隔に対して十分に細い100μm程度の光ファイバを用いても、投光用光ファイバに集光する方法の困難性や受光用光ファイバで得られる光量の小ささを考えると、特殊な高出力発光手段あるいは、超高感度の受光手段の組み合わせ無しには実現できない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、通常のハロゲンランプ、発光ダイオード(LED)、レーザーダイオードのような比較的普通の光源と、SiやGeやInGaAs製のフォトダイオードのような普通の受光素子と簡単な集光手段で表面から数mm以内の近傍の化学成分あるいは物性の定量、定性分析を行うことができる生体スペクトル測定装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明に係る生体スペクトル測定装置は、近赤外光源と、近赤外光を受光して信号化する受光手段と、近赤外光源から発する近赤外光を生体表層組織に投射するための投射部と、生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を検出する検出部と、近赤外光源から発する近赤外光を投射部に誘導する光伝達手段もしくは生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を前記検出部から受光手段へと誘導する光伝達手段と、前記受光手段から得られた信号を演算する演算手段とから成り、前記投射部と検出部との間隔が0.1mm以上2mm以下となっているとともに前記投射部と前記検出部との間に光遮蔽部が設けられ、前記検出部が前記投射部を中心とする円周上あるいは前記投射部が前記検出部を中心とする円周上に配置されていることに特徴を有している。
【0009】
上記光伝達手段のうち一方は光ファイバとすればよく、この時、光ファイバの直進性をもたせるガイドを当接部に設けることが好ましい。
【0010】
また本発明に係る生体スペクトル測定装置は、近赤外光源と、近赤外光を受光して信号化する受光手段と、近赤外光源から発する近赤外光を生体表層組織に投射するための投射部と、生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を検出する検出部と、生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を前記検出部から受光手段へと誘導する光伝達手段と、前記受光手段から得られた信号を演算する演算手段とから成り、発光ダイオードからなる近赤外光源が配された前記記投射部と検出部との間隔が0.1mm以上2mm以下となっているとともに前記投射部と前記検出部との間に光遮蔽部が設けられ、前記検出部が前記投射部を中心とする円周上あるいは前記投射部が前記検出部を中心とする円周上に配置されていることに特徴を有している。
【0011】
前記光遮蔽部はコーティングで形成したのであってもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、近赤外領域における光の吸収を利用した生体組織あるいは体液中の化学成分の定量、定性分析を行うための装置であり、投射部の周囲に検出部をほぼ360度配置することによって生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を極めて効率よく受光することができるために受光ロスを最小限に抑えることができ、従来例のように投光用光ファイバの周囲に受光用光ファイバを複数本配置したり超高感度の受光手段を用いたりせずとも良いため低価格化が可能となり、普通の受光素子や簡単な集光手段で表面から数mm以内の近傍の化学成分あるいは物性の定量、定性分析を行うことができる。
【0013】
また、光ファイバの直進性をもたすためのガイドを設けることによって生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光の透過経路を特定しやすくなり、目的成分を精度良く定量することが可能となる。
【0014】
そして、光源として発光ダイオードを用いることで装置自体を小型化することができ、この場合も上記と同様に低価格化が可能となる。
【0015】
また、遮光性のある塗料等をコーティングすることによって投射部および検出部を形成することで、穴開けといった加工が不要となるため製造工程が簡易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明すると、本発明に係る生体スペクトル測定装置は、生体表層組織近傍の化学成分あるいは物性の定量、定性分析を行うためのものであり、例えば人間の皮膚組織内、特に真皮領域中のグルコース濃度を分光分析により定量するもので、図2に示すように、近赤外光源としての150Wのハロゲンランプ1、ハロゲンランプ1からの光の分光を行う回折格子を収めた回折格子ユニット2、前記回折格子の回転角制御を行って分光波長の調節を行うステッピングモータユニット3、分光後の光を被測定物に投射してその透過あるいは拡散反射光を受光し信号化するための測定プローブ4、測定プローブ4からの信号をもとに数値解析を行ってグルコース濃度の定量を行う演算ユニット5とから構成される。
【0017】
上記測定プローブ4は、円筒状に形成されたケースの生体接触側端部に近赤外光を生体表層組織に投射するための投射部6と生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を検出する検出部7とを有する当接部8を配置し、投射部6にはクラッド径が200μmの投光用光ファイバ9の一端が当接部8と同一平面上になるように固定している。一方、投光用光ファイバ9の他端は測定用プローブ4の側壁面に設けられたコネクタ10を介して前記回折格子ユニット2に接続され、回折格子ユニット2によって分光された近赤外光が光伝達手段である投光用光ファイバ9を通って投射部6から生体表層組織に投射される。
【0018】
また、上記ケース内には生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光(図中、矢印で表示)を集光するための集光レンズ11を配置しており、検出部7を通って測定プローブ4内に入光した近赤外光は、ケースの天井面に配した受光感度域が0.9〜2.1μmのInGaAs製のフォトダイオード12によって受光される。フォトダイオード12の位置は集光レンズ11の焦点位置となるように調節してある。また、測定プローブ4内の側壁面にはアルミニウムや金等を蒸着することで、測定プローブ4外への近赤外光の透過や測定プローブ4の材質自身の分子振動による吸収が生体表層組織を透過あるいは拡散反射して得られた近赤外吸収スペクトルに重畳されるのを防いでいる。
【0019】
上記フォトダイオード12の受光信号は増幅後、AD変換し、マイクロコンピュータからなる演算ユニット5に送る。演算ユニット5で行われるグルコース濃度定量には1.25μm〜1.8μmの近赤外領域に属する吸光スペクトルを利用し、多変量解析を実施する。ここでは多変量解析として、PLS(Partial Least Square)回帰分析により得られる検量線(検量式)を用いた。上記検量線は、予め本例の分析装置を用いた実験より得ている。この実験は複数の被験者の生体表層組織から測定した吸光スペクトルを説明変量とし、実測した真皮組織液中あるいは血中グルコース濃度を目的変量としてPLS回帰分析することにより得られる。
【0020】
測定プローブ4における上記当接部8は、図1(b) に示すように中心部に近赤外光を生体表層組織に投射するための投射部6を、またこの投射部6を中心とする円周上に検出部7を形成したもので、両者の位置関係保持のために一部を架橋している。そして、投射部6と検出部7との中心間距離Lは0.1mm以上2mm以下に設定している。また、当接部8は光遮蔽部としての機能も兼ね備えており、遮光性の良い素材とくに近赤外光が透過しない素材で形成することで、検出部7以外からの近赤外光は測定プローブ4内に入光しないようにしている。従って真皮組織中グルコース濃度の情報を多く含んだ近赤外光を選択的に検出できるものである。なお、投射部6と検出部7との間隔が先に述べたような所定の値に保たれるものであれば、投射部6と検出部7とは例えば図3(a)(b)に示すようなものであっても良く、この場合も受光側に光ファイバを用いないという点で低コスト化が可能となるが、図1(b) に示したもののように投射部6の周囲に検出部7をほぼ360度配置することが、受光ロスを最小限に抑えて生体表層組織を透過あるいは拡散反射してきた近赤外光を最小限の材料(部品)で極めて効率よく受光することが可能となる。いずれにしても、これまでのように投光用光ファイバ9の周囲に受光用光ファイバを複数本配置したり超高感度の受光手段を用いたりせずとも良いため低価格化が可能となり、普通の受光素子や簡単な集光手段で表面から数mm以内の近傍の化学成分あるいは物性の定量、定性分析を行うことができる。
【0021】
図4に他例を示す。ここでは近赤外光源としてハロゲンランプの代わりに中心波長が1600nmで半値幅が160nmの発光ダイオード13を用いて、この発光ダイオード13を測定用プローブ4内の天井面に配置している。発光ダイオード13から発せられた近赤外光は同じく測定用プローブ4内に配されたコリメートレンズ14によってコリメート(平行化)され、当接部8に設けられた投射部6から生体表層組織に投射される。そして、生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光(図中、矢印で表示)は同じく当接部8に設けられた検出部7から検出されるが、この検出部7にはクラッド径が200μmの受光用光ファイバ15の一端を当接部8と同一平面上になるように固定しており、受光用光ファイバ15の他端は測定用プローブ4の側壁面に設けられたコネクタ10を介して受光ユニット16に接続して、受光ユニット16内に配した受光感度域が0.9〜2.1μmのInGaAs製のフォトダイオードで受光し、この受光信号を増幅後、AD変換し、マイクロコンピュータからなる演算ユニット5へ信号を伝達するものとしてある。
【0022】
このものにおいても、投射部6と検出部7との中心間距離は0.1mm以上2mm以下に設定し、また当接部8を遮光性の良い素材とくに近赤外光が透過しない素材で形成することで検出部7以外からの近赤外光が測定プローブ4内に入光しないようにしており、このために、真皮組織中グルコース濃度の情報を多く含んだ近赤外光を選択的に検出できる。なお、図中では発光ダイオード13の電流源は省略している。
【0023】
この場合、光源として発光ダイオード13を用いるために光源の小型化と同時に生体スペクトル測定装置自体を小型化することができ、また先の例と同様に多数の光ファイバを使用せずとも非常に効率よく生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を受光することができるため材料費が少なくて済み、低価格化が可能となるものである。なお、発光ダイオード13の波長および半値幅は上記のものに限定するものではない。
【0024】
図5に更に他例を示す。これは生体表層組織に投射するための投射部6と生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を検出する検出部7とを当接部8にそれぞれ複数個配置し、複数の投射部6にはそれぞれクラッド径が200μmの投光用光ファイバ9の各一端を当接部8と同一平面上になるように固定し、投光用光ファイバ9の各他端は測定用プローブ4の側壁面に設けられたコネクタ10を介して複数に分岐した光ファイバ(図中省略)によって回折格子ユニット2に接続している。ここで、各検出部7は、図1に示したものと同じく、各投射部6を囲むものとして形成している。複数の投射部6と複数の検出部7とを設けることで、生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光をさらに効率よく検出することができるようにしたものである。
【0025】
なお、図4に示した実施例における当接部8が本例のように複数個の投射部6と検出部7とを有するものであっても良いことはもちろんである。
【0026】
また、当接部8に複数個の投射部6と検出部7を設ける代わりに、図1で示したような測定プローブ4を複数個用意して回折格子ユニット2によって分光された近赤外光を複数に分岐した光ファイバを通して複数個の測定プローブ4に入光するものであっても良い。
【0027】
生体表層組織に投射するための投射部6と生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を検出する検出部7とを有する当接部8は、図6に示すように、透過率の波長依存性が少ない例えばサファイアやBK−7等の光学ガラスから成る基板17の所定の位置に黒色塗料l8等をコーティングすることで形成するとよい。黒色塗料18は生体表層組織に投射するための投射部6と生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を検出する検出部7を残して基板17の片面あるいは両面にコーティングして、投射部6と検出部7以外からの光の出入りができないようにする。この場合、当接部8の所定の位置に穴を開けるといった加工が不要である上に、図1に示したもののように一部を架橋するといったことが不要となるので、投射部6と検出部7を容易に形成することができ、受光ロスも少なくすることができる。なお、遮光できるものであれば上記黒色塗料に限るものではなく、またつや消しを施すことによって生体表層組織と当接部8との界面における光の散乱を低減することができる。
【0028】
図7に更に他例を示す。これは当接部8の中心部に配した投射部6に光ファイバ9の直進性をもたすためのガイド19を設けたものである。このガイド19は投光用光ファイバ9を当接部8に対して垂直に保持するものであり、光ファイバの接続部(フェルール)等に用いられる金属毛細管を用いている。ここではクラッド径が200μmの投光用光ファイバ9の一端が内径250μmのガイド19に挿入され、光伝達手段である投光用光ファイバ9を通って投射部6から生体表層組織に近赤外光が投射されるようになっている。
【0029】
このように、光ファイバの直進性をもたすためのガイド19を設けることによって生体表層組織に投射する近赤外光の方向性を自在に制御することが可能となり、投光用光ファイバ9を90度近く曲げて使用する場合でも容易に当接部8に対して垂直に保持させることができる。
【0030】
表面より数百μmの近傍における分析を行う場合、光の透過経路を特定することが重要であり、仮に投光用光ファイバ9が当接部8に対して垂直以外の角度で傾きが生じると検出部7で検出された近赤外光の生体表層組織における透過経路が特定しにくくなり、その結果として定量性が悪化する。しかし、ガイド19を設けることで、生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光の透過経路を特定しやすくなり、ひいては真皮領域中のグルコース濃度を精度良く定量することができる。
【0031】
光源として発光ダイオードを用いる場合、投射部6に発光ダイオードを直接配置すれば、投光のための光ファイバを無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施の形態の一例における測定プローブを示すもので、(a)は断面図、(b)は底面図である。
【図2】同上のブロック図である。
【図3】(a)(b)は夫々測定用プローブの他例の底面図である。
【図4】さらに他例の断面図である。
【図5】別の例を示すもので、(a)は断面図、(b)は底面図である。
【図6】当接部の説明図である。
【図7】異なる例の断面図である。
【図8】(a)(b)は夫々従来例で使用している光ファイババンドルの断面図である。
【図9】測定対象へ照射された近赤外光の経路を示す概念図である。
【符号の説明】
【0033】
4 測定プローブ
6 投射部
7 検出部
8 当接部
12 フォトダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
近赤外光源と、近赤外光を受光して信号化する受光手段と、近赤外光源から発する近赤外光を生体表層組織に投射するための投射部と、生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を検出する検出部と、近赤外光源から発する近赤外光を投射部に誘導する光伝達手段もしくは生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を前記検出部から受光手段へと誘導する光伝達手段と、前記受光手段から得られた信号を演算する演算手段とから成り、前記投射部と検出部との間隔が0.1mm以上2mm以下となっているとともに前記投射部と前記検出部との間に光遮蔽部が設けられ、前記検出部が前記投射部を中心とする円周上あるいは前記投射部が前記検出部を中心とする円周上に配置されていることを特徴とする生体スペクトル測定装置。
【請求項2】
前記光伝達手段のうち一方が光ファイバであることを特徴とする請求項1記載の生体スペクトル測定装置。
【請求項3】
前記光ファイバの直進性をもたせるガイドを当接部に設けたことを特徴とする請求項2記載の生体スペクトル測定装置。
【請求項4】
近赤外光源と、近赤外光を受光して信号化する受光手段と、近赤外光源から発する近赤外光を生体表層組織に投射するための投射部と、生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を検出する検出部と、生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を前記検出部から受光手段へと誘導する光伝達手段と、前記受光手段から得られた信号を演算する演算手段とから成り、発光ダイオードからなる近赤外光源が配された前記記投射部と検出部との間隔が0.1mm以上2mm以下となっているとともに前記投射部と前記検出部との間に光遮蔽部が設けられ、前記検出部が前記投射部を中心とする円周上あるいは前記投射部が前記検出部を中心とする円周上に配置されていることを特徴とする生体スペクトル測定装置。
【請求項5】
前記光遮蔽部はコーティングで形成されたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の生体スペクトル測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−127666(P2007−127666A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−348565(P2006−348565)
【出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【分割の表示】特願平10−363950の分割
【原出願日】平成10年12月22日(1998.12.22)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】